JP2002241412A - ディップ成形用ラテックス及びディップ成形物 - Google Patents

ディップ成形用ラテックス及びディップ成形物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】医療用手袋等に求められる、耐油性に優れ、機
械的強度が高く、膜厚が均一で、ソフトな風合いを有
し、ピンホールやシュリンクがなく、成形後成形物の表
面に粘着性がない高品質のディップ成形物を得ることが
できるディップ成形用ラテックスの提供。 【解決手段】単量体混合物100重量部をアルキル基の
炭素数13〜20のアルキルベンゼンスルホン酸塩を少
なくとも10重量%含むアルキルベンゼンスルホン酸塩
0.5〜10.0重量部の存在下に乳化重合することに
より得られるディップ成形用ラテックスが前記課題を解
決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディップ成形用ラ
テックス、特に医療用手袋や電子部品製造時クリーンル
ームで使用される手袋また指サックなどに要求される、
耐油性に優れ、機械的強度が高く、膜厚が均一で、ピン
ホール、シュリンクおよび表面粘着性がなく、しかも使
用に際して肌にソフトな風合いを有するディップ成形物
を容易且つ効率的に製造することができるディップ成形
用ラテックスおよびそれから得られるディップ成形物に
関する。
【0002】
【従来の技術】医療、衛生、電子部品製造分野で使用さ
れる手袋、指サックなどのディップ成形物は、耐油性、
機械的強度に優れ、ピンホールがなく、かつ使用時肌に
対する密着性及び感触が良好である必要がある。ディッ
プ成形物を得る方法としては、一般に木材、ガラス、陶
器、金属又はプラスチックなどから作られた型を凝固剤
液に浸漬した後、天然ラテックスや合成ゴムラテックス
に、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、pH調整剤な
どを配合したディップ成形用ラテックス組成物に浸漬す
るアノード凝着ディップ成形法や、型をディップ成形用
ラテックス組成物に浸漬した後、凝固剤液に浸漬するテ
ィーグ凝着成形法などが知られている。このディップ成
形物における、フィルムの厚さ、ピンホールの有無及び
肌に対する良好な密着性やソフトな風合いは大部分、ラ
テックスおよび凝固剤液の組成に依存してくる。
【0003】従来ディップ成形用ラテックスは主として
天然ゴムラテックス、又は合成ゴムラテックスである
が、得られる成形物が耐油脂性或いは耐有機溶媒性が高
いという理由でアクリロニトリル・ブタジエンゴム(N
BR)ラテックスが好ましく用いられている。また、デ
ィップ成型物が天然ゴムラテックスから作られている場
合、使用者にアレルギーを誘発するという理由により、
NBRラテックスから作られたディップ成型物の使用が
さらに多くなってきた。しかしながらNBRラテックス
を用いて作られた成形物は耐油性等に優れているもの
の、そのガラス転移温度(Tg)が高いため肌に対して
ソフトな風合いを持たせることは困難である。
【0004】そこで、NBRラテックス製造時に、ブタ
ジエン等の共役ジエン化合物の使用量を多くしたり、或
いは天然ゴムラテックスとブレンドしたり、天然ゴムと
NBRを積層するという方法も提案されているが、その
場合は成形物が耐油性、或いは耐薬品性に乏しいものと
なる。一方、耐油性に優れ、かつ肌に対してソフトな風
合いを有するNBRディップ成形物を得るための方法と
して、例えば共重合体ラテックスの分子量とメチルエチ
ルケトン不溶分を規定する方法(特開平5−24726
6号、特開平6−182788号)等が提案されている
が、未だ十分にその目的が達成されたとは云えない。ま
た、同じ目的でゲル分が少なく高分子量のラテックスを
用いる方法(特開平5−86110号)等も提案されて
いるが、成形物の色が黄ばみ、白色成形物が求められて
いる医療用のものに対して不適当である。
【0005】ディップ成型物にとってソフトな風合いと
ともに重要なことは、ピンホールが存在しないことであ
る。特に成形物が医療用のものである場合、ピンホール
の存在は致命的である。このピンホールはディップ成形
用ラテックス組成物に気泡が混入していたり、ディップ
成形用ラテックス組成物の凝固剤に対する化学的安定性
(塩凝固性)が不適当であったり、また、ディップ成形
用ラテックス組成物の型に対する濡れ性が不十分である
場合などに発生し勝ちである。このような塩凝固性や型
に対する濡れ性が不十分である場合は成形物の膜厚が不
均一となったり、ピンホールが発生したりする原因とな
る。
【0006】また、成形物表面に粘着性が生じないよう
にすることも重要なことである。この粘着性とはディッ
プ成形物表面のネバツキまたはベトツキにより、成形物
同士がくっつく性質を云い、粘着性が生じると成形物の
品質は低下し、商品価値が著しく低下することになる。
さらに型をディップ成形用ラテックス組成物に浸漬した
後、凝固剤液に浸漬するティーグ凝着成形法などで製造
されるディップ成形物では、ディップ成形用ラテックス
組成物の凝固剤に対する化学的安定性(塩凝固性)が乏
しいとシュリンク(成形物の縮み現象)が起こり、商品
価値が著しく低下することになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は耐油
性、機械的強度に優れ、膜厚が均一でしかも使用者のに
ソフトな感触(風合い)を与え、ピンホール、シュリン
クがなく、成形品の表面に粘着性が生じないディップ成
形物が得られるディップ成形用ラテックスを提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこの課題を
解決するために鋭意検討した結果、乳化剤としてアルキ
ル基の炭素数13〜20のアルキルベンゼンスルホン酸
塩を少なくとも10重量%含むアルキルベンゼンスルホ
ン酸塩を使用することにより、単量体混合物の乳化重合
により得られる共重合体ラテックスが、ディップ成形用
ラテックス組成物の型表面への濡れ性、凝固剤に対する
化学的安定性(塩凝固性)を高め、さらに成形物が耐油
性に優れ、機械的強度が高く、肌に対してソフトな風合
いを有し、ピンホールやシュリンクがなく、膜厚が均一
で、成型物表面に粘着性もないことを見出し、この知見
に基づいてさらに検討を重ねることにより本発明を完成
するに到った。
【0009】すなわち、本発明は、(1)単量体混合物
100重量部をアルキル基の炭素数13〜20のアルキ
ルベンゼンスルホン酸塩を少なくとも10重量%含むア
ルキルベンゼンスルホン酸塩0.5〜10.0重量部の
存在下に乳化重合して得られるディップ成形用ラテック
ス、(2)アルキルベンゼンスルホン酸塩が、アルキル
基の炭素数13〜20のアルキルベンゼンスルホン酸塩
を少なくとも25重量%含むものである(1)記載のデ
ィップ成形用ラテックス、(3)アルキルベンゼンスル
ホン酸塩が、アルキル基の炭素数13〜20のアルキル
ベンゼンスルホン酸塩を少なくとも40重量%含むもの
である(1)記載のディップ成形用ラテックス、(4)
乳化重合を、遷移金属塩を含まないレドックス系重合開
始剤を用いて行う(1)〜(3)のいずれかに記載のデ
ィップ成形用ラテックス、(5)遷移金属塩を含まない
レドックス系重合開始剤が油溶性過酸化物と還元剤とを
組み合わせたものである(4)に記載のディップ成形用
