JP2002211342A - エアバッグドア及びエアバッグドア成形方法 - Google Patents

エアバッグドア及びエアバッグドア成形方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衝撃に強いエアバッグドアとするとともに、
薄肉破断予定部を正確に形成する。 【解決手段】 第1スライドコア31を後退させた状態
で樹脂材料Rをキャビティ29に射出し、射出の終了と
ほぼ同期して第1スライドコア31を進出させかつ第2
スライドコア35を後退させることにより、ドア部に薄
肉破断予定部が形成されたエアバッグドアを射出成形す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両に装備され
るエアバッグ装置のエアバッグの展開圧力でドア部が開
くエアバッグドア及びエアバッグドア成形方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】エアバッグドアとして、例えば特開平7
−228211号公報(以下、従来例1という)や特開
平11−301398号公報(以下、従来例2という)
等に開示されているように、ドア部に薄肉破断予定部が
形成され、車両衝突時に展開するエアバッグの展開圧力
で上記薄肉破断予定部が破断して上記ドア部が開くエア
バッグドアが知られている。そして、これら従来例1,
2は共に、薄肉破断予定部に沿った箇所を所定幅に亘っ
てその周りの一般部の肉厚よりも厚肉に形成して薄肉破
断予定部周りを補強している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エアバッグ
ドアには、エアバッグの展開圧力が瞬間的に強く作用す
ることから、ドア部がエアバッグの展開による衝撃で飛
散しないように飛散防止対策に万全を期すことが安全面
から要求される。
【0004】また、上記の従来例1のエアバッグドアを
成形する方法では、一対の成形型を用いて樹脂材料を射
出成形するとき、一方の成形型に薄肉破断予定部を形成
する型突起部がキャビティに突出していて当該箇所の上
記型突起部と他方の成形型の成形面との間隔が非常に狭
くなっているため、樹脂材料が型突起部を乗り越えてキ
ャビティ全体に満遍なく行き渡り難く、薄肉破断予定部
に欠肉が生じて薄肉破断予定部を正確に形成することが
できなくなる。
【0005】一方、従来例2のエアバッグドアを成形す
る方法では、型突起部を挟んでその両側に別々のゲート
から樹脂材料を射出している。この場合、薄肉破断予定
部を正確に形成するためには、型突起部の両側の樹脂材
料が型突起部先端で合流するか、一方側の樹脂材料が型
突起部を乗り越えて他方側の樹脂材料と合流しなければ
ならず、いずれにしろ、間隔の狭い型突起部先端箇所に
樹脂材料が流入し難く、薄肉破断予定部に欠肉が生じて
薄肉破断予定部を正確に形成し辛い。
【0006】この発明はかかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、衝撃に強いエアバッ
グドアとするとともに、薄肉破断予定部を正確に形成す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明は、ドア部の肉厚を厚くしたことと、成形
時に薄肉破断予定部に対応するキャビティ部分の間隔を
可変にすることを特徴とする。
【0008】具体的には、請求項1に記載の発明は、樹
脂材料を射出して成形され裏面に凹部を形成して薄肉破
断予定部を形成し、該薄肉破断予定部がエアバッグの展
開圧力で破断してドア部が開くコア材からなるエアバッ
グドアであって、上記ドア部の肉厚が全体に亘ってドア
部外周りの肉厚よりも厚肉に形成されていることを特徴
とする。
【0009】上記の構成により、請求項1に記載の発明
では、ドア部全体が厚肉になっていて補強され、エアバ
ッグの瞬間的な強い展開圧力で薄肉破断予定部が破断し
ても、その破断は薄肉破断予定部外周りに影響を及ぼさ
ず、ドア部が飛散しない。
【0010】請求項2〜5に記載の発明は、裏面に凹部
