JP2002199798A - 誘導電動機の電動機定数測定方法 - Google Patents

誘導電動機の電動機定数測定方法

Info

Publication number
JP2002199798A
JP2002199798A JP2000390770A JP2000390770A JP2002199798A JP 2002199798 A JP2002199798 A JP 2002199798A JP 2000390770 A JP2000390770 A JP 2000390770A JP 2000390770 A JP2000390770 A JP 2000390770A JP 2002199798 A JP2002199798 A JP 2002199798A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
current
induction motor
constant
motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000390770A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuichi Fujii
秋一 藤井
Yoshiaki Yukihira
義昭 行平
Mitsujiro Sawamura
光次郎 沢村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yaskawa Electric Corp
Original Assignee
Yaskawa Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yaskawa Electric Corp filed Critical Yaskawa Electric Corp
Priority to JP2000390770A priority Critical patent/JP2002199798A/ja
Publication of JP2002199798A publication Critical patent/JP2002199798A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tests Of Circuit Breakers, Generators, And Electric Motors (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘導電動機を回転させることなく、誘導電動
機の定数を高精度に同定する。 【解決手段】 励磁電流推定値の立ち上がり波形から二
通りの方法で時定数を求め、二次抵抗R2の値を変えて
繰り返し測定を行い、2つの時定数が同じ値になるとき
の二次抵抗R2の値を二次抵抗R2の同定結果として用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導電動機の電動
機定数を測定する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術として、JEC−37に示され
るような巻線抵抗測定、拘束試験、無負荷試験を行って
電動機定数を求める方法をインバータの制御ソフトウェ
アに組み込んだものがある(従来例1)。また、誘導電
動機を停止したままの状態で、誘導電動機の定数を同定
する方法として、特開平7−55899がある(従来例
2)。この方法では、単相交流を誘導電動機に供給し、
d軸電流検出値あるいはq軸電流検出値をフーリエ級数
展開し、誘導電動機の定数を求めていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来例1に示す方法で
は、拘束試験と無負荷電流試験の間に誘導電動機の回転
子の固定および固定の解除といった作業が必要であり、
インバータ駆動による自動計測には向いていない面があ
る。また、無負荷電流試験では、誘導電動機単体で運転
する必要があり、負荷が既に結合されている場合には、
負荷を一旦切り離し電動機単体にして回転させるという
作業が必要となり効率が悪いという問題があった。従来
例2では、単相交流を印加し、フーリエ級数展開を利用
して求めているのでソフトウェアが複雑になり、ソフト
ウェアの処理時間が長くなり、ソフトウェアに大きな記
憶容量を要するといった問題があった。また、いずれの
方法も測定に際して電圧検出値あるいは電圧指令値を使
用するため、駆動装置の電圧精度の影響により、測定精
度が良くならないといった問題があった。
