JP2002253164A - リン酸化オリゴ糖を味質改善剤として含有する飲食物 - Google Patents

リン酸化オリゴ糖を味質改善剤として含有する飲食物

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隆久 西村
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健二 戸尾
Takashi Kuriki
隆 栗木
Shigetaka Okada
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禮一郎 阪本
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Nobuo Uozu
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 風味を改善した食品の提供。風味改善はバニ
ラ感、乳脂肪感、卵黄感の向上、酸味、にが味、臭味、
えぐみ、ざつみ青臭みの軽減、甘味の後引き、味質の改
善、のどごしの悪さの改良である。 【解決手段】 馬鈴薯由来の部分的にリン酸化されたオ
リゴ糖或はそのミネラル化合物を用いることにより、目
的を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品の風味およびテク
スチャーを改善する方法および改善された飲食品に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】
【0003】食品の中には、食品原料が本来持っていた
り、その加工過程で生じる苦み、酸味、渋味、いがらっ
ぽさ、焦げ臭さ、青臭みなどにより高い栄養価を持ちな
がらも好まれにくい食品がある。野菜ジュース、天然果
汁飲料等は、素材の風味が製品に大きく反映するため
に、嗜好性を高めるために当業者は大変な労力を費やし
てきている。例えば、ニンジンや大豆の臭み、グレープ
フルーツの苦み、青汁の青臭み等である。また、健康飲
料に多く利用されている黒酢の酸味や豆乳の渋味やえぐ
み等の嗜好上の問題点も大きい。更に、スポーツ飲料に
おいては、プロテインやペプチド、あるいは分枝鎖アミ
ノ酸の苦みやえぐみのために、摂取量に制限が生じてお
り、嗜好性を高める努力が為されている。そこで、苦
み、酸味、渋味、いがらっぽさ、焦げ臭さ、青臭みなど
を軽減するために、原因物質を除去し原料を精製した
り、マスキングのために香料や他の呈味物質を多量に添
加することが必要であった。しかしながら、原料を精製
する方法では製品価格が高くなるばかりでなく、他の有
用な成分も除去されてしまうことも頻繁にあった。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、消費者が
強く望んでいる天然物の素材を添加することにより、食
品及び飲食物には食品原料が本来持っていたり、その加
工過程で生じる苦み、酸味、渋味、いがらっぽさ、焦げ
臭さ、青臭みなどにより好まれにくい食品を好適に改善
することにある。そこで、苦み、酸味、渋味、いがらっ
ぽさ、焦げ臭さ、青臭みなどを軽減することが強く望ま
れていた。特に、自然食品、天然果汁飲料、野菜飲料、
健康食品、スポーツ飲料、スポーツ用食品等では、原材
料の持つ苦み、酸味、渋味、いがらっぽさ、焦げ臭さ、
青臭みなどが従来から問題になることが多かった。ま
た、ダイエットなどの目的から人工甘味料が多く用いら
れているが、砂糖に比べるとえぐみがあったり、後味の
悪い甘味であったりして問題になることが多くあった。
【0005】後に説明する本発明にいう馬鈴薯由来のリン
酸化糖が多くの食品が本来持っている人間には受け入れ
がたい苦み、酸味、渋味、いがらっぽさ、焦げ臭さ、青
臭みなどの味質や匂いなどを軽減あるいは改善すること
によって、その食品の用途、栄養学的価値の拡大をはか
ることは重要な課題である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、馬鈴薯由
来のリン酸化糖に着目し、馬鈴薯由来のリン酸化糖が食品中
に含まれるカルシウム及びミネラルを可溶化し体内への
吸収性を改善する事を発見し、カルシウムやミネラルの
吸収促進剤として既に発明を完成させている(特開平8
−104696)。つまり、特開平8−104696で
は、馬鈴薯由来のリン酸化糖を食品に添加し、共存するカ
ルシウムを腸内で溶解させ、吸収性を向上させるもので
あった。かかる状況下において鋭意研究を重ねた結果、
本発明は特開平8−104696を更に発展させたもの
である。つまり、馬鈴薯由来のリン酸化糖を添加する事に
より、カルシウム等のミネラル強化や吸収促進機能を添
加食品へ付与するのみでなく、不快な匂い、味を軽減さ
せるという全く新しい効果を見出したことで、本発明を
完成させた。馬鈴薯由来のリン酸化糖ミネラル結合物は、
種々の飼料、食品、飲料または健康食品に添加する際
は、味質に悪影響を及ぼさないばかりでなく、人間には
受け入れがたい苦み、酸味、渋味、いがらっぽさ、焦げ
臭さ、青臭みなどの味質や匂いなどを軽減あるいは改善
した。つまり馬鈴薯由来のリン酸化糖及び馬鈴薯由来のリン
酸化糖ミネラル結合物は味質改良剤として有効であり、
上記課題を解決するために非常に重要であると考えられ
る。以下に、本発明について詳細に記述する。
【0007】本発明に言う馬鈴薯由来のリン酸化糖と
は、詳しくは特開平8−104696に記載の方法によ
り調製されるグルコースが2分子以上結合したグルカン
にリン酸基が1分子以上結合したものをいう。本願にお
いてリン酸化オリゴ糖と称する物質もまた、これと同じで
ある。製造原料である糖質には、好ましくは馬鈴薯由来
のリン酸基の多く結合した澱粉が適しているが精製品で
もよい。馬鈴薯由来のリン酸化糖ミネラル結合物とは、リ
ン酸化糖分子中の少なくとも1つのリン酸基に、カルシ
ウム、カリウム、マグネシウム、ナトリウムおよび鉄が
結合したものをいう。
【0008】原料となる澱粉等の酵素的分解には、澱粉
分解酵素であるα-アミラーゼ(EC3.2.1.1)、β-アミ
ラーゼ(EC 3.2.1.2)、グルコアミラーゼ(EC 3.2.1.
