JP2002239772A - レーザ加工方法およびその装置 - Google Patents

レーザ加工方法およびその装置

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JP2002239772A
JP2002239772A JP2001039282A JP2001039282A JP2002239772A JP 2002239772 A JP2002239772 A JP 2002239772A JP 2001039282 A JP2001039282 A JP 2001039282A JP 2001039282 A JP2001039282 A JP 2001039282A JP 2002239772 A JP2002239772 A JP 2002239772A
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laser
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JP2001039282A
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English (en)
Inventor
Izuru Nakai
出 中井
Toshiharu Okada
俊治 岡田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザビームのエネルギの低下なく、また加
工時間の延長なく、従って、加工部まわりへの熱影響少
なく、複数の位置を並行して加工でき、さらには、レー
ザ発振器の利用効率を高められるようにする。 【解決手段】 レーザビーム2をその光路3の途中でレ
ーザパルス発振周波数と同期して時分割し、時分割した
レーザビーム2a、2bを被加工物4の複数の加工位置
5、6に交互に照射し、複数の加工を並行して行い、さ
らには、時分割した複数の光路のレーザビームを並行に
伝送して、個別の位置決め集光ユニットによって1つま
たは個別の被加工物4の複数の位置5、6に照射させて
加工を交互に行うことにより、上記の目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ加工方法と
その装置に関し、例えばビームをマスクを通してプリン
ト基板材料のシート状体である被加工物に照射しマスク
パターンの転写による穴などの加工を行うのに用いられ
る。
【0002】
【従来の技術】レーザビームによって穴加工を行う従来
装置は、例えば特開平07−032183号公報に開示
されている。このものは、図7に示すようにレーザビー
ムaを被加工物mの加工位置に集光させるための位置決
めを一対のX、Y各ガルバノメータb、cによって行っ
ている。レーザ発振器dから出射されたレーザビームa
はミラーeとX、Yガルバノメータb、cによって、f
θレンズgを介し被加工物mに導かれる。レーザビーム
aはX、Yガルバノメータb、cの1軸まわりの揺動に
よって被加工物mをXY2方向に走査されて、どの加工
位置にも位置決めされる。fθレンズgはX、Yガルバ
ノメータb、cによってX、Yの1軸まわりに偏向され
たレーザビームaをfθ特性によって被加工物mの加工
面に対して垂直な向きに偏向するとともに前記走査を等
速に行わせる。従って、X、Yガルバノメータb、cが
1軸まわりに揺動する角度とレーザビームaが被加工物
mを走査される移動距離とが比例し、前記位置決めが正
確に行われる。このようにして、X、Yガルバノメータ
b、cが位置決めされる1つのミラー位置に対してレー
ザビームaが被加工物mに集光される1つの結像スポッ
トhが対応する。
【0003】特開平09−248686号公報に開示さ
れている他のレーザ加工装置では、ホログラムを用い、
ガルバノメータによって位置決めされるレーザビームを
複数の加工位置に集光させ、複数の結像スポットにて同
時加工できるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
レーザ加工装置にYAG、YLF、YVO4などのレー
ザ媒質を持ったレーザ発振器を用いてQスイッチの開き
操作によるパルス発振を行い、その基本波長または高調
波を用いてプリント配線基板用の被加工物に穴加工を行
う場合、Qスイッチ発振によって出力が高められるもの
の単発のパルス照射ではエネルギはまだ小さいために加
工ができない。このため、複数回のレーザパルス照射が
