JP2002220761A - エアバッグ基布およびエアバッグ - Google Patents
エアバッグ基布およびエアバッグInfo
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Abstract
した際に起こる、バッグを構成する基布のガス漏れが少
なく、かつ、バッグ収納性やバッグ耐熱性に優れたエア
バッグ基布およびエアバッグを提供せんとするものであ
る。 【解決手段】本発明のエアバッグ基布は、合成繊維織物
からなるエアバッグ基布において、本文中に規定する方
法で測定されたときの、該織物の長さ方向に伸長した後
の通気度、および、該織物の幅方向に伸長した後の通気
度が、いずれも60cc/cm2/sec以下であるこ
とを特徴とするものである。また、本発明のエアバッグ
は、かかるエアバッグ基布で構成されていることを特徴
とするものである。
Description
の衝撃を吸収し、その保護を図るエアバッグに関するも
のであり、さらに詳しくは、エアバッグとしての機械的
特性を保持しつつ、バッグ展開後に乗員がバッグに進入
した際に起こる、バッグを構成する基布のガス漏れが少
ないエアバッグ基布に関するものである。
が発生した際に、乗員の安全を確保するために、種々の
エアバッグが開発され、その有効性が認識され、急速に
実用化が進んでいる。特に運転席用エアバッグおよび助
手席用エアバッグは乗用車にはほぼ100%装着される
ようになってきていることもあり、ハンドルやインスト
ルメントパネルのデザインの多様化により、エアバッグ
は限られたスペース内にコンパクトに収納されることも
望まれている。
texのナイロン6・6またはナイロン6フィラメント
糸を用いた平織物に、耐熱性、難燃性、空気遮断性など
の向上のため、クロロプレン、クロルスルホン化オレフ
ィン、シリコーンなどの合成ゴムなどのエラストマー樹
脂を塗布、積層した基布を裁断し、袋体に縫製して作ら
れていた。
を塗布、積層する際、一般にナイフコート、ロールコー
ト、リバースコートなどによるコーティング方式が採用
されているが、フィラメント織物で構成されているエア
バッグ基布に対して、通常、クロロプレンエラストマー
樹脂の場合では、基布表面に90〜120g/m2 塗布
されており、厚みが厚くなり、収納性の面においてもパ
ッケージボリュームが大きくなる問題があった。またク
ロロプレンエラストマー樹脂に比べ、より耐熱性、耐寒
性の優れたシリコーンエラストマー樹脂の場合では、塗
布量が40〜60g/m2 で軽量化しつつ、収納性コン
パクト性の面でもかなり向上したがまだ不十分であり、
またバッグをパッケージに折り畳んで収納する際に折り
畳みにくいという問題があった。またさらにエラストマ
ーの塗布、積層の工程が繁雑で生産性の面にも問題があ
った。
るためにノンコート基布を使用しエアバッグが注目され
てきた。その対応技術として、ナイロン6・6、ナイロ
ン6などのポリアミド繊維織物あるいはポリエステル系
繊維織物から構成される高密度ノンコートエアバッグの
検討が進められている。
総繊度300〜400dtexの糸を用いたノンコート
基布が開示されている。この提案により得られるエアバ
ッグ基布は、バッグ収納性の面でかなり改善されるが、
基布に応力がかかった後の通気度においては満足できる
ものではなかった。また、特開平9−78392号公報
には、総繊度300〜500デニール、単糸繊度2.0
〜4.0デニールの糸を用いたノンコート基布が開示さ
れているが、この提案のものも、バッグ収納性の面でか
なり改善されるが、基布に応力がかかった後の通気度に
おいては満足できるものではなかった。
のエアバッグの欠点に鑑み、バッグ展開後に乗員がバッ
グに進入した際に起こる、バッグを構成する基布のガス
漏れが少なく、かつ、バッグ収納性やバッグ耐熱性に優
れたエアバッグ基布およびエアバッグを提供せんとする
ものである。
解決するために、次のような手段を採用する。すなわ
ち、本発明のエアバッグ基布は、合成繊維織物からなる