【0004】本発明の目的は、誘導電動機を回転させる
ことなく停止させた状態で誘導電動機の定数を高精度に
同定でき、かつ、測定演算が簡単な、誘導電動機の電動
機定数測定方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明は、可変周波数、可変電圧を誘導電動機に供
給し、該誘導電動機の可変速運転を行う誘導電動機駆動
装置であって、出力電圧指令値v_refと電圧出力位
相θvを基に三相交流を出力する電力変換器と、該誘導
電動機に流れる電流を検出する電流検出器と、該電流検
出器により検出された電流値から一次電流を演算する一
次電流演算器と、前記一次電流を入力し、前記出力電圧
指令値と電圧出力位相を出力する電動機定数演算器を有
し、電圧位相θvを予め設定された任意の固定値とし、
電圧指令v_refとして所定の一定値を与え、この際
に誘導電動機に流れる一次電流検出値i1を読み取り、
一次電流値i1が一定値に収束したときの値を
【0006】
【外19】 とした場合に、一次電流値i1および別の手段により与
えられた一次抵抗値R1、二次抵抗値R2を用いて、相
互インダクタンスMに流れる電流imを
【0007】
【数6】 により推定し、この電流推定値
【0008】
【外20】 の立ち上がり波形から二通りの方法で時定数
【0009】
【外21】 を求め、この時の時定数
【0010】
【外22】 をそれぞれ
【0011】
【外23】 とし、R2の値を変えてくり返し測定を行い、
【0012】
【外24】 となるときの二次抵抗値R2の値をR2の同定結果とし
て用いているものである。
【0013】また、相互インダクタンスMを
【0014】
【数7】 により求めるものである。この相互インダクタンスMあ
るいは時定数
【0015】
【外25】 および別の手段に与えられた一次抵抗値R1、漏れイン
ダクタンスL、二次抵抗値R2ならびに電動機の定格と
して与えられる定格電圧Vrate、定格周波数fra
teと相互インダクタンスを用いて無負荷電流I0を求
めるものである。
【0016】また、一次電流値i1が一定値に収束した
ときの値を
【0017】
【外26】 とした場合に、一次電流値i1および別の手段により与
えられた一次抵抗値R1、二次抵抗値R2を用いて相互
インダクタンスMに流れる電流imを
【0018】
【数8】 により推定する構成において、この電流推定値
【0019】
【外27】 のときのi1をi1xとして用い
【0020】
【数9】 より二次抵抗値R2を求める。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0022】図1は本発明の、請求項1、2記載の、誘
導電動機の電動機定数測定方法を実施する誘電動駆動装
置のブロック図である。誘導電動機駆動時、電力変換器
2は可変周波数、可変電圧を誘導電動機2へ供給するも
のである。電力変換器2は電動機定数演算器1から与え
られる電圧指令v_refと電圧位相θvを用いて3相
交流電力U,V,Wへ変換し、誘導電動機3へ供給す
る。一次電流演算器6はU相に設けられた電流検出器4
で検出された電流iuとV相に設けられた電流検出器5
で検出された電流ivをデータとして取込み、一次電流
を演算する。一次電流演算器6はまず、電流iuと電流
ivを用いて、式(1)、式(2)の演算を行い二相交
流電流iα、iβに変換する。
【0023】
【数10】 (2)式において(2/3)を乗じているのは、変換前
と変換後で振幅の大きさを等しくするためである。電流
を検出する相はU相とV相の組み合わせに限らず任意の
二相あるいは三相すべてを検出してもよい。次に、一次
電流演算器6は、一次電流検出値i1をiα、iβの二
乗の和の平方根として計算する。また、本発明の方法で
は、出力位相があらかじめ決まっているので任意の一相
の電流値から求めるなど他の演算方法でも一次電流を演
算することが可能である。一次電流値i1は電動機定数
演算器1に入力される。
【0024】まず、請求項1の原理について説明する。
図2に誘導電動機の停止状態(すべりs=1)における
一相当たりのT−1型等価回路を示す。R1は一次抵
抗、Lは漏れインダクタンス、R2は二次抵抗、Mは相
互インダクタンスであり、vは印加される電圧、i1は
電動機の一次電流、i2は電動機の二次電流、imは相
互インダクタンスMに流れる電流(励磁電流)である。
相互インダクタンスMに流れる電流の変化により生じる
起電力をemとして、図2の等価回路においてキルヒホ
ッフの法則に基づいて方程式をたてると
【0025】
【数11】 となる。
