JP2002204276A - データ通信システム及びその電力制御方法、及び電力受給装置 - Google Patents

データ通信システム及びその電力制御方法、及び電力受給装置

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JP2002204276A
JP2002204276A JP2000402706A JP2000402706A JP2002204276A JP 2002204276 A JP2002204276 A JP 2002204276A JP 2000402706 A JP2000402706 A JP 2000402706A JP 2000402706 A JP2000402706 A JP 2000402706A JP 2002204276 A JP2002204276 A JP 2002204276A
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茂 溝口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 IEEE1394規格に基づくデータ通信シ
ステムにおいては、機器間において電力の受給バランス
を最適化することは困難であった。 【解決手段】 電力供給を可能とするシリアルバスによ
って電力供給デバイスと電力受給デバイスとを接続した
システムにおいて、電力受給デバイスから要求電力量を
示す要求情報を発行し(S2701)、該要求電力量が
電力供給デバイスからの供給可能電力量に対して適当で
ある場合に、該要求電力量に基づく電力を前記電力供給
デバイスより受給し、該電力量に応じた動作モードを実
行する(S2702,2703,S2714)。一方、
要求電力量が適当でない場合、該要求電力量をいずれか
の動作モードが実行可能となるように変更して、要求情
報を再発行する(S2702,S2704,S270
5)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はデータ通信システム
及びその電力制御方法、及び電力受給装置に関し、例え
ば、IEEE1394規格に基づくシリアルバスによっ
て接続されたデバイス間における電力供給を制御するデ
ータ通信システム及びその電力制御方法、及び電力受給
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】IEEE1394−1995.a規格に
より規定されるようなインタフェース(以下、1394
シリアルバスと呼ぶ)においては、その電源管理につい
ても規定されている。例えば、電力の要求側及び供給側
の規定が各3段階に分かれており、これら各段階の整合
は、この電力範囲においてのみシリアルバス管理を行う
バスマネージャによって制御される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の1394シリアルバスにおいては、供給及び要求で
きる電力範囲が各3段階に限定されるため、きめ細かな
電力制御が行えなかった。従って、例えば電力要求量が
電力供給側を上回った場合に対応できなかったり、また
電力供給側の能力を有効利用できない、等の問題があっ
た。
【0004】本発明は上記問題を解決するためになされ
たものであり、IEEE1394規格に基づくシリアル
バスによって接続されたデバイス間において、電力の受
給バランスを最適化するデータ通信システム及びその電
力制御方法、及び電力受給装置を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の一手段として、本発明のデータ通信システムは以下の
構成を備える。
【0006】即ち、電力供給を可能とするシリアルバス
によって電力供給デバイスと電力受給デバイスとを接続
したデータ通信システムであって、前記電力受給デバイ
スは、要求電力量を示す要求情報を発行する発行手段
と、前記電力供給デバイスにおける供給可能電力量を示
す供給情報を取得する取得手段と、前記要求情報で示さ
れる要求電力量が前記供給情報で示される供給可能電力
量に対して適当である場合に、該要求電力量に基づく電
力を前記電力供給デバイスより受給する電力受給手段
と、該電力受給手段によって受給した電力量に応じて複
数の動作モードを選択的に実行可能とする動作手段と、
を有し、前記発行手段は、発行した要求情報で示される
要求電力量が前記供給情報で示される供給可能電力量に
対して適当でなかった場合に、該要求電力量を前記動作
手段におけるいずれかの動作モードが実行可能となるよ
うに変更して要求情報を再発行することを特徴とする。
【0007】例えば、前記発行手段は、前記要求電力量
を段階的に低減して要求情報を再発行することを特徴と
する。
【0008】また、電力供給を可能とするシリアルバス
によって、互いに電池を駆動源とする第1及び第2のデ
バイスを接続したデータ通信システムであって、前記第
1のデバイスは、電池残容量が所定量以下となった場合
に、複数段階の要求電力量を示す要求情報を前記第2の
デバイスに対して発行する発行手段と、前記要求情報に
基づく前記第2のデバイスからの電力供給の回答を取得
する取得手段と、前記回答によって電力供給が許可され
た場合に、許可された段階の要求電力量に基づく電力を
前記第2のデバイスより受給する電力受給手段と、を有
し、前記複数段階の要求電力量は、該第1のデバイスに
おける複数の動作モードにそれぞれ対応した必要電力量
であることを特徴とする。
【0009】例えば、前記シリアルバスは、IEEE1
394規格に適合又は準拠するバスであることを特徴と
する。
【0010】また、電力供給を可能とするシリアルバス
によって電力供給デバイスと電力受給デバイスとを接続
したデータ通信システムであって、前記電力受給デバイ
スは、要求電力量を示す要求情報を発行する発行手段
と、前記電力供給デバイスにおける供給可能電力量を示
す供給情報を取得する取得手段と、前記電力供給デバイ
スより電力を受給する電力受給手段と、動作に必要な電
力量が異なる複数の動作モードを有する動作手段と、を
有し、前記発行手段は、発行した要求情報で示される要
求電力量が前記供給情報で示される供給可能電力量に対
して適当でなかった場合に、該要求電力量を前記動作手
段におけるいずれかの動作モードが実行可能となるよう
に変更することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る一実施形態に
ついて、図面を参照して詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明を適用するシステムの一般
的な構成例を示す図で、デジタルカメラ101とプリン
タ102を1394シリアルバスを用いて接続するもの
である。そこで、予め、1394シリアルバスの概要を
説明をする。尚、デジタルカメラ101は画像入力デバ
イスとしては消費電力が比較的小さく、プリンタ102
は電力供給能力を有するものである。
【0013】<1394シリアルバス説明>家庭用ディ
ジタルVTRやディジタルビデオディスク(DVD)の
登場に伴い、ビデオデータやオーディオデータ(以下、
まとめて「AVデータ」と呼ぶ)など、リアルタイムか
つ情報量の多いデータを転送する必要が生じている。A
Vデータをリアルタイムに、PCへ転送したり、その他
のディジタル機器に転送するには、高速のデータ転送能
力をもつインタフェイスが必要になる。そういった観点
から開発されたインタフェイスが、1394シリアルバ
スである。
【0014】尚、IEEE1394−1995規格(以
下、IEEE1394規格)についての詳細は、199
6年の8月30日にIEEE(The Institute of Electr
icaland Electronics Engineers,Inc.)から出版された
「IEEE Standard for a HighPerformance Serial Bus」
に記述されている。
【0015】(1)概要 図2に、1394シリアルバスを具備するノードにより
構成される通信システム(以下、1394ネットワー
ク)の一例を示す。1394ネットワークは、シリアル
データを通信可能なバス型ネットワークを構成するもの
である。
【0016】図2において、各ノードA〜Hは、IEE
E1394規格に準拠した通信ケーブルを介して接続さ
れている。これらのノードA〜Hは、例えば、PC(Per
sonal Computer)、デジタルVTR(Video Tape Recorde
r)、DVD(Digital Video Disc)プレーヤ、デジタルカ
メラ、ハードディスク、モニタ等の電子機器である。
【0017】1394ネットワークの接続方式は、ディ
ジーチェーン方式とノード分岐方式とに対応しており、
自由度の高い接続を可能としている。又、1394ネッ
トワークでは、例えば、既存の機器を削除したり、新た
な機器を追加したり、既存の機器の電源をON/OFF
したりした場合に、自動的にバスリセットを行う。この
バスリセットを行うことにより、1394ネットワーク
は、新たな接続構成の認識と各機器に対するID情報の
割り当てとを自動的に行うことができる。この機能によ
って、1394ネットワークは、ネットワークの接続構
成を常時認識することができる。
【0018】又、1394ネットワークは、他の機器か
ら転送されたデータを中継する機能を有している。この
機能により、全ての機器がバスの動作状況を把握するこ
とができる。
【0019】又、1394ネットワークは、Plug&
Playと呼ばれる機能を有している。この機能によ
り、全ての機器の電源をOFFにすることなく、接続す
るだけで自動に接続機器を認識することができる。
【0020】又、1394ネットワークは、100/2
00/400Mbpsのデータ転送速度に対応してい
る。上位のデータ転送速度を持つ機器は、下位のデータ
転送速度をサポートすることができるため、異なるデー
タ転送速度に対応する機器同士を接続することができ
る。
【0021】更に、1394ネットワークは、2つの異
なるデータ転送方式(即ち、非同期転送モードと同期転
送モード)に対応している。
【0022】非同期(Asynchronous)転送モードは、必
要に応じて非同期に転送することが要求されるデータ
(即ち、コントロール信号やファイルデータ等)を転送
する際に有効である。又、同期(Isochronous)転送モ
ードは、所定量のデータを一定のデータレートで連続的
に転送することが要求されるデータ(即ち、ビデオデー
タやオーディオデータ等)を転送する際に有効である。
【0023】非同期転送モードと同期転送モードとは、
各通信サイクル(通常1サイクルは、125μS)内に
おいて、混在させることが可能である。各転送モード
は、サイクルの開始を示すサイクル・スタート・パケッ
ト(以下、CSP)の転送後に実行される。
【0024】尚、各通信サイクル期間において、同期転
送モードは、非同期転送モードよりも優先順位が高く設
定されている。又、同期転送モードの転送帯域は、各通
信サイクル内で保証されている。
【0025】(2)アーキテクチャ 次に、図3を用いて1394シリアルバスの構成要素を
説明する。
【0026】1394シリアルバスは、機能的に複数の
レイヤ(階層)から構成されている。図3において、1
394シリアルバスは、IEEE1394規格に準拠し
た通信ケーブル301を介して他のノードの1394シ
リアルバスと接続される。又、1394シリアルバス
は、1つ以上の通信ポート302を有し、通信ポート3
02は、ハードウェア部に含まれるフィジカル・レイヤ
303と接続される。
【0027】図3において、ハードウェア部は、フィジ
カル・レイヤ303とリンク・レイヤ304とから構成
されている。フィジカル・レイヤ303は、他のノード
との物理的、電気的なインタフェース、バスリセットの
検出とそれに伴う処理、入出力信号の符号化/復号化、
バス使用権の調停等を行う。又、リンク・レイヤ304
は、通信パケットの生成と送受信、サイクルタイマの制
御等を行なう。
【0028】又、図3において、ファームウェア部は、
トランザクション・レイヤ305とシリアル・バス・マ
ネージメント306とを含んでいる。トランザクション
・レイヤ305は、非同期転送モードを管理し、各種の
トランザクション(リード、ライト、ロック)を提供す
る。シリアル・バス・マネージメント306は、後述す
るCSRアーキテクチャに基づいて、自ノードの制御、
自ノードの接続状態の管理、自ノードのID情報の管
理、シリアルバスネットワークの資源管理を行う機能を
提供する。
【0029】以上、ハードウェア部とファームウェア部
とが実質的に1394シリアルバスを構成するものであ
り、それらの基本構成は、IEEE1394規格により
規定されている。
【0030】又、ソフトウェア部に含まれるアプリケー
ション・レイヤ307は、使用するアプリケーションソ
フトによって異なり、ネットワーク上でどのようにデー
タを通信するのかを制御する。例えば、デジタルVTR
の動画像データの場合は、AV/Cプロトコルなどの通
信プロトコルによって規定されている。
【0031】(2−1)リンク・レイヤ304 図4は、リンク・レイヤ304の提供可能なサービスを
示す図である。図4において、リンク・レイヤ304
は、次の4つのサービスを提供する。即ち、応答ノー
