JP2002232385A - ダイバーシティ・アダプティブアレーを用いたofdm受信装置 - Google Patents

ダイバーシティ・アダプティブアレーを用いたofdm受信装置

Info

Publication number
JP2002232385A
JP2002232385A JP2001022378A JP2001022378A JP2002232385A JP 2002232385 A JP2002232385 A JP 2002232385A JP 2001022378 A JP2001022378 A JP 2001022378A JP 2001022378 A JP2001022378 A JP 2001022378A JP 2002232385 A JP2002232385 A JP 2002232385A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diversity
unit
adaptive array
signal
complex digital
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001022378A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4538963B2 (ja
Inventor
Naohiko Iwakiri
直彦 岩切
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2001022378A priority Critical patent/JP4538963B2/ja
Publication of JP2002232385A publication Critical patent/JP2002232385A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4538963B2 publication Critical patent/JP4538963B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Radio Transmission System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイバーシティ・アダプティブアレーを用い
て、マルチパスによる劣化を解決する。 【解決手段】 相関検出情報と電力測定情報と受信シン
ボル毎のノルム積分値から、OFDMシンボル単位で到
来波数や到来波電力、電力変動の時間推移といった伝搬
路パラメータを求めて、これらを基に伝搬路状況を推定
して伝搬環境がアダプティブアレー信号処理又はダイバ
ーシティ信号処理のいずれが適しているか動作モードの
判定を行ない、伝搬路状況に応じてダイバーシティとア
ダプティブアレー信号処理を切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各キャリアがシン
ボル区間内で相互に直交するように各キャリアの周波数
が設定されたOFDM(Orthogonal Frequency Divisio
n Multiplexing:直交周波数分割多重)方式の受信装置
に係り、特に、信号間の相関が小さくなるように配置さ
れた複数のアンテナで受信した信号を用いるダイバーシ
ティ受信を行うOFDM受信装置に関する。
【0002】更に詳しくは、本発明は、複数の受信信号
のうち最も信号電力が強い受信信号を選択的に使用する
選択的ダイバーシティ受信を行うことで小型に構成され
たOFDM受信装置に係り、特に、伝搬路環境がマルチ
パスの場合は妨害波の除去を行うアダプティブアレー信
号処理を行い、他の伝搬環境の場合は選択ダイバーシテ
ィを切り替えて行なえるようにした、ダイバーシティ・
アダプティブアレーを用いたOFDM受信装置に関す
る。
【0003】
【従来の技術】近年、携帯電話や車載電話など移動通信
の普及と需要が目覚しく進展している。今や誰もが移動
通信機器を使用し、社会生活上の必需品として認知され
つつある。
【0004】移動伝搬環境で無線伝送を行う場合、フェ
ージングやマルチパスによる伝送品質の劣化が特に問題
となる。
【0005】無線伝送の高速化・高品質化を実現する技
術として「OFDM(Orthogonal Frequency Division
Multiplexing:直交周波数分割多重)方式」が期待され
ている。OFDM方式とは、マルチキャリア(多重搬送
波)伝送方式の一種で、各キャリアがシンボル区間内で
相互に直交するように各キャリアの周波数が設定されて
いる。情報伝送の一例は、シリアルで送られてきた情報
を情報伝送レートより遅いシンボル周期毎にシリアル/
パラレル変換して出力される複数のデータを各キャリア
に割り当ててキャリア毎に変調を行い、その複数キャリ
アについて逆FFTを行うことで周波数軸での各キャリ
アの直交性を保持したまま時間軸の信号に変換して送信
する。例えば、各キャリアはBPSK(Binary Phase S
hift Keying)変調を行うとして情報伝送速度の256
分の1のシンボル周期でシリアル/パラレル変換すると
キャリア総数は256となり、逆FFTは256キャリ
アについて行うことになる。復調はこの逆の操作、すな
わちFFTを行なって時間軸の信号を周波数軸の信号に
変換して各キャリアについてそれぞれの変調方式に対応
した復調を行い、パラレル/シリアル変換して元のシリ
アル信号で送られた情報を再生するといったことで行な
われる。OFDM伝送方式は、遅延波があっても良好な
伝送特性を有することが実験で確かめられている。
【0006】OFDM方式による伝送は、同じ伝送容量
のシングルキャリア伝送方式に比べ、1シンボル周期が
長くなるので、到来波の遅延時間差が大きなマルチパス
・フェージングや選択性フェージングに対する耐フェー
ジング特性が強いという特徴がある。しかしながら、複
数の到来波で構成されるマルチパスにおいて主波に対す
る妨害波の遅延時間がガード・インターバル以上になっ
た場合や主波と妨害波の電力比(D/U)が大きい場合
は復調信号の誤り率が劣化し、また、到来波の遅延時間
差が小さなフラット・フェージングに対しても復調信号
の誤り率が劣化するといった問題がある。
【0007】マルチパスによる劣化を解決するには、妨
害波の除去を行うアダプティブ・アレー信号処理が有効
である。他方、フラット・フェージングによる劣化を解
決するには、信号間の相関が小さくなるように配置した
複数アンテナで受信した信号を用いるダイバーシティ受
信が有効である。主な方法としては、複数受信信号のう
ち最も信号電力の強い受信信号を選択する選択ダイバー
シティ、複数受信信号をそれぞれ復調して最大比合成を
行なう最大比合成ダイバーシティなどが挙げられる。
【0008】装置規模から比較すると、前者の選択ダイ
バシティは受信信号を選択した後の受信系統は1つで済
むが、後者の最大比合成ダイバシティは復調までの受信
系統が複数必要になるため大きくなる。また、ダイバー
シティ利得から比較すると、前者の選択ダイバシティの
方が、後者の最大比合成ダイバシティよりも2dB程度
も劣化する。このため、ダイバーシティ受信を行なう際
は、所望する装置規模とダイバーシティ利得の各面から
前者か後者のどちらが良いか判断する必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、複数
の受信信号のうち最も信号電力が強い受信信号を選択的
に使用する選択的ダイバーシティ受信を行うことで小型
に構成された、優れたOFDM受信装置を提供すること
にある。
【0010】本発明の更なる目的は、装置ブロック構成
を変えないで、効率的に到来波分布から伝搬路推定でき
るようにし、伝搬路環境がマルチパスの場合はアダプテ
ィブ信号処理を行い、他の伝搬環境の場合は選択ダイバ
ーシティを切り替えて行なえるようにしたダイバーシテ
ィ・アダプティブアレーを用いた、優れたOFDM受信
装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面
は、複数アンテナで受信したパイロット・シンボルを含
んだOFDM(直交周波数多重分割)信号について到来
波分布を基に伝搬路を推定する伝搬路推定手段と、該伝
搬路推定結果に基づいて伝搬路環境を判定して、伝搬路
環境がマルチパスの場合はアダプティブ信号処理を、他
の伝搬路環境の場合は選択ダイバーシティを共通のブロ
ックを備えた受信装置を切り替えて信号処理を行う信号
処理手段と、を具備することを特徴とするダイバーシテ
ィ・アダプティブアレーを用いたOFDM受信装置であ
る。
【0012】本発明の第1の側面に係るダイバーシティ
・アダプティブアレーを用いたOFDM受信装置によれ
ば、伝搬路環境に基づいて、動作モードを動的に切り替
えて、伝搬路環境がマルチパスの場合はアダプティブ信
号処理を行い、他の伝搬路環境の場合は選択ダイバーシ
ティを共通のブロックを備えた受信装置を切り替えて信
号処理を行うことができる。
【0013】また、本発明の第2の側面は、複数のOF
DM(直交周波数多重分割)受信信号を選択的に使用す
る選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置であっ
て、受信アンテナと該受信アンテナを介して受信した信
号をRF周波数帯からベースバンド信号にダウンコンバ
ートするRF部と該ダウンコンバートされたベースバン
