JP2002231153A - 陰極線管装置 - Google Patents

陰極線管装置

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JP2002231153A
JP2002231153A JP2001023367A JP2001023367A JP2002231153A JP 2002231153 A JP2002231153 A JP 2002231153A JP 2001023367 A JP2001023367 A JP 2001023367A JP 2001023367 A JP2001023367 A JP 2001023367A JP 2002231153 A JP2002231153 A JP 2002231153A
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JP
Japan
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electron beam
cathode
electrode
grid
electron
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JP2001023367A
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English (en)
Inventor
Koji Awano
孝司 粟野
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子ビームの電流量が増加しても蛍光体スクリ
ーン上でのビームスポット径の拡大を抑制することが可
能であるとともに電子ビームの電流量を変化させるため
のドライブ電圧量を低減することが可能であり、良好な
画像特性及びドライブ特性を有する電子銃構体を備えた
陰極線管装置を提供すること。 【解決手段】電子ビームを発生する電子ビーム発生部
は、カソードKと、第1グリッドG1と、第2グリッド
G2と、カソードと第1グリッドとの間に配置された補
助電極GSと、を備えて構成される。これらの電極によ
って構成された電子ビーム発生部は、第1グリッドへの
印加電圧<補助電極への印加電圧<カソードへの印加電
圧<第2グリッドへの印加電圧の関係を満足することを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、陰極線管装置に
係り、特に、高電流時のビームスポット径の増大の抑制
及びカソードから放出された電子ビームの電流量を変化
させるためにカソードに印加するドライブ電圧量を低減
するための手段が設けられた電子銃構体を備えた陰極線
管装置。
【0002】
【従来の技術】現在、一列配置の3電子ビームを放出す
るインライン型電子銃構体を備えたセルフコンバーゼン
ス・インライン型カラー陰極線管装置が広く実用化され
ている。
【0003】この電子銃構体における3極部、すなわち
電子ビーム発生部は、カソードと、そのカソードから蛍
光体スクリーン方向に所定の間隔を保って順に配置され
た第1電極及び第2電極とによって構成されている。第
2電極には、カソードから電子を引き出すための電圧が
印加されている。これにより、この第2電極と第1電極
との電位差により生じた電界を第1電極の開口部よりカ
ソードに浸透させている。この浸透電界は、カソードか
ら電子を放出させる。
【0004】一方、カソードには、電子の放出量を制御
するための電圧が印加されている。このカソードへの印
加電圧をカットオフ電圧値より低くしていくと、ある値
の電圧値間で印加電圧を低下させた際に、浸透電界によ
りカソードから電子が放出され始める。さらにカソード
への印加電圧を低下させることにより、カソードからの
電子の放出量も増加する。このようにして、一般的に、
電子銃構体の電子ビーム発生部においては、電子ビーム
を発生し、制御している。
【0005】ここで、カソードより高電流が放出される
ときには、カソードの電子ビーム放出面積が大きくなっ
ている。このとき、図4に示すように、カソードKと第
1電極G1との間に形成されている電界の曲率が小さい
ため、カソードKの電子放出領域周辺部から放出される
電子ビームが中心軸を通過する位置、いわゆるクロスオ
ーバ位置Aは、カソードKの電子放出領域中央部から放
