JP2002203238A - 素肌のシミュレーション画像の形成方法 - Google Patents

素肌のシミュレーション画像の形成方法

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JP2002203238A
JP2002203238A JP2000400922A JP2000400922A JP2002203238A JP 2002203238 A JP2002203238 A JP 2002203238A JP 2000400922 A JP2000400922 A JP 2000400922A JP 2000400922 A JP2000400922 A JP 2000400922A JP 2002203238 A JP2002203238 A JP 2002203238A
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Tomomichi Kaneko
智道 金子
Nobutoshi Kojima
伸俊 小島
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Kao Corp
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被験者が望む素肌を自己に実現した場合の素
顔の印象を画像として把握できるようにする素肌のシミ
ュレーション画像を形成する。 【解決手段】 被験者が希望する素肌の色の聞き取り結
果に基づいて被験者の素肌の顔画像に画像処理を施すこ
とにより、被験者の希望に沿った素肌のシミュレーショ
ン画像を形成する。この場合、画像処理では、シミュレ
ーション画像をモニタに表示した場合に人の肌と知覚し
得る範囲内で、かつ被験者の素肌の色が当該肌の状態に
より基礎化粧で変わり得る範囲内で、肌に施した所定の
基礎化粧とその基礎化粧の前後の素肌の色又は状態に関
するデータベースに基づいて、被験者の素肌の顔画像に
対応する測色値を変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基礎化粧により被
験者の素肌が改善される様子を予測し、表示する素肌の
シミュレーション画像の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】素肌を美しくしたいという基本願望に対
し、日焼け止め、美白化粧料、保湿剤、血行促進剤等の
種々の基礎化粧品が市販されている。
【0003】一方、所望の化粧肌色を得るため、ファン
デーション等のメークアップ化粧料が種々市販されてい
る。そして、所定のメークアップ化粧料を被験者に使用
した場合の化粧顔については、その化粧顔が被験者が真
に望む印象のものであることを確認できるようにするた
め、シミュレーション画像の形成が行われており、ま
た、シミュレーション画像の化粧肌色を当該被験者で実
現するために必要なファンデーションを容易に選択でき
るようにする手法も開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、素顔につ
いては、被験者が実現したい印象のものを当該被験者の
シミュレーション画像として形成することはこれまでに
なされておらず、また、基礎化粧を施すことにより、当
該被験者の素肌がどこまで改善されるかを画像として示
す手法もこれまでに開発されていない。
【0005】そこで、本発明は、被験者が望む素肌を自
己に実現した場合の素顔の印象を画像として把握できる
ようにし、また、基礎化粧料の使用により素肌が改善さ
れる様子を画像として把握できるようにする素肌のシミ
ュレーション画像の形成を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、素肌のシミ
ュレーション画像の開発にあたり、次の知見を得た。化
粧顔のシミュレーション画像の形成においては、メーク
アップ化粧料の色を適宜選択することにより化粧肌色を
任意に変更できるので、被験者の顔画像の色を被験者の
望む限り自由に変更していくことができるが、素肌のシ
ミュレーション画像の形成においては、素肌が取り得る
色に限界があるので、被験者の顔画像において素肌の色
を被験者の希望に沿って無制限に変更することはできな
い。また、化粧顔のシミュレーション画像は、メークア
ップ化粧料が元の肌色を一様に隠蔽することを前提とし
