JP2002208345A - 冷陰極電界電子放出素子の製造方法、及び、冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法 - Google Patents

冷陰極電界電子放出素子の製造方法、及び、冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡素な方法で、しかも、開口部の底部の中央部
に確実に電子放出部を形成することができる冷陰極電界
電子放出素子の製造方法を提供する。 【解決手段】冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、支
持体10上にカソード電極11、絶縁層12を形成し、
絶縁層12に開口部14Bを形成した後、開口部14B
底部及び側壁上を含む全面にレジスト材料層40を形成
し、次いで、露光用マスクを使用すること無く、レジス
ト材料層40にエネルギー線を照射し、次いで、レジス
ト材料層40を現像することによって、開口部14Bの
底部からレジスト材料層40を選択的に除去し、以て、
開口部14Bの底部にカソード電極11を露出させた
後、開口部14Bの底部に露出したカソード電極11上
に電子放出部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷陰極電界電子放
出素子の製造方法、及び、冷陰極電界電子放出表示装置
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受像機や情報端末機器に用
いられる表示装置の分野では、従来主流の陰極線管(C
RT)から、薄型化、軽量化、大画面化、高精細化の要
求に応え得る平面型(フラットパネル型)の表示装置へ
の移行が検討されている。このような平面型の表示装置
として、液晶表示装置(LCD)、エレクトロルミネッ
センス表示装置(ELD)、プラズマ表示装置(PD
P)、冷陰極電界電子放出表示装置(FED:フィール
ドエミッションディスプレイ)を例示することができ
る。このなかでも、液晶表示装置は情報端末機器用の表
示装置として広く普及しているが、据置き型のテレビジ
ョン受像機に適用するには、高輝度化や大型化に未だ課
題を残している。これに対して、冷陰極電界電子放出表
示装置は、熱的励起によらず、量子トンネル効果に基づ
き固体から真空中に電子を放出することが可能な冷陰極
電界電子放出素子(以下、電界放出素子と呼ぶ場合があ
る)を利用しており、高輝度及び低消費電力の点から注
目を集めている。
【0003】図23に、電界放出素子を利用した冷陰極
電界電子放出表示装置(以下、表示装置と呼ぶ場合があ
る)の構成例を示す。図示した電界放出素子は、円錐形
の電子放出部を有する、所謂スピント(Spindt)
型電界放出素子と呼ばれるタイプの素子である。この電
界放出素子は、支持体10上に形成されたカソード電極
11と、支持体10及びカソード電極11上に形成され
た絶縁層12と、絶縁層12上に形成されたゲート電極
13と、ゲート電極13及び絶縁層12に設けられた開
口部114と、開口部114の底部に位置するカソード
電極11上に形成された円錐形の電子放出部115から
構成されている。一般に、カソード電極11とゲート電
極13とは、これらの両電極の射影像が互いに直交する
方向に各々ストライプ状に形成されており、これらの両
電極の射影像が重複する領域(1画素分の領域に相当す
る。この領域を、以下、重複領域と呼ぶ)に、通常、複
数の電界放出素子が配列されている。更に、かかる重複
領域が、カソードパネルCPの有効領域(実際の表示部
分として機能する領域)内に、通常、2次元マトリクス
状に配列されている。
【0004】一方、アノードパネルAPは、基板20
と、基板20上に形成され、所定のパターンを有する蛍
光体層22と、その上に形成されたアノード電極23か
ら構成されている。1画素は、カソードパネル側のカソ
ード電極11とゲート電極13との重複領域に配列され
た電界放出素子の一群と、これらの電界放出素子の一群
に対面したアノードパネル側の蛍光体層22とによって
構成されている。有効領域には、かかる画素が、例えば
数十万〜数百万個ものオーダーにて配列されている。
尚、蛍光体層22と蛍光体層22との間の基板20上に
は、ブラックマトリックス21が形成されている。
【0005】アノードパネルAPとカソードパネルCP
とを、電界放出素子と蛍光体層22とが対向するように
配置し、周縁部において枠体24を介して接合すること
によって、表示装置を作製することができる。有効領域
を包囲し、画素を選択するための周辺回路が形成された
無効領域(図示した例では、カソードパネルCPの無効
領域)には、真空排気用の貫通孔25が設けられてお
り、この貫通孔25には真空排気後に封じ切られたチッ
プ管26が接続されている。即ち、アノードパネルAP
とカソードパネルCPと枠体24とによって囲まれた空
間は真空となっている。
【0006】カソード電極11には相対的な負電圧が走
査回路30から印加され、ゲート電極13には相対的な
正電圧が制御回路31から印加され、アノード電極23
にはゲート電極13よりも更に高い正電圧が加速電源3
2から印加される。かかる表示装置において表示を行う
場合、例えば、カソード電極11に走査回路30から走
査信号を入力し、ゲート電極13に制御回路31からビ
デオ信号を入力する。カソード電極11とゲート電極1
3との間に電圧を印加した際に生ずる電界により、量子
トンネル効果に基づき電子放出部115から電子が放出
され、この電子がアノード電極23に引き付けられ、蛍
光体層22に衝突する。その結果、蛍光体層22が励起
されて発光し、所望の画像を得ることができる。つま
り、この表示装置の動作は、基本的に、ゲート電極13
に印加される電圧、及びカソード電極11を通じて電子
放出部115に印加される電圧によって制御される。
【0007】かかる表示装置の構成において、低い駆動
電圧で大きな放出電子電流を得るためには、電子放出部
の先端部を鋭く尖らせることが有効であり、この観点か
ら、上述のスピント型素子の電子放出部115は優れた
性能を有していると云える。しかしながら、円錐形の電
子放出部115の形成には高度な加工技術を要し、場合
によっては数千万個以上にも及ぶ電子放出部115を有
効領域の全域に亙って均一に形成することは、有効領域
の面積が増大するにつれて困難となりつつある。
【0008】そこで、円錐形の電子放出部を形成せず、
開口部の底面に露出した扁平状の電子放出部を使用す
る、所謂扁平型電界放出素子が提案されている。扁平型
電界放出素子における電子放出部は、カソード電極上に
設けられており、扁平状であっても高い放出電子電流を
達成し得るように、カソード電極の構成材料よりも仕事
関数が低い材料から構成されている。
【0009】このような材料を用いた扁平型電界放出素
子の従来の製造方法の概要を、以下、支持体等の模式的
な一部端面図である図24及び図25を参照して説明す
る。
【0010】[工程−10]先ず、例えばガラスから成
る支持体10上にカソード電極用導電材料層を形成し、
次いで、周知のリソグラフィ技術及び反応性イオンエッ
チング法(RIE法)に基づきカソード電極用導電材料
層をパターニングすることによって、ストライプ状のカ
ソード電極11を支持体10上に形成する。ストライプ
状のカソード電極11は、図面の紙面左右方向に延びて
いる。カソード電極11は、例えばスパッタリング法に
より形成された厚さ約0.2μmのクロム(Cr)層か
ら成る。
【0011】[工程−20]その後、全面に、具体的に
は、支持体10上及びカソード電極11上に絶縁層12
を形成する。
【0012】[工程−30]次いで、ストライプ状のゲ
ート電極13を絶縁層12上に形成した後、ゲート電極
13の孔部14Aを形成し、更に、孔部14Aと連通し
た開口部14Bを絶縁層12に形成し、開口部14Bの
底部にカソード電極11を露出させる(図24の(A)
参照)。ストライプ状のゲート電極13は図面の紙面垂
直方向に延びている。尚、孔部14Aと開口部14Bを
総称して、以下、単に開口部14と表現する場合があ
る。開口部14の平面形状は、例えば直径1μm〜30
μmの円形である。開口部14を、例えば、1画素分の
領域(電子放出領域)に1個〜3000個程度形成すれ
ばよい。
【0013】[工程−40]次に、開口部14の底部に
露出したカソード電極11上に、電子放出部15を形成
する。具体的には、レジスト材料層40をスピンコーテ
ィング法にて開口部14内を含む全面に成膜した後(図
24の(B)参照)、露光用マスクを使用して、リソグ
ラフィ技術に基づきレジスト材料層40を露光する(図
24の(C)参照)。開口部14の底部には、レジスト
材料層の未露光部分40Aが残される。その後、レジス
ト材料層40を現像する。これによって、開口部14の
底部の中央部にカソード電極11を露出させることがで
きる(図25の(A)参照)。レジスト材料層40は、
開口部14の底部に位置するカソード電極11の一部
分、開口部14の側壁、ゲート電極13及び絶縁層12
を被覆している。
【0014】[工程−50]その後、開口部14の底部
に露出したカソード電極11の表面を含むレジスト材料
層40上に、例えば、スパッタリング法に基づき、カソ
ード電極の構成材料よりも仕事関数が低い材料から構成
された電子放出部形成層41を形成する(図25の
(B)参照)。その後、レジスト材料層40を除去する
ことで、開口部14の底部に露出したカソード電極11
上に、電子放出部形成層41から成る電子放出部15を
形成することができる(図25の(C)参照)。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】通常、[工程−40]
において、露光用マスクを使用して、リソグラフィ技術
に基づきレジスト材料層40を露光する際、開口部14
の底部の中央部に位置するレジスト材料層40に未露光
部分40Aが形成されるように、支持体10に設けられ
た基準マーカーと、露光用マスクのマーカーとを一致さ
せる。
【0016】しかしながら、実際のリソグラフィ工程に
おいては、スパッタリング法や化学的気相成長法(CV
D法)において各種の薄膜や層を形成したときの応力に
起因した支持体10の変形、各種の熱処理工程における
支持体10の伸縮や変形等により、露光用マスクと支持
体10との間で位置合わせずれが生じ易い。その結果、
開口部14の底部に露出したカソード電極11上に形成
された電子放出部15と、ゲート電極13の開口端部と
の間の距離にばらつきが発生する。このようなばらつき
が発生すると、電子放出部15からの電子放出特性にば
らつきが生じる結果、表示ムラが発生する。このような
問題は、表示装置が大型化されると、特に顕著に生じ
る。
【0017】位置合わせずれの少ないリソグラフィ工程
を実現するための手段として、所謂ステッパー(縮小露
光機)を用いることも考え得るが、ステッパーは非常に
高価であり、しかも、表示装置が大型化したとき、露光
に長時間を要し、表示装置の製造コストが上昇してしま
う。
【0018】従って、本発明の目的は、簡素な方法で、
しかも、開口部の底部の中央部に確実に電子放出部を形
成することができる冷陰極電界電子放出素子の製造方
法、及び、かかる冷陰極電界電子放出素子の製造方法を
適用した冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法を提供
することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の冷陰極電界電子放出素子の製造方法は、
(A)支持体上にカソード電極を形成する工程と、
(B)カソード電極及び支持体上に絶縁層を形成する工
程と、(C)絶縁層に開口部を形成する工程と、(D)
開口部底部及び側壁上を含む全面にレジスト材料層を形
成する工程と、(E)露光用マスクを使用すること無
く、レジスト材料層にエネルギー線を照射し、次いで、
レジスト材料層を現像することによって、開口部の底部
からレジスト材料層を選択的に除去し、以て、開口部の
底部にカソード電極を露出させる工程と、(F)開口部
の底部に露出したカソード電極上に電子放出部を形成す
る工程、を具備することを特徴とする。
【0020】上記の目的を達成するための本発明の冷陰
極電界電子放出表示装置の製造方法は、複数の画素から
構成され、各画素は、複数の冷陰極電界電子放出素子
と、複数の冷陰極電界電子放出素子に対向したアノード
電極及び蛍光体層から構成され、複数の冷陰極電界電子
放出素子が形成されたカソードパネルと、アノード電極
及び蛍光体層が形成されたアノードパネルとがそれらの
周辺部で接合された冷陰極電界電子放出表示装置の製造
方法であって、各冷陰極電界電子放出素子を、(A)支
持体上にカソード電極を形成する工程と、(B)カソー
ド電極及び支持体上に絶縁層を形成する工程と、(C)
絶縁層に開口部を形成する工程と、(D)開口部底部及
び側壁上を含む全面にレジスト材料層を形成する工程
と、(E)露光用マスクを使用すること無く、レジスト
材料層にエネルギー線を照射し、次いで、レジスト材料
層を現像することによって、開口部の底部からレジスト
材料層を選択的に除去し、以て、開口部の底部にカソー
ド電極を露出させる工程と、(F)開口部の底部に露出
したカソード電極上に電子放出部を形成する工程、を少
なくとも経て製造することを特徴とする。
【0021】本発明の冷陰極電界電子放出素子の製造方
法あるいは冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法(以
下、これらを総称して、単に、本発明の製造方法と呼ぶ
場合がある)においては、前記工程(B)と工程(C)
との間で、孔部を有するゲート電極を絶縁層上に形成す
る工程を更に具備し、前記工程(E)においては、支持
体の法線に対して0度ではない入射角を以てエネルギー
線をレジスト材料層に照射する態様とすることができ
る。尚、このような態様の本発明の製造方法を、便宜
上、本発明の第1の態様に係る製造方法と呼ぶ。
【0022】尚、本発明の第1の態様に係る製造方法に