出される電子ビームのクロスオーバ位置Bと異なる。こ
のため、仮想物点径が大きくなり、蛍光体スクリーン上
に形成されるビームスポット径が大きくなって画質を劣
化させる。
【0006】電子の放出を抑制するためにカソードに印
加するカットオフ電圧値とカソードから電子ビームを放
出させるためにカソードへの印加電圧を低くした時の電
圧差を、一般的にドライブ電圧と称している。必要な電
子ビームの電流量を得るためのドライブ電圧値が大きい
場合には、このドライブ電圧を与える信号回路の負担が
大きくなる。近年では、画像の高解像度化により映像信
号がより高周波化されており、信号回路への負担が大き
くなってきているため、耐圧特性の劣化や製造コストの
増大を生じている。
【0007】特開昭54−14154号公報によれば、
高電流時のスポットの劣化を防止する構成が開示されて
いる。すなわち、この電子銃構体における電子ビーム発
生部は、図5に示すように、カソードKと第1電極G1
との間に配置された電界補正電極Gcを備えている。こ
の電界補正電極Gcには、カソードKと同電圧が印加さ
れている。また、この電界補正電極Gcは、第1電極G
1の開口径より小さい開口部を有している。この電界補
正電極Gcにより、カソードKと第1電極G1との間に
形成されている電界の曲率を緩やかにして、カソードK
上の電子放出領域中央部から放出された電子ビームのク
ロスオーバ位置と電子放出領域周辺部から放出された電
子ビームのクロスオーバ位置とのずれをなくすように
し、仮想物点径を小さくして良好なビームスポットを得
るというものである。
【0008】しかしながら、この手法では、電界補正電
極Gcの開口径を第1電極の開口径より小さくしている
ので、高電流の電子ビームを発生させる時には、電子放
出領域を制限してしまうため、ドライブ電圧値を大きく
しなければならず、前述した信号回路の負荷がさらに大
きくなってしまう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記問題
点を解決するためになされたものであり、電子ビームの
電流量が増加しても蛍光体スクリーン上でのビームスポ
ット径の拡大を抑制することが可能であるとともに、電
子ビームの電流量を変化させるためのドライブ電圧量を
低減することが可能であり、良好な画像特性及びドライ
ブ特性を有する電子銃構体を備えた陰極線管装置を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、請求項1に記載の陰極線管装置は、電
子ビームを発生する電子ビーム発生部と、電子ビーム発
生部から発生された電子ビームを蛍光体スクリーンに向
けて加速し、蛍光体スクリーン上に集束する電子レンズ
部と、を有する電子銃構体を備えた陰極線管装置におい
て、前記電子ビーム発生部は、カソードと、カソードか
ら放出される電子ビームの放出領域を制限する第1電極
と、カソードから電子ビームを引き出すための電圧が印
加される第2電極と、前記カソードと前記第1電極との
間に配置された補助電極と、を備えて構成され、前記第
1電極、前記補助電極、前記第2電極は、電子ビームの
進行方向に沿ってこの順に配列されているとともに、各
電極の電子ビーム通過孔が同一直線上に位置するように
配置され、第1電極への印加電圧<補助電極への印加電
圧<カソードへの印加電圧<第2電極への印加電圧の関
係を満足することを特徴とする。
【0011】また、請求項2に記載の陰極線管装置は、
前記補助電極が前記第1電極の電子ビーム通過孔とほぼ
同等またはそれより大きい孔径の電子ビーム通過孔を有
していることを特徴とする。
【0012】この発明の陰極線管装置によれば、補助電
極には、第1電極への印加電圧とカソードへの印加電圧
との間の電圧が印加されている。また、補助電極の電子
ビーム通過孔は、第1グリッドの電子ビーム通過孔より
も大きな孔径を有している。このため、第2電極からの
浸透電界は、補助電極の影響により、管軸を中心として
放射状に広げられ、電界の曲率が緩やかになる。
【0013】これにより、カソードの電子放出領域周辺
部から放出される電子ビームのクロスオーバ位置は、カ
ソードの電子放出領域中央部から放出される電子ビーム
のクロスオーバ位置に近づき、仮想物点径を縮小するこ
とが可能となる。したがって、蛍光体スクリーン上に形
成されるビームスポット径を小さくすることが可能とな
