JP2002189379A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JP2002189379A
JP2002189379A JP2000390296A JP2000390296A JP2002189379A JP 2002189379 A JP2002189379 A JP 2002189379A JP 2000390296 A JP2000390296 A JP 2000390296A JP 2000390296 A JP2000390296 A JP 2000390296A JP 2002189379 A JP2002189379 A JP 2002189379A
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Japan
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endless belt
heating roller
fixing device
peripheral surface
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JP2000390296A
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Masamitsu Nagamine
雅光 長峰
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Data Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷用紙からオフセットして加熱ローラに付
着したトナーが、エンドレスベルトに付着しないように
し、これにより、従来のようなエンドレスベルトの外周
面に付着したトナーが加熱ローラに戻り、さらに印刷用
紙を汚してしまう不具合を解消するとともに、温度検出
素子により加熱ローラの表面温度をエンドレスベルトを
介して正確に検出する。 【解決手段】 エンドレスベルト2の外周面の接触角を
加熱ローラ1の表面の接触角よりも大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子写真プリン
タに使用される定着装置に関し、いわゆる熱定着型の定
着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真プリンタには、一般に、いわゆ
る熱定着型の定着装置が使用されている。熱定着型の定
着装置は、熱源を有する加熱ローラと、この加熱ローラ
に対抗して設けられ、加熱ローラを弾性的に付勢する圧
力ローラとから構成される。トナーが転写された印刷用
紙は、加熱ローラと圧力ローラとの間を通るように搬送
される。このとき、印刷用紙に対し加熱ローラにより熱
が与えられ、圧力ローラにより圧力が与えられる。これ
により、印刷用紙上のトナーが溶融され、定着が行われ
る。
【0003】このような定着装置には、加熱ローラの表
面温度を検出するための温度検出素子が設けられる。こ
の温度検出素子により検出される温度に基づいて、加熱
ローラの表面温度は、常に一定範囲にあるように制御さ
れる。これにより、定着が良好かつ安定して行われる。
【0004】しかしながら、加熱ローラの印刷用紙の当
接領域に温度検出素子が接触するように定着装置を構成
すると、印刷用紙からオフセットして加熱ローラに付着
したトナーが、温度検出素子に付着し蓄積されてしまう
といった問題が発生した。温度検出素子に付着して蓄積
されたトナーは、ついには塊となり、加熱ローラの表面
を傷つけたり、印刷用紙の上に落ちて印刷物を汚してし
まうといった問題があった。また、温度検出素子の検出
精度を低下させてしまうという問題もあった。
【0005】このような問題を解決するため、例えば、
特開平11−24491号公報および特開平11−20
2678号公報の定着装置が提案されている。特開平1
1−24491号公報の定着装置を図20および図21
に示す。
【0006】図20および図21に示されるように、こ
の定着装置は、熱源52を有する加熱ローラ51の表面
温度を、耐熱性を有するフィルムからなるエンドレスベ
ルト53を介して温度検出素子54により検出するよう
に構成したものである。
【0007】エンドレスベルト53は、支持ローラ55
および支持ローラ56に巻き掛けられている。エンドレ
スベルト53の内側には、付勢手段57に取り付けられ
た温度検出素子54が設けられている。付勢手段57の
付勢力により温度検出素子54は、エンドレスベルト5
3の内周面に押し当てられ、エンドレスベルト53の外
周面は、加熱ローラ51の表面に押し当てられる。これ
により、加熱ローラ51とエンドレスベルト53との間
に摩擦力が生じ、エンドレスベルト53は、加熱ローラ
51の回転に連れ回り従動回転する。
【0008】この定着装置では、温度検出素子54によ
りエンドレスベルト53を介して加熱ローラ51の表面
温度が検出される。エンドレスベルト53は、加熱ロー
ラ51の回転に連れ回り従動回転するので、印刷用紙か
らオフセットし加熱ローラ51に付着したトナーがエン
ドレスベルト53の外周面に付着しても、加熱ローラ5
1とエンドレスベルト53との間に溜まることはない。
【0009】さらに、この定着装置には、支持ローラ5
6との間でエンドレスベルト53を挟持し、エンドレス
ベルト53の外周面に付着したトナーを吸着するクリー
ニングローラ58が設けられている。クリーニングロー
ラ58は、エンドレスベルト53の回転に連れ回り従動
回転する。エンドレスベルト53の外周面に付着したト
ナーは、クリーニングローラ58に回収されるので、エ
ンドレスベルト53の外周面にトナーが蓄積されること
