JP2002233305A - 鮮度保持装置、鮮度保持方法及びプログラム - Google Patents

鮮度保持装置、鮮度保持方法及びプログラム

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JP2002233305A
JP2002233305A JP2001032528A JP2001032528A JP2002233305A JP 2002233305 A JP2002233305 A JP 2002233305A JP 2001032528 A JP2001032528 A JP 2001032528A JP 2001032528 A JP2001032528 A JP 2001032528A JP 2002233305 A JP2002233305 A JP 2002233305A
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Japan
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ethylene
vegetables
fruits
freshness
amount
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JP2001032528A
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English (en)
Inventor
Mitsugi Yamashita
貢 山下
Toshimoto Kishimoto
敏始 岸本
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過剰なエチレン除去用のオゾン発生を抑制し
て省エネルギーを実現する。 【解決手段】 貯蔵が予想される青果物等の種類及び貯
蔵量に対して、それぞれの青果物等のエチレン生成量及
びエチレン感受性を表す知識データベース11を設置
し、この知識データベース11のデータに基づいて、ユ
ーザーが入力装置12で入力した青果物等の種類及び貯
蔵量に緻密に対応して、オゾン発生用の紫外線ランプ3
の点灯本数を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、貯蔵された生
花、野菜または果物等の鮮度を保持する鮮度保持装置、
鮮度保持方法及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、生花、野菜または果物等(以下
「青果物等」と略称する)の鮮度は、自ら発生されるエ
チレンによって損なわれるとされている。このため、オ
ゾンを用いた鮮度保持装置や、光触媒を用いてエチレン
を酸化分解する鮮度保持装置が市販されている。これら
のオゾンや光触媒を使用する場合、脱臭効果や殺菌効果
も期待できる。
【0003】図5は、従来の鮮度保持装置の概略を示す
模式図である。この鮮度保持装置は、例えば青果物等の
貯蔵庫内に設置されるもので、ケース1の一部に形成さ
れた吸入口2から図示しないファンによりケース1内に
空気を吸入し、紫外線ランプ3を用いて波長184.9
nm程度の紫外線を空気に照射して、その空気中の酸素
からオゾンを生成する。
【0004】そして、貯蔵庫内の青果物等から排出され
るエチレンをオゾンによって除去し、また貯蔵庫内に浮
遊する細菌及び微生物を不活性または死滅させる。
【0005】しかる後、活性炭マンガン、鉄等の金属触
媒またはこれらの金属酸化物触媒を素材としたオゾン分
解触媒4でオゾンを酸素に分解しながら、エチレンの除
去された清浄な空気が、図示しないファンにより排出口
5から貯蔵庫内に戻される。
【0006】一般に、ユーザーは、青果物等を貯蔵する
貯蔵室の容積を参考にして、上記の鮮度保持装置のエチ
レン除去能力を設定していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、貯蔵さ
れる青果物等は、一般に、その種類によって、青果物等
自身のエチレン生成量及びエチレン感受性が異なってい
る。次の表1は、青果物等の各品目について、エチレン
生成量及びエチレン感受性の程度を示す表である。
【0008】
【表1】
【0009】表1中のエチレン生成量のカラムにおい
て、「VH」は1トンの量につき1時間当たりのエチレ
ン生成量が100ml/t・h以上である旨を、「H」
は同じくエチレン生成量が10ml/t・h以上で10
0ml/t・h未満である旨を、「M」は同じくエチレ
ン生成量が1.0ml/t・h以上で10ml/t・h
未満である旨を、「L」は同じくエチレン生成量が0.
