JP2002250949A - 光導波路素子、光波長変換素子および光導波路素子の製造方法 - Google Patents

光導波路素子、光波長変換素子および光導波路素子の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】光導波路型デバイスにおいて、光導波路からの
出射光の出力を増加させたときにも、出力の変動を少な
くし、安定した発振を実現する。 【解決手段】光導波路素子1Aは、バルク状の非線形光
学結晶からなる三次元光導波路4と、光導波路4に対し
て接合されている基板2と、光導波路4と基板2とを接
合している非晶質材料からなる接合層3とを備えてい
る。接合層3、あるいは基板2が、光導波路4のアンダ
ークラッドとして機能する。光導波路は、機械的加工
(例えば研削加工、ダイシング加工)やレーザー加工に
よって形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば擬似位相整
合方式の第二高調波発生デバイスに適した光導波路素子
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光情報処理技術全般において、高密度光
記録を実現するためには、波長400−430nm程度
の青色光を,30mW以上の出力で安定的に発振する青
色光レーザーが要望されており、開発競争が行われてい
る。青色光光源としては、赤外光を基本波として発振す
るレーザーと、疑似位相整合方式の第二高調波発生素子
とを組み合わせた光導波路型の波長変換素子が期待され
ている。
【0003】ニオブ酸リチウム単結晶を用いた第二高調
波発生装置においては、結晶中を伝搬する光の出力が大
きくなると、光損傷によって結晶中で屈折率の変動を引
き起こすため、高出力化には限界がある。また、光の波
長が短いほど、光損傷が顕著となる。ニオブ酸リチウム
にMgOを添加した基板を用いると、光損傷に対する耐
性が増すことが知られており、この際のMgOの添加割
合は通常5mol%程度である。
【0004】例えば、「Electronics Le
tters、24thApril,1997年.Vo
l.33,No.9」の806−807頁の記載によれ
ば、MgOをドープしたニオブ酸リチウム基板に周期分
極反転構造を形成し、この構造に対して直交する方向へ
と向かってプロトン交換光導波路を形成することによっ
て、光導波路型の第二高調波発生装置を実現している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このタイプの
第二高調波発生装置においては、青色光の発振出力を増
加させると、光損傷によって、安定した出力を得ること
ができなかった。例えば、MgOを5mol%ドープし
たニオブ酸リチウムに周期分極反転構造を形成し、この
構造に対して直交する方向へと向かってプロトン交換光
導波路を形成し、波長420nmの青色光を発振させる
場合、出力が10mW以上、特には15mW程度以上に
なると、光損傷によって、出射ビームや出力の変動が大
きくなっていた。こうした出射ビームやその出力の変動
の原因は明確ではなかった。
【0006】本発明の課題は、光導波路型デバイスにお
いて、光導波路からの出射光の出力を増加させたときに
も、出力の変動を少なくし、安定した発振を可能とする
ことである。
【0007】また、本発明の課題は、疑似位相整合方式
を利用した波長変換素子において、出射光の波長を短く
し、好ましくは青色領域にし、かつ光導波路からの出射
光の出力を増加させたときにも、出力の変動を少なく
し、安定した発振を可能とすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、バルク状の非
線形光学結晶からなる三次元光導波路と、この光導波路
に対して接合されている基板と、光導波路と基板とを接
合している非晶質材料からなる接合層とを備えているこ
とを特徴とする、光導波路素子に係るものである。
【0009】また、本発明は、バルク状の非線形光学結
晶からなる三次元光導波路と、この光導波路のアンダー
クラッドとを備えており、三次元光導波路が非線形光学
結晶の機械加工によって光の閉じ込めが可能な厚さへと
成形されており、アンダークラッドが非晶質材料からな
ることを特徴とする、光導波路素子に係るものである。
【0010】また、本発明は、バルク状の非線形光学結
晶からなる光導波路成形用材料をこれとは別体の基板へ
と接合層を介して接合し、この際前記結晶の屈折率より
も接合層の屈折率を低くし、次いで前記材料を加工する
ことによって光導波路を成形することを特徴とする、光
導波路素子の製造方法に係るものである。
【0011】また、本発明は、バルク状の非線形光学結
晶からなる光導波路成形用材料をこれとは別体の基板へ
と接合し、この際前記結晶の屈折率よりも基板の屈折率
を低くし、次いで前記材料を加工することによって光導
波路を成形することを特徴とする、光導波路素子の製造
方法に係るものである。
【0012】また、本発明は、スラブ状の非線形光学結
晶からなる3次元光導波路と、光導波路の上面および下
面に非晶質材料からなるクラッド層を有する光波長変換
素子に係るものである。
【0013】本発明者は、バルク状の非線形光学結晶か
らなる三次元光導波路を、接合層を介して、あるいは接
合層を介することなく直接に、基板へと接合し、光導波
路の下地となる接合層あるいは基板をアンダークラッド
として利用することで、光導波路内を伝搬する光の出力
を高くし、および/または波長を短くしても、光損傷が
著しく抑制され、出力の変動等が防止されることを見出
し、本発明に到達した。
【0014】本発明について、図1を参照しつつ、更に
説明する。
【0015】図1に示す光導波路素子1Aにおいては、
基板2の表面2a上に、接合層3を介して、光導波路4
が接合されている。光導波路4はリッジ型のものであ
り、光導波路4の横断面方向の両側にはそれぞれ平板形
状の延設部15が延設されている。本例では、更に各延
設部15の各末端(溝7の外側)に、肉厚部分8が形成
されている。各延設部15の上方は、リッジ型光導波路
を成形するための空間ないし溝7が形成されている。5
は、周期分極反転構造である。本例では、光導波路の上
部に、非分極反転部分6が残留しているが、これはなく
してもよい。この結果、リッジ型の光導波路4は、接合
層3を介して、別体の支持基板2上に、いわば浮遊する
形態をとっている。こうした形態の三次元光導波路は類
例がない。「三次元光導波路」とは、導波路の高さ方向
(上下方向)および横方向(左右方向)に光を閉じ込め
る光導波路をいう。
【0016】こうした三次元光導波路は、非線形光学結
晶を加工、例えば機械加工やレーザー加工することによ
って物理的に加工し、成形することによって得られる。
【0017】これに対して、従来の三次元光導波路は、
通常次のように形成されている。 (1)非線形光学結晶からなる基板の表面領域を変質さ
せ、その組成を部分的に変化させることによって、基板
の表面領域に屈折率の高い変質層、例えばチタン拡散層
やプロトン交換層を設ける。 (2)非線形光学結晶からなる基板の表面に、基板より
も屈折率が高い単結晶膜を形成し、この単結晶膜を細長
い平面形状に加工する。
【0018】しかし、単結晶膜を形成した後に、単結晶
膜中に例えば周期分極反転構造を形成することは困難で
ある。一方、前述したように、ニオブ酸リチウム単結晶
基板の表面領域に、周期分極反転構造を有するプロトン
交換層を形成し、これを光導波路として使用することは
知られている。しかし、こうした第二高調波発生装置は
光損傷が大きい。
【0019】こうした第二高調波発生装置において、例
えば400−430nmの短波長の光を高い出力で伝搬
させたときに、光損傷が起きる原因は、光導波路内に閉
じ込められた光の出力密度が、結晶の耐光損傷のしきい
値を超えてしまうことが原因とも考えられる。
【0020】しかし、本発明者が、図1のような装置を
試作し、短波長の光を高い出力密度で伝搬させてみたと
ころ、光導波路から出射する第二高調波の出力変動が抑
制され、光導波路内の光損傷が抑制されていることを見
出した。つまり、例えば400−430nmの短波長の
光を高い出力で伝搬させたときにも、光導波路内に閉じ
込められた光の出力密度が、結晶が本来有する耐光損傷
のしきい値を超えておらず、余裕があることがわかっ
た。これと同時に、プロトン交換法によって光導波路を
形成した場合の光損傷は、プロトン交換過程における表
面領域の結晶性の劣化と、これに伴う耐光損傷特性の低
下によることを発見した。
【0021】この結果、本発明によって、極めて光損傷
の少ない、光の出力変動の抑制された光導波路素子を提
供できる。
【0022】これと共に、機械加工等によって形成され
たバルク状の三次元光導波路を、非晶質材料からなる接
合層を介して基板へと接着した点が重要である。例え
ば、三次元光導波路を基板に対して接合層を介すること
なく接合した場合には、接合後の温度降下過程におい
