JP2002200056A - 磁気共鳴イメージング方法及び装置 - Google Patents
磁気共鳴イメージング方法及び装置Info
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Abstract
とができると共に、水脂肪分離処理時間が短縮された磁
気共鳴イメージング方法を実現する。 【解決手段】エコー時間得られたエコー時間の異なる複
数枚の元画像データを取得し、演算によって水・脂肪分
離画像を得る磁気共鳴イメージング方法及び装置におい
て、元画像データのうちの部分的な領域を指定し、この
指定した領域について、水脂肪分離処理を行うように構
成されている。これにより、指定した領域に含まれるノ
イズ成分は、元画像データに含まれるノイズ成分より少
なく、このノイズ成分による位相アンラップ等の演算時
のミスを減少して、画質の劣化を抑制でき、画質が向上
された水脂肪分離処理画像を得ることができる。
Description
利用して被検体の所望部位の断層画像を得る磁気共鳴イ
メージング方法及び装置に関する。
メージング装置)の構成について図7を参照して説明す
る。
1の周囲に静磁場を発生する磁石302と、この静磁場
空間に傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイル303と、こ
の空間領域に高周波磁場を発生するRFコイル304
と、被検体301が発生するMR信号を検出するRFプ
ローブ305を備えている。
方向の傾斜磁場コイルで構成され、傾斜磁場電源309
からの信号に応じてそれぞれ傾斜磁場を発生する。RF
コイル304はRF送信部310の信号に応じて高周波
磁場を発生する。
306で検出され、信号処理部307で信号処理され、
計算により画像信号に変換される。変換された画像は表
示部308で表示される。傾斜磁場電源309、RF送
信部310及び信号検出部306は制御部311で制御
され、制御のタイムチャートは一般にパルスシーケンス
と呼ばれている。なお、ベッド312は被検体が横たわ
るためのものである。
は、臨床で普及しているものとしては、被検体の主たる
構成物質であるプロトンである。プロトン密度の空間分
布や、励起状態の緩和現象の空間分布を画像化すること
で、人体頭部、腹部、四肢等の形態又は機能を2次元も
しくは3次元的に撮影する。
り異なる位相エンコードを与え、それぞれの位相エンコ
ードで得られるエコー信号を検出する。位相エンコード
の数は通常1枚の画像あたり128、256、512等
の値が選ばれる。
12、1024個のサンプリングデータからなる時系列
信号として得られる。これらのデータを2次元フーリエ
変換して1枚のMR画像を作成する。
等のパラメータを変化させたり、画像演算を行うことに
よって、様々な組織コントラストを持つ画像を得ること
ができる。臨床においては、脂肪によるMR信号を抑制
した画像が求められることが多々ある。
方法としては、(1)周波数選択励起による方法、
(2)反転励起による方法、(3)画像演算による方
法、があげられる。
間において、磁石302で発生している静磁場の均一度
が極めて高くなることが必要である。また、(2)の方
法では静磁場の均一度は必要としないが、脂肪による信
号だけでなく脂肪と同程度のT1値を持つ組織の信号値
まで落としてしまう。また、全体のSNRの低下も起こ
る。
n法があげられるが、Dixon法については「”Simp
le Proton Spectroscopic Imaging”;W.Thomas Dixon
他;RADIOLOGY,Vol,153,189-194(1984)」に述べられてい
る。
ンとの化学シフトの違いを利用した、水・脂肪画像分離
法である。水プロトンと脂肪プロトンとは異なった共鳴
周波数fow、fofで歳差運動を行っているため、時間の