り、良好な画像を表示することが可能となる。
【0014】また、第2電極からの浸透電界は、補助電
極の影響により、管軸を中心として放射状に広げられた
結果として、管軸方向に沿って浸透電界が密に分布する
ため、電界強度が強くなる。これにより、カソードから
放出される単位面積あたりの電流量が増加する。しか
も、補助電極に形成された電子ビーム通過孔は、第1電
極の電子ビーム通過孔よりも大きな孔径を有しているた
め、補助電極により電子放出領域を狭くしてしまうこと
がない。
【0015】したがって、カソードからの電子放出を効
率的に制御することが可能となる。このため、より低い
ドライブ電圧でカソードから高電流の電子ビームを放出
させることができ、信号回路の負荷を軽減することが可
能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の陰極線管装置の
一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0017】図1に示すように、陰極線管装置、すなわ
ちインライン型カラー陰極線管装置は、パネル1、ネッ
ク5、及びパネル1とネック5とを一体に接合する漏斗
状のファンネル2からなる外囲器を有している。パネル
1は、その内面に、青、緑、赤に発光するドット状また
はストライプ状の3色蛍光体層からなる蛍光体スクリー
ン3を備えている。シャドウマスク4は、その内側に多
数の電子ビーム通過孔を有し、蛍光体スクリーン3に対
向して配置されている。
【0018】ネック5は、その内部に配設された、イン
ライン型電子銃構体7を備えている。この電子銃構体7
は、同一水平面上を通るセンタービーム6Gおよび一対
のサイドビーム6B,6Rからなる一列配置の3電子ビ
ーム6B,6G,6Rを放出する。
【0019】偏向ヨーク8は、ファンネル2の径大部か
らネック5にかけて装着されている。この偏向ヨーク8
は、電子銃構体7から放出された3電子ビーム6B,6
G,6Rを水平方向(X)及び垂直方向(Y)に偏向す
る非斉一な偏向磁界を発生する。この非斉一磁界は、ピ
ンクッション型の水平偏向磁界及びバレル型の垂直偏向
磁界によって形成される。
【0020】電子銃構体7から放出された3電子ビーム
6B、6G、6Rは、偏向ヨーク8の発生する非斉一磁
界により偏向され、シャドウマスク4を介して蛍光体ス
クリーン3を水平方向X及び垂直方向Yに走査する。こ
れにより、カラー画像が表示される。
【0021】図2に示すように、電子銃構体7は、水平
方向(X)に一列に配置された3個のカソードK(R、
G、B)、これらカソードK(R、G、B)を個別に加
熱する3個のヒーター、および5個の電極を有してい
る。5個の電極、すなわち補助電極GS、電子ビームの
放出領域を制限する第1グリッドG1、カソードから電
子ビームを引き出すための電圧が印加される第2グリッ
ドG2、第3グリッド(フォーカス電極)G3、及び第
4グリッド(アノード電極)G4は、カソードK(R、
G、B)から蛍光体スクリーン方向に順次配置されてい
る。これらヒーター、カソードK(R、G、B)、及び
5個の電極は、一対の絶縁支持体によって一体に固定さ
れている。
【0022】補助電極GS、第1グリッドG1、及び第
2グリッドG2は、それぞれ一体構造の板状電極によっ
て構成されている。これらの板状電極は、3個のカソー
ドK(R、G、B)に対応して水平方向Xに一列に形成
された比較的小さな3個のほぼ円形電子ビーム通過孔を
有している。特に、補助電極GSに形成された電子ビー
ム通過孔は、第1グリッドG1に形成された電子ビーム
通過孔よりも若干大きな孔径を有している。これら、補
助電極GS、第1グリッドG1、及び第2グリッドG2
は、それぞれに形成された電子ビーム通過孔が同一直線
上に位置するように配置されている。
【0023】第3グリッドG3は、一体構造の筒状電極
によって構成されている。この筒状電極は、その両端
面、すなわち第2グリッドG2との対向面及び付加電極
Gsとの対向面に、3個のカソードK(R、G、B)に
対応して水平方向Xに一列に形成された3個のほぼ円形
電子ビーム通過孔を有している。第3グリッドG3の第
2グリッドG2との対向面に形成された電子ビーム通過
孔は、第2グリッドG2に形成された電子ビーム通過孔
よりも大きな孔径を有している。また、第3グリッドG
3の第4グリッドG4との対向面に形成された電子ビー