あっては、工程(E)で開口部の底部にカソード電極を
露出させた状態において、絶縁層及びゲート電極上、並
びに、開口部の側壁の少なくとも上部の上(場合によっ
ては、開口部の側壁の全ての上、あるいは、開口部の側
壁の全て及び開口部の底部に位置するカソード電極の一
部分の上)に、レジスト材料層が残される。
【0023】本発明の第1の態様に係る製造方法、ある
いは、後述する本発明の第3の態様に係る製造方法にあ
っては、孔部を有するゲート電極を絶縁層上に形成する
方法として、例えば、絶縁層上に物理的気相成長法(P
VD法)や化学的気相成長法(CVD法)に基づきゲー
ト電極用導電材料層を形成した後、リソグラフィ技術及
びエッチング技術によって孔部を有し、ストライプ状に
パターニングされたゲート電極を形成する方法、スクリ
ーン印刷法やリフトオフ法等によって孔部を有し、スト
ライプ状にパターニングされたゲート電極を形成する方
法を例示することができる。
【0024】あるいは又、本発明の製造方法において
は、前記工程(B)と工程(C)との間で、孔部を有す
るゲート電極用導電材料層を絶縁層上に形成する工程、
及び、前記工程(F)の後、ゲート電極用導電材料層を
パターニングし、以て、ゲート電極を形成する工程を更
に具備し、前記工程(E)においては、支持体の法線に
対して0度ではない入射角を以てエネルギー線をレジス
ト材料層に照射する態様とすることができる。尚、この
ような態様の本発明の製造方法を、便宜上、本発明の第
2の態様に係る製造方法と呼ぶ。
【0025】尚、本発明の第2の態様に係る製造方法に
あっては、工程(E)で開口部の底部にカソード電極を
露出させた状態において、ゲート電極用導電材料層上、
並びに、開口部の側壁の少なくとも上部の上(場合によ
っては、開口部の側壁の全ての上、あるいは、開口部の
側壁の全て及び開口部の底部に位置するカソード電極の
一部分の上)に、レジスト材料層が残される。
【0026】本発明の第2の態様に係る製造方法、ある
いは、後述する本発明の第4の態様に係る製造方法にあ
っては、孔部を有するゲート電極用導電材料層を絶縁層
上に形成する方法として、例えば、絶縁層上にPVD法
やCVD法にてゲート電極用導電材料層を形成した後、
リソグラフィ技術及びエッチング技術によって孔部を有
するゲート電極用導電材料層を形成する方法、スクリー
ン印刷法やリフトオフ法等によって孔部を有するゲート
電極用導電材料層を形成する方法を例示することができ
る。
【0027】本発明の第1の態様あるいは第2の態様に
係る製造方法において、前記入射角は、開口部底部の中
央部に位置するレジスト材料層の部分がエネルギー線に
よって照射されないような入射角であることが好まし
い。具体的には、例えば開口部のアスペクト比及びレジ
スト材料層の厚さに基づき、入射角を決定すればよい。
尚、開口部底部の中央部に位置するレジスト材料層の部
分がエネルギー線によって照射されなければよく、例え
ば、開口部底部に位置するレジスト材料層の部分がエネ
ルギー線によって照射されなくともよく、あるいは又、
開口部底部に位置するレジスト材料層の部分及び開口部
の側壁の下部に位置するレジスト材料層の部分がエネル
ギー線によって照射されなくともよい。
【0028】本発明の第1の態様に係る製造方法におい
ては、前記工程(F)の後、レジスト材料層を除去する
工程を更に具備する構成とすることができる。あるいは
又、前記工程(E)と工程(F)との間で、開口部の底
部に露出したカソード電極の表面に下地層を形成する工
程と、レジスト材料層を除去する工程とを更に具備し、
前記工程(F)においては、該下地層上に電子放出部を
形成する構成とすることもできる。
【0029】本発明の第2の態様に係る製造方法におい
ては、前記工程(F)の後であって、ゲート電極用導電
材料層をパターニングする前に、レジスト材料層を除去
する工程を更に具備する構成とすることができる。ある
いは又、前記工程(E)と工程(F)との間で、開口部
の底部に露出したカソード電極の表面に下地層を形成す
る工程と、レジスト材料層を除去する工程とを更に具備
し、前記工程(F)においては、該下地層上に電子放出
部を形成する構成とすることもできる。
【0030】あるいは又、本発明の製造方法において
は、前記工程(B)と工程(C)との間で、孔部を有す
るゲート電極を絶縁層上に形成する工程、及び、前記工
程(D)と工程(E)との間で、絶縁層及びゲート電極
上のレジスト材料層上、及び、開口部側壁上のレジスト
材料層上に、遮光膜を形成する工程を更に具備する態様
とすることができる。尚、このような態様の本発明の製
造方法を、便宜上、本発明の第3の態様に係る製造方法
と呼ぶ。
【0031】尚、本発明の第3の態様に係る製造方法に
あっては、遮光膜を形成する工程において、絶縁層及び
ゲート電極上、並びに、開口部の側壁の少なくとも上部
の上(場合によっては、開口部の側壁の全ての上、ある
いは、開口部の側壁の全て及び開口部の底部に位置する
カソード電極の一部分の上)に、遮光膜を形成すればよ
い。その結果、工程(E)で開口部の底部にカソード電
極を露出させた状態において、絶縁層及びゲート電極
上、並びに、開口部の側壁の少なくとも上部の上(場合
によっては、開口部の側壁の全ての上、あるいは、開口
部の側壁の全て及び開口部の底部に位置するカソード電
極の一部分の上)に、レジスト材料層が残される。
【0032】あるいは又、本発明の製造方法において
は、前記工程(B)と工程(C)との間で、絶縁層上に
孔部を有するゲート電極用導電材料層を形成する工程、
前記工程(D)と工程(E)との間で、ゲート電極用導
電材料層上のレジスト材料層上、及び、開口部側壁上の
レジスト材料層上に、遮光膜を形成する工程、及び、前
記工程(F)の後、ゲート電極用導電材料層をパターニ
ングし、以て、ゲート電極を形成する工程を更に具備す
る態様とすることができる。尚、このような態様の本発
明の製造方法を、便宜上、本発明の第4の態様に係る製
造方法と呼ぶ。
【0033】尚、本発明の第4の態様に係る製造方法に
あっては、遮光膜を形成する工程において、ゲート電極
用導電材料層上、並びに、開口部の側壁の少なくとも上
部の上(場合によっては、開口部の側壁の全ての上、あ
るいは、開口部の側壁の全て及び開口部の底部に位置す
るカソード電極の一部分の上)に、遮光膜を形成すれば
よい。その結果、工程(E)で開口部の底部にカソード
電極を露出させた状態において、ゲート電極用導電材料
層上、並びに、開口部の側壁の少なくとも上部の上(場
合によっては、開口部の側壁の全ての上、あるいは、開
口部の側壁の全て及び開口部の底部に位置するカソード
電極の一部分の上)に、レジスト材料層が残される。
【0034】あるいは又、本発明の製造方法において
は、前記工程(D)と工程(E)との間で、絶縁層上の
レジスト材料層上、及び、開口部側壁上のレジスト材料
層上に、遮光膜を形成する工程、及び、前記工程(F)
の後、絶縁層に設けられた開口部と連通する孔部を有す
るゲート電極を絶縁層上に形成する工程を更に具備する
態様とすることができる。尚、このような態様の本発明
の製造方法を、便宜上、本発明の第5の態様に係る製造
方法と呼ぶ。
【0035】尚、本発明の第5の態様に係る製造方法に
あっては、遮光膜を形成する工程において、絶縁層上、
並びに、開口部の側壁の少なくとも上部の上(場合によ
っては、開口部の側壁の全ての上、あるいは、開口部の
側壁の全て及び開口部の底部に位置するカソード電極の
一部分の上)に、遮光膜を形成すればよい。その結果、
工程(E)で開口部の底部にカソード電極を露出させた
状態において、絶縁層上、並びに、開口部の側壁の少な
くとも上部の上(場合によっては、開口部の側壁の全て
の上、あるいは、開口部の側壁の全て及び開口部の底部
に位置するカソード電極の一部分の上)に、レジスト材
料層が残される。
【0036】本発明の第5の態様に係る製造方法にあっ
ては、孔部を有するゲート電極を絶縁層上に形成する方
法として、例えば、支持体の法線に対して0度ではない
入射角を以てゲート電極用導電材料層をPVD法にて成
膜した後、リソグラフィ技術及びエッチング技術によっ
て、所望の形状にパターニングされたゲート電極を形成
する方法、スクリーン印刷法やリフトオフ法等によって
所望の形状にパターニングされたゲート電極を形成する
方法を例示することができる。
【0037】本発明の第3の態様〜第5の態様に係る製
造方法において、遮光膜を形成する工程は、支持体の法
線に対して0度ではない入射角を以て遮光膜をPVD法
にて成膜する工程から成ることが好ましい。具体的に
は、例えば開口部のアスペクト比及びレジスト材料層の
厚さに基づき、入射角を決定すればよい。PVD法とし
て、真空蒸着法、スパッタリング法を挙げることができ
る。尚、スパッタリング法を採用する場合、遮光膜を構
成する材料の入射角を揃えるために、所謂、コリメータ
を用いたスパッタリング法を採用することが望ましい。
【0038】また、本発明の第3の態様に係る製造方法
においては、前記工程(F)の後、レジスト材料層を除
去する工程を更に具備する構成とすることができる。あ
るいは又、前記工程(E)と工程(F)との間で、開口
部の底部に露出したカソード電極の表面に下地層を形成
する工程と、レジスト材料層を除去する工程とを更に具
備し、前記工程(F)においては、該下地層上に電子放
出部を形成する構成とすることもできる。
【0039】本発明の第4の態様に係る製造方法にあっ
ては、前記工程(F)の後であって、ゲート電極用導電
材料層をパターニングする前に、レジスト材料層を除去
する工程を更に具備する構成とすることができる。ある
いは又、前記工程(E)と工程(F)との間で、開口部
の底部に露出したカソード電極の表面に下地層を形成す
る工程と、レジスト材料層を除去する工程とを更に具備
し、前記工程(F)においては、該下地層上に電子放出
部を形成する構成とすることもできる。
【0040】本発明の第5の態様に係る製造方法にあっ
ては、前記工程(F)の後であって、絶縁層上にゲート
電極を形成する前に、レジスト材料層を除去する工程を
更に具備する構成とすることができる。あるいは又、前
記工程(E)と工程(F)との間で、開口部の底部に露
出したカソード電極の表面に下地層を形成する工程と、
レジスト材料層を除去する工程とを更に具備し、前記工
程(F)においては、該下地層上に電子放出部を形成す
る構成とすることもできる。
【0041】本発明の第1の態様あるいは第2の態様に
係る製造方法においては、レジスト材料層を、エネルギ
ー線の照射によって重合あるいは架橋して現像液に不溶
性あるいは難溶性となるネガ型レジスト材料から構成す
ることが望ましく、一方、本発明の第3の態様〜第5の
態様に係る製造方法においては、レジスト材料層を、エ
ネルギー線の照射によって分解して現像液に可溶性とな
るポジ型レジスト材料から構成することが望ましい。エ
ネルギー線として、各種波長を有する紫外線、電子線を
挙げることができる。
【0042】遮光膜を構成する材料は、エネルギー線を
確実に遮蔽できる材料であればよく、例えば、クロム
(Cr)やチタン(Ti)を挙げることができる。遮光
膜の厚さは、エネルギー線を確実に遮蔽できる厚さであ
ればよく、例えば、0.2μm程度とすればよい。
【0043】孔部及び開口部の平面形状は、円形、楕円
形、矩形、丸みを帯びた矩形、多角形、丸みを帯びた多
角形等、本質的には任意であるが、円形であることが最
も好ましい。
【0044】支持体や、アノードパネルを構成する基板
を構成する材料は、少なくとも表面が絶縁性部材から構
成されていればよく、ガラス基板、表面に絶縁膜が形成
されたガラス基板、石英基板、表面に絶縁膜が形成され
た石英基板、表面に絶縁膜が形成された半導体基板を挙
げることができる。
【0045】冷陰極電界電子放出素子(以下、電界放出
素子と略称する)の構造として、所謂、クラウン型(王
冠状の電子放出部が、開口部の底部に位置するカソード
電極上に設けられた電界放出素子)、扁平型(略平面の
電子放出部が、開口部の底部に位置するカソード電極上
に設けられた電界放出素子)を挙げることができる。
【0046】クラウン型電界放出素子にあっては、電子
放出部を構成する材料として、導電性粒子、あるいは、
導電性粒子とバインダの組合せを挙げることができる。
導電性粒子として、黒鉛等のカーボン系材料;タングス
テン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、チタ
ン(Ti)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)等の
高融点金属;あるいはITO(インジウム・錫酸化物)
等の透明導電材料を挙げることができる。バインダとし
て、例えば水ガラスといったガラスや汎用樹脂を使用す
ることができる。汎用樹脂として、塩化ビニル系樹脂、
ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース
エステル系樹脂、フッ素系樹脂等の熱可塑性樹脂や、エ
ポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂等
の熱硬化性樹脂を例示することができる。電子放出効率
の向上のためには、導電性粒子の粒径が電子放出部の寸
法に比べて十分に小さいことが好ましい。導電性粒子の
形状は、球形、多面体、板状、針状、柱状、不定形等、
特に限定されないが、導電性粒子の露出部が鋭い突起と
なり得るような形状であることが好ましい。寸法や形状
の異なる導電性粒子を混合して使用してもよい。
【0047】扁平型電界放出素子にあっては、あるいは
又、電子放出部を構成する材料として、カソード電極を
構成する材料よりも仕事関数Φの小さい材料から構成す
ることが好ましく、どのような材料を選択するかは、カ
ソード電極を構成する材料の仕事関数、ゲート電極とカ
ソード電極との間の電位差、要求される放出電子電流密
度の大きさ等に基づいて決定すればよい。電界放出素子
におけるカソード電極を構成する代表的な材料として、
タングステン(Φ=4.55eV)、ニオブ(Φ=4.
