JP2002203369A - 光ディスク、その再生方法、再生装置および記録装置 - Google Patents

光ディスク、その再生方法、再生装置および記録装置

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JP2002203369A
JP2002203369A JP2001291568A JP2001291568A JP2002203369A JP 2002203369 A JP2002203369 A JP 2002203369A JP 2001291568 A JP2001291568 A JP 2001291568A JP 2001291568 A JP2001291568 A JP 2001291568A JP 2002203369 A JP2002203369 A JP 2002203369A
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Mamoru Shoji
衛 東海林
Atsushi Nakamura
敦史 中村
Takashi Ishida
隆 石田
Hiromichi Ishibashi
広通 石橋
Seijun Miyashita
晴旬 宮下
Hisashi Chiga
久司 千賀
Rie Takahashi
里枝 高橋
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デジタル著作物が記録された光ディスクの不
正コピーを防止可能な光ディスク、その再生方法、再生
装置及び記録装置を提供する。 【解決手段】 光ディスク10は制御情報が記録される
コントロール領域12、主デジタル情報が記録されるデ
ータ領域14、主デジタル情報に固有の情報である副デ
ジタル情報が記録される識別領域13を有する。識別領
域13において、局所的に位相変調されたクロックタイ
ミングでピット列が副デジタル情報として記録される。
副デジタル情報としてディスクの識別情報が記録された
場合、光ディスク10の再生時に、記録装置に記憶され
ている鍵情報と、識別領域13においてジッタ値の変動
から検出した識別情報(副デジタル情報)とを比較し、
相関がある場合にそのディスクが正規のディスクである
と判定し再生を許可する。これにより不正コピーを防止
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、収束された光ビー
ムを記録媒体上に照射し、記録媒体からの反射光を検知
して情報を再生する光学式記録媒体(光記録媒体)に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】DVD(Digital Versat
ile/Video Disc)に代表される光ディス
クは、AV(Audio Video)データやコンピ
ュータデータ等の大容量のデジタルデータを記録する媒
体として広く普及している。例えば、2時間以上の高品
質な動画がDVD―ROMに記録され、販売されてい
る。
【0003】このようなデジタル著作物の健全な流通を
確保するためには、記録媒体上のデジタル著作物が不正
に他の記録媒体にコピーされることを防止する技術が必
要とされる。
【0004】不正コピーを防止する従来の技術として、
コンテンツ暗号と呼ばれる方式がある(日経エレクトロ
ニクス1996.11.18 P.13-14参照)。図33はDVDの
一般的な記録領域を示す。同図に示すようにDVD20
はコンテンツが格納されるユーザがアクセス可能な情報
領域20aと、ユーザーがアクセスできない制御情報領
域20bとを有する。従来の方式では、映画等の圧縮化
されたデジタルコンテンツを3階層の秘密鍵(タイトル
鍵、ディスク鍵、マスター鍵)を用いて暗号化した後
に、その暗号化コンテンツをユーザがアクセス可能な情
報領域20aに記録しておくというものである。そして
それら暗号鍵の中で最も重要なマスター鍵についてはラ
イセンスを受けた正規のDVD機器メーカーにだけ通知
しておき、個々のDVD毎及びタイトルごとに必要とさ
れるディスク鍵及びタイトル鍵については、マスター鍵
に基づいて暗号化した後に、ユーザーがアクセスできな
い制御情報領域(リードイン領域)20bに格納してお
くというものである。
【0005】これによって、ライセンスを受けていない
不正なDVD再生装置による暗号化コンテンツの復号は
不可能となるので、暗号化されていない状態のデジタル
著作物が記録されたDVDを大量に製造し販売する等の
不正行為が防止される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来技術は、いわゆる海賊版の発生を防止すること
ができない。つまり、制御情報領域も含めたDVDの全
記憶領域の内容がそのまま他のDVDにデッドコピーさ
れてしまった場合には、正規のDVDと同様に、ライセ
ンスを受けたDVD機器によって暗号化コンテンツが読
み出され、復号されてしまう。
【0007】デッドコピーの方法の一例について図13
を用いて説明する。図13において、コピー元の光ディ
スク20とコピー先の光ディスク20'のスピンドルモ
ータの回転を完全同期させ、再生ヘッド2003を介し
て、光ディスク20上のデータを再生する。再生信号は
再生アンプ2004で増幅され、2値化回路2005で
2値化されて、PLL(Phase Locked Loop)回路20
06に入力される。PLL回路2006では入力信号を
基にクロック信号2010を生成する。フリップフロッ
プ2007で、クロック信号2010のタイミングによ
り、2値化回路2005の出力信号を同期化して出力
し、光変調器2008に入力する。光変調器2008で
は入力信号から光変調信号を生成し、記録ヘッド200
9を介して光ディスク20'に記録する。
【0008】このようにして、ユーザがアクセスできな
い領域20bも含めた光ディスクの全領域が他の光ディ
スクにそっくりコピーされた場合には、正規の光ディス
クとの区別が付かないため、コンテンツが復号されてし
まうという課題があった。
【0009】これでは、被暗号化コンテンツが格納され
たDVDの不正な製造を防止することはできても、暗号
化コンテンツが格納されたDVDをそっくりそのまま不
正にコピーするという不正行為を防止することはできな
い。このような海賊版が安価に市場に出回ることとなれ
ば、そのコンテンツの著作権は侵害されてしまう。
【0010】そこで、本発明はかかる問題点に鑑みてな
されたものであり、デジタル著作物が記録された光ディ
スクがそっくりそのまま不正コピーされることを防止す
ることが可能な光ディスク、その記録再生装置及び記録
再生方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光ディスク
は、光学的に読み取り可能な記録マークによって記録さ
れた主デジタル情報と、記録マークの位置または形状を
微少量だけ変位させることによって重畳記録された副デ
ジタル情報を有する光ディスクであって、主デジタル情
報によって記録された一つのコンテンツに対して、同一
副デジタル情報を格納する複数の領域が設けられてい
る。
【0012】本発明に係る別の光ディスクは、光学的に
読み取り可能な記録マークによって記録された主デジタ
ル情報と、記録マークの位置または形状を微少量だけ変
位させることによって重畳記録された副デジタル情報を
有する光ディスクであって、主デジタル情報によって記
録された一つのコンテンツに対して、異なる副デジタル
情報を格納する複数の領域が設けられている。
【0013】上記の光ディスクにおいて、主デジタル情
報によって記録された異なるコンテンツに対して、異な
る副デジタル情報が設けられてもよい。
【0014】また、上記の光ディスクにおいて、副デジ
タル情報は、主デジタル情報によりコンテンツが記録さ
れたデータ領域とは異なる領域に形成されてもよい。
【0015】本発明に係るさらに別の光ディスクは、光
学的に読み取り可能な記録マークによって主デジタル情
報が記録された光ディスクに、前記記録マークの位置ま
たは形状を微少量だけ変位させることによって副デジタ
ル情報が重畳記録された光ディスクであって、副デジタ
ル情報が、主デジタル情報によりコンテンツが記録され
たデータ領域及び制御情報が記録されたコントロール領
域とは異なる領域に形成されている。
【0016】本発明に係る光ディスクの再生方法は、光
学的に読み取り可能な記録マークによって主デジタル情
報が記録された光ディスクに、前記記録マークのトラッ
ク方向の位置または形状を微少量だけ変位させることに
よって副デジタル情報が重畳記録された光ディスクの再
生方法において、前記副デジタル情報を基にパターンを
構成し、前記パターンを所定の鍵情報と比較し、相関が
認められない場合に、前記主デジタル情報によって記録
されたコンテンツの再生を制限する。
【0017】本発明に係るさらに別の光ディスクは光学
的に読み取り可能な記録マークによって主デジタル情報
が記録された光ディスクであり、記録マークのエッジ位
置は、トラック方向に微少量だけ変位させる位相変調に
よって副デジタル情報が記録されており、主デジタル情
報だけを記録する場合における記録マークのエッジ位置
に対して一定の前記微少量だけ位相を進めた位置及び遅
らせた位置のいずれかに形成され、副デジタル情報を抽
出するために必要な副デジタル情報管理情報が予め記録
されている。
【0018】本発明に係る別の光ディスク再生装置は、
光学的に読み取り可能な記録マークによって主デジタル
情報が記録され、記録マークのエッジ位置は、トラック
方向に微少量だけ変位させる位相変調によって副デジタ
ル情報が記録されており、主デジタル情報だけを記録す
る場合における記録マークのエッジ位置に対して一定の
前記微少量だけ位相を進めた位置及び遅らせた位置のい
ずれかに形成され、副デジタル情報を抽出するために必
要な副デジタル情報管理情報が予め記録されている光デ
ィスクから主デジタル情報を再生する再生手段と、副デ
ジタル情報を抽出する副デジタル情報抽出手段を備え
る。
【0019】本発明に係る光ディスク記録装置は、光学
的に読み取り可能な記録マークを形成することによって
主デジタル情報を記録する装置であって、記録マークの
エッジ位置をトラック方向に微少量だけ変位させる位相
変調によって、副デジタル情報を記録する副デジタル情
報記録手段を備える。副デジタル情報記録手段は、副デ
ジタル情報に基づいて、主デジタル情報に対応する記録
マークのエッジ位置を、一定の前記微少量だけ位相を進
めた位置及び遅らせた位置のいずれかに形成し、副デジ
タル情報を抽出するために必要な副デジタル情報管理情
報を光ディスク上に記録する手段を備える。
【0020】本発明に係るさらに別の光ディスクは、光
学的に読み取り可能な記録マークによって主デジタル情
報が記録された光ディスクであって、記録マークの位置
または形状を微少量だけ変化させることによって副デジ
タル情報が記録されており、主デジタル情報が副デジタ
ル情報により暗号化されている。
【0021】本発明に係るさらに別の光ディスク記録装
置は、光学的に読み取り可能な記録マークを形成するこ
とによって主デジタル情報を記録する装置であって、記
録マークの位置または形状を微少量だけ変化させること
により副デジタル情報を記録する副デジタル情報記録手
段と、副デジタル情報に基づいて主デジタル情報を暗号
化する主デジタル情報暗号化手段とを備える。
【0022】本発明に係るさらに別の光ディスク再生装
置は、光ディスクに形成された記録マークを検出するこ
とによって主デジタル情報を再生する装置であって、検
出した記録マークの列に対応するチャネル信号から副デ
ジタル情報を抽出する副デジタル情報抽出手段と、前記
副デジタル情報抽出手段が抽出した副デジタル情報に基
づいて、暗号化された主デジタル情報を復号する主デジ
タル情報復号手段とを備える。
【0023】
【発明の実施の形態】以下添付の図面を参照して、本発
明に係る光ディスク及び光ディスクの記録再生方法の実
施の形態を詳細に説明する。
【0024】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における光ディスクの構成図である。図1に示すよ
うに、光ディスク10は、制御情報等が記録されている
コントロール領域12と、識別領域13と、コンテンツ
が記録されるデータ領域14とを有する。
【0025】識別領域13では、局所的に基準クロック
を位相変調したクロックのタイミングでピット列が記録
されている。そのように位相変調して記録されたピット
列は再生時にジッタの大きい部分として検出される。識
別領域13では、このようなジッタの大きい部分と通常
ジッタの部分とを組合わせることにより生じる大小のジ
ッタの時間的な並びに、ディスクの識別情報を重畳させ
ている。
【0026】なお、クロックの位相変調の有無に関わら
ず、ピット列のパターンが有する通常の情報を「主デジ
タル情報」と、位相変調されたピットと位相変調されて
いないピットとの再生性能の差を利用して得られる情報
を「副デジタル情報」という。本実施の形態では副デジ
タル情報はディスクの識別情報であるが、その他の情報
であっても良い。
【0027】図2は識別領域13の拡大図である。図2
に示すように、トラックTr上に、基準クロックタイミ
ングで記録された領域R2、R4、位相変調されたクロ
ックタイミングで記録された領域R1、R3、R5が存
在する。再生時には領域R1、R3、R5において大き
なジッタが検出される。
【0028】なお、各領域R1〜R5の長さは、セクタ
を単位とし、1つ以上のセクタの長さと等しくなるよう
にしても良い。また、誤り訂正ブロックまたはトラック
を単位とし、1つ以上の誤り訂正ブロックまたはトラッ
クの長さと等しくなるようにしても良い。または、これ
らに限らず再生装置がジッタの大小を検出するのに必要
な所定の長さ以上であれば任意の長さを単位としても良
い。
【0029】位相変調されたクロックタイミングで記録
された一つの領域を長くすることにより、領域中に傷等
があっても識別情報を正しく再生することができる。同
様に基準クロックタイミングで記録された一つの領域を
長くすることにより、領域中に傷等があっても、識別情
報が記録された領域との誤検出の危険を低減することが
できる。
【0030】なお、領域R1、R3、R5において、全
てのピットが位相変調したクロックのタイミングで記録
されていても良いし、一部のピットだけが位相変調した
クロックのタイミングで記録されていても良い。位相変
調したクロックのタイミングで記録されたピットの一例
として、3T信号を記録した場合を図3に示す。
【0031】図3において、ピット31〜35は3T信
号を表すピットであり、縦線はクロックタイミングを表
す。クロックの周期はTである。ピット31は基準クロ
ックタイミングで記録された場合のピットである。ピッ
ト32は、ピットの両エッジともに、時間軸に対して前
方に位相変調されたクロックタイミングで記録された場
合のピットである。ピット33は、ピットの両エッジと
もに、時間軸に対して後方に位相変調されたクロックタ
イミングで記録された場合のピットである。ピット34
は、ピットの始端エッジが、時間軸に対して前方に位相
変調されたクロックタイミングで記録され、ピットの終
端エッジが、時間軸に対して後方に位相変調されたクロ
ックタイミングで記録された場合のピットである。ピッ
ト35は、ピットの始端エッジが、時間軸に対して後方
に位相変調されたクロックタイミングで記録され、ピッ
トの終端エッジが、時間軸に対して前方に位相変調され
たクロックタイミングで記録された場合のピットであ
る。
【0032】上記以外にも、片方のエッジのみが位相変
調されたクロックタイミングで記録されても良い。この
ように部分的に位相変調されたクロックで記録すること
により、領域R1、R3、R5ではジッタが増大し、領
域毎のジッタ値の大小に対応させてディスクの識別情報
を付加することができる。実際に加えられる位相誤差
は、再生信号のエラーを増加させることなく、しかも十
分な検出感度が得られるように設定されることが望まし
い。これら2つの条件を満たす量としては1クロック周
期の1/8から1/4程度が適当であると考えられる。
【0033】このように識別領域13では局所的にジッ
タの大きい領域が存在し、他の領域に比べて、記録され
ている情報を正しく再生できなくなる危険性が高い。そ
こで本実施の形態のように識別領域13を、ディスクが
正規ディスクかどうかを判定するための専用領域とす
る。すなわち、識別領域13をコントロール領域12及
びデータ領域14と別に設けることにより、コントロー
ル領域12に記録されているディスクの再生のために必
要な情報や、データ領域14に記録されているコンテン
ツを正しく再生することができる。
【0034】また、識別領域13を専用領域とすること
により、専用領域13の主デジタル情報をディスク製造
者が任意に設計することができ、例えば主デジタル情報
にもディスクの識別情報を入れることができる。主デジ
タル情報中の識別情報と副デジタル情報中の識別情報と
を組合わせることにより、不正コピーを行う際には両方
の情報を正確にコピーする必要が生じ、不正ディスクの
作成をより困難にすることができる。
【0035】識別領域13の主デジタル情報に特別な情
報を持たせる必要がない場合には、例えば最短マーク等
のジッタの大きいピット及びピット間隔を含まないパタ
ーンを記録するようにしても良い。これにより、クロッ
クの位相変調を行わない領域でのジッタを低くすること
ができ、クロックの位相変調を行わない領域と、クロッ
クの位相変調を行う領域との間のダイナミックレンジが
拡大し、光ディスクや再生ヘッドの汚れ等により、ジッ
タが全体的に劣化したときでも、誤検出を低減すること
ができる。なお前記効果は任意のパターンにおいて、最
短マーク等のジッタの大きいピット形成の際にクロック
の位相変調を行わないことによっても実現できる。
【0036】同様に識別領域13の主デジタル情報に特
別な情報を持たせる必要がない場合には、例えば同期引
き込みに使用するパターンを多く含むパターンにしても
良い。これによりPLLの同期引き込みが外れるまでの
マージンが拡大し、クロックの位相変調を行う領域が増
えて、正確に副情報を検出することができる。
【0037】なお本実施の形態では識別領域13はディ
スク識別を行うための専用領域であるが、コントロール
領域12やデータ領域14に同一の主デジタル情報が繰
り返し記録されている場合や、誤り訂正等によりジッタ
が増加しても主デジタル情報を正しく再生できる場合に
は、識別領域13を、コントロール領域12やデータ領
域14に重ねて設けても良いし、識別領域13の一部分
がコントロール領域12やデータ領域14に重なってい
ても良い。これにより、データ領域14の容量を増加さ
せることができる。
【0038】識別領域13が、専用領域にあるのか、も
しくはコントロール領域12内にあるのか、もしくはデ
ータ領域14内にあるのか、もしくは一部分がコントロ
ール領域12やデータ領域14と重なっているのか等
の、識別領域13の存在する場所の情報により、光ディ
スク10が正規のディスクかどうかを判定しても良い。
例えば、正規ディスクでは識別領域13の一部分がコン
トロール領域12に重なっている場合に、あるディスク
を再生したときにコントロール領域12から副情報が検
出されなければ、正規ディスクではないと判断すること
ができる。
【0039】なお正規ディスクにおける識別領域の場所
情報は、光ディスク10の所定の場所に記録されていて
も良いし、再生装置に記憶されていても良いし、課金シ
ステム等によってネットワーク等の外部から入手しても
良いし、情報の記録されたICカードを再生装置に装着
することにより入手しても良い。
【0040】課金システムにより入手する場合には再生
装置固有情報と組み合わせて入手する方法にしても良
い。再生装置固有情報と組み合わせることにより、一つ
の光ディスクが異なる再生装置で再生される際に、それ
ぞれの再生装置から課金することができる。
【0041】場所情報がディスクの所定の場所にある場
合、場所情報は複数の場所にあっても良い。複数の場所
にあることにより、より確実に場所情報を入手すること
ができる。さらに場所情報自身も副デジタル情報として
記録されていてもよい。
【0042】図4は、識別領域13に副情報として記録
されている識別情報を検出し、正規のディスクであるか
どうかを判定する再生装置のブロック図である。図4に
示すように、再生装置は、再生ヘッド401、再生アン
プ402、2値化回路403、PLL回路404、位相
比較器406、振幅検出器408、ローパスフィルタ
(LPF)409、電圧制御型発振回路(VCO)41
0、フリップフロップ411、パターン比較器418及
びデジタル信号処理部420を有する。以下、その判定
手順を説明する。
【0043】まず再生ヘッド401が、前述したような
場所情報に従って光ディスク10の識別領域13を再生
する。再生信号は再生アンプ402で増幅され、2値化
回路403で2値化されて、信号405がPLL回路4
04に入力される。PLL回路404では信号405を
基にクロック信号414を生成する。このクロック信号
