JP2002177883A - 振動扁平モーター付き動電型電気音響変換器 - Google Patents

振動扁平モーター付き動電型電気音響変換器

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JP2002177883A
JP2002177883A JP2000372213A JP2000372213A JP2002177883A JP 2002177883 A JP2002177883 A JP 2002177883A JP 2000372213 A JP2000372213 A JP 2000372213A JP 2000372213 A JP2000372213 A JP 2000372213A JP 2002177883 A JP2002177883 A JP 2002177883A
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field magnet
annular
electroacoustic transducer
eccentric rotor
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Hideo Suyama
英夫 陶山
Yoichi Ito
洋一 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動扁平モーターと動電型電気音響変換器を
磁石を共有して一体化し、音と振動を発生させる携帯機
器用の薄い振動音声発生装置の構成を提案する。 【解決手段】 円環状の界磁磁石15の片面の内周側の
円環状の同極性の着磁領域16に密着した円環状の第1
のヨーク20と中心軸に配置した円筒状のポールピース
21を磁気的に連続し、界磁磁石15の反対側の面の内
周側の円環状の同極性の着磁領域18に密着した円環状
の第2のヨーク22とポールピース21で磁気的間隙を
形成した磁気回路と円筒状コイル14を固着した振動板
13で動電型電気音響変換器の第1の構成を設け、界磁
磁石15の片面の外周側の異なる極性を交互に設けた円
環状の異極性の着磁領域17と対向した円形状の第3の
ヨーク24との磁気的間隙に中心軸を回転軸とする偏心
ロータ12を配置した振動扁平モーターの第2の構成を
設け、動電型電気音響変換器の第1の構成と振動扁平モ
ーターの第2の構成を中心軸を共通にして重ねる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信機器の
サイレントコールと音の発生を兼ねる振動モーターと電
気音響変換器を一体化した装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】米国特許第4931765号では、振動
扁平モーターと動電型電気音響変換器を一体化した例を
開示している。振動板に固着したコイルを駆動して音を
発生させる動電型電気音響変換器と、偏心ロータを回転
させて振動を発生させる振動扁平モーターは、界磁磁石
を個別に有する独立した構成から成る。それぞれの磁気
回路の一部である軟磁性材の板を共通にして上下に動電
型電気音響変換器と振動扁平モーターとを単に重ね合わ
せている。
【0003】携帯通信機器用で振動と音を発生させる装
置としての他の従来の構成は、実用新案登録第2549
375号、実用新案登録第2570923号、米国特許
第5528697号、特許公報第2877758号およ
び特開平11ー19590で開示されている。単一の円
筒状コイルを用いて、低い周波数でバネで支持した界磁
磁石などによって形成される磁気回路を上下に直線運動
させて振動を、高い周波数で振動板を上下に直線運動さ
せて音を発生させる構成を採用していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】米国特許第49317
65号のFIG.6で開示された振動扁平モーターと動
電型電気音響変換器を一体化した従来例では、図10で
示すように振動扁平モーター1と動電型電気音響変換器
2を、双方の磁気回路の薄い軟磁性材の板3を共通にし
て重ねたに過ぎず、界磁磁石4と界磁磁石5をそれぞれ
独立に用いている。構成上、部品点数が多くなり、全体
の厚さは大きくなる。
【0005】実用新案登録公報第2549375号、実
用新案登録公報第2570923号、米国特許第552
8697号、特許公報第2877758号および特開平
11ー19590で開示された従来例では、図11で示
すように円筒状コイル6で振動板7を上下に振動させて
高い周波数の音を発生させ、同じ円筒状コイル6で磁石
8や磁石8と一体化されたヨーク9を上下に直線運動さ
せて低い周波数の振動を発生させる構成のため、共振周
波数近くの大きい音や人体が感知しやすい100ヘルツ
から150ヘルツの周波数で大きい振動を発生させるほ
ど装置を厚くする必要がある。上下運動のみで振動を発
生させるため、発生する振動も体感的に小さい傾向があ
る。また、単一の円筒状コイル6で駆動するため、コイ
ル重量が大きくなるなど、音の発生に最適な円筒状コイ
ル6にするのに限界がある。音と振動を同時に発生させ
ると音が変調を受けたり、入力電力の制約から大きな音
と大きな振動を同時に発生させるには限界がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の振動扁平モーター付き動電型電気音響変換
器は、単一の円環状の界磁磁石を用いて、振動板に固着
して高い周波数の音を発生させるための円筒状コイル
と、偏心ロータに一体化して低い周波数の振動を発生さ
