JP2002232212A - 非放射性誘電体線路用のパルス変調器およびそれを用いたミリ波送受信器 - Google Patents

非放射性誘電体線路用のパルス変調器およびそれを用いたミリ波送受信器

Info

Publication number
JP2002232212A
JP2002232212A JP2001022711A JP2001022711A JP2002232212A JP 2002232212 A JP2002232212 A JP 2002232212A JP 2001022711 A JP2001022711 A JP 2001022711A JP 2001022711 A JP2001022711 A JP 2001022711A JP 2002232212 A JP2002232212 A JP 2002232212A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dielectric line
millimeter
wave signal
circulator
dielectric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001022711A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironori Yoshii
浩紀 喜井
Nobuki Hiramatsu
信樹 平松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2001022711A priority Critical patent/JP2002232212A/ja
Priority to US10/061,881 priority patent/US7068118B2/en
Publication of JP2002232212A publication Critical patent/JP2002232212A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P1/00Auxiliary devices
    • H01P1/32Non-reciprocal transmission devices
    • H01P1/38Circulators
    • H01P1/383Junction circulators, e.g. Y-circulators

Landscapes

  • Waveguide Switches, Polarizers, And Phase Shifters (AREA)
  • Waveguides (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望の周波数でASK変調を行うためのイン
ピーダンス整合が容易かつ再現性よく行え、また製造が
容易化されて量産性に優れたものすること。 【解決手段】 平行平板導体の内面に対向設置された2
枚のフェライト円板2に略放射状に複数配置された、L
SMモードの電磁波を伝送しLSEモードの電磁波を遮
断するモードサプレッサ1a〜1cと、モードサプレッ
サ1a〜1cの一方の端面に設置されたインピーダンス
整合部材4とから成るサーキュレータが設けられ、ショ
ットキーバリアダイオード7を有するパルス変調用スイ
ッチSpを、モードサプレッサ1bの他方の端面に、シ
ョットキーバリアダイオード7のバイアス電圧印加方向
がLSMモードの電磁波の電界方向に合致するように設
置しており、フェライト円板2の端からショットキーバ
リアダイオード7までの距離が略nλ/2(nは1以上
の整数、λは高周波信号の波長)である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非放射性誘電体線
路型のミリ波集積回路,ミリ波レーダーモジュール等に
組み込まれて、ミリ波信号をASK(Amplituted Shif
t Keying)変調等させるパルス変調器、およびそれを
用いた非放射性誘電体線路構造のミリ波送受信器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、マイクロ波やミリ波の高周波信号
を伝送させる非放射性誘電体線路(Nonradiative Diel
ectric Waveguideで、以下、NRDガイドという)の
基本構成を図3に示す。同図に示すように、所定の間隔
aでもって平行配置された平行平板導体11,12間
に、断面が長方形等の矩形状の誘電体線路13を配置し
た構成であり、この間隔aが高周波信号の波長λに対し
てa≦λ/2であれば、外部から誘電体線路13へのノ
イズの侵入をなくしかつ外部への高周波信号の放射をな
くして、誘電体線路13中で高周波信号を伝搬させるこ
とができる。なお、高周波信号の波長λは使用周波数に
おける空気中(自由空間)での波長である。
【0003】このようなNRDガイドに組み込まれるパ
ルス変調器の斜視図を図4(a)、上方から見たときの
平面図を図4(b)に示す{IEEE TRANSAC
TIONS ON MICROWAVE THEORY
AND TECHNIQUES, VOL.46,N
O.6,JUNE 1998,pp806−810,“H
igh−Speed ASK Transceiver
Based on the NRD−Guide T
echnology at 60−GHz Band”
(Futoshi Kuroki)参照}。
【0004】同図において、20a,20b,20cは
テフロン(登録商標)、ポリスチレン等の誘電体線路か
ら成る、LSE(Longitudinal Section Electric)
モードの電磁波を遮断するモードサプレッサ、21は周
囲にモードサプレッサ20a,20b,20cが120
°の間隔で放射状に配置されるサーキュレータ用の2枚
のフェライト円板、22はモードサプレッサ20の内部
に配置され、Cu箔等からなるストリップ線路導体であ
り、電界が平行平板導体の主面に垂直方向{図4(a)
では縦方向}であるLSEモードの電磁波を遮断する。
また、ストリップ線路導体22は、TEM(Transverse
ElectroMagnetic)モードを除去するためにλ/4チ
ョークパターンが施されている。
【0005】また、モードサプレッサ20bのフェライ
ト円板と反対側の他端には、所定の空隙を設けて、テフ
ロン、ポリスチレン等の誘電体線路23aが配置され、
さらにアルミナ等の誘電体線路とは誘電率の異なる誘電
体シート24が配置されている。
【0006】そして、誘電体シート24の後方には、C
u箔等からなるストリップ線路導体25がプリントさ
れ、チョーク型バイアス供給線路構造のストリップ線路
導体25の中途にショットキーバリアダイオード26が
