JP2002203766A - 照明光学装置及びそれを備える露光装置 - Google Patents

照明光学装置及びそれを備える露光装置

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JP2002203766A
JP2002203766A JP2000399554A JP2000399554A JP2002203766A JP 2002203766 A JP2002203766 A JP 2002203766A JP 2000399554 A JP2000399554 A JP 2000399554A JP 2000399554 A JP2000399554 A JP 2000399554A JP 2002203766 A JP2002203766 A JP 2002203766A
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illumination optical
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JP2000399554A
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Kyoji Nakamura
協司 中村
Yoshio Senba
義夫 千場
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Nikon Corp
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Nikon Corp
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1本体部と第2本体部との相対移動に伴う
形状規定部材の衝突を回避可能な照明光学装置及び露光
装置を提供する。 【解決手段】 可動レチクルブラインド28Jを収容す
る筐体82Aと、固定レチクルブラインド28Kを下端
面308に有する筐体82Hとの間に一対の衝突板34
4を設ける。その筐体82Hにおいて、露光装置側の外
側上部筐体226及び内側上部鏡筒228と、固定レチ
クルブラインド28K側の内側下部鏡筒274及び上部
プレート272との間に隙間Sを設ける。これにより、
筐体82Hが筐体82A側に下降しても、その筐体82
Hの下端面308が衝突板344に当接して、両レチク
ルブラインド28J,28Kが衝突することなく所定の
位置関係に保たれる。また、前記隙間Sの存在により、
両筐体82a,82Hの相対移動が吸収される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体素
子、液晶表示素子等を製造するリソグラフィ工程で用い
られる露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体素子等を製造するリソグラ
フィ工程では、いわゆるスリットスキャン方式、ステッ
プ・アンド・スキャン方式等の走査型露光装置が使用さ
れるようになってきている。この露光装置では、パター
ンが形成されたマスクまたはレチクル(以下、「レチク
ル」と総称する)上の矩形または円弧状の照明領域を照
明光にて照明し、レチクルとウエハ等の基板とを1次元
方向に同期移動して前記パターンを基板上に逐次転写す
るようになっている。
【0003】この種の露光装置では、光源からの照明光
によりレチクルを照明する照明光学系内に、露光動作中
に可動する可動部材、例えば露光中にレチクル上のパタ
ーン領域外の部分が不要に露光されないように、レチク
ル上の照明領域を制限する可動ブラインドが設けられて
いる。この可動ブラインドは、露光中にレチクルの移動
と同期して駆動されるようになっている(特開平4−1
96513号公報及びこれに対応する米国特許第5,4
73,410号参照)。
【0004】一方、半導体素子の製造工程では、レチク
ルに形成されているパターンをウエハ上に正確に重ね合
わせて転写することが要求される。しかしながら、走査
型露光装置では、上記のように照明光学系内に露光動作
中に可動する可動部材が設けられている。この可動部材
の移動により生じる照明光学系の振動が照明光学系を保
持する露光本体部に悪影響を与えていた。
【0005】すなわち、露光本体部には、レチクルを保
持するレチクルステージ、レチクルのパターンをウエハ
に投影する投影光学系、及びウエハを保持するウエハス
テージ等、これらのレチクルステージ、投影光学系及び
ウエハステージ並びに前記照明光学系を保持する本体コ
ラム、本体コラムに搭載されて両ステージの位置を計測
するレーザ干渉計等が含まれている。このため、上記の
露光動作中の照明光学系の振動、特に露光中の残留振動
がレチクルステージとウエハステージとの同期精度や、
投影光学系と両ステージとの相対位置関係や、干渉計計
測値に影響を与え、結果的に走査型露光装置の露光精度
を低下させることがあった。
【0006】このような問題点に対処するため、次のよ
うな構成の露光装置も提案されてきている。すなわち、
この露光装置では、照明光学系を、露光動作中に可動す
る可動部を含む第1部分照明光学系と、露光動作中に前
記可動部の可動量以上で可動する可動部を含まない第2
部分照明光学系とに分離されている。そして、第2部分
照明光学系を露光本体部上に設置するとともに、第1部
分照明光学系を露光本体部と分離した分離架台上に設置
されている。これにより、露光動作中に可動部が大きく
動き、それに伴って第1部分照明光学系に振動が発生し
て、この振動の残留振動が露光中に残ったとしても、そ
の振動は第2部分照明光学系及びこれが設置された露光
本体部に悪影響を殆ど与えることがなくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ここで、前記第1部分
照明光学系を収容する第1照明ユニットのレチクル側
端、すなわち、前記レチクルのパターンの共役面には、
レチクル上の照明領域を制限する可動ブラインドが設け
られている。
【0008】そして、この共役面からわずかにレチクル
側にデフォーカスした位置には、光源から供給される照
明光の形状を調整する固定ブラインドが配置されてい
る。この固定ブラインドは、前記第1照明ユニットに設
けられた前記可動ブラインドと対向し、かつ第2部分照
明光学系を収容する第2照明ユニットとに配置される。
【0009】露光装置は、床面やクリーンルーム内に設
置される他の装置から伝達される振動を絶縁するため
に、本体コラムに防振ユニットを備える。この防振ユニ
ットは、エアマウント、ボイスコイルモータ等で構成さ
れている。このため、そのエアマウントへのエアの供給
が停止されると、そのエアマウントによる本体コラムを
上方に付勢するが消失し、本体コラムが全体的にわずか
に下方に変位することがある。このように、本体コラム
が下方への変位すると、前記固定ブラインドも下方に変
位することになる。これにより、第1照明ユニットと第
2照明ユニットとが、互いに接近する方向に相対移動す
ることになる。そして、この相対移動量が大きくなる
と、固定ブラインドと可動ブラインドとが衝突すること
になる。
【0010】また、前記構成の露光装置では、第1部分
照明光学系と第2部分照明光学系とがそれぞれ分離架台
と露光本体部とに離間した状態で装備されている。ここ
で、露光本体部と分離架台との相対位置に、何らかの原
因でずれが生じることがある。このため、光源から出射
され可動ブラインドを介して固定ブラインドに達する照
明光と、固定ブラインドの開口との間に位置ずれが生じ
るおそれがある。このような位置ずれが生じていると、
その固定ブラインドにおいて、照明光が前記照明光を有
効に利用することができないばかりでなく、レチクル面
において照度ムラを生じるおそれがあるという問題があ
った。
【0011】本発明は、このような従来の技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とし
ては、第1本体部と第2本体部とが接近する方向に相対
移動されても、それらに装備された一対の形状規定部材
が衝突するのを回避可能な照明光学装置及び露光装置を
提供することにある。また、本発明のその他の目的は、
前記形状規定部材の位置をエネルギビームの到達位置に
応じて調整できて、マスクに供給されるエネルギービー
ムの精度を向上可能な照明光学装置及び露光装置を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本願請求項1に記載の発明は、複数の光学素子のう
ち、一部の光学素子を含む第1部分照明光学系と、前記
複数の光学素子のうち、他の一部の光学素子を含む第2
部分照明光学系とを備え、エネルギービーム源から出射
されたエネルギビームにより所定のパターンが形成され
たマスクを照明する照明光学系と、前記第1部分照明光
学系を保持する第1本体部と、前記第1部分照明光学系
から切離して前記第2部分照明光学系を保持する第2本
体部とを備えた照明光学装置において、前記第1部分照
明光学系と前記第2部分照明光学系との間に配置され、
前記第1部分照明光学系を通過した前記エネルギービー
ムの形状を規定する形状規定機構を有し、前記形状規定
機構は、前記第1本体部に取付けられる第1形状規定部
材と、前記第1形状規定部材に対向するとともに前記エ
ネルギビームの光軸方向に離間して配置される第2形状
規定部材と、前記第1本体部と前記第2本体部とが互い
に相対移動したとき、前記第1形状規定部材と前記第2
形状規定部材との衝突を回避する衝突回避機構とを備え
たことを特徴とするものである。
【0013】この本願請求項1に記載の発明では、衝突
回避機構により、第1本体部と第2本体部とが互いに相
対移動したときに、第1形状規定部材と第2形状規定部
材との衝突が回避される。これにより、第1形状規定部
材及び第2形状規定部材が不用意に破損されたり、変形
されたりすることがなく、マスク上へエネルギビームを
所定形状で供給することが確保される。
