JP2002234947A - 導電性配合ゴム組成物及びその製造方法 - Google Patents

導電性配合ゴム組成物及びその製造方法

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JP2002234947A
JP2002234947A JP2001033739A JP2001033739A JP2002234947A JP 2002234947 A JP2002234947 A JP 2002234947A JP 2001033739 A JP2001033739 A JP 2001033739A JP 2001033739 A JP2001033739 A JP 2001033739A JP 2002234947 A JP2002234947 A JP 2002234947A
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rubber
conductive
solvent
rubber composition
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JP2001033739A
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English (en)
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Tomonori Yoshida
智則 吉田
Takeshi Takagi
健 高木
Takao Tanaka
隆夫 田中
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Japan Science and Technology Agency
Hakusui Tech Co Ltd
Original Assignee
Hakusui Tech Co Ltd
Japan Science and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無機導電材を高質量部に分散性よく配合す
る事が出来、又白度が高く、着色可能な導電性配合ゴム
組成物の製造方法を提供する。 【解決手段】 基材ゴムに溶剤を加えて当該基材ゴム
を膨潤させ、当該膨潤させた膨潤ゴムに無機導電材及び
ゴム薬品を配合して混練し、得られた配合ゴム組成物か
ら好ましくは溶剤を除去することにより着色可能な導電
性配合ゴム組成物を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機導電材を含み
顔料を配合することにより着色が可能な導電性配合ゴム
組成物及びその製造方法に関し、特に無機導電材が高質
量部に、かつ、分散性よく配合された導電性配合ゴム組
成物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】導電性ゴムは、ゴムに導電性付与材料を
配合・分散せしめ、本来絶縁体であるゴムに導電性を付
与したもので、帯電防止材をはじめとして、接点材料、
ファクス電極板、静電配線紙、感光紙、IC収納ケー
ス、複写機用ロール、導電性接着剤、導電性タイヤ、医
療用ゴム製品、コネクター素子等、OA機器、ハイテク
機器等の産業分野においても不可欠な材料となってい
る。
【0003】従来、導電性付与材料としては、カーボン
ブラック等カーボン系のものが最もよく研究され使用さ
れているが、ただカーボン系材料は、それ自身暗黒色で
あるため、これを配合した導電性ゴムは、必然的に黒色
を帯びたゴムとなり、当該ゴムの成形体は、黒色のケー
ス、黒色の筺体、黒色のロール等黒一色の意匠的に全く
面白みの無いものとならざるを得ない。
【0004】例えば、最近のOA機器のマーケティング
においては、単にカタログ上のハードウエアの高機能を
アピールするよりも、むしろデザイン(意匠)が重要な
要素となっており、パソコン、モバイル機器、携帯電話
機、複写機等の機器は、ユーザーの嗜好にアピールする
ようにスマートなフォルム(形態)にデザインされてい
ることはもちろん、そのボディは、白色、赤、青、緑、
紫、黄色、真珠色、グレー等、色とりどりに彩色され、
カラフルなボディのOA機器等が販売店の売り場を埋め
尽くしていることは、よく見られるところである。また
同様にして、ベルト、スイッチ、トレー、シート、ケー
ブル、ロール等の工業製品のパーツやその素材について
もカラー化の傾向が強まっている。
【0005】このように最近の市場のニーズを反映し
て、カラー化が素材開発上の重要な要素となりつつあ
り、ゴム素材についても上記のごとく本質的に着色が困
難なカーボン配合の黒色ゴムに代わって、顔料を添加す
ることにより各種の所望の色彩を付与できる導電性ゴム
が求められている。かかる導電性ゴムは、基本的に、導
電性付与材料として、それ自体黒色ではない、導電性酸
化亜鉛等の無機系の導電材を使用することにより実現す
ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かかる明彩色としうる
導電性ゴムは、基材ゴムに上記無機導電材及びゴム薬品
を配合し、混練機で混練し導電性配合ゴム組成物とした
ものを、適当な形態に加工した後、加硫(硬化)させた
ものである。
【0007】混練操作は、バンバリーミキサー、ニーダ
ー、ロール機等により行われるが、上記のような目的に