実装された誘電体配線基板27が配置される。また、誘
電体配線基板27の後方には、テフロン、ポリスチレン
等の誘電体線路23bが配置されている。
【0007】そして、モードサプレッサ20a中を伝搬
してきた電磁波は、フェライト円板21によって波面が
反時計方向に回転されモードサプレッサ20bへ伝搬さ
れ、モードサプレッサ20cへは伝搬しない。そして、
モードサプレッサ20bを伝搬した電磁波は、その先の
誘電体配線基板27上のショットキーバリアダイオード
26において、ショットキーバリアダイオード26に順
方向にバイアス電圧をかけたときは吸収され、無バイア
スまたは逆方向にバイアス電圧をかけたときは反射す
る。
【0008】ショットキーバリアダイオード26で反射
された電磁波は、再びモードサプレッサ20b中を伝搬
し、フェライト円板21によって波面が反時計方向に回
転されモードサプレッサ20cへ伝搬される。このよう
にして、ショットキーバリアダイオード26にバイアス
電圧をかけることにより、電磁波にASK変調を施すこ
とができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
NRDガイド用のパルス変調器では、所望の周波数で動
作させるために、モードサプレッサ20bと誘電体線路
23aとの空隙、誘電体線路23a,23bの長さ、誘
電体シート24の厚みでインピーダンスの整合をとって
おり、それらの位置ずれや加工精度が低いと動作周波数
がずれ、所望の周波数でのASK変調の特性が劣化して
いた。即ち、それらの加工精度および位置決め精度の管
理が難しく、また組立ての再現性が低く製造の作業性が
悪くなるため、信頼性の高いものとならず、量産にも向
かないという問題点があった。
【0010】さらに、従来のNRDガイド用のパルス変
調器では、図4(b)のように、ショットキーバリアダ
イオード26が実装された誘電体配線基板27を誘電体
シート24と誘電体線路23bで挟む構成になってお
り、このため組立作業時にショットキーバリアダイオー
ド26に誘電体線路23bが接触し、ショットキーバリ
アダイオード26を破損するという問題点があった。
【0011】このようなパルス変調器を備えたミリ波送
受信器では、ASK変調が不十分なため、ミリ波信号の
アイソレーション特性が悪くなり、ミリ波レーダ等に適
用した際に正確な探知が困難になるという問題点があっ
た。
【0012】従って、本発明は上記事情に鑑みて完成さ
れたものであり、その目的は、パルス変調器の組立再現
性が向上し、また所望の周波数で動作させるためのイン
ピーダンス整合が容易になるように改善し、パルス変調
器の特性を再現性良く安定して得られるとともに、製造
が容易化されて量産性に優れたものとすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の非放射性誘電体
線路用のパルス変調器は、高周波信号の波長の2分の1
以下の間隔で配置した平行平板導体間に、前記平行平板
導体の内面に互いに対向させて設置された2枚のフェラ
イト板と、前記2枚のフェライト板に対して略放射状に
複数配置された、LSMモードの電磁波を伝送するとと
もにLSEモードの電磁波を遮断する誘電体線路から成
るモードサプレッサと、該モードサプレッサの一方の端
面に設置された、前記誘電体線路と異なる比誘電率を有
するインピーダンス整合部材とから成るサーキュレータ
が設けられており、誘電体配線基板上のチョーク型バイ
アス供給線路の中途にショットキーバリアダイオードを
接続したパルス変調用スイッチを、前記モードサプレッ
サの他方の端面に、前記ショットキーバリアダイオード
のバイアス電圧印加方向が前記LSMモードの電磁波の
電界方向に合致するように設置した非放射性誘電体線路
用のパルス変調器において、前記フェライト板の端から
前記ショットキーバリアダイオードまでの距離が略nλ
/2(nは1以上の整数、λは高周波信号の波長)であ
ることを特徴とする。
【0014】本発明は、上記の構成により、所望の周波
数で動作させるためのインピーダンスの整合を、フェラ
イト板からショットキーバリアダイオードまでの距離を
制御して行なっているため、従来のような空隙や誘電体
シートが不要となり、部品点数が削減され、組立再現性
が向上する。また、所望の周波数で動作させるためのイ
ンピーダンスの整合が容易になり、パルス変調器の特性
を再現性良く安定して得られる。従って、信頼性の高い
パルス変調器を生産性良く製造できる。
【0015】また、従来のようにモードサプレッサとシ
ョットキーバリアダイオードの間に空隙がないため位置
決めが大幅に容易になり、再現性よく安定して製造がで
きるため、量産性が大幅に向上する。
【0016】本発明において、好ましくは、前記モード
サプレッサと前記パルス変調用スイッチとの間に、前記
モードサプレッサと略同じ幅の中間誘電体線路を介装し
たことを特徴とする。
【0017】本発明は、上記の構成により、フェライト
板からショットキーバリアダイオードまでの距離を制御
する自由度が増し、様々な所望の周波数での動作に対応
することが容易にできるという作用効果を有する。
【0018】また、本発明のミリ波送受信器は、送信用
のミリ波信号の波長の2分の1以下の間隔で配置した平
行平板導体間に、高周波発生素子から出力されたミリ波
信号を伝搬させる第1の誘電体線路と、該第1の誘電体
線路に付設され、前記高周波発生素子からミリ波信号を
出力し前記第1の誘電体線路中を伝搬させるミリ波信号
発振部と、前記第1の誘電体線路に、一端側が電磁結合
するように近接配置されるかまたは前記第1の誘電体線
路に一端が接合されて、前記ミリ波信号の一部をミキサ
ー側へ伝搬させる第2の誘電体線路と、前記平行平板導
体に平行に配設されたフェライト板の周縁部に所定間隔
で配置されかつそれぞれ前記ミリ波信号の入出力端とさ
れた第1の接続部,第2の接続部および第3の接続部を
有し、一つの前記接続部から入力された前記ミリ波信号
をフェライト板の面内で時計回りまたは反時計回りに隣
接する他の接続部より出力させるサーキュレータであっ
て、前記第1の誘電体線路の前記ミリ波信号の出力端に
前記第1の接続部が接続されるサーキュレータと、該サ
ーキュレータの前記第2の接続部に接続され、前記ミリ
波信号を伝搬させるとともに先端部に送受信アンテナを
有する第3の誘電体線路と、前記送受信アンテナで受信
され前記第3の誘電体線路を伝搬して前記サーキュレー
タの前記第3の接続部より出力した受信波をミキサー側
へ伝搬させる第4の誘電体線路と、前記第2の誘電体線
路の中途と前記第4の誘電体線路の中途を近接させて電
磁結合させるかまたは接合させることにより、ミリ波信
号の一部と受信波とを混合させて中間周波信号を発生さ
せるミキサー部と、を設けたミリ波送受信器において、