がない。
【0010】特開平11−202678号公報の定着装
置を図22に示す。図22に示されるように、この定着
装置は、熱源62を有する加熱ローラ61の表面温度
を、エンドレスベルト63を介して感温素子64により
検出するように構成したものである。エンドレスベルト
63は、熱伝導性および耐熱性を有し、さらに、平らな
ところに置くと、みずから扁平状に撓む可撓性を有する
フィルムからなる。
【0011】エンドレスベルト63は、ブラケット66
に回転自在に支持された保持ロール65に巻き掛けられ
ている。エンドレスベルト63の上側平坦部分63a
は、ブラケット66の上プレート体66aと下プレート
体66b(不図示)との間を通る。ブラケット66の下
プレート体66bの下面には、弾性押圧部材67が取り
付けられ、さらに、弾性押圧部材67の下面部の中央部
分には、感温素子64が埋設されている。感温素子64
を含む弾性押圧部材67の下面部には、摩擦係数の小さ
い保護膜68(不図示)が形成されている。
【0012】弾性押圧部材67によりエンドレスベルト
63の下側平坦部分63bは、加熱ローラ61の表面に
押し当てられる。これにより、加熱ローラ61とエンド
レスベルト63との間に摩擦力が生じ、エンドレスベル
ト63は、加熱ローラ61の回転に連れ回り従動回転す
る。
【0013】この定着装置では、エンドレスベルト63
と弾性押圧部材67の下面部との摺動抵抗を極めて小さ
くすることができるので、加熱ローラ61の回転に伴い
エンドレスベルト63をスムーズに従動回転させること
ができる。したがって、加熱ローラ61とエンドレスベ
ルト63とがスリップし、これにより、加熱ローラ61
とエンドレスベルト63との間にトナーが蓄積されるよ
うなことがない。また、エンドレスベルト63、弾性押
圧部材67等により加熱ローラ61の熱が必要以上に奪
われることがないので、加熱ローラ61の表面温度を正
確に検出することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の定着装置では、印刷用紙からオフセットし
加熱ローラに付着したトナーがエンドレスベルトにも付
着するため、エンドレスベルトに付着したトナーが塊と
なって加熱ローラを介して印刷用紙に戻り、印刷用紙を
汚してしまうといった問題を残していた。
【0015】例えば、装置電源の切断により加熱ローラ
の表面が常温に戻ると、エンドレスベルトの温度も常温
に戻るため、エンドレスベルトの外周面に付着したトナ
ーは凝固する。そして、再び装置電源が投入され、加熱
ローラの表面が加熱されると、エンドレスベルトの温度
も加熱される。これにより、エンドレスベルトの外周面
に付着したトナーは、再び溶融し、加熱ローラを介して
印刷用紙に戻ってしまう。
【0016】また、クリーニングローラを設け、エンド
レスベルトの外周面に付着したトナーを回収することが
できるが、ついには、クリーニングローラの表面にトナ
ーが溜まり、トナーの塊ができる。このため、塊となっ
たトナーが印刷用紙の上に落ち、印刷用紙を汚してしま
うといった問題を残していた。
【0017】この発明は、このような問題点を解決する
ためになされたものであり、その目的は、印刷用紙から
オフセットして加熱ローラに付着したトナーが、エンド
レスベルトに付着しないようにすることで、従来のよう
なエンドレスベルトの外周面に付着したトナーが加熱ロ
ーラに戻り、さらに印刷用紙を汚してしまう不具合を解
消するとともに、温度検出素子により加熱ローラの表面
温度をエンドレスベルトを介して正確に検出することに
ある。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
熱源を有し、トナーが転写された印刷用紙に熱を与える
加熱ローラと、加熱ローラに接触し、加熱ローラの回転
に連れ回り従動回転するエンドレスベルトと、加熱ロー
ラに接触するエンドレスベルトの接触部分の内周面に接
触し、エンドレスベルトを介して加熱ローラの表面温度
を検出する温度検出素子とを備え、エンドレスベルトの
外周面の接触角を、加熱ローラの表面の接触角より大き
くしたことを特徴とするものである。
【0019】請求項2に係る発明は、請求項1に係る定
着装置において、エンドレスベルトは、耐熱性および非
粘着性を有する樹脂からなり、エンドレスベルトの外周
面側を構成する上層と、耐熱性を有する樹脂からなり、
エンドレスベルトの内周面側を構成する下層との2層構
造を有することを特徴とするものである。
【0020】請求項3に係る発明は、請求項2に係る定
着装置において、上層は、フッ素系樹脂からなり、下層
は、ポリイミド樹脂からなることを特徴とするものであ
る。
【0021】請求項4に係る発明は、請求項2に係る定
着装置において、さらに、エンドレスベルトの両端の側
面部は、エンドレスベルトの上層と同じ樹脂からなるこ
とを特徴とするものである。
【0022】請求項5に係る発明は、請求項1に係る定
着装置において、エンドレスベルトが巻き掛けられ、エ
ンドレスベルトを加熱ローラの表面に弾性的に付勢する
ように、互いに離間して回転自在に設けられた2つの第
1の回転体を備え、加熱ローラの回転によりエンドレス
ベルトを回転させる力が、エンドレスベルトの回転によ
り2つの第1の回転体を回転さるのに必要な力と、エン
ドレスベルトの内周面に接触する温度検出素子がエンド
レスベルトの回転を抑制する力との合力よりも大きくな
るようにしたことを特徴とするものである。
【0023】請求項6に係る発明は、請求項5に係る定
着装置において、第1の回転体は、同軸上に、エンドレ
スベルトの幅方向の両端部の内周面に接触し、エンドレ
スベルトを支持する2つの円筒ころを有することを特徴
とするものである。