1ml/t・hより多く1.0ml/t・h未満である
旨を、「VL」は同じくエチレン生成量が0.1ml/
t・h以下である旨を、それぞれ示している。また、表
1中のエチレン感受性のカラムにおいて、「H」はエチ
レン感受性が高い旨を、「M」はエチレン感受性が普通
である旨を、「L」はエチレン感受性が低い旨を、それ
ぞれ示している。
【0010】図6は、複数種類の青果物等について、横
軸にエチレン感受性を、縦軸にエチレン生成量をとっ
て、クラスター分析した図である。ここで、図6中の符
号Ar1〜Ar4はクラスター分析により分類された4
つの領域I〜IVを示している。第1の領域I(Ar1)
は、ある程度のエチレン感受性を有しているか、または
ある程度のエチレン生成量を有している領域であり、故
にある程度エチレンを除去すればはっきりとした鮮度保
持効果が得られる領域である。第2の領域II(Ar2)
は、エチレン感受性及びエチレン生成量のいずれもが極
めて高い領域であり、十分にエチレンを除去したときに
のみ、極めて顕著な鮮度保持効果が期待できる領域であ
る。第3の領域III(Ar3)は、元々エチレン感受
性、即ちエチレンによる鮮度に対する影響があまりない
領域であり、故にエチレンを除去しても意味がない領域
である。第4の領域IV(Ar4)は、元々エチレン発生
量が少なく、エチレンを除去してもあまりはっきりとし
た効果が得られない領域である。
【0011】例えば、表1に示した青果物等の例である
「もも」や「りんご」は、エチレン生成量が「H(10
ml/t・h以上、100ml/t・h未満)」であ
り、且つエチレン感受性が「H(高い)」である。ま
た、「青ウメ」は、エチレン生成量が「VH(100m
l/t・h以上)」であり、且つエチレン感受性が「H
(高い)」である。したがって、「もも」、「りんご」
及び「青ウメ」の3品目は、図6に示したクラスター分
析では領域II(Ar2)に分類されることになる。
【0012】これらの品目では、例えばブロッコリーや
バナナ等の領域I(Ar1)に分類される青果物等を参
考にして、ユーザーが、貯蔵する容積を参考にして鮮度
保持装置のエチレン除去能力を設置しても、領域II(A
r2)の青果物等のエチレン発生量及びエチレンに対す
る感受性に対応していないことなる。
【0013】このような場合に、様々な状況において青
果物等の鮮度を確実に保持しようとすると、エチレン発
生量が最も多く且つ最もエチレンに対する感受性の強い
(つまり最も鮮度の落ちやすい)領域II(Ar2)の青
果物等を想定したりして鮮度保持装置のエチレン除去能
力を設定しておかなければならない。しかしながら、こ
の場合に、現実に領域II(Ar2)の青果物等を貯蔵し
ていなければ、実際に必要なエチレン除去能力よりも高
水準なエチレン除去能力を鮮度保持装置に設定しておく
ことになり、無駄に多くのオゾンを発生させることにな
ってしまう。この場合、省エネルギーの観点からすれ
ば、無駄なオゾン発生のために無駄なエネルギーを消費
してしまうことになってしまう。
【0014】また、実際の各青果物等毎の貯蔵量はまち
まちであるが、この貯蔵量によって、エチレン生成量が
比例的に異なる。
【0015】特に、流通段階等で青果物等を貯蔵する場
合は、青果物等を冷蔵状態に保持しておくことが多い。
このような冷蔵状態の青果物等に対しては、オゾンを発
生させるランプや光触媒を励起するランプからの熱量が
発生することになるため、青果物等を冷蔵状態に保つた
めの空気調和機に、多大な負荷をかけてしまう。したが
って、無駄なエネルギーの消費を抑制することは重大な
課題となっていた。
【0016】そこで、この発明の課題は、貯蔵される青
果物等の種類及び貯蔵量に応じて無駄のないエチレン除
去を行うことのできる鮮度保持装置、鮮度保持方法及び
プログラムを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
請求項1に記載の発明は、空気中のエチレン除去を行う
エチレン除去部(10)と、貯蔵が予想される青果物等
の品目別の所定の特性データが格納された知識データベ
ース(11)と、前記知識データベースに基づいて前記
エチレン除去部のエチレン除去量を演算する演算装置
(13)とを備えるものである。
【0018】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の鮮度保持装置であって、前記知識データベースは、前
記青果物等毎の品目別のエチレン生成量及びエチレン感
