JP2002207872A - 証券発行装置及び証券発行方法 - Google Patents

証券発行装置及び証券発行方法

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JP2002207872A
JP2002207872A JP2001014282A JP2001014282A JP2002207872A JP 2002207872 A JP2002207872 A JP 2002207872A JP 2001014282 A JP2001014282 A JP 2001014282A JP 2001014282 A JP2001014282 A JP 2001014282A JP 2002207872 A JP2002207872 A JP 2002207872A
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receivables
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Yosuke Ueda
洋介 上田
Hideaki Takaishi
英明 高石
Haruki Umezawa
治樹 梅沢
Nobuaki Kishi
伸昭 岸
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Merrill Lynch Japan Securities Co Ltd
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Mitsubishi Corp
Merrill Lynch Japan Securities Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 資産の担保価値の異なる複数の金銭債権を統
合し、優先劣後構造を持たせて証券化する証券発行装置
及び証券発行方法を提供する。 【解決手段】 資産を担保とする複数の金銭債権の情報
を格納した債権データベースと、債権データベースから
資産の担保価値の異なる複数の金銭債権を抽出し、複数
の金銭債権を統合した統合債権を作成する債権統合部
と、統合債権における資産の担保価値のリスクを分析す
るリスク分析部と、リスク分析部が分析するリスクに基
づいて、統合債権を優先劣後構造のある複数のトランシ
ェに分けて証券化するトランシェ決定部とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金銭債権を証券化
する証券発行装置及び証券発行方法に関する。特に本発
明は、複数の金銭債権を統合し、優先劣後構造を持たせ
て証券化する証券発行装置及び証券発行方法に関する。
【0002】
【従来の技術】証券化(セキュリタイゼーション)商品
として、米国でモーゲージ担保証券(MBS: Mortgage Ba
cked Securities)が開発された。モーゲージ担保証券
は、住宅ローン債権のプールより生ずるキャッシュフロ
ーが元利とも投資家に支払われるパススルー型の証券で
ある。さらにCMO(Collateralized Mortgage Obliga
tion)が開発された。CMOは、住宅ローン債権のプー
ルから生ずるキャッシュフローを償還期限、金利、期限
前償還リスクなどの異なるいくつかの部分(トランシェ
と呼ぶ)に分けて発行する証券である。モーゲージ担保
証券が投資家に住宅ローンのキャッシュフローをそのま
ま支払うパススルー型の証券であるのに対して、CMO
はキャッシュフローを様々な形に組み替えたペイスルー
型の証券である。ペイスルー型の構造は、リース債権、
自動車ローン、クレジットカード債権などのモーゲージ
以外の資産の証券化に利用されている。
【0003】自動車ローンやクレジットカード債権など
モーゲージ以外の金銭債権を証券化した商品として、資
産担保証券(ABS: Asset Backed Securities)がある。
資産担保証券は、一般に証券化の対象となる資産が良質
な債権で安定したキャッシュフローが見込まれること、
元利返済の確実性を高めるため、信用補完の仕組みとし
て優先劣後構造(トランシェ)が導入されること等に特
徴がある。これまで自動車ローン、クレジットカード債
権、消費者ローン等の債権が証券化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、船舶を
担保とする債権(以下、船舶ファイナンスと呼ぶ)のよ
うに、海運市況により担保価値が非常に大きく変動する
債権を資産担保証券として証券化するには、キャッシュ
フローやリスクを分析し、ポートフォリオを形成して、
分散投資効果を図り、資金調達コストを抑える必要があ
る。これまで、船舶ファイナンスを証券化する上で、リ
スクを分析し、適正な優先劣後構造を導入し、資金調達
コストを最適化する方法が考案されていなかったため、
船舶ファイナンスの証券化を有効に進めることができな
いという問題を生じていた。
【0005】船舶ファイナンスを証券化するために、船
舶の担保価値変動を考慮して、適正な優先劣後構造を導
入して投資家に販売し、資金調達コストを最小にするこ
とが求められている。
【0006】そこで本発明は、上記の課題を解決するこ
とのできる証券発行装置及び証券発行方法を提供するこ
とを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独
立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また
従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のある形態においては、金銭債権を証券化す
る証券発行装置であって、資産を担保とする複数の金銭
債権の情報を格納した債権データベースと、債権データ
ベースから資産の担保価値の異なる複数の金銭債権を抽
出し、複数の金銭債権を統合した統合債権を作成する債
権統合部と、統合債権における資産の担保価値のリスク
を分析するリスク分析部と、リスク分析部が分析するリ
スクに基づいて、統合債権を優先劣後構造のある複数の
トランシェに分けて証券化するトランシェ決定部とを備
えたことを特徴とする。トランシェ決定部は、統合債権
を、回収優先度及び償還速度の少なくとも一方が異なる
複数のトランシェに分けて証券化してもよい。
【0008】資産は船舶であり、金銭債権は船舶を担保
とする債権であり、リスク分析部は、統合債権に含まれ
る債権が担保する船舶の担保価値の経年変動に基づい
て、船舶の担保価値のリスクを分析してもよい。
【0009】リスク分析部は、船舶の担保価値の経年変
動に基づいて、船舶の担保価値の標準値及び標準値から
の変動率を算出し、トランシェ決定部は、担保価値の標
準値及び変動率に基づいて、回収優先度の異なる複数の
トランシェの割合及び複数のトランシェの各々の償還速
度の少なくとも一方を決定してもよい。
【0010】トランシェ決定部は、船舶の担保価値の変
動率が大きくなるほど、優先劣後構造において回収優先
度の劣後するトランシェが回収優先度の優先するトラン
シェよりも大きくなるように複数のトランシェの比率を
決めてもよい。
【0011】リスク分析部は、船舶の担保価値の標準値
