JP2002177679A - 根巻きボタン付けミシンおよびミシンの糸調子装置 - Google Patents

根巻きボタン付けミシンおよびミシンの糸調子装置

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JP2002177679A JP2000379069A JP2000379069A JP2002177679A JP 2002177679 A JP2002177679 A JP 2002177679A JP 2000379069 A JP2000379069 A JP 2000379069A JP 2000379069 A JP2000379069 A JP 2000379069A JP 2002177679 A JP2002177679 A JP 2002177679A
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眞一 坂本
Fumihiko Yoshida
文彦 吉田
Takahisa Sonoda
高久 園田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボタン付け・根巻きのそれぞれの工程に対応
して、最適なタイミングや大きさで糸張力を制御するこ
とができる根巻きボタン付けミシンを提供する。 【解決手段】 ボタンを被縫製物に縫い付けるボタン付
け工程と、ボタン付け工程によって縫い付けられたボタ
ンと被縫製物との間の縫製糸を補強する根巻き工程とを
行う根巻きボタン付けミシン10において、糸調子モー
タ41により駆動され、糸に与える張力を変更可能な糸
調子装置20と、ボタン付け工程と根巻き工程のそれぞ
れにおいて、張力値とその変更時期を制御可能なマイコ
ン50とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は根巻きボタン付けミ
シンおよびミシンの糸調子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の根巻きボタン付けミシンについ
て、図13に示した。根巻きボタン付けミシン1は、図
14(a)(b)に示すようなボタンBを布地Sに縫い
付けるボタン付け工程と、同図(c)(d)に示すよう
なボタン付け後のボタンBと布地Sとの間にさらに糸T
を巻きつける根巻き工程とを行うミシンである。ミシン
1の糸調子機構は、主に、ミシン本体の上部に設けられ
た根巻き用第1糸調子3、ボタン付け用第1糸調子2、
第2糸調子4、糸繰り出し5、ミシン側部に設けられた
第3糸調子7から構成される。図示しない糸供給源から
引き出された糸Tは、ミシン上部の糸調子機構を経て、
ミシン側部の天秤6、第3糸調子7に通され、針8に通
される。根巻きボタン付けミシン1は、図15に示すよ
うに、針8の上下動とルーパー9との協働により縫い目
を形成する。ボタン付け工程(図15(a))、根巻き
工程(図15(c))のそれぞれにおいて、針8とルー
パー9とが所定のタイミングで移動することで、たるん
だループR1、R2が形成される。このとき第2糸調子
4は閉じられており、この状態で針8及び針棒に固定さ
れている天秤6が上昇すると、糸Tは矢印のように引き
上げられ(図15(b)、(d))、ループR1、R2
が結節し、結び目R1’、R2’が形成される。結節完
了後も天秤6は上昇を続けるので、糸の張力を開放しな
いと糸Tが切れてしまう。そこで前述の第2糸調子4
は、天秤6によって糸を引き上げて糸の結節が完了した
時とほぼ同時に張力を開放するようになっている。
【0003】根巻き工程で使用される根巻き用第1糸調
子3、及びボタン付け工程で使用されるボタン付け用第
1糸調子2、第3糸調子7には、いずれも公知の糸調子
バネ(図示せず)が設けられ、それぞれの工程において
適した糸張力を与えるように、各糸調子に設けられた張
力調整ナット(図示せず)によって調整されている。そ
して、図示しないプランジャーによって駆動されて矢印
Jの左右方向にスライドする切り換えレバーSは、先端
部Kが根巻き用第1糸調子3及びボタン付け用第1糸調
子2の何れか一方の糸調子皿の間に挿入可能に構成され
ており、切り換えレバーSが挿入された方の糸調子を無
効とし、他の一方の糸調子を有効とすることにより、根
巻き工程とボタン付け工程とで有効な糸張力を選択でき
るように構成されている。一方、第2糸調子4は開閉動
作可能であり、閉じた状態のとき糸Tは動くことができ
ない。第2糸調子4においては、縫製の際に、針を駆動
する針棒(図示せず)が上死点に近づく毎に、針棒を上
下に駆動する針棒揺動桿(図示せず)が、皿を押し上げ
ることで糸が開放され、針棒揺動桿が下がるとこれにと
もない皿が閉じ糸を押さえるようになっている。
【0004】また、ボタン付け工程と根巻き工程それぞ
れの縫い始めに糸Tが針から抜けてしまうのを防止する
とともに、縫い上がり時に縫い目から出る糸の長さを調
整するために、糸切り後に糸繰り出し5によって予め所
定量糸を繰り出している。糸繰り出し5は、先端に2つ
の鉤状部F、Fを備え、ネジNを中心に回動する繰り出
し板Rを糸切り時にプランジャーPを駆動して、回動さ
せることにより案内部材Gの両側の糸を繰り出し、所定
の糸量を確保するように構成されている。さらに、ボタ
ン付け工程と根巻き工程とでは1針毎に消費される糸の
量が異なるため、繰り出し板Rを突き当て繰り出し板R
の回動量を制限するストッパM1とストッパM2を設
け、それぞれの工程の縫い始めに合わせた糸量を繰り出
している。すなわち、次の工程がボタン付け工程である
場合は、ストッパM2を図示しないプランジャーにより
駆動して待機位置から退避位置に移動した状態で繰り出
し板Rを回動し繰り出し板RをストッパM1の位置で停
止させて長めに糸を繰り出し、次の工程が根巻き工程で
ある場合には、ストッパM2を非駆動とした状態で繰り
出し板Rを回動し繰り出し板RをストッパM2の糸で停
止させ短めに糸を繰り出していた。そして、それぞれの
工程における糸繰り出し量は、作業者が縫製条件に合わ
せて、各ストッパの一端に設けられた調整ナットM1
a、M2aをその都度調整して各ストッパM1、M2の
他端が繰り出し板Rに当接する位置を設定することによ
り行われていた。なお、繰り出し板Rの上端部R1は、
ストッパM1、M2に当接しやすいよう紙面手前側に折
れ曲がっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、第2糸調子4
は針棒揺動桿によって機械的に駆動されるので、針棒の
上下動に対して常に一定のタイミングで開放することに
なる。一方、ボタン付け工程と、根巻き工程では、1サ
イクルにおける糸の消費量が異なるため結節のタイミン
グが異なるが、第2糸調子4が一定のタイミングで糸を
開放するので、それぞれの工程に最適なタイミングで第
2糸調子4を開放させることができず、その結果縫い上
がりの品質が落ちてしまっていた。さらに、このような
結節の最適なタイミングは、糸の種類やボタンの種類・
大きさなどの縫製条件によって変わってくるが、従来の