ラテックス、(6)還元剤がスルホン酸のアルカリ金属
またはアンモニウム塩である(5)記載のディップ成形
用ラテックス、(7)スルホン酸のアルカリ金属塩がナ
トリウムホルムアルデヒドスルホキシレートである
(6)記載のディップ成形用ラテックス、(8)単量体
混合物100重量部が、シアン化ビニル系単量体15〜
45重量部、共役ジエン系単量体35〜80重量部、エ
チレン系不飽和カルボン酸0.1〜20重量部、及びこ
れらの単量体と共重合可能な他のエチレン系不飽和単量
体0〜20重量部を含んでなるものである(1)〜
(7)のいずれかに記載のディップ成形用ラテックス、
(9)乳化重合が、シアン化ビニル系単量体とそれと共
重合可能なエチレン系不飽和単量体とを乳化重合して得
られた平均粒子径10〜90nmで、ガラス転移温度
(Tg)が−50〜50℃であるシード重合物の存在下
に行われたものである(1)〜(8)のいずれかに記載
のディップ成形用ラテックス、(10)(1)〜(9)
のいずれかに記載のディップ成形用ラテックスからディ
ップ成形法により製造されたディップ成形物、および
(11)手袋または指サックである(10)記載のディ
ップ成形物、である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明のディップ成形用ラ
テックスの製造方法について説明する。本発明の共重合
体ラテックスを製造するには、アルキル基の炭素数13
〜20のアルキルベンゼンスルホン酸塩を少なくとも1
0重量%含むアルキルベンゼンスルホン酸塩の存在下、
単量体混合物を乳化重合すればよく、得られる重合体が
ゴム状のものであれば、用いられる単量体はどのような
ものであってもよい。本発明において好ましい単量体混
合物は、シアン化ビニル系単量体、共役ジエン系単量体
およびエチレン系不飽和カルボン酸を含み、さらに必要
によりこれらの単量体と共重合可能なエチレン性不飽和
単量体を含んでなるものである。
【0011】シアン化ビニル系単量体としては、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、α−シアノエチルア
クリロニトリル、フマロニトリル等のシアノ基を有する
ビニル単量体を挙げることができる。これらのシアン化
ビニル系単量体は単独で又は2種以上を組み合わせて用
いることができる。本発明においては、特にアクリロニ
トリルが好ましく用いられる。このようなシアン化ビニ
ル系単量体の使用量は、単量体混合物100重量部中、
15〜45重量部、好ましくは23〜40重量部であ
る。シアン化ビニル系単量体が15重量部よりも少ない
と、得られるディップ成形物の耐油性、耐薬品性が不十
分となることがあり、一方、45重量部を超えると、シ
アン化ビニル系単量体と共役ジエン系単量体との共重合
反応が進み難く、シアン化ビニル系単量体のホモポリマ
ーを生成することがある。
【0012】共役ジエン系単量体としては、例えば、
1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロロ−1,3
−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン等、従
来ラテックスの製造に通常用いられているものを挙げる
ことができる。これらの共役ジエン系単量体は、単独で
又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発
明においては、特に1,3−ブタジエンが好ましく用い
られる。このような共役ジエン系単量体の使用量は、単
量体混合物100重量部中、35〜80重量部、好まし
くは45〜70重量部の範囲である。共役ジエン系単量
体の使用量が35重量部よりも少ないと、ディップ成形
物が硬い風合いのものとなることがあり、反対に80重
量部よりも多いと、ディップ成形物の強度が低くなるこ
とがある。
【0013】エチレン系不飽和カルボン酸単量体として
は、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸などのモ
ノカルボン酸、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸などの不飽和ジカルボン酸や、それらの無水物、例
えば、マレイン酸メチル、イタコン酸メチルなどの不飽
和ジカルボン酸のモノエステル、すなわち半エステルな
どを挙げることができる。これらのエチレン系不飽和カ
ルボン酸単量体は、単独で又は2種以上を組み合わせて
用いることができる。またこれらのエチレン系不飽和カ
ルボン酸単量体はアルカリ金属塩またはアンモニウム塩
としても用いることができる。これらのうち、特に、ア
クリル酸、メタクリル酸が好ましく用いられる。このよ
うなエチレン系不飽和カルボン酸単量体の使用量は、単
量体混合物100重量部中、0.1〜20重量部、好ま
しくは1〜15重量部、さらに好ましくは3〜7重量部
の範囲である。0.1重量部よりも少ないと、ディップ
成形物の強度が低下する場合があり、反対に20重量部
よりも多いと成形物が硬い風合いのものとなる場合があ
る。
【0014】上記単量体以外の共重合可能なエチレン系
不飽和単量体としては、例えば、スチレン、α−メチル
スチレン、などの芳香族ビニル化合物、例えば、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ア
クリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸メチル、
メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸グリ
シジルなどの不飽和カルボン酸アルキルエステル、例え
ば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメ
チルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドな
どのエチレン系不飽和カルボン酸アミド、例えば、酢酸
ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル類、例えば、メ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、2−ビニルピリジンな
どのエチレン系不飽和アミンなどを挙げることができ
る。これらは単独であるいは2種以上を組み合わせて用
いることができる。これらのエチレン系不飽和単量体の
使用量は単量体混合物100重量部中、0〜20重量部
であり、好ましくは0〜10重量部である。
【0015】本発明においては、ディップ成形物に、肌
に対してよりソフトな風合を持たせるために単量体の乳
化重合に際し、ポリヒドロキシ化合物を添加してもよ
い。ポリヒドロキシ化合物の添加時期は、乳化重合開始
時あるいは重合途中が好ましい。重合途中に加える場
合、モノマーの転化率が高ければ高い程、成型物にソフ
トな風合いを持たせるという効果が低下する傾向にある
ので、好ましくは転化率が70%に達するまでに、さら
に好ましくは50%に達するまでに加えるのが適当であ
る。かかるポリヒドロキシ化合物としては分子量100
0以下のポリヒドロキシ化合物が好ましく、例えば、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメ
チレングリコール、1、4−ブタンジオール、1、5−
