JP2002174272A - 両方向トルクリミッタ - Google Patents

両方向トルクリミッタ

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JP2002174272A
JP2002174272A JP2000371691A JP2000371691A JP2002174272A JP 2002174272 A JP2002174272 A JP 2002174272A JP 2000371691 A JP2000371691 A JP 2000371691A JP 2000371691 A JP2000371691 A JP 2000371691A JP 2002174272 A JP2002174272 A JP 2002174272A
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JP
Japan
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hook
coil spring
outer ring
coil
groove
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000371691A
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English (en)
Inventor
Seiichi Takada
声一 高田
Masaaki Honda
正明 本多
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内輪の外周面に装着したコイルばねの両端部
のフックを外輪側に係合し、上記コイルばねの緊縛力に
より左右いずれの回転方向にも一定のトルクを発生する
ようにした両方向トルクリミッタにおいては、上記フッ
クの係止部分が受ける反力がコイルばねにラジアル力を
発生させ、そのラジアル力が発生トルクのばらつきの原
因となることにかんがみ、このようなラジアル力を抑え
て発生トルクの精度を向上させることである。 【解決手段】 内輪1外周面に装着されたコイルばね4
の両端部のフック根元部8を交差状に形成し、その先端
部に屈曲形成されたフック6をその幅と等しい幅の外輪
2の1箇所の溝9に係合することにより、そのフック6
の部分が受ける反力Fの方向をコイル部7の接線方向と
なるように形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、左右いずれの方
向にも一定のトルクを発生させる両方向トルクリミッタ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリンターや複写機等の事務機器に使用
されるコイルばね式の両方向トルクリミッタとして、図
3に示すようなものが知られている(特開平10−11
7039号公報参照)。このトルクリミッタは、内輪1
と、これに同心状態に嵌合された外輪2と、蓋部材3及
び上記内輪1の外周面に装着されたコイルばね4とによ
り構成される。上記の外輪2の一端部は内輪1の一端部
の外径面に同心状態に回動自在に嵌合され、また、蓋部
材3は外輪2と内輪1の他端部間のすき間を閉塞するよ
うに外輪2の内径面に強制嵌合される。蓋部材3と内輪
1の間は回動自在となっている。また、外輪2の内径面
に周方向に一定の角度θ1 の間隔をおいて2箇所の溝
5、5が軸方向に設けられる。
【0003】上記のコイルばね4の両端部のフック6、
6は、図3(c)に示すように、周方向に一定の開き角
度θ2 (<θ1 )の間隔をおいて半径方向に突き出して
おり、またコイル部7の内径は内輪1の外径より小であ
る。上記の各フック6、6は、図3(c)に示すよう
に、コイル部7の両端部の線材により形成されるフック
根元部8、8の先端に形成される。各フック根元部8、
8は、コイル部7の外表面上に仮想した軸方向の基準線
Lを越えることなくその両側にある。フック6、6は、
コイル部7を形成する一部の円弧(劣弧)を挟んで前記
の開き角度θ2 で対向する。上記の各フック6、6にそ
れぞれ外向きの力(相互に離れる方向の力、図3(c)