02〜4.87eV)、モリブデン(Φ=4.53〜
4.95eV)、アルミニウム(Φ=4.28eV)、
銅(Φ=4.6eV)、タンタル(Φ=4.3eV)、
クロム(Φ=4.5eV)、シリコン(Φ=4.9e
V)を例示することができる。電子放出部は、これらの
材料よりも小さな仕事関数Φを有していることが好まし
く、その値は概ね3eV以下であることが好ましい。か
かる材料として、グラファイト等の炭素(Φ<1e
V)、セシウム(Φ=2.14eV)、LaB6(Φ=
2.66〜2.76eV)、BaO(Φ=1.6〜2.
7eV)、SrO(Φ=1.25〜1.6eV)、Y2
3(Φ=2.0eV)、CaO(Φ=1.6〜1.8
6eV)、BaS(Φ=2.05eV)、TiN(Φ=
2.92eV)、ZrN(Φ=2.92eV)を例示す
ることができる。仕事関数Φが2eV以下である材料か
ら電子放出部を構成することが、一層好ましい。尚、電
子放出部を構成する材料は、必ずしも導電性を備えてい
る必要はない。
【0048】特に好ましい電子放出部の構成材料とし
て、炭素、より具体的にはダイヤモンド、中でもアモル
ファスダイヤモンドを挙げることができる。電子放出部
をアモルファスダイヤモンドから構成する場合、5×1
7V/m以下の電界強度にて、表示装置に必要な放出
電子電流密度を得ることができる。また、アモルファス
ダイヤモンドは電気抵抗体であるため、各電子放出部か
ら得られる放出電子電流を均一化することができ、よっ
て、表示装置に組み込まれた場合の輝度ばらつきの抑制
が可能となる。更に、アモルファスダイヤモンドは、表
示装置内の残留ガスのイオンによるスパッタ作用に対し
て極めて高い耐性を有するので、電界放出素子の長寿命
化を図ることができる。
【0049】あるいは又、電子放出部を構成する材料と
して、かかる材料の2次電子利得δがカソード電極を構
成する導電性材料の2次電子利得δよりも大きくなるよ
うな材料から適宜選択してもよい。即ち、銀(Ag)、
アルミニウム(Al)、金(Au)、コバルト(C
o)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、ニオブ(N
b)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、タンタル(T
a)、タングステン(W)、ジルコニウム(Zr)等の
金属;シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)等の半
導体;炭素やダイヤモンド等の無機単体;及び酸化アル
ミニウム(Al23)、酸化バリウム(BaO)、酸化
ベリリウム(BeO)、酸化カルシウム(CaO)、酸
化マグネシウム(MgO)、酸化錫(SnO2)、フッ
化バリウム(BaF2)、フッ化カルシウム(CaF2
等の化合物の中から、適宜選択することができる。尚、
電子放出部を構成する材料は、必ずしも導電性を備えて
いる必要はない。
【0050】また、電界放出素子において、カソード電
極を構成する材料として、タングステン(W)、ニオブ
(Nb)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ク
ロム(Cr)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銅
(Cu)等の金属;これらの金属元素を含む合金あるい
は化合物(例えばTiN等の窒化物や、WSi2、Mo
Si2、TiSi2、TaSi2等のシリサイド);シリ
コン(Si)等の半導体;ITO(インジウム・錫酸化
物)を例示することができる。カソード電極の形成方法
として、例えば電子ビーム蒸着法や熱フィラメント蒸着
法といった蒸着法、スパッタリング法、CVD法やイオ
ンプレーティング法とエッチング法との組合せ、スクリ
ーン印刷法、メッキ法等を挙げることができる。スクリ
ーン印刷法やメッキ法によれば、直接、ストライプ状の
カソード電極を形成することが可能である。
【0051】電界放出素子におけるゲート電極を構成す
る導電性材料、あるいは、ゲート電極用導電材料層を構
成する材料として、タングステン(W)、ニオブ(N
b)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、クロム
(Cr)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)等の金
属;これらの金属元素を含む合金あるいは化合物(例え
ばTiN等の窒化物や、WSi2、MoSi2、TiSi
2、TaSi2等のシリサイド);あるいはシリコン(S
i)等の半導体やダイヤモンド、カーボン、ITO(イ
ンジウム・錫酸化物)を例示することができる。
【0052】電界放出素子にあっては、ゲート電極及び
絶縁層に設けられた1つの孔部及び開口部内に1つの電
子放出部が存在してもよいし、ゲート電極に複数の孔部
を設け、かかる孔部と連通する1つの開口部を絶縁層に
設け、絶縁層に設けられた1つの開口部内に複数の電子
放出部が存在してもよい。
【0053】電界放出素子にあっては、カソード電極と
電子放出部との間に抵抗体層を設けてもよい。抵抗体層
を設けることによって、電界放出素子の動作安定化、電
子放出特性の均一化を図ることができる。抵抗体層を構
成する材料として、シリコンカーバイド(SiC)とい
ったカーボン系材料、SiN、アモルファスシリコン等
の半導体材料、酸化ルテニウム(RuO2)、酸化タン
タル、窒化タンタル等の高融点金属酸化物を例示するこ
とができる。抵抗体層の形成方法として、スパッタリン
グ法や、CVD法やスクリーン印刷法を例示することが
できる。抵抗値は、概ね1×105〜1×107Ω、好ま
しくは数MΩとすればよい。
【0054】絶縁層の構成材料として、SiO2、Si
N、SiON、SOG(スピンオングラス)を、単独あ
るいは適宜組み合わせて使用することができる。絶縁層
の形成には、CVD法、塗布法、スパッタリング法、ス
クリーン印刷法等の公知のプロセスが利用できる。
【0055】電界放出素子の電子放出部の形成方法とし
て、塗布法、蒸着法、スパッタリング法あるいはCVD
法と、本発明の製造方法における基本的な電子放出部の
形成方法であるリフトオフ法との組合せを挙げることが
できる。
【0056】本発明の製造方法においては、露光用マス
クを使用すること無くレジスト材料層にエネルギー線を
照射するので、自己整合的に開口部の底部中央部にカソ
ード電極を露出させることができる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、発明の実
施の形態(以下、実施の形態と略称する)に基づき本発
明を説明する。
【0058】(実施の形態1)実施の形態1は、本発明
の第1の態様に係る製造方法に関する。以下、支持体等
の模式的な一部端面図である図4〜図5を参照して、実
施の形態1の製造方法を説明する。尚、実施の形態1に
おいては、扁平型電界放出素子を製造する。ここで、電
子放出部は、スパッタリング法に基づき成膜されたタン
グステン(W)から構成されている。尚、実施の形態1
の製造方法の各工程の流れを、図1の[ケース1]のシ
ーケンスで示す。
【0059】[工程−100]先ず、例えばガラスから
成る支持体10上にITOから成るストライプ状のカソ
ード電極11を形成する。具体的には、支持体10上に
ITO層をスパッタリング法によって成膜し、リソグラ
フィ技術及びエッチング技術によってITO層をパター
ニングすることで、ストライプ状のカソード電極11を
形成することができる。その後、全面に、例えばCVD
法にてSiO2から成る絶縁層12を形成する。尚、ス
トライプ状のカソード電極11は、図面の紙面左右方向
に延びている。
【0060】[工程−110]次に、孔部14Aを有す
るゲート電極13を絶縁層上に形成する。具体的には、
例えばアルミニウムから成るゲート電極用導電材料層を
絶縁層12上にスパッタリング法にて成膜した後、リソ
グラフィ技術に基づきゲート電極用導電材料層上にマス
ク層を形成し、かかるマスク層をエッチング用マスクと
してゲート電極用導電材料層をRIE法に基づきストラ
イプ状にパターニングする。次いで、マスク層を除去
し、リソグラフィ技術に基づき全面に再びマスク層を形
成し、かかるマスク層をエッチング用マスクとしてRI
E法にてゲート電極用導電材料層に孔部14Aを形成
し、更に、RIE法にて絶縁層12に開口部14Bを形
成する。その後、マスク層を除去する。こうして、孔部
14Aを有するストライプ状のゲート電極13、及び、
開口部14Bを形成することができる(図4の(A)参
照)。尚、以下の説明においては、孔部14A、及び、
この孔部14Aに連通した開口部14Bを総称して、単
に、開口部14と表現することがある。ストライプ状に
延びるゲート電極13の射影像と、ストライプ状に延び
るカソード電極11の射影像は直交している。開口部1
4の形成においては、左程高い精度は要求されず、±5
μm程度の精度であればよい。従って、通常のリソグラ
フィ技術を用いることができる。
【0061】[工程−120]その後、周知のスピンコ
ーティング法にて、開口部14の底部及び側壁上を含む
全面にレジスト材料層40を形成する(図4の(B)参
照)。レジスト材料層40を、ネガ型レジスト(日本ゼ
オン株式会社製ZPN1100)から構成した。
【0062】[工程−130]次に、露光用マスクを使
用すること無く、レジスト材料層40にエネルギー線
(具体的には、紫外線)を照射する。即ち、支持体10
を回転させながら、支持体10の法線に対して0度では
ない入射角θを以てエネルギー線(紫外線)をレジスト
材料層40に照射する、所謂斜め露光法に基づきレジス
ト材料層40の露光を行う(図4の(C)参照)。入射
角θを、開口部14の底部の中央部に位置するレジスト
材料層40の部分40Aがエネルギー線(紫外線)によ
って照射されないような入射角とする。具体的には、入
射角θは、開口部14のアスペクト比(開口部直径/絶
縁層厚さの比)やレジスト材料層40の厚さを考慮して
決定すればよい。図示した例では、絶縁層12及びゲー
ト電極13上、並びに、開口部14の側壁の全て及び開
口部14の底部に位置するカソード電極11の一部分の
上のレジスト材料層40が露光される。
【0063】次いで、レジスト材料層40を現像するこ
とによって、開口部14の底部からレジスト材料層40
の未露光部分40Aを選択的に除去し、以て、開口部1
4の底部にカソード電極11を露出させる(図5の
(A)参照)。クラリアントジャパン株式会社製AZ3
00MIFを現像液として、レジスト材料層40の現像
を行った。
【0064】[工程−140]その後、開口部14の底
部に露出したカソード電極11の表面に電子放出部15
を形成する。具体的には、スパッタリング法にて、全面
にタングステン(W)から成る電子放出部形成層41を
形成する(図5の(B)参照)。開口部14の底部に露
出したカソード電極11の表面上、及びレジスト材料層
40上に電子放出部形成層41が堆積する。
【0065】[工程−150]次いで、アセトンやNa
OH、レジスト剥離液(例えば、クラリアントジャパン
株式会社製AZリムーバ200)を使用してレジスト材
料層40を除去する、所謂リフトオフ法を実行する。こ
れによって、レジスト材料層40上の電子放出部形成層
41も除去され、開口部14の底部に露出したカソード
電極11の表面にのみ、電子放出部形成層41から成る
電子放出部15が形成される(図5の(C)参照)。
尚、その後、絶縁層12を等方的にエッチングし、ゲー
ト電極13の開口部端部を露出させることが好ましい。
【0066】また、[工程−140]において、例え
ば、グラファイト粉末塗料から成る電子放出部15をス
ピンコーティング法にて形成してもよい。この場合に
は、[工程−150]の後、電子放出部15中の有機溶
剤を除去するために、400゜C、30分の熱処理を施
すことが好ましい。
【0067】[工程−160]その後、冷陰極電界電子
放出表示装置(以下、表示装置と略称する)の組み立て
を行う。具体的には、蛍光体層22(赤色発光蛍光体層
22R、緑色発光蛍光体層22G、青色発光蛍光体層2
2B)と電界放出素子とが対向するようにアノードパネ
ルAPとカソードパネルCPとを配置し、アノードパネ
ルAPとカソードパネルCP(より具体的には、基板2
0と支持体10)とを、セラミックスやガラスから作製
された高さ約1mmの枠体24を介して、周縁部におい
て接合する。接合に際しては、枠体24とアノードパネ
ルAPとの接合部位、及び枠体24とカソードパネルC
Pとの接合部位にフリットガラスを塗布し、アノードパ
ネルAPとカソードパネルCPと枠体24とを貼り合わ
せ、予備焼成にてフリットガラスを乾燥した後、約45
0゜Cで10〜30分の本焼成を行う。その後、アノー
ドパネルAPとカソードパネルCPと枠体24とフリッ
トガラス(図示せず)とによって囲まれた空間を、貫通
孔25及びチップ管26を通じて排気し、空間の圧力が
10-4Pa程度に達した時点でチップ管26を加熱溶融
により封じ切る。このようにして、アノードパネルAP
とカソードパネルCPと枠体24とに囲まれた空間を真
空にすることができる。あるいは又、例えば、枠体24
とアノードパネルAPとカソードパネルCPとの貼り合
わせを高真空雰囲気中で行ってもよい。あるいは又、表
示装置の構造に依っては、枠体無しで、アノードパネル
APとカソードパネルCPとを貼り合わせてもよい。そ
の後、必要な外部回路との配線接続を行い、表示装置を
完成させる。こうして得られた表示装置の模式的な一部
