JP2002208518A - 静止誘導電磁機器 - Google Patents

静止誘導電磁機器

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JP2002208518A
JP2002208518A JP2001001338A JP2001001338A JP2002208518A JP 2002208518 A JP2002208518 A JP 2002208518A JP 2001001338 A JP2001001338 A JP 2001001338A JP 2001001338 A JP2001001338 A JP 2001001338A JP 2002208518 A JP2002208518 A JP 2002208518A
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magnetic
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magnetic flux
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JP2001001338A
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Yoshiji Kagohara
義二 篭原
Tomomasa Haraguchi
奉昌 原口
Koichi Hirakawa
功一 平川
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁鋼板の使用量の増加を抑制し、低損失で
省資源かつ低騒音で環境に優しい静止誘導電磁機器を提
供することを目的とする。 【解決手段】 長さの異なる電磁鋼板を積層した磁性材
6を三相巻鉄心1の継鉄部に配しているので、三相巻鉄
心1の脚部から継鉄部に流れた磁束は三相巻鉄心1だけ
ではなく磁性材6にも流れ、継鉄部において磁束密度が
低減され、磁性材6が無い場合と比べて鉄損および騒音
が低減される。従って、従来と比べて電磁鋼板の巻回数
の増加や電磁鋼板の幅を大きくする等して重量、寸法を
大きくすることを抑制し、従来と比べて軽量かつ省資源
で、鉄損が少なく騒音の低い環境に優しい静止誘導電磁
機器を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変圧器やリアクト
ルなどの静止誘導電磁機器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題に対する意識が高まって
いる。環境問題として省エネルギーおよび騒音問題など
が挙げられ、静止誘導電磁機器においては、機器の低損
失および低騒音化が要求されている。
【0003】以下に、従来の静止誘導電磁機器である変
圧器について説明する。
【0004】図18は、従来の変圧器の概略構成を示す
ものである。
【0005】図18において、変圧器101は電磁鋼板
を巻回して積層した第1の内側巻鉄心102および第2
の内側巻鉄心103および外側巻鉄心104からなる三
相巻鉄心106と、導体を巻回したコイル105から構
成されている。
【0006】以上の様に構成した変圧器101におい
て、コイル105に電圧を印加するとコイル105に励
磁電流が流れ、この励磁電流により三相巻鉄心106内
に磁束が流れる。この磁束により三相巻鉄心106は、
ヒステリシス損失や渦電流損失といった鉄損といわれる
損失を生じ、また、この磁束による電磁鋼板の伸縮であ
る磁歪により騒音が発生する。そして、損失および騒音
は三相巻鉄心106の磁束密度の増加に伴い増加する。
【0007】従来、損失および騒音については、電磁鋼
板の巻回数を増加することや、より幅の広い電磁鋼板を
使用するなど、主に三相巻鉄心106全体の断面積を増
加させて、磁束密度を低減することで損失および騒音を
低減していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の変圧器10
1の三相巻鉄心106において、磁束密度を低減するた
めに電磁鋼板の巻回数の増加やより幅の広い電磁鋼板を
使用すると、三相巻鉄心106の継鉄部や脚部の寸法お
よび重量が増加する。従って、寸法を大きくすることは
省スペース化および省資源化に反し、重量を重くするこ
とは搬送等が困難になる。
【0009】また、使用材料が増加することにより、資
源の消費量や材料を製造するためのエネルギー消費量が
増加するなど環境面に対する問題点を有していた。
【0010】本発明は上記問題点を解決するもので、電
磁鋼板の使用量の増加を抑制し、低損失で省資源かつ低
騒音で環境に優しい静止誘導電磁機器を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の静止誘導電磁機器は、電磁鋼板を積
層した2個の内側巻鉄心と1個の外側巻鉄心からなる三
相巻鉄心と、前記三相巻鉄心の継鉄部の積み厚方向に配
された磁性材とを備えたものである。
【0012】また、本発明の第2の静止誘導電磁機器
は、第1の静止誘導電磁機器において、磁性材は三相巻
鉄心上に配されたものである。
【0013】また、本発明の第3の静止誘導電磁機器
は、第1の静止誘導電磁機器において、磁性材は剛性を
有すると共に、内側巻鉄心の外周面と外側巻鉄心の内周
面との間に配されたものである。
【0014】また、本発明の第4の静止誘導電磁機器
は、第1の静止誘導電磁機器において、磁性材は内側巻
鉄心の継鉄部の内周面の平坦部分に配されたものであ
る。
【0015】また、本発明の第5の静止誘導電磁機器
は、第1の静止誘導電磁機器において、磁性材は少なく
とも内側巻鉄心の角部を含む継鉄部の内周面に沿わせて
配されたものである。
【0016】また、本発明の第6の静止誘導電磁機器
は、電磁鋼板を積層した2個の内側巻鉄心と1個の外側
巻鉄心からなる三相巻鉄心と、前記三相巻鉄心の継鉄部
の側面に配した磁性材とを備えたものである。
【0017】また、本発明の第7の静止誘導電磁機器
は、第6の静止誘導電磁機器において、磁性材は継鉄部
に沿った方向の端部が傾斜したものである。
【0018】また、本発明の第8の静止誘導電磁機器
は、第1から第7の静止誘導電磁機器のいずれかにおい
て、磁性材が電磁鋼板の積層物としたものである。
【0019】また、本発明の第9の静止誘導電磁機器
は、第1から第8の静止誘導電磁機器のいずれかにおい
て、磁性材の透磁率が巻鉄心を構成する電磁鋼板の透磁
率より大きくしたものである。
【0020】また、本発明の第10の静止誘導電磁機器
は、第9の静止誘導電磁機器において、磁性材がフェラ
イトまたはパーマロイとしたものである。
【0021】また、本発明の第11の静止誘導電磁機器
は、電磁鋼板を積層した2個の内側巻鉄心と1個の外側
巻鉄心からなる三相巻鉄心であって、前記三相巻鉄心の
継鉄部の少なくとも一部の幅寸法が前記三相巻鉄心の脚