414のタイミングにより、フリップフロップ411に
おいて信号405を同期化し、得られた再生信号412
がデジタル信号処理部420に入力される。
【0044】またPLL回路404において、位相比較
器406は、VCO410より出力される再生クロック
信号414と信号405とを位相比較し、信号407を
出力する。LPF409は信号407を帯域制限して信
号416を生成する。VCO410は、信号416に応
じて再生クロック信号414を生成する。
【0045】ここで信号405の変動がPLL回路40
4の追従動作帯域を越えていれば、クロック信号414
は変動に追従せず、PLL回路404は本来のクロック
からずれようとしないため、部分的に位相変調をかけた
領域R1、R3、R5において、信号407に、クロッ
クと信号エッジとの間の位相誤差であるジッタが発生す
る。
【0046】振幅検出器408は、例えば信号407を
整流し、平滑化し、2値化することにより信号413を
出力し、信号413のパターンにより、識別情報を認識
することができる。
【0047】図5は、図2に示す各領域R1〜R5の再
生時の各信号のタイミングチャートである。図5(a)
は図2に示す各領域R1〜R5を示し、図5(b)はそ
れらの領域の再生時における信号407を、図5(c)
は信号416を、図5(d)は信号413をそれぞれ示
す。
【0048】続いてパターン比較器418において、信
号413のパターンと鍵情報417のパターンとが比較
され、比較判定結果である信号419がデジタル信号処
理部420に入力される。なお鍵情報417については
後述する。デジタル信号処理部420では信号412の
エラー訂正や復調等が行われ、ここで信号413と鍵情
報417のパターンが一致していればデジタル信号処理
部420から通常の再生信号421が出力されるが、パ
ターンが一致していなければ、信号419により再生の
制限がかけられる。なお再生の制限については、全く再
生できなくしても良いし、転送レートを落として画質を
劣化させても良いし、断続的な再生にしても良い。
【0049】また図3におけるピット32のような時間
軸に対する前方への位相変調と、ピト33のような時間
軸に対する後方への位相変調を均等に発生させることに
より、位相誤差の平均値が0となり、PLLの位相変調
記録によるエッジに対してより追従しにくくすることが
できる。
【0050】一方、通常の情報の再生については、上述
したように再生クロックが、位相変調による再生信号の
変動に追従しないため、2値化回路403から出力され
る信号405をフリップフロップ411でラッチすれば
ジッタが除去された再生信号を出力することができる。
同様に図13に示された装置を用いてディスクを違法コ
ピーする場合も、フリップフロップ2007で同期化し
た際に、識別情報のもとになるジッタが除去され、識別
情報が欠落してしまうため、不正ディスクかどうかを判
断することができる。
【0051】次に鍵情報417について説明する。ディ
スクが不正コピーされているかどうかを判断する方法と
しては、例えば光ディスク媒体作成時において、識別領
域13に、上述したクロックの位相変調によって記録さ
れた識別情報と一義的な関係にある鍵情報を通常の2値
情報としてディスクに記録しておき、再生時にジッタ値
の変動により検出した識別情報と鍵情報とを比較し、相
関がある場合のみ正規のディスクであると判定する。
【0052】具体的には、鍵情報417が“1010
1”というパターンの場合、光ディスク10の識別領域
13を再生して、振幅検出器408から出力される信号
413において、Hレベルを1、Lレベルを0とし、1
から始まるパターンが“10101”となれば、鍵情報
と識別情報が一致するので、光ディスク10は正規ディ
スクであると判定できる。
【0053】なお正規ディスクにおける鍵情報は、光デ
ィスク10の所定の場所に記録されていても良いし、再
生装置に記憶されていても良いし、課金システム等によ
ってネットワーク等の外部から入手しても良いし、情報
の記録されたICカードを再生装置に装着することによ
り入手しても良い。
【0054】なお課金システムにより入手する場合には
再生装置固有情報と組み合わせた入手方法にしても良
い。再生装置固有情報と組み合わせることにより、一つ
の光ディスクが異なる再生装置で再生される際に、それ
ぞれの再生装置から課金することができる。
【0055】なお鍵情報がディスクの所定の場所にある
場合に、前記鍵情報は複数の場所にあっても良い。複数
の場所にあることにより、より確実に鍵情報を入手する
ことができる。さらに鍵情報自身も副デジタル情報とし
て記録されていてもよい。
【0056】本実施の形態では特定領域に位相変調され
たクロックタイミングで記録することによって、基準ク
ロックタイミングで記録したその他の領域との間にジッ
タ差が発生するようにし、各領域毎のジッタの大小の時
間的な並びに情報を持たせることにより識別情報となる
パターンを構成しているが、位相変調されたクロックタ
イミングでの記録を利用して識別情報を構成するのであ
れば、パターンの長さや構成の仕方はこれに限らなくと
も良い。例えば識別情報はジッタの大きい部分が1箇所
あるだけの簡単なパターンでも良いし、逆にパターンの
先頭に識別情報であることを示す特定のパターンを有
し、残りはダミーパターンとしても良い。
【0057】なお本実施の形態では図4に示すような再
生装置を用いて、再生ディスクが正規ディスクであるか
どうかを判定しているが、位相変調されたクロックタイ
ミングで記録された領域と、基準クロックタイミングで
記録したその他の領域との間のジッタ差を検出してパタ
ーンを抽出し、前記パターンを鍵情報と比較し、比較結
果を基に正規ディスクかどうかを判定するのであれば再
生装置は異なる構成であっても良い。
【0058】例えば、個々のマークについて位相変調さ
れたクロックタイミングで記録されていることを認識で
きるのであれば、ある領域中にそのようなマークが出現
する個数をカウントし、カウント数がある閾値を越えて
いれば“1”と判断し、越えていなければ“0”と判断
しても良い。またこのときに特定のゲートを設け、前記
ゲートがHレベルにあるときに、位相変調されたクロッ
クタイミングで記録されたマークが出現する個数をカウ
ントしても良い。
【0059】また個々のマークの前後エッジについて位
相変調されたクロックタイミングで記録されていること
を認識できるのであれば、ある領域中にそのようなエッ
ジが出現する個数をカウントし、カウント数がある閾値
を越えていれば“1”と判断し、越えていなければ
“0”と判断しても良い。またこのときに特定のゲート
を設け、前記ゲートがHレベルにあるときに、位相変調
されたクロックタイミングで記録されたエッジが出現す
る個数をカウントしても良い。
【0060】上記判断について表を用いてさらに詳細に
説明する。例えばRun Length Limited(2,10)変調
方式のデータがマークエッジ記録方式で記録されている
場合、最短の3Tから最長の11Tまでのマークおよび
スペースが存在する。ここで、「T」は基準周期を表わ
す。
【0061】表1は位相変調されたエッジのテーブルを
示している。例えば「3S3M」は、3Tスペースの後
に3Tマークが続く信号における3Tマークの前端部へ
の位相変調を表している。同様に「4M5S」は、4T
マーク部の後に5Tスペース部が続く信号における4T
マークの後端部への位相変調を表している。なお6Tよ
り長いマークおよびスペースは6Tと同じテーブルとし
て、マーク、スペース共に4種類に分類しているが、分
類方法はこれに限定されない。またマークとスペースの
組み合わせでなく、前述のように単にマークもしくはス
ペースだけのテーブルを作成しても良い。
【表1】
【0062】表2は表1のテーブルに閾値を入れた鍵情
報を示すテーブルである。ディスクの所定の領域中にお
いて、位相変調されたクロックタイミングで記録された
各エッジの出現回数をカウントし、例えば3Tスペース
の後に3Tマークが続く信号における3Tマークの前端
エッジへの位相変調(3S3M)が10カウント以上あ
り、かつ5Tスペースの後に6T以上のマークが続く信
号における6T以上のマークの前端エッジへの位相変調
(5S6M)が20カウント以上あり、かつ4Tマーク
部の後に5Tスペースが続く信号における4Tマークの
後端エッジへの位相変調(4M5S)が30カウント以
上あり、かつそれ以外のエッジにおけるカウント数が1
0カウント未満のときに、そのディスクが正規ディスク
であると判定する。
【表2】
【0063】なお以上の説明はテーブルを判定のための
鍵情報として使用した場合であるが、テーブルを特定の
ゲートとして使用しても良い。この場合について表3を
用いて説明する。ディスクの所定の領域中において、例
えば3Tスペースの後に3Tマークが続く信号における
3Tマークの前端エッジにおける位相変調エッジの出現
回数と、5Tスペースの後に6T以上のマークが続く信
号における6T以上のマークの前端エッジにおける位相
変調エッジの出現回数と、4Tマーク部の後に5Tスペ
ースが続く信号における4Tマークの後端エッジにおけ
る位相変調エッジの出現回数をカウントし、所定の範囲
に入っているときにそのディスクが正規ディスクである
と判定する。
【表3】
【0064】さらに所定の領域中において、位相変調さ
れたクロックタイミングで記録された各エッジの出現回
数をカウントし、10カウント以上あったエッジを
“1”と判断し、10カウント未満のエッジを“0”と
判断し、得られたテーブル(例えば表3)を用いてスク
ランブルされたデータをデスクランブルしても良い。
【0065】なお正規ディスクの判定やデスクランブル
のためテーブルの使用方法や決定方法は本実施の形態の
方法に限定されない。
【0066】また位相変調されたクロックタイミングで
記録された各エッジごとに位相の進みと遅れが認識でき
るのであれば、例えば進相エッジが出現する個数をカウ
ントし、カウント数がある閾値を越えていれば“1”と
判断し、越えていなければ“0”と判断しても良い。ま
たこのときに特定のゲートを設け、前記ゲートがHレベ
ルにあるときに、進相エッジが出現する個数をカウント
し、前記ゲートがLレベルにあるときに、遅相エッジが
出現する個数をカウントし、両者の和がある閾値を越え
ていれば“1”と判断し、越えていなければ“0”と判
断しても良い。
【0067】なお図2に示す本実施の形態ではR1〜R
5のような連続領域は識別領域13に1箇所しかない
が、連続領域は複数箇所あっても良い。複数箇所設ける
ことにより、一つの連続領域が傷等で識別情報が正しく
検出できない場合でも、別の連続領域で識別情報を検出
することにより正規ディスクであると判断することがで
きる。
【0068】なお本実施の形態では識別領域13は内周
に1箇所であるが、識別領域は複数箇所にあっても良
い。識別領域を複数設けることにより、一方の識別領域
が傷等で識別情報が正しく検出できない場合でも、他方
を検出することにより正規ディスクであると判断するこ
とができる。
【0069】例えば図6に示すように、識別領域13
a、1b3を内外周に設けることにより、一方の識別領
域が傷やディスクの反り等で識別情報が正しく検出でき
ない場合でも、他方を検出することにより正規ディスク
であると判断することができる。
【0070】また複数の識別領域で識別情報を変え、全
ての識別情報、もしくは一定基準以上の識別情報を検出
できない場合は再生を制限しても良い。複数の識別情報
を設けることにより、不正ディスクを製造する際の製造
装置の構成をより難しくし、著作権保護を強化すること
ができる。
【0071】また一つの識別領域に複数の異なる識別情
報を記録し、全ての識別情報、もしくは一定基準以上の
識別情報を検出できない場合は再生を制限しても良い。
複数の識別情報を設けることにより、不正ディスクを製
造する際の製造装置の構成をより難しくし、著作権保護
を強化することができる。
【0072】なお本実施の形態では、識別領域の識別情
報と鍵情報との相関性を調べて再生しているディスクが
正規ディスクであるかどうかを判断し、正規ディスクで
なければ再生を制限するとしているが、例えば一定時間
ごとに識別領域の識別情報と鍵情報の相関性を調べ、相
関性が認められなくなった時点で再生を不許可にしても
良い。一定時間ごとに識別領域の識別情報と鍵情報の相
関性を調べる際には、例えば複数の識別領域の内、再生
箇所に最も近い識別領域を再生すれば良い。このとき以
前に再生したことのある識別領域は再生しなくとも良
い。
【0073】また必ずしも再生前もしくは再生直後に識
別領域の識別情報と鍵情報の相関性を調べる必要はな
く、コンテンツが始まって一定時間後に初めて識別領域
の識別情報と鍵情報の相関性を調べるようにしても良
い。
【0074】このようにすれば違法コピーされたディス
クであってもコンテンツの一部を再生できることになる
が、そのような場合でも、ある時点以降は再生が制限さ
れるので正規ディスクの著作権を保護することができる
とともに、一定時間を広告用として使用することができ
る。また鍵情報を課金システムにより入手する場合に
は、正規ディスクであっても、コンテンツの一部を視聴
してから残りの部分を視聴するかどうかを決定すること
ができる。
【0075】なおディスクに複数のコンテンツが記録さ
れている場合には、コンテンツ毎の識別領域がディスク
に記録されても良い。また、この場合、識別領域の識別
情報と鍵情報の相関性を調べないコンテンツが存在して
も良い。
【0076】図7及び図8にディスクにおける識別領域
の配置例を示す。図7において、データ領域14aには
第1のコンテンツが入っており、その識別情報は識別領
域13aに入っている。またデータ領域14bには第2
のコンテンツが入っており、その識別情報は識別領域1
3bに入っている。識別領域13a、13bは専用領域
であっても良いし、コントロール領域12やデータ領域
14a、14bとの間で一部もしくは全部を共有してい
ても良い。図7のように識別領域13a、13bを内周
側にまとめて配置することにより、起動時のコントロー
ル領域の再生に続けて識別領域を再生することができ、
全コンテンツに対する再生制限のための情報を速やかに
入手することができる。
【0077】図8において、データ領域14aには第1
のコンテンツが入っており、その識別情報は識別領域1
3aに入っている。またデータ領域14bには第2のコ
ンテンツが入っており、その識別情報は識別領域13b
に入っている。識別領域13a、13bは専用領域であ
っても良いし、コントロール領域12やデータ領域14
a、14bと一部もしくは全部を共有していても良い。
図8のように識別領域13a、13bを対応するコンテ
ンツに近接もしくは包含させることにより、所望のコン
テンツを再生する直前に対応する識別情報を検出するこ
とができるため、不要なコンテンツの識別情報の検出や
記憶をする必要がなくなり、起動時の時間短縮やメモリ
の節約という点で効果を有する。
【0078】このようにすれば、違法コピーされたディ
スクにおいて、一部のコンテンツは再生できることにな
るが、特定のコンテンツについては著作権を保護するこ
とができる。
【0079】また識別情報に対応する鍵情報を課金シス
テムにより入手する場合には、オリジナルディスクであ
っても、課金の伴わないコンテンツを視聴してから、残
りのコンテンツについては個々に視聴するかどうかを決
定することができる。なおこの場合に複数のコンテンツ
をまとめて入手する場合と、個々のコンテンツ毎に入手
する場合とで、前者に対する課金を後者よりも低く設定
しても良い。
【0080】なお一定時間以外にも、例えば所定半径位
置、もしくは所定アドレス単位に識別領域が設けられて
おり、例えばそれらを通過するごとに識別領域の識別情
報と鍵情報の相関性を調べ、相関性が認められなくなっ
た時点で再生を制限しても良い。これにより短い時間の
複数のコンテンツが存在する場合や、ゲーム等のランダ
ムアクセスを考慮して作られている光ディスクの場合に
も著作権保護を強化することができる。
【0081】なおこのような識別領域による著作権の保
護は、単層ディスクに限らない。再生層が2層以上ある
ディスクにおいても、層ごとに識別領域を設けることに
より著作権を保護することができる。多層ディスクにお
いては容量が大きく多くのコンテンツを入れることがで
きるので、前述したようなコンテンツ毎に識別情報を設
けることはより効果的である。同様にこのような識別領
域による著作権の保護は、再生専用ディスクに限らな
い。記録可能なディスクにおいても、ディスクやコンテ
ンツの識別領域を設けることにより著作権を保護するこ
とができる。
【0082】図9は、コンテンツに対する識別情報と、
それが記録される識別領域との関係の例を説明した図で
ある。図9(a)に示すように、ディスク上に一の識別
領域Aと他の識別領域Bの2つの識別領域が設けられて
いる場合に、コンテンツAに対する識別情報は例えば図
9(b)に示すように識別領域に記録される。例えば、
コンテンツAに対して一つの識別情報A1が設けらてい
るとき、その識別情報A1は、図9(b)に示すよう
に、識別領域Aまたは識別領域Bのいずれか一方に記録
されてもよいし、また、識別領域Aと識別領域Bの双方
に記録されてもよい。また、識別情報A1は、識別領域
A内の複数の領域(図9(b)では2つの領域)に記録
されてもよい。
【0083】また、コンテンツAに対して複数の識別情
報A1、A2が設けられているときは、それらがともに一
つの識別領域(AまたはB)にだけ記録されてもよい
し、また、それぞれが別の領域(一方が領域Aに、他方
が領域Bに)に記録されてもよい。また、識別領域Aと
識別領域Bには、同じ識別情報が記録されてもよい。以
上のように、識別情報の識別領域への記録の方法は種々
の組み合わせが考えられる。
【0084】また本実施の形態では、対象とする記録媒
体は光ディスクであったが、本発明は、このような種類
の記録媒体に限られず、一般に呼ばれているCD―RO
M、DVD―ROM、CD−R、CD−RW、DVD−
RAM、DVD−RW、MO等にも適用し得る。すなわ
ち凹凸のピットに限らず、相変化膜や磁気膜等への記録
にも適用することができる。ピット(記録マーク)の位
置をジッタ変調によって書き込み可能であるとするなら
ば、穴あけ方式だけでなく、相転移(相変化)や磁化な
どの記録方式を採用する他の種類の記録媒体にも適用す
ることができるからである。なお記録装置については図
15に示す構成、動作を適用することができる。
【0085】なお本実施の形態では識別領域の識別情報
として、位相変調したクロックタイミングで記録された
ピットを用いているが、識別情報の作成手法はこれに限
らず、他の手法を用いても良い。例えば、図10に示す
ように、半径方向へピットを微少シフトするような変調
により識別情報を作成してもよい。また識別情報を記録
する際に、複数の重畳方法を併用すれば、より効果的に
不正ディスクを防止することができる。
【0086】なお本実施の形態ではディスクを異なる線
速度で回転させることを考慮していない。しかし、例え
ば線速度を上げることにより、S/N比が劣化する場合
には、副デジタル情報を重畳した領域において主情報を
正しく再生できなくなったり、PLLの同期が外れるこ
とにより副デジタル情報までもが検出できない場合が考
えられる。従って、再生する線速度に応じて識別領域が
準備されていることが望ましい。その一例を図11に示
す。
【0087】図11において、識別領域13aはデータ
領域14を第1の線速度で再生する場合の識別領域であ
る。識別領域13bはデータ領域14を第2の線速度で
再生する場合の識別領域である。ここで第2の線速度の
方が第1の線速度よりも速いときに、識別領域13aの
位相誤差量よりも識別領域13bの位相誤差量を小さく
することにより、どちらの線速度においても識別情報を
正しく検出することができる。
【0088】このように線速度に応じて複数の識別領域
を設けることにより、異なる線速度でコンテンツを再生
する際も、特定の線速度に戻すことなく識別領域を検出
することができ、検出に要する時間を短縮することがで
きる。なお線速度が速い方の識別領域を外周側に配置す
ることにより、モータ回転数の変動を小さくすることが
できる。
【0089】さらに識別領域に記録されている識別情報
については、異なる線速度に対して1つの識別情報しか
なくても良いし、異なる線速度毎に識別情報を変更して
も良い。識別情報を再生する線速度に対応させて変更す
ることで、不正な高速再生を防止することができる。ま
た各識別情報に対応する鍵情報を課金システムにより入
手する場合には、線速度が速い方に対する課金を線速度
が遅い方に対する課金よりも高く設定する等、線速度に
応じて課金体系を変えても良い。
【0090】同様に再生ヘッドの性能の違いを考慮する
と、複数の識別領域が準備されていることが望ましい。
その一例を図12に示す。図12において、識別領域1
3a、13bは共に同じ識別情報を有し、クロックタイ
ミングを位相変調する際の位相誤差量が異なる。このよ
うに位相誤差量の異なる複数の識別領域を設けることに
より、再生ヘッドの性能が異なっても、何れかの識別領
