JP2002175849A - コネクタ - Google Patents

コネクタ

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JP2002175849A
JP2002175849A JP2000372995A JP2000372995A JP2002175849A JP 2002175849 A JP2002175849 A JP 2002175849A JP 2000372995 A JP2000372995 A JP 2000372995A JP 2000372995 A JP2000372995 A JP 2000372995A JP 2002175849 A JP2002175849 A JP 2002175849A
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Satoru Kaneko
金子  悟
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Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 端子の係止代をばらつきなく確保する。 【解決手段】 コネクタハウジング2の可撓性の係止ラ
ンス16で端子6の被係止部27を係止するコネクタ
で、コネクタハウジング又は端子の何れか一方に位置決
め用の突部9を設け、何れか他方に、突部に対する係合
用の凹部11を設けた。突部9が凹部11に係合するこ
とで、係止ランス16に対して被係止部27が位置決め
される。突部9を垂直な隔壁8の前端側部に設け、凹部
11を端子6の側壁20の前端部に設け、被係止部27
を端子の上部又は下部に設けた。凹部11は切欠部で、
切欠部の後端が突部の後端に当接する。突部を端子の側
壁の前端方に設け、凹部を垂直な隔壁に設けてもよい。
突部を端子の上壁又は下壁に設け、凹部を水平な隔壁及
び/又は係止ランスに設けてもよい。凹部は端子挿入方
向に延びる溝で、溝の前端に突部の前端が当接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コネクタハウジン
グ内の係止ランスに対して端子を係止代のばらつきなく
位置決めして確実に係止させるコネクタに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図9は従来のコネクタの一形態(特開2
000−58180参照)を示すものである。このコネ
クタ51は、合成樹脂製のコネクタハウジング52と、
コネクタハウジング52の前部開口53に嵌合する合成
樹脂製のフロントホルダ54と、コネクタハウジング5
2の端子収容室55内に挿着される電線付きの雌型の端
子56と、コネクタハウジング52の下壁57の開口5
8から端子挿入直交方向に挿着される合成樹脂製のスペ
ーサ59とで構成されている。
【0003】端子収容室55は複数段(本形態では三
段)に且つ幅方向に並列に配設されている。各端子収容
室55は左右(幅方向)の隔壁(左右端においては外側
壁)と上下の隔壁61(上下端においては上下壁62,
57)とで画成されている。上下の隔壁61は端子収容
室55の長手方向中間部まで延びている。
【0004】上下の隔壁61の前方には可撓性の端子係
止ランス63が一体に延長形成されている。係止ランス
63は斜め上向きに形成され、先端に、端子56の前側
の段部64(図10)に対する垂直な係止面65を有し
ている。係止ランス63の下側には撓み空間が設けられ
ている。なお、明細書で「上下」の定義は説明の便宜上
のものであり、必ずしもコネクタ51の実使用時の方向
と一致するものではない。「前後」の定義はコネクタ5
1の嵌合先端側を前、電線導出側を後としている。
【0005】係止ランス63の前方には上下の隔壁61
がなく、端子収容室55の前側の部分は上下に連通して
矩形状の前部開口53に続いている。前部開口53の周
縁にはフロントホルダ54を挿着する部分が形成され、
フロントホルダ54に対する係止手段(図示せず)が設
けられている。
【0006】フロントホルダ54は、コネクタハウジン
グ52の上下の隔壁61の一部を成す短い水平な隔壁6
6を有している。隔壁66はフロントホルダ54の垂直
な壁部から直角に設けられ、上下の隔壁66の間に端子
56の先端部を配置可能である。上下の隔壁66の間で
壁部67には、相手側の雄型の端子(図示せず)の接触
用タブ部に対する挿入孔68と、端子56の係止を解除
するための治具棒挿入孔69とが設けられている。
【0007】コネクタハウジング52に前部開口53を
設け、前部開口53をフロントホルダ54で塞ぐ構成と
することで、前部開口53が型抜き孔を兼ね、細かい形
状の係止ランス63の樹脂成形を容易に行うことがで
き、係止ランス63の成形精度が向上する。
【0008】スペーサ59は、上下の隔壁66と下端の
操作壁69と、各隔壁66と操作壁69とを連結する縦
方向の側壁(図示せず)とで構成されている。上下の隔
壁66のピッチは端子収容室55の上下の隔壁61のピ
ッチと一致し、操作壁69を下方に引き出した状態で、
端子収容室55に端子が挿入される。コネクタハウジン
グ52には縦方向のスペーサ挿入孔(開口)58が設け
られている。スペーサ挿入孔58は各端子収容室55に
連通している。
【0009】端子56は前側に雌型の電気接触部70
(図10)、後側に電線接続部71(図9)をそれぞれ
有し、電気接触部70は箱状の周壁と、周壁内の弾性接
触片とで構成されている。電線接続部71は絶縁被覆電
線72の心線部を加締め接続する前側の圧着片と、絶縁
被覆を加締め固定する後側の圧着片とで構成されてい
る。電気接触部70の先端側に、係止ランス63に対す