部の幅寸法より大きくしたものである。
【0022】また、本発明の第12の静止誘導電磁機器
は、第10の静止誘導電磁機器において、脚部の幅寸法
より大きい継鉄部に沿った方向の端部が傾斜したもので
ある。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の第1の静止誘導電磁機器
によれば、電磁鋼板を積層した2個の内側巻鉄心と1個
の外側巻鉄心からなる三相巻鉄心と、前記三相巻鉄心の
継鉄部の積み厚方向に配された磁性材とを備えたため、
脚部を通った磁束が、磁性材を配した継鉄部および継鉄
部に配した磁性材に流れ、磁性材を配した継鉄部の磁束
密度が低減し、磁束密度の増加に伴い増加する損失およ
び騒音を低減する作用を有する。
【0024】また、本発明の第2の静止誘導電磁機器に
よれば、第1の静止誘導電磁機器において、磁性材は三
相巻鉄心上に配されたものであり、脚部を通った磁束
が、三相巻鉄心上に配された磁性材に流れ、磁性材を配
した三相巻鉄心の磁束密度が低減するため、磁束密度の
増加に伴い増加する損失および騒音を低減する作用を有
する。
【0025】また、本発明の第3の静止誘導電磁機器に
よれば、第1の静止誘導電磁機器において、磁性材は剛
性を有すると共に、内側巻鉄心の外周面と外側巻鉄心の
内周面との間に配されたため、継鉄部の電磁鋼板のたる
みを低減すると共に、脚部を通った磁束が、磁性材を配
した継鉄部および継鉄部に配した磁性材に流れ、磁性材
を配した継鉄部の磁束密度が低減する。そのため、第1
の静止誘導電磁機器よりさらに損失および騒音を低減す
る作用を有する。
【0026】また、本発明の第4の静止誘導電磁機器に
よれば、第1の静止誘導電磁機器において、磁性材は内
側巻鉄心の継鉄部の内周面の平坦部分に配されたため、
巻鉄心は内側ほど磁路長が短く、磁路長に比例する磁気
抵抗が小さいので内側ほど磁束が流れやすく、磁束密度
は内側ほど高い。そして、磁束密度が高いほど透磁率が
低くなるので、継鉄部の外側に磁性材を配した場合より
も、継鉄部の窓側に配した方が磁性材に磁束が流れやす
くなり、脚部を通った磁束が、磁性材を配した継鉄部お
よび継鉄部に配した磁性材に流れ、磁性材を配した継鉄
部の磁束密度が低減する。そのため、第1の静止誘導電
磁機器よりさらに損失および騒音を低減する作用を有す
る。
【0027】また、本発明の第5の静止誘導電磁機器に
よれば、第1の静止誘導電磁機器において、磁性材は少
なくとも内側巻鉄心の角部を含む継鉄部の内周面に沿わ
せて配されたため、脚部から継鉄部に流れた磁束が、継
鉄部から継鉄部に配した磁性材に流れるよりも、脚部か
ら直接磁性材に磁束が流れるので、磁束が前述の第3の
静止誘導電磁機器よりも容易に磁性材に流れ、磁性材を
配した継鉄部の磁束密度が低減する。そのため、第1、
第4の静止誘導電磁機器よりさらに損失および騒音を低
減する作用を有する。
【0028】また、本発明の第6の静止誘導電磁機器に
よれば、電磁鋼板を積層した2個の内側巻鉄心と1個の
外側巻鉄心からなる三相巻鉄心と、前記三相巻鉄心の継
鉄部の側面に配した磁性材とを備えたため、第1の静止
誘導電磁機器と同様の作用に加え、磁性体を配した継鉄
部に電磁鋼板の重なり部分がある場合は、その積層面に
空気層が含まれるため、磁気抵抗が高くなるため、この
積層方向の磁束の流れに比べ、水平方向の方は継鉄部と
磁性材の接触面のみしか空気層を含まないので磁気抵抗
が少なく、磁束の流れが多い。そのためこの磁束が継鉄
部から側面に配した磁性材に容易に流れ、磁性材を配し
た継鉄部の磁束密度が低減される。よって、この場合
は、第1、第2の静止誘導電磁機器よりさらに損失およ
び騒音を低減する作用を有する。
【0029】また、本発明の第7の静止誘導電磁機器に
よれば、第6の静止誘導電磁機器において、磁性材は継
鉄部に沿った方向の端部が傾斜しているため、継鉄部か
ら磁性材に流れる磁束は磁性材に対して直角に入ること
は無いので、磁性材の端部を傾斜しても磁束の流れにほ
とんど影響せず、第6の静止誘導電磁機器よりも少ない
材料とすることにより省資源化を実現すると共に、第5
の静止誘導電磁機器同様に継鉄部の磁束密度を低減す
る。そのため、第1、第3の静止誘導電磁機器よりさら
に損失および騒音を低減する作用を有する。
【0030】また、本発明の第8の静止誘導電磁機器に
よれば、第1から第7の静止誘導電磁機器のいずれかに
おいて、夫々の作用に加え、磁性材が電磁鋼板の積層物
であるため、磁性材の厚さを容易に所望の厚さにするこ
とができ、電磁鋼板の積層数を増減することにより、鉄
損などの特性および経済性を考慮した最適な鉄心を構成
することができる。
【0031】また、本発明の第9の静止誘導電磁機器に
よれば、第1から第8の静止誘導電磁機器のいずれかに
おいて、磁性材の透磁率が巻鉄心を構成する電磁鋼板の
透磁率より大きくしたため、磁性材の透磁率が大きいこ
とにより継鉄部の磁束がより容易に磁性材に流れ、脚部
からの磁束が継鉄部および磁性材に流れることにより磁
性材を配した継鉄部の磁束密度が低減する。そのため、
第1から第8の静止誘導電磁機器よりさらに損失および
騒音を低減する作用を有する。
【0032】また、本発明の第10の静止誘導電磁機器
によれば、第9の静止誘導電磁機器において、磁性材が
フェライトまたはパーマロイとしたため、透磁率が電磁
鋼板より大きく、磁束がより容易に磁性材に流れ、脚部
からの磁束が継鉄部および磁性材に流れることにより磁
性材を配した継鉄部の磁束密度が低減する。そのため、
第8の静止誘導電磁機器よりさらに損失および騒音を低
減することができる。
【0033】また、本発明の第11の静止誘導電磁機器
によれば、電磁鋼板を積層した2個の内側巻鉄心と1個
の外側巻鉄心からなる三相巻鉄心であって、前記三相巻
鉄心の継鉄部の少なくとも一部の幅寸法が前記三相巻鉄
心の脚部の幅寸法より大きくしたため、脚部から継鉄部
に流れる磁束は幅が広くなっている部分にも流れ、継鉄
部において磁束密度が低減され、幅一定の電磁鋼板を巻
回した巻鉄心および巻鉄心に磁性材料を配した場合と比
べて鉄損および騒音が低減される。
【0034】また、本発明の第12の静止誘導電磁機器
によれば、第10の静止誘導電磁機器において、脚部の
幅寸法より大きい継鉄部に沿った方向の端部が傾斜した
ため、継鉄部の脚部と同じ幅の部分から脚部より幅の広
い部分に流れる磁束は脚部より幅の広い部分に対して直
角に入ることは無いので、継鉄部を構成する電磁鋼板の
角部を傾斜しても磁束の流れにはほとんど影響せず、第
10の静止誘導電磁機器よりより少ない材料で省資源化
を実現すると共に、第10の静止誘導電磁機器と同様に
継鉄部の磁束密度を低減する。そのため、第1から第9
の静止誘導電磁機器よりさらに損失および騒音を低減す
る作用を有する。
【0035】以下、図を用いて説明する。
【0036】(実施の形態1)図1および図2に、本発
明の実施の形態1における静止誘導電磁機器の変圧器の
概略構成斜視図および概略構成正面図を示す。
