JP2002202708A - 記録消去方法およびホログラフィックメモリー装置 - Google Patents

記録消去方法およびホログラフィックメモリー装置

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JP2002202708A JP2000401635A JP2000401635A JP2002202708A JP 2002202708 A JP2002202708 A JP 2002202708A JP 2000401635 A JP2000401635 A JP 2000401635A JP 2000401635 A JP2000401635 A JP 2000401635A JP 2002202708 A JP2002202708 A JP 2002202708A
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    • G03H2260/00Recording materials or recording processes
    • G03H2260/30Details of photosensitive recording material not otherwise provided for
    • G03H2260/35Rewritable material allowing several record and erase cycles

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  • Holo Graphy (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光記録媒体に書き込まれたホログラフィック
記録を、媒体の形状を何等損なうことなく、高速で消去
可能なホログラフィックメモリー装置を提供する。 【解決手段】 可干渉性の光源(10)と、前記可干渉性の
光源から照射される光を2つに分割する手段(8)と、前
記分割された光の一方に記録情報を付加する装置(6)
と、記録媒体にホログラフィック記録を書き込むため
に、前記2つの光を前記媒体上で交差させる光学的装置
(7)と、書き込まれた記録を再生するための光を検出す
る検出器(9)と、前記書き込まれた記録を消去するため
の電圧を前記媒体に印加する消去用電圧印加手段(11)と
を具備するホログラフィックメモリー装置である。前記
消去用電圧印加手段から印加される前記電圧は、時間微
分の符号が変化し、その周期が前記媒体を構成する材料
の誘電緩和時間より長く、かつその絶対値が印加時間の
経過に伴ない0に近づくことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録消去方法およ
びホログラフィックメモリーの装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光磁気記録や光熱相変化型の媒体
(光ディスク等)に比べてはるかに高密度な記録媒体で
ある光記録媒体の一つとして、フォトリフラクティブ媒
体が知られている。このフォトリフラクティブ媒体は、
高密度画像など容量の大きなデータを記録することが可
能である。
【0003】フォトリフラクティブ媒体においては、電
磁波の照射により電荷を空間的に分離せしめ、この電荷
により発生する電場により屈折率を変化させる。媒体内
部に発生する電場を大きくすることによって、ポッケル
ス効果により大きな屈折率変化を得ることが可能とな
る。この媒体は、電磁波の干渉パターンを、屈折率の変
化による回折格子として直接記録できることからホログ
ラフィックメモリー、光演算素子等への応用も期待され
ている。
【0004】こうしたフォトリフラクティブ媒体にデー
タ光と参照光とを、空間的・時間的に重なるように照射
することによって、媒体の内部に干渉縞が生じる。デー
タ光は、電磁波の空間的または時間的な強度や位相をデ
ータに応じて変化させた電磁波であり、例えば、反射や
透過や屈折や回折等のデータパターンを、空間変調器に
より付加した可干渉性の電磁波とすることができる。一
方の参照光は、データ光と同じ波長を有する可干渉性の
電磁波であるが、変調されていなくともよい。これらの
光を照射して干渉縞が発生し、これを主として屈折率が
変化した三次元の回折格子として記録する。
【0005】形成された回折格子に可干渉性の電磁波を
照射することによって、記録の再生が行なわれる。ここ
で照射される電磁波は、必ずしも、記録時に照射した電
磁波と同じである必要はない。そのような電磁波を照射
した場合には、回折格子の各屈折率変調面(屈折率が高
いところ)により反射した光と、回折格子を透過してき
た光、もしくは吸収または散乱された電磁波とが強め合
う方向にのみ回折される。この中には、データ光のパタ
ーンと同じ成分の電磁波、またはデータ光のパターンが
裏返った状態の共役光のいずれかまたは双方が含まれる
(再生)。このとき、再生に用いた電磁波の波長が記録
に用いた電磁波の波長と異なる場合には、データパター