ド信号をA/D変換して複素ディジタル信号に変換する
ディジタル変換部をそれぞれ含む複数の受信系統と、ア
ダプティブ信号処理を行う場合は該複素ディジタル信号
の重み付けを行う重み計算部と、ダイバシティを行う場
合は各受信系統からの複素ディジタル信号から1つを選
択し、アダプティブ信号処理を行う場合は前記重み計算
部により重み付けされた各複素ディジタル信号の加算を
行う選択合成部と、前記選択合成部が出力する複素ディ
ジタル信号を所定のFFTウィンドウ・タイミングに従
ってOFDMシンボル1周期分のフーリエ変換を行って
並列キャリアの受信シンボルを生成するFFT部と、前
記選択合成部が出力する複素ディジタル信号についてガ
ード・インターバル部分の信号を用いて相関計算を行
い、FFTウィンドウ・タイミング情報、相関信号のピ
ーク本数、ピーク電力などからなる相関検出情報を出力
する相関検出部と、各受信系統に相当する並列キャリア
の受信シンボルの復調を行う復調部と、前記FFT部が
出力する並列キャリア数個分のOFDMサブキャリア毎
の受信シンボルからパイロット・シンボルを摘出し、伝
搬路を推定するとともに該パイロット・シンボルに基づ
く到来波の到来角度を推定して、最も強い信号電力を持
った到来波に相当するリファレンス信号を生成するリフ
ァレンス信号生成部と、各受信系統からの複素ディジタ
ル信号についてそれぞれ電力測定を行うとともに大小比
較して、最も電力が大きい複素ディジタル信号を取り出
し、前記リファレンス信号と該取り出された複素ディジ
タル信号により各受信系統における受信信号に対する最
適重み係数をそれぞれ計算するダイバーシティ・アダプ
ティブアレー信号処理部と、を具備することを特徴とす
るダイバーシティ・アダプティブアレーを用いたOFD
M受信装置である。
【0014】ここで、アダプティブ信号処理を行う場合
には、前記重み計算部は、各受信系統からの複素ディジ
タル信号について、前記ダイバーシティ・アダプティブ
アレー信号処理部により計算された最適重み係数によっ
て重み付けを行って加算して、該加算結果を合成複素デ
ィジタル信号として前記相関検出部並びに前記FFT部
に出力する。また、前記相関検出部は、ガード・インタ
ーバル区間の繰り返しパターンを用いて相関検出を行
い、FFTウインドウ・タイミング情報と相関信号のピ
ーク本数、ピーク電力などからなる相関検出情報を生成
して、該FFTウインドウ・タイミング情報を前記FF
T部に出力するとともに、該相関検出情報を前記リファ
レンス信号生成部に出力する。また、前記FFT部は、
該FFTウインドウ・タイミング情報に従ってOFDM
シンボル毎にフーリエ変換を行って並列キャリアの受信
シンボルを生成して、前記復調部並びに前記リファレン
ス信号生成部に出力する。また、前記復調部は、該並列
キャリアの受信シンボル毎に復調行う。また、前記リフ
ァレンス信号生成部は、該並列キャリアの複数受信シン
ボルからパイロット・シンボルを摘出し、送信時におけ
るパイロット・シンボル系列と同じ系列を発生して双方
の差分を基に受信シンボル毎にノルムを計算し、それぞ
れ積分を行ったノルム積分値に基づいて到来波の到来角
推定を行い、その推定値と該複素ディジタル信号を基に
リファレンス信号を生成して、前記ダイバーシティ・ア
ダプティブアレー信号処理部に出力する。また、前記ダ
イバーシティ・アダプティブアレー信号処理部は、ガー
ド・インターバル区間毎に該複素ディジタル信号と該リ
ファレンス信号を基に重み係数を計算して前記重み計算
部に出力する。
【0015】一方、ダイバーシティを行うときには、前
記ダイバーシティ・アダプティブアレー信号処理部は、
各受信系統からの複素ディジタル信号についてそれぞれ
電力測定を行うとともにこれらを大小比較して、最も電
力が大きい複素ディジタル信号を決定してパス選択情報
として前記選択合成部に出力する。また、前記選択合成
部は、前記重み計算部により重み付けされていない複素
ディジタル信号についてパス選択情報に従ってただ1つ
の複素ディジタル信号を選択する。そして、該複素ディ
ジタル信号についてFFTと復調、相関検出を行う。
【0016】したがって、本発明の第2の側面に係るダ
イバーシティ・アダプティブアレーを用いたOFDM受
信装置によれば、ダイバーシティとアダプティブアレー
信号処理の双方を、共通のブロック構成により実現する
ことができ、装置規模を節約することができる。
【0017】また、前記リファレンス信号生成部は、前
記相関検出部から入力する相関検出情報と前記ダイバー
シティ・アダプティブアレー信号処理部から入力する電
力測定情報と該受信シンボル毎のノルム積分値とを基に
OFDMシンボル単位に到来波数、到来波電力、電力変
動の時間推移などからなる伝搬路パラメータを求めて、
該伝搬路パラメータに基づいて伝搬路状況を推定して、
該推定結果に従ってアダプティブアレー信号処理又はダ
イバーシティのいずれの動作モードかを判定するように
したので、伝搬路状況に応じてダイバーシティとアダプ
ティブアレー信号処理を切り替えて行うことができる。
【0018】また、前記リファレンス信号生成部は、動
作モードをダイバーシティに切り替えて前記相関検出部
から入力する相関検出情報から同期が取れていないと判
断した場合には、あらかじめ設定された積分周期やタイ
ミングで各受信系統からの複素ディジタル信号の電力測
定を行なうとともに各電力測定結果を大小比較して、値
の大きい方を選択して前記相関検出部に出力して相関検
出を行わしめる一方、同期が獲得された後に伝搬路状況
の推定を開始して、アダプティブアレー信号処理又はダ
イバーシティに動作モードを切り替えるようにしたの
で、同期獲得までの信号処理の効率化を図ることができ
る。
【0019】また、前記リファレンス信号生成部は、動
作モードがダイバーシティの場合は、前記相関検出部か
ら入力する相関検出情報と前記ダイバーシティ・アダプ
ティブアレー信号処理部から入力する電力測定情報と受
信シンボル毎のノルム積分値とを基に、電力測定周期や
測定タイミングを判定して、これらが変更する度に随時
切り替えて該複素ディジタル信号の電力測定を行うよう
にしたので、ダイバーシティの電力測定を伝搬路の状況
に応じて行うことができる。
【0020】また、前記リファレンス信号生成部は、動
作モードが変更された場合、その直後のOFDMシンボ
ルの境界までは引き続き変更前の動作モードで信号処理
を行って並列キャリアの復調シンボルを出力し、OFD
Mシンボルの境界以降は変更後の動作モードで動作する
ようにしたので、動作モードが切り替わった場合でも、
データ系列が途切れることなくOFDMシンボルを復調
することができる。
【0021】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳
細な説明によって明らかになるであろう。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施例を詳解する。
【0023】本発明に係るダイバーシティ・アダプティ
ブアレーを用いたOFDM受信装置の説明を行なう前
に、OFDM信号を送信するOFDM送信装置の一例の
概略構成について、図1を参照しながら説明する。
【0024】図1に示すように、OFDM信号送信装置
100は、変調部101と、パイロット・シンボル挿入
部102と、シリアル/パラレル変換部103と、IF
FT部104と、ガード区間挿入部105と、アナログ
変換部106と、RF部107と、送信アンテナ108
と、送信制御部109を備えている。
【0025】変調部101は、送信データを入力する
と、送信制御部109から供給される変調情報とタイミ
ングに従って変調を行なって、変調シンボルをシリアル
に出力する。
【0026】パイロット・シンボル挿入部102は、送
信制御部109から入力するパイロット・シンボル挿入
パターン並びにタイミングに従って、既知のデータ系列
をパイロット・シンボルとして変調シンボル系列に挿入
する。
【0027】シリアル/パラレル変換部103は、送信
制御部109から入力する並列キャリア数並びにタイミ
ングに従って、シリアル・データを並列キャリア数分の
パラレル・データに変換する。
【0028】IFFT部104は、送信制御部109か
ら入力するFFTサイズ並びにタイミングに従って、F
FTサイズ分の逆フーリエ変換を行なう。
【0029】ガード区間挿入部105は、送信制御部1
09から入力するガード・インターバル・サイズ、ガー
ド・バンド・サイズ、並びにタイミングに従って、ガー
ド・インターバル、ガード・バンドといったガード信号
を挿入する。
【0030】ガード信号が挿入されたディジタル送信信
号は、アナログ変換部106で直交変調、並びにA/D
変換され、送信RF部107によってアップコンバート
されて、送信アンテナ108から送信される。
【0031】本発明に係るダイバーシティ・アダプティ
ブアレーを用いたOFDM受信装置は、例えば、上述し
たOFDM送信装置100から送信されたOFDM信号
を受信することができるものである。以下では、本発明
に係るダイバーシティ・アダプティブアレーを適用した
OFDM受信装置であって、OFDM受信装置の2本の
受信アンテナを用いた場合の装置構成並びにその動作特
性について、図面を参照しながら説明する。
【0032】図2には、本発明の1つの実施形態に係る
ダイバーシティ・アダプティブアレーを用いたOFDM
受信装置200の構成を概略的に示している。
【0033】同図に示す本ダイバーシティ・アダプティ
ブアレーを用いたOFDM受信装置200は、2系統の
