JP2002200650A - ホットランナーユニット - Google Patents

ホットランナーユニット

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JP2002200650A
JP2002200650A JP2001001240A JP2001001240A JP2002200650A JP 2002200650 A JP2002200650 A JP 2002200650A JP 2001001240 A JP2001001240 A JP 2001001240A JP 2001001240 A JP2001001240 A JP 2001001240A JP 2002200650 A JP2002200650 A JP 2002200650A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホットランナーユニット内へのガス及び溶融
樹脂の逆流を防止し、また温度制御を十分に精密に行
い、成形品の焼け等の成形不良を防止すること。 【解決手段】 ホットランナーユニット61は、ノズル
65部分にホットランナーユニット61内へのガス及び
溶融樹脂の侵入を防ぐ逆流防止弁を備えるとともに、ホ
ットランナーユニット61の温度制御を精密に行うため
の冷却手段100をも備えたものである。かかる構成に
よれば、ガスまたは一度射出した溶融樹脂のホットラン
ナーユニット61内への逆流も防ぐことができ、ホット
ランナーユニット61内の溶融樹脂の温度も適正な範囲
に保つことができる。その結果、ガスまたは溶融樹脂の
侵入による成形品の焼け、ショートモールド、シルバー
ストリーク等といった成形不良を防止でき、溶融樹脂の
過熱による樹脂の焼け・変形・糸引き等による成形不良
も低減できて、成形不良を殆どなくすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂の成
形法である射出成形法(特にガスアシスト成形法及びイ
ンジェクションプレス成形法)に用いられる金型におけ
るホットランナーユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂を原料とした射出成形法に
おいて、成形サイクルの短縮、材料費の低減を目的とし
て用いられているホットランナーユニットは、様々な構
造が提案され、様々なメーカーから市販されている。特
に、ニードル弁構造をもったホットランナーユニットに
はカナダのモールドマスターズ製のホットランナーユニ
ットや、ハスキーコーポレーションのホットランナーユ
ニット等がある。
【0003】これらのホットランナーユニットは、いず
れも溶融樹脂が金型キャビティ内に射出される段階で、
後部に設けられている油圧または空圧によって作動する
シリンダーのロッドが後退することによってゲート部に
設けられたニードル弁が開き、その間隙を介して溶融樹
脂が金型キャビティ内に充填される。そして、充填完了
後(保圧を使用する場合には保圧完了後)、ホットラン
ナーユニット後部に設けられているシリンダーのロッド
が前進し、ゲート部に設けられたニードル弁機構が閉ざ
されホットランナーユニット内部へ溶融樹脂が逆流する
のを防止している。即ち、溶融樹脂の樹脂圧は、ホット
ランナーユニット後部に設けられているシリンダーを稼
動させる油圧力または空圧力によって支えられている。
【0004】ここで、射出成形法の一種であるガスアシ
スト成形法及びインジェクションプレス成形法について
説明する。ガスアシスト成形法とは、金型キャビティに
溶融樹脂が射出される途中、射出完了直後、射出完了後
に金型キャビティ内の溶融樹脂が冷却固化を始めた後
(冷却固化の途中)に成形機のノズル,ランナー,製品
へ直接に、或いはホットランナーユニットから金型内の
溶融樹脂の内部または外部(金型面と溶融樹脂の間)に
高圧に圧縮されたガス(主に不活性ガス、例えば窒素ガ
ス)を注入する成形方法である。この成形方法によれ
ば、中空の射出成形品を容易に得ることができる。
【0005】また、インジェクションプレス成形法と
は、射出成形を行う前に予め金型の上型と下型を少し開
いておいて(勿論開いておいても溶融樹脂は外へ漏れ出
さない構造になっている。)、射出成形を行う。その
後、樹脂が冷却固化する段階で油圧で金型を完全に閉じ
ることによって射出成形された成形品にプレス圧をかけ
てさらに緻密強固なものにするという成形法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ガスアシスト
成形法において、高圧ガスを金型キャビティ内に射出さ
れた溶融樹脂内に注入すると、高圧ガスは金型キャビテ
ィ内の圧力、溶融樹脂粘度が低い部分を選択して中空部
を形成する。この際にホットランナーユニットのゲート
廻りはホットランナーユニットに設けられたヒーターに
よって加熱され、しかもこの部分は射出が完了している
ので圧力は低下している。
【0007】このような状態で前記高圧ガスがホットラ
ンナーユニットのゲート近傍に達すると、ガス圧によっ
てホットランナーユニットのニードル弁は押し上げられ
て間隙が生じ、この間隙から高圧ガスがホットランナー
ユニット内部、さらには成形機加熱筒内部にまで侵入
し、成形機スクリューを最後尾まで押し上げ、場合によ
っては、加熱筒内部の溶融樹脂を成形機ホッパーを介し
て吹き上げるという事故も起こり得る。
【0008】このようにホットランナーユニット内また
は成形機加熱筒内にまで金型キャビティ内に注入された
高圧ガスが逆流した状態で、続けて射出成形加工を実施
すると、成形品の焼け、ショートモールド、シルバース
トリーク等といった成形不良が発生してしまう。
【0009】また、インジェクションプレス成形法或い
はガスプレスインジェクション成形法においては、溶融
樹脂の圧力によってニードル弁がガスアシスト成形法の
場合と同様に押し上げられて間隙が生じ、その結果金型
キャビティ内の溶融樹脂がホットランナーユニット内に
逆流し、同様に成形不良の原因となるといった問題点が
あった。
【0010】さらに、ホットランナーユニットの温度制
御(溶融樹脂の温度制御)には一般に電気式ヒーターが
用いられ、この際の温度制御は熱電対でなされ、温度が
設定温度以上に上昇すると電気式ヒーターに流れる電流
を切る機構となっている。しかし、温度の降下は自然冷
却によっており、一般的にホットランナーユニットは金
型内に深く埋め込まれているため、自然冷却による温度
降下は極めて遅い。特にホットランナーユニットの先端
は毎ショットごとに加熱溶融された樹脂と直接接してい
るのでさらに温度の降下は難しい。したがって、ホット
ランナーユニットの温度はすぐには下がらず、しばらく
は余熱によってさらに上昇していく。このため、ホット
ランナーユニット内の溶融樹脂の温度は設定温度を大き
く超えてしまう。
【0011】加えて、前記ニードル弁構造の間隙を介し
て成形機加熱筒乃至ホットランナーユニットに設けられ
た電気式ヒーターによって加熱溶融させた溶融樹脂が金
型キャビティ内に射出される際、剪断発熱及び摩擦力に
よってさらに発熱し、その結果ホットランナーユニット
の先端部は温度が上がり過ぎて、成形品にはゲート廻り
に変形や焼け不良等の成形不良が現れる。
【0012】また、ホットランナーユニットゲート部の
温度制御が不十分であると、成形品の金型からの離型時
に、ゲート部の冷却固化が十分に完了しないで離型する
ことになり、成形品に糸引き不良等の現象が発生するこ
とがあった。