及び変動率に基づいて、統合債権の絶対回収額を算出
し、トランシェ決定部は、優先劣後構造において回収優
先度が優先するトランシェの残債が絶対回収額を上回ら
ない程度に、回収優先度が優先するトランシェの割合を
決めてもよい。
【0012】リスク分析部は、船舶の担保価値の標準値
及び変動率に基づいて、統合債権の回収可能額を算出
し、トランシェ決定部は、優先劣後構造において回収優
先度が劣後するトランシェを除く他のトランシェの残債
の合計が回収可能額を上回らない程度に、回収優先度が
劣後するトランシェの割合を決めてもよい。
【0013】リスク分析部は、統合債権の返済スケジュ
ール、船舶の担保価値の標準値及び変動率に基づいて、
返済スケジュールの各時点における統合債権の絶対回収
額を算出し、トランシェ決定部は、返済スケジュールの
各時点で、優先劣後構造において回収優先度が優先する
トランシェの残債が絶対回収額を上回らない程度に、回
収優先度が優先するトランシェの割合を各時点において
決めてもよい。
【0014】リスク分析部は、統合債権の返済スケジュ
ール、船舶の担保価値の標準値及び変動率に基づいて、
返済スケジュールの各時点における統合債権の回収可能
額を算出し、トランシェ決定部は、返済スケジュールの
各時点で、優先劣後構造において回収優先度が劣後する
トランシェを除く他のトランシェの残債の合計が回収可
能額を上回らない程度に、回収優先度が劣後するトラン
シェの割合を各時点において決めてもよい。
【0015】債権統合部は、種類、大きさ、製造年月の
異なる船舶を担保とする複数の債権を統合することによ
り統合債権を作成してもよい。債権統合部は、船舶を借
りる船会社の財務体力が異なる複数の債権を統合するこ
とにより統合債権を作成してもよい。債権統合部は、船
会社の国籍が異なる複数の債権を統合することにより統
合債権を作成してもよい。リスク分析部は、統合債権に
含まれる債権が担保する船舶を借りる船会社の財務体
力、船会社の国籍に基づいて、統合債権のリスクを分析
してもよい。
【0016】統合債権における債権が債務不履行になっ
た場合に、回収優先度の順にトランシェの残債を返済す
る残債返済部をさらに備えてもよい。
【0017】本発明の他の形態においては、金銭債権を
証券化する証券発行方法であって、資産の担保価値の異
なる複数の金銭債権を統合した統合債権を作成する債権
統合段階と、統合債権における資産の担保価値のリスク
を分析するリスク分析段階と、リスク分析段階が分析す
るリスクに基づいて、統合債権を、回収優先度及び償還
速度の少なくとも一方が異なる優先劣後構造を有する複
数のトランシェに分けて証券化するトランシェ決定段階
とを備えたことを特徴とする。
【0018】本発明の他の形態においては、金銭債権を
証券化するコンピュータ用プログラムを格納した記憶媒
体であって、プログラムが、コンピュータに、資産を担
保とする複数の金銭債権の情報を格納した債権データベ
ースから資産の担保価値の異なる複数の金銭債権を抽出
し、複数の金銭債権を統合した統合債権を作成させる債
権統合モジュールと、統合債権における資産の担保価値
のリスクを分析させるリスク分析モジュールと、リスク
分析モジュールが分析するリスクに基づいて、統合債権
を優先劣後構造のある複数のトランシェに分けて証券化
させるトランシェ決定モジュールとを備えたことを特徴
とする。
【0019】なお上記の発明の概要は、本発明の必要な
特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群の
サブコンビネーションも又発明となりうる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を通じて
本発明を説明するが、以下の実施形態はクレームにかか
る発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明
されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に
必須であるとは限らない。
【0021】本発明の第1の実施形態を説明する。一般
的な船舶ファイナンスの形態を説明する。船舶ファイナ
ンスは、大きく分けて貸付債権、ファイナンスリース債
権、及びオペレーションリース債権の3種類に大別でき
る。図1は、貸付債権の場合の船舶ファイナンスの説明
図である。金融子会社11は、銀行・商社22から融資
を受け、銀行・商社22に返済する。金融子会社11
は、さらに船会社14に船舶購入代金を融資する。船会
社14は造船所12から船舶を購入し、船舶を保有す
る。金融子会社11は、債権保全策として、船会社14
の所有する船舶に抵当権をつけ、船会社14の保有する
船舶を担保に取る。船会社14は積荷に関する長期の契
約を荷物主16と締結し、荷物主16から長期積荷保証
を受ける。また、船会社14は用船に関する長期の契約
を用船社18と締結する。親会社20は、船会社14に
よる金融子会社11への返済を保証し、船会社14が倒
産した場合、船会社14の所有する船舶を売却して返済
するなどの保証契約を金融子会社11と締結する。金融
子会社11は、船会社14への融資の際、船会社14の
保有する船舶を担保とし、親会社20による返済の保
証、荷物主16による長期積荷保証、及び用船社18に
よる長期用船契約の権利の譲渡を受ける。ただし、荷物
主16による長期積荷保証、用船社18による長期用船
契約、及び親会社20による返済の保証は、常に存在す
るとは限らない。例えば船会社14の信用力が大きい場
合は、長期積荷保証、長期用船契約、及び親会社保証の
いずれかまたはすべてを欠いてもよい。
【0022】図2は、ファイナンスリース債権の場合の
船舶ファイナンスの説明図である。海外船舶子会社10
は、造船所12から船舶を購入し、船舶を保有する。海
外船舶子会社10は船会社14に買い取り条件付きで船
舶を一定期間用船し、船会社14から用船料を受け取
る。船会社14はリース満期時に船舶を購入する義務が
ある。リース満期時には船舶の所有権は海外船舶子会社
10から船会社14へ移転する。船会社14は積荷に関
する長期の契約を荷物主16と締結し、荷物主16から
長期積荷保証を受ける。また、船会社14は用船に関す
る長期の契約を用船社18と締結する。親会社20は、
船会社14が海外船舶子会社10へ支払う用船料の支払
を保証し、船会社14が倒産した場合、用船された船舶
を買い取るなどの保証契約を海外船舶子会社10と締結
する。海外船舶子会社10は保有する船舶を担保とし
て、銀行・商社22から融資を受け、銀行・商社22に
返済する。銀行・商社22は、海外船舶子会社10への
融資の際、海外船舶子会社10の保有する船舶を担保と
し、親会社20による用船料支払の保証、荷物主16に
よる長期積荷保証、及び用船社18による長期用船契約
の権利の譲渡を受ける。ただし、荷物主16による長期
積荷保証、用船社18による長期用船契約、及び親会社
20による用船料支払の保証は、常に存在するとは限ら
ない。例えば船会社14の信用力が大きい場合は、長期
積荷保証、長期用船契約、及び親会社保証のいずれかま
たはすべてを欠いてもよい。
【0023】図3は、ファイナンスリース債権の他の場
合の船舶ファイナンスの説明図である。図2の場合とは