【0014】また、本願請求項2に記載の発明は、前記
請求項1に記載の発明において、前記衝突回避機構は、
前記第1部分照明光学系と前記第2部分照明光学系との
間に介在され、前記第1本体部と前記第2本体部との相
対移動により前記第1形状規定部材と前記第2形状規定
部材とが互いに接近したとき、前記第1部分照明光学系
及び第2部分照明光学系の少なくとも一方に当接して、
前記第1部分照明光学系及び第2部分照明光学系の少な
くとも一方の移動を規制する移動規制機構を含むことを
特徴とするものである。
【0015】この本願請求項2に記載の発明では、前記
請求項1に記載の発明の作用に加えて、第1本体部と第
2本体部とが相対移動したとき、必要に応じて移動規制
機構が第1部分照明光学系と第2部分照明光学系との少
なくとも一方に当接する。これにより、第1形状規定部
材と第2形状規定部材とのさらなる接近が規制され、前
記両形状規定部材の衝突をより確実に回避される。
【0016】また、本願請求項3に記載の発明は、前記
請求項2に記載の発明において、前記衝突回避機構は、
前記第1部分照明光学系及び第2部分照明光学系の少な
くとも一方と前記移動規制機構とが当接した後の前記第
1本体部と前記第2本体部との相対移動量を吸収する移
動吸収機構を有することを特徴とするものである。
【0017】この本願請求項3に記載の発明では、前記
請求項2に記載の発明の作用に加えて、第1部分照明光
学系と第2部分照明光学系とが移動規制機構とを介して
当接した後に、第1本体部と第2本体部とがさらに相対
移動したときに、その移動量が移動吸収機構により吸収
される。このため、第1部分照明光学系及び第2部分照
明光学系に傾きが生じたりすることがない。
【0018】また、本願請求項4に記載の発明は、前記
請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の発明に
おいて、前記第2本体部は、その第2本体部に作用する
振動を緩衝する緩衝機構を備え、その緩衝機構は作動状
態で前記第2本体部と前記第1本体部とを互いに離間す
る方向に相対移動させるものであることを特徴とするも
のである。
【0019】この本願請求項4に記載の発明は、非作動
状態では作動状態と逆に第1本体部と第2本体部とが接
近する方向に相対移動するおそれのある緩衝機構を採用
した場合に、前記請求項1〜請求項3のうちいずれか一
項に記載の発明の作用がより顕著に発揮される。
【0020】また、本願請求項5に記載の発明は、前記
請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の発明に
おいて、前記照明光学系は、前記エネルギビーム源から
出射されるエネルギービームの位置と、そのエネルギビ
ームの光軸と交差する方向における断面の長手方向との
少なくとも一方に応じて、前記第1形状規定部材及び第
2形状規定部材の少なくとも一方の姿勢を調整する姿勢
調整機構を備えたことを特徴とするものである。
【0021】この本願請求項5に記載の発明では、前記
請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の発明の
作用に加えて、エネルギビーム源から出射され形状規定
機構に到達したエネルギビームの位置及び回転状態に応
じて、第1形状規定部材及び第2形状規制部材の少なく
とも一方の姿勢を調整することができる。これにより、
エネルギビームが、第1形状規定部材及び第2形状規定
部材を通過する際に、必要以上にケラレたりすることが
ない。
【0022】また、本願請求項6に記載の発明は、前記
請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の発明に
おいて、前記照明光学系は、前記第1形状規定部材と第
2形状規定部材とを所定の間隔に調整可能に保持する間
隔調整機構を備えたことを特徴とするものである。
【0023】この本願請求項6に記載の発明では、前記
請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の発明の
作用に加えて、エネルギビームが第1形状規定部材及び
第2形状規定部材を通過した状態で、その端部がより確
実に所定形状に調整される。
【0024】また、本願請求項7に記載の発明は、前記
請求項6に記載の発明において、前記間隔調整機構は、
前記第1部分照明光学系または第2部分照明光学系に設
けられた一対の係止部材と係合部材とからなり、それら
の係止部材と係合部材とは、少なくとも緩衝機構の動作
時には互いに係合するとともに、前記第1本体部と前記
第2本体部との相対移動に伴って前記第1形状規定部材
と第2形状規定部材とが互いに接近したときには前記係
止部材と係合部材との係合が解除されるようにしたこと
を特徴とするものである。
【0025】この本願請求項7に記載の発明では、前記
請求項6に記載の発明の作用に加えて、前記衝突回避機
構が動作したような場合には、間隔調整機構がその衝突
回避機構の動作に抗した動作をすることがない。
【0026】また、本願請求項8に記載の発明は、前記
請求項1〜請求項7のうちいずれか一項に記載の発明に
おいて、前記第2部分照明光学系を構成する複数の光学
素子のうちほぼ重力方向に沿って配列される一部の光学
素子を有し、前記一部の光学素子及び前記第1形状規定
部材を備える光学ユニットと、該光学ユニットを重力方
向に移動させる移動機構と、前記光学ユニットを重力に
抗する力で支持する支持機構とを設けたことを特徴とす
るものである。
【0027】この本願請求項8に記載の発明では、前記
請求項1〜請求項7のうちいずれか一項に記載の発明の
作用に加えて、重力方向に沿って配列される一部の光学
素子を有する光学ユニットの重量の一部が支持機構によ
り重力に抗する力で支持される。このため、その光学ユ
ニットが大重量であったとしても、それほど大きな力を
必要とすることなく、その光学ユニットを重力方向ある
いは重力に抗する方向に移動させることができる。
【0028】また、本願請求項9に記載の発明は、マス
ク上の所定のパターンを基板上に転写する露光装置にお
いて、前記請求項1〜請求項8のうちいずれか一項に記
載の照明光学装置を備え、その照明光学装置の一部をな
す第2本体部が露光装置本体からなることを特徴とする
ものである。
【0029】この本願請求項9に記載の発明では、マス
ク上の所定のパターンを基板上に転写する露光装置にお
いて、前記請求項1〜請求項8のうちいずれか一項に記
載の発明の作用を実現することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
〜図7に基づいて説明する。図1には、本発明に係る照
明光学装置を照明光学系として具備する一実施形態に係
る露光装置10の全体構成が概略的に示されている。
【0031】この露光装置10は、マスクとしてのレチ
クルRと基板としてのウエハWとを一次元方向(ここで
は、図1における紙面内左右方向であるY軸方向とす
る)に同期移動しつつ、レチクルRに形成された回路パ
ターンを投影光学系PLを介してウエハW上の各ショッ
ト領域に転写する、ステップ・アンド・スキャン方式の
走査型露光装置、いわゆるスキャニング・ステッパであ
る。
【0032】露光装置10は、エネルギビーム源として
の光源12、この光源12からのエネルギビームとして
の照明光によりレチクルRを照明する照明光学装置とし
ての照明光学系IOP、第2本体部としての露光装置本
体10Aとからなっている。この露光装置本体10A
は、レチクルRを保持するマスクステージとしてのレチ
クルステージRST、レチクルRから射出される照明光
(パルス紫外光)をウエハW上に投射する投影光学系P
L、ウエハWを保持する基板ステージとしてのウエハス
テージWSTを備えている。さらに、露光装置本体10
Aは、前記照明光学系IOPの一部、レチクルステージ
RST、投影光学系PL、及びウエハステージWST等
を保持する本体コラム14、本体コラム14の振動を抑
制あるいは除去する防振ユニット、及びこれらの制御系
等を備えている。
【0033】前記光源12としては、ここでは波長19
2〜194nmの間で酸素の吸収帯を避けるように狭帯
化されたパルス紫外光を出力するArFエキシマレーザ
光源が用いられており、この光源12の本体は、半導体
製造工場のクリーンルーム内の床面FD上に設置されて
いる。光源12には、図示しない光源制御装置が併設さ
れており、この光源制御装置では、射出されるパルス紫
外光の発振中心波長及びスペクトル半値幅の制御、パル
ス発振のトリガ制御、レーザチャンバ内におけるガスの
状態の制御等を行うようになっている。
【0034】なお、光源12として、波長248nmの
パルス紫外光を出力するKrFエキシマレーザ光源ある
いは波長157nmのパルス紫外光を出力するF2レー
ザ光源等用いてもよい。また、光源12をクリーンルー
ムよりクリーン度が低い別の部屋(サービスルーム)、
あるいはクリーンルームの床下に設けられるユーティリ
ティスペースに設置しても構わない。
【0035】光源12は、図1では作図の都合上その図
示が省略されているが、実際には遮光性のベローズ及び
パイプを介してビームマッチングユニットBMUの一端
(入射端)に接続されている。このビームマッチングユ
ニットBMUの他端(出射端)は、内部にリレー光学系
を内蔵したパイプ16を介して照明光学系IOPの後述
する第1部分照明光学系IOP1に接続されている。
【0036】前記照明光学系IOPは、可動部分光学系
としての第1部分照明光学系IOP1と、静止部分光学
系としての第2部分照明光学系IOP2との2部分から
構成されている。第1部分照明光学系IOP1は、後述
するように、床面FDに載置され、第2部分照明光学系
IOP2は本体コラム14を構成する後述する第2の支
持コラム52によって支持されている。
【0037】第1部分照明光学系IOP1は、可変減光
器、ビーム整形光学系、オプティカルインテグレータと
しての第1フライアイレンズ系、振動ミラー、オプティ
カルインテグレータとしての第2フライアイレンズ系、