【0026】漏れインダクタンスLは相互インダクタン
スMに比べ小さいので、簡単のため漏れインダクタンス
Lを無視すると、(3)式は、
【0027】
【数12】 となる。また、(4)と(5)式より
【0028】
【数13】 (4)式と(7)式を(6)式に代入してまとめると、
【0029】
【数14】 初期条件を 時刻t=0において、im0=0 (9) として、imについて解くと、
【0030】
【数15】 となる。ここで、τは時定数である。よって
【0031】
【数16】 となり、相互インダクタンスMに流れる電流imから時
定数τを求め、(12)式に代入すると相互インダクタ
ンスMを求めることができる。
【0032】請求項2記載の原理について説明する。相
互インダクタンスに流れる電流imは、誘導電動機内部
において流れる電流であり、誘導電動機入力端子側から
は直接測定することはできない。そこで、相互インダク
タンスMに流れる電流imを推定する方法について説明
する。(4)式と(6)式から
【0033】
【数17】 (13)式を(5)式に代入して、
【0034】
【数18】 (14)式を整理して
【0035】
【数19】 となる。したがって、電動機に印加する電圧vおよび電
動機に流れる一次電流i1を用いて(15)式により電
流imを求めることができ、この電流imの変化から時
定数τを求め(12)式に代入することで相互インダク
タンスMを求めることができる。また、直流を流した状
態では誘導電動機の等価回路は一次抵抗だけとみなすこ
とができる。したがって、直流電圧を印加した直後は過
渡的に二次抵抗にも電流が流れるが、十分時間が経過し
たときには、一次抵抗だけとなるため、一次電流値i1
が収束した場合の電流値を
【0036】
【外28】 とすれば電圧
【0037】
【外29】 となり、(15)式は、
【0038】
【数20】 と書き直すことができる。
【0039】無負荷電流I0は、定格電圧、定格周波数
の電源を誘導機に与え無負荷で回転させた場合に流れる
電流であり、この時の等価回路は、図2のT−1型等価
回路でR1、L、Mの直列回路として表される。したが
って、このときの電圧vと電流i1の関係は、
【0040】
【数21】 となり、定格電圧をVとして、電圧、電流の大きさだけ
に注目して(16)式を書き直すと、
【0041】
【数22】 V、Iはそれぞれ電圧と電流の大きさを表す数値で、実
効値あるいは最大値もしくは平均値のいずれかで、電圧
と電流で同じものであればよい。(18)式をI0につ
いて解くと、
【0042】
【数23】 となり、無負荷電流I0が求まる。(16)、(1
8)、(19)式ではR1およびLを考慮しているが、
簡単のためR1およびLを無視することも考えられる。
【0043】図3に、直流電圧vを与えたときの電流値
の波形を示す。
【0044】
【外30】 の値が0のところでは
【0045】
【外31】 はimにほぼ一致しており、
【0046】
【外32】 が0から
【0047】
【外33】 まで立ち上がるときの時定数をもって、imの立上りの
時定数として扱える。
【0048】以上から、無負荷電流は、直流電圧を印加
し、一次電流値から(15)式により
【0049】
【外34】 を演算し、その立ち上がり時定数を求め、(19)式を
用いて求めることができる。(15)式において
【0050】
【外35】 のときを考える。
【0051】
【数24】 とおくと(15)’は
【0052】
【数25】 これをkについて解くと、
【0053】
【数26】 (22)式を(20)式に代入すると
【0054】
【数27】 となる。
【0055】電圧v=V1をステップで与えた場合の一
次電流i1、相互インダクタンスに流れる電流imおよ
び一次電流i1と抵抗値R1、R2を用いて(15)式
により求めたimの推定値
【0056】
【外36】 の時間変化の波形を図3に示す。i1,im,
【0057】
【外37】 の収束する値
【0058】
【外38】 は(V1/R1)であり、
【0059】
【外39】 が0から
【0060】
【外40】 まで変化するときの波形は、imの波形にほぼ一致して
いることが確認できる。したがって、このときの
【0061】
【外41】 の変化から時定数
【0062】
【外42】 を求めればよい。
【0063】ここから、上記原理に基づく方法を200
V、2.2kWの誘導電動機に対して実現した具体例に
ついて図1および図4、図5に基づいて説明する。ここ
で用いた誘導電動機のモータ定数は、R1=0.86
Ω、R2=0.65Ω、L=6.2mH、M=95.0
mHである。無負荷試験により求めた無負荷電流は3.