て形成できるが、素肌のシミュレーション画像の形成に
おいては、基礎化粧料の素肌に及ぼす効果が当該肌の色
素沈着等の状態によって著しく異なるので、肌全体に一
様な画像処理を施すことは好ましくない場合が多い。
【0007】そこで本発明は、被験者が希望する素肌の
色の聞き取り結果に基づいて被験者の素肌の顔画像に画
像処理を施すことにより、被験者の希望に沿った素肌の
シミュレーション画像を形成する方法であって、該画像
処理において、シミュレーション画像をモニタに表示し
た場合に人の肌と知覚し得る範囲内で、かつ被験者の素
肌の色が当該肌の状態により基礎化粧で変わり得る範囲
内で、肌に施した所定の基礎化粧とその基礎化粧の前後
の素肌の色又は状態に関するデータベースに基づいて、
被験者の素肌の顔画像に対応する測色値を変化させる素
肌のシミュレーション画像の形成方法を提供する。
【0008】特に、このシミュレーション画像の形成方
法において、色素沈着領域とそれ以外の領域のそれぞれ
について前記画像処理を施す態様や、前記データベース
に基づいて、素肌の色の色空間上の経時的変化のパラメ
ータを求め、該パラメータに基づいて、被験者が肌に所
定の基礎化粧を施した場合の経時的変化を示すように複
数のシミュレーション画像を形成する態様を提供する。
【0009】また、本発明は、上述の方法により形成し
たシミュレーション画像を被験者の素肌で実現するため
に適した基礎化粧の方法を、肌に施した所定の基礎化粧
とその基礎化粧の前後の素肌の色又は状態に関するデー
タベースに基づいて選択し、被験者に推奨する基礎化粧
のアドバイス方法を提供する。
【0010】さらに本発明は、上述のシミュレーション
画像の形成方法を実施するシステムとして、被験者の素
肌の顔画像を取得する画像情報取得手段、被験者の素肌
の顔画像に画像処理を施して被験者の素肌のシミュレー
ション画像を算出する演算手段、及び画像情報を表示す
るモニタからなる素肌のシミュレーション画像の形成シ
ステムであって、演算手段が画像処理において、シミュ
レーション画像をモニタに表示した場合に人の肌と知覚
し得る範囲内で、かつ被験者の素肌の色が当該肌の状態
により基礎化粧で変わり得る範囲内で、被験者が希望す
る素肌の色の聞き取り結果と、肌に施した所定の基礎化
粧とその基礎化粧の前後の素肌の色又は状態に関するデ
ータベースとに基づいて、被験者の素肌の顔画像に対応
する測色値を変化させ、被験者の希望に沿った素肌のシ
ミュレーション画像を算出する、素肌のシミュレーショ
ン画像の形成システムを提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による素肌のシミ
ュレーション画像の形成方法の一例を示す流れ図であ
り、図2は、この方法を実施するシステムの一例のブロ
ック図である。
【0012】このシステムは撮像装置1、パソコン本体
2、モニタ3からなっており、さらにパソコン本体2に
は必要に応じて測色プローブ4、イメージスキャナ5、
プリンタ6等が接続される。またパソコン本体2は、必
要に応じてインターネットとも接続できるようになって
いる。ここで、撮像装置1は、被験者の素肌の顔画像を
取得する画像情報取得手段として設けられており、パソ
コン本体2は、被験者の素肌の顔画像に画像処理を施
し、被験者の素肌のシミュレーション画像を算出する演
算手段として設けられている。撮像装置1やモニタ3と
しては、特に制限はなく、市販のカラービデオカメラと
それに接続されるモニタ等を使用することができる。
【0013】このシステムを用いたシミュレーション画
像の形成方法では、まず、美容技術者が撮像装置1で被
験者の素肌の顔画像を撮り、それをモニタ3に映し出す
と共に、顔画像を測色する。測色値としては、例えば、
モニタ3に映し出されるRGB画像から、公知の方法に
よりXYZ三刺激値を算出してもよく(特開平7−17
4631号公報)、それからさらにL***を求めて
もよい(JIS Z8722)。
【0014】この他、被験者の素肌の顔画像は、イメー
ジスキャナを用いて当該被験者の素顔のカラー写真から
取得してもよく、既に当該被験者の素顔の画像情報が格
納されているフロッピー(登録商標)ディスク等の任意
の記録媒体から読み込んでもよく、また、インターネッ
ト等の通信回線を利用して取得してもよい。したがっ
て、本発明のシステムにおいて、画像情報取得手段とし
ては、撮像装置に代えて、イメージスキャナ、記録媒体
の読み出し機構、インターネット等の通信回線との接続