ドに対して所定のパケットの転送を要求するリンク要求
(LK_DATA.request)、応答ノードに所定のパケットの
受信を通知するリンク通知(LK_DATA.indication)、応
答ノードからのアクノリッジを受信したことを示すリン
ク応答(LK_DATA.response)、要求ノードからのアクノ
リッジを確認するリンク確認(LK_DATA.confirmation)
である。尚、リンク応答(LK_DATA.response)は、ブロ
ードキャスト通信、同期パケットの転送の場合には存在
しない。
【0032】又、リンク・レイヤ304は、上述のサー
ビスに基づいて、上述の2種類の転送方式、即ち、非同
期転送モード、同期転送モードを実現する。
【0033】(2−2)トランザクション・レイヤ30
5 図5は、トランザクション・レイヤ305の提供可能な
サービスを示す図である。図5において、トランザクシ
ョン・レイヤ305は、次の4つのサービスを提供す
る。即ち、応答ノードに対して所定のトランザクショ
ンを要求するトランザクション要求(TR_DATA.reques
t)、応答ノードに所定のトランザクション要求の受信
を通知するトランザクション通知(TR_DATA.indicatio
n)、応答ノードからの状態情報(ライト、ロックの場
合は、データを含む)を受信したことを示すトランザク
ション応答(TR_DATA.response)、要求ノードからの状
態情報を確認するトランザクション確認(TR_DATA.confi
rmation)である。
【0034】又、トランザクション・レイヤ305は、
上述のサービスに基づいて非同期転送を管理し、次の3
種類のトランザクション、即ち、リード・トランザク
ション、ライト・トランザクション、ロック・トラ
ンザクションを実現する。
【0035】リード・トランザクションは、要求ノー
ドが応答ノードの特定アドレスに格納された情報を読み
取る。
【0036】ライト・トランザクションは、要求ノー
ドが応答ノードの特定アドレスに所定の情報を書き込
む。
【0037】ロック・トランザクションは、要求ノー
ドが応答ノードに対して参照データと更新データとを転
送し、応答ノードの特定アドレスの情報とその参照デー
タとを比較し、その比較結果に応じて特定アドレスの情
報を更新データに更新する。
【0038】(2−3)シリアル・バス・マネージメン
ト306 シリアル・バス・マネージメント306は、具体的に、
次の3つの機能を提供することができる。3つの機能と
は、即ち、ノード制御、アイソクロナス・リソース
・マネージャ(以下、IRM)、バスマネージャであ
る。
【0039】ノード制御は、上述の各レイヤを管理
し、他のノードとの間で実行される非同期転送を管理す
る機能を提供する。
【0040】IRMは、他のノードとの間で実行され
る同期転送を管理する機能を提供する。具体的には、転
送帯域幅とチャネル番号の割り当てに必要な情報を管理
し、これらの情報を他のノードに対して提供する。
【0041】IRMは、ローカルバス上に唯一存在し、
バスリセット毎に他の候補者(IRMの機能を有するノ
ード)の中から動的に選出される。
【0042】又、IRMは、後述のバスマネージャの提
供可能な機能(接続構成の管理、電源管理、速度情報の
管理等)の一部を提供してもよい。
【0043】バスマネージャは、IRMの機能を有
し、IRMよりも高度なバス管理機能を提供する。具体
的には、より高度な電源管理(通信ケーブルを介して電
源の供給が可能か否か、電源の供給が必要か否か等の情
報を各ノード毎に管理)、より高度な速度情報の管理
(各ノード間の最大転送速度の管理)、より高度な接続
構成の管理(トポロジ・マップの作成)、これらの管理
情報に基づくバスの最適化等を行ない、更にこれらの情
報を他のノードに提供する機能を有する。
【0044】又、バスマネージャは、シリアルバスネッ
トワークを制御するためのサービスをアプリケーション
に対して提供できる。ここで、サービスには、シリアル
バス制御要求(SB_CONTROL.request)、シリアルバス・イ
ベント制御確認(SB_CONTROL.confirmation)、シリアル
バス・イベント通知(SB_CONTROL.indication)等があ
る。
【0045】SB_CONTROL.requestは、アプリケーション
がバスリセットを要求すミるサービスである。SB_CONTR
OL.confirmationは、SB_CONTROL.requestをアプリケー
ションに対して確認するサービスである。SB_CONTROL.i
ndicationは、非同期に発生するイベントをアプリケー
ションに対して通知するサービスである。
【0046】(3)アドレス指定 図6は、1394シリアルバスにおけるアドレス空間を
説明する図である。尚、1394シリアルバスは、IS
O/IEC 13213:1994に準じたCSR(Com
mand and Status Register)アーキテクチャに従い、6
4ビット幅のアドレス空間を規定している。
【0047】図6において、最初の10ビットのフィー
ルド601は、所定のバスを指定するID番号に使用さ
れ、次の6ビットのフィールド602は、所定の機器
(ノード)を指定するID番号に使用される。この上位
16ビットを「ノードID」と呼び、各ノードはこのノ
ードIDにより他のノードを識別する。又、各ノード
は、このノードIDを用いて相手を識別した通信を行う
ことができる。
【0048】残りの48ビットからなるフィールドは、
各ノードの具備するアドレス空間(256Mバイト構
造)を指定する。その内の20ビットのフィールド60
3は、アドレス空間を構成する複数の領域を指定する。
【0049】フィールド603において、「0〜0xF
FFFD」の部分は、メモリ空間と呼ばれる。「0xF
FFFE」の部分は、プライベート空間と呼ばれ、各ノ
ードで自由に利用できるアドレスである。又、「0xF
FFFE」の部分は、レジスタ空間と呼ばれ、バスに接
続されたノード間において共通の情報を格納する。各ノ
ードは、レジスタ空間の情報を用いることにより、各ノ
ード間の通信を管理することができる。
【0050】最後の28ビットのフィールド604は、
各ノードにおいて共通或いは固有となる情報が格納され
るアドレスを指定する。
【0051】例えば、レジスタ空間において、最初の5
12バイトは、CSRアーキテクチャーのコア(CSR
コア)レジスタ用に使用される。CSRコア・レジスタ
に格納される情報のアドレス及び機能を図7に示す。図
中のオフセットは、「0xFFFFF0000000」
からの相対位置である。
【0052】次の512バイトは、シリアルバス用のレ
ジスタとして使用される。
【0053】シリアルバス・レジスタに格納される情報
のアドレス及び機能を図8に示す。図中のオフセット
は、「0xFFFFF0000200」からの相対位置
である。
【0054】その次の1024バイトは、コンフィギュ
レーションROM用に使用される。コンフィギュレーシ
ョンROMには最小形式と一般形式とがあり、「0xF
FFFF0000400」から配置される。最小形式の
コンフィギュレーションROMを図9に示す。図9にお
いて、ベンダIDは、IEEEにより各ベンダに対して
固有に割り当てられた24ビットの数値である。
【0055】又、一般形式のコンフィギュレーションR
OMを図10に示す。図10において、上述のベンダI
Dは、Root Directory1002に格納されている。Bus
InfoBlock1001とRoot Leaf1005とには、各ノー
ドを識別する固有のID情報としてノードユニークID
を保持することが可能である。
【0056】ここで、ノードユニークIDは、メーカ、
機種に関わらず、1つのノードを特定することのできる
固有のIDを定めるようになっている。ノードユニーク
IDは64ビットにより構成され、上位24ビットは上
述のベンダIDを示し、下位48ビットは各ノードを製
造するメーカにおいて自由に設定可能な情報(例えば、
ノードの製造番号等)を示す。尚、このノードユニーク
IDは、例えばバスリセットの前後で継続して特定のノ
ードを認識する場合に使用される。又、図10におい
て、Root Directory1002には、ノードの基本的な機
能に関する情報を保持することが可能である。詳細な機
能情報は、Root Directory1002からオフセットされ
るサブディレクトリ(Unit Directories1004)に格
納される。Unit Directories1004には、例えば、ノ
ードのサポートするソフトウェアユニットに関する情報
が格納される。異体的には、ノード間のデータ通信を行
うためのデータ転送プロトコル、所定の通信手順を定義
するコマンドセット等に関する情報が保持される。
【0057】又、図10において、Node Dependent Inf
o Directory1003には、デバイス固有の情報を保持
することが可能である。Node Dependent Info Director
y1003は、Root Directory1002によりオフセッ
トされる。
【0058】更に、図10において、Vendor Dependent
Information1006には、ノードを製造、或いは販売
するベンダ固有の情報を保持することができる。
【0059】残りの領域は、ユニット空間と呼ばれ、各
ノード固有の情報、例えば、各機器の識別情報(会社
名、機種名等)や使用条件等が格納されたアドレスを指
定する。ユニット空間のシリアルバス装置レジスタに格
納される情報のアドレス及び機能を図11に示す。図中
のオフセットは、「0xFFFFF0000800」か
らの相対位置である。
【0060】尚、一般的に、異種のバスシステムの設計
を簡略化したい場合、各ノードは、レジスタ空間の最初
の2048バイトのみを使うべきである。つまり、CS
Rコア・レジスタ、シリアルバス・レジスタ、コンフィ
ギュレーションROM、ユニット空間の最初の2048
バイトの合わせて4096バイトで構成することが望ま
しい。
【0061】(4)通信ケーブルの構成 図12にIEEE1394規格に準拠した通信ケーブル
の断面図を示す。
【0062】通信ケーブルは、2組のツイストペア信号
線と電源ラインとにより構成されている。電源ラインを
設けることによって、1394シリアルバスは、主電源
のOFFとなった機器、故障により電力低下した機器等
にも電力を供給することができる。尚、電源線内を流れ
る電源の電圧は8〜40V、電流は最大電流DC1.5
Aと規定されている。
【0063】2組のツイストペア信号線には、DS−L
ink(Data/Strobe Link)方式にて情報信号が伝送され
る。図13は、DS−Link方式を説明する図であ
る。
【0064】このDS−Link方式は、高速なシリア
ルデータ通信に適しており、その構成は、2組のより対
線を必要とする。一組のより対線は、データ信号を送
り、他のより対線は、ストローブ信号を送る構成になっ
ている。受信側は、2組の信号線から受信したデータ信
号とストローブ信号との排他的論理和をとることによっ
て、クロックを再現することができる。
【0065】尚、DS−Link方式を用いることによ
り、1394シリアルバスには、例えば次のような利点
がある。他のシリアルデータ転送方式に比べて転送効
率が高い。PLL回路が不要となり、コントローラL
SIの回路規模を小さくできる。アイドル状態である
ことを示す情報を送る必要が無いため、トランシーバ回
路をスリープ状態とし易く、消費電力の低減が図れる。
【0066】(5)バスリセット 各ノードの1394シリアルバスは、ネットワークの接
続構成に変化が生じたことを自動的に検出することがで
きる。この場合、1394ネットワークは以下に示す手
順によりバスリセットと呼ばれる処理を行う。尚、接続
構成に変化は、各ノードの具備する通信ポートかかるバ
イアス電圧の変化により検知することができる。ネット
ワークの接続構成の変化(例えば、ノードの挿抜、ノー
ドの電源のON/OFFなどによるノード数の増減)を
検出したノード又は新たな接続構成を認識する必要のあ
るノードは、1394シリアルバスを介して、バス上に
バスリセット信号を送信する。
【0067】バスリセット信号を受信したノードの13
94シリアルバスは、バスリセットの発生を自身のリン
ク・レイヤ304に伝達すると共に、そのバスリセット
信号を他のノードに転送する。バスリセット信号を受信
したノードは、今まで認識していたネットワークの接続
構成及び各機器に割り当てられたノードIDをクリアに
する。最終的に全てのノードがバスリセット信号を検知
した後、各ノードは、バスリセットに伴う初期化処理
(即ち、新たな接続構成の認識と新たなノードIDの割
り当て)を自動的に行う。
【0068】尚、バスリセットは、先に述べたような接
続構成の変化による起動の他に、ホスト側の制御によっ
て、アプリケーション・レイヤ307がフィジカル・レ
イヤ303に対して直接命令を出すことによって起動さ
せることも可能である。
【0069】又、バスリセットが起動するとデータ転送
は一時中断され、バスリセットに伴う初期化処理の終了
後、新しいネットワークのもとで再開される。
【0070】(6)バスリセット起動後のシーケンス バスリセットの起勤後、各ノードの1394シリアルバ
スは、新たな接続構成の認識と新たなノードIDの割り
