JP2002177824A - ノズル装置 - Google Patents

ノズル装置

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JP2002177824A
JP2002177824A JP2000372611A JP2000372611A JP2002177824A JP 2002177824 A JP2002177824 A JP 2002177824A JP 2000372611 A JP2000372611 A JP 2000372611A JP 2000372611 A JP2000372611 A JP 2000372611A JP 2002177824 A JP2002177824 A JP 2002177824A
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processing liquid
flow path
processing
storage chamber
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JP2000372611A
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English (en)
Inventor
Shigeru Mizukawa
茂 水川
Takashi Murata
貴 村田
Katsutoshi Nakada
勝利 中田
Shunji Matsumoto
俊二 松元
Kazuhiko Harada
和彦 原田
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Sumitomo Precision Products Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Precision Products Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、液溜め室に対する処理液の導
入を停止したとき、液垂れを防止することのできるノズ
ル装置を提供することにある。 【解決手段】本発明のノズル装置1は、長尺のノズル体
2を備え、ノズル体2から処理液を被処理物Wに吐出す
るものである。このノズル装置1において、ノズル体2
は、処理液が導入される液溜め室9と、被処理物W上に
対峙して開口され、該開口端から液溜め室9より高い位
置まで延設された液吐出流路10と、液溜め室9の上端
部と液吐出流路10の上端部とを連通する液流路12と
を備えてなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被処理物上に処理
液を吐出、塗布するノズル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、液晶基板を構成するTFT基板
(被処理物)は、種々の工程を経て製造される。各工程
では、レジスト膜や現像液の塗布、その剥離用の薬液、
或いは洗浄液の塗布など、TFT基板に対して各種の処
理液が塗布される。
【0003】かかるTFT基板に対する処理液の塗布
は、処理液吐出装置のノズル装置によって行われる。こ
のノズル装置の一例としては、図7及び図8に示すもの
がある。
【0004】図7において、ノズル装置101は、TF
T基板Wの上方に対峙された長尺のノズル体102を備
えている。このノズル体102は、TFT基板Wの幅方
向Hに延設されている。ノズル体102には、処理液供
給源107に配管111を通して接続されるポート10
6が形成されている。このポート106は、ノズル体1
02の長手方向Lの中央部に配設され、ノズル体102
の上端に開口している。
【0005】また、ノズル体102の内部には、図8に
も示すように、処理液が導入されるマニホールド108
と、処理液を吐出する絞り溝109とが形成されてい
る。このマニホールド108は、ポート106に連通さ
れ、ノズル体102内を長手方向Lに延設されている。
絞り溝109は、マニホールド108よりTFT基板W
側に配設され、該TFT基板W上に対峙して開口されて
いる。また、絞り溝109は、マニホールド108に連
通され、ノズル体102の長手方向Lに延設されてい
る。なお、マニホールド108の両端部、及び絞り溝1
09の両端部は、ノズル体102の両端部に固設される