の矢印参照)を加えてその開き角度θ2 を押し広げる
と、コイル部7は拡径される。
【0004】上記のフック6、6の開き角度θ2 を前記
の外輪2側の溝5、5間の角度θ1より大きい開き角度
θ3 まで押し広げてコイル部7を内輪1に装着し、フッ
ク6、6を各溝5、5の内壁面に係合させると、コイル
部7には常に拡径方向の応力が作用し、フック6、6は
溝5、5の内壁面に押圧される。また、コイル部7は内
輪1の外周面に対し一定の緊縛力を付与し、内輪1の外
輪2に対する左右いずれの方向の回転に対しても、一定
のトルクを発生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の両方向トルクリ
ミッタは、各フック6、6が各溝5、5の内壁面に押圧
されることにより、拡径方向の応力を付与すると同時
に、図4(a)に示すように、それぞれ内壁面から反力
Fを受ける。両方のフック6、6が受ける反力F、Fの
間に一定の角度α(=π−θ1 )が存在するため、その
合力によりコイルばね4に対しラジアル方向の力Fr
(図4(b)参照)が作用する。
【0006】ところが、フック6、6の開き角度θ
1 は、製作公差内でばらつくため、上記のラジアル方向
の力Fr の大きさにもばらつきが生じ、同じロットのコ
イルばねを組み込んでも、完成したトルクリミッタ相互
間の発生トルクにばらつきが生じる原因となる。
【0007】この発明は以上の点にかんがみ、コイルば
ねの製作公差のばらつきの影響が少なく、安定した精度
の高いトルクを発生し得る両方向トルクリミッタを提供
することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明は、内輪と、これに同心状態に嵌合され
た外輪、及び上記内輪の外周面に装着されたコイルばね
とからなり、上記コイルばねのコイル部が上記内輪に対
し所定の緊縛力で締付けられ、該コイルばねの両端部の
フック根元部から外向きに屈曲形成されたフックを上記
外輪の内径面に設けた軸方向の溝の内壁面に係合してな
る両方向トルクリミッタにおいて、上記コイルばねの両
方のフック根元部が交差状に形成され、上記外輪の溝が
1箇所に設けられるとともにその溝幅が実質的に上記フ
ックの幅に等しい大きさに設定され、上記各フックが相
互に引き寄せられ上記コイル部を拡径させて内輪外周面
に装着され、各フックが上記1箇所の溝の内壁面に係合
された構成を採用した。
【0009】上記の構成によると、コイルばねの各フッ
クが溝の内壁面から受ける反力は、反対向きで角度をと
らず、コイル部に対して接線方向となるため、ラジアル
方向の合力は発生しない。このため、たとえ製作公差内
でのばらつきによりフック間の開き角度にばらつきが生
じても、発生トルクのばらつきを抑えることができる。
【0010】上記のコイルばねが上記内輪の軸方向に複
数個巻装された構成をとることができる。この構成によ
ると、発生トルクの増大を図ることができる。
【0011】なお、前記外輪の溝幅について、「実質的
にフックの幅に等しい幅」というのは、その溝幅が上記
フックの1から3倍の範囲であることを意味する。3倍
を越えるとラジアル力の発生に伴う発生トルクのばらつ
きが無視できなくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を添付
図面に基づいて説明する。図1に示した第1実施形態の
両方向トルクリミッタは、前述の従来例のものと同様
に、内輪1と、これに同心状態に嵌合された外輪2と、
蓋部材3及び上記内輪の外周面に装着されたコイルばね
4とにより構成される。上記の外輪2の一端部は内輪1
の一端部の外径面に同心状態に回動自在に嵌合され、ま
た、蓋部材3は外輪2と内輪1の他端部間のすき間を閉
塞するように外輪2の内径面に強制嵌合される。蓋部材
3と内輪1の間は回動自在となっている。
【0013】上記のコイルばね4は、コイル部7の両端
部に半径方向に突き出したフック6、6を有するが、こ
の場合のフック6、6は、図1(d)に示すように、コ
イル部7の両端のフック根元部8、8が、コイル部7の
外表面上に仮想した軸方向の基準線Lを相互に反対方向
に越えて劣弧部分を形成し、その劣弧部分の両端におい
て開き角度θ(図1(c)参照)で半径方向外向きに屈
