JP2002212232A - エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法 - Google Patents
エチレン−α−オレフィン系共重合体の製造方法Info
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Abstract
−α−オレフィン系ランダム共重合体の製造方法であっ
て、多種、多様な加工形態に対応すべく、自由に分子量
分布を調節でき、高活性条件でエチレン−α−オレフィ
ン系ランダム共重合体を製造する方法。 【解決手段】 下記成分(a)と下記成分(b)と
(c)の内の少なくとも1成分とを重合させて得られる
共重合体であり、かつゲル・パーミエイション・クロマ
トグラフィー(GPC)測定におけるQ値(重量平均分
子量/数平均分子量)が3.0以上である共重合体の製
造方法であって、少なくとも1つのシクロペンタジエニ
ル骨格を持つ配位子が、二座配位している遷移金属錯体
を少なくとも2種類用いてなる触媒の存在下に重合する
ことを特徴とする共重合体の製造方法。 (a):エチレン (b):炭素数3〜20のα−オレフィン (c):ポリエン
Description
く、加工性に優れたエチレン−α−オレフィン系ランダ
ム共重合体の製造方法に関するものである。また、多
種、多様な加工形態に対応すべく自由に分子量分布を調
節でき(Hの値を種々コントロ−ルすることに対応す
る)、かつ、高活性条件でエチレン−α−オレフィン系
ランダム共重合体を製造する方法に関するものである。
ンランダム共重合体は耐熱性、耐候性、耐オゾン性等の
優れた特性を有しているため、自動車用材料、建築材
料、工業用材料、電線用材料などとして広く用いられて
おり、従来からバナジウム系触媒により製造されてい
る。
共重合体は、分子量分布が狭く加工性が悪い。この欠点
を改良する方法としてたとえば、重合槽を多段として分
子量や組成の異なるポリマーを製造する方法が知られて
いるが、現実には目的に合致した分子量分布、組成のポ
リマーを得ることは難しい他、各重合槽で生産するポリ
マー比率を制限する必要が生じるため、反応槽の生産性
を著しく低下させるという問題を有していた。また、特
殊なアルコ−ル変性タイプのバナジウム触媒を用いた場
合、分子量分布の広いEPDMが得られることは知られ
ているが(特開昭61−4708号公報)、触媒効率
(単位バナジウム触媒あたりのポリマ−生産量)が低
く、多大な触媒コストがかかるという難点があった。
高分子量のポリマ−と、低分子量のポリマ−を各種混練
機を用いてブレンドする手法も知られているが、広い分
子量分布のポリマ−を得るには、極端に分子量の異なる
ポリマ−をブレンドする必要がある上(分子量が異なる
ほど均一に混練することは困難である)、ポリマ−ブレ
ンドという単位操作も増えることになり、工業的に不利
な点が多かった。
触媒を使用したエチレン−α−オレフィン−非共役ポリ
エンランダム共重合体の製造方法もいくつか提案されて
いるが、この方法により製造されるポリマーの分子量分
布も、従来のバナジウム系触媒で得られる共重合体と同
様極めて狭く、従って加工性に大きな問題があるという
欠点を有している。
明が解決しようとする課題は、分子量分布が広く、加工
性に優れたエチレン−α−オレフィン系ランダム共重合
体の製造方法を提供することにある。また、更に、多
種、多様な加工形態に対応すべく自由に分子量分布を調
節でき(Hの値を種々コントロ−ルすることに対応す
る)、かつ、高活性条件でエチレン−α−オレフィン系
ランダム共重合体を製造する方法を提供することにあ
る。
記成分(a)と下記成分(b)と(c)の内の少なくと
も1成分とを重合させて得られる共重合体であり、かつ
ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(GP
C)測定におけるQ値(重量平均分子量/数平均分子
量)が3.0以上である共重合体の製造方法であって、
少なくとも1つのシクロペンタジエニル骨格を持つ配位
子が、二座配位している遷移金属錯体を少なくとも2種
類用いてなる触媒の存在下に重合することを特徴とする
共重合体の製造方法に係るものである。 (a):エチレン (b):炭素数3〜20のα−オレフィン (c):ポリエン
る。
オレフィンである。
上のモノマーを用いることもできる。α−オレフィンの
具体例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−
ノネン、1−デセン等の直鎖状オレフィン類、3−メチ
ル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチ
ル−1−ペンテン等の分岐オレフィン類、ビニルシクロ