域で識別情報を正しく検出することができる。
【0091】なお本実施の形態では、位相変調したクロ
ックタイミングで記録されたピットを用いて作成する情
報を、ディスクやコンテンツの識別情報としているが、
情報はこれに限らずディスクもしくはコンテンツに関す
る任意の情報としても効果は同様である。
【0092】本実施形態によれば、識別領域をコンテン
ツが記録された領域とは異なる領域に形成することによ
り、コンテンツの再生時のジッタを増加させることな
く、コンテンツを正しく再生することができる。さらに
識別領域の主デジタル情報をディスク製造者が任意に設
計することができ、例えば主デジタル情報にもディスク
の識別情報を入れることにより、著作権の保護をより強
化することができる。
【0093】また、一つのコンテンツに対して、同一の
識別情報を有する複数の識別領域を設けることにより、
一つの識別領域が傷等で識別情報が正しく検出できない
場合でも、他の識別領域を検出することにより、より確
実に識別情報を検出することができる。
【0094】また、一つのコンテンツに対して、異なる
識別情報を有する複数の識別領域を設けることにより、
不正ディスクの製造をより難しくすることができる。
【0095】また、異なるコンテンツに対して、異なる
識別領域を設けることにより、個別に著作権の保護を行
うことができる。
【0096】(実施の形態2) <光ディスク記録装置>図14に本発明の実施形態2に
おける光ディスク(光記録媒体)の構成を示す。図14
(a)に示すように、光ディスク10は、ユーザーデー
タ領域10a及びリードイン領域10bを有する。図1
4(b)はデータ領域内に配置された副デジタル情報の
変調方法を示した図である。図14(c)はリードイン
情報の管理情報の内容を示した図である。管理情報20
7は、ディスク管理情報208、副デジタル情報管理情
報209を含む。副デジタル管理情報209は、閾値情
報210、副デジタル情報配置位置情報212及び副デ
ジタル情報変位パターン情報213を含む。
【0097】図14を用いて動作を説明する。トラック
32はディスク製造用のマスタースタンパ製造工程にお
いてレーザーを用いたカッティング(露光)によって所
定の変調則による一連のピット(31)列として形成さ
れる。このピット31のカッティング中に、所定の位置
でのピットあるいは所定の長さのピットのカッティング
中のレーザー光を光スポットの走査方向に一定の長さ変
位させた状態でカッティングすることでピット31のエ
ッジの位置が進んだり、遅れたりする。
【0098】このエッジの変位量は、ピットによって表
された情報の再生信号に大きな影響を与えない範囲で、
かつ、ピットの変位を積算することで検出することが可
能な程度で変調されている。このようにピットのエッジ
位置を微小量変位させてジッタとしてディスク上に埋め
込まれている信号が、識別情報(副デジタル情報)であ
る。これに対して通常の記録データ(主デジタル情報)
は、記録マークのエッジ位置情報が一定の間隔をおいて
記録されている。本発明の不正防止機能付き光ディスク
は、副デジタル情報を読み取るために必要な副デジタル
情報管理情報が、光ディスク上に予め記録されており、
前記副デジタル情報(秘密鍵)を検出し、その結果に基
づいて著作権を保護するための動作を行う機能を有す
る。
【0099】光ディスクの製作方法について述べる。図
15に本発明にかかる光ディスクの記録装置100aの
主要部分についての構成を示すブロック図である。
【0100】本記録装置100aは光学的に読み取り可
能な記録マークの形状によって主にデジタル情報を記録
するだけでなく、そのときの記録マークのエッジを位相
変調することによってウォーターマーク等の隠し情報
(ここでは、秘密鍵)を副デジタル情報として主デジタ
ル情報に埋め込みながら同時に記録していく機能を有す
るDVD−ROM等の光ディスク用の記録装置である。
装置100aはフォーマッタ102、副デジタル情報発
生器121、位相変調器107、記録チャネル108、
記録ヘッド109、光ディスク10、スピンドルサーボ
123、スピンドル125を備える。
【0101】フォーマッタ102は、主デジタル情報
(記録データ)を変調したり、副デジタル情報を指定し
たり、副デジタル情報を記録するための制御を行ったり
する回路である。
【0102】図16はフォーマッタ102の詳細な構成
を示すブロック図である。フォーマッタ102は、記録
装置100aに入力された記録データを光ディスク10
に適した信号(チャネル信号B)に変調する変調部10
2aと、副デジタル情報発生器121により生成される
副デジタル情報の発生に必要な擬似乱数系列の初期値を
予め秘密に記憶する初期値記憶部102eと、秘密鍵を
予め記憶する秘密鍵記憶部102f、また副デジタル情
報のディスク上の記録位置情報などの管理情報(例えば
副デジタル情報配置位置情報、閾値情報、積算値情報、
副デジタル情報変位パターン情報等)をあらかじめ記憶
しておく副デジタル情報管理情報記憶部102dとから
構成される。
【0103】変調部102aは図20のタイミングチャ
ートに示されるように、入力された記録データを8ビッ
ト長の符号(バイト)ごとに、対応する16ビット長の
チャネルコードAに変換(8―16変換)した後に、N
RZI変換することによりチャネル信号Bを生成し、位
相変調器107に出力する。
【0104】また変調部102aの入力には記録データ
とは別に前記副デジタル情報管理情報も入力されチャネ
ル信号Bを生成し、位相変調器107に出力する。
【0105】図18は、副デジタル情報発生器の詳細を
示すブロック図である。変調部102aは、秘密鍵の記
録(以下、このような動作を「秘密鍵記録モードとい
う。)を開始する旨の通知を図示されていないコントロ
ーラ等から受けた場合には、1バイトの記録データが入
力されてくる度に、そのバイトの先頭を示すタイミング
信号をタイミング生成器121aに出力する。
【0106】初期値記憶部102eは、秘密鍵記録モー
ドが開始されたときに、予め秘密に保持していた15ビ
ット長のデータ(初期値)を擬似乱数発生器121bに
出力する。
【0107】秘密鍵記憶部102fは、秘密鍵記録モー
ドが開始されると、予め秘密に保持していた56ビット
長の秘密鍵をLSBから1ビットずつ順にNRZフォー
マットでXOR(排他的論理和ゲート)121cに出力
していく。このとき、秘密鍵記憶部102fは、変調部
102aが256バイト分の記録データを変調する毎に
次の上位ビットを出力する。つまり、秘密鍵記憶部10
2fは、合計256×56バイト分の記録データに対応
させて、56ビットの1個の秘密鍵をビットシリアルに
秘密鍵ビット系列として、XOR121cに出力してい
く。
【0108】図21は、秘密鍵、擬似乱数系列及び記録
データの対応関係を示す図である。56ビットの秘密鍵
を隠し情報として光ディスクに記録するために、秘密鍵
の各ビットにつき256ビットの擬似乱数系列が用いら
れ、その擬似乱数系列における各ビットが1バイトの記
録データ(16チャネルコード)に埋め込まれることが
示されている。尚、56ビットの秘密鍵の各ビットは、
後述するように、対応する256ビットの擬似乱数系列
を論理反転するか否かのフラグとして用いられる。
【0109】タイミング生成器121aは、(i)変調
部からのタイミング信号に基づいて、記録データの各バ
イトに同期したクロック信号(バイトクロック)を擬似
乱数発生器121bに出力すると共に、(ii)そのタ
イミング信号と図示されていないクロック発振器からの
クロック信号とに基づいて、フォーマッタ102から出
力されるチャネル信号Bの中央(位相が180度となる
時点)を示すタイミング信号を擬似乱数発生器121b
に出力する。
【0110】擬似乱数発生器121dは、初期値記憶部
102eからの初期値をプリセット値とし、タイミング
生成器121aから入力されるバイトクロックをシフト
クロックとして、2の15乗個のビット系列を1サイク
ルとする擬似乱数系列(M系列)を生成する。
【0111】尚、本実施の形態では、この擬似乱数発生
器121bは、秘密鍵記録モードにおいて、合計256
×56バイトの記録データに埋める擬似乱数系列、即
ち、256×56ビットの擬似乱数系列を生成するため
に用いられている。
【0112】排他的論理和ゲート121cは、擬似乱数
発生器121bからの擬似乱数系列と秘密鍵記憶部10
2fからのビット系列との排他的論理和を算出し、その
結果得られる擬似乱数系列DをPE変調器121dに出
力する。つまり、この排他的論理和ゲート121cは5
6ビットの秘密鍵の各ビット分の擬似乱数系列をそのま
まPE変調器121dに入力させるか、又は、論理反転
した後にPE変調器121dに入力させるかを選択的に
行っている。
【0113】PE変調器121dは、タイミング生成器
121aからのタイミング信号に基づいて、排他的論理
和ゲート121cから送られてくる擬似乱数系列DをP
E変換し、得られたPE変調信号Eを位相変調器107
に出力する。その結果、PE変調信号Eは、図20のタ
イミングチャートに示されるように、排他的論理和ゲー
ト121cから出力された擬似乱数系列Dが0の場合に
はチャネル信号Bの中央において立ち下がり、擬似乱数
系列Dが1の場合には立ち上がり、同じ乱数値が続く場
合にはチャネル信号の境目でもう一度反転するような波
形となる。
【0114】位相変調器107は、PE変調器121d
からのPE変調信号Eに基づいて、フォーマッタからの
チャネル信号Bのエッジを一定の微少時間だけ遅らせる
か進ませるかの位相変調を行い、得られた被変調チャネ
ル信号Fを記録チャネル108に出力する。尚、上記微
少時間は、この位相変調器をバイパスして(副デジタル
情報を記録しないで)主デジタル情報だけを記録した通
常の光ディスクが通常の再生装置で再生された場合に観
測されるジッタの度数分布における標準偏差σの半分の
値(σ/2)に予め設定されている。
【0115】図17は、位相変調器107の詳細な構成
を示すブロック図である。位相変調器107は、前記微
少時間だけ信号を遅延させる遅延器107aと、2入力
1出力のセレクタ107bとから構成される。セレクタ
107bは、制御信号として入力されるゲート信号が1
のときは、フォーマッタ102から直接入力されるチャ
ネル信号Bを通過させ、ゲート信号が0の時には、遅延
器107aを経て入力されるチャネル信号を通過させ
る。
【0116】これによって、位相変調器107に入力さ
れたチャネル信号Bの立ち上がり及び立ち下がりエッジ
は、結果として(相対的な時間関係において)、ゲート
信号が1を示しているとき(0〜180度)には上記微
少時間だけ位相が進められ、ゲート信号が0を示してい
るとき(180〜360度)には上記微少時間だけ位相
が遅らされる。つまり、位相変調器107に入力された
チャネル信号Bは、副デジタル情報発生器の出力に基づ
いてジッタ変調を受け、被変調チャネル信号Fに変換さ
れる。
【0117】記録チャネルは、位相変調器107からの
被変調チャネル信号Fの1/0に同期して光ディスクに
露光させるレーザービームをON/OFFさせる制御信
号を生成し記録ヘッド109に送る。記録ヘッド109
は、記録チャネルからの制御信号に基づいて、レーザー
ビームをON/OFFさせながら、回転する光ディスク
10の表面に螺旋状に光ビームを照射することによりカ
ッティングしていく。このようにして、光学的に読み取
り可能な凹凸のピットからなる被変調記録マークが光デ
ィスクに形成される。
【0118】図14(b)は、記録ヘッドによってピッ
トが形成された光ディスクの記録面の表面を示す図であ
る。副デジタル情報を記録されたピットの光スポットの
走査方向における2つのエッジそれぞれの位置は、副デ
ジタル情報を記録していない場合に形成されるピットの
エッジ位置に対して、前記一定の微少時間に相当する変
位量だけ位相が進んだ(又は遅れた)位置にずれて形成
されている。
【0119】図19は、このような副デジタル情報記録
時において形成されたピット、すなわちジッタ変調を受
けて記録された被変調記録マークについて観測されるジ
ッタの頻度(度数)分布を示すグラフである。
【0120】曲線Aは、ゲート信号が0の時に生成され
た被変調記録マークのエッジだけについてのジッタ分布
を示し、前記変位量だけ位相が遅れる方向にずれた位置
X(L)を最大頻度とするガウス曲線に近い曲線とな
る。曲線Bは、ゲート信号が1のときに生成された被変
調記録マークのエッジだけについてのジッタ分布を示
し、前記変位量だけ位相が進んだ方向にずれた位置X
(H)を最大頻度とするガウス曲線に近い曲線となる。
曲線Cは、それら両曲線A及びBを足し合わせた全体の
ジッタ分布を示す。
【0121】本発明は、秘密鍵の記録時に用いられた擬
似乱数系列と同一の擬似乱数系列で同期検波するなら
ば、曲線Cのジッタ分布を曲線Aと曲線Bそれぞれの分
布に分離し得ることを利用している。
【0122】<副デジタル情報管理情報>次に前述の副
デジタル情報を管理するための副デジタル情報管理情報
について説明する。
【0123】副デジタル情報管理情報とは、副デジタル
情報の読み出し(抽出)に必要な情報をいう。例えば、
(1)副デジタル情報の埋め込まれているディスク上の
位置情報(副デジタル情報配置位置情報)、(2)副デ
ジタル情報の読み出しに必要な閾値情報、(3)擬似乱
数発生器の初期値、(4)副デジタル情報の読み出しゲ
ート情報(副デジタル情報変位パターン情報)などが副
デジタル情報管理情報の内容である。また、前記副デジ
タル情報管理情報は、ディスク上の特定の位置に配置さ
れている。副デジタル情報管理情報が配置されている場
所として、(A)リードイン領域あるいはリードアウト
領域、(B)BCA(Burst Cutting Area)、(C)ユ
ーザーデータ領域などが考えられる。
【0124】図14を参照して、副デジタル情報管理情
報がリードイン領域内に配置されている場合(上記
(A)の場合)について説明する。光ディスク10上の
データ領域10aには、副デジタル情報がジッタ変調さ
れて記録されている。光ディスクの内周部に設けられた
リードイン領域10bには、光ディスクの物理フォーマ
ット情報、論理フォーマット情報、スクランブル情報、
地域コード情報など種々の情報があらかじめ記録されて
いる。リードイン領域10bは、管理データ領域(例え
ばCDのTOC領域)と併用し、ディスク立ち上げ時に
必ずチェックできるようになっている。
【0125】前記リードイン領域10bの管理情報の中
にディスク管理情報208とは別に副デジタル情報管理
情報209を予め記録しておくことでディスク起動時に
副デジタル情報の解読に必要な情報をすぐさま読み出す
ことが可能である。
【0126】副デジタル情報管理情報209は、閾値情
報210、副デジタル情報配置位置情報212、副デジ
タル情報変位パターン情報213、擬似乱数発生器の初
期値情報214などを含む。
【0127】このうち副デジタル情報配置位置情報21
2は、副デジタル情報が記録されているディスク上の半
径位置情報あるいはセクタ情報あるいは、ゾーン情報な
どを記録している。閾値情報210及び擬似乱数発生器
の初期値情報214は、副デジタル情報を光ディスク装
置で再生(抽出)するときに必要な情報である。
【0128】副デジタル情報変位パターン情報213に
ついて図22を用いて詳しく説明する。チャネルコード
AはPE変調信号Eにより変調され被変調記録マークG
のように記録される。但し、副デジタル情報変位パター
ン情報により、ゲート信号Jが生成され、ゲート信号J
が「High」状態の時には被変調マークは変調され記
録されるが、ゲート信号Jが「Low」状態の場合には
被変調信号は変調されず記録される。即ち、ゲート信号
によってジッタ変調のON/OFFを行う。
【0129】ジッタ変調のON/OFFを副デジタル情
報変位パターン情報で決定する。例えば(8−16)変
調で、3Tマークを記録する場合、ジッタ変調をOFF
し、その他のランのマークを記録する場合にジッタ変調
をONにする。
【0130】8−16変調において3Tマークは最短ラ
ンであり、記録再生信号のS/N比が最も悪い信号であ
る。従って3Tマークを記録する際、ジッタ変調をOF
Fにすることで、主デジタルデータの3Tマークの信号
品質を劣化させることがない。また副デジタル情報を埋
め込まないため、副デジタル情報検出時の検出誤りを少
なくすることが可能である。
【0131】このように、熱干渉や符号間干渉の影響を
最も大きく受ける3T等の短いマークあるいはスペース
について予めジッタ変調を除外するように副デジタル情
報変位パターン情報に登録しておけば、副デジタル情報
を読み出す際に信頼性よく副デジタル情報を再生(抽
出)することが可能になる。
【0132】また、副デジタル情報管理情報の内容は、
光ディスクをコンテンツ毎に複数の領域に分けた場合、
それぞれの領域に分割して副デジタル情報および副デジ
タル情報管理情報を保持していてもよい。また、本実施
の形態では、副デジタル情報管理情報をリードイン領域
に記録しておくととしたが、リードアウト領域に記録し
ておいても構わない。
【0133】また、本実施の形態では、副デジタル情報
管理情報をリードイン領域に記録しておくとしたが、B
CAとして記録しても構わない。
【0134】副デジタル情報管理情報をBCA(Burst
Cutting Area)として記録した場合(上記(B)の場
合)について図10を用いて説明する。
【0135】図23(a)は、BCA(Burst Cutting
Area)に副デジタル情報管理情報を記録した光ディス
クの概略図である。光ディスク10の内周部の一定の領
域にBCAが存在する。
【0136】BCA10cはディスク作成プロセス終了
後にYAGレーザー等の高パワーレーザーを用いてコー
ドが追記される。図23(a)のようにディスクの内周
から外周方向に沿って縞模様状に形成されており、形成
された部位の反射率は低下する。
【0137】前記BCAに副デジタル情報管理情報を従
来のディスク管理情報に追加する形で記録する。
【0138】BCAもリードイン領域同様、ディスク起
動時に読み出すため、副デジタル情報の解読に必要な情
報をすぐさま読み出すことが可能である。
【0139】また、本実施の形態では、副デジタル情報
管理情報をリードイン領域あるいは、BCAに記録して
おくとしたが、ユーザー領域に専用領域を設けて記録し
ても構わない。
【0140】次に、副デジタル情報管理情報を(C)の
ユーザーデータ領域に記録した場合について説明する。
【0141】図24は、ユーザーデータ領域に副デジタ
ル情報管理情報を記録した光ディスクの概略図である。
光ディスク10のユーザーデータ領域10aは、ユーザ
ーデータと管理情報とが格納される。ユーザーデータと
ユーザーデータの間に挟まれた一定の領域に副デジタル
情報管理情報を記録した管理情報247が存在する。管
理情報247は、ディスク管理情報248と副デジタル
情報管理情報249からなる(ディスク管理情報248
を省いてもよい)。副デジタル情報管理情報249は閾
値情報250、副デジタル情報配置位置情報252、副
デジタル情報変位パターン情報253、擬似乱数発生器
の初期値情報254などが含まれる。このうち副デジタ
ル情報配置位置情報252は、副デジタル情報が記録さ
れているディスク上の半径位置情報あるいはセクタ情報
あるいは、ゾーン情報などを記録している。閾値情報2
50及び擬似乱数発生器の初期値情報254は前述ある
いは後述する副デジタル情報を光ディスク装置で再生
(抽出)するときに必要な情報である。
【0142】また、副デジタル情報管理情報249がユ
ーザーデータ領域の特定の位置にあることを識別するた
めに、リードインあるいはリードアウト領域あるいはB
CAに予め副デジタル情報管理情報の記録半径位置、記
録ゾーンなどの副デジタル情報管理情報のディスク上の
配置位置を示す情報が記されている。あるいは、副デジ
タル情報管理情報249を一定の半径位置あるいは一定
のゾーンに決まって配置しておいてもよい。この場合光
ディスク再生装置は、副デジタル管理情報のディスク上
の配置位置を記した情報を不揮発性のメモリに保持して
いる。
【0143】ユーザーデータ領域に、副デジタル情報管
理情報249を配置することで、副デジタル情報の秘匿
性を高めることが可能である。副デジタル情報管理情報
249をユーザーデータ領域中の複数の領域に渡って配
置することも可能である。
【0144】例えばゾーン毎あるいは、コンテンツ毎に
副デジタル情報管理情報を別々におくことで、コンテン
ツ毎の著作権保護が容易に行える。また、ユーザーデー
タ領域は、リードイン、リードアウト領域あるいはBC
A領域に比べ比較的大きな容量の情報を格納できるスペ
ースを有しているため、多数の副デジタル情報管理情報
を配置できるという効果がある。
【0145】<光ディスク再生装置>以上のようにして
秘密鍵が記録された光ディスクを再生する再生装置につ
いて説明する。
【0146】図25は、本発明にかかる光ディスク再生
装置1201の主要部分についての構成を示すブロック
図である。尚、本図に示された主な信号H、Iの波形は
図20のタイミングチャートに示されたものと同様であ