エアバッグ基布において、本文中に規定する方法で測定
されたときの、該織物の長さ方向に伸長した後の通気
度、および、該織物の幅方向に伸長した後の通気度が、
いずれも60cc/cm2/sec以下であることを特
徴とするものである。また、本発明のエアバッグは、か
かるエアバッグ基布で構成されていることを特徴とする
ものである。
乗員が該バッグに進入した際の、該バッグを構成する基
布のガス漏れについて、鋭意検討したところ、本文中に
規定する方法で測定したときの、該織物の長さ方向に伸
長した後の通気度、および、該織物の幅方向に伸長した
後の通気度を、それぞれ60cc/cm2/sec以下
に制御することにより、上述課題を達成できることを究
明したものである。
イロン6・6、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン4
・6およびナイロン6とナイロン6・6の共重合、ナイ
ロン6にポリアルキレングリコール、ジカルボン酸やア
ミンなどを共重合したポリアミド繊維、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのホモ
ポリエステル、ポリエステルの繰り返し単位を構成する
酸成分にイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸またはアジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸などを
共重合したポリエステル繊維、パラフェニレンテレフタ
ルアミドおよび芳香族エーテルとの共重合に代表される
アラミド繊維、レーヨン繊維、ポリサルフォン系繊維、
超高分子量ポリエチレン繊維および上記合成繊維を主体
とする海島構造を有する高分子配列体繊維から構成され
る合成繊維布帛が用いられる。これらの中でもポリアミ
ド繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維が好ましく、
さらにはナイロン6・6、ナイロン6などのポリアミド
繊維が耐衝撃性の面から好ましい。かかる繊維には、原
糸の製造工程や加工工程での生産性あるいは特性改善の
ために通常使用されている各種添加剤を含んでもよい。
たとえば熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、平滑剤、帯
電防止剤、可塑剤、増粘剤、顔料、難燃剤などを含有せ
しめることができる。
気度、および、該織物の幅方向に伸長した後の通気度
が、いずれも60cc/cm2/sec以下であること
が、バッグ展開後に乗員がバッグに進入した際の、バッ
グ内圧を保持するという面から必須となる。該長さ方向
に伸長した後の通気度の測定方法は、以下の方法で実施
したものである。
cmのサンプルを採取し、該サンプルを、両端5cmを
余して、5cmのチャックで保持して、引張試験機にセ
ットし、引張速度200mm/minで、1764Nの
引っ張り力を加えたあと、該引っ張り力を解除し、その
サンプルの中央部分について、流体(空気)を19.6
kPaの圧力に調整して流し、その時通過する空気流量
を測定した。
定方法は、該長さ方向に伸長した後の通気度の測定時の
タテとヨコを反対にした方法を採用したものである。
大きいと、エアバッグ展開後に乗員が該バッグに進入し
た際に、基布からのインフレーターから発生するガス
が、基布から大きく漏れ、該バッグ内圧が保持できなく
なり、乗員の衝撃をバッグが吸収できない。また、該ガ
スは高温であることから、基布を通過したガスが顔面に
接触すると、乗員が火傷をする恐れもある。
も、それぞれ30cc/cm2/sec以下、さらに好
ましくは20cc/cm2/sec以下であることが、
エアバッグ展開時の該バッグ内圧を保持する上でよい。
該通気度が30cc/cm2/secより大きいと、エ
アバッグが展開する際に、該バッグを構成する基布から
ガスが漏れ、該バッグ内圧が上がらなくなる。
かるエアバッグ基布の縫製部目ズレが、好ましくは2.