3)、イソアミラーゼ(EC 3.2.1.68)、プルラナーゼ
(EC 3.2.1.41)、ネオプルラナーゼ(Kuriki et al.、
Journal of Bacteriology、 170巻、1554頁-1559 頁、19
88年、Journal of Bacteriology, 369頁-374頁、1989
年)や糖転移酵素であるシクロデキストリングルカノト
ランスフェラーゼ(EC 2.4.1.19 ; 以下CGTaseと略す
る)を1種以上作用させ、または、それら1種以上とα
-グルコシダーゼ(EC3.2.1.20)を併用する。
【0009】各酵素の反応終了後においては、特に酵素
を失活させる必要はないが、100℃で10分保持する
など常法により酵素を失活させてもよい。さらに、遠心
分離あるいは膜ろ過などの常法により不溶物を分離除去
してもよい。
【0010】上記反応終了後リン酸化糖を含有する糖混
合物の精製は、陰イオン交換樹脂を用いることができ
る。樹脂の種類は特に限定するものではないが、キトパ
ールBCW2501タイプ(富士紡績製)、アンバーライトIRA
タイプ(オルガノ製)、DEAE-セルロース(ワットマン
製)、DEAE-セファデックス、QAE-セファデックス(フ
ァルマシア製)、QAE-セルロース(バイオラッド製)等
が好適に用いることができ、その樹脂の陰イオン交換能
が生じる条件となるよう適当なpHに調整した緩衝液を
用いて、樹脂を平衡化し、試料を調製する。これにリン
酸化糖を含有する糖混合物の分画を供することにより、
リン酸化糖が樹脂に吸着される。カラムを洗浄して中性
糖を洗浄除去した後、吸着したリン酸化糖をアルカリ性
の溶液または塩溶液を用いて溶出する。
【0011】このようにして得られた馬鈴薯由来のリン酸
化糖の溶液、馬鈴薯由来のリン酸化糖またはリン酸化糖と
その金属化合物の沈澱から通常実施される乾燥方法、例
えば熱風乾燥、流動層乾燥、真空乾燥等の方法を実施し
て濃縮あるいは、粉末にするなど飲食に供しうる馬鈴薯
由来のリン酸化糖もしくは馬鈴薯由来のリン酸化糖ミネラル
結合体を得ることができる。
【0012】馬鈴薯澱粉にα-アミラーゼにつづいてグ
ルコアミラーゼ、イソアミラーゼあるいはプルラナーゼ
を作用させることによりグルコースがα-1,4-結合した
糖(重合度2以上15以下)である馬鈴薯由来のリン酸化
糖を得る事ができる。さらに検討を重ねた結果、得られ
たリン酸化糖は、前述の陰イオン交換樹脂を用いる精製
法によって、1分子あたり1個のリン酸基が結合したも
のと、2個以上のリン酸基が結合したものの2種のリン
酸化糖が得られることが明らかとなった。
【0013】本発明で言うところの、馬鈴薯由来のリン酸
化糖は以下のような性質を有する。オリゴ糖に結合して
いるリン酸基が、カルシウム等のミネラルと親和性が高
く、それらミネラルを可溶化することができる。オリゴ
糖に結合しているリン酸基が、カルシウム等のミネラル
と親和性が高く、それらミネラル析出を抑制することが
できる。オリゴ糖に結合しているリン酸基が、カルシウ
ム等のミネラルと親和性が高く、それらと結合する事に
よりリン酸化糖自身がミネラル強化剤となる。カルシウ
ムの生体への吸収を促進する効果を有する。 (5) 虫歯の原因であるミュータンス菌に資化されな
い非う蝕性の糖であり、グルカンの生成を行わない。 (6) 人工甘味料の甘みを丸くし、後引きを軽減す
る。 (7) 苦み、酸味、渋味、いがらっぽさ、焦げ臭さ、
青臭みなどの味質や匂いなどを軽減する。 (8) バニラ感、乳脂肪感、塩味を増加させる。
【0014】本発明の馬鈴薯由来のリン酸化糖及び馬鈴薯
由来のリン酸化糖ミネラル結合体は、ほとんど全ての飲食
用組成物または食品添加物用組成物に使用することが可