て、あるいは接合後の温度変化によって、基板と光導波
路との間での熱膨張差によって、光導波路に多大な応力
が加わる。なぜなら、基板と光導波路との間に必ず組成
の差による熱膨張差があることに加えて、基板の結晶方
位と光導波路の結晶方位とが異なっていること,そして
基板の方が光導波路よりもはるかに大きく、嵩高いこと
から、基板から光導波路の方へと大きな応力が加わり、
光導波路内に歪みを生じさせる。このため、光導波路内
を伝搬する光の導波モードが変化したり、光損傷が生じ
やすい。
【0023】また、接合層の材質としてかりに単結晶を
使用すると、やはり接合層における結晶方位と光導波路
における結晶方位との相違に起因して、光導波路内に歪
みが生じやすい。また、接合層の材質としてかりに多結
晶を使用した場合、接合層側に光導波路からしみ出した
光が、接合層内において結晶粒界等で散乱し、伝搬損失
が増大する。
【0024】これに対して、本発明では、バルク状の三
次元光導波路を基板上に接合することによって、バルク
が本来有する良好な結晶性を利用するのに加えて、光導
波路が直接接触するのが接合層であって基板ではなく、
接合層が基板に比べてはるかに嵩が小さいことから、接
合層の方に応力が逃げやすく、このため接合層から光導
波路に大きな応力が加わりにくい。その上、接合層が非
晶質材料からなっていることから、接合層に加わった応
力が分散し易く、光導波路の歪みが更に減少する。
【0025】なお、信学技報「TECHNICAL R
EPORT OF IEICE US95−24:EM
D95−20:CPM95−32(1995−07)第
31−38頁の記載によれば、ニオブ酸リチウム基板を
タンタル酸リチウム基板に直接接合し、ニオブ酸リチウ
ム基板を薄片化し、光導波路構造を試作している。これ
は基板表面に吸着した水酸基の分子間力を利用して、基
板同士を直接に接合するものであり、本発明とは異な
る。
【0026】また、特開平7−225403号公報の記
載によれば、非線形光学材料からなるコアと、コアを囲
むクラッド基板とからなる光導波路素子が開示されてい
るが、本発明のようなバルク状の三次元光導波路を基板
に非晶質材料を介して接合した構造とは異なる。
【0027】本発明においては、少なくとも光導波路内
に周期分極反転構造を形成し、光導波路素子を高調波発
生用素子として機能させることができる。この場合に
は、基本波よりも波長の短い(エネルギーの高い)光が
光導波路内を伝搬するために、本発明の作用効果が特に
大きい。
【0028】本発明の素子を高調波発生装置、特に第二
高調波発生装置として使用した場合には、高調波の波長
は330−550nmが好ましく、400−430nm
が特に好ましい。
【0029】好適な実施形態においては、光導波路が、
接合層あるいは基板から突出するリッジ型の光導波路で
ある。
【0030】また、好適な実施形態においては、光導波
路の横断面方向の両側に向かって延びる一対の延設部を
設ける。こうした延設部は、光導波路の基板上での接合
状態を安定にする。また、光導波路の両側に延設部を設
けることで、光の伝搬状態も対称的になる。
【0031】光導波路を構成する非線形光学結晶は特に
限定されないが、周期分極反転構造を形成しやすい強誘
電体単結晶が好ましく、ニオブ酸リチウム(LiNbO
3 )、タンタル酸リチウム(LiTaO3 )、ニオブ酸
リチウム−タンタル酸リチウム固溶体、K3 Li2 Nb
515の各単結晶が特に好ましい。
【0032】こうした結晶中には、三次元光導波路の耐
光損傷性を更に向上させるために、マグネシウム(M
g)、亜鉛(Zn)、スカンジウム(Sc)及びインジ
ウム(In)からなる群より選ばれる1種以上の金属元
素を含有させることができ、マグネシウムが特に好まし
い。
【0033】周期分極反転構造を光導波路内に形成する
場合には、分極反転特性(条件)が明確であるとの観点
から、ニオブ酸リチウム単結晶、ニオブ酸リチウムータ
ンタル酸リチウム固溶体単結晶、又はこれらにマグネシ
ウムを添加したものが特に好ましい。
【0034】接合層を設ける場合には、基板の材質は特
に限定されず、所定の構造強度を有していればよい。た
だし、光導波路と熱膨張係数等の物性値が近い方が好ま
しく、ニオブ酸リチウム(LiNbO3 )、タンタル酸
リチウム(LiTaO3 )、ニオブ酸リチウム−タンタ
ル酸リチウム固溶体、K3 Li2 Nb5 15の各単結晶
が特に好ましい。
【0035】また、基板の表面に、他の膜を形成するこ
ともできる。この膜形成方法としては、液相エピタキシ
ャル法、スパッタリング法、蒸着法、スピンコート法、
化学的気相成長法などがある。膜の材質は限定されない
が、例えば酸化珪素、五酸化ニオブ、五酸化タンタル、
ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチ
ウム−タンタル酸リチウム固溶体を例示できる。
【0036】基板の少なくとも表面領域をアンダークラ
ッドとして機能させる場合には、基板の少なくとも表面
領域の屈折率を、光導波路材質の屈折率よりも低くする
必要がある。
【0037】接合層の材質の屈折率は、光導波路の材質
の屈折率よりも低くすることが必要である。この屈折率
差は、5%以上であることが好ましく、10%以上であ
ることが更に好ましい。また、接合層の材質は、有機樹
脂やガラス(特に好ましくは低融点ガラス)が好まし
い。有機樹脂としては、アクリル系樹脂、エポキシ系樹
脂、シリコーン樹脂等を例示できる。ガラスとしては、
酸化珪素を主成分とする低融点ガラスが好ましい。
【0038】また、接合層をアンダークラッドとして機
能させるためには、接合層の厚さは、0.1μm以上で
あることが好ましく、0.2μm以上であることが更に
好ましい。また、三次元光導波路の位置的な安定性の観
点からは、接合層の厚さを3μm以下とすることが好ま
しい。
【0039】図1(a)、(b)の光導波路素子を製造
するには、例えば以下の方法による。即ち、図2(a)
に示すように、光導波路成形用材料9の表面に、周期分
極反転構造5を形成しておく。基板2の表面2aに、光
導波路成形用材料9の構造5側の表面(接合面)9aを
接合する。次いで、図2(b)に示すように、光導波路
成形用材料9の背面(非接合面)9bを研削加工し、材
料9Aを薄くする。この段階では、光を厚さ方向に閉じ
込め得る寸法まで材料9Aを薄くすることは困難である
ので、次に図1に示すように溝7を形成し、リッジ構造
の光導波路4を形成する。このときに光導波路の厚さも
調節する。こうした加工は、例えばダイシング加工装置
やレーザー加工装置によって可能であるが、ダイシング
加工のような機械的加工が好ましい。
【0040】周期分極反転構造の形成法は限定されな
い。電気光学結晶基板、例えばニオブ酸リチウム基板に
周期分極反転構造を形成する方法としては、Ti内拡散
法、Li2 O外拡散法、SiO2 装荷熱処理法、Ti熱
酸化法、プロトン交換熱処理法、電子ビーム走査照射
法、電圧印加法、コロナ帯電法等が好ましい。これらの
方法の中で、深い周期分極反転構造を精度良く形成する
という観点から、XカットまたはYカット、あるいはそ
のオフカット基板を使用する場合には、電圧印加法が特
に好ましい。また、Zカット基板を使用する場合にはコ
ロナ帯電法あるいは電圧印加法で行うことが特に好まし
い。
【0041】光導波路の高さを所定の寸法に研削加工す
る方法としては、光導波路底面に対して垂直に回転する
切削用外周刃と光導波路底面との間隔を所定の高さに設
定し、切削加工することにより、光導波路の厚さを必要
値とすることが好ましい。その理由は以下のとおりであ
る。
【0042】従来、略平板形状の被加工物の厚さを研削
加工して調製する場合、被加工物の表面を、この表面と
平行に回転する外周刃によって研削することが一般的で
あった。しかし、この方法では、外周刃の回転面の僅か
な傾斜によって、厚さが不均一になりやすいので、幅数
μm、長さ1mm程度の細長い形状の光導波路の高さ
を、サブミクロンのオーダーで制御することは困難であ
った。
【0043】これに対して、底面に垂直に回転する切削
用外周刃と光導波路底面との間隔を所定高さに設定して
切削加工すれば、外周刃の高さを調節することによっ
て、高さ方向の調節を容易に行えるし、この際の精度
は、一般的な加工装置の持つ加工精度(サブミクロンオ
ーダー)にならう。
【0044】図4の光導波路素子1Bのように、延設部
の肉厚部分8を省略することができる。肉厚部分8は、
例えば前述したダイシング加工装置によって除去でき
る。
【0045】また、リッジ構造を形成するのに際して
は、基板にも溝を形成することができる。例えば図5の
光導波路素子1Cは、基本的には図1の光導波路素子1
Aと同様のものであるが、基板2にも溝2cが形成され
ており、リッジ構造8の両側の溝17が基板2の内部に
まで入っている。この結果、リッジ構造18は、基板の
突起2bと、突起2b上の接合層3と、接合層3上の光
導波路4とからなっている。
【0046】図6の光導波路素子1Dにおいても、光導