を形成して薄肉破断予定部を形成し、該薄肉破断予定部
がエアバッグの展開圧力で破断してドア部が開くコア材
からなるエアバッグドアを射出成形するエアバッグドア
成形方法を対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0011】すなわち、請求項2に記載の発明は、ドア
部の表面側を形成する一方の成形型と、ドア部の裏面側
を形成する他方の成形型と、上記一方の成形型と他方の
成形型との間に形成されるキャビティに対して進退する
ように上記他方の成形型側に設けられ上記凹部を形成す
ることにより上記薄肉破断予定部を形成する第1スライ
ドコアと、上記キャビティに対して進退するように上記
他方の成形型側に上記第1スライドコアに隣接して設け
られ上記ドア部の肉厚を設定する第2スライドコアとを
備えた成形装置を用意し、上記第1スライドコアを後退
させた状態で樹脂材料を上記キャビティに射出し、樹脂
材料の射出の終了とほぼ同期して上記第1スライドコア
を進出させかつ上記第2スライドコアを後退させること
により、上記薄肉破断予定部が形成されたエアバッグド
アを射出成形することを特徴とする。
【0012】上記の構成により、請求項2に記載の発明
では、樹脂材料を射出する際、上記凹部を形成すること
により薄肉破断予定部を形成する第1スライドコアが後
退していて当該箇所のキャビティの間隔が広くなってい
るため、樹脂材料が流れを阻害されずキャビティ全体に
満遍なくスムーズに行き渡る。この状態から第1スライ
ドコアが樹脂材料の射出の終了とほぼ同期して進出する
ことから、薄肉破断予定部が正確に形成される。この
際、第2スライドコアが後退し、上記第1スライドコア
の進出量に見合った量の樹脂材料が第2スライドコアの
後退により拡がったキャビティ部分に流入することか
ら、エアバッグドアのドア部の成形に支障を来さない。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、ドア部の肉厚が全体に亘ってドア部外
周りの肉厚よりも厚肉に形成されることを特徴とする。
【0014】上記の構成により、請求項3に記載の発明
では、請求項1に記載の如きドア部全体が厚肉のエアバ
ッグドアが射出成形される。
【0015】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、ドア部の薄肉破断予定部に沿った箇所
が所定幅に亘ってドア部の一般部の肉厚よりも厚肉に形
成されることを特徴とする。
【0016】上記の構成により、請求項4に記載の発明
では、請求項3とは別形態のエアバッグドアが得られ
る。このエアバッグドアでは、薄肉破断予定部に沿った
所定幅に亘る箇所が厚肉になっていて補強され、エアバ
ッグの瞬間的な強い展開圧力で薄肉破断予定部が破断し
ても、その破断は薄肉破断予定部外周りに影響を及ぼさ
ない。なお、上記厚肉部以外の箇所の強度はドア部の裏
面に補強リブを形成するなどして対応可能である。
【0017】請求項5に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、ドア部の肉厚が全体に亘ってドア部外
周りの肉厚とほぼ同厚に形成されることを特徴とする。
【0018】上記の構成により、請求項5に記載の発明
では、請求項3,4とは別形態のエアバッグドアが得ら
れる。このエアバッグドアの強度も請求項4で述べた如
く補強リブを形成することで補われる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面に基づいて説明する。
【0020】図5は車両のインストルメントパネル1の
助手席前方部分を示す。本例では、後述するエアバッグ
装置7(図4参照)が運転席側方の助手席前方に配置さ
れたフロントエアバッグ装置であり、エアバッグ装置7
が車両前後方向からの衝撃から乗員を保護するようにな
っているが、運転者を保護するためにステアリングハン
ドルのパッドにも適用することができるものである。そ
の他、センターピラーガーニッシュ等の車両用内装品に
