JP2002135871A - 多機能型音響装置 - Google Patents

多機能型音響装置

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JP2002135871A
JP2002135871A JP2000321723A JP2000321723A JP2002135871A JP 2002135871 A JP2002135871 A JP 2002135871A JP 2000321723 A JP2000321723 A JP 2000321723A JP 2000321723 A JP2000321723 A JP 2000321723A JP 2002135871 A JP2002135871 A JP 2002135871A
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JP
Japan
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rotor
acoustic device
permanent magnet
yoke
function
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JP2000321723A
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Inventor
Takashi Kobayashi
小林  孝
Akira Nikaido
旦 二階堂
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Citizen Electronics Co Ltd
Original Assignee
Citizen Electronics Co Ltd
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  • Reciprocating, Oscillating Or Vibrating Motors (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低周波信号と高周波信号を同時に励振させて
も、音声・音楽等の品質が劣化しない多機能型音響装置
の実現を図る。 【解決手段】 回転子軸106と回転自在な回転子20
0を、スピーカ磁石105の上に装着された、外周部が
ボイスコイル102と係合するスピーカ空隙103の内
周部を構成する磁性材料からなる円柱状のトップヨーク
104を、磁性材料からなる中空円板状の下ヨーク10
8の中央部に固着し、下ヨーク108の外周部に磁性材
料からなる円筒状の側面ヨーク109をトップヨーク1
04の外周部とスピーカ空隙103を介して対向するよ
うに配設し、側面ヨーク109の上下面に厚み方向に複
数極に着磁された一対の回転子上永久磁石201、回転
子下永久磁石202をモ−タ空隙301を介して設けて
構成し、前モ−タ空隙301に駆動コイル114、11
5を平行に配設してステ−タ300とし、回転子軸10
6に対して、遠心力によって振動加震力が大きく発生す
るように回転子200に錘203を偏心させて配設す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯機器に用いら
れている多機能型音響装置を形成するスピーカと振動モ
ータの構成に関するもので、特にスピーカと振動モータ
を同時駆動が可能で優れた音響特性が期待できる全体構
成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からPHSや携帯電話等の携帯機器
には、コンサート会場や病院等の受信時の静粛な環境を
乱さないように、受信音による発音によらず、振動モー
タの振動によって受信を携帯機器の利用者に感知させる
振動モータが搭載されている場合が多い。一方では、受
信音の受音が必要なだけではなく、更に音響特性の優れ
たスピーカが要求されている。このため、従来は振動モ
ータとスピーカが2個携帯機器に装着される場合が多
く、スペース効率が悪くなって、携帯機器の小型化と軽
量化及びコストダウンが困難であった。これを改善する
ために、最近では、スピーカの振動板の振動の他に、ス
ピーカの振動板上のボイスコイルと磁気的に係合する永
久磁石体をフレームにばねで固定して、100〜150
Hzの低周波で独立に駆動し、振動方向はスピーカ振動
