JP2002236228A - 多層プリント配線板 - Google Patents

多層プリント配線板

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JP2002236228A
JP2002236228A JP2001292439A JP2001292439A JP2002236228A JP 2002236228 A JP2002236228 A JP 2002236228A JP 2001292439 A JP2001292439 A JP 2001292439A JP 2001292439 A JP2001292439 A JP 2001292439A JP 2002236228 A JP2002236228 A JP 2002236228A
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resin
multilayer printed
optical waveguide
layer
printed wiring
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JP2001292439A
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English (en)
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Motoo Asai
元雄 浅井
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Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
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  • Structure Of Printed Boards (AREA)
  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光信号および電気信号の両方を伝送すること
ができ、光通信用端末機器の小型化に寄与することがで
きる多層プリント配線板を提供する。 【解決手段】 基板の両面に導体回路と層間樹脂絶縁層
とが積層形成された多層プリント配線板であって、最外
層の層間樹脂絶縁層上に光導波路が形成されていること
を特徴とする多層プリント配線板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層プリント配線
板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、通信分野を中心として光ファイバ
に注目が集まっている。特にIT(情報技術)分野にお
いては、高速インターネット網の整備に、光ファイバを
用いた通信技術が必要となる。光ファイバは、1)低損
失、2)高帯域、3)細径・軽量、4)無誘導、5)省資源等の
特徴を有しており、この特徴を有する光ファイバを用い
た通信システムでは、従来のメタリックケーブルを用い
た通信システムに比べ、中継器数を大幅に削減すること
ができ、建設、保守が容易になり、通信システムの経済
化、高信頼性化を図ることができる。
【0003】また、光ファイバは、一つの波長の光だけ
でなく、多くの異なる波長の光を1本の光ファイバで同
時に多重伝送することができるため、多様な用途に対応
可能な大容量の伝送路を実現することができ、映像サー
ビス等にも対応することができる。
【0004】そこで、このようなインターネット等のネ
ットワーク通信においては、光ファイバを用いた光通信
を、基幹網の通信のみならず、基幹網と端末機器(パソ
コン、モバイル、ゲーム等)との通信や、端末機器同士
の通信にも用いることが提案されている。このように基
幹網と端末機器との通信等に光通信を用いる場合、端末
機器において情報(信号)処理を行うICが、電気信号
で動作するため、端末機器には、光→電気変換器や電気
→光変換器等の光信号と電気信号とを変換する装置(以
下、光/電気変換器ともいう)を取り付ける必要があ
る。そこで、従来の端末機器では、例えば、光ファイバ
等を介して外部から送られてきた光信号を光/電気変換
器へ伝送したり、光/電気変換器から送られる光信号を
光ファイバ等へ伝送したりする光導波路と半田バンプを
介して電気信号を伝送する多層プリント配線板とを別々
に実装し、信号伝送および信号処理を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の端末
機器では、光導波路と多層プリント配線板とを別々に実
装しているため、装置全体が大きくなり、端末機器の小
型化を妨げる要因となっていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
端末機器の小型化に寄与することができる多層プリント
配線板について鋭意検討した結果、多層プリント配線板
に光導波路を形成することにより、上述した課題を解決
することができることに想到し、下記の構成からなる本
発明の多層プリント配線板を完成させた。
【0007】即ち、本発明の多層プリント配線板は、基
板の両面に導体回路と層間樹脂絶縁層とが積層形成され
た多層プリント配線板であって、最外層の層間樹脂絶縁
層上に光導波路が形成されていることを特徴とする。
【0008】また、本発明の多層プリント配線板におい
て、上記光導波路としては、受光用光導波路と、発光用
光導波路とが形成されていることが望ましく、上記光導
波路は、有機系光導波路であることが望ましい。
【0009】また、上記多層プリント配線板において、
上記層間樹脂絶縁層を挟んだ導体回路同士は、バイアホ
ールにより接続されていることが望ましい。また、上記
多層プリント配線板において、上記導体回路は、アディ
ティブ法により形成されていることが望ましい。
【0010】また、上記多層プリント配線板の最外層に
は、光路用開口を有するソルダーレジスト層が形成され
ていることが望ましく、上記ソルダーレジスト層には、
ICチップ実装用基板を実装するための開口が形成され
ていることが望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の多層プリント配線
板について説明する。本発明の多層プリント配線板は、
基板の両面に導体回路と層間樹脂絶縁層とが積層形成さ
れた多層プリント配線板であって、最外層の層間樹脂絶
縁層上に光導波路が形成されていることを特徴とする。
【0012】本発明の多層プリント配線板には、導体回
路と光導波路とが形成されているため、光信号と電気信
号との両方を伝送することができ、また、多層プリント
配線板内に光導波路が内蔵されているため、光通信用端
末機器の小型化に寄与することができる。
【0013】上記多層プリント配線板は、最外層の層間
樹脂絶縁層上に光導波路が形成されている。従って、上
記光導波路を介して光信号の伝送を行うことができる。
【0014】上記光導波路としては、例えば、ポリマー
材料等からなる有機系光導波路、石英ガラス、化合物半
導体等からなる無機系光導波路等が挙げられる。これら
のなかでは、ポリマー材料等からなる有機系光導波路が
望ましい。層間樹脂絶縁層との密着性に優れ、加工が容
易だからである。
【0015】上記ポリマー材料としては、通信波長帯で
の吸収が少ないものであれば特に限定されず、例えば、
熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、感光性樹脂、熱硬化性樹
脂の一部が感光性化された樹脂、熱硬化性樹脂と熱可塑
性樹脂との樹脂複合体、感光性樹脂と熱可塑性樹脂との
複合体等が挙げられる。具体的には、例えば、PMMA
(ポリメチルメタクリレート)、重水素化PMMA、重
水素フッ素化PMMA等のアクリル樹脂、フッ素化ポリ
イミド等のポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、UV硬化性
エポキシ樹脂、ポリオレフィン系樹脂、重水素化シリコ
ーン樹脂等のシリコーン樹脂、ベンゾシクロブテンから
製造されるポリマー等が挙げられる。
【0016】また、上記光導波路には、上記樹脂成分以
外に、例えば、樹脂粒子、無機粒子、金属粒子等の粒子
が含まれていてもよい。これらの粒子を含ませることに