波路素子1Cと同様に、基板に溝2cが形成されてお
り、これによって基板2の突起1bが形成されている。
なお、20は、接合層3と同じ材質であるが、肉厚部分
8は除去されている。
【0047】図1、図4、図5、図6においては、光導
波路の下部が分極反転部分5であり、上部が非反転部分
6であった。しかし、光導波路の全体が分極反転部分と
なる場合もある。また、光導波路の上部が分極反転部分
5になり、下部が非反転部分6になる場合もある。
【0048】本発明の一実施形態においては、いわゆる
誘電体装荷型の三次元光導波路を利用できる。例えば図
7の光導波路素子1Eにおいては、基板2の表面2aに
接合層3を介して三次元光導波路10、一対の延設部1
5および一対の肉厚部8が接合されている。三次元光導
波路10と延設部15とは、肉薄部分を構成しており、
この肉薄部分の厚さは、光の厚さ方向への閉じ込めが可
能な厚さに設定されている。肉薄部分の表面に所定の誘
電体層12を形成することによって、誘電体層12の上
に三次元光導波路10を形成している。本例では誘電体
層12は接合層3内に突出している。
【0049】図7の光導波路素子を製造するには、例え
ば以下の方法による。即ち、図8(a)に示すように、
光導波路成形用材料9の表面に、周期分極反転構造5を
形成し、更に誘電体層12を形成しておく。誘電体層1
2の材質は、材料9よりも屈折率が高ければ特に限定さ
れないが、例えば五酸化ニオブが好ましい。基板2の表
面2aに、光導波路成形用材料9の接合面9aを接合す
る。次いで、図8(b)に示すように、材料9の背面
(非接合面)9bを研削加工し、材料9Aを薄くする。
次いで、図7に示すように凹部11を形成し、肉厚部分
8と肉薄部分10、15とを形成する。こうした加工は
前述の加工方法を転用できる。
【0050】図9の光導波路素子1Fのように、延設部
の肉厚部分8を省略することができる。
【0051】また、誘電体は、光導波路の上側(基板と
は反対側)に装荷することができる。図10の光導波路
素子1Gにおいては、光導波路10の上に誘電体12を
装荷している。また、図11の光導波路素子1Hにおい
ては、光導波路10の上に誘電体12を装荷しており、
かつ図10の素子において延設部の肉厚部分8を省略し
ている。
【0052】本発明においては、図1において、溝7の
深さを更に大きくして接合層3内まで溝を形成すること
によって、延設部15を除去することもできる。この場
合には、例えば図12に示す素子1Jのように、溝7は
接合層3に達し、リッジ型の光導波路4が接合層3から
直接に突出する。
【0053】また、少なくとも光導波路を被覆するオー
バーコート層を設けることができる。図13は、この実
施形態に係る素子1Kを示す。この素子の光導波路4側
の表面はオーバーコート層21によって被覆されてい
る。
【0054】これによって、光導波路の表面が大気に直
接には触れず、オーバーコート層に接触するようにな
る。このため、例えば光導波路表面に粗れや微細な欠け
が発生していた場合に、光導波路が大気に露出している
場合と比べて、光の散乱が少なくなる。
【0055】オーバーコート層の材質は限定されない
が、例えば、酸化珪素(SiO2 )、五酸化ニオブ、五
酸化タンタル、あるいは各種樹脂材料等が好ましい。
【0056】好適な実施形態においては、本発明の光導
波路素子は一対の延設部と、延設部から接合層の方へと
向かって突出するリッジ形状の光導波路を備えている。
図14は、この実施形態に係る素子1Lを示す。
【0057】基板2に対して、一対の肉厚部分8、一対
の延設部26および延設部から接合層3へと向かって突
出する光導波路24が設けられている。肉厚部分8と光
導波路24との間には一対の溝23が形成されており、
溝23内には非晶質材料22が充填されている。非晶質
材料の充填物22は、接合層3と連続していることが好
ましい。
【0058】本例では、光導波路24は、周期分極反転
部分5と、分極反転していない突出部25とからなって
おり、分極反転部分5が、基板2に近い先端側に設けら
れている。
【0059】このような構造によれば、光導波路の表面
が非晶質材料に接触する。このため、例えば光導波路表
面に粗れや微細な欠けが発生していた場合に、光導波路
が大気に露出している場合と比べて、光の散乱が少なく
なる。従って、光挿入損失のバラツキが小さくなる。
【0060】こうした素子の製法は、特に限定されない
が、前述の製法を転用することが好ましい。即ち、図1
5(a)に示すように、光導波路成形用材料9の表面
に、周期分極反転構造5を形成しておく。次いで、前述
した機械加工やレーザー加工によって、図15(b)に
示すように、所定形状の溝23を形成し、一対の溝23
の間にリッジ構造の光導波路24を形成する。
【0061】次いで、図15(c)に示すように、基板
2の表面2aに、光導波路成形用材料9の構造5側の表
面(接合面)9aを接合する。この際、溝23内には非
晶質材料22が充填されるようにする。次いで、光導波
路成形用材料9の背面(非接合面)9bを研削加工し、
材料9を薄くし、図14の肉厚部分8および延設部26
を形成する。
【0062】好適な実施形態においては、光導波路の横
断面方向の両側に向かって延びる一対の延設部を備えて
いる場合に、高調波発生素子の基本波の波長および波長
変換波の波長の双方に対してシングルモード伝搬とな
る。特に好ましくは、光導波路の幅が1−10μmであ
り、光導波路の延設部からの高さが0.2−5μmであ
り、延設部の厚さが0.5−5μmである。
【0063】この実施形態について説明する。
【0064】励起光、波長変換光共にシングルモード条
件になる導波路構造を見出すために、有限要素法による
光導波路構造解析手法を用いて詳細な検討を行ない、実
験によって特性を確認した。この結果、例えば図1の導
波路がこの条件を満たし、かつ高性能を実現する導波路
寸法トレランスが極めて大きいために、製作が容易であ
る事を見出した。
【0065】図1の素子は、三次元光導波路4の部分
と、この両側に延びる一対の延設部15を備えている。
このような構造は、図3、図4、図13、図14の素子
にも見られる。
【0066】励起光の波長λ1=810nm、変換光の
波長λ2=405nmとして具体的検討を行った。本検
討においては、図16に示すモデルに基づいて検討し
た。ここで、2は基板であり、3は接合層であり、4は
リッジ部分であり、30は図3の構造を計算する目的で
便宜上分割した導電路の下部分である。
【0067】励起光レーザと導波路基本モード(波長λ
1)との間で直接光結合をとった場合の結合損失の計算
結果の一例を、図17、図18に示す。図17、図18
における計算例では、リッジ部分4と延設部15の材質
は、同一の非線形光学材料とし、本非線形光学材料は、
波長λ1に対して屈折率2.14、波長λ2に対して屈折率
2.29とした。また、接合層3の屈折率は、λ1、λ2の
両波長に対して屈折率1.51とした。また、本導波路と結
合させる励起光レーザーのスポットとして、x方向半径
1.5μm、y方向半径1.0μmのガウシアンビーム
を想定した。
【0068】リッジ部分4の幅wを横軸にとった。導波
路モードフィールドと、励起光レーザを想定したx方向
直径3μm、y方向直径2μmのガウシアンビームとの
結合損失ηを、縦軸に示す。図17では、リッジ部分4
の高さt1を1.0μmに固定し、図18ではt1を2.0
μmに固定した。各グラフにおいて、延設部の厚さt2
を1.0−4.0mmの間で変更した。図17、図18
に実線で示した部分が、シングルモード伝搬領域であ
る。
【0069】各グラフでは、リッジ部分4の幅Wには、
ある閾値wsが存在する。例えば、t1=1.0μm、t
2が2.0 μm以上のときに、各閾値以下のwのもとでは
シングルモード伝搬となることが分かる。wsは、図1
7においては、4−10μmの範囲内で変動している。
ただし、wが必要以上に小さくなると、スラブモードに
近い状態となり、カットオフ状態になる(ηが大きくな
る)。t2が1.0 μm程度以下になると、閉じ込めの極め
て強い状態となり、シングルモード条件を満たすにはw
〜1.0 μm以下になり、結合損失も大きくなる。
【0070】図17の計算例では、リッジ部分4の幅w
=2.5μm、リッジ部分4の高さt1=1.0μm、延
設部の厚さt2=1.5μmの近傍で、導波路がシングル
モードとなる範囲で、結合損失が最小となる最適構造と
なる。
【0071】図18の計算例においても、同様に、w=
2.5μm、t1=2.0μm、t2=1.5μm近傍の導
波路構造が、最適構造である。
【0072】本計算例では、t1として1.0 及び2.0 μm
の場合についてのみ記したが、他のt1についても、同様
なシングルモード伝搬領域が得られることは自明であ
る。t1を大きくとることで、導波路の閉じ込めが強くな
るため閾値wsは低下することを計算・実験で確認して
いる。
【0073】また、t2についても、t2=1.0,1.5,2.0,2.