違って、海外船舶子会社10は、造船所12から購入し
た船舶を船会社14に延払い形式で販売する。船会社1
4は海外船舶子会社10へ延払い代金を支払う。船会社
14が延払い代金を支払い終わった時点で、船舶の所有
権が船会社14に移転する。海外船舶子会社10は、債
権保全策として、船会社14の保有する船舶に抵当権を
つけ、船舶を担保に取る。船会社14は積荷に関する長
期の契約を荷物主16と締結し、荷物主16から長期積
荷保証を受ける。また、船会社14は用船に関する長期
の契約を用船社18と締結する。親会社20は、船会社
14が海外船舶子会社10へ支払う用船料の支払を保証
し、船会社14が倒産した場合、船会社14の保有する
船舶を売却して返済するなどの保証契約を海外船舶子会
社10と締結する。海外船舶子会社10が販売する船舶
を担保として、銀行・商社22から融資を受け、銀行・
商社22に返済する。銀行・商社22は、海外船舶子会
社10への融資の際、海外船舶子会社10が販売する船
舶を担保とし、親会社20による用船料支払の保証、荷
物主16による長期積荷保証、及び用船社18による長
期用船契約の権利の譲渡を受ける。ただし、荷物主16
による長期積荷保証、用船社18による長期用船契約、
及び親会社20による用船料支払の保証は、常に存在す
るとは限らない。例えば船会社14の信用力が大きい場
合は、長期積荷保証、長期用船契約、及び親会社保証の
いずれかまたはすべてを欠いてもよい。
【0024】図4は、オペレーションリース債権の場合
の船舶ファイナンスの説明図である。海外船舶子会社1
0は、造船所12から船舶を購入し、船舶を保有する。
海外船舶子会社10は船会社14に船舶を一定期間用船
し、船会社14から用船料を受け取る。船会社14はリ
ース期間終了時に船舶を海外船舶子会社10へ返却す
る。海外船舶子会社10は返却された船舶を同一の船会
社14または他の船会社14に再度リースする。船会社
14は積荷に関する長期の契約を荷物主16と締結し、
荷物主16から長期積荷保証を受ける。また、船会社1
4は用船に関する長期の契約を用船社18と締結する。
親会社20は、船会社14が海外船舶子会社10へ支払
う用船料の支払を保証し、船会社14が倒産した場合、
用船された船舶を買い取るなどの保証契約を海外船舶子
会社10と締結する。海外船舶子会社10は保有する船
舶を担保として、銀行・商社22から融資を受け、銀行
・商社22に返済する。銀行・商社22は、海外船舶子
会社10への融資の際、海外船舶子会社10の保有する
船舶を担保とし、親会社20による用船料支払の保証、
荷物主16による長期積荷保証、及び用船社18による
長期用船契約の権利の譲渡を受ける。ただし、荷物主1
6による長期積荷保証、用船社18による長期用船契
約、及び親会社20による用船料支払の保証は、常に存
在するとは限らない。例えば船会社14の信用力が大き
い場合は、長期積荷保証、長期用船契約、及び親会社保
証のいずれかまたはすべてを欠いてもよい。
【0025】図5は、オペレーションリース債権の他の
場合の船舶ファイナンスの説明図である。図4の場合と
は違って、海外船舶子会社10は、造船所12から船舶
を購入し、船舶を保有する。海外船舶子会社10は船会
社14に船舶及び船員を一定期間リースし、船会社14
から用船料を受け取る。船会社14はリース期間終了時
に船舶及び船員を海外船舶子会社10へ返却する。海外
船舶子会社10は返却された船舶及び船員を同一の船会
社14または他の船会社14に再度リースする。他は図
4と同じであるから説明を省略する。
【0026】船舶ファイナンスは、船舶という不動産を
担保とする融資である。海外船舶子会社10への融資
は、所定の元本返済スケジュールに基づき、返済され、
融資期間の終わりに残存金額を支払うことにより終了す
る。通常、割賦にて返済される。図6は、元本返済スケ
ジュールを説明する図である。横軸は返済期間であり、
縦軸は残債を示す。符号30で示すグラフは割賦にて返
済した場合の残債の減少を示す。T1の月に、残債はM
1である。ここで仮にT1の月に融資期間が終了する場
合は、M1だけの残債を一括払いし、T1の月に残債が
0になる返済スケジュールとなる。
【0027】船舶ファイナンスの債権保全策として、銀
行・商社22または親会社20が発行する保証状、用船
社18による長期用船契約、荷物主16による長期積荷
保証等があるが、船舶ファイナンスの融資リスクは、海
運市況に大きく影響される。リスク要因は、主に、用船
される船舶の担保価値の経年変動、海運会社の財務体
力、関係各社の国によるカントリーリスク等であるが、
特に船舶の担保価値は海運市況による変動が大きい。そ
こで本実施形態の証券発行装置では、リスクを減らすた
めに、前述の債権保全策に加えて、複数の船舶ファイナ
ンスからポートフォリオを形成し、分散投資効果を図
る。
【0028】次に本発明の船舶ファイナンスの証券化に
ついて説明する。以下では、船舶ファイナンスの形態と
して、図4または図5に示した、オペレーションリース
債権を例に挙げ、船舶ファイナンスの証券化の実施形態
を説明するが、貸付債権及びファイナンスリース債権の
場合でも、同様の証券化の仕組みを導入することができ
る。
【0029】図7は、本発明の船舶ファイナンスの証券
化の原理説明図である。図4または図5とは異なり、銀
行・商社22の代わりに証券発行子会社24が海外船舶
子会社10に融資を行い、証券発行子会社24が親会社
保証、長期用船契約、長期積荷保証の権利の譲渡を受
け、船舶を担保に証券を発行し、投資家26A、26
B、26C(以下、まとめて投資家26とする)に証券
を販売する。投資家26は元利を証券発行子会社24か
ら受け取る。船舶ファイナンスの証券化商品はペイスル
ー型の資産担保証券(ABS: Asset Backed Securities)
の一例である。信用保全のため、優先劣後構造を設け、
回収優先度や償還速度に差を付けたいくつかのトランシ
ェに分けて証券を発行し、投資家に販売する。たとえ
ば、投資家26Aは、リスクは小さく、償還速度が最も
速いが、利益が小さい優先債を購入し、投資家26B
は、リスクは大きく、償還速度が遅いが、期待される利
益が大きい劣後債を購入し、投資家26Cは、リスクが
非常に大きく、償還速度が最も遅いが、期待される利益
が非常に大きく、キャピタルゲインも見込める最劣後債
を購入する。
【0030】船舶ファイナンスの証券化商品が投資家に
売られるためには、利払いや償還が確実でなければなら
ない。投資家は格付け機関による格付けなどを投資判断
材料として証券を購入する。リスクの大小によりトラン
シェの格付けが変わり、資金調達コストが変化する。リ
スク度合いに応じて各投資家の利回りが確定し、証券発
行子会社24のコストが確定する。キャッシュフローの
分析及びリスクの分析に基づいて、適正なトランシェ分
けを行い、資源調達コストを小さくすることが、証券化
を成功させる上で重要な課題である。
【0031】図8は、本実施形態の証券発行装置の機能
構成図である。証券発行装置100は、リース債権統合
部110と、リスク分析部120と、トランシェ決定部
130と、証券発行部140とを有する。また、証券発
行装置100は、図示しないデータベースインタフェー