照明系開口絞り板及び形状規定機構の一部を構成する第
1形状規定部材としての可動レチクルブラインド28J
等を備えている。
【0038】また、前記第2部分照明光学系IOP2
は、第2照明系ハウジング26Bと、その第2照明系ハ
ウジング26B内に所定の位置関係で収納され、形状規
定機構の一部を構成する第2形状規定部材としての固定
レチクルブラインド28K、複数のレンズまたはミラー
及びメインコンデンサレンズ等を備えている。
【0039】前記可変減光器は、パルス紫外光のパルス
毎の平均エネルギを調整するためのもので、ここでは、
減光率が異なる複数のNDフィルタを回転可能な円盤上
に所定角度間隔で配置したもの(ターレット)が用いら
れ、円盤の回転角度を調整することにより、減光率を段
階的に変更できるようになっている。
【0040】前記ビーム整形光学系は、可変減光器によ
って所定のピーク強度に調整されたパルス紫外光の断面
形状を、そのパルス紫外光の光路後方に設けられたダブ
ルフライアイレンズ系の入射端を構成する第1フライア
イレンズ系の入射端の全体形状と相似になるように整形
して、その第1フライアイレンズ系に効率よく入射させ
るものである。
【0041】第1フライアイレンズ系としては、ここで
はターレット、すなわち回転可能な円盤上にフライアイ
レンズが取り付けられたものが用いられている。従っ
て、円盤を回転させることにより、フライアイレンズを
パルス紫外光の光路上に正確に位置させることができる
ようになっている。前記振動ミラーは、被照射面(レチ
クル面又はウエハ面)に生じる干渉縞や微弱なスペック
ルを平滑化するためのものである。
【0042】第1、第2フライアイレンズ系は、パルス
紫外光の強度分布を一様化するためのものである。そし
て、前記第2フライアイレンズ系の射出面の近傍に、円
板状部材から成る照明系開口絞り板が配置されている。
この照明系開口絞り板には、ほぼ等角度間隔で、例えば
通常の円形開口より成る開口絞り、小さな円形開口より
成りコヒーレンスファクタであるσ値を小さくするため
の開口絞り、輪帯照明用の輪帯状の開口絞り、及び変形
光源法用に例えば4つの開口を偏心させて配置して成る
変形開口絞り等が配置されている。そして、いずれかの
開口絞りが、第2フライアイレンズ系の射出面に位置さ
せられるようになっている。
【0043】前記照明系開口絞り板の後方のパルス紫外
光の光路上に、透過率が大きく反射率が小さなビームス
プリッタが配置される。さらに、ビームスプリッタの光
源側からの反射光路上には、光電変換素子よりなるイン
テグレータセンサが配置され、ビームスプリッタのレチ
クル側からの反射光路上には、インテグレータセンサと
同様の光電変換素子から成る反射光モニタが配置されて
いる。ビームスプリッタの後方の光路上に、可動レチク
ルブラインド28Jが配置されている。
【0044】前記インテグレータセンサは、光源から射
出されたパルス紫外光をビームスプリッタを介して受光
する。そして、インテグレータセンサの出力と、ウエハ
Wの表面上でのパルス紫外光の照度(露光量)との相関
係数が予め求められる。また、前記反射光モニタは、レ
チクルRのパターン面からの反射光をビームスプリッタ
を介して受光する。この反射光モニタは、例えば、レチ
クルRの透過率測定の際等に用いられる。
【0045】図2に示すように、可動レチクルブライン
ド28Jは、可動部としての例えば2枚のL字型のセラ
ミック製の可動ブレードと、この可動ブレードを駆動す
るアクチュエータとを有する。2枚の可動ブレードは、
レチクルRの走査方向に対応する方向及び走査方向に直
交する非走査方向に対応する方向の位置が可変となって
いる。この可動レチクルブラインド28Jは、不要な部
分の露光を抑制するため、走査露光の開始時及び終了時
に可動ブレードにより後述するように固定レチクルブラ
インド28Kによって規定されるレチクルR上の照明領
域をさらに制限するために用いられる。
【0046】前記固定レチクルブラインド28Kは、第
2照明系ハウジング26Bの入射端近傍のレチクルRの
パターン面に対する共役面からわずかにデフォーカスし
た面に配置されている。この固定レチクルブラインド2
8Kには、レチクルR上の照明領域を規定する所定形状
の開口部が、2枚の真鍮等の金属製の固定ブレードによ
り形成されている。この固定レチクルブラインド28K
の開口部は、投影光学系PLの円形視野内の中央で、走
査露光時のレチクルRの移動方向(Y軸方向)と直交し
たX軸方向に直線的に伸びたスリット状または矩形状に
形成されているものとする。
【0047】なお、固定レチクルブラインド28Kの配
置面をレチクルRのパターン面に対する共役面からわず
かにデフォーカスさせるのは、以下の理由による。すな
わち、主として走査型露光装置、特にパルス光を露光用
照明光とする装置では、走査方向に関するパルス光のレ
チクル(ウエハ)上での照明領域内の照度分布を台形状
(つまり両端でそれぞれスロープを持つ形状)とし、走
査露光時のウエハ上の各ショット領域内の積算露光量の
分布がほぼ均一になるようにするためである。
【0048】前記第2照明系ハウジング26B内に収納
された複数のレンズまたはミラー、コンデンサレンズの
少なくとも1つが、非露光動作中に、その光軸が他のレ
ンズまたはミラーの光軸に対して可動に構成されてい
る。
【0049】以上の構成において、第1フライアイレン
ズ系28Cの入射面、第2フライアイレンズ系28Fa
の入射面、可動レチクルブラインド28Jの可動ブレー
ドの配置面、レチクルRのパターン面は、光学的に互い
に共役に設定されている。そして、第1フライアイレン
ズ系28Cの射出面側に形成される光源面、第2フライ
アイレンズ系28Faの射出面側に形成される光源面、
投影光学系PLのフーリエ変換面(射出瞳面)は、光学
的に互いに共役に設定され、ケーラー照明系となってい
る。
【0050】図1に戻り、前記本体コラム14は、べ一
スプレートBP上に設けられた複数本(ここでは4本)
の支持部材40A〜40D(但し、紙面奥側の支柱40
C、40Dは図示省略)及びこれらの支持部材40A〜
40Dの上部にそれぞれ固定された緩衝機構としての防
振ユニット42A〜42D(但し、図1においては紙面
奥側の防振ユニット42C、42Dは図示省略)を介し
てほぼ水平に支持された鏡筒定盤44と、鏡筒定盤44
上に設けられた第1及び第2の支持コラム48、52と
を備えている。
【0051】前記防振ユニット42A〜42Dは、支持
部材40A〜40Dの上部にそれぞれ直列(または並
列)に配置された内圧が調整可能なエアマウントとボイ
スコイルモータとを含んで構成されている。これらの防
振ユニット42A〜42Dによって、べースプレートB
P及び支持部材40A〜40Dを介して、鏡筒定盤44
に伝わる床面FDからの微振動がマイクロGレベルで絶
縁されるようになっている。
【0052】前記鏡筒定盤44は鋳物等で構成されてお
り、その中央部に平面視円形の開口が形成され、その内
部に投影光学系PLがその光軸方向をZ軸方向として上
方から挿入されている。投影光学系PLの鏡筒部の外周
部には、その鏡筒部に一体化されたフランジFLGが設
けられている。また、このフランジFLGは、投影光学
系PLを鏡筒定盤44に対して点と面とV溝とを介して
3点で支持するいわゆるキネマティック支持マウントを
構成している。
【0053】第1の支持コラム48は、鏡筒定盤44の
上面に投影光学系PLを取り囲んで植設された4本の脚
58(紙面奥側の脚は図示省略)と、これら4本の脚5
8によってほぼ水平に支持されたレチクルベース定盤6
0とを備えている。同様に、第2の支持コラム52は、
鏡筒定盤44の上面に、第1の支持コラム48を取り囲
む状態で植設された4本の支柱62(紙面奥側の支柱は
図示省略)と、これら4本の支柱62によってほぼ水平
に支持された天板64とによって構成されている。この
第2の支持コラム52の天板64によって、前述した第
2部分照明光学系IOP2が支持されている。
【0054】また、本体コラム14を構成する鏡筒定盤
44には、図1では図示が省略されているが、実際に
は、本体コラム14のZ方向の振動を計測する3つの振
動センサ(例えば加速度計)と、XY面内方向の振動を
計測する加速度計などの3つの振動センサ(例えば、こ
の内の2つの振動センサは、本体コラム14のY方向の
振動を計測し、残りの振動センサは、本体コラム14の
X方向の振動を計測する)とが取り付けられている。以
下においては、便宜上、これら6つの振動センサを総称
して振動センサ群と呼ぶものとする。
【0055】この振動センサ群の計測値に基づいて本体
コラム14の6自由度方向の振動を求めることができ
る。そして、例えばレチクルステージRST、ウエハス
テージWSTの移動時等において、振動センサ群66の
計測値に基づいて求めた本体コラム14の6自由度方向
の振動を除去するように、防振ユニット42A〜42D
の速度制御を、例えばフィードバック制御あるいはフィ
―ドバック制御及びフィードフォワード制御によって行
い、本体コラム14の振動を効果的に抑制するようにな
っている。
【0056】前記レチクルステージRSTは、本体コラ
ム14を構成する第1の支持コラム48を構成するレチ
クルベース定盤60上に配置されている。レチクルステ
ージRSTは、例えば磁気浮上型の2次元リニアアクチ
ュエータ等から成るレチクルステージ駆動系によって駆
動され、レチクルRをレチクルベース定盤60上でY軸
方向に大きなストロークで直線駆動するとともに、X軸
方向とθz方向(Z軸回りの回転方向)に関しても微小
駆動が可能な構成となっている。
【0057】前記レチクルステージRSTの一部には、
その位置や移動量を計測するための位置検出装置である
レチクルレーザ干渉計70からの測長ビームを反射する
移動鏡72が取り付けられている。レチクルレーザ干渉
計70は、レチクルベース定盤60に固定され、投影光
学系PLの上端部側面に固定された固定鏡Mrを基準と
して、レチクルステージRSTのXY面内の位置(θz
回転を含む)を例えば、0.5〜1nm程度の分解能で
検出するようになっている。