板と同一方向にバイブレーシヨンを可能とするいわゆる
マルチファンクションデバイスが発表されている。以下
ではいわゆるマルチファンクションデバイスの代表的な
従来例を列挙して詳細に説明する。
【0003】図5は、特開平5−85192号に記載さ
れた電磁誘導型変換器の説明図に相当する従来例の断面
図である(文献A)。図6は、多機能型装置の従来例の
断面図である。図7は、本願出願人による既出願文献・
特願2000−121852号に記載された説明図に相
当する断面図である(文献B)。図5において、電磁誘
導型変換器は、いわゆる内磁型(永久磁石がボイスコイ
ルの内側に配設された構造)であり、中心部507を有
するダイアフラム506の中心にボイスコイル508を
固着し、スプリング体511の中心部にマグネット51
0を固着し、ボイスコイル508に対してマグネット5
10を内挿するような位置にダイアフラム506及びス
プリング体511を上下対向させ、マグネット510の
1極の端面がボイスコイル508中央部に位置するよう
に配置してケース512内に収納して構成されている。
ボイスコイル508に低周波信号もしくは高周波信号を
印加することによって、スプリング体511をマグネッ
ト510の極方向に振動させるものである。
【0004】文献Aでは、ダイアフラム506とスプリ
ング体511は、ボイスコイル508とマグネット51
0との磁気結合を通して相対運動するように構成されて
いるので、ボイスコイル508に低周波信号もしくは高
周波信号を印加すると、ダイアフラム506とスプリン
グ体511には連成振動が生じる。その結果、音声・音
楽等の再生時に歪みが発生してその品質が劣化する問題
があった。また、音声・音楽等の再生と低周波振動を同
時に駆動することは、ボイスコイル508とマグネット
510との磁気結合に低周波振動が重畳してしまうの
で、一層音声・音楽等の再生時に大きな歪みを生じ、事
実上不可能であった。
【0005】図6において、従来例の多機能型音響装置
は、いわゆる外磁型(永久磁石がボイスコイルの外側に
配設された構造)である。コルゲーションの有る外周辺
部603aを有し,中心部がドーム状に成形された合成
樹脂からなるスピーカ振動板603の中心部に同心円筒
状のボイスコイル604が固定されている。スピーカ振
動板603の外周辺部603aは、フレーム609に接
着剤等で固定されている。上面が半球面状で円柱状のト
ップヨーク601の外周部601aと外周部ヨーク60
6の内周部606aはボイスコイル604と磁気的に係
合する空隙611を構成する。円盤状で単磁極に着磁さ
れた永久磁石602は、トップヨーク601、下ヨーク
605、外周部ヨーク606とで磁気回路を形成すると
同時に平行ばね607、608で下ヨーク605、外周
部ヨーク606の外周部がフレーム609に固定支持さ
れてスピーカ振動板603の振動方向に振動できる永久
磁石体610を構成している。
【0006】スピーカ振動板603に這うように引き出
されたボイスコイル604のリード線の入力端子612
a、612bに交流電圧が印加されると、ボイスコイル
604に電流が流れてスピーカ振動板603はY方向に
振動して音圧を発生する。このとき、標準的な20mmφ
×5mm程度の大きさの音響装置では、永久磁石体610
の共振周波数は概ね110〜150Hzに、スピーカ振
動板603の1次共振周波数は概ね700〜900H
z、2次共振周波数は5kHz前後に設定されている場
合が多い。音声や音楽の再生は700〜5kHzの帯域
で行われるが、スピーカ振動板603と永久磁石体61
0は、ボイスコイル604と永久磁石体610との磁気
結合を通して相対運動するように構成されているので、
ボイスコイル604に低周波信号もしくは高周波信号を
印加すると、スピーカ振動板603と永久磁石体610
には連成振動が生じる。その結果、音声・音楽等の再生
時に歪みが発生してその品質が劣化する問題があった。
また、音声・音楽等の再生と低周波振動を同時に駆動す
ることは、ボイスコイル604と永久磁石体610との
磁気結合に低周波振動が重畳してしまうので、一層音声
・音楽等の再生時に大きな歪みを生じ、事実上不可能で
あった。
【0007】図7に示す文献Bは、いわゆる外磁型(永
久磁石がボイスコイルの外側に配設された構造)であ
る。符号を共通に用いて説明すれば、コルゲーションの
有る外周辺部603aを有し,中心部がドーム状に成形