より上記光導波路と、層間樹脂絶縁層やソルダーレジス
ト層等との間で熱膨張係数の整合を図ることができるか
らである。上記樹脂粒子としては、例えば、熱硬化性樹
脂、熱可塑性樹脂、感光性樹脂、熱硬化性樹脂の一部が
感光性化された樹脂、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との
樹脂複合体、感光性樹脂と熱可塑性樹脂との複合体等か
らなるものが挙げられる。
【0017】具体的には、例えば、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポ
リフェニレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂等
の熱硬化性樹脂;これらの熱硬化性樹脂の熱硬化基(例
えば、エポキシ樹脂におけるエポキシ基)にメタクリル
酸やアクリル酸等を反応させ、アクリル基を付与した樹
脂;フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン(PE
S)、ポリスルフォン(PSF)、ポリフェニレンスル
ホン(PPS)、ポリフェニレンサルファイド(PPE
S)、ポリフェニルエーテル(PPE)、ポリエーテル
イミド(PI)等の熱可塑性樹脂;アクリル樹脂等の感
光性樹脂等からなるものが挙げられる。また、上記熱硬
化性樹脂と上記熱可塑性樹脂との樹脂複合体や、上記ア
クリル基を付与した樹脂や上記感光性樹脂と上記熱可塑
性樹脂との樹脂複合体からなるものを用いることもでき
る。また、上記樹脂粒子としては、ゴムからなる樹脂粒
子を用いることもできる。
【0018】また、上記無機粒子としては、例えば、ア
ルミナ、水酸化アルミニウム等のアルミニウム化合物、
炭酸カルシウム、水酸化カルシウム等のカルシウム化合
物、炭酸カリウム等のカリウム化合物、マグネシア、ド
ロマイト、塩基性炭酸マグネシウム等のマグネシウム化
合物、シリカ、ゼオライト等のケイ素化合物、チタニア
等のチタン化合物等からなるものが挙げられる。また、
シリカとチタニアとを一定の割合で混ぜ、溶融させて均
一化したものを用いてもよい。また、上記無機粒子とし
て、リンやリン化合物からなるものを用いることもでき
る。
【0019】上記金属粒子としては、例えば、金、銀、
銅、パラジウム、ニッケル、白金、鉄、亜鉛、鉛、アル
ミニウム、マグネシウム、カルシウム等からなるものが
挙げられる。これらの樹脂粒子、無機粒子および金属粒
子の粒子は、それぞれ単独で用いても良いし、2種以上
併用してもよい。
【0020】また、上記樹脂粒子等の粒子の形状は特に
限定されず、例えば、球状、楕円球状、破砕状、多面体
状等が挙げられる。また、上記粒子の粒径(粒子の一番
長い部分の長さ)は、通信波長より短いことが望まし
い。粒径が通信波長より長いと光信号の伝送を阻害する
ことがあるからである。また、上記範囲内の粒径を有す
る粒子であれば、2種類以上の異なる粒径の粒子を含有
していてもよい。
【0021】上記光導波路が含有する粒子の配合量は、
10〜80重量%であることが望ましく、20〜70重
量%であることがより望ましい。粒子の配合量が10重
量%未満であると、粒子を配合させる効果が得られない
ことがあり、粒子の配合量が80重量%を超えると、光
信号の伝送が阻害されることがあるからである。
【0022】また、上記光導波路の形状は特に限定され
ないが、その形成が容易であることから、シート状が好
ましい。また、上記光導波路の厚さは5〜100μmが
望ましく、その幅は5〜100μmが望ましい。上記幅
が5μm未満では、その形成が容易でないことがあり、
一方、上記幅が100μmを超えると、多層プリント配
線板を構成する導体回路等の設計の自由度を阻害する原
因となることがあるからである。
【0023】また、上記光導波路の厚さと幅との比は、
1:1に近いほうが望ましい。上記厚さと幅との比が
1:1からはずれれば、はずれるほど光信号を伝送する
際の損失が大きくなるからである。さらに、上記光導波
路が通信波長1.55μmのシングルモードの光導波路
である場合には、その厚さおよび幅は5〜15μmであ
ることがより望ましく、上記光導波路が通信波長0.8
5μmでマルチモードの光導波路である場合には、その
厚さおよび幅は20〜80μmであることがより望まし
い。
【0024】上記多層プリント配線板においては、光導
波路として、受光用光導波路と発光用光導波路とが形成
されていることが望ましい。上記受光用光導波路とは、
光ファイバ等を介して外部から送られてきた光信号を受
光素子へ伝送するための光導波路をいい、上記発光用光
導波路とは、発光素子から送られてきた光信号を光ファ
イバ等へ伝送するための光導波路をいう。上記受光用光
導波路と上記発光用光導波路とは同一の材料からなるも
のであることが望ましい。熱膨張係数等の整合がはかり
やすく、形成が容易であるからである。
【0025】また、上記光導波路には、光路変換ミラー
が形成されていることが望ましい。光路変換ミラーを形
成することにより、光路を所望の角度に変更することが
可能だからである。上記光路変換ミラーの形成は、後述
するように、例えば、光導波路の一端を切削することに
より行うことができる。
【0026】また、本発明の多層プリント配線板におい
て、層間樹脂絶縁層を挟んだ導体回路間は、バイアホー
ルにより接続されていることが望ましい。導体回路同士
をバイアホールで接続することにより、導体回路を高密
度で配線することができるとともに、導体回路の設計の
自由度が向上するため、光導波路の形成領域を容易に確
保することができる。また、上記導体回路は、後述する
多層プリント配線板の製造方法の説明にあるように、ア
ディティブ法により形成されていることが望ましい。ア
ディティブ法は、その間隔が50μm以下の微細配線の
導体回路を形成するのに適しているからである。なお、
上記アディティブ法は、フルアディティブ法であっても
よいし、セミアディティブ法であってもよい。また、上
記導体回路は、ビルドアップ法により形成されていても
よい。
【0027】また、本発明の多層プリント配線板の最外
層には、光路用開口を有するソルダーレジスト層が形成
されていることが望ましい。上記ソルダーレジスト層を
形成することにより、最外層の層間樹脂絶縁層上に形成
された光導波路を保護することができるとともに、光信
号を伝送するための光路を確保することができるからで
ある。また、上記ソルダーレジスト層には、ICチップ
実装用基板を実装するための開口や、表面実装型電子部
品を実装するための開口が形成されていることが望まし
く、特に、ICチップ実装用基板を実装するためのBG
Aパッドの開口が形成されていることが望ましい。ソル
ダーレジスト層に上記した開口が形成されている場合に
は、多層プリント配線板の表面にICチップ実装用基板
や表面実装型電子部品を実装することができ、具体的に
は、例えば、多層プリント配線板の光導波路を形成した
側には、ICチップとともに発光素子や受光素子が実装
してあるBGA等のICチップ実装用基板を実装するこ
とができる。
【0028】また、光導波路が形成されなかった側にも
ソルダーレジスト層は形成されていてもよく、このソル
ダーレジスト層には、表面実装型電子部品等を実装する
ための開口が形成されていてもよい。このような開口が
形成されている場合には、該開口に、必要に応じて、表
面実装用パッドを形成した後、表面実装型電子部品を実
装することができる。また、この開口には、PGA(Pi
n Grid Array)やBGA(Ball Grid Array)を配設した
りすることもでき、これにより多層プリント配線板と外
部基板等とを電気的に接続することができる。
【0029】また、本発明の多層プリント配線板におい
て、上記光導波路が形成されている側に、発光素子や受
光素子等の光学素子が実装された外部基板 (ICチップ
実装用基板等)を半田バンプを介して接続した場合に
は、半田が有するセルフアライメント作用により上記多
層プリント配線板と上記外部基板とを確実に所定の位置
に配置することができる。そのため、本発明の多層プリ
ント配線板における光導波路の取り付け位置と、上記外
部基板における光学素子の取り付け位置とが正確であれ
ば、両者の間で正確な光信号の伝送を行うことができ
る。
【0030】なお、セルフアライメント作用とは、リフ