受信アンテナを備えており、それぞれ搬送波周波数の1
/2波長だけ離して設置したULA構成を採用してい
る。したがって、到来波が平面波とした場合アンテナ垂
直方向から、到来角θ1、θ2を持つ2波の到来波の分離
が可能である。また、2本のアンテナによる選択ダイバ
ーシティを行うことができる。
【0034】図2において、参照番号201並びに20
2は受信アンテナである。各受信アンテナで受信された
信号は、それぞれRF部203、204によってRF周
波数帯からベースバンド信号にダウンコンバートされ
る。
【0035】デジタル変換部205、206は、それぞ
れのRF部203、204によってダウンコンバートさ
れたアナログ・ベースバンド信号をA/D変換器と直交
検波器により複素ディジタル信号に変換して出力する。
【0036】バッファ207、208は、それぞれデジ
タル変換部205、206から出力される複素ディジタ
ル信号を一時記憶して、適切なタイミングで出力する。
【0037】重み計算部209、210は、ダイバーシ
ティを行う場合には、各バッファ207、208から入
力する複素ディジタル信号について処理を行わない。他
方、アダプティブアレー信号処理を行う場合には、ダイ
バーシティ・アダプティブアレー信号処理部216(後
述)によって設定された重み係数W1、W2と各複素ディ
ジタル信号との複素乗算を行ってその結果を出力する。
【0038】選択合成部211は、ダイバーシティ時に
はダイバシティ・アダプティブアレー信号処理部216
(後述)より送られてくるダイバーシティ・アダプティ
ブアレー情報に従って上記した2つの受信系統のうち最
適と判定された複素ディジタル信号を選択し、アダプテ
ィブアレー信号処理を行う場合には重み計算部209、
210から入力する重み付けされた複素ディジタル信号
を加算する。
【0039】FFT部212は、選択合成部211から
入力する選択合成された複素ディジタル信号についてフ
ーリエ変換を行って、並列キャリア数分の受信シンボル
を出力する。
【0040】相関検出部213は、選択合成部211か
ら入力する選択合成された複素ディジタル信号について
相関検出を行って、FFTウインドウ・タイミング情報
と相関検出結果を出力する。
【0041】復調部214は、FFT部212から入力
する並列キャリア数分の受信シンボルについて復調を行
って、復調データを出力する。
【0042】リファレンス信号生成部215は、FFT
部212から入力する並列キャリア数分の受信シンボル
からパイロット・シンボルを摘出して、該パイロット・
シンボルを基に到来波の到来角度(DOA:Direction
Of Array)を推定して、アダプティブアレー信号処理の
基準となるリファレンス信号を生成する。
【0043】ダイバシティ・アダプティブアレー信号処
理部216は、相関検出部213から送られてくる相関
検出情報とリファレンス信号生成部215から入力する
到来波検出情報を基に動作する。より具体的には、ダイ
バーシティを行う場合には、各バッファ207、208
から入力する複素ディジタル信号それぞれの電力をあら
かじめ設定した周期分測定を行って比較して電力の大き
い方を選択してパス選択情報とする。また、アダプティ
ブアレー信号処理を行う場合は、該リファレンス信号と
該複素ディジタル信号とにより各アンテナ201、20
2からの受信信号のそれぞれに対する最適重み係数を計
算して、それぞれの最適重み係数W、W2として出力
し、さらに上記のパス選択情報やダイバーシティあるい
はアダプティブアレー信号情報といった制御情報をアダ
プティブアレー制御情報として出力する。
【0044】このように構成されたダイバーシティ・ア
ダプティブアレーを用いたOFDM受信装置の動作特性
について、以下に説明する。
【0045】各受信アンテナ201、202で受信され
た信号は、各RF部203、204でそれぞれのベース
バンド信号に変換された後、ディジタル変換部205、
206に出力される。
【0046】ディジタル変換部205、206は、A/
D変換器と直交検波部によって各受信アンテナ201、
202に対応するベースバンド複素ディジタル信号を生
成して、それぞれのバッファ207、208に出力す
る。
【0047】各バッファ207、208に記憶されたベ
ースバンド複素ディジタル信号は、それぞれの出力タイ
ミングに従って、重み計算部209、210、リファレ
ンス信号生成部215、並びに、ダイバーシティ・アダ
プティブアレー信号処理部216に入力される。
【0048】重み計算部209、210は、ダイバーシ
ティを行う場合には、それぞれのバッファ207、20
8から入力する各複素ディジタル信号について処理を行
わない。また、アダプティブアレー信号処理を行う場合
には、それぞれのバッファ207、208から入力する
各複素ディジタル信号1〜2について、ダイバーシティ
・アダプティブアレー信号処理部216で計算されたそ
れぞれの重み係数W1、W2の乗算を行って複素ディジタ
ル信号1'、2'として出力する。
【0049】選択合成部211はダイバーシティ・アダ
プティブアレー選択部216より送られてくるダイバー
シティ・アダプティブアレー情報に従って、ダイバーシ
ティを行う場合にはダイバーシティ・アダプティブアレ
ー信号処理部216で複素ディジタル信号1〜2の電力
測定結果から受信電力が大きいと判定された複素ディジ
タル信号1'又は2'のうち一方を選択する。また、アダ
プティブアレー信号処理を行う場合には、各重み計算部
209、210から入力するベースバンド複素ディジタ
ル信号1'並びに2'の加算を行い、選択合成された複素
ディジタル信号として出力される。
【0050】この選択合成された複素ディジタル信号
は、FFT部212によってOFDMシンボル1周期分
入力する毎にフーリエ変換が行われて並列キャリア数分
の受信シンボルが生成されて、復調部214とリファレ
ンス信号生成部215に出力される。復調部214では
キャリア毎に復調を行い、復調データを出力する。
【0051】また、選択合成された複素ディジタル信号
は、相関検出部213においてガード・インターバル区
間の繰り返しパターンを利用して相関検出が行われ、F
FTウインドウ・タイミング情報と、相関信号のピーク
本数、該ピーク電力といった相関検出情報が生成され
る。前者のFFTウィンドウ・タイミング情報はFFT
部212に入力され、後者の相関検出情報はリファレン
ス信号生成部215に入力される。
【0052】リファレンス信号生成部215は、同期が
確立してFFTが正常に動作を始めた後は、並列キャリ
ア数分の受信シンボルからパイロット・シンボルを摘出
して、送信装置で挿入されたパイロット・シンボル系列
と同じ系列を発生して双方の差分を基にノルムを計算
し、OFDMシンボル1個分のノルムについて積分を行
う。このノルム計算結果と相関検出部213から送られ
てくる相関検出情報を基に、伝搬路がマルチパス環境か
否かといった伝搬路推定を行う。伝搬路推定の結果、マ
ルチパス環境と判断された場合には、1OFDMシンボ
ル毎にその積分値に基づいて、到来波の到来角度(DO
A:Direction Of Array)を推定して、その推定値と各
バッファ207、208から入力する複素ディジタル信
号をOFDMシンボル1周期分だけ遅らせた信号を基
に、最も強い電力を持った到来波に相当するリファレン
ス信号を生成する。他方、マルチパス環境ではないと判
断された場合には、上述のDOA推定とリファレンス信
号の生成を行わない。
【0053】リファレンス信号と上述の伝搬路推定結果
やリファレンス信号生成状況といった到来波情報は、ダ
イバーシティ・アダプティブアレー信号処理部216に
出力される。
【0054】ダイバーシティ・アダプティブアレー信号
処理部216では、各バッファ207、208から入力
するそれぞれの複素ディジタル信号について電力の積分
ダンプをあらかじめ定められた周期について行う。リフ
ァレンス信号生成部215から入力する到来波情報と該
電力測定結果を基にフラット・フェージング環境と判定
された場合には、該電力測定結果について比較を行い、
上述した2つの受信系統から受信電力の大きい方を選択
するといった比較情報を決定する。また、マルチパス環
境と判断された場合には、該複素ディジタル信号のうち
ガード・インターバル区間に相当する部分について相関
行列Rxxとその逆行列Rxx -1をリファレンス信号生成部
215から入力するリファレンス信号と複素ディジタル
信号を基に相関ベクトルrcoを計算し、逆行列Rxx -1
相関行列Rxxの積を取ることにより最適ウエイトWopt
を計算する。最適ウエイトは重み係数W1、W2として各
重み計算部209、210に出力され、ガード・インタ
ーバル区間毎に更新される。
【0055】本実施形態に係るダイバーシティ・アダプ
ティブアレーによる信号処理は、図3、図4、図5、並
びに図6の各図により概略構成が示したダイバーシティ
・アダプティブアレー信号処理部216、積分ダンプ部
303、リファレンス信号生成部215、並びに選択合
成部211の各機能モジュールにおける協働的動作によ
って実現される。以下、図面を参照しながら、各機能モ
ジュールの概略的な構成並びに動作特性について説明す
る。
【0056】図3は、ダイバーシティ・アダプティブア
レー信号処理部216の概略的な構成を示したブロック
図である。
【0057】同図において、参照番号301は、各バッ
ファ207、208から入力する複素ディジタル信号1
〜2をそれぞれベクトル型に変換するベクトル生成部で
ある。
