JP2002182655A - 吸音材およびそれを用いた吸音板 - Google Patents

吸音材およびそれを用いた吸音板

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JP2002182655A
JP2002182655A JP2000383276A JP2000383276A JP2002182655A JP 2002182655 A JP2002182655 A JP 2002182655A JP 2000383276 A JP2000383276 A JP 2000383276A JP 2000383276 A JP2000383276 A JP 2000383276A JP 2002182655 A JP2002182655 A JP 2002182655A
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absorbing material
fibers
skin material
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Shinji Sano
眞二 佐野
Shigenobu Nishimura
成伸 西村
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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  • Devices Affording Protection Of Roads Or Walls For Sound Insulation (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、良好なる吸音性、加工性、耐候性、
形態安定性を有する上に、道路や鉄道などの建設物で使
用される吸音材として必須な難燃性、通気性を有する優
れた吸音材を提供せんとするものである。 【解決手段】本発明の吸音材は、目付が30g/m2
上で、JIS L−1096に基づいて測定される通気
量が80cm3/cm2/sec以上である布帛からなる表皮材
と、密度が0.02g/cm3以上で、繊維相互が部分
的に接着されてなる繊維集合体からなる基材とからな
り、該基材と該表皮材が同一系統のポリマで構成され、
かつ、該基材を構成する一部の繊維が該表皮材を貫通し
た状態で絡合し、該基材と該表皮材とを結合しているこ
とを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路や鉄道などの
建設物で使用される吸音材および吸音板に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の道路や鉄道などの建設物に使用す
る吸音板の吸音材は、基材にガラス繊維集合体を使われ
ている。かかる吸音材は、ガラス繊維の伸度が極端に低
いという致命的欠陥から、吸音材の生産、吸運搬、施
工、さらには設置後においても衝撃などにより破損しや
すいとか雨水の含水により接着剤が劣化するためか形態
崩れが起こりやすく、またガラス繊維片の飛散および施
工時の破損飛散などが懸念される。その欠点を補うため
に、合成樹脂フィルムやガラス繊維製織物などでガラス
繊維集合体を包んだものが開発されているが撥水性のガ
ラス繊維製織物でくるんだものでは防止することは不十
分であり、また合成樹脂フィルムでくるんだものは、フ
ィルム自体引き裂きに弱いため施工時などで破けやすく
補修などをしても十分に防水を確保することは困難であ
る。る。
【0003】最近では、かかる欠点を改良するため、合
成繊維を使用した繊維集合体を用いるものが提案されて
いる。しかし、これらは接着剤や表面加工剤に起因する
と思われる燃焼の問題が取り上げられている。これらの
問題を解決するため接着剤や表面処理剤に難燃性成分を
付与したりする技術もあるが、いずれもコストアップの
要因となり結局広く展開できていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の背景に鑑み、良好なる吸音性、加工性、耐候性、
形態安定性を有する上に、道路や鉄道などの建設物で使
用される吸音材として必須な難燃性、通気性を有する優
れた吸音材を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明の吸音材は、目付が30g/m2
以上で、JIS L−1096に基づいて測定される通
気量が80cm3/cm2/sec以上である布帛からなる表皮
材と、密度が0.02g/cm3以上で、繊維相互が部
分的に接着されてなる繊維集合体からなる基材とからな
り、該基材と該表皮材が同一系統のポリマで構成され、
かつ、該基材を構成する一部の繊維が該表皮材を貫通し
た状態で絡合し、該基材と該表皮材とを結合しているこ
