JP2002254624A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2002254624A
JP2002254624A JP2001059479A JP2001059479A JP2002254624A JP 2002254624 A JP2002254624 A JP 2002254624A JP 2001059479 A JP2001059479 A JP 2001059479A JP 2001059479 A JP2001059479 A JP 2001059479A JP 2002254624 A JP2002254624 A JP 2002254624A
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ink
head
nozzle
resolution
light
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JP2001059479A
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English (en)
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Toshihito Kamei
稔人 亀井
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 淡いインクを用いる場合にヘッドコストが高
くなる。 【解決手段】 淡いインクを吐出するヘッドのノズル解
像度をAdpi、濃いインクを吐出するヘッドのノズル解
像度をBdpiとしたとき、A<Bが成り立つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラーインクジェット記
録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プ
ロッタ等の画像記録装置(画像形成装置)として用いる
インクジェット記録装置は、インク滴を吐出するノズル
と、このノズルが連通するインク流路(吐出室、圧力
室、加圧液室、液室等とも称される。)と、このインク
流路内のインクを加圧する駆動手段とを備えたインクジ
ェットヘッドを搭載したものである。
【0003】インクジェットヘッドとしては、インク流
路内のインクを加圧するエネルギーを発生するエネルギ
ー発生手段として、圧電素子を用いてインク流路の壁面
を形成する振動板を変形させてインク流路内容積を変化
させてインク滴を吐出させるいわゆるピエゾ型のもの
(特開平2−51734号公報参照)、或いは、発熱抵
抗体を用いてインク流路内でインクを加熱して気泡を発
生させることによる圧力でインク滴を吐出させるいわゆ
るバブル型のもの(特開昭61−59911号公報参
照)、インク流路の壁面を形成する振動板と電極とを対
向配置し、振動板と電極との間に発生させる静電力によ
って振動板を変形させることで、インク流路内容積を変
化させてインク滴を吐出させる静電型のもの(特開平6
−71882号公報参照)などが知られている。
【0004】ところで、カラーインクジェット記録装置
においては、従前、Y(イエロー)インク、M(マゼン
タ)インク、C(シアン)インク、Bk(ブラック)イ
ンクの4色のインクを使用していたが、写真画像、グラ
フィック画像の出力用途が増加し、高画質画像として、
粒状性が問われるようになった。粒状性とは、画像のざ
らつき感で、インクジェットのドットの濃度、大きさ、
形状、または画像処理に依存する。1ドットの濃度につ
いては言えば、濃ければ粒状性は悪く、薄ければ粒状性
は良い。従って、淡いインクを使用して印刷すれば、粒
状性は大変向上する。
【0005】そこで、上述した4色のインクに加えて、
FY(淡いイエロー)インク、FM(淡いマゼンタ)イ
ンク、FC(淡いシアン)インクの少なくと1色を加え
た5〜7色のインクを使用するカラーインクジェット記
録装置が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の淡い
インクと通常のインク(淡いインクに比べて濃いイン
ク)を使用するカラーインクジェット記録装置にあって
は、すべて色のインクを同じ構成のヘッドを用いて吐出
させている。
【0007】しかしながら、本発明者の研究によると、
淡いインクを用いてもすべてのドット密度で粒状性を向
上できるとは限らないことが判明した。一方、高精細、
高画質画像を記録するために、ヘッドのノズルの解像度
が高くなっており、より高いノズル解像度のヘッドほど
