JP2002220479A - ゴム系複合材料およびそれを用いたゴム物品 - Google Patents
ゴム系複合材料およびそれを用いたゴム物品Info
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Abstract
成において、不織布と被膜との間の密着性を高め、これ
により不織布とゴムとの接着性を向上して、タイヤやベ
ルト等のゴム物品の補強材として使用した場合に、該ゴ
ム物品の耐久性を高めることができるとともに、軽量化
を図ることのできるゴム系複合材料およびそれを用いた
ゴム物品を提供する。 【解決手段】 不織布と、該不織布表面に形成された被
膜と、該被膜と接着し、前記不織布を被覆するゴムとか
らなるゴム系複合材料において、該不織布が、低圧プラ
ズマ法またはコロナ放電により表面処理されているゴム
系複合材料である。
Description
びそれを用いたゴム物品に関し、詳しくは、タイヤやベ
ルト等のゴム物品の補強材として使用した場合に、該ゴ
ム物品の耐久性を高めることができるとともに、軽量化
を図ることのできるゴム系複合材料およびそれを用いた
ゴム物品、特にはタイヤに関する。
合材料の補強材としては、従来より有機繊維コードやス
チールコードが広く用いられている。この場合、ゴムと
補強材とが強固に接着していることは、その製品の耐久
性の面から重要なことである。従って、従来、有機繊維
コードとゴムとの複合材においては、両者の接着性を高
めるために、レゾルシン・ホルムアルデヒド縮合物/ラ
テックス(RFL)接着剤中への有機繊維コードのディ
ップ処理が行われていた。また、スチールコードとゴム
との複合材においては、両者の接着性を高めるために、
スチールコードに各種メッキ処理を施すことが一般に行
われていた。
系複合材料の補強材として、有機繊維コードやスチール
コードの他に、不織布を用いることも知られている。例
えば、特開平10−53010号公報においては、乗り
心地性能や耐久性といったラジアルタイヤ本来の性能を
損なうことなく、また製法を複雑化することなく、タイ
ヤサイドウォール部の剛性を高めてタイヤの操縦安定性
を向上させるために、カーカス層とサイドウォール部と
の間に、不織布を用いたゴム−フィラメント繊維複合体
を適用することが提案されている。
能が注目され、最近では、タイヤ以外の剛性や耐久性が
求められるゴム物品への不織布の適用が検討されてきて
いる。また、従来補強材を含まない構造のゴム系複合材
料においても、不織布を伴う補強材を用いることによ
り、設計の自由度が広がるとともに、高い耐久性が得ら
れることが期待される。
として用いる場合、従来の有機繊維コードにおいて適用
されていたRFL接着剤中への有機繊維コードのディッ
プ処理や、スチールコードにおいて適用されていたメッ
キ処理を適用して接着性を高めることはできなかった。
これは、これらの処理を不織布に施すと、不織布が目詰
りを起こしてフィルム状になってしまい、ゴムと合わせ
たときの不織布とゴムとの接触面積が小さくなって、所
望の効果を得ることができなくなるためである。このた
め、不織布とゴムとの接着性を向上するための方法とし
て、不織布表面上にゴムとの接着性を有する金属膜等の
被膜を形成する技術が提案されている。
不織布上への被膜形成処理では、ゴム系複合材料をゴム
物品として実使用する際の耐久性において十分なもので
はなく、不織布とゴムとの間の接着性をより高めるため
に、不織布表面上への被膜の形成において、両者のより
良好な密着性を得るための技術が求められていた。
して、不織布とゴムとの間の接着材としての被膜形成に
おいて、不織布と被膜との間の密着性を高め、これによ
り不織布とゴムとの接着性を向上して、タイヤやベルト
等のゴム物品の補強材として使用した場合に、該ゴム物
品の耐久性を高めることができるとともに、軽量化を図
ることのできるゴム系複合材料およびそれを用いたゴム
物品を提供することにある。
を解決するために鋭意検討した結果、不織布表面上への
被膜形成のための前処理として、不織布表面に対し所定