ミシンでは対応することができなかった。また、糸張力
も縫製条件に合わせて、根巻き用第1糸調子3及びボタ
ン付け用第1糸調子2の糸張力の調整値を変更する必要
があるが、その都度2種類もの糸調子の張力調整ナット
を回して糸張力の設定を行わねばならず、設定が煩わし
く、また設定状態が確認しにくいので設定の再現が難し
く、設定ミスや設定忘れの可能性もあった。また、ボタ
ン付け工程と根巻き工程のそれぞれの糸張力の設定に対
応するため多数の糸調子部材が必要となり構成が複雑と
なっていた。
【0006】さらに、糸繰り出し5も、糸繰り出し量を
縫製条件に合わせて変更する場合、上記のような構成で
あったので、糸張力の設定の場合と同様に、作業者が2
種類もの繰り出し量の設定をその都度行わねばならず、
設定が煩わしく、また設定状態が確認しにくいので設定
値の再現が難しく、設定ミスや設定忘れの可能性もあっ
た。また、ボタン付け工程と根巻き工程のそれぞれの糸
繰り出し量の設定に対応するため糸繰り出し手段の構成
が複雑となっていた。
【0007】本発明の課題は、ボタン付け・根巻きのそ
れぞれの工程、あるいは縫製条件に対応して、最適なタ
イミングや大きさで糸張力を制御することができ、さら
に糸繰り出し量も適切にコントロール可能な根巻きボタ
ン付けミシンを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、たとえば図1、図7、図
12に示すように、ボタンを被縫製物に縫い付けるボタ
ン付け工程と、ボタン付け工程によって縫い付けられた
ボタンと被縫製物との間の縫製糸を補強する根巻き工程
とを行う根巻きボタン付けミシン(ミシン10)におい
て、通電される電流量によって、糸に与える張力を変更
可能な糸調子装置(20)と、ボタン付け工程と根巻き
工程のそれぞれにおいて、前記張力を各別に制御可能な
張力制御手段(マイコン50)とを備えることを特徴と
する。
【0009】請求項1に記載の発明によれば、張力制御
手段の制御の下で、ボタン付け工程と根巻き工程のそれ
ぞれについて張力を制御できるので、布地にミシン針を
通すボタン付け工程は強めに、布地に針を通さない根巻
き工程では弱めにというように、簡単な設定で工程ごと
に最適な張力をかけることができる。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の根巻きボタン付けミシンにおいて、ボタン付け工程と
根巻き工程のそれぞれにおいて前記張力を、縫製パター
ン別に記憶する張力記憶手段(EEPROM56)と、
縫製パターンを選択するパターン選択手段(入力装置5
3)とを備え、張力制御手段は、パターン選択手段によ
り選択した縫製パターンに基づいて、縫製時の張力を設
定することを特徴とする。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、作業者が
縫製のたびに設定しなくても、パターン選択手段により
縫製パターンを選択するだけで、ボタン付け工程・根巻
き工程のそれぞれについて、決められたパターンに基づ
いて適切な張力で縫製することができ、簡単な操作で再
現性のある縫製が可能となる。ここで、縫製パターン別
とは、例えば、ボタンの種類や縫製物の種類ごとに1針
ごとの張力値を全て設定したデータであり、予め記憶さ
れているものでもよいし、作業者が独自に作成した縫製
データを記憶したものでもよい。
【0012】請求項3に記載の発明は、ボタンを被縫製
物に縫い付けるボタン付け工程とボタン付け工程によっ
て縫い付けられたボタンと被縫製物との間の縫製糸を補
強する根巻き工程とを行う根巻きボタン付けミシン(ミ
シン10)において、ミシン針の位置を検出する針位置
検出手段(位相検知装置54)と、通電される電流量に
よって、糸に与える張力を変更可能である糸調子装置
(20)と、ボタン付け工程と根巻き工程のそれぞれに
おいて、前記一定の経路におけるミシン針の位置に応じ
て、前記張力の変更時期を各別に制御する時期制御手段
(マイコン50)とを備えることを特徴とする。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、時期制御
手段の制御の下で、ボタン付け工程及び根巻き工程のそ
れぞれにおいて、ミシン針の一往復する経路の位置に応
じて、張力が変更されるので、ボタン付け工程、根巻き
工程それぞれで針位置に対する張力を変更するタイミン
グを制御できる。したがって、毎針ごとに針位置に対し
て一定のタイミングで糸調子を開閉していた従来とは異
なり、ボタン付け工程、根巻き工程のそれぞれで、実際
にループが結節する最適なタイミングで張力を開放する
といったことが可能となり、その結果縫い上がり品質が
向上する。また、最初の1針目は強い糸張力をかけ続け
るように制御すれば、従来のように縫い始めの針の上昇
により糸が針から抜けてしまったり、逆に糸残り長さが
長くなってしまうこともなく、この点においても品質の
向上を図ることができる。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の根巻きボタン付けミシンにおいて、ボタン付け工程と
根巻き工程とのそれぞれにおいて前記張力の変更時期
を、縫製パターン別に記憶する変更時期記憶手段(EE
PROM56)と、縫製パターンを選択するパターン選
択手段(入力装置53)とを備え、時期制御手段は、パ
ターン選択手段により選択した縫製パターンに基づい
て、縫製時の張力の変更時期を設定することを特徴とす
る。
【0015】請求項4に記載の発明によれば、作業者が
縫製のたびに設定しなくても、パターン選択手段により
縫製パターンを選択するだけで、ボタン付け工程・根巻
き工程のそれぞれについて、決められたパターンに基づ
いて適切なタイミングで張力を変更しながら縫製するこ
とができ、簡単な操作で再現性のある縫製が可能とな
る。ここで、縫製パターン別とは、例えば、ボタンの種
類や縫製物の種類ごとに1針ごとの張力の変更タイミン
グを全て設定したデータであり、予め記憶されているも
のでもよいし、作業者が独自に作成した縫製データを記
憶したものでもよい。
【0016】請求項5に記載の発明は、糸調子皿(2
1)によって縫い糸(T)を挟持して、糸調子皿を押圧
することにより縫い糸に張力を与えるミシン(10)の
糸調子装置(20)において、糸調子皿の近傍に糸を折
り返す折り返し部材(糸案内22)を設け、縫い糸が折
り返し部材で折り返されて略平行に2列になった状態で
糸調子皿に挟持されることを特徴とする。
【0017】請求項5に記載の発明によれば、折り返し
部材で折り返されて略平行に2列になった状態で、糸が
糸調子皿に挟持されているので、糸を1列で挟持する従
来と比較すると、1/2の力で済む。したがって、大き
な張力を得たい場合にも、比較的出力の小さい小型の駆
動手段を使用することができ、駆動手段の応答性が高ま
ったり低コスト化を図ることができる。
【0018】請求項6に記載の発明は、ボタンを被縫製
物に縫い付けるボタン付け工程と、ボタン付け工程によ
って縫い付けられたボタンと被縫製物との間の縫製糸を
補強する根巻き工程とを1サイクルとしてボタン付けを