る係止用の段部64(図10)が形成され、電気接触部
70の後端が、スペーサ59に対する係止用の段部73
(図10)となっている。
【0010】図9で、符号74は、相手側の雌型のコネ
クタ(図示せず)に対する可撓性のロックアームを示
す。図9のコネクタ51は雄型のものであり、雌型のコ
ネクタ(図示せず)は雄型のコネクタ51に対するコネ
クタ嵌合室と前記雄型の端子とを有し、コネクタ嵌合室
内に雄型の端子の接触用タブ部を突出させている。
【0011】フロントホルダ54をコネクタハウジング
52の前部開口53に装着し、スペーサ59を挿入孔5
8に仮係止(仮押込み)させた状態で、後部開口から端
子収容室55に端子56が挿入される。図9で最下段の
端子56は完全に挿入され、二段目と三段目の端子56
は挿入途中の状態である。端子56の挿入に伴って係止
ランス63が下向きに撓み、端子56の完全挿入と同時
に係止ランス63が復元して、端子56の先端側の段部
64に係合する。これにより、端子56が一次係止され
る。
【0012】端子56の係止を確実にするために、スペ
ーサ59を上向きに押し込んで本係止させることで、ス
ペーサ59の隔壁66と操作壁69とが端子56の後側
の段部73(図10)に係合し、端子56が二次係止さ
れる。コネクタ51の種類によってはスペーサ59を用
いないものもあり、その場合は係止ランス63のみで端
子56が係止される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のコネクタ51にあっては、コネクタハウジング52
の前部開口53とフロントホルダ54の嵌合寸法のばら
つき等によっては、前部開口53内でフロントホルダ5
4のガタ付きを生じ、その場合には、図10の如く端子
56の前端部がフロントホルダ54に追従し、端子56
の前端部が振れて、端子56の前側の段部64と係止ラ
ンス63との係止代(引っ掛かり代)Lが減少し、端子
56の係止力が低減するという懸念があった。また、フ
ロントホルダ54とコネクタハウジング52との累積寸
法誤差によっても係止代Lが減少するという懸念があっ
た。これらは、二次係止用のスペーサ59を用いない場
合に特に重要な問題であった。
【0014】たとえスペーサ59を用いる場合でも、コ
ネクタハウジング52内に端子56を挿入した後、スペ
ーサ59を押し込む前に電線72に強い引張力が作用し
た場合等には、端子56が容易に抜け出してしまうとい
う懸念があった。その場合には、端子56の再挿入に余
計な手間がかかるという懸念があり、品質上も好ましく
なかった。
【0015】本発明は、上記した点に鑑み、係止ランス
による端子の係止力のばらつきをなくして、あるいは少
なくして、端子の係止を安定して行わせることのできる
コネクタを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明はコネクタハウジング内の可撓性の係止ラン
スで端子の被係止部を係止するコネクタにおいて、前記
コネクタハウジング又は前記端子の何れか一方に位置決
め用の突部が設けられ、何れか他方に、該突部に対する
係合用の凹部が設けられ、該突部が該凹部に係合するこ
とで、前記係止ランスに対して前記被係止部が位置決め
されることを特徴とする(請求項1)。前記突部が前記
コネクタハウジングの垂直な隔壁の前端側部に設けら
れ、前記凹部が前記端子の側壁の前端部に設けられ、前
記被係止部が該端子の上部又は下部に設けられたことも
有効である(請求項2)。また、前記凹部が切欠部であ
り、該切欠部の後端が前記突部の後端に当接可能である
ことも有効である(請求項3)。また、請求項1記載の
コネクタにおいて、前記突部が前記端子の側壁の前端方
に設けられ、前記凹部が前記コネクタハウジングの垂直
な隔壁に設けられ、前記被係止部が該端子の上部又は下
部に設けられたことも有効である(請求項4)。また、
請求項2〜4の何れか記載のコネクタにおいて、前記突
部及び前記凹部が各一対対称に設けられたことも有効で
ある(請求項5)。また、請求項1〜5の何れか記載の
コネクタにおいて、前記突部が前記端子の上壁又は下壁
に設けられ、前記凹部が前記コネクタハウジングの水平
な隔壁及び/又は前記係止ランスに設けられ、前記被係
止部が該端子の下部又は上部に設けられたことも有効で
ある(請求項6)。また、請求項4〜6の何れか記載の
コネクタにおいて、前記凹部が端子挿入方向に延びる溝
であり、該溝の前端に前記突部の前端が当接可能である
ことも有効である(請求項7)。また、請求項2〜7の
何れか記載のコネクタにおいて、前記被係止部が該端子
の前端方の上部又は前端方の下部に設けられたことも有
効である(請求項8)。また、請求項1〜8の何れか記
載のコネクタにおいて、前記コネクタハウジングの前部
開口に略板状のフロントホルダが装着されたことも有効
である(請求項9)。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を用いて詳細に説明する。図1〜図3は、本発明に係る
コネクタの第一の実施形態を示すものである。
【0018】このコネクタ1は、合成樹脂製のコネクタ
ハウジング2と、コネクタハウジング2の前部開口3に
装着される合成樹脂製のフロントホルダ4と、コネクタ
ハウジング2の端子収容室5内に挿入係止される雌型の
端子6と、コネクタハウジング2の前後方向中間部に装
着される端子二次係止用の合成樹脂製のスペーサ7とで
構成され、コネクタハウジング2の各端子収容室5を構
成する縦方向(垂直方向)の隔壁8の前端側に、端子位
置決め用の突部9を一体に形成し、端子6の前半の電気
接触部10の前端側に、突部9に対する係合用の切欠部