5,3.0,3.5,4.0 μmの各場合についてのみ記したが、他
のt2においても同様なシングルモード伝搬領域が存在す
る。t2を大きくすることで、導波路の閉じ込めが弱い状
況となるため、閾値wsは増加する。一方、t2を小さく
することで導波路の閉じ込めが強くなり、wsが減少す
る傾向がある。
【0074】また、リッジ部分4、延設部15の屈折率
(n1)と下地層30の屈折率(n2)との比屈折率差
(n1−n2)/n2と、リッジ部分4、延設部15の
屈折率(n1)とエアーの屈折率(光導波路をオーバー
コートする場合にエアーの代わりにオーバーコート層の
屈折率)(n2)との比屈折率差(n1−n2)/n2
との、一方あるいは双方が大きくなれば、屈折率n1、
n2の大きさに係わらず、導波路の閉じ込めが強い状態
となり、wsが減少する。一方、前記の比屈折率差の一
方あるいは双方が小さくなれば、n1、n2の大小に係
わらず、導波路の閉じ込めが弱くなり、wsが増加する
ことも自明である。
【0075】本計算例において、励起光レーザのスポッ
ト半径としてx方向1.5μm、y 方向1.0 μmの場合の
みについてのみ示したが、励起レーザのスポット半径
は、用途・動作波長により適当な材料・組成,構造・寸
法が選ばれ、その組み合わせによってその大きさが決ま
る。また、場合によっては、レンズを介して光導波路と
結合させることも可能であり、これらの事を考慮すると
実効的なスポット径は、0.5μm程度から5μm程度
の異なった大きさになる。
【0076】例えば、実効的スポット径の小さいレーザ
を使用した場合、励起光レーザと本光導波路の結合損失
ηが極小となるw及びt2は減少し、あるいは、励起光レ
ーザのスポット径を大きくした場合、w及びt2は増加す
ることになる。
【0077】本検討では一例を示したが、一般的な非線
形光学結晶あるいは非線形ポリマ材料の屈折率として
は、動作環境温度によって屈折率が大幅に変化する事を
考慮すると1.3 から2.5 程度の範囲、接着層の屈折率と
して1.3 から2.0 の範囲をとる。従って、用いられるレ
ーザの実効的スポット径に対して、本発明によるシング
ルモード条件を満たしつつ、且つレーザとの結合損失を
小さくする構造としては、リッジ型光導波路の形状が、
リッジ部分4の幅1〜10μm、リッジ部物4の高さ0.
2 〜5 μm、延設部15および下地層30の厚さ0.5 〜
5 μmの範囲で、シングルモードが得られる。
【0078】また、本検討でクラッドとして機能する基
板層がある場合、および基板層がない場合の両モデルに
対して検討結果が同様となることも自明である。
【0079】(接合層の屈折率について)光導波路型の
光波長変換素子を形成する場合、光導波路における基本
波、高調波のモードの重なりが変換効率に大きく影響を
与える。導波モードの形状は接合層の屈折率に影響され
る。図19に導波路と接合層の屈折率差と電界分布の関
係を示す。波長850nm 、導波路LiNbO3(屈折率2.166 )
とし、基板はLiTaO3(屈折率2.158)で計算した。
屈折率差が増大するに従い、モードプロファイルの対称
性が増大し、かつ閉じ込めが向上した。図19から分か
るように、導波路と接合層の屈折率差Δnが5%以上の
ときにモードの対称性が増加し、高効率化がはかれるた
め好ましい。さらに、Δnが10%以上になると閉じ込
めが強化され変換効率の向上が可能になった。
【0080】(シングルモード条件の成立)導波路型の
光波長変換素子において、高効率の波長変換を行うに
は、光導波路のシングルモード伝搬の条件成立が不可欠
である。特に、基本波(変換された光の波長<基本波の
場合)に対して光導波路がシングルモード条件を満足す
ることが望ましい。その理由は、導波路に基本波を入力
した場合に、マルチモード導波路では、伝搬する基本波
が複数の導波モードに分散する可能性がある。光波長変
換素子において、変換効率は基本波のパワー密度に依存
するため、マルチモード導波路において基本波の伝搬モ
ードが分散すると変換効率が極端に低下する原因とな
る。さらに、導波する伝搬モードが分散することで出力
が不安定になるという問題が生じる。
【0081】光導波路におけるシングルモード条件につ
いて述べる。波長800nmの光に対して、MgO ドープLiNbO
3を導波層としたときの接合層との屈折率差dnとシン
グルモード条件を満足する最大の厚みの関係を、図20
に示した。屈折率差Δn=5%でシングルモード深さは
約1μmとなる。屈折率差が大きくなるとシングルモー
ド条件はさらに厳しくなる。この結果は、上記の閉じ込
めの強い光導波路を実現するための接合層との屈折率
(5%以上)を実現するには、導波路層の厚みを1μm
以下に制御しなければならないことを示している。とこ
ろが、導波路の厚みを薄くすると導波モードのアスペク
ト比が増大し、出射光のモードプロファルのアスペクト
比がこれに比例するため、光のレンズ系で集光する場合
に出射光のビーム整形等が必要になる。さらに、導波路
に光を結合させる場合にも通常の半導体レーザや固体レ
ーザのビームプロファイルと大きく異なるため、結合効
率の低下の原因になる。さらに導波路の厚み変動に対す
実効屈折率の変化が大きくなるため導波路の不均一性
が増大する。これを改善するには、導波路のシングルモ
ード深さの増大が必要となる。半導体レーザとの高効率
結合を考えるとシングルモード深さは1μm以上必要と
なるため、接合層の屈折率としては光導波路との屈折率
差5%以下の材料が必要となるが、この条件では、上述
した対称性に優れ、かつ閉じこめの強い光導波路構造の
実現が難しくなる。
【0082】そこで、シングルモード深さの増大方法と
して新たな導波路構造を提案する。導波路の深さ方向の
屈折率分布として、図21に示すように、導波路、接合
層(接合層の屈折率<基板の屈折率)、基板の3層構造
をとった場合、導波路を伝搬する光の電界分布が基板側
に存在する状態において、光導波路のシングルモード条
件は、導波路と接合層の屈折率差ではなく、導波路と基
板の屈折率差に大きく依存することを見いだした。即
ち、光導波路の屈折率に近い基板を用いることで導波路
のシングルモード条件を大幅に緩和できる。
【0083】具体的には、図20に示した屈折率差とシ
ングルモード深さの関係は、屈折率差を導波路と基板の
屈折率差に置き換えてほぼ同じ関係が成立する。即ちシ
ングルモードとなる導波路の深さを1μm以上にするに
は、基板と導波路の屈折率差を5%以下に設定すること
で可能となる。一方、光導波路に存在する導波光の電界
分布は接合層の屈折率で制御できる。上述したように、
接合層の屈折率を導波路の屈折率より5%以上小さくす
ることで導波モードの電界分布の対称性向上および閉じ
こめ強化を実現できる。接合層を設けることで導波路の
シングルモード条件と導波モードの電界分布を独立に設
計できる。(ただしこの条件は、導波モードの電界分布
が基板側に存在するときに限られる。その理由は、接合
層が厚くなりすぎると導波モードが基板側に存在しなく
なり、導波路と接合層の屈折率差によりシングルモード
条件が成立するためである。)
【0084】接合層を介した導波路の条件としては、以
下の2点が必要である。接合層の屈折率が基板の屈折率
より低いこと 導波路を伝搬する導波モードの電界分布が基板に存在す
る。具体的には、基板における電界強度が導波路におけ
る電界強度の最大値の1/1000以上存在することが
必要である。これ以上小さい値になると導波モードに対
する基板の影響が現れなくなる。
【0085】図22、図23は、接合層を有する場合と
有さない場合の電界分布を表したもので、接合層を有す
ることで導波路の閉じ込めが大幅に増大し、対称性も増
すことがわかる。この結果、導波路内における基本波と
高調波のオーバラップの増大が図れ、接合層を有する導
波路において変換効率は2倍以上増大することがわかっ
た。
【0086】(接合層の厚み)接合層の厚みについて述
べる。接合層の厚みが増大すると、上述したように導波
路への基板の影響がなくなるためシングルモード条件の
成立が困難になる。一方、接合層の厚みが減少すると接
合層の厚みが導波路の実効屈折率に与える影響が増加す
る。このことは光導波路デバイスの均一性が接合層の厚
みに大きく依存することを表している。導波路型の光波
長変換素子は位相整合波長許容度が0.1nm 程度と非常に
厳しい、このため導波路の不均一性により部分的に位相
整合の異なる場合、変換効率が極端に低下する原因とな
る。
【0087】図24は、接合層の厚みと位相整合波長の
関係を示したものである。接合層の厚みが0.1μm以
下の場合、接合層の厚みに対する位相整合波長の依存性
は大きい。0.15μm以上になると依存性が徐々に低
下し、0.2μm以下ではさらに依存性が小さくなるた
め、好ましい、接合層の厚みは、位相整合波長が接合層
の厚み依存性が小さくなる厚みが必要であり、同時に導