前記第1の誘電体線路の前記第2の誘電体線路との信号
分岐部と、前記サーキュレータとの間に、本発明のパル
ス変調器を設けたことを特徴とする。
【0019】本発明のミリ波送受信器は、上記構成によ
り、ミリ波信号のASK変調等のパルス変調によるアイ
ソレーション特性が改善され、その結果ミリ波レーダー
等に適用した場合にその探知距離を増大し得るものとな
る。
【0020】また、本発明のミリ波送受信器は、送信用
のミリ波信号の波長の2分の1以下の間隔で配置した平
行平板導体間に、高周波発生素子から出力されたミリ波
信号を伝搬させる第1の誘電体線路と、該第1の誘電体
線路に付設され、前記高周波発生素子から送信用のミリ
波信号を出力し前記第1の誘電体線路中を伝搬させるミ
リ波信号発振部と、前記第1の誘電体線路に、一端側が
電磁結合するように近接配置されるかまたは前記第1の
誘電体線路に一端が接合されて、前記ミリ波信号の一部
をミキサー側へ伝搬させる第2の誘電体線路と、前記平
行平板導体に平行に配設されたフェライト板の周縁部に
所定間隔で配置されかつそれぞれ前記ミリ波信号の入出
力端とされた第1の接続部,第2の接続部および第3の
接続部を有し、一つの前記接続部から入力された前記ミ
リ波信号をフェライト板の面内で時計回りまたは反時計
回りに隣接する他の接続部より出力させるサーキュレー
タであって、前記第1の誘電体線路の前記ミリ波信号の
出力端に前記第1の接続部が接続されるサーキュレータ
と、該サーキュレータの前記第2の接続部に接続され、
前記ミリ波信号を伝搬させるとともに先端部に送信アン
テナを有する第3の誘電体線路と、先端部に受信アンテ
ナ、他端部にミキサーが各々設けられた第4の誘電体線
路と、前記第2の誘電体線路の中途と前記第4の誘電体
線路の中途を近接させて電磁結合させるかまたは接合さ
せることにより、ミリ波信号の一部と受信波とを混合さ
せて中間周波信号を発生させるミキサー部と、を設けた
ミリ波送受信器において、前記第1の誘電体線路の前記
第2の誘電体線路との信号分岐部と、前記サーキュレー
タとの間に、本発明のパルス変調器を設けたことを特徴
とする。
【0021】本発明のミリ波送受信器は、このような構
成により、ミリ波信号のASK変調等のパルス変調によ
るアイソレーション特性が改善され、また送信用のミリ
波信号がサーキュレータを介してミキサーへ混入するこ
とがなく、従ってミリ波レーダーモジュールに適用した
場合受信信号のノイズが低減し探知距離が増大し、ミリ
波信号の伝送特性に優れ、ミリ波レーダーの探知距離を
さらに増大し得るものとなる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明のNRDガイド用のパルス
変調器、およびそれを用いたミリ波送受信器としてのミ
リ波レーダーモジュールについて以下に説明する。図1
(a)は本発明のパルス変調器の斜視図、図1(b)は
本発明のパルス変調器を上方から見た平面図である。な
お、両図とも平行平板導体は省略している。
【0023】同図において、1a,1b,1cは、テフ
ロン、ポリスチレン、コーディエライト(2MgO・2
Al23・5SiO2)セラミックス、ガラスセラミッ
クス等から成る、LSMモードの電磁波を伝送しLSE
モードの電磁波を遮断する誘電体線路から成るモードサ
プレッサ、2は、モードサプレッサ1a,1b,1cの
先端が接続され、周囲にモードサプレッサ1a,1b,
1cが120°の間隔で放射状に配置されるサーキュレ
ータ用の2枚のフェライト円板、3は、モードサプレッ
サ1a,1b,1cの内部に配置され、Cu箔等からな
るストリップ線路導体であり、電界が平行平板導体の主
面に垂直方向(図1(a)では縦方向)であるLSEモ
ードの電磁波を遮断する。また、ストリップ線路導体3
は、TEMモードを除去するためにλ/4チョークパタ
ーンが施されている。そして、4はモードサプレッサ1
a,1b,1cのフェライト円板2側の一方の端面に設
置されたインピーダンス整合部材である。
【0024】さらに、誘電体配線基板5上のチョーク型
バイアス供給線路6の中途に、半田実装または熱圧着実
装された、ビームリードタイプまたはフリップチップタ
イプのショットキーバリアダイオード7を接続したパル
ス変調用スイッチSpを、モードサプレッサ1bの他方
の端面に、ショットキーバリアダイオード7のバイアス
電圧印加方向がLSMモードの電磁波の電界方向に合致
するように設置している。
【0025】また、図2は、パルス変調用スイッチSp
の誘電体配線基板5の平面図であり、チョーク型バイア
ス供給線路6はλ/4の幅広部と幅狭部とが交互に形成
されたチョークパターンが施されている。
【0026】そして、フェライト円板2の端からショッ
トキーバリアダイオード7までの距離dは略nλ/2
(nは1以上の整数、λは高周波信号の波長)であり、
これにより、インピーダンス整合が容易にとれ、ASK
変調の動作が所望の周波数で行うことが可能となる。
【0027】このパルス変調器では、モードサプレッサ
1a中を伝搬してきた電磁波は、フェライト円板2によ
って波面が反時計方向に回転されモードサプレッサ1b
へ伝搬され、モードサプレッサ1cへは伝搬しない。そ
して、モードサプレッサ1bを伝搬した電磁波は、その
先の誘電体配線基板5上のチョーク型バイアス供給線路
6に実装されたショットキーバリアダイオード7にて、
ショットキーバリアダイオード7に順方向にバイアス電
圧をかけたときは吸収され反射がないため、モードサプ
レッサ1cでの出力は得られない。このとき、フェライ
ト円板2の端とショットキーバリアダイオード7との距
離dを略nλ/2(nは1以上の整数)とすることによ
り、波長λの周波数においてショットキーバリアダイオ
ード7の所で電界が最大になり、最も効率良く電磁波が
吸収される。その結果、所望の周波数でインピーダンス
整合がとれ、良好なASK変調が可能となる。
【0028】これに対し、ショットキーバリアダイオー
ド7に無バイアスまたは逆方向にバイアス電圧をかけた
ときは、電磁波は反射する。反射された電磁波は、再び
モードサプレッサ1b中を伝搬し、フェライト円板2に
よって波面が反時計方向に回転されモードサプレッサ1
cへ伝搬され出力が得られる。
【0029】このようにして、ショットキーバリアダイ
オード7に印加するバイアス電圧を制御することによ
り、電磁波にASK変調を施すことができる。
【0030】本発明において、2枚の同一形状のフェラ
イト円板2は平行平板導体の内面に同心状に対向させて
設置される。即ち、平行平板導体の内面にそれらの主面
が接している。また、場合によっては平行平板導体の内
面から所定の間隔をあけて設置してもよい。なお、図1
(a)のものは、2枚のフェライト円板2の主面とモー
ドサプレッサ1の主面とは面一とされ、それらは平行平