(凹部)11を形成したことを特徴とするものである。
【0019】図1においてコネクタハウジング2は上下
左右の外壁(周壁)12(左右の外壁は図示せず)と、
外壁12内を縦横に仕切って複数の端子収容室5を画成
する縦横の複数の隔壁8,14とを備えている。横(水
平)方向の隔壁14はコネクタハウジング2の後部開口
15から少なくともコネクタハウジング2の前後方向中
間部まで続き、隔壁14の前端から可撓性の端子係止ラ
ンス16が斜め下向きに突出形成されている。係止ラン
ス16は後半の水平な真直部16cと前半の傾斜部16
dとで構成されている。水平な隔壁14の前後方向中間
部にスペーサ挿入孔17が縦方向に設けられ、スペーサ
挿入孔17の前方に係止ランス16が位置している。係
止ランス16の前方に水平な隔壁14はなく、係止ラン
ス16の上下方向には空間18がコネクタハウジング2
の上下の壁部12まで連通している。なお、「上下」の
方向性は従来の技術で示したコネクタとは逆になってい
る。
【0020】垂直方向の隔壁8はコネクタハウジング2
の後半側で水平方向の隔壁14に直交し、コネクタハウ
ジング2の前半側においてほぼ端子6の高さ程度の寸法
に縮幅されて、前部開口3すなわちフロントホルダ4の
後端面まで延長されている。
【0021】図2の如く、この延長隔壁8bの前端部の
両側面に前記端子位置決め用の突部9が形成されてい
る。突部9は後端が略半円状に形成され、上下端が平行
な真直面となっており、後端の円弧面9aは上下の真直
面9bに滑らかに続き、突部9の前端面9cは矩形状を
呈して延長隔壁8bの前端面8cと同一面に位置してい
る。突部9の側面9dは延長隔壁8bの側面と平行に且
つ垂直に位置し、突部9の側面9dの突出寸法は、図3
の如く端子6の電気接触部10の側壁20の板厚にほぼ
等しい。
【0022】図2の如く位置決め用の突部9は並列な各
延長隔壁8bの内側面に対向して配置されている。最も
外側の隔壁8′はコネクタハウジング2の左右の外壁で
あり、その外壁には内側面にのみ突部9が設けられてい
る。なお、樹脂成形が可能であれば、各延長隔壁8bを
上下方向(垂直方向)に延長してもよい。
【0023】本実施形態においては、延長隔壁8bの上
方に各係止ランス16間の空間21が位置し、係止ラン
ス16は水平方向の隔壁14から前方に延長形成され
て、各延長隔壁8bの間の端子収容室5(図1)の延長
空間22の上側に位置し、係止ランス16の先端(前
端)は延長隔壁8bの長手方向中間部の上方に位置して
いる。係止ランス16は各延長隔壁8bの内側面の間の
距離よりも少し幅狭に形成され、先端の左半側に垂直な
端子係止面16aを有し、右半側に係止解除用の治具棒
を突き当てるための傾斜面16bを有している。
【0024】雌型の端子6は、前半に箱状の電気接触部
10、後半に電線接続部(圧着部)23(図1)を有
し、電気接触部10と電線接続部23とは中間の繋ぎ部
24で一体に続き、電気接触部10は上下左右の矩形筒
状の壁部(周壁)と、下側の壁部(下壁)から一体に折
返し形成された弾性接触片25と、左側の側壁20から
立上げ延長されて上壁26の前部の左半側において略コ
の字状に折り返された第一の係止用の突部(被係止部)
27と、電気接触部10の後部側において側壁20から
立上げられて上壁26と平行に折り曲げられた第二の係
止用の突部28とを備え、左右の側壁20の前端から後
方に向けて前記位置決め用の切欠部(凹部)11が形成
されたことを特徴としている。
【0025】切欠部11は、上下の平行な内端面11a
と、終端(後端)の半円状の円弧面11bと、前端の入
口において上下の内端面11aに続くテーパ状の短いガ
イド面11cとで構成されている。切欠部11の内幅は
前記位置決め用の突部9の外幅よりも若干広く、切欠部
11の長さ(深さ)は位置決め用の突部9の長さにほぼ
等しいか、あるいは切欠部11の長さが位置決め用の突
部9の長さよりもやや短いことが好ましい。左右一対の
切欠部11は対向して並列に位置している。切欠部11
は、端子6を展開した状態に導電金属板(図示せず)か
ら打ち抜く際に同時にパンチで簡単に形成することがで
きる。
【0026】端子6をコネクタハウジング2の後部開口
15(図1)から端子収容室5内に挿入することで、コ
ネクタハウジング2の前半において端子6の電気接触部
10が左右の各延長隔壁8bの間に挿入され、図3(正
面図)の如く、切欠部11内に突部9が進入係合し、そ
れによって端子6が位置決めされる。
【0027】特に、図2の如く延長隔壁8bの垂直な側
面に位置決め用の突部9を設け、端子6の側部に切欠部
11を設けたことで、すなわち、端子6の係止用の突部
27の突出方向に対して直交する方向に位置決め用の突
部9を突出させたことで、位置決め用の突部9と切欠部
11との係合により、端子6が上下方向に振れなく位置
決めされ、端子6の上側の係止ランス16の先端の係止
面16aに対して端子6の上部の係止用の突部27の位
置が正確に規定され、係止代L(図1)すなわち係止面
16aと突部27の後端との上下方向のラップ代が正確
に確保される。この作用効果は、特にコネクタハウジン
グ2の端子収容室5の前端側に水平な隔壁14を設け
ず、端子6の前端部が上下に振れやすい構造のコネクタ
において特に有効である。
【0028】また、端子6の前端部に切欠部11を設
け、端子6の前端部において切欠部11の上側に第一の
係止用の突部27を設け、コネクタハウジング2の延長
隔壁8bの前端部に位置決め用の突部9を設け、突部9
の斜め上側後方に係止ランス16の先端の係止面16a
を位置させたから、切欠部11が突部9にガタ付きなく
係合することで、端子6の前端側の係止用の突部27が
係止ランス16の先端の係止面16aに対して正確に位