る。
【0147】本再生装置1201は、前記の光ディスク
記録装置100aに対応する光ディスク再生装置であ
る。装置1201は、光ディスク上の記録マークの位置
に基づいて主デジタル情報を再生するだけでなく、その
ときに観測される記録マークのジッタに埋もれた副デジ
タル情報(秘密鍵)を検出し、その結果に基づいて著作
権を保護するための動作を行う機能を有する。装置12
01は、再生ヘッド1211、再生チャネル1212、
再生信号処理回路1213、クロック抽出機1214、
同期検波器1215、検証部1216及び擬似乱数発生
器1217を備える。
【0148】再生ヘッド1211は、光ピックアップで
あり、回転する光ディスク上の記録マークに光ビームを
集光して照射し、その反射光から、被変調記録マークG
のエッジ位置を示すアナログの読み出し信号を生成して
再生チャネル1212に出力する。再生チャネル121
2は、再生ヘッド1211からのアナログ読み出し信号
に変換し、再生信号処理回路1213とクロック抽出器
1214に出力する。
【0149】クロック抽出器1214は、再生チャネル
1212からの読み出し信号にもとづいて、4種類のク
ロック信号、即ち、(i)チャネルコードを構成する各ビ
ットに同期したチャネルビットクロック、(ii)そのチャ
ネルビットクロックを基準とした場合の読み出し信号の
進み成分だけを示す進相誤差信号H、(iii)同様に、そ
の遅れ成分だけを示す遅相誤差信号I、および、(iv)読
み出し信号における各記録データ(バイト単位)に同期
したバイトクロックを抽出して生成し、それぞれ、(i)
再生信号処理回路1213、(ii)同期検波器1215、
(iii)同期検波器1215、(iv)再生信号処理回路12
13、同期検波器1215及び擬似乱数発生器1217
に出力する。
【0150】図26は、クロック抽出器1214の詳細
な構成を示すブロック図である。クロック抽出機121
4は、PLL回路と、4ビットカウンタ1214dと、
同期信号検出器1214eと、位相誤差信号分離器12
14fとから構成される。PLL回路は、位相比較器1
214aと、ループフィルタ1214bと、VCO(Vo
ltage Controlled Oscillator)1214cとからなる。
【0151】位相比較器1214aは、カウンタ、排他
的論理和ゲート及びフリップフロップ等からなる。位相
比較器1214aは、VCO1214cからフィードバ
ックされて入力されるチャネルビットクロックと再生チ
ャネル1212からの読み出し信号とから、その読み出
し信号の立ち上がり及び立ち下がりエッジと、そのエッ
ジに最も近いチャネルビットクロックの立ち上がりエッ
ジとの位相差を算出し、位相誤差信号としてループフィ
ルタ1214b及び位相誤差信号分離器1214fに出
力する。
【0152】ループフィルタ1214bは、位相比較器
1214aからの位相誤差信号を平滑化し、直流の電圧
信号に変換するローパスフィルタである。VCO121
4cは、ループフィルタ1214bからの電圧信号に対
応する周波数のチャネルビットクロックを生成する電圧
制御発振器である。
【0153】同期信号検出器1214eは読み出し信号
に含まれる同期パターンを検出し、リセット信号として
4ビットカウンタ1214dに出力する。4ビットカウ
ンタ1214dは、VCO1214cからのチャネルビ
ットクロックを1/16に分周するカウンタであり、同
期信号検出器1214eからのリセット信号によってリ
セットされる。つまり、4ビットカウンタ1214d
は、読み出し信号における各記録データ(バイト単位)
に同期したバイトクロックを出力する。
【0154】位相誤差信号分離器1214fは、位相比
較器1214aからの位相誤差信号を進相誤差信号Hと
遅相誤差信号Iとに分離し、同期検波器1215に出力
する回路である。
【0155】図27(a)は、位相誤差信号分離器121
4fの詳細な構成を示す回路の概略図である。位相誤差
信号分離器1214fは、2個のインバータ1330
a、bと2個の論理積ゲート1330c、dとから構成
される。図27(b)は、図27(a)に示された位相誤差信
号分離器1214fの動作を説明するための各信号のタ
イミングチャートである。図27(b)に示されるよう
に、位相比較器1214aから出力される位相誤差信号
には、進相誤差成分と遅相誤差成分とが含まれるが、こ
れら位相誤差信号H、Iがチャネルビットクロックに同
期して分離されるので、論理積ゲート1330cから出
力される信号(進相誤差信号H)は進相誤差信号成分だ
けを示し、論理積ゲート1330dから出力される信号
(遅相誤差信号I)は遅相誤差信号成分だけを示す波形
となる。
【0156】再生信号処理回路1213は、再生チャネ
ル1212からの読み出し信号を復調したり、副デジタ
ル情報検出のための制御やその検出結果に基づく著作権
保護のための動作を行ったりする回路である。
【0157】図28は再生信号処理回路1213の詳細
な構成を示すブロック図である。再生信号処理回路12
13は、復調部1213a、出力ゲート部1213b、
初期値記憶部1213cおよび、変位パターンゲート発
生器1213dから構成される。
【0158】復調部1213aは、光ディスク記録装置
100aの変調部102aに対応する復調回路である。
復調部1213aは、クロック抽出器1214からのチ
ャネルビットクロックに同期して再生チャネル1212
からの読み出し信号をサンプルリングすることによりチ
ャネルコードAに復調した後に、クロック抽出器121
4からのバイトクロックに同期して各チャネルコードに
対応する8ビットの記録データに変換(16to8変換)
し、その記録データ列を出力ゲート部1213bに送
る。
【0159】出力ゲート部1213bは著作権保護のた
めのバッファゲートである。出力ゲート部1213bは
検証部1216からのイネーブル信号(光ディスクに正
規の秘密鍵が記録されていることを確認できた旨の通
知)が入力されている間だけ、復調部1213aからの
記録データ列を通過させ、再生信号として外部に出力す
る。
【0160】初期値記憶部1213cは、光ディスク1
01内の副デジタル情報管理情報209のうち擬似乱数
発生器初期値情報214を読み出した値(15ビットの
初期値)を予め記憶するレジスタであり、秘密鍵の読み
出し(以下、このような動作を「秘密鍵読み出しモー
ド」という。)を開始した旨の通知を図示されていない
コントローラから受けた場合に、その初期値を擬似乱数
発生器1217に出力する。
【0161】変位パターンゲート発生器1213dは、
光ディスク10内の副デジタル情報管理情報209のう
ち副デジタル情報変位パターン情報213を読み出した
結果にもとづいて、復調部1213aから復調されたチ
ャネルコードAのデータ系列のうちの特定のマークある
いはスペース長の長さに応じて、ゲート信号を生成す
る。
【0162】図32に変位パターンゲートのタイミング
チャートを示す。例えば(8−16)変調において3T
とそれ以外(4T以上)のランを区別する場合を例に説
明する。図32においてゲート信号Jは、チャネルコー
ドAのランの長さが3Tの場合にLow、それ以外(4
T以上)の場合にHighを出力する。但し、ここでは
3Tと4T以上のランを区別したが、4T以下と5T以
上、5T以下と6T以上なども可能である。これらの情
報が副デジタル情報変位パターン情報に記述されてい
る。
【0163】擬似乱数発生器1217は、光ディスク記
録装置100aの擬似乱数発生器121bと同一の機能
を有し、光ディスク上の擬似乱数発生器初期値情報21
4から読み取った値を格納している初期値記憶部102
eからの初期値をプリセット値とし、クロック抽出器1
214から入力されるバイトクロックをシフトクロック
として、2の15乗個のビット系列を1サイクルとする
擬似乱数系列(M系列)を生成する。再生装置1201
において擬似乱数発生器1217は、256×256ビ
ットの擬似乱数系列を生成するために用いられている。
【0164】同期検波器1215は、クロック抽出器1
214から出力された進相誤差信号H及び遅相誤差信号
Iと、擬似乱数発生器1217からの擬似乱数系列との
間の相関性を検出する回路であり、各擬似乱数(1ビッ
ト)毎の結果(正の相関性あり、負の相関性あり、相関
性なし)を検証部1216に伝える。
【0165】図29は同期検波器1215の詳細な構成
を示す回路図である。同期検波器1215は、PE変調
器1215a、セレクタ1215b、積分器1215
c、閾値判定部1215d及び8ビットカウンタ121
5eから構成される。
【0166】PE変調器1215aは、光ディスク記録
装置100aのタイミング生成器121aとPE変調器
121dそれぞれに対応する機能を併せ持つ変調器であ
る。PE変調器1215aは、クロック抽出器1214
からのバイトクロックに基づいて擬似乱数発生器121
7からの擬似乱数系列をPE変換し、切り替え制御信号
としてセレクタ1215bに出力する。つまり、PE変
調器1215aは、擬似乱数発生器1217からの擬似
乱数系列をPE変換し、切り替え制御信号としてセレク
タ1215bに出力する。具体的には、PE変調器12
15aは、擬似乱数発生器1217からの擬似乱数が0
の場合には、再生された読み出し信号における各記録デ
ータ(バイト)の中央のタイミングにおいてたち下が
り、擬似乱数が1の場合には立ち上がり、同じ乱数値が
続く場合には書く記録データの境目でもう一度反転する
ような波形の信号をセレクタ1215bに出力する。
【0167】セレクタ1215bは、2個の2入力1出
力切り替え回路からなる。セレクタ1215bは、クロ
ック抽出器1214からの進相誤差信号H及び遅相誤差
信号Iそれぞれを、PE変調器1215aからの制御信
号が1の時には積分器1215cの正入力端子及び負入
力端子に通過させ、0のときにはクロスさせて積分器1
215cの負入力端子及び正入力端子に通過させる。
【0168】8ビットカウンタ1215eは、クロック
抽出器1214からのバイトクロックを1/256に分
周するカウンタであり、その結果をリセット信号として
積分器1215c、閾値判定部1215d及び検証部1
216に出力する。従って、このリセット信号は、擬似
乱数発生器1217が256ビットの乱数系列を出力す
るごとに1回のリセットパルスを出力する波形となる。
【0169】積分器1215cは、作動入力バイポーラ
出力のアナログ積分器である。積分器1215cは、正
入力端子に入力されたパルスの面積を加算して蓄積する
のと並行して、負入力端子に入力されたパルスの面積を
減算して蓄積し、蓄積された合計面積に相当するアナロ
グ信号を閾値判定部1215dに出力する。このとき、
8ビットカウンタからリセット信号が入力された場合に
は、再びゼロから蓄積していく。
【0170】その結果、この積分器1215cの出力波
形は、PE変調器1215aから出力されるPE変調信
号が1である期間においては、進相誤差信号Hに現れた
パルスの面積を加算して蓄積すると共に遅相誤差信号I
に現れたパルスの面積を減算して蓄積した場合の蓄積面
積を示す。一方、PE変調信号が0である期間において
は、出力波形は、進相誤差信号Hに現れたパルスの面積
を減算して蓄積すると共に遅相誤差信号Iに現れたパル
スの面積を加算して蓄積した場合の蓄積面積を示す。
【0171】従って、PE変調信号が1である期間にお
いて進相誤差信号Hにのみパルスが現れ、かつ、PE変
調信号が0である期間において遅相誤差信号Iにのみパ
ルスが現れる正の相関性が続く場合には、積分器121
5cの出力波形は正方向に増加するランプ波形となる。
逆に、PE変調信号が1である期間において遅相誤差信
号Iにのみパルスが現れ、かつPE変調信号が0である
期間において進相誤差信号誤差信号Hにのみパルスが現
れる負の相関性が続く場合には、積分器1215cの出
力波形は負方向に減少していくランプ波形となる。ま
た、いずれの相関性も存在しない場合、即ち、PE変調
信号の値に依存しないでランダムに進相誤差信号H及び
遅相誤差信号Iにパルスが現れる場合には、それらの誤
差信号に現れる両パルスの出現頻度がほぼ等しくなるの
で、積分器1215cの出力波形はゼロレベルに近い値
が維持される。
【0172】閾値判定部1215dは、積分器1215
cからのアナログ信号が、光ディスクの副デジタル情報
管理情報に記述された閾値情報を読み出した値である予
め設定された正の閾値電圧と負の閾値電圧で区切られる
3つの電圧区間のいずれに属するかを判定するコンパレ
ータ等からなる。
【0173】図30は、閾値判定部1215dの動作を
説明するための図であり、積分器1215cから閾値判
定部1215dに入力されるアナログ信号波形の例を示
す。閾値判定部1215dは、8ビットカウンタ121
5eからリセット信号が入力された時点(直前)におい
て、(i)積分器1215cからの信号電圧が前記正の閾
値より大きい場合には1とし、負の閾値より小さい場合
には0とするNRZフォーマットの符号列を検証部12
16に出力すると共に、(ii)積分器1215cからの信
号電圧がそれらの両閾値の間に属する場合には、その旨
を示すバイオレンス信号を検証部1216に通知する。
【0174】尚、前記閾値電圧は、本発明にかかるジッ
タ変調が行われている場合においては確実に(極めて高
い確率で)超えるが、そうでない場合には越えることが
ない(極めて確率が低い)ような積分器1215cの出
力電圧値に設定されている。その具体的な値は、記録時
におけるジッタ変調度(位相変調器の遅延器の遅延
量)、積分器1215cに入力するバイト数(25
6)、バイト当たりの平均エッジ数、自然な(ランダム
に生じる)ジッタ分布における標準偏差などによって決
定される。
【0175】このように、閾値判定部1215dから出
力される符号列は、256ビットの擬似乱数毎に観測さ
れた相関性の極性(正又は負)の変化を示す。このよう
な極性の変化は、256ビットの擬似乱数系列毎に、そ
れら擬似乱数系列が論理反転しないでジッタ変調により
記録されたか、論理反転した後に記録されたかを示すビ
ット列に対応する情報である。
【0176】検証部1216は、同期検波器1215か
ら送られてくる符号列及びバイオレンス信号に基づい
て、今読み出されている光ディスクが正規の光ディスク
記録装置200によって記録された媒体であるか否かを
検証し、肯定的に判定できた場合にのみ、その旨を示す
イネーブル信号を再生信号処理回路1213に出力す
る。
【0177】図31は、検証部1216の詳細な構成を
示すブロック図である。検証部1216は、秘密鍵記憶
部1216a、シフトレジスタ1216b、一致比較部
1216c及び出力ラッチ部1216dから構成され
る。
【0178】秘密鍵記憶部1216aは、光ディスク記
録装置100aの秘密鍵記憶部102fと同一の56ビ
ットの秘密鍵を予め記憶するレジスタである。シフトレ
ジスタ1216bは、クロック抽出器1214からのリ
セット信号をシフトクロックとして同期検波器1215
からの符号列をシフトさせながら記憶する56段(ビッ
ト)のシフトレジスタである。
【0179】一致比較部1216cは、シフトレジスタ
1216bに56ビットの符号列が入力された直後にお
いて、その符号列と秘密鍵記憶部1216aに保持され
ている56ビットの秘密鍵とが完全に一致するか否かを
比較し、その結果を出力ラッチ部1216dに通知す
る。
【0180】出力ラッチ部1216dは、同期検波器1
215からのバイオレンス信号が通知されず、かつ、一
致比較部1216cから完全一致した旨の通知が送られ
てきた場合にのみ、再生信号処理回路1213にイネー
ブル信号を出力する。つまり、擬似乱数発生器1217
から同期検波器1215に入力される256ビットの擬
似乱数系列と読み出し信号に含まれる位相誤差信号との
間に正または負の相関性が存在することが連続して56
回(256×56ビットの擬似乱数系列について)確認
され、かつ、そのときの相関性の極性の変化が秘密鍵記
憶部1216aに格納されている56ビットの秘密鍵と
完全に一致する場合においてのみ、検証部1216から
再生信号処理回路1213にイネーブル信号が出力され
る。
【0181】このようにして、秘密鍵読み出しモードが
終了し、その時点において、検証部1216から再生信
号処理回路1213にイネーブル信号が出力されている
場合には、その光ディスクは正規の光ディスク記録装置
100aによって秘密鍵が埋め込まれた媒体であると判
断し、再生信号処理回路1213は、再生チャネル12
12からの読み出し信号を復調して得られる再生信号を
外部に出力する。一方、検証部1216から再生信号処
理回路1213にイネーブル信号が出力されてこない場
合には、その光ディスクは正規の光ディスク記録装置2
00によって秘密鍵が埋め込まれた媒体でないと判断
し、再生信号処理回路1213は、著作権保護のため
に、再生信号を外部に出力しない。
【0182】これによって、秘密鍵の埋め込みが、確認
できない光ディスクについては、不正に記録データが読
み出されてしまうことが防止される。従って、秘密鍵を
含む正規の光ディスクをデッドコピーすることによって
新たな光ディスクを作成しても、ジッタ変調によって埋
め込まれていた秘密鍵も一緒にコピーされない限りは、
その光ディスクは、本再生装置1201によって再生す
ることが禁止され、著作権が保護される。
【0183】以上、本発明のジッタ変調にかかる記録媒
体や記録再生装置について、実施の形態に基づいて説明
したが、本発明は、この実施の形態に限られないことは
無論である。
【0184】例えば、本実施の形態では、56ビットの
1個の秘密鍵に対応して論理反転させた256×56ビ
ットの擬似乱数系列が、56バイトの連続する記録デー
タに埋め込まれた。しかし、本発明は、このような数値
に限定されるものではない。ECCブロック、セクタ、
フレーム等の物理的な記録構造に関連したバイト数や特
定領域の記録データに対して、1種類だけでなく2種類
以上の初期値から始まる擬似乱数系列を複数の領域に埋
め込む方式とすることもできる。
【0185】また、本実施の形態では、正当な光ディス
クであると確認されるためには、256バイトごとに位
相誤差信号と擬似乱数系列との間には正または負の相関
性が存在することが56回連続することが条件とされた
が、例えば56回中の50回以上とすることもできる。
ジッタの分布は、図19に示されるように、ある程度の
広がりをもつので、相関性の判断に用いるパルスの個数
やジッタ変調度等によっては、ある程度広がりをもつ判
断基準によって有意な相関関係の存否を判断するほうが
適切な場合もあり得るからである。
【0186】また、本実施の形態では、同期検波器から
出力される符号列と秘密鍵との一致が所定数以下の場合
に主デジタル情報の再生制限を行う構成とした。しか
し、秘密鍵を用いなくてもよく、同期検波器において積
分された位相誤差信号と、単に所定の閾値との大小比較
の結果、閾値を超えた場合には、擬似乱数系列との相関
が強いと判断し、再生制限を行うようにしてもよい。こ
れにより、より簡単な構成で、ある程度の実施効果を得
る事が可能である。
【0187】また、本実施の形態では、位相誤差信号の
同期検波において、進相誤差信号Hと遅相誤差信号Iそ
れぞれのパルス面積をアナログ的に積分することによっ
て、相関性を判定した。しかし、回路を簡略化するため
に、単にそれらの個数を加算及び減算しながらカウント
していくデジタル方式に変えてもよい。
【0188】また本発明にかかるジッタ変調は、光ディ
スクのユーザーデータ領域10aに記録された記録デー
タに適用される場合、リードイン領域あるいはリードア
ウト領域、BCAに適応することが可能である。また前
述の従来技術のコンテンツ暗号と重畳させて用いること
も可能である。例えば、制御情報領域9bに格納してお
くディスク鍵やタイトル鍵の記録に際して、本発明にか
かるジッタ変調を施しておくことにより、従来のコンテ
ンツ暗号による記録内容(デジタル情報)を一切変更す
ることなく、海賊版の製造等の不正コピーに対する著作
権保護を強化することが可能となる。
【0189】また、本実施の形態では、光ディスク装置
1201は、光ディスクに埋もれた秘密鍵の存在を検証
することができた場合にのみ復調後の再生信号を出力し
たが、本発明は、このような検証結果の利用形態に限定
されるものではない。例えば、光ディスクの正当性が検
証できなかった場合には、その光ディスクの特定領域に
記録されたタイトルだけの再生を許可する等の利用形態
であってもよい。
【0190】また、本実施の形態では、副デジタル情報
として用いられる秘密鍵は、光ディスク記録装置100
a及び光ディスク装置1201それぞれに予め格納され
ていたが、ユーザーからの指示や外部機器との秘密通信
によって書き換えられる構成としてもよい。また、副デ
ジタル情報管理情報等のかたちとして暗号化したかたち
でディスク上に予め記録しておいてもよい。
【0191】また本実施の形態では、対象とする記録媒
体は光ディスクであったが、本発明は、このような種類
の記録媒体に限られず、一般に呼ばれているCD―RO
M、DVD―ROM、CD−R、CD−RW、DVD−
RAM、DVD−RW、MO等にも適用し得る。すなわ