受性とを表すデータが格納されるものである。
【0019】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の鮮度保持装置であって、ユーザーが前記青果物等の品
目別の貯蔵量を入力する入力装置(12)をさらに備
え、前記演算装置は、前記知識データベース内の前記エ
チレン生成量と前記青果物等の品目別の貯蔵量とに基づ
いて貯蔵される全ての青果物等から排出されるエチレン
の合計を演算し、当該演算結果と、前記青果物等の前記
エチレン感受性とに基づいて、前記エチレン生成量を決
定するものである。
【0020】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
請求項3のいずれかに記載の鮮度保持装置であって、前
記エチレン除去部は、紫外線の照射量によりオゾンを発
生して前記青果物等から排出されるエチレンを除去する
ものである。
【0021】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の鮮度保持装置であって、前記エチレン除去部は、前記
紫外線を照射する複数のランプ(3)を有し、前記演算
装置は、前記知識データベースに基づいて、前記ランプ
の点灯個数を決定するものである。
【0022】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の鮮度保持装置であって、前記演算装置は、点灯積算時
間が短い前記ランプから順に選択して、前記点灯個数分
の前記ランプの点灯を決定するものである。
【0023】請求項7に記載の発明は、請求項4ないし
請求項6のいずれかに記載の鮮度保持装置であって、前
記エチレン除去部は、前記オゾンを除去するオゾン分解
触媒(4)を有し、前記演算装置は、前記エチレン除去
部の積算運転時間を計算し、当該積算運転時間が前記オ
ゾン分解触媒の交換寿命を超えたか否かを比較判断する
ものである。
【0024】請求項8に記載の発明は、貯蔵が予想され
る青果物等の品目別の所定の特性データを格納する所定
の知識データベース(11)に基づいてエチレン除去量
を演算する第1の工程と、演算された前記エチレン除去
量に基づいて空気中のエチレン除去を行う第2の工程と
を備える。
【0025】請求項9に記載の発明は、請求項8に記載
の鮮度保持方法であって、前記特性データは、前記青果
物等毎の品目別のエチレン生成量及びエチレン感受性と
を含む。
【0026】請求項10に記載の発明は、請求項9に記
載の鮮度保持方法であって、前記第1の工程において、
前記青果物等の貯蔵量を品目別に所定の入力装置(1
2)で入力し、前記貯蔵量と前記特性データの前記エチ
レン生成量とに基づいて、貯蔵される全ての青果物等か
ら排出されるエチレン量の合計を演算し、当該演算結果
と、前記特性データの前記エチレン感受性とに基づい
て、前記エチレン除去量を決定する。
【0027】請求項11に記載の発明は、請求項8ない
し請求項10のいずれかに記載の鮮度保持方法であっ
て、前記エチレン除去部は、紫外線の照射量によりオゾ
ンを発生して前記青果物等から排出されるエチレンを除
去する。
【0028】請求項12に記載の発明は、請求項11に
記載の鮮度保持方法であって、前記エチレン除去部は、
前記紫外線を照射する複数のランプ(3)を有し、前記
第2の工程において、前記エチレン除去量に応じて、前
記ランプの点灯個数を変化させて紫外線の照射量を調整
する。
【0029】請求項13に記載の発明は、請求項12に
記載の鮮度保持方法であって、前記第2の工程におい
て、点灯積算時間が短い前記ランプから順に選択して、
前記点灯個数分の前記ランプを点灯制御する。
【0030】請求項14に記載の発明は、請求項11な
いし請求項13のいずれかに記載の鮮度保持方法であっ
て、前記エチレン除去部は、前記オゾンを除去するオゾ
ン分解触媒(4)を有し、前記エチレン除去部の積算運
転時間を計算し、当該積算運転時間が前記オゾン分解触
媒の交換寿命を超えたか否かを比較判断する。
【0031】請求項15に記載の発明は、請求項8ない
し請求項14のいずれかに記載の鮮度保持方法をプログ
ラムに従ってコンピュータに実行させる。
【0032】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の一の実施の形態
に係る鮮度保持装置を示すブロック図である。尚、従来
と同様の機能を有する要素については同一符号を付して
いる。