せるための扁平電機子コイルを独立に設ける。さらに、
界磁磁石を共通に用いても、動電型電気音響変換器に必
要な総磁束は振動扁平モーターに必要な総磁束に較べて
少ないため、動電型電気音響変換器に必要な界磁磁石の
占有面積を小さくする。振動扁平モーターに必要な円環
状に複数の異なる極性で着磁された界磁磁石の占有面積
を大きくし、界磁磁石からの磁束を閉じる構成にする。
【0007】界磁磁石の片面の内周側に設けた円環状の
同極性の着磁領域に軟磁性材の円環状の第1のヨークを
密着し、界磁磁石と中心軸共通にした軟磁性材の円筒状
のポールピースを第1のヨークと磁気的に連続させ、界
磁磁石の反対の面である他面の内周側に設けた円環状の
同極性の着磁領域に密着した軟磁性材の円環状の第2の
ヨークとポールピースの端部との間で円形状の第1の磁
気的間隙を形成し、振動板に固着した円筒状コイルを第
1の磁気的間隙に変位自在に保持することで振動板を界
磁磁石の他面側に配置する第1の構成で動電型電気音響
変換器となし、高い周波数の音を発生させる。
【0008】界磁磁石の片面の外周側に異なる極性が交
互に設けられた円環状の異極性の着磁領域と、界磁磁石
に対向する円形状の第3のヨークとで形成される第2の
磁気的間隙に、界磁磁石と中心軸を共通にした軸を中心
に偏心ロータを回動自在に保持することで偏心ロータを
片面側に配置する第2の構成の振動扁平モーターとな
し、低い周波数の振動を発生させる。
【0009】第1の構成の振動板と第2の構成の偏心ロ
ータは円環状の界磁磁石の反対側である片面側と他面側
に配置され、第1の構成のポールピースと第2の構成の
軸の中心軸を界磁磁石の中心軸と共通にして、第1の構
成と第2の構成を重ねる。単一の界磁磁石には磁気エネ
ルギー積が大きく保磁力が比較的大きい磁石材料を採用
することで小型化と薄型化をはかる。
【0010】界磁磁石の内周側における円環状の同極性
の着磁領域は、界磁磁石の片面側と他面側では極性が異
なり、外周側に異なる極性が交互に設けられた円環状の
異極性の着磁領域では片面側と他面側の対向する部分で
は極性が異なるように界磁磁石が厚さ方向に着磁され
る。また、片面と他面に設けられた対向する着磁領域の
部分はほぼ同じ形状に形成される。厚さ方向の着磁は、
界磁磁石の片面と他面を異なる極性で一様に着磁した後
に、界磁磁石の外周側の円環状の等しい開度で偶数個に
分割された部分の軸に対称な部分の半分をさらに一度異
なる極性に着磁することで全体の着磁がなされる。
【0011】円筒状のポールピースの内側に非磁性材の
軸受を密着して配置し、界磁磁石と中心軸を共通にした
軸受の円柱状の孔に偏心ロータの円柱状の軸を挿入して
偏心ロータを回動自在に保持する。あるいは、円筒状の
ポールピースの中心に中心軸と一致した円柱状の孔を形
成し、偏心ロータの軸を円柱状の孔に挿入し、偏心ロー
タを回動自在に保持する。外部からの衝撃から界磁磁石
と第1のヨークの接着などによる密着を安定させため
に、軸受の部分の密度を小さくできる前者の構成をとる
とよい。第1のヨークの界磁磁石の内周に対応する箇所
に段差を形成することで界磁磁石の内側面で平行方向の
衝撃力を受ける構成にしてもよい。また、ポールピース
と第1のヨークを一体構成したものを用いてもよい。
【0012】偏心ロータの軸の端部と界磁磁石に対向す
る第3のヨークの内側の面で偏心ロータの界磁磁石から
離れる方向である一方の軸方向の位置決めをし、偏心ロ
ータの樹脂フレームの軸近傍の周りの円環状の平坦な突
出部と軸受の円柱状の孔の周りの面で界磁磁石に近づく
方向である他方の軸方向の位置決めを行うことで、偏心
ロータの回動を妨げることなく位置決めする。
【0013】偏心ロータの扁平電機子コイルに流す直流
電流の方向を反転させるために整流器を用いる。偏心ロ
ータの樹脂フレームに2個のブラシを軸に対して90度
の開度で固定し、同心円状に配設された4個の整流子を
有する円環状のコミュテータを、円環状の第1のヨーク
の内側でポールピースに密着して配置して整流器を構成
する。ブラシを固定する箇所の樹脂フレームは扁平電機
子コイルの厚さより薄くしてブラシの高さを確保する。
偏心ロータにブラシを設ける場合には、複数の扁平電機
子コイルと直流電源との接続を順次切り替える構成を採
用せず、単一の扁平電機子コイルを用いて電流の流す方
向を変える構成を採用する。コミュテータは整流子の反
対側の面で、整流子間の接続とフレキシブルケーブルの
端子との接合がなされる。
【0014】振動板に対向する界磁磁石の他面の外周側
に、円環状に等間隔に設けられた異極性の着磁領域に軟
磁性材の円環状の第4のヨークを密着して配置する。外
周側に配置された円環状の第4のヨークは、内周側に配
置された円環状の第2のヨークと複数の箇所で磁気的に
連続されて一体化される。磁気的に連続される箇所は、
内周側の同極性の着磁領域と同じ極性の外周側の着磁領
域にする。磁気的に連続されない部分は円弧状のスリッ
トに形成される。界磁磁石の他面の外周側の異極性の着
磁領域からの磁束は外周側に密着された軟磁性材の第4
のヨークで閉じられる。界磁磁石の他面の内周側の同極
性の着磁領域からの磁束は、多くが第2のヨーク、第1
の磁気的間隙、ポールピースおよび第1のヨークで形成
される磁気回路を介して界磁磁石の片面の内周側の同極
性の着磁領域で閉じることになる。
【0015】あるいは、界磁磁石の他面の外周側の円環
状の第4のヨークと内周側の円環状の第2のヨークを磁
気的に連続させずに円形状の間隔で配置する。あるい
は、外周側の円環状の第4のヨークに対応する部分と内