とを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、基材や表皮材を
構成する繊維は、耐候性の点から合成繊維で、かつ、同
一系統のポリマで構成されている必要がある。かかる繊
維素材としては、ポリエステル系、ポリアミド系、アク
リル系、ポリプロピレン系、ポリエチレン系などいずれ
のものでも使用することができるが、耐候性、リサイク
ル性の点から、ポリエステル系繊維を使うのが最も好ま
しい。
【0007】本発明の吸音材は、該基材と該表皮材が、
該基材を構成する一部の繊維が、該表皮材を貫通した状
態で絡合して結合されている必要がある。すなわち、該
表皮材と該基材とを接着剤を介して接合させるよりも、
該表皮材を構成する繊維によって、該基材の繊維と絡合
させて結合一体化させることにより、高い吸音性能を維
持するという特徴的な効果を発揮することを見出したも
のである。
【0008】本発明の吸音材は、目付が30g/m2
上で、、JIS L−1096に基づいて測定される通
気量が80cm3/cm2/sec以上である布帛からなる表皮
材を用いる必要がある。すなわち、かかる目付が30g
/m2未満では、耐候性が低下し、使用に耐えないとい
う問題が発生する。本発明の吸音材の表皮材は、上述の
如く通気量を80cc/cm2/sec以上にする必要があり、か
かる通気量が80cm 3/cm2/sec未満では、基材の吸音
性能を十分発揮するすることができなくなる。
【0009】本発明の吸音材の基材は、繊維構造体とし
て形態を保つため、比重が0.02g/cm3以上で、
かつ、繊維相互が部分的に接着されてなる繊維集合体か
らなる必要がある。ここでいう接着とは、接着剤や低融
点繊維(接着性繊維)によるもののいずれでもよいが、
加工上および実用上からは、低融点繊維(接着性繊維)
による接着が好ましく採用される。すなわち、低融点ポ
リマからなる接着性繊維を混合して使用するか、ポリエ
チレンテレフタレートなどの高融点のポリエステルを芯
部とし、イソフタル酸などを共重合した低融点のコポリ
エステルを鞘部とする芯鞘型複合繊維を使用することが
できる。このような接着性繊維と、基材を構成する主体
繊維の混合比率は、5/95〜50/50の範囲のもの
が好ましく、10/90〜40/60の範囲のものがよ
り好ましい。すなわち、接着性繊維の混合比率が5重量
%未満では、接着が十分ではなく、弾性と硬さが消失す
る。かかる接着性繊維は、高々50重量%混合されてい
れば、十分な接着性を与えることができる。
【0010】かかる基材の接着手段としては、乾燥、圧
力、熱などの方法を採用することができるが、加工の簡
易性から、熱による溶着手段が好ましく使用される。こ
の場合、接着性繊維としては、主体繊維の融点よりも、
好ましくは20〜150℃低い融点を有するポリマから
なる繊維を使用するのがよい。
【0011】本発明の吸音材に使用される基材として
は、密度が0.02g/cm3以上である必要がある。
0.02g/cm3未満では、たとえば、垂直入射吸音
率で見ると、2000Hz以下の低周波領域での吸音率
が著しく悪くなる傾向があり、また、風合いが柔らかく
なるので、形態が安定せず、さらにまた強力も低下する
ので、吸水時や現場作業時の形態崩れが発生し、使用し
にくいという問題がある。製造コストと作業性を考慮す
れば、かかる密度としては、0.06g/cm3以下で
あるのが好ましい。
【0012】本発明の吸音材に使用する繊維の太さは、
1〜100デシテックスのものを好ましく使用すること
ができる。すなわち、太い繊維の方が濡れたときの水保
持性が少なく、正常な状態である乾燥状態への回復が早
くてよいし、また、通気性においても好ましいので、こ
れらの点からは1〜22デシテックスのものがさらに好
ましく使用される。加工性、扱い性の点からは太い方が
よく、特に開繊機で生産性を向上させることを考慮する
と、3〜15デシテックスのものが特に好ましく用いら
れる。なお、吸音性からの面からは細い方がよく、特に
低音域である200〜1500Hzの吸音性を向上する
ためには、5.5デシテックス以下の細い繊維を使うの
が最も好ましい。
【0013】また、かかる基材を構成する繊維の長さ
は、10mm以上であるものが好ましい。フィラメントで
もステープルでもよいが、ステープルの場合は、繊維長
30〜100mmであるものが好ましい。
【0014】なお、繊維断面の形状は、通常の丸断面、
T型、扁平などの異形断面のいずれでもよく、また中空
繊維でも差し支えない。また、捲縮を有する繊維でもよ
く、たとえばケン縮形態としては、波形、スパイラル型
または両者の折衷型などいずれでもよいが、弾性、耐へ
たり性の点から、スパイラル型のものが好ましく使用さ
れる。ケン縮数は、少ないと弾性、硬さが不足し、多す
ぎると加工上トラブルが起こるため、好ましくは5〜3