の表面処理を施すことにより、不織布と被膜との間の密
着性を向上させることができ、耐久性に優れたゴム物品
が実現できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
のゴム系複合材料は、不織布と、該不織布表面に形成さ
れた被膜と、該被膜と接着し、前記不織布を被覆するゴ
ムとからなるゴム系複合材料において、該不織布が、低
圧プラズマ法またはコロナ放電により表面処理されてい
ることを特徴とするものである。
強材として使用したことを特徴とするゴム物品、特には
タイヤを提供するものである。
として用いたゴム物品の耐久性を損なうことなく該ゴム
物品の剛性を高めることができる。特に、ラジアルタイ
ヤの場合、かかるゴム系複合材料をタイヤサイドウォー
ル部分に適用した場合、該サイドウォール部の剛性を高
め、タイヤの操縦安定性を向上させることができる。
具体的に説明する。まず、本発明において適用し得る不
織布は、カーディング法、抄紙法、エアレイ法、メルト
ブロー、スパンボンド法などにより作製されたウェブで
ある。メルトブロー、スパンボンド法以外のウェブにお
ける繊維の結合方法として、熱融着法、バインダによる
方法、水流または針の力で繊維を交絡させる水流絡合
法、ニードルパンチ法を好適に利用することができる。
とりわけ水流または針で繊維を交絡させる水流絡合法、
ニードルパンチ法およびメルトブロー、スパンボンド法
により得られた不織布が好適である。
ルロースなどの天然高分子繊維、脂肪族ポリアミド、ポ
リエステル、ポリビニルアルコール、ポリイミド、芳香
族ポリアミドなどの合成高分子繊維、およびカーボン繊
維、ガラス繊維、スチールワイヤのうちから選択される
一種又は複数種の繊維を混合することができる。また、
隣接層と素材が異なる多層構造のフィラメント繊維でも
よい。更に、異なる材質を内層と外層に配置した芯鞘構
造、あるいは米字型、花弁型、層状型等の複合繊維も用
いることができる。
フィラメントの間までゴムが含浸する構造を有している
こと、そして比較的長い距離、広い範囲でフィラメント
繊維とゴムが相互に連続層を形成できる構造を有してい
ることが重要な基本的要件である。このため、フィラメ
ント繊維の直径または最大径は、好ましくは0.1〜1
00μm、より好ましくは0.1〜50μmの範囲内で
ある。但し、その断面形状は円状のもの、または円と異
なる断面形状のもの、中空部を有するもの等を用いるこ
とができる。
くは8mm以上、より好ましくは10mm以上である。
かかるフィラメント繊維の長さが8mm未満では、繊維
フィラメント−繊維フィラメント間のからみ合いが十分
でなく、補強層としての強度を保持できなくなる。
は、好ましくは10〜300g、より好ましくは10〜
100gの範囲内である。不織布の目付質量が10g未
満では不織布自体の均一性を維持することが困難となっ
てムラの多い不織布となり、加硫後の不織布/ゴム複合
体とした時の強度、剛性、破断伸度のバラツキが大きく
なるため、好ましくない。一方、300gを超えるとゴ
ムの流動性にもよるが、不織布内部の空隙にゴムが浸透
しなくなり、例えば、タイヤ部材として考えた場合、ゴ
ム−不織布複合体の耐剥離性の観点から好ましくない。
し、被膜を形成する際の前処理として、低圧プラズマ法
またはコロナ放電による表面処理を行う。これら処理を
施すことにより、不織布と被膜との密着性を高めること
ができ、ゴム物品に用いた際の耐久性を格段に向上する
ことが可能となる。
ては、特に制限はされないが、好適には以下に述べる通
りである。雰囲気ガスとしては、例えば、Ar、He、
Ne、Kr、O2、H2O、N2、NH3、CH4等の有機
物、空気、CO2、CF4、SF6等を挙げることがで
き、これらのうち2種類以上を混合して用いてもよい。
特に好ましいのは、Ar、O 2である。
のいずれを用いることもできる。電源周波数(電極へ供
給)は、公知の直流、交流のいずれを用いてもよく、一
般に、直流電源、低周波(lf)電源、高周波(rf)
電源、マイクロ波電源などが用いられるが、パルス電源
を用いてもよい。高周波未満の周波数では電極が必要で