周側の円環状の第2のヨークに対応する部分を1枚の軟
磁性材の板で連続させて形成してもよい。いずれの構成
においても、界磁磁石の他面の外周側に等間隔で配置さ
れた異極性の着磁領域からの磁束は第4のヨークで閉
じ、内周側の同極性の着磁領域からの磁束の多くが第2
のヨークから第1の磁気的間隙とポールピースを介して
第1のヨークで閉じられる。
【0016】振動板に対向する界磁磁石の外周から第4
のヨークの外に出た部分に、円周方向に等間隔の複数の
切り欠き部を形成する。切り欠き部は径方向より円周方
向が長い形状にする。界磁磁石などで構成される磁気回
路の組立固定と、振動板が振動して音を発生する時の背
圧を調整することを目的とする。外に出た第4のヨーク
の部分は界磁磁石の厚さ方向に屈曲させてもよい。
【0017】扁平電機子コイルの、界磁磁石の外周側の
円環状の異極性の着磁領域に対向する部分と、扁平電機
子コイルの内側に、扁平電機子コイルの外側から連続し
た樹脂フレームを一体成形で形成する。扁平電機子コイ
ルと界磁磁石の片面の間が比較的大きいために採用でき
る構成である。扁平電機子コイルの軸から反対側の外周
部に薄い樹脂フレームを連続して形成してもよい。
【0018】1個の扁平電機子コイルで形成された偏心
ロータで、界磁磁石の外周側の円環状の異極性の着磁領
域の個々の着磁開度に近似した開度の扇形状の扁平電機
子コイルを用いる。界磁磁石の外周側に対向する扁平電
機子コイルの部分に円周方向に長さを有する磁性材を配
置し、樹脂フレームで偏心ロータに一体成形して固定す
る。磁性材は軟磁性材を主とするが、着磁した永久磁石
を用いることも可能である。磁性材は扁平電機子コイル
の面と平行な板材にするとよい。また扁平電機子コイル
の内側に一部入れてもよい。あるいは扁平電機子コイル
の外側から扁平電機子コイルの面に平行に配置してもよ
い。扁平電機子コイルの厚さより厚い樹脂フレームが部
分的に採用できることで、一体成形で磁性材を固定でき
る。偏心ロータが静止状態から回転に必要な起動トルク
を得るための構成である。
【0019】また、1個の扁平電機子コイルで形成され
た偏心ロータで、扁平電機子コイルの主たる巻き線の扇
形状を界磁磁石の外周側の円環状の異極性の着磁領域の
個々の着磁開度に近似的に一致させ、径に対してほぼ対
称に形成する。径に対して非対称の巻き線を主たる巻き
線の外側に一体形成する。非対称の巻き線の片側の内側
を主たる巻き線の外側に密着させて形成するとよい。こ
れも偏心ロータが静止状態から回転に必要な起動トルク
を得るための構成である。
【0020】主たる部分が円環状の樹脂成形構造体を用
いて各部品の位置決めと固定を行う。樹脂成形構造体の
内側面で界磁磁石と一体構成された第4のヨークの位置
決めと固定をし、樹脂成形構造体の下部の外側面と中間
の突出部で界磁磁石に対向する第3のヨークの外周の屈
曲部の内側の径方向と屈曲部の端部の軸方向の位置決め
と固定を行う。さらに、樹脂成形構造体の上部で振動板
と保護キャップの径方向と軸方向の位置決めと固定を行
う。組立精度の向上と組立工程を簡略化するためであ
る。
【0021】振動板と対向する第2のヨーク等で形成さ
れる小容積の空間の外周側に空気流出入の複数の間隙を
設ける構成にするため、界磁磁石の外周部に密着させる
第4のヨークの外周の切り欠き部に対応する樹脂成形構
造体の複数の箇所の下部に複数の凹部を形成し、第3の
ヨークの外周の屈曲部の端部との間に狭い間隙を形成し
て空気流出入の経路を全体として形成する。
【0022】樹脂成形構造体の外側部に複数のリード導
体を一体成形した端子部を形成する。端子部のリード導
体に振動板に固着した円筒状コイルの両端を接続し、さ
らに、コミュテータに接合したフレキシブルワイヤーの
端部を接続する。リード導体は本発明の振動扁平モータ
ー付き動電型電気音響変換器を実装する方法に対応した
形状と材料を選択する。
【0023】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を、実施例の図
面を参照して説明する。本発明の振動扁平モーター付き
動電型電気音響変換器の実施例を図1の断面図で示す。
振動扁平モーターは、扁平電機子コイル10と磁界との
相互作用で、重心を軸11から離れた位置に有する偏心
ロータ12を軸11の周りに回転させて振動を発生させ
る。また動電型電気音響変換器は、成形樹脂フィルムの
振動板13の中央に固着された円筒状コイル14を磁界
との相互作用で界磁磁石15の中心軸方向に振動させる
ことで音を発生させる。本発明は、振動扁平モーターと
動電型電気音響変換器の機能を有し、単一の界磁磁石1
5を共通に用いて、全体の構成を簡略化し、薄型化する
ものである。
【0024】図1で示した界磁磁石15の着磁構成を図
2で示す。図2(a)では界磁磁石15の片面の着磁構
成を示し、内周側に円環状で同極性の着磁領域16を、
外周側に交互に異なる極性を設けた円環状の異極性の着
磁領域17を形成する。図2(b)では界磁磁石15の
反対側の他面の着磁構成を示し、内周側に円環状で同極
性の着磁領域18を、外周側に交互に異なる極性を設け
た円環状の異極性の着磁領域19を形成する。界磁磁石
15は厚さ方向に着磁されるため、厚さ方向で対向する
領域は当然ながら異なる極性になる。片面の内周側の円
環状の同極性の着磁領域16と他面の円環状の同極性の
着磁領域18の幅は、片面の外周側の円環状の異極性の
着磁領域17と外面の円環状の異極性の着磁領域19の
幅より相対的に狭くする。例えば円環状の界磁磁石15
の外周の径が18mmで内周の径が9mmの場合には、