端面図を図6に示し、アノードパネルAP及びカソード
パネルCPの一部分の模式的な斜視図を図7に示す。
尚、表示装置の組み立て方法、後述するアノードパネル
APの構造、表示装置の動作は、以下に説明する各種の
電界放出素子が形成されたカソードパネルCPに対して
も同様に適用することができる。
【0068】表示装置を構成するアノードパネルAP
は、基板20と、基板20上に形成され、所定のパター
ンを有する蛍光体層22と、その上に形成されたアノー
ド電極23から構成されている。1画素は、カソードパ
ネル側のカソード電極11とゲート電極13との重複領
域に配列された電界放出素子の一群と、これらの電界放
出素子の一群に対面したアノードパネル側の蛍光体層2
2とによって構成されている。有効領域には、かかる画
素が、例えば数十万〜数百万個ものオーダーにて配列さ
れている。尚、蛍光体層22と蛍光体層22との間の基
板20上にはブラックマトリックス21が形成されてい
る。
【0069】カソード電極11には相対的な負電圧が走
査回路30から印加され、ゲート電極13には相対的な
正電圧が制御回路31から印加され、アノード電極23
にはゲート電極13よりも更に高い正電圧が加速電源3
2から印加される。かかる表示装置において表示を行う
場合、例えば、カソード電極11に走査回路30から走
査信号を入力し、ゲート電極13に制御回路31からビ
デオ信号を入力する。カソード電極11とゲート電極1
3との間に電圧を印加した際に生ずる電界により、量子
トンネル効果に基づき電子放出部15から電子が放出さ
れ、この電子がアノード電極23に引き付けられ、蛍光
体層22に衝突する。その結果、蛍光体層22が励起さ
れて発光し、所望の画像を得ることができる。
【0070】アノードパネルAPの製造方法の一例を、
以下、図22を参照して説明する。先ず、発光性結晶粒
子組成物を調製する。そのために、例えば、純水に分散
剤を分散させ、ホモミキサーを用いて3000rpmに
て1分間、撹拌を行う。次に、発光性結晶粒子を分散剤
が分散した純水中に投入し、ホモミキサーを用いて50
00rpmにて5分間、撹拌を行う。その後、例えば、
ポリビニルアルコール及び重クロム酸アンモニウムを添
加して、十分に撹拌し、濾過する。
【0071】アノードパネルAPの製造においては、例
えばガラスから成る基板20上の全面に感光性被膜50
を形成(塗布)する。そして、露光光源(図示せず)か
ら射出され、マスク53に設けられた開口54を通過し
た露光光によって、基板20上に形成された感光性被膜
50を露光して感光領域51を形成する(図22の
(A)参照)。その後、感光性被膜50を現像して選択
的に除去し、感光性被膜の残部(露光、現像後の感光性
被膜)52を基板20上に残す(図22の(B)参
照)。次に、全面にカーボン剤(カーボンスラリー)を
塗布し、乾燥、焼成した後、リフトオフ法にて感光性被
膜の残部52及びその上のカーボン剤を除去することに
よって、露出した基板20上にカーボン剤から成るブラ
ックマトリックス21とを形成し、併せて、感光性被膜
の残部52を除去する(図22の(C)参照)。その
後、露出した基板20上に、赤、緑、青の各蛍光体層2
2を形成する(図22の(D)参照)。具体的には、各
発光性結晶粒子(蛍光体粒子)から調製された発光性結
晶粒子組成物を使用し、例えば、赤色の感光性の発光性
結晶粒子組成物(蛍光体スラリー)を全面に塗布し、露
光、現像し、次いで、緑色の感光性の発光性結晶粒子組
成物(蛍光体スラリー)を全面に塗布し、露光、現像
し、更に、青色の感光性の発光性結晶粒子組成物(蛍光
体スラリー)を全面に塗布し、露光、現像すればよい。
その後、蛍光体層22及びブラックマトリックス21上
にスパッタリング法にて厚さ約0.07μmのアルミニ
ウム薄膜を成膜することによって、アノード電極23を
形成する。こうして、アノードパネルAPを得ることが
できる。尚、スクリーン印刷法等により各蛍光体層22
を形成することもできる。
【0072】実施の形態1においては、[工程−13
0]において、露光用マスクを用いること無く、斜め露
光法にてレジスト材料層40を露光するので、最終的に
得られる電子放出部15は、開口部14の底部の中央部
に自己整合的に位置することになり、表示装置が大型化
しても、ゲート電極13に対して位置ずれの無い電子放
出部15を形成することが可能となる。
【0073】(実施の形態2)実施の形態2は、実施の
形態1の製造方法の変形である。実施の形態2において
は、クラウン型電界放出素子を製造する。クラウン型電
界放出素子から成る電界放出素子の模式的な一部端面図
を図9の(A)に示し、一部を切り欠いた模式的な斜視
図を図9の(B)に示す。クラウン型電界放出素子は、
支持体10上に形成されたカソード電極11と、支持体
10及びカソード電極11上に形成された絶縁層12
と、絶縁層12上に形成されたゲート電極13と、ゲー
ト電極13及び絶縁層12を貫通した孔部14A及び開
口部14B(開口部14)と、開口部14の底部に位置
するカソード電極11上に設けられたクラウン(王冠)
型の電子放出部15Aから構成されている。
【0074】以下、支持体等の模式的な一部端面図等で
ある図8〜図9を参照して、実施の形態2の製造方法を
説明する。
【0075】[工程−200]先ず、例えばガラスから
成る支持体10上に、ストライプ状のカソード電極11
を形成する。尚、カソード電極11は、図面の紙面左右
方向に延びている。ストライプ状のカソード電極11
は、例えば支持体10上にITO膜をスパッタリング法
により約0.2μmの厚さに全面に亙って成膜した後、
ITO膜をパターニングすることによって形成すること
ができる。尚、ストライプ状のカソード電極11は、図
面の紙面左右方向に延びている。カソード電極11は、
単一の材料層であってもよく、あるいは又、複数の材料
層を積層することによって構成することもできる。例え
ば、後の工程で形成される各電子放出部の電子放出特性
のばらつきを抑制するために、カソード電極11の表層
部を残部よりも電気抵抗率の高い材料で構成することが
できる。尚、このようなカソード電極の構成を、他の電
界放出素子のカソード電極に適用することができる。次
に、支持体10及びカソード電極11上に絶縁層12を
形成する。ここでは、一例としてガラスペーストを全面
に約3μmの厚さにスクリーン印刷する。次に、絶縁層
12に含まれる水分や溶剤を除去し、且つ、絶縁層12
を平坦化するために、例えば100゜C、10分間の仮
焼成、及び500゜C、20分間の本焼成といった2段
階の焼成を行う。尚、上述のようなガラスペーストを用
いたスクリーン印刷に替えて、例えばプラズマCVD法
によりSiO2膜を形成してもよい。
【0076】[工程−210]次に、実施の形態1の
[工程−110]と同様にして、絶縁層12上に、スト
ライプ状のゲート電極13を形成する。尚、ゲート電極
13は、図面の紙面垂直方向に延びている。即ち、ゲー
ト電極13の射影像の延びる方向は、ストライプ状のカ
ソード電極11の射影像の延びる方向と90度を成す。
次に、実施の形態1の[工程−110]と同様にして、
ゲート電極13及び絶縁層12をRIE法に基づきエッ
チングし、ゲート電極13及び絶縁層12に孔部14A
及び開口部14B(開口部14)を形成し、開口部14
の底部にカソード電極11を露出させる。開口部14の
直径を約2〜50μmとする。
【0077】[工程−220]その後、実施の形態1の
[工程−120]〜[工程−130]と同様の工程を実
行することによって、開口部14の底部にカソード電極
11を露出させる(図8の(A)参照)。
【0078】[工程−230]次に、図8の(B)に示
すように、全面に組成物原料から成る導電性組成物層6
0を形成する。ここで使用する組成物原料は、例えば、
導電性粒子として平均粒径約0.1μmの黒鉛粒子を6
0重量%、バインダとして4号の水ガラスを40重量%
含む。この組成物原料を、例えば1400rpm、10
秒間の条件で全面にスピンコートする。開口部14内に
おける導電性組成物層60の表面は、組成物原料の表面
張力に起因して、開口部14の側壁面に沿って迫り上が
り、開口部14の中央部に向かって窪む。その後、導電
性組成物層60に含まれる水分を除去するための仮焼成
を、例えば大気中、400゜Cで30分間行う。
【0079】組成物原料において、バインダは、(1)
それ自身が導電性粒子の分散媒であってもよいし、
(2)導電性粒子を被覆していてもよいし、(3)適当
な溶媒に分散あるいは溶解されることによって、導電性
粒子の分散媒を構成してもよい。(3)のケースの典型
例は水ガラスであり、日本工業規格(JIS)K140
8に規定される1号乃至4号、又はこれらの同等品を使
用することができる。1号乃至4号は、水ガラスの構成
成分である酸化ナトリウム(Na2O)1モルに対する
酸化珪素(SiO2)のモル数(約2〜4モル)の違い
に基づく4段階の等級であり、それぞれ粘度が大きく異
なる。従って、リフトオフ・プロセスで水ガラスを使用
する際には、水ガラスに分散させる導電性粒子の種類や
含有量、レジスト材料層40との親和性、開口部14の
アスペクト比等の諸条件を考慮して、最適な等級の水ガ
ラスを選択するか、又は、これらの等級と同等の水ガラ
スを調製して使用することが好ましい。
【0080】バインダは一般に導電性に劣るので、組成
物原料中の導電性粒子の含有量に対してバインダの含有
量が多過ぎると、形成される電子放出部15Aの電気抵
抗値が上昇し、電子放出が円滑に行われなくなる虞があ
る。従って、例えば水ガラス中に導電性粒子としてカー
ボン系材料粒子を分散させて成る組成物原料を例にとる
と、組成物原料の全重量に占めるカーボン系材料粒子の
割合は、電子放出部15Aの電気抵抗値、組成物原料の
粘度、導電性粒子同士の接着性等の特性を考慮し、概ね
30〜95重量%の範囲に選択することが好ましい。カ
ーボン系材料粒子の割合をかかる範囲内に選択すること
により、形成される電子放出部15Aの電気抵抗値を十
分に下げると共に、カーボン系材料粒子同士の接着性を
良好に保つことが可能となる。但し、導電性粒子として
カーボン系材料粒子にアルミナ粒子を混合して用いた場
合には、導電性粒子同士の接着性が低下する傾向がある
ので、アルミナ粒子の含有量に応じてカーボン系材料粒
子の割合を高めることが好ましく、60重量%以上とす
ることが特に好ましい。尚、組成物原料には、導電性粒
子の分散状態を安定化させるための分散剤や、pH調整
剤、乾燥剤、硬化剤、防腐剤等の添加剤が含まれていて
もよい。尚、導電性粒子を結合剤(バインダ)の被膜で
覆った粉体を、適当な分散媒中に分散させて成る組成物
原料を用いてもよい。
【0081】一例として、王冠状の電子放出部15Aの
直径を概ね1〜20μmとし、導電性粒子としてカーボ
ン系材料粒子を使用した場合、カーボン系材料粒子の粒
径は概ね0.1μm〜1μmの範囲とすることが好まし
い。カーボン系材料粒子の粒径をかかる範囲に選択する
ことにより、王冠状の電子放出部15Aの縁部に十分に
高い機械的強度が備わり、且つ、カソード電極11に対
する電子放出部15Aの密着性が良好となる。
【0082】[工程−240]次に、図8の(C)に示
すように、実施の形態1の[工程−150]と同様にし
て、レジスト材料層40を除去する。このとき、超音波
振動を加えながら除去を行ってもよい。これにより、レ
ジスト材料層40と共にレジスト材料層40上の導電性
組成物層60の部分が除去され、開口部14の底部に露
出したカソード電極11上の導電性組成物層60の部分
のみが残される。この残存した部分が電子放出部15A
となる。電子放出部15Aの形状は、表面が開口部14
の中央部に向かって窪み、王冠状となる。[工程−24
0]が終了した時点における状態を、図9に示す。図9
の(B)は、電界放出素子の一部を示す模式的な斜視図
であり、図9の(A)は図9の(B)の線A−Aに沿っ
た模式的な一部端面図である。図9の(B)では、電子
放出部15Aの全体が見えるように、絶縁層12とゲー
ト電極13との一部を切り欠いている。尚、1つの電子
放出領域には、5〜100個程度の電子放出部15Aを
設けることで十分である。尚、導電性粒子が電子放出部
15Aの表面に確実に露出するように、電子放出部15
Aの表面に露出したバインダをエッチングによって除去
してもよい。
【0083】[工程−250]次に、電子放出部15A
の焼成を行う。焼成は、乾燥大気中、400゜C、30
分間の条件で行う。尚、焼成温度は、組成物原料に含ま
れるバインダの種類に応じて選択すればよい。例えば、
バインダが水ガラスのような無機材料である場合には、
無機材料を焼成し得る温度で熱処理を行えばよい。バイ
ンダが熱硬化性樹脂である場合には、熱硬化性樹脂を硬
化し得る温度で熱処理を行えばよい。但し、導電性粒子
同士の密着性を保つために、熱硬化性樹脂が過度に分解
したり炭化する虞のない温度で熱処理を行うことが好適
である。いずれのバインダを用いるにしても、熱処理温
度は、ゲート電極やカソード電極、絶縁層に損傷や欠陥
が生じない温度とする必要がある。熱処理雰囲気は、ゲ
ート電極やカソード電極の電気抵抗率が酸化によって上
昇したり、あるいはゲート電極やカソード電極に欠陥や
損傷が生ずることがないように、不活性ガス雰囲気とす
ることが好ましい。尚、バインダとして熱可塑性樹脂を
使用した場合には、熱処理を必要としない場合がある。
【0084】[工程−260]その後、実施の形態1の
[工程−160]と同様の工程を実行することによっ
て、表示装置を完成させる。
【0085】(実施の形態3)実施の形態3も、実施の
形態1の製造方法の変形である。尚、実施の形態3にお