スを有し、リース債権データベース200、船舶価格デ
ータベース300及び格付けデータベース400にアク
セスして、情報を検索、格納、更新することができる。
【0032】リース債権データベース200は、船舶を
担保とするリース債権の情報を格納するデータベースで
ある。図9は、リース債権データベース200に格納さ
れるリース債権の情報のデータフォーマットである。リ
ース債権毎に、リース債権番号、船会社14の名称、船
舶の種類・船型、船舶の製造年月、親会社20の名称、
荷物主16の名称、用船社18の名称、荷物主16によ
る長期積荷保証の内容、用船社18による長期用船契約
の内容、用船料、融資額、利息、割賦返済額が格納され
る。
【0033】証券発行装置100のリース債権統合部1
10は、リース債権データベース200から複数の船舶
リース債権を抽出し、複数の船舶リース債権を統合し、
一案件にまとめる。図10は、複数の船舶リース債権の
統合例を説明する図である。案件A、案件B、案件Cは
複数の船舶リース債権の融資返済スケジュールを示す。
たとえば、案件Cは融資期間が満了し、一括払いするス
ケジュールである。このように返済スケジュールや満期
が異なる複数の船舶リース債権を統合して、一つの船舶
リース債権にまとめる。統合された船舶リース債権の返
済スケジュールが図のように決定される。
【0034】証券発行装置100のリスク分析部120
は、統合された案件のキャッシュフローとリスクを分析
する。図11(A)、(B)及び(C)はキャッシュフ
ロー分析の例を説明する図である。図11(A)は、融
資期間の中途の時間T2において、統合された船舶ファ
イナンスにおけるすべての船会社14及び保証先の親会
社20が破産し、債務不履行(デフォルト)になったケ
ースであり、残債M2が未返済のまま残る。証券発行子
会社24は、担保である船舶を売却し、優先順位の高い
トランシェから順に返済する。または親会社20が保証
契約に基づき残債を返済してもよい。デフォルト後の債
権回収からの返済の場合、劣後債や最劣後債などの回収
優先順位の低いトランシェを購入した投資家26には損
失が生じる。図11(B)は、融資期間の中途の時間T
3において、統合された船舶リース債権におけるすべて
の船会社14が破産し、時間T4まで支払いが滞り、残
債M3が残り、時間T4において保証先の親会社20が
残債を支払い、残債がM4にまで減ったケースである。
時間T4以降では、スケジュールに従って返済される。
図11(C)は、融資期間の中途の時間T5において、
統合された船舶リース債権における数社の船会社14が
破産し、かつ破産した船会社14の保証先の親会社20
も破産したケースである。この場合、時間T5に、破産
した船会社14の担保船舶を売却し、残債がM6になっ
た時点から、スケジュールに従って返済される。
【0035】次にリスク分析について説明する。図12
は、船舶リース債権の証券化に伴うリスク要因を説明す
る図である。リスク要因として、主に(A)船舶の担保
価値、(B)関係各社の財務体力、(C)カントリーリ
スク、(D)分散投資効果がある。
【0036】(A)船舶の担保価値のリスクには、
(a)中古船価格の変動、(b)運賃・用船価格の変動
が要因としてある。中古船価格は、製造年数により価格
が減少する一方で、海運市況により大きく変動する。運
賃・用船価格も積荷需要の大小等、海運市況の影響を受
ける。したがって、船舶の担保価値は年によって大きな
差があることが特徴である。船舶価格データベース30
0は、船舶の種類・船形毎に船舶の担保価値の経年変動
を格納する。
【0037】(B)関係各社の財務体力のリスクには、
船舶リース債権に関わる船会社14、荷物主16、用船
社18、親会社20、海外船舶子会社10、造船所12
の財務状態が要因としてある。関係各社の財務体力は、
格付け機関による格付けや業績評価に基づく倒産確率等
を用いて判断することができる。(C)カントリーリス
クには、船舶リース債権に関わる関係各社の国籍、船舶
の国籍、船舶の寄港地の国など、国に関するリスク要因
がある。国によってインフレ率、金利変動、為替変動、
政治情勢、法律の改正などのリスク要因が異なる。格付
けデータベース400は、関係各社の企業毎に格付け、
倒産確率等の財務体力に関する情報を格納し、国毎の経
済情勢、政治情勢等のカントリーリスクを反映したデフ
ォルト率に関する情報を格納する。
【0038】(D)分散投資効果のリスクには、統合さ
れた船舶リース債権に含まれる個々の船舶ファイナンス
固有のリスク要因として、(a)船舶の種類・船型、
(b)船舶の大きさ、(c)船会社の数、(d)支払会
社の業種、(e)関係各社の国籍、(f)保証先の数な
どがある。これらの船舶ファイナンス毎に異なるリスク
要因を統合することにより、分散投資効果が図られる。
たとえば財務体力の異なる船会社が組み合わされるよう
に、複数の船舶リース債権を統合することにより、船会
社の倒産によるリスクを分散させることができる。
【0039】図13は、特定の船型の船舶の建造年代別
の経年価格変動を説明する図である。統合された船舶リ
ース債権に含まれる複数の船舶は建造年代がそれぞれ異
なる。符号42、44、及び46で示したグラフは建造
年代が異なる船舶の担保価値の経年変動を示す。建造年
代が異なる複数の船舶の担保価値の経年変動の平均的な
変化を符号40で示す。証券発行装置100のリスク分
析部120は、統合された船舶リース債権に含まれる船
舶の種類・船型について、過去25年分程度の中古船価
格を船舶価格データベース300から抽出し、統計学的
に分析し、船舶担保価値の標準を算出し、統合された船
舶リース債権における船舶担保価値のリスクを分析す
る。図に符号40で示す標準の船舶担保価値に対して、
変動の大きさを矢印で示す。この変動の大きさが大きい
ほど、船舶担保価値のリスクが大きい。
【0040】また、リスク分析部120は、統合された
船舶リース債権に含まれるリース債権の各々の船会社1
4、親会社20、用船社18、荷物主16など関係各社
の格付けを格付けデータベース400から抽出し、関係
各社の倒産確率を推定し、統合された船舶リース債権の
リスクを分析する。また、リスク分析部120は、関係
各社の国籍による国のデフォルト率を格付けデータベー
ス400から抽出し、統合された船舶リース債権のカン
トリーリスクを分析する。また、リスク分析部120
は、デフォルト時の債権回収リスクを分析する。たとえ
ば、担保となっている船舶の差し押さえ、売り切り、再
用船等の費用を分析する。
【0041】証券発行装置100のトランシェ決定部1
30は、リスク分析部120のキャッシュフロー分析及
びリスク分析に基づいて、統合された船舶リース債権の
証券化における優先劣後構造を決定し、複数のトランシ
ェに分ける。
【0042】図14は、トランシェ分けを説明する図で
ある。回収優先度、償還期限が異なるトランシェA、ト
ランシェB、トランシェCに分けた例である。トランシ
ェAは、償還が最も優先される優先債であり、船舶担保
からの回収率が最も高い。ランシェBは償還が劣後する
劣後債であり、回収率が低い。トランシェCは償還が最
も劣後する最劣後債であり、回収率が極めて低い。
【0043】統合された船舶リース債権の返済スケジュ
ール30と、統合された船舶リース債権に含まれる船舶