【0058】上記のレチクルレーザ干渉計70によって
計測されるレチクルステージRST(すなわちレチクル
R)の位置情報(または速度情報)に基づいて、レチク
ルステージRSTを制御する。
【0059】前記投影光学系PLとしては、ここでは、
物体面(レチクルR)側と像面(ウエハW)側の両方が
テレセントリックで円形の投影視野を有し、石英や螢石
を光学硝材とした屈折光学素子(レンズ素子)のみから
成る1/4、1/5、または1/6縮小倍率の屈折光学
系が使用されている。このため、レチクルRにパルス紫
外光が照射されると、レチクルR上の回路パターン領域
のうちのパルス紫外光によって照明された部分からの結
像光束が投影光学系PLに入射し、その回路パターンの
部分倒立像がパルス紫外光の各パルス照射の度に、投影
光学系PLの像面側の円形視野の中央にスリット状また
は矩形状(多角形)に制限されて結像される。これによ
り、投影された回路パターンの部分倒立像は、投影光学
系PLの結像面に配置されたウエハW上の複数のショッ
ト領域のうちの1つのショット領域表面のレジスト層に
縮小転写される。
【0060】一方、前記ウエハステージWSTは、ウエ
ハべース定盤54上不図示の防振ユニットを介して配置
され、例えば磁気浮上型の2次元リニアアクチュエータ
等から成るウエハステージ駆動系によってXY面内で自
在に駆動されるようになっている。そして、このウエハ
ステージWSTの上面に、ウエハWがウエハホルダ76
を介して真空吸着等により固定されている。
【0061】前記ウエハステージWSTのXY位置及び
回転量(ヨーイング量、ローリング量、ピッチング量)
は、投影光学系PLの鏡筒下端に固定された参照鏡Mw
を基準として、ウエハステージWSTの一部に固定され
た移動鏡78の位置変化を計測するウエハレーザ干渉計
80によって、所定の分解能、例えば0.5〜1nm程
度の分解能でリアルタイムに計測される。
【0062】本実施形態の露光装置10では、以上で説
明した本体コラム14及びこれに支持されるレチクルス
テージRST、ウエハステージWST、及び投影光学系
PL等によって、露光装置本体10Aが構成されてい
る。
【0063】次に、照明光学系IOPを構成する第1、
第2部分照明光学系IOP1、IOP2の接合構造につ
いて、図2を参照して詳細に説明する。図2には、第2
部分照明光学系IOP2の全体及び第1部分照明光学系
IOP1の一部が断面図にて示されている。この図2か
ら明らかなように、前記第1部分照明光学系IOP1
は、可動部としての2枚のL字状可動ブレードBLa及
びこれを保持する筐体82Aを有する光学ユニット84
Aを備えている。
【0064】なお、前記筐体82Aの内表面には、例え
ばフッ素系の樹脂をコーティングしたり、プラズマ溶射
により金属膜、セラミック膜やステンレス膜等を形成し
たりして、ケミカルクリーン処理が施されている。ある
いは、これらの筐体82Aそのものの素材として、ステ
ンレスあるいはテフロン(登録商標)等のケミカルクリ
ーンな素材を用いてもよい。なお、以下に述べる全ての
筐体についても、上記と同様にして形成されている。
【0065】前記光学ユニット84Aを構成する筐体8
2Aには、可動量の大きな前記可動ブレードBLaが光
学部材として保持されており、この可動ブレードBLa
は、筐体82Aの外部に配置されたアクチュエータ86
によって駆動されるようになっている。この場合、2枚
の可動ブレードBLaとアクチュエータ86とによっ
て、前述した可動レチクルブラインド28Jが構成され
ている。
【0066】ここで、アクチュエータ86としては、例
えばエアベアリング88により、ガイド面に対して非接
触で支持された可動子を有するリニアモータが用いられ
る。このようなアクチュエータを用いると、ロータリモ
ータによりボールねじ機構を介して可動ブレードを駆動
する場合に比べて、クリーン度、及びケミカルクリーン
度ともに向上させることができる。すなわち、非接触駆
動であるため、接触駆動のリニアガイド等に比べて発塵
を低減でき、ボールねじ及びモータベアリングが不要で
あるため、これらからの脱ガスがなくなり、ケミカルク
リーン度を向上させることができる。
【0067】また、前記筐体82Aの外部には、アクチ
ュエータ86による可動ブレードBLaの駆動量を検出
するセンサ90が設けられている。走査露光時にセンサ
90の出力に基づいてアクチュエータ86を制御するこ
とにより、可動ブレードBLaをレチクルRと同期移動
して、不要部分の露光を抑制する。
【0068】一方、第2部分照明光学系IOP2は、光
源側リレーレンズ系28Lと固定レチクルブラインド2
8Kの固定ブレードBLs、及びこれらを保持する筐体
82Hを有する光学ユニット84Hを備える。そして、
この筐体82Hの入射端には、光源側リレーレンズ系2
8Lに対する外気の接触を遮断するためのカバーガラス
150Bが取り付けられている。
【0069】さらに、前記第2部分照明光学系IOP2
における光学ユニット84Hの筐体82Hと、第1部分
照明光学系IOP1における光学ユニット84Aの筐体
82Aとの間は、その内部を外気に対して気密状態にす
ることが可能な伸縮自在の蛇腹状部材110Dを介し
て、両者間の振動の伝達が制限された状態で接続されて
いる。これは、筐体82Hと筐体82Aとを強固に接合
すると、露光動作中に可動ブレードBLaの駆動に起因
して筐体82Aに生じる振動が、筐体82H側、すなわ
ち本体コラム14に保持された第2部分照明光学系IO
P2側にそのまま伝達されることとなって、好ましくな
いためである。
【0070】なお、本実施形態における露光装置では、
露光光源からウエハWの間のパルス紫外光の光路を含む
空間は、低吸収性ガス(例えば空気(酸素)の含有濃度
が1ppm未満のクリーンな乾燥窒素ガスあるいはヘリ
ウムガス)が供給されている。したがって、第1部分照
明光学系IOP1、第2部分照明光学系IOP2及び第
1部分照明光学系IOP1と第2部分照明光学系IOP
2との間の空間、すなわち、蛇腹状部材110Dの内部
空間には、低吸収性ガスを供給するためのガス供給用配
管及び空間内のガスを排出するための排出用配管が接続
されている。
【0071】次に、光源側リレーレンズ系28L及び固
定レチクルブラインド28Kを有する光学ユニット84
Hと、その周辺構成について説明する。図3に示すよう
に、光学ユニット84Hの筐体82Hは、上部筐体22
2と下部筐体224とからなっている。そして、前記上
部筐体222は、円筒状をなす外側上部鏡筒226と、
その外側上部鏡筒よりわずかに小径の円筒状をなし、そ
の外側上部鏡筒226内に収容される内側上部鏡筒22
8とからなっている。
【0072】前記内側上部鏡筒228の内周面上には、
前記光源側リレーレンズ系28Lを構成する複数(本実
施形態では4枚)のレンズ230A〜230Dが図示し
ない締付リングを介して保持されている。これらのレン
ズ230A〜230Dは重力方向に沿って配列され、レ
ンズ230A〜230Dは、その光軸が重力方向に沿っ
て配置される第1光学系を構成する。
【0073】前記外側上部鏡筒226は、その上端のフ
ランジ232において、第2部分照明光学系IOP2を
収容する照明ハウジングが載置されるベースプレート1
54に対して固定ねじ234により固定されている。そ
の外側上部鏡筒226の内周面上方には係合面236が
形成されており、この係合面236には前記内側上部鏡
筒228の外周面上方に形成された摺接面238がライ
ナ240を介して摺接するようになっている。また、前
記外側上部鏡筒226の係合面236の下方の内周面上
には、光学系移動機構の一部をなす雌状螺合部242が
形成されている。この雌状螺合部242には、前記内側
上部鏡筒228の摺接面238の下方の外周面に形成さ
れた光学系移動機構の一部をなす雄状螺合部244が螺
合するようになっている。
【0074】さらに、前記外側上部鏡筒226における
内周面の下端の受け座246と、前記内側上部鏡筒22
8における下端の段部248との間には、支持機構25
0が介装されている。この支持機構250は、前記外側
上部鏡筒226の受け座246上に円周方向において所
定間隔おきに複数配置された筒体252と、その内部に
収容されるバネ254と、そのバネ254の上端に接合
する突上部材256と、前記内側上部鏡筒228の段部
248に係合する円環状の真鍮等の金属製の係合リング
258と、前記突上部材256と係合リング258との
間に介装される複数(本実施形態では2枚)のフッ素樹
脂製の介装リング260とからなっている。
【0075】ここで、前記内側上部鏡筒228は、その
内部に光源側リレーレンズ系28Lが保持されており、
全体としてかなりの大重量となる。これに対して、前記
支持機構250は、その内部に収容されたバネ254の
付勢力により、前記内側上部鏡筒228を重力に抗して
に持ち上げるように支持している。このため、その内側
上部鏡筒228の重量の大部分が前記バネ254の付勢
力により打ち消された状態となって、外側上部鏡筒22
6と内側上部鏡筒228との相対移動を容易に行えるよ
うになっている。
【0076】内側上部鏡筒228における外周面上に
は、複数のジグ用孔264がその外周面の周方向に所定
の間隔をおいて穿設されている。また、内側上部鏡筒2
28の下端面には、前記カバーガラス150Bが取り付
けられている。
【0077】ここで、前述のように、前記可動レチクル
ブラインド28Jの可動ブレードBLaは、前記レチク
ルRの共役面の位置に配置する必要がある。その一方
で、前記光源側リレーレンズ系28Lの最も光源側のレ
ンズ230Dの焦点位置には、前記可動ブラインドBL
aを配置する必要がある。
【0078】このように、前記レンズ230Dが前記可
動ブレードBLaに対してそのレンズ230Dの焦点距
離fをもつように、前記レンズ230Dと前記可動ブレ
ードBLaとの間隔を調整する際には、次のような操作
によって行う。
【0079】すなわち、まず、前記内側上部鏡筒228
のジグ用孔264にドライバ等のジグ268を差し込ん