【0037】図1および図2において、1は電磁鋼板を
巻回して積層された三相巻鉄心、2は三相巻鉄心1を構
成する第1の内側巻鉄心、3は三相巻鉄心1を構成する
第2の内側巻鉄心、4は第1の内側巻鉄心2と第2の内
側巻鉄心3の外側に位置し三相巻鉄心1を構成する外側
巻鉄心、5は導体を巻回した電流を通電するためのコイ
ルで三相巻鉄心1の脚部に巻かれ、6は三相巻鉄心1の
上部の継鉄部に配置した磁性材である。
【0038】ここで、継鉄部とは、第1の内側巻鉄心2
および第2の内側巻鉄心3および外側巻鉄心4の角部を
外周方向に45度の角度で区切った場合のコイル5を巻
回していない部分をいい、また、コイル5を巻回してい
る部分を脚部という。
【0039】本実施の形態1において、磁性材6は、幅
が三相巻鉄心1の電磁鋼板と同じで、長さは三相巻鉄心
1の上部の継鉄部の外周面における継鉄部の直線の長さ
と同じにしたもので、継鉄部に沿った方向の長さを順に
短くして台形状に積層している。
【0040】以上のように構成した静止誘導電磁機器に
ついて説明する。コイル5に電圧が印加されるとコイル
5に励磁電流が流れ、この励磁電流により三相巻鉄心1
の内部に磁束が通じる。この磁束により、三相巻鉄心1
において、ヒステリシス損と渦電流損からなる鉄損が発
生し、また、変圧器騒音の主な原因である電磁鋼板の伸
縮である磁歪により振動が生じて騒音を発生する。これ
ら鉄損および騒音は三相巻鉄心1の磁束密度が高いほど
大きくなる。
【0041】例えば、方向性電磁鋼板の場合、コストお
よび磁化特性等を考慮して一般的に磁束密度を1.7T
(テスラー)程度に設計されているが、この理由は磁束
密度が1.7T付近になると磁束密度の増加に伴い鉄損
の増加量が大きくなる特性を示すからである。
【0042】上記構成において、継鉄部に沿った方向の
長さが異なる電磁鋼板を積層した磁性材6を三相巻鉄心
1の上部の継鉄部に配置しているので、脚部から継鉄部
に流れた磁束は三相巻鉄心1だけではなく磁性材6にも
流れ、磁性材6を配置した継鉄部において磁束密度が低
減され、磁性材6が無い場合と比べて磁束密度の増加に
より増加する鉄損および騒音が低減される。
【0043】以上のように、長さの異なる電磁鋼板を積
層した磁性材6を三相巻鉄心1の継鉄部に配置したこと
により、磁性材6を配置した継鉄部の磁束密度を低減
し、磁性材6の重量分だけ電磁鋼板の総重量は増加する
が、一般的に方向性電磁鋼板において磁束密度が1.7
T付近では磁束密度の増減による鉄損増減の変化が大き
い領域であり、磁束密度の低下による鉄損の低下量が大
きいので、継鉄部の磁束密度を低減したことにより継鉄
部の鉄損を低減でき、磁性材6を含めた三相巻鉄心1全
体でみた場合の鉄心全体としての鉄損を低減することが
できる。
【0044】鉄損は負荷に関係なく機器の電圧印加時に
常時発生する損失なので、これを低減することは機器の
省エネルギー化に対して非常に重要である。
【0045】また、三相巻鉄心1は、1枚の電磁鋼板を
巻回し継鉄部で一部を重ね合せ、複数枚の電磁鋼板を同
様に巻回積層して形成されているため、騒音の主な発生
箇所は、電磁鋼板を巻回して積層する継ぎ目を有し、た
るみ等が生じやすい継鉄部であり、この継鉄部の磁束密
度を低減することにより電磁鋼板の伸縮である磁歪を低
減でき、これにより三相巻鉄心1全体の騒音を低減する
ことができる。
【0046】上記のように、長さの異なる電磁鋼板を積
層した磁性材6を三相巻鉄心1の上部外周面の継鉄部に
配置したことにより、従来のように、磁束密度を低下さ
せるために鉄心を構成する電磁鋼板の巻き数を増やした
り、より幅の広い電磁鋼板を使用することにより、鉄心
の全ての脚部と継鉄部の断面積を増加させ、それに伴
い、鉄心との絶縁および冷却に必要な距離を介して巻回
されているコイル5の寸法が大きくなり、またコイル5
の使用材料が増加する場合と比べて、三相巻鉄心1とコ
イル5の仕様は変更せず磁性材を付加するだけであるの
で、従来に比べて軽量かつ省資源で、磁性材を配置しな
い場合と比べて鉄損が少なく騒音の低い環境に優しい静
止誘導電磁機器を実現することができる。
【0047】また、変圧器の組み立て時、三相巻鉄心1
の騒音が大きい場合、騒音を低減するために鉄心の再焼
鈍や組み立て直しが必要となることがあり、再焼鈍など
による余分なエネルギーの消費や工数が必要であった
が、単に磁性材を付加するだけで低騒音を実現すること
ができ、省エネルギー化をはかることができる。
【0048】なお、磁性材6は長さの同じ電磁鋼板を積
層したものでも良いが、磁束は三相巻鉄心1の脚部から
継鉄部および磁性材6に流れる場合、磁性材6内に直角
に近い角度で流れ込むことはないので、継鉄部側から順
に長さが短くなる電磁鋼板を積層し磁性材6の端部を傾
斜させて、その外形を流線型に近似させることにより、
長さが同じ電磁鋼板を積層した場合より少ない材料で同
様の効果を得ることができ、省資源で環境に優しい静止
誘導電磁機器を実現することができる。
【0049】また、本実施の形態1においては、磁性材
6は長さの異なる電磁鋼板を積層し、幅が三相巻鉄心1
の電磁鋼板と同じ幅で継鉄部に接する部分の長さが継鉄
部の直線部の長さと同じとしたが、幅および継鉄部に接
する部分の長さが異なるものでも、接触面積や積み厚に
より差異があり、これらが小さいほど効果が低減する傾
向にあるが、低損失、低騒音の効果を得ることができ
る。
【0050】また、本実施の形態1においては、三相巻
鉄心1の継鉄部に配置する電磁鋼板を三相巻鉄心1の積
層方向と同方向に接して積層した場合を示したが、三相
巻鉄心1の継鉄部の外周部に配置する磁性材6を、三相
巻鉄心1を構成する電磁鋼板の積層方向に対して垂直
で、三相巻鉄心1を構成する電磁鋼板の継鉄部の外周内
で幅方向に接して積層した方向性電磁鋼板とすることに
より、磁性材6を配置した三相巻鉄心1の継鉄部から磁
性材6に渡り、再び三相巻鉄心1に戻る磁束の流れる方
向に対して、方向性電磁鋼板を三相巻鉄心1の積層方向
と同方向に接して積層する場合と比べて、電磁鋼板の積
層による空間部が三相巻鉄心1と接する部分のみとな
り、空間部が少ないので磁気抵抗が小さくなり、三相巻
鉄心1の電磁鋼板と同方向に積層する場合よりより大き
な低損失および低騒音の効果を得ることができる。
【0051】ここで、長さにより効果に差異はあるが、
方向性電磁鋼板の長さは、長さが異なるものでも同じも
のでも低損失および低騒音の効果を得ることができる。
【0052】(実施の形態2)図3に本発明の実施の形
態2における静止誘導電磁機器として変圧器の概略構成
図を示す。図3において、実施の形態1と同じ構成につ
いては同じ符号を付して詳細な説明を省略し、異なる部
分を中心に以下説明する。
【0053】実施の形態1の構成と異なるのは三相巻鉄
心1を構成する電磁鋼板の層間である第1の内側巻鉄心
2および第2の内側巻鉄心3と外側巻鉄心4との間に剛
性を有する磁性材21を配置した点である。
【0054】以上のように構成した静止誘導電磁機器と