ち凹凸のピットに限らず、相変化膜や磁気膜等への記録
にも適用することができる。ピット(記録マーク)の位
置をジッタ変調によって書き込み可能であるとするなら
ば、穴あけ方式だけでなく、相転移(相変化)や磁化な
どの記録方式を採用する他の種類の記録媒体にも適用す
ることができるからである。なお記録装置については図
15に示す構成、動作を適用することができる。
【0192】また、本発明にかかるジッタ変調は副デジ
タル情報を秘匿化して光ディスクに埋め込む用途に利用
されたが、本発明はこのような秘匿化の用途に限定され
るものではない。例えば、音声情報(副デジタル情報)
を画像情報(主デジタル情報)に重畳させて記録媒体に
書き込むなど、種類の異なるデジタル情報を分離再生可
能な状態で記録し、それによって記録密度を向上させる
非暗号用途に利用してもよい。
【0193】以上のように、上記実施形態の光ディスク
によれば、副デジタル情報が、読み取り困難な態様で主
デジタル情報に埋め込まれるので、記録マークの有無だ
けに基づいて光ディスクをコピーした場合には、副デジ
タル情報はコピーされないので、コピー元の光ディスク
であるかコピー後の光ディスクであるかの区別が可能と
なる。これにより、光ディスク上のデジタル著作物がそ
っくりそのまま不正にコピーされることによる著作権侵
害の防止が可能となる。さらに副デジタル情報管理情報
を予め光ディスク上に記録しておくことで、ディスク毎
に異なったマスタ鍵を簡単に供与することができ、仮に
1つの鍵が暴露されても他の機器に支障を及ぼすことが
ない。また、閾値情報や副デジタル情報の配置位置など
の副デジタル情報管理情報をディスク毎に異なるように
付与するでき、共通の閾値情報あるいは副デジタル情報
の配置位置をもつ副デジタル情報の暗号化より情報の秘
匿性をさらに高めることが可能である。
【0194】また、副デジタル情報の乱数系列の初期値
が、副デジタル情報管理情報として光ディスク上に予め
記録されてもよい。これによって、乱数系列の初期値を
ディスク毎に任意にかえることができ情報の秘匿性を高
めることが可能である。また、1つの秘密鍵を複数のデ
ィスクに渡って用いる場合でも、擬似乱数系列をかえる
ことで、他のディスクの著作権保護に支障を及ぼすこと
が無く秘匿性を高めることが可能である。
【0195】また、記録マークについて、一定長の乱数
系列について進み分と送れ分とを積算し、その積算値の
大きさが予め定められた閾値より大きいか小さいかに基
づいて副デジタル情報を生成する場合において、その閾
値を副デジタル情報管理情報として予め記録してもよ
い。これによって、閾値をディスク毎に任意にかえるこ
とができ情報の秘匿性を高めることが可能である。ま
た、1つの秘密鍵を複数のディスクに渡って用いる場合
でも、閾値をかえることで、他のディスクの著作権保護
に支障を及ぼすことが無く秘匿性を高めることが可能で
ある。
【0196】また、副デジタル情報の配置位置を、副デ
ジタル情報管理情報として予め記録してもよい。これに
よって、副デジタル情報のディスク上での配置位置をデ
ィスク毎に任意にかえることができ情報の秘匿性を高め
ることが可能である。また、1つの秘密鍵を複数のディ
スクにわたって用いる場合でも、副デジタル情報の配置
をかえることで、他のディスクの著作権保護に支障を及
ぼすことが無く秘匿性を高めることが可能である。ま
た、記録マークの長さによって、位相変調のON/OF
Fを切り替えながら副デジタル情報を記録してもよい。
これによって、再生信号のS/N比が悪い長さの記録マ
ークの信号品質を位相変調によって劣化させることがな
い。また、S/N比の悪い長さの記録マークに副デジタ
ル情報を埋め込まないため、副デジタル情報自身の検出
誤りを少なし、副デジタル情報を信頼性よく再生(抽
出)することが可能になる。
【0197】また、位相変調のON/OFFを決める記
録マークの長さ情報を、副デジタル情報管理情報として
予め記録してもよい。これによって、位相変調を施す記
録マークの長さをディスク毎に任意にかえることができ
情報の秘匿性を高めることが可能である。また、1つの
秘密鍵を複数のディスクに渡って用いる場合でも、位相
変調のON/OFFを決める記録マークの長さをかえる
ことで、他のディスクの著作権保護に支障を及ぼすこと
が無く秘匿性を高めることが可能である。また、副デジ
タル情報管理情報は、光ディスク上のコントロールデー
タ領域に予め記録してもよい。これによって、ディスク
起動時に副デジタル情報管理情報を読み出すことが可能
であり、副デジタル情報をすばやく抽出することができ
る。
【0198】また、副デジタル情報管理情報は、光ディ
スク上のユーザーデータ領域に予め記録してもよい。こ
れによって、副デジタル情報および対応する副デジタル
情報管理情報をユーザーデータ領域中の複数の領域に渡
って配置することも可能である。例えばゾーン毎あるい
は、コンテンツ毎に副デジタル情報および対応する副デ
ジタル情報管理情報を別々におくことで、コンテンツ毎
の著作権保護が容易に行える。また、ユーザーデータ領
域は、リードイン、リードアウト領域あるいはBCA領
域に比べ比較的大きな容量の情報を格納できるスペース
を有しているため、多数の副デジタル情報管理情報を配
置できるという効果がある。また、前記副デジタル情報
管理情報は、光ディスク上のBCAに予め記録してもよ
い。これによって、リードイン領域同様、ディスク起動
時に副デジタル情報管理情報を読み出すため、副デジタ
ル情報の解読に必要な情報をすぐさま読み出すことが可
能である。
【0199】また、上記実施形態の光ディスク再生装置
によれば、記録マークのエッジ位置に、乱数系列に基づ
いてジッタ変調が施されるので、ジッタに埋もれた副デ
ジタル情報の解読が困難となり、さらに、副デジタル情
報を抽出するために必要となる各種の情報(閾値情報、
配置位置情報等)をディスク毎に任意にかえることがで
き情報の秘匿性を高めることができる。また、1つの秘
密鍵を複数のディスクにわたって用いる場合でも、副デ
ジタル情報管理情報の内容をディスク毎に異ならせるこ
とで、他のディスクの著作権保護に支障を及ぼすことが
無く秘匿性を高めることが可能である。
【0200】また、秘密鍵は、記録マークのエッジ(ト
ラック方向の2つのエッジそれぞれ)の位置をトラック
の進行方向(光ビームスポットの走査方向)に微少量だ
けずらすというジッタ変調によって記録されているの
で、ジッタに埋め込まれた情報を読み出す機能を持たな
い通常の再生装置によっては、その秘密鍵を読み出すこ
とができない。
【0201】従って、通常の再生装置を用いて、このよ
うな秘密鍵が記録された光ディスクの全ての内容をそっ
くりそのまま読み出した後に他の光ディスクに記録した
としても、元の主デジタル情報だけがコピーされ、ジッ
タに埋もれて記録されていた副デジタル情報(秘密鍵)
はコピーされることはない。これによって、オリジナル
の光ディスクと不正にコピーされた光ディスクとを区別
することが可能となるので例えば、再生装置において、
秘密鍵が含まれた光ディスクの再生だけを許可する機構
を設けることで、海賊版の光ディスクが出回ることによ
る著作権の侵害を回避することが可能となる。
【0202】(実施の形態3)本実施形態では、光ディ
スク上に、主デジタル情報を暗号化するための暗号化鍵
が、副デジタル情報として所定領域に記録される。
【0203】<光ディスク>図34に本実施形態のDV
D10を示す。ユーザ情報がn個のコンテンツ(コンテ
ンツ1、コンテンツ2、・・・、コンテンツn)から構
成されている場合に、各コンテンツは各々のコンテンツ
に対応した暗号化鍵で暗号化されている。暗号化鍵の総
数はコンテンツの総数に等しくn個であり、これらの暗
号化鍵(暗号化鍵1、暗号化鍵2、・・・暗号化鍵n)
が制御情報領域内の所定領域に副デジタル情報として記
録されている。上記副デジタル情報は、記録マークのエ
ッジ位置をトラック方向に微小量だけ変位させる位相変
調によって記録されている。暗号化鍵1はコンテンツ1
を暗号化するための鍵であり、その他の暗号化鍵2、3
・・・nについても同様に暗号化鍵IDとコンテンツI
Dが対応している。副デジタル情報を記録するための主
デジタル情報はダミーのデータである(データそのもの
は意味を持たない)。一つの副デジタル情報は56ビッ
トで構成されており、副デジタル情報の1ビットは25
6バイトの主デジタル情報に重畳して記録されている。
従って、一つの副デジタル情報を記録するために143
36バイトの主デジタル情報が使用される。n個の副デ
ジタル情報は連続的に記録されている。
【0204】従って、通常の再生装置を用いて、このよ
うな暗号化鍵が記録されたDVDの全ての内容をそっく
りそのまま読み出した後に他のDVDに記録したとして
も、元の主デジタル情報だけがコピーされ、ジッタに埋
もれて記録されていた副デジタル情報(暗号化鍵)はコ
ピーされることがない。よって不正にコピーされたDV
Dは再生装置において暗号化された主デジタル情報を解
読することができない。これによって海賊版のDVDが
出回ることによる著作権の侵害を回避することが可能と
なる。
【0205】また、制御情報領域に暗号化鍵が記録され
る形態とすることで、例えば正規のDVDの再生装置に
おいて暗号化鍵をディスク起動時に読み込む機能を持た
せた場合には、この機能を持たない不正な再生装置は暗
号化された主デジタル情報を解読することができない。
よって不正なDVDの再生装置が出回ることによる著作
権の侵害を回避することが可能となる。
【0206】さらに、ユーザ情報が複数のコンテンツか
ら構成され、各々のコンテンツがコンテンツごとに更新
される暗号化鍵で暗号化されて記録される形態とするこ
とで、仮に1つの暗号化鍵が読み出されそのコンテンツ
が解読されてしまったとしても、それ以外のコンテンツ
は解読されない。従って、ユーザ情報のより強力な秘匿
化が可能になる。
【0207】また、ユーザ情報を構成するコンテンツの
中には暗号化されないコンテンツがあっても良い。ま
た、暗号化されたコンテンツが一部に暗号化されないデ
ータを含んでも良い。例えば、映画タイトルの予告編や
企業PR、製品の広告など、暗号化しない方が好まれる
コンテンツを記録したい場合に、有効となる。
【0208】また、1つのコンテンツの暗号化する鍵を
2つ以上記録する形態としても良い。これにより、Pr
oductIDや電子マネー等の組み合わせにより鍵を
排他的に使用できるようにすることも可能である。
【0209】<光ディスク記録装置>図35は本発明に
係る光ディスク記録装置の主要な部分についての構成を
示すブロック図である。なお、図35に示された信号
B、D、E、Fの波形は、図36のタイミングチャート
に示される通りである。
【0210】本記録装置100は、光学的に読み取り可
能な記録マークを形成することによって主デジタル情報
を記録する装置である。記録装置100は、暗号化鍵に
従って主デジタル情報を暗号化する機能と、記録マーク
のエッジ位置をトラック方向に微少量だけ変位させる位
相変調により上記暗号化鍵を副デジタル情報として記録
する機能を有するDVD−ROM用の記録装置である。
記録装置100は、記録チャネル108及び記録ヘッド
109に加えて、主デジタル情報を暗号化するための暗
号化器101を備え、さらにフォーマッタ102、擬似
乱数発生器104、タイミング生成器103、排他的論
理和ゲート105、PE(Phase Encoding)変調器10
6、位相変調器107を備える。
【0211】暗号化器101は、コンテンツデータを記
録するときは、暗号化鍵に基づいて主デジタル情報を暗
号化した暗号化データをフォーマッタ102に出力し、
暗号化鍵を記録するときは、上記暗号化鍵と、主デジタ
ル情報を暗号化しない記録データとをフォーマッタ10
2に出力するための回路である。
【0212】図37は暗号化器101の詳細な構成を示
すブロック図である。暗号化器101は、複数の暗号化
鍵を保持しコンテンツに対応した暗号化鍵Lを選出する
暗号化鍵セレクタ101aと、本記録装置に入力された
記録データJを暗号化鍵Lに従って暗号化する暗号化エ
ンコーダ101bと、暗号化イネーブル信号が1のとき
には暗号化データKを選択し、暗号化イネーブル信号が
0のときには暗号化されない記録データJを選択するデ
ータセレクタ101cとから構成される。
【0213】まず暗号化鍵を制御情報領域内の所定領域
に記録する動作について説明する。暗号化鍵セレクタ1
01aは、内部にn個の暗号化鍵を保持している。暗号
化鍵セレクタ101aは、i番目のコンテンツ(コンテ
ンツID=i(i=1、2、・・・、n))に対応した
暗号化鍵の記録(以下、このような動作を「暗号化鍵記
録モード」という。)を開始する旨の通知と、コンテン
ツID=iを識別するコンテンツID信号とを、図示さ
れていないコントローラから受けた場合には、暗号化鍵
iを選択しフォーマッタ102に出力する。
【0214】このときデータセレクタ101cは図示さ
れていないコントローラから暗号化イネーブル信号0を
受け取り、暗号化されない記録データを選択し、フォー
マッタ102に出力する。フォーマッタ102は、主デ
ジタル情報(記録データ)を変調したり、副デジタル情
報を指定したり、副デジタル情報を記録するための制御
を行ったりする回路である。
【0215】図38は、フォーマッタ102の詳細な構
成を示すブロック図である。フォーマッタ102は、記
録装置100に入力された記録データをDVD10に適
した信号(チャネル信号B)に変調する変調部102a
と、擬似乱数発生器104により生成される擬似乱数系
列の初期値を予め秘密に記憶する初期値記憶部102b
と、暗号化器から入力される56ビットの暗号化鍵を保
持する暗号化鍵記憶部102cとから構成される。
【0216】変調部102aは、図36のタイミングチ
ャートに示されるように、入力された記録データを8ビ
ット長の符号(バイト)ごとに、対応する16ビット長
のチャネルコードAに変換(8−16変換)した後に、
NRZI変換することによりチャネル信号Bを生成し、
位相変調器107に出力する。また、変調部102a
は、暗号化鍵記録モードが開始された場合には、1バイ
トの記録データが入力されてくる度に、そのバイトの先
頭を示すタイミング信号をタイミング生成器103に出
力する。
【0217】初期値記憶部102bは、暗号化鍵記録モ
ードが開始されたときに、予め秘密に保持していた15
ビット長のデータ(初期値)を擬似乱数発生器104に
出力する。
【0218】暗号化鍵記憶部102cは、暗号化鍵記録
モードが開始されると、暗号化器から入力される56ビ
ット長の暗号化鍵をLSBから1ビットずつ順にNRZ
フォーマットで排他的論理和ゲート105に出力してい
く。このとき、暗号化鍵記憶部102cは、変調部10
2aが256バイト分の記録データを変調する毎に次の
上位ビットを出力する。つまり、暗号化鍵記憶部102
cは、合計256×56バイト分の記録データに対応さ
せて、56ビットの1個の暗号化鍵をビットシリアル
に、暗号化鍵ビット系列としてXOR105に出力して
いく。
【0219】図39は、暗号化鍵、擬似乱数系列及び記
録データの対応関係を示す図である。56ビットの暗号
化鍵を隠し情報として光ディスクに記録するために、暗
号化鍵の各ビットにつき256ビットの擬似乱数系列が
用いられ、その擬似乱数系列における各ビットが1バイ
トの記録データ(16ビットのチャネルコード)に埋め
込まれることが示されている。なお、56ビットの暗号
化鍵の各ビットは、後述するように、対応する256ビ
ットの擬似乱数系列を論理反転するか否かのフラグとし
て用いられる。
【0220】タイミング生成器103は、(i)変調部
102aからのタイミング信号に基づいて、記録データ
の各バイトに同期したクロック信号(バイトクロック)
を擬似乱数発生器104に出力すると共に、(ii)その
タイミング信号と図示されていないクロック発振器から
のクロック信号とに基づいて、フォーマッタ102から
出力されるチャネル信号Bの中央(位相が180度とな
る時点)を示すタイミング信号をPE変調器106に出
力する。
【0221】擬似乱数発生器104は、初期値記憶部1
02bからの初期値をプリセット値とし、タイミング生
成器103から入力されるバイトクロックをシフトクロ
ックとして、2の15乗個のビット系列を1サイクルと
する擬似乱数系列(M系列)を生成する。
【0222】図40は、擬似乱数発生器104の詳細な
構成を示す回路図である。擬似乱数発生器104は、初
期値記憶部102bからの初期値を保持する15ビット
長のプリセットレジスタ104aと、15段(ビット)
のシフトレジスタ104bと、そのシフトレジスタ10
4bのMSB(第14桁)と第10桁それぞれの出力値
の排他的論理和を算出する排他的論理和ゲート104c
とから構成される。
【0223】初期値記憶部102bから送られてくる初
期値がプリセットシフトレジスタ104aにセットされ
ると、その直後に送られてくるフォーマッタ102から
のストローブ信号によって、その初期値がシフトレジス
タ104bに書き込まれる。その後、タイミング生成器
103からのバイトクロックに同期して、シフトレジス
タ104bに格納された15ビットの値は左方向に桁シ
フトされると共に、排他的論理和ゲート104cからの
出力値がシフトレジスタ104bのLSB(第0桁)に
フィードバックされて格納される。これによって、シフ
トレジスタ104bのMSBには、バイトごとに1ビッ
トの新たな乱数が生成され、擬似乱数系列として、排他
的論理和ゲート105に送られる。
【0224】なお、本実施の形態では、この擬似乱数発
生器104は、暗号化鍵記録モードにおいて、合計25
6×56バイトの記録データに埋める擬似乱数系列、即
ち、256×56ビットの擬似乱数系列を生成するため
に用いられている。
【0225】排他的論理和ゲート105は、擬似乱数発
生器104からの擬似乱数系列と暗号化鍵記憶部102
cからのビット系列との排他的論理和を算出し、その結
果得られる擬似乱数系列DをPE変調器106に出力す
る。つまり、この排他的論理和ゲート105は、56ビ
ットの暗号化鍵の各ビット値に応じて、擬似乱数発生器
104から発生された256ビット分の擬似乱数系列を
そのままPE変調器106に入力させるか、又は、論理
反転した後にPE変調器106に入力させるかを選択的
に行っている。
【0226】PE変調器106は、タイミング生成器1
03からのタイミング信号に基づいて、排他的論理和ゲ
ート105から送られてくる擬似乱数系列DをPE(Ph
aseEncoding)変換し、得られたPE変調信号Eを位相
変調器107に出力する。その結果、PE変調信号E
は、図36のタイミングチャートに示されるように、排
他的論理和ゲート105から出力された擬似乱数Dが0
の場合にはチャネル信号Bの中央において立ち下がり、
擬似乱数Dが1の場合には立ち上がり、同じ乱数値が続
く場合にはチャネル信号Bの境目でもう一度反転するよ
うな波形となる。
【0227】位相変調器107は、PE変調器106か
らのPE変調信号Eに基づいて、フォーマッタ102か
らのチャネル信号Bのエッジを一定の微少時間だけ遅ら
せるか進ませるかの位相変調を行い、得られた被変調チ
ャネル信号Fを記録チャネル108に出力する。なお、
上記微少時間は、この位相変調器107をバイパスして
(すなわち、副デジタル情報を記録しないで)主デジタ
ル情報だけを記録した通常のDVD10が通常の再生装
置で再生された場合に観測されるジッタの、度数分布に
おける標準偏差σの半分の値(0.5σ)に予め設定さ
れている。
【0228】図41は、位相変調器107の詳細な構成
を示すブロック図である。位相変調器107は、上記微
少時間だけ信号を遅延させる遅延器107aと、2入力
1出力のセレクタ107bとから構成される。セレクタ
107bは、制御信号として入力されるPE変調信号E
が1のときには、フォーマッタ1から直接に入力される
チャネル信号Bを通過させ、PE変調信号Eが0のとき
には、遅延器107aを経て入力されるチャネル信号B
を通過させる。
【0229】これによって、位相変調器107に入力さ
れたチャネル信号Bの立ち上がり及び立ち下がりエッジ
は、結果として(相対的な時間関係において)、PE変
調信号Eが1を示しているとき(0〜180度)には上
記微少時間だけ位相が進められ、PE変調信号Eが0を
示しているとき(180〜360度)には上記微少時間
だけ位相が遅らされる。つまり、位相変調器107に入
力されたチャネル信号Bは、擬似乱数系列Dに基づいて
ジッタ変調を受け、図36に示されるような被変調チャ
ネル信号Fに変換される。
【0230】記録チャネル108は、位相変調器107
からの被変調チャネル信号Fの1/0に同期してDVD
10に露光させるレーザービームをON/OFFさせる
制御信号を生成し記録ヘッド109に送る。記録ヘッド
109は、記録チャネル108からの制御信号に基づい
て、レーザビームをON/OFFさせながら、回転する
DVD10の表面に螺旋状にスポットを当てていくこと
により、カッティングしていく。このようにして、光学
的に読み取り可能な凹又は凸のピットからなる被変調記
録マークGがDVD10に形成される。