閉塞プレート112により閉鎖されている。
【0006】そして、ノズル装置101は、ノズル体1
02の支持部材110等により処理液吐出装置の駆動機
構に連結され、該駆動機構によりTFT基板Wの幅方向
Hに直交して走査される。
【0007】TFT基板Wに対する処理液の塗布は、処
理液供給源107から加圧した処理液をノズル装置10
1に供給し、ノズル装置101を移動(走査)すること
により開始される。処理供給源107からの処理液は、
ポート106からマニホールド108に導入され、該マ
ニホールド108によってノズル体102の長手方向L
に分散するように流される。ついで、マニホールド10
8に導入される処理液の圧力等によって、処理液は、絞
り溝109の全域からカーテン状に吐出される。これと
同時に、ノズル装置101は、TFT基板Wの幅方向H
に直交して移動(走査)され、絞り溝109から吐出さ
れるカーテン状の処理液RによってTFT基板W上の全
域に処理液を塗布する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のノズル装置10
1では、ノズル体102の上端からTFT基板W側へポ
ート106、マニホールド108及び絞り溝109の順
に連続して形成している。従って、処理液Rの塗布を終
了するときに、ノズル装置101の移動(走査)を停止
し、及び処理液供給源107による処理液の供給を停止
しても、配管111から処理液がマニホールド108に
流れ込むことになり、該処理液の圧力によって絞り溝1
09から処理液がTFT基板W上に垂れ落ちる。この液
垂れは、TFT基板Wに塗布した処理液Rにムラを生じ
させ、後工程において悪影響を与える。
【0009】また、TFT基板Wに均一な処理液Rを塗
布するには、絞り溝109の全域から吐出するカーテン
状の処理液に切れ目がないように、多量の処理液をマニ
ホールド108に導入する必要がある。このように、多
量の処理液を使用することは、処理液の塗布に対する製
造コストの上昇を招くことになる。
【0010】さらに、処理液は、ノズル体102の中央
部にあるポート106からマニホールド108に導入さ
れ、該マニホールド108によりノズル体102の長手
方向Lに分散するように流して絞り溝109の全域から
吐出するので、該絞り溝109から吐出する処理液の圧
力などに不均一が生じる。即ち、ノズル体102の長手
方向Lの中央部に位置する絞り溝109では、高圧,多
量の処理液を吐出し、該長手方向Lの両端部に位置する
絞り溝109では、低圧,少量の処理液を吐出すること
になる。従って、TFT基板Wに塗布される処理液Rの
厚さに不均一が生じ、後工程において悪影響を与える。
【0011】本発明の目的は、液溜め室に対する処理液
の導入を停止したとき、被処理物に対する液垂れを防止
することのできるノズル装置を提供することにある。
【0012】また、本発明の目的は、少量の処理液によ
り、被処理物上に均一厚さの処理液を塗布することので
きるノズル装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段及びその効果】本発明の請
求項1に記載のノズル装置は、長尺のノズル体を備え、
ノズル体から処理液を被処理物に吐出するものである。
このノズル装置において、ノズル体は、処理液が導入さ
れる液溜め室と、被処理物上に対峙して開口され、該開
口端から液溜め室より高い位置まで延設された液吐出流
路と、液溜め室の上端部と液吐出流路の上端部とを連通
する液流路とを備えてなるものである。
【0014】この請求項1に記載のノズル装置では、処
理液を液溜め室内に導入し、処理液を液流路から液吐出
流路に供給する。この処理液は、液吐出流路から被処理
物上に吐出、塗布される。これと同時に、ノズル体を被
処理物上方で走査することにより、該被処理物の全域に
わたって処理液を塗布する。そして、被処理物上の全域
に処理液を塗布すると、液溜め室内への処理液の導入を
停止する。このとき、処理液の導入を停止しても、ある
程度の処理液が液溜め室内に流れ込むことになり、液溜
め室内の処理液は、液流路を通して、液吐出流路に流れ
込もうとする。しかしながら、液吐出流路への処理液の
流れ込みは、液吐出流路を液溜め室より高くなる段差を
もって延設し、この段差間で液溜め室と液吐出流路とを
液流路により連通する構成により阻止される。また、液
流路内に残存する処理液の表面張力によっても、液吐出