された合成樹脂からなるスピーカ振動板603の中心部
に同心円筒状のボイスコイル604が固定されている。
スピーカ振動板603の外周辺部603aは、フレーム
609に接着剤等で固定されている。上面が半球面状で
円柱状のトップヨーク601の外周部601aと外周部
ヨーク606の内周部606aはボイスコイル604と
磁気的に係合する第1の空隙701を構成する。中空円
盤状の永久磁石702は、トップヨーク601、下ヨー
ク703の外周部703a、外周部ヨーク606の内周
部606aとで第2の空隙705を有する磁気回路を形
成すると同時に、平行ばね707、708で下ヨーク7
03、外周部ヨーク606の外周部606bがフレーム
609に固定支持されてスピーカ振動板603の振動方
向に振動できる永久磁石体610を構成している。第2
の空隙705には、フレーム609に固定され、入力端
子704a、704bを有する同心円筒状の駆動コイル
706が配設されている。第1の空隙701にあるボイ
スコイル604と永久磁石体610は、相対的な運動が
できるようになっているが、第2の空隙705にある駆
動コイル706と永久磁石体610の関係は、相対運動
ではなく永久磁石体610のみがスピーカ振動板603
と同一の軸方向に運動できる。
【0008】スピーカ振動板603に這うように引き出
されたボイスコイル604のリード線の入力端子612
a、612bに交流電圧が印加されると、ボイスコイル
604に電流が流れてスピーカ振動板603はY方向に
振動して音圧を発生する。このとき、標準的な20mmφ
×5mm程度の大きさの音響装置では、永久磁石体610
の共振周波数は概ね110〜150Hzに、スピーカ振
動板603の1次共振周波数は概ね700〜900H
z、2次共振周波数は5kHzに設定されている場合が
多い。音声や音楽の再生は700〜5kHzの帯域で行
われるが、スピーカ振動板603と永久磁石体610
は、ボイスコイル604と永久磁石体610との磁気結
合を通して相対運動するように構成されているので、ボ
イスコイル604に低周波信号もしくは高周波信号を印
加すると、スピーカ振動板603と永久磁石体610に
は連成振動が生じる。入力端子612a、612bに音
声・音楽等の高周波信号が印加されるときは、スピーカ
振動板603のみが励振され、音声・音楽等の再生には
スピーカ振動板603と永久磁石体610との間には連
成振動は生じていないので歪みは発生しない。また、入
力端子704a、704bに100〜150Hzの低周
波信号を印加するときは、永久磁石体610のみが励振
され、スピーカ振動板603は何等作動しない。この点
では、文献Bは文献A、従来例の図6より優れている
が、入力端子612a、612bに高周波信号を、入力
端子704a、704bに低周波信号を同時に印加する
場合は、永久磁石体610は低周波で振動しているため
第1の空隙701にあるボイスコイル604は相対運動
することになり、スピーカ振動板603と永久磁石体6
10には連成振動が生じ音声・音楽等の再生には歪みが
発生する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述の説明から明らか
なように、いずれの従来例でも低周波信号と高周波信号
を同時に励振させる場合、連成が生じて音声・音楽等の
品質が劣化するのを防止することが事実上不可能であっ
た。これは、低周波振動と高周波振動がいずれもスピー
カ振動板と同一方向に振動するように構成されているか
らである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、叙上の
欠点を除去して簡単な構成で多機能型音響装置を実現す
ることにあり、特に低周波振動を回転子で構成した永久
磁石体の回転運動で実現することに特徴がある。課題を
解決するためになされた本発明の多機能型音響装置の請
求項1は、スピーカ振動板に固着された同心円筒状のボ
イスコイルと前記ボイスコイルと磁気的に係合する磁気
回路からなる音響装置において、前記ボイスコイルと磁
気的に係合するように設けた前記磁気回路の円筒状空隙
を回転子上に配設し、該回転子を駆動するために該回転
子に設けた永久磁石の磁気回路の空隙を該回転子の外周
部に配設し、フレ−ムの中心に設けられた回転子軸に対
して該回転子の回転によって生じる振動加震力を発生さ
せるようにしたことを特徴とするものである。
【0011】課題を解決するためになされた本発明の多
機能型音響装置の請求項2は、スピーカ振動板に固着さ