コストが高くなる。そのため、従来のように、すべて色
のインクを吐出するためのヘッド構成を同じにすると、
コストが高くなるという課題がある。
【0008】本発明は上記の知見と課題に鑑みてなされ
たものであり、高画質画像を低コストヘッドで得られる
インクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係るインクジェット記録装置は、淡いイン
クを吐出するヘッドのノズル解像度をAdpi、濃いイン
クを吐出するヘッドのノズル解像度をBdpiとしたと
き、A<Bが成り立つ構成としたものである。
【0010】ここで、淡いインクを吐出するヘッドのノ
ズル解像度をAdpi、濃いインクを吐出するヘッドのノ
ズル解像度をBdpiとしたとき、A≦B*(1/2)が
成り立つことが好ましい。
【0011】或いは、淡いインクの濃度をDa、淡いイ
ンクを吐出するヘッドのノズル解像度をAdpi、濃いイ
ンクの濃度をDb、濃いインクを吐出するヘッドのノズ
ル解像度をBdpiとしたとき、A≦B*(Da/Db)が
成り立つことが好ましい。
【0012】或いは、淡いインクの濃度をDa、淡いイ
ンクを吐出するヘッドのノズル解像度をAdpi、濃いイ
ンクの濃度をDb、濃いインクを吐出するヘッドのノズ
ル解像度をBdpiとしたとき、A≦B*(Da/Db)*
K (K:係数)が成り立つことが好ましい。
【0013】或いは、淡いインクを吐出するヘッドのノ
ズル解像度をAdpi、濃いインクを吐出するヘッドのノ
ズル解像度をBdpiとしたとき、B≧1200のときに
A=600が成り立つことが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1は本発明に係るインクジ
ェット記録装置の機構部の概略斜視説明図、図2は同機
構部の側面説明図である。
【0015】このインクジェット記録装置は、記録装置
本体1の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ、キ
ャリッジに搭載したインクジェットヘッドからなる記録
ヘッド、記録ヘッドへのインクを供給するインクカート
リッジ等で構成される印字機構部2等を収納し、給紙カ
セット4或いは手差しトレイ5から給送される用紙3を
取り込み、印字機構部2によって所要の画像を記録した
後、後面側に装着された排紙トレイ6に排紙する。
【0016】印字機構部2は、図示しない左右の側板に
横架したガイド部材である主ガイドロッド11と従ガイ
ドロッド12とでキャリッジ13を主走査方向(図2で
紙面垂直方向)に摺動自在に保持し、このキャリッジ1
3にはインク滴を吐出する7個のインクジェットヘッド
からなる記録ヘッド14をインク滴吐出方向を下方に向
けて装着し、キャリッジ13の上側には記録ヘッド14
に各色のインクを供給するための各インクタンク(イン
クカートリッジ)15を交換可能に装着している。
【0017】記録ヘッド14は、それぞれYインク、M
インク、Cインク、Bkインク、FYインク、FMイン
ク、FCインクの各インク滴を吐出する7個のインクジ
ェットヘッドからなる。記録ヘッド14を構成する個々
のインクジェットヘッドとしては、圧電素子を用いてイ
ンク流路の壁面を形成する振動板を変形させてインク流
路内容積を変化させてインク滴を吐出させるいわゆるピ
エゾ型のもの、或いは、発熱抵抗体を用いてインク流路
内でインクを加熱して気泡を発生させることによる圧力
でインク滴を吐出させるいわゆるバブル型のもの、イン
ク流路の壁面の少なくとも一部を形成する振動板とこれ
に対向する電極とを備え、静電力で振動板を変形変位さ
せてインクを加圧する静電型のものなどを用いることが
できるが、ここではピエゾ型インクジェットヘッドを用
いている。
【0018】インクカートリッジ15は上方に大気と連
通する大気口、下方には記録ヘッド14の個々のインク
ジェットヘッドへインクを供給する供給口を、内部には
インクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の
毛管力によりインクジェットヘッドへ供給されるインク
をわずかな負圧に維持している。このインクカートリッ
ジ15からインクを記録ヘッド14の各インクジェット
ヘッド内に供給する。
【0019】ここで、キャリッジ13は後方側(用紙搬
送方向下流側)を主ガイドロッド11に摺動自在に嵌装
し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド1
2に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ
13を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ1
7で回転駆動される駆動プーリ18と従動プーリ19と
の間にタイミングベルト20を張装し、このタイミング
ベルト20をキャリッジ13に固定しており、主走査モ
ータ17の正逆回転によりキャリッジ13が往復駆動さ
れる。
【0020】一方、給紙カセット4にセットした用紙3
を記録ヘッド14の下方側に搬送するために、給紙カセ
ット4から用紙3を分離給装する給紙ローラ21及びフ
リクションパッド22と、用紙3を案内するガイド部材
23と、給紙された用紙3を反転させて搬送する搬送ロ
ーラ24と、この搬送ローラ24の周面に押し付けられ
る搬送コロ25及び搬送ローラ24からの用紙3の送り
出し角度を規定する先端コロ26とを設けている。搬送
ローラ24は副走査モータ27によってギヤ列を介して
回転駆動される。
【0021】そして、キャリッジ13の主走査方向の移
動範囲に対応して搬送ローラ24から送り出された用紙
3を記録記録ヘッド14の下方側で案内する用紙ガイド
部材である印写受け部材29を設けている。この印写受
け部材29の用紙搬送方向下流側には、用紙3を排紙方
向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ31、拍車
32を設け、さらに用紙3を排紙トレイ6に送り出す排
紙ローラ33及び拍車34と、排紙経路を形成するガイ
ド部材35,36とを配設している。
【0022】記録時には、キャリッジ13を移動させな
がら画像信号に応じて記録記録ヘッド14を駆動するこ
とにより、停止している用紙3にインクを吐出して1行
分を記録し、用紙3を所定量搬送後次の行の記録を行
う。記録終了信号または、用紙3の後端が記録領域に到
達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用
紙3を排紙する。
【0023】また、キャリッジ13の移動方向右端側の
記録領域を外れた位置には、記録ヘッド14の吐出不良
を回復するための回復装置37を配置している。回復装
置37は、キャップ手段と吸引手段とクリーニング手段
を有している。キャリッジ13は印字待機中にはこの回
復装置37側に移動されてキャッピング手段で記録ヘッ
ド14をキャッピングされ、吐出口部(ノズル孔)を湿
潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防
止する。また、記録途中などに記録と関係しないインク
を吐出する(パージする)ことにより、全ての吐出口の
インク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
【0024】吐出不良が発生した場合等には、キャッピ
ング手段で記録ヘッド14の吐出口(ノズル)を密封
し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとと
もに気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴ
ミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復
される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置さ
れた廃インク溜(不図示)に排出され、廃インク溜内部
のインク吸収体に吸収保持される。
【0025】次に、このインクジェット記録装置の記録
ヘッド14を構成するインクジェットヘッドについて図
3を参照して説明する。なお、同図は同ヘッドの分解斜
視説明図である。このインクジェットヘッド40は、シ
リコン基板等からなる流路基板41の上面にノズル板4
2を接合して、ノズル44、インク流路である圧力室4
6、この圧力室46に流体抵抗部47を介してインクを
供給する共通液室48などを形成し、流路基板41には
圧力室46の壁面の一部である底部を形成する振動板5
0を形成して、流路基板41の下側に振動板50に対応
して複数の積層型圧電素子52を配置したベース基板5
3を配設している。また、共通液室48にインクを供給
するためにインク供給パイプ54を接続している。この
インク供給パイプ54は前述したインクカートリッジ1
5に接続される。
【0026】そして、これらの各部はヘッドケース55
内に収容し、このヘッドケース55内には圧電素子52
を画像信号に応じて駆動するための駆動回路56も収容
している。この駆動回路56からは、共通信号ライン5
7を通じて複数の圧電素子52,52……の共通電極に