の担保価値の標準及び標準からの変動に基づいて、トラ
ンシェA、トランシェB、及びトランシェCの比率をリ
スク分析に基づいて決める。たとえば、船舶担保価値の
経年変動が大きいほど、リスクが大きいため、優先債の
トランシェAの償還の確実性を高めるため、劣後債のト
ランシェBまたは最劣後債のトランシェCの比率をトラ
ンシェAに比べて大きくし、優先債の信用を補完する。
【0044】符号60で示すグラフは統計学的に分析さ
れた回収可能額を示す。符号62で示すグラフは統計学
的に分析された絶対回収額を示す。回収可能額及び絶対
回収額は、統合された船舶リース債権に含まれる船舶の
担保価値の統計量の分布を推定し、統計量の平均値μ及
び分散σを求めることによって算定される。たとえば、
回収可能額は、船舶の担保価値が平均値μからσだけ変
動すると仮定した場合の返済額に基づいて算出され、船
舶の担保価値が平均値からσ以内の変動である場合に、
ある一定の確率で通常回収が行える額に相当する。ま
た、絶対回収額は、船舶の担保価値が平均値μから3σ
だけ変動すると仮定した場合の返済額に基づいて算出さ
れ、船舶の担保価値が平均値から3σ変動した場合で
も、ある確率で回収が行える額に相当する。回収可能額
及び絶対回収額は一般的な統計手法を用いて推定するこ
とができる。
【0045】符号64で示すグラフは保証額が加算され
た標準船舶担保価値を示す。統計学的に分析された回収
可能額に保証額が加算されており、回収が保証される限
度額を示す。トランシェ決定部130が行うトランシェ
分けの一例を説明する。返済スケジュール30の各時点
において、トランシェAの残債が絶対回収額62を上回
らないように、かつ、各時点でトランシェAの残債とト
ランシェBの残債を合わせた合計の残債が回収可能額6
0を上回らないように、トランシェA、B、Cの比率と
償還速度を決める。
【0046】トランシェ決定部130が行うトランシェ
分けの他の例を説明する。個々のリース債権で担保され
る船舶の担保価値の変動や、関係各社の格付けに基づい
て、デフォルトの確率と損失を算定し、劣後額(信用補
完額)を決定する。たとえばデフォルト額が劣後債発行
額以下になるように劣後債の発行額を決定する。
【0047】証券発行部140は、トランシェ決定部1
30が決定したトランシェに基づいて、トランシェ分け
された証券を発行し、債務不履行(デフォルト)が発生
した場合に残債を返済する処理を行う。証券発行部14
0は発行した証券をディスプレイの画面に表示する表示
部または、発行した証券を印刷する印刷部をさらに備え
てもよい。投資家が購入したトランシェによって、償還
期日(償還速度)が異なり、債務不履行が生じた場合の
回収優先度が異なる。債務不履行時には、担保船舶を売
却するか、親会社からの保証契約を履行することによ
り、債権回収が行われる。トランシェにおける回収優先
度の順に残債が返済されるため、劣後債ではすべての残
債が返済されないことがある。証券発行部140は回収
優先度の順に投資家にトランシェの残債を返済する残債
返済部をさらに備えてもよい。残債返済部は、銀行のネ
ットワークと接続して、投資家の口座に残債を払い込ん
でもよい。
【0048】図15は、図11のケースA、B、Cの債
務不履行が起きた場合の各トランシェの損失を説明する
図である。トランシェA、トランシェB、トランシェC
の投資額は20億円、150億円、30億円であり、こ
の比率で証券が発行されている。ケースAでは、トラン
シェAの損失は0%、トランシェBの損失は30%、ト
ランシェCの損失は100%である。ケースBでは、ト
ランシェAの損失は0%、トランシェBの損失は10
%、トランシェCの損失は20%であり、ケースAに比
べて、劣後債、最劣後債の損失が抑えられる。ケースC
では、トランシェA及びトランシェBの損失は0%であ
り、トランシェCの損失は90%である。このようにケ
ースCでは償還速度の最も遅い最劣後債が損失を被るこ
とになる。
【0049】図16は、本実施形態の証券発行装置10
0における証券発行方法のフローチャートである。リー
ス債権統合部110は、リース債権データベース200
から複数の船舶リース債権の情報を抽出し、一案件に統
合する(S100)。リスク分析部120は、統合され
た船舶リース債権に含まれる船舶の種類・船型毎に、船
舶価格の経年変化データを船舶価格データベース300
から抽出し、標準船齢船価を算出する(S110)。リ
スク分析部120は、統合された船舶リース債権におけ
る船舶担保価値の標準と標準からの変動率を求める(S
120)。リスク分析部120は、統合された船舶リー
ス債権に含まれる個々の船舶リース債権の関係会社のリ
スクとカントリーリスクを格付けデータベース400か
ら抽出し、統合された船舶リース債権のリスクを分析す
る(S130)。また、リスク分析部120は、統合さ
れた船舶リース債権に含まれる個々の船舶リース債権が
デフォルトを起こした場合の債権回収リスクを分析する
(S140)。トランシェ決定部130は、リスク分析
部120のリスク分析結果に基づいて、回収優先度と償
還速度の異なる複数のトランシェ分けの比率とを決定す
る(S150)。証券発行部140は、トランシェ分け
された証券を発行する(S160)。
【0050】上記の証券発行方法によって、トランシェ
分けされた証券の発行例と、デフォルトが生じた場合の
回収結果を説明する。図17(A)、(B)は、船舶担
保価値と償還との関係を示す図である。図17(A)に
示すように、符号30で示す償還スケジュールは、符号
66で示す船舶担保価値及びそのボラティリティに基づ
いて、船舶担保価値を下回り、かつボラティリティのリ
スクを低減できるように設定される。しかし、融資の満
期前に債務不履行が発生すると、図17(B)の符号3
2で示すような償還になる。時間TAにおいて、統合さ
れた船舶ファイナンスにおけるすべての船会社が倒産
し、時間TBにおいて、親会社が船舶を売却した。図1
8(A)、(B)、(C)は、債務不履行が発生した場
合における、各トランシェの投資額の回収経過を示す。
図18(A)はトランシェAの回収経過である。時間T
Aに回収が完了し、損失は0である。図18(B)はト
ランシェBの回収経過である。時間TAに残債1億円が
残る。図18(C)はトランシェCの回収経過である。
トランシェCは返済が全くされず、残債7500万円が
残る。図19は、各トランシェの投資額、回収額、損失
率を説明する図である。トランシェA、トランシェB、
トランシェCを4対4対2の比率にして証券を発行した
場合、トランシェA、B、Cの回収額は、それぞれ1億
5千万円、1億円、0円であり、損失率はそれぞれ0
%、33%、100%となる。
【0051】上記の実施形態には、多様な変更または改
良を加えることができる。いくつかの変更例を説明す
る。上記の説明では、船舶担保のリスクが凝縮された劣
後債や最劣後債を投資家に販売したが、証券を発行する
証券発行子会社24が証券の劣後部分を保有し、優先部
分を投資家に販売してもよい。
【0052】上記の説明では、貸付債権、ファイナンス
リース債権、オペレーションリース債権等の船舶ファイ
ナンスを例に複数の船舶ファイナンスを統合し、トラン
シェに分けて証券化する方法を説明したが、実施形態は
