JP2002244168A - 光スイッチの設計方法及び光スイッチ - Google Patents

光スイッチの設計方法及び光スイッチ

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JP2002244168A
JP2002244168A JP2001045645A JP2001045645A JP2002244168A JP 2002244168 A JP2002244168 A JP 2002244168A JP 2001045645 A JP2001045645 A JP 2001045645A JP 2001045645 A JP2001045645 A JP 2001045645A JP 2002244168 A JP2002244168 A JP 2002244168A
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optical switch
optical
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Keiichi Nashimoto
恵一 梨本
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】PLZTで構成されたエピタキシャルまたは単
一配向性のチャンネル光導波路を備えた光スイッチを製
造するに際し、放射損失を損なうことなく、曲率半径の
小さなチャンネルを含む光スイッチを設計するための光
スイッチの設計方法を提供する。 【解決手段】単結晶基板上に、Pb1-xLax(Zry
1-y1-x/43(0<x<0.3、0<y<1.0)
で構成されたエピタキシャルまたは単一配向性のチャン
ネル光導波路が形成された光スイッチを設計する際に、
チャンネル光導波路が曲率半径70mm以下のチャンネ
ルを含む場合には、該チャンネルの曲率半径に応じて、
放射損失が1dB以下となるように、チャンネル光導波
路とその周囲との実効屈折率差を求め、この実効屈折率
差に基づいて光スイッチを設計する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ等の光
経路切り替えや光論理回路に利用可能な光スイッチの設
計方法及び光スイッチに関し、詳しくは、電気光学効果
を有するPLZTで構成されたエピタキシャルなチャン
ネル光導波路を有する光スイッチであって、曲率半径の
小さなチャンネルを含む光スイッチを設計する光スイッ
チの設計方法、及びその設計方法に従って得られた光ス
イッチに関する。
【0002】
【従来の技術】光通信ネットワークは個別にノード間を
結ぶポイント間の光通信から、ポイント間で光波長レベ
ルによって信号を分岐、挿入するADM(Add-Drop Mul
tiplexing)を行う光通信、さらに複数のノード間を電
気信号に変換することなく光信号のままで結ぶ光通信に
発展しようとしている。このため、これに必要な光分岐
結合器、光合分波器、光スイッチ等の各種光部品の開発
が重要になっているが、その中でも複数の光スイッチ
(または光ゲート)を用いたマトリクス光スイッチは複
数の光ファイバー間を需要に応じて切り替えたり、ネッ
トワークが故障した際に迂回路を確保するために切り替
えたりと、各種光部品の中でも、最も重要な部品の一つ
である。
【0003】光スイッチの形態としては、バルク型と光
導波路型等に分けることができる。バルク型光スイッチ
は、プリズム、ミラー、ファイバ等を機械的に可動させ
て光路を切り換えるもので、波長依存性が少なく、比較
的低損失という利点があるが、スイッチング速度が遅
く、小型化が困難であるためマトリックス化に不向きで
あることに加え、組立調整工程が煩雑であるため量産に
は適さず高価格である、という問題点がある。一方、光
導波路型光スイッチは、スイッチング速度が速く、小型
化及び集積化に適しており、量産性にも優れている。こ
のため、光導波路型マトリックス光スイッチについて、
非常に多くの検討が行われている。
【0004】また、光導波路型光スイッチは、形態上、
大きく2種類に分けることが可能である。第1の形態
は、入力ポートと出力ポートとを接続する分岐型チャン
ネル光導波路を、ある原理の光スイッチまたは光ゲート
を複数組み合わせて切り替えるものである。第2の形態
は、入力ポートと出力ポートとの間に光偏向器を設けて
入力ポートの光を出力ポートへ向けて偏向するものであ
る。これらの中では、設計に対する柔軟性、光の損失の
少なさ等から、第1の形態の光導波路型光スイッチにつ
いて、最も多く検討が行われている。
【0005】光導波路型光スイッチは、一般に、LiN
bO3、化合物半導体、石英、あるいはポリマーにチャ
ンネル光導波路を形成し、各経路の交差部などに電気的
に光の進行方向を制御するための光スイッチ、あるいは
電気的に光の進行を開閉して制御する光ゲートを設けた
ものである。
【0006】石英、あるいはポリマーを用いた光導波路
型光スイッチは、コア・サイズを光ファイバのモード・
フィールド径と同程度にでき、光ファイバからの光結合
効率が良好であるために挿入損失が小さいという特長が
あるが、光導波路表面に設けられたヒータに電流を流
し、熱光学効果により屈折率を変化させて光の進行方向
を切り替えるために、応答が遅いという問題がある。例
えば、T. Watanabe et al., J. Lightwave Tech. 16 (1
998) 1049.には、応答が6msにも及ぶことが示されい
る。また、ヒータによる加熱方式をとるために、1つの
電極だけで数百mWもの消費電力を必要とすることもあ
り、利用分野が限られてしまうという問題がある。
【0007】ポリマーを用いた光導波路型光スイッチの
1つに、有機非線形光学材料を用いた光導波路型光スイ
ッチがある。一般に、有機非線形光学材料で構成された
光導波路は、ポリマー中に有機非線形分子をドープして
作製するか、あるいはポリマーの側鎖または主鎖に非線
形構造を付与し、電場印加によってポーリングを行った
電場配向ポリマーとして作製する。例えば、この電場配
向ポリマーで構成された光導波路を上下電極でサンドイ
ッチ状に挟んだ構造によって、低電圧で駆動可能な光ス
イッチを構成できる可能性があるが、戒能, O plus E,
186 (1995) 98.などに示されているように、電場配向ポ
リマーは酸化物強誘電体材料と比較して温度安定性など
の問題があり、実用に足る素子の開発は進んでいないの
が現状である。
【0008】化合物半導体または量子井戸を用いた光導
波路型光スイッチの場合には、高速化が可能であり、光
導波路コアの上下から電圧を印加できるために駆動電圧
の低下も期待できるが、小泉等、光学、24 (1995) 324.
にも示されているように、コア・サイズが小さく、光フ
ァイバからの光結合効率が悪いために挿入損失が大きく
なるという問題があり、各種の努力がなされている。そ
の他にも、電場印加によるスイッチングと同時に光吸収
が生じるためにスイッチング特性が劣化しまうという問
題、ウエハサイズが限られているために大規模なマトリ
ックス光スイッチを構成しにくいなどの問題があった。
【0009】最も代表的な光スイッチ材料であり酸化物
強誘電体の一つであるLiNbO3の場合には、光スイ
ッチの電極に電圧を印加すると電気光学効果により屈析
率が変化することによって高速に光の状態が変わり、ど
の状態を設定するかによって光の進行方向が変化する。
これにより、各光スイッチでは2つの入力端からの光を
それぞれ2つの出力端へ選択的に出力することが可能で
ある。従って、各段で光の進行方向を適切に設定すれ
ば、入力ポートからの光を所望の出力ポートヘ送ること
ができる。
【0010】また、LiNbO3を用いる光スイッチで
は、単結晶ウエハにTi拡散型光導波路やプロトン交換
型光導波路を作製するが、コア・サイズを光ファイバー
のモード・フィールド径と同程度にでき、光ファイバか
らの光結合効率が良好であるために、挿入損失が小さく
実用レベルの光スイッチとして知られている。
【0011】しかしながら、光導波路表面にコプレーナ
型の電極を配置して電圧を印加する構成であるために、
電極間距離が大きくなるとともに電場プロファイルが理
想的にならず、例えば、H. Okayama and M. Kawahara,
Electron. Lett.29 (1993) 765.に示されているよう
に、偏波無依存とするためには駆動電圧が40ボルトと
高くなる。また、駆動電圧をそれ以上極端に高くしない
ためには4mm以上の電極長が必要である。また、単結
晶ウエハにTi拡散やプロトン交換によって光導波路を
作製するために、チャンネル光導波路の実効屈折率をそ
のまわりの実効屈折率より十分に高くできず、屈折率差
を大きくできないことに加えて、制御も容易ではない。
このため、S字型チャンネル光導波路の曲率半径を50
mmと大きくする必要も生じ、H. Okayama等の例では、
8×8のマトリックス光スイッチのサイズは70mm程
度と大きくなっている。
【0012】なお、これら光スイッチの光経路の切り替
え原理としては、2本の光導波路を近接配置した方向性
結合器に電界を加えて光の経路を制御する方法、入力光
を方向性結合器にて2つに分離し、それぞれの経路を通
る光の間に電界により生じさせた屈折率で位相差をつけ