あるが、高周波放電では、内部電極型、外部電極型、誘
導電場型(コイル)を用いることができる。
にバイアス電圧を印加してもよい。その場合、直流、交
流いずれのバイアスも可能である。交流の場合、パル
ス、または高周波(rf)が好ましい。直流の場合、好
ましくは−1kV〜+1kVの電圧範囲である。
ればいかなる値でもよいが、好ましくは1×10-2Pa
〜5×103Paである。また、不織布1m2あたりに投
入される電力密度としては、30W/m2〜3000W
/m2、時間は1秒〜1000秒の範囲で、必要に応じ
て選択する。
制限はないが、好適には以下の条件に従う。雰囲気ガス
は、通常大気であるが、必要に応じて上述の低圧プラズ
マの場合と同様のガスを用いることもできる。また、電
源周波数(ターゲットへ供給)としては、公知の直流、
交流のいずれを用いてもよく、一般に、数〜数十kHz
程度の交流が好適である。不織布1m2あたりに投入さ
れる電力密度および時間は、上述の低圧プラズマの場合
と同様であり、それぞれ30W/m2〜3000W/
m2、および、1秒〜1000秒の範囲で必要に応じて
選択することができる。
およびコロナ放電以外に、例えば、アーク放電による表
面処理や火炎処理を適用することもできる。但し、この
場合には、不織布に熱的なダメージを与えない程度で行
うことが重要となる。また、必要に応じて、メタノー
ル、エタノール、アセトン、トルエン等の有機溶剤にて
洗浄を行ってもよく、熱処理(例えば、80℃〜140
℃、1sec〜104sec)を、空気、窒素または酸
素中で行うこともできる。本発明において特に好適なの
は、前述の低圧プラズマおよびコロナ放電である。
理の非対称性のために不織布両面を十分に処理しがたい
場合には、必要に応じて両面に行うことも可能である。
表面、即ち、不織布を構成するフィラメント表面に、被
膜を形成する。被膜の形成は、物理的気相成長法(PV
D)または化学的気相成長法(CVD)により行うこと
が好ましく、この場合、無溶剤であるために環境への汚
染が少ないという利点がある。また、気相での成膜であ
るために、従来のディップ処理やメッキ処理のように、
不織布を目詰りさせることがない。
空蒸着法、例えば、抵抗加熱蒸着、電子ビーム加熱蒸
着、分子線エピタキシー法、レーザーアブレーション
法、スパッタ法(例えば、直流スパッタ、高周波スパッ
タ、マグネトロンスパッタ、ECRスパッタ)、イオン
ビーム、イオンプレーティング法、例えば、高周波イオ
ンプレーティング、イオン化クラスタビーム成膜法、ま
たはイオンビーム法等が挙げられ、また、CVD法とし
ては、熱CVD法、例えば、常圧CVD、減圧CVD、
有機金属CVD、光CVD法、またはプラズマCVD
法、例えば、直流プラズマCVD、高周波プラズマCV
D、マイクロ波プラズマCVD若しくはECRプラズマ
CVD等が挙げられる。これらのうち、スパッタ法が好
適に用いられ、特に好適には、マグネトロンスパッタ法
である。
に、基材である不織布表面の温度が低温での成膜が可能
であることが挙げられる。第2には、通常は成膜時の動
作圧力が5×10-2Pa〜1×101Paと比較的高
く、不織布からのアウトガスによる影響が少ないことで
ある。第3には、ターゲットからスパッタした粒子が直
進して基材である不織布表面に到達する前にアルゴン
(Ar)等の雰囲気ガスにより散乱される可能性が高い
ために、「回り込み」が起きやすいことが挙げられる。
即ち、この「回り込み」の効果により、不織布が極めて
複雑な形状をしているにもかかわらず、不織布のターゲ
ットに面していない部分や陰になっている部分にも良好
に成膜を行うことができる。
ッタ条件としては、例えば、雰囲気ガスは、不活性ガ
ス、例えば、Ar、He、Ne、Kr、特にはArに対
し、必要に応じて反応ガス、例えば、酸化系の場合はO
2、H2O等、窒化系の場合はN 2、NH3等、また炭化系
の場合はCH4等を混ぜてもよい。反応ガスと不活性ガ
スとの混合比(供給ガスの体積比)は、100/0〜0
/100(不活性ガス/反応ガス)、 好ましくは10
0/0〜20/80である。