【0013】そこで、本発明においては、ガスアシスト
成形法及びインジェクションプレス成形法における、ホ
ットランナーユニット内及び成形機加熱筒内へのガス及
び溶融樹脂の侵入を防止することによって、成形品の焼
け、ショートモールド、シルバーストリーク等といった
成形不良を防止するとともに安全に成形作業できるよう
にすることを課題とする。
【0014】また、ホットランナーユニットにおける温
度制御を十分に精密に行うことによって、樹脂の焼け・
変形・糸引き等による成形不良を低減し、成形品の歩留
まりを向上させることをも課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
ホットランナーユニットは、ノズル部分に、ガスアシス
ト成形法におけるガス圧またはインジェクションプレス
成形法における溶融樹脂の圧力によって閉じ、ガス及び
溶融樹脂の侵入を防止する逆流防止弁を備えたものであ
る。
【0016】したがって、通常の成形時にはホットラン
ナーユニット内の溶融樹脂はノズル部分を通過して金型
キャビティ内に射出されるが、その後ガスアシスト成形
法によるガス圧或いはインジェクションプレス成形法に
よる溶融樹脂の圧力がかかって前記ノズル部分を通って
ガスまたは溶融樹脂がホットランナーユニット内に侵入
しようとすると、逆流防止弁が閉じてガス及び溶融樹脂
の侵入を防止する。
【0017】これによって、高圧ガスがホットランナー
ユニット内部から成形機加熱筒内部にまで侵入して、成
形機スクリューを最後尾まで押し下げ、加熱筒内部の溶
融樹脂を成形機ホッパーを介して吹き上げるという事故
を未然に防ぐことができ、安全に成形作業をすることが
できる。また、ホットランナーユニット内部にガスや一
度射出された溶融樹脂が入り込むことがないので、成形
品の焼け、ショートモールド、シルバーストリーク等と
いった成形不良も防ぐことができる。
【0018】このようにして、ノズル内に逆流防止弁を
設けたことによって、ガスアシスト成形法及びインジェ
クションプレス成形法における、ホットランナーユニッ
ト内及び成形機加熱筒内へのガス及び溶融樹脂の侵入を
防止することができ、成形品の焼け、ショートモール
ド、シルバーストリーク等といった成形不良を防止でき
るとともに安全に成形作業ができるようになる。
【0019】請求項2の発明にかかるホットランナーユ
ニットは、請求項1の構成において、前記逆流防止弁の
シール部分に1または2以上の環状の溝を設けたもので
ある。これによって、この環状の溝にホットランナー内
の溶融樹脂が入り込み、ガス圧または溶融樹脂圧がかか
って逆流防止弁が働く際に環状の溝内の溶融樹脂がOリ
ングの役目をしてより完全にシールされる。
【0020】したがって、より確実にホットランナーユ
ニット内及び成形機加熱筒内へのガス及び溶融樹脂の逆
流を防止することができ、より確実に成形品の焼け、シ
ョートモールド、シルバーストリーク等といった成形不
良を防止するとともに安全に成形作業ができるようにな
る。
【0021】請求項3の発明にかかるホットランナーユ
ニットは、請求項1または請求項2の構成において、前
記逆流防止弁は、移動自在なボールによって前記ノズル
部分の途中に設けられた空洞の入り口を塞ぐものであ
る。このように、逆流防止弁としてボール弁構造を採用
したことから、弁を支持してスライドさせる構造を設け
る必要がなく、簡単な構造とすることができる。
【0022】なお、このボール弁構造において溝を設け
る場合には、ボールが空洞の入り口を塞ぐ際のボール受
け部側のシール部分に溝を設けると、確実に溶融樹脂に
よるシール効果を得ることができる。
【0023】請求項4の発明にかかるホットランナーユ
ニットは、請求項1または請求項2の構成において、前
記逆流防止弁は、前記ホットランナーユニットから金型
キャビティ内へガスを注入するためのガス注入孔を有す
るものである。したがって、射出成形加工時に毎ショッ
トごとに、あるいは数ショットごとにこのガス注入孔に
少量のガスを注入することによって逆流防止弁を冷却す
ることができる。このため、ホットランナーユニット内
の、特にノズル部分の溶融樹脂が過熱状態になるのを防
ぐことができ、適正な温度範囲に保つことができる。こ
れによって、成形品の変形、焼け、離型時の糸引き等の
成形不良を低減することができる。また、ガスアシスト
成形法の実施にあたって、このガス注入孔から高圧ガス
を注入することも可能である。
【0024】請求項5の発明にかかるホットランナーユ
ニットは、請求項1乃至請求項4のいずれか1つの構成
において、前記ホットランナーユニットが加熱状態でな
くなったときに前記ホットランナーユニットの一部また
は全部を冷却する冷却手段を備えたものである。即ち、
請求項5のホットランナーユニットは、ガスアシスト成
形法またはインジェクションプレス成形法におけるガス
または溶融樹脂のホットランナーユニット内への侵入を
防ぐ逆流防止弁を備えるとともに、ホットランナーユニ
ットの温度制御を精密に行うための冷却手段をも備えた
ものである。
【0025】かかる構成によれば、ガスまたは一度射出
した溶融樹脂のホットランナーユニット内への逆流も防
ぐことができ、ホットランナーユニット内の溶融樹脂の
温度も適正な範囲に保つことができる。その結果、ガス
または溶融樹脂の侵入による成形品の焼け、ショートモ
ールド、シルバーストリーク等といった成形不良を防止
することができ、溶融樹脂の過熱による樹脂の焼け・変
形・糸引き等による成形不良も低減することができて、
成形不良を殆どなくすことができる。これによって、成
形品の歩留まりを飛躍的に向上させることができる。
【0026】請求項6の発明にかかるホットランナーユ
ニットは、ホットランナーユニットが加熱状態でなくな
ったときに前記ホットランナーユニットの一部または全
部を冷却する冷却手段を備えたものである。前述の如
く、ホットランナーユニットを加熱する電気式ヒーター
は熱電対による測定温度が設定温度を超えると電流が切
れるが、その後しばらくは余熱によってさらに溶融樹脂
の温度が上がってしまう。そこで、ヒーターが切れたと
き即ち加熱状態でなくなったときに、冷却手段によって
直ちにホットランナーユニットの一部または全部(過熱
状態になり易い部分)を冷却することによって、ホット
ランナーユニットの温度を強制的に下げて、内部の溶融
樹脂の温度を短時間で設定温度内に戻してやる。これに
よって、射出成形時の溶融樹脂の温度が適切な範囲に保
たれ、成形品にはゲート廻りの変形や焼け不良、糸引き
不良等の成形不良が現れることはない。
【0027】このようにホットランナーユニットにおけ
る温度制御を十分に精密に行うことによって、樹脂の焼
け・変形・糸引き等による成形不良を低減し、成形品の
歩留まりを向上させることができる。
【0028】請求項7の発明にかかるホットランナーユ
ニットは、請求項6の構成において、前記冷却手段は、
前記ホットランナーユニットの一部または全部に圧縮気
体を吹き付けるものである。この構成によれば、ホット
ランナーユニットから離して冷却手段を設けることがで
きるので、冷却手段の配置の自由度が増し、ホットラン
ナーユニットの過熱し易い部分を重点的に冷却できる。
また、圧縮気体を吹き付けることによって気体の断熱膨
張が起きて温度が下がるので、冷却の効果が一層大きく
なる。ここで、圧縮気体としては圧縮空気、圧縮窒素、
圧縮アルゴン等の不活性気体を用いるのが安全の上から
望ましい。
【0029】請求項8の発明にかかるホットランナーユ
ニットは、請求項6の構成において、前記冷却手段は、