【0024】請求項7に係る発明は、請求項6に係る定
着装置において、第1の回転体の2つの円筒ころを含む
間の幅は、エンドレスベルトの幅より短いことを特徴と
するものである。
【0025】請求項8に係る発明は、請求項5に係る定
着装置において、さらに、加熱ローラに接触しないエン
ドレスベルトの非接触部分が巻き掛けられ、エンドレス
ベルトを加熱ローラの表面と反対方向に弾性的に付勢す
るように回転自在に設けられた第2の回転体を備え、第
2の回転体は、エンドレスベルトの幅方向における両端
の位置を規制するためのフランジを有することを特徴と
するものである。
【0026】請求項9に係る発明は、請求項8に係る定
着装置において、第2の回転体を介してエンドレスベル
トを加熱ローラの表面と反対方向に弾性的に付勢する付
勢力を、2つの第1の回転体を介してエンドレスベルト
を加熱ローラの表面に弾性的に付勢する付勢力よりも小
さくしたことを特徴とするものである。
【0027】請求項10に係る発明は、請求項8に係る
定着装置において、第2の回転体は、同軸上に、それぞ
れエンドレスベルトの幅方向における両端の位置を規制
するように片側にフランジを有し、エンドレスベルトの
幅方向の両端部の内周面に接触し、エンドレスベルトを
支持する2つの円筒ころを有することを特徴とするもの
である。
【0028】請求項11に係る発明は、請求項1に係る
定着装置において、エンドレスベルトが巻き掛けられ、
エンドレスベルトを加熱ローラの表面に弾性的に付勢す
るように回転自在に設けられた第1の回転体と、エンド
レスベルトの内周面に接触する温度検出素子が第1の回
転体との間に配置されるように、かつ、温度検出素子が
エンドレスベルトの内周面に接触する点における加熱ロ
ーラの表面の接線よりも加熱ローラに近い位置に、加熱
ローラに接触しないように設けられ、エンドレスベルト
が巻き掛けられ、回転自在に設けられた第2の回転体と
を備え、第2の回転体は、エンドレスベルトの幅方向に
おける両端の位置を規制するためのフランジを有するこ
とを特徴とするものである。
【0029】請求項12に係る発明は、請求項11に係
る定着装置において、第2の回転体は、それぞれエンド
レスベルトの幅方向における両端の位置を規制するよう
に片側にフランジを有し、エンドレスベルトの幅方向の
両端部の内周面に接触し、エンドレスベルトを支持する
2つの円筒ころを有することを特徴とするものである。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るプリンタの好
ましい実施の形態を図面を参照して説明する。 実施の形態1.図1は、この発明に係る実施の形態1の
定着装置の斜視図である。図2は、図1に示された定着
装置の側面図である。図3は、図1に示された定着装置
の上面図である。
【0031】図1〜図3に示されるように、この定着装
置は、トナーが転写された印刷用紙に熱を与える加熱ロ
ーラ1の表面温度を、エンドレスベルト2を介して温度
検出素子11により検出する、熱定着型の定着装置であ
る。
【0032】エンドレスベルト2は、支持ローラ3およ
び4に巻き掛けられている。支持ローラ3の軸3aおよ
び支持ローラ4の軸4aは、それぞれホルダー5および
6により回転自在に支持されている。支持ローラ3の軸
3aおよび支持ローラ4の軸4aは、加熱ローラ1の回
転軸と平行である。
【0033】ホルダー5は、ばね7により加熱ローラ1
側に付勢され、ホルダー6は、ばね8により加熱ローラ
1側に付勢されている。ばね7および8は、図示しない
フレームに取り付けられている。支持ローラ3および4
は、ばね7および8の付勢力により、エンドレスベルト
2を介して加熱ローラ1に押しつけられる。これによ
り、エンドレスベルト2と加熱ローラ1との間に摩擦力
が発生し、エンドレスベルト2は、加熱ローラ1の回転
に伴い従動回転する。
【0034】図2に示されるように、エンドレスベルト
2の加熱ローラ1に接触する接触部分の中央部の内周面
には、加熱ローラ1の表面温度を検出する温度検出素子
11のプローブ11aが弾性的に押し当てられている。
図3に示されるように、温度検出素子11は、プレート
10に固定されている。プレート10は、図示しないフ
レームに取り付けられている。
【0035】エンドレスベルト2、支持ローラ3および
4、ホルダー5および6等は、図2における温度検出素
子11のプローブ11aで示される温度検出位置を通る
加熱ローラ1の法線を中心に上下対称に構成されてい
る。ばね7および8は、図2におけるこの法線を通る。
【0036】図3に示されるように、プレート10とホ
ルダー6との間の距離は、エンドレスベルト2の幅より
わずかに大きく設けられている。プレート10およびホ
ルダー6は、エンドレスベルト2が回転したときのエン
ドレスベルト2の幅方向の偏りを規制する。
【0037】エンドレスベルト2の外周面は、エンドレ
スベルト2の外周面が加熱ローラ1の表面よりも優れた
非粘着性を有するように構成されている。非粘着性は、
一般に水に対する接触角で表される。
【0038】図4は、接触角の説明図である。図4に示
されるように、基材41の上に被膜42が形成され、こ
の被膜42の上に水滴43が置かれているものとする。 A:ぬれの尺度(dyne/cm)、 S:固体(被膜42)の表面張力(dyne/cm)、 L:液体(水43)の表面張力(dyne/cm)、 R:固体・液体間の界面張力(dyne/cm) θ:接触角(度) とすると、 A=S−R =L・cosθ で表され、接触角θが大きいほど、非粘着性が優れてい
ることになる。言い換えれば、エンドレスベルト2の外
周面は、エンドレスベルト2の外周面が加熱ローラ1の
表面よりも大きな接触角を有するように構成されてい
る。
【0039】エンドレスベルト2は、非粘着性および耐