【0033】この鮮度保持装置は、例えば、予冷庫、コ
ンテナー、ショーケース、宅配便や倉庫等の冷蔵庫また
は保冷庫等の青果物等を貯蔵する貯蔵空間に設置される
ものであって、貯蔵が予想される青果物等の種類及び貯
蔵量に対して、それぞれの青果物等のエチレン生成量及
びエチレン感受性を表す知識データベースを設置し、こ
の知識データベースのデータに基づいて、ユーザーの指
定した青果物等に緻密に対応して、オゾン発生用ランプ
の点灯量(紫外線ランプ3の点灯本数)を調整すること
で、省エネルギー・熱ロスの抑制を実現しようとするも
のである。
【0034】具体的に、この鮮度保持装置は、図1の如
く、紫外線を空気に照射してエチレン除去用のオゾンを
発生させるエチレン除去部10と、予め実施された実験
結果に基づいて青果物等のエチレン感受性及びエチレン
生成量についての知識データベースを格納する記憶部1
1と、ユーザーが各青果物等の種類毎の貯蔵量を入力す
るキーボード等の押しボタン式等の入力装置12と、入
力装置12で入力された情報と記憶部11内の知識デー
タベース内のデータとに基づいてエチレン除去能力を演
算決定するマイクロコンピュータチップ等の演算装置1
3と、演算装置13での演算結果に基づいてエチレン除
去部10のエチレン除去能力を調整する駆動回路14と
を備える。
【0035】エチレン除去部10は、ケース1の吸入口
2から吸入した空気に紫外線を照射してオゾンを生成し
てエチレンを除去する複数の紫外線ランプ3と、エチレ
ンが除去された空気中のオゾンを酸素に分解するオゾン
分解触媒4と、ケース1の吸入口2から空気を吸引する
とともに空気を排出口5から排出するファン6とを備え
る。
【0036】記憶部11には、書き換え可能な不揮発性
記憶装置(例えばEEPROMまたはフラッシュROM
等)が使用できる。
【0037】記憶部11内の知識データベースに格納さ
れるデータは、次のようにして求められる。
【0038】一般に、青果物等は、図2の如く、ステッ
プT1で収穫された後、ステップT2で徐々に熟成し、
ステップT3のようにエチレンが生成・放出される。そ
して、エチレン濃度が、個々の青果物等に固有の臨界値
を超えると(ステップT4)、その後(ステップT5)
は急速に熟成され、青果物等は空気中のエチレンを二酸
化炭素に分解しながら、ステップT6のように過熟して
老化に至る。したがって、ステップT3のエチレン放出
と同時に、ステップT7のようにエチレン除去部10で
エチレンを除去すれば、エチレン濃度が臨界値を超える
のを防止でき、したがって青果物等の鮮度を保持できる
ことになる。
【0039】図3は、自然状態における青果物等の熟成
過程における貯蔵日数と二酸化炭素(CO2)の排出量
との関係例を示す図である。尚、図3中の符号Cv1は
一時上昇クライマクテリック型の青果物等の特性、符号
Cv2は末期上昇クライマクテリック型の青果物等の特
性、符号Cv3は非クライマクテリック型の青果物等の
特性を示している。
【0040】図3においては、二酸化炭素の排出量が多
いほど老化が進んでいる旨を意味している。例えば、図
3に示した一時上昇型クライマクテリック型Cv1の例
では、実験開始時点からエチレンが生成されて雰囲気中
のエチレン濃度が徐々に高くなり、7日目くらいでエチ
レン濃度がその青果物等に固有の臨界値を超え、その後
は急激に二酸化炭素の生成量が増大している。したがっ
て、この一時上昇型クライマクテリック型Cv1の例で
は、7日目に至った時点の雰囲気中のエチレンの量を計
測し、これをその青果物等に固有の臨界値として記録
し、これをその一時上昇型クライマクテリック型Cv1
の青果物等のエチレン感受性を示すデータとする。ま
た、この時点に至るまでのエチレンの量から、この青果
物等の時間当たりのエチレン生成量を逆算するなどし
て、その一時上昇型クライマクテリック型Cv1の例の
青果物等のエチレン生成量のデータを求める。このよう
にして求めたエチレン感受性及びエチレン生成量のデー
タを、青果物等の品目別のデータの集合テーブルとして
記憶部11内の知識データベースに格納しておく。
【0041】入力装置12としては、カーゴ単位で貯蔵
される青果物等の品目毎の荷重を入力するためのもので
あり、例えばキーボード等が使用される。
【0042】演算装置13は、予め設定されたソフトウ
ェアプログラムにしたがって演算を行う。このソフトウ
ェアプログラムに定義される処理手順としては、入力装
置12で入力された各青果物等の荷重と、記憶部11内
の知識データベース内の各青果物等毎のエチレン生成量