いても、扁平型電界放出素子を製造する。実施の形態3
においては、電子放出部は、CVD法に基づき成膜され
た炭素薄膜から構成されている。また、電子放出部とカ
ソード電極との間には、下地層である炭素薄膜選択成長
領域が形成されている。
【0086】電子放出部を炭素薄膜から構成すること
は、炭素(C)の仕事関数が低く、高い放出電子電流を
達成することができるので、好ましい。炭素薄膜から電
子を放出させるためには、炭素薄膜が適切な電界(例え
ば、106ボルト/m程度の強度を有する電界)中に置
かれた状態とすればよい。
【0087】ところで、レジスト材料をエッチング用マ
スクとして使用し、酸素ガスを用いてダイヤモンド薄膜
のような炭素薄膜のプラズマエッチングを行った場合、
エッチング反応系における反応副生成物として(C
x)系あるいは(CFx)系等の炭素系ポリマーが堆積
性物質として生成する。一般に、プラズマエッチングに
おいて堆積性物質がエッチング反応系に生成した場合、
この堆積性物質はイオン入射確率の低いレジスト材料の
側壁面、あるいは被エッチング物の加工端面に堆積して
所謂側壁保護膜を形成し、被エッチング物の異方性加工
によって得られる形状の達成に寄与する。しかしなが
ら、酸素ガスをエッチング用ガスとして使用した場合に
は、炭素系ポリマーから成る側壁保護膜は、生成して
も、直ちに酸素ガスによって除去されてしまう。また、
酸素ガスをエッチング用ガスとして使用した場合には、
レジスト材料の消耗も激しい。これらの理由により、従
来のダイヤモンド薄膜の酸素プラズマ加工においては、
ダイヤモンド薄膜のマスクの寸法に対する寸法変換差が
大きく、異方性加工も困難な場合が多い。
【0088】このような問題を解決するためには、例え
ば、カソード電極の表面に下地層である炭素薄膜選択成
長領域を形成し、炭素薄膜選択成長領域上に炭素薄膜か
ら成る電子放出部を形成する構成とすればよい。即ち、
実施の形態3の製造方法においては、電子放出部を形成
する前に、開口部の底部に露出したカソード電極の表面
に下地層である炭素薄膜選択成長領域を形成し、次い
で、レジスト材料層を除去する。そして、下地層である
炭素薄膜選択成長領域上に電子放出部に相当する炭素薄
膜を形成する。ここで、炭素薄膜選択成長領域を形成す
る工程を、便宜上、炭素薄膜選択成長領域形成工程と呼
ぶ。尚、炭素薄膜選択成長領域は、開口部の底部に位置
するカソード電極の部分の表面の全面に形成されていて
も、部分的に形成されていてもよく、残されたレジスト
材料層の形状に依存する。
【0089】ここで、炭素薄膜選択成長領域は、表面に
金属粒子が付着したカソード電極の部分、若しくは、表
面に金属薄膜が形成されたカソード電極の部分であるこ
とが好ましい。尚、炭素薄膜選択成長領域における炭素
薄膜の選択成長を一層確実なものとするために、炭素薄
膜選択成長領域の表面には、硫黄(S)、ホウ素(B)
又はリン(P)が付着していることが望ましく、これら
の物質は一種の触媒としての作用を果たすと考えられ、
これによって、炭素薄膜の選択成長性を一層向上させる
ことができる。炭素薄膜選択成長領域の表面に硫黄、ホ
ウ素又はリンを付着させる方法としては、例えば、硫
黄、ホウ素又はリンを含む化合物から成る化合物層を炭
素薄膜選択成長領域の表面に形成し、次いで、例えば加
熱処理を化合物層に施すことによって化合物層を構成す
る化合物を分解させ、炭素薄膜選択成長領域の表面に硫
黄、ホウ素又はリンを残す方法を挙げることができる。
硫黄を含む化合物としてチオナフテン、チオフテン、チ
オフェンを例示することができる。ホウ素を含む化合物
として、トリフェニルボロンを例示することができる。
リンを含む化合物として、トリフェニルフォスフィンを
例示することができる。
【0090】あるいは又、炭素薄膜選択成長領域におけ
る炭素薄膜の選択成長を一層確実なものとするために、
炭素薄膜選択成長領域を構成する金属粒子の表面若しく
は金属薄膜の表面の金属酸化物(所謂、自然酸化膜)を
除去することが望ましい。金属粒子の表面若しくは金属
薄膜の表面の金属酸化物の除去を、例えば、水素ガス雰
囲気におけるマイクロ波プラズマ法、トランス結合型プ
ラズマ法、誘導結合型プラズマ法、電子サイクロトロン
共鳴プラズマ法、RFプラズマ法等に基づくプラズマ還
元処理、アルゴンガス雰囲気におけるスパッタ処理、若
しくは、例えばフッ酸等の酸や塩基を用いた洗浄処理に
よって行うことが望ましい。
【0091】炭素薄膜選択成長領域形成工程として、溶
媒と金属粒子から成る層を全面に形成した後、溶媒を除
去し、金属粒子を残す工程を挙げることができる。ある
いは又、炭素薄膜選択成長領域形成工程として、金属粒
子を構成する金属原子を含む金属化合物粒子を全面に形
成した後、金属化合物粒子を加熱することによって分解
し、以て、表面に金属粒子が付着したカソード電極の部
分から成る炭素薄膜選択成長領域を得る工程を挙げるこ
とができる。この場合、具体的には、溶媒と金属化合物
粒子から成る層を全面に形成した後、溶媒を除去し、金
属化合物粒子を残す方法を例示することができる。金属
化合物粒子は、金属粒子を構成する金属のハロゲン化物
(例えば、ヨウ化物、塩化物、臭化物等)、酸化物、水
酸化物及び有機金属から成る群から選択された少なくと
も1種類の材料から成ることが好ましい。尚、これらの
方法においては、適切な段階で、炭素薄膜選択成長領域
を形成すべきカソード電極の領域以外の領域を被覆した
レジスト材料層を除去する。
【0092】あるいは又、炭素薄膜選択成長領域形成工
程として、更には、例えば、炭素薄膜選択成長領域を形
成すべきカソード電極の領域以外の領域をレジスト材料
層で被覆した状態での、電解メッキ法、無電解メッキ
法、MOCVD法を含むCVD法、PVD法等の公知の
方法を挙げることができる。尚、PVD法として、
(a)電子ビーム加熱法、抵抗加熱法、フラッシュ蒸着
等の各種真空蒸着法、(b)プラズマ蒸着法、(c)2
極スパッタリング法、直流スパッタリング法、直流マグ
ネトロンスパッタリング法、高周波スパッタリング法、
マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタ
リング法、バイアススパッタリング法等の各種スパッタ
リング法、(d)DC(direct current)法、RF法、多
陰極法、活性化反応法、電界蒸着法、高周波イオンプレ
ーティング法、反応性イオンプレーティング法等の各種
イオンプレーティング法を挙げることができる。
【0093】ここで、金属粒子あるいは金属薄膜は、モ
リブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(T
i)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、タングステ
ン(W)、ジルコニウム(Zr)、タンタル(Ta)、
鉄(Fe)、銅(Cu)、白金(Pt)及び亜鉛(Z
n)から成る群から選択された少なくとも1種類の金属
から構成されていることが好ましい。
【0094】炭素薄膜として、グラファイト薄膜、アモ
ルファスカーボン薄膜、ダイヤモンドライクカーボン薄
膜、あるいはフラーレン薄膜を挙げることができる。炭
素薄膜の形成方法として、マイクロ波プラズマ法、トラ
ンス結合型プラズマ法、誘導結合型プラズマ法、電子サ
イクロトロン共鳴プラズマ法、RFプラズマ法等に基づ
くCVD法、平行平板型CVD装置を用いたCVD法を
例示することができる。炭素薄膜の形態には、薄膜状は
もとより、炭素のウィスカー、炭素のナノチューブ(中
空及び中実を含む)が包含される。
【0095】尚、カソード電極の構造としては、導電材
料層の1層構成とすることもできるし、下層導電材料
層、下層導電材料層上に形成された抵抗体層、抵抗体層
上に形成された上層導電材料層の3層構成とすることも
できる。後者の場合、上層導電材料層の表面に炭素薄膜
選択成長領域を形成する。このように、抵抗体層を設け
ることによって、電子放出部における電子放出特性の均
一化を図ることができる。
【0096】以下、支持体等の模式的な一部端面図であ
る図10を参照して、実施の形態3の製造方法を説明す
る。尚、実施の形態3の製造方法の各工程の流れを、図
1の[ケース2]のシーケンスで示す。
【0097】[工程−300]先ず、例えばガラスから
成る支持体10上にカソード電極用導電材料層を形成
し、次いで、周知のリソグラフィ技術及びRIE法に基
づきカソード電極用導電材料層をパターニングすること
によって、ストライプ状のカソード電極11を支持体1
0上に形成する。ストライプ状のカソード電極11は、
図面の紙面左右方向に延びている。カソード電極11
は、例えばスパッタリング法により形成された厚さ約
0.2μmのクロム(Cr)層から成る。
【0098】[工程−310]その後、全面に、具体的
には、支持体10上及びカソード電極11上に絶縁層1
2を形成する。次いで、ストライプ状のゲート電極13
を絶縁層12上に形成した後、実施の形態1の[工程−
110]と同様の方法に基づき、ゲート電極13及び絶
縁層12に孔部及び開口部(開口部14)を形成し、開
口部14の底部にカソード電極11を露出させる。スト
ライプ状のゲート電極13は図面の紙面垂直方向に延び
ている。開口部14の平面形状は、例えば直径1μm〜
30μmの円形である。開口部14を、例えば、1画素
分の領域(電子放出領域)に1個〜3000個程度形成
すればよい。
【0099】[工程−320]その後、実施の形態1の
[工程−120]〜[工程−130]と同様の工程を実
行することによって、開口部14の底部にカソード電極
11を露出させる。
【0100】[工程−330]次に、開口部14の底部
に露出したカソード電極11上に、電子放出部15Bを
形成する。具体的には、先ず、開口部14の底部に位置
するカソード電極11の表面に炭素薄膜選択成長領域7
0を形成する。そのために、露出したカソード電極11
の表面を含むレジスト材料層40上に、金属粒子を付着
させる。具体的には、ニッケル(Ni)微粒子をポリシ
ロキサン溶液中に分散させた溶液(溶媒としてイソプロ
ピルアルコールを使用)をスピンコーティング法にて全
面に塗布し、開口部14の底部に露出したカソード電極
11の表面に溶媒と金属粒子から成る炭素薄膜選択成長
領域70を形成する。
【0101】[工程−340]次に、実施の形態1の
[工程−150]と同様にして、レジスト材料層40を
除去する。その後、400゜C程度に加熱することによ
って溶媒を除去し、露出したカソード電極11の表面に
金属粒子71を残すことで、炭素薄膜選択成長領域70
を完成させる(図10の(A)参照)。尚、ポリシロキ
サンは、露出したカソード電極11の表面に金属粒子7
1を固定させる機能(所謂、接着機能)を有する。
【0102】[工程−350]その後、炭素薄膜選択成
長領域70上に、厚さ約0.2μmの炭素薄膜72を形
成し、電子放出部15Bを得る。この状態を図10の
(B)に示す。マイクロ波プラズマCVD法に基づく炭
素薄膜72の成膜条件を、以下の表1に例示する。炭素
薄膜72は、炭素薄膜選択成長領域70上にのみ選択的
に形成され、他の部分に形成されることはない。
【0103】[表1] [炭素薄膜の成膜条件] 使用ガス :CH4/H2=100/10SCCM 圧力 :1.3×103Pa マイクロ波パワー:500W(13.56MHz) 成膜温度 :500゜C
【0104】[工程−360]その後、実施の形態1の
[工程−160]と同様の工程を実行することによっ
て、表示装置を完成させる。
【0105】(実施の形態4)実施の形態4は、実施の
形態1にて説明した製造方法の一種の変形であり、本発
明の第2の態様に係る製造方法に関する。以下、実施の
形態4の製造方法を、支持体等の模式的な一部端面図で
ある図11〜図12を参照して説明するが、実施の形態
4においても、実施の形態1と同様の扁平型電界放出素
子を製造する。尚、実施の形態4の製造方法の各工程の
流れを、図1の[ケース3]のシーケンスで示す。
【0106】[工程−400]先ず、実施の形態1の
[工程−100]と同様にして、ガラスから成る支持体
10上にITOから成るストライプ状のカソード電極1
1を形成する。尚、ストライプ状のカソード電極11
は、図面の紙面左右方向に延びている。その後、全面
に、例えばCVD法にてSiO2から成る絶縁層12を
形成する。
【0107】[工程−410]次に、孔部14Aを有す
るゲート電極用導電材料層13Aを絶縁層上に形成す
る。具体的には、例えばアルミニウムから成るゲート電
極用導電材料層13Aを絶縁層12上にスパッタリング
法にて成膜した後、リソグラフィ技術に基づきゲート電
極用導電材料層13A上にマスク層を形成し、かかるマ
スク層をエッチング用マスクとしてゲート電極用導電材
料層13Aに孔部14Aを形成し、更に、絶縁層12に
開口部14Bを形成する。その後、マスク層を除去す
る。こうして、孔部14Aを有するシート状のゲート電
極用導電材料層13A、及び、開口部14Bを形成する
ことができる(図11の(A)参照)。尚、孔部14A
及び開口部14B(開口部14)の形成においては、左
程高い精度は要求されず、±5μm程度の精度であれば
よい。従って、通常のリソグラフィ技術を用いることが
できる。
【0108】[工程−420]その後、実施の形態1の
[工程−120]と同様にして、周知のスピンコーティ
ング法にて、開口部14の底部及び側壁上を含む全面に
レジスト材料層40を形成する(図11の(B)参
照)。
【0109】[工程−430]次に、実施の形態1の
[工程−130]と同様にして、露光用マスクを使用す