必須となっている。レーザパルス照射を行うパルス幅が
約150nsの場合には、20発程度のレーザパルス照
射が必要となる。その際、パルスの周波数が5kHzを
越えると、穴加工部での熱蓄積によって加工穴の周辺部
での熱影響が大きくなる傾向にあり、被加工物mがダメ
ージを受ける。図8に銅箔kを持った被加工物mの加工
穴iのまわりに熱影響層jができている状態を示してい
る。また、ホログラムまたはビームスプリッタによって
レーザビームaを複数に分割して複数の穴を同時に加工
する方式では、レーザビームaが複数に分割されるた
め、1つの穴の加工に用いるレーザビームaのエネルギ
が複数分の1と小さくなるため、加工穴のアスペクトは
悪化し、図9に示すように熱影響層jがさらに大きくな
る傾向がある。
【0005】また、別に、レーザビームaをガルバノメ
ータb、cにて位置決めする方式では、ガルバノメータ
b、cが位置決めを行っている動作中はレーザ発振を行
えず、加工のロス時間となっている。また、レーザ発振
器の利用効率も低くなる。
【0006】本発明の主たる目的は、レーザビームのエ
ネルギの低下なく、また加工時間の延長なく、従って、
加工部まわりへの熱影響少なく、複数の位置を並行して
加工できるレーザ加工方法及びその装置を提供すること
にあり、さらには、レーザ発振器の利用効率を高められ
るレーザ加工方法及びその装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のレーザ加工方法は、レーザ発振器から出
射されるレーザビームを集光させて被加工物へのレーザ
パルス照射により加工を行うのに、レーザビームをレー
ザパルス発振周波数と同期して時分割し、時分割したレ
ーザビームを被加工物の複数の加工位置に交互に照射
し、複数の加工を行うことを特徴とする。
【0008】このような構成では、被加工物の複数の加
工位置にレーザパルス照射して並行して加工を行うが、
複数の加工位置にレーザパルス照射されるレーザビーム
はその光路途中で時分割されたもので、各加工位置には
レーザ発振器からその時々に発振されるレーザビームの
全量がパルス照射されるので、エネルギの低下やそれに
よる時間延長がなく、従って、加工部まわりへの熱影響
も少なく加工することができる。
【0009】このような方法を達成するレーザ加工装置
としては、レーザ発振器と、このレーザ発振器から出射
されるレーザビームを伝送して被加工物の加工位置に集
光させる伝送光学系と、レーザ発振器からのレーザビー
ムを加工位置にレーザパルス照射して加工を行う制御装
置とを備えたものにおいて、レーザビームをレーザパル
ス発振周波数と同期して時分割する時分割手段を備え、
制御装置は時分割したレーザビームの分割ビームを被加
工物の複数の加工位置に交互に照射し、複数の加工を行
うことを特徴とするものであり、レーザビームの時分割
や交互照射を自動的に安定して行うことができる。
【0010】時分割手段は、角度の振りによってレーザ
ビームを時分割するミラーよりなり、制御装置はミラー
の振り幅の両端においてレーザ発振が起こるように、ミ
ラーの角度とレーザパルス発振周波数とを同期させるよ
うにすることができ、これにより、ミラーとレーザパル
ス発振との関係において、高い周波数のレーザパルス発
振に対してミラーの振れ周波数が小さくその振り幅の両
端ではレーザパルス発振照射されるレーザビームに対し
て実質的に停止しているとみなせることにより、ミラー
を実際に停止させる制御なしに高速に時分割し交互照射
することが自動的に安定して達成される。
【0011】レーザ発振器が直線偏光のレーザビームを
出射し、時分割手段が光路上の前後に配置した電気光学
偏光子および偏光子の組み合わせよりなり、制御装置が
電気光学偏光子により前記レーザービームの直線偏光に
対する角度を回転させることにより、前記レーザビーム
を偏光子での反射光と透過光とに時分割するようにする
ことができ、これにより、複数の加工に必要な時間がよ
り短くなり、レーザ発振器の利用効率もさらに向上す
る。
【0012】伝送光学系が1つの光学ユニットよりな
り、時分割された複数の光路のレーザビームを並行に伝
送して、被加工物の複数の位置に照射させて加工を交互
に行うようにすることができ、これにより、装置が簡単
になる上、異なった光学ユニットを用いることによる相
互の位置や姿勢のずれ、特性の違いによる影響がなくな
り、より正確な加工ができる。
【0013】伝送光学系が2つの位置決め集光ユニット
を持ち、制御装置が時分割した複数の光路のレーザビー