出口側の方向性結合器での干渉状態を制御して出力端を
切り替えるマッハツェンダー型の方法、X交差部での光
モード間の干渉を制御することで光の経路を切り替える
方法、Y分岐部または非対称X交差部において、光モー
ドの横方向の分布を電界により生じさせた屈折率で制卸
して光の経路を切り替えるデジタル型と呼ばれる方法、
X交差部に電極を設けて屈折率を制御することによって
全反射またはブラッグ反射させて光の経路を切り替える
方法などがあり、例えば、上述のH. Okayama and M. Ka
wahara, Electron. Lett.29 (1993) 765.や、特開平7
−318986号公報、特公平6−5350号公報など
に示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上の通り、LiNb
3、化合物半導体、石英、あるいはポリマーのいずれ
の材料を用いた場合においても、光スイッチ・サイズ、
駆動電圧(あるいは駆動電流または消費電力)、スイッ
チング速度、挿入損失、及び温度安定性の問題を同時に
満足する光導波路型マトリクス光スイッチを得ることが
できなかった。
【0014】これらの問題を解決するために、本発明者
は、特開2000−305117号等に、電気光学効果
を有する酸化物強誘電体であるPLZT:Pb1-xLax
(ZryTi1-y1-x/43(0<x<0.3、0<y<
1.0)で構成されたエピタキシャルまたは単一配向性
のチャンネル光導波路を用いた光スイッチを提案してい
る。この光スイッチは、高速駆動が可能で温度安定性に
優れ、駆動電圧が低く、挿入損失も小さいが、エピタキ
シャルまたは単一配向性の薄膜光導波路を形成するため
の基板サイズが制限される。このためマトリックス光ス
イッチのチップサイズを小さくする必要がある。
【0015】しかしながら、大規模なマトリックス光ス
イッチを作製するためにチャンネル光導波路の曲率半径
を小さくすると、放射損失が大きくなる、という問題が
あった。
【0016】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、本発明の目的は、PLZTで構成されたエピタキ
シャルまたは単一配向性のチャンネル光導波路を備えた
光スイッチを製造するに際し、放射損失を損なうことな
く、曲率半径の小さなチャンネルを含むコンパクトな光
スイッチを設計するための光スイッチの設計方法を提供
することにある。また、本発明の他の目的は、PLZT
で構成されたエピタキシャルまたは単一配向性のチャン
ネル光導波路を備えた光スイッチであって、放射損失が
少なく、曲率半径の小さなチャンネルを含むコンパクト
な光スイッチを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、単結晶基板上に、Pb
1-xLax(ZryTi1-y1-x/43(0<x<0.3、
0<y<1.0)で構成されたエピタキシャルまたは単
一配向性のチャンネル光導波路が形成された光スイッチ
を設計する、光スイッチの設計方法であって、前記チャ
ンネル光導波路が曲率半径70mm以下のチャンネルを
含む場合に、該チャンネルの曲率半径に応じて、放射損
失が1dB以下となるようにチャンネル光導波路とその
周囲との実効屈折率差を求め、該実効屈折率差に基づい
て光スイッチを設計することを特徴とする。
【0018】請求項2に記載の発明は、単結晶基板上
に、Pb1-xLax(ZryTi1-y1- x/43(0<x<
0.3、0<y<1.0)で構成されたエピタキシャル
または単一配向性のチャンネル光導波路が形成された光
スイッチであって、前記チャンネル光導波路が曲率半径
70mm以下のチャンネルを含み、該チャンネルの曲率
半径に応じて、チャンネル光導波路とその周囲との実効
屈折率差が、放射損失が1dB以下となるように決定さ
れていることを特徴とする。この光スイッチにおいて
は、実効屈折率差を0.1%以上とすることが好まし
い。
【0019】LiNbO3などの一般的な電気光学効果
を有するチャンネル光導波路を備えた光スイッチは、チ
ャンネルの曲率半径が70mm以下では、チャンネル光
導波路とその周囲との実効屈折率差の変動により放射損
失が大幅に変化する。
【0020】一方、PLZTで構成されたエピタキシャ
ルまたは単一配向性のチャンネル光導波路を備えた光ス
イッチでは、基板上へのPLZT薄膜のエピタキシャル
成長によりバッファ層や光導波路層を形成すると共に、
フォトリソグラフィとエッチングとによりチャンネル光
導波路を形成するので、各種形状のチャンネル光導波路
を精度良く形成することができ、チャンネルの曲率半径
に応じて、実効屈折率差を正確に制御することができ
る、という特徴を有している。
【0021】本発明の光スイッチの設計方法では、上記
特徴に基づき、放射損失が0.1dB以下となるよう
に、チャンネルの曲率半径に応じて実効屈折率差を求
め、この実効屈折率差が得られるように光スイッチを設
計するので、放射損失が無視できるレベルの光スイッチ
を確実に得ることができる。これにより、放射損失が少
なく、曲率半径の小さなチャンネルを含むコンパクトな
光スイッチを得ることができ、ひいては大規模なマトリ
ックス光スイッチを構成することができる。
【0022】なお、本発明において「単一配向性」と
は、少なくともθ−2θX線回折パターンによって結晶
方位が一方向に単一配向している、即ち、ランダム配向
面が単一配向面の回折強度の1%以下であると同定され
るものを意味する。また、Pb 1-xLax(Zry
1-y1-x/43(0<x<0.3、0<y<1.0)
は、x及びyの値によりPZT、PLT、またはPLZ
Tと称される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を詳細に説明する。 (第1の実施の形態)図1は、第1の実施の形態に係る
Y分岐型の1×2光スイッチの平面図であり、図2は、
そのY分岐部における断面図である。図1に示すよう
に、この光スイッチは、入射端面14と出射端面15と
を有し、入射端面14には1つの入射ポート16が設け
られ、出射端面15には2つの出射ポート17及び18
が設けられている。これら入射ポート16と出射ポート
17、18とは、S字型チャンネル光導波路10と直線
状チャンネル光導波路11とによりY分岐部9で接合さ
れている。
【0024】また、図2に示すように、この光スイッチ
では、下部電極となるNbドープSrTiO3(10
0)単結晶半導体からなる基板3上に、波長1.55μ
mでの屈折率(以下、屈折率という場合は、波長1.5
5μmでの屈折率を意味する)が2.395の組成のP
ZTからなるエピタキシャルまたは単一配向性のバッフ
ァ層4が積層されている。バッファ層4の表面には溝部
20が設けられており、この溝部20を埋めるように、
バッファ層4上に屈折率が2.450の組成のPZTよ
りなるエビタキシャルまたは単一配向性の光導波路層6
が積層されて、上述したチャンネル光導波路10、11
が形成されている。
【0025】光導波路層6上には、Y分岐部9に電圧を
印加するための、Au薄膜とITO薄膜とからなる上部
電極12、13が設けられている。上部電極12,13
は、制御回路Cに接続された駆動回路Dを介して、電源
Sに接続されており、下部電極となる基板3、及び電源
Sは接地されている。なお、以下の実施形態において
は、駆動回路M、制御回路C、及び電源Sの図示は省略
する。
【0026】本実施の形態では、Y分岐部9の開き角度
は0.2度、S字型チャンネル光導波路10の曲率半径
は14mm、直線状チャンネル光導波路11の間隔は1
25μmである。また、各チャンネルの深さは0.40
μmであり、各チャンネルの幅は5.0μmである。
【0027】次に、上記材料で構成された光スイッチに
おいて、放射損失を無視できるレベルまで減少させるこ
とができる、チャンネル光導波路とその周囲との実効屈
折率差Δnを求める。図3に、上記の光スイッチにおけ
る、放射損失が1dBとなる場合の実効屈折率差Δn及
びS字型チャンネル光導波路の曲率半径の関係(実線で
示す)、及び放射損失が10dBとなる場合の実効屈折
率差Δn及びS字型チャンネル光導波路の曲率半径の関
係(点線で示す)を示す。
【0028】図から分かるように、S字型チャンネル光
導波路の曲率半径が70mm以下では、実効屈折率差Δ
nの変動により放射損失が大幅に変化し、実効屈折率差
Δnを少し増加することで、放射損失を無視できるレベ
ルまで減少させることができる。例えば、S字型チャン
ネル光導波路の曲率半径を70mmとすると、実効屈折
率差0.10%では放射損失は1.0dBであるが、実
効屈折率差0.12%では放射損失は0.1dBと無視
できるレベルまで減少する。
【0029】本実施の形態の光スイッチでは、S字型チ
ャンネル光導波路の曲率半径は14mmであるため、チ
ャンネル光導波路とその周囲との実効屈折率差を0.2
%以上とすることにより、放射損失を0.1dB以下と
することができる。
【0030】ここで、チャンネル光導波路とその周囲と
の実効屈折率差Δnの算出方法を説明する。まず、バッ
ファ層の屈折率と、光導波路層の上層(本実施の形態で
は、空気層)の屈折率と、チャンネル光導波路を取り囲
むスラブ状光導波路の膜厚及び屈折率とを用いて、スラ
ブ部分の実効屈折率をモード分散方程式から計算する。