熱性を有する樹脂からなる上層(外周面)と、耐熱性を
有する樹脂からなる下層(内周面)との2層構造を有す
る。上層は、例えば、フッ素系樹脂からなる。下層は、
例えば、ポリイミド樹脂からなる。支持ローラ3および
4は、耐熱性を有する樹脂もしくはゴム、例えば、PP
S樹脂、シリコンゴム等からなる。
【0040】図5は、エンドレスベルト等に作用する力
の関係を示す図である。加熱ローラ1の回転に伴いエン
ドレスベルト2がスムーズに安定して回転するように、
加熱ローラ1の回転によりエンドレスベルト2を回転さ
せる力は、エンドレスベルト2の回転により支持ローラ
3および4を回転させるのに必要な力と、エンドレスベ
ルト2の内周面に接触する温度検出素子11のプローブ
11aがエンドレスベルト2の回転を抑制する力との合
力よりも大きくなるように構成されている。
【0041】ここで、 F1:加熱ローラ1の回転によりエンドレスベルト2を
回転させる力、 F2:エンドレスベルト2の回転により支持ローラ3お
よび4を回転させる力 F3:支持ローラ3および4のそれぞれの軸3aおよび
軸4aにかかる負荷、 F4:支持ローラ3および4を回転させるのに必要な
力、 F5:プローブ11aがエンドレスベルト2の回転を抑
制する力 とする。
【0042】また、各部のパラメータを μ1:加熱ローラ1とエンドレスベルト2との間の摩擦
係数、 μ2:エンドレスベルト2と支持ローラ3および4との
摩擦係数、 μ3:支持ローラ3および4のそれぞれの軸3aおよび
軸4aにおける摩擦係数、 μ4:エンドレスベルト2と温度検出素子11のプロー
ブ11aとの間の摩擦係数、 N1:支持ローラ3および4(ばね7および8)の付勢
力、 N2:温度検出素子11のプローブ11aの付勢力 D1:支持ローラ3および4の直径 D2:軸3aおよび軸4aの直径 とする。
【0043】すると、 F1=μ1・(N1/2) F2=μ2・F1 =μ1・μ2(N1/2) となる。一方、 F3=μ3・(N1/2) F4=F3・(D2/D1) =μ3・(N1/2)・(D2/D1) F5=μ4・N2 となる。
【0044】したがって、 F2>F4+F5 を満たすように、上記のパラメータが設定される。
【0045】図6は、加熱ローラの実際の表面温度と温
度検出素子により検出される温度との関係を示す図であ
る。図6から理解されるように、時刻t1において、加
熱ローラ1の加熱が開始される。時刻t2において、加
熱ローラ1の表面温度を均一にするため、加熱ローラ1
の回転が開始される。このとき、温度検出素子11によ
り検出される温度(1点鎖線B)は、加熱ローラ1の実
際の表面温度(実線A)に対し、急激に低下し、その差
の最大はV2になる。
【0046】その後、温度検出素子11の検出温度は、
しだいに加熱ローラ1の実際の表面温度に近づいてい
く。給紙された最初の頁の印刷用紙が定着装置に到着す
る時刻t3には、加熱ローラ1の実際の表面温度は、設
定値V1を超え、オーバーシュートする。さらに、印刷
が連続的に行われるときには、加熱ローラ1の実際の表
面温度は設定値V1に近づき、温度検出素子11の検出
温度は、実際の表面温度よりわずかに低い温度を保ちな
がら推移する。
【0047】このため、加熱ローラ1の表面温度の制御
には、この実験結果(加熱ローラ1の実際の表面温度の
オーバーシュート)を考慮した補正が必要になる。この
補正がないときには、加熱ローラ1の表面温度が設定値
に対しオーバーシュートしてしまうため、印刷用紙上の
トナーが加熱ローラ1に付着し、さらに印刷用紙に戻る
ホットオフセットが発生する。
【0048】実施の形態1によれば、エンドレスベルト
2の外周面の接触角を加熱ローラ1の表面の接触角より
大きくしたので、印刷用紙からオフセットして加熱ロー
ラ1に付着したトナーがエンドレスベルト2の外周面に
付着しないようにすることができる。
【0049】さらに、加熱ローラ1の回転によりエンド
レスベルト2を回転させる力が、エンドレスベルト2の
回転により支持ローラ3および4を回転させるのに必要
な力と、エンドレスベルト2の内周面に接触する温度検
出素子11のプローブ11aがエンドレスベルト2の回
転を抑制する力との合力よりも大きくなるように構成し
たので、加熱ローラ1の回転に伴いエンドレスベルト2
をスムーズに安定して回転させることができる。このた
め、加熱ローラ1とエンドレスベルト2とがスリップす
るのを避け、偶発的にエンドレスベルト2にトナーが付
着するような不具合を防止することができる。
【0050】したがって、従来のようにエンドレスベル
トに付着したトナーが塊となって印刷用紙に戻り、印刷
用紙を汚してしまうような不具合を防止するとともに、
加熱ローラ1の表面温度を正確かつ安定に検出すること
ができる。また、従来のようにエンドレスベルト2の外
周面に付着したトナーを回収するクリーニングローラを
設ける必要がないので、装置コストも抑えることができ
る。
【0051】実施の形態2.実施の形態1の定着装置で
は、図6に示されるように、加熱ローラ1の実際の表面
温度に対し温度検出素子11の検出温度が急激に低下す
るため、この実験結果に基づいて補正値を求め、加熱ロ
ーラ1の表面温度の制御を行う必要がある。図6に示さ
れる温度差V2が大きいため、支持ローラ3および4の
直径等のパラメータが異なる場合には、その都度実験に
基づく新たな補正値を求めなければならなかった。実施
の形態2の定着装置は、温度差V2を小さくすることに
より、その手間を軽減するものである。
【0052】図7は、この発明に係る実施の形態2の定
着装置の斜視図である。図8は、図7に示された定着装
置の部分斜視図である。図9は、図7に示された定着装
置の上面図である。図7〜図9に示されるように、実施