経過につれ、水プロトンと脂肪プロトンの磁化ベクトル
の相対的な向きにずれが生じる。
差を△fとし、2τ=1/△fとすれば、励起時に同方
向を向いている水プロトンと脂肪プロトンは、その後、
τごとに逆方向(180°)、同方向(360°)、・
・・、を向く、脂肪プロトンと水プロトンは歳差運動の
周波数が3.5ppm異なっている。水プロトンと脂肪
のプロトンの共鳴周波数をそれぞれfow、fofとする
と、その差△fは、次式で表すことができる。
である。
ンとがτごとに同位相、逆位相、・・・、となる。すな
わち、水のMRI信号と脂肪のMRI信号とが、同位
相、逆位相、・・・、と変化することを利用している。
D)法の原理を示す。この2PD法では、グラジエント
エコー(GE)シーケンスでTEを変えて2回撮像を行
う。図8において、101は高周波励起パルスである。
1回目の撮像のTEをTE1とすると、TE1を2τの
整数倍に設定し、読み出し傾斜磁場パルス102を印加
する。2回目の撮像のTE、TE2は1回目の撮像時T
E1よりτだけ長くし、読み出し傾斜磁場パルス103
を印加する。
印で示す。1回目の撮像時には、水信号105と脂肪信
号104とは同位相となっている。一方、2回目の撮像
時には水信号107と脂肪信号106とは逆位相とな
る。画像の(x,y)座標の位置での水による信号と脂
肪による信号との大きさを、それぞれ、W(x,y)、
F(x,y)とすると、1回目、2回目の信号S1
(x,y)、S2(x,y)は、それぞれ、次式
(1)、(2)のように表される。
(2)の加算画像として、S1(x,y)十S2(x
1,y)=2W(x,y)より水画像が得られ、減算画
像として、S1(x,y)−S2(x,y)=2F
(x,y)より脂肪画像が得られることになる。
るが、スピンエコー(SE)シーケンスを用いることも
可能である。
す。このSEシーケンスを用いた場合は、2回の撮像に
おいて、高周波励起パルス201と高周波反転パルス2
02との印加タイミングは同じにする。
し傾斜磁場パルスを印加してTE1に信号を取得し、2
回目の撮像では204のように読み出し傾斜磁場パルス
を印加して、1回目の撮像時TE1よりτ後のTE2に
信号を取得する。
る静磁場は被検体301の周囲の空間で均一であること
が理想である。しかし、磁石302に歪みがある場合に
は、発生した静磁場自身に不均一が存在することがあ
る。
きに、被検体の部位ごとに帯磁率が異なることによって
静磁場に不均一が生じることもある。MRIの視野(F
ield of View:FOV)での静磁場の不均
一はMR信号の周波数を変化させ、得られた画像に位置
ずれや流れ等の画質劣化を引き起こす。
変化するため、画像間で複素演算を行う場合、正しい結
果が得られなくなる。静磁場に不均一がある場合、上記
式(1)、(2〉は、次式(3)、(4)のように表さ
れる。
不均一による位相回転の成分で、位置に依存する。それ
ぞれ、α(x,y)は時間2τ×n(=TE)、α’
(x,y)は時間τで生じ、主値回りを除去すれば、α
(x,y)はα’(x,y)の2n倍となる。
回目の撮像時の水信号と2回目の撮像時の水信号との位
相に差が生じ、単純な加算・減算では水信号と脂肪信号
とを分離することができない。
用いてFOV内の静磁場の不均一を直接補正するオート
シミングを行ったり、画像に後処理を施して静磁場不均
一の影響を補正したりする。
磁場不均一の分布図を用いて信号の位相補正処理を追加
した方法を、3point Dixon(3PD)法と
いう。この3PD法の原理を図10に示す。
行う。1回目、2回目の撮像は2PD法の場合と同様で
あり、高周波励起パルス401に対し、1回目の撮像で
はTE1を2τの整数倍に設定し、402のように読み
出し傾斜磁場パルスを印加する。
TE1よりτだけ長くし、403のように読み出し傾斜
磁場パルスを印加する。3回目の撮像では、TE3を2