ム通過孔は、第2グリッドG2との対向面に形成された
電子ビーム通過孔よりも大きな孔径を有している。
【0024】第4グリッドG4は、一体構造の筒状電極
によって構成されている。この筒状電極は、その両端
面、すなわち付加電極Gsとの対向面及び蛍光体スクリ
ーン側の端面に、3個のカソードK(R、G、B)に対
応して水平方向に一列に形成された3個のほぼ円形電子
ビーム通過孔を有している。第4グリッドG4に形成さ
れた電子ビーム通過孔は、第3グリッドG3の第2グリ
ッドG2との対向面に形成された電子ビーム通過孔より
も大きな孔径を有している。
【0025】上述した構成の電子銃構体7において、カ
ソードK(R、G、B)には、電子銃電源37から10
0乃至200Vの直流電圧に映像信号を重畳した電圧が
印加される。第1グリッドG1は、接地されている。補
助電極GSには、第1グリッドG1への印加電圧よりも
高く、且つカソードK(R、G、B)への印加電圧より
も低い中間の電圧が印加される。例えば、補助電極GS
には、電子銃電源38から10乃至100V程度の電圧
が印加されている。
【0026】第2グリッドG2には、カソードK(R、
G、B)への印加電圧よりも高い電圧が印加される。例
えば、第2グリッドG2には、ステム(図示せず)を気
密に貫通するステムピン(図示せず)を介して電子銃電
源36から500乃至1000Vのカットオフ電圧が印
加されている。
【0027】第3グリッドG3には、第4グリッドG4
に印加される陽極電圧の20乃至35%程度の電圧、例
えば約6kVの直流電圧を基準電圧として供給される。
第4グリッドG4には、ファンネル2に設けられた陽極
端子30を介して高圧電源35から25乃至35kVの
陽極電圧Ebが印加される。
【0028】電子銃構体7は、各グリッドに上述したよ
うな電圧を印加することにより、電子ビーム発生部G
E、プリフォーカスレンズPL、及び、主レンズMLを
形成する。電子ビーム発生部GEは、カソードK、補助
電極GS、第1グリッドG1、及び第2グリッドG2に
よって形成される。この電子ビーム発生部GEは、カソ
ードK(R、G、B)からの電子放出を制御し且つ放出
された電子を加速集束して電子ビームを形成する。ま
た、この電子ビーム発生部GEは、主レンズに対する物
点を形成する。
【0029】プリフォーカスレンズPLは、第2グリッ
ドG2及び第3グリッドG3によって形成される。この
プリフォーカスレンズPLは、電子ビーム発生部GEか
ら発生された電子ビームを予備集束する。
【0030】主レンズMLは、第3グリッドG3(フォ
ーカス電極)、及び第4グリッドG4(アノード電極)
によって形成される。この主レンズMLは、プリフォー
カスレンズPLにより予備集束された電子ビームを最終
的に蛍光体スクリーン上に集束する。
【0031】ここで、電子ビーム発生部GEの動作をよ
り詳細に説明する。
【0032】まず、カットオフ状態では、第1グリッド
G1の電子ビーム通過孔よりやや大きな孔径の電子ビー
ム通過孔を有している補助電極GSに、カソードK
(R、G、B)と第1グリッドG1とにそれぞれ印加さ
れている電圧の中間の電圧が印加されている。このた
め、第2グリッドG2から第1グリッドG1の電子ビー
ム通過孔を通ってカソードK(R、G、B)に浸透して
くる浸透電界は、図3に示すように、補助電極GSに引
っ張られて管軸Zを中心として放射状に広げられる。そ
の結果として、管軸Z方向に沿って浸透電界が密に分布
し、補助電極GSを配置しない場合よりも強い電界強度
を得ることができる。
【0033】また、電子ビームを放出させる際には、図
3に示すように、管軸を中心として放射状に広げられた
電界の曲率が補助電極を配置しない場合より緩やか、す
なわち大きくなった効果により、カソードK(R、G、
B)の電子放出領域周辺部から放出された電子ビームの
中心軸Zを通過する位置がカソードの電子放出領域中央
部から放出された電子ビームの中心軸Zを通過するに近
づく。
【0034】すなわち、電子放出領域周辺部から放出さ
れた電子ビームの中心軸Z上におけるクロスオーバ位置
が電子放出領域中央部から放出された電子ビームの中心
軸Z上におけるクロスオーバ位置に近づく。このよう
に、カソードK(R、G、B)と第1グリッドG1との
間で電子ビームが受ける収差を緩和することができるの
で、より小さい仮想物点を形成することができる。ま