能である。この飲食用組成物とは、ヒトの食品、動物あ
るいは養魚用の飼料、ペットフードを総称するものであ
る。すなわち、コーヒー、紅茶、日本茶、ウーロン茶、
ジュース、加工乳、生乳、牛乳、豆乳、ニアウォータ
ー、スポーツドリンク、野菜ジュース、青汁、栄養ドリ
ンク、薬酒などの液体および粉末の飲料類、パン、クッ
キー、クラッカー、ビスケット、ケーキ、ピザ、パイ等
のベーカリー類、スパゲティー、マカロニ等のパスタ
類、うどん、そば、ラーメン等の麺類、キャラメル、ガ
ム、チョコレート等の菓子類、おかき、ポテトチップ
ス、スナック等のスナック菓子類、アイスクリーム、シ
ャーベット等の冷菓類、クリーム、チーズ、粉乳、練
乳、乳飲料等の乳製品、ゼリー、プリン、ムース、ヨー
グルト等の洋菓子類、饅頭、ういろ、もち、おはぎ等の
和菓子類、醤油、たれ、麺類のつゆ、ソース、だしの
素、シチューの素、スープの素、複合調味料、カレーの
素、マヨネーズ、ケチャップ等の調味料類、カレー、シ
チュー、スープ、どんぶり等のレトルトもしくはいわし
の煮付け、さばの煮付け、シーチキン、焼き肉等の缶詰
食品、ハム、ハンバーグ、ミートボール、コロッケ、餃
子、ピラフ、おにぎり等の冷凍食品および冷蔵食品、ち
くわ、蒲鉾などの水産加工食品、納豆、漬物、味噌等の
醗酵食品、弁当のご飯、寿司等の米飯類、生薬、漢方薬
にも効果的に利用できる。さらに、カルシウムの吸収の
高さを利用して、乳児用ミルク、離乳食、ベビーフー
ド、ペットフード、動物用飼料、スポーツ食品、栄養補
助食品、健康食品、高齢者用食品等に使用し得る。
【0015】馬鈴薯由来のリン酸化糖及び馬鈴薯由来のリン
酸化糖ミネラル結合体による味質改善効果について以下
に説明する。飲食用組成物または食品添加物用組成物に
馬鈴薯由来のリン酸化糖及び馬鈴薯由来のリン酸化糖ミネラ
ル結合体を添加し、味質改善を行う際には、飲食用組成
物または食品添加物用組成物製造工程中のいかなる段階
に添加しても効果を発揮することができる。さらに添加
濃度は飲食用組成物または食品添加物用組成物中の苦
み、酸味、渋味、いがらっぽさ、焦げ臭さ、青臭みなど
の味質や匂いなどの原因物質の濃度にも関係するが、通
常0.001から5%の範囲が適当である。また、本発明を利
用することで、従来、苦み、酸味、渋味、いがらっぽ
さ、焦げ臭さ、青臭みなどが原因で飲食品や生薬、漢方
薬等で添加量が制限されてきた栄養成分、機能性素材、
口腔用組成物、医薬品及び医薬部外品の添加量を増加さ
せることも可能である。以下に馬鈴薯由来のリン酸化糖
を添加した飲食用組成物または食品添加物用組成物の味
質改善についての実施例を示す。
【0016】実施例1(豆乳の調製) 市販品の調整豆乳(紀文フードケミファ製)に馬鈴薯由
来のリン酸化糖カルシウム結合体を1.2%添加し、カ
ルシウム濃度が100mg/dlとなるように調整した
のち加熱殺菌後、4℃で1ヶ月間保存した。1ヶ月間保存
後、味質、匂いについての変化を熟練した9人の官能評
価パネルラーによって判定した。その結果、無添加の豆
乳に比較して有意に(危険率5%)臭みが軽減し飲みや
すい豆乳となっていると評価した。
【0017】実施例2(牛乳の調製) 市販品の牛乳(梶原乳業社製)に馬鈴薯由来のリン酸化
糖カルシウム結合体を1.2%添加し、カルシウム濃度
が200mg/dlとなるように調整したのち130℃で2
秒間加熱殺菌を行い、4℃で1週間保存した。1週間保存
後、味質、匂いについての変化を熟練した9人の官能評
価パネルラーによって判定した。その結果、無添加の牛
乳に比較して乳感が増強されていることが確認された。
【0018】実施例3(果汁の調製) 洋なし果汁と桃果汁(果汁濃度20%)となる飲料を作
成し、馬鈴薯由来のリン酸化糖カルシウム結合体を4.