当てとを自動的に実行する。以下、バスリセットの開始
からノードIDの割り当て処理までの基本的なシーケン
スを図14〜16を用いて説明する。
【0071】図14は、図2の1394ネットワークに
おけるバスリセット起動後の状態を説明する図である。
【0072】図14において、ノードAは1つの通信ポ
ート、ノードBは2つの通信ポート、ノードCは2つの
通信ポート、ノードDは3つの通信ポート、ノードEは
1つの通信ポート、ノードFは1つの通信ポートを具備
している。各ノードの通信ポートには、各ポートを識別
するためにポート番号を付されている。
【0073】以下、図14におけるバスリセットの開始
からノードIDの割り当てまでを図15のフローチャー
トを用いて説明する。
【0074】図15において、1394ネットワークを
構成する各ノードA〜Fは、バスリセットが発生したか
否かを常時監視している(ステップS1501)。接続
構成の変化を検出したノードからバスリセット信号が出
力されると、各ノードは以下の処理を実行する。
【0075】バスリセットの発生後、各ノードは、夫々
の具備する通信ポート間において親子関係の宣言を行な
う(ステップS1502)。
【0076】各ノードは、全てのノード間の親子関係が
決定されるまで、ステップS1502の処理を繰り返し
行なう(ステップS1503)。
【0077】全てのノード間の親子関係が決定した後、
1394ネットワークは、ネットワークの調停を行なう
ノード、即ちルートを決定する(ステップS150
4)。
【0078】ルートを決定した後、各ノードの1394
シリアルバス夫々は、自己のノードIDを自動的に設定
する作業を実行する(ステップS1505)。
【0079】全てのノードに対してノードIDの設定が
なされるまで、各ノードは所定の手順に基づきステップ
S1505の処理を実行する(ステップS1506)。
【0080】最終的に全てのノードに対してノードID
が設定された後、各ノードは、同期転送或いは非同期転
送を実行する(ステップS1507)。
【0081】ステップS1507の処理を実行すると共
に、各ノードの1394シリアルバスは、再びバスリセ
ットの発生を監視する。バスリセットが発生した場合に
は、ステップS1501以降の処理を再び実行する。
【0082】以上の手順により、各ノードの1394シ
リアルバスは、バスリセットが起動する毎に、新たな接
続構成の認識と新たなノードIDの割り当てとを自動的
に実行することができる。
【0083】(7)親子関係の決定 次に、図16を用いて、図15に示したステップS15
02の処理(即ち、各ノード間の親子関係を認識する処
理)について詳細に説明する。
【0084】図16において、バスリセットの発生後、
1394ネットワーク上の各ノードA〜Fは、自分の具
備する通信ポートの接続状態(接続又は未接続)を確認
する(ステップS1601)。
【0085】通信ポートの接続状態の確認後、各ノード
は、他のノードと接続されている通信ポート(以下、接
続ポート)の数をカウントする(ステップS160
2)。
【0086】ステップS1602の処理の結果、接続ポ
ートの数が1つである場合、そのノードは、自分が「リ
ーフ」であると認識する(ステップS1603)。ここ
で、リーフとは、1つのノードとのみ接続されているノ
ードのことである。
【0087】リーフとなるノードは、その接続ポートに
接続されているノードに対して、「自分は子(Child)」
であることを宣言する(ステップS1604)。このと
き、リーフは、その接続ポートが「親ポート(親ノード
と接続された通信ポート)」であると認識する。ここ
で、親子関係の宣言は、まず、ネットワークの末端であ
るリーフとブランチとの間にて行われ、続いて、ブラン
チとブランチとの間で順次に行われる。各ノード間の親
子関係は、早く宣言の行なえる通信ポートから順に決定
される。又、各ノード間において、子であることを宣言
した通信ポートは「親ポート」であると認識され、その
宣言を受けた通信ポートは「子ポート(子ノードと接続
された通信ポート)」であると認識される。例えば、図
14において、ノードA,E,Fは、自分がリーフであ
ると認識した後、親子関係の宣言を行う。これにより、
ノードA−B間では子−親、ノードE−D間では子−
親、ノードF−D間では子−親と決定される。
【0088】又、ステップS1602の処理の結果、接
続ポートの数が2つ以上の場合、そのノードは、自分を
「ブランチ」であると認識する(ステップS160
5)。ここで、ブランチとは、2つ以上のノードと接続
されているノードのことである。
【0089】ブランチとなるノードは、各接続ポートの
ノードから親子関係の宣言を受け付ける(ステップS1
606)。宣言を受け付けた接続ポートは、「子ポー
ト」として認識される。
【0090】1つの接続ポートを「子ポート」と認識し
た後、ブランチは、まだ親子関係の決定されていない接
続ポート(即ち、末定義ポート)が2つ以上あるか否か
を検出する(ステップS1607)。その結果、未定義
ポートが2つ以上ある場合、ブランチは、再びステップ
S1606の動作を行う。
【0091】ステップS1607の結果、未定義ポート
が1つだけ存在する場合、ブランチは、その未定義ポー
トが「親ポート」であると認識し、そのポートに接続さ
れているノードに対して「自分は子」であることを宣言
する(ステップS1608、S1609)。
【0092】ここで、ブランチは、残りの未定義ポート
が1つになるまで自分自身が子であると他のノードに対
して宣言することができない。例えば、図14におい
て、ノードB,C,Dは、自分がブランチであると認識
すると共に、リーフ或いは他のブランチからの宣言を受
け付ける。ノードDは、D−E間、D−F間の親子関係
が決定した後、ノードCに対して親子関係の宣言を行っ
ている。又、ノードDからの宣言を受けたノードCは、
ノードBに対して親子関係の宣言を行っている。
【0093】又、ステップS1608の処理の結果、未
定義ポートが存在しない場合(つまり、ブランチの具備
する全ての接線ポートが親ポートとなった場合)、その
ブランチは、自分自身がルートであることを認識する
(ステップS1610)。
【0094】例えば、図14において、接続ポートの全
てが親ポートとなったノードBは、1394ネットワー
ク上の通信を調停するルートとして他のノードに認識さ
れる。ここで、ノードBがルートと決定されたが、ノー
ドBの親子関係を宣言するタイミングが、ノードCの宣
言するタイミングに比べて早い場合には、他のノードが
ルートになる可能性もある。即ち、宣言するタイミング
によっては、どのノードもルートとなる可能性がある。
従って、同じネットワーク構成であっても同じノードが
ルートになるとは限らない。
【0095】このように全ての接続ポートの親子関係が
宣言されることによって、各ノードは、1394ネット
ワークの接続構成を階層構造(ツリー構造)として認識
することができる(ステップS1611)。尚、上述の
親ノードは階層構造における上位であり、子ノードは階
層構造における下位となる。
【0096】(8)ノードIDの割り当て 図17は、図15に示したステップS1505の処理
(即ち、自動的に各ノードのノードIDを割り当てる処
理)を詳細に説明するフローチャートである。ここで、
ノードIDは、バス番号とノード番号とから構成される
が、本実施例では、各ノードを同一バス上に接続するも
のとし、各ノードには同一のバス番号が割り当てられる
ものとする。
【0097】図17において、ルートは、ノードIDが
未設定のノードが接続されている子ポートの内、最小番
号を有する通信ポートに対してノードIDの設定許可を
与える(ステップS1701)。
【0098】尚、図17において、ルートは、最小番号
の子ポートに接続されている全ノードのノードIDを設
定した後、その子ポートを設定済とし、次に最小となる
子ポートに対して同様の制御を行なう。最終的に子ポー
トに接続された全てのノードのID設定が終了した後、
ルート自身のノードIDを設定する。尚、ノードIDに
含まれるノード番号は、基本的にリーフ、ブランチの順
に0,1,2,…と割り当てられる。従って、ルートが
最も大きなノード番号を有することになる。
【0099】ステップS1701において、設定許可を
得たノードは、自分の子ポートの内、ノードIDが末設
定となるノードを含む子ポートがあるか否かを判断する
(ステップS1702)。
【0100】ステップS1702において、未設定ノー
ドを含む子ポートが検出された場合、上述の設定許可を
得たノードは、その子ポートに直接接続されたノードに
対してその設定許可を与えるように制御する(ステップ
S1703)。
【0101】ステップS1703の処理後、上述の設定
許可を得たノードは、自分の子ポートの内、ノードID
が未設定であるノードを含む子ポートがあるか否かを判
断する(ステップS1704)。ここで、ステップS1
704の処理後、未設定ノードを含む子ポートの存在が
検出された場合、そのノードは、再びステップS170
3の処理を実行する。
【0102】又、ステップS1702或いはS1704
において、未設定ノードを含む子ポートが検出されなか
った場合、設定許可を得たノードは、自分自身のノード
IDを設定する(ステップS1705)。
【0103】自分のノードIDを設定したノードは、自
己のノード番号、通信ポートの接続状態に関する情報等
を含んだセルフIDパケットをブロードキャストする
(ステップS1706)。尚、ブロードキャストとは、
あるノードの通信パケットを、1394ネットワークを
構成する不特定多数のノードに対して転送することであ
る。
【0104】ここで、各ノードは、このセルフIDパケ
ットを受信することにより、各ノードに割り当てられた
ノード番号を認識することができ、自分に割り当てられ
るノード番号を知ることができる。例えば、図14にお
いて、ルートであるノードBは、最小ポート番号「#
1」の通信ポートに接続されたノードAに対してノード
ID設定の許可を与える。ノードAは、自己のノード番
号「No.0」と割り当て、自分自身に対してバス番号
とノード番号とからなるノードIDを設定する。又、ノ
ードAは、そのノード番号を含むセルフIDパケットを
ブロードキャストする。
【0105】図18にセルフIDパケットの構成例を示
す。図18において、1801はセルフIDパケットを
送出したノードのノード番号を格納するフィールド、1
802は対応可能な転送速度に関する情報を格納するフ
ィールド、1803はバス管理機能(バスマネージャの
能力の有無等)の有無を示すフィールド、1804は電
力の消費及び供給の特性に関する情報を格納するフィー
ルド(Pwr)である。
【0106】又、図18において、1805はポート番
号「#0」となる通信ポートの接続状態に関する情報
(接続、未接続、通信ポートの親子関係等)を格納する
フィールド、1806はポート番号「#1」となる通信
ポートの接続状態に関する情報(接続、未接続、通信ポ
ートの親子関係等)を格納するフィールド、1807は
ポート番号「♯2」となる通信ポートの接続状態に関す
る情報(接続、未接続、通信ポートの親子関係等)を格
納するフィールドである。尚、セルフIDパケットを送
出するノードにバスマネージャとなり得る能力がある場
合には、フィールド1803に示すコンテンダビットを
「1」とし、なり得る能力がなければ、コンテンダビッ
トを0とする。
【0107】ここで、バスマネージャとは、上述のセル
フIDパケットに含まれる各種の情報に基づいて、バス
の電源管理(通信ケーブルを介して電源の供給が可能か
否か、電源の供給が必要か否か等の情報を各ノード毎に
管理する)、速度情報の管埋(各ノードの対応可能な転
送速度に関する情報から各ノード間の最大転送速度を管
理する)、トポロジ・マップ情報の管理(通信ポートの
親子関係情報からネットワークの接続構成を管理す
る)、トポロジ・マップ情報に基づくバスの最適化等を
行ない、それらの情報を他のノードに提供する機能を有
するノードである。これらの機能により、バスマネージ
ャとなるノードは1394ネットワーク全体のバス管理
を行なうことができる。
【0108】ステップS1706の処理後、ノードID
の設定を行ったノードは、親ノードがあるか否かを判断
する(ステップS1707)。親ノードがある場合、そ
の親ノードが、ステップS1702以下の処理を再び実
行する。そして、まだノードIDの設定されていないノ
ードに対して許可を与える。
【0109】又、親ノードが存在しない場合、そのノー
ドは、ルート自身であると判断される。ルートは、全て
の子ポートに接続されたノードに対してノードIDが設
定されたか否かを判別する(ステップS1708)。
【0110】ステップS1708において、全てのノー
ドに対するID設定処理が終了しなかった場合、ルート
は、そのノードを含む子ポートの内、最小番号となる子
ポートに対してID設定の許可を与える(ステップS1
701)。その後、ステップS1702以下の処理を実
行する。
【0111】又、全てのノードに対するID設定処理が
終了した場合、ルートは、自分自身のノードIDの設定
を実行する(ステップS1709)。ノードIDの設定
後、ルートは、セルフIDパケットをブロードキャスト
する(ステップS1710)。
【0112】以上の処理によって、1394ネットワー
クは、各ノードに対して自動的にノードIDを割り当て
ることができる。