ペンタンジオール、1、6−ヘキサンジーオール、ピナ
コール等のグリコール類、グリセリン、トリメチロール
プロパン等の三価アルコール類、エリトリット、ペンタ
エリトリット、トレイット等の四価アルコール類、ソル
ビット等の六価アルコール類、蔗糖等の多価アルコール
類、その他ポリエーテルポリオール類等が挙げられる。
これらのうちグリコール類が好ましく、プロピレングリ
コールがより好ましい。ポリヒドロキシ化合物の使用量
は単量体混合物100重量部当たり1〜10重量部の範
囲が好ましく、さらには2〜7重量部の範囲が好まし
い。
【0016】本発明のディップ成形用ラテックスの製造
法としては、従来から知られている乳化重合の方法、す
なわち、例えば水のような水性媒体中に単量体混合物、
重合連鎖移動剤、重合開始剤、乳化剤などを加えて乳化
重合を行う方法が挙げられる。
【0017】重合連鎖移動剤は、一般に乳化重合におい
て知られている通常の連鎖移動剤を用いることができ
る。このような連鎖移動剤としては、例えば、2−メル
カプトプロピオン酸等のメルカプトモノカルボン酸また
はその塩(例えば、メルカプト酢酸アンモニウムな
ど)、例えば、メルカプトコハク酸などのメルカプトジ
カルボン酸またはその塩(例えば、メルカプトジカルボ
ン酸塩など)、例えば、2−メルカプトエタノール、な
どの分子内に水酸基を有するメルカプタン類、例えば、
2−メルカプトエチルアミンなどの分子内にアミノ基を
有するメルカプタン類、例えば、チオグリコール酸、
3,3’−チオジプロピオン酸などの分子内にカルボキ
シル基を有するモノスルフィド類またはその塩、例え
ば、β−チオジグリコールなどの分子内に水酸基を有す
るモノスルフィド類、例えば、チオジエチルアミンなど
の分子内にアミノ基を有するモノスルフィド類、例え
ば、ジチオジグリコール酸、2,2’−ジチオジプロピ
オン酸、などの分子内にカルボキシル基を有するジスル
フィド類またはその塩、例えば、チオジグリコール酸無
水物などのようにモノスルフィド類およびジスルフィド
類の酸無水物、例えば、D−,L−またはDL−シスチ
ンなどのように分子内にカルボキシル基とアミノ基を有
するジスルフィド類、
【0018】例えば、クロロメタノール、2−クロロエ
タノール、などの分子内に水酸基を有するハロゲン化炭
化水素類、例えば、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、ク
ロロフマル酸、クロロマレイン酸、クロロマロン酸など
の分子内にカルボキシル基を有するハロゲン化炭化水素
類またはその塩、例えば、クロロマレイン酸無水物など
のようにハロゲン化炭化水素類の酸無水物、例えば、ヘ
キシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、n−ドデ
シルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、などの
モノチオール類、例えば、1,10−デカンジオール、
トリグリコールジメルカプタンなどのジチオール、トリ
メチロールプロパントリスチオグリコレートなどのトリ
チオール、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコ
レート、などのテトラチオールなど、分子内に少なくと
も2つのメルカプト基を有するポリチオール、例えば、
ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサント
ゲンジスルフィド、などのキサントゲンジスルフィド、
例えば、テトラメチルチウラムジスルフィド、などのチ
ウラムジスルフィド、例えば四塩化炭素、四臭化炭素、
などのハロゲン化炭化水素、例えば、メルカプト酢酸2
−エチルヘキシルエステル、メルカプトプロピオン酸ト
リデシルエステルなどのメルカプトカルボン酸アルキル
エステル、例えば、メルカプト酢酸メトキシブチルエス
テル、メルカプトプロピオン酸メトキシブチルエステル
などのメルカプトカルボン酸アルコキシアルキルエステ
ル、例えば、オクタン酸2−メルカプトエチルエステル
などのカルボン酸メルカプトアルキルエステルおよびα
−メチルスチレンダイマー、ターピノーレン、α−テル
ピネン、γ−テルピネン、ジペンテン、アニソール、ア
リルアルコール等を挙げることができる。
【0019】これらの連鎖移動剤は、単独で又は2種以
上を組み合わせて用いられる。これらのうち、本発明に
おいては、モノチオール、ポリチオール、キサントゲン
ジスルフィド、チウラムジスルフィド、メルカプト酢酸
2−エチルヘキシルエステル、オクタン酸2−メルカプ
トエチルエステル、メルカプト酢酸メトキシブチルエス
テル、メルカプトプロピオン酸メトキシブチルエステ
ル、α−メチルスチレンダイマー、ターピノーレン等が
好ましく用いられる。これらのうちモノチオールが好ま
しく、特にt−ドデシルメチルメルカプタンがより好ま
しく用いられる。これら連鎖移動剤の使用量は、単量体
混合物100重量部あたり、通常、0.05〜20重量
部、好ましくは0.1〜15重量部の範囲であり、最も
好ましくは0.2〜10重量部である。
【0020】重合開始剤としては、共存する還元剤から
電子が移行し、ラジカルを発生させるような系、いわゆ
る酸化剤と還元剤との組み合わせからなるレドックス系
重合開始剤が用いられる。本発明においては、遷移金属
塩を含まないレドックス系重合開始剤、特に油溶性過酸
化剤と還元剤とを組み合わせたものが好ましい。酸化剤
成分としては、例えば、クメンハイドロパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパ
ーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ジイソプロピ
ルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3―
テトラメチルブチルハイドロパーオキサイドなどの10
時間の半減期を得るための温度が100℃以上である有
機過酸化物が好ましく用いられ、特にクメンハイドロパ
ーオキサイドが好ましく用いられる。
【0021】本発明において好ましく用いられる遷移金
属塩を含まない還元剤成分としては、亜硫酸塩、亜硫酸
水素塩、ピロ亜硫酸塩、亜ニチオン酸塩、ニチオン酸
塩、チオ硫酸塩、例えばホルムアルデヒドスルホン酸
塩、ベンズアルデヒドスルホン酸塩などの還元性スルホ
ン酸塩が挙げられる。これらの塩としては、ナトリウ
ム、カリウム等のアルカリ金属や、アンモニウムが好ま
しい。これらの還元剤の中でホルムアルデヒドスルホキ
シナトリウムが最も好ましい。またL−アスコルビン
酸、酒石酸、クエン酸などのカルボン酸類、例えばデキ
ストロース、サッカロースなどの還元糖類、例えばジメ
チルアニリン、トリエタノールアミンなどのアミン類な
ども用いることができる。なお、本発明においては硫酸
第一鉄、硫酸アンモニウム第一鉄、ナフテン酸第一銅な
どの鉄、銅、ニッケル、コバルト、クロム、モリブデ
ン、バナジウム、セリウムのような遷移金属の塩なども
用いることもできるが、ディップ成形用ラテックス及び
ディップ成形物に臭気の発生、、着色(黄色)などが見
られる場合がある。
【0022】重合開始剤における酸化剤成分の使用量
は、全単量体混合物100重量部当り、通常、0.01
〜1.0重量部程度であり、好ましくは0.1 〜0.