ること無く、レジスト材料層40にエネルギー線(具体
的には、紫外線)を照射する。即ち、支持体10を回転
させながら、支持体10の法線に対して0度ではない入
射角θを以てエネルギー線(紫外線)をレジスト材料層
40に照射する、所謂斜め露光法に基づきレジスト材料
層40の露光を行う(図11の(C)参照)。次いで、
レジスト材料層40を現像することによって、開口部1
4の底部からレジスト材料層40を選択的に除去し、以
て、開口部14の底部にカソード電極11を露出させる
(図12の(A)参照)。
【0110】[工程−440]その後、実施の形態1の
[工程−140]と同様にして、開口部14の底部に露
出したカソード電極11の表面に電子放出部15を形成
する。
【0111】[工程−450]次いで、実施の形態1の
[工程−150]と同様にして、レジスト材料層40を
除去する、所謂リフトオフ法を実行する。これによっ
て、レジスト材料層40上の電子放出部形成層41も除
去され、開口部14の底部に露出したカソード電極11
の表面にのみ、電子放出部形成層41から成る電子放出
部15が形成される(図12の(C)参照)。
【0112】[工程−460]その後、ゲート電極用導
電材料層13Aをパターニングし、以て、ゲート電極1
3を形成する。具体的には、ゲート電極用導電材料層1
3A上にリソグラフィ技術に基づきマスク層を形成し、
かかるマスク層をエッチング用マスクとして、ゲート電
極用導電材料層13Aをストライプ状にパターニングし
た後、マスク層を除去すればよい。
【0113】尚、[工程−440]において、例えば、
グラファイト粉末塗料から成る電子放出部15をスピン
コーティング法にて形成してもよい。この場合には、
[工程−450]の後、電子放出部15中の有機溶剤を
除去するために、400゜C、30分の熱処理を施すこ
とが好ましい。
【0114】[工程−470]その後、実施の形態1の
[工程−160]と同様の工程を実行することによっ
て、表示装置を完成させる。
【0115】以上に説明した製造方法を、実施の形態2
あるいは実施の形態3にて説明した製造方法に適用する
ことができる。具体的には、実施の形態2、実施の形態
3にて説明した製造方法に実施の形態4にて説明した方
法を適用する場合、[工程−210]、[工程−31
0]において、[工程−410]と同様の工程を実行
し、[工程−250]、[工程−350]の後、[工程
−460]と同様の工程を実行すればよい。尚、実施の
形態4の製造方法を実施の形態3にて説明した製造方法
に適用する場合の各工程の流れを、図1の[ケース4]
のシーケンスで示す。
【0116】(実施の形態5)実施の形態5は、本発明
の第3の態様に係る製造方法に関する。以下、支持体等
の模式的な一部端面図である図13〜図15を参照し
て、実施の形態5の製造方法を説明する。尚、実施の形
態5においても、扁平型電界放出素子を製造する。ここ
で、電子放出部は、スパッタリング法に基づき成膜され
たタングステン(W)から構成されている。尚、実施の
形態5の製造方法の各工程の流れを、図2の[ケース
5]のシーケンスで示す。
【0117】[工程−500]先ず、実施の形態1の
[工程−100]と同様にして、ガラスから成る支持体
10上にITOから成るストライプ状のカソード電極1
1を形成する。尚、ストライプ状のカソード電極11
は、図面の紙面左右方向に延びている。その後、全面
に、例えばCVD法にてSiO2から成る絶縁層12を
形成する。
【0118】[工程−510]次いで、実施の形態1の
[工程−110]と同様にして、ストライプ状のゲート
電極13を絶縁層12上に形成した後、ゲート電極13
及び絶縁層12に孔部及び開口部(開口部14)を形成
し、開口部14の底部にカソード電極11を露出させる
(図13の(A)参照)。ストライプ状のゲート電極1
3は図面の紙面垂直方向に延びている。開口部14の平
面形状は、例えば直径1μm〜30μmの円形である。
開口部14を、例えば、1画素分の領域(電子放出領
域)に1個〜3000個程度形成すればよい。
【0119】[工程−520]その後、実施の形態1の
[工程−120]と同様にして、周知のスピンコーティ
ング法にて、開口部14の底部及び側壁上を含む全面に
レジスト材料層40を形成する(図13の(B)参
照)。尚、レジスト材料層40を、ポジ型レジスト(ク
ラリアントジャパン株式会社製AZP4210)から構
成した。
【0120】[工程−530]次いで、絶縁層12及び
ゲート電極13上のレジスト材料層40上、及び、孔部
14A及び開口部14Bの側壁上のレジスト材料層40
上に、スパッタリング法にて厚さ約0.2μmのクロム
(Cr)から成る遮光膜42を形成する(図13の
(C)参照)。具体的には、支持体10を回転させなが
ら、支持体10の法線に対して0度ではない入射角を以
て遮光膜42を斜め真空蒸着法にて形成する。これによ
って、開口部14の底部に位置するレジスト材料層40
の部分には遮光膜42が堆積することがない。尚、遮光
膜42の形成においては、レジスト材料層40が感光し
ないような雰囲気中で行い、しかも、レジスト材料層4
0の感光感度が損なわれない温度(例えば、110゜
C)以下で遮光膜42の成膜を行う。
【0121】[工程−540]次に、露光用マスクを使
用すること無く、レジスト材料層40にエネルギー線
(具体的には、紫外線)を照射する。ここで、レジスト
材料層40へのエネルギー線(紫外線)の入射角を、支
持体10の法線に平行とする(図14の(A)参照)。
これによって、開口部14の底部に位置するレジスト材
料層40の部分40Bのみが露光される。
【0122】次いで、遮光膜42を湿式エッチングによ
って除去し、更に、レジスト材料層40を現像すること
によって、開口部14の底部からレジスト材料層40の
露光部分40Bを選択的に除去し、以て、開口部14の
底部にカソード電極11を露出させる(図14の(B)
参照)。クラリアントジャパン株式会社製AZ300M
IFを現像液として、レジスト材料層40の現像を行っ
た。
【0123】[工程−550]その後、実施の形態1の
[工程−140]と同様にして、開口部14の底部に露
出したカソード電極11の表面に電子放出部15を形成
する。具体的には、スパッタリング法にて、全面にタン
グステン(W)から成る電子放出部形成層41を形成す
る(図14の(C)参照)。開口部14の底部に露出し
たカソード電極11の表面上、及びレジスト材料層40
上に電子放出部形成層41が堆積する。
【0124】[工程−560]次いで、実施の形態1の
[工程−150]と同様にして、アセトンやNaOH、
レジスト剥離液(例えば、クラリアントジャパン株式会
社製AZリムーバ200)を使用してレジスト材料層4
0を除去する、所謂リフトオフ法を実行する。これによ
って、レジスト材料層40上の電子放出部形成層41も
除去され、開口部14の底部に露出したカソード電極1
1の表面にのみ、電子放出部形成層41から成る電子放
出部15が形成される(図15参照)。尚、その後、絶
縁層12を等方的にエッチングし、ゲート電極13の開
口部端部を露出させることが好ましい。
【0125】[工程−570]その後、実施の形態1の
[工程−160]と同様の工程を実行することによっ
て、表示装置を完成させる。
【0126】実施の形態5においては、[工程−53
0]において斜め蒸着法にて遮光膜を形成し、露光用マ
スクを用いること無くレジスト材料層40を露光するの
で、最終的に得られる電子放出部15は、開口部14の
底部の中央部に自己整合的に位置することになり、表示
装置が大型化しても、ゲート電極13に対して位置ずれ
の無い電子放出部15を形成することが可能となる。
【0127】以上に説明した実施の形態5の製造方法に
対して、実施の形態2にて説明した製造方法を適用する
ことができる。
【0128】また、以上に説明した実施の形態5の製造
方法に対して、実施の形態3にて説明した製造方法を適
用することができる。尚、このような製造方法の各工程
の流れを、図2の[ケース6]のシーケンスで示す。具
体的には、[工程−500]〜[工程−540]を実行
した後、実施の形態3の[工程−330]〜[工程−3
50]と同様の工程を実行すればよい。
【0129】(実施の形態6)実施の形態6は、実施の
形態5にて説明した製造方法の一種の変形であり、本発
明の第4の態様に係る製造方法に関する。以下、実施の
形態6の製造方法を、支持体等の模式的な一部端面図で
ある図16〜図18を参照して説明するが、実施の形態
6においても、実施の形態5と同様の扁平型電界放出素
子を製造する。尚、実施の形態6の製造方法の各工程の
流れを、図2の[ケース7]のシーケンスで示す。
【0130】[工程−600]先ず、実施の形態1の
[工程−100]と同様にして、ガラスから成る支持体
10上にITOから成るストライプ状のカソード電極1
1を形成する。尚、ストライプ状のカソード電極11
は、図面の紙面左右方向に延びている。その後、全面
に、例えばCVD法にてSiO2から成る絶縁層12を
形成する。
【0131】[工程−610]次に、実施の形態4の
[工程−410]と同様にして、孔部14Aを有するシ
ート状のゲート電極用導電材料層13Aを絶縁層上に形
成した後、絶縁層12に開口部14Bを形成する(図1
6の(A)参照)。
【0132】[工程−620]その後、実施の形態5の
[工程−520]と同様にして、周知のスピンコーティ
ング法にて、開口部14の底部及び側壁上を含む全面に
レジスト材料層40を形成する(図16の(B)参
照)。
【0133】[工程−630]次いで、実施の形態5の
[工程−530]と同様にして、ゲート電極用導電材料
層13A上のレジスト材料層40上、並びに、孔部14
A及び開口部14Bの側壁上のレジスト材料層40上
に、スパッタリング法にて厚さ約0.2μmのクロム
(Cr)から成る遮光膜42を形成する(図16の
(C)参照)。具体的には、支持体10を回転させなが
ら、支持体10の法線に対して0度ではない入射角を以
て遮光膜42を斜め真空蒸着法にて形成する。これによ
って、開口部14の底部に位置するレジスト材料層40
の部分には遮光膜42が堆積することがない。
【0134】[工程−640]次に、実施の形態5の
[工程−540]と同様にして、露光用マスクを使用す
ること無く、レジスト材料層40にエネルギー線(具体
的には、紫外線)を照射する。ここで、レジスト材料層
40へのエネルギー線(紫外線)の入射角を、支持体1
0の法線に平行とする(図17の(A)参照)。これに
よって、開口部14の底部に位置するレジスト材料層4
0の部分40Bのみが露光される。次いで、遮光膜42
を湿式エッチングによって除去し、更に、レジスト材料
層40を現像することによって、開口部14の底部から
レジスト材料層40の露光部分40Bを選択的に除去
し、以て、開口部14の底部にカソード電極11を露出
させる(図17の(B)参照)。
【0135】[工程−650]その後、実施の形態1の
[工程−140]と同様にして、開口部14の底部に露
出したカソード電極11の表面に電子放出部15を形成
する。具体的には、スパッタリング法にて、全面にタン
グステンから成る電子放出部形成層41を形成する(図
17の(C)参照)。開口部14の底部に露出したカソ
ード電極11の表面上、及びレジスト材料層40上に電
子放出部形成層41が堆積する。
【0136】[工程−660]次いで、実施の形態5の
[工程−560]と同様にして、レジスト材料層40を
除去する、所謂リフトオフ法を実行する。これによっ
て、レジスト材料層40上の電子放出部形成層41も除
去され、開口部14の底部に露出したカソード電極11
の表面にのみ、電子放出部形成層41から成る電子放出
部15が形成される(図18参照)。
【0137】[工程−670]その後、実施の形態4の
[工程−460]と同様にして、ゲート電極用導電材料
層13Aをパターニングし、以て、ゲート電極13を形
成する。具体的には、ゲート電極用導電材料層13A上
にリソグラフィ技術に基づきマスク層を形成し、かかる
マスク層をエッチング用マスクとして、ゲート電極用導
電材料層13Aをストライプ状にパターニングした後、
マスク層を除去すればよい。
【0138】[工程−680]次いで、実施の形態1の
[工程−160]と同様の工程を実行することによっ
て、表示装置を完成させる。
【0139】以上に説明した製造方法に、実施の形態2
あるいは実施の形態3にて説明した製造方法を適用する
ことができる。具体的には、実施の形態2にて説明した
製造方法を実施の形態6にて説明した方法に適用する場
合、[工程−650]の代わりに、[工程−230]と
同様の工程を実行すればよい。また、実施の形態3にて
説明した製造方法を実施の形態6にて説明した方法に適
用する場合、[工程−650]〜[工程−660]の代
わりに、[工程−330]〜[工程−350]を実行す
ればよい。尚、実施の形態6の製造方法に実施の形態3
にて説明した製造方法を適用する場合の各工程の流れ
を、図2の[ケース8]のシーケンスで示す。
【0140】(実施の形態7)実施の形態7も、実施の
形態5にて説明した製造方法の一種の変形であり、本発
明の第5の態様に係る製造方法に関する。以下、実施の
形態7の製造方法を、支持体等の模式的な一部端面図で
ある図19〜図21を参照して説明するが、実施の形態
7においても、実施の形態5と同様の扁平型電界放出素
子を製造する。尚、実施の形態7の製造方法の各工程の
流れを、図3の[ケース9]のシーケンスで示す。
【0141】[工程−700]先ず、実施の形態1の
[工程−100]と同様にして、ガラスから成る支持体