0%添加し、カルシウム濃度が160mg/dlとなる
ように調整したのち加熱殺菌後、4℃で1ヶ月間保存し
た。1ヶ月間保存後、味質、匂いについての変化を熟練
した9人の官能評価パネルラーによって判定した。その
結果、無添加の飲料に比較して有意に(危険率5%)酸
味が軽減し飲みやすくなっていると評価した。
【0019】実施例4(コーヒー飲料の調製) 焦げ臭と感じる程度の深入りコーヒー豆により、コーヒ
ー飲料を作成し、馬鈴薯由来のリン酸化糖カルシウム結
合体を4.0%添加し、カルシウム濃度が160mg/
dlとなるように調整したのち加熱殺菌後、4℃で1ヶ月
間保存した。1ヶ月間保存後、味質、焦げ臭についての
変化を熟練した9人の官能評価パネルラーによって判定
した。その結果、無添加のコーヒー飲料に比較して有意
に(危険率5%)苦味、焦げ臭が飲みやすくなっている
と評価した。
【0020】実施例5(レモン果汁飲料の調製) レモン果汁濃縮液により、レモン果汁飲料を作成し、馬
鈴薯由来のリン酸化糖カルシウム結合体を5.0%添加
し、カルシウム濃度が200mg/dlとなるように調
整したのち加熱殺菌後、4℃で1ヶ月間保存した。1ヶ月
間保存後、味質についての変化を熟練した9人の官能評
価パネルラーによって判定した。その結果、無添加のレ
モン果汁飲料に比較して有意に(危険率5%)酸味が抑
制されマイルドとなり、飲みやすくなっていると評価し
た。
【0021】実施例6(グレープフルーツ果汁飲料の調
製) グレープフルーツ濃縮液により、グレープフルーツ果汁
飲料を作成し、馬鈴薯由来のリン酸化糖カルシウム結合
体を5.0%添加し、カルシウム濃度が200mg/d
lとなるように調整したのち加熱殺菌後、4℃で1ヶ月間
保存した。1ヶ月間保存後、味質についての変化を熟練
した9人の官能評価パネルラーによって判定した。その
結果、無添加のグレープフルーツ果汁飲料に比較して有
意に(危険率5%)苦味及び酸味が抑制されマイルドと
なり、飲みやすくなっていると評価した。
【0022】実施例7(ナリンジン溶液の調製) グレープフルーツの苦みの主成分であるとされているナ
リンジン(Fluka製、製品番号71160)溶液0.005%ある
いは0.02%に対して、馬鈴薯由来のリン酸化糖カルシウ
ム結合体を1.0%添加して、同様に官能試験に供し
た。についての変化を熟練した9人の官能評価パネルラ
ーによって判定した。その結果、無添加のナリンジン溶
液に比較して有意に(危険率5%)苦味、えぐみが抑制
されマイルドとなり、飲みやすくなっていると評価され
た。
【0023】実施例8(ニンジンジュースの調製) 市販品ニンジンジュース(カゴメ社製)に馬鈴薯由来の
リン酸化糖カルシウム結合体を1.0%添加し、カルシ
ウム濃度が60mg/dlとなるように調整したのち加
熱殺菌後、4℃で1ヶ月間保存した。1ヶ月間保存後、味
質についての変化を熟練した9人の官能評価パネルラー
によって判定した。その結果、無添加のニンジンジュー
スに比較して有意に(危険率5%)ニンジン臭さが抑制
されマイルドとなり、飲みやすくなっていると評価し
た。
【0024】実施例9(スポーツドリンクの調製) 砂糖、ぶどう糖、クエン酸、ビタミンC、ナイアシン、
ビタミンE,ビタミンB1、ビタミンB6からなるビタミン類
及び馬鈴薯由来のリン酸化糖のマグネシウム、カルシウ
ム、ナトリウム、カリウム、鉄結合体を溶解しスポーツ
ドリンクタイプの清涼飲料水を作成した。上記ミネラル
濃度は100mg/dl(マグネシウムは10mg/d
l)となるように調整した。加熱殺菌後、4℃で1ヶ月間
保存した。1ヶ月間保存後、飲料を観察したところ沈澱
物は観察されなかった。さらにマグネシウム由来の苦味
も軽減されていた。
【0025】実施例10(スポーツ栄養飲料の調製) 砂糖、ぶどう糖、クエン酸、プロリン、リジン、グリシ
ン、チロシン、スレオニン、ロイシン、フェニルアラニ
ン、アルギニン、イソロイシン、アラニン、グルタミン
酸、トリプトファン、ヒスツチジン、セリンメチオニ
ン、アスパラギン酸からなるアミノ酸類及び馬鈴薯由来
のリン酸化糖のマグネシウム、カルシウム、ナトリウ
ム、カリウム、鉄結合体を溶解しスポーツ栄養飲料タイ
プの飲料を作成した。上記ミネラル濃度は100mg/
dl(マグネシウムは10mg/dl)となるように調
整した。加熱殺菌後、4℃で1ヶ月間保存した。1ヶ月間
保存後、飲料を観察したところミネラル分由来の沈澱物
は観察されなかった。さらにアミノ酸由来の独特な嫌味
も減少し、すっきりとした味質となっていた。
【0026】実施例11(黒酢飲料の調製) 10%の黒酢溶液に、馬鈴薯由来のリン酸化糖カルシウ
ム結合体を0.5%添加し、味質についての変化を熟練
した9人の官能評価パネルラーによって判定した。馬鈴
薯由来のリン酸化糖カルシウム結合体を添加した試料
は、コントロールに比べ酸味がマイルドになった。
【0027】実施例12(人工甘味料への影響) 0.02%のスクラロース、0.02%ステビアまた
は、0.02%酵素処理ステビアを含むそれぞれの溶液
に、馬鈴薯由来のリン酸化糖カルシウム結合体を0.5
%添加し、味質についての変化を熟練した9人の官能評
価パネルラーによって判定した。馬鈴薯由来のリン酸化
糖カルシウム結合体を添加した試料は、コントロールに
比べいずれもすっきりした甘みとなり、甘みのあとひ
き、後味も改善された。
【0028】実施例13(人工甘味料への影響) 10%のエリスリトールを含むそれぞれの溶液に、馬鈴
薯由来のリン酸化糖ナトリウム結合物あるいは馬鈴薯由
来のリン酸化糖カルシウム結合物を0.5%添加し、味
質についての変化を熟練した9人の官能評価パネルラー
によって判定した。馬鈴薯由来のリン酸化糖カルシウム