の形態2の定着装置は、図1〜図3に示された実施の形
態1の支持ローラ3および4を支持回転体13および1
4に置き換えたものである。なお、実施の形態1と同様
の構成には、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0053】支持ローラ3および4は同じの構成であ
り、支持回転体13および14も同じ構成であるため、
支持ローラ3と支持回転体13との違いについて説明す
る。支持回転体13は、2つの円筒ころ部13bおよび
13cを有する。円筒ころ部13bと円筒ころ部13c
との間は軸13aになっている。
【0054】実施の形態1の支持ローラ3は、その外周
面全体がエンドレスベルト2の内周面に接触し、エンド
レスベルト2を支持している。これに対し、実施の形態
2の支持回転体13は、円筒ころ部13bおよび13c
の外周面がそれぞれエンドレスベルト2の幅方向におけ
る両端部の内周面に接触し、エンドレスベルト2を支持
している。支持回転体13は、支持ローラ3よりもエン
ドレスベルト2との接触面積が小さいことになる。
【0055】円筒ころ部13bおよび13cを含む間の
幅(距離)は、エンドレスベルト2の幅よりもわずかに
短くなっている。円筒ころ部13bおよび13cの外周
面は、加熱ローラ1の表面に接触しないので、加熱ロー
ラ1に付着したトナーが支持回転体13(円筒ころ部1
3bおよび13cの外周面)に付着することはない。
【0056】図10は、加熱ローラの実際の表面温度と
温度検出素子により検出される温度との関係を示す図で
ある。図10から理解されるように、時刻t1におい
て、加熱ローラ1の加熱が開始される。時刻t2におい
て、加熱ローラ1の表面温度を均一にするため、加熱ロ
ーラ1の回転が開始される。このとき、温度検出素子1
1により検出される温度(1点鎖線B)は、実際の加熱
ローラ1の表面温度(実線A)に対し、急激に低下し、
その差の最大はV3になる。しかし、この温度差V3
は、実施の形態1の温度差V2の半分程度になる。
【0057】その後、温度検出素子11の検出温度は、
しだいに加熱ローラ1の実際の表面温度に近づいてい
く。加熱ローラ1の実際の表面温度は、設定値V1を超
え、オーバーシュートするが、給紙された最初の頁の印
刷用紙が定着装置に到着する時刻t3には、オーバーシ
ュートは抑えられ、ほぼ設定値V1になる。さらに、印
刷が連続的に行われるときには、加熱ローラ1の実際の
表面温度および温度検出素子11の検出温度は、ともに
ほぼ設定値V1を保ち推移する。
【0058】実施の形態2によれば、給紙された最初の
頁の印刷用紙が定着装置に到着する時刻t3には、加熱
ローラ1の実際の表面温度および温度検出素子11の検
出温度が設定値V1になる。このため、支持回転体13
の円筒ころ部13bおよび13cの直径等が大きく異な
らない限り、実施の形態1のように、加熱ローラ1の表
面温度の制御のために、実験結果(加熱ローラ1の実際
の表面温度のオーバーシュート)から補正値を求める必
要性がない。したがって、実験により補正値を求める手
間を軽減することができる。また、加熱ローラ1の表面
温度を温度検出素子11により一層正確に検出すること
ができる。
【0059】支持ローラ3および4の代わりに支持回転
体13および14を用いたとき、この温度差V3が、温
度差V2の半分程度になる理由は、支持ローラ3および
4に比べ、支持回転体13および14がエンドレスベル
ト2の内周面に接触する面積が小さいからである。エン
ドレスベルト2の熱が支持回転体13および14により
奪われるのを抑制していると考えられる。
【0060】実施の形態3.実施の形態1および2の定
着装置では、プレート10およびホルダー6により、エ
ンドレスベルト2の回転に伴う幅方向の偏りを規制して
いる。このため、エンドレスベルト2の幅方向における
両端の側面部が、それぞれプレート10およびホルダー
6に擦られ、摩耗し、さらには、エンドレスベルト2の
上層(フッ素系樹脂からなる)が剥がれ損傷する事態が
懸念される。これにより、加熱ローラ1に付着したトナ
ーが、エンドレスベルト2の損傷部分に付着し、印刷枚
数の増加に従い、蓄積されるという事態が懸念される。
実施の形態3は、これらの事態を回避するものである。
【0061】図11は、この発明に係る実施の形態3の
定着装置の斜視図である。図12は、図11に示された
定着装置の部分断面図である。図13は、図11に示さ
れた定着装置の上面図である。図14は、図11に示さ
れた定着装置の要部側面図である。なお、実施の形態1
と同様の構成には、同一符号を付し、その説明を省略す
る。
【0062】図11〜図14に示されるように、実施の
形態3の定着装置には、エンドレスベルト2の加熱ロー
ラ1に接触する接触部分と反対側の非接触部分が巻き掛
けられた支持回転体15が設けられている。支持回転体
15の回転軸15aは、図12に示される、温度検出素
子11のプローブ11aを通る加熱ローラ1の法線上に
設けられている。
【0063】支持回転体15は、支持回転体13と同様
に、2つの円筒ころ部15bおよび15cを有する。た
だし、円筒ころ部15bおよび15cのそれぞれは、エ
ンドレスベルト2の幅方向の偏りを規制するフランジ1
5dおよび15eを有する。フランジ15dおよび15
eの内壁間の距離は、エンドレスベルト2の幅よりわず
かに大きい。
【0064】円筒ころ部15bおよび円筒ころ部15c
は、ドーナツ状に形成され、その孔部に軸15aが挿通
されている。円筒ころ部15bおよび円筒ころ部15c
は、支持回転体13と同様に、耐熱性を有する樹脂もし
くはゴム、例えば、PPS樹脂、シリコンゴム等からな
る。軸15aは、弾性体からなる。支持回転体15の軸
15aは、支持回転体15を加熱ローラ1側と反対方向