エアバッグ装置7を装備した場合にも適用することがで
きる。このエアバッグ装置7は装着箇所が外部から判ら
ないいわゆるシームレスタイプである。
【0021】上記インストルメントパネル1は樹脂材料
を射出して成形された単層構造であり、図4に示すよう
に、表面全体が車室内に露出した樹脂製のコア材からな
るインストルメントパネル本体3を備えている。このイ
ンストルメントパネル本体3のエアバッグ装置7装着箇
所の裏面には、2枚の取付プレート5が車両前後方向に
間隔をあけて突設され、この2枚の取付プレート5にエ
アバッグ装置7が装着されている。
【0022】上記エアバッグ装置7は、折り畳んだ状態
のエアバッグ9とインフレータ11とが収納されたエア
バッグケース13を備え、このエアバッグケース13が
上記2枚の取付プレート5の係合孔5aに係止プレート
15の係止爪15aを係合させることで取付プレート5
に取り付けられ、上記エアバッグ装置7がインストルメ
ントパネル本体3の裏面に配置されている。
【0023】また、上記インストルメントパネル本体3
のエアバッグ装置7装着箇所の裏面には、断面V字形の
凹部17が形成され、これにより、エアバッグ9の展開
圧力で破断する薄肉破断予定部18が形成されて一般部
の肉厚より薄い薄肉脆弱部を構成している。図5に破線
にて示すように、上記薄肉破断予定部18は、車幅方向
に延びる横破断予定部18aと、該横破断予定部18a
の両端から車両前後方向に延びる左右2つの縦破断予定
部18bとで平面視で横長H字形状に形成されている。
【0024】さらに、上記2枚の取付プレート5基端に
おけるドア部21には、上記凹部17よりは浅い断面V
字形の凹部19が形成され、これにより、ヒンジ部20
がそれぞれ形成され、これらヒンジ部20を形成する凹
部19は、上記薄肉破断予定部18を形成する凹部17
の両縦破断予定部18bを形成する凹部17bの車両前
後方向両端の2箇所で車幅方向に直線的に平行に延び、
両縦破断予定部18bを形成する凹部17bの車両前方
端同士及び車両後方端同士をそれぞれ連結している(図
5一点鎖線参照)。
【0025】そして、上記インストルメントパネル本体
3において、図5に破線で示す薄肉破断予定部18と一
点鎖線で示すヒンジ部20とで囲む矩形領域のインスト
ルメントパネル本体3に、前方ドア部21a及び後方ド
ア部21bとからなるドア部21が形成され、該ドア部
21と上記両取付プレート5とでこの発明の一実施形態
に係るエアバッグドア22が構成されている。
【0026】したがって、本例では、車両が衝突する
と、エアバッグ9がインフレータ11の作動によって展
開し、その展開圧力で薄肉破断予定部18が破断するこ
とにより、エアバッグドア22のドア部21の前方ドア
部21aと後方ドア部21bとが車両前後方向2箇所の
ヒンジ部20を中心に車両前後方向上向きに観音開きに
開くようになっている。
【0027】この発明の特徴の1つとして、上記エアバ
ッグドア22のドア部21の肉厚t1は、全体に亘って
ドア部21外周りのインストルメントパネル本体3の肉
厚t2よりも厚肉に形成されている。
【0028】これにより、ドア部21全体を厚肉部によ
り補強することができ、エアバッグ9の瞬間的な強い展
開圧力で薄肉破断予定部18が破断しても、その破断の
影響を薄肉破断予定部18外周りに及ぼさないようにす
ることができ、エアバッグドア22のドア部21の飛散
を確実に防止することができる。
【0029】上述の如きエアバッグドア21は図1及び
図2に示す成形装置23により射出成形される。
【0030】上記成形装置23は、エアバッグドア22
のドア部21を含むインストルメントパネル本体3の表
面側を形成する一方の成形型としての固定型25と、エ
アバッグドア22のドア部21を含むインストルメント
パネル本体3の裏面側を形成する他方の成形型としての
可動型27とを備え、上記固定型25と可動型27との
型閉じ状態で各々の成形面25a,27a間にキャビテ
ィ29が形成され、上記両成形面25a,27a間の間
隔c1がインストルメントパネル本体3の肉厚t2に対