船舶ファイナンスに限られない。飛行機、自動車等のリ
ース債権にも適用できる他、一般に、担保価値の変動が
大きい資産を証券化した商品を開発する際、本発明の証
券発行装置及び証券発行方法を用いることができる。
【0053】上記の説明では複数の船舶ファイナンスを
統合して一案件を作成し、統合された案件をトランシェ
に分けて証券化して投資家に販売したが、投資家が投資
を行うためには、必ずしも証券化する必要はない。投資
信託の形で投資家から投資を募り、投資信託の受益金に
優先劣後構造を持たせてトランシェ分けしてもよい。
【0054】船舶ファイナンスを証券化して販売する
際、ネットワークで投資家に販売し、債権の保全状況を
投資家にオンラインで提供してもよい。ネットワークで
販売する場合、私募債として限られた機関投資家に販売
する形態と、公募債として一般投資家に販売する形態と
が考えられ、後者の場合はインターネット上の商取引の
決済機能を用いることが好ましい。決済機能を用いて、
投資家に残債を返済してもよい。この場合、本発明の証
券発行装置は、投資家の端末とネットワークを介して情
報をやりとりする通信部をさらに備える。
【0055】以上に説明したように、本実施形態の証券
発行装置及び証券発行方法によれば、担保価値の変動が
大きい船舶リース債権を統合化してキャッシュフローと
リスクを分析し、信用補完のために優先劣後構造を持た
せ、回収優先度や償還速度の異なるトランシェ分けした
証券を発行することができる。適正にトランシェの比率
を決定することにより、トランシェ分けされた証券の格
付けを高くすることができ、投資家の投資意欲を促進
し、証券発行会社の資金調達コストを小さくすることが
できる。
【0056】本発明の第2の実施形態を説明する。第1
の実施形態の証券発行装置100は、汎用コンピュータ
で実現してもよい。図20は、汎用コンピュータ700
のハードウエア構成を示すブロック図である。図20に
おいて、コンピュータ700は、CPU702はROM
704およびRAM706に格納されたプログラムに基
づいて動作する。入力装置708により、証券発行装置
100の管理者がデータやコマンドを入力することがで
きる。格納装置の一例としてのハードディスクドライブ
710は、設定情報およびCPU702が動作するプロ
グラムを格納する。
【0057】フロッピー(登録商標)ディスクドライブ
714はフロッピーディスク724からデータまたはプ
ログラムを読み取りCPU702に提供する。CD−R
OMドライブ716はCD−ROM726からデータま
たはプログラムを読み取りCPU702に提供する。通
信インタフェース718は、インターネット16に接続
してデータを送受信する。データベースインタフェース
712は、各種データベース722と接続してデータベ
ースにおけるデータを送受信する。さらにコンピュータ
700は、ディスプレイ728に接続するためのインタ
フェースを備え、管理者はディスプレイ728によって
稼働状況を監視し、設定情報を確認することができる。
【0058】CPU702が実行するソフトウエアは、
フロッピーディスク724またはCD−ROM726等
の記録媒体に格納されて利用者に提供される。記録媒体
に格納されたソフトウエアは圧縮されていても非圧縮で
あっても良い。ソフトウエアは記録媒体からハードディ
スクドライブ710にインストールされ、RAM706
に読み出されてCPU702により実行される。
【0059】記録媒体に格納されて提供されるソフトウ
エア、即ちハードディスクドライブ710にインストー
ルされるソフトウエアの機能構成および動作は、第1の
実施形態の証券発行装置100の機能構成および動作と
同じであるから、説明を省略する。
【0060】図20に示した、記録媒体の一例としての
フロッピーディスク724またはCD−ROM726に
は、本出願で説明した実施形態に係る証券発行装置10
0の動作の一部または全ての機能を格納することができ
る。
【0061】これらのプログラムは記録媒体から直接R
AMに読み出されて実行されても、一旦ハードディスク
ドライブにインストールされた後にRAMに読み出され
て実行されても良い。更に、上記プログラムは単一の記
録媒体に格納されても複数の記録媒体に格納されても良
い。又、符号化した形態で格納されていても良い。
【0062】記録媒体としては、フロッピーディスク、
CD−ROMの他にも、DVD等の光学記録媒体、MD
等の磁気記録媒体、PD等の光磁気記録媒体、テープ媒
体、磁気記録媒体、ICカードやミニチュアーカードな
どの半導体メモリー等を用いることができる。又、専用
通信ネットワークやインターネットに接続されたサーバ
システムに設けたハードディスクまたはRAM等の格納
装置を記録媒体として使用し、通信網を介してプログラ
ムを本発明の証券発行装置100の実施形態であるコン
ピュータ700に提供しても良い。このような記録媒体
は、本発明の証券発行装置100を製造するためのみに
使用されるものであり、そのような記録媒体の業として
の製造および販売等が本出願に基づく特許権の侵害を構
成することは明らかである。
【0063】以上、本発明を実施の形態を用いて説明し
たが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範
囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更ま
たは改良を加えることができる。その様な変更または改
良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ること
が、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0064】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、本発明に
よれば証券発行装置は、船舶ファイナンスの証券化にお
いてキャッシュフローとリスクを分析して、適正な優先
劣後構造を持たせた複数のトランシェに分けた証券を発
行し、投資家の投資意欲を促進し、効率的に資金調達を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 貸付債権の場合の船舶ファイナンスの説明図
である。
【図2】 ファイナンスリース債権の場合の船舶ファイ
ナンスの説明図である。
【図3】 ファイナンスリース債権の他の場合の船舶フ
ァイナンスの説明図である。
【図4】 オペレーションリース債権の場合の船舶ファ
イナンスの説明図である。
【図5】 オペレーションリース債権の他の場合の船舶
ファイナンスの説明図である。
【図6】 元本返済スケジュールを説明する図である。
【図7】 本発明の船舶ファイナンスの証券化の原理説
明図である。
【図8】 第1の実施形態の証券発行装置の機能構成図
である。
【図9】 リース債権データベース200に格納される
リース債権の情報のデータフォーマットの説明図であ
る。
【図10】 複数の船舶リース債権の統合例を説明する
図である。
【図11】 キャッシュフロー分析の例を説明する図で
ある。
【図12】 船舶リース債権の証券化に伴うリスク要因
を説明する図である。
【図13】 特定の船型の船舶の建造年代別の経年価格
変動を説明する図である。
