JP2002234178A - 液体収容容器およびインクジェット記録装置 - Google Patents

液体収容容器およびインクジェット記録装置

Info

Publication number
JP2002234178A
JP2002234178A JP2001033563A JP2001033563A JP2002234178A JP 2002234178 A JP2002234178 A JP 2002234178A JP 2001033563 A JP2001033563 A JP 2001033563A JP 2001033563 A JP2001033563 A JP 2001033563A JP 2002234178 A JP2002234178 A JP 2002234178A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
identification
slot
ink tank
ink
rib
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001033563A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuo Kusushiro
達雄 楠城
Nobuyuki Hatasa
延幸 畑佐
Hajime Yamamoto
肇 山本
Eiichiro Shimizu
英一郎 清水
Hiroshi Koshikawa
浩志 越川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001033563A priority Critical patent/JP2002234178A/ja
Priority to CA002371040A priority patent/CA2371040A1/en
Priority to EP02002764A priority patent/EP1232871B1/en
Priority to AT02002764T priority patent/ATE303898T1/de
Priority to DE60205962T priority patent/DE60205962T2/de
Priority to US10/067,222 priority patent/US6702427B2/en
Priority to MXPA02001327A priority patent/MXPA02001327A/es
Priority to TW091102493A priority patent/TW517016B/zh
Priority to KR10-2002-0007228A priority patent/KR100460241B1/ko
Priority to AU15514/02A priority patent/AU1551402A/en
Priority to SG200200741A priority patent/SG98051A1/en
Priority to CNB021054045A priority patent/CN1265966C/zh
Publication of JP2002234178A publication Critical patent/JP2002234178A/ja
Priority to HK03100219.2A priority patent/HK1048285B/zh
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで製造が簡単なインクタンクにおい
て、高精度の誤挿入防止のための識別を可能にする。 【解決手段】 インクタンク1の識別部6と、スロット
8の被装着側識別部12とが対応して設けられており、
スロット8に適切なインクタンク1を挿入すると、スロ
ット8の識別リブ12aがインクタンク1の識別用凹部
6b内に挿入され、インクタンク1の識別用凸部6aは
識別リブ12aなどに当接することなく、インクタンク
1はスロット8内に挿入可能である。適切でないインク
タンク1をスロット8に挿入しようとすると、識別リブ
12aが、識別用凸部6aに当接して挿入が不可能にな
る。識別用凸部6aが逆T字状であるため、識別リブ1
2aにしっかりと当接し易く、挿入不能であることが伝
わり易く、かつ識別用凸部6aが破損しにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、記録用のインク等
の液体を収容する液体収容容器と、この液体収容容器が
着脱可能なインクジェット記録装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置は、いわゆるノ
ンインパクト記録方式の記録装置であり、高速記録やさ
まざまな記録媒体への記録が可能であって、記録時の騒
音が殆ど生じないといった利点を有し、広く普及してい
る。このようなインクジェット記録装置は、微小な吐出
口から微小なインク滴を吐出させて、記録媒体に記録を
行うものであり、一般に、インク滴を吐出するためのノ
ズルを有するインクジェット記録ヘッドと、ノズルにイ
ンクを供給する供給系とを有している。そしてそのイン
ク吐出方式の一例としては、記録液室内に設けられた電
気熱変換素子に電気信号である電気パルスを供給して発
熱させることによりインクに熱エネルギーを与え、イン
クの加熱発泡(膜沸騰)の気泡圧力を利用してインク滴
を吐出させるバブルジェット(登録商標)方式などが知
られている。このような記録ヘッドを備えたインクジェ
ット記録装置は、低コストで高品位な文字や画像が出力
可能である。
【0003】記録ヘッドを搭載したキャリッジを、記録
用紙等との対向位置で移動させながら記録インクを吐出
して記録媒体の全面に記録するシリアル型のインクジェ
ット記録装置においては、インクタンク等の液体収容容
器を含む供給系を記録ヘッドと一体的にキャリッジに搭
載する構成のものと、インクタンク等の液体収容容器を
含む供給系を記録ヘッドおよびキャリッジとは別に記録
装置本体に固定的に設け、固定された供給系から移動す
るキャリッジ上の記録ヘッドに可撓性のチューブ等でイ
ンクを供給する構成のものとがある。
【0004】また、記録範囲全幅に相当する幅の固定的
な記録ヘッドを有し、固定された供給系から固定された
記録ヘッドにインクを供給するフルライン型のインクジ
ェット記録装置もある。
【0005】前記したいずれの構成においても、カラー
記録を行うためには、例えば、ブラックインクの他に、
シアン、マゼンタ、イエロー等のカラーインクを吐出可
能なカラーインクジェット記録装置として、それぞれ独
立した複数(例えば4つ)の吐出機構および供給系を有
する構成が一般的である。すなわち、1色のインクがイ
ンクタンクから記録ヘッドのインク吐出口に至るまで、
他のインクと混じることのないように、各インクの経路
はその色専用にになっている。いる。また、記録装置に
よって異なる種類のインクを用いる場合、例えば、さほ
ど高い記録品位が要求されない低級機種と、高品位記録
が求められる高級機種とで異なる種類のインクを用いる
場合がある。
【0006】このように、複数のカラーインク、もしく
は特性の異なる複数のインクを吐出して記録するために
複数の独立した供給系を有するインクジェット記録装置
において、通常は、単一種類のインクタンク(液体収容
容器)が複数個用いられている。すなわち、同一構成の
インクタンクが複数個(例えば4個)用意され、これら
同一のインクタンクに各インクがそれぞれ収容されて、
記録装置に取り付けられている。これは、インクタンク
やその取付機構の設計や評価作業を一回で済ませて製造
工程を簡略化し、部品を共通化してコストダウンを図る
ためである。なお、前記したようにインクタンクがヘッ
ド本体とともにキャリッジに取り付けられて移動可能な
構成であっても、インクタンクがヘッド本体およびキャ
リッジとは別に記録装置本体に固定される構成であって
も、また移動しないフルライン型の記録ヘッドを用いる
構成であっても、いずれの場合も独立した複数の供給系
に対し実質的に同一構成のインクタンクがそれぞれ用い
られている。
【0007】前記したように異なる色または種類のイン
クを収容するために、同一構成のインクタンクが用いら
れる場合、インク交換時等のインクタンクの誤装着によ
る問題が生じるおそれがある。例えば、インク経路の壁
面に付着していたりして残存しているインクと異なる色
のインクが、新たに装着されたインクタンクから供給さ
れると、インクの混色による汚れによって、カラー記録
の品質が低下する。また、残存しているインクと異なる
種類のインクとが混じり合って、化学反応を起こすおそ
れがあり、場合によっては、化学反応によって沈殿物が
形成されて記録ヘッドの目詰まりを起こすおそれがあ
る。そこで、インク交換時に、それまで用いていたイン
クと異なるインクが供給されることのないように、1つ
のインクの経路には、特定の色および種類のインクのイ
ンクタンクが常に装着されるようにする構成が望まれて
いる。
【0008】このような要求に応えるため、特開平9−
174879号公報には、特定の色および種類のインク
を収容したインクタンクが、異なる色または種類のイン
クの供給経路に接続されることを防ぐキーシステムが提
案されている。
【0009】特開平9−174879号公報に開示され
ているキーシステムでは、インクタンク側面に全長に亘