0mm以下であることが判明した。かかる縫製部目ズレ
性を有する基布は、バッグ展開性の面からも好ましい。
該縫製部目ズレの測定は、以下の方法で実施したもので
ある。
プルを採取し、タテ方向同志およびヨコ方向同志を重ね
合わせて、上糸、下糸とも、ナイロン6・6繊維の14
00dtex/1から構成される縫糸で、二重環縫い方
式によるミシン縫製した。該縫製サンプルを、両端1c
mを余して、5cm幅のチャックで保持して、引張試験
機にセットし、1274Nの引っ張り力を加えたとき
の、縫糸と基布間に生ずる隙間をメジャーで読みとり、
隙間の大きい5カ所を測定して、その平均値を求めて表
したものである。
と、バッグ展開時に縫製部が目ズレをおこし、該目ズレ
部分からガスが吹き出し、縫糸を焼き切ったり、基布が
引き裂かれる危険性がでるため、エアバッグ基布として
は適さない。
00〜500dtexであることが、耐熱性およびバッ
グ収納性の面から好ましい。総繊度が400dtex未
満であると、バッグ収納性の面では良いが、耐熱性面で
問題が生じる。つまり、エアバッグが展開する際、イン
フレーターから発生するガスによって、バッグが膨らむ
が、該ガスや該インフレーターから放出されるミストの
温度が高温のため、エアバッグに用いる織物の糸の総繊
度が細すぎると、該ガスによって該糸が切断される危険
性がある。また、逆に総繊度が500dtexより大き
いと、耐熱性面では良いが、バッグ収納性面で問題が生
じる。
好ましくは4.0dtex以下、さらに好ましくは3.
3dtex以下であるのが、低通気性およびバッグ収納
性の面から好ましい。かかる細い単糸繊度のものを使用
することで、糸を構成する単糸間の隙間が減少し、低通
気性をもたらすとともに、糸の柔軟性が増すことから、
バッグを折り畳む際に、折り畳んだ部分の屈曲部がつぶ
れ易くなり、バッグ収納性も向上する。
織、朱子織およびこれらの変化織、多軸織などの組織の
ものが好ましく使用されるが、これらの中でも、機械的
特性に優れることから、特に平織物が好ましく使用され
る。また、該織物のカバーファクターは、1800〜2
150であることが、低通気性およびバッグ収納性面か
ら好ましい。カバーファクターが1800より小さい
と、バッグ収納性面では好ましいが、機械的特性が低下
するとともに、通気度が高くなる。また、カバーファク
ターが2150より大きいと、低通気性や機械的特性の
面では好ましいが、織物が硬くなり、柔軟性が悪くな
り、バッグ収納性面で問題が生じる。
繊度をD1(dtex) 、タテ糸密度をN1(本/2.
54cm)とし、ヨコ糸総繊度をD2(dtex) 、ヨ
コ糸密度をN2(本/2.54cm) とすると(D1*
0.9 )1/2 ×N1 +(D2*0.9 )1/2 ×N2 で
表される。
は、ウォータージェットルーム、エアージェットルー
ム、レピアルームなどが用いられる。
ッグはエアバッグ用基布をある所定の形に折り畳み、あ
る大きさのパッケージに収納されることから、基布の折
り畳み性と収納した後のバッグボリュームが重要となっ
てくる。そこで本発明における該織物は、収納性試験で
の10N荷重時のバッグの厚さが、40mm以下であ
り、かつ、該荷重解除時のバッグの厚さが50mm以下
であることが好ましい。
の方法で実施したものである。
布帛2枚を打ち抜き法にて裁断し、一方の円状布帛の中
央に、同一布帛からなる直径200mmの円状補強布帛
を、3枚積層して、直径110mm、145mm、17
5mm線上を、上下糸とも、ナイロン6・6繊維の47
0dtex/1×3から構成される縫糸で、本縫いによ
るミシン縫製し、直径90mmの孔を設け、インフレー
ター取り付け口とする。さらに中心部より、バイアス方
向に255mmの位置に、相反して、同一基布からなる
