JP2002202477A - 三次元画像の表示方法及びその三次元画像の印刷物 - Google Patents

三次元画像の表示方法及びその三次元画像の印刷物

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JP2002202477A
JP2002202477A JP2000402503A JP2000402503A JP2002202477A JP 2002202477 A JP2002202477 A JP 2002202477A JP 2000402503 A JP2000402503 A JP 2000402503A JP 2000402503 A JP2000402503 A JP 2000402503A JP 2002202477 A JP2002202477 A JP 2002202477A
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Hiroshi Iseda
博 伊勢田
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HIRATA KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 三次元画像の表示方法において、パララック
スバリア方式を利用して、レンチキュラー方式のものに
比して遜色のない奥行き感を得ることを可能とする。 【解決手段】 本願発明に係る三次元画像の表示方法
は、同一の被写体を異なる視点にて見て得た少なくとも
2つの二次元画像を、分割し交互に配列することにて1
つの合成画像2とし、この合成画像2をマスク部30を
備えたパララックスバリア3を通じて見せることによ
り、看者に奥行きを知覚させることが可能なものであ
り、上記2つの二次元画像は、被写体に対し、左右と共
に上下についても異なる視点から見て得たものである。
当該二次元画像の夫々を縦に分割し交互に配列して1つ
の合成画像2とし、このとき上記視点の上下の相違を、
二次元画像を傾けた状態に補正して無くしておき、合成
画像2形成時、上記の傾きを元に戻すことにて、合成画
像2の分割線を斜めにし、上記分割線の傾きに合わせて
傾けたパララックスバリア3を通じて合成画像2を見せ
る。従って、視差を大きく確保することが可能となり、
より大きな奥行き感を得ることが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、三次元画像の表
示方法及びその三次元画像の印刷物に関する。
【0002】
【従来の技術】実在の被写体を実際に視認した場合に得
られる奥行き感を、当該被写体の像を二次元画像として
平面に定着させたものを観察する場合にも得ようとする
研究が、従来より多くの者によって行われてきた。ここ
で言う奥行き感とは、絵画における画法や図法、絵画及
び写真撮影の際の単なるアングルの工夫によって得られ
る表現技法を言うのではなく、異なる視点にて得られる
視覚からのステレオ感を言い、被写体が立体である場合
の立体感や前後に複数の被写体がある場合の遠近感につ
いて、被写体の平面(二次元)画像を立体視可能とする
ことにて再現したものをいう。
【0003】上記のような方法として、特別なメガネな
どを掛けるなどの煩わしさがないものでは、パララック
スバリア方式とレンチキュラー方式とが周知である。特
に、レンチキュラースクリーンと呼ばれるレンズ板を用
いるレンチキュラー方式は、レンズの効果によってパラ
ラックスバリア方式よりも大きな奥行き感を得ることが
できる。しかし、このようなレンチキュラー方式による
立体画像の作成は、レンチキュラースクリーンの作成
や、レンチキュラースクリーンと画像との整合に極めて
高い精度が要求されるものであり、その制作コストも、
極めて大きなものであった。
【0004】一方、パララックスバリアと呼ばれるスト
ライプ状のマスク部(目隠し)を備えた透明シートを用
いる上記のパララックスバリア方式では、比較的安価に
立体画像の作成が行えるのであるが、得られる奥行き感
については、今一つレンチキュラー方式による印刷物に
及ばないものであった。
【0005】このパララックスバリア方式について、更
に詳しく述べる。画像を立体視するためにバリアを使っ
た製品は、印刷や液晶等構造を違えて多種多様なものが
発表されている。これらは、一様に1903年に米国で
提案されたパララックスステレオグラムと呼ばれる立体
視法を応用したものである。
【0006】この方法は、パララックスバリアと呼ばれ
る細いスリット状の開口部(言い換えれば、パララック
スバリアが備える縦ストライプ状のマスク部の隙間)の
裏側に適当な間隔をおいて左右2眼分の画像(視差画像
即ち、左右について視点の異なる画像)の夫々を縦に分
割して交互に配置し、特定の視点からこの開口部を通じ
て見たときに左右夫々の画像が正しく分離して見ること
が可能なものである(右目で見えるものは左目では見え
ず、左目で見えるものは右目では見えないように正しく
分離することにて、奥行き感が得られるものである)。
【0007】従来の、印刷物の立体視にパララックスバ
リア方式を利用する場合について、図面を用いて、具体
的に説明する。図9(A)は実在の被写体hを看者kが
観察している状態を示す斜視図であり、図9(B)はそ
の平面図であり、図9(C)は視点と被写体hとの位置
関係を示す被写体hの略正面図である。また、図10
(A)は上記図9(B)(C)に示す左側の視点Lsか
ら被写体hを眺めて得られた二次元画像Laの正面図で
あり、図10(B)は右側の視点Rsから被写体hを眺
めて得られた二次元画像Raの正面図であり、図10
(C)は二次元画像Laをその左右方向について間欠さ
せた間欠画像Lbの正面図であり、図10(D)は、二
次元画像Raをその左右方向について間欠させた間欠画
像Rbの正面図であり、図10(E)は、間欠画像Lb
と間欠画像Rbとを合成して得た合成画像cの正面図で
ある。図11(A)は、上記の合成画像cをパララック
スバリアPを通して観察している状態を示す斜視図であ
り、図11(B)は、この方式にて立体感を得る原理の
説明のため、上記の合成画像c及びパララックスバリア
Pを横断面視した状態を示す、説明図である。上記の各
図において、Uは上方を、Sは下方を、Rは右方を、L
は左方を、Fは手前側を、Bは奥側を示す。ここでは、
理解を容易にするために、被写体hを、立方体とする。
m1は被写体hの看者kに対する正面、m2は左側面、
m3は右側面、m4は上面、m5は底面を示している。
またTは、左右の視点Ls,Rsが交差する注視点を示
し、この場合被写体hである立方体の中心と一致する。
【0008】図9(A)へ示すように、立体物である実
