JP2002178207A - 細穴加工方法とこれに使用する工具ホルダ及びマシニングセンタ - Google Patents

細穴加工方法とこれに使用する工具ホルダ及びマシニングセンタ

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JP2002178207A
JP2002178207A JP2000380928A JP2000380928A JP2002178207A JP 2002178207 A JP2002178207 A JP 2002178207A JP 2000380928 A JP2000380928 A JP 2000380928A JP 2000380928 A JP2000380928 A JP 2000380928A JP 2002178207 A JP2002178207 A JP 2002178207A
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Mikio Miwa
三輪美記夫
Tetsuji Kurita
栗田哲次
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Enshu Ltd
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Enshu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常のマシニングセンタにおいて、細穴加工
に12〜14Mpa前後の高圧クーラント液を使用可能
とした細穴加工方法を提供する。 【解決手段】 主軸先端1Aに、小径の細穴用工具T1
を取付けた着脱自在な工具ホルダTH1を装着し、この
細穴用工具T1にあけたセンタースルーSから12〜1
4Mpa前後の高圧クーラント液Cをワーク加工穴H1
内に噴射させて加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細穴ガンドリル工
作機械に係り、特に、細くて深い穴加工をマシニングセ
ンタ等の工具交換を行う工作機械において効率良く実施
する細穴加工方法と、これに使用される工具ホルダ及び
マシニングセンタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、細くて深い穴加工を行う加工方法
は、放電加工機を使用して加工することが多い。この放
電加工機によると、放電加工機が高価であるとともに、
加工能率もあまり良くない。そこで、ドリル穴明けすべ
く、工作機械の主軸に細穴ドリルを装着した細穴ガンド
リル専用機が、その代表的なものとして知られている。
この細穴ガンドリル機による加工は、ツールの中心にあ
けたセンター孔から高圧クーラント液(12〜14Mp
a)を加工穴部に噴射させ、高速回転する特殊工具によ
り行われている。
【0003】上記細穴加工における高圧クーラント液の
加圧力は、細くて深い穴加工、例えばφ1mmの孔径時
には、12Mpa前後の加圧力が、切削性と切粉排除の
ために要求される。このような超高圧クーラント液(1
2〜14Mpa)を、通常のマシニングセンタにおい
て、主軸テーパー穴と工具ホルダのテーパー部との嵌合
面(接続部)を介して工具ホルダの先端に装着した細穴工
具に供給すると、上記嵌合面(接続部)にて液漏れを発生
させる。このため、主軸テーパー穴への工具ホルダのテ
ーパー部が完全に装着できず、工具ホルダのトラブルや
細穴加工の加工精度を低下させたり、細穴自体をあける
ことができないという多くの問題点がある。これは、二
面拘束タイプの工具ホルダにおいても同様に発生する問
題点である。
【0004】上記理由から細穴加工は、ガンドリル機等
の専用工作機械に頼らざるを得ず、通常のマシニングセ
ンタのように工具ホルダを自動交換させる工作機械での
実施ができない現状にある。これは、通常のマシニング
センタで細穴加工を実施したいという最近の要求に対応
できず、緊急に細穴加工できるマシニングセンタの開発
・実用化を図らねばならないという問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
細穴ガンドリル機自体やこの細穴加工方法及びこれに使
用する工具ホルダが持つ各種の問題点に鑑みてなされた