置決め(位置出し)され、それによっても係止代が常に
正確に確保される。
【0029】図3の如く、端子6の電気接触部10の左
右の切欠部11に左右の垂直方向の各延長隔壁8bない
し外壁8′の突部9が進入係合する。係合に際して図2
の突部9の後端の円弧面9aと切欠部11の前端入口の
テーパ状のガイド面11aとの摺接によって突部9が引
っ掛かり等なくスムーズに切欠部11内に案内される。
突部9の側面9dは電気接触部10の側壁20の板厚の
範囲内ないしは側壁20から若干内側に進入して位置
し、内側の弾性接触片25に干渉する心配はない。電気
接触部10の両側壁20は左右の延長隔壁8bないし外
壁8′の内面に沿ってほぼガタ付きなく位置する。
【0030】図2で端子6の切欠部11がコネクタハウ
ジング2の突部9に係合した際に、切欠部11の後端
(終端)11bが突部9の後端9aに当接する。これに
より、端子6が前後方向にも正確に位置決めされ、係止
用の突部27の後端27aが係止ランス16の先端の係
止面16aに対して正確に位置決めされる。これによ
り、端子6の係止不完全及び係止後の端子6の前後方向
のガタ付きが防止される。
【0031】すなわち、端子6の挿入時に係止用の突部
27が係止ランス16を上向きに撓ませつつ、切欠部1
1が位置決め用の突部9に係合し、係合完了と同時に係
止用の突部27が係止ランス16の前方に位置し、係止
ランス16が弾性的に下方に復元して係止用の突部27
の後端27aを係止するが、この際、切欠部11の後端
11bが突部9の後端9aに当接してそれ以上の端子6
の前進動作が阻止され、その感覚(作業者による挿入時
は手の感覚、自動機による挿入時は挿入荷重の変化)で
端子6の完全挿入すなわち係止完了が検知され、係止不
完全が防止されると共に、係止ランス16の先端に対し
て係止用の突部27の後端27aが大きな隙間なく近接
して正確に位置決めされ、端子6の前後方向のガタ付き
やそれに伴う相手側雄端子(図示せず)との摺動磨耗や
異音の発生が防止される。
【0032】図3で端子6の電気接触部10の下側の弾
性接触片25と上側の接触突部29との間に相手側の雄
型の端子(図示せず)のタブ状ないしピン状の電気接触
部が挿入される。雄型の端子の電気接触部(図示せず)
は図1の雄型のコネクタ1に対する相手側の雌型のコネ
クタ(図示せず)内に位置し、両コネクタの嵌合と同時
にフロントホルダ4(図1)の相手端子挿入孔30から
端子収容室5内の雌型の端子6の電気接触部10内に雄
型の電気接触部が挿入され、それにより雄・雌両端子の
接続が行われる。
【0033】図1でフロントホルダ4は矩形平板状に形
成され、係止突起と係合孔といった係止手段31(係止
突起が係合孔に係合する)でコネクタハウジング2の前
部開口3に固定される。フロントホルダ4は垂直方向の
壁部32のみで構成され、従来のような短い突出隔壁は
有していない。壁部32がコネクタ1の前端壁を構成す
る。壁部32に複数の相手端子挿入孔30や係止解除用
の治具棒挿入孔(図示せず)が設けられている。相手端
子挿入孔30の前端には、雄側の端子(図示せず)の電
気接触部の先端を案内するテーパ状のガイド面30aが
形成されている。
【0034】相手端子挿入孔30はコネクタハウジング
2の各端子収容室5に連通して、図3の端子6の弾性接
触片25と接触用突部29との間の前方に位置する。端
子6の切欠部11の位置は電気接触部10の側壁20の
高さ方向ほぼ中央が好ましく、切欠部11や位置決め用
の突部9よりもやや上側に相手端子挿入孔30(図1)
が位置する。
【0035】コネクタハウジング2の位置決め用の突部
9で端子6の前端が正確に位置決めされているから、コ
ネクタ嵌合と同時に相手側の雄型の端子(図示せず)が
心ずれなく雌型の端子6の電気接触部10内に挿入され
る。これにより、相手側の雄型の端子が電気接触部10
内の弾性接触片25を斜め方向からつついたりこじった
りして塑性変形させる等の心配がない。
【0036】端子6の後側の第二の係止用の突部28は
スペーサ7の略櫛歯状の突板33や操作部34の前端角
部で係止される。図1でスペーサ7はコネクタハウジン
グ2に仮係止され、その状態で端子6が挿入される。端
子挿入後にスペーサ7を下方に押圧することで、端子6
が二次係止される。なお、コネクタハウジング2の位置
決め用の突部9に端子6の切欠部11が係合すること
で、係止代Lがばらつきなく常に正確に確保され、端子
6の係止力が保証されるから、スペーサ7を廃止するこ
とも可能である。
【0037】図4〜図5は、本発明に係るコネクタの第
二の実施形態を示すものである。このコネクタ35は、
合成樹脂製のコネクタハウジング36の前例同様の垂直
方向の隔壁8及び外壁の内面に端子位置決め用の溝(凹
部)37を端子挿入方向に形成すると共に、雌型の端子
38の箱状の電気接触部39の両側壁に、位置決め用の
溝37に係合する突部40を膨出形成して、コネクタハ
ウジング36内の可撓性の係止ランス16に対する端子
38の位置決めを行わせることを特徴とするものであ
る。
【0038】図4の如く垂直方向の隔壁8は後半の幅広
な部分8aと前半の幅狭な延長隔壁8bとで構成され、
位置決め用の溝37はコネクタハウジング36の後部開
口41から延長隔壁8bの前端寄りまで真直に形成され
て、端子38に対する位置決め兼ガイド溝として作用す
る。溝37の前端37aは延長隔壁8bの前端のやや後
方に位置している。溝37は隔壁8bの右側面と左側面
との両方に形成されている。最も外側の隔壁であるコネ
クタハウジング36の外壁の内面にも同様の溝37が形
成される。スペーサ42の垂直方向の壁部43(水平な
係止板44を連結する壁)に同様の溝37を形成するこ
とも可能である。端子収容室45の後半が拡幅されてい