ムを個別に並行に伝送し、個別の光学ユニットによって
1つまたは複数の被加工物の複数の位置に照射させて加
工を交互に行うようにすることができ、これにより、時
分割した分割レーザビームの位置決めとそれによる加工
を互いに逆なタイミングで行なうことができ、レーザ発
振器をほぼ連続で発振させて複数の加工を交互に行い、
レーザ発振器の利用効率を上げ、また、加工の時間ロス
を無くしてさらに加工速度を向上させられる。
【0014】レーザ発振器がQスイッチなどのシャッタ
手段の開き操作によってレーザパルス発振を制御するも
のであると、レーザパルス発振照射を行うのに、従来か
ら利用されている一般の技術によって対応することがで
きる。
【0015】本発明のそれ以上の特徴および作用は、以
下に続く詳細な説明および図面の記載から明らかにな
る。本発明の各特徴は可能な限りにおいてそれ単独で、
あるいは種々な組み合わせで複合して用いることができ
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明の幾つかの実施例に係るレーザ
加工方法及びその装置につき、図1〜図6を参照して詳
細に説明し、本発明の理解に供する。なお、以下に示す
実施例は本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲
を限定するものではない。
【0017】本発明の実施例は、プリント基板の材料で
あるシート状体を被加工物としてレーザビームにより複
数の穴加工を行う場合の一例である。しかし、本発明は
これに限られることはなく、どのような被加工物に複数
の穴加工を行う場合、および、加工する複数の穴が1つ
の被加工物に分散している場合は勿論、複数の被加工物
に分散している場合にも、本発明を適用して有効であ
り、それらも本発明の範疇に属する。また、加工は穴加
工に限られることはない。
【0018】(実施例1)本実施例1のレーザ加工方法
は図1に示すように、レーザ発振器1から出射されるレ
ーザビーム2を集光させて被加工物であるシート状体4
へのレーザパルス照射により穴加工を行う。この際、レ
ーザビーム2をその光路3の途中でレーザパルス発振周
波数と同期してビーム2a、2b、・・に時分割し、時
分割した分割ビーム2a、2b、・・をシート状体4の
複数の加工位置5、6などに交互に照射し、複数の穴加
工を行う。このためレーザ加工装置としては、前記レー
ザ発振器1と、このレーザ発振器1から出射されるレー
ザビーム2を伝送してシート状体4の加工位置5、6、
・・に集光させる前記光路3を持った伝送光学系7と、
レーザ発振器1からのレーザビーム2の分割ビーム2
a、2bを加工位置5、6に交互にレーザパルス照射し
て穴加工を行う制御装置8と、光路3の途中でレーザパ
ルス発振周波数と同期してレーザビーム2を時分割する
時分割手段9と、を備え、制御装置8はレーザビーム2
の時分割した分割ビーム2a、2b、・・をシート状体
4の複数の加工位置5、6、・・に交互に振り分けて照
射し、複数の穴加工を行うようにする。なお、加工する
穴の大きさや形状に合わせた照射スポットを形成するた
め、レーザビーム2の断面形状を整形するマスク21が
用いられ、マスク21の開口の形状が穴の形状となる転
写加工が行われる。しかし、これに限られることはな
い。
【0019】以上において、シート状体4の複数の加工
位置5、6、・・にレーザパルス照射して並行して穴加
工を行うのに、複数の加工位置にレーザパルス照射され
るレーザビーム2はその光路途中で時分割され振り分け
られた分割ビーム2a、2bであって、各加工位置5、
6、・・にはレーザ発振器1からその時々に発振される
レーザビーム2の全量がパルス照射されるので、エネル
ギの低下や時間延長なく、従って、加工穴まわりへの熱
影響も少なく穴加工することができる。
【0020】図1に示す伝送光学系7は、上記従来の場
合と基本的な構成は同様であり、適数のミラー11と
X、Yガルバノメータ12、13によって、fθレンズ
14を介しシート状体4に導く。X、Yガルバノメータ
12、13はそれの1軸まわりの揺動によってレーザー
ビーム2の分割ビーム2a、2bをX、Y2方向に偏向
してシート状体4をXY2方向に走査されて、加工位置
5、6、・・のどれにも位置決めすることができ、各加
工位置5、6、・・に自由に振り分けて交互に照射する
ことができる。ここに、X、Yガルバノメータ12、1
3は分割ビーム2a、2bを振り分ける振り分け手段1