ヘキサン等が例示される。好ましくは、プロピレン、1
−ブテンであり、特に好ましくはプロピレンである。
制限はない。
リエン、共役ポリエンモノマーを用いることができる
が、具体的には、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキ
サジエン、1,5−ヘプタジエン、1,6−ヘプタジエ
ン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、
1,7−ノナジエン、1,8−ノナジエン、1,8−デ
カジエン、1,9−デカジエン、1,12−テトラデカ
ジエン、1,13−テトラデカジエン、3−メチル−
1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,5−ヘキサジ
エン、3−エチル−1,4−ヘキサジエン、3−エチル
−1,5−ヘキサジエン、3,3−ジメチル−1,4−
ヘキサジエン、3,3−ジメチル−1,5−ヘキサジエ
ン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−プロピリ
デン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネ
ン、2,5−ノルボルナジエン、7−メチル−2,5−
ノルボルナジエン、7−エチル−2,5−ノルボルナジ
エン、7−プロピル−2,5−ノルボルナジエン、7−
ブチル−2,5−ノルボルナジエン、7−ペンチル−
2,5−ノルボルナジエン、7−ヘキシル−2,5−ノ
ルボルナジエン、7,7−ジメチル−2,5−ノルボル
ナジエン、7,7−メチルエチル−2,5−ノルボルナ
ジエン、7−クロロ−2,5−ノルボルナジエン、7−
ブロモ−2,5−ノルボルナジエン、7−フルオロ−
2,5−ノルボルナジエン、7,7−ジクロロ−2,5
−ノルボルナジエン、1−メチル−2,5−ノルボルナ
ジエン、1−エチル−2,5−ノルボルナジエン、1−
プロピル−2,5−ノルボルナジエン、1−ブチル−
2,5−ノルボルナジエン、1−クロロ−2,5−ノル
ボルナジエン、1−ブロモ−2,5−ノルボルナジエ
ン、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタ
ジエン、(ピペリン)、2,3−ジメチル−1,3−ブ
タジエン、1,3−ヘキサジエンなどをあげることがで
きる。更に下記の構造の環状ジエンもあげられる。
種又は2種以上組み合せて用いることがもできる。入手
性の観点からは、現在EPDMで多用されている5−エ
チリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、
1,4ヘキサジエンが好ましい。特に環構造に歪みを持
つ環状ポリエンであるノルボルナジエン誘導体、ジシク
ロペンタジエンは、比較的少量の添加で長鎖分岐を付与
でき、分子量分布を広げるという効果もあり、加工性の
更なる改良を達成でき好ましい。
クロペンタジエニル骨格を有する配位子が二座配位して
いる遷移金属錯体を少なくとも2種類用いてなる触媒の
存在下、上記の成分(a)と、上記成分(b)、(c)
の内の少なくとも1成分とを重合させて得られるもので
ある。
格を有する配位子が二座配位している遷移金属錯体を少
なくとも2種類用いた場合、高分子量のポリマ−成分を
得易い上、遷移金属錯体のコモノマ−の共重合性が類似
しているため、得られるポリマ−組成のコントロ−ルが
容易であり任意の共重合体を得ることができる。一方、
配位子が二座配位している上記金属錯体と二座配位して
いない金属錯体との組み合せでは、二座配位していない
金属錯体のコモノマ−共重合性が低く、極端な組成分布
をもつポリマ−を生成しやすく、例えば、溶液重合を実
施した場合に、ポリマ−の一部が析出する等、均一重合
が実施できない場合がある。また、少なくとも1つのシ
クロペンタジエニル骨格を有する配位子が二座配位して
いない金属錯体を2種類用いた場合には、十分な高分子
量ポリマ−成分が得られない為に分子量分布を広げるこ
とができず、本願の目的を達成することは困難である。
少なくとも2種類(例えば(A1)と(A2))用いる
ことを特徴としているが、A1のCP環の水素以外の置
換基の数<A2のCP環の水素以外の置換基の数なる関
係を満たしている必要がある。該関係が満たされない場
合、得られる共重合体の分子量分布が十分に広がらず、
本発明の目的とするポリマ−が得られない。
I]のどれにあてはまる遷移金属錯体を用いても本願の
目的を達成し得るが、[I]の構造の錯体の方が、合成
上、均一な構造が得易く、工業的には好ましい。なお、
[I]の錯体が、意図しない副反応等で一部[II]、
[III]の構造に変化した混合物を用いても本願の目的
は達成し得るものである。
るためには、A1におけるJ(一般式[I]〜[III]