【0113】ここで、ノードIDの設定処理後、複数の
ノードがバスマネージャの能力を具備する場合、ノード
番号の最も大きいノードがバスマネージャとなる。つま
り、ネットワーク内で最大となるノード番号を持つルー
トがバスマネージャになり得る機能を有している場合に
は、ルートがバスマネージャとなる。
【0114】しかしながら、ルートにその機能が備わっ
ていない場合には、ルートの次に大きいノード番号を具
備するノードがバスマネージャとなる。又、どのノード
がバスマネージャになったかについては、各ノードがブ
ロードキャストするセルフIDパケット内のコンテンダ
ビット1803をチェックすることにより把握すること
ができる。
【0115】(9)アービトレーション 図19は、図2に示す1394ネットワークにおけるア
ービトレーションを説明する図である。
【0116】1394ネットワークでは、データ転送に
先立って、必ずバス使用権のアービトレーション(調
停)を行なう。1394ネットワークは、論理的なバス
型ネットワークであり、各ノードから転送された通信パ
ケットを他のノードに中継することによって、ネットワ
ーク内の全てのノードに同じ通信パケットを転送するこ
とのできる。
【0117】従って、通信パケットの衝突を防ぐため
に、必ずアービトレーションが必要となる。これによっ
て、ある時間において一つのノードのみが転送を行なう
ことができる。
【0118】図19(a)は、ノードBとノードFと
が、バス使用権の要求を発している場合について説明す
る図である。
【0119】アービトレーションが始まるとノードB,
Fは、夫々親ノードに向かって、バス使用権の要求を発
する。ノードBの要求を受けた親ノード(即ち、ノード
C)は、自分の親ノード(即ち、ノードD)に向かっ
て、そのバス使用権を中継する。この要求は、最終的に
調停を行なうルート(ノードD)に届けられる。
【0120】バス使用要求を受けたルートは、どのノー
ドにバスを使用させるかを決める。この調停作業はルー
トとなるノードのみが行なえるものであり、調停によっ
て勝ったノードにはバスの使用許可が与えられる。
【0121】図19(b)は、ノードFの要求が許可さ
れ、ノードBの要求が拒否されたことを示す図である。
【0122】アービトレーションに負けたノードに対し
てルートは、DP(Data prefix)パケットを送り、拒否
されたことを知らせる。拒否されたノードは、次回のア
ービトレーションまでバス使用要求を待機する。以上の
ようにアービトレーションを制御することによって、1
394ネットワークは、バスの使用権を管理することが
できる。
【0123】(10)通信サイクル 同期転送モードと非同期転送モードとは、各通信サイク
ル期間内において時分割に混在させることができる。こ
こで、通信サイクルの期間は、通常、125μSであ
る。
【0124】図20は、1通信サイクルにおいて同期転
送モードと非同期転送モードとを混在させた場合を説明
する図である。
【0125】同期転送モードは、非同期転送モードより
優先して実行される。その理由は、サイクル・スタート
・パケットの後、非同期転送を起動するために必要なア
イドル期間(subaction gap)が、同期転送を起動するた
め必要なアイドル期間(Isochronous gap)よりも長くな
るように設定されているためである。これにより、同期
転送は、非同期転送に優先して実行される。
【0126】図20において、各通信サイクルのスター
ト時には、サイクル・スタート・パケット(以下、CS
P)が所定のノードから転送される。各ノードは、この
CSPを用いて時刻調整を行うことによって、他のノー
ドと同じ時間を計時することができる。
【0127】(11)同期転送モード 同期転送モードは、同期型の転送方式である。同期転送
モードは、通信サイクルの開始後、所定の期間において
実行可能である。又、同期転送モードは、リアルタイム
転送を維持するために、各サイクル毎に必ず実行され
る。
【0128】同期転送モードは、特に動画像データや音
声データ等のリアルタイムな転送を必要とするデータの
転送に適した転送モードである。同期転送モードは、非
同期転送モードのように1対1の通信ではなく、ブロー
ドキャスト通信である。つまり、あるノードから送出さ
れたパケットは、ネットワーク上の全てのノードに対し
て一様に転送される。尚、同期転送には、ack(受信
確認用返信コード)は存在しない。
【0129】図20において、チャネルe(ch
e)、チャネルs(ch s)、チャネルk(ch
k)は、各ノードが同期転送を行う期間を示す。139
4シリアルバスでは、複数の異なる同期転送を区別する
ために、夫々異なるチャネル番号を与えている。これに
より、複数ノード間での同期転送が可能となる。ここ
で、このチャネル番号は、送信先を特定するものではな
く、データに対する論理的な番号を与えているに過ぎな
い。
【0130】又、図20に示したIsochronous gapと
は、バスのアイドル状態を示すものである。このアイド
ル状態が一定時間を経過した後、同期転送を希望するノ
ードは、バスが使用できると判断し、アービトレーショ
ンを実行する。
【0131】次に、図21に同期転送モードに基づいて
転送される通信パケットのフォーマットを示す。以下、
同期転送モードに基づいて転送される通信パケットを、
同期パケットと称する。
【0132】図21において、同期パケットはヘッダ部
2101、ヘッダCRC2102、データ部2103、
データCRC2104から構成される。
【0133】ヘッダ部2101には、データ部2103
のデータ長を格納するフィールド2105、同期パケッ
トのフォーマット情報を格納するフィールド2106、
同期パケットのチャネル番号を格納するフィールド21
07、パケットのフォーマット及び実行しなければなら
ない処理を識別するトランザクションコード(tcode)を
格納するフィールド2108、同期化コードを格納する
フィールド2109がある。
【0134】(12)非同期転送モード 非同期転送モードは、非同期型の転送方式である。
【0135】非同期転送は、同期転送期間の終了後、次
の通信サイクルが開始されるまでの間(即ち、次の通信
サイクルのCSPが転送されるまでの間)、実行可能で
ある。
【0136】図20において、最初のサブアクション・
ギャップ(subaction gap)は、バスのアイドル状態を示
すものである。このアイドル時間が一定値になった後、
非同期転送を希望するノードは、バスが使用できると判
断し、アービトレーションを実行する。
【0137】アービトレーションによりバスの使用権を
得たノードは、図22に示すパケットを所定のノードに
対して転送する。このパケットを受信したノードは、a
ck(受信確認用返送コード)或いは応答パケットをac
k gap後に返送する。
【0138】図22は、非同期転送モードに基づく通信
パケットのフォーマットを示す図である。以下、非同期
転送モードに基づいて転送される通信パケットを、非同
期パケットと称する。
【0139】図22において、非同期パケットは、ヘッ
ダ部2201、ヘッダCRC2202、データ部220
3、データCRC2204から構成される。
【0140】ヘッダ部2201において、フィールド2
205には宛先となるノードのノードID、フィールド
2206にはソースとなるノードのノードID、フィー
ルド2207には一連のトランザクションを示すための
ラベル、フィールド2208には再送ステータスを示す
コード、フィールド2209にはパケットのフォーマッ
ト及び実行しなければならない処理を識別するトランザ
クションコード(tcode)、フィールド2210には優先
順位、フィールド2211には宛先のメモリ・アドレ
ス、フィールド2212にはデータ部のデータ長、フィ
ールド2213には拡張されたトランザクション・コー
ドが格納される。
【0141】又、非同期転送は、自己ノードから相手ノ
ードへの1対1の通信である。転送元ノードから転送さ
れたパケットは、ネットワーク中の各ノードに行き渡る
が、自分宛てのアドレス以外のものは無視される。従っ
て、宛先となるノードのみが、そのパケットを読み込む
ことができる。
【0142】尚、非同期転送中に次のCSPを転送すべ
き時間に至った場合、無理に転送を中断せず、その転送
が終了した後、次のCSPを送信する。これにより、1
つの通信サイクルが125μS以上続いたときは、その
分、次の通信サイクル期間を短縮する。このようにする
ことによって、1394ネットワークは、ほぼ一定の通
信サイクルを保持することができる。
【0143】(13)デバイス・マップ デバイスマップを作成するためにアプリケーションが1
394ネットワークのトポロジを知る手段として、IE
EE1394規格上は以下の手段がある。
【0144】1.バスマネージャのトポロジマップレジ
スタをリードする。
【0145】2.バスリセット時にセルフIDパケット
から推定する。
【0146】しかし、上記1、2の手段では、各ノード
の親子関係によるケーブル接続順のトポロジは判明する
ものの、物理的な位置関係のトポロジを知ることは出来
ない。(実装されていないポートまで見えてしまう、と
いった問題もある。) また、デバイスマップを作成するための情報を、コンフ
ィギュレーションROM以外のデータベースとして持
つ、といった手段もあるが、その場合、各種情報を得る
手段はデータベースアクセスのためのプロトコルに依存
してしまう。
【0147】ところで、コンフィギュレーションROM
自体やコンフィギュレーションROMを読む機能は、I
EEE1394規格を遵守したデバイスが必ず持つもの
である。そこで、デバイスの位置、機能等の情報を各ノ
ードのコンフィギュレーションROMに格納し、それら
をアプリケーションから読む機能を与えることにより、
データベースアクセス、データ転送等の特定のプロトコ
ルに依存することなく、各ノードのアプリケーションが
いわゆるデバイスマップ表示機能を実装することができ
る。
【0148】コンフィギュレーションROMにはノード
固有の情報として物理的な位置、機能などが格納可能で
あり、デバイスマップ表示機能の実現に使用することが
可能である。
【0149】この場合、アプリケーションが物理的な位
置関係による1394ネットワークトポロジを知る手段
としては、バスリセット時やユーザーからの要求時に、
各ノードのコンフィギュレーションROMを読み取るこ
とにより、1394ネットワークのトポロジを知る、と
いう方法が可能となる。さらに、コンフィギュレーショ
ンROM内にノードの物理的位置のみならず、機能など
の各種ノード情報も記述することによって、コンフィギ
ュレーションROMを読むことで、ノードの物理的位置
と同時に各ノードの機能情報等も得ることができる。ア
プリケーションが各ノードのコンフィギュレーションR
OM情報を取得する際には、指定ノードの任意のコンフ
ィギュレーションROM情報を取得するAPIを用い
る。
【0150】このような手段を用いることにより、IE
EE1394ネットワーク上のデバイスのアプリケーシ
ョンは、物理的なトポロジマップ、各ノードの機能マッ
プなど、用途に応じて様々なデバイスマップを作成する
ことができ、ユーザが必要な機能をもつデバイスを選択
する、といったことも可能となる。
【0151】以上が、1394シリアルバスを用いて構
成されるデータ通信システムの構成及び機能に関する一
般的な説明である。
【0152】[第1実施形態]以下、本発明に係る第1
実施形態について説明する。
【0153】<1394シリアルバス構成>以下、本実
施形態において各ローカルバスに接続される各ノードの
共通部分として、1394シリアルバスの構成について
説明する。図23は、本実施形態において1394シリ
アルバスにより接続される機器(1394ノード)にお
ける、1394シリアルバスブロックの構成を示す図で
ある。
【0154】図23において、2701はリンクレイヤ
制御IC(LINK−IC)であり、デバイス本体との
インタフェースを司り、フィジカルレイヤ制御IC27
02(PHY−IC)のデータ転送を制御し、もちろん
上述した1394シリアルバスの説明におけるリンクレ
イヤの機能を実現する。LINK−IC2701が備え
る主な機能としては、PHY−IC2702を介する送
信/受信データを一時格納する送受信FIFO、送信デ
ータのパケット化機能、PHY−IC2702が受信デ
ータのノードアドレスまたは同期転送データであれば割
り当てられたチャンネル向けのものであるかの判定機
能、またそのデータのエラーチェックを行うレシーバ機
能、そして、デバイス本体(メインブロック)とのイン
タフェースを行う機能、がある。
【0155】2702は1394シリアルバスを直接ド
ライブするフィジカルレイヤ制御IC(PHY−IC)
であり、上述した1394シリアルバスにおけるフィジ
カルレイヤの機能を実現する。PHY−IC2702が
備える主な機能としては、バスイニシャル化とアービト
レーション、送信データ符号のエンコード/デコード、
ケーブル通電状態の監視ならびに負荷終端用電源の供給
(アクティブ接続認識用)、LINK−IC2701と
のインタフェース、等である。
【0156】2703はコンフィギュレーションROM
であり、各機器固有の識別、通信条件等が格納されてい
る。コンフィギュレーションROM2703のデータフ
ォーマットは、上述したIEEE1394規格で定めら