次に、バッファ層の屈折率と、光導波路層の上層の屈折
率と、チャンネル光導波路の膜厚及び屈折率とを用い
て、チャンネル光導波路の実効屈折率をモード分散方程
式から計算する。そして、両実効屈折率の差をスラブ状
光導波路の実効屈折率で除して、実効屈折率差Δnが算
出される。また、プリズム・カップリングの方法により
測定したスラブ部分及びチャンネル光導波路の実効屈折
率から、実効屈折率差Δnを算出してもよい。
【0031】従って、放射損失を無視できるレベルまで
減少させることができる、チャンネル光導波路とその周
囲との実効屈折率差が求められれば、バッファ層の屈折
率、光導波路層の上層の屈折率、チャンネル光導波路を
取り囲むスラブ部分の膜厚及び屈折率、及びチャンネル
光導波路の膜厚及び屈折率のいずれかを適宜変更して、
実効屈折率差をその値にすることができる。
【0032】以上の通り、本実施の形態では、PLZT
で構成されたエピタキシャルまたは単一配向性のチャン
ネル光導波路を備えた光スイッチでは、基板上へのPL
ZT薄膜のエピタキシャル成長によりバッファ層や光導
波路層を形成すると共に、フォトリソグラフィとエッチ
ングとによりチャンネル光導波路を形成するので、各種
形状のチャンネル光導波路を精度良く形成することがで
き、チャンネルの曲率半径に応じて、実効屈折率差を正
確に制御することができる、という特徴に基づき、放射
損失が0.1dB以下となるように、S字型チャンネル
光導波路の曲率半径に応じて実効屈折率差Δnを求め、
この実効屈折率差が得られるように光スイッチを設計す
るので、放射損失が無視できるレベルの光スイッチを得
ることができる。
【0033】また、得られた光スイッチは、高効率の電
気光学効果を有するPLZTで構成されたエピタキシャ
ルまたは単一配向性のチャンネル光導波路を備えている
ので、従来の光スイッチに比べ駆動電圧が低く、スイッ
チング速度が速く、温度安定性に優れ、挿入損失も小さ
い。
【0034】次に、本実施の形態に係る光スイッチの実
施例について説明する。
【0035】まず、無水酢酸鉛Pb(CH3COO)2
ジルコニウム・イソプロポキシドZr(O−i-C37
4、及びチタン・イソプロポキシドTi(O−i-C
374を出発原料として、バッファ層の組成に応じて
各々所定量を2−メトキシエタノールに溶解し、蒸留と
還流を行い、最終的にPb濃度で0.6Mのバッファ層
用前駆体溶液を得た。
【0036】このバッファ層用前駆体溶液を、洗浄、エ
ッチング、乾燥を予め行ったNbドープSrTiO
3(100)単結晶基板上へスピンコーティングし、O2
雰囲気中で昇温して350℃にて保持し、さらに750
℃にて保持の後、冷却した。これを繰り返すことにより
固相エピタキシャル成長を行い、屈折率が2.395の
組成のPZTエピタキシャル薄膜を2.6μmの膜厚で
形成した。
【0037】次に、前記バッファ層用前駆体溶液を、こ
のPZTエピタキシャル薄膜上へスピンコーティング
し、O2雰囲気中で昇温して350℃にて保持した後、
冷却した。これを繰り返すことにより、PZTアモルフ
ァス薄膜を0.4μmの膜厚で形成した。次に、フォト
レジストをスピンコートし、プリベークの後、露光し、
現像を行うことにより、チャンネル光導波路に対応する
開口を有するレジスト・パターンを形成した。ポストベ
ークの後、HCl水溶液でPZTアモルファス薄膜の一
部をウエット・エッチングにより除去した。
【0038】以上のようにして、PZTアモルファス薄
膜を加工して、開き角度0.2度のY分岐部、曲率半径
14mmのS字型チャンネル光導波路、及び間隔125
μmの直線状チャンネル光導波路の各々に対応する、深
さ0.4μm、幅5.0μmの凹型形状の溝部(トレン
チ)を形成した。次に、リムーバによってレジストを剥
離した後、加工後のPZTアモルファス薄膜の固相エピ
タキシャル成長を行い、先に形成したPZTエピタキシ
ャル薄膜と一体化させ、表面に凹型形状の溝部が形成さ
れたPZTエピタキシャル・バッファ層を形成した。
【0039】更に、PZTエピタキシャル・バッファ層
の表面に、バッファ層用前駆体溶液と同様にして調製し
た光導波路層用前駆体溶液をスピンコーティングし、O
2雰囲気中で昇温して350℃にて保持し、さらに75
0℃にて保持の後、冷却した。これを繰り返すことによ
り固相エピタキシャル成長を行い、屈折率が2.450
の組成のPZTエビタキシャル光導波路層を2.2μm
の膜厚で形成した。
【0040】以上のプロセスによって、周囲との実効屈
折率差が0.2%のチャンネル光導波路が形成された。
【0041】Y分岐部のPZTエピタキシャル光導波路
層上に、スパッタリング法によって膜厚200nmのA
lと膜厚200nmのITOからなる積層薄膜を成膜し
た後、リフト・オフ法によって、幅5.0μm、長さ
3.0mmの形状の上部電極を形成して、シングル・モ
ードの1×2光スイッチを作製した。なお、入射端面及
び出射端面は、研磨によって形成した。
【0042】積層した各層の結晶学的関係は、単一配向
PZT(100)光導波路層//PZT(100)バッ
ファ層//Nb−SrTiO3(100)基板、及び、
面内方位PZT[001]光導波路層//PZT[00
1]バッファ層//Nb−SrTiO3[001]基板
となった。
【0043】PZT光導波路層の電気光学係数r=50
pm/Vが得られた。PZTバッファ層の比誘電率60
0、及びPZT光導波路層の比誘電率900より求めら
れるPZT光導波路層の実効電圧は47%となり、バッ
ファ層を介しているにも拘らず、高い効率で電圧を印加
することが可能である。
【0044】この光スイッチの入射端面及び出射端面に
シングル・モード光ファイバを配置し、配置した光ファ
イバから波長1.55μmのレーザ光を入射端面の入射
ポートへ導入すると、Y分岐部で3dB(50%)の強
度で2つのチャンネルに分岐され、出射端面の出射ポー
ト及びの2本の光ファイバへ等しい強度で分配された。
これに対し、下部NbドープSrTiO3基板電極と2
つの上部電極のうちの一方の電極との間に5Vの電圧を
印加した場合には、電圧の印加された側の光導波路の屈
折率が低下するため、入射端面から導入されたレーザ光
は、Y分岐部で電圧が印加されておらず屈折率が低下し
ていないチャンネルを選択し、デジタル型スイッチにお
いて光ファイバ経路の切り替えがなされた。
【0045】また、本実施例の1×2光スイッチは、曲
率半径14mmのS字型チャンネル光導波路を含んで全
長10mm程度と小型化されたにも拘らず、放射損失が
0.1dB以下であり、従来の方法で1×2光スイッチ
を構成した場合と比べると、駆動電圧が5Vと従来の1
0分の1程度で済み、スイッチング周波数50MHz以
上、クロストーク20dB以下、挿入損失3dB以下で
あり、偏波無依存と特性も良好であった。
【0046】(第2の実施の形態)図4は、第2の実施
の形態に係る1×8光スイッチの平面図であり、図5
は、その分岐部の拡大図である。図4に示すように、こ
の1×8光スイッチは、第1の実施形態に係る1×2光
スイッチを3段に組み合わせたシングル・モードのデジ
タル型1×8光スイッチであり、光スイッチの積層構造
及び積層材料は、第1の実施の形態の光スイッチと同様
である。また、S字型チャンネル光導波路の曲率半径も
14mmと第1の実施の形態の光スイッチと同様である
ため、チャンネル光導波路とその周囲との実効屈折率差
を0.2%以上とすることにより、放射損失を0.1d
B以下とすることができる。
【0047】以上の通り、本実施の形態では、第1の実
施の形態と同様に、PLZTで構成されたエピタキシャ
ルまたは単一配向性のチャンネル光導波路を備えた光ス
イッチの上記特徴に基づき、放射損失が0.1dB以下
となるように、S字型チャンネル光導波路の曲率半径に
応じて実効屈折率差Δnを求め、この実効屈折率差が得
られるように光スイッチを設計するので、放射損失が無
視できるレベルの光スイッチを得ることができる。
【0048】また、得られた光スイッチは、高効率の電
気光学効果を有するPLZTで構成されたエピタキシャ
ルまたは単一配向性のチャンネル光導波路を備えている
ので、従来の光スイッチに比べ駆動電圧が低く、スイッ
チング速度が速く、温度安定性に優れ、挿入損失も小さ
い。
【0049】次に、第2の実施の形態に係る光スイッチ
の実施例について説明する。
【0050】バッファ層の組成に応じて調整したバッフ
ァ層用前駆体溶液を、洗浄、エッチング、乾燥を予め行
ったNbドープSrTiO3(100)単結晶基板上へ
スピンコーティングし、O2雰囲気中で昇温して350
℃にて保持し、さらに750℃にて保持の後、冷却し
た。これを繰り返すことにより固相エピタキシャル成長
を行い、屈折率が2.395の組成のPZTエピタキシ
ャル薄膜を2.6μmの膜厚で形成した。
【0051】次に、このPZTエピタキシャル薄膜上
へ、前記バッファ層用前駆体溶液をスピンコーティング
し、O2雰囲気中で昇温して350℃にて保持した後、
冷却した。これを繰り返すことにより、PZTアモルフ
ァス薄膜を0.4μmの膜厚で形成した。次に、フォト
レジストをスピンコートし、プリベークの後、露光し、
現像を行うことにより、チャンネル光導波路に対応する
開口を有するレジスト・パターンを形成した。ポストベ
ークの後、HCl水溶液でPZTアモルファス薄膜の一
部をウエット・エッチングにより除去した。