波モードの電界分布が基板側に存在する程度に薄くする
必要がある。
【0088】上記説明は、導波路の深さ方向の電界分布
について述べたが、装荷導波路、リッジ導波路、機械加
工導波路等いずれの導波路においても適用可能である。
導波路の横方向閉じ込めを実現するには、これらの構造
をとる必要がある。
【0089】(オフカット基板を使用した周期分極反転
構造の形成)高効率の光波長変換素子を構成するために
は、周期分極反転構造と、光導波路を伝搬する光とのオ
ーバーラップの増大が重要である。光導波路形状として
波長820nm程度の基本波から波長410nm程度の
第二高調波を発生させるケースを想定すると、光導波路
の深さは2μm程度になるため、周期状の分極反転の深
さは2μm以上必要となる。
【0090】深い分極反転構造を形成する方法として、
結晶軸を基板表面に対して傾けたオフカット基板を用い
る方法がある。例えば、Xオフカット基板においては、
X板(結晶のX軸が基板表面に対して垂直な基板)のX
軸、Z軸を、Y軸を中心としてθ傾斜させている。Yオ
フカット基板においては、Y板(結晶のY軸が基板表面
に対して垂直な基板)のY軸、Z軸を、X軸を中心とし
てθ傾斜させている。こうしたXオフカット基板、Yオ
フカット基板を使用して分極反転構造を形成することに
よって、深い分極反転構造を形成することが可能とな
り、これによって光波長変換素子の高効率化が実現す
る。分極反転深さは、オフカット角が増加するのにつれ
て増大する。例えば、周期分極反転構造の周期を3μm
としたとき、オフカット角θ=1.5°の場合には分極
反転深さ1μm、θ=3°で1.7μm、θ=5°で
2.5μm程度の周期分極反転構造を実現できる。従っ
て、光導波路と周期分極反転構造との十分なオーバーラ
ップを実現するためには、オフカット角θが3°以上で
ある基板が望ましい。
【0091】しかし、オフカット基板に分極反転構造を
形成する際には、以下の課題がある。 (1)プロトン交換光導波路をオフカット基板に適用す
る場合、オフカット角に比例して伝搬損失が増大する。 (2)Yオフカット基板にプロトン交換光導波路を形成
すると、Xオフカット基板の場合の2倍以上の伝搬損失
が存在する。
【0092】即ち、従来、光導波路型の波長変換素子に
使用されているプロトン交換光導波路の場合、オフカッ
ト基板による深い分極反転を利用しようとすると、光導
波路の伝搬損失により特性が劣化する結果となり、せい
ぜいθが3°未満のXオフカット基板しか使用されてい
ない。Yオフカット基板を用いた場合には、光導波路の
伝搬損失が4−5dB/cm以上となり、第二高調波発
生素子の特性を大幅に劣化させるため、プロトン交換
導波路では使用するのが難しい、という問題があった。
これらの光導波路での伝搬損失の原因は、プロトン交換
時に発生する化学損傷によるものである。
【0093】これらの課題を解決する方法として、本発
明の光波長変換素子は非常に有効である。本発明の光波
長変換素子は、プロトン交換工程を用いずに光導波路の
形成が可能なため、化学損傷は生じない。従って、従来
使用の難しかった、3°以上のオフカット角を有するX
オフカット基板やYオフカット基板の使用が可能とな
る。θ=5°のX、Yオフカット基板を利用した場合、
Xカット基板では2dB/cm以上、Yオフカット基板
では4−5dB/cm以上の導波損失が存在した。しか
し、本発明の構成では、θ=5°のオフカット基板を利
用した場合でも、伝搬損失1dB/cm以下の伝搬損失
の低い光導波路を形成することが可能となった。その結
果、深い分極反転と低損失の導波路構造を利用すること
で、第二高調波発生素子の変換効率を2倍以上高めるこ
とが可能となった。
【0094】更に、Yオフカット基板(X軸が基板表面
と平行な基板)を用いることで、より高効率の光波長変
換素子の構造が得られることが明らかになった。従来用
いられているXオフカット基板に比べて、Yオフカット
基板においては一層厚い分極反転構造が形成されること
が見出された。Xオフカット基板に比べて、Yオフカッ
ト基板の場合は、1.2倍深い分極反転部分が得られ
た。この結果、光波長変換素子の変換効率を1.2倍に
高めることが可能となった。また、分極反転周期に関し
ても、Yオフカット基板に形成された反転構造は、より
短周期化が可能であり、短波長の光波長変換素子を実現
するのに有利であった。従来のプロトン交換光導波路を
用いた光波長変換素子では、Yオフカット基板は導波損
失が大きいために検討されてこなかったが、本発明の光
波長変換素子を用いることで、低損失の導波路構造の形
成が可能となり、高効率の光波長変換素子が実現可能に
なった。
【0095】(素子の変形例)本発明の一実施形態にお
いては、三次元光導波路が、延設部に対して、基板から
遠ざかる方向に突出する突出部と、基板に接近する方向
に突出する突出部とを備えている。図27に示す素子1
Mは、この実施形態に係るものである。
【0096】素子1Mにおいては、基板2の表面と、三
次元光導波路34および一対の延設部15とが、接合層
3Aによって接合されている。三次元光導波路は、基板
2の方向に向かって延びる突出部34bと、基板から遠
ざかる方向に延びる突出部34aと、突出部34aと3
4bとの間に挟まれた中央部34cとを備えている。突
出部34aと34bとは、中央部34cから見てほぼ対
称な形態をしている。
【0097】このような形態の三次元光導波路を採用す
ると、光導波路中を伝搬する光のビームの横断面形状が
真円形状に近くなる。従って、素子を外部の光ファイバ
ーに結合したときの結合損失が一層低減される。あるい
は、光導波路を伝搬する光を集光し、焦点合わせをする
ときのエネルギー損失が低減される。
【0098】また、基板2の表面2aに凹部や突起を形
成することも可能である。特に好適な実施形態において
は、三次元光導波路と基板の表面との間では接合層の厚
さを大きくし、延設部と基板表面との間では接合層の厚
さを小さくする。あるいは、基板表面の凹部の上に三次
元光導波路を設ける。これによって、三次元光導波路に
接合層および基板側から加わる応力が、より一層低減さ
れる。
【0099】図28は、この実施形態に係る素子1Nを
示す。基板2の表面2aには凹部31が形成されてい
る。三次元光導波路4および一対の延設部15が基板表
面2aに対して接合層3を介して接合されている。凹部
31の上に三次元光導波路4が位置しており、凹部31
中にも接合層の材料32が充填されている。この結果、
接合層の厚さは、三次元光導波路と基板の間では相対的
に大きく、延設部と基板の間では相対的に小さい。
【0100】こうした実施形態においては、三次元光導
波路と基板の間における接合層の厚さと、延設部と基板
の間における接合層の厚さとの比率は、10−1:1と
することが好ましい。
【0101】また、好適な実施形態においては、基板表
面に凹部が設けられており、この凹部中に三次元光導波
路の少なくとも一部が位置している。図29は、この実
施形態に係る素子1Pを示す。
【0102】素子1Pにおいては、基板2の表面2aに
凹部31が形成されている。また、三次元光導波路24
Aは基板2の方向へと向かって突出しており、光導波路
24Aの先端部分が凹部31内に位置している。凹部3
1内に接合層の材料32が充填されている。この素子の
表面はほぼ平坦であるので、前出した作用効果が得られ
る。
【0103】更に、図30に示す素子1Qにおいては、
基板2の表面2aに凹部31が形成されている。また、
三次元光導波路34は一対の突出部34aおよび34b
を備えており、突出部34bの先端が凹部31内に位置
している。
【0104】また、三次元光導波路と基板との間、ある
いは延設部と基板との間には、基板表面の全面にわたっ
て接合層が連続的に設けられている必要はない。例え
ば、三次元光導波路と基板との間の一部が空隙となって
いたり、この空隙中に接合材料以外の充填材料が充填さ
れていてよい。また、延設部と基板との間の一部が空隙
となっていたり、この空隙中に接合材料以外の充填材料
が充填されていてよい。
【0105】また、接合層が複数種類の材質からなって
いてよい。例えば、図31の素子1Rにおいては、基板
2の表面2aと延設部15および三次元光導波路4との
間が、二種類の接合層3Bおよび3Cによって接合され
ている。
【0106】以下、更に具体的な実施例について述べ
る。 (実施例1)図1に示す光導波路素子1Aを製造した。
具体的には、3度オフカット基板のX面(87°Zカッ
ト)のMgOを5mol%ドープしたニオブ酸リチウム
材料9(厚さ0.5mm)に、電圧印加法によって、周
期3.2μm、分極反転深さ2μmの周期分極反転構造
5を形成した。具体的には、図25、図26に示すよう
に、オフカット(3度)X板21(MgOドープニオブ
酸リチウム製)にピッチ3.2μmの周期で分極反転構