【図14】 トランシェ分けを説明する図である。
【図15】 債務不履行が起きた場合の各トランシェの
損失を説明する図である。
【図16】 証券発行装置100における証券発行方法
のフローチャートである。
【図17】 船舶担保価値と償還との関係を示す図であ
る。
【図18】 債務不履行が発生した場合における、各ト
ランシェの投資額の回収経過を説明する図である。
【図19】 各トランシェの投資額、回収額、損失率を
説明する図である。
【図20】 汎用コンピュータ700のハードウエア構
成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 海外船舶子会社 11 金融子会社 12 造船所 14 船会社 16 荷物主 18 用船社 20 親会社 22 銀行・商社 24 証券発行子会社 26 投資家 100 証券発行装置 110 リース債権統合部 120 リスク分析部 130 トランシェ決定部 140 証券発行部 200 リース債権データベース 300 船舶価格データベース 400 格付けデータベース
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年1月23日(2001.1.2
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高石 英明 東京都千代田区丸の内2丁目6番3号 三 菱商事株式会社内 (72)発明者 梅沢 治樹 東京都千代田区丸の内2丁目6番3号 三 菱商事株式会社内 (72)発明者 岸 伸昭 東京都千代田区大手町1丁目1番3号 メ リルリンチ・ジャパン・インコーポレーテ ッド 東京支店内

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金銭債権を証券化する証券発行装置であ
    って、 資産を担保とする複数の金銭債権の情報を格納した債権
    データベースと、 前記債権データベースから資産の担保価値の異なる複数
    の前記金銭債権を抽出し、前記複数の前記金銭債権を統
    合した統合債権を作成する債権統合部と、 前記統合債権における前記資産の前記担保価値のリスク
    を分析するリスク分析部と、 前記リスク分析部が分析する前記リスクに基づいて、前
    記統合債権を優先劣後構造のある複数のトランシェに分
    けて証券化するトランシェ決定部とを備えたことを特徴
    とする証券発行装置。
  2. 【請求項2】 前記トランシェ決定部は、前記統合債権
    を、回収優先度及び償還速度の少なくとも一方が異なる
    複数のトランシェに分けて証券化することを特徴とする
    請求項1に記載の証券発行装置。
  3. 【請求項3】 前記資産は船舶であり、前記金銭債権は
    前記船舶を担保とする債権であり、前記リスク分析部
    は、前記統合債権に含まれる前記債権が担保する前記船
    舶の担保価値の経年変動に基づいて、前記船舶の前記担
    保価値の前記リスクを分析することを特徴とする請求項
    2に記載の証券発行装置。
  4. 【請求項4】 前記リスク分析部は、前記船舶の前記担
    保価値の前記経年変動に基づいて、前記船舶の前記担保
    価値の標準値及び前記標準値からの変動率を算出し、前
    記トランシェ決定部は、前記担保価値の前記標準値及び
    前記変動率に基づいて、前記回収優先度の異なる前記複
    数の前記トランシェの割合及び前記複数の前記トランシ
    ェの各々の前記償還速度の少なくとも一方を決定するこ
    とを特徴とする請求項3に記載の証券発行装置。
  5. 【請求項5】 前記トランシェ決定部は、前記船舶の前
    記担保価値の前記変動率が大きくなるほど、前記優先劣
    後構造において前記回収優先度の劣後する前記トランシ
    ェが前記回収優先度の優先する前記トランシェよりも大
    きくなるように前記複数の前記トランシェの比率を決め
    ることを特徴とする請求項4に記載の証券発行装置。
  6. 【請求項6】 前記リスク分析部は、前記船舶の前記担
    保価値の前記標準値及び前記変動率に基づいて、前記統
    合債権の絶対回収額を算出し、前記トランシェ決定部
    は、前記優先劣後構造において前記回収優先度が優先す
    る前記トランシェの残債が前記絶対回収額を上回らない
    程度に、前記回収優先度が優先する前記トランシェの割
    合を決めることを特徴とする請求項4に記載の証券発行
    装置。
  7. 【請求項7】 前記リスク分析部は、前記船舶の前記担
    保価値の前記標準値及び前記変動率に基づいて、前記統
    合債権の回収可能額を算出し、前記トランシェ決定部
    は、前記優先劣後構造において前記回収優先度が劣後す
    る前記トランシェを除く他の前記トランシェの残債の合
    計が前記回収可能額を上回らない程度に、前記回収優先
    度が劣後する前記トランシェの割合を決めることを特徴
    とする請求項4に記載の証券発行装置。
  8. 【請求項8】 前記リスク分析部は、前記統合債権の返
    済スケジュール、前記船舶の前記担保価値の前記標準値
    及び前記変動率に基づいて、前記返済スケジュールの各
    時点における前記統合債権の絶対回収額を算出し、前記
    トランシェ決定部は、前記返済スケジュールの各時点
    で、前記優先劣後構造において前記回収優先度が優先す
    る前記トランシェの残債が前記絶対回収額を上回らない
    程度に、前記回収優先度が優先する前記トランシェの割
    合を前記各時点において決めることを特徴とする請求項
    4に記載の証券発行装置。
  9. 【請求項9】 前記リスク分析部は、前記統合債権の返
    済スケジュール、前記船舶の前記担保価値の前記標準値
    及び前記変動率に基づいて、前記返済スケジュールの各
    時点における前記統合債権の回収可能額を算出し、前記
    トランシェ決定部は、前記返済スケジュールの各時点
    で、前記優先劣後構造において前記回収優先度が劣後す
    る前記トランシェを除く他の前記トランシェの残債の合
    計が前記回収可能額を上回らない程度に、前記回収優先
    度が劣後する前記トランシェの割合を前記各時点におい
    て決めることを特徴とする請求項4に記載の証券発行装
    置。
  10. 【請求項10】 前記債権統合部は、種類、大きさ、製
    造年月の異なる前記船舶を担保とする複数の前記債権を
    統合することにより前記統合債権を作成することを特徴
    とする請求項3に記載の証券発行装置。
  11. 【請求項11】 前記債権統合部は、前記船舶を借りる
    船会社の財務体力が異なる複数の前記債権を統合するこ
    とにより前記統合債権を作成することを特徴とする請求
    項3に記載の証券発行装置。
  12. 【請求項12】 前記債権統合部は、前記船会社の国籍
    が異なる複数の前記債権を統合することにより前記統合
    債権を作成することを特徴とする請求項3に記載の証券
    発行装置。
  13. 【請求項13】 前記リスク分析部は、前記統合債権に