板導体の内面に接した状態であり、高周波信号の伝送損
失を小さくするうえでこのような構成が好ましい。
【0031】このフェライト円板2の厚さについては、
自動車用のミリ波レーダーで使用される77GHz帯域
において、比誘電率13のフェライトを使用した場合、
フェライト円板2の厚さは0.15〜0.30mmが良
く、0.15mm未満では、フェライト円板2の強度が
低下して取り扱いが困難になる。0.30mmを超える
と、通過帯域のずれを防ぐためにその直径を小さくしな
ければならず、直径が小さくなるとサーキュレータのア
イソレーションが劣化し、モードサプレッサ1aからモ
ードサプレッサ1cへ電磁波が洩れて結果的にASK変
調の特性が悪くなる。
【0032】また、フェライト円板2の直径は1〜3m
mがよく、1mm未満ではサーキュレータのアイソレー
ションが劣化し、3mmを超えると通過帯域がずれない
ようにその厚さを薄くする必要があるが、厚さが0.1
5mm未満になり取り扱いが困難になる。
【0033】上記フェライト円板2の代わりに正多角形
のフェライト板を用いてもよく、その場合接続される誘
電体線路(モードサプレッサ)の本数をm本(mは2以
上の整数)とすると、その平面形状は正k角形(kは3
以上の整数)である。なお、フェライト円板2の主面に
対して、平行平板導体の外側から355500A/m程
度の直流磁界を印加する磁石、電磁石等を設けることに
より、フェライト円板2はサーキュレータとして機能す
る。
【0034】また本発明において、モードサプレッサ1
a〜1cはフェライト円板2に対して略放射状に接続さ
れる。モードサプレッサ1a〜1cは、それらの伝送路
方向のなす角が120°の等間隔で3本配置されている
が、120°の等間隔で2本配置してもよく、その場合
高周波信号は1方向でのみ伝送路が変換される。図1
(a)のものでは、モードサプレッサ1aからモードサ
プレッサ1b、モードサプレッサ1bからモードサプレ
ッサ1c、モードサプレッサ1cからモードサプレッサ
1aへの3方向の変換が可能である。その他、90°間
隔で4本、60°間隔で6本等設けることもできる。
【0035】本発明のインピーダンス整合部材4は、モ
ードサプレッサ1a〜1cと異なる比誘電率を有するも
のであり、モードサプレッサ1a〜1cの比誘電率をε
r1、インピーダンス整合部材4の比誘電率をεr2と
すると、―10≦εr2−εr1≦20(εr2≠εr
1)とするのが好ましい。εr2−εr1<―10で
は、インピーダンス整合部材4の伝送線路幅が小さくな
り、その取り扱いが困難となるためその設置の位置精度
が低下して、製品毎の透過損失がばらつき易くなる。2
0<εr2−εr1では、インピーダンス整合のために
インピーダンス整合部材4の伝送方向の長さを短くする
必要が生じ、その取り扱いが困難となるとともにその形
状精度が低下して、製品毎の透過損失がばらつき易くな
る。εr2=εr1では、高周波信号の反射が大きく、
インピーダンスの整合を取るのが困難となる。
【0036】また、インピーダンス整合部材4の伝送路
方向の厚さは0.05〜0.5mmが好ましく、0.0
5mm未満では、その取り扱いが困難となるとともにそ
の形状精度が低下して、製品毎の透過損失がばらつき易
くなる。0.5mmを超えると、サーキュレータのアイ
ソレーション特性が劣化する。
【0037】このインピーダンス整合部材4の材質は、
比誘電率が9.7程度と比較的高いアルミナセラミック
ス、比誘電率7のフォルステライト(2MgO・SiO
2)セラミックス、比誘電率8程度のスピネル(MgO
・Al23)セラミックス、その他ムライト(3Al2
3・2SiO2)セラミックス、窒化珪素(Si34
セラミックス等が良く、これらは誘電損失が小さく強度
に優れる。
【0038】本発明でいう高周波帯域は、数10〜数1
00GHz帯域のマイクロ波帯域およびミリ波帯域に相
当し、例えば30GHz以上、特に50GHz以上、更
には70GHz以上の高周波帯域が好適である。
【0039】本発明のNRDガイド用の平行平板導体
は、高い電気伝導度および加工性等の点で、Cu,A
l,Fe,Ag,Au,Pt,SUS(ステンレススチ
ール),真鍮(Cu−Zn合金)等の導体板、あるいは
セラミックス,樹脂等から成る絶縁板の表面にこれらの
導体層を形成したものでもよい。
【0040】かくして、本発明のNRDガイド用のパル
ス変調器は、フェライト円板2の端とショットキーバリ
アダイオード7との距離dを略nλ/2(nは1以上の
整数)することにより、容易に整合がとれ所望の周波数
でASK変調を行うことが可能となる。
【0041】次に、本発明のミリ波送受信器としてのミ
リ波レーダーモジュールについて以下に説明する。図6
〜図8は本発明のミリ波レーダーモジュールについて示
すものであり、図6は送信アンテナと受信アンテナが一
体化されたものの平面図、図7は送信アンテナと受信ア
ンテナが独立したものの平面図、図8はミリ波信号発振
部の斜視図である。
【0042】図6において、51は本発明の一方の平行
平板導体(他方は省略する)、52は第1の誘電体線路
53の一端に設けられたミリ波信号発振部であり、送信
用のミリ波信号を出力する。
【0043】53は、高周波発生素子としてのガンダイ
オード等の高周波ダイオードから出力された高周波信号
が変調されたミリ波信号を伝搬させる第1の誘電体線
路、54aは第1の誘電体線路53に続く第1のモード
サプレッサ、55aは、第1,第2,第3のモードサプ
レッサ54a〜54cとフェライト円板とから成る第1
のサーキュレータ、56は、第1のサーキュレータ55
aの第2のモードサプレッサ54bに接続されたショッ
トキーバリアダイオード(図示せず)が実装された誘電
体配線基板(パルス変調用スイッチ)であり、本発明の
パルス変調器を構成している。モードサプレッサ54c
の他端には、第3,第4,第5のモードサプレッサ54
c〜54eとフェライト円板とから成る第2のサーキュ
レータ55bがあり、第4のモードサプレッサ54dの
他端には、先端がテーパー状等の送受信アンテナ56が
設けられている。
【0044】また57は、送受信アンテナ56で受信さ
れ第4のモードサプレッサ54dを伝搬して第2のサー
キュレータ55bの第5のモードサプレッサ54eより
出力した受信波をミキサー59側へ伝搬させる第3の誘
電体線路、58は、第1の誘電体線路53に一端側が電
磁結合するように近接配置されるかまたは第1の誘電体
線路53に一端が接合されて、ミリ波信号の一部をミキ
サー59側へ伝搬させる第2の誘電体線路、58aは、
第2の誘電体線路58のミキサー59と反対側の一端部
に設けられた無反射終端部(ターミネータ)である。ま
た、図中M1は、第2の誘電体線路58の中途と第3の
誘電体線路57の中途を近接させて電磁結合させるかま