機構を設けてもよい。
【0015】また、顔画像に対応する測色値は、顔画像
の撮像とは別に、測色プローブ等を用いて得ることもで
きる。
【0016】測色時には、シミ、ソバカス、ほくろ、隈
又は母班性色素沈着等の色素沈着領域を抽出し、その色
素沈着領域とそれ以外の領域とについて別個に測色する
ことが好ましい。例えば、肌の色をL***で表示す
る場合に、特定のシミpの測色値として(Lp0 *
p0 *、bp0 *)を得、それに隣接する色素非沈着領域q
の測色値として(Lq0 *、aq0 *、bq0 *)を得る。
【0017】次に、美容技術者が被験者と対話すること
により、被験者が希望する素肌の色を聞き取り、その結
果に基づいて被験者の顔画像に、ぼかし、明度変化、色
相変化等の画像処理を施すことにより、被験者の希望に
沿った素肌のシミュレーション画像を形成していく。こ
の場合、予め、種々の希望と画像処理結果に対する被験
者の評価との対応関係を、多数の被験者のデータから取
得しておくことにより、例えば、毛穴等を目立たなくし
たい等の被験者の具体的な希望にも、肌に透明感を持た
せたい等の抽象的な表現による希望にも対応することが
できる。
【0018】また、素肌のシミュレーション画像の形成
に際しては、肌に所定の剤を所定の方法で所定期間用い
ることにより行った基礎化粧と、その基礎化粧の前後の
素肌の色やシワ、キメ等の状態に関して予め構築してお
いたデータベースが利用される。所定の被験者のシミュ
レーション画像の形成に、データベース中のどのデータ
が利用されたかを確認することで、当該被験者の素肌を
被験者の希望に沿ったものとするために適した基礎化粧
の方法を見出し、被験者に推奨することができる。
【0019】より具体的には、例えば、毛穴、ニキビ
跡、シミ、ソバカス等が目立たなくしたいとの具体的な
希望や、肌に透明感、明るさ、ふんわり感、柔らかい感
じを持たせたいという抽象的な希望に対しては、画像処
理ソフトのぼかしの手法を用いてシミュレーション画像
を形成する。また、これらの希望に対応する基礎化粧方
法としては、保湿効果の高い化粧水、乳液、美容液等の
全顔への使用や、角質除去剤の特定部位への使用を推奨
する。
【0020】シワを目立たなくするという具体的な希望
や、肌に透明感、明るさ、ふんわり感、柔らかい感じを
持たせたいという抽象的な希望に対しては、画像処理ソ
フトの多重レイヤーの手法を用い、シワの隠蔽を図る。
シワの隠蔽のための基礎化粧方法としては、全顔あるい
はシワの発生部位に対する保湿剤、パック剤の使用を推
奨する。
【0021】顔色を明るくしたい、シミやソバカスを目
立たなくしたいという具体的な希望や、肌に透明感、明
るさ、清潔な感じを持たせたいという抽象的な希望に対
しては、画像処理ソフトにより、明度増加や色調補正を
行う。また、このための基礎化粧方法としては、全顔あ
るいはシミ、ソバカス発生部位に対するスポット美白
剤、血行促進剤、マッサージ剤の使用や、保湿効果の高
い乳液、美容液等の全顔への使用を推奨する。
【0022】具体的な希望としては、顔色を明るくした
い、シミやソバカスを目立たなくしたいという上述と同
様の希望であっても、抽象的な希望として、引き締まっ
た感じ、すっきりした感じ、あるいは健康的な感じにし
たいという場合には、画像処理ソフトで明度低下や色調
補正を行う。また、このための基礎化粧方法としては、
全顔へのタンニング剤の使用を推奨する。
【0023】ハリのある肌に見せたい、みずみずしい感
じ、引き締まった感じ、弾力のある感じ、若々しい感
じ、明るい感じにしたいという場合には、画像処理ソフ
トで色調補正を行う。また、このための基礎化粧方法と
しては、全顔への血行促進剤、マッサージ剤、保湿効果
の高い化粧水、乳液、美容液等の使用を推奨する。
【0024】本発明においては、シミュレーション画像
を、それがモニタに表示された場合に、人の肌として知
覚し得る最大限の表色系表示の範囲内となるように形成
し、また、被験者の当該素肌の色又はシワ、キメ等の状
態が所定の基礎化粧により変わり得る最大限の範囲とな
るように形成する。後者の範囲は、所定の基礎化粧の前
後の素肌の色又は状態に関する上述のデータベースから
得ることができる。
【0025】例えば、肌の色をL***で表示する場
合に、被験者の素肌の色を(L0 *、a0 *、b0 *)、シミ
ュレーション画像の素肌の色を(L1 *、a1 *、b1 *)と
すると、モニタに表示された場合に、色素非沈着領域の