直径75mmの円状補強布帛を1枚当て、直径50m
m、60mmの線上を、上下糸とも、ナイロン6・6繊
維の470dtex/1×3から構成される縫糸で、本
縫いによるミシン縫製し、直径40mmの孔を設けたベ
ントホールを2カ所設置する。次いで、このベントホー
ルを設けた円状布帛の補強布帛側を外にし、残りの円状
布帛と経軸を45度ずらして重ね合わせ、直径700m
m、710mmの円周上を、上下糸とも、ナイロン6・
6繊維の1400dtex/1から構成される縫糸で、
二重環縫いによるミシン縫製した後、出来上がった袋体
を裏返して、60L容量のエアバッグを作成した。
ッグを150×150mmになるように、まず、左右か
ら、それぞれ4回蛇腹に折り畳んだ後、次いで上下から
4回蛇腹に折り畳んで、出来上がった該折り畳みバッグ
に、図2で示すように、10Nの荷重をかけ、その時の
バッグの厚さを測定する。その後、該荷重を取り除いた
後のバッグの厚さを測定する。
より大きいと、折り畳んだバッグのボリュームが大きい
ということから、コンパクトにバッグを収納しにくくな
る。また、該荷重解除後のバッグの厚さが、50mmよ
り大きいと、バッグの折り畳んだ後の反発性が大きいと
いうことから、バッグ収納作業性面で好ましくない。
くする手段としては、該織物を構成する織糸に、抗目ズ
レを向上させる機能性化合物を付着させることが好まし
い。そうすることで、該織物を構成する織糸の糸−糸摩
擦が大きくなり、該織物に外力がかかっても、織物構造
が変化しにくくなることから、伸長後の通気度も大きく
なりにくくなる。また、縫製部目ズレの点から見ても、
該織物を構成する織糸の糸−糸摩擦が大きくなり、縫製
部において、縫糸と織物間に外力がかかっても、織物構
造が保持され、縫製部目ズレをおこしにくくなることか
ら、有効な手段といえる。
させるものであれば特に限定されないが、無機系ケイ素
化合物が好ましく使用される。かかる無機系ケイ素化合
物としては、一酸化ケイ素、二酸化ケイ素等のケイ素酸
化物、ケイ酸塩、水素化ケイ素、ハロゲン化ケイ素、窒
素化ケイ素等が好ましく使用される。これらの中でも、
加工性、安定性、低コスト性の上から、二酸化ケイ素が
好ましく用いられる。また、無機系ケイ素化合物と織物
の接着性を向上させるために、バインダー樹脂を併用す
るのもよい。かかる樹脂としては、特に限定されない
が、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂および
フッ素樹脂から選ばれた少なくとも1種が好ましく使用
される。その中でもシリコーン樹脂が好ましく使用され
る。
物とからなる樹脂組成物としては、二酸化ケイ素とシリ
コーン樹脂の混合物が、織物の柔軟性や、引裂強力を悪
化させることなく、抗目ズレ性を向上させることができ
ることから好ましく使用される。かかる二酸化ケイ素と
シリコーン樹脂の混合比率については、二酸化ケイ素1
に対して、シリコーン樹脂が0.01〜0.10である
ことが、抗目ズレ性はもとより、柔軟性、引裂強力、難
燃性の面から好ましい。該シリコーン樹脂の比率が、該
二酸化ケイ素に対して0.01より小さいと、織物が柔
軟にはならず、しかも引裂強力が低下する場合がある。
つまり0.01以上混合させることで、織物の柔軟性の
維持および引裂強力の低下を防ぐことができる。また、
該比率が0.10より大きいと、難燃性が悪化する場合
がある。
化合物)の付着量については、該織物に対して0.1〜
3.0重量%であることが好ましく、0.4〜1.0重
量%であることがさらに好ましい。該付着量が0.1重
量%より少ないと、縫製部の抗目ズレ性の効果が小さす
ぎ、逆に1.0重量%より多いと、抗目ズレ性にはよい
が、織物が硬くなったり、引裂強力や難燃性にも悪影響
を及ぼす。
片面に、付着させる方法としては、該機能性化合物から