行い、少なくともボタン付け工程と根巻き工程の最後に
は糸切りを行う根巻きボタン付けミシン(ミシン10)
において、通電される電流量によって繰り出す糸の繰り
出し量を変更可能な糸繰り出し手段(糸繰り出し装置3
0)と、糸切り後、前記糸繰り出し手段を駆動して繰り
出す糸の繰り出し量を、次の工程に応じて設定する繰り
出し量制御手段(マイコン50)とを備えることを特徴
とする。
【0019】請求項6に記載の発明によれば、繰り出し
量制御手段の制御の下、糸切り後の次の工程に応じて糸
繰り出し量が設定されるので、次の工程に対して適切な
長さで糸が繰り出されるようになる。ここで、糸切りは
「少なくともボタン付け工程と根巻き工程」の最後に行わ
れるが、これに限定されず、ボタンが4つ穴である場合
などのとき、ボタン付けの途中で糸切りしてもよい。
【0020】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の根巻きボタン付けミシンにおいて、ボタン付け工程と
根巻き工程のそれぞれについて前記糸繰り出し量を、縫
製パターン別に記憶する繰り出し量記憶手段(EEPR
OM56)と、縫製パターンを選択するパターン選択手
段(入力装置53)とを備え、繰り出し量制御手段は、
パターン選択手段により選択した縫製パターンに基づい
て、繰り出し量を設定することを特徴とする。
【0021】請求項7に記載の発明によれば、作業者が
縫製のたびに設定しなくても、パターン選択手段により
縫製パターンを選択するだけで、糸切り後に適切な長さ
で糸が繰り出され、簡単な操作で再現性のある縫製が可
能となる。ここで、縫製パターン別とは、例えば、ボタ
ンの種類や縫製物の種類ごとに適切な糸繰り出し量を設
定したデータであり、予め記憶されているものでもよい
し、作業者が独自に作成した縫製データを記憶したもの
でもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1に示すミシン10は、
衣類(被縫製物)にボタンを縫い付けるボタン付け工程
と、ボタン付け工程で縫ったボタンと衣類との間の縫い
糸を束ねるように、ボタンの根元に糸を巻きつける根巻
き工程とを連続して行うことが可能な根巻きボタン付け
ミシンである。ミシン10は、ミシンモータ43(図
7)を駆動することで、針棒11aを介して、針棒11
a先端のミシン針11を上下動させるとともに、ミシン
針11と同期してルーパー(図示せず)を駆動すること
によって、縫い目を形成するようになっている。ミシン
針とルーパーによる縫い目形成の動作は、図14、図1
5に示した通りに周知であることから説明は省略する。
【0023】図1、図2に示すようにミシン10のアー
ム10aの上面には、糸調子装置20及び糸繰り出し装
置30が設けられている。糸調子装置20及び糸繰り出
し装置30全体は、カバー60及び取付板61によって
ほぼ覆われており、作業者によって糸Tが通される部材
のみ外部に露出している。糸調子装置20は、糸調子モ
ータ41、糸調子皿21、糸案内22、23、24等か
ら構成される。
【0024】糸調子装置20の電気的な駆動手段である
糸調子モータ41は、ボイスコイルモータからなり、後
述のマイコン50(図7)の制御の下、糸調子駆動回路
46(図7)を介して駆動電流を制御することにより、
そのモータ軸41a(図3)が所定量前後方向に移動す
るようになっている。糸調子皿21は、図3に示すよう
に、支持板25、前板26、ナット27とからなる。そ
して、支持板25は、ミシンアーム10aの上面に固定
されたL字状の取付板61の前面部にスペーサ25dを
介してネジ25eにより支持されている。また、取付板
61の前面部の裏側には図示しないネジによってモータ
41が支持されており、モータ軸41aは取付板61の
軸穴61aを貫通している。なお、図1、図4、図5、
図6及び図12においては、取付板61は内部構造の記
載のため省略されている。支持板25には、モータ軸4
1aが挿通可能な軸孔25bと支持ピン25a、25c
が設けられ、前板26にはモータ軸41aが挿通可能な
軸孔26bと支持ピン25a、25cをはめ込むことが
できるU字状の切り込み26a、26aが設けられてい
る。そして、突出ピン25a、25cを切り込み26
a、26aにはめ込んだ状態で、軸孔25b、26bに
取付板61を貫通した状態のモータ軸41aを通し、モ
ータ軸41aの先端部にナット27を回しいれる。支持
板25と前板26との間で糸Tを挟み、モータ軸41a
が前後方向に移動するとその移動量に応じて支持板25
と前板26とによって挟持されている糸Tに張力がかか
るようになっている。なお、突出ピン25a、25c
は、前板26の回転防止と糸Tが糸調子皿21から外れ
るのを防止する。
【0025】糸案内22、23、24、28は、糸を通
し案内するもので、このうち糸案内22、23、24は
取付板61の前面に設けられ、糸案内28は後述の糸繰
り出し板32に固定されている。
【0026】糸繰り出し装置(糸繰り出し手段)30
は、糸切り後に次の縫製のために糸を繰り出しておくも
のである。図1、図4〜図6に示すように、主に、パル
スモータ42と、回動腕31と、糸繰り出し板32と、
糸ストッパ部材33とからなる。電気的な駆動手段であ
るパルスモータ42は、マイコン50によってパルス制
御されて、そのモータ軸42aが所定角度回転するよう
になっている。回動腕31は、一端部から他端部に向か
って細くなるように形成され、一端部に前記モータ軸4
2aが貫通して固定されている。また、他端部には前方
に突出する突出ピン31aが固定されている。なお、パ
ルスモータ42と回動腕31の間には、実際には図1に
示すようにフレーム10bがあって、パルスモータ42
はこのフレーム10bに固定され、モータ軸42aはフ
レーム10bを貫通している。さらに、モータ軸42a
の前端部は取付板61から突出している(図2)。糸繰
り出し板32においては、その基端部32bに突出ピン
31aが係合する係合孔32aが形成されるとともに、
基端部32bから左方に延出する延出部32cには長孔
32dが形成されている。また、前述のように、延出部
32cに糸案内28が設けられている。
【0027】糸ストッパ部材33は、支点軸33bにお
いてフレーム10bに対して回動自在に取り付けられて
いる取付部33aと糸を押さえつけるストッパ片33c
とからなり、正面から見ると鉤型に形成されている。取
付部33aの前面には、糸繰り出し板32の長孔32d
にはめ込まれる前ピン34が設けられている。また、図
5に示すように、取付部33aの後面には、後方に突出
する後ピン35が設けられ、この後ピン35に、バネ3
6の一端部が掛けられている。一方、バネ36の他端部
はミシン本体に固定されたバネフック12に掛けられて
いる。糸ストッパ部材33は、バネ36によって、図4
における反時計方向(矢印B方向)に回転するよう付勢
されているが、待機状態では、パルスモータ42側のト
ルクとバネ36の弾性力のバランスにより、糸繰り出し
板32及び前ピン34を介して、図4の状態で静止して
いる。