における)の元素は炭素、A2におけるJの元素がケイ
素であることが好ましい。
好適な触媒の例としては、特開平11−293047号
公報に詳細に開示されているが、好ましい具体例として
は、A1としてイソプロピリデン(シクロペンタジエニ
ル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノ
キシ)チタニウムジクロライド、A2としてジメチルシ
リル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−te
rt−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウ
ムジクロライドを例示することができる。
二座配位していないメタロセン錯体を用いた場合、著し
い組成分布を生じ、均一な溶液重合を実施できない場合
がある。
ば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン
等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭
化水素、又はメチレンジクロライド等のハロゲン化炭化
水素を溶媒として用いる溶媒重合、又はスラリー重合、
ガス状のモノマー中での気相重合等が可能であり、ま
た、連続重合、回分式重合のどちらでも可能である。重
合温度は、−50〜250℃の範囲を取り得るが、特
に、−20〜200℃の範囲が好ましく、重合圧力は、
常圧〜100kg/cm2Gが好ましい。重合時間は、
一般的に、使用する触媒の種類、反応装置により適宜決
定されるが、1分間〜20時間の範囲を取ることができ
る。また、重合体の分子量を調節するために水素等の連
鎖移動剤を添加することもできる。
としては、たとえば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等
の脂肪族炭化水素を溶媒として用いる溶媒重合があげら
れる。重合は連続式又はバッチ式いづれでもよい。重合
を1槽重合で行うことのみで、本発明の本質的な部分は
達成され得るが、2槽以上の反応器を並列あるいは直列
に接続したものでおこなってもよい。また、この場合、
少なくとも1つのシクロペンタジエニル骨格を有する配
位子が二座配位している遷移金属錯体として、例えば1
槽目でA2触媒のみを使用した重合を行い、かつ2槽目
でA1触媒を追加して重合を行ってもよい。
たすことが好ましい。 (I)溶液重合であること (II)重合温度が0〜200℃であること (III)滞留時間が5〜120分であること (IV)重合槽圧力が常圧〜100kg/cm2Gの範囲
内であること
て重合体が溶解する30℃以上160℃以下、重合圧力
0kg/cm2G以上50kg/cm2G以下の条件下で
重合を行う低温低圧溶液法共重合体製造反応装置におい
て、効率よく製造することができる。
由来単位/α−オレフィン由来単位の重量比は95/5
〜95/5であり、好ましくは85/15〜50/50
であり、特に好ましくは80/20〜60/40であ
る。該モル比が高過ぎると樹脂状となる傾向があり、均
一な溶液重合が困難となる上、低分子量成分がポリマ−
表面にブリ−ドする傾向がみられ、実用上好ましくな
い。低過ぎると強度が不足する傾向があり、ペレットと
して用いる場合に互着等の問題が生ずる。
は0〜50(g/100gポリマー)であるが、樹脂改
質用途等、臭気が無い方が好ましい用途に対しては、よ
う素価0(非共役ポリエンは重合系に添加しない)〜3
が好ましい。よう素価が3以上の場合、ポリエンモノマ
−臭が顕著となり、好ましくない。一方、加硫ゴムとし
て用いる場合については、好ましくは1〜40であり、
更に好ましくは3〜35である。よう素価が低過ぎると
加硫に困難をきたす場合があり、高すぎると耐候性に劣
る場合がある。
中、70℃で測定した極限粘度[η]が0.5〜10d
l/gであり、好ましくは0.8〜8dl/gであり、
更に好ましくは1.0〜5の範囲である。該極限粘度が
低すぎると強度が不足する傾向があり、高すぎると加工
性が低下する傾向にある。
ーミエイション・クロマトグラフィー(GPC)測定に
おけるQ値(重量平均分子量/数平均分子量)が3.0
以上であり、好ましくは3.5以上であり、更に好まし
くは4.0以上である。該値が低すぎると、加工性の改
良が不十分となる。また、分子量分布曲線が2つ以上の
ピ−クを持つ(バイモ−ダル又はマルチモ−ダルの分子
量分布を持つ)方が、加工性の点で更に好ましい。
定における高分子量のピ−クの高さ(X1)と低分子量
ピ−クの高さ(X2)の比H(=X1/X2)が0.2
〜7.0であることが好ましく、特に樹脂改質用途に用
いる場合には、2.0〜7.0であることが更に好まし