0Aである。以下では、U相がピークとなるときの位相
を0°として説明する。本実施例では、電圧位相θvの
位相を0°として実施した。
【0064】まず、電動機に与える所定の電圧V1の大
きさの決定方法について説明する。電動機に印加する電
圧V1は任意の値でよいが、実際には電流による発熱に
より誘導電動機を焼損しない範囲とする必要がある。し
たがって、ここでは電動機定格電流の50%の電流値と
なるようにV1を与える場合についてV1の決定方法を
例を挙げて説明する。まず、電圧指令v_refを零と
して与え、電流検出値i1を測定しながら、v_ref
を誘導電動機の定格電圧の1000分の1刻みずつ加算
して大きくしていく。そして、電流検出値i1が誘導電
動機定格電流の50%に達したところで、その時のv_
refの値をV1として記憶し、電動機への電力の供給
を遮断する。電圧指令の増加量は、急激に電流が変化し
ない程度の大きさで任意に設定すればよい。また、電流
制御器が備わっている場合には、電流指令として定格電
流の50%の値を与え、検出電流値が電流指令値に一致
した段階で、その時の電圧指令値をV1とすればよい
し、本発明で述べている相互インダクタンスあるいは無
負荷電流の同定の前に、直流電流を流して一次抵抗を測
定している場合には、その時の電流値および電圧指令値
を用いてもよい。もちろん、電流値は定格電流の50%
以外の値としてもよい。R1、R2、Lは、本処理の開
始前に従来の測定方法で測定が完了する等の別の手段で
既知となっているものとして説明する。
【0065】請求項1の具体例について説明する。電圧
指令v_refとしてV1を与え、誘導電動機に電圧を
ステップで印加する。ここでは説明上V1=1(V)と
しているが実際には測定に適当な値となるような電圧値
に設定する。適当な電流値とは電動機の定格に対して極
端に大きすぎたり小さすぎたりしないような範囲の値で
ある。この時の一次電流値i1を測定し、上記(1
5’)式により、
【0066】
【外43】 を求める。
【0067】
【外44】 の立ち上がり波形から時定数τを求める。ここでは時定
【0068】
【外45】
【0069】
【外46】 が0から最終(収束)値の{1−(1/e)}≒0.6
32倍に達するまでの時間を計測して求めている。ま
た、時定数
【0070】
【外47】
【0071】
【外48】 が0から最終(収束)値の20.0%を越えてから7
0.6%に達するまでの時間を計測し、これを
【0072】
【外49】 としている。ここで、20.0%〜70.6%に変化す
る時間が時定数に一致することを利用したものである。
時定数に相当する変化幅は計算によって簡単に求まり、
ほかにも30.0%〜74.2%、40.0%〜77.
9%の間に要する時間も時定数に相当する。したがっ
て、これらの条件でも測定して平均値をとってもよい。
図4に前記電動機定数を用いて測定した結果を示す。
【0073】
【数28】 であり、ほぼ一致しているのでこのときのR2をそのま
ま同定結果として採用する。図5は、(15’)式に用
いるR2の値が正しい値の2分の1にした場合である。
【0074】
【数29】 となり、両者の差が大きい。この場合は、R2の値を変
えて再度同様に直流電圧をステップで印加して
【0075】
【外50】 の測定を行う。このとき新しく用いるR2の値は、前回
のR2の値の所定の比率を加算、あるいは減算すればよ
く、その結果として、さらに差が大きくなった場合には
加算した場合は逆に減算するというように次の段階で逆
の処理を施す。また、
【0076】
【外51】 の大小関係が変わったら、R2に加減算する値の幅を小
さくしていき、これを繰り返して
【0077】
【外52】 の値がほぼ等しくなったときのR2の値をR2の同定結
果として採用する。この方法は一般的な考え方である
が、ここでは
【0078】
【外53】 とすることで、R2に近づく関係が見られたので、この
式で次に用いるR2の値を決定した。図5の値を用いる
とR2の次の値としては、例えばこの時のR2(正しい
値の2分の1:0.325Ω)の20%を加算して0.