を積算し、さらに全ての青果物等についての積算結果を
総合計する第1の手順と、この第1の手順での演算結果
である総合計の値と各青果物等のエチレン感受性の臨界
値との差を求めてエチレン除去量を決定する第2の手順
と、この第2の手順での演算結果に基づいてエチレン除
去部10の紫外線ランプ3の点灯本数を決定する第3の
手順とを有する。
【0043】ここで、エチレン除去部10の紫外線ラン
プ3は、上述の通り複数設けられている。そして、複数
の紫外線ランプ3のなかから不作為に選択して、第3の
手順で決定した点灯本数分の紫外線ランプ3を駆動する
ように演算装置13が制御してもよいが、エチレン除去
のための紫外線ランプ3の寿命は数千時間程度であるた
め、各紫外線ランプ3の寿命を考慮して、可及的に紫外
線ランプ3の交換時期を長くするように駆動制御するこ
とが望ましい。したがって、演算装置13は、各紫外線
ランプ3の点灯積算時間を演算して記憶部11に適宜記
録するとともに、第2の手順で決定されたエチレン除去
量に基づいて、駆動すべき紫外線ランプ3として点灯積
算時間の短い紫外線ランプ3を選択して駆動制御を行う
ことで、全体としての紫外線ランプ3の寿命を均一化す
る。尚、図示は省略しているが、この鮮度保持装置はL
EDランプ等の警告表示灯が設置されるとともに、記憶
部11内に紫外線ランプ3の標準寿命を記憶させてお
き、各紫外線ランプ3の点灯積算時間と標準寿命とを比
較して、点灯積算時間が標準寿命を超えた時点で、その
旨を警告表示灯に表示する。
【0044】また、図式省略するが、演算装置13内
に、エチレン除去部10の積算運転時間を計時する計時
手段を内蔵し、この計時手段で計時された積算運転時間
が、記憶部11内に予め記憶されていたオゾン分解触媒
4の交換寿命を超えたか否かを比較し、積算運転時間が
交換寿命を超えた時点で、その旨を警告表示灯に表示す
ることも望ましい。
【0045】上記構成の鮮度保持装置の動作を説明す
る。まず、図4の如く、ユーザーは、入力装置12を押
しボタン操作するなどして、貯蔵される青果物等の各品
目毎の貯蔵量(荷重)を入力する。この場合、ユーザー
は、青果物等を収納するカーゴ毎に予め荷重等が解って
いるのが普通であるため、このカーゴ毎の荷重を各青果
物等の品目別に合計した数値を入力装置12に入力す
る。カーゴで計測された値を自動的に入力装置12が読
み込んでも良い。
【0046】次に、ステップS02において、演算装置
13は、入力装置12で入力された各青果物等の荷重
と、記憶部11内の知識データベース内の各青果物等毎
のエチレン生成量を積算し、さらに全ての青果物等につ
いての積算結果を総合計する(第1の手順)。そして、
この第1の手順での演算結果である総合計の値と各青果
物等のエチレン感受性の臨界値との差を求めてエチレン
除去量を決定する(第2の手順)。
【0047】そして、ステップS03で、演算装置13
は、エチレン除去量に対応するように紫外線ランプ3の
点灯本数を決定する。そして、記憶部11内に適宜記憶
しておいた点灯積算時間の短い紫外線ランプ3から優先
的に選択を行う。
【0048】続いて、ステップS04において、各紫外
線ランプ3の点灯積算時間が寿命を超えたか否かを演算
する。そして、いずれかの紫外線ランプ3の点灯積算時
間が寿命を超えたと判断した場合は、ステップS05
で、警告表示灯を表示して紫外線ランプ3の交換をユー
ザーに指示する。
【0049】また、ステップS06において、演算装置
13は、図示しない計時手段で計時された積算運転時間
が、記憶部11内に予め記憶されていたオゾン分解触媒
4の交換寿命を超えたか否かを比較する。そして、積算
運転時間が交換寿命を超えた時点で、ステップS07に
おいてその旨を警告表示灯に表示する。
【0050】尚、ステップS04〜S07については、
例えば運転停止中を除き、24時間毎に繰り返し実行さ
れる。
【0051】以上のように、貯蔵が予想される青果物等
の種類及び貯蔵量に対して、それぞれの青果物等のエチ
レン生成量及びエチレン感受性を表す知識データベース
を設置し、この知識データベースのデータに基づいて、
ユーザーの指定した青果物等に緻密に対応して、オゾン
発生用ランプの点灯量(紫外線ランプ3の点灯本数)を
調整しているので、無駄のない鮮度保持が可能となる。
したがって、省エネルギーに寄与することができる。
【0052】
【発明の効果】請求項1及び請求項8に記載の発明によ
れば、例えば、請求項4、請求項5、請求項11及び請