れた同心円筒状のボイスコイルと前記ボイスコイルと磁
気的に係合する磁気回路からなる音響装置において、中
心に回転子軸を設けたフレームの外周部にステータを設
け、少なくとも1個以上の永久磁石からなる磁気回路
で、前記ボイスコイルと磁気的に係合する同心円筒状の
空隙と、該空隙の外側に、厚み方向に複数極が着磁され
た中空円盤状の少なくとも1個以上の永久磁石が作る回
転子軸と垂直に形成された空隙とを有する前記回転子軸
に対して回転自在の回転子を設け、前記空隙内に前記永
久磁石と磁気的に係合する複数個の扇形の駆動コイルか
らなるステータを設け、該回転子上に遠心力によって振
動加震力が大きく発生するように錘を偏心させて片錘と
なるように配設したことを特徴とするものである。
【0012】課題を解決するためになされた本発明の多
機能型音響装置の請求項3の回転子は、前記回転子軸と
機械的に係合し中空円柱状で厚み方向に単磁極に着磁さ
れた永久磁石の上に装着された、外周部が前記ボイスコ
イルと係合する空隙の内周部を構成する磁性材料からな
る円柱状のトップヨークを、磁性材料からなる中空円板
状のヨークの中央部に固着し、前記中空円板状のヨーク
の外周部に磁性材料からなる円筒状の側面ヨークを前記
トップヨーク外周部と空隙を介して対向するように配設
し、前記側面ヨークの上下面に厚み方向に複数極着磁さ
れた少なくとも1個の永久磁石を設けて構成したことを
特徴とするものである。
【0013】課題を解決するためになされた本発明の多
機能型音響装置の請求項4の回転子は、前記多機能型音
響装置の回転子は、前記側面ヨークを、前記厚み方向に
単磁極に着磁された永久磁石と、前記外周側面が複数極
が着磁された永久磁石との共通のヨークとなるように配
設したことを特徴とするものである。
【0014】課題を解決するためになされた本発明の多
機能型音響装置の請求項5の回転子は、前記多機能型音
響装置の回転子は、前記中空円柱状で厚み方向に単磁極
に着磁された永久磁石または上下面が複数極が着磁され
た前記中空円盤状の永久磁石のいずれかを、遠心力によ
って振動加震力が大きく発生するように片錘となるよう
に前記回転子軸に対して偏心させて配設したことを特徴
とするものである。
【0015】課題を解決するためになされた本発明の多
機能型音響装置の請求項6の回転子は、前記多機能型音
響装置の回転子は、遠心力によって振動加震力が大きく
発生するように、前記中空円盤状の永久磁石の外周部に
望ましくは比重の大きい錘を片錘りになるように前記回
転子軸に対して偏心して配設したことを特徴とするもの
である。
【0016】課題を解決するためになされた本発明の多
機能型音響装置の請求項7の回転子は、前記多機能型音
響装置の回転子永久磁石の極対数は、少なくとも1以上
とすることを特徴とするものである。
【0017】課題を解決するためになされた本発明の多
機能型音響装置の請求項8のステータは、中空円板状の
絶縁性部材の上に扇形形状の複数個の駆動コイル、ホー
ル素子及び磁性材料からなる板状磁性板を固着して、前
記回転子の空隙内に配設し、該回転子が磁性板によって
停止位置が保持されることを特徴とするものである。
【0018】課題を解決するためになされた本発明の多
機能型音響装置の請求項9のステータは、前記多機能型
音響装置の回転子の駆動は、前記回転子の位置をホール
素子で検出してプシュプル駆動回路で駆動することを特
徴とするものである。
【0019】課題を解決するためになされた本発明の多
機能型音響装置の請求項10の駆動回路は、前記スピー
カ振動板の広帯域信号による励振と、プシュプル駆動回
路で前記回転子の駆動とを同時に駆動することを特徴と
するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下では、本発明の実施の形態を
図面に基づいて説明する。図1は、本発明の多機能型音
響装置の実施例の主要部断面図である。図2は、図1の
XX線断面図である。図3は、本発明の多機能型音響装
置の回転子とステータの展開斜視図である。図4は、本
発明の多機能型音響装置の駆動回路の構成図である。
【0021】図1、図2及び図3において、本発明の多
機能型音響装置は、発音体100、回転子200及びス
テータ300とで構成される。樹脂等で形成されたカッ
プ状フレーム111の中央部に、回転子の上部への飛び
出しを防止するために設けられた回転子軸の径拡大部1
06aを有する回転子軸106が固着されている発音体