ロー処理時に半田が自己の有する流動性により開口の中
央付近により安定な形状で存在しようとする作用をい
い、この作用は、半田がソルダーレジスト層にはじかれ
るとともに、半田が金属に付く場合には、球形になろう
とする表面張力が強く働くために起こるものと考えられ
る。このセルフアライメント作用を利用した場合、上記
半田バンプを介して、上記多層プリント配線板上と、上
記外部基板とを接続する際に、リフロー前には両者に位
置ズレが発生していたとしても、リフロー時に上記外部
基板が移動し、該外部基板を上記多層プリント配線板上
の正確な位置に取り付けることができる。
【0031】以下、上記した構成からなる多層プリント
配線板の実施形態の一例について、図面を参照しながら
説明する。図1は、本発明の多層プリント配線板の一実
施形態を模式的に示す断面図である。
【0032】図1に示すように、多層プリント配線板1
00は、基板101の両面に導体回路104と層間樹脂
絶縁層102とが積層形成され、基板101を挟んだ導
体回路同士、および、層間樹脂絶縁層102を挟んだ導
体回路同士は、それぞれ、スルーホール109およびバ
イアホール107により電気的に接続されている。ま
た、最外層の層間樹脂絶縁層102a上には、光変換ミ
ラー119(119a、119b)を備えた光導波路1
18(118a、118b)が形成されている。この光
導波路118a、118bは、一方が受光用光導波路で
あり、他方が発光用光導波路である。さらに、多層プリ
ント配線板100の最外層には、光路用開口111(1
11a、111b)と半田バンプ117とを備えたソル
ダーレジスト層114が形成されており、光路用開口1
11は光導波路118の直上に形成されている。
【0033】このような構成からなる多層プリント配線
板100では、光ファイバ(図示せず)等を介して外部
から送られてきた光信号が、光導波路118aに導入さ
れ、光路変換ミラー119aおよび光路用開口111a
を介して受光素子(図示せず)等に送られることとな
る。また、発光素子(図示せず)等から送り出された光
信号は、光路用開口111bから光変換ミラー119b
介して光導波路118bに導入され、さらに、光ファイ
バ(図示せず)等を介して光信号として外部に送りださ
れることとなる。
【0034】また、半田バンプ117を介して、ICチ
ップ実装用基板やその他の外部基板(図示せず)等を接
続した場合には、多層プリント配線板100とICチッ
プ実装用基板等とを電気的に接続することができ、さら
に、このICチップ実装用基板等に光学素子が実装され
ている場合には、多層プリント配線板100と外部基板
との間で光信号と電気信号とを伝送することができる。
なお、このような構成からなる本発明の多層プリント配
線板は、ソルダーレジスト層にICチップ実装用基板や
表面実装型電子部品を実装するための開口を形成する
か、否か、また、BGAやPGAを配設するか、否か等
を適宜選択することにより、パッケージ基板、マザーボ
ード、ドーターボード等として用いることができる。
【0035】次に、本発明の多層プリント配線板を製造
する方法について説明する。 (1)絶縁性基板を出発材料とし、まず、該絶縁性基板
上に導体回路を形成する。上記絶縁性基板としては、例
えば、ガラスエポキシ基板、ポリエステル基板、ポリイ
ミド基板、ビスマレイミド−トリアジン(BT)樹脂基
板、熱硬化性ポリフェニレンエーテル基板、銅張積層
板、RCC基板等が挙げられる。また、窒化アルミニウ
ム基板等のセラミック基板や、シリコン基板を用いても
よい。上記導体回路は、例えば、上記絶縁性基板の表面
に無電解めっき処理等によりベタの導体層を形成した
後、エッチング処理を施すことにより形成することがで
きる。また、銅張積層板やRCC基板にエッチング処理
を施すことにより形成してもよい。
【0036】また、上記絶縁性基板を挟んだ導体回路間
の接続をスルーホールにより行う場合には、例えば、上
記絶縁性基板にドリルやレーザ等を用いて貫通孔を形成
した後、無電解めっき処理等を施すことによりスルーホ
ールを形成しておく。なお、上記貫通孔の直径は、通
常、100〜300μmである。また、スルーホールを
形成した場合には、該スルーホール内に樹脂充填材を充
填することが望ましい。
【0037】(2)次に、必要に応じて、導体回路の表
面に粗化形成処理を施す。上記粗化形成処理としては、
例えば、黒化(酸化)−還元処理、第二銅錯体と有機酸
塩とを含むエッチング液等を用いたエッチング処理、C
u−Ni−P針状合金めっきによる処理等を挙げること
ができる。ここで、粗化面を形成した場合、該粗化面の
平均粗度は、通常、0.1〜5μmが望ましく、導体回
路と層間樹脂絶縁層との密着性、導体回路の電気信号伝
送能に対する影響等を考慮すると2〜4μmがより望ま
しい。なお、この粗化形成処理は、スルーホール内に樹
脂充填材を充填する前に行い、スルーホールの壁面にも
粗化面を形成してもよい。スルーホールと樹脂充填材と
の密着性が向上するからである。
【0038】(3)次に、導体回路を形成した基板上
に、熱硬化性樹脂、感光性樹脂、熱硬化性樹脂の一部が
アクリル化された樹脂や、これらと熱可塑性樹脂と含む
樹脂複合体からなる未硬化の樹脂層を形成するか、また
は、熱可塑性樹脂からなる樹脂層を形成する。上記未硬
化の樹脂層は、未硬化の樹脂をロールコーター、カーテ
ンコーター等により塗布したり、未硬化(半硬化)の樹
脂フィルムを熱圧着したりすることにより形成すること
ができる。また、上記熱可塑性樹脂からなる樹脂層は、
フィルム上に成形した樹脂成形体を熱圧着することによ
り形成することができる。
【0039】これらのなかでは、未硬化(半硬化)の樹
脂フィルムを熱圧着する方法が望ましく、樹脂フィルム
の圧着は、例えば、真空ラミネータ等を用いて行うこと
ができる。また、圧着条件は特に限定されず、樹脂フィ
ルムの組成等を考慮して適宜選択すればよいが、通常
は、圧力0.25〜1.0MPa、温度40〜70℃、
真空度13〜1300Pa、時間10〜120秒程度の
条件で行うことが望ましい。
【0040】上記熱硬化性樹脂としては、例えば、エポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエス
テル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリオレフィン系樹
脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレン樹
脂、フッ素樹脂等が挙げられる。上記エポキシ樹脂の具
体例としては、例えば、フェノールノボラック型、クレ
ゾールノボラック型等のノボラック型エポキシ樹脂や、
ジシクロペンタジエン変成した脂環式エポキシ樹脂等が
挙げられる。
【0041】上記感光性樹脂としては、例えば、アクリ
ル樹脂等が挙げられる。また、上記熱硬化性樹脂の一部
をアクリル化した樹脂としては、例えば、上記した熱硬
化性樹脂の熱硬化基とメタクリル酸やアクリル酸とをア
クリル化反応させたもの等が挙げられる。
【0042】上記熱可塑性樹脂としては、例えば、フェ
ノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリ
スルフォン(PSF)、ポリフェニレンスルフォン(P
PS)ポリフェニレンサルファイド(PPES)、ポリ
フェニレンエーテル(PPE)ポリエーテルイミド(P
I)等が挙げられる。
【0043】また、上記樹脂複合体としては、熱硬化性
樹脂や感光性樹脂(熱硬化性樹脂の一部をアクリル化し
た樹脂も含む)と熱可塑性樹脂とを含むものであれば特
に限定されず、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との具体的
な組み合わせとしては、例えばフェノール樹脂/ポリエ
ーテルスルフォン、ポリイミド樹脂/ポリスルフォン、
エポキシ樹脂/ポリエーテルスルフォン、エポキシ樹脂
/フェノキシ樹脂等が挙げられる。また、感光性樹脂と
熱可塑性樹脂との具体的な組み合わせとしては、例え
ば、アクリル樹脂/フェノキシ樹脂、エポキシ基の一部
をアクリル化したエポキシ樹脂/ポリエーテルスルフォ
ン等が挙げられる。
【0044】また、上記樹脂複合体における熱硬化性樹
脂や感光性樹脂と熱可塑性樹脂との配合比率は、熱硬化
性樹脂または感光性樹脂/熱可塑性樹脂=95/5〜5