前記ホットランナーユニットの一部または全部に冷媒を
流す配管を巻き付けたものである。ここで、冷媒として
は、水その他の液体、冷却空気を始めとする冷却ガス、
さらには液体窒素、液体アンモニア等の液化ガス等を用
いることができる。かかる構成によれば、冷却したい部
分を確実にかつより強力に冷却することができる。
【0030】請求項9の発明にかかるホットランナーユ
ニットは、請求項6の構成において、前記冷却手段は、
前記ホットランナーユニットの一部または全部に配管を
巻き付けて液体を流して気化させ、その気化熱で冷却す
るものである。液体の気化熱は大きいので、単に巻き付
けた配管に冷媒を流すよりもさらに強力な冷却効果を得
ることができる。ここで、気化させる液体としては、沸
点が100℃程度以下の気化しやすい液体が望ましい。
例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコ
ール等のアルコール類、水、n−ヘキサン等の炭化水素
類、フロン、ハロン等のハロゲン化物、液体窒素、液体
アンモニア等の液化ガス等を用いることができる。これ
らの物質の中には引火し易いものもあり、大気中に放出
すると環境汚染の原因になるものもあるため、配管の先
端は安全な場所へ導いて、気化した物質を冷却して再び
液体に戻して再使用するか、ボイラー等で安全に燃焼さ
せる等の慎重な扱いが必要である。かかる構成によれ
ば、冷却したい部分をさらに強力にかつ効果的に冷却す
ることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0032】実施の形態1 まず、本発明の実施の形態1について、図を参照して説
明する。
【0033】図1(a)は本発明の実施の形態1にかか
るホットランナーユニットのノズル部分を示す縦断面図
であり、(b)はノズル部分が閉じた状態を示す縦断面
図である。図2は、本発明の実施の形態1にかかるホッ
トランナーユニットのノズル部分の角度を変えた例を示
す縦断面図である。図3は、本発明の実施の形態1にか
かるホットランナーユニットのノズル部分の逆流防止弁
の高さを変えた例を示す縦断面図である。
【0034】射出成形機加熱筒内の溶融樹脂は、ホット
ランナーユニット1のマニホールドからセンターキャス
ト(一般的にはノズルと称する)2を通って金型キャビ
ティ7内に射出される。図1に示されるように、本実施
の形態1の逆流防止弁3は先端部が略円錐形で、ノズル
2側にはこの逆流防止弁3を受ける弁座5が設けられて
いる。即ち、逆流防止弁3は、ホットランナーユニット
1内側よりも金型キャビティ側の面積を大きくして、ガ
スアシスト成形法によるガス圧またはインジェクション
プレス成形法による樹脂圧が逆流防止弁3の逆方向に加
わる圧力が大きくなるように設定されている。逆流防止
弁3の先端近傍の周囲には、ノズル2内の溶融樹脂を溜
めシール性を高めるための環状の2本の溝4が設けてあ
る。逆流防止弁3は、そのロッド部3aの上方におい
て、図示しないシリンダとばねによって上下方向にスラ
イド可能に支持されている。
【0035】さて、射出成形機のスクリューが前進して
成形機加熱筒内の溶融樹脂がホットランナーユニット1
内に押し出されると、逆流防止弁3が下方にスライドし
て溶融樹脂の通り道となるクリアランス6が生ずる。こ
のクリアランス6を通って、溶融樹脂が金型キャビティ
7内に充填される。その後、ガスアシスト成形法による
ガス圧またはインジェクションプレス成形法による樹脂
圧が金型キャビティ7から逆流防止弁3にかかると、こ
れらのガス圧または樹脂圧によって逆流防止弁3は上方
にスライドして弁座5に密着し、ガスまたは溶融樹脂の
侵入を防止する。ここで、2本の溝4に溜まった溶融樹
脂がOリングの役目をして、逆流防止弁3によるシール
はより確実なものとなる。
【0036】このように、ノズル2内に逆流防止弁3を
設けたことによって、ガスアシスト成形法及びインジェ
クションプレス成形法における、ホットランナーユニッ
ト1内及び成形機加熱筒内へのガス及び溶融樹脂の侵入
を防止することができ、成形品の焼け、ショートモール
ド、シルバーストリーク等といった成形不良を防止でき
るとともに安全に成形作業ができるようになる。
【0037】次に、弁座5の角度と逆流防止弁3の角度
の関係について、図1(b),図2,図3を参照して説
明する。通常の射出成形品においては、∠A+∠B=1
80度であることが望ましく、∠Bは90度未満でなけ
ればならず、60度〜30度の範囲内であることが好ま
しい。図2に示されるように、∠A+∠B<180度で
ある場合には、ゲート部分の成形品形状は凹形となり、
∠Bはやはり90度未満でなければならず、60度〜3
0度の範囲内であることが好ましい。図3に示されるよ
うに、∠A+∠B=180度で逆流防止弁3がノズル2
の上方にある場合には、ゲート部分の成形品形状は凸形
となる。この場合でも∠Bは90度未満でなければなら
ず、60度〜30度の範囲内であることが好ましい。何
れの場合でも、射出成形加工には何ら問題はない。
【0038】実施の形態2 次に、本発明の実施の形態2について、図4を参照して
説明する。図4(a)は本発明の実施の形態2にかかる
ホットランナーユニットのノズル部分を示す縦断面図、
(b)は(a)のA−A断面を示した横断面図である。
【0039】図4に示されるように、本実施の形態2の
ホットランナーユニット11のノズル部分12,13に
は、球形のボール15を弁とした逆流防止弁を用いてい
る。ノズル本体12とノズル先端部13はねじによって
着脱可能になっており、両者内に設けられた空洞14内
にボール弁15を入れてからノズル本体12とノズル先
端部13をねじ込み合体させる。空洞14は、想像線で
示されるようにボール弁15の外径とほぼ同じ内径であ
るが、このままでは下端のゲート部18をボール弁15
が塞いでしまって溶融樹脂の通る道がないので、4本の
樹脂通路17をノズル本体12とノズル先端部13に彫
り込んである。空洞14の上端は弁座16になってお
り、溶融樹脂を溜めてシール性を上げるための環状の2
本の溝16aが彫り込まれている。
【0040】射出成形機のスクリューが前進して成形機
加熱筒内の溶融樹脂がホットランナーユニット11内に
押し出されると、ボール弁15が下方にスライドして空
洞14及び4本の樹脂通路17が溶融樹脂の通り道とな
って、溶融樹脂が金型キャビティ19内に充填される。
その後、ガスアシスト成形法によるガス圧によって中空
部分20が形成され、このガス圧が金型キャビティ19
内の溶融樹脂を介してまたは溶融樹脂を突き破ってボー
ル弁15にかかると、このガス圧によってボール弁15
は上方にスライドして弁座16に密着し、ガスの侵入を
防止する。ここで、2本の溝16aに溜まった溶融樹脂
がOリングの役目をして、ボール弁15によるシールが
より確実なものとなる。
【0041】インジェクションプレス成形法の場合に
は、金型キャビティ19内の溶融樹脂の圧力によってボ
ール弁15は上方にスライドして弁座16に密着し、溶
融樹脂の逆流を防止する。
【0042】このように、ノズル12,13内に逆流防
止弁15を設けたことによって、ガスアシスト成形法及
びインジェクションプレス成形法における、ホットラン
ナーユニット内及び成形機加熱筒内へのガス及び溶融樹
脂の侵入を防止することができ、成形品の焼け、ショー
トモールド、シルバーストリーク等といった成形不良を
防止できるとともに安全に成形作業ができるようにな
る。
【0043】実施の形態3 次に、本発明の実施の形態3について、図5及び図6を