結合体を添加した試料は、コントロールに比べえぐみが
消え、すっきりした甘みとなった。
【0029】実施例14(人工甘味料への影響) 2%のソーマチンを含むそれぞれの溶液に、馬鈴薯由来
のリン酸化糖カルシウム結合体を0.5%添加し、味質
についての変化を熟練した9人の官能評価パネルラーに
よって判定した。馬鈴薯由来のリン酸化糖カルシウム結
合体を添加した試料は、コントロールに比べ後味がすっ
きりした。
【0030】実施例15(塩化マグネシウムへの影響) 0.1%の塩化マグネシウムを含む溶液に、馬鈴薯由来
のリン酸化糖カルシウム結合体を0.5%添加し、味質
についての変化を熟練した9人の官能評価パネルラーに
よって判定した。馬鈴薯由来のリン酸化糖カルシウム結
合体を添加した試料は、コントロールにマグネシウムの
苦味、嫌味が減少していた。
【0031】実施例16(青汁の調製) モロヘイヤ30部、ほうれん草10部、セロリ3部、香
辛料0.5部、果糖ブドウ糖液糖15部、水41.5部
をミキサーで液状にしいわゆる青汁を調製した。馬鈴薯
由来のリン酸化糖ナトリウム結合物あるいは馬鈴薯由来
のリン酸化糖カルシウム結合物を0.5〜1.0%添加
し、その味質の変化を熟練した9人の官能評価パネルに
よって判定した。その結果、無添加の青汁に比較して添
加率0.5%で有意に(危険率5%)青臭みが軽減し、
更に苦味が添加率0.5%で有意に(危険率5%)軽減
した。添加率1.0%で全員が青臭み、苦味ともに許容
範囲であると判断した。
【0032】実施例17(カカオマスの調製) 酸味および渋味の強いカカオ豆であるマレーシア産豆を
粗粉砕後、120℃、30分の条件でばい煎し、その後
三段ロールでペースト状にしてマレーシア豆カカオマス
を調製した。これを60℃にしペースト状になったとこ
ろで、馬鈴薯由来のリン酸化糖を2.5%添加し、カカ
オマスを調製した。これに温湯を加えよく混合し10%
の温湯液を調製した。その味質の変化を熟練した9人の
官能評価パネルによって判定した。その結果、無添加の
カカオマスに比較して、酸味が軽減し、更に苦味も有意
に(危険率5%)軽減した。
【0033】実施例18(ココアの調製) 江崎グリコ製練りココア(クリームリッチ)を作り方通
りに、1本の中身を110mlのお湯に十分に溶解し
た。その際に、馬鈴薯由来のリン酸化糖カルシウム結合
物を1%濃度になるように添加した。その味質の変化を
熟練した9人の官能評価パネルによって判定した。その
結果、無添加のものに比べて、ビター感が減少し、クリ
ーム感が増強されていることが確認できた。
【0034】実施例19(ウエハース用サンドクリーム
の調製) ショートニング100部をミキサーにて2分間混合し、
これに粉体原料のマルチトール40部、エリスリトール
60部、卵殻カルシウム30部、砂糖60部に馬鈴薯由
来のリン酸化糖ナトリウム結合物あるいは馬鈴薯由来の
リン酸化糖カルシウム結合物を2.5%添加し、更に3
分間混合した。最後にバニラ香料を添加し1分間混合し
てウエハース用サンドクリームを調製した。その味質の
変化を熟練した9人の官能評価パネルによって判定し
た。その結果、無添加のサンドクリームに比較していが
らっぽさ、えぐみが軽減した。更にパネル全員がかなり
後味が改善されたと評価した。
【0035】実施例20(ハチミツソースの調製) 純粋蜂蜜100部、メイプルシュガー香料0.5部、カ
ラメル0.3部を混合し蜂蜜ソースを調製し、これに馬
鈴薯由来のリン酸化糖ナトリウム結合物あるいは馬鈴薯
由来のリン酸化糖カルシウム結合物を3.0部添加し
た。その味質の変化を熟練した9人の官能評価パネルに
よって判定した。その結果、その結果、無添加の蜂蜜ソ
ースに比較していがらっぽさ、えぐみが軽減した。更に
パネル全員がかなり後味が改善されたと評価した。
【0036】実施例21(ラーメンの調製) ラーメン専用粉(かんすい等を含む小麦粉)100部
に、馬鈴薯由来のリン酸化糖カルシウム結合物を3.0
部添加した。これに、160部の水を加え、混合した。
これを、家庭用製麺機(三洋電機製)で製麺し、馬鈴薯
由来のリン酸化糖添加ラーメンを得た。その味質の変化
を熟練した9人の官能評価パネルによって判定した。そ
の結果、無添加のラーメンに比較して、腰が強い麺に仕
上がっていたと評価された。ラーメン100gあたり、
カルシウムを100mg程度強化されていた。
【0037】実施例22(うどんの調製) 強力粉250部、薄力粉250部に、食塩15部添加
し、馬鈴薯由来のリン酸化糖カルシウム結合物を3.0
部添加した。これに、270部の水を加え、家庭用餅つ
き機(東芝製PFC-20AM)で15分間混合した。この生
地を室温で1.5時間程度寝かせた。打ち粉をしたまな
板の上に、この生地を2mm厚程度に圧延した。これを
2mm幅くらいに切った後、たっぷりのお湯で約10分
くらい芯が無くなるまで茹でた。茹で上がったら、ざる
に受け、水で洗浄し、ぬめりを取り、馬鈴薯由来のリン
酸化糖添加うどんを得た。その味質の変化を熟練した9
人の官能評価パネルによって判定した。その結果、無添
加のうどんに比較して、腰が強い麺に仕上がっていたと
評価された。
【0038】実施例23(もちの調製) もち米3カップ(420g)を用いて、馬鈴薯由来のリ
ン酸化糖カルシウム結合物を3.3g添加した。家庭用
餅つき機(東芝製PFC-20AM)で馬鈴薯由来のリン酸化
糖添加もちを得た。その味質の変化を熟練した9人の官
能評価パネルによって判定した。その結果、無添加のも
ちに比較して、テクスチャー、味ともに違いが無かった
と評価された。
【0039】実施例24(プレッツェルの調製) 小麦粉100部、マーガリン10部、砂糖10部、異性