い。Hの値が小さすぎても、大きすぎても加工性を損ね
ることになる。また、Hの値が大きい方が、低分子量成
分を多く有することに相当し、ブリ−ド性が悪化する。
なお、分子量分布曲線のピ−クが3つ以上存在する場合
は最も高分子量のピ−クの高さをX1、最も低分子量の
ピ−クの高さをX2とする。
における連鎖長100オングストロ−ム以下の低分子量
部の面積が3%以下であることが好ましい。これ以上の
数値である場合、結晶性を有する共重合体組成ではブリ
−ドが発生し易くなり、好ましくない。
に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。 [I]測定方法 実施例における重合体の性質は、下記の方法によって測
定した。 (1)プロピレン含有量、ブテン含有量、ヘキセン含量 赤外分光光度計(日本分光工業社製 IR−810)を
用いて赤外吸収スペクトル(IRスペクトル)により、
ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン/プロピレン
共重合体(50:50)を標準品として用いて測定し
た。測定サンプルは、ホットプレス機を用いて約0.1
mmのフィルムとして測定した。測定値は文献値(赤外
吸収スペクトルによるポリエチレンのキャラクタリゼー
ション 高山、宇佐美 等著 又は Die Makrom
olekulare Chemie,177,461
(1976)Mc Rae,M.A.,MadamS,
W.F.等著)に順じ1155cm-1の吸収ピーク(メ
チル分岐)をマーカーとして3回測定した値の平均値と
した。ブテン含有量については、同様の方法で、770
cm-1の吸収ピーク(エチル分岐)をマーカーとして3
回測定した値の平均値を求めた。また、ヘキセン含量に
ついても同様に1378cm-1の吸収ピーク(ヘキセン
のメチル分岐)をマーカーとして3回測定した値の平均
値を求めた。 (2)よう素価 共重合体を熱プレスして厚み0.5mmのフィルム状に
成形し、ついで赤外分光計を用いて、ジシクロペンタジ
エン及び5−エチリデン−2−ノルボルネン由来のピー
ク(波数1611cm-1、1688cm-1)透過度を求
め、共重合体中の二重結合のモル含量を算出し、よう素
価に換算した。 (3)分子量及び分子量分布 ゲル・パーミュエーション・クロマトグラフ(Wate
r社製 150C/GPC装置)により行う。溶出温度
は140℃、使用カラムは、昭和電工社製、Shode
x Packed ColumnA−80M、分子量標
準物質はポリスチレン(たとえば、東ソー社製、分子量
500−8,400,000)を用いた。得られたポリ
スチレン換算重量平均分子量(Mw)、数平均分子量
(Mn)、更にこの比(Mw/Mn)を分子量分布(Q
値)とする。測定サンプルは約5mgの重合体を5ml
のo−ジクロロベンゼンに溶解し、約1mg/mlの濃
度とする。得られたサンプル溶液の400μlをインジ
ェクションし、溶出溶媒流速は1.0ml/minと
し、屈折率検出器にて検出した。Hの値はX1(高分子
量側のピ−ク野高さ)とX2(低分子量側野ピ−クの高
さ)より、H=X1/X2として算出した。また、連鎖
長100オングストロ−ム以下の低分子量部の面積は重
量法にて算出した。 (4)ブリ−ド性 共重合体を150℃にてプレス成形し、2mm厚シ−ト
を得た後、48時間静置し、シ−ト表面のブリ−ド性を
評価した。 ○:シ−ト表面は清浄であり、手で触れても粘着性が認
められない。 △:シ−ト表面がやや曇り、粘着性が認められる。 ×:シ−ト表面に油膜が観察される。
の方法に準じて行った。
を用いて連続的にエチレン、プロピレン、5−エチリデ
ン−2−ノルボルネンの共重合を行った。すなわち、重
合溶媒としてヘキサンを1L重合器に導入する。一方、
重合器上部からガス状モノマーとしてエチレンを8NL
/min、プロピレン1.2NL/min、分子量調節
の為に水素を0.1NL/minヘキサンにバブリング
させる形式で導入し、ウォ−タ−バスにて重合器内温を
30℃になるように調整した。続いて5−エチリデン−
2−ノルボルネン(ENB)を5mmol添加した。そ
の後、トリイソブチルアルミ(TIBA)を1mmol
添加し、A1としてイソプロピリデン(シクロペンタジ
エニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フ
ェノキシ)チタニウムジクロライドを0.001mmo
l、A2としてジメチルシリル(テトラメチルシクロペ
ンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−
2−フェノキシ)チタニウムジクロライドを0.005
mmol添加し、最後にトリフェニルメチルテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.005mmo