ンの大きさが異なる。したがって、回折格子を記録する
ことによって、データをホログラムとして記録するホロ
グラフィックメモリーとなり、共役光やホログラムの特
徴である光相関等を利用すれば、光演算を行なうことが
可能である。
【0006】フォトリフラクティブ効果は、次のように
して屈折率を変調させる効果である。すなわち、まず光
照射により電子と正孔とを発生させ、それを拡散や外部
電場でのドリフトなどにより空間的に分離する。この際
に生じる電場によって、屈折率が変調する。このフォト
リフラクティブ効果を示す材料としては、無機誘電体結
晶系材料、無機半導体系材料および有機系材料が知られ
ている。この中で、特に無機誘電体系材料と有機系材料
からなるフォトリフラクティブ媒体では、電荷を空間的
に分離することを補助するために、媒体に電極を設け、
これに電位を印加すること(外部電場の印加)が行なわれ
ている。しかしながら、外部電場を印加すると、生じた
電荷が媒体の外部に流れて媒体が帯電してしまう。無機
誘電体結晶や永久電気双極子をもつ非線形光学分子が混
合されている有機系材料の場合には、帯電による電場
で、内部の自発分極の電場がそろえられる(ポーリング
される)ために、帯電による(外部)電場と反対方向の
電場が誘起される。この電場は、抗電場と呼ばれ、誘電
体の分極の電場依存性がヒステリシスをもつ原因とな
る。
【0007】このような電場の状態を元に戻すことが、
記録の消去である。したがって、消去を行なうには、外
部からの電荷の注入を行なって、抗電場の中、反対符号
を有する電荷の近くまたはその真上に電荷を輸送し、そ
れらを再結合させることが必要となる。符号の異なる電
荷間にはクーロン引力が働くが、抗電場により電荷は特
定方向にドリフトしてしまうので、電荷の再結合は起こ
りにくい。このため、消去を行なうことは困難であっ
た。
【0008】実際には、媒体の温度を高くし、分極を固
定する力を弱めることによって抗電場を小さくしてい
た。こうして電荷対に互いのクーロン引力が直接感じら
れるようにして再結合させることで、記録が消去されて
いた。したがって、消去のために昇温装置が必要とな
る。さらには、材料の分極を固定する力を弱めるまで温
度を上昇させるため、媒体の形状を保つことが困難にな
り、記録媒体として利用するには不都合を生じていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
問題点を鑑みて、光記録媒体に書き込まれた記録を、媒
体の形状を何等損なうことなく消去可能な方法を提供す
ることを目的とする。
【0010】また本発明は、光記録媒体に書き込まれた
ホログラフィック記録を、媒体の形状を何等損なうこと
なく、高速で消去可能なホログラフィックメモリー装置
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、記録情報を有する光を記録媒体に照射
し、当該記録媒体内部に電荷を発生して、当該電荷を空
間的に分布させることにより前記媒体に書き込まれた記
録を、前記媒体内部に分布した前記電荷を中和すること
によって消去する方法であって、前記電荷の中和は、時
間微分の符号が変化する電圧を印加することにより行な
い、前記電圧の周期は、前記媒体を構成する材料の誘電
緩和時間より長く、前記電圧の絶対値を印加時間の経過
に伴ない0に近づけることを特徴とする記録消去方法を
提供する。
【0012】また本発明は、可干渉性の光源と、前記可
干渉性の光源から照射される光を2つに分割する手段
と、前記分割された光の一方に記録情報を付加する装置
と、記録媒体にホログラフィック記録を書き込むため
に、前記2つの光を前記媒体上で交差させる光学的装置
と、書き込まれたホログラフィック記録を再生するため
の光を検出する検出器と、前記書き込まれたホログラフ
ィック記録を消去するための電圧を前記媒体に印加する
消去用電圧印加手段とを具備し、前記消去用電圧印加手
段から印加される前記電圧は、時間微分の符号が変化
し、その周期が前記媒体を構成する材料の誘電緩和時間
より長く、かつその絶対値が印加時間の経過に伴ない0
に近づくことを特徴とするホログラフィックメモリー装
置を提供する。
【0013】また本発明は、可干渉性の光源と、前記可
干渉性の光源からの光を、ホログラフィック記録が書き
込まれた記録媒体上の所定の位置に照射するための装置
と、前記照射された光を検出し、前記書き込まれたホロ
グラフィック記録を再生する検出器と、前記書き込まれ
たホログラフィック記録を消去するための電圧を前記媒
体に印加する消去用電圧印加手段とを具備し、前記消去
用電圧印加手段から印加される前記電圧は、時間微分の
符号が変化し、その周期が前記媒体を構成する材料の誘
電緩和時間より長く、かつその絶対値が印加時間の経過
に伴ない0に近づくことを特徴とするホログラフィック
メモリー装置を提供する。
【0014】また本発明は、ホログラフィック記録が書
き込まれた記録媒体に、前記ホログラフィック記録を消
去するための電圧を印加する消去用電圧印加手段を具備
し、前記消去用電圧印加手段から印加される前記電圧
は、時間微分の符号が変化し、その周期が前記媒体を構