れたフォーマットに準じている。
【0157】2704は、LINK−IC2701、P
HY−IC2702をはじめとする1394シリアルバ
スブロック全体を制御するCPU、2805は制御用プ
ログラムが格納されているROMであり、該プログラム
がCPU2704によって実行されることにより、13
94シリアルバスブロック全体が制御される。2706
はRAMであり、送受信データを蓄えるデータバッファ
をはじめ、制御用ワークエリア、1394アドレスにマ
ッピングされた各種レジスタのデータ領域として使用さ
れている。
【0158】本実施形態における1394ノードは、そ
れぞれ図24に示すようなコンフィギュレーションRO
Mを装備しており、各デバイスのソフトウェアユニット
情報はUnit directoriesに、ノード固有の情報は、Node
dependent info directoryに保存されている。
【0159】また、プリンタ機能、スキャナ機能といっ
た各デバイスの基本機能インスタンスとその基本機能に
付随する詳細情報は、Root Directoryからオフセットさ
れるインスタンスディレクトリ(Instance directory)に
保有することが可能となっている。
【0160】ここで、インスタンスディレクトリの構成
について説明する。インスタンスディレクトリには、プ
リンタ、スキャナといったプロトコルに依存しないデバ
イスの情報が格納される。単機能のデバイスの場合、格
納される基本機能情報は1つであるが、複数機能をサポ
ートするデバイスの場合には、複数の機能が列挙されて
格納される。そして、各機能について対応するプロトコ
ル・ソフトウェア情報を保存するユニットディレクトリ
へのポインタ情報を保存するほかに、それぞれの機能に
関する固有な詳細情報を保有するためのフィーチャディ
レクトリへのポインタが保存される。
【0161】上述した図6に示したように、1394シ
リアルバスのアドレス設定において、最後の28ビット
は1394シリアルバスに接続される他のデバイスから
アクセス可能な、各機種固有のデータ領域として確保さ
れている。図25は、この各機種固有データ領域である
28ビット領域のアドレス空間を表した図である。
【0162】図25において、0000h番地から02
00h番地の領域にはCSRコアレジスタ部が配置され
ている。これらのレジスタは、CSRアーキテクチャで
定められたノード管理のための基本的な機能として存在
している。
【0163】0200h番地から0400h番地の領域
は、CSRアーキテクチャにより、1394シリアルバ
スに関するレジスタが格納される領域として定義され
る。
【0164】0800h番地から1000h番地までの
領域には、現在の1394シリアルバスのトポロジ情
報、またノード間の転送スピードに関する情報が格納さ
れている。また、1000h番地以降の領域はユニット
空間と呼ばれ、各デバイス固有の動作に関するレジスタ
が配置されている。この領域には各デバイスがサポート
する上位プロトコルで、規定されたレジスタ部とデータ
転送用メモリマップドバッファ領域、また各機器固有の
レジスタが配置される。
【0165】<システムにおける電源供給>本実施形態
においては、上述した図23に示す構成からなる139
4シリアルバスブロックを具備した機器によってデータ
通信システムを構成するが、これら各機器を接続するケ
ーブルには、図12に示した様に電源ラインが設けられ
ている。
【0166】ここで図26に、本実施形態の1394ノ
ードにおける電源供給用コネクタ(以降、1394コネ
クタと称する)の周辺の回路構成を示す。一般にIEE
E1394規格に準拠したコネクタ(1394コネク
タ)は6ピンを備え、図26に示すように、その1ピン
は電源ライン、2ピンはグランドラインに配置されてい
る。図26において、IC1は図23に示すPHY−I
C2702へ電源を供給するための三端子レギュレータ
である。このIC1への電源供給は、1394コネクタ
の1ピンによる電源ラインによって行われるが、機器本
体に電源がある場合には、該本体からの供給電源はダイ
オードD1を通してそのカソード側において、1394
コネクタの1ピンからの電源ラインと交わる構成になっ
ている。
【0167】本実施形態の1394ノード(電源供給ノ
ード)が他のノード(電源受給ノード)へ電源を供給す
る場合には、該電源供給ノードは上述した図18に示す
セルフIDパケットによって電源供給を表明し、許可を
得た電力量をダイオードD1経由で出力する。ここで図
27に、セルフIDパケット内における、電力の消費と
供給の特性を示す3ビットのフィールド1804(Pw
r)の値及びその内容を示す。
【0168】一方、他のノードからの電源供給をうける
電源受給ノードにおいては、1394コネクタ1ピンの
電源ラインから、本体内の電源ICへ電源を直接取り込
んでしまうものもあれば、電源ラインにスイッチを設
け、セルフIDパケットのPwrフィールドによる調停
で許可が出た時点で電源を取り込むものもある。
【0169】上述したような電源供給の形態をなす本実
施形態のデータ通信システムとしては、以下のような環
境が考えられる。
【0170】図28は、本体駆動用アダプタを備えた機
器(プリンタ)と、電池のみを駆動源とする機器(デジ
タルカメラ)とを接続したシステムを示す図である。同
図におけるプリンタは2次電池による駆動が可能であ
り、かつ電池充電用および本体駆動用のACアダプタを
装着したモバイルプリンタである。該プリンタが電池の
みを駆動源とするデジタルカメラと接続されており、こ
れは、一般家庭において顕著なピアツーピア環境(以
下、一般家庭環境とする)である。
【0171】このような一般家庭環境におけるプリンタ
の電源状態としては、以下に示すいくつかの状態が考え
られる。
【0172】1)2次電池はフル充電に近い状態である
ため充電の必要はなく、プリンタ本体の駆動電源はアダ
プタより供給される。
【0173】2)2次電池の残容量が少なく、アダプタ
は本体に電源を供給し、尚かつ2次電池に対して充電を
行う。
【0174】ここで、本実施形態の電力受給側機器(図
28のデジタルカメラ)における充電回路(不図示)に
ついて説明する。
【0175】図29は充電回路構成を示す図である。同
図において充電用の電力供給は、外部接続機器を供給源
とする場合は、ダイオードD1を経由して入力される。
また、自己電源を供給源とする場合は、ダイオードD2
を経由して入力される。図29に示す充電回路は、ニッ
ケル水素2次組電池への充電を行うものであり、入力電
圧をステップダウンコンバータにて所定の電圧まで下げ
て供給する。
【0176】制御用ICであるIC1は、その制御信号
として充電動作開始許可信号(UV)及び充電電流値を
入力するそれぞれのアナログ端子を備える。また、ステ
ップダウンコンバータの主要素子であるPチャネルパワ
ーMOSFETのゲートに対して、SW端子からスイッ
チング信号を出力する。また、充電電流検出用抵抗R1
の両端の電位差より電流を検出し、充電電流の制御を行
う。そして、コンデンサC1で平滑化された電圧によっ
て、ニッケル水素2次組電池へ充電電力を供給する。
【0177】尚、本実施形態のデータ通信システムとし
ては、上述した例の他に、ACコンセントより安定した
電源の供給を受ける機器同士の接続や、このような機器
が3台以上混在してネットワークを構成した状態等が考
えられる。
【0178】<ノードにおける電力要求> <<3台以上のノード接続>>以下、例えば1394ノ
ードを3台以上混在してネットワーク化した環境におい
て、電池を駆動源とするデジタルカメラが、1394シ
リアルバスによって接続された他の機器に対して電力の
供給を要求する場合について説明する。
【0179】デジタルカメラは、バスリセット直後にノ
ードIDが決定された際に、セルフIDパケットのPw
r値を「111」にセットして発行する。尚、Pwr値
の「111」は、図27に示すように「ノードはバスか
ら電源供給を受ける場合は最大1Wを使用し、リンクレ
イヤと上位レイヤを有効にするには他に9Wが必要であ
る」ことを意味する。これに前後して、電力の供給を期
待する他の機器からも、やはりPwr値に「111」を
セットしたセルフIDパケットが発行され、残りの1台
の自己電源供給型機器からは、Pwr値を「001」に
セットしたセルフIDパケットが発行されたとする。
【0180】この場合、調停の結果にもよるが、電力需
要の総量が供給電力量を超えており、従って、電源供給
を要求している機器のいずれか少なくとも一台は、バス
マネージャによって電力供給が拒否される。
【0181】しかしながら、例えばデジタルカメラの電
力要求は、自身の動作用電源としての電力要求に加え、
装着している2次組電池への充電を期待したものである
ので、要求電力は必ずしも9ワットを必要としない。そ
こで本実施形態においては、デジタルカメラは、自身の
セルフIDパケットにより電源要求を発行しながら、バ
スリセット後の他の接続機器から発行されるセルフID
パケットを取得して、電源の需要と供給の整合性を確認
する。そして、需要が多い場合には、自身の要求レベル
を下げることによって、需要と供給とを合致させること
を特徴とする。
【0182】以下、本実施形態のデジタルカメラにおけ
る電源要求制御について、詳細に説明する。
【0183】ここで図30に、電力受給機器であるデジ
タルカメラにおけるセルフIDパケットのPwr値と、
2次組電池の充電電流値、及び該充電電流値を実現する
ための、充電用ステップダウンコンバータの制御用IC
(図29のIC1)のPROG端子に対する、CPUに
おけるD/Aポートの設定値(A/Dset)、との関連
を示す。
【0184】図31は、本実施形態のデジタルカメラ
(電力受給側機器)による電源要求制御を示すフローチ
ャートである。
【0185】デジタルカメラは、自身の2次組電池の容
量が少しでも減少した状態で1394シリアルバスへ接
続された場合、まず、自身の動作用電力と2次組電池へ
の充電用電力とを合わせた電力供給を期待して、Pwr
値として、9[W]の供給電力を示す「111」を選択
し、セルフIDパケットを発行する(S2701)。
【0186】この場合、バスマネージャによる電力調停
によって電力供給の可否が判定されるが、デジタルカメ
ラ自身においても、他の接続機器から発行されたセルフ
IDパケットを取得して、電源の需要と供給の整合性を
自ら確認する(S2702)。そして、バスマネージャ
又はデジタルカメラのいずれかによって、電力の需要と
供給の整合性が取れていると判定されれば、図30よ
り、デジタルカメラの2次組電池への充電電流の最大値
は980[mA]となるため、該充電電流用のA/D値
として「52」をセットし(S2703)、充電を開始
する(S2714)。
【0187】一方、電力の需要が供給を上回る場合に
は、デジタルカメラは期待する充電電流を1レベルを下
げるために、バスリセットを発行し(S2704)、P
wr値を「110」に変更してセルフIDパケットを発
行する(S2705)。
【0188】そして、上記と同様に電力の需要と供給の
整合性を確認し(S2706)、整合が取れていれば、
デジタルカメラは充電電流用A/D値としてPwr値
「110」に対応する「28」をセットし(S270
7)、充電を開始する(S2714)。
【0189】一方、未だ電力の需要が供給を上回る場合
には、デジタルカメラは期待する充電電流を更に1レベ
ルを下げるために、バスリセットを発行し(S270
8)、Pwr値を「101」に変更してセルフIDパケ
ットを発行する(S2709)。
【0190】そして、上記と同様に電力の需要と供給の
整合性を確認し(S2710)、整合が取れていれば、
デジタルカメラは充電電流用A/D値としてPwr値
「101」に対応する「11」をセットし(S271
1)、充電を開始する(S2714)。
【0191】一方、未だ電力の需要が供給を上回る場
合、デジタルカメラは、これ以下の電力では動作できな
いため電力の受給をあきらめ、バスリセットを発行した
後(S2712)、Pwr値を「100」に変更してセ
ルフIDパケットを発行する(S2709)。即ち、デ
ジタルカメラは自身の動作に必要な最低限の電力のみを
要求し、2次電池への充電は行わない。
【0192】尚、図31においては、まず電力の最大供
給量の要求を行い、不可能な場合は要求する供給量を順
次減らしていく電力調停を例として説明したが、その逆
に、まず最小供給量の要求を行い、その後、バスの電力
供給に余力があれば、要求する供給量を順次増やしてい
くような調停も考えられる。
【0193】尚、図28で示した様な1対1接続の場合
には、直接電力供給要求を出すことももちろん可能であ
る。その詳細については後述する。
【0194】上述したようにしてデジタルカメラの充電
が開始された後、発生したバスリセットによって139
4ネットワークは初期化される。
【0195】<<1対1のノード接続>>電池を駆動源
とするデジタルカメラに対して、1394シリアルバス
によって電力供給を可能とする機器が1台のみ接続され
た場合に、デジタルカメラが該機器に対して電力の供給
を要求する場合について説明する。これは即ち、図28
に示す一般家庭環境において、デジタルカメラがプリン
タに対して電力供給を要求する場合に相当する。
【0196】デジタルカメラは、新たな機器(この場
合、プリンタ)が接続されることにより発生したバスリ