lを添加して重合を開始し、30分経過後に0.1gの
BHTを含むメタノ−ル10mlを添加して重合を停止
した。重合後のポリマ−溶液を濃縮し、メタノ−ル沈殿
法により共重合体を回収し、80℃にて12時間真空乾
燥を行った。3.63gの共重合体が得られた(A1+
A2触媒1mmolあたりに換算て2420g)。以上
の操作により、プロピレン含量37.5wt%、ヨウ素
価5のエチレン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノ
ルボルネン共重合体が得られ、GPC測定の結果、Q値
=6.3、H=1.2のバイモ−ダルの分子量分布を示
し、かつ連鎖長100オングストロ−ム以下の低分子量
成分が0.2%であった。分子量分布の広いかつブリ−
ドの無い共重合体が得られた。詳細な結果は表1にまと
めた。
の添加の有無、及びモノマ−種、水素、触媒のフィ−ド
量を変更した以外は基本的に同様な方法で重合した。多
様なHの値を示す広分子量分布の共重合体が重合可能で
あり、好みの用途に適した分子量分布に制御できること
が判明した。
の添加の有無、及びα−オレフィン種をヘキセン−1と
したこと、水素、触媒のフィ−ド量を変更したこと以外
は基本的に同様な方法で重合した。多様なHの値を示す
広分子量分布の共重合体が重合可能であり、好みの用途
に適した分子量分布に制御できることが判明した。
BA0.5mmolとトリメチルアルミ(TMA)0.
5mmolを併用した。また、A1として、シクロペン
タジエニルジルコニウムジクロライドを0.001mm
ol加えた以外は、基本的に実施例1と同様な方法で共
重合を行った。重合中に、一部のポリマ−が析出し、不
均一重合となり、重合活性も低い上、得られた共重合体
は分子量分布が狭いものであった。また、プレス成形後
の共重合体シ−ト表面は曇っており、ブリ−ドも観察さ
れた。詳細を表5に示した。
を添加せず、かつモノマ−、水素のフィ−ド量を表5に
示す値に変更した。更に、TIBAの替りにエチルアル
ミニウムセスキクロライドを0.4mmol、A1(A
2)の替りに、VO(OiPr)3を0.05mmoL
添加し(ボレ−トは添加せず)て重合を行った。得られ
た共重合体は、バイモ−ダルの広い分子量分を示した
が、重合活性が著しく低かった。詳細を表5に示した。
エニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フ
ェノキシ)チタニウムジクロライド (注2)A2としてジメチルシリル(テトラメチルシクロ
ペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル
−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド (注3)トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレート (注4)ブテンモノマ−フィ−ド(NL/min) (注5)ブテン含量(wt%) (注6)CP2ZrCl2 (注7)TIBA0.5mmol+TMA0.5mmol (注8)VO(OiPr)3 (注9)エチルアルミニウムセスキクロライド(EASC)
子量分布が広く、加工性に優れたエチレン−α−オレフ
ィン系ランダム共重合体の製造方法であって、多種、多
様な加工形態に対応すべく、自由に分子量分布を調節で
き(Hの値を種々コントロ−ルすることに対応する)、
高活性条件でエチレン−α−オレフィン系ランダム共重
合体を製造する方法を提供することができた。
Claims (7)
- 【請求項1】 下記成分(a)と下記成分(b)と
(c)の内の少なくとも1成分とを重合させて得られる
共重合体であり、かつゲル・パーミエイション・クロマ
トグラフィー(GPC)測定におけるQ値(重量平均分
子量/数平均分子量)が3.0以上である共重合体の製
造方法であって、少なくとも1つのシクロペンタジエニ
ル骨格を持つ配位子が、二座配位している遷移金属錯体
を少なくとも2種類用いてなる触媒の存在下に重合する
ことを特徴とする共重合体の製造方法。 (a):エチレン (b):炭素数3〜20のα−オレフィン (c):ポリエン - 【請求項2】 下記(1)〜(6)の条件を満たす請求
項1記載の共重合体の製造方法。 (1)共重合体中のエチレン由来単位/α−オレフィン
由来単位の重量比が95/5〜5/95であること (2)よう素価が50以下(g/100gポリマー)で
あること (3)キシレン中、70℃で測定した極限粘度[η]が
0.5〜10dl/gであること (4)ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー
(GPC)測定におけるQ値(重量平均分子量/数平均