ものである。本発明の主たる目的とするところは、通常
のマシニングセンタにおいて、細穴加工に12〜14M
pa前後の高圧クーラント液を使用可能とした細穴加工
方法を提供することである。
【0006】更に、本発明の他の目的とするところは、
上記細穴加工方法を実施するために、工具のセンタース
ルーへのクーラント供給をサイドスルー(フランジスル
ー)構成とした工具ホルダを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の細穴
加工方法は 主軸先端に、小径の細穴用工具を取付けた
着脱自在な工具ホルダを装着し、この細穴用工具にあけ
たセンタースルーから12〜14Mpa前後の高圧クー
ラント液をワーク加工穴内に噴射させて加工することを
特徴とする。
【0008】請求項2の細穴加工方法に使用する工具ホ
ルダは、細穴用工具にあけたセンタースルーから12〜
14Mpa前後の高圧クーラント液を噴射させて加工す
る細穴加工方法に使用する工具ホルダにおいて、主軸先
端面に設けたクーラント供給接続口と対面する対接面を
工具ホルダのフランジ端面に設け、この対接面にあけた
受給接続口となるサイドスルー(フランジスルー)の供給
通路を、細穴用工具のセンタースルーに繋がるクーラン
ト供給通路と接続させてなることを特徴とする。
【0009】請求項3の細穴加工方法に使用する工具ホ
ルダは、請求項2記載の細穴加工方法に使用する工具ホ
ルダにおいて、主軸先端面に設けたクーラント供給接続
口に、対面する工具ホルダのフランジ端面の対接面にあ
けた受給接続口の周囲を凹面として接合されることを特
徴とする。
【0010】請求項4のマシニングセンタは、通常の工
具ホルダと同一規格のサイドスルー(フランジスルー)付
工具ホルダを自動工具交換装置の工具マガジン内に混在
又は単独に装備させ、上記サイドスルー(フランジスル
ー)付工具ホルダを主軸に装着時に、主軸先端面に設け
たクーラント供給接続口とサイドスルー(フランジスル
ー)付工具ホルダのフランジ端面に設け受給接続口とを
接続させることを特徴とする。
【0011】請求項5のマシニングセンタは、請求項4
記載のマシニングセンタにおいて、主軸先端面に設けた
クーラント供給接続口の周囲を凹面とし、これに対面す
るサイドスルー(フランジスルー)付工具ホルダのフラン
ジ端面の対接面にあけた受給接続口の周囲を平面として
接合されることを特徴とする。
【0012】
【作用】上記請求項1の細穴加工方法によると、まず、
ワークに予め僅かな深さだけ小径且つ短いパイロットド
リルをガイドとして、パイロット穴(誘導用の予備穴)を
あける。続いて、主軸先端に小径の細穴用工具の工具ホ
ルダと交換装着する。次に、ワークに予めあけられたパ
イロット穴(誘導用の予備穴)に対して、細穴用工具を高
速回転させ、且つセンタースルーから12〜14Mpa
前後の高圧クーラント液を噴射しながら細穴加工を進め
る。
【0013】これにより、ワークにあけられる細穴の深
部までセンタースルーから確実に高圧クーラント液が供
給伝達され、クーラント不足とこれによる発熱を生じる
ことなく、効率の良い切削が進められる。更に、細穴用
工具の刃先から創出される切粉は、極めて狭い細穴内に
有って12〜14Mpa前後の高圧クーラント液によ
り、確実且つ効率良く細穴外へ排出される。
【0014】請求項2の細穴加工方法に使用する工具ホ
ルダによると、工具ホルダを主軸先端穴に装着した時、
主軸先端面に設けたクーラント供給接続口に対して、工
具ホルダのフランジ端面に設けた対接面を当接する。こ
の時、主軸の対接面にあけたクーラント供給接続口と、
フランジ端面に設けた受給接続口が接合してサイドスル
ー(フランジスルー)を形成する。上記工具ホルダの受給
接続口と繋がる供給通路は、細穴用工具のセンタースル
ーに繋がるクーラント供給通路と、工具ホルダ内で接続
される。
【0015】上記工具ホルダによると、主軸先端面のク
ーラント供給接続口と、工具ホルダのフランジ端面に設
けた受給接続口とがサイドスルー(フランジスルー)の形
態で接続されているから、超高圧クーラント液(12〜
14Mpa)は、主軸の対接面にあけたクーラント供給
接続口からフランジ端面に設けた受給接続口のサイドス
ルー(フランジスルー)を通過し、工具ホルダ内で上記受
給接続口と繋がる供給通路を通って細穴用工具のセンタ