セット直後に、該プリンタのセルフIDパケットを取得
することによって、接続されたプリンタが1台のみであ
り、かつ電力供給能力を有することが判明した場合、該
プリンタに対して電力供給を要求する。
【0197】ここで図32に、電力供給機器であるプリ
ンタから発行されるセルフIDパケットのPwr値と、
該Pwr値に対応して、図30と同様に電力供給を受け
るデジタルカメラにおける2次組電池の充電電流値、及
び該充電電流値を実現するためのA/D設定値(A/D
set)、との関連を示す。例えば、プリンタから発行さ
れたセルフIDパケットのPwr値が「001」である
場合、15[W]が供給されるため、デジタルカメラに
おける充電電圧が8.2[V]、充電電流は1.6
[A]であり、それを実現するためのA/D設定値は
“85”となる。
【0198】デジタルカメラは、自身の動作用電力と2
次組電池への充電用電流値を満たす電力供給量を得るた
めに、図32に示す表に従って充電電流の最大値を決定
して、電力供給を要求する。
【0199】図33は、電力供給装置であるプリンタと
1対1接続された、電力受給装置であるデジタルカメラ
(図28参照)による電力要求制御を示すフローチャー
トである。
【0200】デジタルカメラに対して、1394シリア
ルバスによってプリンタが接続された場合、デジタルカ
メラはまず、接続されたプリンタのセルフIDパケット
を取得する(S3001)。そして、接続された機器が
1台のみであることを確認し(S3002)、更に、該
機器が電力供給能力を有することを確認すると(S30
03)、取得したセルフIDパケットにおけるPwr値
を確認する。そして、図32に示す表に基づいて、該P
wr値に応じた充電電流用A/D値を設定した後(S3
005〜S3010)、プリンタに対して自身のセルフ
IDパケットに図30に示したPwr値を設定すること
によって電力受け入れを宣言し、充電を開始する(S3
012,S3013)。
【0201】一方、プリンタからのPwr値が図32に
示すいずれにも合致しない場合には、デジタルカメラは
充電要求を行わず、自身の動作のみを可能とするだけの
電力供給を受ける(S3011)。
【0202】また、デジタルカメラに対して接続された
機器が複数台である、又は、接続された機器が電力供給
能力を有していない場合には、デジタルカメラは、13
94ネットワーク内のバスマネージャによる電源管理の
裁定に従って、電力供給を受ける(S3004)。
【0203】上述したようにしてデジタルカメラの充電
が開始された後、発生したバスリセットによって139
4ネットワークは初期化される。
【0204】尚、本実施形態の1394ネットワークに
おいては、電力供給側装置における供給電圧が低い場合
には、IEEE1394規格に準拠した通信ケーブルに
おける最大電流である1.5[A]を超えないように確
認する手段を講じている。
【0205】<受給電圧制限>本実施形態において一方
機器が他方機器より電力の供給を受ける場合、IEEE
1394規格に準拠した通信ケーブル上においては、電
圧が8〜40[V]の範囲で入力される。
【0206】そこで本実施形態においては、機器内にお
ける対応可能電圧を上記電圧範囲内において更に制限す
ることにより、機器内の回路構成を簡素化する。
【0207】図34に、電力供給を受ける電力受給機器
において、入力電圧に基づいて受給電圧を制限する電圧
制限回路の構成を示す。以下、該回路における動作を、
図35に示すフローチャートを参照して説明する。
【0208】図34において、PHY用三端子レギュレ
ータIC1を含む上半分は、上述した図26と同様の構
成であるため、詳細な説明を省略する。
【0209】まず、該機器が自己の電源を備えていない
場合(S3601)、上記通信ケーブルによる接続によ
ってその電源ラインより電圧が入ってくると、PNPト
ランジスタTR1は、そのエミッタ−ベース間の電圧が
抵抗R3とコンデンサC3の時定数により0.6[V]
以上であるうちは、通電状態となる。TR1が通電状態
になると、3端子レギュレータIC2から制御用ICで
あるIC3へ電力が送られ、IC3は制御を開始する。
【0210】IC3においては、まず、Port1にH
レベルを出力し、トランジスタTR2を通電状態にする
(S3602)。ここでIC2は、入力電圧と出力電圧
の電位差と電流との積に応じて発熱するため、高い入力
電圧を受け続けるには不向きである。
【0211】その後IC3は、A/D端子であるPor
t2から、入力電圧を抵抗R6,R7へ分圧して入力す
る(S3603)。そして該入力電圧を、予め設定され
た受給可能電圧範囲と比較し(S3604)、不適当で
ある、即ち範囲外である場合にはPort1をハイイン
ピーダンス状態に設定し(S3605)、トランジスタ
TR1が切れるのを待って制御を終了する。尚、不図示
ではあるが、1394シリアルバスにおけるバスリセッ
ト時には、コンデンサC3の電荷を放電できるようにな
っている。
【0212】一方、入力電圧が受給可能電圧範囲内にあ
る場合は、バスリセット後(S3606)、セルフID
パケットのPwr値に必要電力を記入して発行する(S
3607)。そして、バスマネージャより電力供給可能
の指示があった場合には(S3608)、IC3はPo
rt4からLレベルを出力し、機器内の他の回路に対し
てIC2から電力供給を行って初期化した後、通常動作
を開始する(S3609〜S3611)。
【0213】尚、セルフIDパケット発行後、バスマネ
ージャによる電源調停の結果、電力供給を拒否された場
合には(S3608)、IC3はPort1をハイイン
ピーダンス状態に設定し(S3605)、トランジスタ
TR1が切れるのを待って制御を終了する。また、該機
器が自己の電源を備えている場合にも(S3601)、
IC3は同様にPort1をオフにする(S360
5)。
【0214】以上のようにして、図34に示した電圧制
限回路によれば、供給電圧が受給可能電圧範囲内にある
場合のみ、該電圧を受給して他の回路を起動するように
制御することができる。
【0215】図36は、上述した図34に示す電圧制限
回路において、更にアクチュエータ(モータ)駆動用の
ステップダウンコンバータ回路を備える構成を示す図で
ある。以下、該回路における動作を、図37に示すフロ
ーチャートを参照して説明する。
【0216】図36に示すステップダウンコンバータ
は、トランジスタTR4、ショットキダイオードD3、
チョークコイルL1が、IC4によって制御されること
によって動作する。
【0217】図36に示す構成においてステップダウン
コンバータ回路が正常に動作するためには、設定電圧以
上の入力が必要である。従って図36に示す電圧制限回
路における動作は、上述した図34に示す回路の場合と
同様に、IC3がPort2において入力電圧を検出し
た後(S3801〜S3803)、以下に説明する要領
で電圧判定を行う。
【0218】入力電圧が設定された受給可能電圧よりも
高いか否かを判定し(S3804)、低い場合には、P
ort1をハイインピーダンス状態に設定し(S380
5)、トランジスタTR1が切れるのを待って制御を終
了する。
【0219】一方、入力電圧が設定電圧よりも高い場合
には、バスリセット後(S3806)、セルフIDパケ
ットのPwr値に必要電力を記入して発行する(S38
07)。そして、バスマネージャより電力供給可能の指
示があった場合には(S3808)、IC3がIC4に
対してイネーブル信号を発行することによって(S38
09)、IC4からのPort4出力が許可されてモー
タへ電力が供給され、モータの動作が許可される(S3
810〜S3811)。
【0220】<給電能力の変化に伴う電力供給制御>図
28に示したプリンタのような、2次電池と、本体駆動
及び2次電池充電用アダプタを備えた機器において、2
次電池への充電動作中に充電電流が変化した場合の電力
供給制御について、説明する。
【0221】図38は、上記機器においてアダプタから
本体機器に電力を取り込むコネクタ部分の構成を示す図
であり、該構成によって、本体における電力消費量を検
出する。
【0222】同図において、アダプタのコネクタは2ピ
ン構成であり、1ピンは電源ライン(VDD)、2ピン
はグランドに接続されている。
【0223】また、1ピンからの電源ラインには平滑用
コンデンサC1が挿入されており、更に微小値抵抗R1
が直列に挿入されている。この微小値抵抗R1の両端の
電位差をアンプAmp1で検出することによって、機器
内部の制御ICのA/D端子において、充電中の電源電
流(VDD電流)を電圧値として検出することができ
る。尚VDD電流は、機器本体における消費電力と、2
次電池への充電用電力との総和として検出される。
【0224】図39は、充電中に検出したVDD電流状
態に基づいて、機器のセルフIDパケットにおけるPw
r値を設定する処理を示すフローチャートである。
【0225】検出したVDD電流値が1.6[A]以上
の時、該機器はシリアルバス上に電力を供給しない。即
ち、Pwr値として「000」を設定する(S410
3)。
【0226】また、VDD電流が1.6[A]未満、
0.8[A]以上の時は、15[W]の電力供給を許可
する。即ち、Pwr値として「001」を設定する(S
4104)。
【0227】また、VDD電流が0.8[A]未満の時
は、30[W]の電力供給を許可する。即ち、Pwr値
として「010」を設定する(S4105)。
【0228】そして、Pwr値の設定後に発生したバス
リセットによって、1394ネットワークは初期化され
る。
【0229】このように、検出されたVDD電流の値が
変化した時点でセルフIDパケットにおけるPwr値を
書き替え、バスリセットを発行することによって、充電
中における電力供給をその供給能力の変化に応じて適応
的に制御することが可能となる。
【0230】尚、上記機器が、図28に示したようなピ
アツーピアの環境において接続相手(例えばデジタルカ
メラ)からのセルフIDパケットのPwrによって電力
供給が要求されていることが検出された場合、充電中で
ある2次電池への充電電流を制限し、相手装置への電力
供給が可能になった時点で自身のPwr値を設定してバ
スリセットを発行する。即ち、自身の2次電池への充電
よりも相手装置への電力供給を優先する。
【0231】ここで図40に、接続相手からの電力供給
要求と、自身の2次電池への充電電流との関係を示す。
尚、この場合の充電電圧は15[V]である。同図によ
れば、相手機器からの要求電力が大きくなるほど、自身
の充電電流が小さくなることが分かる。
【0232】以上説明したように本実施形態によれば、
1394シリアルバスによって接続された機器間におけ
る電力の需要と供給のバランスに基づいて、電力要求側
機器における機能を限定することによって要求電力量を
減らすことにより、電力供給側における供給能力を最大
限に活用した、より有効な電力供給を行うことが可能と
なる。
【0233】[第2実施形態]以下、本発明に係る第2
実施形態について説明する。
【0234】上述した第1実施形態においては、図28
に示すような、本体駆動用アダプタを備えた機器と電池
のみを駆動源とする機器とを1394シリアルバスによ
って接続したシステムにおける電力供給制御について説
明した。第2実施形態においては、電池のみを駆動源と
する機器同士を1394シリアルバスで接続したシステ
ムにおける電力供給制御について説明する。
【0235】図41は、電池(1次もしくは2次)のみ
を駆動源とする機器同士を接続したピアツーピアシステ
ムを示す図である。該システムの使用形態としては、携
帯端末同士を接続した、所謂モバイル環境下における例
えば屋外での通信が想定される。図41においては、出
力機器であるモバイルプリンタと、入力機器であるデジ
タルカメラを接続した例を示す。
【0236】一般に、駆動用電源が電池のみである機器
は、接続された相手機器に対して電力を供給することは
ほとんどあり得ない。従って、バスリセット後のセルフ
IDパケットにおいて、そのPwr値は電力供給を示し
ていない。
【0237】しかしながら、このような電池駆動の機器
同士を接続したシステムにおいては、いずれかの機器に
おいて電池の残容量が所定量まで減った時点で、該シス
テムとしての動作が不可能となってしまう。
【0238】第2実施形態においては、このような不具
合を解消するために、一方機器の電池残量が減ってきた
場合に、他方機器に対して電力供給を求めることによっ
て、システムとしての動作を最大限継続させる。
【0239】図42は、電池駆動の機器同士を接続した
システムにおいて、電力供給を要求する機器(電力受給
側機器)における電力制御を示すフローチャートであ
る。
【0240】まず、上述したコンフィギュレーションR
OM内のインスタンスディレクトリ中に、該機器が必要
とする電力値が未登録であれば、該機器が現在は電池動
作中であることを示す情報を書き込んでおく(S310
1,S3102)。
【0241】そして、電池残量が所定値以下になった場
合、相手装置に対して電力要求を行うために、インスタ
ンスディレクトリ内に電力要求を示すキーワードとして
「RQ Bat」を登録し、その内容として下記の項目
を登録する(S3103,S3104)。
【0242】・バッテリのみで動作している ・必要となる電力(MODE1) ・必要となる電力(MODE2) ・受給可能電圧範囲 ここでMODE1は、機器本体の総合動作を行うモード