対して共通電圧を印加し、選択信号ライン58を通じて
複数の圧電素子52,52……の各選択電極に対して画
像信号に応じた選択信号を印加して、画像信号に応じて
圧電素子52を選択的に駆動する。
【0027】このインクジェットヘッドの作用について
図4を参照して説明しておくと、同図(a)に示すよう
に、圧力室46の定常状態では、インクの表面張力によ
るメニスカス61がノズル44の圧力室46側に形成さ
れ、インクの表面張力とインク内圧(通常は負圧)が平
衡している。
【0028】この状態で、画像信号に応じて圧電素子5
2の選択電極に駆動波形(10〜50Vのパルス電圧)
を印加することによって、圧電素52に同図(a)に示
す矢示δ方向(積層方向)の変位が生起し、同図(b)
に示すように振動板50を介して圧力室46内容積が減
少し、圧力室46内圧力が上昇してノズル44からイン
ク滴が吐出される。
【0029】そして、インク滴吐出の終了に伴い、圧力
室44内のインク圧力が低減し、インクの流れの慣性と
駆動パルス(駆動波形)の放電過程によって圧力室44
内に負圧が発生してインク充填行程へ移行する。このと
き、インクカートリッジ15からインク供給パイプ54
を介して供給されるインクは共通液室48に流入し、共
通液室48から流体抵抗部47を経て圧力室46内に充
填される。そして、ノズル44の出口のインクメニスカ
ス面の振動が減衰し、ある程度定常状態に戻れば次のイ
ンク滴吐出動作に移行する。
【0030】次に、このインクジェット記録装置の制御
部の概要について図5を参照して説明する。この制御部
は、この記録装置全体の制御を司るマイクロコンピュー
タ(以下、「CPU」と称する。)80と、所要の固定
情報を格納したROM81と、ワーキングメモリ等とし
て使用するRAM82と、ホスト側から転送される画像
データを処理したデータを格納する画像メモリ83と、
パラレル入出力(PIO)ポート84と、入力バッファ
85と、パラレル入出力(PIO)ポート86と、波形
生成回路87と、ヘッド駆動回路88及びドライバ89
等を備えている。
【0031】ここで、PIOポート84にはホスト側か
ら画像データなどの各種情報、図示しない操作パネルか
らの各種指示情報、用紙の始端、終端を検知する紙有無
センサからの検知信号、キャリッジ13のホームポジシ
ョン(基準位置)を検知するホームポジションセンサ等
の各種センサからの信号等が入力され、またこのPIO
ポート84を介してホスト側や操作パネル側に対して所
要の情報が送出される。
【0032】また、波形生成回路87は、記録ヘッド1
4の各インクジェットヘッド40の圧電素子52に対し
て印加する駆動波形を生成出力する。この波形生成回路
87としては、CPU80からの駆動波形データをD/
A変換するD/A変換器を用いることで、簡単な構成で
所要の駆動波形を生成出力することができる。
【0033】ヘッド駆動回路88は、PIOポート86
を介して与えられる各種データ及び信号に基づいて、記
録ヘッド14の各インクジェットヘッドの選択されたチ
ャンネルの圧電素子52に対して波形生成回路86から
の駆動波形を印加する。さらに、ドライバ89は、PI
Oポート86を介して与えられる駆動データに応じて主
走査モータ17及び副走査モータ27を各々駆動制御す
ることで、キャリッジ13を主走査方向に移動走査し、
搬送ローラ24を回転させて用紙3を所定量搬送させ
る。
【0034】次に、このインクジェット記録装置におけ
る記録ヘッド14を構成するインクジェットヘッド40
についてノズル解像度と記録密度の関係について説明す
る。先ず、淡いインクを使用することによる粒状性の向
上とドット密度との関係について図6を参照して説明す
る。前述したように、粒状性とは、画像のざらつき感
で、インクジェットのドットの濃度、大きさ、形状、ま
たは画像処理に依存する。1ドットの濃度について言え
ば、濃ければ粒状性は悪く、薄ければ粒状性は良い。従
って、淡いインクを使用して印刷することで粒状性を向
上できる。
【0035】一方、空間周波数に対する粒状度の特性、
すなわち粒状性の視覚周波数特性は図6に示すようにな
る。同図から分かるように、空間周波数が高い部分(解
像度が高い部分)は粒状性を定量化した粒状度が低く、
空間周波数が低い部分(解像度が低い部分:ハイライト
部分)は粒状度が高い。人間の目の特性として、粒状性
はドットが集中する部分ではなく、ドットが点在するハ
イライト部分であることが分かる。人の目は写真画像、
例えば、人物画像で言えば、ハイライト部分である肌色
をみると、ざらつき感が分かり、淡いインクを使用した
肌色の粒状性は大変良いことが分かる。
【0036】このことより、ドット密度が高い部分(解