しての変圧器について、説明する。コイル5に電圧が印
加されるとコイル5に励磁電流が流れ、この励磁電流に
より三相巻鉄心1の内部に磁束が通じる。この磁束によ
り、三相巻鉄心1において、鉄損および騒音が発生す
る。
【0055】ここで、第1の内側巻鉄心2および第2の
内側巻鉄心3と外側巻鉄心4との間に磁性材21を配置
しているので、脚部から継鉄部に流れた磁束は三相巻鉄
心1だけではなく磁性材21にも流れ、継鉄部において
磁束密度が低減され、磁性材21が無い場合と比べて鉄
損および騒音が低減される。
【0056】以上のように、第1の内側巻鉄心2および
第2の内側巻鉄心3と外側巻鉄心4との間に剛性を有す
る磁性材21を配置することにより、継鉄部の磁束密度
を低減し、従来と比べて電磁鋼板の巻回数の増加や幅を
大きくする等して重量や寸法を大きくすることを抑制
し、従来と比べて軽量かつ省資源であり、鉄損が少なく
騒音の低い環境に優しい静止誘導電磁機器鉄心を実現す
ることができる。
【0057】また、従来、第1の内側巻鉄心2および第
2の内側巻鉄心3と外側巻鉄心4とで構成される継鉄部
の三角形の空隙部14は、主に外側巻鉄心4のたるみが
生じやすい箇所であり、このたるみが生じることにより
電磁鋼板の磁気特性が悪化し損失の増加や、たるみによ
り電磁鋼板にビビリが生じ易くなり結果として騒音が大
きくなることに対し、第1の内側巻鉄心2および第2の
内側巻鉄心3と外側巻鉄心4との間に剛性を有する磁性
材6を配置したことにより、このたるみを低減すること
ができ、これにより鉄損および騒音を低減することがで
きる。
【0058】(実施の形態3)図4に本発明の実施の形
態3における静止誘導電磁機器として変圧器の概略構成
図を示す。図4において、実施の形態1と同じ構成につ
いては同じ符号を付して詳細説明を省略し、異なる部分
を中心に説明する。
【0059】実施の形態1の構成と異なるのは、磁性材
22を三相巻鉄心1の鉄心窓を構成する継鉄部の鉄心窓
側に配置した点である。
【0060】ここで、鉄心窓とは、第1の内側巻鉄心2
の内方および第2の内側巻鉄心3の内方に存在する空間
部分である。
【0061】以上のように構成した静止誘導電磁機器と
しての変圧器について説明する。コイル5に電圧が印加
されるとコイル5に励磁電流が流れ、この励磁電流によ
り三相巻鉄心1の内部に磁束が通じる。この磁束によ
り、三相巻鉄心1において、鉄損および騒音が発生す
る。
【0062】ここで、三相巻鉄心1において、三相巻鉄
心1の鉄心窓側の電磁鋼板ほど磁路長が短く磁気抵抗が
小さいので、三相巻鉄心1内部の磁束の分布は内側ほど
多くなり、内側の磁束密度が高くなる。磁束密度が高い
部分は磁束の通り易さを表す透磁率が小さくなるので磁
束が通りにくくなり、近傍に透磁率の大きい部分が存在
すると磁束は透磁率の大きい部分に流れる。
【0063】そして、磁性材22を三相巻鉄心1の鉄心
窓を構成する継鉄部の磁束密度が高い部分に近接する鉄
心窓側に配置しているので、脚部から継鉄部に流れた磁
束は継鉄部だけではなく磁性材22にも流れ、磁性材2
2を配置した継鉄部において磁束密度が低減され、磁性
材22が無い場合および磁性材22を三相巻鉄心1の外
周部に配置した場合と比べて、より磁束密度の増加に伴
い増加する鉄損および騒音が低減される。
【0064】以上のように、磁性材22を三相巻鉄心1
の鉄心窓を構成する継鉄部の鉄心窓側に配置することに
より、磁性材22を配置した継鉄部の磁束密度を低減
し、従来と比べて電磁鋼板の巻回数の増加や幅を大きく
する等して重量、寸法を大きくすることを抑制し、従来
と比べて軽量かつ省資源で、鉄損が少なく騒音の低い環
境に優しい静止誘導電磁機器を実現することができる。
【0065】また、三相巻鉄心1の鉄心窓側の電磁鋼板
ほど磁路長が短いので、三相巻鉄心1内部の磁束の分布
は内側ほど高くなり、内側の磁束密度が高くなる。そし
て、一般的に方向性電磁鋼板を使用する場合の設計磁束
密度は1.7T程度としているが、三相巻鉄心1の平均
の磁束密度は1.7T程度であっても、内側はそれ以上
の磁束密度であり、実施の形態1で示したように、磁束
密度が1.7T付近は磁束密度の増加に対して鉄損の増
加が大きくなる領域であり、鉄損に対する影響が大き
い。
【0066】従って、磁性材22を三相巻鉄心1の鉄心
窓を構成する継鉄部の鉄心窓側に配置して継鉄部の鉄心
窓側の磁束密度を低減することにより、鉄損の低減量を
大きくすることができ、低鉄損化に対して大きな効果を
得ることができる。
【0067】また、磁性材22を三相巻鉄心1の鉄心窓
を構成する継鉄部の鉄心窓側に配置することにより、三
相巻鉄心1の高さを高くすること無く低損失および低騒
音の効果を得ることができる。そして、高さにあまり裕
度がない設備の内部などに設置する場合に有利である。
【0068】(実施の形態4)図5に本発明の実施の形
態4における静止誘導電磁機器として変圧器の部分概略
構成図を示す。図5において、実施の形態3と同じ構成
については同じ符号を付して詳細説明を省略し、異なる
部分を中心に説明する。実施の形態3の構成と異なるの
は、磁性材23を三相巻鉄心1の少なくとも継鉄部から
コーナー部の鉄心窓側に沿わせて配置した点である。
【0069】以上のように構成した静止誘導電磁機器と
しての変圧器について説明する。コイル5に電圧が印加
されるとコイル5に励磁電流が流れ、この励磁電流によ
り三相巻鉄心1の内部に磁束が通じる。この磁束によ
り、三相巻鉄心1において、鉄損および騒音が発生す
る。
【0070】ここで、磁性材23を三相巻鉄心1の少な
くとも継鉄部からコーナー部の鉄心窓側に沿わせて配置
しているので、脚部および継鉄部からの磁束が磁性材2
3に渡る面積が増え、継鉄部の鉄心窓側に沿わせて配置
せず、継鉄部のみから磁性材23に磁束が渡る場合と比
べ、脚部から継鉄部に流れる磁束は継鉄部だけでなく磁
性材23にも滑らかに流れ、磁性材23を配置した継鉄
部において磁束密度が低減され、磁性材23が無い場合
や継鉄部の鉄心窓側に沿わせて配置していない場合と比
べて、より鉄損および騒音が低減される。
【0071】以上のように、磁性材23を三相巻鉄心1
の少なくとも継鉄部からコーナー部の鉄心窓側に沿わせ
て配置することにより、磁性材23への磁束の流れをよ
り滑らかにし、磁束が磁性材23に渡ることにより磁性
材23を配置した継鉄部の磁束密度を低減し、従来と比
べて電磁鋼板の巻回数の増加や幅を大きくする等して重
量、寸法を大きくすることを抑制し、従来と比べて軽量
かつ省資源であり、鉄損が少なく騒音の低い環境に優し
い静止誘導電磁機器を実現することができる。
【0072】(実施の形態5)図6に本発明の実施の形
態5における静止誘導電磁機器として変圧器の部分概略
構成図を示す。図6において、実施の形態4と同じ構成
については同じ符号を付して詳細説明を省略し、異なる
部分を中心に説明する。
【0073】実施の形態4の構成と異なるのは、磁性材
24が巻鉄心側ほど長さが短い長さの異なる電磁鋼板の