回目の撮像時TE2よりさらにτ(1回目の撮像時より
2τ)だけ延長し、404のように読み出し傾斜磁場パ
ルスを印加する。
次式(5)のように表される。 S3(x,y)=(W(x,y)十F(x,y))exp(iα(x,y)+ 2α’(x,y)) −−−(5) 1回目の撮像時には、水信号406と脂肪信号405と
は同位相で位相407をもつ。この値はαである。同様
に、2回目の撮像時には、水信号409と脂肪信号40
8とは逆位相となる。
+α’である。3回目の撮像時には、水信号412脂肪
信号411と再び同位相となり、位相413は値がα+
2α’である。
肪信号とは同位相となっているので、次式(6)のよう
に、S3(x,y)/S1(x,y)の位相を求めるこ
とにより、静磁場不均一による位相回転量を求めること
ができる。 arg(S3(x,y)/S1(x,y))=2α’(x,y) −−−( 6) ただし、arg()は位相を求めることを意味する。
ついて求め、主値回りを除去するアンラップ処理(後述
する)を施した後、2で割って静磁場不均一による位相
回転量α’(x,y)を得る。
(7)、(8)を実行する。 S1’(x,y)=S1(x,y)exp(−i2nα’(x,y)) −− −(7) S2’(x,y)=S2(x,y)exp(−i(2n+1)α’(x,y) ) −−−(8) 上記式(7)、(8)を計算すれば、加算画像としてS
1’(x,y)+S2’(x,y)=2W(x,y)よ
り水画像が得られ、減算画像としてS1’(x,y)−
S2’(x,y)=2F(x,y)より脂肪画像が得ら
れる。
けでなく、SEシーケンスを用いることが可能である。
この場合、2回目の撮像までは図7のSEシーケンスと
同じであり、3回目の撮像では読み出し傾斜磁場パルス
を2回目の撮像時よりさらにτ(1回目の撮像時より2
τ)だけ遅らせて、信号を取得する。
号のみから静磁場不均一による位相回転量を求め、水・
脂肪分離画像を求める方法もある。この静磁場補正付き
2PD法については、次の文献に記されている。文
献「”Two-Point Dixon Technique for Water-Fat Sign
al Decomposition with B0 Inhomogeneity Correctio
n”;Bernard D.Cooms 他;Magnetic Resonance in Medic
ine,Vol.38,884-889(1997)」。
2PD法において静磁場不均一による位相回転量を求め
る際には、上述のように、アンラップあるいは巻き戻し
と呼ばれる処理を行う必要が生じる。
位相は−πから+πまでの値であれば、一義的に決定さ
れる。しかし、静磁場不均一が大きかったり、TE1と
TE2との時間間隔が開いて、ある位置での位相が−π
以下、あるいは+π以上になった場合には、その位置で
の位相値が折り返されて−πから+πまでの値が得られ
てしまう。
において、横軸は位置を示し、縦軸は静磁場不均一によ
る位相の回転量を示している。501は、FOV内の静
磁場不均一による位相回転量の分布である。
なっている502の部分は折り返されて503の値を取
る。また、−π以下である504、505の部分は折り
返されてそれぞれ506、507になり、位相値に不連
続な飛び(図中点線)が生じる。 しかし、実際の磁場
では不連続な飛びが生じることはありえない。
静磁場不均一分布図を得るために、アンラップ(巻き戻
し)処理を行う。アンラップ処理の方法は、上記の文献
でも触れているが、それら以外にも、以下に示す文献に
記されている。
ee Phase Image”;M.Patel and X.Hu;Proceedings of A
nnual Meetings of the Society of Magnetic Resonanc
e inMedicine(=SMRM),No.721,1993」,「”Phase unwrappi