    含まれる前記債権が担保する前記船舶を借りる前記船会
    社の前記財務体力、前記船会社の国籍に基づいて、前記
    統合債権のリスクを分析することを特徴とする請求項1
    0から12のいずれかに記載の証券発行装置。
  14. 【請求項14】 前記統合債権における前記債権が債務
    不履行になった場合に、前記回収優先度の順に前記トラ
    ンシェの残債を返済する残債返済部をさらに備えたこと
    を特徴とする請求項3に記載の証券発行装置。
  15. 【請求項15】 金銭債権を証券化する証券発行方法で
    あって、 資産の担保価値の異なる複数の金銭債権を統合した統合
    債権を作成する債権統合段階と、 前記統合債権における前記資産の前記担保価値のリスク
    を分析するリスク分析段階と、 前記リスク分析段階が分析する前記リスクに基づいて、
    前記統合債権を、回収優先度及び償還速度の少なくとも
    一方が異なる優先劣後構造を有する複数のトランシェに
    分けて証券化するトランシェ決定段階とを備えたことを
    特徴とする証券発行方法。
  16. 【請求項16】 前記資産は船舶であり、前記金銭債権
    は前記船舶を担保とする債権であり、前記債権統合段階
    は、種類、大きさ、製造年月の異なる前記船舶を担保と
    する複数の前記債権を統合することにより前記統合債権
    を作成し、前記リスク分析段階は、前記統合債権に含ま
    れる前記債権が担保する複数の前記船舶の担保価値の経
    年変動に基づいて、前記船舶の前記担保価値の標準値及
    び前記標準値からの変動率を算出し、前記トランシェ決
    定段階は、前記担保価値の前記標準値及び前記変動率に
    基づいて、前記回収優先度の異なる前記複数の前記トラ
    ンシェの割合及び前記複数の前記トランシェの各々の前
    記償還速度の少なくとも一方を決定することを特徴とす
    る請求項15に記載の証券発行方法。
  17. 【請求項17】 前記トランシェ決定段階は、前記船舶
    の前記担保価値の前記変動率が大きくなるほど、前記優
    先劣後構造において前記回収優先度の劣後する前記トラ
    ンシェが前記回収優先度の優先する前記トランシェより
    も大きくなるように前記複数の前記トランシェの比率を
    決めることを特徴とする請求項16に記載の証券発行方
    法。
  18. 【請求項18】 前記リスク分析段階は、前記船舶の前
    記担保価値の前記標準値及び前記変動率に基づいて、前
    記統合債権の絶対回収額を算出し、前記トランシェ決定
    段階は、前記優先劣後構造において前記回収優先度が優
    先する前記トランシェの残債が前記絶対回収額を上回ら
    ない程度に、前記回収優先度が優先する前記トランシェ
    の割合を決めることを特徴とする請求項16に記載の証
    券発行方法。
  19. 【請求項19】 前記リスク分析段階は、前記船舶の前
    記担保価値の前記標準値及び前記変動率に基づいて、前
    記統合債権の回収可能額を算出し、前記トランシェ決定
    段階は、前記優先劣後構造において前記回収優先度が劣
    後する前記トランシェを除く他の前記トランシェの残債
    の合計が前記回収可能額を上回らない程度に、前記回収
    優先度が劣後する前記トランシェの割合を決めることを
    特徴とする請求項16に記載の証券発行方法。
  20. 【請求項20】 前記リスク分析段階は、前記統合債権
    の返済スケジュール、前記船舶の前記担保価値の前記標
    準値及び前記変動率に基づいて、前記返済スケジュール
    の各時点における前記統合債権の絶対回収額を算出し、
    前記トランシェ決定段階は、前記返済スケジュールの各
    時点で、前記優先劣後構造において前記回収優先度が優
    先する前記トランシェの残債が前記絶対回収額を上回ら
    ない程度に、前記回収優先度が優先する前記トランシェ
    の割合を前記各時点において決めることを特徴とする請
    求項16に記載の証券発行方法。
  21. 【請求項21】 前記リスク分析段階は、前記統合債権
    の返済スケジュール、前記船舶の前記担保価値の前記標
    準値及び前記変動率に基づいて、前記返済スケジュール
    の各時点における前記統合債権の回収可能額を算出し、
    前記トランシェ決定段階は、前記返済スケジュールの各
    時点で、前記優先劣後構造において前記回収優先度が劣
    後する前記トランシェを除く他の前記トランシェの残債
    の合計が前記回収可能額を上回らない程度に、前記回収
    優先度が劣後する前記トランシェの割合を前記各時点に
    おいて決めることを特徴とする請求項16に記載の証券
    発行装置。
  22. 【請求項22】 前記債権統合段階は、前記船舶を借り
    る船会社の財務体力及び国籍の少なくとも一方が異なる
    複数の前記債権を統合することにより前記統合債権を作
    成し、前記リスク分析部は、前記統合債権に含まれる前
    記債権が担保する前記船舶を借りる前記船会社の前記財
    務体力及び前記国籍の少なくとも一方に基づいて、前記
    統合債権のリスクを分析することを特徴とする請求項1
    6に記載の証券発行方法。
  23. 【請求項23】 前記統合債権における前記債権が債務
    不履行になった場合に、前記回収優先度の順に前記トラ
    ンシェの残債を返済する残債返済段階をさらに備えたこ
    とを特徴とする請求項16に記載の証券発行方法。
  24. 【請求項24】 金銭債権を証券化するコンピュータ用
    プログラムを格納した記憶媒体であって、前記プログラ
    ムが、前記コンピュータに、 資産を担保とする複数の金銭債権の情報を格納した債権
    データベースから資産の担保価値の異なる複数の前記金
    銭債権を抽出し、前記複数の前記金銭債権を統合した統
    合債権を作成させる債権統合モジュールと、 前記統合債権における前記資産の前記担保価値のリスク
    を分析させるリスク分析モジュールと、 前記リスク分析モジュールが分析する前記リスクに基づ
    いて、前記統合債権を優先劣後構造のある複数のトラン
    シェに分けて証券化させるトランシェ決定モジュールと
    を備えたことを特徴とする記憶媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006209699A (ja) * 2005-01-31 2006-08-10 Sumitomo Mitsui Banking Corp Lgd算出装置
JP2007095071A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Ongrand Ltd 資金貸借の同時競売プラットフォーム
JP2015530680A (ja) * 2012-10-04 2015-10-15 ペイ イット シンプル リミテッド クレジット取引を促進する為の方法、システム及び関連コンピュータ実行可能なコード

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