0/50が望ましい。耐熱性を損なうことなく、高い靱
性値を確保することができるからである。
【0045】また、上記樹脂層は、2層以上の異なる樹
脂層から構成されていてもよい。具体的には、例えば、
下層が熱硬化性樹脂または感光性樹脂/熱可塑性樹脂=
50/50の樹脂複合体から形成され、上層が熱硬化性
樹脂または感光性樹脂/熱可塑性樹脂=90/10の樹
脂複合体から形成されている等である。このような構成
にすることにより、絶縁性基板等との優れた密着性を確
保するとともに、後工程でバイアホール用開口等を形成
する際の形成容易性を確保することができる。
【0046】また、上記樹脂層は、粗化面形成用樹脂組
成物を用いて形成してもよい。上記粗化面形成用樹脂組
成物とは、例えば、酸、アルカリおよび酸化剤から選ば
れる少なくとも1種からなる粗化液に対して難溶性の未
硬化の耐熱性樹脂マトリックス中に、酸、アルカリおよ
び酸化剤から選ばれる少なくとも1種からなる粗化液に
対して可溶性の物質が分散されたものである。なお、上
記「難溶性」および「可溶性」という語は、同一の粗化
液に同一時間浸漬した場合に、相対的に溶解速度の早い
ものを便宜上「可溶性」といい、相対的に溶解速度の遅
いものを便宜上「難溶性」と呼ぶ。
【0047】上記耐熱性樹脂マトリックスとしては、層
間樹脂絶縁層に上記粗化液を用いて粗化面を形成する際
に、粗化面の形状を保持することができるものが好まし
く、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、これらの複
合体等が挙げられる。また、感光性樹脂を用いることに
より、層間樹脂絶縁層に露光、現像処理を用いてバイア
ホール用開口を形成してもよい。
【0048】上記熱硬化性樹脂としては、例えば、エポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレ
フィン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。また、上記熱
硬化性樹脂を感光化する場合は、メタクリル酸やアクリ
ル酸等を用い、熱硬化基を(メタ)アクリル化反応させ
る。
【0049】上記エポキシ樹脂としては、例えば、クレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノールF型エポキシ
樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエ
ン型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基
を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物、
トリグリシジルイソシアヌレート、脂環式エポキシ樹脂
等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種
以上併用してもよい。それにより、耐熱性等に優れるも
のとなる。
【0050】上記熱可塑性樹脂としては、例えば、フェ
ノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォ
ン、ポリフェニレンスルフォン、ポリフェニレンサルフ
ァイド、ポリフェニルエーテル、ポリエーテルイミド等
が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以
上併用してもよい。
【0051】上記酸、アルカリおよび酸化剤から選ばれ
る少なくとも1種からなる粗化液に対して可溶性の物質
としては、例えば、無機粒子、樹脂粒子、金属粒子、ゴ
ム粒子、液相樹脂、液相ゴム等が挙げられ、これらのな
かでは、無機粒子、樹脂粒子および金属粒子が望まし
い。また、これらは単独で用いても良いし、2種以上併
用してもよい。
【0052】上記無機粒子としては、例えば、アルミ
ナ、水酸化アルミニウム等のアルミニウム化合物、炭酸
カルシウム、水酸化カルシウム等のカルシウム化合物、
炭酸カリウム等のカリウム化合物、マグネシア、ドロマ
イト、塩基性炭酸マグネシウム、タルク等のマグネシウ
ム化合物、シリカ、ゼオライト等のケイ素化合物、チタ
ニア等のチタン化合物等からなるものが挙げられる。こ
れらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよ
い。上記アルミナ粒子は、ふっ酸で溶解除去することが
でき、炭酸カルシウムは塩酸で溶解除去することができ
る。また、ナトリウム含有シリカやドロマイトはアルカ
リ水溶液で溶解除去することができる。
【0053】上記樹脂粒子としては、例えば、熱硬化性
樹脂、熱可塑性樹脂等からなるものが挙げられ、酸、ア
ルカリおよび酸化剤から選ばれる少なくとも1種からな
る粗化液に浸漬した場合に、上記耐熱性樹脂マトリック
スよりも溶解速度の早いものであれば特に限定されず、
具体的には、例えば、アミノ樹脂(メラミン樹脂、尿素
樹脂、グアナミン樹脂等)、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレ
ン樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、ビスマレイ
ミド−トリアジン樹脂等からなるものが挙げられる。こ
れらは、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよ
い。なお、上記樹脂粒子は予め硬化処理されていること
が必要である。硬化させておかないと上記樹脂粒子が樹
脂マトリックスを溶解させる溶剤に溶解してしまうた
め、均一に混合されてしまい、酸や酸化剤で樹脂粒子の
みを選択的に溶解除去することができないからである。
【0054】上記金属粒子としては、例えば、金、銀、
銅、スズ、亜鉛、ステンレス、アルミニウム、ニッケ
ル、鉄、鉛等からなるものが挙げられる。これらは、単
独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。また、上
記金属粒子は、絶縁性を確保するために、表層が樹脂等
により被覆されていてもよい。
【0055】上記可溶性の物質を、2種以上混合して用
いる場合、混合する2種の可溶性の物質の組み合わせと
しては、樹脂粒子と無機粒子との組み合わせが望まし
い。両者とも導電性が低くいため、層間樹脂絶縁層の絶
縁性を確保することができるとともに、難溶性樹脂との
間で熱膨張の調整が図りやすく、粗化面形成用樹脂組成
物からなる層間樹脂絶縁層にクラックが発生せず、層間
樹脂絶縁層と導体回路との間で剥離が発生しないからで
ある。
【0056】上記粗化液として用いる酸としては、例え
ば、リン酸、塩酸、硫酸、硝酸や、蟻酸、酢酸等の有機
酸等が挙げられるが、これらのなかでは有機酸を用いる
ことが望ましい。粗化処理した場合に、バイアホールか
ら露出する金属導体層を腐食させにくいからである。ま
た、上記アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等が挙げられる。上記酸化剤としては、例え
ば、クロム酸、クロム硫酸、アルカリ性過マンガン酸塩
(過マンガン酸カリウム等)の水溶液等を用いることが
望ましい。
【0057】上記可溶性の物質の平均粒径は、10μm
以下が望ましい。また、平均粒径が2μm以下の平均粒
径の相対的に大きな粗粒子と平均粒径が相対的に小さな
微粒子とを組み合わせて使用してもよい。即ち、平均粒
径が0.1〜0.8μmの可溶性の物質と平均粒径が
0.8〜2.0μmの可溶性の物質とを組み合わせる等
である。
【0058】このように、平均粒子と相対的に大きな粗
粒子と平均粒径が相対的に小さな微粒子とを組み合わせ
ることにより、無電解めっき膜の溶解残渣をなくし、め
っきレジスト下のパラジウム触媒量を少なくし、さら
に、浅くて複雑な粗化面を形成することができる。さら
に、複雑な粗化面を形成することにより、粗化面の凹凸
が小さくても実用的なピール強度を維持することができ
る。
【0059】(4)次に、その材料として熱硬化性樹脂
や樹脂複合体を用いた層間樹脂絶縁層を形成する場合に
は、未硬化の樹脂絶縁層に硬化処理を施すとともに、バ
イアホール用開口を形成し、層間樹脂絶縁層とする。ま
た、この工程では、必要に応じて、貫通孔を形成しても
よい。上記バイアホール用開口は、レーザ処理により形