【0058】また、参照番号302は、ベクトル生成部
301から入力するベクトル型複素ディジタル信号から
相関行列Rxxを計算する相関行列計算部である。
【0059】また、参照番号303は、相関行列Rxx
各要素について、ダイバーシティ・アダプティブアレー
信号制御部310から送られてくるゲイン、積分回数、
積分及びダンプ・タイミングに従って積分ダンプを行う
積分ダンプ部である。
【0060】また、参照番号304は、積分ダンプ部3
03から送られてくる相関行列Rxxからその逆行列Rxx
-1を計算する逆行列計算部である。
【0061】また、参照番号305は、このベクトル型
複素ディジタル信号とダイバーシティ・アダプティブア
レー信号処理部216から入力するリファレンス信号を
基に相関ベクトルrcoを計算する相関ベクトル計算部で
ある。
【0062】また、参照番号306はこの相関ベクトル
co の各要素について、アダプティブアレー信号制御
部310から送られてくるゲイン、積分回数、積分及び
ダンプ・タイミングに従って積分ダンプを行う積分ダン
プ部である。
【0063】また、参照番号307は、各受信アンテナ
201、202で受信した受信信号に対応する最適ウエ
イトWoptを計算する重み決定部である。
【0064】また、参照番号308は、ダイバーシティ
・アダプティブアレー信号処理部310から送られてく
る電力測定周期毎に、ベクトル生成部301から入力す
るベクトル型複素ディジタル信号の電力測定を行う電力
測定部である。
【0065】また、参照番号309は、ダイバーシティ
を行う場合は、ベクトル型複素ディジタル信号の電力測
定結果について比較を行い、受信アンテナ201又は2
02のうち電力が大きい方を選択して、その結果を前記
パス選択情報としてダイバーシティ・アダプティブアレ
ー信号処理制御部310に出力する比較部である。
【0066】ダイバーシティ・アダプティブアレー信号
処理制御部310は、リファレンス信号生成部215か
ら入力する到来波検出情報を基に、各ブロックの係数及
び動作タイミングの制御を行い、上述のパス選択情報や
電力測定結果といった制御情報をダイバーシティ・アダ
プティブアレー制御情報として他の機能モジュールに出
力する。
【0067】図4には、図3中の積分ダンプ部303、
306の概略的な構成を示している。同図中の参照番号
401は、制御信号として送られてきたリセット又はダ
ンプ・タイミングの場合は0を、それ以外の場合はゲイ
ン部402から入力するデータを選択するセレクタであ
る。
【0068】ゲイン部402は、遅延部403から入力
するデータを制御信号で送られてきたゲイン設定値で増
幅する。また、遅延部403は、加算部404から入力
するデータを記憶する。
【0069】加算部404は、セレクタ401から送ら
れてくるデータと外部から送られてくる入力データの加
算を行う。
【0070】記憶部405は、制御信号として送られて
きたダンプ・タイミングに従って、加算部404から送
られてくるデータのラッチを行ってダンプ値を出力す
る。
【0071】図5には、図2に示したリファレンス信号
生成部215の概略的な構成を示している。同図中の参
照番号501は、OFDM送信装置(図1を参照のこ
と)のパイロット・シンボル挿入部102で生成される
パイロット・シンボル系列と同じ系列ptxを発生するパ
イロット信号生成部である。
【0072】また、参照番号502は、パイロット信号
生成部501で発生した送信パイロット・シンボル系列
txとFFT部212から入力する受信シンボルから摘
出した受信パイロット・シンボル系列prxとのノルムを
計算するノルム計算部である。
【0073】また、参照番号503は、リファレンス信
号生成制御部509(後述)から送られてくるゲイン、
積分回数、積分及びダンプ・タイミングに従って積分ダ
ンプを行う積分ダンプ部である。
【0074】また、参照番号504は、積分ダンプ部5
03から入力するノルムの積分結果とリファレンス信号
生成制御部509から送られてくる到来波方向判定閾値
との比較を行う比較部である。
【0075】また、参照番号505は、比較部504に
おける比較結果を基に、到来波方向DOA[θ1,θ2
の値を設定する到来方向設定部である。
【0076】また、参照番号506は、各バッファ20
7、208から入力するそれぞれの複素ディジタル信号
1〜2を記憶し、リファレンス信号生成制御部509か
ら送られてくるタイミングに従って出力する遅延部であ
る。
【0077】また、参照番号507は、上述の到来方向
設定部505から入力する到来波方向DOA[θ1
θ2]と、遅延部506から送られてくる各複素ディジ
タル信号1〜2とを基に、リファレンス信号を生成する
リファレンス信号計算部である。
【0078】また、参照番号508はリファレンス信号
生成制御部であり、相関検出部213から入力する相関
検出情報とダイバーシティ・アダプティブアレー信号処
理部216から入力する複素ディジタル信号の電力測定
結果といったダイバーシティ・アダプティブアレー情
報、ノルム生産部502殻入力するノルム計算値からマ
ルチパス環境か否かといった伝搬路情報を基に、各ブロ
ックの係数及び動作タイミングの制御を行ったり、ある
いは、到来方向推定の有無や推定精度といった到来波検
出情報などの情報を出力する。
【0079】図6には、選択合成部211の概略的な構
成を示している。同図において、参照番号601は、ア
ダプティブアレー信号処理が行われている場合には、各
重み計算部209、210から入力する複素ディジタル
信号1'、2'を加算する加算部である。
【0080】また、参照番号602は、ダイバーシティ
が行われている場合、選択合成制御部604から送られ
てくる選択信号に基づいて、上述の複素ディジタル信号
1',2'のうちどちらか一方を選択する選択部である。
【0081】また、参照番号603は、アダプティブア
レー信号処理が行われている場合は、加算部601によ
って加算された信号を出力する一方、ダイバーシティが
行われている場合は選択部602によって選択された信
号を出力するセレクタである。
【0082】次いで、このように構成されたダイバーシ
ティ・アダプティブアレー信号処理部216並びにリフ
ァレンス信号生成部215の動作特性について説明す
る。
【0083】図7には、ダイバーシティを行う場合にお
けるダイバーシティ信号処理タイミング例を示してい
る。また、図8にはアダプティブアレー信号処理を行う
場合におけるアダプティブアレーによる信号処理タイミ
ング例を示している。
【0084】以下の説明では、本実施形態におけるOF
DM信号の構成は、図7並びに図8の複素ディジタル信
号で示すように、OFDMシンボルDnとOFDMシン
ボル後半部分のサンプルをガード間隔分だけコピーした
ガード・インターバルGnとで構成され、それぞれGn
nの順に伝送されるものとする(但し、n=1,2,
…,N)。ここで、Tgはガード・インターバル長[se
c]であり、TsはOFDMシンボル1周期[sec]
である。また、これらのタイミング例では、送受信間の
クロック誤差、周波数オフセットはないものとする
【0085】ダイバーシティ信号処理は、動作モードが
ダイバーシティの場合に実行される。図7(a)〜
(d)に示す電力測定タイミング例は、図3で構成を示
したダイバーシティ・アダプティブアレー信号処理部2
16内において、電力測定部308と比較部309を用
いて行われる選択ダイバーシティにおけるパス選択情報
を求める過程について示したものである。
【0086】図7(a)には初期同期時の電力測定タイ
ミングを示している。初期同期時には正しいFFTウイ
ンドウが検出されていないので、積分周期、積分タイミ
ングは同図中のTd(1)〜Td(2)に示したように、
あらかじめ定められた初期値を用いて電力測定と比較を
行なって、電力測定部308と比較部309を用いて行
われる選択ダイバーシティにおけるパス選択情報を求め
る。そして、このパス選択情報を基に、選択部602に
おいて複素ディジタル信号1'又は2'のうち電力測定結
果の大きい方の受信信号を選択して、セレクタ603か
らFFT部212に選択合成された複素ディジタル信号
を出力する。
【0087】同期獲得に成功した場合、相関検出部21
3から同期獲得情報がリファレンス信号生成部215へ
出力され、この結果、電力測定タイミングは同図中のT
d(3)〜Td(5)に示すようにFFTウインドウの境
界と一致するように変更される。以後、電力測定はFF
Tウインドウの先頭から行なうようにする。この過程に
おける電力測定部308の電力測定タイミングは図7
(a)中のc1〜c5に示すようになる。
【0088】図7(b)には、FFTサイズ変更時の電
力測定タイミングを示している。ここでは電力測定はO
FDM信号周期分だけ行われるものとし、また、FFT
サイズ切り替えタイミングが既知であるとする。
【0089】図7(b)で示す例では、Td(n)〜Td
(n+1)の区間に相当するOFDM信号周期1で送信
された信号が、2倍のFFTサイズTd(n+2)〜Td
(n+4)を持つOFDM信号周期2に切り替えられた
ことを示している。より具体的には、Td(0)〜T
d(1)並びにTd(1)〜Td(2)がFFTサイズ切
り替え前のOFDMシンボルに相当し、Td(2)〜Td
(4)並びにTd(4)〜Td(6)が切り替え後のOF
DMシンボルに相当する。
【0090】電力測定タイミングは、FFTサイズ切り
替え情報が得られた次のOFDM信号周期の先頭、すな
わち図7(b)のTd(2)以降から、それまでOFD