た、蛍光体スクリーン3上に、より小さなビームスポッ
トを形成することができ、良好な画像特性を得ることが
できる。
【0035】また、管軸Z方向に沿った浸透電界の電界
強度は、補助電極GSがない時よりもより強い電界強度
なっている。このため、カソードK(R、G、B)から
電子を放出させるためのドライブ電圧をカソードKに印
加して、カソードKから電子ビームを発生させるとき、
電子ビーム放出領域における単位面積あたりの電子ビー
ム放出量が増加しており、且つ補正電極GSの電子ビー
ム通過孔は、第1グリッドG1の電子ビーム通過孔より
大きな孔径を有しているため、補助電極GSにより電子
放出領域を狭くしてしまうことがない。したがって、よ
り小さい変化量のドライブ電圧でカソードK(R、G、
B)から高電流の電子ビームを放出させることが可能と
なる。
【0036】次に、この発明の陰極線管装置に適用され
る他の電子銃構体の構成について説明する。この電子銃
構体は、基本的には、図2に示したような上述した実施
の形態の電子銃構体の構造と同一である。電子ビーム発
生部GEは、図6に示したような構造を有している。
【0037】すなわち、カソードKと第2グリッドG2
との間には、絶縁性の板状部材GHが配置されている。
この板状部材GHは、3個のカソードK(R、G、B)
に対応して水平方向Xに一列に形成された比較的小さな
3個のほぼ円形電子ビーム通過孔を有している。これら
の電子ビーム通過孔は、カソードK側が第2グリッドG
2側より大きくなるようなテーパ状に形成されている。
【0038】板状部材GHのカソードK側の面及び第2
グリッドG2側の面には、電子ビーム通過孔を除いてス
パッタリングなどによって形成された金属膜が設けられ
ている。板状部材GHのカソードK側に配置された金属
膜は、補助電極GSとして機能する。また、板状部材G
Hの第2グリッドG2側に配置された金属膜は、第1グ
リッドG1として機能する。
【0039】補助電極GS及び第1グリッドG1を有す
る板状部材GHは、第2グリッドG2に対して、それぞ
れに形成された電子ビーム通過孔が同一直線上に位置す
るように配置されている。
【0040】第1グリッドG1は、接地されている。補
助電極GSには、第1グリッドG1への印加電圧よりも
高く、且つカソードK(R、G、B)への印加電圧より
も低い中間の電圧が印加される。例えば、補助電極GS
には、電子銃電源38から10乃至100V程度の電圧
が印加されている。
【0041】このように構成した電子銃構体において
も、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができ
る。また、カソードKと第2グリッドG2との間の狭い
スペースに、容易に補助電極及び第1グリッドを配置す
ることが可能となる。
【0042】なお、上述した実施の形態では、主レンズ
MLが軸対称なBPF(Bi−Potential F
ocus)型のカラー陰極線管装置用の電子銃構体につ
いて説明したが、この発明は、この構造の電子銃構体に
限定されるものではなく、電子ビームを発生し、制御す
るための3極部を具備した電子銃構体を備える他の陰極
線管装置にも適用できることは言うまでもない。
【0043】上述したように、この発明のカラー陰極線
管装置に適用される電子銃構体は、電子ビームを発生す
る電子ビーム発生部を有している。この電子ビーム発生
部は、カソードと、カソードから放出される電子ビーム
の放出領域を制限する第1グリッドと、カソードから電
子ビームを引き出すための電圧が印加される第2グリッ
ドと、カソードと第1グリッドとの間に配置された補助
電極と、を備えて構成されている。これらの電極によっ
て構成された電子ビーム発生部は、第1グリッドへの印
加電圧<補助電極への印加電圧<カソードへの印加電圧
<第2グリッドへの印加電圧の関係を満足している。
【0044】また、補助電極は、第1グリッドの電子ビ
ーム通過孔とほぼ同等またはそれより大きい孔径の電子
ビーム通過孔を有している。
【0045】このため、第2グリッドからの浸透電界
は、補助電極の影響により、管軸を中心として放射状に
広げられ、電界の曲率が緩やかになる。これにより、カ
ソードの電子放出領域周辺部から放出される電子ビーム
のクロスオーバ位置は、カソードの電子放出領域中央部
から放出される電子ビームのクロスオーバ位置に近づ