る場合は、前半の延長隔壁8bにのみ溝37を形成する
ことが可能である。溝37の幅は延長隔壁8bの縦幅の
1/3程度である。
【0039】図1の形態のコネクタハウジング2の位置
決め用の突部9に代えて溝37を設け、図1の端子6の
切欠部11に代えて突部40を設けた点以外の構成は第
一の実施形態と同様であるので、要部以外の詳細な説明
は省略する。図4の実施形態では上下二段に端子収容室
45を有するコネクタ35を図示している(図1のコネ
クタ1は上下三段)。なお、隣接する端子38同士の短
絡の心配がなければ、溝37に代えてスリット状の孔
(図示せず)を形成することも可能である。
【0040】図4で溝37の前端37aの斜め上側後方
に前例同様の係止ランス16の先端が位置している。係
止ランス16の上側に撓み空間46が位置している。係
止ランス16の後方にスペーサ挿入孔47が位置し、端
子38の挿入時にスペーサ42は上方に一段引き出され
て仮係止されている。係止ランス16による一次係止で
端子38の係止力が確保されるから、スペーサ42は廃
止可能である。板状のフロントホルダ48はコネクタハ
ウジング36の前部開口49に係止手段31で係止され
ている。フロントホルダ48の相手子挿入孔30は左右
の延長隔壁8bの間の端子収容室(端子収容空間)45
に連通している。端子38の前側の係止用の突部27は
前端27bがテーパ状に傾斜し、後端に垂直な係止面2
7aを有している。
【0041】図5の如く、端子38は箱状の電気接触部
39の両側壁50に位置決め用の略山型の突部40を有
している。突部40は側壁50の一部を内側から外側に
向けて横長矩形状に切り起こし、ないしは膨出させたも
ので、水平で平行な上端面40aと下端面40bとを有
し、前半と後半にそれぞれ傾斜面40cを有し、中央に
頂部40dを有し、各傾斜面40dは側壁50の外面に
滑らかに続いている。両側壁50に各突部40が対称に
形成されている。突部40は例えば端子38を金属板か
ら展開状態に打ち抜く際にプレスで押圧することで簡単
に形成することができる。
【0042】突部40は傾斜状の前半40cのみ、ある
いは後半のみの形状で可撓性の位置決め片とすることも
可能である。あるいは略円錐状や略三角錐状あるいは矩
形箱状や円柱状や板片状に突出したものであってもよ
く、突部40の形状は任意である。突部40を側壁50
の前端から後方に配置することも可能である。但し、図
5の突部40のように上下に平行な端面40a,40b
を有することで、延長隔壁8bの溝37の上下の内端面
37bにガタ付きなく接して正確な位置決めを行えるこ
とがベストである。突部40の突出高さは延長隔壁8b
の板厚の半分以下である。
【0043】電気接触部39の矩形筒状の周壁の内側に
は弾性接触片74が一体ないし別体に設けられている。
突部40は電気接触部39の外側に突出しているから、
弾性接触片74と干渉する心配がなく、弾性接触片74
の幅を十分に広くして、相手側の雄端子との接圧を確保
できる。また、突部40の前側の傾斜面40cが溝37
の入口37c(図4)や中間部に沿ってスムーズに摺接
することで、端子38が引っ掛かりなくスムーズに挿入
される。
【0044】電気接触部39(図5)の上壁75には、
前端側において第一の係止用の突部27が形成され、中
間部において接触用の突部29が内向きに突出形成さ
れ、後端側において第二の係止用の突部28が形成され
ている。第一の係止用の突部27は前端27bをテーパ
状に傾斜させて、端子挿入時における係止ランス16と
の摺動抵抗の低減を図っている。延長隔壁8bの後端は
上側の水平な隔壁14に続き、水平な隔壁14から前方
に係止ランス16が突出形成されている。係止ランス1
6の形状は図5のように後半の水平な真直部16cと前
半の傾斜部16dとを有するものや、長い水平な真直部
(16c)の先端に係止用の短い傾斜部(16d)や係
止用の突部(図示せず)を有するもの、あるいは傾斜部
(16d)のみのもの等、形状は任意である。
【0045】図4の如く、スペーサ42の仮係止(仮押
込み)状態でコネクタハウジング36の端子挿入室45
に端子38が挿入される。この際、端子38の前端側の
左右一対の突部40が左右の垂直な隔壁8aの溝37に
係合しつつ溝37内を摺動し、延長隔壁8bの溝37の
前端面37aに突部40が当接して停止する。突部40
の上端面40a(図5)は溝37の上側の内端面37b
(図5)に当接し、突部40の下端面40bは溝37の
下側の内端面37b(図5)に当接する。これにより端
子38の特に電気接触部39が上下方向にガタ付きなく
位置決めされ、端子38の上下方向の振れが抑止され、
端子38の上側の係止ランス16の先端の係止面16a
と端子38の係止用の突部27との係止代L(図4)が
正確に確保される。また、突部40の前端側が溝37の
前端面37aに当接することで、端子38の前方向位置
が規定され、係止ランス16の先端が第一の係止用の突
部27の後端27aにほぼ隙間なく近接して正確に当接
する。
【0046】このように、端子38の電気接触部39の
前端側に係止用の突部40と位置決め用の突部27とを
設け、コネクタハウジング36の延長隔壁8bを前部開
口49まで延長させ、延長隔壁8bの前端側まで溝を設
け、位置決め用の突部40の後方にコネクタハウジング
36の係止ランス16の先端の係止面16aを位置させ
たことで、係止ランス16の係止面16aに対して端子
38の位置決め用の突部27の位置が正確に規定され、
係止代Lがばらつきなく正確に確保される。
【0047】なお、位置決め用の突部40を端子38の
側壁50ではなく下壁(基板部)に設けることも可能で
ある。また、位置決め用の突部40を端子38の側壁5