分子量)が3.5以上であり、かつ分子量分布曲線が2
つ以上のピ−クを有する。 (5)GPC測定における高分子量ピ−クの高さ(X
1)と低分子量ピ−クの高さ(X2)の比H(=X1/
X2)が0.2〜7.0であること (6)GPC測定における連鎖長100オングストロ−
ム以下の低分子量部の面積が3%以下であること - 【請求項3】 GPC測定における高分子量ピ−クの高
さ(X1)と低分子量ピ−クの高さ(X2)の比H(=
X1/X2)が2.0〜7.0である請求項2記載の共
重合体の製造方法。 - 【請求項4】 Q値が4.0以上である請求項2記載の
共重合体の製造方法。 - 【請求項5】 (b)がプロピレン及び/又は1−ブテ
ンである請求項2記載の共重合体の製造方法。 - 【請求項6】 遷移金属錯体として、下記化学式[I]
〜[III]で表される遷移金属錯体(A1)及び遷移金
属錯体(A2)を使用する請求項1記載の共重合体の製
造方法。但し、(A1のシクロペンタジエニル環の水素
以外の置換基の数)<(A2のシクロペンタジエニル環
の水素以外の置換基の数)とする。 (上式一般式[I]〜[III]においてそれぞれ、M1は
元素の周期律表の第4族の遷移金属原子を示し、Aは元
素の周期律表の第16族の原子を示し、Jは元素の周期
律表の第14族の原子を示す。Cp1はシクロペンタジ
エン形アニオン骨格を有する基を示す。X1、X2、
R1、R2、R3、R4、R5及びR6はそれぞれ独立に、水
素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭素原子
数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子で置換されてい
てもよい炭素原子数7〜20のアラルキル基、ハロゲン
原子で置換されていてもよい炭素原子数6〜20のアリ
ール基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子
数1〜20の置換シリル基、ハロゲン原子で置換されて
いてもよい炭素原子数1〜20のアルコキシ基、ハロゲ
ン原子で置換されていてもよい炭素原子数7〜20のア
ラルキルオキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよ
い炭素原子数6〜20のアリールオキシ基又は炭素原子
数2〜20の2置換アミノ基を示す。X3は元素の周期
律表の第16族の原子を示す。R1、R2、R3、R4、R
5、R6は任意に結合して環を形成していてもよい。二つ
のM1、A、J、Cp1、X1、X2、X3、R1、R2、
R3、R4、R5及びR6はそれぞれ同じであっても異なっ
ていてもよい。) - 【請求項7】 請求項6記載の遷移金属錯体(A1)及
び(A2)と、下記(B)及び/又は下記(C)とを用
いてなる触媒の存在下に、請求項1記載の(a)と請求
項1記載の(b)、(c)の内の少なくとも1成分とを
重合させる請求項1記載の共重合体の製造方法。 (B):下記(B1)〜(B3)から選ばれる1種以上
のアルミニウム化合物 (B1)一般式 E1 aAlZ3-aで示される有機アルミ
ニウム化合物 (B2)一般式 {−Al(E2)−O−}bで示される
構造を有する環状のアルミノキサン (B3)一般式 E3{−Al(E3)−O−}cAlE3
2で示される構造を有する線状のアルミノキサン (但し、E1、E2及びE3は、それぞれ炭化水素基であ
り、全てのE1、全てのE 2及び全てのE3は同じであっ
ても異なっていてもよい。Zは水素原子又はハロゲン原
子を表し、全てのZは同じであっても異なっていてもよ
い。aは0<a≦3を満足する数を、bは2以上の整数
を、cは1以上の整数を表す。) (C):下記(C1)〜(C3)のいずれかのホウ素化
合物 (C1)一般式 BQ1Q2Q3で表されるホウ素化合
物、 (C2)一般式 G+(BQ1Q2Q3Q4)-で表されるホ
ウ素化合物、 (C3)一般式 (L−H)+(BQ1Q2Q3Q4)-で表
されるホウ素化合物(但し、Bは3価の原子価状態のホ
ウ素原子であり、Q1〜Q4はハロゲン原子、炭化水素
基、ハロゲン化炭化水素基、置換シリル基、アルコキシ
基又は2置換アミノ基であり、それらは同じであっても
異なっていてもよい。G+は無機又は有機のカチオンで
あり、Lは中性ルイス塩基であり、(L−H)+はブレ
ンステッド酸である。)
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- 2001-07-11 JP JP2001210469A patent/JP2002212232A/ja active Pending
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