0をなし、制御装置8はレーザ発振器1のパルス発振
と、時分割手段9の時分割動作ととともに振り分け動作
を同期制御して、分割ビーム2a、2b、・・を複数の
加工位置5、6、・・に振り分けて交互に照射したた穴
加工のためのレーザビームパルス照射を達成する。レー
ザ発振器1のパルス発振は例えばQスイッチ33などの
シャッタ手段の開き操作を制御装置8によって制御して
行う。この場合、前記したYAG、YLF、YVO4な
どのレーザ媒質を持ったレーザ発振器1を用いるのが好
適である。
【0021】fθレンズ14はX、Yガルバノメータ1
2、13の1軸まわりの揺動によってXY方向に偏向さ
れたレーザビーム2の分割ビーム2a、2bをfθ特性
によってシート状体4の加工面に対して垂直な向きに偏
向するとともに前記走査を等速に行わせる。これによ
り、X、Yガルバノメータ12、13が1軸まわりに揺
動する角度とレーザビーム2の分割ビーム2a、2bが
シート状体4を走査する移動距離とが比例し、分割ビー
ム2a、2bを各加工位置5,6、・・に振り分けて正
確に位置決めし結像させることができる。これによっ
て、X、Yガルバノメータ12、13が位置決めされる
1つのミラー位置に対して分割ビーム2a、2bがシー
ト状体4に集光される1つの結像スポットが対応し、上
記のような時分割した分割ビーム2a、2bを複数の加
工位置5、6、・・に交互に照射し並行して穴加工する
ことが自動的に安定して行われる。
【0022】本実施例1の時分割手段9は、図2に示す
ように1軸回りに正弦振動で一定の周波数で振動的に揺
動する共振型のミラースキャナ31によってレーザビー
ム2を図1、図2(a)に示すように2系統に時分割し
ている。一例として、ミラースキャナ31は4kHzの
周波数のものを採用している。レーザ発振器1で発振さ
れ、焦点距離f=1000mmの集光レンズ(レーザ発
振器1内に設けられ、あるいはその外に設けられた)3
4を透過したレーザビーム2は、前記ミラースキャナ3
1によって偏向されて集光レンズ34から1000mm
離れた位置に設けられたマスク21の異なる2つの開口
に対して時分割して位置決めされる。このとき、分割ビ
ーム2a、2bが図2(b)に示すように直径が300
μmの開口21a、21bが約500μmのレーザビー
ム照射部2a1、2b1の中に入るようにミラースキャ
ナ31の振り幅を設定する。これによって、時分割され
た2系統の分割ビーム2a、2b、・・はいずれもマス
ク21の開口21a、21bのいずれかを通って整形さ
れ、そこから1000mmの距離にあるfθレンズ14
によってシート状体4に結像される。
【0023】ミラースキャナ31の動作を図3に模式的
に示してある。図3(a)においてミラースキャナ31
によって偏向されマスク21を移動するレーザビーム2
の照射位置を縦軸とし、横軸に経過時間をとってある。
□印と●印の位置ではミラースキャナ31の振り幅の両
端であって、ミラースキャナ31が一瞬停止する位置と
なる。このタイミングと同期させて制御装置8によりレ
ーザ発振器1のパルス発振を制御すると、パルス幅が5
0〜150nsに対してミラースキャナ31の振動周波
数が4kHzと非常にゆっくりとしたものになる。これ
によって、レーザパルス発振が行われている間、ミラー
スキャナ31は実質的に停止しているとみなせる。
【0024】このように、ミラースキャナ31の振り幅
の両端においてレーザ発振が起きるように、ミラースキ
ャナ31の角度とレーザ発振の周波数とを同期させる関
係において、ミラースキャナ31を実際に停止させる制
御なしに高速に時分割し交互照射することができる。
【0025】図3(b)に示すレーザ発振器1の発光指
令信号の周波数は、ミラースキャナ31の2倍の周波数
の8kHzとなっている。加工位置での発光周波数はミ
ラースキャナ31の周波数と同じになり、4kHzであ
る。このため、レーザ発振器1のパルス発振周波数を高
くして、全体の穴加工速度を高めても、それぞれの加工
位置における加工速度はレーザビーム2を分岐させない
従来の加工速度と同等のため、樹脂材料に複数の穴加工
を並行して行なっても加工穴周辺での熱影響層は、およ
そ5〜10μm程度となり、レーザビーム2を分岐させ
ない従来の場合と変わらない。
【0026】また、本実施例1は、図1に示すように2
系統に時分割した複数の光路のレーザビーム2を並行に
伝送して、同一の光学ユニットをなす伝送光学系7によ
ってシート状体4の複数の位置に照射させて穴加工を交
互に行っているので、装置が簡単になる上、2系統に時