M信号周期1で行っていた電力測定がOFDM信号周期
2の区間で行なわれるようになる。この過程における電
力測定タイミングは、図7(b)のc1〜c4に示す通
りとなる。
【0091】図7(c)は、ガード・インターバル除去
の電力測定タイミングを示している。OFDM信号周期
の1/4など、長いガード・インターバルが設定された
場合、あるいは伝送品質の変動が大きい場合は、FFT
ウインドウ外のガード・インターバル区間の電力を積分
範囲から除去する方がより高い精度電力測定を行うこと
ができる。図7(c)で示す例では、電力測定をガード
・インターバルを含んだ周期からガード・インターバル
部分を除去した周期へと切り替える場合を示している。
【0092】図7(c)に示す複素ディジタル信号にお
いて、Td(0)〜Td(2)に示す区間ではガード・イ
ンターバルを含んだ電力測定が行われ、続くTd(2)
〜Td(5)に示す区間ではガード・インターバルを除
いた電力測定が行われている。同図に示す例では、ガー
ド・インターバルに相当する部分ではリセット信号が設
定されている。この過程における電力測定タイミング
は、図7(c)のc1〜c4に示す通りとなる。
【0093】図7(d)には、フラット・フェージング
環境における伝送品質情報を用いた電力測定タイミング
の一例を示している。この場合の電力測定は、図7
(c)に示した場合において任意のタイミングで電力測
定周期を切り替える過程を示しており、周波数歪みの伴
わないフラット・フェージング環境で有効である。同図
に示す複素ディジタル信号において、電力測定はT
d(0)〜Td(2)に示す区間ではOFDM信号周期の
1周期で電力測定が行われ、続くTd(2)〜Td(5)
に示す区間ではOFDM信号周期の1/2周期で電力測
定が行われる。これは、フラット・フェージングにおい
てドップラ周波数が小さい場合から大きい場合に変化し
た場合などに相当する。この過程における積分ダンプ部
の積分周期タイミングは図7(d)のc1〜c9に示す
とおりとなる。
【0094】一方、アダプティブアレー信号処理は動作
モードがアダプティブアレーの場合に実行される。
【0095】複素ディジタル信号 [a−1]を受信した
場合、[a−2]のような1OFDMシンボル遅延信号を
遅延器によって生成する。そして、[a−1]と[a−2]
の相関を取った場合、Tc(n)〜Td(n)の区間では
両者は同じパターンとなることから、相関検出を行うこ
とができる。相関検出部213では、この区間T
c(n)〜Td(n)を相関検出実行区間として相関検出
を行い、FFTウインドウ・タイミング情報と相関信号
のピーク本数、該ピーク電力といった相関検出情報を求
めている。
【0096】ノルムの積分[a−3]は、区間Td(n−
1)〜Td(n)で行われ、時刻Td(n)で積分値がダ
ンプされる。図8に示す例では毎回ノルムの計算を行っ
ているが、ノルムの計算は、相関検出部213からの情
報に従って初期同期獲得後、あるいはマルチパス検出、
到来波の到来角の変動といった状況が観測された場合に
行われることから、常時ノルムの計算を行う必要はな
い。
【0097】2波のマルチパスを想定し、それぞれの到
来角度をθ1、θ2としたとき、ダンプされる積分値n_su
m[θ1, θ2]は次式で与えられる。
【0098】
【数1】
【0099】ここで、imaxは1OFDMシンボル内の
パイロット・シンボル総数であり、ptx(i)は送信パ
イロット・シンボル系列であり、prx(i)は受信パイ
ロット・シンボル系列である。また、ノルムは、図9に
示したように、送信パイロット・シンボルと受信パイロ
ット・シンボルとの距離に相当する。
【0100】ノルムの積分結果n_sum[θ1, θ2]がダ
ンプされると、あらかじめ設定された閾値との比較、あ
るいは最急降下法といった収束アルゴリズムを用いて到
来波の到来角推定を行う。その結果、到来角推定の判定
条件を満たした場合は該当する到来角θ1, θ2を推定結
果として更新する。
【0101】図8のリファレンス信号の更新[a−4]で
は、各時刻でダンプされたn_sum[θ1, θ2]であるノ
ルム1〜4についてそれぞれ到来角推定を行っており、
そのうちノルム1とノルム3について到来角推定の判定
条件を満たしたことを示している。この場合、該当する
到来角はDOA1とDOA3に更新されている。一方、
ノルム2については、到来角推定の判定条件を満たさな
かったことから前回設定された到来角DOA1を用いる
ことを示している。
【0102】到来角が更新された場合、更新された次の
タイミングの相関検出実行区間からその値が使用され
る。図8の[a−4]においては、更新されたDOA1と
DOA3はそれぞれ時刻Tc(2)並びにTc(4)から
使用される。
【0103】リファレンス信号は、設定された到来角D
OAと図8の[a−2]で示した1OFDMシンボル遅延
信号のガード・インターバル区間について生成される。
すなわち図7ではTc(n)〜Td(n)の区間のGn
について行われる。
【0104】また、リファレンス信号は次のように求め
ることができる。すなわち、到来波ベクトルをs=
[s1,s2]とし、1OFDMシンボル遅延した複素ディ
ジタル信号で構成される信号ベクトルをx(t−Ts)=
[x1,x2]、到来波の到来角θ 1, θ2で表されるステ
アリング行列をAとして雑音の影響はないと仮定する
と、以下の式が成り立つ。
【0105】
【数2】
【0106】また、リファレンス信号をrref=s1とす
ると、s1は次式で与えられる。
【0107】
【数3】
【0108】このように到来角θ1, θ2が決定される
と、1OFDMシンボル遅延信号を用いてリファレンス
信号rrefを計算することができる。
【0109】アダプティブアレー信号処理は相関検出実
行区間毎に入力するリファレンス信号を用いて行われ
る。ここでは、受信信号に対する最適ウエイトWopt
計算して重み係数W1とW2の更新を行う。例えば、図8
においてTd(2)で決定された到来角DOA1に対応
するリファレンス信号rrefを用いたアダプティブアレ
ー信号処理は、[a−5]の区間C2で行われる。最適ウ
エイトWoptは、複素ディジタル信号で構成される信号
ベクトルxから求まる相関行列Rxx=E[x(t)x
H(t)]の逆行列Rxx -1と相関ベクトルrco=E[x
(t)rref *(t)]について、それぞれ相関検出実行
区間にわたって積分し、1区間分の積分を行った後、す
なわちTd(n)のタイミングで次式に従って計算され
る。
【0110】
【数4】
【0111】最適ウエイトWoptはアダプティブアレー
信号処理が実行されている間は相関検出実行区間T
c(n)〜 Td(n)毎に重み係数の計算が行われ時刻
d(n)で更新され、それ以降の重み係数として用い
られ複素ディジタル信号に対する重み計算が行われる。
このようにして一度更新された最適ウエイトは、次に値
が更新されるまで保持される。
【0112】最適ウエイトWoptは、アダプティブアレ
ー信号処理が実行されている間は相関検出実行区間Tc
(n)〜 Td(n)毎に重み係数の計算が行われ、時刻
d(n)で更新され、それ以降の重み係数として用い
られ複素ディジタル信号に対する重み計算が行われる。
このようにして一度更新された最適ウエイトは、次に値
が更新されるまで保持される。
【0113】次に、ダイバーシティ・アダプティブアレ
ー信号処理の動作モードを設定するための処理手順につ
いて、図10に示したフローチャートを参照しながら説
明する。ここでは、電源投入時、スリープ・モード直後
や同期外れ後の信号の再同期を行う場合を受信開始とし
て、ダイバーシティあるいはアダプティブアレー信号処
理といった動作モードの設定と切り替え手順について示
している。
【0114】まず、ステップS1において、相関検出部
213は、相関検出を実行して、相関検出情報を未検出
として出力する。また、リファレンス信号生成部215
は、動作を行わず、到来波情報を未検出として出力す
る。また、ダイバーシティ・アダプティブアレー信号処
理部216は、各受信系統の複素ディジタル1〜2につ
いてそれぞれ電力測定を行うとともに両者を大小比較し
て、大きい方をパス選択信号とする。また、動作モード
をダイバーシティとして、パス選択情報とともにダイバ
ーシティ・アダプティブアレー制御情報として出力す
る。
【0115】次いで、ステップS2では、同期獲得でき
たか否かを判別する。同期を獲得できなかった場合は、
上述のステップS1に復帰する。また、同期獲得できた
場合には、後続のステップS3に進む。
【0116】ステップS3では、相関検出部213は、
相関検出した初期同期タイミングを基に、FFTウィン
ドウ・タイミング情報と相関信号のピーク本数やピーク
電力を相関検出情報として出力する。また、リファレン
ス信号生成制御部508は、この相関検出情報を基に、
伝搬路環境を推定する。
【0117】次いで、ステップS4では、推定された伝
搬路がマルチパス環境か否かを判定する。
【0118】伝搬路がマルチパス環境ではないと判定さ
れた場合には、ステップS5に進ム。この場合、リファ
レンス信号生成部215は、リファレンス信号生成を行
い、伝搬路がマルチパス環境でないことを到来波情報と
して出力する。また、ダイバーシティ・アダプティブア
レー信号処理部216は、各受信系統からの複素ディジ
タル信号1〜2についてそれぞれ電力測定を行うととも
に両者を大小比較して、大きい方をパス選択情報とす
る。また、動作モードをダイバーシティとして、パス選