成することが望ましい。また、層間樹脂絶縁層の材料と
して感光性樹脂を用いた場合には、露光現像処理により
形成してもよい。
【0060】また、その材料として熱可塑性樹脂を用い
た層間樹脂絶縁層を形成する場合には、熱可塑性樹脂か
らなる樹脂層にバイアホール用開口を形成し、層間樹脂
絶縁層とする。この場合、バイアホール用開口は、レー
ザ処理を施すことにより形成することができる。また、
この工程で貫通孔を形成する場合、該貫通孔は、ドリル
加工やレーザ処理等により形成すればよい。
【0061】上記レーザ処理に使用するレーザとして
は、例えば、炭酸ガスレーザ、紫外線レーザ、エキシマ
レーザ等が挙げられる。これらのなかでは、エキシマレ
ーザや短パルスの炭酸ガスレーザが望ましい。
【0062】また、エキシマレーザのなかでも、ホログ
ラム方式のエキシマレーザを用いることが望ましい。ホ
ログラム方式とは、レーザ光をホログラム、集光レン
ズ、レーザマスク、転写レンズ等を介して目的物に照射
する方式であり、この方式を用いることにより、一度の
照射で樹脂フィルム層に多数の開口を効率的に形成する
ことができる。
【0063】また、炭酸ガスレーザを用いる場合、その
パルス間隔は、10-4〜10-8秒であることが望まし
い。また、開口を形成するためのレーザを照射する時間
は、10〜500μ秒であることが望ましい。また、光
学系レンズと、マスクとを介してレーザ光を照射するこ
とにより、一度に多数のバイアホール用開口を形成する
ことができる。光学系レンズとマスクとを介することに
より、同一強度で、かつ、照射強度が同一のレーザ光を
複数の部分に照射することができるからである。このよ
うにしてバイアホール用開口を形成した後、必要に応じ
て、デスミア処理を施してもよい。
【0064】(5)次に、バイアホール用開口の内壁を
含む層間樹脂絶縁層の表面に薄膜導体層を形成する。上
記薄膜導体層は、例えば、無電解めっき、スパッタリン
グ等の方法により形成することができる。
【0065】上記薄膜導体層の材質としては、例えば、
銅、ニッケル、スズ、亜鉛、コバルト、タリウム、鉛等
が挙げられる。これらのなかでは、電気特性、経済性等
に優れる点から銅や銅およびニッケルからなるものが望
ましい。また、上記薄膜導体層の厚さとしては、無電解
めっきにより薄膜導体層を形成する場合には、0.3〜
2.0μmが望ましく、0.6〜1.2μmがより望ま
しい。また、スパッタリングにより形成する場合には、
0.1〜1.0μmが望ましい。なお、無電解めっきに
より薄膜導体層を形成する場合には、予め、層間樹脂絶
縁層の表面に触媒を付与しておく。上記触媒としては、
例えば、塩化パラジウム等が挙げられる。
【0066】また、上記薄膜導体層を形成する前に、層
間樹脂絶縁層の表面に粗化面を形成しておいてもよい。
粗化面を形成することにより、層間樹脂絶縁層と薄膜導
体層との密着性を向上させることができる。
【0067】また、上記(4)の工程で貫通孔を形成し
た場合には、層間樹脂絶縁層上に薄膜導体層を形成する
際に、貫通孔の壁面にも薄膜導体層を形成することによ
りスルーホールとしてもよい。
【0068】(6)次いで、その表面に薄膜導体層が形
成された基板の上にめっきレジストを形成する。上記め
っきレジストは、例えば、感光性ドライフィルムを張り
付けた後、めっきレジストパターンが描画されたガラス
基板等からなるフォトマスクを密着配置し、露光現像処
理を施すことにより形成することができる。
【0069】(7)その後、薄膜導体層をめっきリード
として電解めっきを行い、上記めっきレジスト非形成部
に電解めっき層を形成する。上記電解めっきとしては、
銅めっきが望ましい。また、上記電解めっき層の厚さ
は、5〜20μmが望ましい。その後、上記めっきレジ
ストと該めっきレジスト下の無電解めっき膜および薄膜
導体層とを除去することにより導体回路(バイアホール
を含む)を形成することができる。上記めっきレジスト
の除去は、例えば、アルカリ水溶液等を用いて行えばよ
く、上記薄膜導体層の除去は、硫酸と過酸化水素との混
合液、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、塩化第
二鉄、塩化第二銅等のエッチング液を用いて行えばよ
い。また、上記導体回路を形成した後、必要に応じて、
層間樹脂絶縁層上の触媒を酸や酸化剤を用いて除去して
もよい。電気特性の低下を防止することができるからで
ある。このような(5)〜(7)の工程を経ることによ
り導体回路を形成することができる。
【0070】なお、上記(5)〜(7)の方法は、セミ
アディティブ法であるが、この方法に代えて、フルアデ
ィティブ法により導体回路を形成してもよい。具体的に
は,上記(5)と同様の方法で形成した薄膜導体層上の
全面に電解めっき層を形成した後、該電解めっき層上の
一部にドライフィルムを用いてエッチングレジストを形
成し、その後、エッチングレジスト非形成部下の電解め
っき層および薄膜導体層をエッチングにより除去し、さ
らに、エッチングレジストを剥離することにより独立し
た導体回路を形成してもよい。
【0071】このようなアディティブ法は、サブトラク
ティブ法等の他の導体回路の製造方法に比べ、エッチン
グ精度が高いため、より微細な導体回路を形成すること
ができるとともに、導体回路設計の自由度が向上し、層
間樹脂絶縁層上に光導波路の形成領域を容易に確保する
ことができる。また、ビルドアップ法により導体回路を
形成してもよい。
【0072】また、上記(4)および(5)の工程にお
いてスルーホールを形成した場合には、該スルーホール
内に樹脂充填材を充填してもよい。また、スルーホール
内に樹脂充填材を充填した場合、必要に応じて、無電解
めっきを行うことにより樹脂充填材層の表層部を覆う蓋
めっき層を形成してもよい。
【0073】(8)次に、蓋めっき層を形成した場合に
は、必要に応じて、該蓋めっき層の表面に粗化処理を行
い、さらに、必要に応じて、(3)〜(7)の工程を繰
り返すことにより、その両面に層間樹脂絶縁層と導体回
路とを積層形成する。なお、この工程では、スルーホー
ルを形成してもよいし、形成しなくてもよい。
【0074】(9)次に、最外層の層間樹脂絶縁層上の
導体回路非形成部に光導波路を形成する。ポリマー材料
等からなる有機系光導波路を形成する場合は、予め、基
材や離型フィルム上でフィルム状に成形しておいた光導
波路形成用フィルムを層間樹脂絶縁層上に張り付けた
り、層間樹脂絶縁層上に直接形成することより、光導波
路を形成することができる。具体的には、選択重合法、
反応性イオンエッチングとフォトリソグラフィーとを用
いる方法、直接露光法、射出成形を用いる方法、フォト
ブリーチング法、これらを組み合わせた方法等を用いて
形成することができる。なお、これらの方法は、光導波
路を基材や離型フィルム上に形成する場合にも、層間樹
脂絶縁層上に形成する直接形成する場合にも用いること
ができる。また、石英ガラス、化合物半導体等からなる
無機系光導波路を形成する場合は、例えば、LiNbO
3 、LiTaO3 等の無機材料を液相エピタキシヤル
法、化学堆積法(CVD)、分子線エピタキシヤル法等
により成膜させたり、予め、所定の形状に成形しておい
た石英ガラス等の無機系光導波路を接着剤を介して取り
付けることにより行うことができる。
【0075】また、上記光導波路には、光路変換ミラー
を形成することが望ましい。上記光路変換ミラーは、光
導波路を層間樹脂絶縁層上に取り付ける前に形成してお
いてもよいし、層間樹脂絶縁層上に取り付けた後に形成
してもよいが、該光導波路を層間樹脂絶縁層上に直接形
成する場合を除いて、予め光路変換ミラーを形成してお
くことが望ましい。作業を容易に行うことができ、ま
た、作業時に多層プリント配線板を構成する他の部材、
例えば、導体回路や層間樹脂絶縁層等に傷を付けたり、
これらを破損させたりするおそれがないからである。
【0076】上記光路変換ミラーを形成する方法として
は特に限定されず、従来公知の形成方法を用いることが
できる。具体的には、先端がV形90°のダイヤモンド
ソーや刃物による機械加工、反応性イオンエッチングに
よる加工、レーザアブレーション等を用いることができ
る。
【0077】(10)次に、必要に応じて、光導波路を
形成した基板の最外層にソルダーレジスト層を形成す
る。上記ソルダーレジスト層は、例えば、ポリフェニレ
ンエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、熱
可塑性エラストマー、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等
からなるソルダーレジスト組成物を用いて形成すること
ができる。
【0078】また、上記以外のソルダーレジスト組成物
としては、例えば、ノボラック型エポキシ樹脂の(メ
タ)アクリレート、イミダゾール硬化剤、2官能性(メ
タ)アクリル酸エステルモノマー、分子量500〜50
00程度の(メタ)アクリル酸エステルの重合体、ビス
フェノール型エポキシ樹脂等からなる熱硬化性樹脂、多
価アクリル系モノマー等の感光性モノマー、グリコール
エーテル系溶剤などを含むペースト状の流動体が挙げら
れ、その粘度は25℃で1〜10Pa・sに調整されて
いることが望ましい。最外層に上記ソルダーレジスト層
を形成することにより、上記光導波路を損傷や熱等から
保護することができる。
【0079】(11)次に、上記ソルダーレジスト層に
光路用開口と、必要に応じて、ICチップ実装用基板や
表面実装型電子部品を実装するための開口を形成する。
上記ICチップ実装用基板等を実装するための開口と光
路用開口との形成は、バイアホール用開口を形成する方
法と同様の方法、即ち、露光現像処理やレーザ処理を用
いて行うことができる。また、ソルダーレジスト層を形
成する際に、予め、所望の位置に開口を有する樹脂フィ
ルムを作製し、該樹脂フィルムを張り付けることによ
り、ICチップ実装用基板等を実装するための開口、お
よび、光路用開口を有するソルダーレジスト層を形成し
てもよい。
【0080】これらのなかでは、ソルダーレジスト層を
形成する際に、その材料として感光性樹脂を含む樹脂組
成物を塗布し、露光現像処理を施すことによりICチッ
プ実装用基板等を実装するための開口と光路用開口とを
形成する方法を選択することが望ましい。露光現像処理
により光路用開口を形成する場合には、開口形成時に、
該光路用開口の下に存在する光導波路に傷を付けるおそ
れがないからである。
【0081】上記ICチップ実装用基板等を実装するた
めの開口の開口径は、500〜1000μmが望まし
く、上記光路用開口の開口径は、100〜500μmが
望ましい。また、上記ICチップ実装用基板等を実装す
るための開口や上記光路用開口の形状は特に限定され
ず、例えば、円柱状、楕円柱状、四角柱状、多角柱状等
が挙げられる。
【0082】(12)次に、ICチップ実装用基板等を
実装するための開口を形成することにより露出した導体
回路部分を、必要に応じて、ニッケル、パラジウム、
金、銀、白金等の耐食性金属により被覆し、表面実装用
パッドとする。これらのなかでは、ニッケル−金、ニッ
ケル−銀、ニッケル−パラジウム、ニッケル−パラジウ
ム−金等の金属により被覆層を形成することが望まし
い。上記被覆層は、例えば、めっき、蒸着、電着等によ
り形成することができるが、これらのなかでは、被覆層
の均一性に優れるという点からめっきにより形成するこ
とが望ましい。
【0083】(13)次に、必要に応じて、上記表面実
装用パッドに相当する部分に開口部が形成されたマスク
を介して、上記表面実装用パッドに半田ペースト(例え
ば、Sn/Ag=96.5/3.5等)を充填した後、
リフローすることにより半田バンプを形成する。また、
光導波路を形成する面と反対側のソルダーレジスト層で
は、外部基板接続面に導電性接着剤等を用いてピンを配
設したり、半田ボールを形成したりすることにより、P
GA(Pin Grid Array)やBGA(Ball Grid Array)と
してもよい。上記ピンとしては特に限定されないが、T
型のピンが望ましい。また、その材質としては、例え
ば、コバール、42アロイ等が挙げられる。また、ここ
では、半田ペーストを充填した後、リフローする前に、
ICチップ実装用基板や、その他の表面実装型電子部品
を搭載し、その後、リフローすることにより半田付けを
行ってもよい。なお、この場合、ICチップ実装用基板
や表面実装型電子部品を搭載 (半田付け)する順序は特
に限定されないが、接続端子数の多いものを後に搭載す
ることが望ましい。
【0084】また、この工程で、半田バンプや、PG
A、BGAを形成しなくても、ICチップ実装用基板の
BGAや、表面実装型電子部品に形成されたバンプと、
上記表面実装用パッドとを接続することにより、多層プ
リント配線板にICチップ実装用基板や表面実装型電子
部品を実装することができる。このような工程を経るこ
とにより、本発明の多層プリント配線板を製造すること
ができる。
【0085】
【実施例】以下、本発明をさらに詳細に説明する。 (実施例1) A.層間樹脂絶縁層用樹脂フィルムの作製 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量46
9、油化シェルエポキシ社製エピコート1001)30
重量部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキ
シ当量215、大日本インキ化学工業社製 エピクロン
N−673)40重量部、トリアジン構造含有フェノー
ルノボラック樹脂(フェノール性水酸基当量120、大
日本インキ化学工業社製 フェノライトKA−705
2)30重量部をエチルジグリコールアセテート20重
量部、ソルベントナフサ20重量部に攪拌しながら加熱
溶解させ、そこへ末端エポキシ化ポリブタジエンゴム
(ナガセ化成工業社製 デナレックスR−45EPT)
15重量部と2−フェニル−4、5−ビス(ヒドロキシ
メチル)イミダゾール粉砕品1.5重量部、微粉砕シリ
カ2重量部、シリコン系消泡剤0.5重量部を添加しエ
ポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組
成物を厚さ38μmのPETフィルム上に乾燥後の厚さ
が50μmとなるようにロールコーターを用いて塗布し
た後、80〜120℃で10分間乾燥させることによ
り、層間樹脂絶縁層用樹脂フィルムを作製した。
【0086】B.貫通孔充填用樹脂組成物の調製 ビスフェノールF型エポキシモノマー(油化シェル社
製、分子量:310、YL983U)100重量部、表
面にシランカップリング剤がコーティングされた平均粒
径が1.6μmで、最大粒子の直径が15μm以下のS
iO2 球状粒子(アドテック社製、CRS 1101−
CE)170重量部およびレベリング剤(サンノプコ社
製 ペレノールS4)1.5重量部を容器にとり、攪拌
混合することにより、その粘度が23±1℃で45〜4
9Pa・sの樹脂充填材を調製した。なお、硬化剤とし
て、イミダゾール硬化剤(四国化成社製、2E4MZ−
CN)6.5重量部を用いた。
【0087】C.多層プリント配線板の製造 (1)厚さ0.8mmのガラスエポキシ樹脂またはBT
(ビスマレイミドトリアジン)樹脂からなる絶縁性基板
1の両面に18μmの銅箔8がラミネートされている銅
張積層板を出発材料とした(図2(a)参照)。まず、
この銅張積層板をドリル削孔し、無電解めっき処理を施
し、パターン状にエッチングすることにより、基板1の
両面に導体回路4とスルーホール9とを形成した。
【0088】(2)スルーホール9および導体回路4を
形成した基板を水洗いし、酸性脱脂した後、ソフトエッ
チングし、次いで、エッチング液を基板の両面にスプレ
イで吹きつけた後、搬送ロールで送ることでそのスルー
ホール9を含む導体回路4の表面に粗化面(図示せず)
を形成した(図2(b)参照)。エッチング液として、
イミダゾール銅 (II)錯体10重量部、グリコール酸7
重量部、塩化カリウム5重量部からなるエッチング液
(メック社製、メックエッチボンド)を使用した。
【0089】(3)上記Bに記載した樹脂充填材を調製
した後、下記の方法により調製後24時間以内に、スル
ーホール9内および基板1の片面の導体回路非形成部と
導体回路4の外縁部とに樹脂充填材10′の層を形成し
た。すなわち、まず、スキージを用いてスルーホール内
に樹脂充填材を押し込んだ後、100℃、20分の条件
で乾燥させた。次に、導体回路非形成部に相当する部分
が開口したマスクを基板上に載置し、スキージを用いて
凹部となっている導体回路非形成部にも樹脂充填材を充
填し、100℃、20分の条件で乾燥させることにより
樹脂充填材10′の層を形成した。ついで、他方の面の