内周側の円環状の同極性の着磁領域16、18の幅を
1.4mmほどに、外周側の円環状の異極性の着磁領域
17、19の幅を2.9mmほどにする。
【0025】図1の断面図では、動電型電気音響変換器
と振動扁平モーターを一体化した構成を示している。請
求項1で示すように、動電型電気音響変換器の磁気回路
は、界磁磁石15の片面の内周側の円環状の同極性の着
磁領域16に軟磁性材の円環状の第1のヨーク20を密
着し、界磁磁石15と中心軸を共通にした軟磁性材の円
筒状のポールピース21を第1のヨーク20と磁気的に
連続させ、界磁磁石15の他面の内周側の円環状の同極
性の着磁領域18に密着した軟磁性材の円環状の第2の
ヨーク22とポールピース21の端部の間に第1の磁気
的間隙23を形成して構成される。界磁磁石15の他面
側に成形樹脂フィルムの振動板13を配置して、振動板
13の中央部に固着した円筒状コイル14を第1の磁気
的間隙23に界磁磁石15の中心軸の方向に変動自在に
保持する。円筒状コイル14に流れる高い周波数の交流
電流と第1の磁気的間隙23の直流磁界との相互作用で
振動板13が振動して音を発生する。動電型電気音響変
換器の磁気回路や振動板13および円筒状コイル14の
全体の構成を第1の構成とする。
【0026】さらに請求項1で示すように、振動扁平モ
ーターの磁気回路は、界磁磁石15の片面の外周側の交
互に異なる極性を設けた円環状の異極性の着磁領域17
と界磁磁石15に対向する軟磁性材の第3のヨーク24
とで第2の磁気的間隙25を形成し、片面の外周側の円
環状の異極性の着磁領域17で発生する磁束を第3のヨ
ーク24で閉じることで構成される。偏心ロータ12を
界磁磁石15の中心軸と一致した軸11で回動自在に保
持する。偏心ロータ12に一体成形された扁平電機子コ
イル10に流れる方向が反転する直流電流と第2の磁気
的間隙25の円周方向で極性が変わる直流磁界との相互
作用で偏心ロータ12が軸11を中心に回転して低い周
波数の振動を発生する。扁平電機子コイル10の直流電
流を反転させるために、偏心ロータ12の樹脂フレーム
26のブラシ固定部27に扁平電機子コイル10と電気
的に接続した複数のブラシ28を設け、固定したコミュ
テータ29の複数の整流子30に接触摺動させる構成の
整流器を配置する。振動扁平モーターの磁気回路や偏心
ロータ12および整流器の全体の構成を第2の構成とす
る。
【0027】本発明の振動扁平モーター付き動電型電気
音響変換器の目的は、図1で示すように、界磁磁石15
を共通に用いる第1の構成と第2の構成を中心軸を一致
させて合体することで、構成を簡略化し、厚さを薄くす
ることである。他の目的として、音と振動を独立に同時
に発生させても音が変調を受けず、音と電機の変換効率
をよくすることである。そのために、振動を発生させる
扁平電機子コイル10の他に、音を発生させる円筒状コ
イル14を独立に設ける。
【0028】扁平電気子コイル10で振動を発生させる
際に円筒状コイル14が大きく中心軸方向に変動せず、
第1の磁気的間隙23での円筒状コイル14への磁界の
強度の変化がほとんどなく、振動の低い周波数で変調を
受けない音を発生させることができる。軸方向に振動す
るのは振動板13のみであり、音と振動を同時に発生さ
せるために全体の厚さを大きくする必要はない。また、
扁平電機子コイル10と円筒状コイル14には独立に最
大入力を加えることが可能である。さらに、円筒状コイ
ル14を変換効率向上を目的とした重量とインピーダン
スの最適設計をすることができる。
【0029】請求項2で示すように、軸受31をポール
ピース21と同じ軟磁性材で連続して形成してもよい。
あるいは請求項3で示すように、図1の偏心ロータ12
に一体成形された軸11を円筒状のポールピース21の
内側に密着して配置された非磁性材の軸受31の円柱状
の孔に挿入して、偏心ロータ12を回動自在に保持す
る。非磁性材の軸受31を用いることで第1の磁気的間
隙23近傍の磁気漏洩を低減させることができ、軸受3
1に摺動性に優れた含油樹脂を用いることで滑らかな回
転を確保することができる。
【0030】請求項4で示すように、図1の偏心ロータ
12の界磁磁石15の中心軸方向の位置決めは、偏心ロ
ータ12に一体成形された金属の軸11の端部と界磁磁
石15に対向する第3のヨーク24の内側の面で、界磁
磁石15から離れる方向である一方の軸方向の位置決め
を行う。また、偏心ロータ12の樹脂フレーム26の軸
11近傍の周りの円環状の平坦な突出部32と軸11を
保持する軸受31の円柱状の孔の周りの面で界磁磁石1
5に近づく方向である他方の軸方向の位置決めを行う。
それぞれの位置決めする部分が接触しても、軸11から
の距離が小さいため、摩擦による回転トルク低減は小さ
い。
【0031】請求項5で示すように、図1の偏心ロータ
12に樹脂で一体成形した扁平電機子コイル10に電気
的に接続した2個のブラシ28を、電機子コイル10の
厚さより薄い樹脂フレーム26のブラシ固定部27に固
定する。同心円状に配設された複数の整流子30を有す
る円環状のコミュテータ29を、円環状の第1のヨーク
20の内側の位置でポールピース21に密着して配置す
る。ブラシ28を偏心ロータ12に固定することは、1
個の扁平電機子コイル10を偏心ロータ12に設ける構
成を基本とするのが合理的である。扁平電機子コイル1
0の厚さをできるだけ大きくして偏心ロータ12の回転
を妨げないために、コミュテータ29は円環状の第1の
ヨーク20の面より界磁磁石15の側に窪ませるのがよ
い。
【0032】図1の実施例で示すように、振動板13に
対向する界磁磁石15の他面の外周側の円環状の異極性