って機械的識別用凸部(キー)および凹部(キー溝)が
設けられ、被装着物(インクジェット記録装置本体)に
おける、インクタンクが挿入されるスロットの内壁の、
インクタンクの挿入時にキーと対向する位置に、レール
状の識別用凹部(キー溝)および凸部(キー)が設けら
れている。そして、このキーおよびキー溝は、インクタ
ンクに収容されるインクの色や種類に応じて、数や位置
や大きさ(幅)などが異なっている。すなわち、あるス
ロットに、装着すべきインクタンクを装着しようとした
場合(その経路に供給すべきインクを収容したインクタ
ンクを装着しようとした場合)、キーとキー溝とが合致
して係合し、スロット内にインクタンクが挿入される。
しかし、あるスロットに、装着すべきインクタンク以外
のインクタンクを装着しようとした場合(その経路に供
給すべきインクと色または種類の異なるインクが収容さ
れたインクタンクを装着しようとした場合)、キーとキ
ー溝とが合致せず係合不能で、スロット内にインクタン
クが挿入できない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た機械的識別用キーおよびキー溝を有するキーシステム
には、以下の問題が存在する。
【0011】インクジェット記録装置における、インク
タンクが挿入されるスロットの内形と、インクタンク
の、着脱方向に対して実質的に垂直なスロットへの挿入
側端部の外形との間のクリアランスが小さく設定され、
すなわち、インクタンクの位置を規制するためにガタつ
きがなくインクタンクの外形とスロットの内形がほぼ同
じ大きさであるため、インクタンクの挿入がしづらい。
さらに、それに関連して、インクタンクおよびインクジ
ェット記録装置のスロットの識別用キーと識別用キー溝
との間のクリアランスの設定が困難である。
【0012】前者に関しては、インクジェット記録装置
本体のスロットの入口の内形と、インクタンクの挿入側
端部の外形とがほぼ同一の大きさであると、スロットの
内形とインクタンクの挿入部の外形が対応するように、
インクタンクをインクジェット記録装置本体に対して正
しく配置し、正しい挿入方向に挿入しなければならず、
ほんの僅かな誤差しか許容されない。
【0013】前記した通り、この構成では、装着すべき
インクタンクおよびスロット内壁の識別用キーの形状と
識別用キー溝の形状とが合致して両者が係合することに
よってはじめてインクタンクがスロット内に挿入でき、
キーとキー溝が係合しない場合は、そのインクタンクは
スロット内に挿入できない。このことは、適切なインク
タンクをスロット内に挿入しようとした場合であって
も、キーとキー溝とが係合しなければ、インクタンクを
スロット内に挿入することはできないことを意味する。
すなわち、スロットの内形とインクタンクの挿入側端部
の外形との間のクリアランスを大きくして、ユーザー
が、キーとキー溝との位置関係をあまり気にすることな
く、インクタンクをスロット内に放り込むようにラフな
インクタンク挿入を行なえるようにすると、キーとキー
溝の位置が合致せず両者が係合せず、適切なインクタン
クであってもスロット内への挿入が阻止される場合があ
る。
【0014】しかし、本来の目的であるインクタンクの
誤挿入防止の観点から見ると、適切なインクタンクをス
ロットに挿入しようとした場合には、必ず挿入可能でな
ければならない。適切なインクタンクが挿入拒否される
ことがあると、ユーザーをそのインクタンクが不適切な
ものであるという誤った判断に導いて混乱を招き、ひい
ては、そのインクタンクまたはインクジェット記録装置
自体が、インクタンクの正しい識別ができない不良品で
あると判断されかねない。
【0015】このようなことを防ぐために、特開平9−
174879号公報では、キーとキー溝の位置関係が常
に正しくなるように、インクタンクの挿入部とスロット
の入口とが極めて正確に対応するようにすること、つま
り、前記した通りスロットの内形とインクタンクの挿入
部の外形とをほぼ同一にして、遊びをなくし、適切なイ
ンクタンクのキー(またはキー溝)とキー溝(またはキ
ー)が合致しないことがないように構成されている。し
かし、このことは、結果的に、インクタンクをスロット
内に装着するときには、これをインクジェット記録装置
本体に対して厳密に正しく配置し、正しい挿入方向に挿
入しなければならず、放り込むようにラフなインクタン
ク挿入をが行うことができなくなり、ユーザーにとって
は、インクタンク装着作業に精緻さを要求されて面倒に
なるという問題を生じる。
【0016】一方、キーとキー溝との間のクリアランス
を大きく設定することによって、インクタンクの挿入部
とスロットの入口部との位置関係が厳密でなくても、キ
ーとキー溝が係合しやすくすることも考えられる。しか
し、キーとキー溝のクリアランスが大きければ、特にユ
ーザーがインクタンクをスロットに対して傾けて挿入し
た場合に、キーおよびキー溝以外の機械的識別に直接関
係しない凸部や凹部が、このキーまたはキー溝に係合し
そうになったり、キーやキー溝が複数並んで設けられて
いる場合には隣のキーがキー溝に係合しそうになるおそ
れがある。このような場合、適切でないインクタンクを
インクジェット記録装置のスロット内へ挿入しようとす
る当初の時点では、凸部が凹部に入り込んでしまうよう
な感覚がユーザーにもたらされ、その後で、インクタン
クの挿入を進行させようとすると、途中で大きな抵抗感
を感じ、引っかかるように挿入が規制される感覚がユー
ザーにもたらされる。すなわち、もともと挿入不可能で
あるのに、キーとキー溝との間のクリアランスが大きい
ことに起因して何らかの(必ずしもキーおよびキー溝に
限らない)凸部と凹部とが僅かに係合し、そのことがユ
ーザーに、インクタンクが挿入可能であるという感覚を
与えてしまう。その結果、ユーザーは、その後多少の抵
抗があってもインクタンクの挿入を続行しようとし、場
合によっては、インクタンクやインクジェット記録装置
の識別部(キーやキー溝)の破損が生じるおそれがあ
る。
【0017】キーとキー溝との間のクリアランスを小さ
く設定すると、特にユーザーがインクタンクをスロット
に対して傾けて挿入した場合に、前記した通り、適切な
インクタンクであっても、識別用キーとキー溝とが係合
せずインクタンクは挿入できなくなる可能性が高い。す
ると、ユーザーはインクタンクが挿入不能であるという
感覚を持ってしまうため、挿入行為を止めてしまうおそ
れがある。
【0018】また、前記した特開平9−174879号
公報に開示されている従来例では、インクタンクの側面
全長に亘って識別用キーが設けられ、それと同じ長さの
キー溝がスロット内壁に設けられているため、製造また
は加工工程が煩雑であり、製造コストが高くなる。
【0019】本発明の目的は、このような問題点に鑑み
て、より精度の高い誤挿入防止のための識別が可能で、
ユーザーに誤解を招くことが抑止でき、しかも装着が容
易で、製造コストが低い、インクタンクなどの液体収容
容器と、この液体収容容器が着脱可能なインクジェット
記録装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴は、
被装着物のスロット内に挿入して装着可能かつ着脱交換
可能であり、該スロットに挿入すべきものかどうかを挿
入動作時に判定するための、スロットの内壁に設けられ
ている被装着側識別部に対応する識別部が外周に設けら
れている液体収容容器において、識別部は挿入側端部近
傍に設けられており、スロットの被装着側識別部の識別
リブと対向したときに識別リブが挿通可能な識別用凹部
と、識別リブと対向したときに識別リブと当接する識別
用凸部とを有し、識別用凸部が、長手方向が挿入方向に
沿う逆T字状の形状を有しているところにある。
【0021】この構成によると、識別用の凸部および凹
部が液体収容容器全長に亘ってレール状に設けられてい
る従来の構成に比べて、製造工程や加工工程が簡単にな
る。また、識別用凸部が逆T字状に形成されているた
め、不適切な液体収容容器を挿入しようとした際に、識
別用凸部に識別リブがしっかりと当接し易く、挿入不能
であることが確実にユーザーに伝わり易い。また、挿入
しようとする力が比較的強くても識別用凸部が破損しに
くい。
【0022】また、本発明の第2の特徴は、識別部は挿
入側端部近傍に設けられており、スロットの被装着側識
別部の識別リブと対向したときに識別リブが挿通可能な
識別用凹部と、識別リブと対向したときに識別リブと当
接する識別用凸部とを有し、この識別用凸部が、長手方
向が挿入方向に沿うT字状の形状を有しているところに
ある。
【0023】このように識別用凸部がT字状に形成され
ている構成では、不適切な液体収容容器がスロットに対
して傾いた状態で挿入しようとした際に、識別リブと確
実に当接する識別用凸部の上部が補強されているため、
挿入不能であることが確実にユーザーに伝わり易く、ま
た、挿入しようとする力が比較的強くても識別用凸部が
破損しにくい。
【0024】また、本発明の第3の特徴は、識別部は挿
入側端部近傍に設けられており、スロットの被装着側識
別部の識別リブと対向したときに識別リブが挿通可能な
識別用凹部と、識別リブと対向したときに識別リブと当
接する識別用凸部とを有し、識別部が設けられている面
の幅が、識別用凹部の幅と識別リブの幅との差Bよりも
小さい間隔Aだけ、被装着側識別部が設けられている個
所のスロットの内幅よりも狭いところにある。
【0025】これによると、液体収容容器がスロットの
被装着側識別部に至ったときに、液体収容容器全体の外
形がスロットの内形に対して精度よく配置されるため、
液体供給のための接続等が簡単に正確に行える。一方、
識別用凹部と識別リブとの間には、そこまで正確な相対
位置精度は必要ではなく、これらの相対位置関係の影響
を受けることなく、前記した接続等の動作がスムースに
行える。
【0026】識別部が、互いに対向する1対の側面にそ
れぞれ設けられていることが好ましい。
【0027】識別用凸部が、スロットの前記被装着側識
別部の識別リブと対向する位置にあるときには、スロッ
トに対して傾いた姿勢で挿入されようとした場合であっ
ても必ず識別リブに当接するような長さを有しているこ
とが好ましい。これによると、不適切な液体収容容器が
スロットに対して傾けた状態で挿入されても、識別用凸
部が識別リブとの当接を回避して入り込んでしまうこと
が防げ、誤挿入が防止できる。
【0028】識別用凹部は、複数の支持柱間に形成され
て隣り合う支持柱を連結する凸部を切除した部分であ
り、識別用凸部は、複数の支持柱間に形成されて隣り合
う支持柱を連結する凸部が残存している部分であっても
よい。これによると、液体収容容器を凸部を切除する前
の状態で大量生産して保管しておいて、収容すべき液体
に応じて適宜凸部を切除して識別用凸部および識別用凹
部を形成すればよく、液体毎に異なる液体収容容器を設
計、製造、保管しておく必要がなく、製造コストの大幅
な低減につながる。
【0029】支持柱の挿入方向先端面と、識別用凸部の
挿入方向先端面とが同一平面内にあることが好ましい。
これによると、不適切な液体収容容器を挿入しようとし
た場合に、識別リブが支持柱間の隙間(識別用凸部の下
方の僅かなスペース)に嵌合してユーザーに対しフィッ
トした感覚を与え誤った判断を導くおそれがない。
【0030】また、凸部が支持柱よりも肉薄であり、凸
部の支持柱との連結部の、凸部の長手方向における長さ
が、凸部の長手方向の全長に比べて短くなっていること
が好ましい。これにより、切除して識別用凹部を形成す
ることがごく簡単にできる。
【0031】さらに、挿入方向の中心軸を中心として1
80°反転すると、識別部の識別用凸部および識別用凹
部の位置が、実質的に半ピッチだけずれるように、識別
部が非対称形に形成されていることが好ましい。これに
より、液体収容容器を左右間違えて装着することが防止
できる。
【0032】挿入方向に対し実質的に垂直で、挿入方向
先端に位置する面に、液体が出入可能な液体接続口が設
けられていてもよい。この場合、識別部が、液体接続口
が設けられている面に近接して設けられていてもよい。
この場合、識別用凸部の下面が液体収容容器の挿入側端
部付近に位置するため、液体収容容器の挿入動作のごく
初期段階において誤挿入が検知でき、液体収容容器を交
換すべきであることを早い段階でユーザーに知らせるこ
とにより、ユーザーの使いやすさを向上させる。また、
識別部が、液体接続口が設けられている面と実質的に垂
直な面に設けられていてもよい。
【0033】記録用のインクを収容し、収容されるイン
クの色および種類に応じて、識別用凸部と識別用凹部の
数および位置が決められていてもよい。
【0034】そして本発明のインクジェット記録装置
は、前記した構成の液体収容容器が着脱可能なスロット
を有する。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0036】図1に本発明の第1の実施形態の液体収容
容器を示している。本実施形態の液体収容容器は、イン
クジェット記録装置に取り付けられて記録ヘッド100
に液体インクを供給するためのインクタンク1である。
【0037】インクタンク1は、インクを収容するタン
ク本体部2を有し、このタンク本体部2の底面には、イ
ンク供給口(液体接続口)3および外気取入口4が設け
られている。そして、タンク本体部2の両側面にそれぞ
れ張出部5が設けられている。図2に示すように、各張
出部5にはそれぞれ識別部6が設けられている。各識別
部6には、複数(本実施形態では4本)の支持柱7が設
けられている。これらの支持柱7の間が実際に識別を行
うための独立した識別ポイントであり、各識別ポイント
のうち、逆T字状の部材が存在する部分が識別用凸部
(識別用キー)6aであり、逆T字状の部材が存在しな
い(切除された)部分が識別用凹部(識別用キー溝)6
bである。本実施形態では、各識別部6に3つずつ、合
計6つの識別ポイントがある。
【0038】インクタンク1の内部には液体のインクが
収容されるのでこのインクが漏れないように、インク供
給口(液体接続口)3および外気取入口4に、図3に示
すように、これらを塞ぐ弾性膜14が取り付けられてい
る。従って、インク供給口3からインクを流出させる場
合や、外気取入口4から外気を流入させる場合には、イ
ンク針10や空気針11のような中空の針を弾性膜14
に突き刺して、この針を介して外部と連通させる。針を
抜き取ったときには、弾性膜14の復帰力により再びイ
ンク供給口3および外気取入口4が閉じられることが好
ましい。インクタンク1内にインクを充填する場合に
は、インク供給口3に中空針を差し込んで図示しない外
部のインク供給容器からインクを流入してもよい。この
とき、インクタンク1内に入っていた空気を、外気取入
口4に差し込んだ中空針から排出してもよく、その他の
図示しない開口部から排出してもよい。
【0039】このインクタンク1は、インクジェット記
録装置本体のステーションベース(被装着物)13のス
ロット8内に挿入される。ステーションベース13に
は、記録ヘッド100へインクを供給するためのチュー
ブ9に連通する中空のインク針10と、インクタンク1
内へ外気を取り込むための中空の空気針11が設けられ
ており、インクタンク1の装着時には、インク針10が
インク供給口3を貫通し、空気針11が外気取入口4を
貫通する。詳述しないが、本実施形態の記録ヘッド10
0は、図示しない外部回路から記録信号を受けると、イ
ンク流路内に配設された発熱素子が駆動されて、インク
を加熱発泡させて発泡圧によりインクを外部の記録部材
に吐出するものである。インクタンク1が、ステーショ
ンベース13のスロット8に装着されると、インクタン
ク1からインク針10およびチューブ9を介して記録ヘ
ッド100に至るインク経路が形成される。また、空気
針11がインクタンク1内に挿入されて、インク吐出後
にインクタンク1内などが負圧になったときにそれを回
復させるための外気導入経路が形成される。すなわち、
記録ヘッド100が駆動されてインクを吐出すると、チ
ューブ9およびインク針10を介してインクタンク1か
ら記録ヘッド100へインクが補充される。これによっ
て、インクタンク1内のインクが減少し、インクタンク
1内が負圧状態となった際に、空気針11を介して外気
がインクタンク1内に流入することにより、インクタン
ク1の負圧が解消される。なお、インクタンク1は、ス
テーションベース13に対し、簡単に着脱自在である。
【0040】ステーションベース13には複数のスロッ
ト8が設けられている。本実施形態では、図4に示すよ
うに、4つのスロット8a〜8dが設けられており、ブ
ラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色のインク経
路が構成されている。各色のインク経路は、それぞれ合
流したり交わったりすることなく完全に独立しており、
インクの混色が起こらないようになっている。そして、
ステーションベース13に装着されているインクタンク
1内のインクが消費されて空になったとき、あるいは他
の何らかの理由が発生したときには、インクタンク1が
ステーションベース13から取り外されて、新しいイン
クタンク1と交換される。この交換時に新しく取り付け
られるインクタンク1は、それまで取り付けられていた
インクタンク1と同じ色および種類のインクを収容した
ものでなければならない。その理由を以下に説明する。
【0041】先にステーションベース13に装着された
インクタンク1から特定の色および種類のインクが、記
録ヘッド100に至るインク経路に供給される。このイ
ンクタンク1のインクが消費され尽くしてインクタンク
1が取り外された後でも、インク経路の壁面の一部に付
着するなどして、インク経路内には僅かであってもイン
クが残存している。この状態で、新たなインクタンク1
がステーションベース13に装着された後、異なる色の
インクが供給されるようになると、残存しているインク
と、新たに供給される異なる色のインクとが混ざり合
い、混色によってインクの色が変わってしまい所望の色
の記録ができなくなったり、新たに供給されたインク中
に、残存していたインクの色が混ざって、マーブル状の
汚れを生じたりして、カラー記録の品質が低下する。ま
た、新たに装着されたインクタンク1から、インク経路
中に残存しているインクと異なる種類のインクが供給さ
れると、2種類のインクが混じり合って化学反応を起こ
すおそれがある。場合によっては、化学反応によって沈
殿物が形成されてインク経路中に沈殿し、インク経路を
塞いで目詰まりを起こし、記録不能となってしまうおそ
れがある。従って、スロット8には、先に装着されてい
たインクタンク1と同じ色および種類のインクを収容し
たインクタンク1が装着されなければならない。
【0042】そこで本実施形態では、特定のスロット8
には、特定の色および種類のインクが収容されたインク
タンク1のみが装着可能で、それ以外のインクタンクは
装着できないように、機械的識別が行えるようにしてい
る。そのために、インクタンク1には、内部に収容され
るインクの色および種類に応じた、前記した識別部6が
設けられており、図4に示すように、スロット8には、
インクタンク1の識別部6と対応する位置に、そのスロ
ット8から供給されるべきインクの色および種類に応じ
た被装着側識別部12が設けられている。
【0043】図4に示すように、本実施形態では、スロ
ット8に被装着側識別部12が設けられており、被装着
側識別部12は、スロット8の内壁の内側に突出する識
別用凸部(識別リブ)12aを含んでいる。この識別リ
ブ12aは、インクタンク1の識別用凹部6b内に挿入
可能である。
【0044】ここで、インクタンク1の識別部6と、イ
ンクジェット記録装置本体のスロット8の内壁に設けら
れている被装着側識別部12とについて詳細に説明す
る。
【0045】本実施形態では、前記の通りインクタンク
1の両側面に1つずつ識別部6が設けられており、各識
別部6には、識別用凸部6aまたは識別用凹部6bから
なる識別ポイントが3つずつ設けられている。スロット
8の内壁においては、識別部6にそれぞれ対向する部分
が被装着側識別部12となっている。
【0046】具体的には、図6,8に示すように、イン
クタンク1においては、張出部5に複数の支持柱7が設
けられており、各支持柱7間に逆T字状の部材が存在す
る部分が識別用凸部6aであり、支持柱7間に部材が存
在しない部分が識別用凹部6bである。一方、インクタ
ンク1をスロット8内に正しく装着するときにこの識別
部6と対向する部分が、図5に示すスロット8の被装着
側識別部12であり、識別部6の各識別ポイントとそれ
ぞれ対向する部分が、被装着側識別部12の識別ポイン
トである。インクタンク1の識別用凹部6bに対応する
のが、スロット8の内壁に設けられた識別リブ(識別用
凸部)12aである。インクタンク1の識別用凸部6a
に対応する部分には、スロット8の内壁に何も設けられ
ていないが、この何も設けられていない部分が本実施形
態では識別用凹部12bとなる。実際には平坦な壁面の
一部に過ぎないが、ここでは突出する識別リブ12aに
対して相対的に識別用凹部12bとみなしている。スロ
ット8の内壁において、適切なインクタンク1が取り付
けられる際に、インクタンク1の識別用凸部6aに対向
する部分には識別リブ12aが設けられておらず、イン
クタンク1の識別用凹部6bに対向する部分には識別リ
ブ12aが設けられている。
【0047】本実施形態では、同一構成のインクタンク
1に色または種類の異なる様々なインクが収容される。
インクの種類とは、粘性や水への溶解度などインクの化
学的または物理的な特性である。各インクタンク1は、
内部に収容されたインクの色や種類を、前記した識別部
6の6つ識別ポイントのパターンによって表しており、
各スロット8は、それに対応する被装着側識別部12の
6つの識別ポイントによって、そのスロット8から供給
されるべきインクの色や種類を表している。従って、あ
るスロット8に適切なインクタンク1を挿入する場合に
は、インクタンク1に設けられている識別用凸部6aお
よび凹部6bが、スロット8に設けられている識別用凹
部12bおよび識別リブ12aと対応し、不適切なイン
クタンク1を挿入しようとした場合には、インクタンク
1およびスロット8の識別用凸部および凹部の少なくと
も一部が対応せず、識別用凸部6aと識別リブ12aと
が当接するので、そのインクタンク1が挿入不能であ
る。こうして、所望のインクを収容したインクタンク1
以外のインクタンク1の装着が防止される。
【0048】図4は、インクタンク1と、インクジェッ
ト記録装置のステーションベース13の、インクタンク
1が挿入されるスロット8とを示す斜視図である。本実
施形態のインクタンク1は略直方体状であり、インクタ
ンク1の2つの側面に識別部6が設けられており、各識
別部6には識別ポイントが3つずつ設けられている。こ
れは、インクタンク1の幅を小さくするためであり、こ
れによって、4つのインクタンク1を、インクジェット
記録装置における占有面積をあまり増大させることな
く、小型のステーションベース13に並べて配列するこ
とができる。識別部6はインクタンク1の下部(インク
供給口3の近傍)に配置されており、スロット8への挿
入動作の初期段階で、挿入可能であるか不能であるか、
すなわち適切なインクタンク1であるか否かが判るよう
に構成されている。
【0049】一方、本実施形態では4つのスロット8が
設けられており、それぞれ異なる色(ブラック、シア
ン、マゼンタ、イエロー)のインクが収容された4つの
インクタンク1が収納可能である。図3に示すように、
インク針10は、スロット8の底面に、インクタンク1
のインク供給口3と対向するように設けられている。被
装着側識別部12は、スロット8の入口付近において、
インクタンク1の識別部6と対応する、スロット8の2
つの内側面に配置されている。図5に示すように、スロ
ット8の被装着側識別部12は、色を識別するパターン
をなす識別リブ12aを含んでおり、識別リブ12aは
各スロット8ごとに本数や位置が異なっており、前記し
た所望の色のインクタンク1の識別用凹部6bと対応し
ている。スロット8の入口と被装着側識別部12との間
には、インクタンク1がスロット8内でスムースに垂直
に挿入されるように案内するテーパ状部15が形成され
ている。
【0050】次に、本実施形態の構成において何通りの
識別パターンが可能であるか説明する。本実施形態のイ
ンクタンク1において、1つの識別ポイントは、逆T字
状の部材(図7参照)の有無、すなわち、識別用凸部6
aであるか識別用凹部6bであるか、2通りの状態を取
ることができるので、このような識別ポイントがa個設
けられているとすると、理論上は2a通りの識別パター
ンが可能である。ただし、例えば、全ての識別ポイント
が識別用凹部6bであると(識別用凸部6aが存在しな
いと)、識別リブ12の有無に関わらずあらゆるスロッ
ト8に装着可能になってしまうので、事実上識別の機能
を果たさない。従って、いくつかある識別ポイントのう
ち、識別用凸部6aと識別用凹部6bとが半々程度に混
在することが好ましい。その場合、識別ポイントの個数
aが偶数の場合、aa/2通り、識別ポイントの個数aが
奇数の場合、a(a+1)/2通りまたはa(a-1)/2通りの組
み合わせが可能である。例えば、図示している例のよう
に識別ポイントが3×2=6つ設けられている場合、理
論上は26=64通りの識別パターンが可能であるが、
実際には63=20通り程度の識別パターンが可能であ
る。すなわち、同一構成のインクタンク1を用いて、色
または種類の異なる20種のインクを収容し識別するこ
とができる。
【0051】また、図6に示すように、本実施形態のイ
ンクタンク1は、インクタンク1の左右を逆にして、す
なわちインクタンク1の挿入方向に沿う中心軸を中心と
して180°回転した状態で、スロット8に挿入した場
合に挿入不可能となるように設計されている。これは、
インクタンク1が、図6において中心点に対して点対称
ではなく(図6上下に線対称な形状ではなく)、挿入方
向の中心軸を中心として180°回転すると、識別部6
の各識別ポイントが回転前と比較して半ピッチずつずれ
るように形成されている。つまり、各識別部6の両端に
位置する支持柱7の幅が異なっており、180°回転し
たインクタンク1では、インクタンク1の識別ポイント
と、スロット8の内壁の識別ポイントとが半ピッチずつ
ずれるため、識別用凹部6bの有無にかかわらず識別リ
ブ12aの少なくとも一部は識別ポイント間の支持柱7
に対向して当接し、インクタンク1はスロット8内に挿
入不可能になる。従って、インクタンク1を左右間違え
て装着することが防止できる。また、左右を間違えるこ
とによって識別パターンが変化すると、不正確なインク
タンク1なのに左右入れ替わった識別パターンが偶然一
致する可能性があるが、本実施形態では、左右を間違え
ると必ず装着不能になるので、不正確な判別による誤挿
入が防止できる。
【0052】以上説明した通り本実施形態では、インク
タンク1の識別部6の識別ポイントが6つ設けられてお
り、スロット8の内壁の識別リブ12aおよびインクタ
ンク1の識別用凹部6bと、識別用凸部6aは全て3つ
ずつ設けられているが、識別すべきインクタンク1の数
に応じて、識別ポイントの個数を増減させてもよく、ま
た、識別リブ12aおよび識別用凹部6bと識別用凸部
6aの個数を増減させてもよい。
【0053】本実施形態のインクタンク1の識別部6の
形成方法について説明する。図7に示すように、本実施
形態の識別部6は、インクタンク1の両側面にそれぞれ
張出部5を設け、各張出部5に一定間隔で4本の支持柱
7を形成し、隣り合う支持柱7間の間隙に逆T字状の凸
部を設け、逆T字状の凸部が、隣り合う支持柱7同士を
連結している状態にする。そこで、図8に示すように、
適宜に定められた所定位置の凸部を切除する。これによ
って、凸部が切除された部分が識別用凹部6bとなり、
切除されずに逆T字状の凸部がそのまま残っている部分
が識別用凸部6aとなる。この方法によると、様々な色
や種類のインクを収容するためのインクタンク1におい
て、射出成形などによるタンク形成時に必要な型は1個
で済むため、製造コストが安価になるという利点があ
る。
【0054】以上説明した通り、インクタンク1の識別
部6は、逆T字状の凸部を切除した識別用凹部6bと、
残存する逆T字状の凸部である識別用凸部6aとからな
る識別ポイントを含んでいる。逆T字状の凸部は、支持
柱7との連結部が細幅(凸部の長手方向における長さが
短い)かつ肉薄であるため、切除して識別用凹部6bを
形成することがごく簡単である。特に、特開平9−17
4879号公報に開示されているように凸部および凹部
がインクタンク全長に亘ってレール状に設けられている
構成に比べて、本実施形態の逆T字状の凸部は、長さが
短く切除が容易なので、製造工程や加工工程の煩雑さを
解消できる。スロット8の識別部12に関しても、本実
施形態では、従来に比べて僅かな長さの識別リブ12a
を形成すればよいので、製造および加工が極めて簡単で
ある。
【0055】一方、本実施形態の識別用凸部6a、識別
用凹部6b、および識別リブ12aの長手方向の長さに
ついては、ある程度の長さが確保されている。これらの
長さが短いと、以下のような問題が生じるからである。
なお、以下の説明では、不適切なインクタンク1を挿入
させようとする場合であって、インクタンク1の識別用
凸部6aとスロット8の識別リブ12aとが対応する位
置にあることを前提にして述べる。
【0056】不適切なインクタンク1を記録装置本体の
スロット8に挿入しようとした際に、ユーザーが、図9
に示すようにインクタンク1をスロット8に対して傾け
た状態で挿入すると、インクタンク1の一方の側部(図
9右側)の張出部5は、識別用凸部6aと識別リブ12
aとが接触することなくスロット内へ入り込むことがで
きる。そこでインクタンク1の傾きを戻し直立に近い状
態にすると、他方の側部の識別用凸部6aは揺動する。
このとき、図10に示すように、識別用凸部6aが短い
と、互いに当接することなく他方の側部の張出部5もス
ロット8内に入り込んでしまう可能性がある。そうする
と、識別が行われることなくあらゆるインクタンク1が
スロット8に装着されてしまう。従って、図9に示すよ
うに、斜め方向から装着される場合でも、少なくとも一
方の側部の識別用凸部6aは必ず識別リブ12aに当接
する軌道を通るように、識別用凸部6aは十分な長さを
有していることが好ましい。さらに、図11に示すよう
に、インクタンク1をスロット8に対して傾けた状態で
挿入しようとしても、いずれの側部でも、識別用凸部6
aが識別リブ12aに当接する軌道を必ず通るように、
すなわち両側部において識別を回避することのないよう
に、識別用凸部6aが十分な長さを有していることがよ
り好ましい。支持柱7および識別用凹部6bは、識別リ
ブ12aおよび識別用凸部6aに対応する長さに形成さ
れる。
【0057】以上述べた構成のインクタンク1を記録装
置本体のスロット8内に装着する動作について、図12
〜17を参照して説明する。なお、厳密には識別リブ1
2aがインクタンク1に隠れてしまうはずの個所がある
が、便宜上、図面中では判りやすくするため識別リブ1
2aを図示している。
【0058】図12に、インクタンク1が記録装置本体
のステーションベース13に装着される前の状態が示さ
れている。被装着側識別部12より上方のスロット8入
口の内幅は、インクタンク1の識別部6が設けられてい
る面の幅よりも大きく形成されており、スロット8の入
口と被装着側識別部12上部との間には、テーパ状部1
5が設けられている。これはインクタンク1の挿入を容
易にするための構成である。ユーザーの作業性を向上さ
せるために、スロット8の入口はかなり広く形成されて
いる。従って、ユーザーによって放り込まれるようにイ
ンクタンク1の挿入が行われても、スロット8入口にお
いてインクタンク1を受け入れることができ、その後テ
ーパ状部15により、インクタンク1がスロット8に垂
直に挿入される位置までスムースに案内されるように、
インクタンク1の姿勢が規制される。
【0059】図13には、インクタンク1の挿入側端部
がスロット8内に僅かに入り込み、インクタンク1の識
別部6がスロット8の被装着側識別部12と係合する直
前の状態が示されている。スロット8の被装着側識別部
12において、所定の識別ポイントでは識別リブ12a
が内壁面に対して垂直に突出している。前記した通り、
識別リブ12aは、各スロット8ごとにその本数および
位置が異なっており、識別リブ12aは適切なインクタ
ンク1の識別用凹部6bと対応する位置に配置されてい
る。逆に言うと、当該スロット8に装着すべきインクタ
ンク1には、スロット8の識別リブ12aに対応して、
識別部6のT字状凸部が切除されて識別用凹部6bが形
成されている。
【0060】スロット8に適切なインクタンク1を挿入
すると、図14に示すように、識別リブ12aがインク
タンク1の識別用凹部6b内に挿入され、インクタンク
1の識別用凸部6aは識別リブ12aなどに当接するこ
となく、インクタンク1の識別部6は被装着側識別部1
2を通過して、インクタンク1はスロット8内に完全に
挿入可能である。これに対し、図15に示すように、適
切でないインクタンク1をスロット8に挿入しようとす
ると、少なくとも1個の識別リブ12aがインクタンク
1の識別用凸部6aに当接して、それ以上インクタンク
1を挿入することが不可能である。このようにして、イ
ンクタンク1を識別して適切なインクタンク1のみがス
ロット8に装着可能になる構成が実現されている。
【0061】インクタンク1の識別用凸部6aの下面
(挿入方向先端面)は、支持柱7の下面(挿入方向先端
面)と同一平面にあり、インクタンク1の挿入方向に対
して実質的に垂直である。識別用凸部6aの下面がイン
クタンク1の挿入側端部付近に位置するように設けられ
ていることにより、インクタンク1の挿入動作のごく初
期段階において誤挿入が検知でき、インクタンク1を交
換すべきであることを早い段階でユーザーに知らせるこ
とにより、ユーザーの使いやすさを向上させている。た
だし、インクタンク1の挿入側端部と、識別用凸部6a
の下面および支持柱7の下面が同一平面に位置すると、
識別リブ12a上面と、インクタンク1の挿入側端部と
が部分的に当接して滑ったりして位置がずれてしまうお
それがあり、かえって操作が困難になる可能性がある。
従って、識別用凸部6aの下面および支持柱7の下面
は、インクタンク1の挿入側端部よりも僅かに内側(図
面上方)に位置している。
【0062】また、図16に示すように、識別用凸部6
aの下面が支持柱7の下面よりも引っ込んだ位置にある
と、不適切なインクタンク1を挿入しようとした場合で
あっても、識別リブ12aが支持柱7間の隙間(識別用
凸部6aの下方の僅かなスペース)に嵌合してユーザー
に対しフィットした感覚を与え、インクタンク1を挿入
可能であるとの誤った判断を導くおそれがある。すなわ
ち、挿入動作のごく初期の段階において、ユーザーはイ
ンクタンク1がスムースに挿入可能であると判断し、そ
の後引っかかるようにインクタンク1が止まっても無理
に押し込もうとして、破損を起こすおそれがある。従っ
て、ユーザーに挿入感覚を与えないために、識別用凸部
6aの下面と支持柱7の下面とが同一平面内にあるよう
に形成されることが好ましい。
【0063】図14に、記録装置本体のスロット8の内
壁の識別リブ12aが、インクタンク1の識別用凹部6
bを通過している最中の状態が示されている。インクタ
ンク1の識別用凹部6bとスロット8の識別リブ12a
との間のクリアランス、すなわち、両者の幅の差B(=
(B/2)×2)は小さく、ガタつきなく挿入される。
ただし、インクタンク1の、識別部6が設けられている
面の幅と、スロット8の被装着側識別部12が設けられ
ている部分の内幅との間のクリアランス、すなわち両者
の幅の差A(=(A/2)×2)は、Bよりもさらに小
さいことが好ましい。なぜならば、インクタンク1がス
ロット8の入口から挿入され、テーパ状部15に案内さ
れて被装着側識別部12に至ったときに、インクタンク
1全体の外形がスロット8の内形に対して精度よく配置
されることが、後述するインク針10や空気針11がイ
ンク供給口3や外気取入口4を正確に貫通するために必
要であり、それに比較すると識別用凹部6bと識別リブ
12aとの相対位置精度は厳密なものではなく、むしろ
両者の間に多少余裕があることによって、インク針10
や空気針11がインク供給口3や外気取入口4に差し込
まれる動作がスムースに行えるからである。また、イン
クタンク1の外形とスロット8の入口の内幅との間のク
リアランスが大きく、インクタンク1の外形とスロット
8の被装着側識別部12が設けられている部分の内形と
の間のクリアランスAが小さいため、ユーザーが放り投
げるように乱暴なインクタンク1の投入を行っても、テ
ーパ状部15に導かれて、スロット8の奥の方へ進入す
る時点では極めて精度よくなるため、ユーザーの作業を
面倒にすることなく確実な装着が可能になる。
【0064】具体的には、本実施形態では、識別部6が
設けられている面の幅と、スロット8の被装着側識別部
12が設けられている部分の内幅との間のクリアランス
(幅の差)Aは0.3mm、インクタンク1の識別用凹
部6bとスロット8の識別リブ12aとの間のクリアラ
ンス(幅の差)Bは0.7mm、識別部6の識別ポイン
ト(支持柱7および識別用凸部6aおよび識別用凹部6
b)の長手方向の長さは7mm、被装着側識別部12の
識別リブ12aの長手方向の長さは13mmである。な
お、図14においては、識別用凹部6bと識別リブ12
aとの中心線が一致し、インクタンク1とスロット8と
の中心線が一致する状態を示している。
【0065】記録装置本体のスロット8の内壁の識別リ
ブ12aがインクタンク1の識別用凹部6bを通過し、
すなわちインクタンク1の識別部6がスロット8の被装
着側識別部12を通りすぎて案内されたインクタンク1
は、さらに挿入されて、図17に示すようにスロット8
内に完全に装着される。図3に示すように、インクタン
ク1のインク供給口3にはスロット8内に突出している
インク針10が貫通し、チューブ9を介して記録ヘッド
100へインク供給が開始される。また、インクタンク
1の外気取入口4には空気針11が貫通し、インク吐出
後の負圧解消などのため、空気針11からインクタンク
1内へ外気の取り入れが可能になる。
【0066】本実施形態のインクタンク1を、識別部6
の逆T字状の凸部を切除する前の状態(図7参照)で大
量生産して保管しておくと、あらゆる色や種類のインク
を収容することができ、収容すべきインクに応じて適宜
逆T字状の凸部を切除して識別用凸部6aおよび識別用
凹部6bを形成すればよい(図8参照)。これによる
と、インク毎に異なるインクタンクを設計、製造、保管
しておく必要がなく、製造コストの大幅な低減につなが
る。
【0067】本実施形態では、インクタンク1の識別部
6に逆T字状の識別用凸部6aが形成されている。従っ
て、不適切なインクタンク1を挿入しようとした際に、
識別用凸部6aに識別リブ12aがしっかりと当接し易
く、挿入不能であることが確実にユーザーに伝わり易
い。また、挿入しようとする力が比較的強くても識別用
凸部6aが破損しにくい。
【0068】一方、図18に示すように、インクタンク
1の識別部6にT字状の識別用凸部6aを形成すること
もできる。不適切なインクタンク1を挿入しようとした
際に、図9に示すようにインクタンク1がスロット8に
対して傾いた状態であると、識別用凸部6aの下面と識
別リブ12aとが当接しない場合もあるが、その場合で
も識別用凸部6aの上部は識別リブ12aと確実に当接
する。図18に示す構成のようにこの識別用凸部6aの
上部が補強されていると、前記したように不適切なイン
クタンク1がスロット8に対して傾いた状態で挿入され
る場合、挿入不能であることが確実にユーザーに伝わり
易く、また、挿入しようとする力が比較的強くても識別
用凸部6aが破損しにくい。
【0069】なお、図示しないが、インクタンクをスロ
ットに対して重力方向に垂直な方向に着脱する横方向装
着の構成において、本発明を採用することも可能であ
る。
【0070】次に、上述したインクタンク1が使用され
るインクジェット記録装置の一例について、図19を参
照して説明する。
【0071】図19に示すインクジェット記録装置は、
インクジェット記録ヘッド100の往復移動(主走査)
と、一般記録紙、特殊紙、OHPフィルム等の記録用シ
ートSの所定ピッチごとの搬送(副走査)とを繰り返し
つつ、これらの動きと同期させながらインクジェット記
録ヘッド100から選択的にインクを吐出させ、記録用
シートSに付着させることで、文字や記号、画像等を形
成するシリアル型の記録装置である。
【0072】図19において、インクジェット記録ヘッ
ド100は、2本のガイドレール108,109に摺動
自在に支持され不図示のモータ等の駆動手段によりガイ
ドレール108,109に沿って往復移動されるキャリ
ッジ102に着脱可能に搭載されている。記録用シート
Sは、搬送ローラ103により、インクジェット記録ヘ
ッド100のインク吐出面に対面し、かつ、インク吐出
面との距離を一定に維持するように、キャリッジ102
の移動方向と交差する方向(例えば、直交する方向であ
る矢印方向)に搬送される。
【0073】インクジェット記録ヘッド100は、それ
ぞれ異なる色のインクを吐出するための複数のノズル列
を有する。インクジェット記録ヘッド100から吐出さ
れるインクの色に対応して、複数の独立したインクタン
ク1が、インク供給ユニット105のスロット8に着脱
可能に装着される。インク供給ユニット105とインク
ジェット記録ヘッド100とは、それぞれインクの色に
対応した複数のインク供給用のチューブ9によって接続
され、インクタンク1がインク供給ユニット105に装
着されることで、インクタンク1内に収納された各色の
インクを、インクジェット記録ヘッド100の各ノズル
列に独立して供給することが可能となる。
【0074】インクジェット記録ヘッド100の往復移
動範囲内で、かつ、記録用シートSの通過範囲外の領域
である非記録領域には、回復ユニット107が、インク
ジェット記録ヘッド100のインク吐出面と対面するよ
うに配置されている。回復ユニット107は、インクジ
ェット記録ヘッド100のインク吐出面をキャッピング
するためのキャップ部、インク吐出口面をキャッピング
した状態でインクジェット記録ヘッド100から強制的
にインクを吸引するための吸引機構、インク吐出面の汚
れを払拭するためのクリーニングブレード等を有する。
インクジェット記録装置の記録動作に先立って、この回
復ユニット107によって吸引動作が行われる。
【0075】ここではシリアル型のインクジェット記録
装置を例に挙げて説明したが、ノズル列が被記録媒体の
幅方向全幅にわたって設けられたライン型のインクジェ
ット記録ヘッドを搭載するインクジェット記録装置に
も、本発明は適用可能である。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
適切な液体収容容器を被装着物に容易に装着でき、不適
切な液体収容容器の装着を精度よく防止することが可能
になる。また、識別用の凸部および凹部が液体収容容器
全長に亘ってレール状に設けられている従来の構成に比
べて、製造工程や加工工程が簡単になる。
【0077】識別用凸部が、長手方向が挿入方向に沿う
逆T字状の形状を有している場合、不適切な液体収容容
器を挿入しようとした際に、識別用凸部に識別リブがし
っかりと当接し易く、挿入不能であることが確実にユー
ザーに伝わり易い。また、挿入しようとする力が比較的
強くても識別用凸部が破損しにくい。
【0078】識別用凸部が、長手方向が挿入方向に沿う
T字状の形状を有している場合、不適切な液体収容容器
がスロットに対して傾いた状態で挿入しようとした際
に、挿入不能であることが確実にユーザーに伝わり易
く、また、挿入しようとする力が比較的強くても識別用
凸部が破損しにくい。
【0079】識別部が設けられている面の幅が、識別用
凹部の幅と識別リブの幅との差Bよりも小さい間隔Aだ
け、被装着側識別部が設けられている個所のスロットの
内幅よりも狭い場合、液体供給のための接続等が、識別
用凹部と識別リブとの相対位置関係の影響を受けること
なく、スムースに行える。
【0080】識別用凸部が、スロットの前記被装着側識
別部の識別リブと対向する位置にあるときには、スロッ
トに対して傾いた姿勢で挿入されようとした場合であっ
ても必ず識別リブに当接するような長さを有している
と、不適切な液体収容容器がスロットに対して傾けた状
態で挿入されても、識別用凸部が識別リブとの当接を回
避して入り込んでしまうことが防げ、誤挿入が防止でき
る。
【0081】識別用凹部は、複数の支持柱間に形成され
て隣り合う支持柱を連結する凸部を切除した部分であ
り、識別用凸部は、その凸部が残存している部分である
と、液体収容容器を凸部を切除する前の状態で大量生産
して保管しておいて、収容すべき液体に応じて適宜凸部
を切除して識別用凸部および識別用凹部を形成すればよ
く、液体毎に異なる液体収容容器を設計、製造、保管し
ておく必要がなく、製造コストの大幅な低減につなが
る。また、凸部が支持柱よりも肉薄であり、凸部の支持
柱との連結部の、凸部の長手方向における長さが、凸部
の長手方向の全長に比べて短くなっていると、切除して
識別用凹部を形成することがごく簡単にできる。
【0082】支持柱の挿入方向先端面と、識別用凸部の
挿入方向先端面とが同一平面内にあると、不適切な液体
収容容器を挿入しようとした場合に、識別リブが支持柱
間の隙間(識別用凸部の下方の僅かなスペース)に嵌合
してユーザーに対しフィットした感覚を与え誤った判断
を導くおそれがない。
【0083】挿入方向の中心軸を中心として180°反
転すると、識別部の識別用凸部および識別用凹部の位置
が、実質的に半ピッチだけずれるように、識別部が非対
称形に形成されていると、液体収容容器を左右間違えて
装着することが防止できる。
【0084】識別部が液体収容容器の挿入側端部付近に
位置していると、液体収容容器の挿入動作のごく初期段
階において誤挿入が検知でき、液体収容容器を交換すべ
きであることを早い段階でユーザーに知らせることによ
り、ユーザーの使いやすさを向上させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のインクタンクの斜視
図である。
【図2】第1の実施形態のインクタンクの側面図であ
る。
【図3】第1の実施形態のインクジェット記録装置の概
略図である。
【図4】第1の実施形態のインクタンクおよびステーシ
ョンベースの斜視図である。
【図5】第1の実施形態のインクタンクが装着されるス
ロットの拡大断面図である。
【図6】第1の実施形態のインクタンクの底面図であ
る。
【図7】第1の実施形態のインクタンクの識別部の形成
工程中の要部拡大図である。
【図8】第1の実施形態のインクタンクの識別部の完成
状態の要部拡大図である。
【図9】第1の実施形態のインクタンクの斜め挿入状態
を示す概略図である。
【図10】参考例のインクタンクの斜め挿入状態を示す
概略図である。
【図11】本発明の他の形態のインクタンクの斜め挿入
状態を示す概略図である。
【図12】第1の実施形態のインクタンクの挿入の第1
の段階を示す要部拡大図である。
【図13】第1の実施形態のインクタンクの挿入の第2
の段階を示す要部拡大図である。
【図14】第1の実施形態のインクタンクの挿入の第3
の段階を示す要部拡大図である。
【図15】第1の実施形態のインクタンクの誤挿入識別
状態を示す要部拡大図である。
【図16】参考例のインクタンクの誤挿入識別状態を示
す要部拡大図である。
【図17】第1の実施形態のインクタンクの挿入完了状
態を示す概略図である。
【図18】第2の実施形態のインクタンクの識別部の要
部拡大図である。
【図19】第1の実施形態のインクジェット記録装置の
斜視図である。
【符号の説明】
1 インクタンク(液体収容容器) 2 タンク本体部 3 インク供給口(液体接続口) 4 外気取入口 5 張出部 6 識別部 6a 識別用凸部(識別ポイント) 6b 識別用凹部(識別ポイント) 7 支持柱 8,8a〜8d スロット 9 チューブ 10 インク針 11 空気針 12 被装着側識別部 12a 識別リブ(識別ポイント) 12b 識別用凹部(識別ポイント) 13 ステーションベース(被装着物) 14 弾性膜 15 テーパ状部 100 記録ヘッド 102 キャリッジ 103 搬送ローラ 105 インク供給ユニット 107 回復ユニット 108,109 ガイドレール S 記録用シート
フロントページの続き (72)発明者 山本 肇 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 清水 英一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 越川 浩志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA24 KC02 KC06

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被装着物のスロット内に挿入して装着可
    能かつ着脱交換可能であり、該スロットに挿入すべきも
    のかどうかを挿入動作時に判定するための、前記スロッ
    トの内壁に設けられている被装着側識別部に対応する識
    別部が外周に設けられている液体収容容器であって、 前記識別部は挿入側端部近傍に設けられており、前記ス
    ロットの前記被装着側識別部の識別リブと対向したとき
    に該識別リブが挿通可能な識別用凹部と、前記識別リブ
    と対向したときに該識別リブと当接する識別用凸部とを
    有し、 前記識別用凸部が、長手方向が挿入方向に沿う逆T字状
    の形状を有していることを特徴とする液体収容容器。
  2. 【請求項2】 被装着部のスロット内に挿入して装着可
    能かつ着脱交換可能であり、該スロットに挿入すべきも
    のかどうかを挿入動作時に判定するための、前記スロッ
    トの内壁に設けられている被装着側識別部に対応する識
    別部が外周に設けられている液体収容容器であって、 前記識別部は挿入側端部近傍に設けられており、前記ス
    ロットの前記被装着側識別部の識別リブと対向したとき
    に該識別リブが挿通可能な識別用凹部と、前記識別リブ
    と対向したときに該識別リブと当接する識別用凸部とを
    有し、 前記識別用凸部が、長手方向が挿入方向に沿うT字状の
    形状を有していることを特徴とする液体収容容器。
  3. 【請求項3】 被装着部のスロット内に挿入して装着可
    能かつ着脱交換可能であり、該スロットに挿入すべきも
    のかどうかを挿入動作時に判定するための、前記スロッ
    トの内壁に設けられている被装着側識別部に対応する識
    別部が外周に設けられている液体収容容器であって、 前記識別部は挿入側端部近傍に設けられており、前記ス
    ロットの前記被装着側識別部の識別リブと対向したとき
    に該識別リブが挿通可能な識別用凹部と、前記識別リブ
    と対向したときに該識別リブと当接する識別用凸部とを
    有し、 前記識別部が設けられている面の幅が、前記識別用凹部
    の幅と前記識別リブの幅との差Bよりも小さい間隔Aだ
    け、前記被装着側識別部が設けられている個所の前記ス
    ロットの内幅よりも狭いことを特徴とする液体収容容
    器。
  4. 【請求項4】 前記識別部が、互いに対向する1対の側
    面にそれぞれ設けられている、請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の液体収容容器。
  5. 【請求項5】 前記識別用凸部が、前記スロットの前記
    被装着側識別部の識別リブと対向する位置にあるときに
    は、前記スロットに対して傾いた姿勢で挿入されようと
    した場合であっても必ず前記識別リブに当接するような
    長さを有している、請求項1〜4のいずれか1項に記載
    の液体収容容器。
  6. 【請求項6】 前記識別用凹部は、複数の支持柱間に形
    成されて隣り合う前記支持柱を連結する凸部を切除した
    部分であり、前記識別用凸部は、複数の前記支持柱間に
    形成されて隣り合う前記支持柱を連結する凸部が残存し
    ている部分である、請求項1〜5のいずれか1項に記載
    の液体収容容器。
  7. 【請求項7】 前記支持柱の挿入方向先端面と、前記識
    別用凸部の挿入方向先端面とが同一平面内にある、請求
    項6に記載の液体収容容器。
  8. 【請求項8】 前記凸部が前記支持柱よりも肉薄であ
    り、 前記凸部の前記支持柱との連結部の、前記凸部の長手方
    向における長さが、前記凸部の長手方向の全長に比べて
    短くなっている、請求項6または7に記載の液体収容容
    器。
  9. 【請求項9】 挿入方向に沿う中心軸を中心として18
    0°反転すると、前記識別部の前記識別用凸部および前
    記識別用凹部の位置が、実質的に半ピッチだけずれるよ
    うに、前記識別部が非対称形に形成されている、請求項
    6〜8のいずれか1項に記載の液体収容容器。
  10. 【請求項10】 挿入方向に対し実質的に垂直で、挿入
    方向先端に位置する面に、液体が出入可能な液体接続口
    が設けられている、請求項1〜9のいずれか1項に記載
    の液体収容容器。
  11. 【請求項11】 前記識別部が、前記液体接続口が設け
    られている面に近接して設けられている、請求項10に
    記載の液体収容容器。
  12. 【請求項12】 前記識別部が、前記液体接続口が設け
    られている面と実質的に垂直な面に設けられている、請
    求項10または11に記載の液体収容容器。
  13. 【請求項13】 記録用のインクを収容し、 収容されるインクの色および種類に応じて、前記識別用
    凸部と前記識別用凹部の数および位置が決められてい
    る、請求項1〜12のいずれか1項に記載の液体収容容
    器。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の液体収容容器が着
    脱可能な前記スロットを有するインクジェット記録装
    置。
JP2001033563A 2001-02-09 2001-02-09 液体収容容器およびインクジェット記録装置 Pending JP2002234178A (ja)

Priority Applications (13)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001033563A JP2002234178A (ja) 2001-02-09 2001-02-09 液体収容容器およびインクジェット記録装置
CA002371040A CA2371040A1 (en) 2001-02-09 2002-02-06 Liquid container and recording apparatus
EP02002764A EP1232871B1 (en) 2001-02-09 2002-02-07 Liquid container and recording apparatus
AT02002764T ATE303898T1 (de) 2001-02-09 2002-02-07 Flüssigkeitsbehälter und aufzeichnungsgerät
DE60205962T DE60205962T2 (de) 2001-02-09 2002-02-07 Flüssigkeitsbehälter und Aufzeichnungsgerät
US10/067,222 US6702427B2 (en) 2001-02-09 2002-02-07 Liquid container and recording apparatus
MXPA02001327A MXPA02001327A (es) 2001-02-09 2002-02-07 Recipiente para liquido y aparato de registro.