なる樹脂希釈液または樹脂発泡液を、該織物に付与した
後、熱処理を施す方法が好ましく採用される。その付与
方法としては、含浸処理、例えば、浸漬する槽と、均一
に含浸させるためのマングル、また、キュームなどから
構成される装置や、スプレー装置、フォーミング装置、
コーティング装置などが使用できるが、特に制約を受け
るものではない。なお、スプレー、フォーミング装置、
コーティング装置を採用する場合は、織物の片面あるい
は両面に付与してもよい。
よび樹脂発泡液としては、固形分で0.1〜10重量%
の機能性化合物を含有させることが好ましい。また、機
能性化合物からなる樹脂希釈液または樹脂発泡液は、粒
子径0.5〜100mμの無水ケイ酸を、水中に分散せ
しめた二酸化ケイ素粒子のコロイド溶液に、水系のシリ
コーン樹脂を混合させた溶液が好ましく用いられる。
付与した後、100〜200℃の熱処理が好ましく、1
20〜160℃の熱処理がさらに好ましい。なお、機能
性化合物の付与は、生機、精練後、乾燥後、あるいは、
熱セット後の、いずれにおいても施すことができる。
付与させるために、該織物に樹脂加工を施してもよい。
樹脂加工に用いる合成樹脂としては、ポリウレタン系、
ポリエステル系、ポリアミド系、アクリル系、シリコー
ン系、ポリエチレン系、スチレンブタジエン系、ニトリ
ルブタジエン系などを用いることができる。また該樹脂
は、溶剤系、水系、水分散系樹脂液または発泡樹脂液が
適宜使用できるが、作業性の面から水系または水分散系
樹脂液または発泡樹脂液が好ましく用いられる。一方、
これらの合成樹脂は3〜20g/m2 付与するのが好ま
しい。あまり少なすぎると、安定的に低通気性が得られ
にくくなるとともに、ほつれ防止効果も得られにくくな
り、また、必要以上に多いと、織物が粗硬になり、収納
性に劣るので好ましくない。
であることが、軽量化の面で好ましく、該織物の厚さに
ついては、0.35mm以下であることが、バッグ収納
性の面で好ましく、剛軟度については、タテ糸方向およ
びヨコ糸方向ともに、100mm以下であることが、柔
軟性の面で好ましく、また、引張強力が500N/cm
以上、引張伸度が20%以上、引裂強力が100N以上
であることが、機械的特性面から好ましい。
用、助手席用、後部席用、サイド用、インフレータブル
カーテンなど各種エアバッグに使用することができる。
の特徴は、機械的特性を保持しつつ、バッグ展開時のガ
ス漏れが少ないという点にある。
明する。
の方法に従って行なった。 目付(重量) :JIS L1096 (6.4.2法)に
より求めた。 厚さ :JIS L1096 (6.5法)によ
り求めた。 剛軟度 :JIS L1096(6.19.1A
法)により求めた。 残留油分 :JIS Lー1096(6.36.2
B法)により求めた。 引張強力 :JIS L1096(6.12.1A
法)に基づき、織物幅は3cm、引張つかみ間隔15c
m、引張速度200mm/minで引っ張った時の破断
強力を測定した。 破断伸度 :JIS L1096(6.12.1A
法)に基づき、織物幅は3cm、引張つかみ間隔15c
m、引張速度200mm/minで引っ張った時の破断
伸度を測定した。 引裂強力 :JIS L1096(6.15.2A
−2法)に基づき、引張速度200mm/minで引っ
張ったときの引裂強力を求めた。 織物の通気度 :流体(空気)を19.6kPaの圧力
に調整して流し、その時通過する空気流量を測定した。 織物の長さ方向伸長後の通気度: 図1に示すようなタ
テ20cm、ヨコ15cmのサンプルを採取し、該サン
プルを両端5cmを余して5cmのチャックで保持して
引張試験機にセットし、引張速度200mm/minで
1764Nの引っ張り力を加えたあと、該引っ張り力を