求項12のように、エチレン除去部で紫外線の照射量に
よりオゾンを発生して青果物等から排出されるエチレン
を除去するような場合に、貯蔵が予想される青果物等の
品目別の所定の特性データを知識データベースに予め格
納しておき、知識データベースに基づいてエチレン除去
量を演算し、演算されたエチレン除去量に対応して所定
のエチレン除去部が空気中のエチレン除去を行うように
しているので、青果物等の特性に応じて適したエチレン
除去を行うことができ、無駄のない鮮度保持が可能とな
る。したがって、省エネルギーに寄与することができ
る。
【0053】請求項2及び請求項9に記載の発明によれ
ば、知識データベースは、青果物等毎の品目別のエチレ
ン生成量及びエチレン感受性とを表すデータが格納され
るので、例えば、請求項3及び請求項10のように、ユ
ーザーが青果物等の品目別の貯蔵量を所定の入力装置で
入力し、知識データベース内のエチレン生成量と青果物
等の品目別の貯蔵量とに基づいて、貯蔵される全ての青
果物等から排出されるエチレンの合計を演算し、当該演
算結果と、青果物等のエチレン感受性とに基づいて、エ
チレン生成量を決定するなどして、各青果物等の特性に
緻密に対応した鮮度保持を実行することができる。
【0054】請求項6及び請求項13に記載の発明によ
れば、点灯積算時間が短いランプから順に選択して、点
灯個数分のランプを点灯制御するので、全体としてのラ
ンプの寿命を均一化でき、したがって、ランプの交換期
間を可及的に長くすることができる。
【0055】請求項7及び請求項14に記載の発明によ
れば、エチレン除去部の積算運転時間を計算し、当該積
算運転時間がオゾン分解触媒の交換寿命を超えたか否か
を比較判断するので、例えば、交換時期に達したときに
警告表示灯を点灯させるなどすれば、オゾン分解触媒の
交換時期を容易にユーザーが認識できる。
【0056】請求項15に記載の発明によれば、請求項
8ないし請求項14の鮮度保持方法をコンピュータに実
行させるので、上記処理が自動的に行われて便利であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一の実施の形態に係る鮮度保持装置
を示すブロック図である。
【図2】一般的な青果物等の熟成工程を示すフローチャ
ートである。
【図3】青果物等の貯蔵日数と空気中のエチレン分解に
伴う二酸化炭素の排出量との関係を示す図である。
【図4】この発明の一の実施の形態に係る鮮度保持装置
の動作を示すフローチャートである。
【図5】従来の鮮度保持装置の概要を示す模式図であ
る。
【図6】様々な青果物等のエチレン感受性とエチレン生
成量によりクラスター分析を行った図である。
【符号の説明】
1 ケース 2 吸入口 3 紫外線ランプ 4 オゾン分解触媒 5 排出口 6 ファン 10 エチレン除去部 11 記憶部 12 入力装置 13 演算装置 14 駆動回路

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気中のエチレン除去を行うエチレン除
    去部(10)と、 貯蔵が予想される青果物等の品目別の所定の特性データ
    が格納された知識データベース(11)と、 前記知識データベースに基づいて前記エチレン除去部の
    エチレン除去量を演算する演算装置(13)とを備える
    鮮度保持装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の鮮度保持装置であっ
    て、 前記知識データベースは、前記青果物等毎の品目別のエ
    チレン生成量及びエチレン感受性とを表すデータが格納
    される鮮度保持装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の鮮度保持装置であっ
    て、 ユーザーが前記青果物等の品目別の貯蔵量を入力する入
    力装置(12)をさらに備え、 前記演算装置は、前記知識データベース内の前記エチレ
    ン生成量と前記青果物等の品目別の貯蔵量とに基づいて
    貯蔵される全ての青果物等から排出されるエチレンの合
    計を演算し、当該演算結果と、前記青果物等の前記エチ
    レン感受性とに基づいて、前記エチレン生成量を決定す
    る鮮度保持装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の鮮度保持装置であって、 前記エチレン除去部は、紫外線の照射量によりオゾンを