流路への処理液の流れ込みが阻止される。さらに、液吐
出流路内に残存する処理液は、該液吐出流路開口側の処
理液の表面張力により支え、滞留される。
【0015】このように、請求項1に記載のノズル装置
によれば、液溜め室内への処理液の導入を停止した後、
ある程度の作動液が液溜め室内に流れ込んでも、液吐出
流路への処理液の流れ込み等を阻止できるので、液吐出
流路から被処理物上に処理液が垂れるのを防止できる。
この結果、被処理物上に塗布した処理液にムラを生じさ
せることなく、後工程における被処理物に対する品質を
保証することが可能となる。
【0016】本発明となる請求項2に記載のノズル装置
は、請求項1に記載のものに、液吐出流路を、被処理物
上に対峙して開口され、ノズル体の長手方向に整列され
た複数の吐出穴により構成し、各吐出穴を、開口端から
液溜め室より高い位置まで延設すると共に、各吐出穴の
上端部と液溜め室の上端部とを、液流路により連通して
なるものである。
【0017】この請求項2に記載のノズル装置では、処
理液を液溜め室内に導入し、処理液を液流路から各吐出
穴に供給する。この処理液は、各吐出穴から被処理物上
に吐出、塗布される。これと同時に、ノズル体を被処理
物上で長手方向に直交して走査することにより、該被処
理物の全域にわたって処理液を塗布する。また、処理液
は、ノズル体の長手方向に整列された各吐出穴から被処
理物上に吐出され、該被処理物上には、ノズル体の長手
方向に直交して延び、長手方向に整列される複数の帯状
の処理液が塗布される。被処理物上で隣り合う帯状の処
理液は、互いの表面張力により均一な厚さの処理液とな
る。さらに、各吐出穴をノズル体の長手方向に整列する
と、処理液は液流路から略同圧として各吐出穴に導入さ
れ、各吐出穴から被処理物上に対して少量で均一な状態
で吐出される。そして、被処理物の全域に処理液を塗布
すると、液溜め室内への処理液の導入を停止する。この
とき、処理液の導入を停止しても、ある程度の処理液が
液溜め室内に流れ込むことになり、液溜め室内の処理液
は、液流路を通して、各吐出穴に流れ込もうとする。し
かしながら、各吐出穴への処理液の流れ込みは、各吐出
穴を液溜め室より高くなる段差をもって延設し、この段
差間で液溜め室と各吐出穴とを液流路にて連通する構成
により阻止される。また、液流路内に残存する処理液の
表面張力によっても、各吐出穴への処理液の流れ込みが
阻止される。さらに、各吐出穴内に残存する処理液は、
該各吐出穴開口側の処理液の表面張力により支え、滞留
される。
【0018】このように、請求項2に記載のノズル装置
によれば、請求項1に記載と同様に、液溜め室への処理
液の導入を停止した後、被処理物上に処理液が垂れるの
を防止できる。また、請求項2に記載のノズル装置によ
れば、各吐出穴から少量で均一な処理液を被処理物上に
吐出できるので、被処理物上の全域に塗布する処理液
を、少量で、均一な厚さにすることができ、処理液塗布
に対する製造コストを低減することが可能となる。
【0019】本発明となる請求項3に記載のノズル装置
は、請求項1に記載のものに、液吐出流路を、被処理物
上に対峙して開口され、ノズル体の長手方向に整列され
た複数の吐出穴と、各吐出穴に連通され、各吐出穴から
液溜め室より高い位置まで延設された液供給室とにより
構成し、液供給室の上端部と液溜め室の上端部とを、液
流路により連通してなるものである。
【0020】この請求項3に記載のノズル装置では、処
理液を液溜め室内に導入し、処理液を液流路から液供給
室に供給する。この処理液は、液供給室を通して各吐出
穴から被処理物上に吐出、塗布される。これと同時に、
ノズル体を被処理物上で長手方向に直交して走査するこ
とにより、該被処理物の全域にわたって処理液を塗布す
る。また、処理液は、ノズル体の長手方向に整列された
各吐出穴から被処理物上に吐出され、該被処理物上に
は、ノズル体の長手方向に直交して延び、長手方向に整
列される複数の帯状の処理液が塗布される。被処理物上
で隣り合う帯状の処理液は、互いの表面張力により均一
な厚さの処理液となる。さらに、各吐出穴をノズル体の
長手方向に整列すると、処理液は液供給室から略同圧と
して各吐出穴に導入され、各吐出穴から被処理物上に対
して少量で均一な状態で吐出される。そして、被処理物
の全域に処理液を塗布すると、液溜め室内への処理液の
導入を停止する。このとき、処理液の導入を停止して
も、ある程度の処理液が液溜め室内に流れ込むことにな