解除し、そのサンプルの中央部分について、流体(空
気)を19.6kPaの圧力に調整して流し、その時通
過する空気流量を測定した。 織物の幅方向伸長後の通気度:織物の長さ方向伸長後の
通気度の測定時のタテとヨコを反対にした方法で、サン
プル採取および引っ張り力を加えたあと、そのサンプル
の中央部分について、流体(空気)を19.6kPaの
圧力に調整して流し、その時通過する空気流量を測定し
た。 縫製部目ズレ :タテ方向およびヨコ方向に7cm幅の
サンプルを採取し、タテ方向同志およびヨコ方向同志を
重ね合わせて上糸、下糸ともナイロン6・6繊維の1
400dtex/1から構成される縫糸で二重環縫いに
よるミシン縫製した。該縫製サンプルを両端1cmを余
して5cm幅のチャックで保持して引張試験機にセット
し1274Nの引っ張り力を加えたときの縫糸と基布間
に生ずる隙間をメジャーで読みとり、隙間の大きい5カ
所を測定し平均値を求めた。 収納性試験 :60L容量のエアバッグを図2で示す
ようにバッグを150×150mmになるようにまず左
右からそれぞれ4回蛇腹に折り畳んだ後、上下から4回
蛇腹に折り畳み、該折り畳んだバッグに図3で示すよう
に10Nの荷重をかけ、その時のバッグの厚さを測定し
た。その後、該荷重を取り除いた後のバッグの厚さを測
定した。 バッグ展開性試験(1):200kPa出力の電気着火
式インフレータにて展開させた時のバッグ最大内圧を測
定し、該バッグ最大内圧が20kPa以上の場合を○、
20kPaより低い場合を×とした。 バッグ展開性試験(2):図4に示すように、展開前の
モジュールカバーから20cmの位置に鉄板を置き、2
00kPa出力の電気着火式インフレーターにて60L
容量のエアバッグを展開させ、エアバッグを鉄板に当て
た時のバッグ内圧を測定し、該バッグ内圧が30kPa
以上の場合を○、30kPaより低い場合を×とし、あ
わせてバッグの損傷具合も調べた。 実施例1 総繊度が470dtex、144フィラメント、強度が
7.3cN/dtex、伸度が23.0%からなるナイ
ロン6・6繊維からなるフィラメント糸を用い、ウォー
タージェットルームにて、タテ糸およびヨコ糸の織り密
度が51本/2.54cmの平織物を得た。次いで、該
織物を160℃で1分間ヒートセットした。
よびエアバッグの特性を評価し、表1に示した。
部目ズレも小さくバッグ展開性に優れ、かつバッグ収納
性にも優れていた。 比較例1 総繊度が470dtex、72フィラメント、強度が
7.3cN/dtex、伸度が23.0%からなるナイ
ロン6・6繊維からなるフィラメント糸を用い、ウォー
タージェットルームにてタテ糸およびヨコ糸の織り密度
が51本/2.54cmの平織物を得た。次いで、該織
物を160℃で1分間ヒートセットした。
よびエアバッグの特性を評価し、表1に示した。
縫製部目ズレが大きいためバッグ展開性面で劣ってお
り、また、基布が硬くバッグ収納性面でも劣っていた。 比較例2 総繊度が350dtex、72フィラメント、強度が
7.3cN/dtex、伸度が22.0%からなるナイ
ロン6・6繊維からなるフィラメント糸を用い、ウォー
タージェットルームにてタテ糸およびヨコ糸の織り密度
が59本/2.54cmの平織物を得た。次いで、該織
物を160℃で1分間ヒートセットした。
よびエアバッグの特性を評価し、表1に示した。
優れているが、通気度が高く、また総繊度が細いため、
バッグ展開性面で劣っていた。 実施例2 総繊度が470dtex、136フィラメント、強度が
8.4cN/dtex、伸度が23.0%からなるナイ
ロン6・6繊維からなるフィラメント糸を用い、ウォー
タージェットルームにてタテ糸およびヨコ糸の織り密度
が50本/2.54cmの平織物を得た。次いで、該織
物の片面に粒径80mμの二酸化ケイ素を固形分で3.