成する材料の誘電緩和時間より長く、かつその絶対値が
印加時間の経過に伴ない0に近づくことを特徴とするホ
ログラフィックメモリー装置を提供する。
【0015】本発明においては、上述したような電圧を
印加するとともに、非干渉性の光を、前記媒体に照射し
て、記録を消去することができる。
【0016】また本発明のホログラフィックメモリー装
置は、前記ホログラフィック記録を消去するための電圧
を前記媒体に印加する電極を具備することが好ましい。
【0017】以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】ホログラフィックメモリー装置において記
録を行なう際には、まず、データ光と参照光とを媒体に
照射する。データ光は、記録するデータが付加された光
であり、データ信号により光の透過率や反射率などの物
理量を変化させて、異なるデータを異なる1次元または
2次元のパターンとして変調する空間変調器によって、
データが付加される。一方の参照光は、このデータ光と
可干渉性を有する光であり、信号は付与されていない
が、信号が付加されていてもよい。こうした2つの光
を、光の明暗が屈折率の変化で記録されるフォトリフラ
クティブ効果を有する記録媒体に光学的装置を用いて照
射して、その内部で重ねる。それによって、干渉縞を発
生させ、屈折率格子として媒体に記録される。
【0019】記録を再生するには、記録時に用いた参照
光を記録媒体に入射する。この場合には、参照光に対応
した屈折率格子からブラッグ条件を満たした回折または
反射が起こって、データ光を再生させる。この光を検出
するための装置で検出し、データを再生する。
【0020】こうした記録および再生は、同一の装置で
行なっても、別個の装置を用いて行なっても構わない。
再生のために参照光を照射しても、ブラッグ条件を満た
さない屈折率格子から回折または反射した光は、打ち消
されてしまうために再生されない。これを利用して、記
録媒体内部の同一位置に、異なるブラッグ条件の屈折率
格子を複数記録することができる。こうして、大容量の
記録を行なうことが可能となる。
【0021】したがって、媒体へ照射されるデータ光お
よび参照光の両方またはいずれか一方の入射角度を変え
ることによって、そのデータ光を先に書き込まれた記録
の上に記録することができる。すなわち、多重記録が可
能となる。再生する場合にも、屈折率格子のブラッグ条
件が異なるため、互いの光は干渉しない。
【0022】多重記録を実現するシステムには、大きく
分けると次の2つがある。つまり、(1)データ光と参
照光とのなす角度を維持したまま入射角度を変える方
法、および(2)データ光と参照光とのなす角度を変え
る方法の2つである。また、2つの光のなす角度を変え
るための手法として、大きく分けると次の2つが挙げら
れる。すなわち、(3)試料を回転させる方法、および
(4)光の進行方向を変える方法である。光の進行方向
を変えるためには、プリズムやミラー等の光学部品に光
を照射し、これら光学部品を回転させる方法や、カー効
果やポッケルス効果など磁気光学効果や電気光学効果に
より透過または反射光の方向を変える方法や、液晶に回
折格子を表示させその格子幅を変えるなどして回折方向
を変える方法や、参照光とデータ光とを光強度により焦
点距離を変えるセルフフォーカシング(3次の非線形光
学特性)機能をもつ媒体を通過させ、2つの光のなす角
度を変える方法などを用いることができる。
【0023】したがって、実際の装置において用いるに
は、例えば前述の(1)と(3)とを合わせる方法が挙
げられ。この場合には、記録媒体を回転できる台に固定
し、これを回転させる。また、(1)と(4)とを合わ
せる場合には、例えばデータ光と参照光とを記録媒体に
導くためのミラーや回折格子やレンズ等を同時に回転さ
せて、記録媒体上でのデータ光と参照光とのなす角を一
定にする。さらに、(2)と(3)とを合わせる(この
場合には、(4)も合わせることになる)場合には、例
えばデータ光と参照光とを記録媒体に導くためのレンズ
を、音響光学効果を用いた素子で構成し、レンズの焦点
距離を変えレンズを移動させながら試料も回転させる。
またさらに、(2)と(4)とを合わせる場合には、例
えデータ光と参照光とを記録媒体に導くためのミラーや
回折格子やレンズ等を同時または一方だけを自由に回転
させる。また、必ずしも2つのみを組み合わせる必要は
なく、これら(1)から(4)を任意に組み合わせるこ
とができる。
【0024】フォトリフラクティブ効果は、屈折率を変
調させることで生じることが知られており、屈折は、光
照射により電子と正孔とを発生させ、それを拡散や外部
電場でのドリフトなどにより空間的に分離した際に生じ
る電場によって変調する。この効果を示す材料として
は、無機誘電体結晶系材料、無機半導体系材料および有
機系材料が存在する。このなかで特に、無機誘電体結晶
系材料と有機材料を用いて形成された媒体の場合には、
電荷を空間的に分離することを補助するために、媒体に
電極を設け、これに電位を印加すること(外部電場の印
加)が行なわれている(L.Solymar,D.J.