である不織布付近にバイアス電圧を印加してもよい。そ
の場合、直流、交流いずれのバイアスも可能である。交
流の場合、パルス、または高周波(rf)が好ましい。
直流の場合、好ましくは−1kV〜+1kVの電圧範囲
である。
かなる値でもよいが、好ましくは1×10-2Pa〜5×
102Pa、より好ましくは5×10-2Pa〜5×101
Paである。また、電源周波数(ターゲットへ供給)は
公知の直流、交流のいずれを用いてもよい。一般に、直
流電源、高周波(rf)電源などが用いられるが、パル
ス電源を用いてもよい。ターゲットと基材の間に誘導性
プラズマを発生させてスパッタ中の粒子を活性化する、
いわゆるイオン化マグネトロンスパッタ(ionize
d magnetron sputtering)や、
直流高周波重畳型電源でのスパッタも可能である。
の平均膜厚は、好ましくは5×10 -10m〜1×10-5
m、より好ましくは1×10-9m〜5×10-7mであ
る。この膜厚が薄すぎると接着性が不十分となり、一
方、厚すぎると被膜の内部応力により基材から剥離する
傾向がある。かかる被膜は、不織布の繊維表面に硫化反
応に必要なだけ形成されていればよく、必ずしも均一形
成されている必要はない。成膜中、あるいは成膜後に、
大気中にさらした際に空気中の酸素や水蒸気と反応し
て、被膜中に酸素や水素などの不純物が混入することが
ある。また、必要に応じて、成膜後にさらに、プラズマ
処理、イオンインプランテーション、イオン照射、熱処
理などを施して、被膜の表面状態、反応性、内部応力等
を向上させてもよい。
硫黄と反応可能な金属または金属化合物であり、合金、
酸化物、窒化物も含まれ、ゴム加硫時にゴム中の硫黄と
硫化反応する材料であればいかなるものでもよい。例え
ば、Co、Cu、Zn、Cr、Al、Ag、Ni、P
b、Si、Ti、Wやこれらのうち2種類またはそれ以
上からなる合金、さらにはこれらの酸化物、窒化物、炭
化物、硫化物、硫酸化合物などの化合物を用いることが
できる。特に、Co、Co/Cr合金、Cu/Zn合
金、Cu/Al合金等の金属、合金、またはこれらの酸
化物を好適に用いることができる。より好ましくは、C
oまたはCoの酸化物である(特開昭62−87311
号、62−246278号、特開平1−290342号
公報参照)。ここで、酸化物、窒化物、炭化物等の化合
物は、化学量論的な値により得られたものであってもそ
うでなくてもよい。好ましくは、化学量論的な値に比べ
金属元素の比率が大きいものとする。
て加熱圧着する際、ゴム加硫時に上述の被膜とゴムとの
硫化反応により接着が生ずると考えられる。ここで、加
硫と硫化は競合反応であり、両者が好適に行われるため
には反応性のマッチングが必要である。スパッタ成膜で
は、成膜時に、Ar等の不活性ガスに加えて、酸素、窒
素等の反応ガスを適量加えて適度な硫化反応性を持つ化
合物薄膜を形成することが容易である。
複合化は、プレスまたはロールなどによりシート状未加
硫ゴム組成物を上下両面または片面から圧着して、不織
布内部の空気をゴムと置換することにより行われる。
は、特に制限されるべきものではなく、例えば、タイヤ
やベルトにおいて慣用されているゴム組成物を好適に用
いることができる。よって、ゴム成分としては天然ゴム
および合成ゴムのいずれでもよく、また加硫剤、加硫促
進剤、補強材、老化防止剤、軟化剤等を適宜配合するこ
とができる。
品の一実施の形態に係るラジアルタイヤの横断面を図1
に示す。このタイヤでは、コード方向がタイヤ1のラジ
アル方向に向く一層のカーカス層2の両端末が左右一対
のビードワイヤ3a、3bの周りに巻回されて折り返さ
れ、該カーカス層2のタイヤ半径方向の上部に2層のス
チールベルト4がリング状に配置され、更にその上部の
タイヤ踏面部5にはトレッドゴム6が配置されている。
また、トレッドゴム6の両サイドのカーカス層上には、
ゴム系複合材料8a、8bを介してサイドウォールゴム
7a、7bが貼着されている。この例では、ゴム系複合
材料8a、8bが、カーカス層2とサイドウォールゴム
7a、7bとの間にて、夫々ビードフィラー9a、9b