応するようになっている。
【0031】図3にも示すように、上記可動型27側に
は、ドア部21の裏面に凹部21を形成して上記エアバ
ッグドア21の薄肉破断予定部18を形成する第1スラ
イドコア31が配置され、この第1スライドコア31
は、上記薄肉破断予定部18に対応して横コア部31a
と縦コア部31bとで平面視で横長H字形状に形成され
ている。また、上記第1スライドコア31の先端(下
端)には、上記薄肉破断予定部18のV字形状に対応し
て断面三角形状の先端尖鋭部31cが形成されている。
さらに、上記第1スライドコア31の横コア部31aと
縦コア部31bとが交差する2箇所は、2基の第1流体
圧シリンダ33の下方に延びるピストンロッド33a先
端にそれぞれ連結され、該各第1流体圧シリンダ33は
図示しないホルダーを介して上記可動型27に支持され
ている。そして、これら2基の第1流体圧シリンダ33
の同期した伸縮作動により上記第1スライドコア31が
キャビティ29に対して進退し、進出状態で先端尖鋭部
31cが固定型25の成形面25aに接近して両者の間
隔c2が非常に狭くなる(図1二点鎖線及び図2参照)
一方、後退状態で先端尖鋭部31cが固定型25の成形
面25aから離れて両者の間隔c3が上記両成形面25
a,27a間の間隔c1よりも広くなるようになってい
る(図1実線参照)。
【0032】また、上記可動型27側には、上記エアバ
ッグドア22のドア部21の肉厚t1を設定する2つの
矩形ブロックからなる第2スライドコア35が、上記第
1スライドコア31の横コア部31aと縦コア部31b
とで囲まれるように第1スライドコア31に隣設して配
置され、これら第2スライドコア35はそれぞれ第2流
体圧シリンダ37の下方に延びるピストンロッド37a
先端に連結され、該各第2流体圧シリンダ37は図示し
ないホルダーを介して上記可動型27に支持されてい
る。そして、これら2基の第2流体圧シリンダ37の同
期した伸縮作動により上記2つの第2スライドコア35
がキャビティ29に対して進退し、進出状態でその成形
面35aが可動型27の成形面27aとほぼ面一にな
り、上記成形面35aと固定型25の成形面25aとの
間隔c4が上記固定型25及び可動型27の両成形面2
5a,27a間の間隔c1とほぼ等しくなる(図1実線
参照)一方、後退状態でその成形面35aが可動型27
の成形面27aよりも後退し、上記成形面35aと固定
型25の成形面25aとの間隔c5が上記固定型25及
び可動型27の両成形面25a,27a間の間隔c1よ
りも広くなるようになっている(図1二点鎖線及び図2
参照)。
【0033】なお、上記可動型27の2つの第2スライ
ドコア35外側には、エアバッグケース13を取り付け
る取付プレート5を成形する縦長凹所39がそれぞれ形
成されているとともに、これら縦長凹所39の第2スラ
イドコア35側の側壁先端(下端)には、上記取付プレ
ート5の基端に凹部19を形成してドア部21のヒンジ
部20を形成する先端尖鋭の突起部39aが形成されて
いる。この突起部39aは可動型27の成形面27aよ
りもキャビティ29に突出していて、突起部39a先端
と固定型25の成形面25aとの間隔c6が固定型25
及び可動型27の両成形面25a,27a間の間隔c1
よりも若干狭くなっている。
【0034】上述の如く構成された成形装置23により
エアバッグドア21を成形する要領について説明する。
【0035】まず、図1実線で示すように、固定型25
に対し可動型27を下降させて型閉めし、かつ第1スラ
イドコア31を第1流体圧シリンダ33の収縮作動によ
り後退させるとともに、2つの第2スライドコア35を
第2流体圧シリンダ37の伸長作動により進出させた状
態で、樹脂材料Rをキャビティ29に射出する。この状
態で、第2スライドコア35及び可動型27の両成形面
35a,27aはほぼ面一になっていて、第2スライド
コア35の成形面35aと固定型25の成形面25aと
の間隔c4が固定型25及び可動型27の両成形面25
a,27a間の間隔c1とほぼ等しくなっている。ま