択情報とともにダイバーシティ・アダプティブアレー制
御情報として出力する。
【0119】他方、伝搬路がマルチパス環境であると判
定された場合には、ステップS6に進む。この場合、リ
ファレンス信号生成部215は、リファレンス信号生成
を行い、伝搬路がマルチパス環境であることを到来波情
報として出力する。また、ダイバーシティ・アダプティ
ブアレー信号処理部216は、動作モードをアダプティ
ブアレーとして信号処理を行い、この動作モードをダイ
バーシティ・アダプティブアレー情報として出力する。
【0120】次いで、ステップS7では、相関検出部2
13は、相関検出した相関信号のピーク本数やピーク電
力を相関検出情報として出力する。また、リファレンス
信号生成部215は、動作モードに拘わらず、ノルム計
算部502でノルムの計算を行う。また、リファレンス
信号生成制御部5008は、ノルムの計算結果と相関検
出情報を基に、伝搬路環境を推定する。
【0121】本明細書では、受信アンテナを2本持つ場
合を例にとって説明したが、さらに、3本以上の受信ア
ンテナを用いた場合でも、上述したような2本の受信ア
ンテナによる受信系を受信アンテナ個分に拡張して実現
することができる。すなわち、図2に示す受信アンテ
ナ、RF部、ディジタル変換部、バッファ、重み計算部
を受信アンテナに相当する数だけ備え、リファレンス信
号生成部とアダプティブアレー処理部では受信アンテナ
数分の最適ウエイト設定に必要な計算を行えるようにす
れば、同様に本発明の作用効果を相することが可能であ
る。アンテナ数を増やすことで、ダイバーシティ受信は
フェージングによる落ち込み区間を受信する確率の低減
が図れる。また、アダプティブアレー信号処理は最適ウ
エイト計算の処理量は増大するが、到来波方向推定可能
な到来波数が増加することから分解能の向上を図ること
ができる。
【0122】[追補]以上、特定の実施例を参照しなが
ら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や
代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示とい
う形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈
されるべきではない。本発明の要旨を判断するために
は、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきで
ある。
【0123】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
装置ブロック構成を変えないで、効率的に到来波分布か
ら伝搬路推定できるようにし、伝搬路環境がマルチパス
の場合はアダプティブ信号処理を行い、他の伝搬環境の
場合は選択ダイバーシティを切り替えて行なえるように
したダイバーシティ・アダプティブアレーを用いた、優
れたOFDM受信装置を提供することができる。
【0124】本発明に係るダイバーシティ・アダプティ
ブアレーを用いたOFDM受信装置によれば、ダイバー
シティとアダプティブアレー信号処理を共通のブロック
構成により実現することができ、装置構成を簡素化する
ことができる。
【0125】また、本発明に係るダイバーシティ・アダ
プティブアレーを用いたOFDM受信装置によれば、伝
搬路状況に応じてダイバーシティとアダプティブアレー
信号処理を切り替えて行うことができ、マルチパスによ
る劣化の問題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】OFDM信号を送信するOFDM送信装置の一
例の概略構成を示した図である。
【図2】本発明の1つの実施形態に係るダイバーシティ
・アダプティブアレーを用いたOFDM受信装置200
の構成を概略的に示した図である。
【図3】本発明の1つの実施携帯に係るダイバーシティ
・アダプティブアレーを用いたOFDM受信装置200
の構成要素であるダイバーシティ・アダプティブアレー
信号処理部216の概略的な構成を示した図である。
【図4】本発明の1つの実施形態に係るダイバーシティ
・アダプティブアレーを用いたOFDM受信装置200
の構成要素である積分ダンプ部の概略的な構成を示した
図である。
【図5】本発明の1つの実施形態に係るダイバーシティ
・アダプティブアレーを用いたOFDM受信装置200
の構成要素であるリファレンス信号生成部215の概略
的な構成を示した図である。
【図6】本発明の1つの実施形態に係るダイバーシティ
・アダプティブアレーを用いたOFDM受信装置200
の構成要素である選択合成部211の概略的な構成を示
した図である。
【図7】本発明の1つの実施形態に係るアダプティブア
レーを用いたOFDM受信装置200における電力測定
タイミング例を示した図である。
【図8】本発明の1つの実施形態に係るアダプティブア
レーを用いたOFDM受信装置200におけるアダプテ
ィブアレー信号処理タイミング例を示した図である。
【図9】本発明の1つの実施形態に係るアダプティブア
レーを用いたOFDM受信装置200におけるノルムの
イメージを示した図である。
【図10】本発明の1つの実施形態に係るアダプティブ
アレーを用いたOFDM受信装置におけるダイバーシテ
ィ・アダプティブアレー信号処理の動作モードの設定手
順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
100…OFDM信号送信装置 101…変調部,102…パイロット・シンボル挿入部 103…シリアル/パラレル変換部,104…IFFT
部 105…ガード区間挿入部,106…アナログ変換部 107…RF部,108…送信アンテナ 109…送信制御部 201,202…受信アンテナ 203,204…RF部 205,206…ディジタル変換部 207,208…バッファ 209,210…重み計算部 211…選択合成部、212…FFT部 213…相関検出部、214…復調部 215…リファレンス信号生成部 216…ダイバーシティ・アダプティブアレー信号処理
部 301…ベクトル生成部、302…相関行列計算部 303…積分ダンプ部、304…逆行列計算部 305…相関ベクトル計算部、306…積分ダンプ部 307…重み決定部、308…電力測定部 309…比較部 310…ダイバーシティ・アダプティブアレー信号処理
制御部 401…セレクタ、402…ゲイン部 403…遅延部、404…加算部、405…記憶部 501…パイロット信号生成部、502…ノルム計算部 503…積分ダンプ部、504…比較部 505…DOA設定部、506…遅延部 507…リファレンス信号計算部 508…リファレンス信号生成部 601…加算部、602…選択部 603…セレクタ、604…選択合成部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数アンテナで受信したパイロット・シン
    ボルを含んだOFDM(直交周波数多重分割)信号につ
    いて到来波分布を基に伝搬路を推定する伝搬路推定手段
    と、 該伝搬路推定結果に基づいて伝搬路環境を判定して、伝
    搬路環境がマルチパスの場合はアダプティブ信号処理
    を、他の伝搬路環境の場合はダイバーシティに切り替え
    て信号処理を行う信号処理手段と、を具備することを特
    徴とするダイバーシティ・アダプティブアレーを用いた
    OFDM受信装置。
  2. 【請求項2】複数のOFDM(直交周波数多重分割)受
    信信号を選択的に使用する選択ダイバーシティを用いた
    OFDM受信装置であって、 受信アンテナと該受信アンテナを介して受信した信号を
    RF周波数帯からベースバンド信号にダウンコンバート
    するRF部と該ダウンコンバートされたベースバンド信
    号をA/D変換して複素ディジタル信号に変換するディ
    ジタル変換部をそれぞれ含む複数の受信系統と、 アダプティブ信号処理を行う場合は該複素ディジタル信
    号の重み付けを行う重み計算部と、 ダイバシティを行う場合は各受信系統からの複素ディジ
    タル信号から1つを選択し、アダプティブ信号処理を行
    う場合は前記重み計算部により重み付けされた各複素デ
    ィジタル信号の加算を行う選択合成部と、 前記選択合成部が出力する複素ディジタル信号を所定の
    FFTウィンドウ・タイミングに従ってOFDMシンボ
    ル1周期分のフーリエ変換を行って並列キャリアの受信
    シンボルを生成するFFT部と、 前記選択合成部が出力する複素ディジタル信号について
    ガード・インターバル部分の信号を用いて相関計算を行
    い、FFTウィンドウ・タイミング情報、相関信号のピ
    ーク本数、ピーク電力などからなる相関検出情報を出力
    する相関検出部と、 各受信系統に相当する並列キャリアの受信シンボルの復
    調を行う復調部と、 前記FFT部が出力する並列キャリア数個分のOFDM
    サブキャリア毎の受信シンボルからパイロット・シンボ
    ルを摘出し、伝搬路を推定するとともに該パイロット・
    シンボルに基づく到来波の到来角度を推定して、最も強
    い信号電力を持った到来波に相当するリファレンス信号
    を生成するリファレンス信号生成部と、 各受信系統からの複素ディジタル信号についてそれぞれ
    電力測定を行うとともに大小比較して、最も電力が大き
    い複素ディジタル信号を取り出し、前記リファレンス信
    号と該取り出された複素ディジタル信号により各受信系