果糖10部、イースト3部、塩1部に水27部を加え
て、常法によりプレッツェルを作成した。馬鈴薯由来の
リン酸化糖カルシウム結合物を3部添加した。30℃で
4時間発酵後、成形・焼成を行って馬鈴薯由来のリン酸
化糖添加プレッツェルを得た。その味質の変化を熟練し
た9人の官能評価パネルによって判定した。その結果、
無添加のプレッツェルに比較して、クリスピー性が上昇
したと評価された。
【0040】実施例25(クラッカーの調製) 小麦粉100部、マーガリン15部、砂糖3部、異性果
糖1.5部、イースト3部、塩1部に水25部を加え
て、常法によりクラッカーを作成した。馬鈴薯由来のリ
ン酸化糖カルシウム結合物を3部添加混合した。30℃
で4時間発酵後、成形・焼成を行って馬鈴薯由来のリン
酸化糖添加クラッカーを得た。その味質の変化を熟練し
た9人の官能評価パネルによって判定した。その結果、
サクサク感が従来のものと比べて大きく改善されてい
た。
【0041】実施例26(かんてんの調製) 4部の寒天(伊那食品製かんてんクック使用)を水500部
に添加し、加熱しながら十分に溶解させ、砂糖60部、は
リン酸化糖カルシウム結合物を3部添加混合した。型に
流し込み、フルーツを添加し、冷蔵させて固めてリン酸
化糖添加かんてんを仕上げた。その味質及びテクスチャ
ーの変化を熟練した9人の官能評価パネルによって判定
した。その結果、無添加のものに比較して、歯ごたえが
良く、甘味がさっぱりしていると評価された。
【0042】実施例27(錠菓の調製) ブドウ糖150部、ソルビトール100部、アビセル4
0部、アスコルビン酸20部、卵殻カルシウム100
部、更に、馬鈴薯由来のリン酸化糖カルシウム結合物を
10部添加混和した。打錠し、馬鈴薯由来のリン酸化糖
添加錠菓を調製した。その味質及びテクスチャーの変化
を熟練した9人の官能評価パネルによって判定した。そ
の結果、無添加のものに比較して、甘味がさっぱりして
いると評価された。
【0043】実施例28(豆腐の調製) 冷却した豆乳1000部、にがりとして4部の硫酸カル
シウム、または馬鈴薯由来のリン酸化糖カルシウム結合
物を30部添加混和した。プラスチック製カップに添加
密封した。これを85℃40分間加熱し、凝固させ豆腐
を調製した。その味質及びテクスチャーの変化を熟練し
た9人の官能評価パネルによって判定した。その結果、
無添加のものに比較して濃厚な豆腐風味のある豆腐であ
るとと評価された。
【0044】実施例29(イソフラボン溶液の調製) 不二製油製のイソフラボン類が高濃度で含有されている
ソヤフラボンRSの2%溶液に対して、馬鈴薯由来のリン
酸化糖カルシウム結合物を1%となるように混和した。
その味質の変化を熟練した9人の官能評価パネルによっ
て判定した。無添加のものに比較して、豆臭さ、苦みや
異臭が改善されていると評価された。
【0045】実施例30(チョコレートの調製) カカオマス350部、ココアバター100部、植物性油
脂100部、砂糖45部、馬鈴薯由来のリン酸化糖カル
シウム結合物を18部添加混和した。60℃で完全に溶
解させ、40℃の恒温水中で保持し、ハンドテンパリン
グし、10℃で冷却していった。20℃で5日セッティ
ングし、チョコレートを得た。その味質及びテクスチャ
ーの変化を熟練した9人の官能評価パネルによって判定
した。その結果、無添加のものに比較して、甘味がさっ
ぱりしていると評価された。また、このチョコレートを
32℃12時間と20℃12時間を10サイクルしてフ
ァットブルーム耐性試験を行なった結果、僅かに馬鈴薯
由来のリン酸化糖入りのチョコレートで耐性が認められ
た。
【0046】実施例31(パンの調製) 小麦粉250部、イースト5部、砂糖30部、スキムミ
ルク12部、塩2部、バター25部、水150部、馬鈴
薯由来のリン酸化糖カルシウム結合物を10部添加混和
した。定法に従い家庭用製パン機(東芝製PFC-20AM)
で混合・発酵を行なってパン生地を得た。本生地を冷凍
後解凍し、整形・焼成し、馬鈴薯由来のリン酸化糖添加
パンを得た。その味質及びテクスチャーの変化を熟練し
た9人の官能評価パネルによって判定した。その結果、
無添加のものに比較して、生地物性、比容積、食感にお
いて、馬鈴薯由来のリン酸化糖添加群で高い評価が得ら
れた。
【0047】実施例32(米菓の調製) 精白米200部を水洗した後、浸漬水に浸漬し、水きり
後、製粉機で粉砕し、馬鈴薯由来のリン酸化糖カルシウ
ム結合物を10部添加混和した。米菓製造方法の定法に
より、蒸煮、圧延、成形型抜き、乾燥、焼成を行なって
馬鈴薯由来のリン酸化糖添加米菓を得た。その味質及び
テクスチャーの変化を熟練した9人の官能評価パネルに
よって判定した。その結果、無添加のものに比較して、
テクスチャー、味ともに違いが無かったと評価された。
【0048】実施例33(ぎょうざの調製) 小麦粉100部、塩、1部、水35部、馬鈴薯由来のリン酸化
糖カルシウム結合物を5部添加混合して、ぎょうざ皮を
作成した。馬鈴薯由来のリン酸化糖カルシウム結合物を
5部添加混和した具を包餡、成形し、蒸し、焼成して馬
鈴薯由来のリン酸化糖添加ぎょうざを得た。その味質及
びテクスチャーの変化を熟練した9人の官能評価パネル
によって判定した。その結果、無添加のものに比較し
て、テクスチャー、味ともに違いが無かったと評価され
た。
【0049】実施例34(米飯の調製) 米140部を水洗し、1.5倍量の水中に馬鈴薯由来のリ
ン酸化糖カルシウム結合物を5部添加混合して、で炊飯
し(象印圧釜炊飯器)馬鈴薯由来のリン酸化糖添加水飯
米を得た。その味質及びテクスチャーの変化を熟練した
9人の官能評価パネルによって判定した。その結果、無
添加のものに比較して、テクスチャー、味ともに違いが