たは接合させることにより、ミリ波信号の一部と受信波
を混合させて中間周波信号を発生させるミキサー部であ
る。
【0045】そして、これらの各種部品は、ミリ波信号
の波長の2分の1以下の間隔で配置した平行平板導体間
に設けられている。
【0046】また、本発明のミリ波レーダーモジュール
の他の実施形態として、送信アンテナと受信アンテナを
独立させた図7のタイプがある。同図において、61は
本発明の一方の平行平板導体(他方は省略する)、62
は第1の誘電体線路63の一端に設けられたミリ波信号
発振部であり、送信用のミリ波信号として出力する。
【0047】63は、高周波ダイオードから出力された
高周波信号が周波数変調されたミリ波信号を伝搬させる
第1の誘電体線路、64aは、第1の誘電体線路63に
続く第1のモードサプレッサ、65は、第1,第2,第
3のモードサプレッサ64a〜64cとフェライト円板
とから成るサーキュレータ、66は、サーキュレータ6
5の第2のモードサプレッサ64bに接続されたショッ
トキーバリアダイオード(図示せず)が実装された誘電
体配線基板(パルス変調用スイッチ)であり、本発明の
パルス変調器を構成している。67は、サーキュレータ
65の第3のモードサプレッサ64cに接続され、先端
がテーパー状等の送信アンテナ67である。
【0048】また68は、第1の誘電体線路63に一端
側が電磁結合するように近接配置されるかまたは第1の
誘電体線路63に一端が接合されて、ミリ波信号の一部
をミキサー71側へ伝搬させる第2の誘電体線路、68
aは、第2の誘電体線路68のミキサー71と反対側の
一端部に設けられた無反射終端部、69は、受信アンテ
ナ70で受信された受信波をミキサー71側へ伝搬させ
る第3の誘電体線路である。また、図中M2は、第2の
誘電体線路68の中途と第3の誘電体線路69の中途を
近接させて電磁結合させるかまたは接合させることによ
り、ミリ波信号の一部と受信波とを混合させて中間周波
信号を発生させるミキサー部である。
【0049】そして、これらの各種部品は、ミリ波信号
の波長の2分の1以下の間隔で配置した平行平板導体間
に設けられる。
【0050】また、これらのミリ波レーダーモジュール
において、平行平板導体間の間隔は、ミリ波信号の空気
中での波長であって、使用周波数での波長の2分の1以
下となる。
【0051】図6,図7のミリ波レーダーモジュール用
のミリ波信号発振部52,62を図8に示す。これらの
図において、82は、ガンダイオード83を設置(マウ
ント)するための金属ブロック等の金属部材、83は、
ミリ波を発振する高周波ダイオードの1種であるガンダ
イオード、84は、金属部材82の一側面に設置され、
ガンダイオード83にバイアス電圧を供給するとともに
高周波信号の漏れを防ぐローパスフィルタとして機能す
るチョーク型バイアス供給線路84aを形成した配線基
板えだる。85は、チョーク型バイアス供給線路84a
とガンダイオード83の上部導体とを接続する金属箔リ
ボン等の帯状導体、86は、誘電体の基体に共振用の金
属ストリップ線路86aを設けた金属ストリップ共振
器、87は、金属ストリップ共振器86により共振した
高周波信号をミリ波信号発振部外へ導く誘電体線路であ
る。
【0052】また、図6,図7のミリ波レーダーモジュ
ールはパルス方式であり、その動作原理は以下のような
ものである。ミリ波信号発振部より出力されたミリ波信
号は、本発明のパルス変調器において、変調信号入力用
のMODIN端子に、パルス形状の電圧を入力すること
により、パルス変調がかけられる。そして、送受信アン
テナ56,送信アンテナ66より出力信号(送信波)を
放射した場合、送受信用アンテナ56,送信アンテナ6
6の前方にターゲットが存在すると、電波の伝搬速度の
往復分の時間差をともなって、反射波(受信波)が戻
り、ミキサー59,71の出力側のIFOUT端子にて
出力される。
【0053】このIFOUT端子の出力の送信パルスか
らの遅延時間tより、R=ct/2(c:光速)という
関係式から距離を求めることができる。
【0054】本発明のミリ波信号発振部において、チョ
ーク型バイアス供給線路84aおよび帯状導体85の材
料は、Cu,Al,Au,Ag,W,Ti,Ni,C
r,Pd,Pt等から成り、特にCu,Agが、電気伝
導度が良好であり、損失が小さく、発振出力が大きくな
るといった点で好ましい。
【0055】また、帯状導体85は金属部材82の表面
から所定間隔をあけて金属部材82と電磁結合してお
り、チョーク型バイアス供給線路84aとガンダイオー
ド素子83間に架け渡されている。即ち、帯状導体85
の一端はチョーク型バイアス供給線路84aの一端に半
田付け等により接続され、帯状導体85の他端はガンダ
イオード素子83の上部導体に半田付け等により接続さ
れており、帯状導体85の接続部を除く中途部分は宙に
浮いた状態となっている。
【0056】そして、金属部材82は、ガンダイオード
素子83の電気的な接地(アース)を兼ねているため金
属導体であれば良く、その材料は金属(合金を含む)導
体であれば特に限定するものではなく、真鍮(黄銅:C
u−Zn合金),Al,Cu,SUS(ステンレススチ
ール),Ag,Au,Pt等から成る。また金属部材8
2は、全体が金属から成る金属ブロック、セラミックス
やプラスチック等の絶縁基体の表面全体または部分的に
金属メッキしたもの、絶縁基体の表面全体または部分的
に導電性樹脂材料等をコートしたものであっても良い。
【0057】かくして、本発明のミリ波送受信器として
のミリ波レーダーモジュールは、ミリ波信号のパルス変
調によるアイソレーション特性が改善され、従ってミリ
波レーダーモジュールに適用した場合受信信号のノイズ
が低減し探知距離が増大し、ミリ波信号の伝送特性に優
れ、ミリ波レーダーの探知距離をさらに増大し得るもの
となる(図6のもの)。また、ミリ波信号のパルス変調
によるアイソレーション特性が改善され、また送信用の
ミリ波信号がサーキュレータを介してミキサーへ混入す
ることがなく、その結果受信信号のノイズが低減し探知
距離が増大するものであって、ミリ波レーダーの探知距
離をさらに増大し得るものとなる(図7のもの)。
【0058】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にお
いて種々の変更を行うことは何等差し支えない。
【0059】
【実施例】本発明のNRDガイド用のパルス変調器の実
施例を以下に説明する。
【0060】(実施例)図1のパルス変調器を以下のよ
うにして構成した。平行平板導体として厚さ6mmの2
枚のAl板を1.8mmの間隔で配置し、それらの間に
断面形状が1.8mm(高さ)×0.8mm(幅)の矩
形状であり、比誘電率4.8のガラスセラミックスから