ng in the Three-point Dixon Method for Fat Suppres
ion MRI Imaging”;Jerzy Szumowski et al.;Radiolog
y,Vol,192,555-561(1994)」。
ズの影響を受けやすいため、ノイズの影響を除去すべく
マスクを作る等の工夫が必要となるなど、複雑かつ計算
時間のかかるものである。本願発明者等の予備検討によ
れば、ワークステーションを用いて256×256の元
画像を安定に水脂肪分離処理するには、20s〜30s
程度の演算時間が必要であった。
像から水脂肪分離処理画像を得るためには、20s〜3
0sの演算時間が必要であるが、アンラップ処理等の静
磁場補正についてノイズの影響を受けやすく、特に被検
体の存在しない箇所や被検体中の組織の境界部分にて発
生したノイズが画像全体の画質を低下させることとな
り、正確な水脂肪分離画像を得る事が困難であった。
分離画像を得る場合、その処理時間の長さも問題とな
る。特に、3PD法では静磁場不均一による位相回転量
の分布を求める必要があるが、これは非常に計算時間の
かかる作業である。
まう。処理時間の短縮は、特に、ある一定時間間隔をお
いて、被検体の同一部分を撮像し、一連の画像を得てそ
の時間変化を撮像するダイナミックイメージングに、水
脂肪分離技術を適用する際に重要である。
時間が20s〜30sと長時間必要とすると、ダイナミ
ックイメージングにおいては、得られる画像毎に適切な
タイミングで水脂肪分離処理画像を得ることは困難であ
るため、処理時間の短縮が重要となる。
ては、例えば、静磁場不均一が比較的大きいオープンM
RIにおいて、脂肪肝内の腫瘍に穿刺をする際のモニタ
リングが考えられる。腫瘍を高コントラストで描出する
ために画像内の脂肪信号を抑制し、かつ、1秒あたり1
〜2枚の速度で画像を更新したいからである。
グでも、冠状動脈を周囲の脂肪に対して高コントラスト
で描出したいという要望がある。
節を動かしながら撮像を繰り返したい場合もあり、この
場合も、準リアルタイムで水脂肪分離画像をモニタした
いという要求がある。
脂肪分離処理画像を得るためには、長時間が必要であ
り、ダイナミックイメージングに適用することは困難で
あった。
脂肪分離画像を得ることができると共に、水脂肪分離処
理時間が短縮された磁気共鳴イメージング方法及び装置
を実現することである。
め、本発明は次のように構成される。 (1)エコー時間の異なる複数枚の元画像データを取得
し、演算によって水・脂肪分離画像を得る磁気共鳴イメ
ージング法において、元画像データのうち、水脂肪分離
処理を行う部分的領域を指定し、この指定した部分的領
域のみを水脂肪分離演算対象とし、その領域のみの水画
像又は脂肪画像を得る。
上記取得するエコー時間の異なる元画像データは、少な
くとも2枚である。
いて、上記水脂肪分離処理を行う部分的領域は、複数指
定できる。
いて、上記元画像を、表示手段により表示し、表示した
元画像により上記水脂肪分離処理を行う部分的領域を指
定し、表示した元画像のうち、指定した部分的領域のみ
を水脂肪分離された画像を表示し、他の部分は水脂肪分
離されてない画像を表示する。
る信号検出部と、検出した信号を画像処理する信号処理
部と、信号処理された画像を表示する表示部と、上記信
号検出部、信号処理部及び表示部の動作を制御する制御
部とを備え、画像エコー時間の異なる複数枚の元画像デ
ータを取得し、演算によって水・脂肪分離画像を得る磁
気共鳴イメージング装置において、元画像データのう
ち、水脂肪分離処理を行う部分的領域が表示部により指
定され、この指定された部分的領域のみが信号処理部に
より水脂肪分離演算され、演算された水画像又は脂肪画
像が表示部に表示される。
いて、ダイナミック撮影により得られる元画像の領域を