【0028】図示しない糸供給源から引き出された糸T
は、図1、図4等に示すように、糸案内23に通された
後、糸調子皿21に通される。このとき、まず、モータ
軸41aと突出ピン25aとの間において前板26と支
持板25に挟まれるように通した後、糸案内22で折り
返し、モータ軸41aと突出ピン25cとの間において
前板26と支持板25に挟まれるようにして通す。次い
で、糸案内23、糸繰り出し板32の糸案内28、糸案
内24に通した後、アーム10aの左端部の糸通し1
3、アーム10a側部の糸通し14、天秤15の順に通
し、所定のルートを経て、ミシン針11の針穴に通す。
なお、天秤15は、前記針棒に固定され、ともに上下動
するようになっている。このように糸Tは、糸案内22
で折り返されることで、ほぼ平行に2列になった状態で
張力をかけられるようになっている。すなわち、糸案内
22が本発明における折り返し部材である。
【0029】糸繰り出し装置30では、図4の待機状態
から、モータ軸42aが、反時計方向(A方向)に回転
することにより、図6に示すように回動腕31を介し
て、糸繰り出し板32がC方向に移動する。同時に糸ス
トッパ部材33は、前ピン34の動きが糸繰り出し板3
2によって阻止されなくなるので、バネ36の付勢力に
よりB方向に回転し、糸案内24を押し、糸案内24と
の間で糸Tを挟みこんで、糸の流れを止めてしまう。さ
らに、パルスモータ42はA方向に回転し、糸繰り出し
板32に固定された糸案内28によって糸Tが引っ張ら
れる。このとき、糸調子皿21は張力をかけておらず、
糸Tは糸供給源から繰り出される。そして、繰り出し終
わった後、パルスモータ42は、A’方向に回転し、回
動腕31、突出ピン31aを介して糸繰り出し板32は
右方に移動し、これにともなって、糸ストッパ部材33
は糸案内24から離れながら時計方向に回転し、図4の
状態に戻り、糸の繰り出し動作を終える。この繰り出し
動作によって、糸調子皿21よりも針側に糸のたるみが
生じる。
【0030】図7には、ミシン1の制御回路40を示し
た。入力装置53は、ボタンやスイッチ、さらに表示パ
ネルを備え、糸張力値や糸張力を針の位相に基づいて変
更する時期、その他のボタン付け工程や根巻き工程に関
する縫製条件を入力したり、あるいは予め記憶されてい
る縫製パターン(後述)を選択するものである。すなわ
ち、入力装置53は本発明のパターン選択手段である。
位相検知装置(針位置検出手段)54は、針棒を駆動す
る上軸の回転位相を検知するものである。この回転位相
は、ミシン針11の上下動に対応しており、ミシン針1
1が上死点に位置するときを0度、下死点に位置すると
きを180度、再び上死点に戻ってきた位置を360度
(0度)としている。
【0031】起動装置55は、例えばペダルであり、縫
製開始の指示を与えるものである。また、ROM(Read
Only Memory)51は、縫製に関する制御プログラムや
制御データを記憶している。RAM(Random Access Me
mory)52は、検出データや演算処理したデータを一時
的に記憶するものである。また、EEPROM(Electr
ically Erasable Programmable Read Only Memory)5
6は、各種設定データを記憶するものである。具体的に
は、EEPROM56には、ボタンの種類などに応じた
縫製パターンごとに糸張力の値とその変更時期、さらに
は糸を繰り出すタイミングや糸の繰り出し量に関するデ
ータが記憶されており、前記入力装置53を介してその
パターンをRAM52上に呼び出すことができるように
なっている。すなわち、EEPROM56が、本発明に
おける張力記憶手段、変更時期記憶手段、繰り出し量記
憶手段である。さらに、縫製毎に、EEPROM56か
ら呼び出した縫製パターンの一部を変更したり、あるい
は記憶されているパターンとは無関係に糸張力の値とそ
の変更時期や糸の繰り出しのタイミングや糸の繰り出し
量などを設定することもでき、その場合、RAM52に
記憶し、さらに新たな縫製パターンとしてEEPROM
56に記憶させることもできる。
【0032】マイコン50は、本発明の張力制御手段、
時期制御手段、繰り出し量制御手段を兼ねるものであ
り、ROM51に格納されている制御プログラムや制御
データに基づいて、RAM17を作業領域としながら、
起動装置55からの起動信号を受け取ると、ミシンモー
タ駆動回路45、糸調子駆動回路46、パルスモータ駆
動回路46、糸切り駆動回路48を介して、縫製に関す
る一連の動作を制御する。例えば、マイコン50は、位
相検知装置54からの入力信号を監視しながら、設定条
件どおりに、所定の位相タイミングで、所定の糸張力に
なるよう糸調子モータ41を駆動したり、所定長さ糸が
繰り出されるようにパルスモータ42を駆動するように
なっている。
【0033】ミシンモータ駆動回路45は、マイコン5
0からの指示信号に応じてミシンモータ43を制御駆動
するドライバである。糸調子駆動回路46、パルスモー
タ駆動回路47は、それぞれ、マイコン50からの指示
に応じて、糸調子モータ41、パルスモータ42を制御
駆動するドライバである。また、ミシン10では、縫製
後あるいは縫製途中で自動的にボタンに連なる糸を切る
ようになっており、マイコン50の制御の下、糸切り駆
動回路48をドライバとして、糸切りを行う糸切りソレ
ノイド44を駆動するようになっている。
【0034】図8には、ボタン付け工程及び根巻き工程
を連続して行う場合に、糸張力値や糸調子制御位相値を
入力装置53を介して設定するときのフローチャートを
示した。ここで設定するボタン付け工程は、4つ穴ボタ
ンを渡り糸を形成せずに、つまり、最初に2つ穴につい
て縫製し、糸切り動作を挟んで、残りの2つ穴の縫製を
行うものである。ここでは、便宜的に図14(a)の縫
い目b1を右側穴として始めに縫い、次いで縫い目b2
を左側穴として縫うものとして説明する。まず、ステッ
プS1において、入力装置53の条件設定を開始するス
イッチなどを操作して上記したボタン穴の数(例えば4
つ穴)、渡り糸の有無(例えば無し)、ボタン穴間のピ
ッチ等の各縫製条件を設定する。次いで、ステップS2
で、ボタン付け工程について、糸張力を上軸の回転位相
に応じて設定する。本実施の形態で、糸張力の値は0〜
100の範囲で相対的な値として設定可能であり、例え
ば100は250gに相当する。(1)1針目、(2)2針
目、(3)3針目以後、(4)最終針について設定し、例え
ば、1針目については位相0〜359度まで張力10
0、2針目については位相0〜289度まで張力10
0、290度〜359度まで張力20というように設定
していく。最終針については最後の位相340〜360
度間の張力50のままで糸切りされるようになる。設定
項目の詳細については、後で、図12のタイミングチャ
ートを参照しながら説明する。
【0035】次いで、ステップS3において、ボタン付
け用の糸の繰り出し量として「50」を設定する。これ
は、右側穴縫製の後の左側穴の縫い始めのために、及び
根巻き工程の後に次の右側穴のボタン付けの縫い始めの
ため、糸の繰り出し量を設定するものである。本実施の