の着磁領域19に密着して円環状の軟磁性材の第4のヨ
ーク33を配置してもよい。図3は、図1の第2のヨー
ク22や第4のヨーク33などで構成される磁気回路を
界磁磁石15の他面側からみたものである。請求項6で
示すように、図3(a)では、界磁磁石34の外周側に
配置された円環状の第4のヨーク35は界磁磁石34の
内周側に配置された第2のヨーク22と接続部36、3
7で磁気的に連続させる。磁気的に連続しない部分は円
弧状のスリット38に形成する。内周側と同極性の外周
側の着磁領域に接続部36、37を配置させるとよい。
また請求項7で示すように、図3(b)では、界磁磁石
39の外周側に円環状の第4のヨーク40を、内周側に
円環状の第2のヨーク41を円形状の間隔で互いに磁気
的に分離して配置する。
【0033】さらに請求項8で示すように、図3(c)
では、単に界磁磁石42の外周側の第4のヨークと内周
側の第2のヨークを1枚の連続した軟磁性材の円環状の
ヨーク43にする。図3の構成は、図2(b)の界磁磁
石15の外周側の円環状の着磁領域19と同様に、界磁
磁石34あるいは界磁磁石39あるいは界磁磁石42の
外周側の異なる極性が交互に設けられた円環状の異極性
の着磁領域に軟磁性材の板などのヨークを密着させるこ
とで、等しい面積の異極性の着磁領域から発生する磁束
を閉じることができる。さらに、界磁磁石34、39あ
るいは42の面全体に着磁される異なる極性の面積を比
較すると、図2(b)の内側の同極性の着磁領域18で
も示すように、境界の幅があることと、内側の円環状の
同極性の着磁領域の幅を一定にする前提で、内側の円環
状の同極性の着磁領域と同じ極性の面積が大きくなる。
したがって、内側の極性が外側の極性で打ち消し合うこ
とよりも、加算される効果の方が大きく、図3(a)、
図3(b)および図3(c)の第1の磁気的間隙44、
45および46で大きい磁界を確保できる。
【0034】図1の実施例の分解構成図を図4で示す。
円環状の界磁磁石15の片面の内周側に、第1のヨーク
20とポールピース21で構成した磁気回路を密着固定
し、界磁磁石15の他面に、第2のヨーク22と第4の
ヨーク33を一部で磁気的に連続した軟磁性材の板を密
着した動電型電気音響変換器の磁気回路を、請求項13
で示すように、主たる部分が円環状の樹脂成形構造体4
7の内側面に固定する。円筒状コイル14を固着した振
動板13を樹脂成形構造体47の上部48で位置決めし
て動電型電気音響変換器の第1の構成にする。保護キャ
ップ49を樹脂成形構造体47の上部48で位置決めす
る。次に扁平電機子コイル10とブラシ28および軸1
1を樹脂フレーム26で一体成形した偏心ロータ12の
軸11を軸受31の円柱状の孔50に挿入して保持し、
樹脂成形構造体47の下部の外側部51と中間の突出部
52で円形状の第3のヨーク24の外周の屈曲部53と
端部54を径方向と軸方向に位置決めして振動扁平モー
ターの第2の構成にする。
【0035】請求項9で示すように、図3と図4の界磁
磁石34、39、42および15の外周から外に出した
第4のヨーク35、40、55および33の外周部に等
間隔に径方向より円周方向が長い形状の切り欠き部5
6、57、58および59を形成する。請求項14で示
すように、図4の分解構成図の樹脂成形構造体47の下
部に等間隔に凹部60を第4のヨーク33の切り欠き部
59に対応させて複数の箇所に形成する。請求項15で
示すように、樹脂成形構造体47に円形状の第3のヨー
ク24をはめ込み固定する際に、樹脂成形構造体47の
凹部60と第3のヨーク24の屈曲部53の端部54の
間に狭い間隙を形成する。図1と図4の振動板13と第
2のヨーク22などで形成される小さい空間の外周側に
空気流出入の間隙を形成することで振動板の背圧の変化
を小さくし、振動板13が数百Hzでほぼ線形の大きい
変位することを可能にする。
【0036】図5では本発明の振動扁平モーター付き動
電型電気音響変換器の磁気回路の組立構成を示す。請求
項16で示すように、図5(a)の樹脂成形構造体47
の内側の軸方向に位置が異なり、軸に直交する2つの面
上に対応する位置に、複数の第1の突起部61と複数の
第2の突起部62を等間隔に設ける。図5(b)の第4
のヨーク33の外周に等間隔に形成された切り欠き部5
9を第1の突起部61に合わせて第4のヨーク33と一
体化された磁気回路を挿入し、樹脂成形構造体47と第
4のヨーク33を相対的に回転し、第1の突起部61と
第2の突起部62で第4のヨーク33を含む磁気回路を
図5(c)で示すように軸方向に位置決めして固定す
る。第4のヨーク33の切り欠き部59と樹脂成形構造
体47の凹部60を一致した位置にすることで、空気流
出入の経路を形成することができる。組立が容易で、衝
撃に強い構成にすることができる。
【0037】図6は本発明に用いる整流器のコミュテー
タ周辺の分解構成図を示すものである。図4の第1のヨ
ーク20、ポールピース21および軸受29とコミュテ
ータを一体化したものを反対側からみた斜視図で示す。
4個の円弧状の整流子30が同心円状に配設された円環
状のコミュテータ29を、非磁性材の軸受31の円柱状
の孔50の周りに配置し、円環状の第1のヨーク20の
内側に配置し、軸受31あるいはポールピース21の面
に固定する。4個の整流子30の対向する部分は電気的
に接続され、背面に設けたフレキシブルケーブル63で
外部の直流電源に接続される。整流子30やフレキシブ
ルケーブル63を含むコミュテータ29の厚さは円環状
の第1のヨーク20より薄くし、図1で示すように、組