【0231】図42は、記録ヘッド109によってピッ
トが形成されたDVD10の記録膜の表面を示す外観図
である。暗号化鍵記録モードにおいて形成されたピット
のトラック方向における2つのエッジそれぞれの位置
は、暗号化鍵記録モードでない場合に形成されるピット
のエッジ位置に対して、上記一定の微少時間に相当する
変位量だけ位相が進んだ(又は遅れた)位置にずれて形
成されている。
【0232】図43は、このような暗号化鍵記録モード
において形成されたピット、即ち、ジッタ変調を受けて
記録された被変調記録マークGについて観測されるジッ
タの頻度(度数)分布を示すグラフである。
【0233】この場合、曲線Aは、PE変調信号Eが0
のときに生成された被変調記録マークGのエッジだけに
ついてのジッタ分布を示し、上記変位量だけ位相が遅れ
る方向にずれた位置X(L)を最大頻度とするガウス曲
線に近い曲線となる。曲線Bは、PE変調信号Eが1の
ときに生成された被変調記録マークGのエッジだけにつ
いてのジッタ分布を示し、上記変位量だけ位相が進んだ
方向にずれた位置X(H)を最大頻度とするガウス曲線
に近い曲線となる。曲線Cは、それら両曲線A及びBを
足し合わせた全体のジッタ分布を示す。
【0234】本発明は、暗号化鍵の記録時に用いられた
擬似乱数系列と同一の擬似乱数系列で同期検波するなら
ば、曲線Cのジッタ分布を曲線Aと曲線Bそれぞれの分
布に分離し得ることを利用している。
【0235】以上のような副デジタル情報記録方法に従
って暗号化鍵iを記録する。この動作が暗号化鍵1〜暗
号化鍵nについて連続的に行われ、情報制御領域内の所
定領域にn個の暗号化鍵が連続的に記録される。
【0236】次にコンテンツを暗号化して記録する動作
について説明する。暗号化セレクタ101aは、i番目
のコンテンツ(コンテンツID=i(i=1、2、・・
・、n))を暗号化して記録するときに、主デジタル情
報の暗号化と記録(以下、このような動作を「主デジタ
ル情報暗号化&記録モード」という。)を開始する旨の
通知と、コンテンツID=iを識別するコンテンツID
信号とを、図示されていないコントローラから受けた場
合には、暗号化鍵iを選択し暗号化エンコーダ101b
に出力する。
【0237】暗号化エンコーダ101bは、入力される
記録データの8bitデータに、暗号化鍵iの値を加算
し、データセレクタ101cに出力する。例えば、暗号
化鍵iが1であった場合には記録データの8bitデー
タに1を加算する。
【0238】このときデータセレクタ101cは図示さ
れていないコントローラから暗号化イネーブル信号1を
うけ、暗号化データを選択し、フォーマッタ102に出
力する。これによって記録データは暗号化鍵iに従って
暗号化されている。
【0239】変調部102aは入力された暗号化データ
を8ビット長の符号(バイト)ごとに、対応する16ビ
ット長のチャネルコードAに変換(8−16変換)した
後に、NRZI変換することによりチャネル信号Bを生
成し、位相変調器107に出力する。位相変調器107
はチャネル信号Bを位相変調しないで記録チャネルに出
力する。
【0240】これによって記録データは暗号化鍵iに従
って暗号化されて記録される。この動作はコンテンツ1
〜コンテンツnについて行われ、コンテンツデータはコ
ンテンツ毎に更新される暗号化鍵で暗号化されながら記
録される。
【0241】従って、通常の再生装置を用いて、このよ
うな暗号化鍵が記録されたDVDの全ての内容をそっく
りそのまま読み出した後に他のDVDに記録したとして
も、元の主デジタル情報だけがコピーされ、ジッタに埋
もれて記録されていた副デジタル情報(暗号化鍵)はコ
ピーされることがない。よって不正にコピーされたDV
Dは再生装置において暗号化された主デジタル情報を解
読することができない。これによって海賊版のDVDが
出回ることによる著作権の侵害を回避することが可能と
なる。
【0242】<光ディスク再生装置>以上にようにして
暗号化鍵が記録されたDVDに対応する再生装置につい
て説明する。図44は、本発明に係る光ディスク再生装
置300の特徴的な部分についての構成を示すブロック
図である。
【0243】本再生装置300は、上記の光ディスク記
録装置100に対応するDVD再生装置である。再生装
置300は、DVD上の記録マークの位置に基づいて主
デジタル情報を再生するだけでなく、そのときに観測さ
れる記録マークのジッタに埋もれた副デジタル情報(暗
号化鍵)を検出し、その検出結果に基づいて暗号化され
た主デジタル情報を解読する機能を有する。再生装置3
00は、再生ヘッド302、再生チャネル303、再生
信号処理回路304、クロック抽出器305、同期検波
器307、暗号化鍵再生回路308及び擬似乱数発生器
306を備える。
【0244】再生ヘッド302は、光ピックアップであ
り、回転するDVD301上の記録マークに光ビームを
集光して照射し、その反射光から、記録マークのエッジ
位置を示すアナログの読み出し信号を生成して再生チャ
ネル303に出力する。再生チャネル303は、再生ヘ
ッド302からのアナログの読み出し信号を波形等化し
たり整形したりすることによってデジタルの読み出し信
号に変換し、再生信号処理回路304とクロック抽出器
305に出力する。
【0245】クロック抽出器305は、再生チャネル3
03からの読み出し信号に基づいて、4種類のクロック
信号、即ち、(i)チャネルコードを構成する各ビット
に同期したチャネルビットクロック、(ii)そのチャネ
ルビットクロックを基準とした場合の読み出し信号の進
み成分だけを示す進相誤差信号H、(iii)同様に、そ
の遅れ成分だけを示す遅相誤差信号I、及び、(iv)読
み出し信号における各記録データ(バイト単位)に同期
したバイトクロックを抽出して生成する。クロック抽出
器305は、それらのクロック信号を、(i)再生信号
処理回路304、(ii)同期検波器307、(iii)同
期検波器307、(iv)再生信号処理回路304、同期
検波器307及び擬似乱数発生器306にそれぞれ出力
する。
【0246】図45は、クロック抽出器305の詳細な
構成を示すブロック図である。クロック抽出器305
は、PLL回路と、4ビットカウンタ305dと、同期
信号検出器305eと、位相誤差信号分離器305fと
から構成される。PLL回路は位相比較器305a、ル
ープフィルタ305b及びVCO(Voltage Controlled
Oscillator)305cからなる。
【0247】位相比較器305aは、カウンタ、排他的
論理和ゲート及びフリップフロップ等からなり、VCO
305cからフィードバックされて入力されるチャネル
ビットクロックと、再生チャネル303からの読み出し
信号とから、その読み出し信号の立ち上がり及び立ち下
がりエッジと、そのエッジに最も近いチャネルビットク
ロックの立ち上がりエッジとの位相差を算出し、位相誤
差信号としてループフィルタ305b及び位相誤差信号
分離器305fに出力する。
【0248】ループフィルタ305bは、位相比較器3
05aからの位相誤差信号を平滑化し、直流の電圧信号
に変換するローパスフィルタである。VCO305c
は、ループフィルタ305bからの電圧信号に対応する
周波数のチャネルビットクロックを生成する電圧制御発
振器である。
【0249】同期信号検出器305eは、読み出し信号
に含まれる同期パターンを検出し、リセット信号として
4ビットカウンタ305dに出力する。4ビットカウン
タ305dは、VCO305cからのチャネルビットク
ロックを1/16に分周するカウンタであり、同期信号
検出器305eからのリセット信号によってリセットさ
れる。つまり、4ビットカウンタ305dは、読み出し
信号における各記録データ(バイト単位)に同期したバ
イトクロックを出力する。
【0250】位相誤差信号分離器305fは、位相比較
器305aからの位相誤差信号を進相誤差信号Hと遅相
誤差信号Iとに分離し、同期検波器307に出力する回
路である。
【0251】図46(a)は、位相誤差信号分離器30
5fの詳細な構成を示す回路図である。位相誤差信号分
離器305fは、2個のインバータ400a、400b
と2個の論理積ゲート400c、400dとから構成さ
れる。図46(b)は、図46(a)に示された位相誤
差信号分離器305fの動作を説明するための各信号の
タイミングチャートである。図46(b)に示されるよ
うに、位相比較器305aから出力される位相誤差信号
には進相誤差成分と遅相誤差成分とが含まれるが、これ
ら位相誤差信号H、Iがチャネルビットクロックに同期
して分離されるので、論理積ゲート400cから出力さ
れる信号(進相誤差信号H)は進相誤差成分だけを示
し、論理積ゲート400dから出力される信号(遅相誤
差信号I)は遅相誤差成分だけを示す波形となる。
【0252】再生信号処理回路304は、再生チャネル
303からの読み出し信号を復調したり、副デジタル情
報の検出のための制御やその検出結果に基づく著作権保
護のための動作を行ったりする回路である。さらに再生
信号処理回路304はコンテンツを再生するときは、暗
号化鍵読み出し時に読み出された暗号化鍵に基づいて復
調信号を復号化し、再生信号として出力する。また、暗
号化鍵を読み出すときは復調信号を再生信号として出力
する。
【0253】図47は、再生信号処理回路304の詳細
な構成を示すブロック図である。再生信号処理回路30
4は、復調部304a、復号化デコーダ304b、デー
タセレクタ304c及び初期値記憶部304dから構成
される。
【0254】まず、制御情報領域内の所定領域に記録さ
れた副デジタル情報(暗号化鍵)を読み出す動作を説明
する。ユーザ情報がn個のコンテンツから構成される場
合、制御情報領域内の所定領域にn個の暗号化鍵が副デ
ジタル情報として埋め込まれている。
【0255】暗号化鍵再生回路308は、ディスクをド
ライブに挿入後、リードインの動作中に制御情報領域内
の所定領域からこれらの暗号化鍵を読み出し、n個の鍵
を暗号化鍵再生回路308に格納する。
【0256】再生信号処理回路304は、制御情報領域
内の所定領域から暗号化鍵の読み出し(以下、このよう
な動作を「暗号化鍵読み出しモード」という。)を開始
する旨の通知を図示されていないコントローラから受け
た場合には、初期値記憶部304dに保持された初期値
を擬似乱数発生器306に出力する。
【0257】擬似乱数発生器306は、光ディスク記録
装置100の擬似乱数発生器104と同一の機能を有し
ており、初期値記憶部304dからの初期値をプリセッ
ト値とし、クロック抽出器305から入力されるバイト
クロックをシフトクロックとして、2の15乗個のビッ
ト系列を1サイクルとする擬似乱数系列(M系列)を生
成する。再生装置300において、擬似乱数発生器30
6は256×56ビットの擬似乱数系列を生成するため
に用いられている。
【0258】同期検波器307は、クロック抽出器30
5から出力された進相誤差信号H及び遅相誤差信号Iと
擬似乱数発生器306からの擬似乱数系列との間の相関
性を検出する回路であり、各擬似乱数(1ビット)毎の
結果(正の相関性あり、負の相関性あり、相関性なし)
を暗号化鍵再生回路308に伝える。
【0259】図48は、同期検波器307の詳細な構成
を示す回路図である。同期検波器307は、PE変調器
307a、セレクタ307b、積分器307c、しきい
値判定部307d及び8ビットカウンタ307eから構
成される。
【0260】PE変調器307aは、光ディスク記録装
置100のタイミング生成器103とPE変調器106
それぞれに対応する機能を併せ持つ変調器であり、クロ
ック抽出器305からのバイトクロックに基づいて擬似
乱数発生器306からの擬似乱数系列をPE変換し、切
り換え制御信号としてセレクタ307bに出力する。つ
まり、擬似乱数発生器306からの擬似乱数が0の場合
には再生された読み出し信号における各記録データ(バ
イト)の中央のタイミングにおいて立ち下がり、擬似乱
数が1の場合には立ち上がり、同じ乱数値が続く場合に
は各記録データの境目でもう一度反転するような波形の
信号をセレクタ307bに出力する。
【0261】セレクタ307bは、2個の2入力1出力
切替回路からなり、クロック抽出器305からの進相誤
差信号H及び遅相誤差信号Iそれぞれを、PE変調器3
07aからの制御信号が1のときには積分器307cの
正入力端子及び負入力端子に通過させ、0のときにはク
ロスさせて積分器307cの負入力端子及び正入力端子
に通過させる。
【0262】8ビットカウンタ307eは、クロック抽
出器305からのバイトクロックを1/256に分周す
るカウンタであり、その結果をリセット信号として積分
器307c、しきい値判定部307d及び暗号化鍵再生
回路308に出力する。従って、このリセット信号は、
擬似乱数発生器306が256ビットの乱数系列を出力
するごとに1回のリセットパルスを出力する波形とな
る。
【0263】積分器307cは、差動入力バイポーラ出
力のアナログ積分器であり、正入力端子に入力されたパ
ルスの面積を加算して蓄積するのと並行して、負入力端
子に入力されたパルスの面積を減算して蓄積し、蓄積さ
れた合計面積に相当するアナログ信号をしきい値判定部
307dに出力する。このとき、8ビットカウンタから
リセット信号が入力された場合には、再びゼロから蓄積
していく。
【0264】その結果、この積分器307cの出力波形
は、PE変調器307aから出力されるPE変調信号が
1である期間においては、進相誤差信号Hに現れたパル
スの面積を加算して蓄積すると共に遅相誤差信号Iに現
れたパルスの面積を減算して蓄積したものを示す。PE
変調信号が0である期間においては、積分器307cの
出力波形は、進相誤差信号Hに現れたパルスの面積を減
算して蓄積すると共に遅相誤差信号Iに現れたパルスの
面積を加算して蓄積した場合の蓄積面積を示す。
【0265】従って、PE変調信号が1である期間にお
いて進相誤差信号Hにのみパルスが現れ、かつ、PE変
調信号が0である期間において遅相誤差信号Iにのみパ
ルスが現れる正の相関性が続く場合には、積分器307
cの出力波形は正方向に増加するランプ波形となる。逆
に、PE変調信号が1である期間において遅相誤差信号
Iにのみパルスが現れ、かつ、PE変調信号が0である
期間において進相誤差信号Hにのみパルスが現れる負の
相関性が続く場合には、積分器307cの出力波形は負
方向に減少していくランプ波形となる。また、いずれの
相関性も存在しない場合、即ち、PE変調信号の値に依
存しないでランダムに進相誤差信号H及び遅相誤差信号
Iにパルスが現れる場合には、それら誤差信号に現れる
両パルスの出現頻度が略等しくなるので、積分器307
cの出力波形はゼロレベルに近い値が維持される。
【0266】しきい値判定部307dは、積分器307
cからのアナログ信号が、予め設定された正のしきい値
電圧と負のしきい値電圧で区切られる3つの電圧区間の
いずれに属するかを判定するコンパレータ等からなる。
【0267】図49は、しきい値判定部307dの動作
を説明するための図であり、積分器307cからしきい
値判定部307dに入力されるアナログ信号波形の例を
示す。しきい値判定部307dは、8ビットカウンタ3
07eからリセット信号が入力された時点(直前)にお
いて、積分器307cからの信号電圧が上記正のしきい
値より大きい場合には1とし、負のしきい値より小さい
場合には0とするNRZフォーマットの符号列を暗号化
鍵再生回路308に出力する。
【0268】なお、上記しきい値電圧は、本発明に係る
ジッタ変調が行われている場合においては確実に(極め
て高い確率で)越えられるが、そうでない場合には越え
られることがない(極めて確率が低い)ような積分器3
07cの出力電圧値に設定されている。その具体的な値
は、記録時におけるジッタ変調度(位相変調器107の
遅延器107aの遅延量)、積分器307cに入力する
バイト数(256)、バイト当たりの平均エッジ数、自
然な(ランダムに生じる)ジッタ分布における標準偏差
などによって決定される。
【0269】このように、しきい値判定部307dから
出力される符号列は、256ビットの擬似乱数毎に観測
された相関性の極性(正又は負)の変化を示す。このよ
うな極性の変化は、256ビットの擬似乱数系列毎に、
それら擬似乱数系列が論理反転しないでジッタ変調によ
り記録されたか論理反転した後に記録されたかを示すビ
ット列に対応する情報である。
【0270】暗号化鍵再生回路308は、同期検波器3
07から送られてくる符号列基づいて、各々のコンテン
ツを暗号化するための暗号化鍵を読み出し、複数の暗号
化鍵を暗号化鍵セレクタに格納する。
【0271】図50は、暗号化鍵再生回路308の詳細
な構成を示すブロック図である。暗号化鍵再生回路30
8は、シフトレジスタ308a、カウンタ308b、暗
号化鍵セレクタ308c及び暗号化鍵記憶部308dか
ら構成される。
【0272】シフトレジスタ308aは、同期検波器3
07からのリセット信号をシフトクロックとして、同期
検波器307からの符号列をシフトさせながら記憶する
56段(ビット)のシフトレジスタである。シフトレジ
スタ308aに56ビットの符号列が入力された直後
に、カウンタ308bはロードパルスを暗号化鍵セレク
タ308cに出力する。このとき暗号化鍵セレクタ30
8cはシフトレジスタの値を受け取る。
【0273】暗号化鍵セレクタ308cは、カウンタ3
08bからロードパルスを受け取るのと同時に、図示さ
れていないコントローラから、現在のi番目の暗号化鍵
を示す暗号化鍵ID信号を受け取り、シフトレジスタか
ら入力される値を暗号化鍵IDに対応した暗号化鍵が格
納される場所に格納する。
【0274】この動作を暗号化鍵1〜暗号化鍵nについ
て行い、情報制御領域からn個の暗号化鍵を読み出し、
各々の暗号化鍵を暗号化鍵セレクタ308cに格納す
る。
【0275】次にコンテンツを暗号化鍵に基づいて復号
化して再生する動作について説明する。暗号化セレクタ
308cは、i番目のコンテンツ(コンテンツID=i
(i=1、2、・・・、n))を再生するときに、主デ
ジタル情報の復号化と再生(以下、このような動作を
「主デジタル情報復号&再生モード」という。)を開始
する旨の通知と、コンテンツID=iを識別するコンテ
ンツID信号とを、図示されていないコントローラから
受けた場合には、暗号化鍵iを選択し暗号化鍵記憶部3
08dに格納し、再生信号処理回路304に出力する。
【0276】復調部304aは、光ディスク記録装置1
00の変調部102aに対応する復調回路であり、クロ
ック抽出器305からのチャネルビットクロックに同期
して再生チャネル303からの読み出し信号をサンプリ
ングすることによりチャネルコードAに復調した後に、
クロック抽出器305からのバイトクロックに同期して
各チャネルコードに対応する8ビットの記録データに変
換(16−8変換)し、その記録データ列を復号化デコ
ーダ304bとデータセレクタ304cに送る。
【0277】復号化デコーダ304bは、記録データの
8bitデータPに、暗号化鍵iの値Qを減算し、復号
化データRをデータセレクタ304cに出力する。例え
ば、暗号化鍵iが1であった場合には記録データの8b
itデータに1を減算する。このときデータセレクタ3
04cは復号化データRを選択し、再生信号として出力
する。このことによって読み出し信号は暗号化鍵iに従
って復号化される。
【0278】これによって、暗号化鍵を読み出すことが
できないDVDについては、暗号化された記録データを
復号できないため、不正に記録データが読み出されてし
まうことが防止される。従って、暗号化鍵を含む正規の
DVDをデッドコピーすることによって新たなDVDを
作成しても、ジッタ変調によって埋め込まれていた暗号
化鍵も一緒にコピーされない限りは、そのDVDは、再
生装置において暗号化された主デジタル情報を解読する
ことができないため、著作権が保護される。
【0279】また、従来のDVDの暗号化手法では、デ
ィスク鍵やタイトル鍵がデータとしてディスク内に記録
されているため、鍵を不正に読み出される可能性があ
る。しかしこの実施の形態では、暗号化鍵がジッタ変調
によって埋め込まれているため、その解読が困難であ
り、暗号化鍵の秘匿化が可能になる。
【0280】さらに、従来技術として、正規ディスクと
不正ディスクとの区別を判別回路によって判定し、正規
ディスクの場合にイネーブル信号を再生信号処理回路に
出力して再生を許可する方式があった。しかしながら、
図51に示すこの方式においては、改造によって不正な
イネーブル信号が再生信号処理回路に出力され、不正デ
ィスクの再生を防ぐことができない可能性がある。
【0281】本実施の形態においては、光ディスク再生
装置は再生するコンテンツに対応した暗号化鍵を情報制
御領域に記録された副デジタル情報から読み出し、この
暗号化鍵で暗号化された主デジタル情報を解読する必要
がある。従って上述のような不正改造に対しても、光デ
ィスク再生装置は暗号化された主デジタル情報を解読す
ることができないため、著作権が保護される。
【0282】さらに、上記判別回路によりイネーブル信
号を再生信号処理回路に出力して再生を許可する方式に
おいては、図52に示すように上記判別機能を有さない