像度が高い部分)に淡いインクを使用しても効果が少な
く、ドット密度が低い部分(解像度が低い部分:ハイラ
イト部分)に淡いインクを使用することが効果的であ
る。
【0037】そこで、このインクジェット記録装置にお
ける淡いインクを吐出するインクジェットヘッドと濃い
インクを吐出するインクジェットヘッドとの関係につい
て図7乃至図及び図12を参照して説明する。
【0038】図7(a)は濃いインクを使用して高解像
度ノズル(ヘッドHのノズルNを高解像度で配置したも
の)でシャドウ部分を印刷したときのノズルと画像を、
同図(b)はそのときの空間周波数を表したものであ
る。また、図8(a)は淡いインクを使用して高解像度
ノズルでシャドウ部分を印刷したときノズルと画像を、
同図(b)はそのときの空間周波数を表したものであ
る。これらの図7(b)及び図8(b)から分かるよう
に、シャドウ部分では濃いインクと淡いインクとでは空
間周波数で違いはない。
【0039】図9(a)は濃いインクを使用して高解像
度ノズルでハイライト部分を印刷したときのノズルと画
像を、同図(b)はそのときの空間周波数を表したもの
である。また、図10(a)は淡いインクを使用して高
解像度ノズルでハイライト部分を印刷したときノズルと
画像を、同図(b)はそのときの空間周波数を表したも
のである。これらの図9(b)及び図10(b)から分
かるように、ハイライト部分では濃いインクは淡いイン
クに比べて粒状性が低下している。
【0040】図11(a)は濃いインクを使用して低解
像度ノズル(ヘッドHのノズルNを低解像度で配置した
もの)でハイライト部分を印刷したときのノズルと画像
を、同図(b)はそのときの空間周波数を表したもので
ある。また、図12(a)は淡いインクを使用して低解
像度ノズルでハイライト部分を印刷したときノズルと画
像を、同図(b)はそのときの空間周波数を表したもの
である。これらの図11(b)及び図12(b)から分
かるように、ハイライト部分では濃いインクは淡いイン
クに比べて粒状性が低下している。
【0041】また、図9(b)と図11(b)、図10
(b)と図12(b)を比べるとあまり変わらないこと
から、ハイライト部分に関しては、高解像度ノズルも低
解像度ノズルも変わらないことがわかる。つまり、ハイ
ライト部分に関しては、淡いインクを使用して、低コス
トの低解像度ノズルを使用することで充分な画質が得ら
れる。
【0042】したがって、濃いインクと淡いインクを使
用するカラーインクジェット記録装置において、淡いイ
ンクを吐出するヘッドに具備されたノズルの解像度をA
dpi、濃いインクを吐出するヘッドに具備されたノズル
の解像度をBdpiとしたとき、A<Bが成り立つヘッド
を使用すれば低コストなヘッドで高画質画像を得ること
ができる。
【0043】そこで、このインクジェット記録装置にお
いては、記録ヘッド14を構成する各インクジェットヘ
ッド40のうち、濃いインクであるYインク、Mイン
ク、Cインク、Bkインクを吐出する各インクジェット
ヘッド40は高解像度ノズルとし、淡いインクであるF
Yインク、FMインク、FCインクを各インクを吐出す
るインクジェットヘッド40は低解像度ノズルとしてい
る。
【0044】次に、本発明の第2実施形態について図1
3及び図14を参照して説明する。図13(a)は図1
1(a)の低解像度ノズルを千鳥状に配置して濃いイン
クで印刷したときのノズルと画像を、同図(b)はその
ときの空間周波数を表したものであり、これは図7
(b)と同様になる。また、図14(a)は図12
(a)の低解像度ノズルを二列千鳥状に配置して淡いイ
ンクで印刷したときのノズルと画像を、同図(b)はそ
のときの空間周波数を表したものであり、これは図8
(b)と同様になる。
【0045】つまり、高解像度ノズルは低解像度ノズル
を2列以上使用して作製する場合が多く、この結果とし
て、淡いインクを吐出するヘッドのノズル解像度をAdp
i、濃いインクを吐出するヘッドのノズル解像度をBdpi
としたとき、A≦B*(1/2)が成り立つヘッドの構
成、すなわち低解像度ノズルで淡いインクを、高解像度
ノズルで濃いインクを使用して印刷しても、高い画像品
質が得られる。
【0046】これにより、淡いインクを吐出するヘッド
の数(又はノズル数)は濃いインクを吐出するヘッドの
数(又はノズル数)の1/2で済み、低コストで高画質
画像を得ることが可能となる。
【0047】また、濃いインクを使用するヘッドのノズ
ル解像度を1200dpi、淡いインクを使用するヘッド
のノズル解像度を600dpiとしたときも、同様にヘッ
ドの数は1/2で済み、コストダウンができる。さら