5重量部程度である。0.01重量部より少ない場合
は、重合反応に時間がかかりすぎて実用的でなく、反対
に1.0重量部を超えると反応速度が速くなりすぎて反
応制御が困難になることがある。また、酸化剤成分と還
元剤成分の比率(酸化剤成分/還元剤成分)は重量基準
で通常0.1〜10.0、好ましくは0.2〜5.0で
ある。
【0023】本発明における乳化重合の際に用いられる
乳化剤としては、アルキル基の炭素数13〜20のアル
キルベンゼンスルホン酸塩を少なくとも10重量%、好
ましくは25重量%、さらに好ましくは40重量%含む
アルキルベンゼンスルホン酸塩が使用される。そのアル
キル基の炭素数13〜20のアルキルベンゼンスルホン
酸塩としては、例えばアルキル基の炭素数が14である
テトラデシルベンゼンスルホン酸塩、炭素数が15であ
るペンタデシルベンゼンスルホン酸塩、炭素数が16で
あるヘキサデシルベンゼンスルホン酸塩、炭素数が18
であるオクタデシルベンゼンスルホン酸塩等が挙げられ
る。これらアルキル基の炭素数13〜20であるアルキ
ルベンゼンスルホン酸塩中に、アルキル基の炭素数15
であるペンタデシルベンゼンスルホン酸塩が40重量%
以上、特に50重量%以上含まれているものがより好ま
しく用いられる。アルキル基の炭素数が13〜20のア
ルキルベンゼンスルホン酸塩以外のアルキルベンゼンス
ルホン酸塩としては、例えば、ヘキシルベンゼンスルホ
ン酸塩、ノニルベンゼンスルホン酸塩、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸塩などアルキル基の炭素数が6〜12のも
のが挙げられる。
【0024】これらのアルキルベンゼンスルホン酸塩を
構成する塩としては特に限定されるものではないが、リ
チウム、カリウム、ナトリウムなどのアルカリ金属塩、
カルシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属塩及びア
ンモニウム塩などが挙げられる。これらの中で特にナト
リウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム塩が好ま
しく用いられ、ナトリウム塩が最も好ましく用いられ
る。このアルキルベンゼンスルホン酸塩の使用量は単量
体混合物100重量部当たり0.5〜10重量部、好ま
しくは1.0〜7.0重量部、さらに好ましくは2.0
〜5.0重量部である。この使用量が0.5重量部より
も少ないときはディップ成形用ラテックス製造におい
て、反応が不安定となり、凝固物が生成したり、ラテッ
クスの型に対する濡れ性が低下する場合がある。反対に
使用量が10重量部よりも多いときは、ディップ成形用
ラテックス中に混入した泡が消えず、その泡が原因とな
ってディップ成形物にピンホールが発生する場合があ
る。
【0025】本発明において、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩以外に、それらの使用合計量の20重量%を超え
ない範囲において、乳化剤として、例えばラウリル硫酸
ナトリウム、α−スルホン化脂肪酸塩類等のアニオン系
界面活性剤、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエス
テル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル等
のノニオン系界面活性剤、例えば、ラウリルベタイン、
ステアリルベタイン塩などのアルキルベタイン型の塩
や、ラウリル−β−アラニン、ラウリルジ(アミノエチ
ル)グリシン、オクチルジ(アミノエチル)グリシンな
どのアミノ酸型の両性界面活性剤を併用してもよい。
【0026】また、本発明においては、必要に応じて、
乳化重合をエチレンジアミン四酢酸ナトリウムなどのキ
レート剤、ポリカルボン酸塩などの分散剤や燐酸塩のよ
うな無機塩などの存在下に行ってもよい。本発明のディ
ップ成形用ラテックスを製造する場合、乳化重合は、通
常0〜100℃の温度で、単量体の転化率が90%好ま
しくは95%以上に達するまで行われる。乳化重合にお
ける反応温度は特に限定されないが、50℃以下、特に
0〜40℃で行うと、ラテックスを安定に製造すること
ができ、しかもこのラテックスから得られるディップ成
形物の機械的強度を高く、かつソフトな風合を持たせる
ことができるので好ましい。
【0027】乳化重合の方法として、単量体成分を一括
して重合系に加える一括仕込み方法のほか、単量体混合
物を分割して重合反応系に加えるモノマー分割仕込み重
合法やモノマー連続添加重合法を用いることもできる。
本発明のディップ成形用ラテックスを製造する場合、シ
アン化ビニル系単量体と共重合可能なエチレン系不飽和
単量体を予め乳化重合して得られるシード重合物の存在
下に乳化重合するのが好ましい。
【0028】シード重合の際に用いるシアン化ビニル系
単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、α−シアノエチルアクリロニトリル、フマロニトリ
ル等を挙げることができる。これらのシアン化ビニル系
単量体は単独で又は2種以上を組み合わせて用いること
ができる。本発明においてはアクリロニトリルが特に好
ましく用いられる。また、このシアン化ビニル系単量体
と共重合可能なエチレン系不飽和単量体としては例え
ば、スチレン、α−メチルスチレン、などの芳香族ビニ
ル化合物、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸2−ヒドロキシ
エチル、メタクリル酸グリシジルなどの不飽和カルボン
酸アルキルエステル化合物、例えば、アクリルアミド、
メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、
N−メチロールアクリルアミドなどのエチレン系不飽和
カルボン酸アミド化合物、例えば酢酸ビニルなどのカル
ボン酸ビニルエステル類、例えば、メチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、2−ビニルピリジン、などのエチレン系
不飽和アミン化合物、例えば1,3−ブタジエン、イソ
プレン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、2−メチル
−1,3−ブタジエン等の共役ジエン系単量体、例えば
(メタ)アクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン
酸、例えばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのジ
カルボン酸や、それらの無水物、例えばマレイン酸メチ
ル、イタコン酸メチルなどのジカルボン酸のモノエステ
ル、すなわち半エステルなどのエチレン系不飽和カルボ
ン酸単量体などを挙げることができる。本発明において
は、アクリル酸ブチルが特に好ましく用いられる。これ
らシアン化ビニル単量体と共重合可能なエチレン系単量
体は、シード重合物のTgが−50〜50℃となる範囲
において任意の割合で使用することができる。
【0029】本発明によるシード重合物の製造において
用いられる上記単量体混合物の使用量はディップ成形用
ラテックス製造のために用いられる単量体混合物100
重量部に対して0.5〜10重量部、好ましくは1〜5
重量部である。シード重合物の製造のための乳化重合に
はアニオン系およびノニオン系の界面活性剤が用いられ
る。アニオン系界面活性剤としては、例えば、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクチルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、α−スル
ホン化脂肪酸塩類等が挙げられる。また、ノニオン系界
面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキ
ルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエー
テル等を挙げることができる。これらのうち、特にドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましく用いられ
る。上記界面活性剤の使用量はシード重合に用いる単量
体混合物の合計量に対して1〜20重量%、好ましくは
2〜10重量%である。シード重合物の製造において、
乳化重合をエチレンジアミン四酢酸ナトリウムなどのキ
レート剤、ポリカルボン酸塩などの分散剤やリン酸塩の
ような無機塩などの存在下に行ってもよい。
【0030】シード重合物の製造における重合開始剤と
しては、前記単量体混合物の乳化重合の際に用いられる
ものと同じものが使用でき、その使用量はシード重合に
用いる単量体混合物の合計量に対して0.1〜10重量
%、好ましくは0.5〜7重量%である。更に、本発明
におけるシード重合物の製造においては、必要に応じ
て、メルカプタン類に代表される連鎖移動剤を用いても
よい。シード重合は、通常20〜80℃の温度で、単量
体の転化率が90%、好ましくは95%以上に達するま
で行われる。また、シード重合物の平均粒子径は10〜
90nm、好ましくは20〜80nmの範囲である。シ
ード重合物の平均粒子径が10nmより小さい場合は、
得られるラテックスの粒子径を均一にするのが難しく、
反対に90nmより大きいと、得られるラテックスの粒
子径が大きくなりすぎ、単量体の転化率が所定値に達す
るまで行う際に重合時間がかかり過ぎることがある。
【0031】シード重合物のガラス転移温度(Tg)
は、−50℃〜50℃、好ましくは−40℃〜30℃の
範囲である。−50℃より低い場合はディップ成型物の
強度が低くなる場合があり、反対に50℃を超えるとデ
ィップ成型物が硬い風合いのものとなる場合がある。こ
のシード重合物を用いる乳化重合法は、重合安定性を向
上させることができ、しかも、シード重合物の不存在下
に乳化重合させる通常の方法と比べて、重合中の粒子数
を制御することができるので、得られるラテックスの粒
子径を自由に制御できる利点がある。
【0032】本発明に用いられるディップ成形用ラテッ
クスの平均粒子径は通常90〜200nmであり、10
0〜180nmであることがさらに好ましい。平均粒子
径が90nm未満ではラテックスの粘度が上がり、ラテ
ックスの輸送等に支障をきたす場合があり、平均粒子径
が200nmを超えると、共重合体ラテックスの乳化重
合時、凝固物が発生しやすくなる。
【0033】本発明に用いられるディップ成形用ラテッ
クスから得られる共重合体中のゲル分(メチルエチルケ
トン不溶分)の含有率は、10〜70重量%、好ましく
は20〜60重量%である。ゲル分含有率が過多になる
と成形物が硬くなり過ぎて風合いが損なわれ、過少であ
るとラテックスのアルカリ増粘性が増大し、ディップ成
形用ラテックスの粘度が過度に上昇する恐れがある。共
重合体のゲル分含有率は、共重合体ラテックスを乾燥し
て得られた共重合体フィルム片を秤量し、これをメチル
エチルケトンに浸漬、濾過して不溶分の乾燥重量を秤量
し、元のフィルムの乾燥重量に対する不溶分の乾燥重量
の割合を求めることにより得られる。
【0034】本発明のディップ成形用ラテックスを用い
てディップ成形物を得るには、本発明のディップ成形用
ラテックスを主成分としてなるディップ成形用ラテック
ス組成物をディップ成形することにより得られる。ディ
ップ成形用ラテックス組成物は、本発明のディップ成形
用ラテックスに加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、p
H調整剤などを適宜配合することにより得られる。
【0035】加硫剤としては例えばコロイド硫黄、昇華
硫黄、副生硫黄、塩化硫黄などの硫黄又は硫黄化合物、
セレニウム、テルリウムなどの硫黄同属元素、多硫化チ
ウラム、モルホリン、チオプラストなどの熱分解性硫黄
放出化合物などが挙げられる。
【0036】加硫促進剤としては例えば塩化メチル−ホ
ルムアルデヒド−アンモニア反応物などのアルデヒドア
ミン系促進剤、チオカルバニリド、チオウレアなどのチ
オウレア系促進剤、ジフェニルグアニジンなどのグアニ
ジン系促進剤、メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾ
チアジルスルフィドなどのチアゾール系促進剤、テトラ
メチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモ
ノスルフィドなどのチウラム系促進剤、ジメチルジチオ
カルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、
ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛などのジチオカルバメ
ート系促進剤、イソプロピルキサントゲン酸ナトリウム
などのキサンテート系促進剤などが挙げられる。
【0037】加硫促進助剤としては例えば酸化亜鉛、酸