造25を電圧印加法によって生成させた。基板21の表
面21aに櫛形電極23とストライプ電極22とをZ方
向に向かって伸びるように、かつ互いに対向するように
形成した。基板21の裏面21bには一様な平面電極2
4を形成した。櫛形電極23と平面電極24との間(V
1)、および櫛形電極23とストライプ電極22との間
(V2)に、それぞれV1=5kV/mm、V2=5k
V/mmの電圧を印加することにより、周期状の分極反
転構造25を形成した。
【0107】ここで、基板21はオフカットされている
ので、形成された反転パターンは、基板の分極方向(P
s)に沿って延びており、従って基板表面21aから基
板の内部へと向かって、表面21aに対して3度傾斜す
る方向へと延びている。
【0108】次いで、材料9の接合面9aと、基板2
(xカットのニオブ酸リチウム基板、厚さ1mm)の表
面2aとを接着した。接着剤としては、酸化珪素を主成
分とする低融点ガラスを使用した。接着温度は約500
℃とした。接着層3の厚さは約0.5μmとした。
【0109】次いで、材料9を機械研削装置によって研
削加工し、材料9Aの厚さを50μmとした。次いで、
ダイシング加工装置を用いて、図1、図3に示すリッジ
構造を形成した。この際、図3において、延設部15の
厚さAを1μmとし、光導波路4の高さ(リッジ高さ)
Bを1.5μmとし、リッジ構造の幅Cを4μmとし
た。ダイシングブレードとしては、レジンボンドのダイ
ヤモンド砥石「SD6000」(外径φ約52mm、厚
さ0.1mm)を使用した。ブレードの回転数は30,
000rpmとし、ブレードの送り速度を1.0mm/
秒とした。リッジ構造を形成した後、基板をその横断面
方向に切断し、長さ10mmの素子を形成した。光導波
路4の両端面を化学機械研磨した。
【0110】この素子を使用し、チタン−サファイアレ
ーザーを使用し、第二高調波を発生させた。位相整合波
長が850nmであり、第二高調波の波長は425nm
であった。SHG変換効率は約500%/Wであった。
基本波の入射出力が100mWのときに、50mWの第
二高調波出力が得られ、第二高調波において、光損傷等
による特性劣化は観測されなかった。基本波出力と第二
高調波出力との関係を表1に示す。
【0111】
【表1】
【0112】(比較例1)実施例1と同様に、3度オフ
カット基板のX面(87°Zカット)のMgOを5mo
l%ドープしたニオブ酸リチウム材料9(厚さ0.5m
m)に、電圧印加法によって、周期3.2μm、分極反
転深さ2μmの周期分極反転構造5を形成した。
【0113】次いで、ピロリン酸を用いたプロトン交換
法によって、基板の分極反転パターンに対して垂直な方
向へと延びる三次元光導波路を形成した。具体的には、
タンタルからなるマスクによって、基板の表面をマスク
した。この際、マスクには、幅4μmの細長い直線的な
開口を形成しておいた。この基板を、200℃に加熱さ
れたピロリン酸中に10分間浸漬した。マスクを基板か
ら除去し、基板を大気中で350°で4時間アニール処
理し、三次元光導波路を形成した。基板を切断し、長さ
10mmの素子を作成した。光導波路の両端面を化学機
械研磨した。
【0114】この素子を使用し、チタン−サファイアレ
ーザーを使用し、第二高調波を発生させた。位相整合波
長が850nmであり、第二高調波の波長は425nm
であった。SHG変換効率は約500%/Wであった。
第二高調波出力が約15mWに達するまでは、光損傷等
の特性劣化を起こすことはなく、安定した第二高調波の
発振が可能であった。しかし、第二高調波の出力が約1
5mWを超えると、光損傷によって出射ビームの変動が
生じた。この出力が20mWに達すると、第二高調波の
安定した発振は不可能であった。
【0115】(実施例2)図6に示す光導波路素子1D
を製造した。具体的には、実施例1と同様にして、3度
オフカット基板のX面(87°Zカット)のMgOを5
mol%ドープしたニオブ酸リチウム材料9(厚さ0.
5mm)に、電圧印加法によって、周期3.2μm、分
極反転深さ2μmの周期分極反転構造5を形成した。
【0116】次いで、材料9の接合面上に、分極反転パ
ターンの方向とは垂直な方向に、幅4μm、厚さ300
nmの縞状(ストライプ状)のNb25 膜(誘電体
層)を形成した。
【0117】次いで、材料9の接合面9aと、基板2の
表面2a(xカットのニオブ酸リチウム基板、厚さ1m
m)とを接着した。接着剤としては、エポキシ系の室温
硬化型樹脂を使用した。接着層3の厚さは約0.5μm
とした。
【0118】次いで、材料9を機械研削装置によって研
削加工し、材料9Aの厚さを20μmとした。次いで、
ダイシング加工装置を用いて、図6に示す凹部11を形
成した。この際、延設部15の厚さが3μmとなるよう
にした。ダイシングブレードとしては、レジンボンドの
ダイヤモンド砥石「SD5000」(外径φ約52m
m、厚さ0.1mm)を使用した。ブレードの回転数は
10,000rpmとし、ブレードの送り速度を0.5
mm/秒とした。基板をその横断面方向に切断し、長さ
10mmの素子を形成した。光導波路の両端面を化学機
械研磨した。
【0119】この素子を使用し、チタン−サファイアレ
ーザーを使用し、第二高調波を発生させた。位相整合波
長が850nmであり、第二高調波の波長は425nm
であった。SHG変換効率は約500%/Wであった。
基本波の入射出力が100mWのときに、50mWの第
二高調波出力が得られ、第二高調波において、光損傷等
による特性劣化は観測されなかった。
【0120】(実施例3)図15(a)−(c)の手順
に従い、図14に示す素子1Lを製造した。
【0121】具体的には、実施例1と同様にして、3度
オフカット基板のX面(87°Zカット)のMgOを5
mol%ドープしたニオブ酸リチウム材料9に、電圧印
加法によって、周期2.8μm、分極反転深さ2. 5μ
mの周期分極反転構造5を形成した。
【0122】次いで、材料9の表面に、エキシマレーザ
ーを用いたレーザー加工によって、深さ1.5μm、幅
5μmの溝23を2列形成した。一対の溝23間の間隔
は5μmにした。
【0123】次いで、材料9の溝加工した表面9aを、
基板2(Xカットのニオブ酸リチウム基板、厚さ1m
m)の表面2aとを接着した。接着剤としては、アクリ
ル系の室温硬化型樹脂を使用した。接合層3の厚さは約
0.3μmとした。溝23中は接着剤によって充填され
ている。
【0124】次いで、材料9を機械研削装置によって研
削加工し、図14の構造を得た。肉厚部分8の厚さは3
μmにした。この基板をその横断面方向に切断し、長さ
10mmの素子を形成した。光導波路の両端面を化学機
械研磨した。
【0125】この素子を使用し、チタン−サファイヤレ
ーザーを使用し、第二高調波を発生させた。位相整合波
長は820nmであり、第二高調波の波長は410nm
であった。基本波の入力が100mWのときに、60m
Wの第二高調波が得られ、光損傷等による特性劣化は観
測されなかった。
【0126】(実施例4)MgOを5mol%ドープし
たZカットのニオブ酸リチウム材料9(厚さ0.3m
m)にコロナ帯電法によって周期2.8μmの周期分極
反転構造を形成した。具体的には、基板の+Z面にピッ
チ2.7μmの周期分極反転構造を形成し、基板の−Z
面にコロナワイヤを走査することによって、分極反転構
造を生成させた。分極反転構造は、基板の厚み方向の全
体にわたって均一に形成されていた。
【0127】次いで、材料9からY方向に幅0.5mm
の短冊状のプレートを切り出し、プレートの切断面
(X)を化学機械研磨した。
【0128】次いで、前記短冊状のプレートのX面と、
基板(単結晶シリコン、厚さ0.35mm)を接着し
た。接着剤としては、アクリル系室温硬化型樹脂を使用
した。接着層3の厚さは約0.3μmとした。次いで、
材料9を機械研削装置によって研削し、材料9Aの厚さ
を3.5μmとした。次いで、材料9Aの表面に、エキ
シマレーザーを用いたレーザー加工によって、深さ2μ
m、幅5μmの溝23を2列形成した。一対の溝23間
の間隔は4μmにした。
【0129】次いで、基板をその横断面方向に切断し、
長さ10mmの素子を形成した。光導波路の両端面を化
学機械研磨した。
【0130】この素子を使用し、チタン−サファイアレ
ーザーを使用し、第二高調波を発生させた。位相整合波
長は820nmであり、第二高調波の波長は410nm
であった。基本波の入力が150mWのときに100m
Wの第二高調波が得られ、光損傷等による特性劣化は観
測されなかった。
【0131】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明によれ
ば、光導波路型デバイスにおいて、光導波路からの出射
光の出力を増加させたときにも、出力の変動を少なく