に、濃いインクを使用するヘッドのノズル解像度を24
00dpiとしたときも淡いインクを使用するヘッドのノ
ズル解像度を600dpiにできた。つまり、濃いインク
を使用するヘッドのノズル解像度Bが1200dpi以上
のときは、淡いインクを使用したヘッドのノズル解像度
Aは600dpiで充分であることが確認された。
【0048】次に、本発明の第3実施形態について説明
する。図15はハイライト部分のドット濃度に対する粒
状度を示すもので、1ドットの濃度が高ければ粒状性は
悪くなる。また、図16はノズルの解像度に対する粒状
度を示すもので、低解像度のドットが点在する状態は粒
状性が悪く、ノズルの解像度が高くなりベタになるまで
徐々に粒状度が下がり粒状性が向上することが分かる。
【0049】この実験結果から、淡いインクの濃度をD
a、淡いインクを吐出するヘッドのノズル解像度をAdp
i、濃いインクの濃度をDb、濃いインクを吐出するヘッ
ドのノズル解像度をBdpiとしたとき、A≦B*(Da/
Db)が成り立つヘッド構成にすることで、低解像度ノ
ズルで淡いインクを使用して印刷すれば、淡いインクの
ヘッド数はDa/Dbで済み、低コストで高画質画像を得
ることが可能となる。
【0050】次に、本発明の第4実施形態について説明
する。ドット径との関係を見ると、図17に示すよう
に、ハイライト部分のドット濃度に対する粒状度は、ド
ット径が小さいと全体的に粒状性は向上し、逆にドット
径が大きくなると、粒状性は悪化する。また、図18に
示すように、ノズルの解像度に対する粒状度は、ドット
径が小さくなると傾きが緩やかになり、低解像度で粒状
性が向上し、ドット径が大きくなると傾きが急になり、
低解像度で粒状性が悪化する。
【0051】この実験結果から、淡いインクの濃度をD
a、淡いインクを吐出するヘッドのノズル解像度をAdp
i、濃いインクの濃度をDb、濃いインクを吐出するヘッ
ドのノズル解像度をBdpiとすると、A≦B*(Da/D
b)*K (K:係数)が成り立つヘッドを具備するこ
とで、各色全てのヘッドを高解像度ヘッドにする必要が
なくなり、低コストで高画質画像を得ることが可能とな
る。
【0052】インクについては、濃いインクとしては
C、M、Yインク、淡いインクとしては比較的低濃度の
C、M、Yインクに対して、当てはめることができる。
また、ノズル数が600dpiで4000個を越えるよう
なラインヘッドにも当てはめることができ、ラインヘッ
ドにおいては、著しくコストダウンを図れる。
【0053】なお、上記実施形態においては、ノズルを
振動板の変位方向と交差する方向にインク滴が吐出する
ように形成したエッジシュータ方式のインクジェットヘ
ッドであるが、ノズルを振動板の変位方向にインク滴が
吐出するように形成したサイドシュータ方式のインクジ
ェットヘッドでもよい。また、インクジェットヘッドが
ピエゾ型インクジェットヘッドである場合を例にして説
明しているが、静電型或いはバブル型インクジェットヘ
ッドを搭載したインクジェット記録装置にも同様に適用
することができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るイン
クジェット記録装置によれば、淡いインクを吐出するヘ
ッドのノズル解像度をAdpi、濃いインクを吐出するヘ
ッドのノズル解像度をBdpiとしたとき、A<Bが成り
立つ構成としたので、低コストヘッドで高品質画像を得
ることができる。
【0055】ここで、淡いインクを吐出するヘッドのノ
ズル解像度をAdpi、濃いインクを吐出するヘッドのノ
ズル解像度をBdpiとしたとき、A≦B*(1/2)が
成り立つことで、低コストヘッドで高品質画像を得るこ
とができる。
【0056】或いは、淡いインクの濃度をDa、淡いイ
ンクを吐出するヘッドのノズル解像度をAdpi、濃いイ
ンクの濃度をDb、濃いインクを吐出するヘッドのノズ
ル解像度をBdpiとしたとき、A≦B*(Da/Db)が
成り立つことで低コストヘッドで高品質画像を得ること
ができる。
【0057】或いは、淡いインクの濃度をDa、淡いイ
ンクを吐出するヘッドのノズル解像度をAdpi、濃いイ
ンクの濃度をDb、濃いインクを吐出するヘッドのノズ
ル解像度をBdpiとしたとき、A≦B*(Da/Db)*
K (K:係数)が成り立つことで、低コストヘッドで
高品質画像を得ることができる。
【0058】或いは、淡いインクを吐出するヘッドのノ
ズル解像度をAdpi、濃いインクを吐出するヘッドのノ
ズル解像度をBdpiとしたとき、B≧1200のときに
A=600が成り立つことで、低コストヘッドで高品質