100は、樹脂から形成された中央部にドーム101a
を有するピーカ振動板101に後述するスピーカ空隙1
03内で作動できる同心円筒状のボイスコイル102が
固着され、スピーカ振動板外周部101bはフレーム1
11に接着剤等で固定されて構成される。スピーカ振動
板101の上面には複数個の放音孔を有する音響カバー
110の外周がフレーム111の外端に固定されてい
る。回転子軸106と機械的に係合してワッシャ107
を介して回転自在の回転子200は、厚み方向の上下面
に単磁極が着磁されたスピーカ磁石105の上に装着さ
れた、トップヨーク外周部104aが前記ボイスコイル
102と係合するスピーカ空隙103の内周部を構成す
る磁性材料からなる円柱状のトップヨーク104を、磁
性材料からなる中空円板状の下ヨーク108の中央部に
固着し、前記中空円板状の下ヨーク108の外周部に磁
性材料からなる円筒状の側面ヨーク109をトップヨー
ク104のトップヨーク外周部104aとスピーカ空隙
103を介して対向するように配設し、側面ヨーク10
9の上面に磁性材料からなる中空円板状の上ヨーク11
3を配し、上ヨーク113の下面に厚み方向に複数極が
着磁された中空円板状の回転子上永久磁石201とモー
タ空隙301を介して回転子下永久磁石202を下ヨー
ク108上に配設して構成される。
【0022】回転子200の永久磁石による磁気回路
は、2回路存在し、その一つはスピーカ磁石105、ト
ップヨーク104のトップヨーク外周部104a、スピ
ーカ空隙103、側面ヨーク109の側面ヨーク外周部
109aとで構成される。もう一つの磁気回路は、上ヨ
ーク113、下ヨーク108に夫々対向して固定された
回転子上永久磁石201、回転子下永久磁石202が側
面ヨーク109の側面ヨーク上面109b、側面ヨーク
下面109cに平行してモータ空隙301を介して構成
される。回転子上永久磁石201、回転子下永久磁石2
02の材質はボンドフエライト、ボンドNdFeB等要求仕
様に従って選択されてよい。また、極数は実施例では8
極であるが、2以上でよく、その磁極幅は設計上適宜な
値でよい。回転時に生じる遠心力によって振動加震力を
大きくするために、回転子200の外周上面に半円状に
比重の大きい材料、例えばタングステン微粉末を充填し
た樹脂で形成された錘203を固着する。また、スピー
カ磁石105、回転子上永久磁石201、回転子下永久
磁石202を若干偏心させて固定してもよい。
【0023】モータ空隙301内には、直列又は並列に
接続されて形成された駆動コイル端子118,119を
有する扇型形状の駆動コイル114、115とホール素
子205と磁性材料からなる薄板状の停止バー204を
搭載した絶縁性部材からなる中空円板状の駆動コイル支
持板117は、回転子200が回転子中心孔116を介
して回転自在となるように配設されてステータ300が
構成される。回転子軸106に対称に配設された駆動コ
イル114、115の夫々のコイル辺114a、114
b、115a、115bは、半磁極ピッチ(機械角で4
5°)に形成され、ホール素子205及び磁性材料から
なる停止バー204は駆動コイル114、115のコイ
ル辺114a、114b及び115a、115bと半磁
極ピッチ(機械角で45°)離れて配設される。
【0024】スピーカ空隙103にスピーカ磁石105
によって供給される磁束密度は、適宜設計することによ
って、特に最近のようにエネルギー積が360〜400
[J/m3 ](45〜50[MGOe])のNdFeB系の
焼結磁石では、0.4〜0.6[T](4〜6[kG]
の磁束密度を供給できる。
【0025】モータ空隙301に回転子上永久磁石20
1、回転子下永久磁石202によって供給される磁束密
度は、適宜設計することによって、特に最近のようにエ
ネルギー積が360〜400[J/m3 ](45〜50
[MGOe])のNdFeB系の焼結磁石では、1磁極につ
いて0.4〜0.6[T](4〜6[kG])の磁束密
度を供給できる。また、実施例では回転子上永久磁石2
01、回転子下永久磁石202を対向配置しているが、
要求仕様によってはいずれか一つでよい。
【0026】図4において、バイポーラ駆動回路を示す
回転子駆動回路400は、一対のNPNトランジスタ4
01、403、PNPトランジスタ402、404を襷
がけにして構成される。トランジスタ401とトランジ
スタ402のエミッタと、トランジスタ403とトラン