指定し、指定した領域のみの水脂肪分離処理演算を行
い、画像表示する。本発明の磁気共鳴イメージング方法
においては、まず水脂肪分離処理を行う前の元画像を表
示部に表示する。そして、操作者が、水・脂肪分離処理
が必要な領域を設定する。その後、設定領域内に含まれ
るデータのみを用いて、水脂肪分離処理を行う。また、
このような領域選択の水脂肪分離処理表示をダイナミッ
ク撮影に適用し、リアルタイム水脂肪分離画像表示を可
能とする。
データは、水脂肪分離処理演算には使用しないため、こ
の演算に混入するノイズ等の絶対量が低下し、位相アン
ラップ作業等の水脂肪分離処理時のミスを減らすことが
できる。また、処理を行うデータ数が減るため、処理時
間を減らすことができる。
る。まず、本発明の一実施形態を3PD法に適用した場
合の例を説明する。3PD法では、SEシーケンスか、
あるいはGrEシーケンスにて、TEをTE1、TE
2、TE3に設定して、3回の撮影を行う。
共鳴周波数の差とし、2τ=1/Δfとすれば、例え
ば、TE2とTE1との差を、nを自然数として、(2
n+1)τに設定する。
を自然数とすると、2nτに設定する。しかし、信号は
T2、T2*等の緩和時間で減衰するため、通常の場
合、TE2、TE3は、それぞれ、TE1+τ、TE1
+2τに設定される。
エコータイプのSE、GrEシーケンスで3つのエコー
を発生させて、1回の撮影で済ませることも可能であ
る。
ータイプのSEシーケンスに適用した場合の例のタイム
チャートである。このようなシングルスキャンシーケン
スは、撮影時間が1/3に短縮されているので、演算時
間短縮の効果は更に大きくなる。
2、603で示すように、読み出し傾斜磁場パルスの極
性を交互に反転させることで、TE=TE1、TE2、
TE3にそれぞれ、信号604、605、606を得
る。3回の撮影を行う場合と、マルチエコータイプで1
回の撮影で済ませる場合とで共通して、TE=TE1、
TE2、TE3の撮像で得たMR信号を、それぞれ、s
1、s2、s3とする。
6が、MR信号s1、s2、s3に対応する。MR信号
s1、s2、s3にフーリエ変換を施すと、画像データ
S1、S2、S3が得られる。得られた画像データS
1、S2、S3は複素データである。
タS1、S2、S3の絶対値表示画を、図7に示すMR
イメージング装置の表示部308に表示する。ここで表
示する画像は、画像データS1、S2、S3のいずれで
もよいし、または複数の組み合わせでもよい。
表示した例を示す。操作者はマウスポインタやペンなど
の指示用具を用いて、先に表示された画像701上に、
この画像701の部分的な領域である処理対象領域70
2を描いて、水脂肪分離処理対象領域を決定する。
数個描いてもよい、その場合、描いた順に処理領域を読
み込むか、優先順位を別に指定する。
1、S2の2枚の画像を表示した例を示す。このような
場合は、図3の(A)に示すように、水脂肪分離処理対
象領域801、802の2つを、1つの画像につき複数
の処理領域を選ぶことも可能である。また、図3の
(B)に示すように、水脂肪分離処理対象領域803、
804のように、もう一方の画像上に描くことも可能で
ある。
合は、先に述べたのと同様に、描いた順に水脂肪分離処
理対象領域を読み込むか、別に指定した優先順位に従っ
て読み込む。水脂肪分離処理対象領域の選定は、図2及
び図3に示す例では、フリーハンドで選定した例を示し
たが、対角点を指定することによる四角形の処理対象領
域を選定するように構成することも可能である。また、
円形でもよく、公知の技術が使える。
対象領域702を、水脂肪分離処理して得られた画像の
例を示す図であり、図4の(A)は水画像を示し、図4
の(B)は脂肪画像を示す。
撮影に適用する場合(後述)、ここで設定した処理対象
領域を連続して撮影された複数の画像に適用してもよ