積層物で、長さの異なる電磁鋼板を積層することにより
三相巻鉄心1の継鉄部の鉄心窓側に沿わせた形状とした
点である。
【0074】以上のように構成した静止誘導電磁機器と
しての変圧器について説明する。コイル5に電圧が印加
されるとコイル5に励磁電流が流れ、この励磁電流によ
り三相巻鉄心1の内部に磁束が通じる。この磁束によ
り、三相巻鉄心1において、鉄損および騒音が発生す
る。
【0075】ここで、磁性材24が巻鉄心側ほど長さが
短い長さの異なる電磁鋼板の積層物で、長さの異なる電
磁鋼板を積層することにより三相巻鉄心1の継鉄部の鉄
心窓側に沿わせた形状としているので、脚部から継鉄部
に流れた磁束は三相巻鉄心1の継鉄部だけでなく磁性材
24にも滑らかに流れ、磁性材24を配置した継鉄部に
おいて磁束密度が低減され、磁性材24が無い場合や継
鉄部の鉄心窓側に沿わせていない場合と比べて鉄損およ
び騒音が低減される。
【0076】以上のように、磁性材24が巻鉄心側ほど
長さが短い長さの異なる電磁鋼板の積層物で、長さの異
なる電磁鋼板を積層することにより三相巻鉄心1の継鉄
部の鉄心窓側に沿わせた形状にしたことにより、磁性材
24への磁束の流れをより滑らかにし、磁束が磁性材2
4に渡ることにより磁性材24を配置した継鉄部の磁束
密度を低減し、従来と比べて電磁鋼板の巻回数の増加や
幅を大きくする等して重量、寸法を大きくすることを抑
制し、従来と比べて軽量かつ省資源であり、鉄損が少な
く騒音の低い環境に優しい静止誘導電磁機器を実現する
ことができる。
【0077】なお、電磁鋼板を用いるかわりに、フェラ
イトやパーマロイを用いた場合は透磁率が電磁鋼板より
大きいため、磁束がより容易に磁性材に流れ、脚部から
の磁束が継鉄部および磁性材に流れることにより磁性材
を配した継鉄部の磁束密度が低減する。そのため、電磁
鋼板よりさらに損失および騒音を低減することができ
る。また、一体のフェライトやパーマロイを用いるのが
好適である。
【0078】(実施の形態6)図7および図8に本発明
の実施の形態6における静止誘導電磁機器として変圧器
の概略構成斜視図および概略構成側面図を示す。図7お
よび図8において、実施の形態1と同じ構成については
同じ符号を付して詳細説明を省略し、異なる部分を中心
に説明する。実施の形態1の構成と異なるのは、磁性材
25を三相巻鉄心1の継鉄部の側面に配置した点であ
る。
【0079】以上のように構成した静止誘導電磁機器と
しての変圧器について説明する。コイル5に電圧が印加
されるとコイル5に励磁電流が流れ、この励磁電流によ
り三相巻鉄心1の内部に磁束が通じる。この磁束によ
り、三相巻鉄心1において、鉄損および騒音が発生す
る。
【0080】ここで、三相巻鉄心1の継鉄部側面に磁性
材25を継鉄部と同様に鉛直方向に積層して配置してい
るので、例えば、磁性体を配した継鉄部に電磁鋼板の重
なり部分がある場合はその積層面に空気層が含まれるた
め磁気抵抗が高くなる積層方向に磁束が流れるのに比
べ、水平方向は磁性材25の接触部のみに空気層を含む
部分が存在するので積層方向に磁束が流れるより磁気抵
抗が少なく、そのため継鉄部から側面に配置した磁性材
25に磁束が流れ易くなり、脚部から継鉄部に流れた磁
束は三相巻鉄心1の継鉄部だけではなく磁性材25にも
流れ、磁性材25を配置した継鉄部において磁束密度が
低減され、磁性材25が無い場合や三相巻鉄心1の外周
部に磁性材を配置する場合に比べて鉄損および騒音が低
減される。
【0081】以上のように、三相巻鉄心1の継鉄部側面
に磁性材25を配置することにより、継鉄部の磁束密度
を低減し、従来と比べて電磁鋼板の巻回数の増加や幅を
大きくする等して重量や寸法を大きくすることを抑制
し、従来と比べて軽量かつ省資源であり、鉄損が少なく
騒音の低い環境に優しい静止誘導電磁機器鉄心を実現す
ることができる。
【0082】また、磁性材25を三相巻鉄心1の継鉄部
側面に配置することにより、三相巻鉄心1の高さを高く
すること無く低損失および低騒音の効果を得ることがで
きる。そして、高さにあまり裕度がない設備の内部など
に設置する場合に有効である。
【0083】なお、本実施の形態6において、磁性材2
5を上部継鉄部の両側面に配置した例を示したが、両側
面に配置した場合と比べて効果は低減するが、片面のみ
に配置した場合においても低損失および低騒音の効果を
得ることができる。
【0084】また、磁性材25を第1の内側巻鉄心2お
よび第2の内側巻鉄心3および外側巻鉄心4で形成さ
れ、主たる騒音の発生箇所である継鉄部の電磁鋼板が存
在しない三角形の間隙部(図3参照)を塞ぐ位置に配置
することにより、三角形の間隙部からの騒音を遮音する
ことができ、より騒音の低い環境に優しい静止誘導電磁
機器を実現することができる。
【0085】また、本実施の形態6において、三相巻鉄
心1の継鉄部側面に配置する磁性材を、巻鉄心の積層方
向と同方向に接して積層した方向性電磁鋼板とすること
により、磁性材を配置した巻鉄心の継鉄部から磁性材に
渡り再び巻鉄心に戻る磁束の流れる方向に対して、方向
性電磁鋼板を巻鉄心の積層方向に対して垂直方向に接し
て積層する場合と比べて、電磁鋼板の積層による空間部
が巻鉄心と接する部分のみとなり空間部が少ないので、
磁気抵抗が小さくなり、巻鉄心の電磁鋼板と垂直方向に
積層する場合よりもより大きな低損失および低騒音の効
果を得ることができる。
【0086】(実施の形態7)図9および図10に本発
明の実施の形態7における静止誘導電磁機器として変圧
器の概略構成斜視図および概略構成平面図を示す。図9
および図10において、実施の形態6と同じ構成につい
ては同じ符号を付して詳細説明を省略し、異なる部分を
中心に説明する。実施の形態6の構成と異なるのは、三
相巻鉄心1の継鉄部の側面に配置する磁性材26の継鉄
部に沿った方向の端部を傾斜させて、その傾斜角度を3
0度から60度とした点である。
【0087】以上のように構成した静止誘導電磁機器と
しての変圧器について説明する。コイル5に電圧が印加
されるとコイル5に励磁電流が流れ、この励磁電流によ
り三相巻鉄心1の内部に磁束が通じる。この磁束によ
り、三相巻鉄心1において、鉄損および騒音が発生す
る。
【0088】ここで、三相巻鉄心1の継鉄部の側面に配
置する磁性材26の端部の傾斜角度を好ましくは30度
から60度としており、磁束は三相巻鉄心1の脚部から
継鉄部および磁性材26に流れる場合、磁性材26内に
直角に近い角度で流れ込むことはないので、継鉄部に沿
った方向の端部を傾斜させた磁性材を用いても磁束の流
れにはほとんど影響せず、傾斜させず角度が90度であ
る実施の形態6の場合と同様に、脚部から継鉄部に流れ
た磁束は三相巻鉄心1だけではなく磁性材26にも流
れ、継鉄部において磁束密度が低減され、磁性材26が
無い場合と比べて鉄損および騒音が低減される。
【0089】以上のように、三相巻鉄心1の継鉄部の側
面に配置する磁性材26の継鉄部に沿った方向の端部を
傾斜させることにより、実施の形態6と比べてより少な