参照して説明する。図5は、本発明の実施の形態3にか
かるホットランナーユニットのノズル部分を示す縦断面
図である。図6は、本発明の実施の形態3の変形例にか
かるホットランナーユニットのノズル部分を示す縦断面
図である。
【0044】図5に示されるように、本実施の形態3の
ホットランナーユニット21の逆流防止弁23は、実施
の形態1の逆流防止弁3の先端を円錐形から球形に変え
たものである。ノズル22側にはこの逆流防止弁23を
受ける弁座24が設けられており、弁座24にはノズル
22内の溶融樹脂を溜めシール性を高めるための環状の
2本の溝25が設けてある。逆流防止弁23は、そのロ
ッド部23aの上方において、図示しないシリンダとば
ねによって上下方向にスライド可能に支持されている。
【0045】射出成形機のスクリューが前進して成形機
加熱筒内の溶融樹脂がホットランナーユニット21内に
押し出されると、逆流防止弁23が下方にスライドして
溶融樹脂の通り道となるクリアランス26が生ずる。こ
のクリアランス26を通って、溶融樹脂が金型キャビテ
ィ27内に充填される。その後、ガスアシスト成形法に
よるガス圧によって中空部分28が形成され、このガス
圧が金型キャビティ27内の溶融樹脂を介してまたは溶
融樹脂を突き破って逆流防止弁23にかかると、このガ
ス圧によって逆流防止弁23は上方にスライドして弁座
24に密着し、ガスの侵入を防止する。ここで、2本の
溝25に溜まった溶融樹脂がOリングの役目をして、逆
流防止弁23によるシールがより確実なものとなる。
【0046】インジェクションプレス成形法の場合に
は、金型キャビティ27内の溶融樹脂の圧力によって逆
流防止弁23は上方にスライドして弁座24に密着し、
溶融樹脂の逆流を防止する。
【0047】このように、ノズル22内に逆流防止弁2
3を設けたことによって、ガスアシスト成形法及びイン
ジェクションプレス成形法における、ホットランナーユ
ニット内及び成形機加熱筒内へのガス及び溶融樹脂の侵
入を防止することができ、成形品の焼け、ショートモー
ルド、シルバーストリーク等といった成形不良を防止で
きるとともに安全に成形作業ができるようになる。
【0048】本実施の形態3においては、逆流防止弁2
3の先端が球形をなしているため、先端が金型キャビテ
ィ27内に入り込み、成形品のこの部分が肉薄となって
しまう。これを防ぐため、本実施の形態3の変形例とし
て、図6に示されるように先端を半球形状とした逆流防
止弁29を用いることが好ましい。なお、図6に示され
る変形例のその他の部分は図5に示される本実施の形態
3と同様であるので、同一符号を付して説明を省略す
る。この変形例によれば、成形品の一部が肉薄となるの
を確実に防ぐことができる。
【0049】このように、図5に示される本実施の形態
3にかかるホットランナーユニット21の逆流防止弁2
3は、成形品の一部を肉薄にするという問題点はある
が、逆流防止弁23の先端が金型キャビティ27内に入
り込んでいることによる長所も有している。即ち、逆流
防止弁23の先端が金型キャビティ27内に射出された
溶融樹脂の熱エネルギーによって加熱され、逆流防止弁
23全体の温度が高くなるため、射出成形時の溶融樹脂
の流動を阻害しないという作用効果が得られる。
【0050】実施の形態4 次に、本発明の実施の形態4について、図7及び図8を
参照して説明する。図7は、本発明の実施の形態4にか
かるホットランナーユニットのノズル部分を示す縦断面
図である。図8は、本発明の実施の形態4の変形例にか
かるホットランナーユニットのノズル部分を示す縦断面
図である。
【0051】実施の形態3で述べた考え方から、図1に
示される実施の形態1のホットランナーユニット1の逆
流防止弁3の形状を改良したものが、図7に示される本
実施の形態4にかかるホットランナーユニット31の逆
流防止弁8である。この逆流防止弁8は、略円錐形の逆
流防止弁3の先端に逆向きの円錐形の突出部を付加した
形状をしている。これによって、逆流防止弁8の先端は
金型キャビティ7内に入り込み、この部分の成形品が肉
薄にはなるが、逆流防止弁8の先端が金型キャビティ7
内に射出された溶融樹脂の熱エネルギーによって加熱さ
れ、逆流防止弁8全体の温度が高くなるため、射出成形
時の溶融樹脂の流動を阻害しないという作用効果が得ら
れる。なお、本実施の形態4のホットランナーユニット
31のその他の部分の構成は、図1に示される実施の形
態1のホットランナーユニット1と同様なので、同一符
号を付して説明を省略する。
【0052】逆流防止弁8の形状では成形品のこの部分
が肉薄になり過ぎるという問題点から、本実施の形態4
の変形例として考えられたのが図8に示される逆流防止
弁9である。この逆流防止弁9は、略円錐形の逆流防止
弁3の先端に円錐台形の突出部を付加した形状をしてい
る。これによって、逆流防止弁9の先端は金型キャビテ
ィ7内にあまり深く入り込まず、この部分の成形品があ
まり肉薄にはならず、しかも逆流防止弁9の先端が金型
キャビティ7内に射出された溶融樹脂の熱エネルギーに
よって加熱され、逆流防止弁9全体の温度が高くなるた
め、射出成形時の溶融樹脂の流動を阻害しないという作
用効果が得られる。なお、図8のその他の部分の構成
は、図1に示される実施の形態1のホットランナーユニ
ット1と同様なので、同一符号を付して説明を省略す
る。
【0053】実施の形態5 次に、本発明の実施の形態5について、図9及び図10
を参照して説明する。図9は、本発明の実施の形態5に
かかるホットランナーユニットのノズル部分を示す縦断
面図である。図10は、本発明の実施の形態5の変形例
にかかるホットランナーユニットのノズル部分を示す縦
断面図である。
【0054】図9に示されるように、本実施の形態5の
ホットランナーユニット41は、実施の形態1〜4で説
明したようなガス圧または樹脂圧によって自動的に閉じ
る逆流防止弁ではなく、ロッド部44aの上方に備えら
れた油圧シリンダによってロッド部44aを下降させ、
球状の逆流防止弁44を弁座45に密着させてガス及び
溶融樹脂の侵入を防止するものである。そして、ノズル
42の先端のゲート46が細いピンゲートになってい
る。したがって、ガス圧及び樹脂圧を受ける面積が非常
に小さいため、油圧シリンダの油圧力によってもガスア
シスト成形法におけるガス圧及びインジェクションプレ
ス成形法における樹脂圧に十分耐えることができ、ガス
または溶融樹脂がホットランナーユニット41内に侵入
するのを確実に防ぐことができる。
【0055】そして、ノズル42内の空洞43を介して
細いピンゲート46から金型キャビティ内に溶融樹脂を
射出しているので、成形品に残るゲート跡が最小化され
て製品の外観が向上し、また成形品のゲート部の変形が
殆ど起こらないという長所がある。また、加熱されてい
る逆流防止弁44の先端が成形品に触れていないことか
ら成形品の冷却時間を短縮することができる。
【0056】この本実施の形態5における逆流防止弁4
4の形状をニードル弁54に変えたのが、図10に示さ
れる変形例のホットランナーユニット51である。この
ホットランナーユニット51のニードル弁54も、ロッ
ド部54aの上方に備えられた油圧シリンダによってロ
ッド部54aを下降させ、ニードル弁54を弁座55に
密着させてガス及び溶融樹脂の侵入を防止するものであ
る。そして、ノズル52の先端のゲート56が細いピン
ゲートになっている。したがって、ガス圧及び樹脂圧を
受ける面積が非常に小さいため、油圧シリンダの油圧力
によってもガスアシスト成形法におけるガス圧及びイン