10上にITOから成るストライプ状のカソード電極1
1を形成する。尚、ストライプ状のカソード電極11
は、図面の紙面左右方向に延びている。尚、ストライプ
状のカソード電極11は、図面の紙面左右方向に延びて
いる。その後、全面に、例えばCVD法にてSiO2
ら成る絶縁層12を形成する。
【0142】[工程−710]次に、リソグラフィ技術
に基づき全面にマスク層を形成し、かかるマスク層をエ
ッチング用マスクとしてRIE法にて絶縁層12をエッ
チングして絶縁層12に開口部14Bを形成する。その
後、マスク層を除去する。こうして、絶縁層12に開口
部14Bを形成することができる(図19の(A)参
照)。開口部14Bの形成においては、左程高い精度は
要求されず、±5μm程度の精度であればよい。従っ
て、通常のリソグラフィ技術を用いることができる。
【0143】[工程−720]その後、実施の形態5の
[工程−520]と同様にして、周知のスピンコーティ
ング法にて、開口部14Bの底部及び側壁上を含む全面
にレジスト材料層40を形成する(図19の(B)参
照)。
【0144】[工程−730]次いで、実施の形態5の
[工程−530]と同様にして、絶縁層12上のレジス
ト材料層40上、及び、開口部14B側壁上のレジスト
材料層40上に、スパッタリング法にて厚さ約0.2μ
mのクロム(Cr)から成る遮光膜42を形成する(図
19の(C)参照)。具体的には、支持体10を回転さ
せながら、支持体10の法線に対して0度ではない入射
角を以て遮光膜42を斜め真空蒸着法にて形成する。こ
れによって、開口部14Bの底部に位置するレジスト材
料層40の部分には遮光膜42が堆積することがない。
【0145】[工程−740]次に、実施の形態5の
[工程−540]と同様にして、露光用マスクを使用す
ること無く、レジスト材料層40にエネルギー線(具体
的には、紫外線)を照射する。ここで、レジスト材料層
40へのエネルギー線(紫外線)の入射角を、支持体1
0の法線に平行とする(図20の(A)参照)。これに
よって、開口部14Bの底部に位置するレジスト材料層
40の部分40Bのみが露光される。次いで、遮光膜4
2を湿式エッチングによって除去し、更に、レジスト材
料層40を現像することによって、開口部14Bの底部
からレジスト材料層40の露光部分40Bを選択的に除
去し、以て、開口部14Bの底部にカソード電極11を
露出させる(図20の(B)参照)。
【0146】[工程−750]その後、実施の形態1の
[工程−140]と同様にして、開口部14Bの底部に
露出したカソード電極11の表面に電子放出部15を形
成する。具体的には、スパッタリング法にて、全面にタ
ングステンから成る電子放出部形成層41を形成する
(図20の(C)参照)。開口部14Bの底部に露出し
たカソード電極11の表面上、及びレジスト材料層40
上に電子放出部形成層41が堆積する。
【0147】[工程−760]次いで、実施の形態5の
[工程−560]と同様にして、レジスト材料層40を
除去する、所謂リフトオフ法を実行する。これによっ
て、レジスト材料層40上の電子放出部形成層41も除
去され、開口部14Bの底部に露出したカソード電極1
1の表面にのみ、電子放出部形成層41から成る電子放
出部15が形成される(図21の(A)参照)。
【0148】[工程−770]その後、絶縁層12上に
斜め真空蒸着法にてゲート電極用導電材料層を形成す
る。尚、開口部14Bの底部にはゲート電極用導電材料
層が堆積することがない。その後、リソグラフィ技術及
びエッチング技術によってゲート電極用導電材料層をパ
ターニングすることで、絶縁層12に設けられた開口部
14Bと連通する孔部14Aを有するゲート電極13を
絶縁層12上に形成することができる(図21の(B)
参照)。尚、ストライプ状のゲート電極13は図面の紙
面垂直方向に延びている。
【0149】[工程−780]次いで、実施の形態1の
[工程−160]と同様の工程を実行することによっ
て、表示装置を完成させる。
【0150】以上に説明した製造方法に、実施の形態2
あるいは実施の形態3にて説明した製造方法を適用する
ことができる。具体的には、実施の形態2にて説明した
製造方法を実施の形態7にて説明した方法に適用する場
合、[工程−750]の代わりに、[工程−230]と
同様の工程を実行すればよい。また、実施の形態3にて
説明した製造方法を実施の形態7にて説明した方法に適
用する場合、[工程−750]〜[工程−760]の代
わりに、[工程−330]〜[工程−350]を実行す
ればよい。尚、実施の形態7の製造方法に実施の形態3
にて説明した製造方法を適用する場合の各工程の流れ
を、図3の[ケース10]のシーケンスで示す。
【0151】以上、本発明を、発明の実施の形態に基づ
き説明したが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。発明の実施の形態にて説明したアノードパネルやカ
ソードパネル、表示装置の構造、構成、製造方法は例示
であり、適宜変更することができる。
【0152】更には、電界放出素子の製造において使用
した各種材料も例示であり、適宜変更することができ
る。電界放出素子においては、専ら1つの開口部に1つ
の電子放出部が対応する形態を説明したが、電界放出素
子の構造に依っては、複数の開口部に1つの電子放出部
が対応する形態とすることもできる。
【0153】ゲート電極の上方に収束電極を形成する構
造とすることもできる。ここで収束電極とは、開口部か
ら放出されアノード電極へ向かう放出電子の軌道を収束
させ、以て、輝度の向上や隣接画素間の色濁りの防止を
可能とするための電極であり、アノード電極とカソード
電極との間の電位差が数キロボルトのオーダーであっ
て、カソードパネルとアノードパネルとの間の距離が比
較的長い、所謂高電圧タイプの表示装置を想定した場合
に、特に有効な部材である。収束電極には、収束電源か
ら相対的な負電圧が印加される。収束電極は、必ずしも
電界放出素子ごとに設けられている必要はなく、例え
ば、電界放出素子の所定の配列方向に沿って延在させる
ことにより、複数の電界放出素子に共通の収束効果を及
ぼすこともできる。
【0154】尚、収束電極を設ける場合には、図1に示
す[ケース1]、[ケース2]のシーケンス、あるい
は、図2に示す[ケース5]、[ケース6]のシーケン
スにおいて、ゲート電極用導電材料層をストライプ状に
パターニングしてゲート電極を形成した後、全面に第2
の絶縁層を形成し、第2の絶縁層上に収束電極を形成し
た後、第2の絶縁層を貫通する第2の開口部を第2の絶
縁層に形成し、更に、ストライプ状のゲート電極に第2
の開口部と連通する孔部を形成し、更に、絶縁層に孔部
と連通する開口部を形成し、次いで、レジスト材料層の
形成以降の工程を実行すればよい。
【0155】表示装置において、カソードパネルCPと
アノードパネルAPとを周縁部において接合する場合、
接合は接着層を用いて行ってもよいし、あるいはガラス
やセラミックス等の絶縁性剛性材料から成る枠体と接着
層とを併用して行ってもよい。枠体と接着層とを併用す
る場合には、枠体の高さを適宜選択することにより、接
着層のみを使用する場合に比べ、カソードパネルCPと
アノードパネルAPとの間の対向距離をより長く設定す
ることが可能である。尚、接着層の構成材料としては、
フリットガラスが一般的であるが、融点が120〜40
0゜C程度の所謂低融点金属材料を用いてもよい。かか
る低融点金属材料としては、In(インジウム:融点1
57゜C);インジウム−金系の低融点合金;Sn80
20(融点220〜370゜C)、Sn95Cu5(融点
227〜370゜C)等の錫(Sn)系高温はんだ;P
97.5Ag2.5(融点304゜C)、Pb94.5Ag
5.5(融点304〜365゜C)、Pb97.5Ag1.5Sn
1.0(融点309゜C)等の鉛(Pb)系高温はんだ;
Zn95Al5(融点380゜C)等の亜鉛(Zn)系高
温はんだ;Sn5Pb95(融点300〜314゜C)、
Sn2Pb98(融点316〜322゜C)等の錫−鉛系
標準はんだ;Au88Ga12(融点381゜C)等のろう
材(以上の添字は全て原子%を表す)を例示することが
できる。
【0156】表示装置において、カソードパネルCPと
アノードパネルAPと枠体の三者を接合する場合、三者
を同時に接合してもよいし、あるいは、第1段階でカソ
ードパネルCP又はアノードパネルAPのいずれか一方
と枠体とを接合し、第2段階でカソードパネルCP又は
アノードパネルAPの他方と枠体とを接合してもよい。
三者同時接合や第2段階における接合を高真空雰囲気中
で行えば、カソードパネルCPとアノードパネルAPと
枠体と接着層とにより囲まれた空間は、接合と同時に真
空となる。あるいは、三者の接合終了後、カソードパネ
ルCPとアノードパネルAPと枠体と接着層とによって
囲まれた空間を排気し、真空とすることもできる。接合
後に排気を行う場合、接合時の雰囲気の圧力は常圧/減
圧のいずれであってもよく、また、雰囲気を構成する気
体は、大気であっても、あるいは窒素ガスや周期律表0
族に属するガス(例えばArガス)を含む不活性ガスで
あってもよい。
【0157】本発明の第5の態様に係る製造方法におい
ては、[工程−770]の代わりに、ゲート電極を、孔
部が形成された帯状あるいはシート状の金属箔から構成
し、支持体上にゲート電極支持部としての絶縁層を形成
し、金属箔がかかる絶縁層の頂面に接するように、且
つ、絶縁層に設けられた開口部の上方に孔部が位置する
ように、金属箔が張架された構成とすることもできる。
尚、この場合、金属箔に形成された複数の孔部の下方に
1つの電子放出部が形成されていてもよいし、金属箔に
形成された1つの孔部の下方に1つの電子放出部が形成
されていてもよい。
【0158】表面伝導型電界放出素子と通称される電界
放出素子から電子放出領域を構成することもできる。こ
の表面伝導型電界放出素子は、例えばガラスから成る支
持体上に酸化錫(SnO2)、金(Au)、酸化インジ
ウム(In23)/酸化錫(SnO2)、カーボン、酸
化パラジウム(PdO)等の導電材料から成り、微小面
積を有し、所定の間隔(ギャップ)を開けて配された一
対の電極がマトリクス状に形成されて成る。それぞれの
電極の上には炭素薄膜が形成されている。そして、一対
の電極の内の一方の電極に行方向配線が接続され、一対
の電極の内の他方の電極に列方向配線が接続された構成
を有する。一対の電極に電圧を印加することによって、
ギャップを挟んで向かい合った炭素薄膜に電界が加わ
り、炭素薄膜から電子が放出される。かかる電子をアノ
ードパネル上の蛍光体層に衝突させることによって、蛍
光体層が励起されて発光し、所望の画像を得ることがで
きる。
【0159】
【発明の効果】本発明においては、露光用マスクを用い
ること無くレジスト材料層を露光するので、最終的に得
られる電子放出部を、開口部の底部の中央部に自己整合
的に確実に位置させることが可能となる。その結果、電
子放出部からゲート電極開口端部までの距離の均一化を
図ることができ、表示装置内における電子放出部の電子
放出特性が均一となる。また、自己整合的に電子放出部
を形成することができるので、使用する露光用マスクの
数を低減することができ、しかも、レジスト材料層の露
光時の位置合わせ工程も減少する。更には、プロキシミ
ティ露光と比較して高精度のパターニングを行うことが
可能となる結果、電子放出部からゲート電極開口端部ま
での距離を縮小化することができ、駆動電圧の低減化、
表示回路の簡素化を図ることが可能となる。以上の結果
として、表示装置が大型化しても、表示ムラの無い、高
い品質を有し、低消費電力化された表示装置を、製造コ
ストを削減しながら実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1〜発明の実施の形態4の製
造方法の各工程の流れ図である。
【図2】発明の実施の形態5及び発明の実施の形態6の
製造方法の各工程の流れ図である。
【図3】発明の実施の形態7の製造方法の各工程の流れ
図である。
【図4】発明の実施の形態1の冷陰極電界電子放出素子
の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端
面図である。
【図5】図4に引き続き、発明の実施の形態1の冷陰極
電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等
の模式的な一部端面図である。
【図6】発明の実施の形態1における冷陰極電界電子放
出表示装置を示す模式的な一部端面図である。
【図7】アノードパネル及びカソードパネルの一部分の
模式的な斜視図である。
【図8】発明の実施の形態2の冷陰極電界電子放出素子
の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部端
面図である。
【図9】図8に引き続き、発明の実施の形態2の冷陰極
電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等
の模式的な一部端面図である。
【図10】発明の実施の形態3の冷陰極電界電子放出素
子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部
端面図である。
【図11】発明の実施の形態4の冷陰極電界電子放出素
子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部
端面図である。
【図12】図11に引き続き、発明の実施の形態4の冷
陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持