立て後に第1のヨーク20の面から界磁磁石15の方向
に窪んだ構成にすると、ブラシ28との間隔を大きく取
れて整流器を構成し易くなる。
【0038】図1と図4の偏心ロータ12は、請求項1
0で示すように、界磁磁石15の片面の外周側の円環状
の異極性の着磁領域17に対向する扁平電機子コイル1
0の面から界磁磁石15の側に出た部分64と、扁平電
機子コイル10の巻き線の内側部65に、扁平電機子コ
イル10の外側の樹脂フレーム26から連続して一体成
形で形成する。偏心ロータ12の構造を強固にし、重心
の偏心の程度を大きくすることができる。扁平電機子コ
イル10の軸11から遠い外周部で第3のヨーク24の
屈曲部53に対向する樹脂部66の厚さを薄くすること
ができ、扁平電機子コイル10を軸11から少しでも離
れた位置に配置することが可能になり、回転トルクを大
きくすることができる。
【0039】偏心ロータ12に1個の電機子コイル10
を設けた場合には、偏心ロータ12に加わる起動トルク
が小さく、静止状態から回転させることができないこと
がある。図4の分解構成図で示した界磁磁石15の外周
側の円環状の異極性の着磁領域17の個々の着磁開度を
90度にして、偏心ロータ12の扁平電機子コイル10
の扇形状の開度を90度ほどにすると、N極とS極の境
界に扁平電機子コイル10が位置した場合には起動トル
クが小さく、偏心ロータ12が回転を始めないことにな
る。起動トルクを大きくして偏心ロータ12を回転させ
るため、本発明の振動扁平モーター付き動電型電気音響
変換器に用いる偏心ロータ12に以下の構成を採用す
る。
【0040】図7では偏心ロータ67の構成の斜視図を
図7(a)で、偏心ロータ67と界磁磁石68の異極性
の着磁領域69、70、71との配置を図7(b)で示
す。請求項11で示すように、図7(a)の扇形状の扁
平電機子コイル72の界磁磁石68の外周側に対向し、
軸73から遠い位置に、円周方向に長さを有する薄い板
形状の磁性材74を配置し、扁平電機子コイル72の外
側から連続した樹脂フレーム75で一体成形して偏心ロ
ータ67に固定する。一体成形時の位置決めに、磁性材
74を屈曲させて扁平電機子コイル72の側部で位置決
めしてもよい。
【0041】特開平11ー191950で示されるよう
に、磁性材を扁平電機子コイル近傍に配置する扁平振動
モーターの従来例がある。この従来例では、磁性材を扁
平電機子コイルの側部あるいは内部に配置する構成と請
求項を記述している。本発明の実施例では、図1で示す
第1のヨーク20を用いる本発明の構成で偏心ロータの
軸11から遠い部分の片側の空間を積極的に用いて、図
7(a)で示すように、一体成形で樹脂フレーム75を
厚くして円周方向に長さを有する板状の磁性材74を扁
平電機子コイルに重ねる位置で包み込み固定している。
【0042】図7(b)では、扇形状の扁平電機子コイ
ル72の径方向の箇所76、77が異極性の着磁領域6
9と70の境界78と異極性の着磁領域70と71の境
界79に静止しようとすると、円周方向に長さ有する磁
性材74の両端に異なる極性の磁極が誘起されて回転ト
ルクが生じ、扁平電機子コイル72は異極性の着磁領域
76と77を跨ぐ状態で静止するため、初動回転に必要
な起動トルクを得ることができる。円周方向に長さを有
する磁性材74は、扁平電機子コイル72の回転トルク
を小さくし過ぎない形状と配置にする必要がある。
【0043】図8では、扁平電機子コイル80の形状を
非対称にすることで初動回転に必要な起動トルクを得
る。請求項12で示すように、界磁磁石81の外周側の
円環状の異極性の着磁領域の個々の着磁開度と近似した
開度を有し、円環状の界磁磁石81の径に対称な扇形状
で主たる巻き線82を形成し、径に対して非対称な巻き
線83を主たる巻き線82の外側に一体化した扁平電機
子コイルを偏心ロータ84に一体成形する。主たる巻き
線82の径方向の箇所85、86が異極性の着磁領域の
境界近傍に位置した場合、境界の幅もあり、主たる巻き
線82による起動トルクが非常に小さいが、非対称な巻
き線83は異極性の着磁領域に跨り、初動回転に必要な
起動トルクを発生させる。
【0044】図9は、本発明の振動扁平モーター付き動
電型電気音響変換器の斜視図を示すものである。図9
(a)、図9(b)および図9(c)で、樹脂成形構造
体87、88および89の側部から連続した端子部9
0、91および92と、第3のヨーク24と、保護キャ
ップ18が外に出る。請求項17で示されるように、樹
脂成形構造体87、88および89の外側部を突出させ
て複数のリード導体93、94および95を一体成形し
た端子部90、91および92を設ける。リード導体9
3、94および95は少なくとも図1や図4で示した円
環状コイル14の両端と電気的に接続し、さらにはコミ
ュテータ29の整流子30と接続してもよい。必要に応
じて、樹脂成形構造体88、89の側部の2箇所を突出
させてもよい。リード導体93、94および95はコネ
クタで接続する構成にしてもよいし、表面実装に適した
構成、あるいは弾性を持たせて他の端子と組立後に接触
させる構成にしてもよい。
【0045】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0046】動電型電気音響変換器と振動扁平モーター
を界磁磁石を共通にして構成することで構成を簡略化し
薄型化することができる。
【0047】動電型電気音響変換器の音が低い周波数で
変調を受けずに音と振動を同時に発生させることがで
き、円筒状コイルを電機音響変換の効率向上を目的とし
た重量とインピーダンスの適した設計ができる。