導体回路非形成部と導体回路の外縁部とにも同様にして
樹脂充填材10′の層を形成した(図2(c)参照)。
【0090】(4)上記(3)の処理を終えた基板の片
面を、♯600のベルト研磨紙(三共理化学社製)を用
いたベルトサンダー研磨により、導体回路4の表面やス
ルーホール9のランド表面に樹脂充填材10′が残らな
いように研磨し、次いで、上記ベルトサンダー研磨によ
る傷を取り除くためのバフ研磨を行った。このような一
連の研磨を基板の他方の面についても同様に行った。次
いで、100℃で1時間、120℃で3時間、150℃
で1時間、180℃で7時間の加熱処理を行って樹脂充
填材層10を形成した。
【0091】このようにして、スルーホール9や導体回
路非形成部に形成された樹脂充填材10の表層部および
導体回路4の表面を平坦化し、樹脂充填材10と導体回
路4の側面とが粗化面を介して強固に密着し、また、ス
ルーホール9の内壁面と樹脂充填材10とが粗化面を介
して強固に密着した絶縁性基板を得た(図2(d)参
照)。この工程により、樹脂充填材層10の表面と導体
回路4の表面とが同一平面となる。
【0092】(5)上記基板を水洗、酸性脱脂した後、
ソフトエッチングし、次いで、エッチング液を基板の両
面にスプレイで吹き付けて、導体回路4の表面とスルー
ホール9のランド表面と内壁とをエッチングすることに
より、導体回路4の全表面に粗化面を形成した。エッチ
ング液として、イミダゾール銅(II)錯体10重量
部、グリコール酸7重量部、塩化カリウム5重量部を含
むエッチング液(メック社製、メックエッチボンド)を
使用した。
【0093】(6)次に、上記Aで作製した基板より少
し大きめの層間樹脂絶縁層用樹脂フィルムを基板上に載
置し、圧力0.4MPa、温度80℃、圧着時間10秒
の条件で仮圧着して裁断した後、さらに、以下の方法に
より真空ラミネータ装置を用いて貼り付けることにより
層間樹脂絶縁層2を形成した(図2(e)参照)。すな
わち、層間樹脂絶縁層用樹脂フィルムを基板上に、真空
度65Pa、圧力0.4MPa、温度80℃、時間60
秒の条件で本圧着し、その後、170℃で30分間熱硬
化させた。
【0094】(7)次に、層間樹脂絶縁層2上に、厚さ
1.2mmの貫通孔が形成されたマスクを介して、波長
10.4μmのCO2 ガスレーザにて、ビーム径4.0
mm、トップハットモード、パルス幅8.0μ秒、マス
クの貫通孔の径1.0mm、1ショットの条件で層間樹
脂絶縁層2に、直径80μmのバイアホール用開口6を
形成した(図3(a)参照)。
【0095】(8)次に、日本真空技術社製、SV−4
540を用いてプラズマ処理を行い、層間樹脂絶縁層2
の表面を粗化した。ここで、不活性ガスとしてはアルゴ
ンガスを使用し、電力200W、ガス圧0.6Pa、温
度70℃の条件で2分間プラズマ処理を行った。次に、
同じ装置を用い、内部のアルゴンガスを交換した後、S
V−4540を用い、Niをターゲットにしたスパッタ
リングを、気圧0.6Pa、温度80℃、電力200
W、時間5分間の条件で行い、Niからなる金属層を層
間樹脂絶縁層2の表面に形成した。なおNi層の厚さは
0.1μmである。
【0096】(9)次に、以下の組成の無電解銅めっき
水溶液中に、Ni層を形成した基板を浸漬し、Ni層上
に厚さ0.6〜3.0μmの無電解銅めっき膜を形成し
た(図3(b)参照)。なお、図3(b)においては、
Ni層と無電解銅めっき膜とからなる層を薄膜導体層1
2と示している。 〔無電解めっき水溶液〕 NiSO4 0.003 mol/l 酒石酸 0.200 mol/l 硫酸銅 0.030 mol/l HCHO 0.050 mol/l NaOH 0.100 mol/l α、α′−ビピリジル 100 mg/l ポリエチレングリコール(PEG) 0.10 g/l 〔無電解めっき条件〕30℃の液温度で40分
【0097】(10)次に、無電解銅めっき膜12が形
成された基板に市販の感光性ドライフィルムを張り付
け、マスクを載置して、100mJ/cm2 で露光し、
0.8%炭酸ナトリウム水溶液で現像処理することによ
り、厚さ20μmのめっきレジスト3を設けた(図3
(c)参照)。
【0098】(11)ついで、基板を50℃の水で洗浄
して脱脂し、25℃の水で水洗後、さらに硫酸で洗浄し
てから、以下の条件で電解めっきを施し、めっきレジス
ト3非形成部に、厚さ20μmの電解銅めっき膜13を
形成した(図3(d)参照)。 〔電解めっき液〕 硫酸 2.24 mol/l 硫酸銅 0.26 mol/l 添加剤 19.5 ml/l (アトテックジャパン社製、カパラシドGL) 〔電解めっき条件〕 電流密度 1 A/dm2 時間 65 分 温度 22±2 ℃
【0099】(12)さらに、めっきレジスト3を5%
NaOHで剥離除去した後、そのめっきレジスト3下の
無電解めっき膜を硫酸と過酸化水素との混合液でエッチ
ング処理して溶解除去し、無電解銅めっき膜12と電解
銅めっき膜13とからなる厚さ18μmの導体回路5
(バイアホール7を含む)を形成した(図4(a)参
照)。
【0100】(13)次に、上記(5)〜(12)の工
程を繰り返すことにより、上層の層間樹脂絶縁層と導体
回路とを積層形成した(図4(b)〜図4(c)参
照)。さらに、上記(5)の工程で用いた方法と同様の
方法を用いて最外層の導体回路に粗化面を形成した。
【0101】(14)次に、最外層の層間樹脂絶縁層2
の表面の所定の位置に、以下の方法を用いて光路変換ミ
ラー19a、19bを有する光導波路18a、18bを
形成した(図5(a)参照)。すなわち、予め、その一
端に先端がV形90°のダイヤモンドソーを用いて45
°光路変換ミラーを形成しておいたPMMAからなるフ
ィルム状の光導波路(マイクロパーツ社製:幅25μ
m、厚さ25μm)を、光変換ミラー非形成側のその他
端の側面と層間樹脂絶縁層の側面とが揃うように貼り付
けた。なお、光導波路の貼り付けは、該光導波路の層間
樹脂絶縁層との接着面に熱硬化性樹脂からなる接着剤を
厚さ10μmに塗布しておき、圧着後、60℃で1時間
硬化させることにより行った。なお、本実施例では、6
0℃/1時間の条件で硬化を行ったが、場合によっては
ステップ硬化をおこなってもよい。貼り付け時に光導波
路により応力が発生しにくいからである。
【0102】(15)次に、ジエチレングリコールジメ
チルエーテル(DMDG)に60重量%の濃度になるよ
うに溶解させた、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(日本化薬社製)のエポキシ基50%をアクリル化した
感光性付与のオリゴマー(分子量:4000)46.6
7重量部、メチルエチルケトンに溶解させた80重量%
のビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル社製、
商品名:エピコート1001)15.0重量部、イミダ
ゾール硬化剤(四国化成社製、商品名:2E4MZ−C
N)1.6重量部、感光性モノマーである2官能アクリ
ルモノマー(日本化薬社製、商品名:R604)3.0
重量部、同じく多価アクリルモノマー(共栄化学社製、
商品名:DPE6A)1.5重量部、分散系消泡剤(サ
ンノプコ社製、S−65)0.71重量部を容器にと
り、攪拌、混合して混合組成物を調製し、この混合組成
物に対して光重合開始剤としてベンゾフェノン(関東化
学社製)2.0重量部、光増感剤としてのミヒラーケト
ン(関東化学社製)0.2重量部、を加えることによ
り、粘度を25℃で2.0Pa・sに調整したソルダー
レジスト組成物を得た。なお、粘度測定は、B型粘度計
(東京計器社製、DVL−B型)で60min-1(rp
m)の場合はローターNo.4、6min-1(rpm)
の場合はローターNo.3によった。
【0103】(16)次に、光導波路18a、18bを
形成した基板の両面に、上記ソルダーレジスト組成物を
塗布し、70℃で20分間、70℃で30分間の条件で
乾燥処理を行い、ソルダーレジス組成物の層14′を形
成した(図5(b)参照)。
【0104】(17)次いで、光導波路を形成した側の
ソルダーレジス組成物の層14′に、ICチップ実装用
基板を実装するための開口と光路用開口とのパターンが
描画された厚さ5mmのフォトマスクを密着させて10
00mJ/cm2 の紫外線で露光し、DMTG溶液で現
像処理し、ICチップ実装用基板を実装するための開口