0重量%、水性シリコーン樹脂を、固形分で0.1重量
%、アニオン系起泡剤1.5重量%に調整し、発泡倍率
10倍とした樹脂発泡希釈液で、ロータリースクリーン
装置にて、該樹脂発泡希釈液の塗工量が20g/m2に
なるようコーティングし、130℃で2分間処理し、エ
アバッグ基布を得た。
よびエアバッグの特性を評価し、表1に示した。
部目ズレも小さくバッグ展開性に優れ、かつバッグ収納
性にも優れていた。 比較例3 総繊度が470dtex、72フィラメント、強度が
8.4cN/dtex、伸度が23.0%からなるナイ
ロン6・6繊維からなるフィラメント糸を用い、ウォー
タージェットルームにてタテ糸およびヨコ糸の織り密度
が50本/2.54cmの平織物を得た。次いで該織物
を実施例2と同様の方法にて、コーティングし、エアバ
ッグ基布を得た。
よびエアバッグの特性を評価し、表1に示した。
めバッグ展開性面で劣っており、また、基布が硬くバッ
グ収納性面でも劣っていた。 実施例3 総繊度が470dtex、120フィラメント、強度が
8.4cN/dtex、伸度が23.0%からなるナイ
ロン6・6繊維からなるフィラメント糸を用い、ウォー
タージェットルームにてタテ糸およびヨコ糸の織り密度
が48本/2.54cmの平織物を得た。次いで、該織
物の片面に粒径80mμの二酸化ケイ素を、固形分で
4.0重量%、アニオン系起泡剤1.5重量%に調整
し、発泡倍率10倍とした樹脂発泡希釈液で、ロータリ
ースクリーン装置にて、該樹脂発泡希釈液の塗工量が2
0g/m2になるようコーティングし、160℃で2分
間処理し、エアバッグ基布を得た。
よびエアバッグの特性を評価し、表1に示した。
部目ズレも小さくバッグ展開性に優れ、かつバッグ収納
性にも優れていた。 比較例4 総繊度が470dtex、96フィラメント、強度が
8.4cN/dtex、伸度が23.0%からなるナイ
ロン6・6繊維からなるフィラメント糸を用い、ウォー
タージェットルームにてタテ糸およびヨコ糸の織り密度
が48本/2.54cmの平織物を得た。次いで該織物
を160℃で1分間ヒートセットし、エアバッグ基布を
得た。
よびエアバッグの特性を評価し、表1に示した。
縫製部目ズレが大きいためバッグ展開性面で劣ってお
り、また、基布が硬くバッグ収納性面でも劣っていた。 実施例4 総繊度が470dtex、192フィラメント、強度が
8.6cN/dtex、伸度が22.5%からなるナイ
ロン6・6繊維からなるフィラメントを用い、エアージ
ェットルームにて、タテ糸の織り密度が48本/2.5
4cm、ヨコ糸の織り密度が46本/2.54cmの平
織物を得た。次いで、該織物を、アルキルベンゼンスル
ホン酸ソーダ0.5g/lおよびソーダ灰0.5g/l
を含んだ80℃温水浴中に3分間浸漬した後、130℃
で3分間乾燥させた後、粒径10mμの二酸化ケイ素を
固形分で3.2重量%、エポキシ樹脂を固形分で2.5
重量%、メラミン樹脂を固形分で2.5重量%含んだ樹
脂希釈液に含浸し、マングルにて、200kPaの圧力
にて絞り、160℃で2分間処理し、エアバッグ基布を
得た。
よびエアバッグの特性を評価し、表1に示した。
部目ズレも小さくバッグ展開性に優れ、かつバッグ収納
性にも優れていた。 比較例5 総繊度が470dtex、72フィラメント、強度が
8.4cN/dtex、伸度が23.0%からなるナイ
ロン6・6繊維からなるフィラメントを用い、エアージ
ェットルームにて、タテ糸の織り密度が48本/2.5
4cm、ヨコ糸の織り密度が46本/2.54cmの平
織物を得た。次いで該織物を160℃でヒートセット
し、エアバッグ基布を得た。
よびエアバッグの特性を評価し、表1に示した。
縫製部目ズレが大きいためバッグ展開性面で劣ってお
り、また、基布が硬くバッグ収納性面でも劣っていた。
ての必要な機械的特性を保持しつつ、低通気性やバッグ
収納性やバッグ耐熱性に優れ、かつ、縫製部目ズレの小
さいエアバッグ基布を提供でき、エアバッグによる乗員