在の被写体hを看者kが直接眺めた際には、右目ERと
左目ELとの間の左右の視差が生じることにより、被写
体hを立体物であると認識することができる。印刷物か
ら、上記のような実際の立体物を観察したときに得られ
る立体感を、上記のパララックスバリア方式にて得る場
合、より立体感を高めるために、実際の右目ERの位置
よりも更に右側に視点Rsを設定し、同様に、実際の左
目ELの位置よりも左側に視点Lsを設定する(図9
(B)(C))。写真機を用いて、上記左側の視点EL
から被写体hを眺めて得た画像を平面に定着させたもの
が、図10(A)に示す二次元画像Laであり、上記右
側の視点ERから被写体hを眺めて得た画像を平面に定
着させたものが、図10(B)に示す二次元画像Lbで
ある。図10(A)に示す通り、二次元画像Laにおい
て、被写体hの正面m1と共に左側面m2が見える(右
側面m3は見えない)。また、図10(B)に示す通
り、二次元画像Lbにおいて、被写体hの正面m1と共
に右側面m3が見える(左側面m2は見えない)。この
ような二次元画像Laと二次元画像Lbとの映像の違い
は、二次元画像Laを撮影した左側の視点Lsと、右側
の視点Rsとの視差による。
【0009】そして、周知の、撮影装置や写真の合成手
段を用いて、撮影時、或いは、撮影後の処理により、図
10(C)(D)に示す間欠画像Lb,Rbを得る。間
欠画像Lbは、二次元画像Laを左右方向について等間
隔に間欠させたものであり、同様に、間欠画像Rbは、
二次元画像Rbを左右方向について等間隔に間欠させた
ものである。間欠画像Lbは、複数の画像片Lc…Lc
にて構成され、間欠画像Rbは、複数の画像片Rc…R
cにて構成される。そして、上記の間欠画像Lbと間欠
画像Rbにおいて、間欠画像Lbの間欠部分に、間欠画
像Rbの画像片Lc…Lcを配置する(間欠画像Rbの
間欠部分に、間欠画像Lbの画像片Rc…Rcを配置す
る)ことにて、図10(E)に示す合成画像cを形成す
る。即ち、上記の画像片Lcと画像片Rcとを左右交互
に配列して、合成画像cを得るのである。
【0010】図11(A)へ示すように、上記の合成画
像cを、パララックスバリアpを通じて観察することに
て、既述の奥行き感、即ち立体物が被写体hであるこの
場合は立体感を得ることができるのである。上記のパラ
ラックスバリアpは、複数のマスク部p1…p1(図1
1(A)の斑点部分)と、透明部p2…p2とにて構成
されている。マスク部p1…p1は不透明な縦の(上下
に伸びる)ストライプであり、透明部p2はマスク部p
1,p1間に配置された透明な部分である。即ち、マス
ク部p1と透明部p2とが、左右交互に配列されて、パ
ララックスバリアpが形成されている。図11(B)へ
示すように、パララックスバリアpの透明部p2…p2
を通じて、合成画像cを観察することにより、左目EL
には左側の視点Lsにて得られた間欠画像Lbの画像片
Lcが、右目ERには右側の視点Rsにて得られた間欠
画像Rbの画像片Rcが見え、逆に、マスク部p1…p
1にて、左目ELには右側の視点Rsにて得られた間欠
画像Rbの画像片Rcが見えず、右目ERには左側の視
点Lsにて得られた間欠画像Lbの画像片Lcが見えな
い状態を得ることができる。これにより、看者kにおい
て、その左目ELから、二次元画像Laと同様の画像の
みが知覚され、右目ERから、二次元画像Lbと同様の
画像のみが知覚される(但し、両眼で同時に合成画像c
を見る場合に限らず、仮に片目で見るものとしても、見
ている間、左右方向に視点を移動させることによって、
合成画像cの被写体hが立体物であることを認識するこ
とはできる)。このような作用によって、看者kは、実
際に、視点Lsと視点Rsとから、実際の被写体hを眺
めたと同様の立体感(奥行き感)を得ることができる。
この場合(両眼で眺める場合も、片目で見て視点を移動
する場合も)、合成画像cが呈する視差は左右方向につ
いてである(図9(C))。
【0011】パララックスバリア方式は、上述の通り左
右2画像(二次元画像)と上記のストライプ状のマスク
部を備えたパララックスバリアで構成されるため構造が
単純であり、それゆえ、種々の製造方法に対応でき、且
つ安価であるなどの多くのメリットがある。このような
パララックスバリア方式において、画像が浮き上がって
見えるような立体効果(奥行き感)を高めるには、画像
に与える視差(視点の間隔Ls−Rs)を大きくすれば
よいのであるが、図9(B)ヘ示す通り、左右について
肉眼の場合の視差(左右の目の間隔EL−ER)よりも
若干大きい程度が限界であり、大きくし過ぎると知覚で
きる画像が不自然になるので無制限には大きくできな
い。このような制限により、従来のレンチキュラー方式
のものは、いずれも似たり寄ったりの視覚効果しか得ら
れず、差異のないものとなっていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、上記の課
題を解決することにより、従来のパララックスバリア方
式とは異なる視覚効果を得ることを可能とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明に係る三
次元画像の表示方法は、同一の被写体を異なる視点にて
見て得た少なくとも2つの二次元画像1,1を、分割し
交互に配列することにて1つの合成画像2とし、この合
成画像2をマスク部30を備えたパララックスバリア3
を通じて見せることにより、看者に奥行きを知覚させる
ことが可能なものであり、下記の構成を採る。即ち、上
記2つの二次元画像1,1は、被写体に対し、左右と共
に上下についても異なる視点から見て得たものである。
当該二次元画像1,1の夫々を少なくとも縦に分割し交
互に配列して1つの合成画像2とし、このとき上記視点
の上下の相違を、二次元画像1,1を傾けた状態にして
無くしておき、合成画像2形成後或いは形成時、上記の
傾きを元に戻すことにて、合成画像2の分割線を斜めに
し、上記の分割線の傾きに合わせて傾けたマスク部を有
するパララックスバリア3を通じて、合成画像2を見せ
る。尚、ここでいう被写体とは、実在物は勿論、コンピ
ュータが保持する仮想空間内での仮想物を含むものであ
る。また、この方法によって表示される画像は、静止画
像の外、動画も含むものである。更に、「奥行き」感と
は、立体的な被写体についての立体感を含む外、前後に
位置の異なる複数の被写体についての遠近感を含むもの
である。従って後者の場合、被写体そのものが立体的に
限らず、平面的なものであってもよい。
【0014】このような構成を採ることにより、本願第
1の発明に係る三次元画像の表示方法は、従来の左右の
視差のみによる奥行き感に対して、上下の視差が加わる
ことにて、2つの視点の間の間隔(視差)を大きく確保
することが可能である。即ち、奥行き感が得られる視点
の左右の間隔の上限を超えることなく、視差を広げた。
このように、視点が上下にずれる不自然さ(両眼は水平
方向について位置を異にするが上下については同じ位置
にあるので、上下の視点の差そのものは不自然であ
る。)を、上記の通り、合成画像2上の両二次元画像
1,1間の分割線を傾けた状態にすることによって無く
している。そして、傾けることにより斜めになった分割
線に合わせてマスク部30を斜めとしたパララックスバ
リア3を通じて看者に見せることにより、従来のパララ
ックスバリア方式のものでは得られない視覚効果を得る
ことを可能とした。見え方に個人差はあるが、従来と異
なる視覚効果の例としては、従来よりも大きな奥行き感
を得られることが掲げられる。また、例えばストライプ
状のマスク部30を備えたパララックスバリア3の場
合、ストライプが細いほど滑らかな画像が得られる。従
来のパララックスバリアは、合成画像の縦の分割線によ
る分割・合成に対応して、縦ストライプのマスク部を備
えたものであるが、本願発明に係る立体画像の表示方法
では、上記の通りマスク部30は斜めになる。詳しい作
用は解明されていないが、このようにマスク部30が斜
めになることで、従来の縦に伸びるマスク部との比較に
おいて、例えば、マスク部が従来の縦のストライプと同
じ太さのストライプであっても、従来の縦のものに比し
て、細く見えストライプが目立たない。
【0015】本願第2の発明に係る三次元画像の印刷物
は、同一の被写体を異なる視点にて見て得た少なくとも
2つの二次元画像1,1を分割し交互に配列することに
て1つの合成画像2とし、この合成画像2をパララック
スバリア3を通じて見せることにより、看者に奥行きを
知覚させることが可能なものであり、次の構成を採る。
即ち、当該二次元画像1,1の夫々は、上記の視点の上
下の相違により傾いた両視点を結ぶ仮想線と、直交する
斜めの分割線V…Vにて分割され、交互に配列されて1
つの合成画像2とされたことを特徴とする。
【0016】このような構成を採る本願第2の発明に係
る三次元画像の印刷物は、上記の本願第1の発明に係る
三次元画像の表示方法の奏する作用を得ることが可能な
具体的な印刷物を提供し得たものである。即ち、二次元
画像1,1の夫々について、従来の左右のみならず、上
下についても異なる視点にて得るものとし、左右の相違
のみでは限界とされた視差よりも大きな視差を稼ぐこと
を可能とした。このような上下の視差による不自然さ
は、分割線V…Vを上記の通り斜めとすることにより解
消すると共に、このような合成画像2を、別途のパララ
ックスバリア3を用意し、上記傾けられた分割線V…V
に沿うようにパララックスバリア3(のマスク部30)
を傾けた状態にして、このパララックスバリア3を通じ
て見ることにより、従来のパララックスバリア方式では
得られない視覚効果のある合成画像2を得ることを可能
とした。
【0017】本願第3の発明に係る三次元画像の印刷物
では、上記本願第2の発明に係る三次元画像の印刷物に
あって、上記の傾けられた合成画像2が、プラスチック
板などの一枚の透明体4にて表面が覆われ、この透明体
4の表面に上記斜めの分割線V…Vの傾きに応じて傾け
られたパララックスバリア3が設けられたことを特徴と
する。
【0018】このような構成を採る本願第3の発明に係
る三次元画像の印刷物では、上記本願第2の発明に係る
三次元画像の印刷物と同様の作用を奏すると共に、パラ
ラックスバリア3と共に透明板4を備えるものとし、当
該透明板4の裏面側に上記の合成画像2を設けると共に
透明板4の表面側にパララックスバリア3を設けること
によって、合成画像2とパララックスバリア3との間に
必要とされる間隔を、透明板4の厚みで確保するもので
ある。即ち、この発明に係る印刷物は、別途にパララッ
クスバリア3を要する印刷物と異なり、合成画像2とパ
ララックスバリア3との間に必要とされる間隔を一定に
保つ具体的手段を備えたものであり、合成画像2とパラ
ラックスバリア3との間の必要な間隔を、精度よく且つ
簡便に獲得し得たものである。従って、本願第3の発明
に係る三次元画像の印刷物は、上記の本願第1の発明に
係る三次元画像の表示方法の奏する作用をより良く得る
ことが可能な印刷物を提供し得たものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本願発明の実
施の形態について説明する。図1乃至図5へ本願発明に
係る一実施の形態を示す。図1(A)は本願発明の一実
施の形態に係る三次元画像の印刷物100の要部斜視図
であり、図1(B)はその原理の説明図である。図2
(A)はこの印刷物100の二次元画像を得るための視
点と被写体hとの位置関係を示す被写体hの正面図であ
り、図2(B)は視点LSから実際の被写体hを眺めた
際に見える被写体hの斜視図であり、図2(C)は視点
RSから実際の被写体hを眺めた際に見える被写体hの
斜視図である。図3(A)は図2(A)の視点LS,R
Sを結ぶ線分(仮想線)を水平となるように被写体hを
眺めた状態を示す被写体hの正面図であり、図3(B)
は図3(A)の状態において視点LSから眺めた被写体
hを平面に定着させた二次元画像LAの正面図であり、
図3(C)は図3(A)へ示す状態において視点RSか
ら眺めた被写体hを平面に定着させた二次元画像LAの
正面図である。図4(A)は二次元画像LAを左右に間
欠させて得た間欠画像LBの正面図あり、図4(B)は
二次元画像RAを左右に間欠させて得た間欠画像RBの
正面図ある。図5(A)は間欠画像LBと間欠画像RB
とを合成することにて得た下合成画像Cの正面図であ
り、図5(B)は図5(A)の下合成画像Cを基に完成
させた合成画像2の正面図である。各図において、Uは
上方を、Sは下方を、Rは右方を、Lは左方を、Fは手
前側を、Bは奥側を示す。m1は被写体hの看者kに対
する正面、m2は左側面、m3は右側面、m4は上面、
m5は底面を示している。またTは、左右の視点LS,
RSが交差する注視点を示し、この場合被写体hである
立方体の中心と一致する。尚、ここでは、コンピュータ
上で用いるソフトウエアのことを単にソフトと呼ぶ。
【0020】図1(A)へ示すように、本願発明に係る
三次元画像の印刷物100は、合成画像2と、パララッ
クスバリア3と、プラスチック板などの透明板4とにて
構成される。上記の合成画像2については、同一の被写
体を異なる視点にて見て得た少なくとも2つの二次元画
像1,1を分割し交互に配列することにて1つの合成画
像2としたものである。この合成画像2は、パララック
スバリア3を通じて見ることにより、看者に奥行きを知
覚させることが可能なものである。上記2つの二次元画
像1,1は、被写体に対し、左右と共に上下についても
異なる視点から見て得たものであり、当該二次元画像
1,1の夫々が、上記の視点の上下の相違により傾いた
両視点を結ぶ仮想線と、直交する斜めの分割線V…Vに
て分割され、交互に配列されて1つの合成画像2とされ
たものである。パララックスバリア3は、ストライプ状
のマスク部30…30を備え、このマスク部30…30
が、パララックスバリア3の不透明な部位を構成し、隣
合うマスク部30,30の間がパララックスバリア3の
透明な部位を構成する(以下この透明な部位を透明部3
1という)。パララックスバリア3のこの透明部31…
31から、合成画像2を観察することができる。このマ
スク部30…30は、合成画像2において上記の斜めと
なった分割線V…Vと、平行となるように斜めに配列さ
れたものである。上記の透明板4は、看者に上記の奥行
き感を与えるために合成画像2とパララックスバリア3
との間に必要とされる間隔W(図1(B))と、同じ厚
みwを有するものである。合成画像2は、透明体4の裏
面側に設けられ、透明体4の表面側から透明体4を通し
て見ることが可能であり、また、上記のパララックスバ
リア3は、この透明体4の表面側に設けられる。以下、
この印刷物100を得る方法について、説明する。
【0021】先ず、合成画像2を得る手法について説明
する。尚、ここでは、従来の技術と同様、理解を容易に
するために、被写体hを、立方体とする。図2(A)へ
示すように、この発明においては、図9(C)へ示す場
合と異なり、被写体hに対する視点LSと視点RSの間
の視差が、左右方向(横視差x)のみではなく、上下方
向(縦視差y)にも設けられている。即ち、視点LSと
視点RSの間には、横視差xと縦視差yとが設定されて
いる。この結果、視点LSと視点RSとを結ぶ線分(仮
想線)は、水平線(L−R)に対して、0°及び90°
以外の傾斜角度θを有する。上記の横視差xは、図9
(B)(C)へ示す従来の視点LS,RSと同様、不自
然とならない左右方向についての最大間隔となるように
設定される。その上で、上記の縦視差yが与えられるこ
とにより、従来の水平方向(横視差)のみの視差の最大
値に比して、1/cosθ倍、視差を大きく確保するこ
とが可能となった。
【0022】上記の視点LSから、被写体hを眺める
と、図2(B)へ示すように、被写体hの正面m1と左
側面m2に加えて上面m4が見える。また、上記の視点
RSから、被写体hを眺めると、図2(C)へ示すよう
に、被写体hの正面m1と右側面m3に加えて底面m5
が見える。即ち、縦視差yを与えることにより、視点L
Sからの眺めは、視点RSからの眺めに比して、被写体
の上方についての情報量が増し、視点RSからの眺め
は、視点LSからの眺めに比して、被写体の下方につい
ての情報量が増す。一方、通常人間(看者k)の左右の
肉眼では、横視差xのみによって、右目と左目との知覚
において、左右の情報量の差しか存在しない。従って、
上記の縦視差yによって、そのまま、上記の視点RS,
視点LSを通常の肉眼の位置として、双方からの眺めを
合成すると不自然に感じを受ける。そこで、図3(A)
へ示す通り、視点LSと視点RSとを結ぶ仮想線が水平
線L−Rと一致するように、被写体hを相対的に傾けて
補正する。即ち上記の傾斜角度θを解消するよう傾斜角
度θに合わせて被写体hを斜めに見た状態の、左右両視
点LS,LRにおける眺めを平面に定着させて二次元画
像1,1を得る(図3(B)(C))。この補正作業
は、被写体hを実際に斜めにするものでもよいが、被写
体hを動かさずに、首を傾げて見るように、写真機など
の二次元画像の取得手段を被写体hに対して角度θ分傾
けることにて、実行すればよい。以下、視点LSから得
た二次元画像1を二次元画像LAと呼び、視点RSから
得た二次元画像1を二次元画像RAと呼ぶ。二次元画像
LA,RAの取得手段としては、写真機(スチルカメ
ラ)を用いて行う。即ち、視点LS,RSにこのような
画像取得手段を配置して、被写体hを撮影することよ
り、二次元画像LA,RAを取得する。
【0023】図3(B)に示す上記の視点LSにて得た
二次元画像LAを、左右に等間隔、間欠させて得たもの
が、図4(A)に示す間欠画像LBである。即ち、この
間欠画像LBは、二次元画像LAを、縦に(上下に)分
割することにて、左右複数の画像片LC…LCに分け、
画像片LCを一つ置きに抜くことによって、間欠させた
ものである。同様に、図3(C)に示す上記の視点RS
にて得た二次元画像RAを、左右に等間隔、間欠させて
得たものが、図4(B)に示す間欠画像RBである。即
ち、この間欠画像RBも、二次元画像RAを、縦に(上
下に)分割することにて、左右複数の画像片RC…RC
に分け、画像片RCを一つ置きに抜くことによって、間
欠させたものである。尚、各図において、Vは、上記の
分割の境となる分割線、即ち、画像片LC,RCの左右
の辺を示している。当該分割線V…Vは、視点LS,R
Sを結ぶ仮想線(LS−RS想線)と直交する。
【0024】図5(A)へ示す通り、上記の切欠画像L
C…LCと、切欠画像RC…RCとを、左右交互に配列
し、下合成画像Cを形成する。即ち、上記の間欠画像L
Bと間欠画像RBにおいて、間欠画像LBの間欠部分
に、間欠画像RBの画像片LC…LCを配置する(間欠
画像RBの間欠部分に、間欠画像LBの画像片RC…R
Cを配置する)ことにて、上記の下合成画像Cを形成す
る。この下合成画像Cでは、上記の補正によって、被写
体hの映像が斜めになっている。この実施の形態におい
て、上記の補正作業にて傾けた方向と逆の方向に下合成
画像Cを回転させて、被写体hが正立した状態に戻す。
即ち、上記の傾斜角度θに合わせて傾けた分、下合成画
像Cを、逆回転させて(−θ回転させて)、元の状態
(実映像の図2(A)に示す状態)に戻す。この際、下
合成画像C作成時に、不揃いとなった下合成画像C周囲
を揃えて、図5(B)に示す合成画像2を完成させる。
この結果、被写体hの映像は正立し、分割線V…V(画
像片LC,RC)は、斜めとなる。
【0025】図1(A)へ示す通り、この合成画像2の
正面に上記の透明体4が固定され(透明体4の裏面に合
成画像2の正面が対応するように設けられ)、更に、こ
の透明体4の正面(透明体4表面)にパララックスバリ
ア3が配置される。パララックスバリア3については、
そのマスク部30(及び透明部31)が、上記の分割線
V…Vと平行となるように、透明体4表面に配設され
る。これにて、本願発明に係る印刷物100が完成す
る。図11(A)に示す場合と、同様に、看者k(図1
1(A)参照。)が、完成した印刷物100を眺めるこ
とによって、従来のパララックスバリア方式に比して、
より一層奥行き感を得ることができる。この実施の形態
では、上記の通り、透明体4を介することによって、透
明板4の厚みwにて、合成画像2とパララックスバリア
3との間に必要な一定の間隔を確実に確保し得たもので
ある。また、透明板4は、合成樹脂フィルムなどのプラ
スチックの他、ガラス、ラミネート層などにて形成する
ことができる。
【0026】この印刷物100から得られる奥行き感の
原理について、図1(B)を用いて説明する。図1
(B)へ示すように、パララックスバリア3の透明部3
1…31を通じて、合成画像cを観察することにより、
左目ELには左側の視点LSにて得られた間欠画像LB
の画像片LCが、右目ERには右側の視点RSにて得ら
れた間欠画像RBの画像片RCが見え、逆に、マスク部
30…30にて、左目ELには右側の視点RSにて得ら
れた間欠画像RBの画像片RCが見えず、右目ERには
左側の視点LSにて得られた間欠画像LBの画像片LC
が見えない状態を作りだすことができる。これにより、
図9(B)(C)に示す場合と同様に、左右の視差(横
視差x)によって、看者kは、実際に、視点LSと視点
RSとから、実際の被写体hを眺めたと同様の立体感
(奥行き感)を得ることができる。即ち、左目ELか
ら、図2(B)と同様の映像E1を知覚し、右目ERか
ら、図2(C)と同様の映像E2を知覚することができ
る。また、一方の目で左右方向L,Rに視線を移動させ
る場合も、映像E1と映像E2の変化を知覚することが
できる(レンチキュラー方式では、片目で奥行き感を得
ることができないが、パララックスバリア方式では、こ
のように片目でも視点の移動にて奥行き感を得ることが
できる)。更に、本願発明に係る印刷物100では、縦
視差yが与えられているので、上下の目線の移動によっ
ても、実際の被写体hを眺めたと同様の立体感(奥行き
感)を得ることができる。即ち、上下方向U,Sへの視
線の移動によって、図2(B)と同様の映像E3(E1
と同じ映像)と図2(C)と同様の映像E4(E2と同
じ映像)の変化を知覚することができる。従って、本願
発明の印刷物100において、既述の通り、従来と異な
る視覚効果を得ることが可能であり、個人差はあるが、
その一つとして大きな奥行き感を得ることができるので
ある。図1(B)に示す、合成画像2とパララックスバ
リア3との間の間隔Wについては、0.3〜10mmと
するのが好ましく、とりわけ2〜5mmとするのが好ま
しい。従って、透明体4の厚みwもこのような範囲で設
定すればよい。
【0027】尚、この実施の形態において、図2(A)
へ示す通り、視点LSが視点RSよりも上方に位置する
が、この位置関係は逆であっても実施可能である。ま
た、この実施の形態において、視点LSと視点RSとを
結ぶ仮想線が水平線L−Rと一致するように、被写体h
を相対的に傾けて補正し、合成画像2の形成中傾けた方
向と逆の方向に下合成画像Cを回転させて、被写体hが
正立した状態に戻した。その結果分割線V−Vを斜めに
走るものとした。しかし、上記のような補正作業や逆回
転の作業を経ずに、合成画像2において上記の分割線V
…Vが斜めとなるよう、当初より間欠画像LB,RBを
斜め方向に間欠させて、合成画像2を形成するものとし
ても実施可能である(図示しない)。また、上記におい
て、合成画像2中、分割線V…Vは一方向にのみ伸びる
ものとした。この他、図7(A)へ示す通り、異なる2
方向に伸びる2種の分割線V,Vが交差するものとして
実施するとも可能である。即ち、二次元画像LA,RA
を五目状に分割して、左右方向のみならず、上下方向に
も、視点LS,RSにて得られた画像が交互に位置する
ように配列し、上記の被写体hを正立した状態に戻す作
業の結果、2種の分割線がX状に交差するものとして実
施することも可能である。この場合、上記に対応して、
パララックスバリア3のマスク部30と透明部31も、
ストライプ状(一方向についてのみ交互に配列される
の)ではなく、チェック状に(2方向について交互に)
配列されるものとして実施する。
【0028】上記の実施の形態において、理解を容易に
するために、被写体hを表面が無地の単一の立方体とし
た。また、背景は無地単色とした。しかし、実際は、他
の形状の物体を被写体hとすることが可能であり、更
に、被写体hは表面に模様が付されたものであっても、
同様の視覚効果を得ることができる。また、被写体h
は、同一形状、異種形状に関わらず、複数あってもよ
く、更に、背景を備えるものとしても、実施可能であ
る。上記の実施の形態のように被写体hを立方体とする
場合には、視点LSと視点RSとでは、立方体の見える
面が異なるので、その眺めの相違による奥行き感(立体
感)が十分得られると考えられる。一方、被写体hが
(無地の)球体である場合については、(向きの異なる
複数の平らな)面を備えないので、視点LSと視点RS
との間で見え方に差がなく、十分な奥行き感(立体感)
が得られないのではないかと考えがちであるが、被写体
hが見えるということは、被写体hが光を受けていると
いうことであり、光源と被写体hとの位置関係によっ
て、被写体h各部の陰影の付き方が異なる。このため、
被写体hが球体であっても、視点LSと視点RSとの、
眺めの相違による奥行き感を知覚することができる。こ
のような陰影の付き方の相違は、被写体hが上記の立方
体の場合も同様で、見える面の相違と共に、奥行き感の
知覚に貢献している。また、既述の実施の形態におい
て、静止画を対象(合成画像2)としたが、チェンジン
グ画像(見る向きを変えることにて被写体hが動いて見
える画像)においても、本願発明を実施して、奥行き感
についての効果を得ることが可能である。特に、チェン
ジング画像においては、斜めに移動するものについて、
その効果が大きい。
【0029】ここで、図6を用いて、画像の取得手段
と、被写体との好ましい位置関係について、更に詳しく
説明する。図6(A)は、左右方向について被写体と画
像取得手段eとの位置関係を示す略平面図であり、図6
(B)は上下方向について被写体と画像取得手段との位
置関係を示す略側面図である。画像取得手段e1は視点
LSの位置に配置され、画像取得手段e2は視点RSの
位置に配置される。尚、ここでは、被写体hについて
は、画像取得手段e1,e2に近い順に、第1被写体h
1、第2被写体h2、第3被写体h3の3つを用意し
た。但し、被写体と、注視点Tの位置以外については、
図1乃至図5に示す実施の形態と同様であり、ここでの
説明は、図1乃至図5に示す実施の形態において、その
まま当てはまる。図示の通り、2つの画像取得手段e
1,e2を、1つの注視点Tに対して、肉眼視差角度2
φを隔てるように注視点Tに向けて配置する。このと
き、2つの画像取得手段e1,e2の位置を結ぶ線分で
ある視差線分Mの中点M1と注視点Tとを結んで中心線
分Nという。
【0030】視差線分Mと注視点Tとの間に、被写体h
1〜h3を、次の条件を満たすように配置する。即ち、
被写体h1,h2,h3のうち、注視点Tから最も離れ
た位置Qまでの注視点Tからの距離の中心線分Nへの投
影N1と、注視点Tから視差線分Mまでの距離N2との
比を1:2.5〜1:3.5(比1)となるように被写
体を配置する。このとき、被写体h1〜h3のうち注視
点Tから最も離れた位置までの注視点Tからの距離(上
記投影N1)と、視差線分Mの水平成分(Mのcosθ
倍)との比を1:0.10〜1:0.14(比2)の範
囲内とし、画像取得手段e1,e2が注視点Tを見る直
線と中心線分Nとのなす角度φの水平成分が1〜3°の
範囲内であることが望ましい。また、被写体h1〜h3
のうち注視点Tから最も離れた位置までの注視点Tから
の距離(上記投影N1)と、視差線分Mの鉛直成分(M
のsinθ倍)との比も1:0.10〜1:0.14
(比2)の範囲内とし、画像取得手段e1,e2が注視
点Tを見る直線と中心線分Nとのなす角度φの鉛直成分
も1〜3°の範囲内であることが望ましい。上記比(比
1及び比2)の範囲内であれば、視差線分Mの長さを、
各画像取得手段e1,e2が肉眼視差角度隔てるととも
に、左右及び上下に視点をずらして印刷物100を見た
ときに立体感(奥行き感)を得る効果を強調できるよう
に構成してそれぞれ被写体を見る設定が容易に定量的に
得られる。このような角度の範囲内であれば、被写体に
よって、立体感(奥行き感)を強調した画像を得る位置
関係を実現できる。画像取得手段e1,e2の夫々にて
被写体を見て、被写体h1〜h3を表す画像を取得し得
る。従って、特に技巧的な熟練等を要することなく、通
常知られた画像形成手段を用いて簡単な設定で視差画像
を定量的に再現性よく確実に得ることができる。これを
基に合成画像2を形成し得るのである。
【0031】既述の実施の形態において、被写体hを一
般の立体印刷方法で写真印刷する場合、フィルムに両視
点LS,RSにおける情報を同時に記録する方法(一度
に合成画像2を得る方法)と、予め撮影済みの両視点L
S,RSにおける夫々の画像を後でフィルムに合成する
方法(既述の各工程を順次行って、二次元画像LA,R
Aから合成画像2を得る方法)とがあり、これらいずれ
の方法によっても、本願発明を実施することが可能であ
る。また、予め撮影済みの両視点LS,RSにおける夫
々の画像(二次元画像LA,RA)を、スキャナやフィ
ルムスキャナなどにて、デジタルデータとして、コンピ
ュータに取り込み「Photoshop」(アドビシス
テムズ株式会社製ソフト)に代表されるフォトレタッチ
・ソフトを用いて、合成画像2を形成するものとしても
実施可能である。この場合、写真機をデジタルカメラと
すれば、そのまま撮影したデータをコンピュータ上で加
工することができる。
【0032】上記の実施の形態においては、実在する被
写体hを撮影するものであったが、コンピュータ上で、
CG(コンピュータグラフィック)ソフトを利用して、
仮想現実の被写体hを形成し、このような仮想現実の被
写体hから、CGソフト上で二次元画像LA,RAを得
るものとしても実施可能である。ここで、コンピュータ
上で、CGソフトを用いて、二次元画像LA,RAを作
成し、作成した二次元画像LA,RAを、フォトレタッ
チソフトを用いて加工し、合成画像2を得る方法につい
て簡単に説明する。CGソフトとしては、三次元モデリ
ング及びレンダリングが可能なソフトを用いて実施する
ことが可能であり、ここでは「Shade」(エクスツ
ールズ株式会社製ソフト)を用い、フォトレタッチソフ
トとしては、「Photoshop」(アドビシステム
ズ株式会社製ソフト)を用いる。
【0033】図7(B)へ「Shade」上の仮想空間
(X,Y,Z)を示す。先ず、「Shade」におい
て、自由曲面にて、ワイヤフレーム(針金)状の形状デ
ータHを形成する。この形状データHは、被写体hの形
状・大きさ・位置(X1,Y1,Z1)といったデータ
からなる(厳密には、位置データは、立方体の各頂点に
ついての座標データを保持し、大きさのデータも併せ持
つことになるが、ここでは説明の煩雑を避けるために、
被写体hの中心の座標を位置に関するデータとして説明
する)。形状データHへ、光源Dの位置(X2,Y2,
Z2)、光の質、強さ、色などのデータ、更に、必要に
応じて被写体hの色・表面材質に関するデータやマッピ
ングデータを付加する。また、必要に応じて背景などの
データを付加する。形状データHとこれに付随する上記
の各データを纏めてソースデータと呼ぶ。「Shad
e」において、視点Eは固定されているので、先ず、視
点LS,RSの一方から見た、上記のソースデータを作
成し、当該ソースデータをレンダリングすることにて、
二次元画像LA,RAの一方を作成する。そして、ソー
スデータ中、被写体や背景の向き(位置データ(X1,
Y1,Z1))を変え、更にこのような変更によっても
被写体と光源との位置が変わらないように光源Dの位置
(X2,Y2,Z2)を調節して、視点LS,RSの他
方から見たソースデータを作成し、当該ソースデータを
レンダリングすることにて、二次元画像LA,RAの他
方を作成する。このように一つの形状データHから、2
つの視点の平面画像(二次元画像)を形成することがで
きる。
【0034】二次元画像LAに対し、二次元画像RAを
得るための、上記の視点(ソース・データの観察点の位
置)の変更について説明する。左右方向について、既述
の自然な奥行き感が得られる限界を、超えない範囲で視
点の位置を変え、上下方向について、水平に対し約28
°の傾斜角度θを持つようにする。この28°というの
は、コンピュータを利用して画像処理を行う場合に、ジ
ャギー(縁のギザギザ)を目立たなくさせるために、最
適な角度である。従って、現在のコンピュータを利用し
ない場合や、将来的にコンピュータの表示手段が向上し
た場合、CGソフトやフォトレタッチソフトによる画像
処理でジャギーの問題を回避した場合、特にこのような
角度に傾けることに限定する必要はない。従って、コン
ピュータを用いない場合は、このような角度の制限はな
い。ジャギーの問題がない場合、例えば、水平方向に対
して、10〜80°の範囲にて、上記の角度(θ)を選
択することができる。また、角度の選択について、この
ような範囲に限定されるものではないが、コンピュータ
を用いる場合も又用いない場合も、45°に近いほど、
効果がより顕著である。従って、いずれの場合も、20
〜70°の範囲で選択するのがより好ましい。
【0035】上記の「Shade」ではレイ・トレーシ
ングという手法により、被写体が受ける光の進行方向を
逆算してレンダリングが行えるので、実在の被写体に極
めて近い精密な二次元画像LA,RAを得ることができ