素肌の色として知覚し得る最大限のシミュレーション画
像の範囲は、 L1 *=0〜100、 a1 *=−20〜50、 b1 *=−20〜50 である。
【0026】また、シミュレーション画像の肌色と被験
者の素肌の肌色との差について、 L1 *−L0 *=ΔL0 *、 a1 *−a0 *=Δa0 *、 b1 *−b0 *=Δb0 * とした場合に、色素非沈着領域のΔL0 *、Δa0 *、Δb
0 *の最大の変動幅は、前述のデータベースから、 −30<ΔL0 *<30、 −20<Δa0 *<20、 −20<Δb0 *<20 である。
【0027】したがって、例えば、被験者の色素非沈着
領域の素肌の肌色が(L0 *、a0 *、b0 *)=(70、5、1
0)の場合、そのシミュレーション画像がとり得る肌色
(L1 *、a1 *、b1 *)の最大幅は、 40.0<L1 *<100.0、 −15<a1 *<25.0、 −10<b1 *<30.0 となる。よって、被験者の希望が素肌を明るくする方向
にある場合、シミュレーション画像ではΔL0 *<30を限
度にL1 *を増加させ、被験者の希望が素肌に赤みを増す
方向にある場合、Δa0 *<20を限度にa1 *を増加させ、
被験者の希望が素肌から黄色みを減らす方向にある場
合、Δb0 *>−20を限度にb1 *を減少させる。
【0028】なお、被験者の素肌に対する希望がこの範
囲を超える場合、基礎化粧によって被験者の希望する肌
色を達成することは通常できないので、その旨被験者に
知らせ、必要に応じてファンデーション等のメークアッ
プ化粧料の使用を勧める。
【0029】また、シミ、ソバカス、ほくろ、隈又は母
班性色素沈着等の色素沈着領域は、色素非沈着領域と基
礎化粧による効果が異なり、特に、母班性色素沈着領域
においては、その色が基礎化粧によって変化することが
ないため(即ち、ΔL0 *=0、Δa0 *=0、Δb0 *
0)、色素沈着領域を被験者の顔画像から抽出し、それ
以外の領域とは別個にシミュレーション画像における色
を決定することが好ましい。
【0030】色素沈着領域において、その色素沈着が母
班性色素沈着によるものか、それ以外の色素沈着(非母
班性色素沈着)によるものかは、美容技術者の目視観察
によって判断できる。また、色素沈着領域の抽出方法と
しては、被験者の素肌画像(RGB画像)からL*成分
画像を抽出し、DOG(Difference of Gaussian)フィ
ルタを通してコントラストの変化情報を得、DOGフィ
ルタを通した出力値に閾値を設定し、色むら領域を抽出
する方法(小島ら「化粧肌の質感解析」日本写真学会19
93年度秋季大会研究報告I−B−06)や、画像全体を
平滑化し、平滑前の画像との色差(ΔL*、ΔE*)から
色差の大きい部分を抽出する移動平均方法(舛田らJ.So
c.Cosmet.Chem.Japan,Vol.28(No.2),p147(1994))等を
用いることができる。
【0031】また、シミュレーション画像における非母
班性色素沈着領域の色に関し、例えば、被験者の素肌の
顔画像において、シミpの測色値が(Lp0 *、ap0 *、b
p0 *)であり、それに隣接する色素非沈着領域qの測色
値が(Lq0 *、aq0 *、bq0 *)であり、色素非沈着領域
のシミュレーションの前後の変化がΔLq0 *、Δaq0 *
Δbq0 *である場合に、色素沈着領域のシミュレーショ
ンの前後の変化ΔLp0 *、Δap0 *、Δbp0 *は、 ΔLp0 *=αΔLq0 * Δap0 *=βΔaq0 * Δbp0 *=γΔbq0 * を満たす係数α、β、γを、前述のデータベースから得
ておくことにより求めることができる。
【0032】あるいは、シミ等の色素沈着領域は色素非
沈着領域に比して被験者の素肌の顔画像におけるL*
低いので、その分、ΔL0 *が色素非沈着領域に比して大
きくなることから、ΔL0 *の大きさに応じてシミュレー
ション画像における色素沈着領域の色を定めても良い。
【0033】本発明においては、上述のように、素肌の
シミュレーション画像の表色系表示の範囲に限界を設け
るが、この他、シミュレーション画像をぼかしの手法を
用いて形成するにあたり、そのぼかしの程度にも、所定
の限界を設けることが好ましい。ぼかしの程度の限界
は、キメの整いや毛穴の見えにくさについての、湯上が
り前後、パック前後、エステティック前後等の画像計測
や、所定の化粧料の連続使用試験前後の画像計測から求