ースルーに至る。この細穴用工具のセンタースルーの先
端から超高圧クーラント液(12〜14Mpa)が噴出さ
れる。
【0016】上記のように、超高圧クーラント液(12
〜14Mpa)は、フランジ端面に設けた受給接続口の
サイドスルー(フランジスルー)を通過するから、主軸穴
内と工具ホルダの嵌合凸部との嵌合面(接続部)で液漏れ
を発生させることはない。このため、主軸穴への工具ホ
ルダの嵌合凸部が完全に装着されて、工具ホルダのトラ
ブルや細穴加工の加工精度を高精度に維持できるととも
に、細穴自体の加工を得意とする。
【0017】更に、上記工具ホルダは、通常のフランジ
部分に追加して、サイドスルー(フランジスルー)用の受
給接続口を設けたものであるから、通常のマシニングセ
ンタにおいて、工具マガジン内に同一タイプの工具ホル
ダとして細穴用工具を装着する工具ホルダを混入装備さ
せられる。従って、工具交換により細穴加工と通常の切
削加工とが混合して行えるから、細穴ガンドリル機等の
専用工作機械によらず通常のマシニングセンタで細穴加
工が実施できる。
【0018】請求項3の細穴加工方法に使用する工具ホ
ルダによると、主軸先端面に設けたクーラント供給接続
口と、これに対面する工具ホルダのフランジ端面の対接
面にあけた受給接続口の周囲を凹面として接合されるか
ら、この対接面から超高圧クーラント液が漏れても、漏
れは凹面との狭い領域内だけの漏れとなり、且つ加圧力
もこの凹面内だけに制限される。
【0019】このため、主軸先端面とこれに対面する工
具ホルダのフランジ端面の全周面に、超高圧クーラント
液が漏れ渡って加圧力が波及することがない。従って、
主軸に対する工具ホルダの装着精度が高精度に維持さ
れ、加工精度も高精度に維持される。
【0020】請求項4のマシニングセンタによると、通
常の工具ホルダと同一規格のサイドスルー(フランジス
ルー)付工具ホルダを自動工具交換装置の工具マガジン
内に混在又は単独に装備させ、上記サイドスルー(フラ
ンジスルー)付工具ホルダを主軸に装着時に、主軸先端
面に設けたクーラント供給接続口とサイドスルー(フラ
ンジスルー)付工具ホルダのフランジ端面に設け受給接
続口とが接続されるから、超高圧クーラント液(12〜
14Mpa)の液漏れを発生させることがなく、通常の
マシニングセンタでの細穴加工が高精度維持のもとに実
施できる。
【0021】請求項5のマシニングセンタによると、主
軸先端面に設けたクーラント供給接続口の周囲を凹面と
し、これに対面するサイドスルー(フランジスルー)付工
具ホルダのフランジ端面の対接面にあけた受給接続口の
周囲を平面として接合されるから、この対接面から超高
圧クーラント液が漏れても、漏れは凹面との狭い領域内
だけの漏れとなり、且つ加圧力もこの凹面内だけに制限
される。
【0022】このため、主軸先端面とこれに対面する工
具ホルダのフランジ端面の全周面に、超高圧クーラント
液が漏れ渡って加圧力が波及することがない。従って、
主軸に対する工具ホルダの装着精度が高精度に維持さ
れ、加工精度も高精度に維持される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る細穴加工方法
とこれに使用する工具ホルダについて、図面に示す実施
形態により説明する。図1は細穴加工方法を実施する工
作機械の右側面図、図2は主軸と工具ホルダの断面図、
図3は工具ホルダと主軸端との接続状態の断面図、図4
は主軸先端面と工具ホルダのフランジ端面との斜視図、
図5と図6は工具ホルダの断面図、図7は細穴加工状態
を示す作用断面図である。
【0024】図1と図2において、Mはマシニングセン
タで、本発明に係る細穴加工方法を実施する一般的な工
作機械である。HPは超高圧クーラント発生装置であ
り、超高圧クーラント液(12〜14Mpa)を発生させ
る。上記超高圧クーラント液(12〜14Mpa)は、配
管Pにより主軸1の中心孔2に挿通したドローイングボ
ルト3の尾端に接続される。ドローイングボルト3のセ
ンター孔3Aを供給管路とし、途中で主軸1にあけた2
本の供給管路6へと移り、主軸先端近くに内蔵した逆止
弁V1,V2に至る。この逆止弁V1,V2は、超高圧
クーラント液(12〜14Mpa)の圧力で開口し、圧力
の消滅で閉口する。上記逆止弁V1,V2の出口側に