TW091102493A TW517016B (en) 2001-02-09 2002-02-08 Liquid container and recording apparatus
KR10-2002-0007228A KR100460241B1 (ko) 2001-02-09 2002-02-08 액체 용기 및 기록 장치
AU15514/02A AU1551402A (en) 2001-02-09 2002-02-08 Liquid container and recording apparatus
SG200200741A SG98051A1 (en) 2001-02-09 2002-02-08 Liquid container and recording apparatus
CNB021054045A CN1265966C (zh) 2001-02-09 2002-02-09 液体容器和记录装置
HK03100219.2A HK1048285B (zh) 2001-02-09 2003-01-08 液體容器及記錄裝置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001033563A JP2002234178A (ja) 2001-02-09 2001-02-09 液体収容容器およびインクジェット記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002234178A true JP2002234178A (ja) 2002-08-20

Family

ID=18897295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001033563A Pending JP2002234178A (ja) 2001-02-09 2001-02-09 液体収容容器およびインクジェット記録装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2002234178A (ja)
AU (1) AU1551402A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007083678A (ja) * 2005-09-26 2007-04-05 Sony Corp 液体吐出装置
EP1844938A2 (en) 2006-04-12 2007-10-17 Seiko Epson Corporation Liquid container
WO2007117036A1 (ja) 2006-04-12 2007-10-18 Seiko Epson Corporation 液体収容容器
JP2009290106A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Oki Semiconductor Co Ltd 処理液供給装置およびその処理液容器交換方法
US7669993B2 (en) 2002-11-26 2010-03-02 Seiko Epson Corporation Ink cartridge and recording apparatus
US7686441B2 (en) 2002-11-26 2010-03-30 Seiko Epson Corporation Ink cartridge and recording apparatus
JP2011156679A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Brother Industries Ltd カートリッジ装着ユニット
US8002397B2 (en) 2005-11-30 2011-08-23 Canon Kabushiki Kaisha Ink container, ink container set, and ink jet recording apparatus
JP2016043607A (ja) * 2014-08-25 2016-04-04 キヤノン株式会社 液体収納容器の保持部材、プリントヘッドおよびプリンタ

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7669993B2 (en) 2002-11-26 2010-03-02 Seiko Epson Corporation Ink cartridge and recording apparatus
US7686441B2 (en) 2002-11-26 2010-03-30 Seiko Epson Corporation Ink cartridge and recording apparatus
JP2007083678A (ja) * 2005-09-26 2007-04-05 Sony Corp 液体吐出装置
US8002397B2 (en) 2005-11-30 2011-08-23 Canon Kabushiki Kaisha Ink container, ink container set, and ink jet recording apparatus
EP1844938A2 (en) 2006-04-12 2007-10-17 Seiko Epson Corporation Liquid container
WO2007117036A1 (ja) 2006-04-12 2007-10-18 Seiko Epson Corporation 液体収容容器
JP2007283517A (ja) * 2006-04-12 2007-11-01 Seiko Epson Corp 液体収容容器
US7832849B2 (en) 2006-04-12 2010-11-16 Seiko Epson Corporation Liquid container
US7967427B2 (en) 2006-04-12 2011-06-28 Seiko Epson Corporation Liquid container
JP2009290106A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Oki Semiconductor Co Ltd 処理液供給装置およびその処理液容器交換方法
JP2011156679A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Brother Industries Ltd カートリッジ装着ユニット
JP2016043607A (ja) * 2014-08-25 2016-04-04 キヤノン株式会社 液体収納容器の保持部材、プリントヘッドおよびプリンタ

Also Published As

Publication number Publication date
AU1551402A (en) 2002-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100460241B1 (ko) 액체 용기 및 기록 장치
EP2527153B1 (en) Combined ink family keying for an ink cartridge
US6390601B1 (en) Ink tank, ink jet head cartridge, and ink jet recording apparatus
US8960874B1 (en) Replaceable printing component
KR101317780B1 (ko) 화상형성장치, 잉크젯 프린터 및 화상형성장치의 구동 제어방법
US9776417B2 (en) Cartridge and liquid ejection apparatus
JP4271314B2 (ja) プリントカートリッジ容器装置
WO2012086171A1 (ja) カートリッジ
JP2002234178A (ja) 液体収容容器およびインクジェット記録装置
US20230278345A1 (en) Ink jet printing apparatus, ink tank and ink supply container
JP2003072101A (ja) 色識別構造を備えたインクカートリッジ
JP2003305865A (ja) インク再充填方法およびインク再充填装置
US8079686B2 (en) Liquid storage container and recording apparatus
EP1520710B1 (en) Ink injection system and ink cartridge for use in the same
JP2003063035A (ja) インクジェット式記録装置および同装置におけるインクカートリッジ交換時のメンテナンス制御方法
JP2010120374A (ja) インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録方法
JP4210983B2 (ja) 液体噴射装置
JP4013743B2 (ja) 液体噴射装置
JPH07304184A (ja) インクカートリッジおよびインクジェット装置
JP2003080723A (ja) インクジェット式記録ヘッド
JPH0929999A (ja) 記録ヘッドカートリッジ及び記録装置
JP2003053998A (ja) インクジェット記録装置、およびインクタンク