光ディスク再生装置が出現した場合、不正ディスクの再
生を防ぐことができない可能性がある。
【0283】本実施の形態においては、光ディスク再生
装置は再生するコンテンツに対応した暗号化鍵を情報制
御領域に記録された副デジタル情報から読み出し、この
暗号化鍵で暗号化された主デジタル情報を解読する必要
がある。従って、副デジタル情報を検出する機能を有さ
ない光ディスク再生装置では暗号化された主デジタル情
報を解読することができないため、著作権が保護され
る。
【0284】また、図53に示すように不正な暗号化鍵
を外部またはソフトウェアから入力し、正規ディスクか
らデータを読み出そうとした場合には、全てのコンテン
ツについて暗号化鍵を解読しなければならない。従っ
て、暗号化鍵の解読作業量を膨大にでき、事実上データ
の読み出しを困難にできる。
【0285】以上、本発明の副デジタル情報による主デ
ジタル情報の暗号化に係る記録媒体や記録再生装置につ
いて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこの
実施の形態に限られないことは勿論である。
【0286】例えば、本実施の形態では、56ビットの
1個の暗号化鍵に対応して論理反転させた256×56
ビットの疑似乱数系列が、256×56バイトの連続す
る記録データに埋め込まれたが、本発明は、このような
数値に限定されるものではない。ECCブロック、セク
タ、フレーム等の物理的な記録構造に関連したバイト数
や特定領域の記録データに対して、1種類だけでなく2
種類以上の初期値から始まる疑似乱数系列を複数の領域
に埋め込む方式とすることもできる。
【0287】また、本実施の形態では、ユーザ情報が複
数のコンテンツから構成され、各々コンテンツは各々の
コンテンツに対応した暗号化鍵で暗号化される形態とし
たが、本発明はこの形態に限定されない。例えば、ユー
ザ情報は半径位置、トラック、ECCブロック、セクタ
等の物理的な記録構造に関連したバイト数や特定領域の
記録データの集合体を単位として複数の記録データの集
合体に分割され、上記記録データの集合体は各々上記記
録データの集合体に対応した暗号化鍵で暗号化される形
態とすることもできる。暗号化鍵の数が多いほどユーザ
情報のより強力な秘匿化が可能になる。
【0288】また、本実施の形態では、各々のコンテン
ツに対して暗号化鍵が1つずつ存在し、各々コンテンツ
は独立に暗号化される形態としたが、本発明はこの形態
に限定されない。例えば、複数の記録データの集合体
で、1つの暗号化鍵を共有する形態とすれば、暗号化鍵
を記録する主デジタル情報の容量を節約することが可能
になる。
【0289】また、本実施の形態では、1番目の暗号化
鍵からn番目の暗号化鍵が昇順に制御情報領域の所定の
領域に記録される形態としたが、本発明はこの形態に限
定されない。暗号化鍵を記録する順序に対してスクラン
ブルが施される形態としても良いし、あるルールに基づ
いて記録される暗号化鍵の順序が決定される形態として
も良い。
【0290】また、本実施の形態では、暗号化鍵が副デ
ジタル情報として記録マークのエッジ位置をトラック方
向に微小量だけ変位させる位相変調によって記録されて
いる形態としたが、本発明はこの形態に限定されない。
例えば、記録マークをラジアル方向に微小量だけ変異さ
せる変調や、トラックピッチを局所的に狭くする変調、
その他信号振幅、トラッキングエラー信号、フォーカス
エラー信号、アシンメトリ、変調度など、ピット形状や
信号に微小量の変化を持たせることによって副デジタル
情報を記録される形態とすることもできる。
【0291】また、本実施の形態では、擬似乱数系列を
生成するための初期値が、光ディスク記録装置100の
フォーマッタ102と、光ディスク再生装置300の再
生信号処理回路304に予め秘密に記憶される形態とし
たが、本発明はこの形態に限定されない。例えば、光デ
ィスク記録装置は、副デジタル情報の記録に使用する初
期値をDVDの制御情報領域に記録し、光ディスク再生
装置は、ディスクをドライブに挿入された後、リードイ
ンの動作中に制御情報領域から初期値を読み出し、初期
値記憶部に保持する形態としても良い。
【0292】また、初期値が記録される領域は、制御情
報領域に限られず、ユーザデータ領域の所定領域とする
こともできる。さらに、複数の初期値が定義され、各々
の記録データの集合体に対応して擬似乱数系列が定義さ
れる形態とすれば、ユーザ情報のより強力な秘匿化が可
能になる。
【0293】また、本実施の形態では、暗号化エンコー
ダは、入力される記録データの8bitデータに、暗号
化鍵の値を加算するとしたが、本発明はこのような暗号
化形態に限定されるものではない。
【0294】例えば、図55に示すように暗号化鍵の下
位8ビットの値をLa、下位9〜16ビットの値をL
b、下位17〜24ビットの値をLcとした場合に、暗
号化エンコーダはまず記録データの8ビットデータJに
Laを加算してKaとする。さらにKaの下位からLb
で定義されたビット位置を起点としてその位置からLc
で示されたビット数だけ論理反転して暗号化データKを
出力する形態としても良い。
【0295】また、図56に示すようにDVDの従来の
暗号化技術において、マスタ鍵をディスク鍵とタイトル
鍵とによって暗号化して得られた鍵を、更に副デジタル
情報による暗号化鍵で暗号化し、その鍵を用いてコンテ
ンツをスクランブルするしても良い。この他にも、暗号
化鍵を副デジタル情報として記録することで、暗号化鍵
によって記録データをスクランブルするあらゆる暗号化
手法に関して本発明を適用できる。
【0296】また、本実施の形態では、副デジタル情報
として用いられる秘密鍵は、光ディスク記録装置100
に予め格納されていたが、ユーザからの指示や外部機器
との秘密通信によって書き換えられる構成としても良
い。
【0297】また、本実施の形態では、対象とする記録
媒体はDVD−ROMであったが、本発明はこのような
種類の記録媒体に限られず、CD−ROMやDVD−R
AM等にも適用し得る。ピット(記録マーク)の位置や
形状を微小量変化させながら書き込み可能であるなら
ば、穴あけ方式だけでなく、相転移や磁化などの記録方
式を採用する他の種類の記録媒体にも適用することがで
きるからである。
【0298】(実施の形態4)本実施形態では、光ディ
スク上に、主デジタル情報を暗号化するための暗号化鍵
が、副デジタル情報として暗号化される主デジタル情報
に重畳して記録される。
【0299】<光ディスク>図56は本実施形態の光デ
ィスクにおいてブロック毎に設けられた暗号化鍵を説明
した図である。光ディスクの各ECCブロックのユーザ
情報は各々のブロックに対応した暗号化鍵で暗号化され
ている。各ブロックを暗号化するための暗号化鍵が副デ
ジタル情報としてそのECCブロック内の記録データ自
身に重畳して記録されている。この暗号化鍵は各ECC
ブロックの先頭から14336バイト(256バイト×
56ビットの暗号化鍵)の主デジタル情報に重畳して副
デジタル情報として記録されている。
【0300】従って、各ECCブロックを暗号化するた
めの暗号化鍵が副デジタル情報としてそのECCブロッ
ク内の記録データ自身に重畳して記録されている形態と
することで、例えば、正規のDVDの再生装置において
各ECCブロックの読み出し信号の先頭から暗号化鍵を
読み出す機能を持たせるとした場合には、この機能を持
たない不正な再生装置は暗号化された主デジタル情報を
解読することができない。よって、不正なDVDの再生
装置が出回ることによる著作権の侵害を回避することが
可能となる。
【0301】<光ディスク記録装置>本実施形態の光デ
ィスク記録装置は図35と同じ構成である。主デジタル
情報に副デジタル情報を重畳させながら、主デジタル情
報を暗号化して記録する動作について説明する。ECC
ブロックi(i=1〜n)の記録時に、暗号化鍵セレク
タ101aは、主デジタル情報暗号化&記録モード及び
暗号化鍵記録モードを開始する旨の通知と、”ECCブ
ロックi”を示すコンテンツID信号とを、図示されて
いないコントローラから受信し、暗号化鍵iを暗号化エ
ンコーダ101bに送る。
【0302】このとき暗号化エンコーダ101bは実施
の形態3に説明した手法により、ECCブロックiの記
録データJを暗号化鍵iで暗号化して、暗号化データを
データセレクタ101cに出力する。データセレクタ1
01cは暗号化データをフォーマッタ102に出力す
る。フォーマッタ102は暗号化データを変調部102
aにより8−16変換しチャネル信号Bとして位相変調
器107に出力する。
【0303】実施の形態3で説明した副デジタル情報記
録手法と同様にして、暗号化鍵をチャネル信号Bに重畳
させて記録する。フォーマッタ102は初期値を擬似乱
数発生器104に出力し、暗号化鍵iを排他的論理和ゲ
ート105に出力する。擬似乱数発生器104は入力さ
れる初期値とバイトクロックに基づいて擬似乱数系列を
排他的論理和ゲート105に出力する。排他的論理和ゲ
ート105は入力される擬似乱数系列と暗号化鍵iに基
づいて擬似乱数系列DをPE変調器に出力106する。
PE変調器106は、タイミング生成器103からのタ
イミング信号に基づいて、排他的論理和ゲート105か
ら入力される擬似乱数系列DをPE変換し、得られたP
E変調信号Eを位相変調器106に出力する。
【0304】位相変調器107は、PE変調器106か
らのPE変調信号Eに基づいて、フォーマッタ102か
らのチャネル信号Bのエッジを一定の微少時間だけ遅ら
せるか進ませるかの位相変調を行い、得られた被変調チ
ャネル信号Fを記録チャネル108に出力する。記録チ
ャネル108は、位相変調器107からの被変調チャネ
ル信号Fの1/0に同期してDVD10に露光させるレ
ーザービームをON/OFFさせる制御信号を生成し記
録ヘッド109に送る。記録ヘッド109は、記録チャ
ネル108からの制御信号に基づいて、レーザビームを
ON/OFFさせながら、回転するDVD10の表面に
螺旋状にスポットを当てていくことにより、カッティン
グしていく。このようにして、光学的に読み取り可能な
凹又は凸のピットからなる被変調記録マークGがDVD
10に形成される。
【0305】これによって暗号化鍵iを副デジタル情報
としてECCブロックの先頭から256×56バイトの
暗号化データに相当するチャネル信号Bに重畳させなが
ら記録することが可能になる。
【0306】従って、通常の再生装置を用いて、このよ
うな暗号化鍵が記録されたDVDの全ての内容をそっく
りそのまま読み出した後に他のDVDに記録したとして
も、元の主デジタル情報だけがコピーされ、ジッタに埋
もれて記録されていた副デジタル情報(暗号化鍵)はコ
ピーされることがない。よって、不正にコピーされたD
VDは再生装置において暗号化された主デジタル情報を
解読することができない。これによって海賊版のDVD
が出回ることによる著作権の侵害を回避することが可能
となる。
【0307】また本実施の形態では、対象とする記録媒
体は光ディスクであったが、本発明は、このような種類
の記録媒体に限られず、一般に呼ばれているCD―RO
M、DVD―ROM、CD−R、CD−RW、DVD−
RAM、DVD−RW、MO等にも適用し得る。すなわ
ち凹凸のピットに限らず、相変化膜や磁気膜等への記録
にも適用することができる。ピット(記録マーク)の位
置をジッタ変調によって書き込み可能であるとするなら
ば、穴あけ方式だけでなく、相転移(相変化)や磁化な
どの記録方式を採用する他の種類の記録媒体にも適用す
ることができるからである。なお記録装置については図
35に示す構成、動作を適用することができる。
【0308】<光ディスク再生装置>本発明に係る光デ
ィスク再生装置は図44と同じ構成であり、暗号化鍵再
生回路の内部構成を図57のように置き換えた形態とな
る。主デジタル情報に重畳させられた副デジタル情報を
抽出しながら、主デジタル情報を復号化して再生する動
作について説明する。
【0309】ECCブロックi(i=1〜n)の再生時
に、再生信号処理回路304は、暗号化鍵読み出しモー
ド及びコンテンツ復号化&再生モードを開始する旨の通
知と、”ECCブロックi”を示すコンテンツID信号
とを、図示されていないコントローラから受信し、復調
部304aは再生チャネルから入力される読み出し信号
を16−8復調し、復調信号Pを復号化デコーダ304
bとデータセレクタ304cへ出力する。さらに再生信
号処理回路304は、初期値記憶部304dに保持され
た初期値を擬似乱数発生器306に出力する。擬似乱数
発生器306は、入力される初期値に基づいて擬似乱数
系列(M系列)を生成する。
【0310】同期検波器307は、クロック抽出器30
5から出力された進相誤差信号H及び遅相誤差信号Iと
擬似乱数発生器306からの擬似乱数系列との間の相関
性を検出する回路であり、各擬似乱数(1ビット)毎の
結果(正の相関性あり、負の相関性あり、相関性なし)
による符号列を暗号化鍵再生回800に伝える。
【0311】暗号化鍵再生回路800は、入力されるリ
セット信号と符号列に基づいて暗号化鍵を読み出す。シ
フトレジスタ800aは、クロック抽出器305からの
リセット信号をシフトクロックとして同期検波器307
からの符号列をシフトさせながら記憶する56段(ビッ
ト)のシフトレジスタである。シフトレジスタ800a
に56ビットの符号列が入力された直後に、カウンタ8
00bはロードパルスを暗号化鍵記憶部800cに出力
する。このとき暗号化鍵記憶部800cはシフトレジス
タ800aの値を格納する。暗号化鍵記憶部800cは
暗号化鍵iが格納されたら直ちに暗号化鍵iを再生信号
処理回路304に出力する。
【0312】復号化デコーダ304bは、再生チャネル
303から入力される復調信号の8bitデータから、
暗号化鍵記憶部800cから入力される暗号化鍵iの値
を減算し、データセレクタ304cに出力する。例え
ば、暗号化鍵iが1であった場合には記録データの8b
itデータから1を減算する。このときデータセレクタ
304cは復号化デコーダ304bの出力を選択し、再
生信号として出力する。このことによって復調信号は暗
号化鍵iに従って復号化される。
【0313】実施の形態4においては、実施の形態1の
効果に加えて、各ECCブロックを暗号化するための暗
号化鍵が各ECCブロックの暗号化データに重畳して記
録されている。従って、データの再生において、必ず各
ECCブロックを再生し、主デジタル情報に埋め込まれ
た暗号化鍵を読み取り、暗号化データを解読しなければ
ならない。よって、暗号化鍵の解読機能を持たないDV
Dについては、不正にデータを読み出されてしまうこと
が防止される。
【0314】さらに、不正な暗号化鍵を外部からまたは
ソフトウェアから入力し、正規ディスクからデータを読
み出そうとした場合には、全てのECCブロックについ
て暗号化鍵を解読しなければならない。従って、暗号化
鍵の解読作業量を非常に膨大にでき、事実上データの読
み出しを困難にできる。
【0315】本実施の形態では、各々のブロックは各々
のブロックに対応した暗号化鍵で暗号化される形態とし
たが、本発明はこの形態に限定されない。例えば、ユー
ザ情報は半径位置、トラック、ECCブロック、セクタ
等の物理的な記録構造に関連したバイト数や特定領域の
記録データの集合体を単位として複数の記録データの集
合体に分割され、上記記録データの集合体は各々上記記
録データの集合体に対応した暗号化鍵で暗号化される形
態とすることもできる。暗号化鍵の数が多いほどユーザ
情報のより強力な秘匿化が可能になる。
【0316】また、本実施の形態では、あるブロックに
対応する暗号化鍵が、そのブロック自身の記録データの
列に重畳して記録される形態としたが、本発明は形態に
限定されるものではない。図58に示すように、ある記
録データの集合体を暗号化する暗号化鍵が、1つ手前の
記録データの集合体の記録データに重畳して記録される
形態とすれば、連続するデータの集合体を連続再生した
場合に、所望のデータの集合体を再生するときに、すで
に1つ手前のデータの集合体の再生時に暗号化鍵を読み
出してあるので、即座に(暗号化鍵を読み出す時間を待
たずに)復号化をすることが可能になる。このようにあ
る記録データの集合体を暗号化する暗号化鍵が、その記
録データの集合体とは異なる記録データの集合体の記録
データに重畳して記録される形態とすることができる。
【0317】上記実施形態3〜4の光ディスクによれ
ば、暗号化鍵が副デジタル情報として読み取り困難な態
様で主デジタル情報に埋め込まれるので、記録マークの
有無だけに基づいて光ディスクをコピーした場合には、
暗号化鍵はコピーされないので、暗号化された主デジタ
ル情報を解読されることを阻止することが可能になり、
光ディスク上のデジタル著作物がそっくりそのまま不正
にコピーされることによる著作権侵害の防止が可能とな
る。
【0318】また、上記実施形態3〜4の光ディスクに
よれば、暗号化鍵がジッタ変調によって埋め込まれてい
るため、その解読が困難であり、暗号化鍵の秘匿化が高
くなる。
【0319】上記実施形態3〜4の光ディスク再生装置
によれば、暗号化鍵を読み出すことができない光ディス
クについては、暗号化された記録データを復号できない
ため、不正に記録データが読み出されてしまうことが防
止される。従って、暗号化鍵を含む正規の光ディスクを
デッドコピーすることによって新たな光ディスクを作成
しても、ジッタ変調によって埋め込まれていた暗号化鍵
も一緒にコピーされない限りは、その光ディスクは、再
生装置において暗号化された主デジタル情報を解読する
ことができないため、著作権が保護される。
【0320】
【発明の効果】本願発明によれば、副デジタル情報とし
て読み取り困難な態様で主デジタル情報に埋め込まれる
ので、記録マークの有無だけに基づいて光ディスクをコ
ピーした場合には、副デジタル情報はコピーされない。
これにより、光ディスク上のデジタル著作物がそっくり
そのまま不正にコピーされることや、主デジタル情報を
解読されることを阻止することが可能になり、光ディス
ク上のデジタル著作物がそっくりそのまま不正にコピー
されることによる著作権侵害の防止が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における光ディスクの
領域を説明した図。
【図2】 実施の形態1における光ディスクの識別領域
の拡大図。
【図3】 実施の形態1における副デジタル情報を構成
する、位相変調して記録されたピットを説明した図。
【図4】 実施の形態1における光ディスクの再生装置
のブロック図。
【図5】 (a)副デジタル情報が記録されたトラッ
ク、(b)(a)のトラックを再生したときの位相比較
器の出力信号波形、(c)(a)のトラックを再生した
ときのLPFの出力信号波形、(d)(a)のトラック
を再生したときの振幅検出器の出力信号波形を示した
図。
【図6】 本発明の実施の形態1における別の光ディス
クの領域を説明した図。
【図7】 本発明の実施の形態1におけるさらに別の光
ディスクの領域を説明した図。
【図8】 本発明の実施の形態1におけるさらに別の光
ディスクの領域を説明した図。
【図9】 光ディスクに含まれるコンテンツの識別情報
と、それが格納される識別領域との関係の例を説明した
図。
【図10】 副デジタル情報を記録するためにピットを
半径方向にシフトする変調を説明した図。
【図11】 本発明の実施の形態1におけるさらに別の
光ディスクの領域を説明した図。
【図12】 本発明の実施の形態1におけるさらに別の
光ディスクの領域を説明した図。
【図13】 従来例における不正コピー装置のブロック
図。
【図14】 (a)光ディスクの領域を説明した図、
(b)副デジタル情報の変調方法を説明した図、(c)
管理情報の内容を説明した図。
【図15】 実施の形態2の光ディスクの記録装置の構
成を示すブロック図。
【図16】 実施の形態2の記録装置におけるフォーマ
ッタの詳細な構成を示すブロック図。
【図17】 実施の形態2の記録装置における位相変調
器の詳細な構成を示すブロック図。
【図18】 実施の形態2の記録装置における副デジタ
ル情報発生器の詳細な構成を示すブロック図。
【図19】 実施の形態2の記録装置によって形成され
たピットについてのジッタの頻度分布を示すグラフ。
【図20】 実施の形態2の記録装置における主な信号
のタイミングチャート。
【図21】 秘密鍵、擬似乱数系列及び記録データの対
応関係を示す図
【図22】 実施の形態2の記録装置における主な信号
のタイミングチャート。
【図23】 (a)光ディスクの領域を説明した図、
(b)管理情報の内容を説明した図。
【図24】 (a)光ディスクの領域を説明した図、
(b)管理情報の内容を説明した図。
【図25】 実施の形態2の光ディスクの再生装置の構
成を示すブロック図。
【図26】 実施の形態2の再生装置のクロック抽出器
の詳細な構成を示すブロック図。
【図27】 (a)クロック抽出器における位相誤差信
号分離器の詳細な構成を示す回路図、(b)その位相誤
差信号分離器の動作を説明するための各信号のタイミン
グチャート。
【図28】 実施の形態2の再生装置の再生信号処理回
路の詳細な構成を示すブロック図。