39Ωを次回の値として用いる。これを繰り返すもので
ある。あるいは、(0.384/0.261)・0.3
25=0.478Ωを用いて再度行い、同様に時定数の
差が小さくなるまで繰り返すものである。このような方
法では繰り返すほど誤差が小さくなることは明らかなの
で、くり返し回数を決める方法でもよい。
【0079】請求項2の具体例について説明する。請求
項1の具体例で求めた結果を用いて、相互インダクタン
スMを前記(12)式により求めるものである。R1、
R2を既知の値、本方法で求めた時定数τとして図4に
示す値(2つの平均)を用いて(12)に代入すると
【0080】
【数30】 となる。
【0081】請求項3の具体例について説明する。誘導
電動機の定格電圧Vrateおよび定格周波数frat
eは、誘導電動機の仕様として与えられるものであるの
で、これを、誘導電動機の試験成績表あるいは既存の別
の同定手段により与えられたR1、Lおよび前述の方法
により同定したR2、Mを用いて、(19)式に当ては
めると、
【0082】
【数31】 となり、無負荷電流I0が求まる。ある程度の誤差が許
容できる場合には、簡単のため、R1およびLを省略し
て計算してもよい。同様に測定結果を当てはめてみる
と、
【0083】
【数32】 となる。ここで、
【0084】
【外54】 は一相当たりに換算するためである。
【0085】請求項4の具体例について説明する。請求
項1の具体例において、
【0086】
【外55】 となったときのi1の値をi1xとして記録する。電流
値i1の最終値を
【0087】
【外56】 とした場合に
【0088】
【数33】 により二次抵抗R2を求める。現実的には
【0089】
【外57】 となる瞬間を検出することは困難なので、
【0090】
【外58】 が負から正に変わったときi1xを記録する。あるい
は、負から正に変わったときに直前の負の値と直後の正
の値の平均値をi1xとして用いる。図4に示すように
このとき、i1x=0.665,
【0091】
【外59】 であるので、
【0092】
【数34】 読み取り誤差等の影響があるため、全く同じ値にはなら
ない。また、測定値にはばらつき等もあるため、ここで
再計算したR2と
【0093】
【外60】 計算時に用いたR2の平均値をR2の同定結果として用
いる方法も効果的である。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、誘
導電動機へ固定した出力位相の電圧をステップで印加
し、その時の電流値の時間変化から電動機定数の測定を
行っている。即ち直流電流を流すだけであり、誘導電動
機に回転磁界を与えていないので、誘導電動機を回すこ
となく、停止させた状態でかつ電動機駆動装置の電圧精
度に関係なく、該誘導電動機の相互インダクタンスMあ
るいは無負荷電流I0を高精度に同定することができ、
また、従来技術に基づいて測定した二次抵抗R2の同定
結果の精度を上げることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘導電動機の電動機定数測定方法が適
用される誘導電動機駆動装置のブロック図である。
【図2】誘導電動機のT−1型等価回路の回路図であ
る。
【図3】誘導電動機に直流電圧を印加した場合の電流の
時間変化を示す図である。
【図4】200V、2.2kWの誘導電動機に適用した
結果の電流波形(演算に用いる既知の定数が正しい場
合)を示す図である。
【図5】200V、2.2kWの誘導電動機に適用した
結果の電流波形(二次抵抗として正しい値の2分の1が
与えられていた場合)を示す図である。
【符号の説明】
1 電動機定数演算器 2 電力変換器 3 誘導電動機 4,5 電流検出器 6 一次電流演算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沢村 光次郎 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石2番1号 株式会社安川電機内 Fターム(参考) 2G016 BA03 BB01 BB02 BB10 BC05 BD06 5H576 BB06 DD02 DD04 EE01 GG04 HB01 LL22 LL29 LL40

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可変周波数、可変電圧を誘導電動機に供
    給し、該誘導電動機の可変速運転を行う誘導電動機駆動
    装置であって、出力電圧指令値v_refと電圧出力位
    相θvを基に三相交流を出力する電力変換器と、該誘導
    電動機に流れる電流を検出する電流検出器と、該電流検
    出器により検出された電流値から一次電流を演算する一
    次電流演算器と、前記一次電流を入力し、前記出力電圧
    指令値と電圧出力位相を出力する電動機定数演算器を有