Webb,and A.Grunnet−Jepsen
著、The Physics and Applica
tionsof Photorefractive M
aterials,Oxford出版社、1996
年)。しかしながら、外部電場を印加すると、生じた電
荷が媒体の外部に流れて媒体が帯電してしまう。無機誘
電体結晶や永久電気双極子をもつ非線形光学分子が混合
されている有機材料系では、帯電による電場で、内部の
自発分極の方向がそろえられる(ポーリングされる)た
め、帯電による(外部)電場と反対方向の電場が誘起さ
れる。この電場は、抗電場とよばれ、誘電体の分極の電
場依存性(電場が強いほど、より揃えられる)がヒステ
リシスをもつ原因となる。
【0025】本発明者らは、このヒステリシス特性に着
目して、本発明を成すに至った。ヒステリシスを消去す
ることは、抗電場を消去することに相当する。このヒス
テリシス特性を小さくし、やがては消去するためには、
図1(a)に示されるようにヒステリシスの原因となる
分極を動かし、元に戻す。これによって、抗電場により
電荷は特定方向にドリフトしてしまう現象をなくし、符
号の異なる電荷間に働くクーロン引力が直接感じられる
ようにすることで再結合が行なわれることを見出した。
【0026】従来から、高分子性の板(下敷きやレコー
ド盤)などの誘電体の帯電を除去するために、材料の誘
電緩和より遅い時間領域で変化する交流の電圧を印加
し、かつ、図1(b)に示すようにこの交流の振幅を小
さくしていくことが行なわれてきた。この現象は、物理
的には磁性体の磁性を減衰する交流磁場で消去すること
と等価であり、電場(磁性体では磁場)を印加したとき
に発生する分極を、図1(c)に示されるように反転さ
せながら徐々に小さくすることでヒステリシスを消去す
ることに相当する。この原理を、フォトリフラクティブ
媒体に記録されたホログラフィック記録の消去に適用す
ることが本発明の意図である。
【0027】媒体に書き込まれたホログラフィック記録
を消去する際には、内部の可動な電荷(キャリア)を動
かし、これによる電荷の相殺を行なうのが有効である。
これを達成するためには、キャリアが移動して分極する
までの時間(誘電緩和時間)より遅く電場の符号を変え
る必要がある。なお、誘電緩和時間は、材料固有の値で
あり、抵抗率と誘電率との積で与えられる。試料の抵抗
と容量とを測定すれば、誘電緩和時間が得られる。ま
た、印加した電場をゼロ以外のときに切ると、この際の
電場による分極が残るので、消去を終えるときには電場
をゼロにする必要がある。
【0028】こうした条件を全て満足して、本発明にお
いて消去用として用いられる電圧は、図2のグラフに示
すように時間的に変化する。
【0029】なお、媒体内部のキャリアが少ない場合に
は、光照射を行なうことにより、光キャリアを生成させ
て試料の抵抗を低くし、したがって誘電緩和時間を短く
することができる。この結果、高速な消去が可能にな
る。
【0030】ただし、消去時の光に可干渉性の光を用い
ると、内部に書き込まれた回折格子から、この光によっ
て回折が生じ、これにより再生されたデータ光と消去光
との間の干渉縞が再度書き込まれるおそれがある。こう
した不都合を避けるために、消去光は、光キャリアが発
生する波長を含むだけでなく、非干渉性の光が好まし
い。さらに、書き込まれた回折格子全体に光を照射する
ためには、照射面近傍で吸収されてしまう光は好ましく
ない。
【0031】本発明において、上述したような電場を媒
体に印加するためには、電源と、それに接続された電極
が必要である。この電極は、消去時に媒体に電場が印加
できるような構成であればよく、消去時以外には媒体と
接している必要はない。また、電極は、媒体に接してい
なくても、気中放電(コロナ放電)により媒体表面に電
荷を与え、これにより電場を与えることも可能である。
【0032】具体的には、図3(a)に示すように、媒
体1に接触して配置された電極2と対向電極3とで媒体
を直接挟持して、消去用電圧発生器11により電場を印
加することができる。2つの電極が必ずしも媒体1に直
接接触している必要はなく、例えば、図3(b)に示す
ように、電極2が媒体1から離間して配置されていても
よい。さらに、図3(c)に示すように、コロナ放電に
より媒体1表面に電荷を与えるよう、電極2を配置する
こともできる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、実施例を示して本発明をよ
り詳細に説明する。
【0034】(実施例1)ポリビニルカルバゾール59
重量%、トリニトロフルオレノン1重量%、およびジメ
チルアミノアセトアミドニトロベンゼン40重量%を混
合して、有機フォトリフラクティブ材料を調製した。
【0035】一方、表面に酸化スズの透明電極がコート
された2枚の石英基板を用意し、これらの電極面で、前
述の材料を挟むことによって。100ミクロンの膜厚に
加熱形成した。ここでの加熱温度は、媒体のガラス転移
温度以上(150℃)とし、上下の両電極間に1500
Vの電圧を暗所で印加することにより、電場配向処理
(ポーリング処理)を施して媒体を作製した。
【0036】得られた媒体に対し、図4に示す構成の装
置を用い、環境温度10℃にて以下の手順でデータを書
き込んだ。
【0037】図4に示される装置においては、光源10
からヘリウム−ネオン−レーザー(波長633nm)の
直線偏光ビームが照射され、このビームはビームスプリ
ッター8によって2つに分割される。分割された光の一
方には、空間変調器6であるマイクロミラーアレイによ
り信号を付加してデータ光4とした。なお、マイクロミ
ラーアレイは、小型の鏡を格子状にならべ、鏡の方向を
外部からの信号により制御することにより特定方向での
光の明暗を制御する装置である。他方の光は、参照光5
として試料上への入射角度制御用の角度および位置が可
動な鏡7で反射させた。
【0038】データ光4および参照光5を、試料である
媒体1上で交わるように照射しつつ、媒体1に1000
Vの直流電圧を印加した。これによって、試料内部にレ
ーザー光による回折パターンを形成して10秒間放置し
書き込み(屈折率格子の生成)を行なった。
【0039】さらに、図4に示す装置を用い、10℃に
て以下のような手法でデータを再生することにより、デ
ータが記録されていることを確認した。書き込み時と同
様の条件で(すなわち、媒体1の同じ位置に同じ角度で
同じ光源から)参照光5のみを媒体1に照射する。媒体
1内に書き込みが行なわれていれば、内部に形成された
回折格子により参照光が回折して、データ光と同じ波面
が再生される。この再生された光を、書き込み時にデー
タ光が媒体を透過または反射してくる位置に設置された
チャージドカップリングデバイスを用いたビデオカメラ
(検出器)9で検出し、先に空間変調器で変調したデー
タと対応させることによって、データの記録を確認し
た。
【0040】データの消去は、図4に示した装置で10
℃にて行なった。媒体1の電極2および3には、消去用
電圧発生器11を配線12により接続した。電極2およ
び3は、データ光4と参照光5との垂直二等分線に直交
する方向に主面を有するよう、配置されることが好まし
い。これは、干渉縞により生ずる電場の方向がこの方向
であり、この方向に分布している電荷を効率よく消去す
るためには、この方向に外部から電場を印加する必要が
あるためである。また、消去時には、電圧の印加に加え
て、消去用非干渉性光源13から、非干渉性の光を照射
してもよい。
【0041】ここで用いられる消去用電圧発生器11
は、消去用正弦波電圧発生装置であり、図5に示すよう
に、発振器21、振幅制御用装置22、乗算器23およ
び増幅器24により構成される。発振器21としては、
市販の正弦波発生装置を用いた。この発振器21からの
波形は、図6(a)に示すような方形波、図6(b)に
示すような三角波、および図6(c)に示すような正弦
波とすることができる。振幅制御用装置22としては、
電池に抵抗R(Ω)と容量C(F)とを並列に接続した
回路を用いた。この回路から、時刻0で電池をスイッチ
などで切り離すと、そこからRCで与えられる時定数で
電位が減衰する。電位は、図7(a)に示すように指数
関数的に、あるいは図7(b)に示すように直線的に減
衰させることができる。
【0042】また、乗算器23としては、市販されてい
るアナログ乗算器用集積回路を用いた。この乗算器23
により、発振器21と振幅制御用信号22との2つの入
力の積の波形が出力される。最終段の増幅器24として
は、市販の電力増幅器を用いた。これにより、消去に必
要な電圧に昇圧して、消去用信号25が媒体に供給され
る。
【0043】こうした構成の消去用正弦波電圧発生装置
により、周波数100Hzで初期(時刻0)の出力電圧
の振幅を1200Vの状態から、1秒後の出力電圧を指
数関数的に0.1Vに低下させた。このときの印加電圧
の波形は、時間をtとして下記数式(1)で表わされ
る。
【0044】 1200cos(628.3t)exp(−0.921t) (1) この時間微分は時間とともに符号を変え、しかもその絶
対値は0に近づく。ここで用いた媒体を構成する材料
は、誘電率が3×10-13F/cm程度、抵抗率は1×
1010Ωcm程度であるので、その誘電緩和時間は3m
sec程度となる。一方、消去のために印加された電圧
の周期は、1/100Hz=10msecであり、前述
の材料の誘電緩和時間より長く、内部の電気双極子を緩
和させるのに十分な速度である。
【0045】また、消去用電圧の振幅は、書き込み電圧
以上であり、書き込みによる電気双極子の配向を緩和さ
せるのに十分な電圧である。この正弦波電圧発生装置に
よりデータ消去用の電圧を印加すると同時に、消去用非
干渉性光源13としてのナトリウムランプによる光照射
を行なって、その1秒後に光照射を停止した。
【0046】次いで、前述と同様の方法によりデータの
読み出しを行なった。その結果、書き込み時と同じ条件
の電圧を印加した場合、電圧を印加せず2つの電極を短
絡した場合、さらには2つの電極を短絡しない場合のい
ずれにおいても、検出器9には何の信号も検出されず、
媒体1に書き込まれたデータが消去されていることが確
認された。
【0047】(比較例1)実施例1と同様にして作製さ
れた媒体を用いて、同じ条件でデータ書き込みを行なう
とともに、同じ条件でデータ読み出しを行なった。その
結果、データが書き込まれていることが確認された。
【0048】さらに、実施例1の場合と同様の装置を用
いて、書き込まれたデータの消去を試みた。媒体を挟持
する2つの電極には、振幅電圧1200Vが減衰しない
交流電圧を印加した。このときの印加電圧の波形は、時
間をtとして下記数式(2)で表わされる。
【0049】 1200cos(628.3t) (2) この時間微分は時間とともに符号は変えるが、その絶対
値は0に近づかず、本発明の範囲から外れている。こう
した電圧を媒体に印加すると同時に、消去用非干渉性光
源13としてのナトリウムランプによる光照射を行なっ
て、その1秒後に光照射を停止した。
【0050】次いで、前述と同様の方法によりデータの
読み出しを行なった。その結果、書き込み時と同じ条件
の電圧を印加した場合、電圧を印加せず2つの電極を短
絡した場合、さらには2つの電極を短絡しない場合のい
ずれにおいても、検出器には信号が検出され、データが
消去されていないことが確認された。また、出力データ
と入力データとの比較を行なったところ、データの一部
に差があり、消去は完全ではないものの、一部のデータ
が失われていることが判明した。
【0051】(比較例2)実施例1と同様にして作製さ
れた媒体を用いて、同じ条件でデータ書き込みを行なう
とともに、同じ条件でデータ読み出しを行なった。その
結果、データが書き込まれていることが確認された。
【0052】さらに、実施例1の場合と同様の装置を用
いて、書き込まれた記録の消去を試みた。媒体を挟持す
る2つの電極には、電圧の振幅電圧1200Vが減衰す
るが、周期が10kHzの電圧を印加した。このときの
印加電圧の波形は、時間をtとして下記数式(3)で表
わされる。
【0053】 1200cos(62830t)exp(−0.921t) (3) この時間微分は時間とともに符号を変え、その絶対値は
0に近づくものの、電圧の周期は1/10kHz=0.
1msとなる。これは、材料の誘電緩和時間3msより
短いので、本発明の範囲から外れている。こうした電圧
を媒体に印加すると同時に、ナトリウムランプによる光
照射を行なって、その1秒後に光照射を停止した。
【0054】次いで、前述と同様の方法によりデータの
読み出しを行なった。その結果、書き込み時と同じ条件
の電圧を印加した場合、電圧を印加せず2つの電極を短
絡した場合、さらには2つの電極を短絡しない場合のい
ずれにおいても、検出器には信号が検出され、データが
消去されていないことが確認された。また、出力データ
と入力データとの比較を行なったところ、データの一部
に差があり、消去は完全ではないものの、一部のデータ
が失われていることが判明した。
【0055】(実施例2)1モル当り鉄300ppmを
ドープした単結晶のニオブ酸カリウムを切り出して、直
方体状の試料を得た。その寸法は、結晶のc軸方向にお
ける厚さを1mmとし、これに直交する方向における長
さを10mmとした。さらに、得られた直方体の10m
m×10mmの対向する2つの面に、酸化すずの透明導
電性電極を形成して媒体を作製した。この材料の誘電緩
和時間は3ms程度である(宮澤信太郎著 光学結晶
培風館 1995年203ページ、図5.7およびその
解説)。
【0056】この媒体に、データの書き込み・読み出し
の実験を行なった。この際、光源としてアルゴンイオン
レーザ(波長488nm)を用いる以外は、実施例1と
同様の装置を用いて、同様の条件で行なった。
【0057】さらに、実施例1と同様の条件で、書き込
まれた記録の消去を行なった。ここで用いた媒体を構成
する材料の誘電緩和時間は3msであり、消去のために
印加された電圧の周期は10msである。この周期は誘
電緩和時間より長く、実施例1の場合と同様に、内部の
電気双極子を緩和させるのに充分な速度である。
【0058】データの読み出しを行なったところ、書き
込みと同じ条件の電圧を印加した場合、電圧を印加せず
2つの電極を短絡した場合、さらには2つの電極を短絡
しない場合のいずれにおいても、検出器には何の信号も
検出されず、データが消去されていることが判明した。
【0059】(比較例3)実施例2と同様にして作製さ
れた媒体を用いて、同じ条件でデータ書き込みを行なう
とともに、同じ条件でデータ読み出しを行なった。その
結果、データが書き込まれていることが確認された。
【0060】さらに、比較例1と同様の条件で、書き込
まれたデータの消去を試みた。すなわち、媒体を挟持す
る2つの電極には、振幅電圧1200Vが減衰しない交
流電圧を印加した。この印加電圧の時間微分は、時間と
ともに符号は変えるが、絶対値は0に近づかず、本発明
の範囲から外れている。こうした電圧を媒体に印加する
と同時に、ナトリウムランプによる光照射を行なって、
その1秒後に光照射を停止した。
【0061】次いで、前述と同様の方法によりデータの
読み出しを行なった。その結果、書き込み時と同じ条件
の電圧を印加した場合、電圧を印加せず2つの電極を短
絡した場合、さらには2つの電極を短絡しない場合のい
ずれにおいても、検出器には信号が検出され、データが
消去されていないことが確認された。
【0062】(比較例4)実施例2と同様にして作製さ
れた媒体を用いて、同じ条件でデータ書き込みを行なう
とともに、同じ条件でデータ読み出しを行なった。その
結果、データが書き込まれていることが確認された。
【0063】さらに、比較例2と同様の条件で、書き込
まれたデータの消去を試みた。すなわち、媒体を挟持す
る2つの電極には、電圧の振幅電圧1200Vが減衰す
るが、周期が10kHzの電圧を印加した。この印加電
圧の時間微分は、時間とともに符号を変え、その絶対値
は0に近づくものの、電圧の周期は1/10kHz=
0.1msとなる。これは、材料の誘電緩和時間3ms
より短いので、本発明の範囲から外れている。こうした
電圧を媒体に印加すると同時に、ナトリウムランプによ
る光照射を行なって、その1秒後に光照射を停止した。
【0064】次いで、前述と同様の方法によりデータの
読み出しを行なった。その結果、書き込み時と同じ条件
の電圧を印加した場合、電圧を印加せず2つの電極を短
絡した場合、さらには2つの電極を短絡しない場合のい
ずれにおいても、検出器には信号が検出され、データが
消去されていないことが確認された。
【0065】(比較例5)実施例1と同様にして作製さ
れた媒体を用いて、同じ条件でデータ書き込みを行なう
とともに、同じ条件でデータ読み出しを行なった。その
結果、データが書き込まれていることが確認された。
【0066】さらに、実施例1の場合と同様の装置を用
いて、書き込まれたデータの消去を試みた。媒体を挟持
する2つの電極には電圧を印加せず、ナトリウムランプ
による光照射のみを行なった以外は、実施例1と同様の
条件とし、1秒後に光照射を停止した。
【0067】次いで、前述と同様の方法によりデータの
読み出しを行なった。その結果、書き込み時と同じ条件
の電圧を印加した場合、電圧を印加せず2つの電極を短
絡した場合、さらには2つの電極を短絡しない場合のい
ずれにおいても、検出器には信号が検出され、データが
消去されていないことが確認された。また、出力データ
と入力データとの比較を行なったところ、データは完全
に一致しており、消去されていないことが判明した。
【0068】(比較例6)実施例2と同様にして作製さ
れた媒体を用いて、同じ条件でデータ書き込みを行なう
とともに、同じ条件でデータ読み出しを行なった。その
結果、データが書き込まれていることが確認された。
【0069】さらに、実施例1の場合と同様の装置を用
いて、書き込まれたデータの消去を試みた。媒体を挟持
する2つの電極には電圧を印加せず、ナトリウムランプ
による光照射のみを行なった以外は、実施例1と同様の
条件とし、1秒後に光照射を停止した。
【0070】次いで、前述と同様の方法によりデータの
読み出しを行なった。その結果、書き込み時と同じ条件
の電圧を印加した場合、電圧を印加せず2つの電極を短
絡した場合、さらには2つの電極を短絡しない場合のい
ずれにおいても、検出器には信号が検出され、データが
消去されていないことが確認された。また、出力データ
と入力データとの比較を行なったところ、データは完全
に一致しており、消去されていないことが判明した。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、フ
ォトリフラクティブ媒体に書き込まれたホログラフィッ
ク記録を、媒体の形状を何等損なうことなく、消去可能
な方法が提供される。また本発明によれば、フォトリフ
ラクティブ媒体に書き込まれたホログラフィック記録
を、媒体の形状を何等損なうことなく、高速で消去可能
なホログラフィックメモリー装置が提供される。
【0072】本発明を用いることによって、電極が不要
であるとともに、光ディスクや光ファイリングシステム
等の小型の機器に適用可能で、安価なホログラフィック
光記録媒体のデータ消去速度を著しく向上させることが
でき、その工業的価値は絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるホログラフィック記録の消去の
概念を説明する図。
【図2】本発明における消去時の電圧の時間変化を表わ
すグラフ図。
【図3】ホログラフィック媒体と、消去用電圧を印加す
るための電極との配置を表わす概略図。
【図4】本発明にかかるホログラフィックメモリー装置
の一例の構成を表わす概略図。
【図5】本発明に用いられる電圧印加用回路の一例を表
わす構成図。
【図6】発振器からの波形の例を表わす概略図。
【図7】振幅制御用信号の例を表わす概略図。
【符号の説明】
1…光記録媒体 2…電極 3…対向電極 4…データ光 5…参照光 6…空間変調器 7…鏡 8…ビームスプリッター 9…ビデオカメラ 10…レーザー 11…消去用電圧発生装置 12…配線 13…消去用非干渉性光源 21…発振器 22…振幅制御用信号 23…乗算器 24…増幅器 25…消去用信号
フロントページの続き (72)発明者 塚本 隆之 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 松本 一紀 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 2H049 AA25 AA34 AA50 AA56 CA01 CA05 CA11 CA20 CA28 2K008 AA00 AA04 BB01 BB04 BB06 CC03 DD12 DD23 DD27 EE04 FF07 FF17 HH03 HH18 HH26 HH28 5D090 BB17 CC05 DD01 KK02 KK14 LL01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録情報を有する光を記録媒体に照射
    し、当該記録媒体内部に電荷を発生して、当該電荷を空
    間的に分布させることにより前記媒体に書き込まれた記
    録を、前記媒体内部に分布した前記電荷を中和すること
    によって消去する方法であって、 前記電荷の中和は、時間微分の符号が変化する電圧を印
    加することにより行ない、前記電圧の周期は、前記媒体
    を構成する材料の誘電緩和時間より長く、前記電圧の絶
    対値を印加時間の経過に伴ない0に近づけることを特徴
    とする記録消去方法。
  2. 【請求項2】 前記電圧を印加するとともに、非干渉性
    の光を前記媒体に照射して、前記記録を消去することを
    特徴とする請求項1に記載の記録消去方法。
  3. 【請求項3】 可干渉性の光源と、 前記可干渉性の光源から照射される光を2つに分割する
    手段と、 前記分割された光の一方に記録情報を付加する装置と、 記録媒体にホログラフィック記録を書き込むために、前
    記2つの光を前記媒体上で交差させる光学的装置と、 書き込まれたホログラフィック記録を再生するための光
    を検出する検出器と、 前記書き込まれたホログラフィック記録を消去するため
    の電圧を前記媒体に印加する消去用電圧印加手段とを具
    備し、 前記消去用電圧印加手段から印加される前記電圧は、時
    間微分の符号が変化し、その周期が前記媒体を構成する
    材料の誘電緩和時間より長く、かつその絶対値が印加時
    間の経過に伴ない0に近づくことを特徴とするホログラ
    フィックメモリー装置。
  4. 【請求項4】 可干渉性の光源と、 前記可干渉性の光源からの光を、ホログラフィック記録
    が書き込まれた記録媒体上の所定の位置に照射するため
    の装置と、 前記照射された光を検出し、前記書き込まれたホログラ
    フィック記録を再生する検出器と、 前記書き込まれたホログラフィック記録を消去するため
    の電圧を前記媒体に印加する消去用電圧印加手段とを具
    備し、 前記消去用電圧印加手段から印加される前記電圧は、時
    間微分の符号が変化し、その周期が前記媒体を構成する
    材料の誘電緩和時間より長く、かつその絶対値が印加時
    間の経過に伴ない0に近づくことを特徴とするホログラ
    フィックメモリー装置。
  5. 【請求項5】 ホログラフィック記録が書き込まれた記
    録媒体に、前記ホログラフィック記録を消去するための
    電圧を印加する消去用電圧印加手段を具備し、 前記消去用電圧印加手段から印加される前記電圧は、時
    間微分の符号が変化し、その周期が前記媒体を構成する
    材料の誘電緩和時間より長く、かつその絶対値が印加時
    間の経過に伴ない0に近づくことを特徴とするホログラ
    フィックメモリー装置。
  6. 【請求項6】 前記ホログラフィック記録を消去するた
    めの電圧を前記記録媒体に印加する電極を具備すること
    特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載のホ
    ログラフィックメモリー装置。
  7. 【請求項7】 非干渉性の光源と、 前記非干渉性の光源から照射される光を、前記ホログラ
    フィック記録が書き込まれた前記媒体上の所定の位置に
    照射するための装置とをさらに具備する請求項3ないし
    6のいずれか1項に記載のホログラフィックメモリー装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004144847A (ja) * 2002-10-22 2004-05-20 Sony Corp ホログラフィック情報記録装置及びホログラフィック情報記録方法、並びにホログラフィック情報再生装置及びホログラフィック情報再生方法
JP2014026248A (ja) * 2012-07-30 2014-02-06 Institute Of Physical & Chemical Research 配向増大型有機フォトリフラクティブ材料の加熱方法および光デバイス

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