し、安定した発振を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の一実施形態に係る光導波路
素子1Aを概略的に示す断面図であり、リッジ型の三次
元光導波路4および周期分極反転構造5が形成されてい
る。(b)は、図1(a)の素子を概略的に示す斜視図
である。
【図2】(a)、(b)は、図1の光導波路素子の作成
プロセスを概略的に示す断面図である。
【図3】図1の素子のリッジ構造の部分の拡大図であ
る。
【図4】本発明の他の実施形態に係る光導波路素子1B
を概略的に示す断面図であり、図1の素子から肉厚部分
8が除去されている。
【図5】本発明の他の実施形態に係る光導波路素子1C
を概略的に示す断面図であり、基板2に溝2cが形成さ
れている。
【図6】本発明の他の実施形態に係る光導波路素子1D
を概略的に示す断面図であり、基板2に溝2cが形成さ
れており、図5の素子から肉厚部分8が除去されてい
る。
【図7】本発明の他の実施形態に係る光導波路素子1E
を概略的に示す断面図であり、誘電体装荷型の光導波路
10が形成されている。
【図8】(a)、(b)は、図7の光導波路素子の作成
プロセスを概略的に示す断面図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係る光導波路素子1F
を概略的に示す断面図であり、図7の光導波路素子から
肉厚部分が除去されている。
【図10】本発明の他の実施形態に係る光導波路素子1
Gを概略的に示す断面図であり、誘電体12が光導波路
10上に装荷されている。
【図11】本発明の他の実施形態に係る光導波路素子1
Hを概略的に示す断面図であり、図10の素子から肉厚
部分8が除去されている。
【図12】本発明の一実施形態に係る素子1Jを概略的
に示す断面図であり、溝7が接合層3内にまで形成され
ており、延設部15が除去されている。
【図13】本発明の他の実施形態に係る素子1Kを概略
的に示す断面図であり、素子の表面全体にオーバーコー
ト層21が形成されており、光導波路を被覆している。
【図14】本発明の他の実施形態に係る素子1Lを概略
的に示す断面図であり、素子1Lが、一対の延設部26
と、延設部26から接合層3側へと向かって突出するリ
ッジ型の光導波路24とを備えている。
【図15】(a)、(b)、(c)は、図14の素子の
製造工程を示す断面図である。
【図16】本発明の素子において、一対の延設部をリッ
ジ型の光導波路の両側に形成した場合の、基本波(励起
光)および高調波のシングルモード伝搬条件を計算する
モデルを示す。
【図17】リッジ部分4の高さt1を1.0μmとし、
リッジ部分4の幅wと延設部15の厚さt2とを変化さ
せた場合の導波路のシングルモード条件を示すグラフで
ある。
【図18】リッジ部分4の高さt1を2.0μmとし、
リッジ部分4の幅wと延設部15の厚さt2とを変化さ
せた場合の導波路のシングルモード条件を示すグラフで
ある。
【図19】光導波路と接合層の屈折率差と電界分布の関
係を示すグラフである。
【図20】MgO ドープLiNbO3を光導波路としたときの光
導波路と接合層との屈折率差dnと、シングルモード条
件を満足する最大の厚みとの関係を示すグラフである。
【図21】導波路、接合層(接合層の屈折率<基板の屈
折率)、基板の3層構造をとった場合の、各層の屈折率
の関係を示す模式図である。
【図22】接合層を有する場合の導波光強度と深さとの
関係を示すグラフである。
【図23】接合層を有しない場合の導波光強度と深さと
の関係を示すグラフである。
【図24】接合層の厚みと位相整合波長および実効屈折
率との関係を示すグラフである。
【図25】オフカット基板に電圧印加法を適用している
状態を示す斜視図である。
【図26】オフカット基板における分極反転パターンの
方向を示す模式図である。
【図27】本発明の一実施形態に係る素子1Mを示す断
面図であり、三次元光導波路34が一対の突出部34a
および34bを備えている。
【図28】本発明の一実施形態に係る素子1Nを示す断
面図であり、基板2の表面2a側に凹部31が形成され
ている。
【図29】本発明の一実施形態に係る素子1Pを示す断
面図であり、基板2の表面2a側に凹部31が形成され
ており、光導波路24Aの一部が凹部31内に挿入され
ている。
【図30】本発明の一実施形態に係る素子1Qを示す断
面図であり、基板2の表面2a側に凹部31が形成され
ており、三次元光導波路34が一対の突出部34aおよ
び34bを備えており、突出部34bが凹部31内に挿
入されている。
【図31】本発明の一実施形態に係る素子1Rを示す断
面図であり、二種類の接合層3Bおよび3Cを使用して
いる。
【符号の説明】
1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H、1
J、1K、1L、1M、1N、1P、1Q、1R 光導
波路素子 2 基板 2a基板の表面 2
b 基板の突起 2c 基板の溝 3、3A、3B、3C 接合層 4、24 リッ
ジ型の三次元光導波路 5 周期分極反転構造 7 溝 8 肉厚
部分 9光導波路成形用材料 9a 材料
9の接合面 10 誘電体装荷型の三次元光導波
路 11 凹部 12 誘電体層
15、26一対の延設部 17 リッジ構造の両
側の溝 18 リッジ構造 21 オーバーコート層 22 溝23に充填さ
れた非晶質材料 23 光導波路24と肉厚部分8との間の溝 3
0 光導波路4の下地層 34 一対の突出部を
有する三次元光導波路
フロントページの続き (72)発明者 山本 和久 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 川口 竜生 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 吉野 隆史 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 今枝 美能留 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 青木 謙治 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 三冨 修 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 Fターム(参考) 2K002 AA01 AB12 CA03 CA22 CA25 DA06 FA27 GA04 HA20

Claims (45)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バルク状の非線形光学結晶からなる三次元
    光導波路と、この光導波路に対して接合されている基板
    と、前記光導波路と前記基板とを接合している非晶質材
    料からなる接合層とを備えていることを特徴とする、光
    導波路素子。
  2. 【請求項2】前記接合層が前記光導波路のアンダークラ
    ッドとして機能することを特徴とする、請求項1記載の
    光導波路素子。
  3. 【請求項3】前記基板が前記光導波路のアンダークラッ
    ドとして機能することを特徴とする、請求項1記載の光
    導波路素子。
  4. 【請求項4】少なくとも前記光導波路内に周期分極反転
    構造が形成されており、前記光導波路素子が高調波発生
    用素子として機能することを特徴とする、請求項1−3
    のいずれか一つの請求項に記載の光導波路素子。
  5. 【請求項5】前記光導波路の横断面形状が略矩形である
    ことを特徴とする、請求項1−4のいずれか一つの請求
    項に記載の光導波路素子。
  6. 【請求項6】前記光導波路が前記非線形光学結晶の機械
    加工によって形成されていることを特徴とする、請求項
    1−5のいずれか一つの請求項に記載の光導波路素子。
  7. 【請求項7】前記光導波路が前記接合層から突出するリ
    ッジ型の光導波路であることを特徴とする、請求項1−
    6のいずれか一つの請求項に記載の光導波路素子。
  8. 【請求項8】前記光導波路の横断面方向の両側に向かっ
    て延びる一対の延設部を備えていることを特徴とする、
    請求項1−7のいずれか一つの請求項に記載の光導波路
    素子。
  9. 【請求項9】前記光導波路が前記延設部から前記接合層
    に向かって突出していることを特徴とする、請求項8記
    載の光導波路素子。
  10. 【請求項10】前記各延設部の外側にそれぞれバルク状
    の非線形光学結晶からなる肉厚部分を備えており、前記
    肉厚部分と前記光導波路との間に凹部が形成されてお
    り、この凹部内に前記非晶質材料が充填されていること
    を特徴とする、請求項9記載の光導波路素子。
  11. 【請求項11】前記光導波路が誘電体装荷型の光導波路