成る3本のモードサプレッサ1a〜1cを、120°の
等間隔で放射状になるように2枚のフェライト円板2に
接続して配置した。なお、モードサプレッサ1a〜1c
は、その内部に、λ/4チョークパターンが施され、C
u箔から成るストリップ線路導体3をが配置されてい
る。
【0061】このとき、モードサプレッサ1a〜1cの
上下面が2枚のフェライト円板2の主面に面一となるよ
うにした。即ち、2枚のフェライト円板2を平行平板導
体の内面に互いに対向させて設置し、インピーダンス整
合部材4の上下にフェライト円板2の間隔(厚さ)に略
等しい間隔でそれぞれ段差ができるよう構成している。
【0062】このフェライト円板2の寸法は直径2.0
mm、厚さ0.21mmであり、フェライト円板2の上
下に355500A/mの直流磁界を印加するための磁
石を配置した。即ち、平行平板導体の外面のフェライト
円板2に対応する部分に、フェライト円板2と同心的に
直径12.5mm、深さ5mmの円形の凹部を形成し、
その凹部に厚さ4.5mmで直径12.5mmの円形の
磁石を設置した。またインピーダンス整合部材5は比誘
電率9.7のアルミナセラミックスから成り、その伝送
方向に垂直な面での断面形状は、高さ1.38mm×幅
0.8mmの矩形状で、伝送方向の長さ(厚さ)は0.
1mmであった。従って、段差は0.21mmとした。
【0063】モードサプレッサ1bは、長さが5.5m
mであり、その他端には、厚さ0.2mmのガラスエポ
キシ樹脂からなる誘電体配線基板5が配置されている。
さらに、誘電体配線基板5の裏面(モードサプレッサ1
bと反対側の面)にはチョーク型バイアス供給線路6が
プリントされている。チョーク型バイアス供給線路6の
幅の広い線路と幅の狭い線路について、幅の広い線路の
長さはλ/4=0.70mm(誘電体基板上では短波長
化する)、幅の狭い線路の長さはλ/4=0.70mm
であり、幅の広い線路部の幅は1.5mm、幅の狭い線
路部の幅は0.2mmである。そして、チョーク型バイ
アス供給線路6上にはビームリードタイプのショットキ
ーバリアダイオード7がはんだ付けにて実装されてお
り、フェライト円板2の端からショットキーバリアダイ
オード7までの距離は5.7mmであり、モードサプレ
ッサ1bの管内波長の1波長(76.5GHzのモード
サプレッサ内の管内波長は5.8mm)とほぼ同じとな
っている。
【0064】上記構成のパルス変調器について、スペク
トラムアナライザを用いて75〜80GHzの高周波帯
域で、ショットキーバリアダイオード7に順方向にバイ
アスをかけた場合(高周波信号は吸収されて出力されな
いのでオフ状態)と逆方向にバイアス電圧をかけた場合
(高周波信号は反射してサーキュレータを介して出力さ
れるのでオン状態)の高周波信号の透過特性を測定した
結果を図5に示す。
【0065】本実施例は76.5GHz±0.5GHz
を目的の周波数としており、図5より上記の周波数帯域
でのオン時の透過特性は−1〜−2dB程度と非常に損
失が小さかった。また、オン時とオフ時のアイソレーシ
ョン特性は上記の周波数帯域の全域にわたって−18d
B以上であり、最も高い部分では−30dB程度と非常
に良好な特性である。さらに、この最もアイソレーショ
ン特性が高い部分の周波数は、所望の76.5GHzで
あり、この周波数において整合が最もとれており、効率
良く高周波信号がショットキーバリアダイオード7で吸
収されていることがわかる。
【0066】
【発明の効果】本発明のパルス変調器は、平行平板導体
の内面に互いに対向させて設置された2枚のフェライト
板と、2枚のフェライト板に対して略放射状に複数配置
された、LSMモードの電磁波を伝送するとともにLS
Eモードの電磁波を遮断する誘電体線路から成るモード
サプレッサと、モードサプレッサの一方の端面に設置さ
れた、誘電体線路と異なる比誘電率を有するインピーダ
ンス整合部材とから成るサーキュレータが設けられてお
り、誘電体配線基板上のチョーク型バイアス供給線路の
中途にショットキーバリアダイオードを接続したパルス
変調用スイッチを、モードサプレッサの他方の端面に、
ショットキーバリアダイオードのバイアス電圧印加方向
がLSMモードの電磁波の電界方向に合致するように設
置したパルス変調器において、フェライト板の端からシ
ョットキーバリアダイオードまでの距離が略nλ/2
(nは1以上の整数、λは高周波信号の波長)であるこ
とにより、インピーダンス整合をとることが容易にでき
るため、従来のような空隙や誘電体シートが不要とな
り、部品点数が削減され、生産性が大きく向上する。
【0067】また、従来のようにモードサプレッサとシ
ョットキーバリアダイオードの間に空隙がないため位置
決めが大幅に容易になり、再現性よく安定して製造がで
きるため、量産性が大幅に向上する。
【0068】また、本発明のミリ波送受信器は、本発明
のパルス変調器を用いることにより、ミリ波信号のパル
ス変調によるアイソレーション特性が改善され、従って
ミリ波レーダー等に適用した場合受信信号のノイズが低
減し探知距離が増大し、ミリ波信号の伝送特性に優れ、
ミリ波レーダーの探知距離をさらに増大し得るものとな
る。また、本発明の送信アンテナと受信アンテナが独立
したミリ波送受信器は、本発明のパルス変調器を用いる
ことにより、ミリ波信号のパルス変調によるアイソレー
ション特性が改善され、また送信用のミリ波信号がサー
キュレータを介してミキサーへ混入することがなく、そ
の結果受信信号のノイズが低減し探知距離が増大するも
のであって、ミリ波レーダーの探知距離をさらに増大し
得るものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明のNRDガイド用のパルス変調
器の一実施形態の斜視図、(b)はパルス変調器を上方
から見たときの平面図である。
【図2】ショットキーバリアダイオードを設けた誘電体
配線基板の平面図である。
【図3】NRDガイドの基本構成を示し、内部を一部透
視したものの斜視図である。
【図4】(a)は従来のNRDガイド用のパルス変調器
の斜視図、(b)はパルス変調器を上方から見たときの
平面図である。
【図5】本発明のパルス変調器について高周波信号の透
過特性を測定した結果のグラフである。
【図6】本発明のミリ波レーダーモジュールの一実施形
態の平面図である。
【図7】本発明のミリ波レーダーモジュールの他の実施
形態の平面図である。
【図8】本発明のミリ波レーダーモジュール用のミリ波
信号発振部の斜視図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c:モードサプレッサ 2:フェライト円板 3:ストリップ線路導体 4:インピーダンス整合部材 5:誘電体配線基板 6:チョーク型バイアス供給線路 7:ショットキーバリアダイオード