を示し、またMODE2は、機器本体の総合動作は不可
能であるが、限定された動作のみを可能とするモードを
示す。従って、MODE2における供給電力量は、MO
DE1の場合よりも少なくなる。
【0243】インスタンスディレクトリに対する上記登
録を終えた後、該機器はバスリセットを発行し(S31
05)、相手機器のコンフィギュレーションROM内の
インスタンスディレクトリ中に、電力要求に対するレス
ポンスを示すキーワード「RESP Bat」が発生す
るのを待つ(S3106)。
【0244】所定時間待っても相手機器からの回答がな
い場合、もしくは“NG”の回答を読み込んだ場合には
(S3107)、電池容量残量切れを示す「WeekB
attery」を発行することによって、該機器の電源
をオフにする(S3111,S3112)。
【0245】一方、相手機器からの回答が電力供給の許
容を示していた場合には、相手機器からの電力供給時間
の制限(詳細は後述する)と、許容された供給電力量が
MODE1及びMODE2のいずれに相当するか(例え
ば、MODE1における必要電力を満たすか否か)を確
認し、コンフィギュレーションROM内に動作設定をす
ることによって電力の供給を受ける(S3107〜S3
110)。
【0246】以上、電力受給側機器における電力制御に
ついて説明したが、次に、電力供給を行う機器側におけ
る電力制御について説明する。
【0247】図43は、電池駆動の機器同士を接続した
システムにおいて、電力を供給する機器(電力供給機
器)における電力制御を示すフローチャートである。
【0248】まず、相手機器のコンフィギュレーション
ROMを読み込む(S3201)。そして、そのインス
タンスディレクトリの中に電力要求を示すキーワード
「RQBat」が1台分のみ登録されている場合に、そ
の要求電力量を読み込む(S3201)。尚このとき、
相手機器のセルフIDパケットを読み込み、そのPwr
値に基づいて現在は電力供給が行われていないことも確
認される。
【0249】そして、該機器は自身の駆動源である電池
の残容量を読込み、図44に示す供給可能電力と残容量
の関係を示すテーブルを参照して、相手機器より要求さ
れているMODE1及びMODE2に対応する電力のい
ずれかが供給可能であるか否かの判断を行う(S320
3,S3204)。
【0250】ここで、図44及び図45を参照して、要
求電力の供給の可否を判断する方法について詳細に説明
する。
【0251】図44は、電池残容量と供給可能電力との
関係を示す図である。同図において、Table1は機
器本体が通常の動作をしながら相手機器に供給可能な電
力量を示すテーブルであり、Table2は機器本体の
動作制限を行うことによって相手機器側に供給可能とな
る電力量を示すテーブルである。
【0252】図45は、該テーブルを用いた電力供給の
可否判断処理を示すフローチャートである。まず、MO
DE1の要求電力量に対する判断処理を行うとする。
【0253】読み込んだ相手機器の要求電力量を、Ta
ble1によって得られる自身の電池残容量と比較し
(S3401)、要求電力量の方が大きい、即ち要求電
力量がTable1を満足しないと判断された場合は、
次に、該要求電力量を、Table2によって得られる
電池残容量と比較する(S3402)。その結果、やは
り要求電力量の方が大きい、即ち要求電力量がTabl
e2を満足しないと判断された場合には、該要求電力量
の供給は不可能であると判断される(S3403)。
【0254】もちろん、ステップS3401又はS34
02のいずれかにおいて、要求電力量の方が電池残容量
よりも小さい、即ち要求電力量がTable1又はTa
ble2のいずれかを満足すると判断された場合には、
該要求電力量の供給は可能であると判断される(S34
04)。
【0255】上記判断処理がまずMODE1の要求電力
量に対して行われ、供給不可能であると判断されると、
次にMODE2の要求電力量に対して同様の判断が行わ
れる。
【0256】図43に戻り、ステップS3204におい
て供給可能と判断された場合は、供給可能時間を取得す
るために、図46に示すいずれかの時間テーブル(Ta
ble1又はTable2)を設定する(S320
5)。
【0257】図46は、供給可能電力とその連続供給を
可能とする時間(許可時間)の関係を示す図である。同
図において、Table1は機器本体が通常の動作をし
ながら相手機器に供給可能な時間を示すテーブルであ
り、Table2は機器本体の動作制限を行うことによ
って相手機器側に供給可能となる時間を示すテーブルで
ある。このいずれを選択するかは、供給可能電力が上述
した図44に示すテーブルのいずれを満たしたのかに基
づいて決定される。
【0258】その後、自身のコンフィギュレーションR
OM内のインスタンスディレクトリの中に、電力要求に
対するレスポンスを示すキーワードである「RESP
Bat」を登録し、その内容として下記の項目を登録す
る(S3206)。
【0259】・許可するMODEの種類(MODE1/
MODE2) ・電力を連続供給できる時間 ・自分の動作テーブルの種類(Table1/Tabl
e2) ・供給電圧範囲 そして、その後はバスリセットを発行し(S320
8)、相手機器との通信ケーブル上に供給電力を開放す
る。
【0260】以上説明したようにして電力の供給もしく
は受給が開始された後、設定した連続供給時間が経過し
たら、電力供給側機器はバスリセットを発行し、電力供
給を終了する。尚、電力供給側機器は、電力供給中にお
いては選択したTable1またはTable2のいず
れかに対応する動作を行う。即ち、Table1が選択
されていれば通常動作を行い、Table2が選択され
ていれば、Tabel1の場合よりも消費電力の少な
い、制限された動作を行なう。
【0261】以上説明したように第2実施形態によれ
ば、電池のみを駆動源とする機器同士を接続したシステ
ムにおいて、一方機器において電池の残容量が所定量ま
で減っってしまっても、他方機器に対してその電力供給
能力に応じて自身の機能を限定した上で電力供給を求め
ることができるため、システムとしての動作を最大限継
続させることができる。
【0262】尚、第2実施形態のシステムにおいて、バ
スリセット後のセルフIDパケットにおいてそのPwr
値が電力供給を要求していない場合であっても、コンフ
ィギュレーションROM内のインスタンスディレクトリ
中におけるキーワード「RQBat」として対応電圧範
囲を登録することで、上述した第1実施形態と同様の受
給電圧制限、即ち、機器の動作を適応電圧範囲のみに制
限することが可能となる。
【0263】
【他の実施形態】なお、本発明は、複数の機器(例えば
ホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プ
リンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一
つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ
装置など)に適用してもよい。
【0264】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるい
は装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュ
ータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納された
プログラムコードを読み出し実行することによっても、
達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体
から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施
形態の機能を実現することになり、そのプログラムコー
ドを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実
行することにより、前述した実施形態の機能が実現され
るだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、
コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステ
ム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって前述した実施形態の機能が実現される
場合も含まれることは言うまでもない。
【0265】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示
に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備
わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって前述した実施形態の機能が実現される
場合も含まれることは言うまでもない。
【0266】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
IEEE1394規格に基づくシリアルバスによって接
続されたデバイス間において、電力の受給バランスを最
適化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するシステムの一般的な構成例を
示す図である。
【図2】1394シリアルバスによるネットワーク構成
を示す図である。
【図3】1394シリアルバスの構成例を示す図であ
る。
【図4】1394シリアルバスのリンクレイヤにおける
サービスを示す図である。
【図5】1394シリアルバスのトランザクションレイ
ヤにおけるサービスを示す図である。
【図6】1394シリアルバスのアドレス空間を示す図
である。
【図7】1394シリアルバスのCSRアーキテクチャ
の機能を示す図である。
【図8】1394シリアルバスに関するレジスタを示す
図である。
【図9】1394シリアルバスのコンフィギュレーショ
ンROMの最小形式を示す図である。
【図10】1394シリアルバスのコンフィギュレーシ
ョンROMの一般形式を示す図である。
【図11】1394シリアルバスのノード資源に関する
レジスタを示す図である。
【図12】1394シリアルバス用のケーブルの断面を
示す図である。
【図13】DS−Link方式を説明するための図であ
る。
【図14】1394シリアルバスのネットワーク動作例
を示す図である。
【図15】バスリセットからノードID設定までのシー
ケンスを示すフローチャートである。
【図16】親子関係宣言処理の詳細を示すフローチャー
トである。
【図17】ノードID設定処理の詳細を示すフローチャ
ートである。
【図18】セルフIDパケットの構成例を示す図であ
る。
【図19】アービトレーションを説明する図である。
【図20】同期転送モードと非同期転送モードを混在さ
せた場合の転送状態の時間的遷移を示す図である。
【図21】同期転送用のパケットフォーマット例を示す
図である。
【図22】非同期転送のパケットフォーマット例を示す
図である。
【図23】本実施形態のノードにおける1394シリア
ルバスブロックの構成を示す図である。
【図24】本実施形態のノードにおけるコンフィギュレ
ーションROMの構成を示す図である。
【図25】本実施形態のノードにおける固有データ領域
のアドレス空間を示す図である。
【図26】本実施形態の1394ノードにおける電源供
給用コネクタ周辺の回路構成を示す図である。
【図27】本実施形態におけるPwr値の一覧を示す図
である。
【図28】本実施形態における電池駆動機器とAC駆動
機器による1対1接続構成を図である。
【図29】本実施形態の電力受給側機器における充電回
路の構成を示す図である。
【図30】本実施形態の電力受給側機器における電力要
求テーブル及び充電電流テーブルを示す図である。
【図31】本実施形態の電力受給側機器における電力要
求制御を示すフローチャートである。
【図32】本実施形態の電力供給側機器における電力供
給テーブル及び充電電流テーブルを示す図である。
【図33】本実施形態の電力受給装置における電力要求
制御を示すフローチャートである。
【図34】本実施形態の電力受給機器において、受給電
圧を制限する電圧制限回路の構成を示す図である。
【図35】図34の電圧制限回路における動作を示すフ
ローチャートである。
【図36】本実施形態の電力受給機器において、受給電
圧を高電圧に制限する電圧制限回路の構成を示す図であ
る。
【図37】図36の電圧制限回路における動作を示すフ
ローチャートである。
【図38】本実施形態における電源コネクタの周辺構成
を示す図である。
【図39】本実施形態における電流状態に基づくPwr
値設定処理を示すフローチャートである。
【図40】本実施形態における接続相手からの電力供給
要求と自身の2次電池への充電電流との関係を示す図で
ある。
【図41】第2実施形態における電池駆動機器同士によ
る接続構成を示す図である。
【図42】第2実施形態における電池駆動による電力要
求制御を示すフローチャートである。
【図43】第2実施形態における電池駆動機器からの電
力要求に対する電力供給制御を示すフローチャートであ
る。
【図44】第2実施形態における電池残容量と供給可能
電力との関係を示す図である。