【0052】以上のようにして、PZTアモルファス薄
膜を加工して、開き角度0.2度のY分岐部、曲率半径
14mmのS字型チャンネル光導波路、及び間隔250
μmの直線状チャンネル光導波路の各々に対応する、深
さ0.4μm、幅5.0μmの凹型形状の溝部を形成し
た。次に、リムーバによってレジストを剥離した後、加
工後のPZTアモルファス薄膜の固相エピタキシャル成
長を行い、先に形成したPZTエピタキシャル薄膜と一
体化させ、表面に凹型形状の溝部が形成されたPZTエ
ピタキシャル・バッファ層を形成した。
【0053】更に、PZTエピタキシャル・バッファ層
の表面に、バッファ層用前駆体溶液と同様にして調製し
た光導波路層用前駆体溶液をスピンコーティングし、O
2雰囲気中で昇温して350℃にて保持し、さらに75
0℃にて保持の後、冷却した。これを繰り返すことによ
り固相エピタキシャル成長を行い、屈折率が2.450
の組成のPZTエビタキシャル光導波路層を2.2μm
の膜厚で形成した。
【0054】以上のプロセスによって、周囲との実効屈
折率差が0.2%のチャンネル光導波路が形成された。
【0055】Y分岐部のPZTエピタキシャル光導波路
層上に、スパッタリング法によって膜厚200nmのA
lと膜厚200nmのITOからなる積層薄膜を成膜し
た後、リフト・オフ法によって、幅5.0μm、長さ
3.0mmの形状の上部電極を各1×2光スイッチごと
に形成して、1×2光スイッチを3段にしたシングル・
モードのデジタル型1×8光スイッチを作製した。
【0056】この光スイッチの入射端面に1本のシング
ル・モード光ファイバを配置し、出射端面には250μ
m間隔で8本のシングル・モード光ファイバを配置し
た。入射端面に配置した光ファイバから波長1.55μ
mのレーザ光を本実施の形態の1×8光スイッチの入射
ポートへ導入すると、各Y分岐部で3dB(50%)の
強度で2つのチャンネルに分岐され、出射端面の出射ポ
ートの8本の光ファイバへ等しい強度で分配される。
【0057】これに対し、3段に設けられた各1×2光
スイッチについて、下部NbドープSrTiO3基板電
極と各1×2光スイッチに設けられた2つ上部電極のう
ちの1つの電極との間に5Vの電圧を印加した場合に
は、電圧の印加された側の光導波路の屈折率が低下する
ため、入射端面から導入されたレーザ光は、各1×2光
スイッチで電圧の印加されていない、即ち屈折率の低下
のないチャンネルを選択し、デジタル型スイッチにおい
て光ファイバ経路の切り替えがなされる。
【0058】また、本実施例の1×8光スイッチは、曲
率半径14mmのS字型チャンネル光導波路を含んで全
長24mm程度と小型化されたにも拘らず、放射損失が
0.1dB以下であり、従来の方法で1×8光スイッチ
を構成した場合と比べると、駆動電圧が5Vと従来の1
0分の1程度で済み、スイッチング周波数50MHz以
上、クロストーク20dB以下、挿入損失4dB以下で
あり、偏波無依存と特性も良好であった。
【0059】(第3の実施の形態)第3の実施の形態に
係る光スイッチは、図6に示すように、第1の実施の形
態に係る光スイッチと同様の原理のY分岐型の1×2光
スイッチ112個をツリー状に配列した、デジタル型の
完全非閉塞型8×8光スイッチである。この光スイッチ
の積層構造及び積層材料は、第1の実施の形態の光スイ
ッチと同様であるが、各チャンネルの深さは0.50μ
m、S字型チャンネル光導波路の曲率半径は9mmとさ
れている。
【0060】第1の実施の形態と同様に、図3に示す関
係に基づいて、放射損失を無視できるレベルまで減少さ
せることができるチャンネル光導波路とその周囲との実
効屈折率差Δnを求めることができる。本実施の形態の
光スイッチでは、S字型チャンネル光導波路の曲率半径
は9mmであるため、チャンネル光導波路とその周囲と
の実効屈折率差を0.26%以上とすることにより、放
射損失を0.1dB以下とすることができる。
【0061】以上の通り、本実施の形態では、第1の実
施の形態と同様に、PLZTで構成されたエピタキシャ
ルまたは単一配向性のチャンネル光導波路を備えた光ス
イッチの上記特徴に基づき、放射損失が0.1dB以下
となるように、S字型チャンネル光導波路の曲率半径に
応じて実効屈折率差Δnを求め、この実効屈折率差が得
られるように光スイッチを設計するので、放射損失が無
視できるレベルの光スイッチを得ることができる。
【0062】また、得られた光スイッチは、高効率の電
気光学効果を有するPLZTで構成されたエピタキシャ
ルまたは単一配向性のチャンネル光導波路を備えている
ので、従来の光スイッチに比べ駆動電圧が低く、スイッ
チング速度が速く、温度安定性に優れ、挿入損失も小さ
い。
【0063】次に、第3の実施の形態に係る光スイッチ
の実施例について説明する。
【0064】バッファ層の組成に応じて調整したバッフ
ァ層用前駆体溶液を、洗浄、エッチング、乾燥を予め行
ったNbドープSrTiO3(100)単結晶基板上へ
スピンコーティングし、O2雰囲気中で昇温して350
℃にて保持し、さらに750℃にて保持の後、冷却し
た。これを繰り返すことにより固相エピタキシャル成長
を行い、屈折率が2.395の組成のPZTエピタキシ
ャル薄膜を2.6μmの膜厚で形成した。
【0065】次に、このPZTエピタキシャル薄膜上
へ、前記バッファ層用前駆体溶液をスピンコーティング
し、O2雰囲気中で昇温して350℃にて保持した後、
冷却した。これを繰り返すことにより、PZTアモルフ
ァス薄膜を0.5μmの膜厚で形成した。次に、フォト
レジストをスピンコートし、プリベークの後、露光し、
現像を行うことにより、チャンネル光導波路に対応する
開口を有するレジスト・パターンを形成した。ポストベ
ークの後、HCl水溶液でPZTアモルファス薄膜の一
部をウエット・エッチングにより除去した。
【0066】以上のようにして、PZTアモルファス薄
膜を加工して、開き角度0.2度のY分岐部、曲率半径
9mmのS字型チャンネル光導波路、及び直線状チャン
ネル光導波路の各々に対応する、深さ0.5μm、幅
5.0μmの凹型形状の溝部を形成した。次に、リムー
バによってレジストを剥離した後、加工後のPZTアモ
ルファス薄膜の固相エピタキシャル成長を行い、先に形
成したPZTエピタキシャル薄膜と一体化させ、表面に
凹型形状の溝部が形成されたPZTエピタキシャル・バ
ッファ層を形成した。
【0067】更に、PZTエピタキシャル・バッファ層
の表面に、バッファ層用前駆体溶液と同様にして調製し
た光導波路層用前駆体溶液をスピンコーティングし、O
2雰囲気中で昇温して350℃にて保持し、さらに75
0℃にて保持の後、冷却した。これを繰り返すことによ
り固相エピタキシャル成長を行い、屈折率が2.450
の組成のPZTエビタキシャル光導波路層を2.2μm
の膜厚で形成した。
【0068】以上のプロセスによって、周囲との実効屈
折率差が0.3%のチャンネル光導波路が形成された。
【0069】Y分岐部のPZTエピタキシャル光導波路
層上に、スパッタリング法によって膜厚200nmのA
lと膜厚200nmのITOからなる積層薄膜を成膜し
た後、リフト・オフ法によって、幅5.0μm、長さ
2.5mmの形状の上部電極を各1×2光スイッチごと
に形成して、1×2光スイッチを6段にしたシングル・
モードのデジタル型8×8光スイッチを作製した。
【0070】この光スイッチの入射端面に8本のシング
ル・モード光ファイバを配置し、出射端面にも8本のシ
ングル・モード光ファイバを配置した。入射端面に配置
した光ファイバから波長1.55μmのレーザ光を本実
施の形態の8×8光スイッチの入射ポートへ導入する
と、各Y分岐部で3dB(50%)の強度で2つのチャ
ンネルに分岐され、出射端面の出射ポートの8本の光フ
ァイバへ等しい強度で分配される。
【0071】これに対し、6段に設けられた各1×2光
スイッチについて、下部NbドープSrTiO3基板電
極と各1×2光スイッチに設けられた2つ上部電極のう
ちの1つの電極との間に5Vの電圧を印加した場合に
は、電圧の印加された側の光導波路の屈折率が低下する
ため、入射端面から導入されたレーザ光は、各1×2光
スイッチで電圧の印加されていない、即ち屈折率の低下
のないチャンネルを選択し、デジタル型スイッチにおい
て光ファイバ経路の切り替えがなされる。
【0072】また、本実施例の8×8光スイッチは、曲
率半径9mmのS字型チャンネル光導波路を含んで全長
38mm程度と小型化されたにも拘らず、放射損失が
0.1dB以下であり、従来の方法で8×8光スイッチ
を構成した場合と比べると、駆動電圧が5Vと従来の1
0分の1程度で済み、スイッチング周波数50MHz以
上、クロストーク40dB以下、挿入損失5dB以下で
あり、偏波無依存と特性も良好であった。
【0073】(第4の実施形態)第4の実施の形態に係
る光スイッチは、第1の実施の形態に係る光スイッチと
同様の原理のY分岐型の1×2光スイッチをツリー状に
配列した、デジタル型の完全非閉塞型4×4光スイッチ
である。
【0074】この光スイッチの積層構造は、第1の実施
の形態の光スイッチと同様であるが、各チャンネルの深
さは0.15μm、S字型チャンネル光導波路の曲率半
径は70mmとされている。また、この光スイッチは、
屈折率が2.250の組成のPLZTからなるエピタキ
シャルまたは単一配向性のバッファ層と、屈折率が2.