り、液溜め室の作動液は、液流路を通して、液供給室、
各吐出穴に流れ込もうとする。しかしながら、各吐出穴
への処理液の流れ込みは、液供給室を液溜め室より高く
なる段差をもって延設し、この段差間で液溜め室と液供
給室とを液流路にて連通する構成により阻止される。ま
た、液流路内に残存する処理液の表面張力によっても、
液供給室への処理液の流れ込みが阻止される。さらに、
液供給室内、及び各吐出穴内に残存する処理液は、各吐
出穴開口側の処理液の表面張力により支え、滞留され
る。
【0021】このように、請求項3に記載のノズル装置
によれば、請求項1に記載と同様に、液溜め室への処理
液の導入を停止した後、被処理物上に処理液が垂れるの
を防止できる。また、請求項3に記載のノズル装置によ
れば、各吐出穴から少量で均一な処理液を被処理物に吐
出できるので、被処理物上の全域に塗布する処理液を、
少量で、均一な厚さにすることができ、処理液塗布に対
する製造コストを低減することが可能となる。
【0022】本発明となる請求項4に記載のノズル装置
は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のものに、液
流路内の高さ寸法を、調整可能としたものである。
【0023】この請求項4に記載のノズル装置では、液
流路内の高さ寸法を調整することにより、該液流路内に
残存する処理液の表面張力を変更できる。
【0024】請求項4に記載のノズル装置によれば、請
求項1〜請求項3に記載の効果に加えて、液流路内に残
存する処理液の表面張力を変更できるので、各吐出穴か
ら吐出する吐出流量に応じた表面張力を得ることが可能
となる。
【0025】本発明となる請求項5に記載のノズル装置
は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のものに、液
流路内の高さ寸法を、0.05mm〜0.5mmの範囲
内としたものである。
【0026】請求項5に記載のノズル装置によれば、請
求項1〜請求項4に記載の効果に加えて、液流路内の高
さ寸法を0.05mm〜0.5mmにすることにより、
各吐出穴から吐出する吐出流量に対する、液流路内での
処理液の表面張力を最適なものにできる。また、液流路
内の高さ寸法を0.05mm〜0.5mmにすること
で、ノズル体の組み立て誤差を吸収でき、組み立てによ
る性能のバラツキを抑制することが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態におけるノズル
装置について、図1〜図6を参照して説明する。図1
は、ノズル装置の正面図であり、図2は、図1において
矢示A―A方向から見た断面図である。また、図3は、
図2において矢示B―B方向から見た平面図である。
【0028】図1において、ノズル装置1は、水平支持
された被処理物W上に処理液を吐出して、該被処理物W
に処理液Rを塗布するものである。このノズル装置1
は、水平支持された被処理物Wの上方に対峙され、該被
処理物Wの幅方向Hに延設された長尺のノズル体2を備
えている。また、ノズル装置1は、ノズル体2上に固設
された支持部材3などにより駆動手段に連結されてい
る。この駆動手段は、ノズル装置1をノズル体2の長手
方向L(被処理物Wの幅方向H)に直交して走査させ
る。なお、ノズル体2の長手方向Lと被処理物Wの幅方
向とは同じ方向を意味している。
【0029】図2に示すように、ノズル体2は、2つの
ブロック部材4,5からなる。ブロック部材4は、断面
略L字状に形成され、ブロック部材5は断面略逆L字状
に形成されている。このノズル体2は、2つのブロック
部材4,5を重ねあわせて、複数のボルト6で締結する
ことによって構成される。各ボルト6は、図2に示すよ
うに、各ブロック4,5の一方に形成された段付ボルト
穴21に隙間Eをもって挿入され、各ブロック4,5の
他方に形成されたねじ穴22に螺合されている。
【0030】図1及び図2に示すように、ノズル体2
は、処理液供給手段53に接続されるポート8を有して
いる。このポート8は、ノズル体2の長手方向Lの中央
部に配設されている。また、ポート8は、図2に示すよ
うに、ブロック部材5に形成され、ノズル体2の上端に
開口している。処理液供給手段53は、配管64を通し
て加圧した処理液をポート8に供給する。
【0031】図1及び図2に示すように、ノズル体2の
内部には、液溜め室(マニホールド)9と、液吐出流路