化マグネシウム、酸化鉛などの金属酸化物、ステアリン
酸、オレイン酸、ラウリン酸などの脂肪酸、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミンなどのアミン化合物な
どが挙げられる。
【0038】pH調整剤としては例えばアンモニア、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ性物質
が用いられる。ディップ成形用ラテックス組成物のpH
は通常5〜12、好ましくは7〜11の範囲である。こ
のpH値が5より低いときは、本発明によるディップ成
形用組成物の機械的安定性が不十分となり、12を越え
ると得られるディップ成型物の機械的強度が低くなるこ
とがある。
【0039】本発明のディップ成形用ラテックス組成物
に増粘剤を配合することにより、ディップ成形用ラテッ
クス組成物の粘性を向上させることができる。増粘剤と
しては、例えばカゼイン、グルー、ゼラチン等の動物性
増粘剤、アルギン酸塩、でんぷん、アラビヤガム等の植
物性増粘剤、ベントナイト等の鉱物性増粘剤、ポリカル
ボン酸塩、アクリル共重合体、架橋型アクリル共重合
体、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリ
エチレンオキシド等の高分子系増粘剤、カルボキシル化
メチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
キサントゲン酸セルロース、カルボキシル化でんぷん等
の繊維素誘導体、セチルトリメチルアンモニウムブロマ
イド、セチルピリジニウムブロマイド等のカチオン系増
粘剤等が挙げられ、特に高分子系増粘剤が好ましく、カ
ルボン酸含有架橋型アクリルエマルジョンがさらに好ま
しい。また、これらの増粘剤の使用量は、単量体混合物
100重量部当たり0.01〜1.0重量部、好ましく
は0.02〜0.1重量部である。ディップ成形用ラテ
ックス組成物の粘度が低い場合は型を浸積して引き上げ
た際、ディップ成形用ラテックス組成物のたれ現象が生
じる可能性があるが、これは増粘剤の配合により解決で
きる。しかしながら、増粘剤の使用量が1.0重量部よ
り多い時は、ディップ成形用ラテックス組成物の粘度が
高くなりすぎ、一旦生じた泡が消えにくくなり、その泡
によるピンホールの発生が起ることがある。
【0040】ディップ成形用ラテックス組成物には、必
要に応じ、イソプレンゴムラテックスなどのゴムラテッ
クス、無水フタル酸、安息香酸、サリチル酸、炭酸マグ
ネシウムなどの充填剤、スチレン化フェノール、イミダ
ゾール類、パラフェニレンジアミン等の老化防止剤、ア
セトフェノン、桂皮アルデヒド、バニリン、ラベンダー
油などの付香剤、サイアベンダゾール、プレベントー
ル、バイナジン等の防菌剤、ファーストイエロー、フタ
ロシアニンブルー、群青などの着色剤などを適宜配合し
てもよい。
【0041】ディップ成形用ラテックス組成物を用いて
ディップ成形する方法は、例えば直接浸漬法、アノード
凝着浸漬法、ティーグ浸漬法など従来公知のディップ成
形法がいずれも採用できる。以下に手術用手袋、指サッ
ク等の製造に適したアノード凝着浸漬法について簡単に
説明する。まず、型を凝固剤液に浸漬し、引き上げて型
表面がほぼ乾燥した状態にする。凝固剤液としては、例
えば塩化カルシウム、硝酸カルシウム、酢酸カルシウム
などのカルシウム塩を、水、アルコール、ケトン等の親
水性有機溶媒、あるいはこの両者の混合液に溶解させ
た、ゴムラテックスの凝固剤液として従来から用いられ
ているものが使用される。凝固剤液中のカルシウム塩の
濃度は、通常5〜50重量%、好ましくは10〜30重
量%である。凝固剤液には必要に応じて例えば、ノニオ
ン、アニオン界面活性剤などの界面活性剤、例えば炭酸
カルシウム、タルク、シリカゲルなどの充填剤を配合し
てもよい。ついで型をディップ成形用ラテックス組成物
に浸漬し、引き上げて型上にラテックス組成物を付着さ
せるとラテックス組成物は凝固剤液と反応して型上にゴ
ム状皮膜を形成する。この皮膜を水洗、乾燥した後型か
ら剥離すればディップ成形物が得られる。
【0042】
【実施例】次に、実施例、比較例および試験例を挙げて
本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。なお、これらにおいて、「部」およ
び「%」は断りのない限り重量基準である。
【0043】実施例1 (1)シード重合物の調製 下記〔表1〕に示される組成のうち、過硫酸カリウム以
外の原料を反応容器に仕込み、60℃に昇温してから過
硫酸カリウムを加え、撹拌下で1時間反応させた後30
℃まで冷却してシード重合物のエマルジョン(S1)を
得た。原料組成と得られたシード重合物のTg(℃)と
粒子径を〔表1〕に示した。
【0044】
【表1】
【0045】(2)ディップ成形用ラテックスの調製 予め乳化剤としてアルキルベンゼンスルホン酸 B−1
50(テイカ(株)製)を10%濃度に希釈し、その中
に、水酸化ナトリウム溶液(10%)を添加し、系のp
Hが7〜11になるように調製し、B−150Naを得
た。引き続いて窒素置換した5リットル容量のオートク
レーブに〔表1〕に示したシード重合物(S1)を全量
添加し、1,3−ブタジエン65部、アクリロニトリル
30部、メタクリル酸5部、水100部、B−150N
aを4部、およびt−ドデシルメルカプタン0.6部を
仕込み、重合開始剤としてナトリウムホルムアルデヒド
スルホキシレート0.3部、クメンハイドロパーオキサ
イド0.1部を添加し、撹拌しながら、35℃にて反応
させた。18時間に亘って反応した後、重合転化率が9
5%以上に達した時点で、反応混合物を、アンモニア水
を用いてpHを約8.5に調整した。引き続き、反応混
合物に水蒸気を吹き込み、未反応単量体を除去し、さら
にラテックスの固形分濃度を45%まで濃縮して、目的
とするディップ成形用ラテックスを得た。ディップ成形
用ラテックスの組成と物性を〔表2〕に示す。
【0046】
【表2】
【0047】(3)ディップ成形用ラテックス組成物の
調製 上記で得られたディップ成形用ラテックスに下記の配合
剤を加え、ディップ成形用ラテックス組成物を得た。 ディップ成形用ラテックス組成物 ディップ成形用ラテックス(固形分) 100.0部 亜鉛華 1.5部 コロイドイオウ 1.0部 ジーnブチルジチオカルバミン酸亜鉛 0.3部 酸化チタン 3.0部 水酸化カリウム 1.0部 pH 9.5 固形分濃度 35%
【0048】(4)ディップ成形物の製造 別に凝固剤液として濃度15%の硝酸カルシウム水溶液