い材料で、継鉄部の磁束密度を低減し、従来と比べて電
磁鋼板の巻回数の増加や幅を大きくする等して重量や寸
法を大きくすることを抑制し、従来と比べて軽量かつ省
資源であり、鉄損が少なく騒音の低い環境に優しい静止
誘導電磁機器鉄心を実現することができる。
【0090】なお、磁束は三相巻鉄心1の脚部から継鉄
部および磁性材26に流れる場合、磁性材26内に直角
に近い角度で流れ込むことはないので、三相巻鉄心1の
継鉄部の側面に配置する磁性材26の端部で、三相巻鉄
心1の継鉄部に沿った方向の端部を傾斜させることによ
り、傾斜させず角度が90度である実施の形態6の場合
より少ない材料でほぼ同等の効果を得ることができ、省
資源で環境に優しい静止誘導電磁機器を実現することが
できる。
【0091】(実施の形態8)本実施の形態8について
説明する。構成、作用、効果は実施の形態1と同様であ
るのでその説明を省略する。
【0092】磁性材を電磁鋼板の積層物としているの
で、磁性材の厚さを容易に所望の厚さにすることがで
き、電磁鋼板の積層数を増減することにより、鉄損など
の特性および経済性を考慮した最適な鉄心を構成するこ
とができる。
【0093】また、三相巻鉄心1を製造した後、鉄損や
騒音などの特性を測定し、測定した値より鉄損および騒
音を低減したい場合、三相巻鉄心1の設計や構造を変更
することなく、電磁鋼板を三相巻鉄心1の継鉄部に配置
し、電磁鋼板の積層数を増加することにより容易にこれ
らを実現することができる。
【0094】(実施の形態9)図11に本発明の実施の
形態9における静止誘導電磁機器として変圧器の概略構
成正面図を示す。図11において、実施の形態1と同じ
構成については同じ符号を付して詳細説明を省略し、異
なる部分を中心に説明する。
【0095】実施の形態1の構成と異なるのは、三相巻
鉄心1の継鉄部に配置する磁性材27の透磁率を、三相
巻鉄心1を構成する電磁鋼板の透磁率より大きくした点
である。
【0096】以上のように構成した静止誘導電磁機器と
しての変圧器について説明する。コイル5に電圧が印加
されるとコイル5に励磁電流が流れ、この励磁電流によ
り三相巻鉄心1の内部に磁束が通じる。この磁束によ
り、三相巻鉄心1において、鉄損および騒音が発生す
る。
【0097】ここで、三相巻鉄心1の継鉄部に配置する
磁性材27の透磁率を、三相巻鉄心1を構成する電磁鋼
板の透磁率より大きくしており、透磁率が大きいほど磁
束を通しやすいので、脚部から継鉄部に流れた磁束は三
相巻鉄心1の継鉄部だけでなく磁性材27にも流れ、磁
性材27を配置した継鉄部において磁束密度が低減さ
れ、磁性材27が無い場合および三相巻鉄心1を構成す
る電磁鋼板の透磁率より大きくない場合と比べて鉄損お
よび騒音が低減される。
【0098】また、透磁率が大きいほど磁束を通しやす
いので、磁性材27に磁束が流れやすくなる。そして、
磁性材の磁化特性を示すヒステリシスループにおいて、
透磁率は磁束密度を磁界の強さで除した傾きであり、こ
の傾きが大きいほどヒステリシスループに囲まれる面積
が小さく、このヒステリシスループに囲まれる面積は鉄
損であるヒステリシス損失であるので、透磁率が大き
く、鉄損が小さくなる。
【0099】従って、磁性材27に流れる磁束を多く
し、継鉄部に流れる磁束を少なくすることにより、透磁
率が同じまたは小さい磁性材を配置した場合より、鉄損
をより低減することができる。
【0100】なお、上記は実施の形態1について説明し
たが、実施の形態2から8についても同様のことがいえ
る。
【0101】(実施の形態10)図12、図13、図1
4(a)、図14(b)および図14(c)に本発明の
実施の形態10における静止誘導電磁機器として変圧器
の概略構成斜視図および概略構成側面図および巻鉄心を
構成する電磁鋼板の外観図を示す。図12および図13
において、実施の形態12と同じ構成については同じ符
号を付して詳細説明を省略し、異なる部分を中心に説明
する。実施の形態1の構成と異なるのは、磁性材を配置
するのではなく、図14((a)は正面図、(b)は平
面図、(c)は側面図)に示すような、幅方向が一定で
はなく、継鉄部となる部分の幅方向寸法が脚部となる部
分の幅方向寸法より大きい電磁鋼板61を複数枚、巻
回、積層して、第1の内側巻鉄心41および第2の内側
巻鉄心42および外側巻鉄心43からなる巻鉄心31を
構成した点である。
【0102】以上のように構成した静止誘導電磁機器と
しての変圧器について説明する。コイル5に電圧が印加
されるとコイル5に励磁電流が流れ、この励磁電流によ
り巻鉄心31の内部に磁束が通じる。この磁束により、
巻鉄心31において、鉄損および騒音が発生する。
【0103】ここで、幅方向が一定ではなく、継鉄部と
なる部分の幅方向寸法が脚部となる部分の幅方向寸法よ
り大きい電磁鋼板を巻回しているので、実施の形態1の
ように磁性材を配置した場合と比べて、磁気抵抗を増加
させ磁束の流れを妨げる空気層を有する接合部がないの
で、より容易に脚部から継鉄部に流れた磁束は脚部と同
じ幅の部分だけではなく幅が広くなっている部分にも流
れ、継鉄部において磁束密度が低減され、幅一定の電磁
鋼板を巻回した巻鉄心および巻鉄心に磁性材料を配置し
た場合と比べて鉄損および騒音が低減される。
【0104】以上のように、幅方向が一定ではなく、継
鉄部となる部分の幅方向寸法が脚部となる部分の幅方向
寸法より大きい電磁鋼板を巻回することにより、継鉄部
の磁束密度を低減し、従来と比べて電磁鋼板の巻回数の
増加や幅を大きくする等して重量や寸法を大きくするこ
とを抑制し、従来と比べて軽量かつ省資源で、鉄損が少
なく騒音の低い環境に優しい静止誘導電磁機器を実現す
ることができる。
【0105】また、幅方向が一定ではなく、継鉄部とな
る部分の幅方向寸法が脚部となる部分の幅方向寸法より
大きい電磁鋼板を巻回することにより、巻鉄心31の高
さを高くすること無く低損失および低騒音の効果を得る
ことができる。そして、高さにあまり裕度がない設備の
内部などに設置する場合に有利である。
【0106】なお、本実施の形態10において、電磁鋼
板を上部継鉄部の両側面に寸法を大きくしたものを示し
たが、両側面に大きくした場合と比べ効果は低減する
が、片面側のみに大きくした場合においても低損失およ
び低騒音の効果を得ることができる。
【0107】また、上部継鉄部と同様に下部継鉄部の幅
方向寸法を大きくしても鉄損および騒音を低減する効果
を得ることができる。上部および下部継鉄部の両方の幅
方向寸法を大きくしても鉄損および騒音を低減する効果
を得ることができる。
【0108】また、この巻鉄心31は、所定の構成とな
るように、外周部分になるほど長さが長く切断され、継
鉄部となる部分の幅方向寸法が脚部となる部分の幅方向
寸法より大きくなるように打ち抜かれた電磁鋼板を巻回
することにより製造することができる。
【0109】また、第1の内側巻鉄心41および第2の
内側巻鉄心42および外側巻鉄心43を構成する電磁鋼