0と下壁(基板部)との二次元方向に設けることも有効
である。また、端子の成形が可能であれば、端子側に位
置決め用の溝(37)を設け、コネクタハウジング側に
位置決め用のリブ状の突部(突条)を設けてもよい。
【0048】図4で端子38を挿入した後、スペーサ4
2を押し込んで端子38の後側の係止用の突部28を係
止する。端子38の前側の突部27と係止ランス16と
の一次係止が正確な係止代Lで確実に行われているか
ら、スペーサ42はあえて設けなくてもよい。
【0049】例えばスペーサ42の位置すなわち端子3
8の後半側に係止ランス16を配設する場合には、位置
決め用の溝37を後半の垂直な隔壁8aにのみ形成し、
位置決め用の突部40は端子38の側壁50の後半部に
設けることが好ましい。これにより、後側の係止用の突
部28ないし段部が係止ランス16の先端に対して正確
に位置決めされる。
【0050】図6〜図8は、本発明に係るコネクタの第
三の実施形態として、端子77の下壁(基板部)78に
位置決め用の突部79を設け、コネクタハウジング80
の水平な隔壁14から可撓性の係止ランス16の上面に
かけて、突部79に対する係合用の溝(凹部)81を端
子挿入方向に真直に設けたことを特徴とするコネクタ構
造を示すものである。
【0051】係止ランス16は前記図4の如く端子の下
側と上側との複数段に配置されているが、図6に示す係
止ランス16は端子77の下側に位置するものであり、
その係止ランス16の水平な真直部16cの上面すなわ
ち係止ランス16の撓み方向の面に位置決め用の溝81
が設けられている。溝81は係止ランス16の幅方向中
央に配置され、係止ランス前半の傾斜部16dの手前ま
で延びている。真直部16cは水平な隔壁14と同一面
に位置している。真直部16cの前端まで溝81を貫通
させることも可能である。この場合は、端子77の停止
すなわち前方向への位置決めはフロントホルダ48(図
4)の内端面等の他の部位で行わせる必要がある。
【0052】なお、溝81は上下の端子77の短絡の心
配がなければスリット状の孔に代えることも可能である
が、係止ランス16の強度やばね強さが減少する懸念が
あるので、溝81が最適である。また、水平な隔壁14
や係止ランス16に溝81に代えてリブ状の突部(図示
せず)を設け、端子77に突部79に代えて溝(図示せ
ず)を設けることも可能である。
【0053】また、係止ランス16ではなく水平な隔壁
14のみに溝81を設けることも可能であるが、この場
合は、端子77の後半側に位置決め用の突部79を設け
なければならず、係止ランス16に対する端子38の前
側の係止用の突部27の位置決め精度が悪くなる懸念が
ある。従って、本実施形態においては、係止ランス16
の撓み量の少ない後半の真直部16cにも位置決め用の
溝81を連続させて、溝81の前端81aを係止ランス
16の先端になるべく近づけて、上側の係止ランス16
の先端の係止面16aに対する下側の端子77の前側の
係止用の突部27の位置決め精度を向上させている。
【0054】位置決め用の突部27は箱状の電気接触部
82の下壁78の長手方向中間部に設けられている。端
子77の種類や係止ランス16の長さや位置等によって
は電気接触部82の下壁78の前端寄りあるいは後部側
ないしは下壁78の後方の基板部(基板部は下壁78を
延長させた部分である)に位置決め用の突部79を設け
ることも可能である。突部79は、端子77を金属板か
ら展開形状に打ち抜く際に同時にパンチ等で容易に突出
形成することができる。
【0055】図7(a)(b)は位置決め用の突部79の一形
態を示すものであり、端子771 の箱状の電気接触部8
2の下壁78の一部を外向きに矩形状に切り下げて、片
持ち支持の平板状の突部791 としたものである。突部
791 は矩形状の開口83の一側端から外側に垂直に突
出している。突部791 が板状であるから、係止ランス
16(図6)の溝81に深く係合し、溝81からの突部
791 の外れ出しの心配がない。この突部791 の形態
は前記図5の実施形態の突部40として使用することも
できる。また、図5の突部40の形態を図6の突部79
1 として使用することもできる。
【0056】図8(a)(b)は位置決め用の突部の他の形態
を示すものであり、端子772 の箱状の電気接触部82
の下壁78の一部を外側に略山型状に膨出させて両持ち
支持の突部792 としたものである。この突部792
図5の突部40の前後方向長さよりも短く形成され、且
つ電気接触部82の幅方向に長手方向が一致し、正面視
が略山型である。突部792 の頂部79aが下壁78か
ら突出して係止ランス16(図6)の溝81に係合す
る。突部792 を構成する左右の傾斜状の板部79bが
両持ち支持され、左右に撓んだり変形したりしないか
ら、端子772 の位置決め精度が高まる。溝81の形状
を突部792 に合わせて断面略三角状とすることも可能
である。突部79の形態は上記各実施形態に限るもので
はない。
【0057】図6でコネクタハウジング80の後部開口
から端子収容室内に端子77を挿入した際に、端子77
の位置決め用の突部79がコネクタハウジング80の水
平な隔壁14の位置決め用の溝81に係合し、端子77
の挿入動作に伴って突部79が溝81内をスライドして
係止ランス16の上面側の溝81に沿って進み、溝81
の前端面81aに突部79が当接した時点で端子77の
挿入が完了し、端子77の特に幅方向の振れが抑止さ
れ、端子77の前端側の係止用の突部27と後方の係止
ランス16の先端とが幅方向に正確に位置決めされ、係
止代が確保されつつ、係止用の突部27の後端に係止ラ
ンス16の係止面16aが近接ないし当接する。これに
より、端子77が確実な係止力でコネクタハウジング8