ジスタ404のエミッタ間には駆動コイル入力端子11
8,119を有する駆動コイル114、115が適宜直
列、並列に接続され、トランジスタ401とトランジス
タ402のベースと、トランジスタ403とトランジス
タ404のベース間はホール素子205の電圧出力端子
の正負に夫々接続される。ホール素子205のバイアス
電流は、電源電圧405とスイッチ408を経由して抵
抗407を介してグランド406に接続される。電源電
圧405が、トランジスタ402とトランジスタ404
のコレクタにはグランド406が接続される。
【0027】本発明の実施例の回転子200とステータ
300は、説明から明らかなように永久磁石多極回転子
を有するブラシレスモータを構成している。
【0028】次に、本発明の多機能型音響装置の作動を
説明する。先ず、ボイスコイル入力端子112a、11
2bに広い帯域のいわゆる高周波信号が単独で印加され
た場合は、スピーカ空隙103にあるボイスコイル10
2にY方向に力が働き、発音体100のスピーカ振動板
101はY方向に振動して音圧を発生し、音響カバー1
10の放音孔を通して音波を放出する。
【0029】ステータ300の駆動回路400のスイッ
チ408が閉じられると、回転子200は停止バー20
4に磁極が引き付けられて停止しており、ホール素子2
05にはバイアス電流が流れて任意の磁極の極性に応じ
てホール素子205にホール電圧が生じて、例えば、ト
ランジスタ401とトランジスタ404がオンとなり、
回転子200の位置に対応してトランジスタ403とト
ランジスタ402がオンとなって起動トルクが発生して
定方向に回転して後述する(1)式に示した摩擦損失と
釣り合う回転数で回転を継続する。また、要求仕様によ
って回転数を適宜制御するように公知の制御回路を構成
してもよい。
【0030】回転子200の回転子軸106との摩擦係
数をμ、回転子200の回転数をω[rad/sec]、回転子
軸半径をr[m]、偏心質量をM[kg]とすると、負
荷トルクTLは、以下の式で表される。
【0031】
【数1】 TL=μrRω2 M [N・m]………… (1) 回転子200は、(1)式による負荷トルクTLの負荷
を負担すればよいので大きなモータ出力は要求されな
い。従って、電力消費は僅少で済むことが期待できる。
【0032】本発明の実施例の多機能型音響装置のボイ
スコイルの入力端子112a、112bに広い帯域のい
わゆる高周波信号が印加され、同時に駆動回路400に
電源電圧405が印加された場合は、回転子が設計され
た回転速度で回転していてもスピーカ空隙103の磁束
密度は殆ど変化しないので発音体100が発生する音圧
は回転子200が回転していないときと殆ど変わらず音
質が劣化することはない。
【0033】本発明の多機能型音響装置の実施例では、
回転子200とステータ300とで構成されるブラシレ
スモータとしてきたが、他のブラシ付き直流モータとし
てもよいことは明らかである。また、簡単のために、回
転子永久磁石200の極対数PをP=4として説明して
きたがこれに限定する必要はなく、P≧1で差支えな
い。
【0034】本発明の多機能型音響装置の実施例では、
駆動回路400は停止バー204と1個のホール素子と
襷がけのトランジスタ回路で構成されているが、停止バ
ー204をなくして複数個のホール素子と複数組みの襷
がけのトランジスタ回路で構成して、停止位置によらな
い完全自己起動式にしてもよいことは明らかである。
【0035】また、本発明の多機能型音響装置の実施例
では、偏心錘の外に回転子上の永久磁石をやや偏心して
配設して振動加震力を増強してもよいことは明らかであ
る。
【0036】また、本発明の多機能型音響装置の実施例
では、偏心錘の外に回転子上の永久磁石を音響特性に影
響しない範囲で回転子軸に対して非対称な形状として配
設して振動加震力を増強してもよいことは明らかであ
る。
【0037】
【発明の効果】また、更に本発明の多機能型音響装置に
よれば、簡単な構成で発音体の広帯域信号を忠実に再生
することができる。
【0038】また、更に本発明の多機能型音響装置によ
れば、簡単な構成で体感加震力の大きい低周波振動を確
実に得ることができる。
【0039】更にまた、本発明の多機能型音響装置によ
れば、スピ−カを駆動する高周波信号と回転子を駆動す
る低周波信号を同時に印加駆動がすることができて音質
の劣化のないコスト/パフォーマンスの優れた発音体を
実現することができる。
【0040】更にまた、従来例では振幅の大きい低周波