は、管状の2本のクーラント供給接続口8を軸芯方向に
移動可能に装嵌している。尚、図1の4は加工エリアで
発生したミストの回収管、5はミスト吸引機である。
【0025】上記クーラント供給接続口8は、図2と図
3に示すように、逆止弁V1,V2に対面する側に大き
な嵌合孔φDがあけられ、この内孔8aが嵌合孔φDと
連続している。また、主軸先端面1Aから外部へ突出す
る先端側に小さな内孔φdがあけられている。これによ
り、クーラント供給接続口8は、この内部に超高圧クー
ラント液が供給されると、内孔φdから外部へ噴出する
とともに、大きな嵌合孔φDで発生する大きな推進力F
によりクーラント供給接続口8が主軸先端方向へ移動さ
れる。図3と図4に示すように、上記主軸先端面1Aか
ら覗いている2つのクーラント供給接続口8は、工具ホ
ルダTH1のフランジ端面10Aに凹設した2つの対接
面(凹面)10Bに推進力Fで当接する。工具ホルダTH
1も、そのフランジ端面10Aを主軸先端面1Aに密着
させて主軸1の穴1C内に装着される。
【0026】尚、上記サイドスルー(フランジスルー)付
工具ホルダTH1は、マシニングセンタにおいて、使用
されている通常の工具ホルダと同一規格のである。即
ち、工具ホルダTH1のフランジ10には、工具交換ア
ームの2つの把持部Hに把持されるV溝環10Cを備え
ている。これにより、上記サイドスルー(フランジスル
ー)付工具ホルダTH1は、これを自動工具交換装置の
工具マガジン内に混在又は単独に装備させられる。そし
て、工具交換された上記サイドスルー(フランジスルー)
付工具ホルダTH1を主軸1に装着時に、主軸先端面1
Aに設けたクーラント供給接続口8とサイドスルー(フ
ランジスルー)付工具ホルダのフランジ端面に設け受給
接続口とが接続される。
【0027】この接続状態は、図2と図5に示すよう
に、主軸の先端面1Aにあけたクーラント供給接続口8
と、フランジ端面10Aに設けた2つの対接面10Bの
2つの受給接続口11が接合してサイドスルー(フラン
ジスルー)20を形成する。上記工具ホルダTH1の受
給接続口11と繋がる2つの供給通路13は、細穴用工
具T1のセンタースルーSに繋がるクーラント供給通路
15と、工具ホルダ内で接続されている。
【0028】本発明の実施形態は、上記のように構成さ
れており、以下のように作用する。まず、細穴加工方法
によると、図5と図7(a)に示すように、ワークWに予
め僅かな深さだけ小径且つ短いパイロットドリルPD
で、パイロット穴(誘導用の予備穴)hをあける。続い
て、主軸先端に小径の細穴用工具T1の工具ホルダTH
1と交換装着する。次に、ワークWに予めあけられたパ
イロット穴(誘導用の予備穴)hをガイドとして、細穴用
工具T1を高速回転させ、且つセンタースルーから12
〜14Mpa前後の高圧クーラント液Cを噴射しながら
細穴加工を進める。
【0029】これにより、図7(b)に示す切粉排除の作
用断面図のように、ワークWにあけられる細穴H1の深
部までセンタースルーから確実に高圧クーラント液Cが
供給伝達され、クーラント不足とこれによる発熱を生じ
ることなく、効率の良い切削が進められる。更に、細穴
用工具T1の刃先tから創出される切粉eは、極めて狭
い細穴H1内に有って12〜14Mpa前後の高圧クー
ラント液Cにより、確実且つ効率良く細穴外へ排出され
る。
【0030】尚、上記細穴加工方法において用される工
具ホルダTH1は、下記のように機能する。工具ホルダ
TH1を主軸先端穴に装着した時、主軸先端面1Aに設
けたクーラント供給接続口8に対して、工具ホルダのフ
ランジ端面10Aに設けた対接面を当接する。この時、
主軸1の対接面にあけたクーラント供給接続口と、フラ
ンジ端面に設けた受給接続口11が接合してサイドスル
ー(フランジスルー)20を形成する。上記工具ホルダの
受給接続口と繋がる供給通路は、細穴用工具T1のセン
タースルーSに繋がるクーラント供給通路と、工具ホル
ダ内で接続される。
【0031】更に、上記工具ホルダTH1によると、主
軸先端面のクーラント供給接続口8と、工具ホルダのフ
ランジ端面10Aに設けた受給接続口11とがサイドス
ルー(フランジスルー)20の形態で接続されているか
ら、超高圧クーラント液(12〜14Mpa)Cは、主軸
1の対接面にあけたクーラント供給接続口からフランジ
端面に設けた受給接続口のサイドスルー(フランジスル