た、上記第1スライドコア31の先端尖鋭部31cは固
定型25の成形面25aから離れていて、両者の間隔c
3が固定型25及び可動型27の両成形面25a,27
a間の間隔c1よりも広くなっている。さらに、上記突
起部39aは、上記第2スライドコア35の進出により
基端部分がキャビティ29に露出していない。なお、こ
の突起部39a先端と固定型25の成形面25aとの間
隔c6は、進出状態の第1スライドコア31の先端尖鋭
部31cと固定型25の成形面25aとの間隔c2に比
べて広く、樹脂材料Rの流れを阻害しない。
【0036】したがって、上記射出された樹脂材料Rは
先端尖鋭部31cに邪魔されることなくキャビティ29
全体にスムーズに行き渡る。
【0037】次いで、図1二点鎖線及び図2で示すよう
に、上記樹脂材料Rの射出の終了とほぼ同期して上記第
1スライドコア31を第1流体圧シリンダ33の伸長作
動により進出させかつ上記2つの第2スライドコア35
を各々の第2流体圧シリンダ37の同期した収縮作動に
より後退させる。この状態で、第1スライドコア31の
先端尖鋭部31cは固定型25の成形面25aに接近し
ていて、両者の間隔c2が固定型25及び可動型27の
両成形面25a,27a間の間隔c1よりも非常に狭く
なっている。また、第2スライドコア35の成形面35
aは可動型27の成形面27aよりも後退していて、固
定型25の成形面25aとの間隔c5が固定型25及び
可動型27の両成形面25a,27a間の間隔c1より
も若干広くなっている。さらに、上記突起部39aは、
上記第2スライドコア35の後退により完全にキャビテ
ィ29に露出している。
【0038】したがって、上記進出した第1スライドコ
ア31により、ドア部21の裏面に凹部17が形成され
て薄肉破断予定部18が形成されるとともに、上記露出
した突起部39aにより取付プレート5の基端側のドア
部21の裏面に凹部19が形成されてドア部21にヒン
ジ部20が形成されたエアバッグドア21が射出成形さ
れる。そして、この射出成形されたエアバッグドア22
のドア部21の肉厚t1は、上記後退した第2スライド
コア35により全体に亘ってドア部21外周りのインス
トルメントパネル本体3の肉厚t2よりも厚肉に形成さ
れている。
【0039】このように、樹脂材料Rを射出する際、薄
肉破断予定部18を形成するための第1スライドコア3
1が後退していて当該箇所のキャビティ29の間隔c3
が広くなっているので、樹脂材料Rの流れが阻害され
ず、樹脂材料Rをキャビティ29全体に満遍なくスムー
ズに行き渡らせることができる。
【0040】したがって、その後に、第1スライドコア
31が進出しても、既に樹脂材料Rがキャビティ29全
体に行き渡っているので、薄肉破断予定部18を途切れ
ることなく正確に形成することができる。
【0041】また、樹脂材料Rの射出の終了とほぼ同期
して進出する第1スライドコア31により薄肉破断予定
部18を形成する際、第2スライドコア35を後退さ
せ、上記第1スライドコア31の進出量に見合った量の
樹脂材料Rを第2スライドコア35の後退により拡がっ
たキャビティ29部分に流入させるようにしているの
で、エアバッグドア21のドア部21を支障なく成形す
ることができる。
【0042】なお、上記の実施形態では、ドア部21の
肉厚t1を全体に亘ってインストルメントパネル本体3
の肉厚t2よりも厚肉に形成したが、ドア部21の薄肉
破断予定部18に沿った箇所を所定幅に亘ってインスト
ルメントパネル本体3の肉厚t2よりも厚肉に形成する
ようにしてもよい。この場合には、変形例として図6に
示すように、第2スライドコア35を薄肉破断予定部1
8に沿うように、つまり第1スライドコア31に沿うよ
うに平面視で略コ字状に形成すればよい。図6で第2ス
ライドコア35で囲まれる内側部分は可動型27の固定
成形面である。また、図6では、2つの第2スライドコ
ア35を門型の連結部材40で連結し、1基の第2流体
圧シリンダ37で両第2スライドコア35を進退させる
ようにしている。
【0043】そして、この場合には、ドア部21の薄肉