0山/25mm、より好ましくは7〜15山/25mmのも
のが使用される。
【0015】本発明の基材は、下記する測定方法による
表面硬度が20度以上で、かつ、下記する測定方法によ
る撓み量が30cm以下であるものが好ましく、より好
ましくは該表面硬度が30度以上で、かつ、該撓み量が
20cm以下であるものが使用される。
【0016】ここでいう表面硬度とは、高分子計器
(株)製ゴム・プラスチック硬度計F型を中材の表面に
あてて測定されるものをいう。表面硬度が20度未満の
ものは、柔らかくなりすぎるため、形態が安定せず、様
々なトラブルが発生しやすくなり好ましくない。表面硬
度は高いほどよく、安定した耐久形態安定性が得られ
る。
【0017】また、ここでいう撓み量は、片持ちで水平
に50cm押した際自重で撓む量を測定したものをい
う。この撓み量が30cmを超えると曲がりやすくな
り、搬送や施工時の取り扱い性を悪化させる可能性があ
る。
【0018】本発明の吸音材は、JIS D−1201
に基づいて測定される燃焼性能において自消性を示すも
のであることが好ましい。すなわち、吸音材は、難燃性
を要求される場合が多く、かかる難燃性は、好ましくは
ポリエステル系素材を用いることで達成することができ
る。
【0019】かかる基材の厚さは、厚いほど吸音性が良
くなるが、経済性、扱い易さ、吸音材としてのスペース
から、好ましくは5〜500mm、さらに好ましくは50
〜200mmの厚さを有するものが使用される。
【0020】ここで、本発明の用途としての目的である
道路や鉄道などの建設物で使用される吸音材において
は、要求される吸音性能を達成するために、特に好まし
くは50〜120mmの厚さを有するものが用いられる。
【0021】たとえば、表1に示すように、密度0.0
4g/cm3の場合の垂直入射吸音率は、中波領域であ
る800から1600Hzの吸音率をみると、良好とさ
れる90%の吸音率を得るためには、かかる基材の厚さ
は、50mm以上、さら80mm以上と厚くすることによ
り、94%以上の吸音率を得ることができるのである。
【0022】
【表1】
【0023】かかる吸音材を構成する基材は、開綿、開
繊機で主体繊維と接着性繊維を混合した後、カード機に
掛けてウエッブとし、クロスレイヤーで重合積層してウ
エッブ積層体を作り、これをエアースルー型熱処理機で
接着繊維を溶解する手段、または開繊混合された繊維を
高圧空気によって型枠内に詰め込んだ後熱処理する方法
などにより製造することができる。
【0024】さらに本発明に用いる表皮材は、その目付
としては、上記目的を達成するならばコスト面から低い
方がよいが、強力の点を考慮して、好ましくは20〜2
00g/m2,さらに好ましくは40〜100g/m2
あるものが使用される。
【0025】かかる表皮材の形態は、強度があり、擦過
した際に「ももけ」が発生しない布帛状のものが好まし
く使用される。かかる布帛を構成する繊維は、ステープ
ル、フィラメントいずれでもよく、たとえば不織布、織
物や編物であっても使用することができる。これらの中
でも製造コスト、強度特性の観点から、長繊維で構成さ
れた不織布が最も好ましく使用され、特にスパンボンド
製法により、繊維相互が部分的に接着されたサーマルボ
ンド製布方法によるものが、布帛表面の「ももけ」も解
消できるので好ましく使用される。
【0026】本発明の吸音材において、該表皮材と該基
材が、該基材を構成する一部の繊維が該表皮材を貫通し
た状態で絡合し結合させる加工技術は特に限定するもの
ではないが、パンチング加工、好ましくはニードルパン
チング加工が使用される。このニードルパンチング加工
を用いる場合、針本数としては、該表皮材と該基材が、
十分絡合結合していれば特に限定するものではないが、
ペネ数が好ましくは5本/cm2以上、より好ましくは
10本/cm2以上であるのがよい。しかし、あまり針
本数が多すぎると、該表皮材自身への損傷が甚だしくな
るため、500本/cm2以下の針本数が好ましい。
【0027】また、針の打ち込み深度としても特に限定
するものではないが、ニードルパンチングにより絡合結
合させるという本来の目的からして、好ましくは表層か
ら5cm以内、より好ましくは2cm以内であるのがよ
い。
【0028】ここで該表皮材は、該基材に対して、片面
に配していても、両面に配していても、さらには該基材
のすべての面に配して被覆していてもよい。
【0029】本発明の吸音材は、該基材を構成する繊維
の一部が熱接着性繊維を用いており、かつ、該熱接着性
繊維の一部が該表皮材の一部と熱接着している構造を有
するものが好ましい。すなわち、ニードルパンチング加
工により絡合接合した該表皮材と該基材の構成繊維は、
単に物理的に絡み合うのみならず、接着していることに
より、より強固な接合を可能とし、これが吸音効果を向
上するものである。
【0030】また、本発明の吸音材は、複数の基材が積