分割したレーザビーム2を異なった光学ユニットにて伝
送することによる相互の位置や姿勢のずれ、特性の違い
による影響がなくなり、より正確な穴加工ができる。
【0027】(実施例2)本実施例2は図4に示すよう
に、直線偏光のレーザビーム42を出射するレーザ発振
器41を用い、レーザビーム42の光路43上の前後に
置かれた電気光学偏光子44および偏光子45の組み合
わせによって時分割手段9を構成し、レーザビーム42
を2系統に時分割している。電気光学偏光子44はレー
ザビーム42の直線偏光に対する角度を制御装置8によ
って電気的に回転制御されて、レーザビーム42を偏光
子45で反射する分割ビーム42aと透過する分割ビー
ム42bとに高速にて時分割することができる。これに
より複数の穴加工に必要な時間がより短くなり、レーザ
発振器41の利用効率もさらに向上する。
【0028】(実施例3)本実施例3は図5に示すよう
に、実施例2の場合同様に、レーザ発振器41から出射
したレーザビーム42を電気光学偏光子44により2系
統の分割ビーム42a、42bに時分割している。しか
し、分割した2系統の分割ビーム42a、42bはその
光路43a、43bにおいて、マスク21、X、Yガル
バノメータ12、13、fθレンズ14を持った個別の
位置決め集光ユニット47a、47bによって取り扱
い、2つのシート状体4に分散している加工位置5、6
に導き制御装置8による制御のもとに並行して穴加工す
るようにしてある。
【0029】図6(a)に一方の位置決め集光ユニット
47aにおける穴加工時の状態を示している。まず、
X、Yガルバノメータ12、13が位置決め状態で停止
している状態で複数発のレーザパルス発振によって穴加
工が行なわれている。この穴加工に要する時間は例えば
1〜7ms程度である。続いて、X、Yガルバノメータ
12、13が移動して次の加工位置への位置決めを行な
う。このための時間は例えば1〜20ms程度である。
このため、X、Yガルバノメータ12、13の位置決め
のための動作時間と穴加工に要する時間とは、ほぼ同じ
ような時間間隔となっている。これにより、加工時の位
置決め集光ユニット47bを図5に示すように今1組備
えて、図6(b)に示すように、図6(a)の制御にて
穴加工を行なっているときに図6(b)の制御にてX、
Yガルバノメータ12、13による位置決めの動作を終
了し、図6(a)の制御で位置決めを行なっているとき
に、図6(b)の制御で穴加工を行なう。
【0030】このように、図6(a)(b)のように2
つの位置決め集光ユニット47a、47bでの位置決め
動作と穴加工動作とが逆のタイミングになるように設定
し、制御することにより、ビームスプリッタによってレ
ーザビーム42を分割したときのようにレーザピークが
半分になるというようなことが起こらず、加工穴のアス
ペクト比が悪くなる原因を取り除ける。これにより、本
実施例3におけるレーザ発振器41の発振時間というの
は、従来のように位置決め動作後にしかレーザ発振を行
わないときよりもほぼ2倍になる。従って、発振効率が
高まり、加工速度の向上に寄与することができる。ま
た、分岐を行なわない従来の場合と同様のピークパワー
を持ったパルスレーザでの加工となることによって、加
工穴のアスペクト比も分岐を行なわない従来の場合と変
わらないものとなる。
【0031】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
レーザ加工方法及びその装置によれば、各加工位置には
レーザ発振器からその時々に発振されるれレーザビーム
の全量がパルス照射されるので、エネルギの低下やそれ
による時間延長なく、従って、加工部まわりへの熱影響
も少なく加工することができる。
【0032】また、別に、時分割した分割レーザビーム
の位置決めとそれによる加工を互いに逆なタイミングで
行なうことができ、レーザ発振器をほぼ連続で発振させ
て複数の加工を交互に行い、レーザ発振器の利用効率を
上げ、また、加工の時間ロスを無くしてさらに加工速度
を向上させられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係るレーザ加工方法及びそ
の装置を示す全体構成図である。
【図2】図1の時分割手段の動作説明図である。
【図3】(a)は図1の方法及び装置におけるレーザビ
ームの発振と分割ビームの位置決めとの同期関係を示す
グラフ、(b)はレーザビームの発振タイミングの制御
状態を示すタイムチャートである。