破断予定部18に沿った所定幅に亘る箇所を厚肉部とし
て補強することができ、エアバッグ9の瞬間的な強い展
開圧力で薄肉破断予定部18が破断しても、その破断は
薄肉破断予定部18外周りに影響を及ぼさないようにす
ることができる。この点、上記の実施形態と同様であ
る。なお、上記厚肉部以外の箇所の強度はドア部21の
裏面に補強リブを形成するなどの対策を施すことで達成
することができる。
【0044】さらに、図示しないが、ドア部21の肉厚
t1を全体に亘ってインストルメントパネル本体3の肉
厚t2とほぼ同厚に形成することもできる。この場合に
は、第2スライドコア35を可動型27の成形面27a
よりもキャビティ29側に進出させておき、樹脂材料R
を射出した後、第2スライドコア35を可動型27の成
形面27aとほぼ面一になるように後退させればよい。
【0045】この場合にも、ドア部21の強度を該ドア
部21の裏面に補強リブを形成するなどによって補うこ
とができる。
【0046】また、上記の実施形態では、インストルメ
ントパネル1として、インストルメントパネル本体3の
表面全体が車室内に露出した単層構造である場合を示し
たが、図7に示すように、インストルメントパネル本体
3を基材としてその表面に発泡層41と表皮43とを積
層した3層構造であってもよい。この場合、上記表皮4
3には、インストルメントパネル本体3の薄肉破断予定
部18に対応して薄肉破断予定部43aが形成されてい
る。また、図7のインストルメントパネル1では、イン
ストルメントパネル本体3をエアバッグ装置7装着箇所
のドア基材3aと、その周りのパネル本体基材3bとに
分割して構成し、上記ドア基材3aでエアバッグドア2
2のドア部21を構成している。つまり、上記パネル本
体基材3bのエアバッグ装置7装着箇所には、矩形開口
部47が形成され、この矩形開口部47には、エアバッ
グ装置7装着箇所のドア基材3a(ドア部21)が嵌合
され、該ドア基材3a(ドア部21)に突設された車両
前後方向の係止爪49を上記矩形開口部47周縁に係止
させることで、上記ドア基材3a(ドア部21)が矩形
開口部47に取り付けられている。この場合も図4に示
すインストルメントパネル1と同様に、ドア部21全体
の肉厚t1は、インストルメントパネル本体3の肉厚t
2よりも厚肉に形成されている。なお、図7中、51
は、インストルメントパネル1を成形する際、原料漏れ
を防止するためにパネル本体基材3bの矩形開口部47
周縁とドア基材3a(ドア部21)周縁とに跨って貼着
されたシールテープである。
【0047】また、上記の実施形態では、薄肉破断予定
部18が横長H字形状である場合を示したが、これに限
らず、略コの字形等であってもよい。また、図7では、
エアバッグ装置7装着箇所において、ドア基材3a(ド
ア部21)だけをインストルメントパネル本体3のパネ
ル本体基材3bから分離したが、発泡層41及び表皮4
3をもインストルメントパネル本体3から分離したタイ
プであってもよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、ドア部の肉厚を全体に亘ってドア部外周り
の肉厚よりも厚肉に形成して補強したので、ドア部をエ
アバッグの展開による衝撃に対して破断しないように保
護することができる。
【0049】請求項2〜5に係る発明によれば、第1ス
ライドコアの後退状態で樹脂材料を射出するので、樹脂
材料を第1スライドコアに邪魔されることなくキャビテ
ィ全体に満遍なくスムーズに行き渡らせることができ
る。また、樹脂材料の射出の終了とほぼ同期して上記第
1スライドコアを進出させかつ第2スライドコアを後退
させるので、第1スライドコアの進出によりドア部に薄
肉破断予定部を正確に形成することができる。この際、
第2スライドコアが後退することにより、上記第1スラ
イドコアの進出量に見合った量の樹脂材料の逃げ場を確
保して成形に支障なきようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1スライドコアを後退させるとともに第2ス