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波信号の波長の2分の1以下の間隔
    で配置した平行平板導体間に、前記平行平板導体の内面
    に互いに対向させて設置された2枚のフェライト板と、
    前記2枚のフェライト板に対して略放射状に複数配置さ
    れた、LSMモードの電磁波を伝送するとともにLSE
    モードの電磁波を遮断する誘電体線路から成るモードサ
    プレッサと、該モードサプレッサの一方の端面に設置さ
    れた、前記誘電体線路と異なる比誘電率を有するインピ
    ーダンス整合部材とから成るサーキュレータが設けられ
    ており、誘電体配線基板上のチョーク型バイアス供給線
    路の中途にショットキーバリアダイオードを接続したパ
    ルス変調用スイッチを、前記モードサプレッサの他方の
    端面に、前記ショットキーバリアダイオードのバイアス
    電圧印加方向が前記LSMモードの電磁波の電界方向に
    合致するように設置した非放射性誘電体線路用のパルス
    変調器において、前記フェライト板の端から前記ショッ
    トキーバリアダイオードまでの距離が略nλ/2(nは
    1以上の整数、λは高周波信号の波長)であることを特
    徴とする非放射性誘電体線路用のパルス変調器。
  2. 【請求項2】 前記モードサプレッサと前記パルス変調
    用スイッチとの間に、前記モードサプレッサと略同じ幅
    の中間誘電体線路を介装したことを特徴とする請求項1
    記載の非放射性誘電体線路用のパルス変調器。
  3. 【請求項3】 送信用のミリ波信号の波長の2分の1以
    下の間隔で配置した平行平板導体間に、 高周波発生素子から出力されたミリ波信号を伝搬させる
    第1の誘電体線路と、 該第1の誘電体線路に付設され、前記高周波発生素子か
    らミリ波信号を出力し前記第1の誘電体線路中を伝搬さ
    せるミリ波信号発振部と、 前記第1の誘電体線路に、一端側が電磁結合するように
    近接配置されるかまたは前記第1の誘電体線路に一端が
    接合されて、前記ミリ波信号の一部をミキサー側へ伝搬
    させる第2の誘電体線路と、 前記平行平板導体に平行に配設されたフェライト板の周
    縁部に所定間隔で配置されかつそれぞれ前記ミリ波信号
    の入出力端とされた第1の接続部,第2の接続部および
    第3の接続部を有し、一つの前記接続部から入力された
    前記ミリ波信号をフェライト板の面内で時計回りまたは
    反時計回りに隣接する他の接続部より出力させるサーキ
    ュレータであって、前記第1の誘電体線路の前記ミリ波
    信号の出力端に前記第1の接続部が接続されるサーキュ
    レータと、 該サーキュレータの前記第2の接続部に接続され、前記
    ミリ波信号を伝搬させるとともに先端部に送受信アンテ
    ナを有する第3の誘電体線路と、 前記送受信アンテナで受信され前記第3の誘電体線路を
    伝搬して前記サーキュレータの前記第3の接続部より出
    力した受信波をミキサー側へ伝搬させる第4の誘電体線
    路と、 前記第2の誘電体線路の中途と前記第4の誘電体線路の
    中途を近接させて電磁結合させるかまたは接合させるこ
    とにより、ミリ波信号の一部と受信波とを混合させて中
    間周波信号を発生させるミキサー部と、を設けたミリ波
    送受信器において、 前記第1の誘電体線路の前記第2の誘電体線路との信号
    分岐部と、前記サーキュレータとの間に、請求項1また
    は請求項2記載のパルス変調器を設けたことを特徴とす
    るミリ波送受信器。
  4. 【請求項4】 送信用のミリ波信号の波長の2分の1以
    下の間隔で配置した平行平板導体間に、 高周波発生素子から出力されたミリ波信号を伝搬させる
    第1の誘電体線路と、 該第1の誘電体線路に付設され、前記高周波発生素子か
    ら送信用のミリ波信号を出力し前記第1の誘電体線路中
    を伝搬させるミリ波信号発振部と、 前記第1の誘電体線路に、一端側が電磁結合するように
    近接配置されるかまたは前記第1の誘電体線路に一端が
    接合されて、前記ミリ波信号の一部をミキサー側へ伝搬
    させる第2の誘電体線路と、 前記平行平板導体に平行に配設されたフェライト板の周
    縁部に所定間隔で配置されかつそれぞれ前記ミリ波信号
    の入出力端とされた第1の接続部,第2の接続部および
    第3の接続部を有し、一つの前記接続部から入力された
    前記ミリ波信号をフェライト板の面内で時計回りまたは
    反時計回りに隣接する他の接続部より出力させるサーキ
    ュレータであって、前記第1の誘電体線路の前記ミリ波
    信号の出力端に前記第1の接続部が接続されるサーキュ
    レータと、 該サーキュレータの前記第2の接続部に接続され、前記
    ミリ波信号を伝搬させるとともに先端部に送信アンテナ
    を有する第3の誘電体線路と、 先端部に受信アンテナ、他端部にミキサーが各々設けら
    れた第4の誘電体線路と、 前記第2の誘電体線路の中途と前記第4の誘電体線路の
    中途を近接させて電磁結合させるかまたは接合させるこ
    とにより、ミリ波信号の一部と受信波とを混合させて中
    間周波信号を発生させるミキサー部と、を設けたミリ波
    送受信器において、 前記第1の誘電体線路の前記第2の誘電体線路との信号
    分岐部と、前記サーキュレータとの間に、請求項1また
    は請求項2記載のパルス変調器を設けたことを特徴とす
    るミリ波送受信器。
JP2001022711A 2001-01-31 2001-01-31 非放射性誘電体線路用のパルス変調器およびそれを用いたミリ波送受信器 Pending JP2002232212A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001022711A JP2002232212A (ja) 2001-01-31 2001-01-31 非放射性誘電体線路用のパルス変調器およびそれを用いたミリ波送受信器
US10/061,881 US7068118B2 (en) 2001-01-31 2002-01-30 Pulse modulator for nonradiative dielectric waveguide, and millimeter wave transmitter/receiver using the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001022711A JP2002232212A (ja) 2001-01-31 2001-01-31 非放射性誘電体線路用のパルス変調器およびそれを用いたミリ波送受信器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002232212A true JP2002232212A (ja) 2002-08-16