10と、液流路12とを備えている。
【0032】図1及び図2に示すように、液溜め室9
は、2つのブロック部材4,5にわたって形成されてい
る。また、液溜め室9は、ポート8に連通され、ノズル
体2内を長手方向Lに延設されている。この液溜め室9
内には、ポート8から加圧した処理液が導入され、該処
理液をノズル体2の長手方向Lに分散するように流す。
【0033】図1及び図2に示すように、液吐出流路1
0は、複数の吐出穴11により構成され、該各吐出穴1
1はブロック部材4に形成されている。各吐出穴11
は、被処理物W上に対峙して開口され、図3に示すよう
に、ノズル体2の長手方向Lであって、等しいピッチP
をもって直線状に整列されている。これらの各吐出穴1
1は、処理液を被処理物Wの幅方向Hにわたって吐出す
る。また、各吐出穴11は、開口端から液溜め室9より
高い位置まで延設されている。これにより、各吐出穴1
1は、液溜め室9に対して高くなる段差を有している。
【0034】図2に示すように、液流路12は、各ブロ
ック部材4,5間に形成され、液溜め室9の上端部と各
吐出穴11の上端部を連通している。この液流路12
は、液溜め室9の上端部から斜め上に延設され、各吐出
室11の上端部内に開口している。即ち、液流路12
は、上記段差を有して液溜め室9と各吐出室11とを連
通する。また、液流路12は、ノズル体2の長手方向L
に延設されている。この液流路12は、処理液を液溜め
室9から各吐出穴11に導入する。なお、液溜め室9の
両端部、及び液流路12の両端部とは、図1に示すよう
に、ノズル体2の両端部に夫々固設された閉塞プレート
15により閉鎖されている。
【0035】次に、ノズル装置1による処理液の吐出に
ついて、図1〜図5により説明する。なお、図4は、各
吐出穴11から処理液Rを被処理物W上に吐出した状態
を示す正面図であり、図5は、被処理物W上の全域に処
理液Rを塗布した状態を示す正面図である。
【0036】図1に示すように、ノズル装置1は、被処
理物Wの上方に対峙され、該被処理物Wの幅方向Hに延
設される。そして、処理液供給手段53を作動し、配管
64を通して加圧した処理液をポート8に供給する。処
理液は、ポート8から液溜め室9に導入され、該液溜め
室9によりノズル体2の長手方向Lに分散するように流
れる。
【0037】液溜め室9が処理液で満たされると、処理
液は、図2に示すように、液流路12から各吐出穴11
内に流れ込む。そして、各吐出穴11が処理液で満たさ
れると、処理液供給手段53から連続して導入される処
理液の圧力により、各吐出穴11から処理液を被処理物
Wに吐出する。このとき、処理液供給手段53による処
理液の量、圧力を制御することにより、各吐出穴11か
らは,少量、均一な処理液が吐出される。
【0038】この処理液の吐出と同時に、ノズル装置1
を駆動手段によりノズル体2の長手方向L(被処理物W
の幅方向H)に直交して移動(走査)させる。この移動
により、被処理物W上には、図4に示すように、被処理
物Wの幅方向Hに直交して延び、該幅方向Hに整列され
る複数の帯状の処理液Rが吐出される。ついで、被処理
物W上に吐出された帯状の処理液Rは,図5に示すよう
に、互いに隣り合う処理液Rの表面張力により、均一な
厚さの処理液Rになる。このように、均一な厚さの処理
液Rの塗布は、ノズル体2の長手方向L(被処理物Wの
幅方向H)に整列された各吐出穴11から少量で均一な
処理液を吐出させると共に、被処理物W上に吐出された
帯状の処理液Rが互いに接触するようにさせる。この意
味で、図3に示すように、各吐出穴11のピッチPを適
宜変更して、被処理物W上に吐出する帯状の処理液Rの
間隔を調整する。
【0039】そして、被処理物W上の全域に処理液Rを
塗布すると、ノズル装置1の走査を停止し、処理液供給
手段53を停止する。このとき、処理液供給手段53を
停止しても、直ちに、液溜め室9に対する処理液の導入
が停止されるものでなく、配管64から処理液が液溜め
室9に流れ込む。従って、処理液の塗布を終了しても、
配管64から流れ込む処理液の圧力によって、各吐出穴
11から処理液が吐出され得る状態となる。しかしなが
ら、ノズル装置1では、図2に示すように、各吐出穴1
1を液溜め室9より高くなる段差をもたせて延設し、こ
の段差間で液溜め室9の上端部と各吐出穴11の上端部
とを液流路12により連通している。これにより、配管
64から処理液が液溜め室9に流れ込んでも、該処理液
が液流路12を通って各吐出穴11に流れることを阻止
でき、液溜め室9に流れ込む処理液の圧力が各吐出穴1
1に残留する処理液に作用することをなくすことができ
る。また、液流路12内に残存する処理液の表面張力に
よっても、各吐出穴11への処理液の流れ込みが阻止さ
れる。この結果、液溜め室9に対する処理液の導入を停
止した後、例え、配管64から処理液が流れ込んでも、
該処理液の影響を阻止できるので、各吐出穴11から処
理液が垂れることを防止できる。そして、この液垂れを
防止することで、被処理物W上の全域に塗布した処理液
にムラが生じることなく、後工程における被処理物Wの
品質を保証することが可能となる。
【0040】また、液溜め室9内への処理液の導入を停
止した後、各吐出穴11内に残存する処理液は、各吐出
穴11の開口側に作用する処理液の表面張力により支
え、滞留される。これにより、各吐出穴11から処理液
が被処理物Wに垂れることを阻止できる。さらに、各吐
出穴11をノズル体2の長手方向Lに整列させると、各
吐出穴11に導入する処理液を略同圧にでき、被処理物
Wの幅方向Hに少量で均一厚さの処理液を吐出できる。
【0041】そして、液垂れを防止する観点から、図2
に示すように、液流路12内の高さ寸法Sを適宜調整す
ることが好ましい。この高さ寸法Sは、図2に示すよう
に、ノズル体2の各ブロック4,5を組み合わせた後、
該各ブロック4,5を隙間Eの範囲内で、高さ方向にず
らすことにより調整する。そして、各ボルト6を各段付
ボルト穴21に挿入し、各ブロック4,5を締結する。
このように、液流路12の高さ寸法Sを調整すると、液
流路12内に残存する処理液の表面張力を変更できる。
これにより、各吐出穴11から吐出する吐出流量に応じ
た表面張力を得ることができ、該表面張力により液垂れ
を防止することが可能となる。そして、液流路12の高
さ寸法Sを、0.05mm〜0.5mmの範囲内とする
ことが好ましい。これにより、各吐出穴11から吐出す
る吐出流量に対する、液流路12内での処理液の表面張
力を最適なものにできる。また、液流路12内の高さ寸
法を0.05mm〜0.5mmにすることで、ノズル体
2の組み立て誤差を吸収でき、組み立てによる性能のバ
ラツキを抑制することが可能となる。さらに、液流路1
2の高さ寸法Sにより処理液が流通する断面面積を小さ
くできるため、各吐出穴11から少量の処理液を吐出で
きる。
【0042】また、ノズル装置1では、各吐出穴11
を、ブロック部材4のみに形成したので、各ブロック部
材4、5の加工、組み立て(締結)誤差による、各吐出
穴11から吐出する処理液の不均一を低減することがで
きる。即ち、各吐出穴11を2つのブロック部材4,5
にわたって形成するとき、各吐出穴11の加工誤差の他
に、各ブロック部材4,5の組み立て誤差により、各吐
出穴11の径を略同径にできないことになる。この観点
から、ノズル装置1では、各吐出穴11をブロック部材
4に集中して形成し、該各吐出穴11の径を略同径にし
た。これにより、各吐出穴11からは、少量で均一な処
理液を吐出でき、被処理物W上に塗布した処理液Rにム
ラが生じることを防止できる。
【0043】なお、本発明の実施形態におけるノズル装
置1では、図1〜図5に示したものに限定されるもので
なく、例えば、次のような態様も採用できる。
【0044】(1)図1及び図2に示すように、各吐出
穴11は、必ずしも段付穴にすることを要しない。段付
穴とするのは、各吐出穴11を加工する便宜のためであ
り、好ましくは、同一細径の吐出穴11とする。このよ
うに、同一細径の吐出穴11とすると、該吐出穴11内
に残存する処理液を少なくでき、液垂れを確実に防止で
きる。
【0045】(2)図6に示すように、液吐出流路10
を、複数の吐出穴11と、液供給室17とで構成するこ
ともできる。各吐出穴11は、開口端から液溜め室9近
傍まで延設する。液供給室17は、ブロック部材4に形
成され、各吐出穴11に連通する。また、液供給室17
は、ノズル体2内を長手方向Lに延設すると共に、各吐
出穴11から液溜め室9より高い位置まで延設する。こ
れにより、液供給室17は、液溜め室9に対して高くな
る段差を有して、処理液を各吐出穴11に導入する。そ
して、液溜め室9の上端部と液供給室11の上端部とを
液流路12により連通することで、被処理物Wへの処理
液の吐出、及び液垂れ防止を、図1〜図5と同様に実施