い。また、マルチスライスの場合、全スライスに同じ水
脂肪分離処理対象領域を設定してもよいし、スライスご
とに設定できるようにしてもよい。この選択は、ユーザ
が任意に切り替えられるように構成することができる。
領域が信号処理部307に送られる。信号処理部307
は送られてきた水脂肪分離処理対象領域に対応するピク
セルに対してのみ、先に記した水・脂肪分離処理演算を
行う。
するピクセルに対してのみ、画像データS1とS3とか
ら静磁場不均一分布図を作成し、画像データS2の位相
補正を行う。この位相補正も、先に指定した水脂肪分離
処理対象領域のみ行う。
S2’とすると、水脂肪分離処理対象領域において、画
像データS1とS2’との加算・減算処理を行い、水・
脂肪分離画像を得る。
を表示部308に表示する。表示する画像は水画像、あ
るいは脂肪画像のみでもよいし、両方でもよい。水脂肪
分離処理対象領域以外の部位は、例えば処理前の画像を
コントラストを下げて表示すると、水脂肪分離処理した
部分の位置と全体との関連が明瞭となり望ましい。
に適用する場合の例を説明する。この例の場合、3PD
法と同様に、SEシーケンスか、あるいはGrEシーケ
ンスにて撮像を行うが、TEをTE1、TE2に設定し
て、2回の撮影を行う。TE2とTE1との差は、nを
自然数として、(2n+1)τに設定するが、通常の場
合、TE2は、TE1+τに設定される。
法で信号を取得する。また、2回の撮像を行う代わり
に、マルチエコータイプのSE、GrEシーケンスで2
つのエコーを発生させて、1回の撮像で済ませることも
可能である。
場パルス603を印加しない形となる。そのとき、エコ
ー信号606は発生しない。2エコーをシングルスキャ
ンで取得する撮像は、特に撮影時間が短いので、処理時
間の短縮はユーザメリットが特に大きい。
MR信号を、それぞれ、s1、s2とする。これらMR
信号s1、s2にフーリエ変換を施すと、画像データS
1、S2が得られる。得られた画像データS1、S2は
複素データである。
表示画像を表示部308に表示する。ここで表示する画
像は、画像データS1、S2のいずれか、または両方と
する。次いで、操作者はマウスポインタやペンなどの指
示用具を用いて、先に表示された画像上に水脂肪分離処
理対象領域を描いて決定する。
て、3PD法に適用した場合と同様に水脂肪分離処理対
象領域の水・脂肪分離画像を求め、表示部308に表示
する。静磁場補正付き2PD法の場合、一般に3PD法
に比べて処理が複雑で処理時間も長い。
に大きい。例えば、四角形の処理対象領域の各辺が元画
像の1/2であれば、処理時間はほぼ1/4に短縮でき
る。
る。このダイナミック撮影は、上述したように、ある一
定時間間隔をおいて、被検体の同一部分を撮像し、一連
の画像を得てその時間変化を撮像する方法である。この
ダイナミック撮影において、撮像1回目の画像のみ絶対
値画像を表示し、この絶対値画像を用いて水脂肪分離処
理対象領域を決定する。撮像2回目以降の画像では、1
回目で選んだ水脂肪分離処理対象領域で、高速にリアル
タイムで、部分的に水脂肪分離された画像(例えば、図
4に示すような水脂肪分離画像)を表示する。
エコーGrEシーケンスに本発明の一実施形態による処
理を組合わせた例が、リアルタイム性が最も高い。
において、水脂肪分離処理処理時間が20s〜30sと
長いため、得られた画像に一対一で対応する水脂肪分離
画像を得ることは困難であったが、本発明の一実施形態
により、水脂肪分離処理時間が数秒で実行できるため、
ダイナミック撮影においても、得られた画像に一対一で
対応する水脂肪分離画像を得ることが可能となった。
から再設定可能とすると、検査部位の位置がずれたとき
にも対応でき、使いやすい。
示す図である。上述した本発明の一実施形態において
は、元画像701のうちの、指定された領域の水脂肪分
離処理を行い、水脂肪分離された領域のみ、表示部30