に付勢するように、図示しないフレームに回転自在に支
持されている。
【0065】図14に示されるように、支持回転体15
の付勢力N2は、ばね7および8により支持ローラ3お
よび4を加熱ローラ1側に付勢する付勢力N1よりも小
さく設定されている。このため、エンドレスベルト2の
加熱ローラ1に接触する接触部分は、加熱ローラ1から
離れることはなく、エンドレスベルト2は、加熱ローラ
1の回転に伴い従動回転する。
【0066】このように、エンドレスベルト2の幅方向
の偏りは、支持回転体15により規制されるので、プレ
ート10とホルダー6との間は、支持回転体15のフラ
ンジ15dおよびフランジ15eを含む間の距離よりも
広くなっている。
【0067】実施の形態3によれば、支持回転体15
は、エンドレスベルト2の回転に伴い従動回転するの
で、エンドレスベルト2の幅方向の両端の側面部と支持
回転体15のフランジ15dおよびフランジ15eとが
擦れ合うことがない。このため、エンドレスベルト2の
幅方向の両端の側面部が摩耗することはなく、エンドレ
スベルト2の上層(フッ素系樹脂からなる)が剥がれ損
傷することもない。したがって、加熱ローラ1に付着し
たトナーが、エンドレスベルト2の損傷部分に付着する
のを防止することができる。
【0068】実施の形態4.実施の形態3では、フラン
ジ15dおよび15eを有する支持回転体15を設ける
ことによりエンドレスベルト2の幅方向の偏りを規制し
ているが、この場合、実施の形態2の定着装置に新たな
部材が追加されたことになるので、コストアップにな
る。また、エンドレスベルト2に接触する部材の熱容量
が増え、エンドレスベルト2の熱が余計に奪われるた
め、加熱ローラ1の表面温度を正確に検出する観点から
好ましくない。実施の形態4の定着装置は、この問題を
解決するものである。
【0069】図15は、この発明に係る実施の形態4の
定着装置の斜視図である。図16は、図15に示された
定着装置の側面図である。なお、実施の形態1と同様の
構成には、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0070】図15および図16に示されるように、実
施の形態4の定着装置は、エンドレスベルト2を支持回
転体21および22に巻き掛けたものである。支持回転
体21の軸21aは、ホルダー23および24により回
転自在に支持されている。支持回転体21の軸21a
は、加熱ローラ1の回転軸と平行である。
【0071】ホルダー23は、ばね25により加熱ロー
ラ1側に付勢され、ホルダー24は、ばね26により加
熱ローラ1側に付勢されている。ばね25および26
は、図示しないフレームに取り付けられている。支持回
転体21は、ばね25および26の付勢力により、エン
ドレスベルト2を介して加熱ローラ1に押しつけられ
る。
【0072】支持回転体21は、図11〜図14に示さ
れる実施の形態3の支持回転体13と同様の構成であ
り、円筒ころ部21bおよび21cを有する。円筒ころ
部21bと円筒ころ部21cとの間は軸21aになって
いる。円筒ころ部21bおよび21cを含む間の幅(距
離)は、エンドレスベルト2の幅よりもわずかに短くな
っている。円筒ころ部21bおよび21cの外周面は、
加熱ローラ1の表面に接触しないので、加熱ローラ1に
付着したトナーが支持回転体21(円筒ころ部21bお
よび21cの外周面)に付着することはない。
【0073】支持回転体22は、温度検出素子11のプ
ローブ11aが支持回転体21との間に配置されるよう
に設けられる。また、支持回転体22は、温度検出素子
11のプローブ11aが接触する位置のエンドレスベル
ト2が確実に加熱ローラ1に接触するように設けられ
る。支持回転体22は、図16に示されるように、温度
検出素子11のプローブ11aが加熱ローラ1に接触す
る点における加熱ローラ1の外周面の接線よりも加熱ロ
ーラ1に近い位置に、かつ、支持回転体22が加熱ロー
ラ1に接触しない位置に設けられる。
【0074】これにより、エンドレスベルト2と加熱ロ
ーラ1との間に摩擦力が発生し、エンドレスベルト2
は、加熱ローラ1の回転に伴い従動回転する。なお、支
持回転体22の軸22aは、図示しないフレームにより
回転自在に支持されている。支持回転体22の軸22a
は、加熱ローラ1の回転軸と平行である。
【0075】支持回転体22は、図11〜図14に示さ
れる実施の形態3の支持回転体15と同様の構成であ
り、円筒ころ部22bおよび22cを有する。円筒ころ
部22bおよび22cのそれぞれは、エンドレスベルト
2の幅方向の偏りを規制するフランジ22dおよび22
eを有する。フランジ22dおよび22eの内壁間の距
離は、エンドレスベルト2の幅よりわずかに大きい。た
だし、支持回転体22の軸22aは、円筒ころ部22b
および22cと同じ材料からなり、一体に構成されてい
る。
【0076】実施の形態4によれば、エンドレスベルト
2の回転に伴う幅方向の偏りは、支持回転体22のフラ
ンジ22dおよびフランジ22eにより規制される。こ
のため、支持回転体21および支持回転体22の2つの
回転体にエンドレスベルト2を巻き掛ければよい。実施
の形態3のように、3つの回転体にエンドレスベルト2
を巻き掛ける必要がない。したがって、実施の形態3に
比べ構成が簡単になる。また、エンドレスベルト2に接
触する部材が少ないので、エンドレスベルト2の熱が余
計に奪われることがない。したがって、温度検出素子1
1により加熱ローラ1の表面温度を正確に検出すること
ができる。
【0077】さらに、支持回転体22は、エンドレスベ
ルト2の回転に伴い従動回転するので、エンドレスベル
ト2の幅方向の両端の側面部と支持回転体22のフラン
ジ22dおよびフランジ22eとが擦れ合うことがな