【図29】 実施の形態2の再生装置の同期検波器の詳
細な構成を示す回路図。
【図30】 実施の形態2の再生装置の積分器から出力
されるアナログ信号波形の例を示す図。
【図31】 実施の形態2の再生装置の検証部の詳細な
構成を示すブロック図。
【図32】 変位パターンゲートのタイミングチャー
ト。
【図33】 従来の光ディスクの記録領域を説明する
図。
【図34】 実施形態3の光ディスクにおける制御情報
領域とユーザ情報領域を説明するための図。
【図35】 実施形態3の光ディスク記録装置の構成を
示すブロック図。
【図36】 実施形態3の記録装置における主な信号の
タイミングチャート。
【図37】 実施形態3の記録装置の暗号化器の詳細な
構成を示すブロック図。
【図38】 実施形態3の記録装置のフォーマッタの詳
細な構成を示すブロック図。
【図39】 暗号化鍵、擬似乱数系列及び記録データの
対応関係を示す図。
【図40】 実施形態3の記録装置の擬似乱数発生器の
詳細な構成を示す回路図。
【図41】 実施形態3の記録装置の位相変調器の詳細
な構成を示すブロック図。
【図42】 実施形態3の記録装置によってピットが形
成されたDVDの表面を示す図。
【図43】 実施形態3の記録装置によって形成された
ピットについてのジッタの頻度分布を示すグラフ。
【図44】 実施形態3の光ディスクの再生装置の構成
を示すブロック図。
【図45】 実施形態3の再生装置のクロック抽出器の
詳細な構成を示すブロック図。
【図46】 (a)クロック抽出器における位相誤差信
号分離器の詳細な構成を示す回路図、(b)位相誤差信
号分離器の動作を説明するための各信号のタイミングチ
ャート。
【図47】 実施形態3の再生装置の再生信号処理回路
の詳細な構成を示すブロック図。
【図48】 実施形態3の再生装置の同期検波器の詳細
な構成を示す回路図。
【図49】 実施形態3の再生装置の積分器から出力さ
れるアナログ信号波形の例を示す図。
【図50】 実施形態3の再生装置の暗号化鍵再生回路
の詳細な構成を示すブロック図。
【図51】 光ディスク再生装置に不正なイネーブル信
号が外部から入力されことを説明した図
【図52】 正規ディスクと不正ディスクの判別機能を
持たない、光ディスクの再生装置を示した図。
【図53】 光ディスク再生装置に不正な暗号化鍵が外
部から入力されたことを示す図。
【図54】 暗号化エンコーダの詳細な構成を示す図。
【図55】 暗号化方法の一例を示した図。
【図56】 副デジタル情報として記録される、ECC
ブロック毎に設けられた暗号化鍵を説明するための図。
【図57】 実施の形態4の光ディスク再生装置の暗号
化鍵再生回路の詳細な構成を示すブロック図
【図58】 副デジタル情報として記録される、ECC
ブロック毎に設けられた暗号化鍵を説明するための図。
【符号の説明】
10,20 光ディスク(DVD) 12 コントロール領域 13,13a,13b 識別領域 14,14a,14b データ領域 100,100a 光ディスク記録装置 101 暗号化器 102 フォーマッタ 103 タイミング生成器 104 擬似乱数発生器 107 位相変調器 108 記録チャネル 109 記録ヘッド 121 副デジタル情報発生器 207,227,247 管理情報 208,228,248 ディスク管理情報 209,229,249 副デジタル情報管理情報 210,220,250 閾値情報 212,232,252 副デジタル情報配置位置情報 213,233,253 副デジタル情報変位パターン
情報 214,234,254 擬似乱数発生器初期値情報 300,1200 光ディスク再生装置 302 再生ヘッド 303 再生チャネル 304 再生信号処理回路 305 クロック抽出器 306 擬似乱数発生器 307 同期検波器 308 暗号化鍵再生回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 隆 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 石橋 広通 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 宮下 晴旬 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 千賀 久司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 高橋 里枝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5B065 BA03 PA04 PA08 5D044 AB02 BC03 CC06 DE29 DE50 DE54 EF02 EF05 FG18 GK12 GK17 HH15 HL08 5D090 AA01 BB02 CC18 FF07 GG17 GG34 GG36 HH02

Claims (50)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的に読み取り可能な記録マークによ
    って記録された主デジタル情報と、前記記録マークの位
    置または形状を微少量だけ変位させることによって重畳
    記録された副デジタル情報を有する光ディスクであっ
    て、 前記主デジタル情報によって記録された一つのコンテン
    ツに対して、同一副デジタル情報を格納する複数の領域
    が設けられていることを特徴とする光ディスク。
  2. 【請求項2】 光学的に読み取り可能な記録マークによ
    って記録された主デジタル情報と、前記記録マークの位
    置または形状を微少量だけ変位させることによって重畳
    記録された副デジタル情報を有する光ディスクであっ
    て、 前記主デジタル情報によって記録された一つのコンテン
    ツに対して、異なる副デジタル情報を格納する複数の領
    域が設けられていることを特徴とする光ディスク。
  3. 【請求項3】 前記複数の領域は所定半径位置単位に設
    けられていることを特徴とする請求項1または2記載の
    光ディスク。
  4. 【請求項4】 前記複数の領域は所定アドレス単位に設
    けられていることを特徴とする請求項1または2記載の
    光ディスク。
  5. 【請求項5】 領域毎に変位量が異なることを特徴とす
    る請求項1または2記載の光ディスク。
  6. 【請求項6】 光学的に読み取り可能な記録マークによ
    って記録された主デジタル情報と、前記記録マークの位
    置または形状を微少量だけ変位させることによって重畳
    記録された副デジタル情報を有する光ディスクであっ
    て、 前記主デジタル情報によって記録された異なるコンテン
    ツに対して、異なる副デジタル情報が設けられているこ
    とを特徴とする光ディスク。
  7. 【請求項7】 光学的に読み取り可能な記録マークによ
    って主デジタル情報が記録された光ディスクに、前記記
    録マークのトラック方向の位置または形状を微少量だけ
    変位させることによって副デジタル情報が重畳記録され
    た光ディスクであって、 前記副デジタル情報は、前記主デジタル情報によりコン
    テンツが記録されたデータ領域とは異なる領域に形成さ
    れていることを特徴とする光ディスク。
  8. 【請求項8】 光学的に読み取り可能な記録マークによ
    って主デジタル情報が記録された光ディスクに、前記記
    録マークの位置または形状を微少量だけ変位させること
    によって副デジタル情報が重畳記録された光ディスクで
    あって、 前記副デジタル情報は、前記主デジタル情報によりコン
    テンツが記録されたデータ領域及び制御情報が記録され
    たコントロール領域とは異なる領域に形成されているこ
    とを特徴とする光ディスク。
  9. 【請求項9】 副デジタル情報はディスクもしくはコン
    テンツが正規であることを判定するための情報であるこ
    とを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の光デ
    ィスク。
  10. 【請求項10】 副デジタル情報を基に構成されるパタ
    ーンと相関のあるパターンが記録されていることを特徴
    とする請求項1から9のいずれかに記載の光ディスク。
  11. 【請求項11】 副デジタル情報が形成された領域の場
    所を示す情報が記録されていることを特徴とする請求項
    1から10のいずれかに記載の光ディスク。
  12. 【請求項12】 光学的に読み取り可能な記録マークに
    よって主デジタル情報が記録された光ディスクに、前記
    記録マークのトラック方向の位置または形状を微少量だ
    け変位させることによって副デジタル情報が重畳記録さ
    れた光ディスクの再生方法であって、 前記副デジタル情報を基にパターンを構成し、前記パタ
    ーンを所定の鍵情報と比較し、相関が認められない場合
    に、前記主デジタル情報によって記録されたコンテンツ
    の再生を制限することを特徴とする光ディスクの再生方
    法。
  13. 【請求項13】 一定再生時間毎に副デジタル情報を再
    生することを特徴とする請求項12記載の光ディスクの
    再生方法。
  14. 【請求項14】 鍵情報をネットワークにより入手する
    ことを特徴とする請求項12記載の光ディスクの再生方
    法。
  15. 【請求項15】 光学的に読み取り可能な記録マークに
    よって主デジタル情報と副デジタル情報が記録された光
    ディスクであって、前記副デジタル情報を抽出するため
    に必要な副デジタル情報管理情報が予め記録されている
    ことを特徴とした光ディスク。
  16. 【請求項16】 前記記録マークのエッジ位置をトラッ
    ク方向に微少量だけ変位させる位相変調によって前記副
    デジタル情報が記録されており、前記記録マークのエッ
    ジ位置は前記主デジタル情報だけを記録する場合におけ
    る記録マークのエッジ位置に対して一定の前記微少量だ
    け位相を進めた位置及び遅らせた位置のいずれかに形成
    されたことを特徴とする請求項15記載の光ディスク。
  17. 【請求項17】 乱数系列の初期値が、前記副デジタル
    情報管理情報として光ディスク上に予め記録されている
    ことを特徴とする請求項15または16記載の光ディス
    ク。
  18. 【請求項18】 前記記録マークを、一定長の乱数系列
    について進み分と送れ分とを積算し、前記積算値の大き
    さが予め定められた閾値より大きいか小さいかに基づい
    て副デジタル情報を生成し、前記閾値が前記副デジタル
    情報管理情報として予め記録されていることを特徴とす
    る請求項15または16記載の光ディスク。
  19. 【請求項19】 前記副デジタル情報の配置位置を、前
    記副デジタル情報管理情報として予め記録されているこ
    とを特徴とする請求項15または16記載の光ディス
    ク。
  20. 【請求項20】 前記記録マークの長さによって、前記
    位相変調のON/OFFを切り替えながら副デジタル情
    報が記録されていることを特徴とする請求項15または
    16記載の光ディスク。
  21. 【請求項21】 前記位相変調のON/OFFを決める
    前記記録マークの長さ情報を、前記副デジタル情報管理
    情報として予め記録されていることを特徴とする請求項
    15、16または20記載の光ディスク。
  22. 【請求項22】 前記副デジタル情報管理情報は、光デ
    ィスク上のコントロールデータ領域に予め記録されてい
    ることを特徴とする請求項15または16記載の光ディ
    スク。
  23. 【請求項23】 前記副デジタル情報管理情報は、光デ
    ィスク上のユーザーデータ領域に予め記録されているこ
    とを特徴とする請求項15または16記載の光ディス
    ク。
  24. 【請求項24】 前記副デジタル情報管理情報は、光デ
    ィスク上のBCAに予め記録されていることを特徴とす
    る請求項15または16記載の光ディスク。
  25. 【請求項25】 光学的に読み取り可能な記録マークに
    よって主デジタル情報が記録され、前記記録マークのエ
    ッジ位置は、トラック方向に微少量だけ変位させる位相
    変調によって副デジタル情報が記録されており、前記主
    デジタル情報だけを記録する場合における記録マークの
    エッジ位置に対して一定の前記微少量だけ位相を進めた
    位置及び遅らせた位置のいずれかに形成され、前記副デ
    ジタル情報を抽出するために必要な副デジタル情報管理
    情報が予め記録されている光ディスクから、主デジタル
    情報を再生する再生手段と、 副デジタル情報を抽出する副デジタル情報抽出手段とを
    備えたことを特徴とする光ディスク再生装置。
  26. 【請求項26】 前記副デジタル情報抽出手段は、前記
    光ディスク上の副デジタル情報管理情報から読み出した
    情報をもとに副デジタル情報を抽出することを特徴とし
    た請求項25記載の光ディスク再生装置
  27. 【請求項27】 光学的に読み取り可能な記録マークを
    形成することによって主デジタル情報を記録する装置で
    あって、 前記記録マークのエッジ位置を、トラック方向に微少量
    だけ変位させる位相変調によって副デジタル情報を記録
    する副デジタル情報記録手段を備え、 前記副デジタル情報記録手段は、前記副デジタル情報に
    基づいて、前記主デジタル情報に対応する記録マークの
    エッジ位置を、一定の前記微少量だけ位相を進めた位置
    及び遅らせた位置のいずれかに形成し、前記副デジタル
    情報を抽出するために必要な副デジタル情報管理情報を
    前記光ディスク上に記録する手段を備えることを特徴と
    する光ディスク記録装置。
  28. 【請求項28】 光学的に読み取り可能な記録マークに
    よって主デジタル情報が記録された光ディスクであっ
    て、 特定の前記記録マークの位置または形状を微少量だけ変
    化させることによって副デジタル情報が記録された光デ
    ィスクであって、 前記主デジタル情報は前記副デジタル情報により暗号化
    されていることを特徴とする光ディスク。
  29. 【請求項29】 前記主デジタル情報は、所定の記録デ
    ータの集合体を単位として、複数の記録データの集合体
    に分割され、 前記記録データの集合体は、各々前記記録データの集合
    体に対応した副デジタル情報で暗号化されていることを
    特徴とする請求項28記載の光ディスク。
  30. 【請求項30】 前記副デジタル情報は、暗号化される
    主デジタル情報が記録された領域に記録されていること
    を特徴とする請求項28または29記載の光ディスク。
  31. 【請求項31】 前記副デジタル情報は、暗号化される
    主デジタル情報が記録された領域とは異なる領域に記録
    されていることを特徴とする請求項28または29記載
    の光ディスク。
  32. 【請求項32】 前記主デジタル情報は、コンテンツを
    単位として、複数の記録データの集合体に分割されてい
    ることを特徴とする請求項28ないし31のいずれかに
    記載の光ディスク。
  33. 【請求項33】 前記主デジタル情報は、半径位置を単
    位として、複数の記録データの集合体に分割されている
    ことを特徴とする請求項28ないし31のいずれかに記
    載の光ディスク。
  34. 【請求項34】 前記主デジタル情報は、トラックを単
    位として、複数の記録データの集合体に分割されている
    ことを特徴とする請求項28ないし31のいずれかに記
    載の光ディスク。
  35. 【請求項35】 前記主デジタル情報は、ECCブロッ
    クを単位として、複数の記録データの集合体に分割され
    ていることを特徴とする請求項28ないし31いずれか
    に記載の光ディスク。
  36. 【請求項36】 前記主デジタル情報は、セクタを単位
    として、複数の記録データの集合体に分割されているこ
    とを特徴とする請求項28ないし31のいずれかに記載
    の光ディスク。
  37. 【請求項37】 前記主デジタル情報を構成する複数の
    記録データの集合体の中には、暗号化されない記録デー
    タの集合体が存在することを特徴とする請求項28ない
    し36のいずれかに記載の光ディスク。
  38. 【請求項38】 前記暗号化される記録データの集合体
    中の記録データにおいて、一部暗号化されない記録デー
    タが存在することを特徴とする請求項28ないし36の
    いずれかに記載の光ディスク。
  39. 【請求項39】 前記1つの記録データの集合体を暗号
    化するための副デジタル情報が、2つ以上存在すること
    を特徴とする請求項28ないし36のいずれかに記載の
    光ディスク
  40. 【請求項40】 光ディスクに記録マークを形成するこ
    とによって主デジタル情報を記録する装置であって、 前記記録マークのエッジ位置または形状を微少量だけ変
    化させることにより副デジタル情報を記録する副デジタ
    ル情報記録手段と前記副デジタル情報に基づいて主デジ
    タル情報を暗号化する主デジタル情報暗号化手段とを備
    えることを特徴とする光ディスク記録装置。
  41. 【請求項41】 前記副デジタル情報記録手段は、前記
    記録マークのエッジ位置をトラック方向に微少量だけ変
    位させる位相変調により副デジタル情報を記録すること
    を特徴とする請求項40記載の光ディスク記録装置。
  42. 【請求項42】 前記副デジタル情報記録手段は、前記
    暗号化される主デジタル情報が記録される領域に副デジ
    タル情報を記録することを特徴とする請求項40または
    41記載の光ディスク記録装置。
  43. 【請求項43】 前記副デジタル情報記録手段は、前記
    暗号化される主デジタル情報が記録される領域とは異な
    る領域に副デジタル情報を記録することを特徴とする請
    求項40または41記載の光ディスク記録装置。
  44. 【請求項44】 光ディスクに形成された記録マークを
    検出することによって主デジタル情報を再生する装置で
    あって、 検出した記録マークの列に対応するチャネル信号から副
    デジタル情報を抽出する副デジタル情報抽出手段と前記
    副デジタル情報抽出手段が抽出した副デジタル情報に基
    づいて、暗号化された主デジタル情報を復号する主デジ
    タル情報復号手段とを備えることを特徴とする光ディス
    ク再生装置。
  45. 【請求項45】 前記副デジタル情報抽出手段は、前記
    検出した記録マークの列に対応する前記チャネル信号か
    ら、それに同期するチャネルビットクロックを抽出する
    クロック抽出手段を備え、 前記チャネル信号と前記チャネルビットクロックとの位
    相差に基づいて副デジタル情報を抽出することを特徴と
    する請求項44記載の光ディスク再生装置。
  46. 【請求項46】 前記副デジタル情報抽出手段は、暗号
    化された主デジタル情報が記録された領域の記録マーク
    の列に対応するチャネル信号から、前記副デジタル情報
    を抽出することを特徴とする請求項44または45記載
    の光ディスク再生装置。
  47. 【請求項47】 前記副デジタル情報抽出手段は、暗号
    化された主デジタル情報が記録された領域とは異なる領
    域の記録マークの列に対応するチャネル信号から、前記
    副デジタル情報を抽出することを特徴とする請求項44
    または45記載の光ディスク再生装置。
  48. 【請求項48】 光学的に読み取り可能な記録マークに
    よって記録された主デジタル情報と、前記記録マークの
    位置または形状を微少量だけ変位させることによって重
    畳記録された副デジタル情報を有する光ディスクにおい
    て、再生時の線速度に応じて副デジタル情報を有する複
    数の領域が設けられていることを特徴とする光ディス
    ク。
  49. 【請求項49】 異なる副デジタル情報を有することを
    特徴とする請求項48記載の光ディスク。
  50. 【請求項50】 光学的に読み取り可能な記録マークに
    よって記録された主デジタル情報と、前記記録マークの
    位置または形状を微少量だけ変位させることによって重
    畳記録された副デジタル情報を有する光ディスクにおい
    て、同一副デジタル情報を有し、変位量の異なる複数の
    領域が設けられていることを特徴とする光ディスク。
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