板の全てではなく、これらの内いずれかを構成する電磁
鋼板のみについて、幅方向が一定ではなく、継鉄部とな
る部分の幅方向寸法が脚部となる部分の幅方向寸法より
大きくすることでも鉄損および騒音を低減する効果を得
ることができる。
【0110】(実施の形態11)図15、図16、図1
7(a)、図17(b)および図17(c)に本発明の
実施の形態11における静止誘導電磁機器として変圧器
の概略構成斜視図および概略構成平面図および外側巻鉄
心を構成する電磁鋼板の外観図を示す。
【0111】図15および図16において、実施の形態
10と同じ構成については同じ符号を付して詳細説明を
省略し、異なる部分を中心に説明する。
【0112】実施の形態10の構成と異なるのは、図1
6、図17(a)、図17(b)および図17(c)に
示すように、継鉄部となる部分の幅方向寸法が脚部とな
る部分の幅方向寸法より大きく、かつ継鉄部の幅広部分
の継鉄部に沿った方向の端部を角度が30度から60度
の傾斜をもたせ、第1の内側巻鉄心51および第2の内
側巻鉄心52および外側巻鉄心53からなる巻鉄心32
を構成した点である。
【0113】この傾斜は、例えば、継鉄部の電磁鋼板は
図17((a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側
面図)のような形状を基本に幅広部分の長さを前述の傾
斜角度になるように製作(幅広部分の継鉄部に沿った方
向の長さを変えたもの)し、複数枚を巻回、積層するこ
とで実現できる。
【0114】以上のように構成した静止誘導電磁機器と
しての変圧器について説明する。コイル5に電圧が印加
されるとコイル5に励磁電流が流れ、この励磁電流によ
り巻鉄心32の内部に磁束が通じる。この磁束により、
巻鉄心32において、鉄損および騒音が発生する。
【0115】ここで、幅方向が一定ではなく、継鉄部と
なる部分の幅方向寸法が脚部となる部分の幅方向寸法よ
り大きい電磁鋼板を巻回し、巻鉄心32の継鉄部を構成
する電磁鋼板の角部の傾斜角度が30度から60度の角
度としており、磁束は巻鉄心32の脚部から継鉄部に流
れる場合、継鉄部の幅が広くなっている部分に直角に近
い角度で流れ込むことはないので、巻鉄心32の継鉄部
を構成する電磁鋼板の角部の傾斜角度が30度から60
度の角度とし使用材料を低減した場合においても、磁束
の流れにはほとんど影響せず、傾斜していない実施の形
態10の場合と同様に、脚部から継鉄部に流れた磁束は
脚部と同じ幅の部分だけではなく幅が広くなっている部
分にも流れ、継鉄部において磁束密度が低減され、幅一
定の電磁鋼板を巻回した巻鉄心と比べて鉄損および騒音
が低減される。
【0116】以上のように、幅方向が一定ではなく、継
鉄部となる部分の幅方向寸法が脚部となる部分の幅方向
寸法より大きい電磁鋼板を巻回し、巻鉄心32の継鉄部
を構成する電磁鋼板の角部の傾斜角度が30度から60
度の角度としており、継鉄部の磁束密度を低減し、従来
と比べて電磁鋼板の巻回数の増加や幅を大きくする等し
て重量や寸法を大きくすることを抑制し、従来と比べて
軽量かつ省資源で、鉄損が少なく騒音の低い環境に優し
い静止誘導電磁機器を実現することができる。
【0117】なお、脚部から継鉄部に流れた磁束は脚部
と同じ幅の部分だけではなく幅が広くなっている部分に
も流れ、幅が広くなっている部分に直角に近い角度で流
れ込むことはないので、巻鉄心32の継鉄部を構成する
電磁鋼板の角度の傾斜角度が30度から60度の角度と
することにより、傾斜させず角度が90度である実施の
形態10の場合より少ない材料でほぼ同等の効果を得る
ことができ、省資源で環境に優しい静止誘導電磁機器鉄
心を実現することができる。
【0118】なお、上記実施の形態1から11の構成に
関して、各々を複合した構成とした場合、各々単独の構
成の場合と比較すると、同等またはそれ以上の効果を有
する。
【0119】なお、上記実施の形態1から9において、
磁性材を三相巻鉄心1の上部継鉄部のみに配置した例を
示したが、下部継鉄部のみ、または、上部継鉄部および
下部継鉄部両方に配置しても同様の効果を得ることがで
きる。ここで、地面などの設置面から遠い箇所に存在す
るのが上部継鉄部であり、近い箇所に存在するのが下部
継鉄部とする。
【0120】なお、上記実施の形態1から9において、
磁性材はベークライトのような絶縁物を用いて、三相巻
鉄心1の継鉄部の周りを取り巻く電気的な閉回路を構成
しないように継鉄部に固定すればよい。
【0121】また、上記の実施の形態1から11は、三
相巻鉄心について説明したが、三相巻鉄心のみならず、
単相巻鉄心についても同様の効果が得られる。
【0122】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の第1の静止誘導電磁機器によれば、電磁鋼板を積層し
た2個の内側巻鉄心と1個の外側巻鉄心からなる三相巻
鉄心と、前記三相巻鉄心の継鉄部の積み厚方向に配され
た磁性材とを備えたため、継鉄部の磁束密度が低減する
ため鉄損および騒音を低減することができる。
【0123】また、最も騒音が発生しやすい継鉄部の磁
束密度を低減できるため低騒音化の効果は大きなものと
なる。このように、効率よく磁性材を配することにより
鉄心全体として省資源化が実現できる。
【0124】また、本発明の第2の静止誘導電磁機器に
よれば、第1の静止誘導電磁機器において、磁性材は三
相巻鉄心上に配されたものであり、脚部を通った磁束
が、三相巻鉄心上に配された磁性材に流れ、磁性材を配
した三相巻鉄心の磁束密度が低減するため、磁束密度の
増加に伴い増加する損失および騒音を低減できる。
【0125】また、本発明の第3の静止誘導電磁機器に
よれば、第1の静止誘導電磁機器において、磁性材は剛
性を有すると共に、内側巻鉄心の外周面と外側巻鉄心の
内周面との間に配されたため、継鉄部の磁束密度が低減
するため鉄損および騒音を低減することができる。
【0126】また、最もたるみの大きい内側巻鉄心と外
側巻鉄心との間に剛性を有する磁性材を配してたるみを
低減することにより、たるみにより増大していた騒音を
効果的に低減することができる。このように、効率よく
磁性材を配することにより鉄心全体として省資源化が実
現でき、さらに、低騒音化の効果を大きくすることがで
きる。
【0127】また、本発明の第4の静止誘導電磁機器に
よれば、第1の静止誘導電磁機器において、磁性材は内
側巻鉄心の継鉄部の内周面の平坦部分に配されたため、
少ない磁性材料で効率よく継鉄部の磁束密度を低減し、
鉄損および騒音が低減する。
【0128】また、継鉄部の鉄心窓側に磁性材を配する
ことにより、鉄心全体の高さを高くすることなく、低鉄
損、低騒音化ができる。
【0129】また、本発明の第5の静止誘導電磁機器に
よれば、第1の静止誘導電磁機器において、磁性材は少
なくとも内側巻鉄心の角部を含む継鉄部の内周面に沿わ
せて配されたため、磁束の流れをより効率的とし、第
1、4の静止誘導電磁機器の効果よりさらに効果的に鉄
損および騒音が低減する。