ジェクションプレス成形法における樹脂圧に十分耐える
ことができ、ガスまたは溶融樹脂がホットランナーユニ
ット51内に侵入するのを確実に防ぐことができる。
【0057】そして、ノズル52内の空洞53を介して
細いピンゲート56から金型キャビティ内に溶融樹脂を
射出しているので、成形品に残るゲート跡が最小化され
て製品の外観が向上し、また成形品のゲート部の変形が
殆ど起こらないという長所がある。また、加熱されてい
るニードル弁54の先端が成形品に触れていないことか
ら成形品の冷却時間を短縮することができる。さらに、
ホットランナーユニット51のノズル52の先端にニー
ドル弁54の一部をのぞき込ませることによって成形品
離型時の糸引き不良を少なくすることができる。
【0058】本実施の形態5においては、逆流防止弁4
4及びニードル弁54を前進(下降)させて弁座45及
び弁座55に密着させ、ガス及び溶融樹脂の侵入を防ぐ
圧力を発生させるアクチュエータとして油圧シリンダを
用いているが、アクチュエータとしては他にも空気圧シ
リンダ、油圧モータ、電気モータ、電磁式アクチュエー
タ等を用いることができる。
【0059】実施の形態6 次に、本発明の実施の形態6について、図11及び図1
2を参照して説明する。図11は、本発明の実施の形態
6にかかるホットランナーユニットを示す説明図であ
る。図12は、本発明の実施の形態6にかかるホットラ
ンナーユニットによる成形試験に用いた成形品の構造と
ゲート位置を示す部分破断斜視図である。図11に示さ
れるように、本実施の形態6にかかるホットランナーユ
ニット61は温度を精密に制御するための冷却手段10
0を備えている。
【0060】射出成形機の加熱シリンダ62の真下には
金型のスプルーブッシュ63が位置しており、スプルー
ブッシュ63にはホットランナーユニット61のマニホ
ールド64が接続され、マニホールド64はノズル65
につながっている。ノズル65には2個の電気式のバン
ドヒータ66が取付けられており、ホットランナーユニ
ット61を加熱する。加熱の温度制御はノズル65に取
付けられた図示しない熱電対によって行われ、熱電対に
よって測定される温度が設定温度を超えるとバンドヒー
タ66に流れていた電流が遮断され、加熱が停止され
る。熱電対によって測定される温度が設定温度以下にな
ると、バンドヒータ66に電流が流れ、加熱が再開され
る。
【0061】本実施の形態6における冷却手段100
は、圧縮空気をホットランナーユニット61に吹き付け
ることによって冷却を行うものである。即ち、エアコン
プレッサー101で圧縮された空気はエアタンク102
に貯蔵され、電磁弁103が開くとステンレス管105
に圧縮空気が流れて、ホットランナーユニット61のノ
ズル65に近接して設けられたステンレス管105の複
数のエア吹き出しノズル106からノズル65に向けて
圧縮空気が吹き付けられ、ノズル65が冷却される。
【0062】電磁弁103は、前記熱電対と連動してお
り、熱電対によって測定される温度が設定温度以下の
間、即ちバンドヒータ66に電流が流れて加熱が行われ
ている間は電磁弁103は閉じており、圧縮空気による
冷却は行われない。熱電対によって測定される温度が設
定温度を超えると(即ち、加熱状態でなくなると)、タ
イマー104で所定時間カウントした後に電磁弁103
が開いて、圧縮空気がステンレス管105からノズル6
5に吹き付けられて冷却が行われる。圧縮空気による冷
却によって熱電対によって測定される温度が設定温度以
下になると、バンドヒータ66に電流が流れ、加熱が再
開される。
【0063】このように加熱と冷却が交互に繰り返され
ることによって、ノズル65の温度は設定温度近傍に保
たれ、ホットランナーユニット61内の溶融樹脂の温度
も適正に保たれる。このように、ホットランナーユニッ
ト61における温度制御を十分に精密に行うことによっ
て、樹脂の焼け・変形・糸引き等による成形不良を低減
し、成形品の歩留まりを向上させることができる。
【0064】なお、本実施の形態6においては、ホット
ランナーユニット61のうちノズル65の近傍にステン
レス管105を配置してノズル65のみを冷却している
が、使用する樹脂の種類や成形条件によってはマニホー
ルド64の近傍にもステンレス管105を配置してマニ
ホールド64をも冷却するようにすることもできる。
【0065】実際の冷却効果を試験するために、ホット
ランナーユニット61を用いて、図12に示される成形
品120の射出成形試験を行った。成形品120の大き
さは長さ300mm、幅380mm、高さ50mm、平
均肉厚3mmの箱形形状で、内部に縦2本、横2本のリ
ブ124が設けられている。各コーナー部には溶融樹脂
の流動を支援するため、C3の面取りが施されており、
ゲート122の数は中央部に1点である。
【0066】成形用樹脂としては、ガスアシスト用に開
発されたHIPS樹脂である旭化成工業(株)のAGI
02(商品名)を用い、350ton射出成形機を用い
て溶融樹脂温度が215度で成形加工した。ホットラン
ナーユニット61としては、モールドマスターズ製のバ
ルブゲート式ホットランナーユニットの廻りにステンレ
ス管105を配置し、ノズル65のみでなくマニホール
ド64をも冷却するようにした。バンドヒータ66に電
流が流れて加熱が行われている間は電磁弁103は閉じ
ており、圧縮空気による冷却は行われない。熱電対によ
って測定される温度が設定温度を超えると電磁弁103
が開いて、0.8MPaの圧縮空気がステンレス管10
5のエア吹き出しノズル106から吹き出してホットラ
ンナーユニット61を冷却した。
【0067】成形試験の結果は、冷却しない場合には、
ゲート廻りに直径20mm程度の焼けが発生したが、冷
却を実施した場合には、前記焼け不良の発生は確認され
なかった。このように、冷却手段100を用いてホット
ランナーユニット61を冷却し、内部の溶融樹脂の温度
を適正な範囲に保つことによって、成形不良を防止でき
ることがわかった。
【0068】実施の形態7 次に、本発明の実施の形態7について、図13及び図1
2を参照して説明する。図13は、本発明の実施の形態
7にかかるホットランナーユニットを示す説明図であ
る。図13に示されるように、本実施の形態7にかかる
ホットランナーユニット71も、温度を精密に制御する
ための冷却手段110を備えている。なお、図11に示
される実施の形態6と同一の部分には、同一の符号を付
して説明を省略する。
【0069】本実施の形態7が実施の形態6と異なるの
は、電磁弁103に銅製の配管(以下、「銅管」とい
う。)107を接続して、この銅管107をホットラン
ナーユニット71のノズル65に巻き付けた点である。
即ち、本実施の形態7における冷却手段110は、圧縮
空気を冷媒としてホットランナーユニット61に巻き付
けた銅管107に流すことによって冷却を行うものであ
る。電磁弁103が開くと銅管107に圧縮空気が流れ
て、ホットランナーユニット61のノズル65に巻き付
けられた銅管107内を冷媒としての圧縮空気が流れ
て、ノズル65が冷却される。なお、銅管107の先端
108は開放されており、ここから圧縮空気がノズル6
5の先端に吹き付けられる。
【0070】なお、本実施の形態7においては、ホット
ランナーユニット71のうちノズル65に銅管107を
巻き付けてノズル65のみを冷却しているが、使用する
樹脂の種類や成形条件によってはマニホールド64にも
銅管107を巻き付けてマニホールド64をも冷却する
ようにすることもできる。
【0071】実際の冷却効果を試験するために、ホット