    統における受信信号に対する最適重み係数をそれぞれ計
    算するダイバーシティ・アダプティブアレー信号処理部
    と、を具備することを特徴とするダイバーシティ・アダ
    プティブアレーを用いたOFDM受信装置。
  3. 【請求項3】アダプティブ信号処理を行う場合は、 前記重み計算部は、各受信系統からの複素ディジタル信
    号について、前記ダイバーシティ・アダプティブアレー
    信号処理部により計算された最適重み係数によって重み
    付けを行って加算し、該加算結果を合成複素ディジタル
    信号として前記相関検出部並びに前記FFT部に出力
    し、 前記相関検出部は、ガード・インターバル区間の繰り返
    しパターンを用いて相関検出を行い、FFTウインドウ
    ・タイミング情報と相関信号のピーク本数、ピーク電力
    などからなる相関検出情報を生成して、該FFTウイン
    ドウ・タイミング情報を前記FFT部に出力するととも
    に、該相関検出情報を前記リファレンス信号生成部に出
    力し、 前記FFT部は、該FFTウインドウ・タイミング情報
    に従ってOFDMシンボル毎にフーリエ変換を行って並
    列キャリアの受信シンボルを生成して、前記復調部並び
    に前記リファレンス信号生成部に出力し、 前記復調部は、該並列キャリアの受信シンボル毎に復調
    を行い、 前記リファレンス信号生成部は、該並列キャリアの複数
    受信シンボルからパイロット・シンボルを摘出し、送信
    時におけるパイロット・シンボル系列と同じ系列を発生
    して双方の差分を基に受信シンボル毎にノルムを計算
    し、それぞれ積分を行ったノルム積分値に基づいて到来
    波の到来角推定を行い、その推定値と該複素ディジタル
    信号を基にリファレンス信号を生成して、前記ダイバー
    シティ・アダプティブアレー信号処理部に出力し、 前記ダイバーシティ・アダプティブアレー信号処理部
    は、ガード・インターバル区間毎に該複素ディジタル信
    号と該リファレンス信号を基に重み係数を計算して前記
    重み計算部に出力する、ことを特徴とする請求項1に記
    載のダイバーシティ・アダプティブアレーを用いたOF
    DM受信装置。
  4. 【請求項4】ダイバーシティを行うときは、 前記ダイバーシティ・アダプティブアレー信号処理部
    は、各受信系統からの複素ディジタル信号についてそれ
    ぞれ電力測定を行うとともにこれらを大小比較して、最
    も電力が大きい複素ディジタル信号を決定してパス選択
    情報として前記選択合成部に出力し、 前記選択合成部は、前記重み計算部により重み付けされ
    ていない複素ディジタル信号についてパス選択情報に従
    ってただ1つの複素ディジタル信号を選択して、 該選択された複素ディジタル信号についてFFTと復
    調、相関検出を行う、ことを特徴とする請求項1に記載
    のダイバーシティ・アダプティブアレーを用いたOFD
    M受信装置。
  5. 【請求項5】前記リファレンス信号生成部は、前記相関
    検出部から入力する相関検出情報と前記ダイバーシティ
    ・アダプティブアレー信号処理部から入力する電力測定
    情報と該受信シンボル毎のノルム積分値とを基にOFD
    Mシンボル単位に到来波数、到来波電力、電力変動の時
    間推移などからなる伝搬路パラメータを求めて、該伝搬
    路パラメータに基づいて伝搬路状況を推定して、該推定
    結果に従ってアダプティブアレー信号処理又はダイバー
    シティのいずれかの動作モードを判定する、ことを特徴
    とする請求項1に記載のダイバーシティ・アダプティブ
    アレーを用いたOFDM受信装置。
  6. 【請求項6】前記リファレンス信号生成部は、 動作モードをダイバーシティに切り替えて前記相関検出
    部から入力する相関検出情報から同期が取れていないと
    判断した場合には、あらかじめ設定された積分周期やタ
    イミングで各受信系統からの複素ディジタル信号の電力
    測定を行なうとともに各電力測定結果を大小比較して、
    値の大きい方を選択して前記相関検出部に出力して相関
    検出を行わしめ、 同期が獲得された後に伝搬路状況の推定を開始して、ア
    ダプティブアレー信号処理又はダイバーシティに動作モ
    ードを切り替える、ことを特徴とする請求項1に記載の
    ダイバーシティ・アダプティブアレーを用いたOFDM
    受信装置。
  7. 【請求項7】前記リファレンス信号生成部は、動作モー
    ドがダイバーシティの場合は、前記相関検出部から入力
    する相関検出情報と前記ダイバーシティ・アダプティブ
    アレー信号処理部から入力する電力測定情報と受信シン
    ボル毎のノルム積分値とを基に、電力測定周期や測定タ
    イミングを判定して、これらが変更する度に随時切り替
    えて該複素ディジタル信号の電力測定を行う、ことを特
    徴とする請求項1に記載のダイバーシティ・アダプティ
    ブアレーを用いたOFDM受信装置。
  8. 【請求項8】前記リファレンス信号生成部は、動作モー
    ドが変更された場合、その直後のOFDMシンボルの境
    界までは引き続き変更前の動作モードで信号処理を行っ
    て並列キャリアの復調シンボルを出力し、OFDMシン
    ボルの境界以降は変更後の動作モードで動作する、こと
    を特徴とする請求項1に記載のダイバーシティ・アダプ
    ティブアレーを用いたOFDM受信装置。
JP2001022378A 2001-01-30 2001-01-30 ダイバーシティ・アダプティブアレーを用いたofdm受信装置 Expired - Fee Related JP4538963B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001022378A JP4538963B2 (ja) 2001-01-30 2001-01-30 ダイバーシティ・アダプティブアレーを用いたofdm受信装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001022378A JP4538963B2 (ja) 2001-01-30 2001-01-30 ダイバーシティ・アダプティブアレーを用いたofdm受信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002232385A true JP2002232385A (ja) 2002-08-16
JP4538963B2 JP4538963B2 (ja) 2010-09-08

Family

ID=18887803

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001022378A Expired - Fee Related JP4538963B2 (ja) 2001-01-30 2001-01-30 ダイバーシティ・アダプティブアレーを用いたofdm受信装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4538963B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006512831A (ja) * 2002-12-27 2006-04-13 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ モバイルハンドセット用スマートアンテナ解決法
JP2006512830A (ja) * 2002-12-27 2006-04-13 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 移動ハンドセット用のマルチアンテナ解決法
WO2006103922A1 (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Pioneer Corporation 無線受信機
JP2008066982A (ja) * 2006-09-06 2008-03-21 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> Ofdm信号合成用受信装置および中継装置
JP2010068066A (ja) * 2008-09-09 2010-03-25 Sony Corp 同期回路及び同期方法、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピューター・プログラム
US7847740B2 (en) 2006-02-13 2010-12-07 Kyocera Corporation Antenna system having receiver antenna diversity and configurable transmission antenna and method of management thereof
JP2012010204A (ja) * 2010-06-25 2012-01-12 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> Ofdm信号合成用受信装置