る。尚、後に「Photoshop」で加工すること
(画像を回転させてトリミングする際の枠の向きを変え
ること)が可能であるので、「Shade」上では、図
3(A)へ示すように、被写体hを傾けた状態を作りだ
す必要はなく、即ち、二次元画像LA,RAを、図3
(B)(C)へ示すような傾けた状態のものとする必要
はない。従って、「Shade」上の仮想空間におい
て、図2(A)に示す状態にて、レンダリングを行い、
図2(B)(C)に示す被写体hが正立した状態の二次
元画像を取得すればよい。
【0036】レンダリングによって得た二次元画像L
A,RAは、ビットマップなどのラスタデータであるの
で、そのまま「Photoshop」上に取り込み加工
することができる。「Photoshop」は、レイヤ
(層)という概念を有し、背景層に対して複数の前景層
を重ねて一枚の画像を形成することができる。このた
め、1枚の画像を加工する際、レイヤ毎に、即ち前景層
と背景層とを別々に加工することができる。そして、最
終的に前景層と背景層とを統合して一つの画像とするこ
とができる。「Photoshop」の上記レイヤ機能
を利用し、二次元画像LA,RAの一方を背景レイヤと
し、他方を前景レイヤとして合成することができる
(尚、ここでは、分割線V…Vの方を作業当初より傾け
た状態にするので、夫々の二次元画像LA,RAは、被
写体hを図2(B)(C)に示す正立した状態のものと
する)。図8を用いて、「Photoshop」上の作
業について簡単に説明する。例えば、二次元画像LAを
背景レイヤL1とし、二次元画像RAを前景レイヤL2
とする。更に、前景レイヤL2となる二次元画像RAの
表面に対して、図8(A)へ示す通り、別途にレイヤを
重ねる(前々景レイヤL3と呼ぶ)。詳しくは、この前
々景レイヤL3には、二次元画像RAを切欠画像RBの
切欠部(画像片RC,RC間の間隔に相当する斜めのス
トライプ(傾斜角度θ分斜めになっている)G…Gを描
いておき、このストライプG…Gを不透明としストライ
プG以外の部分(ストライプG,G間)を透明として、
前々景レイヤL3を前景レイヤL2の上に重ねて、前々
景レイヤL3を前景レイヤL2へ統合する。この図8
(A)に示す作業によって前々景レイヤL3が統合され
た前景レイヤL2(以下新前景レイヤL2と呼ぶ。)
は、上記のストライプG…Gにてマスクされ、切欠画像
RBに相当する画像を呈する。そして、上記において不
透明としたストライプG…Gを、新前景レイヤL2にお
いて透明にし、ストライプG…Gにマスクされていない
部位(画像片LC…LC相当部位)を不透明にする。こ
のように操作した新前景レイヤL2を、図8(B)へ示
す通り、背景レイヤL1の上に重ねて、新前景レイヤL
2を背景レイヤL1へ統合する。「Photosho
p」上の上記の作業によって、完成した画像データは、
図5(B)に示す合成画像2に相当する。
【0037】上述のようにCGソフトを用いる利点とし
ては、所望の被写体hを物理的な制限を受けずに自由に
作りだせること、仮想空間内で被写体の位置や向きを自
由に変えることが可能であること、光源の位置や光の強
さ・質を自由に選択できること、被写体表面の質感をマ
ッピングなどの方法により自由に作り出せること、スタ
ジオなどの撮影場所を確保する必要がないこと、被写体
hを風景とする場合も実在の場所で撮影するのと異なり
天候や気候の影響を受けないこと、市販のモデリングデ
ータを利用できること、データの加工・変更が容易であ
ることなどが掲げられる。フォトレタッチソフトを用い
る利点としては、画像データに対し、分割、回転、露出
補正などの加工が極めて簡単に行えること、レイヤによ
って部分的な補正が簡単に行えることなどが掲げられ
る。
【0038】従来の左右の視差しか与えられていない印
刷物において、大きな奥行き感を得るには、視差を大き
くすればよいが、ある程度大きくすると、奥行き感を得
るのに、看者の慣れが必要となり、また、限界もあっ
た。このため、多少の工夫を行っても、パララックスバ
リア方式間では、得られる視覚効果に大差はなく、目新
しさは感じられないものとなっていた。これに対して、
本願発明に係る印刷物100においては、左右の視差に
加えて、上下の視差も与えるので、従来のものとは明ら
かに異なる視覚効果をえることができる。例えば、看者
の慣れを必要とせず、従来の左右方向の視差の限界を越
えずに、それ以上の奥行き感を得ることを可能としたも
のである。従って、安価なパララックスバリアを用い
て、コストの高いレンチキュラー方式に見劣りしない、
高い奥行き感を確保することを可能とした。
【0039】また、パララックスバリアのマスク部とな
るストライプは、細いほど画像が綺麗に見えるのである
が、シルクスクーン印刷では、高価な写真製版と異な
り、ストライプを細くするのに限界がある。ところが、
本願発明に係る印刷物のように、合成画像2の分割線V
…Vに合わせてマスク部を斜めにすることで、肉眼にと
ってマスク部は、細く知覚される。このため、本願発明
では、細いマスク部を得るのに安価なシルクスクリーン
印刷で、写真製版と同様に画像を綺麗に見せることがで
きる。
【0040】この点について詳しく述べると、ストライ
プ状のマスク部を備えたパララックスバリアの場合、ス
トライプが細いほど滑らかな画像が得られる。しかし、
シルクスクリーン印刷では、高価な写真製版による場合
と異なり、印刷できるストライプの細さは約0.18m
mが限界であり、滑らかな画像を得ようとしても、この
ような限界に阻まれて、その利用が制限されるものであ
った。これに対して、本願発明に係る立体画像の表示方
法では、上記の通りマスク部(ストライプ)は斜めにな
り、既述の通り、縦のストライプと同じ太さのストライ
プであっても、細く見えるものであるため、ストライプ
の太さについても従来より太いもので従来と同等の効果
を得ることができる。このため、この分野において、安
価なシルクスクリーン印刷の利用の範囲を広げ得たもの
である。
【0041】一方、従来の縦ストライプのマスク部を備
えたパララックスバリアを通して見る場合、斜めに伸び
る被写体から得られ画像について、モアレが生じやす
く、このようなモアレの発生が画像を醜いものとしてい
た。従来の方式では、ストライプは縦に固定されたもの
であるため、上記のような被写体に応じた対応は念頭に
なく、モアレの回避は充分に行えないものとなってい
た。このようなモアレは、被写体とストライプとの交差
角度が0°か90°に近い場合発生しない。従って、こ
のような角度又はこのような角度に近い角度で、パララ
ックスバリア3のマスク部31…31が被写体の分割線
V…Vと交差するように、マスク部31…31の傾きを
設定し、当該マスク部31の傾きに合わせて、合成画像