0に係止される。
【0058】端子77の垂直方向に突出した位置決め用
の突部79がコネクタハウジング側の溝81に係合する
ことで、端子77の幅方向の振れが確実に抑止され、端
子77の係止用の突部27が係止ランス16の幅方向に
位置ずれすることが防止され、係止ランス16の係止面
16aと突部27の後端27aとの当接面積が確保さ
れ、それによっても係止力が十分に確保される。
【0059】係止ランス16の真直部16cの上面に溝
81を設け、端子77の下面(底面)を真直部16cに
沿って位置させても、係止ランス16の傾斜部16dが
撓むから、下側の端子収容室に次の端子77を挿入する
際に何ら挿入性が阻害されることはない。コネクタハウ
ジング内の最下段の端子77の突部79は最下段の水平
な隔壁であるコネクタハウジングの底壁(外壁)に設け
た溝(図示せず)に係合する。
【0060】図6の実施形態において端子77をスペー
サ42(図4)で二次係止することは可能である。スペ
ーサ42を用いず、あるいは用いた場合でも、端子77
の電気接触部82の後端(後段部)ないしは後側の第二
の突部28を係止ランス16で係止すべく、係止ランス
16を後方に配置した場合には、コネクタハウジング8
0の後半の水平な隔壁14のみ、あるいは隔壁14と係
止ランス16の後端寄りの部分のみに位置決め用の溝8
1を設けることが可能である。
【0061】なお、図2や図5に示す位置決め用の突部
9,40と溝11,37と、図6に示す位置決め用の突
部79と溝81とを組み合わせて、端子6,38,77
の縦横方向の振れを防止して、係止代Lを一層正確に確
保させることも可能である。また、図6において係止ラ
ンス16にのみ溝81を設け、水平な隔壁14には溝8
1を設けず、端子77が端子収容室にやや斜め上向きに
挿入されつつ端子収容室の前半で係止ランス16の溝8
1に端子77の突部79が係合して、端子77の姿勢が
安定するようにしてもよい。
【0062】また、図2,図5で一対の突部9,40に
代えて左右何れかの突部のみを設け、一対の凹部(切欠
部11,37又は溝)に代えて左右何れかの凹部のみを
設けることも可能である。また、上記した各実施形態に
おいてフロントホルダ4,48を使用せず、コネクタハ
ウジングの前端壁(図示せず)でフロントホルダの代用
としたコネクタにおいても、上記各実施形態の端子の位
置決め構造を適用可能である。
【0063】また、雌型の端子6,38,77に代えて
雄型の端子(図示せず)を用い、雄型の端子の前半のタ
ブ状ないしピン状の電気接触部に続く中間の箱状部(図
示せず)に位置決め用の前記切欠部11(図2)又は突
部40(図5)を設け、この箱状部を収容する雌型のコ
ネクタハウジング(図示せず)の端子収容室の垂直な隔
壁に前記突部9(図2)又は溝37(図5)を設け、及
び/又は水平な隔壁や係止ランスに溝81(図6)を設
け、雄型の端子の箱状部に突部79(図6)を設けるこ
とも可能である。
【0064】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、コネクタハウジング内に端子を挿入すると同時に、
コネクタハウジング又は端子の位置決め用の突部が端子
又はコネクタハウジングの凹部に係合して、コネクタハ
ウジング内で端子が正確に位置決めされるから、コネク
タハウジングの一部である係止ランスに対して端子の被
係止部が正確に位置決めされ、係止代が常にばらつきな
く確保され、端子の係止力が常にばらつきなく規定通り
正確に確保される。これにより、電線に強い引張力が作
用してもコネクタハウジングからの端子の抜け出しが確
実に防止される。また、端子二次係止用のスペーサが不
要となり、構造が簡素化、低コスト化される。これらの
効果はコネクタハウジングの前部開口にフロントホルダ
を装着するか否かに係わらず奏されるものである。
【0065】また、請求項2記載の発明によれば、端子
の側壁の凹部が垂直な隔壁の突部に係合することで、端
子の前端部が上下方向(垂直方向)に振れやガタ付きな
く正確に位置決めされ、それにより端子の上部又は下部
の被係止部がコネクタハウジングの係止ランスに対して
正確に位置決めされる。これにより、上下方向の係止代
が正確に確保される。また、端子の前端の位置が正確に
規定されるから、雄・雌両コネクタの嵌合時に相手側端
子が心ずれなく端子に挿入接続され、電気的接続の信頼
性が高まると共に、こじり等による端子の傷付きや塑性
変形等が防止される。
【0066】また、請求項3記載の発明によれば、端子
の切欠部が隔壁の突部に係合し、切欠部の後端が突部の
後端に当接することで、端子が前後方向に正確に位置規
定され、それにより、係止ランスの前端が端子の被係止
部の後端に確実に且つガタ付きなく接し、係止不良が防
止されると共に、端子の前後方向ガタによる磨耗等が防
止される。
【0067】また、請求項4記載の発明によれば、端子
の側壁の突部が垂直な隔壁の凹部に係合することで、端
子の前端部が上下方向(垂直方向)に振れやガタ付きな
く正確に位置決めされ、それにより端子の上部又は下部
の被係止部がコネクタハウジングの係止ランスに対して
正確に位置決めされる。これにより、上下方向の係止代
が正確に確保される。また、端子の前端の位置が正確に
規定されるから、雄・雌両コネクタの嵌合時に相手側端
子が心ずれなく端子に挿入接続され、電気的接続の信頼
性が高まると共に、こじり等による端子の傷付きや塑性
変形等が防止される。
【0068】また、請求項5記載の発明によれば、一対
の突部が一対の凹部に係合することで、端子が周方向に
回動することなく、上下方向に一層正確に位置決めさ
れ、係止代が一層正確に確保される。
【0069】また、請求項6記載の発明によれば、例え