を調製し、80℃で予備乾燥しておいた手袋用モールド
を2秒間浸漬し、引き上げた後水平にして回転下に乾燥
(80℃x2分)させた。引き続き、ディップ成形用ラ
テックス組成物に手袋用モールドを2秒間浸漬した後引
き上げ、水平にして回転下に乾燥(80℃x2分)させ
た。次にその手袋用モールドを40℃の温水に3分間浸
漬して洗浄した後、130℃で20分間加熱処理して手
袋用モールドの表面に固形皮膜を形成させた。最後にこ
の固形皮膜を手袋用モールドから剥がし、手袋形状のデ
ィップ成形物を得た。このようにして得られたディップ
成形物についての評価結果を〔表3〕に示す。
【0049】
【表3】
【0050】実施例2〜11 〔表1〕に示したシード重合物(S1〜S3)及び〔表
2〕に示した原料を用いて実施例1と同様の操作にてデ
ィップ成形用ラテックスを調製した。使用する乳化剤の
内、アルキルベンゼンスルホン酸 B−120、L−1
24、B−60(いずれもテイカ(株)製)については
実施例1と同様の操作にて中和反応を行い、それぞれB
−120Na、L−124Na、B−60Naを用い
た。得られたディップ成形用ラテックスの物性を〔表
2〕に示した。引き続き、実施例2〜11で得られたデ
ィップ成形用ラテックスを用いてそれぞれ実施例1の
(3)に従ってディップ成形用ラテックス組成物を調製
し、(4)と同様の操作でディップ成形物を得、その評
価結果を〔表3〕に示した。
【0051】比較例1 〔表1〕に示したシード重合物(S1)及び〔表2〕に
示した原料を用いて実施例1と同様の操作にてディップ
成形用ラテックスを調製した。ただし、乳化剤はB−6
0Naを使用した。
【0052】比較例2 〔表1〕に示したシード重合物(S1)及び〔表2〕に
示した原料を用いて実施例1と同様の操作にてディップ
成形用ラテックスを調製した。ただし、乳化剤はアルキ
ルベンゼンスルホン酸塩とは異なるドデシルジフェニル
エーテルジスルホン酸ジナトリウム(ペレックスSSL
花王(株)製)を使用した。
【0053】比較例3 〔表1〕に示したシード重合物(S1)及び〔表2〕に
示した原料を用いて実施例1と同様の操作にてディップ
成形用ラテックスを調製した。ただし、乳化剤はアルキ
ル基の炭素数13〜20のアルキルベンゼンスルホン酸
塩が2.9%であった。
【0054】比較例4 〔表1〕に示したシード重合物(S2)及び〔表2〕に
示した原料を用いて実施例1と同様の操作にてディップ
成形用ラテックスを調製した。ただし、乳化剤はアルキ
ル基の炭素数13〜20のアルキルベンゼンスルホン酸
塩が3.3%であった。
【0055】比較例5 〔表1〕に示したシード重合物(S2)及び〔表2〕に
示した原料を用いて実施例1と同様の操作にてディップ
成形用ラテックスを調製した。ただし、乳化剤はアルキ
ルベンゼンスルホン酸塩とは異なるラウリル硫酸ナトリ
ウム(エマール10 花王(株)製)を使用した。
【0056】比較例6 〔表1〕に示したシード重合物(S2)及び〔表2〕に
示した原料を用いて実施例1と同様の操作にてディップ
成形用ラテックスを調製した。ただし、乳化剤はアルキ
ルベンゼンスルホン酸塩とは異なるラウリルアルコール
エトキシレート(アデカトールLA−975 旭電化工
業(株)製)を使用した。
【0057】試験例1 比較例1〜6で得られたディップ成形用ラテックスを用
いてそれぞれ実施例1の(3)に従ってディップ成形用
ラテックス組成物を調製し、(4)と同様の操作にてデ
ィップ成形物を得て、その評価結果を〔表3〕に示し
た。実施例及び比較例における〔表3〕の各種物性のう
ち、成形物の物性については10個のサンプルを以下の
方法にて測定し、その平均値により評価を行った。 (1)炭素数分布 アルキルベンゼンスルホン酸を多量の5%硫酸中に添加
し、100℃に加熱してアルキルベンゼンを生成させ
た。その後冷却し、アルキルベンゼンをエチルエーテル
にて抽出した。得られた抽出物をガスクロマトグラフィ
ーを用いてピーク面積比率によりアルキルベンゼンのア
ルキル基の炭素数を求め、炭素数が13〜20のものと
12以下のものに分類した。 (2)平均粒子径 コールターカウンターMODEL N4+(コールター
(株)製)を用いて測定した。 (3)メチルエチルケトン不溶分(ゲル分) 得られたディップ成形用ラテックスをガラスモールドに
流し、室温で乾燥し、厚さ0.3mmのフィルムを作成
した。このフィルムを2〜3mm角に切り、0.4gを
精秤した。その試料をメチルエチルケトン100mlに
浸漬し、30℃の振とう式恒温槽で6時間振とうした。
その後、100メッシュ金網でろ過し、ろ液の固形分を
求め、このゾル固形分からゲル分を算出した。
【0058】(4)ディップ成形用ラテックス組成物の
塩凝固性(化学的安定性) 濃度15%の硝酸カルシウム溶液の中にセラミック板
(5cmx10cm)を10秒浸積して引き上げ、10
0℃x3分間の条件にて乾燥させた。引き続き、35%
濃度のディップ成形用ラテックス組成物に5秒浸積さ
せ、引き上げて1秒保持した後、40℃に調整しておい
た水(1リットル)に浸した。水の濁りの程度をコール
ターカウンターMODEL N4+による白濁物濃度測
定*により判断した。 完全に透明 (濃度1.0〜2.0e+x10) ;◎ 極く僅かに白濁する(濃度2.1e+x10〜9.9e+x10) ;○ 少し白濁する (濃度1.0e+x10 〜9.9e+x10) ;△ 完全に白濁する(濃度1.0e+x10以上 ) ;X *濃度測定;光散乱強度に相関するもので、具体的には
1秒間あたりの放出電子数である。数値が大きいほど濃
度が高い。
【0059】(5)ディップ成形物の外観 得られた手袋形状ディップ成形物の外観を視感により評
価した。 ディップ成形物が完全に白色である ;− ディップ成形物に僅かに着色(黄ばみ)がある ;± ディップ成形物にかなりの着色がある ;+ (6)ディップ成形物のシュリンク 得られた手袋形状ディップ成形物の収縮率で評価した。 収縮率が1%未満であった ;○ 収縮率が1%以上であった。 ;X (7)ディップ成形物の風合い 手袋形状のディップ成形物をダンベル変形2号で打ち抜
き、ディップ成形物の試験片を引っ張り速度300mm
/minにて引っ張り300%伸びに達した時の強度を
示した。ここで300%モジュラスの数値が小さいほど
風合いはソフトであることを示す。
【0060】(8)ディップ成形物の引張強度及び破断
伸び 手袋形状のディップ成形物をダンベル変形2号で打ち抜
き、ディップ成形物の試験片を引っ張り速度300mm