ー)を通過し、工具ホルダ内で上記受給接続口11と繋
がる供給通路13とクーラント供給通路15とを通って
細穴用工具T1のセンタースルーSに至る。この細穴用
工具のセンタースルーの先端から超高圧クーラン液(1
2〜14Mpa)Cが噴出される。
【0032】上記のように、超高圧クーラント液(12
〜14Mpa)Cは、フランジ端面10Aの一部の対接
面(凹面)10B,10Bに設けた受給接続口11,11
のサイドスルー(フランジスルー)20を通過するから、
図2から図4に示すように、主軸1の穴1C内と工具ホ
ルダTH1の嵌合凸部との嵌合面(接続部)30で液漏れ
を発生させることはない。このため、主軸穴1Cへの工
具ホルダの嵌合凸部30や主軸先端面1Aとフランジ端
面10Aとの密着が完全な状態で装着される。従って、
工具ホルダのトラブルや細穴加工の加工精度を高精度に
維持できるとともに、細穴自体の加工を得意とする。
【0033】更に、上記工具ホルダTH1は、通常の形
状を呈するフランジ端面10Aに、サイドスルー(フラ
ンジスルー)用の受給接続口11を設けたものであるか
ら、通常のマシニングセンタにおいて、工具マガジン内
に同一タイプの工具ホルダとして細穴用工具T1を装着
する工具ホルダを混入装備させられる。従って、工具交
換により細穴加工と通常の切削加工とが混合して行える
から、細穴ガンドリル機等の専用工作機械に頼ることな
く、通常のマシニングセンタで細穴加工が実施できる。
【0034】そして、上記工具ホルダTH1によると、
主軸先端面1Aに設けたクーラント供給接続口8に、対
面する工具ホルダのフランジ端面の対接面にあけた受給
接続口11の周囲を凹面10Bとして接合されているか
ら、この対接面から超高圧クーラント液が漏れても、漏
れは凹面との狭い領域内だけの漏れとなり、且つ加圧力
Fもこの凹面内だけに制限される。このため、主軸先端
面1Aとこれに対面する工具ホルダTH1のフランジ端
面10Aの全周面に、超高圧クーラント液が漏れ渡って
加圧力が波及することがない。従って、主軸1に対する
工具ホルダTH1の装着精度が高精度に維持され、加工
精度も高精度に維持される。
【0035】また、本発明の細穴加工方法は、サイドス
ルー(フランジスルー)付工具ホルダTH1を工具マガジ
ン(図示なし)に装備させることで、通常のマシニングセ
ンタにおいても適用できる。即ち、マシニングセンタに
おいて、通常の工具ホルダと同一規格のサイドスルー
(フランジスルー)付工具ホルダを自動工具交換装置(図
示なし)の工具マガジン内に混在又は単独に装備させ、
上記サイドスルー(フランジスルー)付工具ホルダを主軸
1に装着時に、主軸先端面に設けたクーラント供給接続
口8とサイドスルー(フランジスルー)付工具ホルダのフ
ランジ端面に設け受給接続口11とが接続されるから、
超高圧クーラント液(12〜14Mpa)Cの液漏れを発
生させることがなく、通常のマシニングセンタでの細穴
加工が高精度維持のもとに実施できる。
【0036】上記マシニングセンタにおいて、細穴加工
と通常工具によるワーク加工とを、混在して行うことが
できる。その具体的手段は、大径工具(数mm以上のド
リル)を持つ工具ホルダと交換された場合は、通常圧(2
〜5Mpa)のクーラント液に切替えられ、通常の穴あ
け、その他の加工が実施される。他方、上記クーラント
液の圧力切換は、予め登録されたサイドスルー(フラン
ジスルー)付工具ホルダの工具番号がNC制御装置から
の工具交換指令により指令され、サイドスルー(フラン
ジスルー)付工具ホルダが主軸へ装着される時に、超高
圧クーラント液(12〜14Mpa)Cとなる。
【0037】従って、通常の工具によるワーク加工と、
サイドスルー(フランジスルー)付工具ホルダによる、超
高圧クーラント液での細穴ガンドリル加工とが、1台の
マシニングセンタで効率良く実施できる。
【0038】本発明は、上記一実施形態に限定されな
い。例えば、工具ホルダTH1は、図5に示す二面拘束
タイプのほか、図6に示すように、主軸テーパー穴に工
具ホルダTH2のテーパーシャンク部31を装着する工
具ホルダにおいても実施可能である。その詳細構成は、
テーパーシャンク部31以外の部分について、二面拘束
タイプの工具ホルダTH1と同一につき、同一符号を附
して説明を省略する。