振動がスピーカ振動板の振動と同一方向であるため装置
の厚みがある程度必要であったが、本発明の多機能型音
響装置によれば、低周波振動が回転方向に発生するので
多機能型音響装置の厚みを薄くすることができて、広い
範囲に渡って体感加震力が大きく、携帯機器の小形化、
薄形化に貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多機能型音響装置の実施例の主要部断
面図である。
【図2】図1のXX線の断面図である。
【図3】本発明の多機能型音響装置の回転子とステータ
の展開斜視図である。
【図4】本発明の多機能型音響装置の駆動回路の構成図
である。
【図5】特開平5−85192号に記載された電磁誘導
型変換器の説明図に相当する従来例の断面図である。
【図6】多機能型装置の従来例の断面図である。
【図7】本願出願人による既出願文献・特願2000−
121852号に記載された説明図に相当する断面図で
ある。
【符号の説明】
100 発音体 101 スピーカ振動板 101a ドーム 101b スピーカ振動板外周部 102 ボイスコイル 103 スピーカ空隙 104 トップヨーク 104a トップヨーク外周部 105 スピーカ磁石 106 回転子軸 106a 径拡大部 107 ワッシャ 108 下ヨーク 109 側面ヨーク 109a 側面ヨーク外周部 109b 側面ヨーク上面 109c 側面ヨーク下面 110 音響カバー 111 フレーム 112a、112b ボイスコイル入力端子 113 上ヨーク 114、115 駆動コイル 116 回転子中心孔 117 駆動コイル支持板 118、119 駆動コイル入力端子 200 回転子 201 回転子上永久磁石 202 回転子下永久磁石 203 錘 204 停止バー 205 ホール素子 300 ステータ 301 モータ空隙 400 回転子駆動回路 401、402、403、404 トランジスタ 405 電源電圧 406 グランド 407 抵抗 408 スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04M 1/02 H04M 1/02 C 5K023 A 5K027 H04R 9/02 102 H04R 9/02 102Z // H02K 7/065 H02K 7/065 33/18 33/18 B Fターム(参考) 5D012 BA00 BB02 5D017 AA11 5D107 AA16 BB08 CC09 DD09 5H607 AA12 BB09 BB13 CC01 EE57 5H633 BB02 GG03 GG06 HH02 HH07 HH09 JA02 JB05 5K023 AA07 BB03 DD06 EE02 EE07 HH05 HH10 5K027 AA11 BB14 FF03 FF21 FF25 MM00 MM11

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピーカ振動板に固着された同心円筒状
    のボイスコイルと前記ボイスコイルと磁気的に係合する
    磁気回路を有する多機能型音響装置において、 前記ボイスコイルと磁気的に係合するように設けた前記
    磁気回路の円筒状空隙を回転子上に配設し、該回転子を
    駆動するために該回転子に設けた永久磁石の磁気回路の
    空隙を該回転子の外周部に回転子軸と平行に配設し、前
    記空隙内に前記永久磁石と磁気的に係合する駆動コイル
    を設けることにより、フレ−ムの中心に設けられた回転
    子軸に対して該回転子の回転によって生じる振動加震力
    を発生させるようにしたことを特徴とする多機能型音響
    装置。
  2. 【請求項2】 スピーカ振動板に固着された同心円筒状
    のボイスコイルと前記ボイスコイルと磁気的に係合する
    磁気回路からなる多機能型音響装置において、 中心に回転子軸を設けたフレームの外周部にステータを
    設け、少なくとも1個以上の永久磁石からなる磁気回路
    で、前記ボイスコイルと磁気的に係合する同心円筒状の
    空隙と、該空隙の外側に、厚み方向に複数極が着磁され
    た中空円盤状の少なくとも1個以上の永久磁石が作る回
    転子軸と平行に形成された空隙とを有する前記回転子軸
    に対して回転自在の回転子を設け、前記空隙内に前記永
    久磁石と磁気的に係合する複数個の扇形の駆動コイルか