い。このため、エンドレスベルト2の幅方向の両端の側
面部が摩耗することはなく、エンドレスベルト2の上層
(フッ素系樹脂からなる)が剥がれ損傷することもな
い。
【0078】実施の形態5.実施の形態1〜4のエンド
レスベルト2は、非粘着性および耐熱性を有する樹脂か
らなる上層(外周面)と、耐熱性を有する樹脂からなる
下層(内周面)との2層構造を有する。上層は、例え
ば、フッ素系樹脂からなる。下層は、例えば、ポリイミ
ド樹脂からなる。
【0079】このエンドレスベルト2を使用して印刷を
行ったところ、印刷用紙の種類の選択を誤り、印刷用紙
に最適な定着温度が得られないときや、そもそもトナー
の定着性が低い印刷用紙を使用したときには、印刷用紙
から多くのトナーがオフセットして加熱ローラ1に付着
し、さらに、加熱ローラ1に付着したトナーがエンドレ
スベルト2の幅方向の両端の側面部に付着してしまうこ
とが確認された。実施の形態5は、この問題点を解決す
るものである。
【0080】図17、この発明に係る実施の形態5のエ
ンドレスベルトの側面図である。図18は、図17に示
されたエンドレスベルトの正面図である。実施の形態5
の定着装置は、エンドレスベルト2の代わりに、図17
および図18に示されるエンドレスベルト30を使用す
る。エンドレスベルト30は、非粘着性および耐熱性を
有する樹脂からなる上層31(外周面)と、耐熱性を有
する樹脂からなる下層32(内周面)との2層構造を有
するが、さらに、幅方向の両端の側面部33および34
も、上層31と同じ樹脂により形成されている。上層3
1並びに側面部33および34は、例えば、フッ素系樹
脂からなる。下層は、例えば、ポリイミド樹脂からな
る。
【0081】図19は、トナーの付着実験の結果を示す
図である。トナーの付着実験を行い、エンドレスベルト
2とエンドレスベルト30とを比較した。実験は、印刷
用紙に黒色のべたを印刷し、その印刷面に粘着テープを
貼り付けた後、粘着テープを剥がし、これらの前後にお
ける印刷面の濃度差から定着率を求めるようにした。濃
度の測定には反射濃度計を使用した。定着率は、粘着テ
ープを貼り付ける前の印刷面の濃度と粘着テープを剥が
した後の印刷面の濃度との差を、粘着テープを貼り付け
る前の印刷面の濃度で除し、100を掛けたものであ
る。
【0082】図19に示されるように、エンドレスベル
ト2を使用した場合、定着率が80%以下になると、エ
ンドレスベルト2の側面部にトナーが付着する現象が確
認される。これに対し、エンドレスベルト30を使用し
た場合には、定着率が70%のときには、エンドレスベ
ルト30の側面部33および34にトナーが付着するこ
とはなかった。
【0083】実施の形態5によれば、エンドレスベルト
30の側面部33および34を上層31と同じ樹脂に構
成したので、印刷用紙からオフセットして加熱ローラ1
に付着したトナーがエンドレスベルト30の側面部33
および34に付着するのを有効に防止することができ
る。
【0084】
【発明の効果】この発明によれば、エンドレスベルトの
外周面の接触角を、加熱ローラの表面の接触角より大き
くしたので、印刷用紙からオフセットして加熱ローラに
付着したトナーがエンドレスベルトの外周面に付着しな
いようにすることができる。したがって、従来のような
エンドレスベルトの外周面に付着したトナーが加熱ロー
ラに戻り、さらに印刷用紙を汚してしまう不具合を解消
することができる。また、温度検出素子により加熱ロー
ラの表面温度をエンドレスベルトを介して正確に検出す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る実施の形態1の定着装置の斜
視図である。
【図2】 図1に示された定着装置の側面図である。
【図3】 図1に示された定着装置の上面図である。
【図4】 接触角の説明図である。
【図5】 エンドレスベルト等に作用する力の関係を示
す図である。
【図6】 加熱ローラの実際の表面温度と温度検出素子
により検出される温度との関係を示す図である。
【図7】 この発明に係る実施の形態2の定着装置の斜
視図である。
【図8】 図7に示された定着装置の部分斜視図であ
る。
【図9】 図7に示された定着装置の上面図である。
【図10】 加熱ローラの実際の表面温度と温度検出素
子により検出される温度との関係を示す図である。
【図11】 この発明に係る実施の形態3の定着装置の
斜視図である。
【図12】 図11に示された定着装置の部分断面図で
ある。
【図13】 図11に示された定着装置の上面図であ
る。
【図14】 図11に示された定着装置の要部側面図で
ある。
【図15】 この発明に係る実施の形態4の定着装置の
斜視図である。
【図16】 図15に示された定着装置の側面図であ
る。
【図17】 この発明に係る実施の形態5のエンドレス
ベルトの側面図である。
【図18】 図17に示されたエンドレスベルトの正面
図である。
【図19】 トナーの付着実験の結果を示す図である。
【図20】 従来の定着装置の斜視図である。
【図21】 図20に示された従来の定着装置の側面図
である。
【図22】 従来の定着装置の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 加熱ローラ、 2 エンドレスベルト、 3、4
支持ローラ、 5、6ホルダー、 7、8 ばね、 1
0 プレート、 11 温度検出素子、 11a プロ
ーブ。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱源を有し、トナーが転写された印刷用
    紙に熱を与える加熱ローラと、 加熱ローラに接触し、加熱ローラの回転に連れ回り従動
    回転するエンドレスベルトと、 加熱ローラに接触するエンドレスベルトの接触部分の内