体等の模式的な一部端面図である。
【図13】発明の実施の形態5の冷陰極電界電子放出素
子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部
端面図である。
【図14】図13に引き続き、発明の実施の形態5の冷
陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持
体等の模式的な一部端面図である。
【図15】図14に引き続き、発明の実施の形態5の冷
陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持
体等の模式的な一部端面図である。
【図16】発明の実施の形態6の冷陰極電界電子放出素
子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部
端面図である。
【図17】図16に引き続き、発明の実施の形態6の冷
陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持
体等の模式的な一部端面図である。
【図18】図17に引き続き、発明の実施の形態6の冷
陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持
体等の模式的な一部端面図である。
【図19】発明の実施の形態7の冷陰極電界電子放出素
子の製造方法を説明するための支持体等の模式的な一部
端面図である。
【図20】図19に引き続き、発明の実施の形態7の冷
陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持
体等の模式的な一部端面図である。
【図21】図20に引き続き、発明の実施の形態7の冷
陰極電界電子放出素子の製造方法を説明するための支持
体等の模式的な一部端面図である。
【図22】アノードパネルの製造方法を説明するための
基板等の模式的な一部端面図である。
【図23】スピント型素子を備えた従来の冷陰極電界電
子放出表示装置の構成例を示す模式図である。
【図24】従来の扁平型冷陰極電界電子放出素子の製造
方法を説明するための支持体等の模式的な一部端面図で
ある。
【図25】図24に引き続き、従来の扁平型冷陰極電界
電子放出素子の製造方法を説明するための支持体等の模
式的な一部端面図である。
【符号の説明】
CP・・・カソードパネル、AP・・・アノードパネ
ル、10・・・支持体、11・・・カソード電極、12
・・・絶縁層、13・・・ゲート電極、14・・・開口
部、14A・・・孔部、14B・・・絶縁層に設けられ
た開口部、15・・・電子放出部、20・・・基板、2
1・・・ブラックマトリックス、22・・・蛍光体層、
23・・・アノード電極、24・・・枠体、30・・・
走査回路、31・・・制御回路、32・・・加速電源、
40・・・レジスト材料層、40A・・・開口部の底部
の中央部に位置するレジスト材料層の部分、40B・・
・レジスト材料層の露光部分、41・・・電子放出部形
成層、42・・・遮光膜、50・・・感光性被膜、51
・・・感光領域、52・・・感光性被膜の残部(露光、
現像後の感光性被膜)、53・・・マスク、54・・・
開口、60・・・導電性組成物層、70・・・炭素薄膜
選択成長領域、71・・・金属粒子、72・・・炭素薄

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)支持体上にカソード電極を形成する
    工程と、 (B)カソード電極及び支持体上に絶縁層を形成する工
    程と、 (C)絶縁層に開口部を形成する工程と、 (D)開口部底部及び側壁上を含む全面にレジスト材料
    層を形成する工程と、 (E)露光用マスクを使用すること無く、レジスト材料
    層にエネルギー線を照射し、次いで、レジスト材料層を
    現像することによって、開口部の底部からレジスト材料
    層を選択的に除去し、以て、開口部の底部にカソード電
    極を露出させる工程と、 (F)開口部の底部に露出したカソード電極上に電子放
    出部を形成する工程、を具備することを特徴とする冷陰
    極電界電子放出素子の製造方法。
  2. 【請求項2】前記工程(B)と工程(C)との間で、孔
    部を有するゲート電極を絶縁層上に形成する工程を更に
    具備し、 前記工程(E)においては、支持体の法線に対して0度
    ではない入射角を以てエネルギー線をレジスト材料層に
    照射することを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界
    電子放出素子の製造方法。
  3. 【請求項3】前記入射角は、開口部底部の中央部に位置
    するレジスト材料層の部分がエネルギー線によって照射
    されないような入射角であることを特徴とする請求項2
    に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  4. 【請求項4】前記工程(F)の後、レジスト材料層を除
    去する工程を更に具備することを特徴とする請求項2に
    記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  5. 【請求項5】前記工程(E)と工程(F)との間で、開
    口部の底部に露出したカソード電極の表面に下地層を形
    成する工程と、レジスト材料層を除去する工程とを更に
    具備し、 前記工程(F)においては、該下地層上に電子放出部を
    形成することを特徴とする請求項2に記載の冷陰極電界
    電子放出素子の製造方法。
  6. 【請求項6】前記工程(B)と工程(C)との間で、孔
    部を有するゲート電極用導電材料層を絶縁層上に形成す
    る工程、及び、 前記工程(F)の後、ゲート電極用導電材料層をパター
    ニングし、以て、ゲート電極を形成する工程を更に具備
    し、 前記工程(E)においては、支持体の法線に対して0度
    ではない入射角を以てエネルギー線をレジスト材料層に
    照射することを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界
    電子放出素子の製造方法。
  7. 【請求項7】前記入射角は、開口部底部の中央部に位置
    するレジスト材料層の部分がエネルギー線によって照射
    されないような入射角であることを特徴とする請求項6
    に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  8. 【請求項8】前記工程(F)の後であって、ゲート電極
    用導電材料層をパターニングする前に、レジスト材料層
    を除去する工程を更に具備することを特徴とする請求項
    6に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  9. 【請求項9】前記工程(E)と工程(F)との間で、開
    口部の底部に露出したカソード電極の表面に下地層を形
    成する工程と、レジスト材料層を除去する工程とを更に
    具備し、 前記工程(F)においては、該下地層上に電子放出部を
    形成することを特徴とする請求項6に記載の冷陰極電界
    電子放出素子の製造方法。
  10. 【請求項10】前記工程(B)と工程(C)との間で、
    孔部を有するゲート電極を絶縁層上に形成する工程、及
    び、 前記工程(D)と工程(E)との間で、絶縁層及びゲー
    ト電極上のレジスト材料層上、及び、開口部側壁上のレ
    ジスト材料層上に、遮光膜を形成する工程を更に具備す
    ることを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界電子放
    出素子の製造方法。
  11. 【請求項11】前記遮光膜を形成する工程は、支持体の
    法線に対して0度ではない入射角を以て遮光膜を物理的
    気相成長法にて成膜する工程から成ることを特徴とする
    請求項10に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方
    法。
  12. 【請求項12】前記工程(F)の後、レジスト材料層を
    除去する工程を更に具備することを特徴とする請求項1
    0に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  13. 【請求項13】前記工程(E)と工程(F)との間で、
    開口部の底部に露出したカソード電極の表面に下地層を
    形成する工程と、レジスト材料層を除去する工程とを更
    に具備し、 前記工程(F)においては、該下地層上に電子放出部を
    形成することを特徴とする請求項10に記載の冷陰極電
    界電子放出素子の製造方法。
  14. 【請求項14】前記工程(B)と工程(C)との間で、
    絶縁層上に孔部を有するゲート電極用導電材料層を形成
    する工程、 前記工程(D)と工程(E)との間で、ゲート電極用導
    電材料層上のレジスト材料層上、及び、開口部側壁上の
    レジスト材料層上に、遮光膜を形成する工程、及び、 前記工程(F)の後、ゲート電極用導電材料層をパター
    ニングし、以て、ゲート電極を形成する工程を更に具備
    することを特徴とする請求項1に記載の冷陰極電界電子
    放出素子の製造方法。
  15. 【請求項15】前記遮光膜を形成する工程は、支持体の
    法線に対して0度ではない入射角を以て遮光膜を物理的
    気相成長法にて成膜する工程から成ることを特徴とする
    請求項14に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方
    法。
  16. 【請求項16】前記工程(F)の後であって、ゲート電
    極用導電材料層をパターニングする前に、レジスト材料
    層を除去する工程を更に具備することを特徴とする請求
    項14に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  17. 【請求項17】前記工程(E)と工程(F)との間で、
    開口部の底部に露出したカソード電極の表面に下地層を
    形成する工程と、レジスト材料層を除去する工程とを更
    に具備し、 前記工程(F)においては、該下地層上に電子放出部を
    形成することを特徴とする請求項14に記載の冷陰極電
    界電子放出素子の製造方法。
  18. 【請求項18】前記工程(D)と工程(E)との間で、
    絶縁層上のレジスト材料層上、及び、開口部側壁上のレ
    ジスト材料層上に、遮光膜を形成する工程、及び、 前記工程(F)の後、絶縁層に設けられた開口部と連通
    する孔部を有するゲート電極を絶縁層上に形成する工程
    を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の冷陰
    極電界電子放出素子の製造方法。
  19. 【請求項19】前記遮光膜を形成する工程は、支持体の
    法線に対して0度ではない入射角を以て遮光膜を物理的
    気相成長法にて成膜する工程から成ることを特徴とする
    請求項18に記載の冷陰極電界電子放出素子の製造方
    法。
  20. 【請求項20】前記工程(F)の後であって、絶縁層上
    にゲート電極を形成する前に、レジスト材料層を除去す
    る工程を更に具備することを特徴とする請求項18に記
    載の冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  21. 【請求項21】前記工程(E)と工程(F)との間で、
    開口部の底部に露出したカソード電極の表面に下地層を
    形成する工程と、レジスト材料層を除去する工程とを更
    に具備し、 前記工程(F)においては、該下地層上に電子放出部を
    形成することを特徴とする特徴とする請求項18に記載
    の冷陰極電界電子放出素子の製造方法。
  22. 【請求項22】複数の画素から構成され、 各画素は、複数の冷陰極電界電子放出素子と、複数の冷
    陰極電界電子放出素子に対向したアノード電極及び蛍光
    体層から構成され、 複数の冷陰極電界電子放出素子が形成されたカソードパ
    ネルと、アノード電極及び蛍光体層が形成されたアノー
    ドパネルとがそれらの周辺部で接合された冷陰極電界電
    子放出表示装置の製造方法であって、 各冷陰極電界電子放出素子を、 (A)支持体上にカソード電極を形成する工程と、 (B)カソード電極及び支持体上に絶縁層を形成する工
    程と、 (C)絶縁層に開口部を形成する工程と、 (D)開口部底部及び側壁上を含む全面にレジスト材料
    層を形成する工程と、 (E)露光用マスクを使用すること無く、レジスト材料
    層にエネルギー線を照射し、次いで、レジスト材料層を
    現像することによって、開口部の底部からレジスト材料
    層を選択的に除去し、以て、開口部の底部にカソード電
    極を露出させる工程と、 (F)開口部の底部に露出したカソード電極上に電子放
    出部を形成する工程、を少なくとも経て製造することを
    特徴とする冷陰極電界電子放出表示装置の製造方法。
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