使用する場合は、微粒子状又は粉体状の導電性酸化亜鉛
等の無機導電材を、通常より高質量部配合して所望の導
電性を確保する必要がある。
【0008】しかして本発明者らが検討したところによ
ると、これら粉体状の無機導電材を他のゴム薬品ととも
に基体ゴムに練り込む場合、当該無機導電材の添加量を
増加させるに従い、配合物の硬度が増し、機械的負荷が
急増するとともに大きな剪断歪みがかかり、例えば14
0℃以上にも発熱することがわかった。具体的には、基
体ゴム100質量部に対して、無機導電材を100質量
部程度配合した段階で、混練は急激に困難となり、通常
200質量部程度が、練り混みができる限界と考えられ
る(以下、質量部を単に部と表示することがある。)。
【0009】また、このように無機導電材を上記程度高
部数配合した導電性配合ゴム組成物(通常配合ゴム又は
練りゴム生地などと称される。)は、次の工程におい
て、カレンダー加工、押出加工、ロールでのシート加工
等により所望の形状に成形加工した後、加硫・硬化され
るのであるが、当該配合ゴム組成物は、粘度が非常に上
昇しているため流動性が非常に悪い。従って、極めて加
工し難く、例えば常用されているカレンダー加工や押出
加工等では、所望の形状、例えば薄いシートとすること
が困難である。また、金型に入れて加硫する場合でも、
流動性が悪いため型付けが充分に行えないという問題が
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、無機導電
材を高部数配合する導電性配合ゴム組成物の製造方法に
ついて鋭意検討した結果、基材ゴムを予め膨潤しておく
ことにより、混練が容易に行われることを見いだし、本
発明を完成するに到った。
【0011】すなわち本発明に従えば、以下の発明が提
供される。 (1) 導電性配合ゴム組成物の製造方法であって、
(i)基材ゴムに溶剤を加えて当該基材ゴムを膨潤させ
る膨潤工程、及び(ii)当該膨潤させた膨潤ゴムに無機
導電材及びゴム薬品を配合して混練する混練工程から少
なくともなることを特徴とする着色可能な導電性配合ゴ
ム組成物の製造方法。
【0012】(2) 導電性配合ゴム組成物の製造方法
であって、(i)基材ゴムに溶剤を加えて当該基材ゴム
を膨潤させる膨潤工程、(ii)当該膨潤させた膨潤ゴム
に無機導電材及びゴム薬品を配合して混練する混練工
程、及び(iii)得られた配合ゴム組成物から溶剤を除
去する溶剤除去工程から少なくともなることを特徴とす
る着色可能な導電性配合ゴム組成物の製造方法。
【0013】(3) 配合ゴム組成物を成形して成形体
とした後溶剤を除去する(2)に記載の方法。
【0014】(4) 溶剤を除去した成形体を加硫する
(3)に記載の方法。
【0015】(5) 溶剤が、パラフィン系油、ナフテ
ン系油及び芳香族系油からなる群より選択される鉱物系
油又は、ゴム用の工業ガソリンである(1)〜(4)の
いずれかに記載の方法。
【0016】(6) 溶剤を基材ゴム100質量部に対
し、50〜800質量部使用する(1)〜(5)のいず
れかに記載の方法。
【0017】(7) 無機導電材を、基材ゴム100質
量部に対し、200〜500質量部配合する(1)〜
(4)のいずれかに記載の方法。
【0018】(8) 無機導電材が、導電性酸化亜鉛、
導電性酸化チタン酸カリウム又は導電性酸化チタンであ
る(1)〜(4)のいずれかに記載の方法。
【0019】(9) 当該導電性配合ゴム組成物から得
られる導電性ゴム硬化体の硬度が95以下、体積抵抗率
が1×1011Ω・cm以下、かつ、ハンター白度が20
以上である(1)〜(4)のいずれかに記載の方法。
【0020】(10) 導電性配合ゴム組成物におい
て、基材ゴム100質量部に対し無機導電材が200〜
500質量部配合されており、得られる導電性ゴム硬化
体の硬度が95以下、体積抵抗率が1×1011Ω・cm
以下、かつ、ハンター白度が20以上であることを特徴
とする着色可能な導電性配合ゴム組成物。
【0021】(11) 無機導電材が、導電性酸化亜
鉛、導電性酸化チタン酸カリウム又は導電性酸化チタン
である(10)に記載の導電性配合ゴム組成物。
【0022】(12) (10)又は(11)に記載の
配合ゴム組成物を成形・加硫してなる、硬度が95以
下、体積抵抗率が1×1011Ω・cm以下、かつ、ハン
ター白度が20以上である導電性ゴム成形体。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
について詳細に説明する。図1は、本発明の導電性配合
ゴム組成物及び導電性ゴム成形体の製造方法の一例を示
すフローシートである。
【0024】まず、基材ゴム10に溶剤13を加えて当
該基材ゴムを膨潤させる膨潤工程(a)を行う。それ自
身流動性のない基材ゴムは、溶剤で膨潤・流動化されて
適度な粘度となり、無機導電材等を高質量部配合した場
合でも、機械に過剰の剪断歪みがかかることなしに、容
易にゴムに練り込めるようになる。
【0025】基材ゴムとしては、天然ゴム及び合成ゴム
の流動性が無いものであって、ムーニー粘度で表示すれ
ば、ML1+4(100℃)が、25〜160程度のもの
である。
【0026】使用できる基体ゴムとしては、例えば、天
然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエン
ゴム(BR)、1,2−ポリブタジエンゴム(1,2−