【図4】本発明の実施例2に係るレーザ加工方法及びそ
の装置を示す要部の構成図である。
【図5】本発明の実施例3に係るレーザ加工方法及びそ
の装置を示す全体構成図である。
【図6】図5の方法及び装置における位置決めおよび穴
加工のタイミングチャートである。
【図7】従来のレーザ加工装置を示す全体構成図であ
る。
【図8】図7の装置による穴加工の状態を示し、その
(a)は平面図、その(b)は断面図である。
【図9】別の従来装置による穴加工の状態を示し、その
(a)は平面図、その(b)は断面図である。
【符号の説明】 1、41 レーザ発振器 2、42 レーザビーム 2a、2b、42a、42b 分割ビーム 3、43 光路 4 シート状体 5、6 加工位置 7 伝送光学系(光学ユニット) 8 制御装置 9 時分割手段 11 ミラー 12 Xガルバノメータ 13 Yガルバノメータ 14 fθレンズ 21 マスク 33 Qスイッチ 44 電気光学偏光子 45 偏光子 47a、47b 位置決め集光ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01S 3/00 H01S 3/00 B // B23K 101:42 B23K 101:42 Fターム(参考) 2H041 AA11 AB14 AC04 AZ06 2H079 AA03 BA01 BA02 CA24 HA16 KA05 4E068 CA03 CA04 CD04 CD07 CD12 CE03 5F072 AB01 JJ02 KK05 MM05 MM17 SS06 YY06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ発振器から出射されるレーザビー
    ムを集光させて被加工物へのレーザパルス照射により加
    工を行うレーザ加工方法において、 レーザビームをレーザパルス発振周波数と同期して時分
    割し、時分割したレーザビームを被加工物の複数の加工
    位置に交互に照射し、複数の加工を並行して行うことを
    特徴とするレーザ加工方法。
  2. 【請求項2】 レーザ発振器と、このレーザ発振器から
    出射されるレーザビームを伝送して被加工物の加工位置
    に集光させる伝送光学系と、レーザ発振器からのレーザ
    ビームを加工位置にレーザパルス照射して加工を行う制
    御装置とを備えたレーザ加工装置において、 レーザビームをレーザパルス発振周波数と同期して時分
    割する時分割手段を備え、制御装置は時分割したレーザ
    ビームの分割ビームを被加工物の複数の加工位置に交互
    に照射し、複数の加工を行うことを特徴とするレーザ加
    工装置。
  3. 【請求項3】 時分割手段は、角度の振りによってレー
    ザビームを時分割するミラーよりなり、制御装置はミラ
    ーの振り幅の両端においてレーザ発振が起こるように、
    ミラーの角度とレーザパルス発振周波数とを同期させる
    請求項2に記載のレーザ加工装置。
  4. 【請求項4】 レーザ発振器は直線偏光のレーザビーム
    を出射し、時分割手段は光路上の前後に配置した電気光
    学偏光子および偏光子の組み合わせよりなり、制御装置
    は電気光学偏光子により前記レーザービームの直線偏光
    に対する角度を回転させることにより、前記レーザビー
    ムを偏光子での反射光と透過光とに時分割する請求項2
    に記載のレーザ加工装置。
  5. 【請求項5】 伝送光学系は1つの光学ユニットよりな
    り、時分割された複数の光路のレーザビームを並行に伝
    送して、被加工物の複数の位置に照射させて加工を交互
    に行う請求項2〜4のいずれか1項に記載のレーザ加工
    装置。
  6. 【請求項6】 伝送光学系は2つの位置決め集光ユニッ
    トを持ち、制御装置は時分割した複数の光路のレーザビ
    ームを個別に並行に伝送し、個別の光学ユニットによっ
    て1つまたは複数の被加工物の複数の位置に照射させて
    加工を交互に行う請求項2〜4のいずれか1項に記載の
    レーザ加工装置。
  7. 【請求項7】 レーザ発振器はQスイッチなどのシャッ
    タ手段の開き操作によってレーザビームのパルス発振を
    制御される請求項2〜6のいずれか1項に記載のレーザ
    加工装置。
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