ランナーユニット71を用いて、図12に示される成形
品120の射出成形試験を行った。カナダのモールドマ
スターズ製のバルブゲート方式ホットランナーユニット
に内径6mm(肉厚0.5mm)の銅管107を巻き付
け、エアコンプレッサー101から0.8MPaの圧縮
空気を供給し、冷却効果を確認した。使用した樹脂(A
GI02)と射出成形機、金型、成形条件は、実施の形
態6と同様である。
【0072】バンドヒータ66に電流が流れて加熱が行
われている間は電磁弁103は閉じており、圧縮空気に
よる冷却は行われない。熱電対によって測定される温度
が設定温度を超えると電磁弁103が開いて、0.8M
Paの圧縮空気が銅管107内を冷媒として流れてホッ
トランナーユニット71を冷却した。
【0073】成形試験の結果は、冷却しない場合には、
実施の形態6の場合と同様にゲート廻りに直径20mm
程度の焼けが発生したが、冷却を実施した場合には、前
記焼け不良の発生は確認されなかった。このように、冷
却手段110を用いてホットランナーユニット71を冷
却し、内部の溶融樹脂の温度を適正な範囲に保つことに
よって、成形不良を防止できることがわかった。
【0074】本実施の形態7においては、冷媒として圧
縮空気を使用しているが、冷媒としては、これ以外に
も、水その他の液体、冷却空気を始めとする冷却ガス、
さらには液体窒素、液体アンモニア等の液化ガス等を用
いることができる。
【0075】実施の形態8 次に、本発明の実施の形態8について、図1、図11及
び図12を参照して説明する。本実施の形態8にかかる
ホットランナーユニットは、図11に示されるホットラ
ンナーユニット61のノズル65の先端部を図1に示さ
れる逆流防止弁3を有する構造としたものである。即
ち、本実施の形態8のホットランナーユニットは、ガス
アシスト成形法またはインジェクションプレス成形法に
おけるガスまたは溶融樹脂のホットランナーユニット内
への侵入を防ぐ逆流防止弁3を備えるとともに、ホット
ランナーユニットの温度制御を精密に行うための冷却手
段100をも備えたものである。かかる構成によれば、
ガスまたは一度射出した溶融樹脂のホットランナーユニ
ット内への逆流も防ぐことができ、ホットランナーユニ
ット内の溶融樹脂の温度も適正な範囲に保つことができ
る。
【0076】その結果、ガスまたは溶融樹脂の侵入によ
る成形品の焼け、ショートモールド、シルバーストリー
ク等といった成形不良を防止することができ、溶融樹脂
の過熱による樹脂の焼け・変形・糸引き等による成形不
良も低減することができて、成形不良を殆どなくすこと
ができる。これによって、成形品の歩留まりを飛躍的に
向上させることができる。
【0077】実際に成形不良防止の効果を確認するため
に、図12に示される成形品120のガスアシスト成形
法による成形試験を行った。成形に用いた樹脂は、ダイ
セル化学(株)製ABS樹脂セビアン500(商品名)
である。射出成形機、金型、成形条件は、実施の形態6
と同様である。図12に示されるように、成形品120
のキャビティの端1点にガス注入のニードルピン126
を立て、注入ガス圧を42MPa(ガスは窒素ガス)ま
で高め、注入は金型キャビティ内に溶融樹脂が充填完了
された直後に20秒間注入した。しかし、高圧ガスがホ
ットランナーユニット61のゲートを介してホットラン
ナーユニット61内及び成形機加熱筒内に侵入すること
はなく、100ショット連続で良品が成形加工できた。
【0078】比較のため、前記モールドマスターズ製の
バルブゲート方式のホットランナーユニットに何も改造
はせず、そのままでガス圧が20MPaで成形加工した
が、ホットランナーユニットのゲート部からホットラン
ナーユニット内にガスが侵入し、ショートモールドと、
シルバーストリークの発生が多く、連続した生産はでき
なかった。ガス圧を15MPaに下げるとガスの侵入は
ないが、中空率が低下し、コーナー部、及びリブ部に若
干のヒケが発生した。さらに、ガス圧を本実施の形態8
と同じ42MPaとしたところ、ガスはホットランナー
ユニットのゲート部から侵入して、ホットランナーユニ
ットをへて、成形機加熱筒内まで侵入し、成形機加熱筒
内のスクリューを最後尾まで押し上げてしまった。
【0079】上述の如く本実施の形態8のホットランナ
ーユニットを使用し、成形加工した成形品120の中空
率(ガスアシスト成形品重量とソリッド成形品(内部中
実な成形品)重量の比)は、ガスアシスト成形品重量/
ソリッド成形品重量=90/100であるのに対し、前
記モールドマスターズ製のバルブゲート方式のホットラ
ンナーユニットを用いて、注入のガス圧15MPaの場
合では、ガスアシスト成形品重量/ソリッド成形品重量
=97/100に留まり、本実施の形態8のホットラン
ナーユニットを用いた方がガスアシスト成形法による経
済効果(材料の使用量の低減)も大きかった。
【0080】実施の形態9 次に、本発明の実施の形態9について、図14及び図1
5を参照して説明する。図14は、本発明の実施の形態
9にかかるホットランナーユニットのノズル部分を示す
縦断面図である。図15は、本発明の実施の形態9の変
形例にかかるホットランナーユニットのノズル部分を示
す縦断面図である。
【0081】図14に示されるように、本実施の形態9
のホットランナーユニット81は、図7に示される実施
の形態4の逆流防止弁8にガス注入用の環状の貫通孔を
設けた構造を有している。その他の部分については図7
と同一であるので同一符号を付して説明を省略する。即
ち、本実施の形態9のホットランナーユニット81の逆
流防止弁82は、内部に軸方向に沿って貫通する環状の
ガス注入孔83を備えている。
【0082】したがって、射出成形加工時に毎ショット
ごとに、あるいは数ショットごとにこのガス注入孔83
に少量のガス(窒素ガス等)を注入することによって逆
流防止弁82を冷却することができる。これによって、
実施の形態6や実施の形態7における冷却手段100,
110と同じような効果を得ることができ、成形品の変
形、焼け、離型時の糸引き等の成形不良を低減すること
ができる。また、ガスアシスト成形法の実施にあたっ
て、ガス注入孔83から高圧ガスを注入することも可能
である。
【0083】本実施の形態9の変形例として、同様のガ
ス注入孔を設けたのが、図15に示されるホットランナ
ー91であり、図6に示される実施の形態3の逆流防止
弁29にガス注入用の環状の貫通孔を設けた構造を有し
ている。その他の部分については図6と同一であるので
同一符号を付して説明を省略する。即ち、本実施の形態
9の変形例のホットランナーユニット91の逆流防止弁
92は、内部に軸方向に沿って貫通する環状のガス注入
孔93を備えている。
【0084】したがって、射出成形加工時に毎ショット
ごとに、あるいは数ショットごとにこのガス注入孔93
に少量のガス(窒素ガス等)を注入することによって逆
流防止弁92を冷却することができる。これによって、
実施の形態6や実施の形態7における冷却手段100,
110と同じような効果を得ることができ、成形品の変
形、焼け、離型時の糸引き等の成形不良を低減すること
ができる。また、ガスアシスト成形法の一種であるGP
I成形法の実施にあたって、ガス注入孔93から高圧ガ
スを注入することも可能である。
【0085】なお、GPI成形法とはガスアシスト成形
法の一種であり、成形品の内部にガスを注入して成形品
を中空にするのではなく、成形品と金型内壁との間にガ
スを注入することによって成形品の形状を整える成形法
である。