【0039】この工具ホルダTH2を使用する場合にお
いても、上記二面拘束タイプの工具ホルダTH1を使用
した時と、同様の作用・効果が発揮される。
【0040】更に、上記各工具ホルダTH1,TH2に
おいて、図8に示すように、主軸先端面1Aに設けたク
ーラント供給接続口8の周囲を凹面1Bとした構成に変
更しても良い。
【0041】上記構成において、対接面から超高圧クー
ラント液Cが漏れたとしても、漏れは凹面1Bとの狭い
領域内だけの漏れとなり、且つ加圧力Fもこの凹面内だ
けに制限される。このため、主軸先端面1Aとこれに対
面する工具ホルダTH1,TH2のフランジ端面10A
の全周面に、超高圧クーラント液Cが漏れ渡って加圧力
Fが波及することがない。従って、主軸1に対する工具
ホルダの装着精度が高精度に維持され、加工精度も高精
度に維持される。
【0042】更に、上記超高圧クーラント液(12〜1
4Mpa)Cに替えて、高圧空気(5〜15Mpa)や高
圧不活性ガス(5〜15Mpa)を使用しても、同様の作
用・効果が発揮されることは容易に推測できる。従っ
て、本発明の上記実施形態では、超高圧クーラント液
(12〜14Mpa)Cについての説明をしたが、液体以
外の気体を使用しても、本発明の技術的範囲を逸脱する
ものではない。何故なら、液体・気体に係りなく、刃物
やワークに対する冷却作用・潤滑作用や切粉の排出作用
は、同様に期待できるからである。
【0043】
【発明の効果】請求項1によると、細穴用工具を高速回
転させ、且つセンタースルーから12〜14Mpa前後
の高圧クーラント液を噴射しながら細穴加工を進めるか
ら、ワークにあけられる細穴の深部までセンタースルー
からが確実に供給伝達され、クーラント不足とこれによ
る発熱を生じることなく、確実且つ効率の良い切削がで
きる。更に、細穴用工具の刃先から創出される切粉は、
極めて狭い細穴内に有って12〜14Mpa前後の高圧
クーラント液により、確実且つ効率良く細穴外へ排出で
きる。
【0044】請求項2の工具ホルダによると、主軸先端
面のクーラント供給接続口と、工具ホルダのフランジ端
面に設けた受給接続口とがサイドスルー(フランジスル
ー)の形態で接続されているから、超高圧クーラント液
(12〜14Mpa)は、工具ホルダ内で上記受給接続口
と繋がる供給通路を通って細穴用工具のセンタースルー
に至り、主軸穴内と工具ホルダの嵌合凸部との嵌合面
(接続部)で液漏れを発生させることはない。このため、
主軸穴への工具ホルダの嵌合凸部が完全に装着されて、
工具ホルダのトラブルや細穴加工の加工精度を高精度に
維持できるとともに、細穴自体の加工を得意とする。
【0045】更に、上記工具ホルダは、通常の形状を呈
するフランジ端面に、サイドスルー(フランジスルー)用
の凹面とこの受給接続口を設けたものであるから、通常
のマシニングセンタにおいて、工具マガジン内に同一タ
イプの工具ホルダとして細穴用工具を装着する工具ホル
ダを混入装備させられる。しかして、工具交換して細穴
加工と通常の切削加工とが混合して行えから、細穴ガン
ドリル機等の専用工作機械によらず通常のマシニングセ
ンタで細穴加工が実施できる。
【0046】請求項3によると、主軸先端面に設けたク
ーラント供給接続口と、対面する工具ホルダのフランジ
端面の対接面にあけた受給接続口の周囲を凹面として接
合されるから、この対接面から、超高圧クーラント液が
漏れても、漏れは凹面との狭い領域内だけの漏れとな
り、且つ加圧力もこの凹面内だけに制限できる。このた
め、主軸先端面とこれに対面する工具ホルダのフランジ
端面の全周面に、超高圧クーラント液が漏れ渡って加圧
力が波及することがなく、主軸に対する工具ホルダの装
着精度が高精度に維持できる。
【0047】請求項4によると、通常の工具ホルダと同
一規格のサイドスルー(フランジスルー)付工具ホルダを
自動工具交換装置の工具マガジン内に混在又は単独に装
備させ、上記サイドスルー(フランジスルー)付工具ホル
ダを主軸に装着時に、主軸先端面に設けたクーラント供
給接続口と工具ホルダのフランジ端面に設け受給接続口
とが接続されるから、超高圧クーラント液(12〜14
Mpa)が液漏れなく刃先まで伝達され、通常のマシニ
ングセンタでの細穴加工が高精度維持のもとに実施でき
る。従って、通常の工具によるワーク加工と、サイドス
ルー(フランジスルー)付工具ホルダによる、超高圧クー