【0048】振動扁平モーターの振動を用いることで、
音も発生させる単一のコイルで磁石を含む磁気回路を直
線方向に振動させる従来の構成のものより体感振動を大
きくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の振動扁平モーター付き動電型電気音響
変換器の断面図を示す。
【図2】本発明に用いる着磁された界磁磁石の両面を示
す。
【図3】本発明の動電型電機音響変換器の磁気回路の斜
視図を示す。
【図4】本発明の振動扁平モーター付き動電型電気音響
変換器の分解構成図を示す。
【図5】本発明の主な磁気回路の固定法を説明する図を
示す。
【図6】本発明に用いるコミュテータの構成図を示す。
【図7】本発明に用いる偏心ロータに一体化された扁平
電機子コイルを示す。
【図8】本発明に用いる他の構成の扁平電機子コイルを
示す。
【図9】本発明の振動扁平モーター付き動電型電気音響
変換器の外観図を示す。
【図10】従来の振動モーターと電気音響変換器を重ね
た装置の断面図を示す。
【図11】従来の磁気回路と振動板を単一コイルで振動
させる装置の断面図を示す。
【符号の説明】
10、72、72 扁平電機子コイル 11 軸 12、67 偏心ロータ 13 振動板 14 円筒状コイル 15、34、39、42、68 界磁磁石 16 片面の円環状の同極性の着磁領域 17 片面の異なる極性を交互に設けた円環状の異極
性の着磁領域 18 他面の円環状の同極性の着磁領域 19 他面の異なる極性を交互に設けた円環状の異極
性の着磁領域 20、22、41、43 円環状の第1のヨーク 21、43、44、45 ポールピース 22 円環状の第2のヨーク 23、44、45、46 第1の磁気的間隙 24 円形状の第3のヨーク 25 第2の磁気的間隙 26 樹脂フレーム 27 ブラシ固定部 28 ブラシ 29 コミュテータ 30 整流子 31、73 軸受 33、35、40、55 円環状の第4のヨーク 47、87、88、89 樹脂成形構造体 49 保護キャップ 56、57、58、59 切り欠き部 60 樹脂成形構造体下部の凹部 74 磁性材 82 非対称の扁平電機子コイル 90、91、92 端子部

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円環状の同極性の着磁領域が内周側に、
    異なる極性が交互に設けられた円環状の異極性の着磁領
    域が外周側に厚さ方向の着磁で形成された円環状の界磁
    磁石が固定され、軟磁性材の円環状の第1のヨークを前
    記界磁磁石の片面の内周側の円環状の前記同極性の着磁
    領域に密着し、軟磁性材の円筒状のポールピースを前記
    界磁磁石と中心軸を共通にして前記第1のヨークに磁気
    的に連続させ、前記界磁磁石の他面の内周側の円環状の
    前記同極性の着磁領域に密着した軟磁性材の円環状の第
    2のヨークと前記ポールピースの端部の間に円形状の第
    1の磁気的間隙を形成し、振動板に固着した円筒状コイ
    ルを前記第1の磁気的間隙に前記中心軸の方向に変動自
    在に保持する第1の構成にし、前記界磁磁石の片面の円
    環状の前記異極性の着磁領域と前記界磁磁石に対向する
    軟磁性材の円形状の第3のヨークの間に形成される第2
    の磁気的間隙に偏心ロータを前記界磁磁石と中心軸を共
    通にした軸で回動自在に保持し、前記偏心ロータに一体
    形成された扁平電機子コイルと直流電源の接続の極性の
    切り替えを前記偏心ロータの回転により複数のブラシと
    円環状のコミュテータの複数の整流子との接触で行う整
    流器を配置する第2の構成にし、音を発生させる第1の
    構成と、振動を発生させる第2の構成を、中心軸を一致
    させ重ねて前記界磁磁石に対して反対側に配置すること
    を特徴とする振動扁平モーター付き動電型電気音響変換
    器。
  2. 【請求項2】 円筒状の前記ポールピースの中心に円柱
    状の孔を形成し、前記孔に前記偏心ロータに一体形成さ
    れた円柱状の軸を挿入して前記偏心ロータを回動自在に
    保持することを特徴とする請求項1記載の振動扁平モー
    ター付き動電型電気音響変換器。
  3. 【請求項3】 円筒状の前記ポールピースの内側に非磁
    性材の軸受を密着して配置し、前記軸受の中心に円柱状
    の孔を形成し、前記孔に前記偏心ロータに一体形成され
    た円柱状の軸を挿入して前記偏心ロータを回動自在に保
    持することを特徴とする請求項1記載の振動扁平モータ
    ー付き動電型電気音響変換器。
  4. 【請求項4】 偏心ロータに一体形成された前記軸の端
    部と前記第3のヨークの面で一方の軸方向の、前記偏心
    ロータの樹脂フレームの前記軸の近傍周りの円環状の平
    坦な突出部と前記軸を保持する前記円柱状の孔の周りの
    面で他方の軸方向の位置決めを行うことで前記偏心ロー
    タを保持すること特徴とする請求項2、3記載の振動扁
    平モーター付き動電型電気音響変換器。
  5. 【請求項5】 前記扁平電機子コイルに電気的に接続し
    た複数のブラシを前記偏心ロータの樹脂フレームに固定
    し、同心円状に配設された複数の整流子を有する円環状
    の前記コミュテータを円環状の前記第1のヨークの内側
    で前記ポールピースに密着して配置して構成される前記
    整流器を有する請求項1記載の振動扁平モーター付き動
    電型電気音響変換器。