【図45】第2実施形態における電力供給の可否判断処
理を示すフローチャートである。
【図46】第2実施形態における供給可能電力と許可時
間の関係を示す図である。

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力供給を可能とするシリアルバスによ
    って電力供給デバイスと電力受給デバイスとを接続した
    データ通信システムであって、 前記電力受給デバイスは、 要求電力量を示す要求情報を発行する発行手段と、 前記電力供給デバイスにおける供給可能電力量を示す供
    給情報を取得する取得手段と、 前記要求情報で示される要求電力量が前記供給情報で示
    される供給可能電力量に対して適当である場合に、該要
    求電力量に基づく電力を前記電力供給デバイスより受給
    する電力受給手段と、 該電力受給手段によって受給した電力量に応じて複数の
    動作モードを選択的に実行可能とする動作手段と、を有
    し、 前記発行手段は、発行した要求情報で示される要求電力
    量が前記供給情報で示される供給可能電力量に対して適
    当でなかった場合に、該要求電力量を前記動作手段にお
    けるいずれかの動作モードが実行可能となるように変更
    して要求情報を再発行することを特徴とするデータ通信
    システム。
  2. 【請求項2】 前記発行手段は、前記要求電力量を段階
    的に低減して要求情報を再発行することを特徴とする請
    求項1記載のデータ通信システム。
  3. 【請求項3】 前記シリアルバスは、IEEE1394
    規格に適合又は準拠するバスであることを特徴とする請
    求項1記載のデータ通信システム。
  4. 【請求項4】 前記発行手段における前記要求情報の発
    行、及び前記取得手段における前記供給情報の取得は、
    前記シリアルバスにおけるバスリセット後に実行される
    ことを特徴とする請求項3記載のデータ通信システム。
  5. 【請求項5】 前記発行手段は、該電力受給デバイスの
    セルフIDパケットによって前記要求情報を発行するこ
    とを特徴とする請求項2記載のデータ通信システム。
  6. 【請求項6】 前記取得手段は、前記電力供給デバイス
    から発行されたセルフIDパケットによって前記供給情
    報を取得することを特徴とする請求項2記載のデータ通
    信システム。
  7. 【請求項7】 前記動作手段は、複数段階の電力量に応
    じて該電力受給デバイスの駆動源となる電池への充電を
    行う複数の動作モードを有することを特徴とする請求項
    1記載のデータ通信システム。
  8. 【請求項8】 前記動作手段は、前記電力受給手段によ
    って受給した電力量が所定の最低電力量に満たない場
    合、前記電池への充電を行わない動作モードを実行する
    ことを特徴とする請求項7記載のデータ通信システム。
  9. 【請求項9】 前記電力受給手段は、前記要求情報で示
    される要求電力量の供給が前記シリアルバスのバスマネ
    ージャによる電力調停に基づいて許可された場合に、該
    要求電力量に基づく電力を前記電力供給デバイスより受
    給することを特徴とする請求項1記載のデータ通信シス
    テム。
  10. 【請求項10】 前記電力受給デバイスは更に、前記電
    力受給手段における受給電圧が所定範囲内になるように
    制限する電圧制限手段を有することを特徴とする請求項
    1記載のデータ通信システム。
  11. 【請求項11】 前記電力供給デバイスは自身の2次電
    池への充電手段を有し、前記電力受給デバイスからの要
    求電力量が大きくなるほど、該2次電池への充電電流が
    小さくなることを特徴とする請求項1記載のデータ通信
    システム。
  12. 【請求項12】 前記電力供給デバイスはAC電源アダ
    プタを備えることを特徴とする請求項1記載のデータ通
    信システム。
  13. 【請求項13】 電力供給を可能とするシリアルバスに
    よって、互いに電池を駆動源とする第1及び第2のデバ
    イスを接続したデータ通信システムであって、 前記第1のデバイスは、 電池残容量が所定量以下となった場合に、複数段階の要
    求電力量を示す要求情報を前記第2のデバイスに対して
    発行する発行手段と、 前記要求情報に基づく前記第2のデバイスからの電力供
    給の回答を取得する取得手段と、 前記回答によって電力供給が許可された場合に、許可さ
    れた段階の要求電力量に基づく電力を前記第2のデバイ
    スより受給する電力受給手段と、を有し、 前記複数段階の要求電力量は、該第1のデバイスにおけ
    る複数の動作モードにそれぞれ対応した必要電力量であ
    ることを特徴とするデータ通信システム。
  14. 【請求項14】 前記シリアルバスは、IEEE139
    4規格に適合又は準拠するバスであることを特徴とする
    請求項13記載のデータ通信システム。
  15. 【請求項15】 前記発行手段は、前記第1のデバイス
    におけるコンフィギュレーションROMによって前記要
    求情報を発行することを特徴とする請求項14記載のデ
    ータ通信システム。
  16. 【請求項16】 前記取得手段は、前記第2のデバイス
    におけるコンフィギュレーションROMによって前記回
    答を取得することを特徴とする請求項14記載のデータ
    通信システム。
  17. 【請求項17】 前記第1のデバイスは更に、前記取得
    手段によって取得された回答によって前記第2のデバイ
    スからの電力供給が拒否された場合に、該第1のデバイ
    スの電源をオフにする電源オフ手段を備えることを特徴
    とする請求項13記載のデータ通信システム。
  18. 【請求項18】 前記第2のデバイスは、 自身の電池残容量と供給可能電力との関係を示すテーブ
    ルを、自身の複数の動作モードに対応してそれぞれ保持
    する保持手段と、 前記第1のデバイスからの前記要求情報に基づいて該テ
    ーブルを参照することにより、該要求情報に基づく電力
    供給がいずれのテーブルに基づいて可能であるかを判断
    する判断手段と、 該判断手段における判断結果に基づいて、前記第1のデ
    バイスからの前記要求情報に対する電力供給の可否を回
    答する回答手段と、 該判断手段において電力供給を可能とすると判断された
    テーブルに基づく動作モードによる動作を行いつつ、前
    記第1のデバイスに電力を供給する電力供給手段と、を
    有することを特徴とする請求項13記載のデータ通信シ
    ステム。
  19. 【請求項19】 前記第2のデバイスは、前記第1のデ
    バイスへの電力供給が可能である場合に、該電力の連続
    供給可能時間を更に回答することを特徴とする請求項1
    8記載のデータ通信システム。
  20. 【請求項20】 電力供給を可能とするシリアルバスに
    よって電力供給デバイスと電力受給デバイスとを接続し
    たデータ通信システムにおいて、 前記電力受給デバイスが要求電力量を示す要求情報を発
    行し、 前記電力供給デバイスが供給可能電力量を示す供給情報
    を発行し、 前記要求情報で示される要求電力量が前記供給情報で示
    される供給可能電力量に対して適当である場合に、該要
    求電力量に基づく電力を前記電力供給デバイスより前記
    電力受給デバイスへ供給し、 前記電力受給デバイスにおいて、前記電力供給工程によ
    って供給された電力量に応じて複数段階の動作モードの
    いずれかを実行し、 一旦発行した要求情報で示される要求電力量が前記供給
    情報で示される供給可能電力量に対して適当でなかった
    場合に、該要求電力量を前記動作手段におけるいずれか
    の動作モードが実行可能となるように変更して要求情報
    を再発行することを特徴とするデータ通信システムの電
    力制御方法。
  21. 【請求項21】 電力供給を可能とするシリアルバスに
    よって、互いに電池を駆動源とする第1及び第2のデバ
    イスを接続したデータ通信システムにおいて、 前記第1のデバイスは、その電池残容量が所定量以下と
    なった場合に複数段階の要求電力量を示す要求情報を前
    記第2のデバイスに対して発行し、 前記第2のデバイスは、前記要求情報に基づく電力供給
    の可否を発行し、 前記第2のデバイスは、前記回答によって電力供給を許
    可した場合に、許可した段階の要求電力量に基づく電力
    を前記第1のデバイスへ供給し、 前記複数段階の要求電力量は、該第1のデバイスにおけ
    る複数の動作モードにそれぞれ対応した必要電力量であ
    ることを特徴とするデータ通信システムの電力制御方
    法。
  22. 【請求項22】 前記シリアルバスは、IEEE139
    4規格に適合又は準拠するバスであることを特徴とする
    請求項20又は21記載のデータ通信システムの電力制
    御方法。
  23. 【請求項23】 前記請求項20乃至22のいずれかに
    記載されたデータ通信システムの制御方法を実現するプ
    ログラムを記録した記録媒体。
  24. 【請求項24】 電力供給を可能とするシリアルバスに
    よって電力供給デバイスと接続された電力受給装置であ
    って、 要求電力量を示す要求情報を発行する発行手段と、 前記電力供給デバイスにおける供給可能電力量を示す供
    給情報を取得する取得手段と、 前記要求情報で示される要求電力量が前記供給情報で示
    される供給可能電力量に対して適当である場合に、該要
    求電力量に基づく電力を前記電力供給デバイスより受給
    する電力受給手段と、 該電力受給手段によって受給した電力量に応じて複数の
    動作モードを選択的に実行可能とする動作手段と、を有
    し、 前記発行手段は、発行した要求情報で示される要求電力
    量が前記供給情報で示される供給可能電力量に対して適
    当でなかった場合に、該要求電力量を前記動作手段にお
    けるいずれかの動作モードが実行可能となるように変更
    して要求情報を再発行することを特徴とする電力受給装
    置。
  25. 【請求項25】 前記発行手段は、前記要求電力量を段
    階的に低減して要求情報を再発行することを特徴とする
    請求項24記載の電力受給装置。
  26. 【請求項26】 電力供給を可能とするシリアルバスに
    よって電池を駆動源とするデバイスと接続された、電池
    を駆動源とする電力受給装置であって、 電池残容量が所定量以下となった場合に、複数段階の要
    求電力量を示す要求情報を前記デバイスに対して発行す
    る発行手段と、 前記要求情報に基づく前記デバイスからの電力供給の回
    答を取得する取得手段と、 前記回答によって電力供給が許可された場合に、許可さ
    れた段階の要求電力量に基づく電力を前記デバイスより
    受給する電力受給手段と、を有し、 前記複数段階の要求電力量は、該装置における複数の動
    作モードにそれぞれ対応した必要電力量であることを特
    徴とする電力受給装置。
  27. 【請求項27】 前記シリアルバスは、IEEE139
    4規格に適合又は準拠するバスであることを特徴とする
    請求項25又は26記載の電力受給装置。
  28. 【請求項28】 電力供給を可能とするシリアルバスに
    よって電力供給デバイスと電力受給デバイスとを接続し
    たデータ通信システムであって、 前記電力受給デバイスは、 要求電力量を示す要求情報を発行する発行手段と、 前記電力供給デバイスにおける供給可能電力量を示す供
    給情報を取得する取得手段と、 前記電力供給デバイスより電力を受給する電力受給手段
    と、 動作に必要な電力量が異なる複数の動作モードを有する
    動作手段と、を有し、 前記発行手段は、発行した要求情報で示される要求電力
    量が前記供給情報で示される供給可能電力量に対して適
    当でなかった場合に、該要求電力量を前記動作手段にお
    けるいずれかの動作モードが実行可能となるように変更
    することを特徴とするデータ通信システム。
  29. 【請求項29】 電力供給を可能とするシリアルバスに
    よって電力供給デバイスと電力受給デバイスとを接続し
    たデータ通信システムにおいて、 前記電力受給デバイスが要求電力量を示す要求情報を発
    行し、 前記電力供給デバイスが供給可能電力量を示す供給情報
    を発行し、 前記電力供給デバイスより前記電力受給デバイスへ電力
    を供給し、 前記電力受給デバイスは動作に必要な電力量が異なる複
    数段階の動作モードを有し、 一旦発行した要求情報で示される要求電力量が前記供給
    情報で示される供給可能電力量に対して適当でなかった
    場合に、該要求電力量を前記動作手段におけるいずれか
    の動作モードが実行可能となるように変更することを特
    徴とするデータ通信システムの電力制御方法。
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