ライドコアを進出させて樹脂材料をキャビティに射出し
た状態を示す成形装置の断面図である。
【図2】第1スライドコアを進出させるとともに第2ス
ライドコアを後退させて薄肉破断予定部を形成する状態
を示す成形装置の断面図である。
【図3】第1及び第2スライドコアの平面図である。
【図4】図5のIV−IV線における断面図である。
【図5】エアバッグドアが設けられたインストルメント
パネルの助手席前方部分を示す斜視図である。
【図6】変形例の図3相当図である。
【図7】嵌め込み式のエアバッグドアが適用されたイン
ストルメントパネルの図4相当図である。
【符号の説明】
9 エアバッグ 17 凹部 18 薄肉破断予定部 21 ドア部 22 エアバッグドア 23 成形装置 25 固定型(一方の成形型) 27 可動型(他方の成形型) 29 キャビティ 31 第1スライドコア 35 第2スライドコア R 樹脂材料 t1 ドア部の肉厚 t2 インストルメントパネル本体の肉厚
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神本 理宏 広島市安佐北区可部南2丁目25番31号 西 川化成株式会社内 Fターム(参考) 3D054 AA13 AA14 BB02 BB09 BB10 FF02 FF17 4F202 AH18 CA11 CB01 CK52

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂材料を射出して成形され裏面に凹部
    を形成して薄肉破断予定部を形成し、該薄肉破断予定部
    がエアバッグの展開圧力で破断してドア部が開くコア材
    からなるエアバッグドアであって、 上記ドア部の肉厚が全体に亘ってドア部外周りの肉厚よ
    りも厚肉に形成されていることを特徴とするエアバッグ
    ドア。
  2. 【請求項2】 裏面に凹部を形成して薄肉破断予定部を
    形成し、該薄肉破断予定部がエアバッグの展開圧力で破
    断してドア部が開くコア材からなるエアバッグドアを射
    出成形するエアバッグドア成形方法であって、 上記ドア部の表面側を形成する一方の成形型と、 上記ドア部の裏面側を形成する他方の成形型と、 上記一方の成形型と他方の成形型との間に形成されるキ
    ャビティに対して進退するように上記他方の成形型側に
    設けられ上記凹部を形成することにより上記薄肉破断予
    定部を形成する第1スライドコアと、 上記キャビティに対して進退するように上記他方の成形
    型側に上記第1スライドコアに隣接して設けられ上記ド
    ア部の肉厚を設定する第2スライドコアとを備えた成形
    装置を用意し、 上記第1スライドコアを後退させた状態で樹脂材料を上
    記キャビティに射出し、樹脂材料の射出の終了とほぼ同
    期して上記第1スライドコアを進出させかつ上記第2ス
    ライドコアを後退させることにより、上記薄肉破断予定
    部が形成されたエアバッグドアを射出成形することを特
    徴とするエアバッグドア成形方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のエアバッグドア成形方法
    において、 ドア部の肉厚が全体に亘ってドア部外周りの肉厚よりも
    厚肉に形成されることを特徴とするエアバッグドア成形
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のエアバッグドア成形方法
    において、 ドア部の薄肉破断予定部に沿った箇所が所定幅に亘って
    ドア部の一般部の肉厚よりも厚肉に形成されることを特
    徴とするエアバッグドア成形方法。
  5. 【請求項5】 請求項2記載のエアバッグドア成形方法
    において、 ドア部の肉厚が全体に亘ってドア部外周りの肉厚とほぼ
    同厚に形成されることを特徴とするエアバッグドア成形
    方法。
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