で、前記内側上部鏡筒228を回転させる。この内側上
部鏡筒228の回転に伴ってその内側上部鏡筒228の
雄状螺合部244と外側上部鏡筒226の雌状螺合部2
42とが螺進または螺退される。この際、前記内側上部
鏡筒228の摺接面238と外側上部鏡筒226の係合
面236とのライナ240を介した摺接係合により、前
記内側上部鏡筒228の移動が案内される。そして、内
側上部鏡筒228が重力方向または重力に抗する方向に
移動され、その内側上部鏡筒228内に保持された各レ
ンズ230A〜230Dもその光軸方向に沿って重力方
向または重力に抗する方向に移動される。これにより、
前記レンズ230Dと前記可動ブレードBLaとの間隔
が調整される。
【0080】図3及び図4に示されるように、前記内側
上部鏡筒228の外側には、下部鏡筒270がその内側
上部鏡筒228の光源側端部を覆うように配設されてい
る。この下部鏡筒270は、上部プレート272と内側
下部鏡筒274と外側下部鏡筒276とからなってい
る。
【0081】図3のA矢視外観図を図6に示す。図6に
示すように、前記上部プレート272は、円環状をなし
ており、前記外側上部鏡筒226の外周面の下端近傍に
配設された複数の間隔調整機構を備える。この間隔調整
機構は、円環状の上部プレート272に対して、所定間
隔離して配置される係合部材と、上部プレート272と
外側上部鏡筒226との間に配置される後述のガイド機
構284とを備える。係合部材と、ガイド機構284と
は、その円周方向において、位相のずれた位置に配置さ
れている。この係合部材は、保持アングル278と、こ
の保持アングル278に対して、間隔調整機構の一部を
なし係止部材としての調整ボルト280を介して保持さ
れている。この調整ボルト280は、保持アングル27
8に穿設された調整ボルト挿通孔282に挿通されると
ともに、前記上部プレート272に突出長さが調節可能
に螺合されている。そして、その調整ボルト280の頭
部281が、保持アングル278の上面に係合するよう
になっている。
【0082】また、図4に示すように、上部プレート2
72と前記外側上部鏡筒226との間には、180°の
間隔をおいて対向するように設けられた一対のガイド機
構284が介装されている。このガイド機構286は、
上部プレート272の上面の周縁部に立設されたアング
ル状のガイド保持部286と、そのガイド保持部284
に取着されたガイドレール288と、前記外側上部鏡筒
226の外周面上に取着され、前記ガイドレール288
と摺動可能に係合するガイドバー290とからなってい
る。
【0083】そして、このガイド機構284及び前記保
持アングル278と前記調整ボルト280との係合とに
より、前記上部プレート272が、前記外側上部鏡筒2
26に対し、下方から突き上げられたときに重力に抗す
る方向に移動可能に保持される。また、この上部プレー
ト272の上面と前記外側上部鏡筒226の下端面との
間は、前記調整ボルト280の突出長さの調節により、
移動吸収機構としての隙間Sを介して所定距離だけ離間
するように配置されている。この隙間Sは、筐体82H
内において、前記内側下部鏡筒274及び前記外側下部
鏡筒276と、前記内側上部鏡筒228との対向面間に
も設けられている。
【0084】前記上部プレート272の下面には、前記
内側下部鏡筒274のフランジ292がその上面におい
て摺動可能に接合されている。図2及び図6に示すよう
に、内側下部鏡筒274のフランジ292には、その周
方向において所定の角度間隔をおいて複数のプラグ29
4が前記上部プレート272のプラグ挿通孔296に挿
通するように取着されている。このプラグ294の頭部
298と、前記プラグ挿通孔296の内底面300との
間には、圧縮バネからなる吊り上げバネ302が圧縮状
態で介装されている。この吊り上げバネ302の付勢力
により、プラグ294が上方に引き上げられ、これに伴
って前記内側下部鏡筒274のフランジ292が吊り上
げられた状態で前記上部プレート272に接合される。
ここで、前記プラグ挿通孔296の内底面300の開口
部と前記プラグ294の軸部との間には所定の隙間が形
成されており、この隙間の存在により上部プレート27
2と前記内側下部鏡筒274のフランジ292との互い
の接合面における相対移動が許容されるようになってい
る。
【0085】前記内側下部鏡筒274の下方の外周面上
には、係合凹部304が設けられておりその係合凹部3
04に係合突部306が係合する形で、前記外側下部鏡
筒276が相対回転可能に取着されている。この外側下
部鏡筒276は有底円筒状に形成されており、その外側
下部鏡筒276の下端面308の中央には前記可動レチ
クルブラインド28Jから出射されるパルス紫外光の通
過を許容する開口部310が形成されている。また、こ
の外側下部鏡筒276の下端面308には、その開口部
310の開口面積を制限するとともに、前記可動レチク
ルブラインド28Jの各可動ブレードBLaに対応する
ように前記固定レチクルブラインド28Kの固定ブレー
ドBLsが取り付けられている。
【0086】次に、前記下部鏡筒270に装備され、固
定レチクルブラインド28Kの姿勢を調整する姿勢調整
機構について説明する。この姿勢調整機構は、前記固定
レチクルブラインド28Kを前記下部鏡筒270の径方
向に平行移動させる平行位置調整機構312と、前記固
定レチクルブラインド28Kを前記下部鏡筒270の軸
線周りに回転させる回転調整機構314とからなってい
る。
【0087】図2及び図5に示すように、前記平行位置
調整機構312は、前記内側下部鏡筒274のフランジ
292に固定ねじ316により固定された平行調整プレ
ート318と、その平行調整プレート318のねじ孔3
20に螺進あるいは螺退可能に螺合するとともに先端が
上部プレート272の端面に当接する調整ねじ322と
からなっている。
【0088】ここで、前記上部プレート272は、前記
調整ボルト280と保持アングル278(図6参照)を
介して、前記外側上部鏡筒226に対しその軸線方向の
平行移動が規制された状態で保持されている。一方、内
側下部鏡筒の274のフランジ292は、前記上部プレ
ート272に対し前記プラグ294を介して相対移動可
能に吊り上げ保持されている。
【0089】この状態で、前記調整ねじ322が螺進さ
れると、前記平行調整プレート318が調整ねじ322
の螺進方向とは逆方向に平行移動され、前記内側下部鏡
筒274が前記螺進方向とは逆方向に平行移動される。
一方、前記調整ねじ322が螺退されると、前記平行調
整プレート318が調整ねじ322の螺退方向とは逆方
向に平行移動され、前記内側下部鏡筒274が前記螺退
方向とは逆方向に平行移動される。これらの内側下部鏡
筒274の平行移動は、前記外側下部鏡筒276を介し
て、前記固定レチクルブラインド28Kに伝達され、そ
の固定レチクルブラインド28Kが下部鏡筒270の軸
線方向に平行移動される。
【0090】図5に示されるように、前記回転調整機構
314は、前記内側下部鏡筒274のフランジ292に
設けられた凹部324内に収容されている。この回転調
整機構314は、前記外側下部鏡筒276のフランジ3
26に固着された回転調整チャンネル328と、その回
転調整チャンネル328の両側片330上のねじ孔33
2に螺進あるいは螺退可能に螺合するとともに先端が前
記凹部324の側面324Aに当接する一対の回転調整
ねじ334,336とからなっている。
【0091】ここで、前記回転調整チャンネル328
は、その両側片330の先端が前記上部プレート272
に凹設された基準凹部338の両側壁面340に当接す
ることにより位置決めされている。また、前記内側下部
鏡筒274と外側下部鏡筒276とは、その係合凹部3
04と係合突部306とにおいて相対回転可能に係合さ
れている。
【0092】この状態で、一方側(例えば図5における
左側)の回転調整ねじ334が螺進され、他方側(例え
ば図5における左側)の回転調整ねじ336が螺退され
ると、前記回転調整チャンネル328は、図において右
側方向に回動される。一方、前記一方側の回転調整ねじ
334が螺退され、前記他方側の回転調整ねじ336が
螺進されると、前記回転調整チャンネル328は、図に
おいて左側方向に回動される。これらの回転調整チャン
ネル328の回動により、前記外側下部鏡筒276が回
動され、前記固定レチクルブラインド28Kが下部鏡筒
270の軸線周りに回転される。
【0093】そして、前記光源12から前記ビームマッ
チングユニットBMU及び第1部分照明光学系IOP1
を介して供給されるパルス紫外光の位置及びXY平面
(図1参照)内における傾きに応じて、前記平行位置調
整機構312及び前記回転調整機構314を適宜操作す
る。これにより、固定レチクルブラインド28Kに到達
したパルス紫外光を、効率よく第2部分照明光学系IO
P2内に導くことができる。
【0094】次に、前記固定レチクルブラインド28K
と可動レチクルブラインド28Jとの間に装備され、両
レチクルブラインド28K,28Jの衝突を回避する衝
突回避機構342について説明する。図2に示すよう
に、この衝突回避機構342は、可動レチクルブライン
ド28Jを収容する筐体82Aの上面に立設された移動
規制機構としての一対の衝突板344からなっている。
この衝突板344は、アングル状をなし、前記筐体82
Aの上面においてパルス紫外光の通過を許容する開口部
346を挟んで対向するように立設されている。
【0095】ここで、図1に示されるように、前記露光
装置本体10Aの本体コラム14とベースプレートBP
との間に介装された防振ユニット42A〜42Dは、前
述のようにエアマウントを含んで構成されている。この
防振ユニット42A〜42Dは、作動状態では、前記エ
アマウントに外部からエアが供給されるとともにその内
圧が調整された状態となる。そして、この作動状態で
は、前記エアマウントにより鏡筒定盤44が重力に抗し
て上方に付勢され、これに伴って本体コラム14も上方
に付勢される。前記防振ユニット42A〜42Dの作動
時には、前記第2部分照明光学系IOP2の載置面15