    し、電圧出力位相θvを予め設定された任意の固定値と
    し、電圧指令v_refとして所定の一定値を与え、こ
    の際に誘導電動機に流れる一次電流検出値i1を読み取
    り、かつ、電圧指令v_refを与えた場合に、一次電
    流値i1が一定値に収束したときの値を 【外1】 とした場合に、前記一次電流値i1および既知の一次抵
    抗値R1、二次抵抗値R2を用いて、相互インダクタン
    スMに流れる励磁電流imの推定値 【外2】 を 【数1】 により推定する、誘導電動機の電動機定数測定方法にお
    いて、前記励磁電流推定値 【外3】 の立ち上がり波形から二通りの方法で時定数 【外4】 を求め、このときの時定数 【外5】 をそれぞれ 【外6】 とし、R2の値を変えてくり返し測定を行い、 【外7】 となるときのR2の値を元のR2に代えてR2の同定結
    果として用いることを特徴とする、誘導電動機の電動機
    定数測定方法。
  2. 【請求項2】 可変周波数、可変電圧を誘導電動機に供
    給し、該誘導電動機の可変速運転を行う誘導電動機駆動
    装置であって、出力電圧指令値v_refと電圧出力位
    相θvを基に三相交流を出力する電力変換器と、該誘導
    電動機に流れる電流を検出する電流検出器と、該電流検
    出器により検出された電流値から一次電流を演算する一
    次電流演算器と、前記一次電流を入力し、前記出力電圧
    指令値と電圧出力位相を出力する電動機定数演算器を有
    し、電圧出力位相θvを予め設定された任意の固定値と
    し、電圧指令v_refとして所定の一定値を与え、こ
    の際に誘導電動機に流れる一次電流検出値i1を読み取
    り、かつ、電圧指令v_refを与えた場合に、一次電
    流値i1が一定値に収束したときの値を 【外8】 とした場合に、前記一次電流値i1および既知の一次抵
    抗値R1、二次抵抗値R2を用いて、相互インダクタン
    スMに流れる励磁電流imの推定値 【外9】 を 【数2】 により推定する、誘導電動機の電動機定数測定方法にお
    いて、前記励磁電流推定値 【外10】 の立ち上がり波形から二通りの方法で時定数 【外11】 を求め、このときの 【外12】 をそれぞれ 【外13】 とし、R2の値を変えてくり返し測定を行い、 【外14】 となるときの時定数を 【外15】 とし、相互インダクタンスMを 【数3】 により求めることを特徴とする、誘導電動機の電動機定
    数測定方法。
  3. 【請求項3】 前記相互インダクタンスMあるいは時定
    数 【外16】 および別の手段により与えられた一次抵抗値R1、漏れ
    インダクタンスL、二次抵抗値R2ならびに電動機の定
    格として与えられる定格電圧Vrate、定格周波数f
    rateと前記相互インダクタンスを用いて無負荷電流
    I0を求める、請求項2記載の、誘導電動機の電動機定
    数測定方法。
  4. 【請求項4】 可変周波数、可変電圧を誘導電動機に供
    給し、該誘導電動機の可変速運転を行う誘導電動機駆動
    装置であって、出力電圧指令値v_refと電圧出力位
    相θvを基に三相交流を出力する電力変換器と、該誘導
    電動機に流れる電流を検出する電流検出器と、該電流検
    出器により検出された電流値から一次電流を演算する一
    次電流演算器と、前記一次電流を入力し、前記出力電圧
    指令値と電圧出力位相を出力する電動機定数演算器を有
    し、電圧出力位相θvを予め設定された任意の固定値と
    し、電圧指令v_refとして所定の一定値を与え、こ
    の際に誘導電動機に流れる一次電流検出値i1を読み取
    り、かつ、電圧指令v_refを与えた場合に、一次電
    流値i1が一定値に収束したときの値を 【外17】 とした場合に、前記一次電流値i1および別の既知の一
    次抵抗値R1、二次抵抗値R2を用いて、相互インダク
    タンスMに流れる励磁電流imの推定値を 【数4】 により推定する、誘導電動機の電動機定数測定方法にお
    いて、前記電流推定値 【外18】 のときの一次電流値i1をi1xを用い、 【数5】 により二次抵抗R2を求めることを特徴とする、誘導電
    動機の電動機定数測定方法。
JP2000390770A 2000-12-22 2000-12-22 誘導電動機の電動機定数測定方法 Pending JP2002199798A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000390770A JP2002199798A (ja) 2000-12-22 2000-12-22 誘導電動機の電動機定数測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000390770A JP2002199798A (ja) 2000-12-22 2000-12-22 誘導電動機の電動機定数測定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002199798A true JP2002199798A (ja) 2002-07-12