【0086】本発明において実施可能な射出成形法は、
射出成形機加熱筒内で加熱溶融された溶融樹脂を金型キ
ャビティ内に射出し、必要に応じて保圧を掛け、金型キ
ャビティ内で冷却固化された後、取り出す公知の成形法
以外に、例えば発泡剤を用いた発泡成形法(NSF法、
GCP法を含む)、2色成形法、2層成形法、サンドイ
ッチ成形法、インジェクションブロー成形法、インジェ
クションプレス成形法、インモールド成形法等があり、
これら成形法は単独での実施のみならず前記記載のガス
アシスト成形法との併用も可能である。
【0087】本発明において用いられる射出成形用樹脂
としては、熱可塑性をしめす樹脂を主成分とする樹脂組
成物ならば全て用いることができる。代表的なものを例
示するとABS樹脂・HIPS樹脂・変性PPE樹脂に
代表されるスチレン系樹脂、ポリプロピレン樹脂・ポリ
エチレン樹脂に代表されるオレフィン系樹脂、PET樹
脂・PBT樹脂に代表されるエステル系樹脂、ナイロン
−6・ナイロン−66等に代表されるアミド系樹脂、そ
の他ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、及びこれ
らの樹脂のポリマーブレンド,ポリマーアロイ、さらに
はガラス繊維(GF)等の樹脂強化材が添加された複合
材等である。
【0088】また、逆流防止弁としては、上記実施の形
態1の先端が略円錐形の逆流防止弁3、実施の形態2の
ボール弁15、実施の形態3及び5の先端が球形の逆流
防止弁23,44及び半球形の逆流防止弁29、実施の
形態4及び9の略円錐形の先端に逆向きの円錐形の突出
部を付加した逆流防止弁8,82及び円錐台形の突出部
を付加した逆流防止弁9,92、実施の形態5のニード
ル弁54について説明したが、逆流防止弁の形状はこれ
らに限られるものではなく、他にも種々の形状が可能で
ある。本発明にかかるホットランナーユニットのその他
の部分の構造、材質、形状、大きさ、数量、接続関係等
についても、上記の各実施の形態に限定されるものでは
ない。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
かかるホットランナーユニットは、ノズル部分に、ガス
アシスト成形法におけるガス圧またはインジェクション
プレス成形法における溶融樹脂の圧力によって閉じ、ガ
ス及び溶融樹脂の侵入を防止する逆流防止弁を備えたも
のである。
【0090】したがって、通常の射出成形時にはホット
ランナーユニット内の溶融樹脂はノズル部分を通過して
金型キャビティ内に射出されるが、その後ガスアシスト
成形法によるガス圧或いはインジェクションプレス成形
法による溶融樹脂の圧力がかかって前記ノズル部分を通
ってガスまたは溶融樹脂がホットランナーユニット内に
逆流しようとすると、逆流防止弁が閉じてガス及び溶融
樹脂の侵入を防止する。
【0091】これによって、高圧ガスがホットランナー
ユニット内部から成形機加熱筒内部にまで侵入して、成
形機スクリューを最後尾まで押し上げ、加熱筒内部の溶
融樹脂を成形機ホッパーを介して吹き上げるという事故
を未然に防ぐことができ、安全に成形作業をすることが
できる。また、ホットランナーユニット内部にガスや一
度射出された溶融樹脂が入り込むことがないので、成形
品の焼け、ショートモールド、シルバーストリーク等と
いった成形不良も防ぐことができる。
【0092】このようにして、ノズル内に逆流防止弁を
設けたことによって、ガスアシスト成形法及びインジェ
クションプレス成形法における、ホットランナーユニッ
ト内及び成形機加熱筒内へのガス及び溶融樹脂の逆流を
防止することができ、成形品の焼け、ショートモール
ド、シルバーストリーク等といった成形不良を防止する
とともに安全に成形作業ができるようになる。
【0093】請求項2の発明にかかるホットランナーユ
ニットは、請求項1の構成において、前記逆流防止弁の
シール部分に1または2以上の環状の溝を設けたもので
ある。これによって、請求項1に記載の効果に加えて、
この環状の溝にホットランナー内の溶融樹脂が入り込
み、ガス圧または溶融樹脂圧がかかって逆流防止弁が働
く際に環状の溝内の溶融樹脂がOリングの役目をしてよ
り完全にシールされる。したがって、より確実にホット
ランナーユニット内及び成形機加熱筒内へのガス及び溶
融樹脂の逆流を防止することができ、より確実に成形品
の焼け、ショートモールド、シルバーストリーク等とい
った成形不良を防止するとともに安全に成形作業ができ
るようになる。
【0094】請求項3の発明にかかるホットランナーユ
ニットは、請求項1または請求項2の構成において、前
記逆流防止弁は、移動自在なボールによって前記ノズル
部分の途中に設けられた空洞の入り口を塞ぐものであ
る。このように、逆流防止弁としてボール弁構造を採用
したことから、請求項1及び請求項2に記載の効果に加
えて、弁を支持してスライドさせる機構を設ける必要が
なく、簡単な構造とすることができる。
【0095】請求項4の発明にかかるホットランナーユ
ニットは、請求項1または請求項2の構成において、前
記逆流防止弁は、前記ホットランナーユニットから金型
キャビティ内へガスを注入するためのガス注入孔を有す
るものである。したがって、請求項1及び請求項2に記
載の効果に加えて、射出成形加工時に毎ショットごと
に、あるいは数ショットごとにこのガス注入孔に少量の
ガスを注入することによって逆流防止弁を冷却すること
ができる。このため、ホットランナーユニット内の、特
にノズル部分の溶融樹脂が過熱状態になるのを防いで、
適正な温度範囲に保つことができる。これによって、成
形品の変形、焼け、離型時の糸引き等の成形不良を低減
することができる。また、ガスアシスト成形法の実施に
あたって、このガス注入孔から高圧ガスを注入すること
も可能である。
【0096】請求項5の発明にかかるホットランナーユ
ニットは、請求項1乃至請求項4のいずれか1つの構成
において、前記ホットランナーユニットが加熱状態でな
くなったときに前記ホットランナーユニットの一部また
は全部を冷却する冷却手段を備えたものである。即ち、
請求項5のホットランナーユニットは、ガスアシスト成
形法またはインジェクションプレス成形法におけるガス
または溶融樹脂のホットランナーユニット内への侵入を
防ぐ逆流防止弁を備えるとともに、ホットランナーユニ
ットの温度制御を精密に行うための冷却手段をも備えた
ものである。
【0097】かかる構成によれば、請求項1乃至請求項
4のいずれか1つに記載の効果に加えて、ガスまたは一
度射出した溶融樹脂のホットランナーユニット内への逆
流も防ぐことができ、ホットランナーユニット内の溶融
樹脂の温度も適正な範囲に保つことができる。その結
果、ガスまたは溶融樹脂の侵入による成形品の焼け、シ
ョートモールド、シルバーストリーク等といった成形不
良を防止することができ、溶融樹脂の過熱による樹脂の
焼け・変形・糸引き等による成形不良も低減することが
できて、成形不良を殆どなくすことができる。これによ
って、成形品の歩留まりを飛躍的に向上させることがで
きる。
【0098】請求項6の発明にかかるホットランナーユ
ニットは、ホットランナーユニットが加熱状態でなくな
ったときに前記ホットランナーユニットの一部または全
部を冷却する冷却手段を備えたものである。前述の如
く、ホットランナーユニットを加熱する電気式ヒーター
は熱電対による測定温度が設定温度を超えると電流が切
れるが、その後しばらくは余熱によってさらに溶融樹脂
の温度が上がってしまう。そこで、ヒーターが切れたと
き即ち加熱状態でなくなったときに、冷却手段によって