    周面に接触し、エンドレスベルトを介して加熱ローラの
    表面温度を検出する温度検出素子とを備え、 エンドレスベルトの外周面の接触角を、加熱ローラの表
    面の接触角より大きくしたことを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の定着装置において、 エンドレスベルトは、耐熱性および非粘着性を有する樹
    脂からなり、エンドレスベルトの外周面側を構成する上
    層と、耐熱性を有する樹脂からなり、エンドレスベルト
    の内周面側を構成する下層との2層構造を有することを
    特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の定着装置において、 上層は、フッ素系樹脂からなり、下層は、ポリイミド樹
    脂からなることを特徴とする定着装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の定着装置において、さ
    らに、 エンドレスベルトの両端の側面部は、エンドレスベルト
    の上層と同じ樹脂からなることを特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の定着装置において、 エンドレスベルトが巻き掛けられ、エンドレスベルトを
    加熱ローラの表面に弾性的に付勢するように、互いに離
    間して回転自在に設けられた2つの第1の回転体を備
    え、 加熱ローラの回転によりエンドレスベルトを回転させる
    力が、エンドレスベルトの回転により2つの第1の回転
    体を回転させるのに必要な力と、エンドレスベルトの内
    周面に接触する温度検出素子がエンドレスベルトの回転
    を抑制する力との合力よりも大きくなるようにしたこと
    を特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の定着装置において、 第1の回転体は、同軸上に、エンドレスベルトの幅方向
    の両端部の内周面に接触し、エンドレスベルトを支持す
    る2つの円筒ころを有することを特徴とする定着装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の定着装置において、 第1の回転体の2つの円筒ころを含む間の幅は、エンド
    レスベルトの幅より短いことを特徴とする定着装置。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の定着装置において、さ
    らに、 加熱ローラに接触しないエンドレスベルトの非接触部分
    が巻き掛けられ、エンドレスベルトを加熱ローラの表面
    と反対方向に弾性的に付勢するように回転自在に設けら
    れた第2の回転体を備え、 第2の回転体は、エンドレスベルトの幅方向における両
    端の位置を規制するためのフランジを有することを特徴
    とする定着装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の定着装置において、 第2の回転体を介してエンドレスベルトを加熱ローラの
    表面と反対方向に弾性的に付勢する付勢力を、2つの第
    1の回転体を介してエンドレスベルトを加熱ローラの表
    面に弾性的に付勢する付勢力よりも小さくしたことを特
    徴とする定着装置。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の定着装置において、 第2の回転体は、同軸上に、それぞれエンドレスベルト
    の幅方向における両端の位置を規制するように片側にフ
    ランジを有し、エンドレスベルトの幅方向の両端部の内
    周面に接触し、エンドレスベルトを支持する2つの円筒
    ころを有することを特徴とする定着装置。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の定着装置において、 エンドレスベルトが巻き掛けられ、エンドレスベルトを
    加熱ローラの表面に弾性的に付勢するように回転自在に
    設けられた第1の回転体と、 エンドレスベルトの内周面に接触する温度検出素子が第
    1の回転体との間に配置されるように、かつ、温度検出
    素子がエンドレスベルトの内周面に接触する点における
    加熱ローラの表面の接線よりも加熱ローラに近い位置
    に、加熱ローラに接触しないように設けられ、エンドレ
    スベルトが巻き掛けられ、回転自在に設けられた第2の
    回転体とを備え、 第2の回転体は、エンドレスベルトの幅方向における両
    端の位置を規制するためのフランジを有することを特徴
    とする定着装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の定着装置におい
    て、 第2の回転体は、それぞれエンドレスベルトの幅方向に
    おける両端の位置を規制するように片側にフランジを有
    し、エンドレスベルトの幅方向の両端部の内周面に接触
    し、エンドレスベルトを支持する2つの円筒ころを有す
    ることを特徴とする定着装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007079049A (ja) * 2005-09-13 2007-03-29 Canon Inc 定着装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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