2に与える上下・左右の視差(傾斜角度θ)を設定し、
マスク部31の傾きに平行な分割線V…Vを備えた合成
画像2を形成するようにすればよい。上記のように、本
願発明を実施することにて、マスク部の向きを中心に画
像を設定(傾斜角度θを設定)するということが可能と
なり、よりきめ細やかにモアレの防止を行えるものでも
ある。
【0042】
【発明の効果】本願第1の発明の実施によって、三次元
画像(を平面に定着させたもの)から、従来の縦の分割
線を備えた合成画像を用いるパララックスバリア方式の
ものとは、異なる視覚効果を得ることを可能とした。ま
た、従来のパララックスバリアで目立ったマスク部を目
立たないものとし、画像を見やすいものとした。
【0043】本願第2の発明の実施によって、上記の本
願第1の発明に係る三次元画像の表示方法の奏する効果
を得ることが可能な具体的な印刷物を提供し得たもので
ある。即ち、別途のパララックスバリア(のマスク部)
を傾けた状態にして、このパララックスバリアを通じて
見ることにより、従来のパララックスバリア方式とは異
なる視覚効果のある合成画像を得ることを可能とした。
【0044】本願第3の発明の実施によって、上記本願
第2に係る三次元画像の印刷物と同様の効果を奏すると
共に、合成画像とパララックスバリアとの間に必要とさ
れる間隔を一定に保つ具体的手段を備えたものであり、
合成画像とパララックスバリアとの間の必要な間隔を、
精度よく且つ簡便に獲得し得たものである。従って、本
願第3の発明の実施により、上記の本願第1の発明に係
る三次元画像の表示方法の奏する効果を簡便且つ確実に
得ることが可能な印刷物を提供し得たものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の一実施の形態に係る印刷物1
00の要部略斜視図であり、(B)はその立体視の原理
を示す説明図である。
【図2】(A)は上記の印刷物100を得るのに必要な
視点LS,RSを示す被写体hの正面図であり、(B)
は視点LSから見た被写体hの斜視図であり、(C)は
視点RSから見た被写体hの斜視図である。
【図3】(A)は上記の印刷物100を得るのに必要な
視点LS,RSを結ぶ(仮想)線分を水平とした場合の
被写体hの正面図であり、(B)は(A)の状態におい
て視点LSにて取得した被写体hの二次元画像LAの正
面図であり、(C)は(A)の状態において視点RSに
て取得した被写体hの二次元画像RAの正面図である。
【図4】(A)は図3(B)に示す二次元画像LAを基
に得た切欠画像LBの正面図であり、(B)は図3
(C)に示す二次元画像RAを基に得た切欠画像RBの
正面図である。
【図5】(A)は図4(A)に示す切欠画像LBと図4
(B)に示す切欠画像RBとを合成して得た前合成画像
Cの正面図であり、(B)は前合成画像Cを基に形成し
た合成画像2の正面図である。
【図6】(A)は、被写体に対する画像取得手段e1,
e2の位置関係を示す略平面図であり、(B)はその略
側面図である。
【図7】(A)は本願発明の他の実施の形態に係る印刷
物100の要部斜視図であり、(B)はCGソフト上の
仮想空間を示す略斜視図である。
【図8】(A)はフォトレタッチソフト上で、切欠画像
RBを形成する過程を示す説明図であり、(B)はフォ
トレタッチソフト上で、(A)に示す過程を経て得た切
欠画像RBを用いて合成画像2を形成する過程を示す説
明図である。
【図9】(A)は実在の被写体hを看者kが観察してい
る状態を示す斜視図であり、(B)はその平面図であ
り、(C)は視点と被写体hとの位置関係を示す被写体
hの略正面図である。
【図10】(A)は上記図9(B)(C)に示す左側の
視点Lsから被写体hを眺めて得られた二次元画像La
の正面図であり、(B)は右側の視点Rsから被写体h
を眺めて得られた二次元画像Raの正面図であり、
(C)は二次元画像Laをその左右方向について間欠さ
せた間欠画像Lbの正面図であり、(D)は二次元画像
Raをその左右方向について間欠させた間欠画像Rbの
正面図であり、(E)は間欠画像Lbと間欠画像Rbと
を合成して得た合成画像cの正面図である。
【図11】(A)は上記の合成画像cをパララックスバ
リアPを通して観察している状態を示す斜視図であり、
(B)はこの方式にて立体感を得る原理の説明のため、
上記の合成画像c及びパララックスバリアPを横断面視
した状態を示す、説明図である。
【符号の説明】
1 二次元画像 2 合成画像 3 パララックスバリア

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一の被写体を異なる視点にて見て得た
    少なくとも2つの二次元画像を、分割し交互に配列する
    ことにて1つの合成画像とし、この合成画像をマスク部
    を備えたパララックスバリアを通じて見せることによ
    り、看者に奥行きを知覚させることが可能な三次元画像
    の表示方法において、 上記2つの二次元画像は、被写体に対し、左右と共に上
    下についても異なる視点から見て得たものであり、 当該二次元画像の夫々を少なくとも縦に分割し交互に配
    列して1つの合成画像とし、このとき上記視点の上下の
    相違を、二次元画像を傾けた状態にして無くしておき、 合成画像形成後或いは形成時、上記の傾きを元に戻すこ
    とにて、合成画像の分割線を斜めにし、 上記の分割線の傾きに合わせて傾けたマスク部を有する
    パララックスバリアを通じて、合成画像を見せることを
    特徴とする三次元画像の表示方法。
  2. 【請求項2】 同一の被写体を異なる視点にて見て得た
    少なくとも2つの二次元画像を分割し交互に配列するこ
    とにて1つの合成画像とし、この合成画像をパララック
    スバリアを通じて見せることにより、看者に奥行きを知
    覚させることが可能な三次元画像の印刷物において、 上記2つの二次元画像は、被写体に対し、左右と共に上
    下についても異なる視点から見て得たものであり、 当該二次元画像の夫々は、上記の視点の上下の相違によ
    り傾いた両視点を結ぶ仮想線と、直交する斜めの分割線
    にて分割され、交互に配列されて1つの合成画像とされ
    たことを特徴とする三次元画像の印刷物。
  3. 【請求項3】 上記の傾けられた合成画像は、プラスチ
    ック板などの一枚の透明体にて表面が覆われ、この透明
    体の表面に上記斜めの分割線の傾きに応じて傾けたられ
    たパララックスバリアが設けられたことを特徴とする請
    求項2記載の三次元画像の印刷物。
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