無かったと評価された。
【0050】実施例35(アイスクリームの調製) ホイップクリーム200部を、固めに泡立てる。別の容器
で、卵50部、さとう50部、馬鈴薯由来のリン酸化糖カル
シウム結合物9部を混合し泡立てる。ホイップクリーム
をあわせ、容器にいれて冷凍して、馬鈴薯由来のリン酸
化糖添加アイスクリームを得た。その味質及びテクスチ
ャーの変化を熟練した9人の官能評価パネルによって判
定した。その結果、無添加のものに比較して、乳感が向
上し、濃厚な風味に変化し、更に、甘味がさっぱりして
いると評価された。
【0051】実施例36(ラクトアイスへの濃厚感付与
作用) 市販のラクトアイス(バニラアイスクリーム;雪印製)
に対して、1%濃度となるように馬鈴薯由来のリン酸化
糖カルシウム結合物を添加した。その味質及びテクスチ
ャーの変化を熟練した9人の官能評価パネルによって判
定した。その結果、無添加のものに比較して、バニラ感
や乳感の濃厚感が増強されており、通常のアイスクリー
ム規格の乳脂肪含量の製品並みに増強されたことが確認
できた。
【0052】実施例37(減塩作用) 市販の減塩醤油(丸大豆減塩醤油、キッコーマン製)に
無いして、1%濃度となるように馬鈴薯由来のリン酸化
糖カルシウム結合物を添加した。その塩味の変化を熟練
した9人の官能評価パネルによって判定した。その結
果、無添加のものに比較して、塩味が増強されており、
通常の醤油以上に感じ、減塩物への塩味増強作用がある
ことが確認できた。
【0053】実施例38(マヨネーズの調製) 卵黄1個、マスタード小さじ1、塩小さじ1弱、こしょ
う少々、ハーブビネガー大さじ1、サラダ油1カップを
用いて、定法に従ってマヨネーズを作成した。そこへ、
1%濃度となるように馬鈴薯由来のリン酸化糖カルシウ
ム結合物を添加した。その味質の変化を熟練した9人の
官能評価パネルによって判定した。その結果、無添加の
ものに比較して、酸味がまるくなり、卵黄感が増強され
ていることが確認できた。
【0054】実施例39(ホエイプロテインへの添加) ホエイプロテインWPI(BIOZATE−5; DAVISCO社製
)2%溶液を調製し、砂糖を1%となるようにこの溶
液へ添加した後、1%濃度となるように馬鈴薯由来のリ
ン酸化糖カルシウム結合物を添加した。その味質の変化
を熟練した9人の官能評価パネルによって判定した。そ
の結果、無添加のものに比較して、苦みが減少し、乳感
が増強され濃厚な風味に変化していることが確認でき
た。
【0055】実施例40(ケチャップへの添加) カゴメ製ケチャップへ、1%濃度となるように馬鈴薯由
来のリン酸化糖カルシウム結合物を添加した。その味質
の変化を熟練した9人の官能評価パネルによって判定し
た。その結果、無添加のものに比較して、酸味が減少し
ていることが確認できた。
【0056】実施例41(ソースへの添加) イカリ製ウスターソースへ、1%濃度となるように馬鈴
薯由来のリン酸化糖カルシウム結合物を添加した。その
味質の変化を熟練した9人の官能評価パネルによって判
定した。その結果、無添加のものに比較して、酸味が減
少し、丸い感じの味質になっていることが確認できた。
【0057】実施例42(ホワイトチョコレートへの添
加) 市販のホワイトチョコレートを溶解し、馬鈴薯由来のリ
ン酸化糖カルシウム結合物を1%濃度になるように添加
した。その後、成形して、冷蔵した。その味質の変化を
熟練した9人の官能評価パネルによって判定した。その
結果、無添加のものに比較して、乳感、バニラ感が上昇
し濃厚感があり、切れ味のよいホワイトチョコレートに
変化していることが確認できた。
【0058】実施例43(植物性粉乳への添加) 市販の植物性粉乳へ、馬鈴薯由来のリン酸化糖カルシウ
ム結合物を1%濃度になるように添加した。その味質の
変化を熟練した9人の官能評価パネルによって判定し
た。その結果、無添加のものに比較して、乳感が上昇し
濃厚感のある粉乳に変化し、動物性粉乳の風味に近くな
っていることが確認できた。
【効果】本発明では、水に易溶性の馬鈴薯由来のリン酸
化糖あるいは馬鈴薯由来のリン酸化糖ミネラル結合物を
食品に微量添加することによって食品が従来持っていた
苦味、酸味、渋味、青臭み、いがらっぽさなどを軽減す
る効果を発見した。その結果、食品のもつ栄養面および
嗜好性の向上により用途の拡大や国民の栄養学的向上が
はかられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸尾 健二 大阪府高槻市北昭和台町3−10カルム桜ヶ 丘406 (72)発明者 栗木 隆 大阪府吹田市五月が丘東8番C−512号 (72)発明者 岡田 茂孝 奈良県生駒市東生駒3−207−269 (72)発明者 阪本 禮一郎 茨城県土浦市永国台3−71 (72)発明者 木村 敏幸 千葉県市原市辰巳台東4−7 辰巳寮312 (72)発明者 魚津 伸夫 千葉県印旛郡栄町安食台2−11−1 Fターム(参考) 4B047 LF01 LF02 LF03 LF05 LF07 LF08 LF09 LF10 LG21 LG39

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネラ
    ル化合物を飲食品に添加する事により、風味が改善され
    た飲食品。
  2. 【請求項2】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネラ
    ル化合物を飲食品に添加する事により、飲食品の風味を
    改善する方法。
  3. 【請求項3】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネラ
    ル化合物を、バニラを含む食品に添加することにより、
    バニラ感を向上させる方法。
  4. 【請求項4】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネラ
    ル化合物を、乳脂肪を含む食品に添加することにより、
    乳脂肪感を向上させる方法。
  5. 【請求項5】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネラ
    ル化合物を、食品に添加することによって食品の酸味を
    軽減する方法。
  6. 【請求項6】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネラ
    ル化合物を、酢を含む食品に添加することによって食品
    の酸味をマイルドにする方法。
  7. 【請求項7】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネラ
    ル化合物を、柑橘類を含む食品に添加することにより、
    柑橘類由来の酸味を軽減させる方法。
  8. 【請求項8】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネラ
    ル化合物を、柑橘類を含む食品に添加することにより、
    柑橘類由来のにが味を軽減させる方法。
  9. 【請求項9】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネラ
    ル化合物を、柑橘類を含む食品に添加することにより、
    柑橘類由来のナリンジンのにが味を軽減させる方法。
  10. 【請求項10】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネ
    ラル化合物を、野菜を含む食品に添加することにより、
    野菜由来の臭み、えぐみ、ざつみを軽減させる方法。
  11. 【請求項11】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネ
    ラル化合物を、野菜を含む食品に添加することにより、
    ニンジン由来の臭み、えぐみ、ざつみを軽減させる方
    法。
  12. 【請求項12】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネ
    ラル化合物を、豆乳に添加することにより、豆乳由来の
    青臭み、えぐみ、ざつみ、苦みを軽減させる方法。
  13. 【請求項13】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネ
    ラル化合物を、豆乳に添加することにより、豆乳由来の
    フラボン、イソフラボンの青臭み、えぐみ、ざつみ、苦
    みを軽減させる方法。
  14. 【請求項14】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネ
    ラル化合物を、乳及び、または粉乳を含む飲料・食品に
    添加することにより、乳感を向上させる方法。
  15. 【請求項15】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネ
    ラル化合物を、ホワイトチョコレート、ミルクキャラメ
    ル、ミルクキャンデー、生クリーム、乳飲料、シチュ
    ー、スープ、アイスクリーム、ラクトアイス、アイスミ
    ルクを含む食品に添加することにより、乳感を向上させ
    る方法。
  16. 【請求項16】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネ
    ラル化合物を、卵を含む食品に添加することにより、卵
    黄感を向上させる方法。
  17. 【請求項17】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネ
    ラル化合物を、人工甘味料を含む食品に添加することに
    より、甘味の味質、後引きを改善する方法。
  18. 【請求項18】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネ
    ラル化合物を、スクラロース、ステビア、酵素処理ステ
    ビア、エリスリトール、ソーマチン、パラチノース、パ
    ラチニットから選ばれる1種以上の甘味料を含む食品に
    添加することにより、甘味の味質、後引きを改善する方
    法。
  19. 【請求項19】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネ
    ラル化合物を、食品に添加することによって食品の酸味
    を軽減する方法。
  20. 【請求項20】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネ
    ラル化合物を、食品に添加することによって食品の渋味
    を軽減する方法。
  21. 【請求項21】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネ
    ラル化合物を、食品に添加することによって食品の青臭
    みを軽減する方法。
  22. 【請求項22】馬鈴薯由来のリン酸化糖あるいはそのミネ
    ラル化合物を、食品に添加することによって食品ののど
    ごしの悪さを改良する方法。
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