Family

ID=18888086

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001022711A Pending JP2002232212A (ja) 2001-01-31 2001-01-31 非放射性誘電体線路用のパルス変調器およびそれを用いたミリ波送受信器

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7068118B2 (ja)
JP (1) JP2002232212A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6987434B2 (en) * 2003-12-03 2006-01-17 Comotech Corporation Non-radiative dielectric waveguide modulator having waveguide type hybrid coupler

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100866304B1 (ko) * 2003-10-15 2008-10-31 가부시키가이샤 인텔리전트 코스모스 겡큐키코 Nrd 가이드 트랜스시버, 이것을 사용한 다운로드 시스템및 이것에 사용되는 다운로드용 메모리
US7602333B2 (en) * 2004-02-26 2009-10-13 Kyocera Corporation Transmitting/receiving antenna, isolator, high-frequency oscillator, and high-frequency transmitter-receiver using the same
US7472531B2 (en) * 2005-09-02 2009-01-06 Fleeceworks, Inc. Adaptive riding pad apparatus and method
CN105659315A (zh) * 2013-08-21 2016-06-08 德克萨斯大学***董事会 基于线性或者角动量偏置的非互易式声学装置
CN105281042B (zh) * 2014-07-16 2023-06-23 中电科微波通信(上海)股份有限公司 裂缝波导天线、信号传输装置以及信号连续传输***
US20180159193A1 (en) * 2015-05-27 2018-06-07 Apollo Microwaves Ltd. E-plane waveguide circulator for operation above magnetic resonance
US10686493B2 (en) 2018-03-26 2020-06-16 At&T Intellectual Property I, L.P. Switching of data channels provided in electromagnetic waves and methods thereof
US10812291B1 (en) * 2019-12-03 2020-10-20 At&T Intellectual Property I, L.P. Method and apparatus for communicating between a waveguide system and a base station device

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1954286A1 (de) 1969-10-28 1971-05-06 Tavkoezlesi Ki Diodenmodulator,vorzugsweise als Impulsmodulator
US5640700A (en) * 1993-01-13 1997-06-17 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Dielectric waveguide mixer
JP3125974B2 (ja) * 1994-10-25 2001-01-22 本田技研工業株式会社 Nrdガイド回路、レーダモジュールおよびレーダ装置
JP3045046B2 (ja) * 1995-07-05 2000-05-22 株式会社村田製作所 非放射性誘電体線路装置
JP2998614B2 (ja) * 1995-10-04 2000-01-11 株式会社村田製作所 誘電体線路
JP3163981B2 (ja) * 1996-07-01 2001-05-08 株式会社村田製作所 送受信装置
JPH10270944A (ja) * 1997-03-21 1998-10-09 Canon Inc 変調装置
JP3303757B2 (ja) * 1997-12-25 2002-07-22 株式会社村田製作所 非放射性誘電体線路部品およびその集積回路
JP3405229B2 (ja) * 1998-10-29 2003-05-12 株式会社村田製作所 誘電体線路装置および送信装置
JP3453080B2 (ja) 1999-03-05 2003-10-06 シャープ株式会社 ミリ波レーダ
DE10040957B4 (de) * 1999-08-24 2012-04-19 Kyocera Corp. Hochfrequenzdiodenoszillator und Vorrichtung zum Senden/Empfangen von Millimeterwellen
US6832081B1 (en) * 1999-10-13 2004-12-14 Kyocera Corporation Nonradiative dielectric waveguide and a millimeter-wave transmitting/receiving apparatus

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6987434B2 (en) * 2003-12-03 2006-01-17 Comotech Corporation Non-radiative dielectric waveguide modulator having waveguide type hybrid coupler

Also Published As

Publication number Publication date
US20020101295A1 (en) 2002-08-01
US7068118B2 (en) 2006-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6868258B2 (en) Structure for connecting non-radiative dielectric waveguide and metal waveguide, millimeter wave transmitting/receiving module and millimeter wave transmitter/receiver
JP2002232212A (ja) 非放射性誘電体線路用のパルス変調器およびそれを用いたミリ波送受信器
JP3571000B2 (ja) 非放射性誘電体線路用のパルス変調器およびそれを用いたミリ波送受信器
JP3652275B2 (ja) 非放射性誘電体線路用のパルス変調器およびそれを用いたミリ波送受信器
JP2001237618A (ja) 非放射性誘電体線路と金属導波管との接続構造およびミリ波送受信部並びにミリ波送受信器
JP3709163B2 (ja) 非放射性誘電体線路と金属導波管との接続構造およびミリ波送受信器
JP3659480B2 (ja) 非放射性誘電体線路用のサーキュレータおよびそれを用いたミリ波送受信器
JP3699664B2 (ja) 非放射性誘電体線路と金属導波管との接続構造およびミリ波送受信器
JP2001203510A (ja) 非放射性誘電体線路用のサーキュレータおよびそれを用いたミリ波送受信器
JP4268507B2 (ja) 非放射性誘電体線路用の振幅変調器およびそれを用いたミリ波送受信器
JP2002290110A (ja) 非放射性誘電体線路用のサーキュレータおよびそれを用いたミリ波送受信器
JP3638533B2 (ja) 非放射性誘電体線路と金属導波管との接続構造およびミリ波送受信器
JP2002076721A (ja) 非放射性誘電体線路と金属導波管との接続構造およびミリ波送受信部並びにミリ波送受信器
JP2003249801A (ja) 非放射性誘電体線路のサーキュレータおよびこれを用いたミリ波送受信器
JP2001237615A (ja) 非放射性誘電体線路用のサーキュレータおよびそれを用いたミリ波送受信器
JP2002016406A (ja) 非放射性誘電体線路と金属導波管との接続構造およびミリ波送受信部ならびにミリ波送受信器
JP2003218609A (ja) 非放射性誘電体線路用のサーキュレータおよびそれを用いたミリ波送受信器
JP3777099B2 (ja) 高周波ダイオード発振器およびそれを用いたミリ波送受信器
JP3709186B2 (ja) 非放射性誘電体線路用の振幅変調器およびそれを用いたミリ波送受信器
JP3623146B2 (ja) 非放射性誘電体線路用のモードサプレッサおよびそれを用いたミリ波送受信器
JP2002016405A (ja) 非放射性誘電体線路およびミリ波送受信器
JP2002290113A (ja) 非放射性誘電体線路およびそれを用いたミリ波送受信器
JP3722804B2 (ja) 非放射性誘電体線路用のサーキュレータおよびそれを用いたミリ波送受信器
JP2002217613A (ja) 伝送線路、集積回路および送受信装置
JP2003198212A (ja) 非放射性誘電体線路のサーキュレータおよびこれを用いたミリ波送受信器

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040210

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040409

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040518

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040928