    発生して前記青果物等から排出されるエチレンを除去す
    る鮮度保持装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の鮮度保持装置であっ
    て、 前記エチレン除去部は、前記紫外線を照射する複数のラ
    ンプ(3)を有し、 前記演算装置は、前記知識データベースに基づいて、前
    記ランプの点灯個数を決定する鮮度保持装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の鮮度保持装置であっ
    て、 前記演算装置は、点灯積算時間が短い前記ランプから順
    に選択して、前記点灯個数分の前記ランプの点灯を決定
    する鮮度保持装置。
  7. 【請求項7】 請求項4ないし請求項6のいずれかに記
    載の鮮度保持装置であって、 前記エチレン除去部は、前記オゾンを除去するオゾン分
    解触媒(4)を有し、 前記演算装置は、前記エチレン除去部の積算運転時間を
    計算し、当該積算運転時間が前記オゾン分解触媒の交換
    寿命を超えたか否かを比較判断する鮮度保持装置。
  8. 【請求項8】 貯蔵が予想される青果物等の品目別の所
    定の特性データを格納する所定の知識データベース(1
    1)に基づいてエチレン除去量を演算する第1の工程
    と、 演算された前記エチレン除去量に基づいて空気中のエチ
    レン除去を行う第2の工程とを備える鮮度保持方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の鮮度保持方法であっ
    て、 前記特性データは、前記青果物等毎の品目別のエチレン
    生成量及びエチレン感受性とを含む鮮度保持方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の鮮度保持方法であっ
    て、 前記第1の工程において、前記青果物等の貯蔵量を品目
    別に所定の入力装置(12)で入力し、前記貯蔵量と前
    記特性データの前記エチレン生成量とに基づいて、貯蔵
    される全ての青果物等から排出されるエチレン量の合計
    を演算し、当該演算結果と、前記特性データの前記エチ
    レン感受性とに基づいて、前記エチレン除去量を決定す
    る鮮度保持方法。
  11. 【請求項11】 請求項8ないし請求項10のいずれか
    に記載の鮮度保持方法であって、 前記エチレン除去部は、紫外線の照射量によりオゾンを
    発生して前記青果物等から排出されるエチレンを除去す
    る鮮度保持方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の鮮度保持方法であ
    って、 前記エチレン除去部は、前記紫外線を照射する複数のラ
    ンプ(3)を有し、 前記第2の工程において、前記エチレン除去量に応じ
    て、前記ランプの点灯個数を変化させて紫外線の照射量
    を調整する鮮度保持方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の鮮度保持方法であ
    って、 前記第2の工程において、点灯積算時間が短い前記ラン
    プから順に選択して、前記点灯個数分の前記ランプを点
    灯制御する鮮度保持方法。
  14. 【請求項14】 請求項11ないし請求項13のいずれ
    かに記載の鮮度保持方法であって、 前記エチレン除去部は、前記オゾンを除去するオゾン分
    解触媒(4)を有し、 前記エチレン除去部の積算運転時間を計算し、当該積算
    運転時間が前記オゾン分解触媒の交換寿命を超えたか否
    かを比較判断する鮮度保持方法。
  15. 【請求項15】 請求項8ないし請求項14のいずれか
    に記載の鮮度保持方法をコンピュータに実行させるプロ
    グラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20210073397A (ko) * 2019-12-10 2021-06-18 대한민국(농촌진흥청장) 농산물용 신선도 유지 장치 및 농산물 가스 처리 방법
CN114617033A (zh) * 2022-04-02 2022-06-14 浙江东郁广陈果业有限公司 一种延长植物工厂生菜保鲜期的方法

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