8に画像表示するように構成した。
明の他の実施形態においては、元画像701のうちの、
指定された領域の水脂肪分離処理を行い、水脂肪分離さ
れた部分的領域を表示するとともに、水脂肪分離されて
ない他の部分も併せて画像表示するように構成される。
のうちの領域702のみを水画像とする場合、他の部分
は、元画像の状態とした画像703を表示部308に表
示する。
うちの領域702のみを脂肪画像とする場合、他の部分
は、元画像の状態とした画像703を表示部308に表
示する。
も、一実施形態と同様な効果を得ることができる他、水
脂肪分離表示された箇所が画像全体のどの位置にあるの
かを一目で確認でき、水脂肪分離された部分とそうでな
い部分との比較を容易に行えるという効果を得ることが
できる。
ー時間の異なる複数枚の元画像データを取得し、演算に
よって水・脂肪分離画像を得る磁気共鳴イメージング方
法及び装置において、元画像データのうちの部分的な領
域を指定し、この指定した領域について、水脂肪分離処
理を行うように構成されている。
ズ成分は、元画像データに含まれるノイズ成分より少な
く、このノイズ成分による位相アンラップ等の演算時の
ミスを減少して、画質の劣化を抑制でき、画質が向上さ
れた水脂肪分離処理画像を得ることができる。
るため、水脂肪分離処理時間を大幅に減らすことができ
る。
分離画像を得ることができると共に、水脂肪分離処理時
間が短縮された磁気共鳴イメージング方法及び装置を実
現することができる。
ータ取得タイムチャートである。
た画像の領域選択の説明図である。
た領域選択された画像例を示す図である。
例を示す図である。
の一例を示す図である。
の他の例を示す図である。
ある。
タ取得タイムチャートである。
タ取得タイムチャートである。
ータ取得タイムチャートである。
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】エコー時間の異なる複数枚の元画像データ
を取得し、演算によって水・脂肪分離画像を得る磁気共
鳴イメージング方法において、 元画像データのうち、水脂肪分離処理を行う部分的領域
を指定し、この指定した部分的領域のみを水脂肪分離演
算対象とし、その領域のみの水画像又は脂肪画像を得る
ことを特徴とする磁気共鳴イメージング方法。 - 【請求項2】請求項1記載の磁気共鳴イメージング方法
において、上記取得するエコー時間の異なる元画像デー
タは、少なくとも2枚であることを特徴とする磁気共鳴
イメージング方法。 - 【請求項3】請求項1記載の磁気共鳴イメージング方法
において、上記水脂肪分離処理を行う部分的領域は、複
数指定できることを特徴とする磁気共鳴イメージング方
法。 - 【請求項4】請求項1記載の磁気共鳴イメージング方法
において、上記元画像を、表示手段により表示し、表示
した元画像により上記水脂肪分離処理を行う部分的領域
を指定し、表示した元画像のうち、指定した部分的領域
のみを水脂肪分離された画像を表示し、他の部分は水脂
肪分離されてない画像を表示することを特徴とする磁気
共鳴イメージング方法。 - 【請求項5】被検体からの磁気共鳴信号を検出する信号
検出部と、検出した信号を画像処理する信号処理部と、
信号処理された画像を表示する表示部と、上記信号検出
部、信号処理部及び表示部の動作を制御する制御部とを
備え、画像エコー時間の異なる複数枚の元画像データを
取得し、演算によって水・脂肪分離画像を得る磁気共鳴
イメージング装置において、 元画像データのうち、水脂肪分離処理を行う部分的領域
が表示部により指定され、この指定された部分的領域の
みが信号処理部により水脂肪分離演算され、演算された
水画像又は脂肪画像が表示部に表示されることを特徴と
する磁気共鳴イメージング装置。
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