形態で、繰り出し量の値は、0〜100の範囲で糸繰り
出し板32の移動長さを相対的に設定するもので、例え
ば100は40mmに相当する。ステップS4に移行
し、根巻き用の糸の繰り出し量として「30」を設定す
る。これは、左側穴のボタン付けの後根巻き工程の縫い
始めのために設定するものである。なお、ここでの繰り
出し量がステップS3の繰り出し量よりも短いのは、ボ
タン付けよりも根巻きの方が1針で消費される糸の量が
少ないことと、更にボタン付けの場合は縫い始めの糸残
りの長さが多少長くても、その後に続く根巻き縫製によ
って隠されてしまうが、根巻きの場合は、糸残り長さが
長いと、ボタンの縫い目から垂れ下がり品質が落ちてし
まうという理由による。
【0036】ステップS4の後、ステップS5で、根巻
き工程について、上軸の回転位相に応じた張力の値を1
針ごとに設定していく。設定内容については後述する。
なお、ステップS2〜S5の設定作業中、入力装置53
の表示パネルには、設定された内容が随時表示される。
必要事項の設定が終了すれば、ステップS6において、
マイコン50の制御の下、メモリ(RAM52)に記憶
する。また、図8では、糸調子装置20に関わる設定の
み示したが、その他の縫製条件についても設定可能であ
ってもよい。さらに、図8のフローのように1針ごとに
張力等を設定するのではなく、EEPROM56内に記
憶されている前記縫製パターンを呼び出すことで、設定
してもよい。なお、これらの設定値は、入力装置53を
操作すれば、入力装置53の操作パネルに表示されるの
で、作業者は設定状態を容易に確認することができる。
【0037】次に、図8の設定内容に基づいてマイコン
50の制御の下で行われる縫製処理について図9〜図1
1のフローチャート、及び図12のタイミングチャート
を参照しながら説明する。図12のタイミングチャート
は、上はボタン付け(右側穴縫製、左側穴縫製で共
通)、下は根巻きを示している。ここではボタン付け縫
製、根巻き縫製は、それぞれ全部で10針とする。縫製
処理はボタン付け工程から始まる。図14に示すよう
に、ボタン付け縫製中、ボタンは図示しないボタン保持
腕によって、ミシン針の駆動方向に対して直交するよう
な向きに保持されている。まずステップS20におい
て、起動装置55から起動信号が入力されたか否かを判
定する。入力するまでこの判定を繰り返し、起動信号が
入力すればステップS21に移行し、ここで、図8で設
定した各針ごとの糸張力やそれを変更する位相のタイミ
ングなどに関するデータを読み出す処理を行う。
【0038】次いで、ステップS22において、ミシン
モータ43等を駆動してミシンを起動する。また、この
ときマイコン50は位相検知装置54からの信号を監視
し始める。ステップS23以後、右側穴の縫製を開始
し、これ以後、マイコン50は図8で設定した所定の位
相(針の高さ)において、所定の張力に切り替わるよう
糸調子モータ41を駆動するとともに、所定のタイミン
グで、パルスモータ42を駆動して所定量糸の繰り出し
を行う。ステップS24において、図8のステップS2
のデータ(1)に基づいて1針目が縫われる。1針目は、
図12に示すように、張力値は最大値100のままであ
る。これは、縫い始めのミシン針11の上下動に伴っ
て、図示しない糸供給源から糸が繰り出されて生地から
出ている糸端までの長さが所定値よりも長くなってしま
うのを防ぐためである。
【0039】次いでステップS25において、図8のス
テップS2のデータ(2)に基づいて2針目が縫われる。
2針目は、図12に示すように、上軸の位相(針の高
さ)が0〜290度まで張力100、290〜359度
は張力20となる。約290度までは、ルーパーに絡ん
だ糸(図15(a)のt1参照)を結節のため天秤15
が引き上げ、このとき糸が繰り出されるのを防ぐため最
高の張力で糸を保持する。そして、ほぼループが結節す
る290度において糸の繰り出しのため張力を20まで
下げる(図15(b)参照)。なお、3針目以後では結
節時に張力を30に下げるが、2針目では最初の結節で
安定していないため3針目以後よりも低い値とし、また
早い段階で糸の繰り出しを可能にしている。次いで、ス
テップS26において、図8のステップS2のデータ
(3)に基づいて3針目が縫われる。3針目は、図12に
示すように、0〜20度は、2針目に引き続いて張力2
0であり、20〜320度では、ルーパを通る糸を引き
上げるため張力100とする。再びループが結節する3
20度で張力30に下げる。3針目以後は縫い目が安定
しているので、ループの結節時に張力値は30に下げら
れる。
【0040】ステップS26の後、ステップS27にお
いて最終の10針目か否か判定し、10針目でなけれ
ば、つまり、4針目から9針目まではステップS26に
戻り3針目と同様の張力・タイミングで縫製を続ける。
ステップS27で10針目であると判定した場合、ステ
ップS28において渡り糸を形成するか否か判定する。
図8の設定例では、渡り糸はないので、その場合ステッ
プS30に進む。ステップS30では、図8のステップ
S2のデータ(4)に基づいて10針目が縫われる。10
針目は、図12に示すように、0〜30度は9針目に引
き続いて張力30であり、30〜340度ではルーパを
通る糸を引き上げるため張力を100とする。十分に結
節する340度以後、次のステップS31の糸切り動作
が終了するまで、糸をある程度張って安定した状態で糸
切りできるように、張力を50とする。ステップS31
の糸切り後、ステップS32において糸繰り出し機構が
有るか否かを判定する。これは、ミシンの機種によって
糸繰り出し装置が有るものと無いものがあるためであ
る。本実施の形態のミシン1は、糸繰り出し装置30を
有するので、ステップS33に移行し、図8のステップ
S3で設定したデータ(5)の繰り出し量で、糸を繰り出
し、ステップS34において右側穴縫製を終了する。な
お、糸繰り出し装置が設けられていないミシンであれ
ば、ステップS32の後、ステップS33を経ないでス
テップS34に移行する。
【0041】次いで、図10に示すように、ステップS
35から左側穴の縫製を開始する。ステップS36では
1針目を前記ステップS24と同様に、次いでステップ
S37では2針目を前記ステップS25と同様に、ステ
ップS38では3針目を前記ステップS26と同様に、
図8で設定したデータ通りの張力値で縫製する。次に、
ステップS39で前記ステップS27同様に最終の10
針目であるか否か判定し、最終針ではない場合、つまり
4針目から9針目まではステップS38に戻り3針目と
同様に縫製する。ステップS39で最終針であると判定
すれば、ステップS40に移行しここで前記ステップS
30同様に図8のデータ(4)に基づいて縫製し、最後の
張力50のままステップS41に移行し、糸を切る。ス
テップS42で糸繰り出し装置の有無を判定し、本実施
の形態では糸繰り出し装置30を有するので、ステップ
S43に移行し、ここで図8のステップS4で設定した
データ(6)に基づいて糸の繰り出しを行い、左側穴の縫
製が終了する(ステップS44)。以上をもってボタン