/minにて引っ張り、破断直前の引張り強度及び伸び
率を測定した。 (9)ディップ成形物のピンホール 得られた手袋形状のディップ成形物についてピンホール
発生の有無を観察し、以下の基準で評価した。(試料1
0組) ピンホールの発生なし ;◎ 手袋部分に1個発生 ;○ 手袋部分に2個〜3個発生 ;△ 手袋部分に4個以上発生 ;X
【0061】(10)ディップ成形物の耐粘着性 得られた手袋形状のディップ成形物を2枚重ねあわせ、
卓上プレス機にて50℃x50Kgx5分間プレスし、
剥がす時の状況を以下の基準で評価した。 簡単に剥がれる ;○ 剥がすのにかなり抵抗があり、剥がす時に音が生じる ;X (11)耐油性 得られた手袋形状のディップ成形物をそれぞれ灯油、ガ
ソリン及びトルエンに室温下で24時間浸漬した後、下
記式により求めた面積膨潤率にて評価した。ここで面積
膨潤率の数値が小さい程、耐油性に優れることを示す。 面積膨潤率(%)=A/(A0)x100 A0;浸漬前のフィルムの面積 A;浸漬24時間後の
フィルムの面積
【0062】
【発明の効果】本発明のディップ成形用ラテックスか
ら、耐油性に優れ、ピンホールやシュリンクがなく、膜
厚が均一で、ソフトな風合いを有し、機械的強度が高
く、且つ表面粘着性の低い、極めて高品質のディップ成
形物が効率よく生産できる。したがって、医療用手袋な
ど、高品質が求められるディップ成形物製造用ラテック
スとして有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 4/40 C08F 4/40 4J100 236/04 236/04 265/08 265/08 C08J 5/18 CEQ C08J 5/18 CEQ // C08L 9:00 C08L 9:00 (72)発明者 辻 正明 大阪市淀川区十三本町2丁目17番85号 武 田薬品工業株式会社大阪工場内 (72)発明者 末次 剛 大阪市淀川区十三本町2丁目17番85号 武 田薬品工業株式会社大阪工場内 Fターム(参考) 4F071 AA12 AA12X AA31X AA34X AA77 AA86 AF01 AF15 AF58 AH19 BA05 BB13 BC01 4F205 AA13E AA20E AA46E AB04 AB10 AB15 AC05 AH70 GA08 GB01 GE24 GF03 4J011 KA04 KA07 KA25 KB08 KB14 KB19 KB22 KB29 PA69 PC02 PC06 4J015 CA04 CA05 CA07 4J026 AA17 AA38 AA43 AA45 AA47 AA48 AA49 AA50 AA53 AA54 AA55 AA56 AA61 AA67 AA68 AA69 AA71 AC34 BA05 BA20 BA25 BA27 BA29 BA30 BA31 BA32 BA34 BA35 BA36 BA37 BA40 BA45 BA46 BA47 BA49 BB04 DA04 DA07 DA16 DB04 DB08 DB16 DB24 FA04 GA06 GA08 4J100 AB02S AB03S AG04S AJ01R AJ02R AJ08R AJ09R AK03R AK08R AK31R AK32R AL03S AL08S AL09S AL10S AL36R AM02Q AM03Q AM07Q AM15S AM19S AM21S AQ12S AS01P AS02P AS03P AS07P BA03S BA30S BA31S BA40Q CA05 CA06 DA25 DA36 DA51 EA07 EA09 FA02 FA03 FA20 JA60

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単量体混合物100重量部をアルキル基の
    炭素数13〜20のアルキルベンゼンスルホン酸塩を少
    なくとも10重量%含むアルキルベンゼンスルホン酸塩
    0.5〜10.0重量部の存在下に乳化重合して得られ
    るディップ成形用ラテックス。
  2. 【請求項2】アルキルベンゼンスルホン酸塩がアルキル
    基の炭素数13〜20のアルキルベンゼンスルホン酸塩
    を少なくとも25重量%含むものである請求項1記載の
    ディップ成形用ラテックス。
  3. 【請求項3】アルキルベンゼンスルホン酸塩がアルキル
    基の炭素数13〜20のアルキルベンゼンスルホン酸塩
    を少なくとも40重量%含むものである請求項1記載の
    ディップ成形用ラテックス。
  4. 【請求項4】乳化重合を、遷移金属塩を含まないレドッ
    クス系重合開始剤を用いて行う請求1〜3のいずれかに
    記載のディップ成形用ラテックス。
  5. 【請求項5】遷移金属塩を含まないレドックス系重合開
    始剤が油溶性過酸化物と還元剤とを組み合わせたもので
    ある請求項4に記載のディップ成形用ラテックス。
  6. 【請求項6】還元剤がスルホン酸のアルカリ金属塩また
    はアンモニウム塩である請求項5記載のディップ成形用
    ラテックス。
  7. 【請求項7】スルホン酸のアルカリ金属塩がナトリウム
    ホルムアルデヒドスルホキシレートである請求項6記載
    のディップ成形用ラテックス。
  8. 【請求項8】単量体混合物100重量部が、シアン化ビ
    ニル系単量体15〜45重量部、共役ジエン系単量体3
    5〜80重量部、エチレン系不飽和カルボン酸0.1〜
    20重量部、及びこれらの単量体と共重合可能な他のエ
    チレン系不飽和単量体0〜20重量部からなるものであ
    る請求項1〜7のいずれかに記載のディップ成形用ラテ
    ックス。
  9. 【請求項9】乳化重合が、シアン化ビニル系単量体とそ
    れと共重合可能なエチレン系不飽和単量体とを乳化重合
    して得られた平均粒子径10〜90nmで、ガラス転移
    温度(Tg)−50〜50℃であるシード重合物の存在
    下に行われたれたものである請求項1〜8のいずれかに
    記載のディップ成形用ラテックス。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載のディッ
    プ成形用ラテックスからディップ成形法により製造され
    たディップ成形物。
  11. 【請求項11】手袋または指サックである請求項10記
    載のディップ成形物。
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