ラント液での細穴ガンドリル加工とが、1台のマシニン
グセンタで効率良く実施できる。
【0048】請求項5によると、主軸先端面に設けたク
ーラント供給接続口の周囲を凹面とし、これに対面する
サイドスルー(フランジスルー)付工具ホルダのフランジ
端面の対接面にあけた受給接続口の周囲を平面として接
合されるから、この対接面から超高圧クーラント液が漏
れても、漏れは凹面との狭い領域内だけの漏れとなり、
且つ加圧力もこの凹面内だけに制限される。このため、
主軸先端面とこれに対面する工具ホルダのフランジ端面
の全周面に、超高圧クーラント液が漏れ渡って加圧力が
波及することがない。従って、主軸に対する工具ホルダ
の装着精度が高精度に維持され、加工精度も高精度に維
持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の細穴加工方法を実施する工作機械の右
側面図である。
【図2】本発明の主軸と工具ホルダの断面図である。
【図3】主軸と工具ホルダとの接続作用の断面図であ
る。
【図4】主軸と工具ホルダとの接続部の斜視図である。
【図5】二面拘束工具ホルダの断面図である。
【図6】テーパーシャンク工具ホルダの断面図である。
【図7】細穴加工と切粉排除の作用断面図である。
【図8】主軸先端面に凹面を設けた斜視図である。
【符号の説明】
C 超高圧クーラント液 F 推進力 M マシニングセンタ HP 超高圧クーラント発生装置 H 把持部 H1 細穴 h パイロット穴 S センタースルー TH1,TH2 工具ホルダ T1 細穴用工具 P 配管 PD パイロットドリル V1,V2 逆止弁 1 主軸 1A 主軸先端面 1B 凹面 1C 穴 2 中心孔 3 ドローイングボルト 3A センター孔 4 回収管 5 ミスト吸引機 6 供給管路 8 クーラント供給接続口 8a 内孔 10 フランジ 10A フランジ端面 10B 対接面(凹面) 10C V溝環 11 受給接続口 13 供給通路 15 クーラント供給通路 20 サイドスルー(フランジスルー)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸先端に、小径の細穴用工具を取付け
    た着脱自在な工具ホルダを装着し、この細穴用工具にあ
    けたセンタースルーから12〜14Mpa前後の高圧ク
    ーラント液をワーク加工穴内に噴射させて加工すること
    を特徴とする細穴加工方法。
  2. 【請求項2】 細穴用工具にあけたセンタースルーから
    12〜14Mpa前後の高圧クーラント液を噴射させて
    加工する細穴加工方法に使用する工具ホルダにおいて、
    主軸先端面に設けたクーラント供給接続口と対面する対
    接面を工具ホルダのフランジ端面に設け、この対接面に
    あけた受給接続口となるサイドスルー(フランジスルー)
    の供給通路を、細穴用工具のセンタースルーに繋がるク
    ーラント供給通路と接続させてなることを特徴とする細
    穴加工方法に使用する工具ホルダ。
  3. 【請求項3】 主軸先端面に設けたクーラント供給接続
    口に、対面する工具ホルダのフランジ端面の対接面にあ
    けた受給接続口の周囲を凹面として接合されることを特
    徴とする請求項2記載の細穴加工方法に使用する工具ホ
    ルダ。
  4. 【請求項4】 通常の工具ホルダと同一規格のサイドス
    ルー(フランジスルー)付工具ホルダを自動工具交換装置
    の工具マガジン内に混在又は単独に装備させ、上記サイ
    ドスルー(フランジスルー)付工具ホルダを主軸に装着時
    に、主軸先端面に設けたクーラント供給接続口とサイド
    スルー(フランジスルー)付工具ホルダのフランジ端面に
    設け受給接続口とを接続させることを特徴とするマシニ
    ングセンタ。
  5. 【請求項5】 主軸先端面に設けたクーラント供給接続
    口の周囲を凹面とし、これに対面するサイドスルー(フ
    ランジスルー)付工具ホルダのフランジ端面の対接面に
    あけた受給接続口の周囲を平面として接合されることを
    特徴とする請求項4記載のマシニングセンタ。
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