付け縫製は終了し、図11のステップS49に移行す
る。
【0042】なお、図9のステップS28で渡り糸があ
ると判定した場合、つまり、右側穴縫製から糸切りせず
に左側穴縫製を行う設定がされていた場合には、ステッ
プS28からステップS29に移行し、最後の10針目
をステップS26の3針目と同じデータに基づいて張力
を制御して、右側穴縫製を終了する(ステップS4
5)。次いで、ステップS46から左側穴縫製を開始
し、ステップS47で1針目を、ステップS48で2針
目を縫う。この場合、右側穴から縫い糸が続いているの
で張力制御は、図8のステップS2のデータ(3)に基づ
いて行う。ステップS48の後は、ステップS38に移
行する。
【0043】図11のステップS49では、ボタンを保
持する前記ボタン保持腕を90度回転させ、図14
(c)、(d)に示すように、ミシン針11の駆動方向
に対して平行になるようにボタンBの向きを変える。次
いで、ステップS50以後、根巻き工程を開始する。ス
テップS51において、図8のステップS5のデータ
(7)の設定値に従って1針目を縫う。この1針目は、図
12に示すように張力は最大値100で維持される。こ
れは、ボタン付けの縫い始め(ステップS24)と同様
の理由による。次いで、ステップS52に移行し、図8
のステップS5に設定したデータ(8)に基づいて2針目
が縫われる。310度まで張力は100のままで、ルー
パに絡んだ糸(図15(c)のt2部分参照)を天秤1
5で引き上げる。結節がほぼ終了する310度(図15
(d)参照)で張力を20に下げる。なお、ステップS
25のボタン付けでは290度で張力を切り換えたが根
巻き工程は、ボタン付けよりも1針あたりの糸の消費量
が少ないので、結節のタイミングがより遅くなり最高張
力区間をボタン付けより長くとり、糸の引き上げ量を多
くしている。
【0044】次にステップS53で、図8のステップS
5で設定したデータ(9)に基づいて3針目が縫われる。
図12に示すように、0〜20度間は2針目に引き続い
て張力20であり、20〜330度は、張力は最大値1
00とし、330度以後は張力を10とする。前記ステ
ップS26よりも張力を開放するタイミングが遅いの
は、ステップS52と同様の理由による。また、開放時
の糸張力が10であり、ボタン付けよりも低いのは、根
巻き工程は生地にミシン針が刺さらないことから抵抗が
小さく、その分張力を下げている。ステップS53の
後、ステップS54において最終の10針目か否か判定
し、最終針ではない場合、すなわり、4針目〜9針目で
あれば、ステップS53に戻り3針目同様に縫製する。
ステップS54で最終針であると判定すると、ステップ
S55に移行する。ステップS55では、図8のステッ
プS5のデータ(10)に基づいて最終の10針目が縫われ
る。10針目では、図12に示すように、30度までは
9針目に引き続いて張力10であり、30〜340度の
間は結節のため最大張力100とし、それ以後は張力を
50とする。ここで張力50とするのはステップS30
と同じ理由による。張力50のまま、ステップS56で
糸切りを行う。次いで、ステップS57で糸繰り出し機
構の有無を確認し、糸繰り出し装置30があることから
ステップS58に移行し、ここで図8のステップS3で
設定したデータ(5)の設定量で糸を繰り出し、縫製を終
了する。ステップS57で糸繰り出し装置がないと判定
すればそのまま縫製を終了する。
【0045】以上のミシン10によれば、糸調子装置2
0の駆動源として糸調子モータ41を用い、針棒の機械
的な上下動に連動させたのではなく、マイコン50で駆
動制御するように構成したので、縫製の状況に応じた様
々なタイミングで糸張力値を所望の値で変えることがで
きる。具体的には、図12に示すように、ボタン付け工
程の3針目〜9針目において、ループの結節時に合わせ
てミシン針の位相が320度のタイミングで糸張力を最
大値の100から30に下げているが、根巻き工程では
ループの結節が遅いので330度の位相で100から2
0に下げている。また、その値も、布地にミシン針11
を通し抵抗の大きいボタン付け工程では少し高めの30
とし、布地にミシン針11を通さない根巻き工程では2
0と低めに制御する。また、ボタン付け工程・根巻き工
程いずれにおいても、1針目、2針目、3針目〜9針
目、10針目のそれぞれで張力値、変更の有無、変更の
タイミングについて適切に制御している。すなわち、ミ
シン10では1針の往復動作の中で、任意のタイミング
で所望の値に張力に変更することができ、その結果、ボ
タン付け工程及び根巻き工程それぞれに適したタイミン
グで、あるいは1針ごとの縫製状況、さらにはボタンの
種類などの縫製条件などに応じて、最適なタイミングで
所望の糸張力に制御することができ、結果として質の高
い縫い上がりとなる。
【0046】また、縫い始めのときに1針目および2針
目のループが結節するまで最大張力100をかけている
ので、縫い始めの糸残り長さはその前の糸の繰り出しで
繰り出しておいた糸長さに応じた長さに制御することが
できる。よって、従来のように縫い始めの段階で張力が
開放されてしまい糸供給源から繰り出されて糸残りが長
くなってしまうなどの縫い不良が発生することなく、こ
の点においても縫い上がりの品質が向上する。また、従
来のように多数の糸調子を用いず、1個の糸調子モータ
41のみによって糸張力を変えるので、きめ細かい制御
が可能な割には、構造を単純化させることができる。さ
らに、縫製パターンを複数組記憶することができ、これ
を入力装置53により呼び出すことで、作業者が縫製毎
に設定しなくても、容易に決まった縫製パターンで縫製
することができる。
【0047】また、糸の繰り出しについてもパルスモー
タ42を設けてマイコン50によって制御するように構
成したので、図8に示すように、ボタン付けのための糸
の繰り出し量、根巻きのための糸の繰り出し量のそれぞ
れを設定したように、工程に応じて適切な長さに繰り出
し量を設定することができる。
【0048】一般的には、強い糸張力を必要とすると
き、それに応じた大きなモータを使用する必要がある。
大きなモータを使用すれば、その分、モータの機械的時
定数が増え、定められた時間内にモータの動作が完了し
ない可能性がある。しかし、本実施の形態では、図1に
示すように、糸調子皿21の支持板25と前板26との
間で、糸Tを糸案内22で折り返して、ほぼ平行に2列
になった状態で挟むようにしていることから、同じ張力
を得るのにモータの出力は従来の1/2で済む。したが
って、大きな張力を得る場合にも、比較的小型のモータ
を使用することができこれに伴い、モータの応答性も速
くなる。加えて、仮に糸案内22で折り返さず糸調子皿
21の一方のみに糸Tを通した場合、例えば突出ピン2
5aとモータ軸41aとの間にのみ糸Tを挟持させたと
すると、支持板25と前板26との間隔は、モータ軸4
1aと突出ピン25a間と、モータ軸41aと突出ピン
25c間とでは糸Tの太さ分の差が生じる。このとき、
強い張力をかけると、前板26と支持板25との間が傾
いて平行でなくなり、糸Tに対して外側に逃がす力が働