Family

ID=18857070

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000390770A Pending JP2002199798A (ja) 2000-12-22 2000-12-22 誘導電動機の電動機定数測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002199798A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006158178A (ja) * 2004-11-04 2006-06-15 Fuji Electric Fa Components & Systems Co Ltd 誘導電動機の制御方法
JP2010068627A (ja) * 2008-09-10 2010-03-25 Toshiba Corp 誘導電動機駆動装置
CN104459536A (zh) * 2013-09-20 2015-03-25 三垦电气株式会社 感应电动机的常数测量装置及常数测量方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006158178A (ja) * 2004-11-04 2006-06-15 Fuji Electric Fa Components & Systems Co Ltd 誘導電動機の制御方法
JP2010068627A (ja) * 2008-09-10 2010-03-25 Toshiba Corp 誘導電動機駆動装置
CN104459536A (zh) * 2013-09-20 2015-03-25 三垦电气株式会社 感应电动机的常数测量装置及常数测量方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2270522B1 (en) Induction motor parameter identification
US8988035B2 (en) System for determining a magnetizing curve and rotor resistance of an induction machine and method of making same
JP2002022813A (ja) 誘導電動機の電動機定数測定方法
JP6194718B2 (ja) 誘導電動機の定数測定装置及び定数測定方法
JP2001352800A (ja) 同期電動機の定数同定方法および同期電動機の定数同定機能付き制御装置
KR100838990B1 (ko) 유도 전동기의 고정자 저항 측정방법
US9680402B2 (en) Driver circuit and method for single-phase and three-phase induction motors
JP2002199798A (ja) 誘導電動機の電動機定数測定方法
JP5510577B2 (ja) 誘導電動機のベクトル制御装置
JP4475375B2 (ja) 誘導電動機駆動装置
JP3092839B2 (ja) 定数測定設定機能付きインバータ装置
JP5333411B2 (ja) 誘導電動機のベクトル制御装置
JP4771962B2 (ja) 回転電機の定数測定方法
JP4765011B2 (ja) 誘導電動機の制御装置
JP2849645B2 (ja) 定数測定設定機能付きインバータ
JP2759932B2 (ja) 定数測定設定機能付きインバータ装置
JPH07325132A (ja) 定数測定設定機能付きインバータ制御方法
Zhang et al. Asynchronous motor parameter identification based on vector control
JP3329672B2 (ja) 誘導電動機定数測定装置
KR100825158B1 (ko) 회전 전기의 정수 측정 방법
JP2716920B2 (ja) Pwmインバータ装置
JP3849857B2 (ja) 交流電動機の抵抗測定方法
JPH0833194A (ja) 交流電動機の制御方法と異常検出方法
Kumar et al. Formulation of Stray Loss in Medium Power Inverter-fed Induction Motors
KR100305738B1 (ko) 유도 전동기의 오프 라인 파라메터 추출 방법