450の組成のPLZTよりなるエビタキシャルまたは
単一配向性の光導波路層と、を備えている。
【0075】次に、上記材料で構成された光スイッチに
おいて、放射損失が1dBとなる場合の実効屈折率差Δ
n及びS字型チャンネル光導波路の曲率半径の関係を調
べ、上記材料で構成された光スイッチにおいて、放射損
失を無視できるレベルまで減少させることができる、チ
ャンネル光導波路とその周囲との実効屈折率差Δnを求
めると、本実施の形態の光スイッチでは、S字型チャン
ネル光導波路の曲率半径は70mmであり、チャンネル
光導波路とその周囲との実効屈折率差を0.1%以上と
することにより、放射損失を0.1dB以下とすること
ができることが分かった。
【0076】以上の通り、本実施の形態では、第1の実
施の形態と同様に、PLZTで構成されたエピタキシャ
ルまたは単一配向性のチャンネル光導波路を備えた光ス
イッチの上記特徴に基づき、放射損失が0.1dB以下
となるように、S字型チャンネル光導波路の曲率半径に
応じて実効屈折率差Δnを求め、この実効屈折率差が得
られるように光スイッチを設計するので、放射損失が無
視できるレベルの光スイッチを得ることができる。
【0077】また、得られた光スイッチは、高効率の電
気光学効果を有するPLZTで構成されたエピタキシャ
ルまたは単一配向性のチャンネル光導波路を備えている
ので、従来の光スイッチに比べ駆動電圧が低く、スイッ
チング速度が速く、温度安定性に優れ、挿入損失も小さ
い。
【0078】次に、本実施の形態に係る光スイッチの実
施例について説明する。
【0079】バッファ層の組成に応じて調整したバッフ
ァ層用前駆体溶液を、洗浄、エッチング、乾燥を予め行
ったNbドープSrTiO3(100)単結晶基板上へ
スピンコーティングし、O2雰囲気中で昇温して350
℃にて保持し、さらに750℃にて保持の後、冷却し
た。これを繰り返すことにより固相エピタキシャル成長
を行い、屈折率が2.250の組成のPLZTエピタキ
シャル薄膜を2.0μmの膜厚で形成した。
【0080】次に、前記バッファ層用前駆体溶液を、P
LZTエピタキシャル薄膜上へスピンコーティングし、
2雰囲気中で昇温して350℃にて保持した後、冷却
した。これを繰り返すことにより、PZTアモルファス
薄膜を0.15μmの膜厚で形成した。次に、フォトレ
ジストをスピンコートし、プリベークの後、露光し、現
像を行うことにより、チャンネル光導波路に対応する開
口を有するレジスト・パターンを形成した。ポストベー
クの後、HCl水溶液でPZTアモルファス薄膜の一部
をウエット・エッチングにより除去した。
【0081】以上のようにして、PZTアモルファス薄
膜を加工して、開き角度0.2度のY分岐部、曲率半径
70mmのS字型チャンネル光導波路、及び直線状チャ
ンネル光導波路の各々に対応する、深さ0.15μm、
幅5.0μmの凹型形状の溝部を形成した。次に、リム
ーバによってレジストを剥離した後、加工後のPZTア
モルファス薄膜の固相エピタキシャル成長を行い、先に
形成したPZTエピタキシャル薄膜と一体化させ、表面
に凹型形状の溝部が形成されたPZTエピタキシャル・
バッファ層を形成した。
【0082】更に、PZTエピタキシャル・バッファ層
の表面に、PZTバッファ層用前駆体溶液と同様にして
調製したPZT光導波路層用前駆体溶液をスピンコーテ
ィングし、O2雰囲気中で昇温して350℃にて保持
し、さらに750℃にて保持の後、冷却した。これを繰
り返すことにより固相エピタキシャル成長を行い、屈折
率が2.450の組成のPLZTエビタキシャル光導波
路層を2.2μmの膜厚で形成した。
【0083】以上のプロセスによって、周囲との実効屈
折率差が0.1%のチャンネル光導波路が形成された。
【0084】Y分岐部のPZTエピタキシャル光導波路
層上に、スパッタリング法によって膜厚200nmのA
lと膜厚200nmのITOからなる積層薄膜を成膜し
た後、リフト・オフ法によって、幅5μm、長さ6.0
mmの形状の上部電極を各1×2光スイッチごとに形成
して、1×2光スイッチを4段にしたシングル・モード
のデジタル型4×4光スイッチを作製した。
【0085】この光スイッチの入射端面に4本のシング
ル・モード光ファイバを配置し、出射端面にも4本のシ
ングル・モード光ファイバを配置した。入射端面に配置
した光ファイバから波長1.55μmのレーザ光を入射
端面の入射ポートへ導入すると、Y分岐部で3dB(5
0%)の強度で2つのチャンネルに分岐され、出射端面
の出射ポート及びの2本の光ファイバへ等しい強度で分
配された。これに対し、下部NbドープSrTiO3
板電極と2つの上部電極のうちの一方の電極との間に5
Vの電圧を印加した場合には、電圧の印加された側の光
導波路の屈折率が低下するため、入射端面から導入され
たレーザ光は、Y分岐部で電圧が印加されておらず屈折
率が低下していないチャンネルを選択し、デジタル型ス
イッチにおいて光ファイバ経路の切り替えがなされた。
【0086】また、本実施例の4×4光スイッチは、曲
率半径70mmのS字型チャンネル光導波路を含んで全
長44mm程度と2インチ基板に納まるように小型化さ
れたにも拘らず、放射損失が0.1dB以下であり、従
来の方法で4×4光スイッチを構成した場合と比べる
と、駆動電圧が5Vと従来の10分の1程度で済み、ス
イッチング周波数20MHz以上、クロストーク40d
B以下、挿入損失5dB以下であり、偏波無依存と特性
も良好であった。
【0087】以上、本発明の光スイッチの設計方法及び
その設計方法に基づき作製された光スイッチの具体的な
実施の形態を示したが、本発明はこれらに限定されるも
のではなく、以下に述べる通り、他の材料を用いて作製
されていてもよく、他の薄膜形成方法を使用して作製さ
れていてもよい。また、その構造も、本発明の効果を損
なわない範囲で、適宜、変更されていてもよい。
【0088】本発明において下部電極として用いること
ができる基板は、導電性または半導電性の単結晶基板、
あるいはエピタキシャルまたは単一配向性の導電性また
は半導電性の薄膜を表面に設けた基板である。
【0089】導電性または半導電性の基板材料として
は、NbやLaなどをドープしたSrTiO3、Alを
ドープしたZnO、In23、RuO2、BaPbO3
SrRuO3、YBa2Cu37-x、SrVO3、LaN
iO3、La0.5Sr0.5CoO3、ZnGa24、CdG
24、CdGa24、Mg2TiO4、MgTi24
どの酸化物、Si,Ge,ダイヤモンドなどの単体半導
体、AlAs,AlSb,AlP,GaAs,GaS
b,InP,InAs,InSb,AlGaP,AlL
nP,AlGaAs,AlInAs,AlAsSb,G
aInAs,GaInSb,GaAsSb,InAsS
bなどのIII−V族系の化合物半導体、ZnS,ZnS
e,ZnTe,CaSe,Cdte,HgSe,HgT
e,CdSなどのII−VI族系の化合物半導体、Pd、P
t、Al、Au、Agなどの金属等を用いることができ
る。この中でも、上部に配置する酸化物強誘電体からな
る光導波路層の膜質にとって有利であることから、基板
材料には酸化物を用いることが好ましい。
【0090】これらの導電性または半導電性の単結晶基
板、あるいは導電性または半導電性のエピタキシャルま
たは単一配向性の薄膜は、光導波路層を構成する酸化物
強誘電体の結晶構造、及び偏向速度、スイッチング速
度、または変調速度によって必要とされるキャリア・モ
ビリティに応じて選ばれることが望ましい。
【0091】また、強誘電体材料の比誘電率は数10か
ら数1000であるが、このような強誘電体材料からな
る光導波路素子でも1kHz以上の応答を示すために
は、基板の抵抗率を104Ω・cm以下とするのが好ま
しく、RC時定数、及び電圧降下の点から102Ω・c
m以下とするのがより好ましい。
【0092】エピタキシャルまたは単一配向性の導電性
または半導電性の薄膜を基板表面に設ける場合、基板と
して用いることが可能な材料としては、SrTiO3
BaTiO3、BaZrO3、LaAlO3、ZrO2、Y
238%−ZrO2、MgO、MgAl24、LiNb
3、LiTaO3、Al23、ZnOなどの酸化物、S
i,Ge,ダイヤモンドなどの単体半導体、AlAs,
AlSb,AlP,GaAs,GaSb,InP,In
As,InSb,AlGaP,AlLnP,AlGaA
s,AlInAs,AlAsSb,GaInAs,Ga
InSb,GaAsSb,InAsSbなどのIII−V
族系の化合物半導体、ZnS,ZnSe,ZnTe,C
aSe,Cdte,HgSe,HgTe,CdSなどの
II−VI族系の化合物半導体などを用いることができる。
導電性または半導電性の薄膜を表面に設ける場合でも、