と開口径400μmの光路用開口とを形成した。そし
て、さらに、80℃で1時間、100℃で1時間、12
0℃で1時間、150℃で3時間の条件でそれぞれ加熱
処理を行ってソルダーレジスト組成物の層を硬化させ、
ICチップ実装用基板を実装するための開口15と光路
用開口19a、19bを有するソルダーレジスト層14
を形成した。なお、ICチップ実装用基板を実装するた
めの開口は、ピッチ1.27mmで直径600μmとし
た。また、光導波路を形成しなかった側のソルダーレジ
スト組成物の層14′には、表面実装型電子部品を実装
するための開口のパターンが描画された厚さ5mmのフ
ォトマスクを密着させて、上記した条件で露光、現像処
理、および、硬化処理利を行い、表面実装型電子部品を
実装するための開口15を有するソルダーレジスト層1
4を形成した(図6(a)参照)。なお、上記ソルダー
レジスト組成物としては、市販のソルダーレジスト組成
物を使用することもできる。
【0105】(18)次に、ソルダーレジスト層14を
形成した基板を、塩化ニッケル(2.3×10-1mol
/l)、次亜リン酸ナトリウム(2.8×10-1mol
/l)、クエン酸ナトリウム(1.6×10-1mol/
l)を含むpH=4.5の無電解ニッケルめっき液に2
0分間浸漬して、ICチップ実装用基板や表面実装型電
子部品を実装するための開口15に厚さ5μmのニッケ
ルめっき層を形成した。さらに、その基板をシアン化金
カリウム(7.6×10-3mol/l)、塩化アンモニ
ウム(1.9×10-1mol/l)、クエン酸ナトリウ
ム(1.2×10 -1mol/l)、次亜リン酸ナトリウ
ム(1.7×10-1mol/l)を含む無電解金めっき
液に80℃の条件で7.5分間浸漬して、ニッケルめっ
き層上に、厚さ0.03μmの金めっき層を形成し、表
面実装用パッド16とした。
【0106】(19)次に、ソルダーレジスト層14に
形成したICチップ実装用基板等を実装するための開口
15に半田ペースト(Sn/Ag=96.5/3.5)
を印刷し、250℃でリフローすることにより、多層プ
リント配線板とした(図6(b)参照)。
【0107】(実施例2)実施例1の(14)の工程に
おいて、その一端に先端がV形90°のダイヤモンドソ
ーを用いて45°光路変換ミラーを形成しておいたフッ
素化ポリイミドからなるフィルム状の有機系光導波路
(幅50μm、厚さ50μm)を用いた以外は、実施例
1と同様にして多層プリント配線板を製造した。
【0108】(実施例3)実施例1の(14)の工程に
おいて、その一端に先端がV形90°のダイヤモンドソ
ーを用いて45°光路変換ミラーを形成しておいたエポ
キシ樹脂からなるフィルム状の有機系光導波路(幅50
μm、厚さ50μm)を用いた以外は、実施例1と同様
にして多層プリント配線板を製造した。
【0109】実施例1〜3で得られた多層プリント配線
板について、下記の評価方法により、(1)光導波路の
形状観察、(2)光信号の検出および(3)導通試験を
行い、評価した。
【0110】評価方法 (1)光導波路の形状観察 実施例1〜3の多層プリント配線板について、これらの
多層プリント配線板を有機系光導波路を通るように刃物
で切断し、その断面を観察した。
【0111】(2)光信号の検出 まず、実施例1〜3の多層プリント配線板の有機系光導
波路が形成されている側に、受光素子および発光素子が
実装されたICチップ実装用基板を、受光素子および発
光素子がそれぞれ光路用開口に対向する位置に配設され
るように半田バンプを介して接続した。次に、発光素子
に対向する光導波路の多層プリント配線板側面からの露
出面に光ファイバを取り付け、受光素子に対向する光導
波路の多層プリント配線板側面からの露出面に検出器を
取り付けた後、光ファイバを介して光信号を送り、IC
チップで演算させた後、検出器で光信号を検出した。
【0112】(3)導通試験 上記光信号の検出と同様して、多層プリント配線板にI
Cチップ実装用基板を接続し、その後、導通試験を行
い、モニターに表示される結果から導通状態を評価し
た。
【0113】上記評価の結果、実施例1〜3の多層プリ
ント配線板は、受光用光導波路および発光用光導波路の
2種類の光導波路が所定の位置に形成されていた。ま
た、実施例1〜3の多層プリント配線板では、ICチッ
プ実装用基板を接続し、光信号を伝送した場合に所望の
光信号を検出することができ、本実施例で製造した多層
プリント配線板は、充分な光信号伝送能を有しているこ
とが明らかとなった。さらに、実施例1〜3の多層プリ
ント配線板では、ICチップ実装用基板を接続した場合
の導通試験において、電気信号の導通性に問題はなく、
光信号とともに、電気信号も伝送することができること
が明らかとなった。さらに、光導波路の850nm波長
光での損失を測定した結果、0.3dB/cmであっ
た。
【0114】
【発明の効果】本発明の多層プリント配線板は、上述し
た構成からなるため、光信号および電気信号の両方を伝
送することができ、また、多層プリント配線板内に光導
波路が内層されているため、光通信用端末機器の小型化
に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層プリント配線板の一実施形態を模
式的に示す断面図である。
【図2】本発明の多層プリント配線板を製造する工程の
一部を模式的に示す断面図である。
【図3】本発明の多層プリント配線板を製造する工程の
一部を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明の多層プリント配線板を製造する工程の
一部を模式的に示す断面図である。
【図5】本発明の多層プリント配線板を製造する工程の
一部を模式的に示す断面図である。
【図6】本発明の多層プリント配線板を製造する工程の
一部を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
100 多層プリント配線板 101 基板 102 層間樹脂絶縁層 104 導体回路 107 バイアホール 109 スルーホール 111 光路用開口 114 ソルダーレジスト層 117 半田バンプ 118 光導波路 119 光変換用ミラー
フロントページの続き Fターム(参考) 2H047 KA04 KB08 KB09 LA09 MA05 MA07 PA01 PA02 PA15 PA21 PA22 PA24 PA28 QA01 QA05 TA05 5E338 AA03 AA16 BB63 BB75 CC01 CC10 CD33 EE22 5E346 AA06 AA12 AA15 AA17 AA43 BB01 BB16 CC02 CC08 CC31 DD02 DD03 DD33 DD47 EE31 EE38 FF04 FF45 FF50 GG15 GG17 GG27 GG28 HH22

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の両面に導体回路と層間樹脂絶縁層
    とが積層形成された多層プリント配線板であって、最外
    層の層間樹脂絶縁層上に光導波路が形成されていること
    を特徴とする多層プリント配線板。
  2. 【請求項2】 前記光導波路として、受光用光導波路
    と、発光用光導波路とが形成されている請求項1に記載
    の多層プリント配線板。
  3. 【請求項3】 前記光導波路は、有機系光導波路である
    請求項1または2に記載の多層プリント配線板。
  4. 【請求項4】 前記層間樹脂絶縁層を挟んだ導体回路同
    士は、バイアホールにより接続されている請求項1〜3
    のいずれか1に記載の多層プリント配線板。
  5. 【請求項5】 前記導体回路は、アディティブ法により
    形成されている請求項1〜4のいずれか1に記載の多層
    プリント配線板。
  6. 【請求項6】 前記多層プリント配線板の最外層には、
    光路用開口を有するソルダーレジスト層が形成されてい
    る請求項1〜5のいずれか1に記載の多層プリント配線
    板。
  7. 【請求項7】 前記ソルダーレジスト層には、ICチッ
    プ実装用基板を実装するための開口が形成されている請
    求項6に記載の多層プリント配線板。
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