層されていてもよい。たとえば、密度や構成繊維など異
なる基材が、複数枚積層しており、それぞれの基材を構
成する熱接着繊維により、熱融着結合していてもよい
し、それぞれがニードルパンチング加工により絡合結合
していてもよい。
【0031】次に、本発明の吸音材の一例を図1の概略
図で説明する。図1において、基材3は、表皮材1と該
基材を構成する一部の繊維2により絡合されている。つ
まり、該基材3を構成する一部の繊維2が該表皮材1を
貫通した状態で絡合して、該基材3と該表皮材1とを結
合している状態を示しているものである。
【0032】図2は、本発明における撓み量の測定方法
を示す概略図であり、試料である基材4を、床面に対し
平行な測定台5から、50cm平行にせりだした際に、
該基材4(吸音材)が垂直方向へ撓んだ量h(cm)を
測定するものである。
【0033】本発明の吸音板は、道路や鉄道のための建
設物に設置する際には、壁状に加工したり、あるいは、
パネル状に加工したりして、施工時の取り扱いを容易に
したり、景観や安全性を考慮した構造物として用いるこ
とができるものである。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに詳しく
説明する。
【0035】尚、本発明の用いる評価方法について説明
する。ここで説明しない評価方法については基本的にJ
ISで定められている方法に準ずる。
【0036】吸音率 :JIS A−1405に準ず
る。ただし測定装置は電子測器株式会社製 自動垂直入
射吸音率測定器タイプ10041Aを用いた。
【0037】通気量 :JIS L−1096に準ず
る。
【0038】燃焼性能:JIS D−1201に準ず
る。
【0039】ただし、調湿は22℃×50%RHで行っ
た。
【0040】また、試験片は基材と表皮材が絡合接合さ
れた長さ350mm,幅100mm,厚さ12mmのも
のを用いた。
【0041】表面硬度:ゴム・プラスチック硬度計AS
KER F型(高分子計器株式会社製)を、基材あるい
は吸音材の表面にあてて測定したものである。
【0042】撓み量 :床面に対し平行な台上から幅5
0cmの吸音材を図2に示す通り50cm平行にせりだ
した際に吸音材が垂直方向へ撓んだ量(cm)(図2に
おけるh)を撓み量とした。
【0043】実施例1 まず、基材を次のようにして作成した。
【0044】使用する繊維として、ポリエステルステー
プル原綿(6.6デシテックス、繊維長64mm、中空断
面、ケン縮数12山/25mm、ケン縮度20%、立体ケ
ン縮品)と、接着性繊維として、ポリエステルステープ
ル芯鞘型複合繊維(芯部にポリエステルポリマを用い、
鞘部にイソフタル酸共重合のポリエステルで溶融温度1
10℃のポリマを配したもの、4.4デシテックス、繊
維長51mm)を用意した。
【0045】これら両者の繊維を前者/後者=70/3
0の比率でカードでウエブを形成し複数枚積層した14
0℃の温度で熱処理後、密度0.032g/cm3で厚
さ0.5cmと厚さ7cmの2種類の繊維集合体を作成
した。
【0046】この厚さ0.5cmの繊維集合体に、表皮
材としてポリエチレンテレフタレート100%で目付が
50g/m2で、通気量が140cc/cm2/sec、
色はカーボンを練り込んでいるためグレーであるスパン
ボンド不織布を繊維集合体に重ね、スパンボンド不織布
の上からニードルパンチング加工し、さらに厚さ0.5
cmの繊維集合体側に、厚さ70mmの繊維集合体を積
層し、再度140℃の温度で熱処理後し結合させた。円
盤状で回転する刃を有するカーターでカットし100c
m×100cm×8cmの吸音材を作成した。なお、ニ
ードルパンチング加工の針本数は20本/cm2であっ
た。
【0047】この吸音材の垂直入射吸音率は表2の通り
であった。 また、吸音材の表面硬度は30で、撓み量
は9cmであり、施工時の取り扱い性に優れていた。ま
た、表皮材が灰色のため、景観にも優れた吸音材となっ
た。さらに、JIS D−1201に基づいて燃焼性能
を評価したところ、燃焼がA標線まで達せず「自消性」
の区分であった。
【0048】比較例1 基材として、実施例1で用いた繊維集合体を用い、表皮
材として、厚さ20μmのポリエステルフィルムを用
い、ニードルパンチ加工をしたところ、ニードルにより
フィルム上に開いた穴からフィルムがさけ使用価値のな
い商品であった。
【0049】比較例2 基材として、実施例1で用いた繊維集合体を用い、表皮
材として、厚さ20μmのポリエステルフィルムを用
い、接着剤で接合して吸音材を作成した。この吸音材の
垂直入射吸音率は表2のとおりであり、高周波領域で吸
音性能の低下が見られた。
【0050】実施例2 実施例1で用いた原綿を用い、これら両者の繊維を前者
/後者=60/40の比率でカードでウエブを形成し、
このウエブを複数枚積層した後、厚さ8cmで密度0.
032g/cm3の繊維集合体を作成した。
【0051】この繊維集合体を基材とし、表皮材として
ポリエチレンテレフタレート100%で目付が50g/
2で、通気量が100cc/cm2/sec、色は白色
であるスパンボンド不織布を繊維集合体に重ね、スパン
ボンド不織布の上からニードルパンチング加工した後、
140℃で熱処理し、さらに円盤状で回転する刃を有す
るカーターでカットし、100cm×100cm×10
cmの吸音材を作成した。なお、ニードルパンチング加
工の針本数は50本/cm2で、針を打ち込んだ深さは
2cmであった。
【0052】この吸音材の垂直入射吸音率は表2の通り
であった。
【0053】また、吸音材の表面硬度は40で、撓み量
は6cmであり、施工時の取り扱い性に優れていた。さ
らにJIS D−1201に基づいて燃焼性能を評価し
たところ、燃焼がA標線まで達せず「自消性」の区分で
あった。
【0054】
【表2】
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、良好なる吸音性と加工
性、扱い作業性、通気性、難燃性,耐久性よく安定した
形態の吸音材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸音材の一例を示す概略図である。
【図2】本発明における撓み量の測定方法を示す概略図
である。
【符号の説明】 【符号の説明】
1:表皮材 2:基材を構成する一部の繊維による絡合部分 3、4:基材 5:測定台

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】目付が30g/m2以上で、JIS L−
    1096に基づいて測定される通気量が80cm3/cm2/
    sec以上である布帛からなる表皮材と、密度が0.02
    g/cm3以上で、繊維相互が部分的に接着されてなる
    繊維集合体からなる基材とからなり、該基材と該表皮材
    が同一系統のポリマで構成され、かつ、該基材を構成す
    る一部の繊維が該表皮材を貫通した状態で絡合し、該基
    材と該表皮材とを結合していることを特徴とする吸音
    材。
  2. 【請求項2】該吸音材が、JIS D−1201に基づ
    いて測定される燃焼性能において自消性を示すことを特
    徴とする請求項1に記載の吸音材。
  3. 【請求項3】該表皮材が、繊維相互が部分的に接着され
    た長繊維不織布で構成されていることを特徴とする請求
    項1または2に記載の吸音材。
  4. 【請求項4】該表皮材が、着色されていることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の吸音材。
  5. 【請求項5】該基材を構成する繊維が、熱接着性繊維を
    含み、かつ、該熱接着性繊維の一部が該表皮材の少なく
    とも一部と熱接着していることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載の吸音材。
  6. 【請求項6】該基材が、下記方法で測定される表面硬度
    が20度以上で、かつ、下記方法で測定される撓み量が
    30cm以下であることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載の吸音材。 表面硬度:ゴム・プラスチック硬度計ASKER F型
    (高分子計器株式会社製)を、基材あるいは吸音材の表
    面にあてて測定する。 撓み量 :床面に対し平行な台上から幅50cmの吸音
    材を図2に示す通り50cm平行にせりだした際に吸音
    材が垂直方向へ撓んだ量(cm)(図2におけるh)を
    撓み量とする。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の吸音材を
    用いたことを特徴とする吸音板。
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