上部に配置する酸化物強誘電体からなる光導波路層の膜
質にとって有利であることから、基板材料には酸化物を
用いることが好ましい。
【0093】導電性基板と光導波路層の間にバッファ層
が存在すると、上下電極間に印加した電圧は光導波路層
とバッファ層のそれぞれの容量に従って分配され、光導
波路層に印加できる実効電圧は低下する。しかし、一定
の膜厚を有する高誘電率のバッファ層を用いることによ
り、高い実効電圧を光導波路層に印加することが可能と
なる。このためバッファ層には、光導波路層材料よりも
小さい屈折率を有し、かつ、バッファ層の比誘電率と光
導波路層の比誘電率の比が0.002以上、望ましくは
0.006以上であり、かつ、バッファ層自身のの比誘
電率が8以上となる酸化物を選択することが好ましい。
【0094】また、バッファ層材料は、光導波路表面や
光導波路中の粒界などによる散乱に起因する光伝播損失
を実用レベルに低減するために、導電性基板材料と光導
波路材料とのエピタキシ関係を保持できることが必要で
ある。このエピタキシ関係を保持できる条件としては、
バッファ層材料が導電性基板材料と光導波路層材料の結
晶構造に類似で、格子定数の差が10%以下であること
が望ましいが、エピタキシ関係を保持できれば、必ずし
もこの関係に従わなくとも良い。
【0095】本発明で用いるバッファ層材料としては、
具体的には、ABO3型のペロブスカイト型酸化物で
は、正方晶、斜方晶または擬立方晶系として、例えば、
SrTiO3、BaTiO3、(Sr1-xBax)TiO3
(0<x<1.0)、PbTiO3、Pb1-xLax(Z
yTi1-y1-x/43(0<x<0.3、0<y<1.
0、x及びyの値によりPZT、PLT、PLZTと称
される)、Pb(Mg1/ 3Nb2/3)O3、KNbO3
ど、六方晶系として例えばLiNbO3、LiTaO3
どに代表される強誘電体、タングステンブロンズ型酸化
物ではSrxBa1- xNb26、PbxBa1-xNb26
ど、またこの他に、Bi4Ti312、Pb2KNb
515、K3Li2Nb515、ZnO、さらに以上の化合
物の置換誘導体より選ばれる。
【0096】光導波路層には、高い電気光学係数を有
し、バッファ層材料よりも大きい屈折率を有する酸化物
強誘電体材料が選択される。本発明で用いる光導波路層
材料としては、具体的にはABO3型のペロブスカイト
型では正方晶、斜方晶または擬立方晶系として例えばB
aTiO3、PbTiO3、Pb1-xLax(Zry
1-y1-x/43(x及びyの値によりPZT、PL
T、PLZT)、Pb(Mg1/3Nb2/3)O3、KNb
3など、六方晶系として例えばLiNbO3、LiTa
3などに代表される強誘電体、タングステンブロンズ
型ではSrxBa1-xNb2 6、PbxBa1-xNb26
ど、またこのほかに、Bi4Ti312、Pb2KNb 5
15、K3Li2Nb515、さらに以上の置換誘導体など
より選ばれる。
【0097】バッファ層の膜厚と光導波路層の膜厚との
比は、伝搬損失を1dB/cm以下に低減するために
は、少なくとも0.1以上であることが好ましく、TE
0のシングルモードでの動作を前提とする際には、0.
5以上とすることがより好ましい。また、同時に、バッ
ファ層の膜厚が10nm以上であることが好ましい。光
導波路層の膜厚は、通常0.1μmから10μmの間に
設定されるが、これは目的によって適当に選択すること
ができる。
【0098】光導波路層の表面に、上部電極の光吸収に
よる伝搬損失を低減するためのクラッド層を設けること
ができる。例えば、図7に示すように、下部電極となる
単結晶基板3上に、表面に溝部20が設けられたPZT
からなるエピタキシャルまたは単一配向性のバッファ層
4、PZTよりなるエビタキシャルまたは単一配向性の
光導波路層6、及びPZTよりなるエビタキシャルまた
は単一配向性のクラッド層7を、この順に積層し、この
クラッド層7の表面に、Y分岐部9に電圧を印加するた
めの上部電極12、13を設けてもよい。
【0099】クラッド層を設ける場合には、クラッド層
材料にはバッファ層と同様のものを用いることができ
る。すなわち、光導波路層材料よりも小さい屈折率を有
し、かつクラッド層の比誘電率と前記光導波路の比誘電
率の比が0.002以上、望ましくはクラッド層の比誘
電率と前記光導波路の比誘電率の比が0.006以上で
あり、かつクラッド層の比誘電率が8以上である材料が
選ばれる。
【0100】クラッド層材料については、光導波路層に
対してエピタキシ関係を保持できることは必ずしも必要
ではなく、多結晶薄膜でも良いが、光導波路材料とのエ
ピタキシ関係を保持する場合には、均一な界面を得るこ
とができ好ましい。エピタキシ関係を保持できる条件と
しては、クラッド層材料が光導波路層材料の結晶構造に
類似で、格子常数の差が10%以下であることが望まし
いが、エピタキシ関係を保持できれば、必ずしもこの関
係に従わなくとも良い。
【0101】本発明で用いるクラッド層材料としては、
具体的には、ABO3型のペロブスカイト型酸化物で
は、正方晶、斜方晶または擬立方晶系として例えばSr
TiO 3、BaTiO3、(Sr1-xBax)TiO3、P
bTiO3、Pb1-xLax(Zr yTi1-y1-x/43
Pb(Mg1/3Nb2/3)O3、KNbO3など、六方晶系
として例えばLiNbO3、LiTaO3などに代表され
る強誘電体、タングステンブロンズ型酸化物ではSrx
Ba1-xNb26、PbxBa1-xNb26など、またこ
のほかに、Bi4Ti312、Pb2KNb515、K3
2Nb515、ZnOさらに以上の化合物の置換誘導体
より選ばれる。
【0102】クラッド層の膜厚と光導波路層の膜厚との
比は、バッファ層と同様、少なくとも0.1以上である
ことが好ましく、0.5以上とすることがより好まし
い。また、同時に、クラッド層の膜厚が10nm以上で
あることが好ましい。
【0103】下部電極基板、バッファ層、光導波路層、
クラッド層の材料の組み合わせとしては上記の条件を満
たす各種のものが可能であるが、その中でも、ドープし
たSrTiO3単結晶半導体基板またはドープしたSr
TiO3半導体薄膜を下部電極として設けた基板を用い
るのが好ましく、この基板材料に対して、同様のペロブ
スカイト構造を有し、格子常数の差も小さいために良好
なエピタキシャル成長が可能であり、これら基板材料の
屈折率(2.399)よりも屈折率が大きく、かつ、高
い電気光学係数を有し、組成比(すなわちPb,La,
Zr,Tiの比)を変化させるだけで屈折率を大きく変
化させることが可能であるために、バッファ層、光導波
路層、クラッド層の各層の材料には、Pb1-xLax(Z
yTi1-y1-x/43を用いることが最も有効である。
【0104】上部電極には、Al、Ti、Cr、Ni、
Cu、Pd、Ag、In、Sn、Ta、W、Ir、P
t、Auなどの各種金属や合金、AlドープZnO、I
23、ITO、RuO2、BaPbO3、SrRu
3、YBa2Cu37-x、SrVO 3、LaNiO3、L
0.5Sr0.5CoO3、ZnGa24、CdGa24
CdGa24、Mg2TiO4、MgTi24などの酸化
物を用いることが可能である。クラッド層を用いる場合
には微細加工が容易な金属電極を用いることが望まし
く、クラッド層を用いない場合には酸化物電極、望まし
くは透明酸化物電極を用いることが有効である。また、
動作時間に伴って疲労やDCドリフトなどが生じる場合
には酸化物を用いることが有効である。
【0105】チャンネル光導波路を有する光スイッチ
は、その光経路の切り替え原理により、マッハツェンダ
干渉型スイッチ、方向性結合型スイッチ、全反射型スイ
ッチ、ブラッグ反射型スイッチ、及びデジタル型スイッ
チに分類される。本発明の光スイッチの設計方法は、こ
れら総てのタイプの光スイッチに適用することができ
る。
【0106】例えば、シングル・モードのマッハツェン
ダ干渉型の2×2光スイッチ(図9)や、シングル・モ
ードの方向性結合器型の2×2光スイッチ(図10)に
も適用することができる。これらの光スイッチでは、下
部電極となる単結晶基板上にバッファ層4が積層され、
バッファ層4の表面には溝部20が設けられている。こ
の溝部20を埋めるようにバッファ層4上に光導波路層
6が積層されて、チャンネル光導波路(点線で示す)が
形成されている。光導波路層6上には、チャンネル光導
波路へ電圧を印加するための上部電極12、13が設け
られている。また、全反射型のスイッチ(図11)にも
適用することができる。この光スイッチは、X交差型の
チャンネル19を含むチャンネル光導波路を備えてお
り、X交差型のチャンネル上には、チャンネル光導波路
へ電圧を印加するための上部電極8が設けられている。