BR)、クロロプレンゴム(CR)、スチレン−ブタジ
エンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、ニトリル
ゴム(アクリルニトリル−ブタジエンゴム)(NB
R)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、エチレン−プ
ロピレンゴム(EPM,EPR、EPDB、EPT)、
アクリルゴム(ACM,ANM)、エピクロルヒドリン
ゴム(CO,ECO)、エチレン−酢酸ビニルゴム(E
VA)、シリコーンゴム(Q)、メチルシリコーンゴム
(MQ)、ビニル−メチルシリコーンゴム(VMQ)、
フェニル−メチルシリコーンゴム(PMQ)、多硫化ゴ
ム(T)、ウレタンゴム(U)、ポリエーテルウレタン
ゴム(EU)、ポリエステルウレタンゴム(AU)、フ
ッ素ゴム(FKM)等が好ましいものとして挙げられ
る。これらは、単独で又は二種以上のブレンドゴムとし
て使用することができる。
【0027】かかる基材ゴムに加えられる溶剤として
は、ゴムとある程度の相溶性を有しゴムを膨潤させるこ
とができる溶剤であれば、特に限定するものではなく、
鉱物系油、植物系油、可塑剤系及び有機溶剤系のものが
使用可能である。
【0028】鉱物系油としては、パラフィン系油、ナフ
テン系油、芳香族系油等が挙げられ、植物系油として
は、トール油、ひまし油、パーム油、落花生油、菜種
油、綿実油、ファクチス等が挙げられる。また、可塑剤
系としては、フタル酸ジブチルやフタル酸(2−エチル
ヘキシル)等のフタル酸ジエステル;アジピン酸ジ(2
−エチルヘキシル)やセバシン酸(2−エチルヘキシ
ル)等の脂肪酸二塩基酸エステル;リン酸トリクレジル
やリン酸トリ(2−エチルヘキシル)等のリン酸トリエ
ステル;ポリエチレングリコールエステル等のグリコー
ルエステル;エポキシ脂肪酸エステル等のエポキシ化合
物が挙げられる。また、有機溶剤系としては、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール等のアルコール;ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ヘキ
サン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素;アセトン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサン等のケトン;酢酸
エチル等のエステル;エチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン等のエーテル;トリクロロエチレン、四塩化炭素等
のハロゲン置換炭化水素;ゴム用ガソリン等が挙げられ
る。特に所謂ゴム揮として知られるゴム用の工業用ガソ
リン2号が好ましい。
【0029】本発明においては、上記のごとき溶剤を基
材ゴム100質量部に対し、好ましくは50〜800質
量部、より好ましくは100〜500質量部使用するこ
とが望ましい。溶剤量があまり少ない場合は、基材ゴム
が充分に膨潤せず、次に混練工程において、粉体状等の
無機導電材を基材ゴム中に分散性よく練り込むことが困
難であり、また、あまり多量に添加すると、ゴムが糊状
となって以後の工程における溶剤の除去工程の負荷が大
きくなり、好ましくない。なお、膨潤後の基体ゴムの状
態を粘度で表示すれば、レオメータ特性(100℃)F
minで0.1〜5程度であることが好ましい。粘度が
これより大きくなると、混練工程において無機導電材の
練り混みが困難であり、これより小さいと、ゴムが液状
で混練機械の隙間から流出するおそれがあり好ましくな
い。
【0030】膨潤工程は、基本的に基材ゴムに溶剤を添
加して静置することにより行われ、特に強い機械的撹拌
は必要としない。膨潤処理を行う装置としては、基材ゴ
ムと溶剤を収容し、両者をよく接触せしめたまま所要時
間密閉静置しうる容器であれば特に限定するものではな
い。なお、当該容器は撹拌装置を備えていてもよく、所
望により、膨潤処理の時間を短縮するため、緩やかな撹
拌を加えることもできる。また膨潤処理を行う温度とし
ては、特に加熱は必要とせず10〜40℃程度で充分で
あり、膨潤処理の時間(静置時間)は、10〜200時
間、好ましくは15〜100時間、さらに好ましくは2
0〜50時間程度である。
【0031】以上のごとくして、充分膨潤せしめ流動化
したゴムに対し、無機導電材15及びゴム薬品17を添
加して混練する混練工程(b)が行われる。
【0032】無機導電材15としては、カーボンブラッ
ク等のカーボン系以外のもので、これを配合したゴム組
成物が黒色等の暗色を帯びず、顔料を添加することによ
り明彩色に着色可能なものであれば従来公知のものがい
ずれも使用可能である。例えば酸化亜鉛にアルミニウ
ム、インジウム、チタン、スズ、ストロンチウム、ホウ
素、ケイ素の一種又は二種以上をドープしたもの又は酸
化亜鉛とこれらの一種以上の酸化物との固溶体、酸化イ
ンジウムにスズをドープしたもの又は酸化インジウムと
酸化スズとの固溶体、酸化スズにアンチモンをドープし
たもの又は酸化スズと酸化アンチモンとの固溶体、酸化
インジウムと酸化スズの固溶体(ITO)、酸化スズと
酸化アンチモンの固溶体、酸化鉄と酸化チタンの固溶
体、酸化アルミニウムと酸化マグネシウムの固溶体、チ
タン酸カリウム、酸化スズにアンチモンをドープしたも
ので酸化チタン表面を被覆したもの等の金属酸化物を主
体とする粒子、及び金、銀、銅、ニッケル等の金属の粒
子が好ましいものとして挙げられ、特に値段及び安定性
の点で、金属酸化物系のものが好ましく、特に酸化亜鉛
系のものが好ましい。具体的には、導電性酸化亜鉛、導
電性酸化チタン酸カリ、導電性酸化チタン等である。
【0033】無機導電材は、好ましくは基材ゴム100
質量部に対し、200〜500質量部配合される。また
無機導電材は、好ましくは0.01〜300μm、より
好ましくは0.1〜100μm程度の粒子であることが
望ましい。この粒径は、BET法で求められた比表面積
を粒径に換算したものである。
【0034】なお、本発明の対象を無機導電材としたの
は、有機系の導電材は、液体のものがほとんどであり、
練り混みに当たってそもそも基材ゴムを膨潤させる必要
はなく、又、これを大量に配合した場合は、ブリーディ
ングが生じやすく、いずれにせよ本発明を適用する実益
に乏しいものだからである。
【0035】また無機導電材の体積抵抗率(電気抵抗
率)は、好ましくは1×10-2Ω・cm〜1×1011
Ω・cm、より好ましくは1×10-2Ω・cm〜1×1
7 Ω・cm、さらに好ましくは、1×10Ω・cm〜
1×104 Ω・cm程度である。これら体積抵抗率は、
試料10gを内径25mmの内面をフッ素樹脂加工した
円筒に入れ、100kg/cm2 (10MPa)の加圧
を行い、テスターで測定した値( Ω・cm )である。
【0036】また、無機導電材とともに基材ゴムに配合
されるゴム薬品17としては、通常のゴムの配合剤が好
適に使用される。例えば加硫剤(硬化剤)、加硫促進
剤、加硫促進助剤、老化防止剤(酸化防止剤)、充填剤
(補強剤・増量剤)、着色剤、滑剤、紫外線吸収剤、光
安定剤、抗菌剤、難燃剤等である。
【0037】加硫剤としては、従来公知の例えば硫黄、
無機系硫黄化合物、有機系硫黄化合物、有機過酸化物、
金属酸化物が用いられ、特に硫黄又は硫黄化合物を用い
た場合は、体積抵抗率をより低下させることができるた
め好ましい。これらの添加量は、基材ゴム100部に対
して0.1〜5質量部程度である。
【0038】混練は、バンバリーミキサー、ニーダー、
インターミックス、ロール機等従来公知の装置におい
て、膨潤ゴム、無機導電材及び所望のゴム薬品を投入し
て行われる。
【0039】ここで特筆すべきは、本発明においては、
膨潤工程(a)により予め膨潤せしめた基材ゴムを使用
しているので、無機導電材等を高質量部配合した場合で
も混練が極めて容易に行われることである。
【0040】すなわち、膨潤した基体ゴムは、充分粘度
が下がっており、混練機械に負担がかかることなく、無
機導電材等は、これを相当高質量部配合した場合でも、
過度の発熱を伴わずに混練を行うことができる。実際
上、混練操作は、特に加熱を行わずに、通常5〜50℃
において行われ、例えば1〜60分、好ましくは2〜4
0分、さらに好ましくは5〜20分程度の短時間でゴム
中への充分なる分散が完了する。従ってまた、加硫剤や
加硫促進剤もこの最初の混練の段階で添加して混練する
ことが可能である。これに対し、従来の混練方法では、
混練しながら粘度を落とすものであるから、混練の負荷
を減少させるため、例えば装置を予め100℃程度まで
加熱(所謂熱入れ作業)する必要があった。また場合に
よっては、軟化剤を加えてゴムの粘度を下げて混練する
が、それでも無機導電材の配合量が増加するにつれて剪
断歪みが大きくなり、すでに述べたように140℃程度
まで相当発熱し、過大の負荷がかかり混練が困難になる
ものであった。
【0041】かくして本発明によれば、無機導電材等が
高質量部配合され、充分分散した導電性配合ゴム組成物
20が得られる。なお混練が終了し、基材ゴム中に無機
導電材及びゴム薬品が配合された組成物20は、溶剤1
3を含有しているが、当該溶剤は基本的に絶縁性の高い
ものが多く、この含有量により導電性配合ゴム組成物の
体積抵抗率が変化する。すなわち、当該溶剤の残存量が
多いほど体積抵抗率は高くなるので、当該ゴム組成物の
目的とする用途によってその含有量を適宜選択すること
が好ましい。例えば、配合ゴム組成物の用途が帯電防止
用途である場合は、体積抵抗率が1×1011Ω・cm程
度であっても充分であり、溶剤は実質的に除去しない
か、または比較的多量の溶剤を残存させてもよい。ま
た、これより低い体積抵抗率が要求される用途の場合
は、それに応じて溶剤はある程度、若しくは充分除去す
ることが好ましい。
【0042】溶剤を除去する場合は、少なくとも加硫す
る前に当該導電性配合ゴム組成物から溶剤を除去するこ
とが好ましい。これが脱溶剤工程(d)である。
【0043】脱溶剤工程は、図に点線l’’で示したよ
うに、直接混練後の配合ゴム組成物20から行ってもよ
いが、当該組成物の成形加工における成形性を向上させ
るため、配合ゴム組成物には溶剤を残存させ流動性を保
持せしめた状態でまず所望の形状に成形加工(c)し、
得られた成形体23からラインl’に従い溶剤を除去す
ることが好ましい。
【0044】成形加工工程は、混練後の本発明における
配合ゴム組成物をシート、ベルト、ロール等目的に応じ
た製品の形態に加工する工程である。通常、シート状
(特に薄いシート)の加工製品は、カレンダー加工又は
ロールシート加工によって行われ、平板、シート、チュ
ーブ(単層又は多層)、丸棒(ロール)、複雑な断面形
状のパッキング製品等は、押出成形加工により行われ
る。本発明における配合ゴム組成物は、無機導電材が高
質量部配合されているが、基体ゴムが充分膨潤されて流
動性を有しているため、それ自体、通常のロールシート
加工やカレンダー加工や押出成形加工において採用され
ている加工条件下で容易に成形が行われる。
【0045】得られた成形体23から溶剤を除去する脱
溶剤工程(d)は、基本的には、通常の乾燥操作により
行われる。ただし、水分の乾燥と異なり、乾燥除去した
溶剤は、大気放出は出来ず回収する必要があり、好まし
くは再使用することが望ましいこと、溶剤蒸気が引火
(場合によっては爆発)の可能性があること、及び溶剤
の沸点等を考慮して、適当な乾燥装置(及び乾燥条件)
を選択することが好ましい。
【0046】例えば、箱形乾燥器等を使用してこの乾燥
器内に溶剤を含む配合ゴム成形体をセットして減圧で乾
燥する方法、当該成形体をセットした通気箱形乾燥器内
に窒素ガス等の不活性ガスを循環させ大気圧下で乾燥す
る不活性ガス循環乾燥法等が採用できる。かくして発生
した溶剤蒸気は、コンデンサーと接触させて凝縮せし
め、再度基材ゴムの膨潤工程に循環使用することが好ま
しい。すなわち回収された回収溶剤13’(又は1
3’’)は、リサイクルループlに従って、膨潤用溶剤
13として、又はその一部として使用される。溶剤はま
た、活性炭吸着法、ガス吸収法、加圧液化法等の公知の
手段によって回収してもよい。加熱の熱源としては、水
蒸気加熱、熱風加熱、赤外線加熱、電気加熱、マイクロ
波加熱等任意である。
【0047】脱溶剤された成形体25は、最後に加硫工
程(e)に付される。加硫は、上記のごとくしてカレン
ダー加工や押出加工により得られた当該配合ゴム成形体
を、硫黄等の架橋剤の存在下に加熱して架橋を起こさし
め、実質的な弾性体であるゴム製品とする工程である。
【0048】加硫を行う装置は、脱溶剤された配合ゴム
成形体25を収容し加熱できる装置であればよく、例え
ば加硫缶が代表的なものであり、これに当該配合ゴム成
形体をセットし、水蒸気加熱、熱風加熱、赤外線加熱、
電気加熱、マイクロ波加熱等任意の手段で加熱すればよ
い。また加硫プレス機により成形体を加圧しながら加硫
することもできる。さらに、成形体がシートやベルト状
である場合は、当該シート等を連続的に移動させながら
加熱し加硫することも可能である。加硫温度は、基体ゴ
ムや加硫剤の種類によって変わりうるが、通常120〜
200℃程度である。また加硫時間は、予め当該ゴム成
形体の試験片について、引張り応力やトルクの変化を温
度一定の条件下で連続的に測定してグラフ化しておくこ
とにより決定することができるが、通常は、2〜60
分、好ましくは5〜60分程度である。かくして加硫さ
れた導電性ゴム成形体29が得られる。
【0049】なお、より複雑な形状の成形体を形成する
場合は、金型を使用することができる。この場合は、好
ましくは溶剤を含んだ配合ゴム組成物を直接金型の中空
部分(キャビティ)内に流し込み、型付けを行った状態
で加熱して加硫する。ただし、本発明においては、金型
に漣通してベントを形成し、これを真空ポンプに接続し
ておき、型付け後、当該ベントより金型内を真空吸引脱
気して、脱溶剤を行うことが好ましい。この場合は、溶
剤が除去されるに従い、さらに当該金型を加圧プレス
し、型付けを強めて金型の内面に配合ゴム組成物が押し
つけられるようにすることが望ましい。かくして型付け
を保持しながら溶剤が充分除去された時点で、金型を加
硫温度に加熱して加硫を行わせる。又は予め数%になる
まで溶剤を除去後に成形体を作り、当該成形体を金型に
入れ、これを加圧しながら加硫を行うこともできる。最
後に金型から加硫された導電性ゴム成形体29が取り出
される。
【0050】本発明の導電性配合ゴム組成物20は、上
記のように、配合の過程で特定の溶剤で処理することに
より膨潤し流動化した基体ゴムに、無機導電材及びゴム
薬品を配合し分散性よく混練せしめて得られるもので、
基本組成としては、基体ゴム100質量部に対し、少な
くとも無機導電材の200〜500質量部という高部数
が、ゴム薬品とともに分散性よく配合されているもので
ある。そして、当該組成物は、黒色のカーボンブラック
等の代わりに白色の酸化亜鉛等の無機導電材を高質量部
配合しているので、顔料を添加することにより着色可能
な組成物であり、またこれを硬化(加硫)せしめて得ら
れる硬化体(導電性ゴム硬化体すなわち導電性ゴム成形
体29)は、以下の特性を有するものである。
【0051】すなわち、当該硬化体の硬度は、95以下
で好ましくは40以上、さらに好ましくは95以下60
以上である。この硬度は、JIS K6253(ISO
48)に従いスプリング硬さ(Hs)A型のデュロメー
タを使用して測定する。
【0052】また、硬化体の体積抵抗率は、少なくとも
1×1011Ω・cm以下、好ましくは1×1010Ω・c
m以下、さらに好ましくは1×109Ω・cm以下、最
も好ましくは1×108Ω・cm以下であり、1×10
Ω・cm以上である。この硬化体の体積抵抗率は、JI
S K6911に準じた絶縁抵抗計により測定した値で
ある。
【0053】さらに、硬化体は、その色調が白色又は薄
い灰色、灰色若しくは濃い灰色であり、好ましくは白
色、又は灰色若しくは薄い灰色である。そして、そのハ
ンター白度(Wb)は、少なくとも20以上、好ましく
は30以上、さらに好ましくは40以上、一層好ましく
は50以上、95以下である。概して、濃灰色はWbが
20〜30程度に対応し、灰色は30〜40程度、薄い
灰色は40〜50程度、白色は50以上に対応する。特
にハンター白度が30〜40以上であれば、少量(2〜
3PHR程度)の顔料を添加することにより、容易に明
色の配合ゴム組成物とすることができ好ましい。ハンタ
ー白度は、ハンター式分光式色差計により測定した値で
ある。
【0054】このように本発明の導電性配合ゴム組成物
は、無機導電材を配合した場合には、従来実現できなか
った少なくとも体積抵抗率1×1011Ω・cm以下、好
ましくは1×1010Ω・cm以下を有するとともに、ま
たハンター白度が少なくとも20以上、好ましくは30
以上という、顔料を配合することにより種々の色彩の明
彩色のゴム製品とすることができる着色可能の導電性配
合ゴム組成物である。
【0055】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。ただ
し、これらは単なる実施の態様の一例であり、本発明の
技術的範囲がこれらになんら限定されるものではない。
【0056】なお、以下の実施例、比較例において、部
は質量部を示し、また硬化体の硬度、体積抵抗率、ハン
ター白度や色調は、以下のようにして測定した。
【0057】硬度は、すでに述べたようにJIS K6
253に従いスプリング硬さ(Hs)A型のデュロメー
タを使用して測定した。
【0058】また、体積抵抗率は、東亜電波工業社製の
極超絶縁抵抗計(SM−10E型)又は三菱油化社製四
端子電極型抵抗計(Loresta型)により測定し
た。
【0059】ハンター白色度(W)とハンター白度(W
b)は、日本電色工業社のハンター式分光式色差計(S
E2000)、またハンター白度を目安とし、色調を視
覚で判断した。
【0060】さらに、顔料を加えた場合の配合ゴム組成
物の色調は、上記色差計により測定した。なお、測定項
目は、L、a、b、W、Wbにより、以下の通り表現し
た。 L=明度〔色の明るさ(0〜100)〕 a=色度〔色相と彩度:赤色方向(+)、緑色方向(−
表示)〕 b=色度〔色相と彩度:黄色方向(+)、青色方向(−
表示)〕 W=白色度〔(0〜100)〕 Wb=白度〔(0〜100)〕
【0061】〔実施例1〕 (1)基体ゴムとして天然ゴム(NR)(RSS#3)
を使用した。基体ゴム100部に対し、溶剤として工業
用ガソリン2号(以下、単に工業用ガソリン又はゴム揮
と称する。)を200部添加して密閉容器中で25時間
放置し充分膨潤させた。
【0062】(2)膨潤させた基材ゴム100部(膨潤
前の質量換算)と無機導電材として導電性酸化亜鉛(2
3−K、ハクスイテック社製、アルミドープの導電性酸
化亜鉛(体積抵抗率250Ω・cm、粒径0.1〜0.
25μm))250部、及び加硫剤として硫黄1.75
部、加硫促進剤(ノクセラーNS−G、大内新興化学工
業社製)1.0部を加え、ラボプラストミル(BR60
0型、東洋精機社製、内容積600mL)で混練した
が、特に発熱することもなく、また機械的負荷の増加も
ほとんど認められず、13分で混練は完了した。混練さ
れた配合ゴム組成物をSEMで観察したが膨潤したゴム
粒子と導電性酸化亜鉛粒子が均一に混合している状態が
観察された。
【0063】(3)溶剤を含む配合ゴム組成物をロール
機により加工処理し厚さ2mmのシートに成形した。当
該シートを減圧にしうる箱形乾燥器内にセットし、10
0mmHg(0.0133MPa)、30℃で5時間乾
燥し溶剤を除去した。
【0064】(4)配合ゴム組成物のシート状成形体を
金型に入れ、加硫機にセットし、圧力9.8MPa、1
60℃で、10分間加硫した。なお、この加硫時間は、
当該温度において、T90値(レオメータで測定し最大
トルクと最小トルクを100等分したときに90の値ま
で達する時間)の1.5倍の時間である。以上のごとく
して得られた硬化体(導電性ゴム硬化体)について硬
度、体積抵抗率、色調、ハンター白度(Wb)を測定し
た結果を表1に示す。(なお、表中で「PHR」とある
のは、基材ゴム100部当たりの導電性酸化亜鉛の配合
量(部)を示す。以下、同じ。)
【0065】
【表1】
【0066】〔比較例1〕基材ゴム100部に配合する
導電性酸化亜鉛の量を100部とした他は、実施例1と
同様の実験を行った。結果を表1に示す。
【0067】なお、ラボプラストミル(BR600型、
東洋精機社製、内容積600mL)による混練では、特
に発熱することもなく、また機械的負荷の増加もほとん
ど認められず、10分で混練は完了した。混練された配
合ゴム組成物をSEMで観察したが膨潤したゴム粒子と
導電性酸化亜鉛粒子が均一に混合している状態が観察さ
れた。
【0068】〔実施例2〕基材ゴム100部に配合する
酸化亜鉛の量を350部とした他は、実施例1と同様の
実験を行った。結果を表1に示す。
【0069】なお、ラボプラストミル(BR600型、
東洋精機社製、内容積600mL)による混練では、特
に発熱することもなく、また機械的負荷の増加もほとん
ど認められず、14分で混練は完了した。混練された配
合ゴム組成物をSEMで観察したが膨潤したゴム粒子と
導電性酸化亜鉛粒子が均一に混合している状態が観察さ
れた。
【0070】〔実施例3〕基材ゴム100部に配合する
導電性酸化亜鉛の量を450部とした他は、実施例1と
同様の実験を行った。結果を表1に示す。
【0071】なお、ラボプラストミル(BR600型、
東洋精機社製、内容積600mL)による混練では、特
に発熱することもなく、また機械的負荷の増加もほとん
ど認められず、15分で混練は完了した。混練された配
合ゴム組成物をSEMで観察したが膨潤したゴム粒子と
導電性酸化亜鉛粒子が均一に混合している状態が観察さ
れた。
【0072】〔実施例4〕基材ゴムとして、ニトリル−
ブチルゴム(NBR−N232S)を使用する他は、実
施例1と同様の実験を行った。結果を表2に示す。
【0073】なお、ラボプラストミル(BR600型、
東洋精機社製、内容積600mL)による混練では、特
に発熱することもなく、また機械的負荷の増加もほとん
ど認められず、14分で混練は完了した。混練された配
合ゴム組成物をSEMで観察したが膨潤したゴム粒子と
導電性酸化亜鉛粒子が均一に混合している状態が観察さ
れた。
【0074】
【表2】
【0075】〔比較例2〕基材ゴム100部に配合する
導電性酸化亜鉛の量を100部とした他は、実施例4と
同様の実験を行った。結果を表2に示す。
【0076】なお、ラボプラストミル(BR600型、
東洋精機社製、内容積600mL)による混練では、特
に発熱することもなく、また機械的負荷の増加もほとん
ど認められず、12分で混練は完了した。混練された配
合ゴム組成物をSEMで観察したが膨潤したゴム粒子と
導電性酸化亜鉛粒子が均一に混合している状態が観察さ
れた。
【0077】〔実施例5〕基材ゴム100部に配合する
導電性酸化亜鉛の量を350部とした他は、実施例4と
同様の実験を行った。結果を表2に示す。
【0078】なお、ラボプラストミル(BR600型、
東洋精機社製、内容積600mL)による混練では、特
に発熱することもなく、また機械的負荷の増加もほとん
ど認められず、28分で混練は完了した。混練された配
合ゴム組成物をSEMで観察したが膨潤したゴム粒子と
導電性酸化亜鉛粒子が均一に混合している状態が観察さ
れた。
【0079】〔実施例6〕基材ゴム100部に配合する
導電性酸化亜鉛の量を450部とした他は、実施例4と
同様の実験を行った。結果を表2に示す。
【0080】なお、ラボプラストミル(BR600型、
東洋精機社製、内容積600mL)による混練では、特
に発熱することもなく、また機械的負荷の増加もほとん
ど認められず、16分で混練は完了した。混練された配
合ゴム組成物をSEMで観察したが膨潤したゴム粒子と
導電性酸化亜鉛粒子が均一に混合している状態が観察さ
れた。
【0081】〔実施例7〕基体ゴム100部に対し、無
機導電材の配合部数を300部とする他は、実施例1と
同様な実験を行った。結果を表3に示す。
【0082】〔実施例8〕基体ゴム100部に対し、無
機導電材の配合部数を300部とする他は、実施例4と
同様な実験を行った。結果を表3に示す。
【0083】〔実施例9〕無機導電材を導電性チタンに
変更する他は、実施例7と同様な実験を行った。結果を
表3に示す。
【0084】〔実施例10〕無機導電材を導電性チタン
に変更する他は、実施例8と同様な実験を行った。結果
を表3に示す。
【0085】〔実施例11〕無機導電材を導電性チタン
酸カリに変更する他は、実施例7と同様な実験を行っ
た。結果を表3に示す。
【0086】〔実施例12〕無機導電材を導電性チタン
酸カリに変更する他は、実施例8と同様な実験を行っ
た。結果を表3に示す。
【0087】
【表3】
【0088】〔実施例13〕溶剤をトルエンに変える他
は、実施例1と同様な実験を行った。結果を実施例1と
ともに表4に示す。
【0089】〔実施例14〕溶剤をトルエンに変える他
は、実施例4と同様な実験を行った。結果を実施例4と
ともに表4に示す。
【0090】
【表4】
【0091】〔実施例15〜17〕表5に示す顔料を3
部添加する他は実施例1と同様な実験を行った。結果を
表5に示す。
【0092】〔比較例3〕顔料の代わりに原料ゴムを3
部添加し、溶剤及び導電性酸化亜鉛を使用しない他は、
実施例1と同様な実験を行った結果を表5に示した。
【0093】
【表5】
【0094】〔実施例18〕実施例1において、基材ゴ
ムをSBRに変える他は実施例1と同様な実験を行っ
た。結果を表6に示す。
【0095】〔実施例19〜21〕表6に示す顔料を3
部加える他は、実施例18と同様の実験を行った。結果
を表6に示す。
【0096】〔比較例4〕顔料の代わりに原料ゴムを3
部添加し、溶剤及び導電性酸化亜鉛を使用しない他は、
実施例18と同様な実験を行った結果を表6に示した。
【0097】
【表6】
【0098】〔比較例5〕溶剤を使用しない他は、実施
例2と同様な実験を行った。結果を表7に示す。溶剤を
使用しない場合、基本的に、ラボプラストミルを90℃
に加温しないと作業が行えないが、一方混練中に30℃
発熱して、全体の温度が90+30=120℃になるの
で、加硫剤の添加を非常に短時間で行わなければならな
かった。また、基材ゴムと導電性酸化亜鉛粒子が均一に
混合せず、ゴムが導電性酸化亜鉛にまぶされた、いわば
そぼろ状態であり、さらにロール作業でゴムをまとめる
必要があった。加えて、ラボプラストミルのトルクが高
く、軸が破損する懸念も認められた。
【0099】
【表7】
【0100】
【発明の効果】本発明の方法により製造された導電性配
合ゴム組成物は、無機導電材が高質量部に分散性よく配
合され、また白度の高いものであるから、着色可能で容
易に明彩色のゴムを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性配合ゴム組成物及び導電性ゴム
成形体の製造方法の一例を示すフローシートである。
【符号の説明】
10 基材ゴム 13 溶剤 13’ 回収溶剤 13’’回収溶剤 15 無機導電材 17 ゴム薬品 20 配合ゴム組成物 23 成形体 25 脱溶剤された成形体 29 導電性ゴム成形体 (a) 膨潤工程 (b) 混練工程 (c) 成形加工工程 (d) 脱溶剤工程 (e) 加硫工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 21/00 C08L 21/00 (72)発明者 高木 健 福岡県飯塚市大字横田669番地 ハクスイ テック株式会社内 (72)発明者 田中 隆夫 福岡県飯塚市大字横田669番地 ハクスイ テック株式会社内 Fターム(参考) 4F070 AA04 AA05 AC14 AC18 AC32 AC94 AE05 AE06 AE08 AE28 FA09 FA13 FB06 FC02 GB02 GB07 GC02 4F071 AA10 AA71 AB03 AB18 AB20 AE15 AE19 AF34Y AF37 AF37Y AG05 AG12 AH05 AH12 BA09 BB01 BB03 BC01 4J002 AC011 AC031 AC041 AC061 AC081 AC091 AC111 AE042 AE052 BB061 BB151 BB181 BD121 BG041 CH041 CK021 CK031 CK041 CP031 DA037 DA077 DE097 DE107 DE187 EA016 FB077 FD020 FD117

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性配合ゴム組成物の製造方法であっ
    て、(1)基材ゴムに溶剤を加えて当該基材ゴムを膨潤
    させる膨潤工程、及び(2)当該膨潤させた膨潤ゴムに
    無機導電材及びゴム薬品を配合して混練する混練工程か
    ら少なくともなることを特徴とする着色可能な導電性配
    合ゴム組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 導電性配合ゴム組成物の製造方法であっ
    て、(1)基材ゴムに溶剤を加えて当該基材ゴムを膨潤
    させる膨潤工程、(2)当該膨潤させた膨潤ゴムに無機
    導電材及びゴム薬品を配合して混練する混練工程、及び
    (3)得られた配合ゴム組成物から溶剤を除去する溶剤
    除去工程から少なくともなることを特徴とする着色可能
    な導電性配合ゴム組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 配合ゴム組成物を成形して成形体とした
    後溶剤を除去する請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 溶剤を除去した成形体を加硫する請求項
    3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 溶剤が、パラフィン系油、ナフテン系油
    及び芳香族系油からなる群より選択される鉱物系油又
    は、ゴム用の工業ガソリンである請求項1〜4のいずれ
    かに記載の方法。
  6. 【請求項6】 溶剤を基材ゴム100質量部に対し、5
    0〜800質量部使用する請求項1〜5のいずれかに記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 無機導電材を、基材ゴム100質量部に
    対し、200〜500質量部配合する請求項1〜4のい
    ずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 無機導電材が、導電性酸化亜鉛、導電性
    酸化チタン酸カリウム又は導電性酸化チタンである請求
    項1〜4のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 当該導電性配合ゴム組成物から得られる
    導電性ゴム硬化体の硬度が95以下、体積抵抗率が1×
    1011Ω・cm以下、かつ、ハンター白度が20以上で
    ある請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 導電性配合ゴム組成物において、基材
    ゴム100質量部に対し無機導電材が200〜500質
    量部配合されており、得られる導電性ゴム硬化体の硬度
    が95以下、体積抵抗率が1×1011Ω・cm以下、か
    つ、ハンター白度が20以上であることを特徴とする着
    色可能な導電性配合ゴム組成物。
  11. 【請求項11】 無機導電材が、導電性酸化亜鉛、導電
    性酸化チタン酸カリウム又は導電性酸化チタンである請
    求項10に記載の導電性配合ゴム組成物。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11に記載の配合ゴム
    組成物を成形・加硫してなる、硬度が95以下、体積抵
    抗率が1×1011Ω・cm以下、かつ、ハンター白度が
    20以上である導電性ゴム成形体。
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