    であり、前記光導波路を形成するための誘電体層を備え
    ていることを特徴とする、請求項1−10のいずれか一
    つの請求項に記載の光導波路素子。
  12. 【請求項12】前記誘電体層が前記接合層を挟んで前記
    基板と対向していることを特徴とする、請求項11記載
    の光導波路素子。
  13. 【請求項13】前記高調波発生素子の基本波の波長およ
    び波長変換波の波長の双方に対してシングルモード伝搬
    となることを特徴とする、請求項8−12のいずれか一
    つの請求項に記載の光導波路素子。
  14. 【請求項14】前記光導波路の幅が1−10μmであ
    り、前記光導波路の前記延設部からの高さが0.2−5
    μmであり、前記延設部の厚さが0.5−5μmである
    ことを特徴とする、請求項13記載の光導波路素子。
  15. 【請求項15】前記接合層の屈折率が前記基板の屈折率
    よりも低いことを特徴とする、請求項1−14のいずれ
    か一つの請求項に記載の光導波路素子。
  16. 【請求項16】前記接合層の屈折率が前記光導波路の屈
    折率より5%以上低いことを特徴とする、請求項1−1
    4のいずれか一つの請求項に記載の光導波路素子。
  17. 【請求項17】前記基板の屈折率が前記光導波路の屈折
    率よりわずかに低く、かつ前記光導波路を伝搬する光導
    波モードの電界分布が前記基板に存在することを特徴と
    する、請求項1−14のいずれか一つの請求項に記載の
    光導波路素子。
  18. 【請求項18】前記基板の屈折率と前記導波路の屈折率
    との差が5%以下であることを特徴とする、請求項17
    記載の光導波路素子。
  19. 【請求項19】前記接合層が酸化珪素を主成分とするガ
    ラスからなることを特徴とする、請求項1−18のいず
    れか一つの請求項に記載の光導波路素子。
  20. 【請求項20】前記光導波路が、LiNbx Ta(1-x)
    3 (0≦x≦1)を主成分とする非線形光学材料から
    なることを特徴とする、請求項1−19のいずれか一つ
    の請求項に記載の光導波路素子。
  21. 【請求項21】前記接合層が酸化珪素を主成分とするガ
    ラスからなり、前記接合層の厚さが0.1μm以上であ
    ることを特徴とする、請求項20記載の光導波路素子。
  22. 【請求項22】少なくとも前記光導波路を被覆するオー
    バーコート層を備えていることを特徴とする、請求項1
    −21のいずれか一つの請求項に記載の光導波路素子。
  23. 【請求項23】バルク状の非線形光学結晶からなる三次
    元光導波路と、この光導波路のアンダークラッドとを備
    えており、前記三次元光導波路が前記非線形光学結晶の
    機械加工によって光の閉じ込めが可能な厚さへと成形さ
    れており、前記アンダークラッドが非晶質材料からなる
    ことを特徴とする、光導波路素子。
  24. 【請求項24】前記光導波路に対して接合されている基
    板を備えており、前記アンダークラッドが前記光導波路
    と前記基板とを接合している接合層であることを特徴と
    する、請求項23記載の光導波路素子。
  25. 【請求項25】前記光導波路に対して接合されている基
    板と、前記光導波路と前記基板とを接合している接合層
    とを備えており、前記基板も前記アンダークラッドとし
    て機能することを特徴とする、請求項23記載の光導波
    路素子。
  26. 【請求項26】少なくとも前記光導波路内に周期分極反
    転構造が形成されており、前記光導波路素子が高調波発
    生用素子として機能することを特徴とする、請求項23
    −25のいずれか一つの請求項に記載の光導波路素子。
  27. 【請求項27】前記光導波路の横断面形状が略矩形であ
    ることを特徴とする、請求項23−26のいずれか一つ
    の請求項に記載の光導波路素子。
  28. 【請求項28】前記光導波路がリッジ型の光導波路であ
    ることを特徴とする、請求項23−27のいずれか一つ
    の請求項に記載の光導波路素子。
  29. 【請求項29】前記光導波路が誘電体装荷型の光導波路
    であり、前記光導波路を形成するための誘電体層を備え
    ていることを特徴とする、請求項23−28のいずれか
    一つの請求項に記載の光導波路素子。
  30. 【請求項30】前記接合層の屈折率が前記基板の屈折率
    よりも低いことを特徴とする、請求項24−29のいず
    れか一つの請求項に記載の光導波路素子。
  31. 【請求項31】前記接合層の屈折率が前記導波路の屈折
    率より5%以上低いことを特徴とする、請求項24−2
    9のいずれか一つの請求項に記載の光導波路素子。
  32. 【請求項32】前記基板の屈折率が前記光導波路の屈折
    率よりわずかに低く、かつ前記光導波路を伝搬する光導
    波モードの電界分布が前記基板に存在することを特徴と
    する、請求項24−29のいずれか一つの請求項に記載
    の光導波路素子。
  33. 【請求項33】前記基板の屈折率と前記光導波路の屈折
    率との差が5%以下であることを特徴とする、請求項3
    2記載の光導波路素子。
  34. 【請求項34】前記非晶質材料が酸化珪素を主成分とす
    るガラスであることを特徴とする、請求項23−33の
    いずれか一つの請求項に記載の光導波路素子。
  35. 【請求項35】前記光導波路が、LiNbx Ta(1-x)
    3 (0≦x≦1)を主成分とする非線形光学材料から
    なることを特徴とする、請求項23−34のいずれか一
    つの請求項に記載の光導波路素子。
  36. 【請求項36】前記非晶質材料が酸化珪素を主成分とす
    るガラスであり、前記非晶質材料の厚さが0.1μm以
    上であることを特徴とする、請求項35記載の光導波路
    素子。
  37. 【請求項37】前記三次元光導波路が、バルク状の非線
    形光学結晶からなる光導波路成形用材料の加工によって
    形成されており、前記光導波路成形用材料がオフカット
    基板からなり、前記非線形光学結晶のC軸が前記オフカ
    ット基板の表面の法線に対して傾斜していることを特徴
    とする、請求項1−36のいずれか一つの請求項に記載
    の光導波路素子。
  38. 【請求項38】前記非線形光学結晶のC軸が前記オフカ
    ット基板の表面の法線に対して3°以上、87°以下傾
    斜していることを特徴とする、請求項37記載の光導波
    路素子。
  39. 【請求項39】前記非線形光学結晶のX軸が前記オフカ
    ット基板の表面に対して平行であることを特徴とする、
    請求項37または38記載の光導波路素子。
  40. 【請求項40】バルク状の非線形光学結晶からなる光導
    波路成形用材料をこれとは別体の基板へと非晶質材料か
    らなる接合層を介して接合し、この際前記非線形光学結
    晶の屈折率よりも前記接合層の屈折率を低くし、次いで
    前記光導波路成形用材料を加工することによって前記三
    次元光導波路を成形することを特徴とする、光導波路素
    子の製造方法。
  41. 【請求項41】バルク状の非線形光学結晶からなる光導
    波路成形用材料をこれとは別体の基板へと非晶質材料か
    らなる接合層を介して接合し、この際前記非線形光学結
    晶の屈折率よりも前記基板の屈折率を低くし、次いで前
    記光導波路成形用材料を加工することによって前記三次
    元光導波路を成形することを特徴とする、光導波路素子
    の製造方法。
  42. 【請求項42】前記光導波路成形用材料の前記基板への
    接合面側に予め周期分極反転構造を形成し、この後に前
    記光導波路成形用材料を前記基板へと接合することを特
    徴とする、請求項40または41記載の光導波路素子の
    製造方法。
  43. 【請求項43】前記光導波路成形用材料を前記基板に接
    合した後、前記光導波路成形用材料を機械加工すること
    を特徴とする、請求項40−42のいずれか一つの請求
    項に記載の光導波路素子の製造方法。
  44. 【請求項44】スラブ状の非線形光学結晶からなる3次
    元光導波路と、前記光導波路の上面および下面に非晶質
    材料からなるクラッド層を有する光波長変換素子。
  45. 【請求項45】前記光導波路が、導波光に対するシング
    ルモード条件を満足していることを特徴とする、請求項
    44記載の光波長変換素子。
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