  6. 【請求項6】 前記振動板に対向する前記界磁磁石の他
    面の外周側に設けられた円環状の前記異極性の着磁領域
    に密着した軟磁性材の円環状の第4のヨークを円環状の
    前記第2のヨークと、内周側の前記同極性の着磁領域と
    同じ極性を有する着磁領域で磁気的に連続することを特
    徴とする請求項1記載の振動扁平モーター付き動電型電
    気音響変換器。
  7. 【請求項7】 前記振動板に対向する前記界磁磁石の他
    面の外周側に設けられた円環状の前記異極性の着磁領域
    に密着した軟磁性材の円環状の第4のヨークを、円環状
    の前記第2のヨークと円形状の間隔で配置することを特
    徴とする請求項1記載の振動扁平モーター付き動電型電
    気音響変換器。
  8. 【請求項8】 前記振動板に対向する前記界磁磁石の他
    面の外周側に設けられた円環状の前記異極性の着磁領域
    に密着した軟磁性材の第4のヨークを、前記第2のヨー
    クと連続した一枚の板で構成することを特徴とする請求
    項1記載の振動扁平モーター付き動電型電気音響変換
    器。
  9. 【請求項9】 前記界磁磁石の外周側に設けられた円環
    状の前記異極性の着磁領域に密着した前記第4のヨーク
    の外周部を前記界磁磁石の外周から外に出し、径方向よ
    り円周方向が長い形状を有する切り欠き部を前記外周部
    に等間隔に形成することを特徴とする請求項6、7およ
    び8記載の振動扁平モータ付き動電型電気音響変換器。
  10. 【請求項10】 前記扁平電機子コイルの前記第1のヨ
    ークの外で前記界磁磁石の外周側の前記異極性の着磁領
    域に対向する部分と、前記扁平電機子コイルの内側に、
    前記扁平電機子コイルの外側から連続した樹脂フレーム
    を一体成形した前記偏心ロータを用いることを特徴とす
    る請求項1記載の振動扁平モータ付き動電型電気音響変
    換器。
  11. 【請求項11】 前記界磁磁石の外周側の前記異極性の
    着磁領域の個々の開度と近似した開度を有し、扇形状の
    前記電機子コイルの前記界磁磁石の外周側に対向する部
    分に円周方向に長さを有する磁性材を配置し、前記磁性
    材を前記扁平電機子コイルの外側から連続した樹脂フレ
    ームで一体成形して前記偏心ロータに固定することを特
    徴とする請求項10記載の振動扁平モータ付き動電型電
    気音響変換器。
  12. 【請求項12】 前記界磁磁石の外周側の前記異極性の
    着磁領域の個々の開度と近似した開度を有し、前記界磁
    磁石の径に対称な扇形状で主たる巻き線を形成し、前記
    径に対して非対称な巻き線を前記主たる巻き線の外側に
    一体形成した前記扁平電機子コイルを有する前記偏心ロ
    ータを用いることを特徴とする請求項1記載の振動扁平
    モーター付き動電型電気音響変換器。
  13. 【請求項13】 主たる部分が円環状の樹脂成形構造体
    の内側面で前記界磁磁石と一体構成された前記第4のヨ
    ークの位置決めをし、前記樹脂成形構造体の下部の外側
    面と中間の突出部で前記第3のヨークの外周の屈曲部の
    内側の径方向と端部の軸方向の位置決めをし、前記樹脂
    成形構造体の上部で前記振動板と保護キャップの径方向
    と軸方向の位置決めを行うことを特徴とする請求項6か
    ら9記載の振動扁平モーター付き動電型電気音響変換
    器。
  14. 【請求項14】 主たる部分が円環状の樹脂成形構造体
    の内側面で前記界磁磁石と一体構成された前記第4のヨ
    ークの位置決めをし、前記樹脂成形構造体の下部の外側
    面と中間の突出部で前記第3のヨークの外周の屈曲部の
    内側の径方向と端部の軸方向の位置決めをし、前記樹脂
    成形構造体の上部で前記振動板と保護キャップの径方向
    と軸方向の位置決めを行う前記樹脂成形構造体の下部の
    前記第4ヨークの前記切り欠き部に対応する複数の箇所
    に凹部を形成することを特徴とする請求項9記載の振動
    扁平モーター付き動電型電気音響変換器。
  15. 【請求項15】 前記樹脂成形構造体の下部の複数の前
    記凹部と前記第3のヨークの前記端部との間に空気流出
    入の間隙を設ける構成にすることを特徴とする請求項1
    3、14記載の振動扁平モーター付き動電型電気音響変
    換器。
  16. 【請求項16】 前記界磁磁石の面に平行で軸方向に位
    置が異なる2つの面に対応する位置に、前記樹脂成形構
    造体の内側に複数の第1の突起部と第2の突起部を設
    け、前記第4のヨークの前記切り欠き部と前記第1の突
    起部を合わせて前記第4のヨークを挿入し、前記樹脂成
    形構造体と前記第4のヨークを相対的に回転することで
    前記第1の突起部と前記第2の突起部の間に前記第4の
    ヨークを固定し位置決めをする構成の前記樹脂成形構造
    体を用いることを特徴とする請求項13記載の振動扁平
    モーター付き動電型電気音響変換器。
  17. 【請求項17】 外側部に複数のリード導体を一体成形
    し、前記リード導体に前記振動板に固着した前記円筒状
    コイルの両端を電気的に接続させる構成の樹脂成形構造
    体を用いること特徴とする請求項13記載の振動扁平モ
    ーター付き動電型電気音響変換器。
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