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のノズル装置の正面図である。
【図2】図1において矢示A―A方向から見た断面図で
ある。
【図3】図2において矢示B―B方向から見た平面図で
ある。
【図4】図1のノズル装置の各吐出穴から処理液を被処
理物上に吐出した状態を示す正面図である。
【図5】図1のノズル装置から被処理物上の全域に処理
液を塗布した状態を示す正面図である。
【図6】本発明のノズル装置の変形例を示す正面図であ
る。
【図7】従来のノズル装置の正面図である。
【図8】図7において矢示C―C方向から見た断面図で
ある。
【符号の説明】
1 ノズル装置 2 ノズル体 9 液溜め室 10 液吐出流路 11 吐出穴 12 液流路 17 液供給室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中田 勝利 兵庫県尼崎市扶桑町1番10号 住友精密工 業株式会社内 (72)発明者 松元 俊二 兵庫県尼崎市扶桑町1番10号 住友精密工 業株式会社内 (72)発明者 原田 和彦 兵庫県多可郡中町安坂7−1 Fターム(参考) 4F033 AA14 BA03 CA04 DA01 EA06 GA03 LA13 NA01 4F041 AA06 AB02 BA13 BA36 BA53 CA03 CA17 5F043 BB27 DD06 DD13 EE07 EE28 GG10 5F046 JA02 JA27 LA11 LA19

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺のノズル体を備え、前記ノズル体か
    ら処理液を被処理物に吐出するノズル装置であって、 前記ノズル体は、 前記処理液が導入される液溜め室と、 前記被処理物上に対峙して開口され、該開口端から前記
    液溜め室より高い位置まで延設された液吐出流路と、 前記液溜め室の上端部と前記液吐出流路の上端部とを連
    通する液流路とを備えてなることを特徴とするノズル装
    置。
  2. 【請求項2】 前記液吐出流路を、前記被処理物上に対
    峙して開口され、前記ノズル体の長手方向に整列された
    複数の吐出穴により構成し、 前記各吐出穴を、該開口端から前記液溜め室より高い位
    置まで延設すると共に、該各吐出穴の上端部と前記液溜
    め室の上端部とを、前記液流路により連通してなること
    を特徴とする請求項1に記載のノズル装置。
  3. 【請求項3】 前記液吐出流路を、前記被処理物上に対
    峙して開口され、前記ノズル体の長手方向に整列された
    複数の吐出穴と、前記各吐出穴に連通され、該各吐出穴
    から前記液溜め室より高い位置まで延設された液供給室
    とにより構成し、 前記液供給室の上端部と前記液溜め室の上端部とを、前
    記液流路により連通してなることを特徴とする請求項1
    に記載のノズル装置。
  4. 【請求項4】 前記液流路内の高さ寸法を、調整可能と
    したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに
    記載のノズル装置。
  5. 【請求項5】 前記液流路内の高さ寸法を、0.05m
    m〜0.5mmの範囲内としたことを特徴とする請求項
    1〜請求項4のいずれかに記載のノズル装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011152207A1 (ja) * 2010-06-01 2011-12-08 シャープ株式会社 現像処理装置
JP2015062850A (ja) * 2013-09-24 2015-04-09 積水化学工業株式会社 スリットノズル
KR20190016183A (ko) * 2017-08-08 2019-02-18 (주)플루익스 다양한 형상의 도포가 가능한 노즐 및 이를 포함하는 도포장치

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KR101963806B1 (ko) * 2017-08-08 2019-03-29 (주)플루익스 다양한 형상의 도포가 가능한 노즐 및 이를 포함하는 도포장치

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