2が、その非作動時に比べて所定高さだけ上方側に配置
される。このため、露光装置本体10A側に装備される
第2部分照明光学系IOP2と、分離架台22側に装備
される第1部分照明光学系IOP1とは、互いに離間す
る方向に相対移動された状態となっている。なお、この
時の露光装置本体10Aと分離架台22との相対位置
は、後述の位置計測装置348(図7参照)により計測
されている。
【0096】これに対して、前記防振ユニット42A〜
42Dが非作動状態に切り替えられ、このエアマウント
へのエアの供給が遮断されると、前述したような鏡筒定
盤44及び本体コラム14に作用する上方への付勢力が
消失することになる。これにより、前記第2部分照明光
学系IOP2の載置面152が下方に移動する。このた
め、露光装置本体10A側に装備される第2部分照明光
学系IOP2と、分離架台22側に装備される第1部分
照明光学系IOP1とは、互いに接近する方向に相対移
動することになる。
【0097】ここで、前記第2部分照明光学系IOP2
と前記第1部分照明光学系IOP1との境界部分、つま
り固定レチクルブラインド28Kと可動レチクルブライ
ンド28Jとの間での各部材の動作に注目する。前述の
ように、前記防振ユニット42A〜42Dが非作動状態
になると、固定レチクルブラインド28Kが可動レチク
ルブラインド28Jに近づくように降下してくる。やが
て、固定レチクルブラインド28Kを保持する筐体82
Hにおける外側下部鏡筒276の下端面308が、前記
筐体82A上の衝突板344に当接する。この当接によ
り、前記固定レチクルブラインド28Kと可動レチクル
ブラインド28Jとが衝突することなく、所定の間隔が
保持される。
【0098】ところで、前記筐体82Hが、その外側下
部鏡筒276と前記衝突板344とが当接した後も、さ
らに下降されるような場合には、前記外側下部鏡筒27
6が前記衝突板344により突き上げられることにな
る。これにより、内側下部鏡筒274及び上部プレート
272も突き上げられることになる。
【0099】ここで、上部プレート272と、対向する
前記外側上部鏡筒226との間には、隙間Sが設けられ
ている。また、内側下部鏡筒274及び外側下部鏡筒2
76と、それらに対向する内側上部鏡筒228との間に
も、同様の隙間Sが設けられている。そして、この状態
では、図6に示されるように、前記上部プレート272
を前記外側上部鏡筒226に対して保持する調整ボルト
280の頭部281と保持アングル278との係合が解
除され、その調整ボルト280が保持アングル278の
調整ボルト挿通孔282内を上方への移動するのが許容
される。さらに、前記上部プレート272は、ガイド機
構284を介し、前記外側上部鏡筒226に対して、重
力方向及び重力に抗する方向に相対移動可能に支持され
ている。
【0100】このため、前記上部プレート272、内側
下部鏡筒274及び外側下部鏡筒276が前記ガイド機
構284によりガイドされつつ上方に移動され、前記隙
間Sが狭くなる。これにより、前記外側下部鏡筒276
と前記衝突板344とが衝突した後における、前記筐体
82Hの移動、すなわち前記第2部分照明光学系IOP
2と前記第1部分照明光学系IOP1との相対移動、ひ
いては本体コラム14と分離架台22との相対移動が吸
収されるようになっている。
【0101】図1及び図7に示されるように、前記位置
計測装置348は、第1部分照明光学系IOP1の第1
照明系26A(すなわち分離架台22)と、第2照明系
ハウジング26B(すなわち本体コラム14)との相対
変位を計測するものである。この位置計測装置348
は、レチクルRのパターン面と光学的に共役な位置にあ
る可動レチクルブラインド28Jの配設位置の近傍に配
置されている。
【0102】この位置計測装置348について、さらに
詳述すれば、分離架台22の−Y方向端部の+X側の側
面の外方には、L字状部材350が突設されている。こ
のL字状部材350の−Y側の面(XZ平面に平行な
面)には金属板352Aが、そのL字状部材350の+
X側の面(YZ平面に平行な面)には金属板352Bが
それぞれ固定されている。一方、前記本体コラム14の
+Y方向端部の+X側の側面の外方には、前記L字状部
材350に対向するようにL字状取付部材354が突設
されている。このL字状取付部材354には、前記金属
板352Aに対向するように渦電流センサ356Yが、
前記金属板352Bに対向するように渦電流センサ35
6Xが設けられている。
【0103】そして、これらの渦電流センサ356Y,
356Xを用いて、本体コラム14と分離架台22とが
静止状態あるいは相対移動状態にあるときの、その渦電
流センサ356Y,356Xと金属板352A,352
Bとの相対位置を計測される。
【0104】次に、上述のようにして構成された露光装
置10における露光動作について説明する。前提とし
て、ウエハW上のショット領域を適正露光量(目標露光
量)で走査露光するための各種の露光条件が予め設定さ
れる。また、図示しないレチクル顕微鏡及び図示しない
オフアクシス・アライメントセンサ等を用いたレチクル
アライメント、ベースライン計測等の準備作業が行わ
れ、その後、アライメントセンサを用いたウエハWのフ
ァインアライメント(EGA(エンハンスト・グローバ
ル・アライメント)等)が終了し、ウエハW上の複数の
ショット領域の配列座標が求められる。
【0105】このようにして、ウエハWの露光のための
準備動作が終了すると、レチクルステージRSTとウエ
ハステージWSTとのY方向の走査を開始し、両ステー
ジRST,WSTがそれぞれの目標走査速度に達する
と、パルス紫外光によってレチクルRのパターン領域が
照明され始め、走査露光が開始される。
【0106】特に上記の走査露光時にレチクルステージ
RSTのY軸方向の移動速度VrとウエハステージWS
TのY軸方向の移動速度Vwとが、投影光学系PLの投
影倍率(1/4倍、1/5倍あるいは1/6倍)に応じ
た速度比に維持されるように、レチクルステージRST
及びウエハステージWSTを同期制御する。
【0107】そして、レチクルRのパターン領域の異な
る領域がパルス紫外光で逐次照明され、パターン領域全
面に対する照明が完了することにより、ウエハW上の第
1ショットの走査露光が終了する。これにより、レチク
ルRのパターンが投影光学系PLを介して第1ショット
に縮小転写される。次に、第2ショットに対して、上記
と同様の走査露光を行う。このようにして、ウエハW上
のショットの走査露光と次ショット露光のためのステッ
ピング動作とが繰り返し行われ、ウエハW上の露光対象
ショットの全てにレチクルRのパターンが順次転写され
る。
【0108】従って、本実施形態によれば、以下のよう
な効果を得ることができる。 (1) この照明光学系IOPでは、光源12側の第1
部分照明光学系IOP1と、露光装置本体10A側の第
2部分照明光学系IOP2とに切離されている。そし
て、前記第1部分照明光学系IOP1は分離架台22上
に保持され、第2部分照明光学系IOP2は本体コラム
14上に保持されている。前記両部分照明光学系IOP
1,IOP2の境界には、可動レチクルブラインド28
Jと固定レチクルブラインド28Kとがパルス紫外光の
光軸方向に離間するように配置されている。
【0109】ここで、可動レチクルブラインド28Jの
可動ブラインドBLaは、軽量でスムースな移動が求め
られることからセラミックス材料で形成されている。こ
れに対して、固定レチクルブラインド28Kの固定ブレ
ードBLsは、真鍮等の金属材料で形成されている。こ
のため、前記両レチクルブラインド28J,28Kが衝
突すると、前記可動ブレードBLaが破損したり、前記
固定ブレードBLsが変形したりすることになる。
【0110】これに対して、この照明光学系IOPで
は、分離架台22と本体コラム14とが互いに相対移動
したときに、前記両レチクルブラインド28J,28K
の衝突を回避する衝突回避機構342が装備されてい
る。このため、衝突回避機構342により、両レチクル
ブラインド28J,28Kの衝突が抑制され、両レチク
ルブラインド28J,28Kの各ブレードBLa,BL
sが不用意に破損されたり、変形されたりするのを回避
することができる。これにより、レチクルR上への、前
記可動レチクルブラインド28Jで規定された形状のパ
ルス紫外光の安定した供給を確保することができる。
【0111】(2) この照明光学系IOPでは、衝突
回避機構342をなす衝突板344が、可動レチクルブ
ラインド28Jと固定レチクルブラインド28Kとが互
いに接近したとき、第2部分照明光学系IOP2側の外
側下部鏡筒276の下端面308に当接する。そして、
前記第2部分照明光学系IOP2の移動を規制するよう
になっている。
【0112】このため、分離架台22と本体コラム14
とが相対移動したとき、必要に応じて衝突板344が第
2部分照明光学系IOP2に当接する。これにより、前
記両レチクルブラインド28J,28Kのさらなる接近
が所定の間隔をもって規制され、前記両レチクルブライ
ンド28J,28Kの衝突をより確実に回避することが
できる。
【0113】(3) この第2部分照明光学系IOP2
における筐体82H内には、衝突板344が外側下部鏡
筒276の下端面308に当接した後の分離架台22と
本体コラム14との相対移動を吸収する隙間Sが、外側
上部鏡筒226及び内側上部鏡筒228と、上部プレー
ト272及び内側及び外側下部鏡筒274,276との
間に設けられている。
【0114】このため、衝突板344が外側下部鏡筒2
76の下端面308に当接した後の分離架台22と本体
コラム14との相対移動は、隙間Sの存在に吸収され
る。従って、第1部分照明光学系IOP1及び第2部分
照明光学系IOP2に傾きが生じたりすることを回避す
ることができる。
【0115】(4) この露光装置本体10Aは、その
本体コラム14に作用する振動を緩衝する防振ユニット
42A〜42Dを備えている。そして、その防振ユニッ
ト42A〜42Dは、作動状態で本体コラム14と分離
架台22とを互いに離間する方向に相対移動させるよう