く。しかし、本実施の形態では、モータ軸41aの両方
に通すことから、強い張力をかけても糸に外側に逃げる
力が働くことはほとんどない。
【0049】なお、本発明は上記実施の形態に限らず適
宜変更可能であるのは勿論である。例えば、ボタン付け
や根巻き工程における糸調子装置や糸繰り出し装置の動
作のタイミングや、張力の大きさ、針数などの具体的な
数字は、図12に示したタイミングチャートに限定され
ることはない。また、糸調子装置を駆動するアクチュエ
ータとしては、上記実施例以外の各種モータや、下記に
説明する推力がストロークによらない特定ストローク区
間を有するソレノイド70などを用いることができる。
【0050】図16において、ソレノイド70は、機枠
71、コイル用フレーム72、コイル73、プランジャ
74、および磁性部材75等から構成される。プランジ
ャ74は、軸方向に移動可能でかつ回転不能に軸受け7
1a、71bに支持されている。プランジャ74に固着
された磁性部材75は、円筒形状でその一部に軸心から
の径を変える段部75aが形成されている。そして、こ
の形状により、次に述べるように、プランジャ74の推
力がストロークによらない特定ストローク区間が得られ
る。このソレノイド70は、駆動電流が一定のとき、ス
トローク−推力で図17のヒステリシスカーブに示す特
性が得られる。すなわち、推力がプランジャ74のスト
ロークによらない特定ストローク区間Wが得られる。こ
の区間であれば、プランジャ74のストロークをSp、
プランジャ74の推力をFp、ソレノイド70に印加さ
れる電流をCs、ストロークと推力の微小変化量をΔS
p、ΔFpとした場合、Cs=一定のときにΔFp/ΔSp
≒0である。
【0051】ソレノイドは一般的には通電量が一定であ
っても可動部のストロークにより推力が変化するので、
このようなソレノイドを糸調子に用いると糸の太さによ
って糸張力が変化して安定した糸張力が得られないが、
推力がストロークによらない特定のストローク区間を有
する上記ソレノイド70を用いて、この欠点を解消した
糸調子装置の例を図18に示す。糸調子装置80は、ソ
レノイド70、糸調子軸81、可動皿82aと固定皿8
2bとからなる調子皿82、ベース板83、ベース板8
3をソレノイド70に固定する取り付けネジ88及び8
9、糸調子軸ナット84、座金85、87とこれらの間
に設けられた調子バネ86とから主に構成される。この
糸調子装置80は、図16及び図17に示す特定ストロ
ーク区間Wのみを利用して糸に張力を与えるものであ
る。つまり、調子皿82に作用できる状態のプランジャ
74のストローク区間が前記特定ストローク区間Wに含
まれるように、ナット84の締結位置が設定される。こ
こで、プランジャ84が調子皿82に作用する状態と
は、可動皿82aと固定皿82bが糸のない状態で十分
に当接した状態から、糸が可動皿22aと固定皿22b
間に挟まれた状態までのことである。
【0052】また、ソレノイド70に出力される駆動電
流が大きくなるにつれて、推力が大きくなる。ソレノイ
ド70は、コイル72に通電することで糸調子軸81を
引き込む(糸に張力を与える)方向に取り付けられ、駆
動電流の増大にしたがって糸調子軸81により与えられ
る糸張力が大きくなる。すなわち、糸調子装置80で
は、駆動電流を変えることによってのみ糸張力が変わる
ようになっており、制御回路40からの電流指令信号に
より糸調子駆動回路46を介して電流値は制御される。
以上の構成の糸調子装置80は、可動皿82aと固定皿
82b間に糸を挟んだ状態で、制御された駆動電流で駆
動されるソレノイド70の推力により糸調子軸81を駆
動し、糸調子軸81とベース板83により、可動皿82
aと固定皿82b間の糸を挟む力を変化させて糸張力を
変更することが可能であり、本発明の糸調子装置を駆動
するアクチュエータとして用いることができる。
【0053】また、本発明における張力記憶手段、変更
時期記憶手段、繰り出し量記憶手段は、ミシン内蔵の記
憶媒体に限らず、外部記憶媒体などでもよい。
【0054】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、張力制
御手段の制御の下で、ボタン付け工程と根巻き工程のそ
れぞれについて張力を制御できるので、布地にミシン針
を通すボタン付け工程は強めに、布地に針を通さない根
巻きでは弱めにというように、工程ごとに最適な張力を
かけることができる。また各工程に対応した糸調子装置
を個別に設ける必要がなく構成が簡単になる。
【0055】請求項2に記載の発明によれば、作業者が
縫製のたびに設定しなくても、パターン選択手段により
縫製パターンを選択するだけで、ボタン付け工程・根巻
き工程のそれぞれについて、決められたパターンに基づ
いて適切な張力で縫製することができ、簡単な操作で再
現性の高い縫製が可能となる。また、設定の確認がし易
いので設定ミスや設定忘れも防止できる。
【0056】請求項3に記載の発明によれば、時期制御
手段の制御の下で、ボタン付け工程及び根巻き工程のそ
れぞれにおいて、ミシン針の一往復する経路のうちの位
置に応じて、張力が変更されるので、ボタン付け工程、
根巻き工程それぞれで針位置に対して張力を変更するタ
イミングを制御できる。したがって、毎針ごとに針位置
に対して一定のタイミングで糸調子を開閉していた従来
とは異なり、ボタン付け工程、根巻き工程のそれぞれ
で、実際にループが結節する最適なタイミングで張力を
開放するといったことも可能となり、その結果縫い上が
り品質が向上する。また、最初の1針目は強い糸張力を
かけ続けるように制御すれば、従来のように縫い始めの
針の上昇により糸が針から抜けてしまったり、逆に糸残
り長さが長くなってしまうこともなく、この点において
も品質の向上を図ることができる。
【0057】請求項4に記載の発明によれば、作業者が
縫製のたびに設定しなくても、パターン選択手段により
縫製パターンを選択するだけで、ボタン付け工程・根巻
き工程のそれぞれについて、決められたパターンに基づ
いて適切なタイミングで張力を変更しながら縫製するこ
とができ、簡単な操作で再現性の高い縫製が可能とな
る。また、設定の確認がし易いので設定ミスや設定忘れ
も防止できる。
【0058】請求項5に記載の発明によれば、折り返し
部材で折り返されて2列になった糸が略平行に糸調子皿
に挟持されているので、糸を1列で挟持する従来と比較
すると、1/2の力で済む。したがって、大きな張力を
得たい場合にも、比較的出力の小さい小型の駆動手段を
使用することができ、駆動手段の応答性が高まったり低
コスト化を図ることができる。
【0059】請求項6に記載の発明によれば、繰り出し
量制御手段の制御の下、糸切り後の次の工程に応じて糸
繰り出し量が設定されるので、次の工程に対して適切な
長さで糸が繰り出されるようになる。
【0060】請求項7に記載の発明によれば、作業者が
縫製のたびに設定しなくても、パターン選択手段により
縫製パターンを選択するだけで、糸切り後に適切な長さ
で糸が繰り出される。また、簡単な操作で再現性の高い
縫製が可能となるうえに、設定の確認がし易いので設定
ミスや設定忘れも防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例としての根巻きボタン付けミシン
の主要部を示す斜視図である。
【図2】糸調子装置の外観を示す斜視図である。
【図3】糸調子皿の分解斜視図である。
【図4】糸調子装置及び糸繰り出し装置の縫製中の待機
状態を示す正面図である。
【図5】糸調子装置及び糸繰り出し装置の後方を示す斜
視図である。
【図6】糸調子装置及び糸繰り出し装置の糸を繰り出す
ときの様子を示す正面図である。
【図7】図1の根巻きボタン付けミシンの制御回路を示
すブロック図である。
【図8】設定処理を示すフローチャートである。
【図9】縫製処理を示すフローチャートである。
【図10】図9の続きを示すフローチャートである。
【図11】図10の続きを示すフローチャートである。
【図12】ボタン付け工程及び根巻き工程の張力変化を
示すタイミングチャートである。
【図13】従来の根巻きボタン付けミシンの主要部を示
すもので、(a)は上からの平面図であり、(b)は側
面図である。
【図14】ボタン付け工程及び根巻き工程を示すもの
で、(a)はボタン付けを示す斜視図、(b)はボタン
付けを示す側面図、(c)は根巻きを示す斜視図、
(d)は根巻きを示す側面図である。
【図15】(a)はボタン付け工程においてルーパーに
糸が絡む様子を示し、(b)は(a)の後糸が引き上げ
られて結節する様子を示し、(c)は根巻き工程におい
てルーパーに糸が絡む様子を示し、(d)は(c)の後
糸が引き上げられて結節する様子を示したものである。
【図16】本発明の根巻きボタン付けミシンの糸調子装
置に用いることができる他のアクチュエータとしてソレ
ノイドを示す断面図である。
【図17】図16のソレノイドのヒステリシスカーブを
示すグラフである。
【図18】図16のソレノイドを備える糸調子装置であ
る。
【符号の説明】 10 根巻きボタン付けミシン 11 ミシン針 15 天秤 20 糸調子装置 21 糸調子皿 22 糸案内(折り返し部材) 23、24、28 糸案内 25 支持板 26 前板 27 ナット 30 糸繰り出し装置(糸繰り出し手段) 31 回動腕 32 糸繰り出し板 33 糸ストッパ部材 40 制御回路 41 糸調子モータ 42 パルスモータ 43 ミシンモータ 44 糸切りソレノイド 50 マイコン(張力制御手段、時期制御手段、繰
り出し量制御手段) 51 ROM 52 RAM 53 入力装置(パターン選択手段) 54 位相検知装置(針位置検出手段) 55 起動装置 56 EEPROM(張力記憶手段、変更時期記憶
手段、繰り出し量記憶手段) 70 ソレノイド 74 プランジャ 80 糸調子装置 81 糸調子軸 82 調子皿 82a 移動皿 82b 固定皿 B ボタン T 糸
フロントページの続き (72)発明者 園田 高久 東京都調布市国領町8丁目2番地の1 ジ ューキ株式会社内 Fターム(参考) 3B150 AA04 AA23 BA06 BB02 CB03 CD03 CD10 CE01 CE07 CE17 CE27 FC01 FD07 GF02 GF03 LA02 LA53 LA73 LA89 LB01 LB02 NA46 NA47 NA48 NB14 NB15 NB16 NC06 NC11 QA04 QA06 QA07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボタンを被縫製物に縫い付けるボタン付け
    工程と、ボタン付け工程によって縫い付けられたボタン
    と被縫製物との間の縫製糸を補強する根巻き工程とを行
    う根巻きボタン付けミシンにおいて、 通電される電流量によって、糸に与える張力を変更可能
    な糸調子装置と、 ボタン付け工程と根巻き工程のそれぞれにおいて、前記
    張力を各別に制御可能な張力制御手段とを備えることを
    特徴とする根巻きボタン付けミシン。
  2. 【請求項2】ボタン付け工程と根巻き工程のそれぞれに
    おいて前記張力を、縫製パターン別に記憶する張力記憶
    手段と、 縫製パターンを選択するパターン選択手段とを備え、 張力制御手段は、パターン選択手段により選択した縫製
    パターンに基づいて、縫製時の張力を設定することを特
    徴とする請求項1に記載の根巻きボタン付けミシン。
  3. 【請求項3】ボタンを被縫製物に縫い付けるボタン付け
    工程とボタン付け工程によって縫い付けられたボタンと
    被縫製物との間の縫製糸を補強する根巻き工程とを行う
    根巻きボタン付けミシンにおいて、 ミシン針の位置を検出する針位置検出手段と、 通電される電流量によって、糸に与える張力を変更可能
    である糸調子装置と、 ボタン付け工程と根巻き工程のそれぞれにおいて、前記
    一定の経路におけるミシン針の位置に応じて、前記張力
    の変更時期を各別に制御する時期制御手段とを備えるこ
    とを特徴とする根巻きボタン付けミシン。
  4. 【請求項4】ボタン付け工程と根巻き工程とのそれぞれ
    において前記張力の変更時期を、縫製パターン別に記憶
    する変更時期記憶手段と、 縫製パターンを選択するパターン選択手段とを備え、 時期制御手段は、パターン選択手段により選択した縫製
    パターンに基づいて、縫製時の張力の変更時期を設定す
    ることを特徴とする請求項3に記載の根巻きボタン付け
    ミシン。
  5. 【請求項5】糸調子皿によって縫い糸を挟持して、糸調
    子皿を押圧することにより縫い糸に張力を与えるミシン
    の糸調子装置において、 糸調子皿の近傍に糸を折り返す折り返し部材を設け、縫
    い糸が折り返し部材で折り返されて略平行に2列になっ
    た状態で糸調子皿に挟持されることを特徴とするミシン
    の糸調子装置。
  6. 【請求項6】ボタンを被縫製物に縫い付けるボタン付け
    工程と、ボタン付け工程によって縫い付けられたボタン
    と被縫製物との間の縫製糸を補強する根巻き工程とを1
    サイクルとしてボタン付けを行い、少なくともボタン付
    け工程と根巻き工程の最後には糸切りを行う根巻きボタ
    ン付けミシンにおいて、 通電される電流量によって繰り出す糸の繰り出し量を変
    更可能な糸繰り出し手段と、 糸切り後、前記糸繰り出し手段を駆動して繰り出す糸の
    繰り出し量を、次の工程に応じて設定する繰り出し量制
    御手段とを備えることを特徴とする根巻きボタン付けミ
    シン。
  7. 【請求項7】ボタン付け工程と根巻き工程のそれぞれに
    ついて前記糸繰り出し量を、縫製パターン別に記憶する
    繰り出し量記憶手段と、 縫製パターンを選択するパターン選択手段とを備え、 繰り出し量制御手段は、パターン選択手段により選択し
    た縫製パターンに基づいて、繰り出し量を設定すること
    を特徴とする請求項6に記載の根巻きボタン付けミシ
    ン。
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