めることができる。また、ぼかしの好ましい程度は、画
像の拡大倍率によって変化する。そこで、シミュレーシ
ョン画像においては、肌のサイズを基準としたガウスフ
ィルタの変数δでぼかしを規定することが好ましい。例
えば、ζδ(x、y)=(1/2πδ2)・exp{−
(x2+y2)/2δ2}とするとき、δ=0.01mm
〜1mmとし、ガウスフィルタと画像とのコンボリュー
ションによる出力値をシミュレーション画像で用いる。
【0034】本発明においては、シミュレーション画像
の形成によって素肌の経時的変化も示すことが好まし
い。そのため、前述のデータベースにおいて、素肌の色
の色空間上の経時的変化のパラメータを求め、該パラメ
ータに基づいて、被験者が肌に所定の基礎化粧を施した
場合の素肌の変化を経時的に示す複数のシミュレーショ
ン画像を形成することが好ましい。例えば、美白化粧料
使用時の経時的変化のパラメータとして、次のs、t、
uを想定できる。
【数1】 ΔL0 *=s(100−L0 *)、s=0〜0.5×7/(10−
m)、 Δa0 *=t×a0 *、t=0〜±1.5×7/(10−m)、 Δb0 *=u×b0 *、u=0〜±1.5×7/(10−m) (式中、mは1、2又は3であり、美白化粧料の連続使
用期間(月)を表す。 s=t=u≠0 t≧0 のとき s>0 あるいはu<0 u≧0 のとき s>0 あるいはt<0 s=0 のとき t<0 あるいはu<0 )
【0035】上述のs、t、uの式において、m=1、
2、3とすると、分数の項は7/9、7/8、7/7となり、3
ヶ月で美白化粧料の効果ΔL0 *、Δa0 *、Δb0 *が最大
となることがわかる。かかるパラメータs、t、uは、
被験者の素肌の測色値(L0 *、a0 *、b0 *)を考慮し
て、その素肌に適用する基礎化粧料の種類、適用方法等
ごとに、データベースから求められる。
【0036】パラメータs、t、uを用いた、素肌のシ
ミュレーションの具体例としては、 (L0 *、a0 *、b0 *)=(55.0、5.00、10.0) の肌に対して、美白化粧料を3ヶ月使用した場合の、美
白効果が最も大きかったときのパラメータとして、デー
タベースから、 s=0.5、t=−1.5、u=0.00 を得た場合、(L0 *、a0 *、b0 *)=(55.0、5.00、1
0.0)の肌の被験者に対し、美白化粧料を3ヶ月間使用
し、美白効果が最大に現れたとすると、(L1 *、a1 *
1 *)=(77.5、−2.50、10.0)の肌になることをシミ
ュレーション画像で提示する。
【0037】同様に、美白化粧料を2ヶ月間使用した時
点で、パラメータは s=0.5×7/8=0.44、t=−1.5×7/8=−1.31、u=
0.00×7/8=0.00 となるから、被験者には、2ヶ月間美白化粧料を使用
し、最大に美白効果が現れたとすると、(L1 *、a1 *
1 *)=(74.8、-1.55、10.0)の肌になることをシミ
ュレーション画像で提示し、美白化粧料を1ヶ月間使用
した時点で、パラメータは s=0.5×7/9=0.39、t=−1.5×7/9=−1.17、u=
0.00×7/9=0.00 となるから、被験者には、1ヶ月間美白化粧料を使用
し、最大に美白効果が現れたとすると、(L1 *、a1 *
1 *)=(72.6、-0.85、10.0)の肌になることをシミ
ュレーション画像で提示する。
【0038】本発明において、シミュレーション画像の
モニタでの表示方法には特に制限はない。上述のような
経時的変化を追う1ヶ月後、2ヶ月後、3ヶ月後のシミ
ュレーション画像は、図3に示すように、適宜切り換
え、現在の被験者の素肌の顔画像と同時にモニタに表示
してもよい。また、図4に示すように、1ヶ月後、2ヶ
月後、3ヶ月後のシミュレーション画像を同時に現在の
被験者の素肌の顔画像と共にモニタに表示してもよく、
さらに、これらと共に、被験者が理想とする画像を表示
してもよい。
【0039】また、シミュレーション画像として、色又
は状態がほぼ同じである肌に対して同じ基礎化粧を施し
た場合の効果の個人差を示す複数のシミュレーション画
面を作成し、表示してもよい。例えば、美白化粧料を3
ヶ月使用した場合において、美白効果が最大に現れた場
合のパラメータ(s=0.5、t=−1.5、u=0.00)に対
応するシミュレーション画像と、平均的な美白効果が現
れた場合のパラメータ(s=0.1、t=−0.1、u=0.0
0)に対応するシミュレーション画像とを、適宜切り換