になっている。そして、この防振ユニット42A〜42
Dは、非作動状態では作動状態と逆に分離架台22と本
体コラム14とが接近する方向に相対移動される。この
ような構成の露光装置10において、前記(1)〜
(3)に記載した作用・効果がより顕著に発揮される。
【0116】(5) この第2部分照明光学系IOP2
における筐体82Hには、光源12から出射されるパル
ス紫外光の位置と、そのパルス紫外光の光軸と交差する
方向における断面の長手方向(XY平面内の傾き)とに
応じて、固定レチクルブラインド28Kの姿勢を調整す
る平行位置調整機構312と回転調整機構314とが設
けられている。
【0117】このため、固定レチクルブラインド28K
に到達したパルス照明光が、固定レチクルブラインド2
8Kを通過する際に、必要以上に遮られたり、変形され
たりすることがない。従って、パルス紫外光を有効に利
用することができるとともに、レチクルR面において予
想外の照度ムラを生じるのを抑制することができる。
【0118】(6) この第2部分照明光学系IOP2
における筐体82Hには、可動レチクルブラインド28
Jと固定レチクルブラインド28Kとを所定の間隔に調
整可能に保持する保持アングル278と調整ボルト28
0とからなる間隔調整機構が装備されている。
【0119】このため、パルス紫外光が両レチクルブラ
インド28J,28Kを通過した状態で、その端部がよ
り確実に所定形状に調整される。従って、レチクルR面
におけるパルス紫外光の照度分布をより正確に制御する
ことができる。
【0120】(7) この保持アングル278と調整ボ
ルト280の頭部281とは、露光装置本体10Aにお
ける防振ユニット42A〜42Dの動作時には互いに係
合する。一方、分離架台22と本体コラム14との相対
移動に伴って、可動レチクルブラインド28Jと固定レ
チクルブラインド28Kとが互いに接近したときには、
保持アングル278と調整ボルト280の頭部281と
の係合が解除されるようになっている。
【0121】このため、保持アングル278と調整ボル
ト280とが、衝突回避機構342の動作を阻害するこ
とがなく、その衝突回避機構342のスムースな動作を
確保することができる。
【0122】(8) この第2部分照明光学系IOP2
における筐体82Hには、レンズ230A〜230Dを
ほぼ重力方向に沿って配列した光源側リレーレンズ系2
8Lが収容されている。そして、その筐体82Hの一部
を構成する外側上部鏡筒226と内側上部鏡筒228と
に、それぞれ雌状螺合部242と雄状螺合部244とが
形成されている。この両螺合部242,244を螺進ま
たは螺退させることにより、可動レチクルブラインド2
8Jと光源側リレーレンズ系28Lとの相対位置を調整
するようになっている。そして、前記レンズ230A〜
230Dを保持する内側上部鏡筒228の重量の一部
を、重力に抗する力を発生させて支持する支持機構25
0が設けられている。
【0123】このため、光源側リレーレンズ系28Lが
大重量であったとしても、それほど大きな力を必要とす
ることなく、その光源側リレーレンズ系28Lを重力方
向あるいは重力に抗する方向に移動させることができ
る。従って、その光源側リレーレンズ系28Lの位置調
整を容易に行うことができる。
【0124】(9) この露光装置10は、上記(1)
〜(8)に記載したような優れた効果を有する各種構成
部材を含んで構成されている。このため、各レチクルブ
ラインド28J,28K、ひいては露光装置10の耐久
性を向上できるとともに、露光精度を向上することがで
きる。
【0125】(変更例)なお、本発明の実施形態は、以
下のように変更してもよい。 ・ 前記実施形態では、衝突板344を第1部分照明光
学系IOP1側の筐体82A上に設けた。これに対し
て、衝突板344を、第2部分照明光学系IOP2側の
例えば外側下部鏡筒276の下端面308または外周面
の下端近傍に設けて、前記筐体82Aの上面に当接する
ようにしてもよい。また、衝突板を外側下部鏡筒276
及び筐体82A上に突設し、衝突板同士を当接させた
り、それぞれ対向する筐体82A,82Hに当接するよ
うにしてもよい。
【0126】・ 前記実施形態では、衝突板344と外
側下部鏡筒276の下端面308とが当接した後の分離
架台22と本体コラム14との相対移動量を吸収するた
めの隙間Sを形成した。これに対して、第1部分照明光
学系IOP1側に、衝突板344と外側下部鏡筒276
の下端面308とが当接した後の分離架台22と本体コ
ラム14との相対移動量を吸収する機構を設けてもよ
い。
【0127】・ 前記実施形態では、固定レチクルブラ
インド28Kの姿勢を調整する平行位置調整機構312
及び回転調整機構314を設けたが、可動レチクルブラ
インド28Jの姿勢を調整する機構を設けてもよい。
【0128】・ 前記筐体82Hにアクチュエータを取
着して、光源側リレーレンズ系28Lの位置調整、固定
レチクルブラインド28Kの姿勢調整、固定レチクルブ
ラインド28Kと可動レチクルブラインド28Jとの間
隔調整等を、自動的に行うようにしてもよい。
【0129】また、露光装置全体として、次のように変
更して具体化することもできる。 ・ すなわち、前記実施形態では、光源として、KrF
エキシマレーザ光源、ArFエキシマレーザ光源あるい
はF2レーザ光源を用いるものとしたが、本発明がこれ
に限定されるものではなく、例えば波長146nmのK
r2レーザ光源、波長126nmのAr2レーザ光源等
の真空紫外光源を用いてもよい。このうちで、より短波
長のパルス紫外光を用いる場合には、解像力の一層の向
上、ひいては一層高精度な露光が可能となる。
【0130】・ また、前記実施形態では、オプティカ
ルインテグレータとしての第2フライアイレンズ系の射
出面の近傍に開口絞りとして照明系開口絞り板が配置さ
れた場合について説明したが、これに代えて開口数を連
続的に可変な虹彩絞りを配置してもよい。
【0131】・ また、前記実施形態では、オプティカ
ルインテグレータ(ホモジナイザ)としてフライアイレ
ンズを用いるものとしたが、その代わりにロッド・イン
テグレータを用いるようにしてもよい。ロッド・インテ
グレータを用いる照明光学系では、ロッド・インテグレ
ータはその射出面がレチクルRのパターン面とほぼ共役
になるように配置されるので、例えばロッド・インテグ
レータの射出面に近接して前述の可動レチクルブライン
ド28Jの可動ブレードBLaを配置する。従って、こ
の照明光学系はロッド・インテグレータを境にして2分
割され、前記実施形態と同様に、可動レチクルブライン
ドはロッド・インテグレータが配置される第1部分に設
けられ、固定ブラインドは本体コラムに固定される第2
部分に設けられる。なお、ロッド・インテグレータを用
いる照明光学系は、例えば米国特許第5,675,40
1号に開示されている。また、フライアイレンズとロッ
ド・インテグレータとを組み合わせる、あるいは2つの
ロッド・インテグレータを直列に配置してダブルオプテ
ィカルインテグレータとしてもよい。
【0132】・ また、例えば前記実施形態と同様に紫
外光を用いる露光装置であっても、投影光学系として反
射光学素子のみからなる反射系、または反射光学素子と
屈折光学素子とを有する反射屈折系(カタディオプトリ
ック系)を採用してもよい。ここで、反射屈折型の投影
光学系としては、例えば特開平8−171054号公報
(及びこれに対応する米国特許第5,668,672
号)、並びに特開平10−20195号公報(及びこれ
に対応する米国特許第5,835,275号)などに開
示される、反射光学素子としてビームスプリッタと凹面
鏡とを有する反射屈折系、または特開平8−33469
5号公報(及びこれに対応する米国特許第5,689,
377号)、並びに特開平10−3039号公報などに
開示される。反射光学素子としてビームスプリッタを用
いずに凹面鏡などを有する反射屈折系を用いることがで
きる。
【0133】・ この他、特開平10−104513号
公報(及ぴ米国特許第5,488,229号)に開示さ
れる、複数の屈折光学素子と2枚のミラー(凹面鏡であ
る主鏡と、屈折素子又は平行平面板の入射面と反対側に
反射面が形成される裏面鏡である副鏡)とを同一軸上に
配置し、その複数の屈折光学素子によって形成されるレ
チクルパターンの中間像を、主鏡と副鏡とによってウエ
ハ上に再結像させる反射屈折系を用いてもよい。この反
射屈折系では、複数の屈折光学素子に続けて主鏡と副鏡
とが配置され、照明光が主鏡の一部を通って副鏡、主鏡
の順に反射され、さらに副鏡の一部を通ってウエハ上に
達することになる。
【0134】・ また、反射屈折型の投影光学系として
は、例えば円形イメージフィールドを有し、かつ物体面
側、及び像面側が共にテレセントリックであるととも
に、その投影倍率が1/4倍又は1/5倍となる縮小系
を用いてもよい。また、この反射屈折型の投影光学系を
備えた走査型露光装置の場合、照明光の照射領域が投影
光学系の視野内でその光軸をほぼ中心とし、かつレチク
ル又はウエハの走査方向とほぼ直交する方向に沿つて延
びる矩形スリット状に規定されるタイプであってもよ
い。かかる反射屈折型の投影光学系を備えた走杏型露光
装置によれば、例えば波長157nmのF2レーザ光を
露光用照明光として用いても100nmL/Sパターン
程度の微細パターンをウエハ上に高精度に転写すること
が可能である。
【0135】・ また、真空紫外光としてArFエキシ
マレーザ光やF2レーザ光などが用いられるが、DFB
半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外
域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウ
ム(又はエルビウムとイットリビウムの両方)がドープ
されたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用
いて紫外光に波長変換した高調波を用いてもよい。
【0136】例えば、単一波長レーザの発振波長を1.