    らなるステータを設け、該回転子上に遠心力によって振
    動加震力が大きく発生するように錘を偏心させて片錘と
    なるように配設したことを特徴とする請求項1に記載の
    多機能型音響装置。
  3. 【請求項3】 前記多機能型音響装置の回転子は、前記
    回転子軸と機械的に係合し中空円柱状で厚み方向に単磁
    極に着磁された永久磁石の上に装着された、外周部が前
    記ボイスコイルと係合する空隙の内周部を構成する磁性
    材料からなる円柱状のトップヨークを、磁性材料からな
    る中空円板状のヨークの中央部に固着し、前記中空円板
    状のヨークの外周部に磁性材料からなる円筒状の側面ヨ
    ークを前記トップヨーク外周部と空隙を介して対向する
    ように配設し、前記側面ヨークの上下面に厚み方向に複
    数極着磁された少なくとも1個の永久磁石を設けて構成
    したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    多機能型音響装置。
  4. 【請求項4】 前記多機能型音響装置の回転子は、前記
    側面ヨークを、前記厚み方向に単磁極に着磁された永久
    磁石と、前記外周側面が複数極が着磁された永久磁石と
    の共通のヨークとなるように配設したことを特徴とする
    請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の多機能型音響
    装置。
  5. 【請求項5】 前記多機能型音響装置の回転子は、前記
    中空円柱状で厚み方向に単磁極に着磁された永久磁石ま
    たは上下面が複数極が着磁された前記中空円盤状の永久
    磁石のいずれかを、遠心力によって振動加震力が大きく
    発生するように片錘となるように前記回転子軸に対して
    偏心させて配設したことを特徴とする請求項1乃至請求
    項4のいずれかに記載の多機能型音響装置。
  6. 【請求項6】 前記多機能型音響装置の回転子は、遠心
    力によって振動加震力が大きく発生するように、前記中
    空円盤状の永久磁石の外周部に望ましくは比重の大きい
    錘を片錘りになるように前記回転子軸に対して偏心して
    配設したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいず
    れかに記載の多機能型音響装置。
  7. 【請求項7】 前記多機能型音響装置の回転子永久磁石
    の極対数は、少なくとも1以上とすることを特徴とする
    請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の多機能型音響
    装置。
  8. 【請求項8】 前記多機能型音響装置のステータは、中
    空円板状の絶縁性部材の上に扇形形状の複数個の駆動コ
    イル、ホール素子及び磁性材料からなる板状磁性板を固
    着して、前記回転子の空隙内に配設し、該回転子が磁性
    板によって停止位置が保持されることを特徴とする請求
    項1乃至請求項7のいずれかに記載の多機能型音響装
    置。
  9. 【請求項9】 前記多機能型音響装置の回転子の駆動
    は、前記回転子の位置をホール素子で検出してプシュプ
    ル駆動回路で駆動することを特徴とする請求項1乃至請
    求項8のいずれかに記載の多機能型音響装置。
  10. 【請求項10】 前記多機能型音響装置の駆動回路は、
    前記スピーカ振動板の広帯域信号による励振と、プシュ
    プル駆動回路で前記回転子の駆動とを同時に駆動するこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載
    の多機能型音響装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008026319A1 (fr) * 2006-08-30 2008-03-06 Rohm Co., Ltd. Circuit de commande de moteur, procédé de commande, unité de moteur et dispositif électronique utilisant l'unité de moteur
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