き、仮想物点径を縮小することが可能となる。したがっ
て、蛍光体スクリーン上に形成されるビームスポット径
を小さくすることが可能となり、良好な画像を表示する
ことが可能となる。
【0046】また、第2グリッドからの浸透電界は、補
助電極の影響により、管軸を中心として放射状に広げら
れた結果として、管軸方向に沿って浸透電界が密に分布
するため、電界強度が強くなる。これにより、カソード
から放出される単位面積あたりの電流量が増加する。し
かも、補助電極に形成された電子ビーム通過孔は、第1
グリッドG1の電子ビーム通過孔よりも大きな孔径を有
しているため、補助電極により電子放出領域を狭くして
しまうことがない。
【0047】したがって、カソードからの電子放出を効
率的に制御することが可能となる。このため、より低い
ドライブ電圧でカソードから高電流の電子ビームを放出
させることができ、信号回路の負荷を軽減することが可
能となる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、電子ビームの電流量が増加しても蛍光体スクリーン
上でのビームスポット径の拡大を抑制することが可能で
あるとともに、電子ビームの電流量を変化させるための
ドライブ電圧量を低減することが可能であり、良好な画
像特性及びドライブ特性を有する電子銃構体を備えた陰
極線管装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の一実施の形態にかかるカラ
ー陰極線管装置の構造を概略的に示す水平断面図であ
る。
【図2】図2は、図1に示したカラー陰極線管装置に適
用される電子銃構体の構造を概略的に示す水平断面図で
ある。
【図3】図3は、図2に示した電子銃構体における電子
ビーム発生部の構造及び電子ビーム発生部における浸透
電界と電子ビーム軌道との関係を示す水平垂直断面図で
ある。
【図4】図4は、従来の電子銃構体における電子ビーム
発生部の構造及び電子ビーム発生部における浸透電界と
電子ビーム軌道との関係を示す水平垂直断面図である。
【図5】図5は、従来の電子銃構体における電子ビーム
発生部の構造を示す垂直断面図である。
【図6】図6は、図2に示した電子銃構体における他の
電子ビーム発生部の構造及び電子ビーム発生部における
浸透電界と電子ビーム軌道との関係を示す水平垂直断面
図である。
【符号の説明】
1…パネル 2…ファンネル 3…蛍光体スクリーン 4…シャドウマスク 5…ネック 6(R、G、B)…電子ビーム 7…電子銃構体 K(R、G、B)…カソード GS…補助電極 G1…第1グリッド G2…第2グリッド G3…第3グリッド G4…第4グリッド GH…板状部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子ビームを発生する電子ビーム発生部
    と、電子ビーム発生部から発生された電子ビームを蛍光
    体スクリーンに向けて加速し、蛍光体スクリーン上に集
    束する電子レンズ部と、を有する電子銃構体を備えた陰
    極線管装置において、 前記電子ビーム発生部は、カソードと、カソードから放
    出される電子ビームの放出領域を制限する第1電極と、
    カソードから電子ビームを引き出すための電圧が印加さ
    れる第2電極と、前記カソードと前記第1電極との間に
    配置された補助電極と、を備えて構成され、 前記第1電極、前記補助電極、前記第2電極は、電子ビ
    ームの進行方向に沿ってこの順に配列されているととも
    に、各電極の電子ビーム通過孔が同一直線状に位置する
    ように配置され、 第1電極への印加電圧<補助電極への印加電圧<カソー
    ドへの印加電圧<第2電極への印加電圧の関係を満足す
    ることを特徴とする陰極線管装置。
  2. 【請求項2】前記補助電極は、前記第1電極の電子ビー
    ム通過孔とほぼ同等またはそれより大きい孔径の電子ビ
    ーム通過孔を有していることを特徴とする請求項1に記
    載の陰極線管装置。
  3. 【請求項3】前記補助電極及び前記第1電極は、板状の
    絶縁体の前記カソード側及び前記第2電極側に一体に設
    けられた金属膜によって構成されたことを特徴とする請
    求項1に記載の陰極線管装置。
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