【0130】また、本発明の第6の静止誘導電磁機器に
よれば、電磁鋼板を積層した2個の内側巻鉄心と1個の
外側巻鉄心からなる三相巻鉄心と、前記三相巻鉄心の継
鉄部の側面に配した磁性材とを備えたため、磁性材に渡
る磁束に対する磁気抵抗を低減させ、継鉄部の磁束密度
が低減することができ、鉄損および騒音を低減する効果
を大きくすることができる。
【0131】また、本発明の第7の静止誘導電磁機器に
よれば、第6の静止誘導電磁機器において、継鉄部に沿
った方向の端部が傾斜したため、第6の静止誘導電磁機
器の効果に加え、磁性材の使用量が低減するので省資源
化および軽量化が実現できる。
【0132】また、本発明の第8の静止誘導電磁機器に
よれば、第1から第7の静止誘導電磁機器のいずれかに
おいて、磁性材が電磁鋼板の積層物としたため、夫々の
効果に加え、磁性材の厚さを容易に所望の厚さにするこ
とができ、電磁鋼板の積層数を増減することにより、特
性および経済性を考慮した最適な鉄心を構成することが
できる。
【0133】また、巻鉄心を製造した後に特性を測定
し、測定値より鉄損および騒音を低減したい場合、巻鉄
心の設計や構造を変更することなく、電磁鋼板を巻鉄心
の継鉄部に配し、電磁鋼板の積層数を増加することによ
り、従来と比べてより容易にこれらを実現することがで
きる。
【0134】また、本発明の第9の静止誘導電磁機器に
よれば、第1から第8の静止誘導電磁機器のいずれかに
おいて、磁性材の透磁率が巻鉄心を構成する電磁鋼板の
透磁率より大きくしたため、透磁率が大きいほど磁束を
通しやすいことから、磁性材に磁束が流れやすくなり、
透磁率が同じまたは小さい磁性材を配した場合より、さ
らに効率的に巻鉄心の鉄損および騒音を低減することが
できる。
【0135】また、本発明の第10の静止誘導電磁機器
によれば、第9の静止誘導電磁機器において、磁性材が
フェライトまたはパーマロイとしたため、透磁率が電磁
鋼板より大きく、磁束がより容易に磁性材に流れ、脚部
からの磁束が継鉄部および磁性材に流れることにより磁
性材を配した継鉄部の磁束密度が低減する。そのため、
第7の静止誘導電磁機器よりさらに損失および騒音を低
減することができる。
【0136】また、本発明の第11の静止誘導電磁機器
によれば、電磁鋼板を積層した2個の内側巻鉄心と1個
の外側巻鉄心からなる三相巻鉄心であって、前記三相巻
鉄心の継鉄部の少なくとも一部の幅寸法が前記三相巻鉄
心の脚部の幅寸法より大きくしたため、巻鉄心に磁性材
を配した場合と比べ、磁気抵抗を増加させる要因が少な
いので、より磁性材に磁束が流れやすくなり、継鉄部の
磁束密度が低減する。そして、鉄損および騒音を低減す
る効果を大きくすることができる。
【0137】また、本発明の第12の静止誘導電磁機器
によれば、第10の静止誘導電磁機器において、脚部の
幅寸法より大きい継鉄部に沿った方向の端部が傾斜した
ため、第10の静止誘導電磁機器の効果に加えて、磁性
材料の使用量が低減するので省資源化および軽量化が実
現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における変圧器の斜視図
【図2】同実施の形態1における変圧器の正面図
【図3】同実施の形態2における変圧器の構成図
【図4】同実施の形態3における変圧器の構成図
【図5】同実施の形態4における変圧器の部分構成図
【図6】同実施の形態5における変圧器の部分構成図
【図7】同実施の形態6における変圧器の斜視図
【図8】同実施の形態6における変圧器の側面図
【図9】同実施の形態7における変圧器の斜視図
【図10】実施の形態7における変圧器の平面図
【図11】同実施の形態9における変圧器の正面図
【図12】同実施の形態10における変圧器の斜視図
【図13】同実施の形態10における変圧器の側面図
【図14】(a)同実施の形態10における変圧器の外
側巻鉄心を構成する電磁鋼板の概略正面図 (b)同実施の形態10における変圧器の外側巻鉄心を
構成する電磁鋼板の概略平面図 (c)実施の形態10における変圧器の外側巻鉄心を構
成する電磁鋼板の概略側面図
【図15】本実施の形態11における変圧器の斜視図
【図16】同実施の形態11における変圧器の側面図
【図17】(a)同実施の形態11における変圧器の外
側巻鉄心を構成する電磁鋼板の概略正面図 (b)同実施の形態11における変圧器の外側巻鉄心を
構成する電磁鋼板の概略平面図 (c)同実施の形態11における変圧器の外側巻鉄心を
構成する電磁鋼板の概略側面図
【図18】従来の変圧器の斜視構成図
【符号の説明】
1、31、32 三相巻鉄心 2、41、51 第1の内側巻鉄心 3、42、52 第2の内側巻鉄心 4、43、53 外側巻鉄心 5 コイル 6、21、22、23、24、25、26、27 磁性

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁鋼板を積層した三相巻鉄心と、前記
    三相巻鉄心の継鉄部の積み厚方向に配された磁性材とを
    備えた静止誘導電磁機器。
  2. 【請求項2】 磁性材は三相巻鉄心上に配された請求項
    1記載の静止誘導電磁機器。
  3. 【請求項3】 磁性材は剛性を有すると共に、内側巻鉄
    心の外周面と外側巻鉄心の内周面との間に配された請求
    項1記載の静止誘導電磁機器。
  4. 【請求項4】 磁性材は内側巻鉄心の継鉄部の内周面の
    平坦部分に配された請求項1記載の静止誘導電磁機器。
  5. 【請求項5】 磁性材は少なくとも内側巻鉄心の角部を
    含む継鉄部の内周面に沿わせて配された請求項1記載の
    静止誘導電磁機器。
  6. 【請求項6】 電磁鋼板を積層した2個の内側巻鉄心と
    1個の外側巻鉄心からなる三相巻鉄心と、前記三相巻鉄
    心の継鉄部の側面に配した磁性材とを備えた静止誘導電
    磁機器。
  7. 【請求項7】 磁性材は継鉄部に沿った方向の端部が傾
    斜した請求項6記載の静止誘導電磁機器。
  8. 【請求項8】 磁性材が電磁鋼板の積層物である請求項
    1から7のいずれかに記載の静止誘導電磁機器。
  9. 【請求項9】 磁性材の透磁率が巻鉄心を構成する電磁
    鋼板の透磁率より大きい請求項1から8のいずれかに記
    載の静止誘導電磁機器。
  10. 【請求項10】 磁性材がフェライトまたはパーマロイ
    である請求項9記載の静止誘導電磁機器。
  11. 【請求項11】 電磁鋼板を積層した2個の内側巻鉄心
    と1個の外側巻鉄心からなる三相巻鉄心であって、前記
    三相巻鉄心の継鉄部の少なくとも一部の幅寸法が前記三
    相巻鉄心の脚部の幅寸法より大きい静止誘導電磁機器。
  12. 【請求項12】 脚部の幅寸法より大きい継鉄部に沿っ
    た方向の端部が傾斜した請求項10記載の静止誘導電磁
    機器。
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