JP2013201587A (ja) * 2012-03-24 2013-10-03 Japan Radio Co Ltd 干渉除去支援装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000341183A (ja) * 1999-05-31 2000-12-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 受信装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000341183A (ja) * 1999-05-31 2000-12-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 受信装置

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8102956B2 (en) 2002-12-27 2012-01-24 St-Ericsson Sa Smart antenna solution for mobile handset
JP2006512830A (ja) * 2002-12-27 2006-04-13 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 移動ハンドセット用のマルチアンテナ解決法
US7855992B2 (en) 2002-12-27 2010-12-21 St-Ericsson Sa Multi-antenna solution for mobile handset
US8467485B2 (en) 2002-12-27 2013-06-18 St-Ericsson Sa Smart antenna solution for mobile handset
JP4892676B2 (ja) * 2002-12-27 2012-03-07 エスティー‐エリクソン、ソシエテ、アノニム 移動ハンドセット用のマルチアンテナ解決法
JP2006512831A (ja) * 2002-12-27 2006-04-13 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ モバイルハンドセット用スマートアンテナ解決法
JPWO2006103922A1 (ja) * 2005-03-25 2008-09-04 パイオニア株式会社 無線受信機
WO2006103922A1 (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Pioneer Corporation 無線受信機
JP4523968B2 (ja) * 2005-03-25 2010-08-11 パイオニア株式会社 無線受信機
US7847740B2 (en) 2006-02-13 2010-12-07 Kyocera Corporation Antenna system having receiver antenna diversity and configurable transmission antenna and method of management thereof
JP4688761B2 (ja) * 2006-09-06 2011-05-25 日本放送協会 Ofdm信号合成用受信装置および中継装置
JP2008066982A (ja) * 2006-09-06 2008-03-21 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> Ofdm信号合成用受信装置および中継装置
JP2010068066A (ja) * 2008-09-09 2010-03-25 Sony Corp 同期回路及び同期方法、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピューター・プログラム
JP4666031B2 (ja) * 2008-09-09 2011-04-06 ソニー株式会社 同期回路並びに無線通信装置
US8306160B2 (en) 2008-09-09 2012-11-06 Sony Corporation Synchronization circuit and synchronization method, wireless communication device and wireless communication method, and computer program
JP2012010204A (ja) * 2010-06-25 2012-01-12 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> Ofdm信号合成用受信装置
JP2013201587A (ja) * 2012-03-24 2013-10-03 Japan Radio Co Ltd 干渉除去支援装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4538963B2 (ja) 2010-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3092798B2 (ja) 適応送受信装置
JP3768350B2 (ja) 無線受信装置及びその方法
US7453955B2 (en) Receiving method and receiver
US20120320851A1 (en) Transmitting and receiving method, and radio apparatus utilizing the same
US6509872B2 (en) Adaptive antenna receiving apparatus
US6931244B2 (en) Radio equipment capable of real time change of antenna directivity and doppler frequency estimating circuit used for the radio equipment
EP0961419A2 (en) Base station apparatus and radio communication method with reception diversity
US20050141641A1 (en) Receiving method and receiving apparatus with adaptive array signal processing
JP2000059278A (ja) 無線通信装置
WO2007086703A1 (en) Apparatus and method for controlling dynamic range of weight vectors according to combining methods in a mobile station equipped with multiple antennas in high rate packet data system using code division multiple access scheme
US7965784B2 (en) Control method and radio apparatus utilizing the same
JP2002016579A (ja) 通信装置
JP5085269B2 (ja) 無線通信装置
JP4538963B2 (ja) ダイバーシティ・アダプティブアレーを用いたofdm受信装置
JP2005191812A (ja) 周波数オフセット推定方法およびそれを利用した周波数オフセット補正装置
JP4572601B2 (ja) 無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラム
US8031756B2 (en) Communication device, communication method, communication system and program
JP2001345780A (ja) 最大比合成ダイバーシティを用いたofdm受信装置
JP2002232386A (ja) アダプティブアレーを用いたofdm受信装置
JP4105659B2 (ja) 受信装置および受信回路
EP1011282B1 (en) Base station apparatus and transmission branch selection method
JP2002271240A (ja) 無線受信装置
JP4470798B2 (ja) 無線通信装置及び方法
JP2008512921A (ja) マルチアンテナを具備する無線通信装置及びその方法
JP2001345778A (ja) ダイバーシティを用いたofdm受信信号同期装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071211

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100309

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100430

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100601

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100614

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees