JP2002178542A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2002178542A
JP2002178542A JP2000378259A JP2000378259A JP2002178542A JP 2002178542 A JP2002178542 A JP 2002178542A JP 2000378259 A JP2000378259 A JP 2000378259A JP 2000378259 A JP2000378259 A JP 2000378259A JP 2002178542 A JP2002178542 A JP 2002178542A
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ink
waste ink
absorber
recording
waste
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Atsushi Tachibana
淳 立花
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Abstract

(57)【要約】 【目的】吸収体中の廃インクの蒸発率を上昇させること
により該吸収体が飽和状態になるまでの時間を稼いで該
吸収体の交換回数を減らし、装置内へのインクミストの
拡散を抑えて機器の汚染を防止することにより記録画像
の品位低下を防止する。 【構成】廃インクを吸収保持するための吸収体13と廃
インクを吸収体へ導くための廃インクチューブ11と記
録用紙1をプラテン8に吸着させるための吸引ファン1
5とを備え、吸引ファンによって生じる気流を吸収体1
3の廃インク導入部近傍13aに当てる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録手段からインク
を吐出して被記録媒体に記録を行うインクジェット記録
装置に関し、詳しくは、当該インクジェット記録装置に
おける廃インク処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンなどの出力機器として用いられる記録装置(プリント
装置)としては、画像情報(記録情報)に基づいて、
紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の被記
録媒体(被記録材、記録媒体、記録紙ともいう)に向け
てインクを吐出することで記録を実行するインクジェッ
ト記録装置が普及している。また、これら被記録媒体の
材質に対する要求も様々なものがあり、近年では、これ
らの要求に対する開発が進み、通常の被記録媒体である
紙(薄紙や加工紙を含む)や樹脂薄板(OHPシート
等)などの他に、布、皮革、不織布、更には金属等を被
記録媒体として用いる記録装置も使用されるようになっ
ている。
【0003】前記インクジェット記録装置は、低騒音、
低ランニングコストで、装置の小型化が容易であり、カ
ラー化も容易であるなどの観点から、プリンタ、複写
機、ファクシミリ等へ広く応用されている。インクジェ
ット記録装置の記録手段(インクジェット記録ヘッド)
の前面にはインク滴を吐出するための吐出口(通常複数
個)が形成されており、この吐出口の大きさは数十μ程
度であるが、最近では高画質化とともに吐出口の大きさ
は益々小さくなりつつある。そして、ホスト機から送ら
れてくる記録データをもとに記録装置内で処理された吐
出信号に基づいて、前記吐出口からインク滴が吐出さ
れ、被記録媒体上に画像(文字や記号も含む)が記録さ
れる。
【0004】このようなインクジェット記録装置では、
長時間にわたって記録ヘッドからインクを吐出している
と、記録ヘッドの吐出口の内部に消失しきれない小さな
残留インクが残ることがある。この残留インクは、記録
ヘッドで次の記録を行う際にインクを吐出させるのに適
切な圧力を発生させることを阻害する原因となり、前記
残留インクにより記録品位が低下することがある。この
ような現象を防ぐため、ある一定量のインクを吐出する
ごとに、記録領域を外れた位置で吐出口内の残留インク
を吸い出すことによってインク性状をリフレッシュさせ
る必要がある。このような処理は一般に吸引回復動作と
呼ばれている。
【0005】さらに、インクジェット記録装置では、記
録ヘッドのインク吐出性能を良好に維持するための予備
吐出という処理も行なわれている。この予備吐出は、被
記録媒体以外の場所(記録領域をはずれた例えば回復動
作を行う場所)で強制的にインクを吐出することによ
り、記録ヘッド内の増粘インクや微細気泡を吐出インク
とともに排出除去するものである。この増粘インクや微
細気泡は、吐出インク量の減少や吐出方向の偏向(ヨ
レ)や不吐出等の吐出不良の原因となるものであり、こ
のような吐出不良はインク吐出を長時間行なった場合な
どに生じやすくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、イン
クジェット記録装置においては、吸引動作や予備吐出動
作によるインク排出のように、被記録媒体に記録しない
インクの使われ方というものが存在する。このような使
われ方をしたインクは廃インクとして、1箇所に集めら
れ、通常、インク吸収体(廃インク吸収体)と呼ばれる
部材中に吸収され保持される。一般家庭向けの記録装置
の場合は、前記インク吸収体を交換する前に記録装置自
体の寿命が来てしまう場合が多いが、業務用の記録装置
の場合は、一般家庭向けのものに比べ、個々の部品の性
能や耐久性が高く寿命が長いため、飽和状態に達したイ
ンク吸収体を新品のインク吸収体に交換しながら使用す
る必要がある。
【0007】しかしながら、この廃インク吸収体の交換
作業は通常面倒な作業であり、その回数は少ないほど良
いと考えられる。また、廃インク吸収体の交換回数の削
減は、消耗品であるインク吸収体自体のコスト節減にも
つながる。この廃インク吸収体自体のコスト節減を図る
ためには、該インク吸収体からの廃インクの蒸発率を高
めることで、廃インク吸収体に保持されている水分量を
減少させることにより、該インク吸収体が飽和状態にな
るのを少しでも遅らせるようにすることが好ましい。
【0008】本発明はこのような技術的課題に鑑みてな
されたものであり、本発明の目的は、廃インク吸収体に
吸収保持された廃インクの蒸発率を上昇させることがで
き、廃インク吸収体が飽和状態になるまでの時間を稼ぐ
ことで廃インク吸収体の交換回数を減らすことができ、
装置内にインクミストが広がって装置内部が汚染される
ことを防止することで記録画像の品位低下を防止するこ
とができるインクジェット記録装置を提供することであ
る。
【0009】
【課題解決のための手段】本発明(請求項1)は、上記
目的を達成するため、記録手段からインクを吐出して被
記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置におい
て、廃インクを吸収保持するための廃インク吸収体と、
廃インクを前記廃インク吸収体へ導くための廃インク案
内手段と、被記録媒体をプラテンに吸着させるための吸
引機構と、を備え、前記吸引機構によって生じた気流を
前記廃インク吸収体に当てることを特徴とする。
【0010】請求項2及び3の発明は、上記請求項1の
構成に加えて、前記気流を前記廃インク吸収体の廃イン
ク導入部の近傍に当てる構成、あるいは、前記廃インク
吸収体の上面に廃インクを拡散させるインク拡散部材を
配置する構成とすることにより、一層効率よく上記目的
を達成するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明を適用したインクジ
ェット記録装置の第1実施例の概略構成を示す模式的斜
視図であり、図2は図1のインクジェット記録装置の要
部構成を示す模式的正面断面図である。図1及び図2に
おいて、用紙又はプラスチックシートなどの被記録媒体
1は、搬送ローラ対2によって挟持され、シート送りモ
ータ3で搬送路2を駆動することで矢印A方向へ搬送
(紙送り)される。前記搬送ローラ2の被記録媒体搬送
方向上流側には、該搬送ローラ2と平行にガイドシャフ
ト4が設置されている。記録手段(記録ヘッド)20は
キャリッジ5に搭載されており、このキャリッジ5は前
記ガイドシャフト4に沿って矢印B方向に往復移動可能
に案内支持されている。
【0012】前記記録ヘッド(記録手段)20は、熱エ
ネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記
録手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱
変換体を備えたものである。また、前記記録ヘッド20
は、前記電気熱変換体によって印加される熱エネルギー
により生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生
じる圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出さ
せ、記録を行うものである。
【0013】図3は、前記記録ヘッド20のインク吐出
部の構造を模式的に示す部分斜視図である。図3におい
て、用紙等の被記録媒体1と所定の隙間(例えば、約
0.3〜2.0ミリ程度)をおいて対面する吐出口面8
1には、所定のピッチで複数の吐出口82が形成され、
共通液室83と各吐出口82とを連通する各液路84の
壁面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するため
の電気熱変換体(発熱抵抗体など)85が配設されてい
る。本例においては、記録ヘッド20は、前記吐出口8
2が前記キャリッジ5の走査方向と交叉する方向に並ぶ
ような位置関係で、該キャリッジ5に搭載されている。
こうして、画像信号または吐出信号に基づいて対応する
電気熱変換体85を駆動(通電)して、液路84内のイ
ンクを膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出
口82からインクを吐出させる記録ヘッド20が構成さ
れている。
【0014】記録ヘッド20を搭載したキャリッジ5
は、キャリッジモータ6の出力により、タイミングベル
ト又はワイヤ7を介して両矢印B方向に往復駆動され
る。従って、前記キャリッジモータ6の駆動及び回転量
を制御することにより、前記キャリッジ5に搭載された
記録ヘッド20の位置及び移動方向が制御される。前記
キャリッジ5の移動範囲内に設定された記録領域をカバ
ー位置には、記録用紙等の被記録媒体1を支持するため
のプラテン8が配設されており、該プラテン8を外れた
位置には記録ヘッド20のインク吐出性能を維持回復す
るための回復ユニット(回復系)10が配設されてい
る。
【0015】図1及び図2において、前記プラテン8の
被記録媒体1と接する面には複数の貫通孔8aが設けら
れており、これらの貫通孔8aはダクト9を介して吸引
ファン15に連通されている。前記回復ユニット10に
は例えばチューブポンプ等の吸引ポンプから成る負圧発
生源が内蔵されている。通常、この回復ユニット10の
上方位置がキャリッジ5(記録ヘッド20)のホームポ
ジションに選定されており、該回復ユニット10の上面
には、上昇駆動されて記録ヘッド20の吐出口面81に
圧接されることで吐出口82を密閉(キャッピング)す
るキャップ21が設けられている。
【0016】記録を行わないとき、記録ヘッド20は前
記キャップ21の上方のホームポジションに移動させら
れ、該キャップ21を上昇させて吐出口面に密着させる
ことにより上記キャッピング(吐出口82の密閉)が行
われる。このキャッピングによって、吐出口面81の保
護と吐出口82からのインクの蒸発防止が行われる。ま
た、記録ヘッド20のインク吐出性能を回復又は維持さ
せる必要がある場合は、上記キャッピング状態におい
て、前記回復ユニット10の吸引ポンプ(チューブポン
プ)を作動させることにより、吐出口82からインクを
吸引する。その際に生じた廃インク(吸い出されたイン
ク)12は、廃インクチューブ11を介して、インク吸
収体(廃インク吸収体)13が充填された廃インクタン
ク14内へ導入される(流し込まれる)。
【0017】図1及び図2において、前記プラテン8の
各貫通孔8aは前記ダクト9を介して前記吸収ファン1
5と接続されており、前記廃インクチューブ(廃インク
案内手段)11は前記回復ユニット10内の吸引ポンプ
(回復用ポンプ)から排出される廃インク12を前記廃
インクタンク14内のインク吸収体13へ導くように配
設されている。装置本体にはほぼ密閉された空間から成
る廃インク室22が設けられており、この廃インク室2
2内に前記廃インクタンク14及び吸収ファン15が装
着されている。前記廃インクチューブ11は回復ユニッ
ト10から無理なくほぼ鉛直下方のインク吸収体13へ
延びており、図示の例では廃インクチューブ11の先端
がインク吸収体13の右側寄りの部分の近接位置に開口
している。
【0018】前記廃インク室22の下部側面には両矢印
C方向に開閉可能な開閉扉23が設けられ、この開閉扉
23を開くことにより前記廃インクタンク14を取り出
すことができる。従って、インク吸収体13が飽和状態
になった場合には、廃インクタンク14を取り出してイ
ンク吸収体13のみを交換することができる。このよう
なほぼ密閉空間を形成する廃インク室22を設けること
により、廃インク等の汚れの原因となるものを他の機能
部材から隔離することが可能となり、記録装置の内部機
構のインク汚染を防止することができる。
【0019】図2において、前記吸引ファン15はダク
ト9を介してプラテン8に連結されており、該吸引ファ
ン15を回転させて矢印Dの方向に空気流を発生させる
ことにより、前記貫通孔8aにより被記録媒体1をプラ
テン8の案内面(支持面、上面)に吸着し、該被記録媒
体1の平面性を高めることができる。つまり、被記録媒
体1をプラテン8に吸着させるための吸引機構が設けら
れている。また、被記録媒体1を吸引することで、記録
面付近に発生するインクミストMを吸引して除去するこ
とも可能である。従って、シート送りモータ3の駆動と
連動して前記吸引ファン15を作動させることにより、
被記録媒体1に記録される画像品位を一層向上させるこ
とができる。
【0020】そこで、本発明によれば、前記吸引ファン
15等から成る吸引機構によって生じた排気流(気流)
Eを廃インク吸収体13に当てるように構成される。さ
らに、前記気流(排気流)Eを前記廃インク吸収体13
の廃インク導入部の近傍13aに当てるように構成され
る。すなわち、図2において、前記吸引ファン15の排
気口(先端開口、排気流の出口)15aは、廃インクチ
ューブ11から排出される廃インク12の排出位置(イ
ンク吸収体13上の廃インク12の着地位置)の方向に
向けられている。つまり、吸引ファン15を作動して被
記録媒体1をプラテン8に吸着するときに発生する気流
Eを、廃インク12が廃インク吸収体13に導かれる位
置(着陸する位置)の近傍位置13aに直接当てるよう
に構成されている。このように構成することで、廃イン
ク吸収体13内に吸収保持された廃インクの水分の蒸発
率を高めることができる。
【0021】図1及び図2で説明したインクジェット記
録装置によれば、記録ヘッド20の吸引動作や予備吐出
動作などの回復処理によって生じた廃インクをチューブ
11等の廃インク案内手段を用いて廃インク吸収体13
まで導く。この廃インク吸収体13は液体が漏れないよ
うに形成されたケース(廃インクタンク)14内に交換
可能に配設されており、このケース14は記録装置内に
出し入れ可能に収納されている。そこで、紙などの被記
録媒体1をポンプやファンなどの吸引機構を用いてプラ
テン8に吸着するように構成されており、この吸引機構
によって生じた気流(排気流)を前述の廃インク吸収体
13に吹き付けるように構成される。さらに、被記録媒
体1の記録部分を吸引することから、記録の際に発生す
るミストも吸引して廃インク吸収体13に吹き付けるこ
とができるため、記録装置内のミスト拡散による汚染を
防止することができ、また、被記録媒体のミストとの接
触による汚染に起因する記録画像の品位低下も防止する
ことができる。
【0022】すなわち、図2の構成によれば、吸引ファ
ン15等から成る吸引機構によって生じた排気流を廃イ
ンク吸収体13に当てるようにしたので、廃インク吸収
体13内に吸収保持された廃インクの水分の蒸発率を高
めることで、該インク吸収体13が飽和状態になるまで
の時間を稼ぐ(延長させる)ことができ、該インク吸収
体13に掛かる費用(交換費用等)を抑えることが可能
となる。その上、インク吸収体13の交換作業に係る煩
わしさを軽減することも可能となる。さらに、被記録媒
体1の記録面付近に発生するインクミストMもインク吸
収体13に吹き付けることができるため、これによって
も記録装置内のインク汚染や記録画像の画質低下などを
防ぐことができる。なお、前記吸引ファン15の代わり
に吸引ポンプを使用してもよい。また、この際用いる気
流は別用途(被記録媒体の平面性を高める)のための設
けられた既存の吸引機構により生じたものを利用するこ
とから、専用の吸引機構を設ける必要はなく、コストア
ップにはつながらない。
【0023】図4は本発明を適用したインクジェット記
録装置の第2実施例の要部構成を示す模式的正面断面図
である。本実施例は、回復ユニット10及び廃インクチ
ューブ11からの廃インク12の排出位置(廃インク吸
収体13上の着陸位置)を、吸引ファン15の出口(排
気口)15aから吹き出される気流(排気)Eが吹き付
けられる位置(廃インク吸収体13上の気流吹き付け位
置)の近くに設定できない場合など、廃インク吸収体1
3における廃インク12の浸透拡散性を高めたい場合に
実施するのに好適な構成を提供するものである。
【0024】図4において、廃インクタンク14内に収
納された廃インク吸収体13の上面には、廃インク12
を拡散させるためのインク拡散部材24が配置されてい
る。図示の例では、前記インク拡散部材24は、液体
(廃インク)12を広い面積に広げられる特性を有する
拡散シートで形成されている。図4の第2実施例は、以
上の点で図1及び図2の第1実施例と相違しており、そ
の他の点では実質上同じ構成を有しており、それぞれ対
応する部分を同一符号で示し、それらの詳細説明は省略
する。
【0025】図4の第2実施例によれば、インクジェッ
ト記録装置に設けられた廃インク吸収体13の上にイン
ク拡散部材24を載せることで、廃インクチューブ11
等の廃インク案内手段で導入された廃インク12を広範
囲に広げることができる。従って、図4のように構成す
ることによっても、図1及び図2の第1実施例の場合と
同様に、廃インク12を廃インク吸収体13内に保持し
つつ、吸引機構(吸引ファン15)で生じた気流(排
気)を該廃インク吸収体13に当ててやることで吸収さ
れた廃インク12の蒸発率を向上させることが可能とな
る。これにより、廃インク吸収体13が飽和状態になる
までの時間を稼ぐことができ、廃インク吸収体13の交
換回数を減らすことができる。さらに、第1実施例の場
合と同様、被記録媒体1の記録部分を吸引することか
ら、記録の際に発生するミストも吸引して廃インク吸収
体13に吹き付けることができるため、記録装置内のミ
スト拡散による汚染を防止することができ、また、被記
録媒体のミストとの接触による汚染に起因する記録画像
の品位低下も防止することができる。
【0026】つまり、図4の第2実施例によれば、前述
のようなインク拡散部材24を廃インク吸収体13の上
に載せることで、廃インクチューブ11によって案内さ
れ着陸した廃インク12を、吸引ファン15からの気流
(排気)Eが当たる領域(位置)まで広げる(拡散させ
る)ことが可能となる。これにより、図1及び図2の第
1実施例の場合と同様の作用効果が得られる。また、廃
インク12を広範囲に拡散させることが可能なため、図
4中に符号Vで示すような自然蒸発率を向上させること
が可能となり、この点で一層効率よく前述の第1実施例
の作用効果を実現することが可能となる。なお、図4の
第2実施例においても、前記吸引ファン15の代わりに
吸引ポンプを使用してもよい。また、本実施例でも、既
存の吸引機構により生じた気流を利用することから、専
用の吸引機構を必要とせず、この点ではコストアップに
はつながらない。
【0027】なお、前述の実施例では、記録手段(記録
ヘッド)20を主走査方向に移動させるシリアル記録方
式の場合を例に挙げて説明したが、本発明は、被記録媒
体の全幅または一部をカバーする長さのライン記録手段
を用いて副走査のみで記録するライン記録方式の場合に
も同様に適用することができ、同様の効果を達成しうる
ものである。また、本発明は、単色記録を行うインクジ
ェット記録装置、1個または複数個の記録ヘッドを有し
異なる色のインクで記録するカラーインクジェット記録
装置、同一色彩で異なる濃度のインクを用いる階調イン
クジェット記録装置、さらには、これらを組み合わせた
インクジェット記録装置など、記録ヘッドの数や種類に
も関係なく同様に適用することができ、同様の効果を達
成しうるものである。
【0028】さらに、本発明は、記録手段がインク吐出
部とインク貯留部とを一体化した交換可能なインクジェ
ットカートリッジ(ヘッドカートリッジ)である場合、
あるいは記録手段がパーマネント式である場合など、記
録手段及びインク貯留部が種々の形態を採る場合にも同
様に適用することができ、同様の作用効果を達成しうる
ものである。なお、本発明は、インクジェット記録装置
であれば、例えばピエゾ素子等の電気機械変換体等を用
いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものにも適用で
きるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出
する方式の記録手段を使用するインクジェット記録装置
において優れた効果をもたらすものである。かかる方式
によれば、記録の高密度化及び高精細化を達成できるか
らである。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1の発明によれば、記録手段からインクを吐出して被記
録媒体に記録を行うインクジェット記録装置において、
廃インクを吸収保持するための廃インク吸収体と、廃イ
ンクを前記廃インク吸収体へ導くための廃インク案内手
段と、被記録媒体をプラテンに吸着させるための吸引機
構と、を備え、前記吸引機構によって生じた気流を前記
廃インク吸収体に当てる構成としたので、廃インク吸収
体内に吸収保持された廃インクの水分の蒸発率を高める
ことで、該インク吸収体が飽和状態になるまでの時間を
稼ぐことができ、該インク吸収体の交換等に掛かる費用
を抑えることができ、廃インク吸収体の交換作業に係る
煩わしさも軽減することができ、さらに、被記録媒体の
記録部付近に発生するミストも廃インク吸収体に吹き付
けることができることから、記録装置内のインク汚染や
記録画像の画質低下などを防ぐことができるインクジェ
ット記録装置が提供される。
【0030】請求項2及び3の発明によれば、上記請求
項1の構成に加えて、前記気流を前記廃インク吸収体の
廃インク導入部の近傍に当てる構成、あるいは、前記廃
インク吸収体の上面に廃インクを拡散させるインク拡散
部材を配置する構成としたので、一層効率よく、上記効
果を達成できるインクジェット記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
1実施例の概略構成を示す模式的斜視図である。
【図2】図1のインクジェット記録装置の要部構成を示
す模式的正面断面図である。
【図3】図1中の記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【図4】本発明を適用したインクジェット記録装置の第
2実施例の要部構成を示す模式的正面断面図である。
【符号の説明】
1 被記録媒体(記録用紙) 2 搬送ローラ 3 シート送りモータ 4 ガイドシャフト 5 キャリッジ 6 キャリッジモータ 7 タイミング又はワイヤ 8 プラテン 8a 貫通孔 9 ダクト 10 回復ユニット 11 廃インク案内手段(廃インクチューブ) 12 廃インク 13 廃インク吸収体 13a 廃インク導入部の近傍位置 14 廃インクタンク 15 吸引機構(吸引ファン) 15a 排気口 20 記録手段(記録ヘッド) 21 キャップ 22 廃インク室 23 開閉扉 24 インク拡散部材 81 吐出口面 82 吐出口 85 電気熱変換体 E 気流(排気流)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録手段からインクを吐出して被記録
    媒体に記録を行うインクジェット記録装置において、 廃インクを吸収保持するための廃インク吸収体と、廃イ
    ンクを前記廃インク吸収体へ導くための廃インク案内手
    段と、被記録媒体をプラテンに吸着させるための吸引機
    構と、を備え、 前記吸引機構によって生じた気流を前記廃インク吸収体
    に当てることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記気流を前記廃インク吸収体の廃イ
    ンク導入部の近傍に当てることを特徴とする請求項1に
    記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記廃インク吸収体の上面に廃インク
    を拡散させるインク拡散部材を配置することを特徴とす
    る請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録手段がインクを吐出するため
    に利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備
    えているインクジェット記録手段をであることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記
    録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録手段は前記電気熱変換体が発
    生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利用
    して吐出口よりインクを吐出させることを特徴とする請
    求項4に記載のインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005082635A1 (en) * 2004-02-24 2005-09-09 Eastman Kodak Company Borderless inkjet printing
JP2007187671A (ja) * 2007-02-14 2007-07-26 Sharp Corp 光電式エンコーダ及びそれを備える電子機器
US7887179B2 (en) 2006-06-15 2011-02-15 Canon Kabushiki Kaisha Inkjet recording apparatus
JP2016199012A (ja) * 2015-04-14 2016-12-01 キヤノン株式会社 プリント装置およびこれに用いる廃液パック

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