画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置の機構部
の概略斜視説明図
【図2】同機構部の側面説明図
【図3】同記録装置のヘッドを構成するインクジェット
ヘッドの一例を示す分解斜視説明図
【図4】同インクジェットヘッドの動作説明に供する説
明図
【図5】同記録装置の制御部の概要を説明するブロック
【図6】空間周波数と粒状度の関係の一例を説明する説
明図
【図7】本発明の第1実施形態の供するノズル、画像及
び空間周波数と粒状度の関係を説明する説明図
【図8】同実施形態の説明に供するノズル、画像及び空
間周波数と粒状度の関係を説明する説明図
【図9】同実施形態の説明に供するノズル、画像及び空
間周波数と粒状度の関係を説明する説明図
【図10】同実施形態の説明に供するノズル、画像及び
空間周波数と粒状度の関係を説明する説明図
【図11】同実施形態の説明に供するノズル、画像及び
空間周波数と粒状度の関係を説明する説明図
【図12】同実施形態の説明に供するノズル、画像及び
空間周波数と粒状度の関係を説明する説明図
【図13】本発明の第2実施形態の説明に供するノズ
ル、画像及び空間周波数と粒状度の関係を説明する説明
【図14】同実施形態の説明に供するノズル、画像及び
空間周波数と粒状度の関係を説明する説明図
【図15】本発明の第3実施形態の説明に供するハイラ
イト部のドット濃度と粒状度の関係を説明する説明図
【図16】同実施形態の説明に供するノズル解像度と粒
状度の関係を説明する説明図
【図17】本発明の第4実施形態の説明に供するハイラ
イト部のドット濃度と粒状度及びドット径の関係を説明
する説明図
【図18】同実施形態の説明に供するノズル解像度と粒
状度及びドット径の関係を説明する説明図
【符号の説明】
13…キャリッジ、14…ヘッド、24…搬送ローラ、
33…排紙ローラ、40…インクジェットヘッド、41
…流路基板、42…ノズル板、44…ノズル、46…圧
力室、47…流体抵抗部、48…共通液室、50…振動
板、52…圧電素子。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濃いインクと淡いインクを使用するカラ
    ーインクジェット記録装置において、淡いインクを吐出
    するヘッドのノズル解像度をAdpi、濃いインクを吐出
    するヘッドのノズル解像度をBdpiとしたとき、A<B
    が成り立つことをことを特徴とするカラーインクジェッ
    ト記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェット記録装
    置において、前記淡いインクを吐出するヘッドのノズル
    解像度をAdpi、前記濃いインクを吐出するヘッドのノ
    ズル解像度をBdpiとしたとき、A≦B*(1/2)が
    成り立つことを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のインクジェット記録装
    置において、前記淡いインクの濃度をDa、淡いインク
    を吐出するヘッドのノズル解像度をAdpi、前記濃いイ
    ンクの濃度をDb、濃いインクを吐出するヘッドのノズ
    ル解像度をBdpiとしたとき、A≦B*(Da/Db)が
    成り立つことを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のインクジェット記録装
    置において、前記淡いインクの濃度をDa、淡いインク
    を吐出するヘッドのノズル解像度をAdpi、前記濃いイ
    ンクの濃度をDb、濃いインクを吐出するヘッドのノズ
    ル解像度をBdpiとしたとき、A≦B*(Da/Db)*
    K (K:係数)が成り立つことを特徴とするインクジ
    ェット記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のインクジェット記録装
    置において、前記淡いインクを吐出するヘッドのノズル
    解像度をAdpi、前記濃いインクを吐出するヘッドのノ
    ズル解像度をBdpiとしたとき、B≧1200のときに
    A=600が成り立つことを特徴とするインクジェット
    記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100558246B1 (ko) 2003-07-23 2006-03-10 캐논 가부시끼가이샤 전자 사진 화상 기록 장치 및 방법

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