51〜1.59μmの範囲内とすると、発生波長が18
9〜199nmの範囲内である8倍高調波、又は発生波
長が151〜159nmの範囲内である10倍高調波が
出力される。特に発振波長を1.544〜1.553μ
mの範囲内とすると、発生波長が193〜194nmの
範囲内の8倍高調波、即ちArFエキシマレーザ光とほ
ぼ同一波長となる紫外光が得られ、発振波長を1.57
〜1.58μmの範囲内とすると、発生波長が157〜
158nmの範囲内の10倍高調波、即ちF2レーザ光
とほぼ同一波長となる紫外光が得られる。
【0137】・ また、発振波長を1.03〜1.12
μmの範囲内とすると、発生波長が147〜160nm
の範囲内である7倍高調波が出力され、特に発振波長を
1.099〜1.106μmの範囲内とすると、発生波
長が157〜158μmの範囲内の7倍高調波、即ちF
2レーザ光とほぼ同一波長となる紫外光が得られる。こ
の場合、単一波長発振レーザとしては例えばイットリビ
ウム・ドープ・ファイバーレーザを用いることができ
る。
【0138】・ また、半導体素子などのマイクロデバ
イスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露
光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル
またはマスクを製造するために、ガラス基板またはシリ
コンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも
本発明を適用できる。ここで、DUV(遠紫外)光やV
UV(真空紫外)光などを用いる露光装置では一般的に
透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては石英
ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、蛍石、フッ
化マグネシウム、または水晶などが用いられる。また、
プロキシミティ方式のX線露光装置、または電子線露光
装置などでは透過型マスク(ステンシルマスク、メンブ
レンマスク)が用いられ、マスク基板としてはシリコン
ウエハなどが用いられる。
【0139】・ 勿論、半導体素子の製造に用いられる
露光装置だけでなく、液晶表示素子などを含むディスプ
レイの製造に用いられる、デバイスパターンをガラスブ
レート上に転写する露光装置、薄膜磁気ヘッドの製造に
用いられる、デバイスパターンをセラミックウエハ上に
転写する露光装置、及び撮像素子(CCDなど)の製造
に用いられる露光装置などにも本発明を適用することが
できる。
【0140】・ なお、前記実施形態では、本発明が、
スキャニング・ステッパに適用された場合について説明
したが、マスクと基板とを静止した状態でマスクのパタ
ーンを基板に転写するとともに、基板を順次ステップ移
動させるステップ・アンド・リピ―ト方式の縮小投影露
光装置や、投影光学系を用いることなくマスクと基板と
を近接配置あるいは密着させてマスクのパターンを基板
に転写するプロキシミティ露光装置あるいはコンタクト
露光装置にも、本発明は好適に適用できるものである。
【0141】・ また、半導体デバイスは、デバイスの
機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基
づいたレチクルを製作するステップ、シリコン材料から
ウエハを製作するステップ、前述した実施形態の露光装
置によりレチクルのパターンをウエハに転写するステッ
プ、デバイス組み立てステップ(ダイシングエ程、ボン
ディングエ程、パッケージエ程を含む)、検査ステップ
等を経て製造される。
【0142】
【発明の効果】以上詳述したように、本願請求項1に記
載の発明によれば、両形状規定部材が不用意に破損され
たりや変形されたりすることがなく、レチクル上へ照明
光を所定形状で供給することを確保することができる。
【0143】また、本願請求項2に記載の発明によれ
ば、前記請求項1に記載の発明の効果に加えて、第1形
状規定部材と第2形状規定部材との接近が所定の間隔を
もって規制され、前記両形状規定部材の衝突をより確実
に回避することができる。
【0144】また、本願請求項3に記載の発明によれ
ば、前記請求項2に記載の発明の効果に加えて、第1部
分照明光学系と第2部分照明光学系とが接近する方向に
相対移動されたとき、第1部分照明光学系及び第2部分
照明光学系に傾きが生じたりするのを抑制することがで
きる。
【0145】また、本願請求項4に記載の発明によれ
ば、前記請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載
の発明の効果がより顕著に発揮される。また、本願請求
項5に記載の発明によれば、前記請求項1〜請求項4の
うちいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、エネル
ギビームを有効に利用することができるとともに、マス
ク面において照度ムラを生じるのを抑制することができ
る。
【0146】また、本願請求項6に記載の発明によれ
ば、前記請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載
の発明の効果に加えて、マスク面におけるエネルギビー
ムの照度分布をより正確に制御することができる。
【0147】また、本願請求項7に記載の発明によれ
ば、前記請求項6に記載の発明の効果に加えて、衝突回
避機構の動作時に、その衝突回避機構のスムースな動作
を確保することができる。
【0148】また、本願請求項8に記載の発明によれ
ば、前記請求項1〜請求項7のうちいずれか一項に記載
の発明の効果に加えて、そのエネルギビーム側光学系が
大重量であり、重力方向に沿って配列される光学系であ
ったとしても、重力方向における位置調整を容易に行う
ことができる。
【0149】この本願請求項9に記載の発明では、マス
ク上の所定のパターンを基板上に転写する露光装置にお
いて、前記請求項1〜請求項8のうちいずれか一項に記
載の発明の効果を実現することができる。従って、露光
装置の耐久性を向上できるとともに、露光精度を向上す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 露光装置の一実施形態の全体構成を概略的に
示す側面図。
【図2】 両レチクルブラインド周辺の詳細構成を示す
断面図。
【図3】 光源側第2リレーレンズ系周辺の詳細構成を
示す断面図。
【図4】 図3の要部拡大断面図。
【図5】 回転調整機構及び平行位置調整機構を示す部
分拡大側面図。
【図6】 図3のA矢視外観図。
【図7】 位置計測装置を示す部分斜視図。
【符号の説明】
10…露光装置、10A…第2本体部としての露光装置
本体、12…エネルギビーム源としての光源、22…第
1本体部としての分離架台、28J…光学素子及び第1
形状規定部材としての可動レチクルブラインド、28K
…光学素子及び第2形状規定部材としての固定レチクル
ブラインド、28L…光学素子としての光源側リレーレ
ンズ系、42A〜42D…緩衝機構としての防振ユニッ
ト、242…光学系移動機構の一部を構成する雌状螺合
部、244…光学系移動機構の一部を構成する雄状螺合
部、230A〜230D…光学素子としてのレンズ、2
50…支持部材、278…間隔調整機構の一部をなす係
合部材としての保持アングル、280…間隔調整機構の
一部をなす係止部材としての調整ボルト、312…姿勢
調整機構の一部をなす平行位置調整機構、314…姿勢
調整機構の一部をなす回転調整機構、342…衝突回避
機構、344…移動規制機構としての衝突板、IOP…
照明光学系、IOP1…第1部分照明光学系、IOP2
…第2部分照明光学系、R…マスクとしてのレチクル、
S…移動吸収機構としての隙間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H097 AB09 CA13 LA10 5F046 AA22 AA23 BA05 CA04 CB05 CB08 CB13 CB20 CB23 DA01 DA02 DA09 DB01 DB10 DB14 DC02 DC14

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光学素子のうち、一部の光学素子
    を含む第1部分照明光学系と、前記複数の光学素子のう
    ち、他の一部の光学素子を含む第2部分照明光学系とを
    備え、エネルギービーム源から出射されたエネルギビー
    ムにより所定のパターンが形成されたマスクを照明する
    照明光学系と、前記第1部分照明光学系を保持する第1
    本体部と、前記第1部分照明光学系から切離して前記第
    2部分照明光学系を保持する第2本体部とを備えた照明
    光学装置において、 前記第1部分照明光学系と前記第2部分照明光学系との
    間に配置され、前記第1部分照明光学系を通過した前記
    エネルギービームの形状を規定する形状規定機構を有
    し、前記形状規定機構は、前記第1本体部に取付けられ
    る第1形状規定部材と、前記第1形状規定部材に対向す
    るとともに前記エネルギビームの光軸方向に離間して配
    置される第2形状規定部材と、前記第1本体部と前記第
    2本体部とが互いに相対移動したとき、前記第1形状規
    定部材と前記第2形状規定部材との衝突を回避する衝突
    回避機構とを備えたことを特徴とする照明光学装置。
  2. 【請求項2】 前記衝突回避機構は、前記第1部分照明
    光学系と前記第2部分照明光学系との間に介在され、前
    記第1本体部と前記第2本体部との相対移動により前記
    第1形状規定部材と前記第2形状規定部材とが互いに接
    近したとき、前記第1部分照明光学系及び第2部分照明
    光学系の少なくとも一方に当接して、前記第1部分照明
    光学系及び第2部分照明光学系の少なくとも一方の移動
    を規制する移動規制機構を含むことを特徴とする請求項
    1に記載の照明光学装置。
  3. 【請求項3】 前記衝突回避機構は、前記第1部分照明
    光学系及び第2部分照明光学系の少なくとも一方と前記
    移動規制機構とが当接した後の前記第1本体部と前記第
    2本体部との相対移動量を吸収する移動吸収機構を有す
    ることを特徴とする請求項2に記載の照明光学装置。
  4. 【請求項4】 前記第2本体部は、その第2本体部に作
    用する振動を緩衝する緩衝機構を備え、その緩衝機構は
    作動状態で前記第2本体部と前記第1本体部とを互いに
    離間する方向に相対移動させるものであることを特徴と
    する請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の照
    明光学装置。
  5. 【請求項5】 前記照明光学系は、前記エネルギビーム
    源から出射されるエネルギービームの位置と、そのエネ
    ルギビームの光軸と交差する方向における断面の長手方
    向との少なくとも一方に応じて、前記第1形状規定部材
    及び第2形状規定部材の少なくとも一方の姿勢を調整す
    る姿勢調整機構を備えたことを特徴とする請求項1〜請
    求項4のうちいずれか一項に記載の照明光学装置。
  6. 【請求項6】 前記照明光学系は、前記第1形状規定部
    材と第2形状規定部材とを所定の間隔に調整可能に保持
    する間隔調整機構を備えたことを特徴とする請求項1〜
    請求項5のうちいずれか一項に記載の照明光学装置。
  7. 【請求項7】 前記間隔調整機構は、前記第1部分照明
    光学系または第2部分照明光学系に設けられた一対の係
    止部材と係合部材とからなり、それらの係止部材と係合
    部材とは、少なくとも緩衝機構の動作時には互いに係合
    するとともに、前記第1本体部と前記第2本体部との相
    対移動に伴って前記第1形状規定部材と第2形状規定部
    材とが互いに接近したときには前記係止部材と係合部材
    との係合が解除されるようにしたことを特徴とする請求
    項6に記載の照明光学装置。
  8. 【請求項8】 前記第2部分照明光学系を構成する複数
    の光学素子のうちほぼ重力方向に沿って配列される一部
    の光学素子を有し、前記一部の光学素子及び前記第1形
    状規定部材を備える光学ユニットと、該光学ユニットを
    重力方向に移動させる移動機構と、前記光学ユニットを
    重力に抗する力で支持する支持機構とを設けたことを特
    徴とする請求項1〜請求項7のうちいずれか一項に記載
    の露光装置。
  9. 【請求項9】 マスク上の所定のパターンを基板上に転
    写する露光装置において、 前記請求項1〜請求項8のうちいずれか一項に記載の照
    明光学装置を備え、その照明光学装置の一部をなす第2
    本体部が露光装置本体からなることを特徴とする露光装
    置。
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