【0107】種々の光スイッチの中でも、デジタル型ス
イッチが、一定の電圧で光経路が切り替わった後、それ
以上の電圧を印加してもその状態を保持し、複数の動作
点が発生しないこと、動作電圧のトレランスに優れるこ
と、偏波無依存化が可能であること、波長依存性が小さ
いことなどの点から最も望ましい。
【0108】また、本発明の光スイッチは、例えば図8
に示すように、光導波路層の上方に凸状に形成されたチ
ャンネル光導波路を有する光スイッチとして構成するこ
とができる。この光スイッチでは、下部電極となる単結
晶基板3上に、PZTからなるエピタキシャルまたは単
一配向性のバッファ層4が積層されている。バッファ層
4上には、PZTよりなるエビタキシャルまたは単一配
向性の光導波路層6が積層され、この光導波路層6の表
面に凸部21を設けることにより、チャンネル光導波路
が形成されている。そして、光導波路層6の表面に設け
られた凸部21上には、Y分岐部9に電圧を印加するた
めの上部電極8が設けられている。
【0109】チャンネル光導波路は、分岐型、交差型、
方向性結合型、マッハツェンダ干渉型、S字型、直線
型、及びX交差型のいずれでもよい。また、複数のタイ
プを組み合わせたチャンネル光導波路でもよい。また、
チャンネル光導波路は、埋め込み型、リッジ型、リブ型
のいずれの構造でもよいが、本発明では、基板上への薄
膜の積層によりバッファ層や光導波路層を形成するた
め、作製の容易さを考慮すると、光導波路層に凸部を設
けたチャンネル光導波路構造、光導波路層に凸部を設け
た後にクラッド層を設けるチャンネル光導波路構造、あ
るいはバッファ層に凹部を設けた後に光導波路層を設け
たチャンネル光導波路構造が好ましい。
【0110】本発明では、基板上への薄膜の積層により
バッファ層及び光導波路層を形成するため、チャンネル
光導波路の幅、高さ、及び深さを、容易に最適化するこ
とができる。また、湾曲方向の異なるS字型チャンネル
光導波路間や、S字型チャンネル光導波路と直線型チャ
ンネル光導波路との間には、必要に応じてオフセットを
設けることが好ましい。オフセットを設けることによっ
て、光伝搬損失を低下させることができる。
【0111】前記のバッファ層、光導波路層、クラッド
層の形成方法としては、電子ビーム蒸着、フラッシュ蒸
着、イオン・プレーティング、Rf−マグネトロン・ス
パッタリング、イオン・ビーム・スパッタリング、レー
ザー・アブレーション、MBE(分子線エピタキシ)、
CVD(化学気相蒸着法)、プラズマCVD、MOCV
D(有機金属化学気相蒸着法)などより選ばれる気相エ
ピタキシャル成長法、上記気相成長によってアモルファ
ス薄膜を形成した後にこのアモルファス薄膜を加熱・結
晶化することによる固相エピタキシャル成長法、また
は、ゾルゲル法、MOD(Metal Organic
Deposition)法などのウエット・プロセス
により作製されたアモルファス薄膜の加熱・結晶化によ
る固相エピタキシャル成長法等の薄膜形成方法を用いる
ことができる。
【0112】この中でも、導波路品質及び導波路パター
ンニングの点より、固相エピタキシャル成長法によって
各層を形成することが望ましい。特に、ゾルゲル法やM
OD法などのウエット・プロセスにより、金属アルコキ
シドや有機金属塩などの有機金属化合物の溶液を基板に
塗布し、加熱することによってアモルファス薄膜を形成
した後に、このアモルファス薄膜を加熱・結晶化するこ
とによる固相エピタキシャル成長は、各種気相成長法と
比較して設備コストが低く、基板面内での均一性が良い
だけでなく、バッファ層、光導波路層、及びクラッド層
を形成する上で重要な屈折率の制御が、有機金属化合物
前駆体の配合組成を変えるだけで容易に、再現性良く実
現でき、光伝搬損失も低いバッファ層、光導波路層、及
びクラッド層の成長が可能であり、アモルファス薄膜の
形成工程を含むために、パターンニングにも最も適して
いる。
【0113】ウエット・プロセスに用いられる有機金属
化合物は、各種の金属と、有機化合物、望ましくは常圧
での沸点が80℃以上である有機化合物との反応生成物
であり、代表的なものとして、金属アルコキシド、金属
塩が挙げられるが、これに限定されるわけではない。金
属アルコキシド化合物の有機配位子としては、R1O−
またはR2OR3O−より選ばれる(式中、R1及びR2
脂肪族炭化水素基を表し、R3はエーテル結合を有して
もよい2価の脂肪族炭化水素基を表す)。このような金
属アルコキシド化合物は、金属を入れた、R1OHまた
はR2OR3OHで表される有機溶媒中で、蒸留や還流を
行うことによって合成することができ、R1及びR2の脂
肪族炭化水素基としては、炭素数1〜4のアルキル基が
好ましく、R3は、炭素数2〜4のアルキレン基、炭素
数2〜4のアルキレン基がエーテル結合によって結合し
ている全炭素数4〜8の2価の基が好ましい。
【0114】ウエット・プロセスでは、これらの有機金
属化合物は所定の組成にて溶媒と反応させられた後(ま
たは、溶媒中に溶解させられた後)、基板へ塗布され
る。有機金属化合物は加水分解をした後に塗布をするこ
とも可能であるが、エピタキシャル強誘電体薄膜を得る
ためには加水分解をさせないことが望ましい。さらに、
溶媒との反応または溶媒への溶解は、乾燥した窒素やア
ルゴン雰囲気中にて行うことが、得られる薄膜の品質の
点より望ましい。
【0115】溶媒は、常圧での沸点が80℃以上である
アルコール類、ジケトン類、ケトン酸類、アルキルエス
テル類、オキシ酸類、オキシケトン類、及び酢酸などよ
り選択されることが好ましい。沸点が80℃以上である
溶媒としては、具体的には、金属アルコキシドのアルコ
ール交換反応が容易なものが好ましく、例えば、(CH
32CHOH(沸点82.3℃)、CH3(C25)C
HOH(沸点99.5℃)、(CH32CHCH2OH
(沸点108℃)、C49OH(沸点117.7℃)、
(CH32CHC24OH(沸点130.5℃)、CH
3OCH2CH2OH(沸点124.5℃)、C25OC
2CH2OH(沸点135℃)、C49OCH2CH2
H(沸点171℃)などのアルコール類が最も好ましい
が、これらに限定されるものではなく、C25OH(沸
点78.3℃)なども使用可能である。
【0116】有機金属化合物の溶液を単結晶基板上に塗
布する方法としては、スピンコート法、ディッピング
法、スプレー法、スクリーン印刷法、インクジェット法
等が挙げられる。これらの塗布工程は、乾燥した窒素や
アルゴン雰囲気中にて行うことが得られる薄膜の品質の
点より望ましい。
【0117】塗布後、必要に応じて、前処理として酸素
を含む雰囲気中、望ましくは酸素中にて、0.1〜10
00℃/秒の昇温速度、望ましくは1〜100℃/秒の
昇温速度で基板を加熱し、100℃〜500℃、望まし
くは200℃〜400℃の結晶化の起こらない温度範囲
で塗布層を熱分解することによりアモルファス状の薄膜
を形成する。さらに、酸素を含む雰囲気中、望ましくは
酸素中にて、1〜500℃/秒の昇温速度、望ましくは
10〜100℃/秒の昇温速度で高速加熱し、500℃
〜1200℃、望ましくは600℃〜900℃の温度範
囲で加熱することにより、強誘電体薄膜を基板表面より
固相エピタキシャル成長させる。
【0118】このエピタキシャル結晶化においては、上
記の温度にて1秒間から24時間、望ましくは10秒間
から12時間の加熱を行う。これらの酸素雰囲気として
は少なくとも一定時間乾燥した酸素雰囲気を用いること
が得られる薄膜の品質の点より望ましいが、必要に応じ
て加湿することも可能である。これらのエピタキシャル
結晶化工程においては、1回に1層の膜厚が10nm〜
1000nm、望ましくは10nm〜200nmの強誘
電体薄膜を固相エピタキシャル成長することが好まし
く、膜厚さが厚い場合には数回に分けて固相エピタキシ
ャル成長を行うことが好ましい。それぞれのエピタキシ
ャル成長の後には0.01〜100℃/秒の冷却速度で
冷却を行なうことが好ましい。
【0119】上部電極は、電子ビーム蒸着、フラッシュ
蒸着、イオン・プレーティング、Rf−マグネトロン・
スパッタリング、イオン・ビーム・スパッタリング、レ
ーザー・アブレーション、MBE、CVD、プラズマC
VD、MOCVDなどより選ばれる気相成長法、また
は、ゾルゲル法、MOD法などのウエット・プロセスに
より作製される。なお、上部電極の形状は、光スイッチ
の形態に応じて適宜選択され、上部電極のパターンニン
グは、ウエット・エッチング、ドライ・エッチング、及
びリフトオフから選択される方法によって行うことが可
能である。
【0120】チャンネル光導波路間のパターンニング
は、ウエット・エッチング、ドライ・エッチング、及び