の上端からベルト部の最大幅端近傍に至るまで配設され
ている。
は、カーカス層とサイドウォールとの間あるいはカーカ
ス層とインナーライナー層との間にて、ビード部下端か
らベルト部の最大幅端に至るまでの間の少なくとも10
mm以上にわたり配設されてなる。10mm未満である
と操縦安定性向上の効果が十分でなく、好ましくない。
する。不織布(繊維種:ポリエステル、繊維径:25μ
m、目付質量:40g/m2、厚さ:5mm)の表面
(両面)を、下記の表1に示す条件にて低圧プラズマ法
またはコロナ放電により前処理した後、表2に示す条件
にてCoターゲット(純度3N)をスパッタして、Co
およびその酸化膜を両面に成膜した。尚、表1に示す前
処理における電力密度は不織布1m2あたりに投入され
る電力とした。また、比較例1および2として、前処理
なしでCo成膜を施した不織布および前処理もCo成膜
も施さなかった不織布を夫々用意した。
で被覆一体化したゴム系複合材料を補強部材層として、
図1に示すように、カーカス層とサイドウォールとの間
にて夫々ビードフィラーの上端から50mmにわたり貼
り付けした。このようにして得られた、未加硫ゴム複合
材料を繊維補強部材層として適用した生タイヤを成型
し、続いて加硫成型を施し、タイヤサイズ195/60
R15、カーカスプライPET1670dtex/2の
ラジアルタイヤを夫々試作した。また、従来例として、
不織布ではなく繊維コードの簾織りを補強部材層として
適用した以外は同様にしてラジアルタイヤを試作した。
これらタイヤについて、操縦安定性試験および高荷重ド
ラム耐久性試験を以下のようにして実施した。
F2000cc)に装着し、速度40〜120km/h
で直進、レーンチェンジの条件にて実車走行を行い、ド
ライバーのフィーリングにより操縦安定性を評価した。
評価はコントロールとしての従来例との対比で以下に示
すように区分し、その合計点数をコントロールを100
とした指数で表示した。 0:変わらない +2:やや良いと思われる +4:やや良い +8:良い
5℃±2℃の室内中でJATMA規格の最大空気圧に調
整後、24時間放置し、空気圧の再調整を行い、JAT
MA規格の最大荷重の2倍荷重をタイヤに付加し、直径
1.7mのドラム上で速度60km/hで走行させ、故
障発生までの走行距離を測定した。結果は、従来例のタ
イヤの故障に至るまでの走行距離を100として指数表
示した。数値が大なる程結果が良好である。得られた結
果を下記の表3に示す。
ば、不織布と被膜との密着性、ひいては不織布とゴムと
の接着性が高まり、タイヤやベルトコンベア等のゴム物
品の補強材として使用した場合に、該ゴム物品の耐久性
を向上することができるとともに、軽量化を図ることが
できる。特に、これをラジアルタイヤのサイドウォール
部の補強材として使用した場合には、走行耐久性ととも
に、操縦安定性が大幅に改善される。
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 不織布と、該不織布表面に形成された被
膜と、該被膜と接着し、前記不織布を被覆するゴムとか
らなるゴム系複合材料において、該不織布が、低圧プラ
ズマ法またはコロナ放電により表面処理されていること
を特徴とするゴム系複合材料。 - 【請求項2】 前記被膜が、物理的気相成長法(PV
D)または化学的気相成長法(CVD)により形成され
ている請求項1記載のゴム系複合材料。 - 【請求項3】 前記物理的気相成長法(PVD)として
スパッタ法を用いた請求項2記載のゴム系複合材料。 - 【請求項4】 前記被膜が、コバルトまたはコバルト酸
化物からなる請求項1〜3のうちいずれか一項記載のゴ
ム系複合材料。 - 【請求項5】 請求項1〜4のうちいずれか一項記載の
ゴム系複合材料を補強材として使用したことを特徴とす
るゴム物品。 - 【請求項6】 請求項1〜4のうちいずれか一項記載の
ゴム系複合材料を補強材として使用したことを特徴とす
るタイヤ。
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