保護システムを普及促進させることができる。
用サンプル図である。
方法を示す概略図である。
かけた時のバッグ厚さの測定方法を示す概略図である。
概略図である。
Claims (16)
- 【請求項1】合成繊維織物からなるエアバッグ基布にお
いて、本文中に規定する方法で測定されたときの、該織
物の長さ方向に伸長した後の通気度、および、該織物の
幅方向に伸長した後の通気度が、いずれも60cc/c
m2/sec以下であることを特徴とするエアバッグ基
布。 - 【請求項2】該織物の通気度が、いずれも30cc/c
m2/sec以下であることを特徴とする請求項1記載
のエアバッグ基布。 - 【請求項3】該織物が、本文中に規定する方法で測定し
たときの、縫製部目ズレが2.0mm以下であることを
特徴とする請求項1または2記載のエアバッグ基布。 - 【請求項4】該織物が、総繊度400〜500dte
x、単糸繊度4.0dtex以下の合成繊維フィラメン
トから構成されたカバーファクターが1800〜215
0の織物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
かに記載のエアバッグ基布。 - 【請求項5】該織物が、単糸繊度3.3dtex以下の
合成繊維フィラメント糸から構成された織物であって、
かつ、該織物の通気度が、いずれも20cc/cm2/
sec以下であることを特徴とする請求項1〜4のいず
れかに記載のエアバッグ基布。 - 【請求項6】該織物を用いてエアバッグを作成したとき
に、本文中で規定する収納性試験での10N荷重時のバ
ッグの厚さが40mm以下であり、かつ、該荷重解除時
のバッグ厚さが50mm以下であることを特徴とする請
求項1〜5のいずれかに記載のエアバッグ基布。 - 【請求項7】該織物が、抗目ズレを向上させる機能性化
合物が付着した織糸で構成されていることを特徴とする
請求項1〜6のいずれかに記載のエアバッグ基布。 - 【請求項8】該機能性化合物が、無機系ケイ素化合物で
あることを特徴とする請求項7に記載のエアバッグ基
布。 - 【請求項9】該無機系ケイ素化合物が、二酸化ケイ素で
あることを特徴とする請求項7または8に記載のエアバ
ッグ基布。 - 【請求項10】該機能性化合物の付着量が、0.1〜
3.0重量%であることを特徴とする請求項7または8
に記載のエアバッグ基布。 - 【請求項11】該機能性化合物の付着量が、0.4〜
1.0重量%であることを特徴とする請求項7または8
に記載のエアバッグ基布。 - 【請求項12】該機能性化合物が、無機系ケイ素化合物
を必須成分とする樹脂組成物であることを特徴とする請
求項7〜11のいずれかに記載のエアバッグ基布。 - 【請求項13】該樹脂組成物が、シリコーン樹脂、エポ
キシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステ
ル樹脂、アクリル樹脂およびフッ素樹脂から選ばれた少
なくとも一種を含むものであることを特徴とする請求項
12記載のエアバッグ基布。 - 【請求項14】該機能性化合物が、二酸化ケイ素とシリ
コーン樹脂の混合物であることを特徴とする請求項7〜
9のいずれかに記載のエアバッグ基布。 - 【請求項15】該二酸化ケイ素とシリコーン樹脂の混合
比率が、1対0.01〜0.10であることを特徴とす
る請求項14に記載のエアバッグ基布。 - 【請求項16】請求項1〜15のいずれかに記載のエア
バッグ基布で構成されていることを特徴とするエアバッ
グ。
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- 2001-01-26 JP JP2001018241A patent/JP4604359B2/ja not_active Expired - Fee Related
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