リフト・オフから選択される方法によって行うことが可
能である。固相エピタキシャル成長法を利用して、エピ
タキシャル薄膜表面のアモルファス薄膜をエッチングす
る場合においては、各層の組成や結晶性の相違を利用し
たエッチストップが容易であり、アモルファス薄膜表面
にフォトレジスト、あるいは電子線レジストを塗布した
後、露光、エッチングすることによって、エピタキシャ
ル薄膜表面にあるアモルファス薄膜のみをパターンニン
グできる。
【0121】エッチングは、HCl、HNO3、HF、
2SO4、H3PO4、C222、NH4Fなどの水溶液
やその混合水溶液によるウエット・エッチング、CCl
4、CCl22、CHClFCF3などや、それらのO2
との混合ガスによるリアクティブ・イオン・エッチン
グ、またはイオンビーム・エッチングなどのドライ・エ
ッチングなどが使用できるが、ウエット・エッチングに
よって速いエッチング速度で、容易にエッチングするこ
とが可能である。
【0122】即ち、エピタキシャル薄膜表面にアモルフ
ァス薄膜を形成する、固相エピタキシャル成長という手
法を採用するため、ウエット・エッチングと組み合わせ
た場合には、早いエッチング速度で、容易にエッチング
することが可能であると共に、チャンネルの深さ方向の
エッチングはエピタキシャル層表面でストップするが、
チャンネルの幅方向のエッチングはマスク下のアモルフ
ァス層がアンダー・エッチまたはサイド・エッチされる
ため、深さと幅とを別々に制御することができ好まし
い。
【0123】具体的には、以下の〜の方法により光
導波路層を形成するのが好ましい。
【0124】単結晶半導体の下部電極基板上へエピタ
キシャル・バッファ層を固相エピタキシャル成長後、エ
ピタキシャル・バッファ層となるアモルファス薄膜を形
成し、該アモルファス薄膜にウエット・エッチングによ
ってチャンネル形状の凹部を形成し、加熱による固相エ
ピタキシャル成長を行い、さらにその上部に光導波路層
を固相エピタキシャル成長する方法、 下部電極基板上へエピタキシャル・バッファ層を固相
エピタキシャル成長後、エピタキシャル・バッファ層と
なるアモルファス薄膜を形成し、該アモルファス薄膜に
ウエット・エッチングによってチャンネル形状の凹部を
形成し、その上部に光導波路層となるアモルファス薄膜
を形成し、さらに加熱による固相エピタキシャル成長を
行う方法、 下部電極基板上へエピタキシャル・バッファ層を固相
エピタキシャル成長後、エピタキシャル光導波路層を固
相エピタキシャル成長し、エピタキシャル光導波路層と
なるアモルファス薄膜を形成し、該アモルファス薄膜に
ウエット・エッチングによってチャンネル形状の凸部を
形成した後、加熱による固相エピタキシャル成長を行う
方法、上記した及びの光導波路層の形成方法は、Y
分岐または非対称X交差におけるチャンネル光導波路の
交差部の鋭角部を理想形状に制御性良く加工でき、特に
デジタル型光スイッチの作製に好適である。また、の
光導波路層の形成方法は、チャンネル形状の凹部が形成
されたアモルファス・バッファ層とアモルファス・光導
波路層とを同時に固相エピタキシャル成長するため、バ
ッファ層の凹部が高温で酸素等に曝される時間が少なく
平滑な面が得られるため特に好ましい。
【0125】なお、入出射のための端面加工は、研磨、
研削、へき開、エッチングから選択される方法によって
行うことが可能である。
【0126】以上の通り、従来の電気光学効果を有する
チャンネル光導波路を備えた光スイッチは、チャンネル
の曲率半径が70mm以下では、チャンネル光導波路と
その周囲との実効屈折率差の変動により放射損失が大幅
に変化する。一方、PLZTで構成されたエピタキシャ
ルまたは単一配向性のチャンネル光導波路を備えた光ス
イッチでは、基板上へのPLZT薄膜のエピタキシャル
成長によりバッファ層や光導波路層を形成すると共に、
フォトリソグラフィとエッチングとによりチャンネル光
導波路を形成するので、各種形状のチャンネル光導波路
を精度良く形成することができ、チャンネルの曲率半径
に応じて、実効屈折率差を正確に制御することができ
る、という特徴を有している。
【0127】本発明の光スイッチの設計方法では、上記
特徴に基づき、放射損失が0.1dB以下となるよう
に、チャンネルの曲率半径に応じて実効屈折率差を求
め、この実効屈折率差が得られるように光スイッチを設
計するので、放射損失が無視できるレベルの光スイッチ
を確実に得ることができる。これにより、放射損失が少
なく、曲率半径の小さなチャンネルを含むコンパクトな
光スイッチを得ることができ、ひいては大規模なマトリ
ックス光スイッチを構成することができる。
【0128】また、本発明の光スイッチは、高効率の電
気光学効果を有するPLZTで構成されたエピタキシャ
ルまたは単一配向性のチャンネル光導波路を備えている
ので、従来の光スイッチに比べ駆動電圧が低く、高速ス
イッチングが可能で、温度安定性に優れ、クロストーク
及び挿入損失が小さい。
【0129】
【発明の効果】本発明の光スイッチの設計方法によれ
ば、PLZTで構成されたエピタキシャルまたは単一配
向性のチャンネル光導波路を備えた光スイッチを製造す
るに際し、放射損失を損なうことなく、曲率半径の小さ
なチャンネルを含むコンパクトな光スイッチを設計する
ことができる。
【0130】また、本発明によれば、PLZTで構成さ
れたエピタキシャルまたは単一配向性のチャンネル光導
波路を備えた光スイッチであって、放射損失が少なく、
曲率半径の小さなチャンネルを含むコンパクトな光スイ
ッチが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るY分岐型の1
×2光スイッチの平面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るY分岐型の1
×2光スイッチの断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る光スイッチに
おける実効屈折率差及びS字型チャンネル光導波路の曲
率半径の関係を示す線図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る1×8光スイ
ッチの平面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る1×8光スイ
ッチの分岐部の拡大図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態にかかる8×8光ス
イッチの平面図である。
【図7】クラッド層を備えた光スイッチの断面図であ
る。
【図8】凸型チャンネル光導波路を備えた光スイッチの
断面図である。
【図9】マッハツェング干渉スイッチの平面図である。
【図10】方向性結合器型スイッチの平面図である。
【図11】全反射型スイッチの平面図である。
【符号の説明】
3 基板 4 バッファ層 6 光導波路層 7 クラッド層 8、12、13 上部電極 9 Y分岐部 10 S字型チャンネル光導波路 11 直線型チャンネル光導波路 14 入射端面 15 出射端面 16 入射ポート 17、18 出射ポート 19 X交差部 20 溝部 21 凸部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単結晶基板上に、Pb1-xLax(Zry
    1-y1-x/43(0<x<0.3、0<y<1.0)
    で構成されたエピタキシャルまたは単一配向性のチャン
    ネル光導波路が形成された光スイッチを設計する、光ス
    イッチの設計方法であって、 前記チャンネル光導波路が曲率半径70mm以下のチャ
    ンネルを含む場合に、該チャンネルの曲率半径に応じ
    て、放射損失が1dB以下となるようにチャンネル光導
    波路とその周囲との実効屈折率差を求め、該実効屈折率
    差に基づいて光スイッチを設計する光スイッチの設計方
    法。
  2. 【請求項2】単結晶基板上に、Pb1-xLax(Zry
    1-y1-x/43(0<x<0.3、0<y<1.0)
    で構成されたエピタキシャルまたは単一配向性のチャン
    ネル光導波路が形成された光スイッチであって、 前記チャンネル光導波路が曲率半径70mm以下のチャ
    ンネルを含み、該チャンネルの曲率半径に応じて、チャ
    ンネル光導波路とその周囲との実効屈折率差が、放射損
    失が1dB以下となるように決定されている光スイッ
    チ。
  3. 【請求項3】前記実効屈折率差を0.1%以上とした請
    求項3に記載の光スイッチ。
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