直ちにホットランナーユニットの一部または全部(過熱
状態になり易い部分)を冷却することによって、ホット
ランナーユニットの温度を強制的に下げて、内部の溶融
樹脂の温度を短時間で設定温度内に戻してやる。これに
よって、射出成形時の溶融樹脂の温度が適切な範囲に保
たれ、成形品にはゲート廻りの変形や焼け不良、糸引き
不良等の成形不良が現れることはない。
【0099】このようにホットランナーユニットにおけ
る温度制御を十分に精密に行うことによって、樹脂の焼
け・変形・糸引き等による成形不良を低減し、成形品の
歩留まりを向上させることができる。
【0100】請求項7の発明にかかるホットランナーユ
ニットは、請求項6の構成において、前記冷却手段は、
前記ホットランナーユニットの一部または全部に圧縮気
体を吹き付けるものである。この構成によれば、請求項
6に記載の効果に加えて、ホットランナーユニットから
離して冷却手段を設けることができるので、冷却手段の
配置の自由度が増し、ホットランナーユニットの過熱し
易い部分を重点的に冷却できる。また、圧縮気体を吹き
付けることによって気体の断熱膨張が起きて温度が下が
るので、冷却の効果が一層大きくなる。
【0101】請求項8の発明にかかるホットランナーユ
ニットは、請求項6の構成において、前記冷却手段は、
前記ホットランナーユニットの一部または全部に冷媒を
流す配管を巻き付けたものである。かかる構成によれ
ば、請求項6に記載の効果に加えて、冷却したい部分を
確実にかつより強力に冷却することができる。
【0102】請求項9の発明にかかるホットランナーユ
ニットは、請求項6の構成において、前記冷却手段は、
前記ホットランナーユニットの一部または全部に配管を
巻き付けて液体を流して気化させ、その気化熱で冷却す
るものである。したがって、請求項6に記載の効果に加
えて、液体の気化熱は大きいので、単に巻き付けた配管
に冷媒を流すよりもさらに強力な冷却効果を得ることが
できる。かかる構成によれば、冷却したい部分をさらに
強力にかつ効果的に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1(a)は本発明の実施の形態1にかかる
ホットランナーユニットのノズル部分を示す縦断面図で
あり、(b)はノズル部分が閉じた状態を示す縦断面図
である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態1にかかるホット
ランナーユニットのノズル部分の角度を変えた例を示す
縦断面図である。
【図3】 図3は本発明の実施の形態1にかかるホット
ランナーユニットのノズル部分の逆流防止弁の高さを変
えた例を示す縦断面図である。
【図4】 図4(a)は本発明の実施の形態2にかかる
ホットランナーユニットのノズル部分を示す縦断面図、
(b)は(a)のA−A断面を示した横断面図である。
【図5】 図5は本発明の実施の形態3にかかるホット
ランナーユニットのノズル部分を示す縦断面図である。
【図6】 図6は本発明の実施の形態3の変形例にかか
るホットランナーユニットのノズル部分を示す縦断面図
である。
【図7】 図7は本発明の実施の形態4にかかるホット
ランナーユニットのノズル部分を示す縦断面図である。
【図8】 図8は本発明の実施の形態4の変形例にかか
るホットランナーユニットのノズル部分を示す縦断面図
である。
【図9】 図9は本発明の実施の形態5にかかるホット
ランナーユニットのノズル部分を示す縦断面図である。
【図10】 図10は本発明の実施の形態5の変形例に
かかるホットランナーユニットのノズル部分を示す縦断
面図である。
【図11】 図11は本発明の実施の形態6にかかるホ
ットランナーユニットを示す説明図である。
【図12】 図12は本発明の実施の形態6にかかるホ
ットランナーユニットによる成形試験に用いた成形品の
構造とゲート位置を示す部分破断斜視図である。
【図13】 図13は本発明の実施の形態7にかかるホ
ットランナーユニットを示す説明図である。
【図14】 図14は本発明の実施の形態9にかかるホ
ットランナーユニットのノズル部分を示す縦断面図であ
る。
【図15】 図15は本発明の実施の形態9の変形例に
かかるホットランナーユニットのノズル部分を示す縦断
面図である。
【符号の説明】
1,11,21,31,41,51,61,71,8
1,91 ホットランナーユニット 2,12,13,22,42,52,65 ノズル部分 3,8,9,15,23,29,44,54,82,9
2 逆流防止弁 4,16a,25 環状の溝 14 空洞 15 ボール 100,110 冷却手段 107 配管

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂の射出成形に用いられる金
    型のホットランナーユニットにおいて、 ノズル部分に、ガスアシスト成形法におけるガス圧また
    はインジェクションプレス成形法における溶融樹脂の圧
    力によって閉じ、ガス及び溶融樹脂の侵入を防止する逆
    流防止弁を具備することを特徴とするホットランナーユ
    ニット。
  2. 【請求項2】 前記逆流防止弁のシール部分に1または
    2以上の環状の溝を設けたことを特徴とする請求項1に
    記載のホットランナーユニット。
  3. 【請求項3】 前記逆流防止弁は、移動自在なボールに
    よって前記ノズル部分の途中に設けられた空洞の入り口
    を塞ぐものであることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載のホットランナーユニット。
  4. 【請求項4】 前記逆流防止弁は、前記ホットランナー
    ユニットから金型キャビティ内へガスを注入するための
    ガス注入孔を有するものであることを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載のホットランナーユニット。
  5. 【請求項5】 更に、前記ホットランナーユニットが加
    熱状態でなくなったときに前記ホットランナーユニット
    の一部または全部を冷却する冷却手段を備えた請求項1
    乃至請求項4のいずれか1つに記載のホットランナーユ
    ニット。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂の射出成形に用いられる金
    型のホットランナーユニットにおいて、 ホットランナーユニットが加熱状態でなくなったとき
    に、前記ホットランナーユニットの一部または全部を冷
    却する冷却手段を具備することを特徴とするホットラン
    ナーユニット。
  7. 【請求項7】 前記冷却手段は、前記ホットランナーユ
    ニットの一部または全部に圧縮気体を吹き付けるもので
    あることを特徴とする請求項6に記載のホットランナー
    ユニット。
  8. 【請求項8】 前記冷却手段は、前記ホットランナーユ
    ニットの一部または全部に冷媒を流す配管を巻き付けた
    ものであることを特徴とする請求項6に記載のホットラ
    ンナーユニット。
  9. 【請求項9】 前記冷却手段は、前記ホットランナーユ
    ニットの一部または全部に配管を巻き付けて液体を流し
    て気化させ、その気化熱で冷却するものであることを特
    徴とする請求項6に記載のホットランナーユニット。
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