えて、あるいは同時に表示してもよい。
【0040】この他、本発明は種々の態様をとることが
できる。例えば、上述の例では素肌のシミュレーション
画像の形成にL***表色系を使用した例を示した
が、本発明はこれに限らない。他の表色系を使用した場
合でも、被験者の素肌のシミュレーション画像を、モニ
タに表示した場合に人の肌と知覚し得る範囲内で、かつ
基礎化粧で変わり得る範囲内で形成すればよい。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、被験者は、希望する素
肌を自己に実現した場合の印象をシミュレーション画像
として把握できる。また、被験者は、基礎化粧により、
素肌をどこまで希望の肌に近づけられるかを知ることが
できる。したがって、被験者の基礎化粧による素肌の改
善意欲を高めることができる。また、被験者に対して、
適切に基礎化粧のアドバイスを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 素肌のシミュレーション画像の形成方法の流
れ図である。
【図2】 素肌のシミュレーション画像の形成システム
のブロック図である。
【図3】 モニタ画面における、シミュレーション画面
の表示態様の説明図である。
【図4】 モニタ画面における、シミュレーション画面
の表示態様の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B050 BA06 BA12 CA06 CA07 DA04 EA13 FA02 FA03 FA05 FA19 GA08 5L096 AA02 BA08 BA18 FA15 FA46

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被験者が希望する素肌の色の聞き取り結
    果に基づいて被験者の素肌の顔画像に画像処理を施すこ
    とにより、被験者の希望に沿った素肌のシミュレーショ
    ン画像を形成する方法であって、該画像処理において、
    シミュレーション画像をモニタに表示した場合に人の肌
    と知覚し得る範囲内で、かつ被験者の素肌の色が当該肌
    の状態により基礎化粧で変わり得る範囲内で、肌に施し
    た所定の基礎化粧とその基礎化粧の前後の素肌の色又は
    状態に関するデータベースに基づいて、被験者の素肌の
    顔画像に対応する測色値を変化させる素肌のシミュレー
    ション画像の形成方法。
  2. 【請求項2】 色素沈着領域とそれ以外の領域のそれぞ
    れについて前記画像処理を施す請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記データベースに基づいて、素肌の色
    の色空間上の経時的変化のパラメータを求め、該パラメ
    ータに基づいて、被験者が肌に所定の基礎化粧を施した
    場合の経時的変化を示すように複数のシミュレーション
    画像を形成する請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の方法に
    より形成したシミュレーション画像を被験者の素肌で実
    現するために適した基礎化粧の方法を、肌に施した所定
    の基礎化粧とその基礎化粧の前後の素肌の色又は状態に
    関するデータベースに基づいて選択し、被験者に推奨す
    る基礎化粧のアドバイス方法。
  5. 【請求項5】 被験者の素肌の顔画像を取得する画像情
    報取得手段、被験者の素肌の顔画像に画像処理を施して
    被験者の素肌のシミュレーション画像を算出する演算手
    段、及び画像情報を表示するモニタからなり、演算手段
    が画像処理において、シミュレーション画像をモニタに
    表示した場合に人の肌と知覚し得る範囲内で、かつ被験
    者の素肌の色が当該肌の状態により基礎化粧で変わり得
    る範囲内で、被験者が希望する素肌の色の聞き取り結果
    と、肌に施した所定の基礎化粧とその基礎化粧の前後の
    素肌の色又は状態に関するデータベースとに基づいて、
    被験者の素肌の顔画像に対応する測色値を変化させ、被
    験者の希望に沿った素肌のシミュレーション画像を算出
    する、素肌のシミュレーション画像の形成システム。
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