ば端子の下部側の突部が水平な隔壁の上面及び/又は係
止ランスの上面の凹部に係合することで、端子が横幅方
向に位置決めされ、端子の上部側の被係止部が上側の係
止ランスに対して横幅方向に正確に位置決めされる。こ
れにより、横方向の係止代が常にばらつきなく確保さ
れ、端子の係止力がアップする。特に、係止ランスに直
接凹部を設けることで、その係止ランスの上側に位置す
る係止ランスに対する端子の被係止部の位置が正確に規
定される。また、上記請求項2又は4記載の発明におけ
る横方向に位置する突部と凹部とを請求項6記載の縦方
向に位置する突部と凹部とに組み合わせることで、端子
が上下左右(垂直方向と水平方向)に正確に位置決めさ
れ、係止代が一層正確に確保される。
【0070】また、請求項7記載の発明によれば、溝の
前端に突部の前端が当接することで、端子の前後方向の
位置が正確に規定され、係止ランスの前端が端子の被係
止部の後端に確実に且つガタ付きなく接し、係止不良が
防止されると共に、端子の前後方向ガタによる磨耗等が
防止される。
【0071】また、請求項8記載の発明によれば、特に
端子の前端方に凹部又は突部を設け、隔壁の前端方に突
部又は凹部を設けた構成との組み合わせにおいて、突部
と凹部との係合により、端子の前端部の位置が正確に規
定されるから、端子の前端方の被係止部が係止ランスに
対して正確に位置決めされ、位置決め精度が向上し、係
止代が一層正確に確保される。
【0072】また、請求項9記載の発明によれば、端子
の突部又は凹部とコネクタハウジングの凹部又は突部と
の係合により、フロントホルダに関係なく端子の位置が
正確に規定されるから、フロントホルダの寸法精度や位
置ずれやガタ付き等の影響を何ら受けることがなく、端
子の係止代が確保され、それにより、フロントホルダを
板状の簡素な構造とすることができ、それにより部品コ
ストが低減され、フロントホルダの組付も容易化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコネクタの第一の実施形態を示す
縦断面図である。
【図2】同じくコネクタの要部を示す分解斜視図であ
る。
【図3】同じくコネクタの要部を示す正面図である。
【図4】本発明に係るコネクタの第二の実施形態を示す
縦断面図である。
【図5】同じくコネクタの要部を示す分解斜視図であ
る。
【図6】本発明に係るコネクタの第三の実施形態の要部
を示す分解斜視図である。
【図7】同じくコネクタの端子の一形態を示し、(a) は
正面図、(b) は要部斜視図である。
【図8】同じく端子の他の形態を示し、(a) は正面図、
(b) は要部斜視図である。
【図9】従来のコネクタの一形態を示す縦断面図であ
る。
【図10】同じくコネクタの端子の係止状態を示す要部
側面図である。
【符号の説明】
1,35 コネクタ 2,36,80 コネクタハウジング 3,49 前部開口 4,48 フロントホルダ 6,38,77 端子 8 垂直な隔壁 9,40,79 位置決め用の突部 11 切欠部(凹部) 14 水平な隔壁 16 係止ランス 20,50 側壁 27 係止用の突部(被係止部) 37,81 溝(凹部) 78 下壁

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コネクタハウジング内の可撓性の係止ラ
    ンスで端子の被係止部を係止するコネクタにおいて、前
    記コネクタハウジング又は前記端子の何れか一方に位置
    決め用の突部が設けられ、何れか他方に、該突部に対す
    る係合用の凹部が設けられ、該突部が該凹部に係合する
    ことで、前記係止ランスに対して前記被係止部が位置決
    めされることを特徴とするコネクタ。
  2. 【請求項2】 前記突部が前記コネクタハウジングの垂
    直な隔壁の前端側部に設けられ、前記凹部が前記端子の
    側壁の前端部に設けられ、前記被係止部が該端子の上部
    又は下部に設けられたことを特徴とする請求項1記載の
    コネクタ。
  3. 【請求項3】 前記凹部が切欠部であり、該切欠部の後
    端が前記突部の後端に当接可能であることを特徴とする
    請求項2記載のコネクタ。
  4. 【請求項4】 前記突部が前記端子の側壁の前端方に設
    けられ、前記凹部が前記コネクタハウジングの垂直な隔
    壁に設けられ、前記被係止部が該端子の上部又は下部に
    設けられたことを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  5. 【請求項5】 前記突部及び前記凹部が各一対対称に設
    けられたことを特徴とする請求項2〜4の何れか記載の
    コネクタ。
  6. 【請求項6】 前記突部が前記端子の上壁又は下壁に設
    けられ、前記凹部が前記コネクタハウジングの水平な隔
    壁及び/又は前記係止ランスに設けられ、前記被係止部
    が該端子の下部又は上部に設けられたことを特徴とする
    請求項1〜5の何れか記載のコネクタ。
  7. 【請求項7】 前記凹部が端子挿入方向に延びる溝であ
    り、該溝の前端に前記突部の前端が当接可能であること
    を特徴とする請求項4〜6の何れか記載のコネクタ。
  8. 【請求項8】 前記被係止部が該端子の前端方の上部又
    は前端方の下部に設けられたことを特徴とする請求項2
    〜7の何れか記載のコネクタ。
  9. 【請求項9】 前記コネクタハウジングの前部開口に略
    板状のフロントホルダが装着されたことを特徴とする請
    求項1〜8の何れか記載のコネクタ。
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