曲される。
【0014】なお、上記のように、コイル部7両端に形
成されたフック根元部8、8が、前記の基準線Lを相互
に反対方向に越えて劣弧部分を形成する態様を、この発
明においては「フック根元部8、8が交差状に形成さ
れ」と表現する。図3に示した従来例の場合は、フック
根元部8、8が基準線Lを相互に反対方向に越えていな
いので、フック根元部8、8は交差状に形成されていな
いということになる。
【0015】一方、上記の外輪2の内径面には軸方向に
1本の溝9が設けられる。この溝9の幅W(図1(b)
参照)は、図示の場合フック6の幅に一致するように形
成されている。幅Wの許容範囲は、フック6の幅の3倍
以内である。これ以上広くなると、反力Fによるラジア
ル力が無視できなくなる。
【0016】上記のコイルばね4の各フック6、6を図
1(c)及び(d)の矢印で示すように、相互に引き寄
せるとコイル部7は拡径状態となり、各フック6、6を
前記の基準線L上に合致させた状態でコイル部7を内輪
1の外周面に装着させるとともに、各フック6、6を外
輪2の溝9に嵌入させる。そうすると、コイル部7は内
輪1に対して一定の緊縛力で装着され、また、フック
6、6は溝9の対向内壁面に反対向きに押し当てられ
る。各フック6、6が内壁面から受ける反力Fは、図1
(b)に示すように、反対向きであり相互間に角度を生
じない、即ちコイル部7に対し接線方向となる。このた
め、ラジアル方向の力は発生しない。また、各フック
6、6は溝9の対向内壁面に押圧されるためガタつきが
なく、従ってトルク発生に遅れを生じることがない。
【0017】なお、この場合も従来の場合と同様に、外
輪2に対する内輪1の左右いずれの回転方向にも同一の
トルクを発生する。
【0018】次に、図2に示した第2実施形態は、前述
のコイルばね4を2個用い、内輪1の外周面に軸方向に
配列したものであり、その他の構成は前述の第1実施形
態の場合と同じである。この場合は、前述のものより大
きいトルクが得られる。なお、コイルばね4は2個以上
用いることもできる。
【0019】
【発明の効果】以上のように、この発明の両方向トルク
リミッタは、コイルばねにラジアル方向の力の発生を無
くすることができるため、個々の製品間での発生トルク
のばらつきが抑えられ、精度を高めることができる。ま
た、コイルばねのフックは外輪の溝に押圧されるため、
トルク発生に遅れを生じない。さらに、発生トルクを増
大させるには、単一のコイルばねの緊縛力を増大する代
わりに、複数個のコイルばねを組み込むことにより容易
に実現することができる。複数個のコイルばねを用いる
場合でも、その装着は各フックを1箇所の溝に係合させ
るだけでよいので、組立性もよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)第1実施形態の断面図 (b)(a)図のb−b線の拡大断面図 (c)同上のコイルばねの側面図 (d)同上のコイルばねの平面図
【図2】第2実施形態の断面図
【図3】(a)従来例の断面図 (b)(a)図のb−b線の拡大断面図 (c)同上のコイルばねの側面図 (d)同上のコイルばねの平面図
【図4】(a)従来例の一部拡大断面図 (b)同上のベクトル図
【符号の説明】
1 内輪 2 外輪 3 蓋部材 4 コイルばね 5 溝 6 フック 7 コイル部 8 フック根元部 9 溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内輪と、これに同心状態に嵌合された外
    輪、及び上記内輪の外周面に装着されたコイルばねとか
    らなり、上記コイルばねのコイル部が上記内輪に対し所
    定の緊縛力で締付けられ、該コイルばねの両端部から外
    向きに屈曲形成されたフックを上記外輪の内径面に設け
    た軸方向の溝の内壁面に係合してなる両方向トルクリミ
    ッタにおいて、上記コイルばねの両方のフック根元部が
    交差状に形成され、上記外輪の溝が1箇所に設けられる
    とともにその溝幅が実質的に上記フックの幅に等しい大
    きさに設定され、上記各フックが相互に引き寄せられ上
    記コイル部を拡径させて内輪外周面に装着され、各フッ
    クが上記1箇所の溝の内壁面に係合されたことを特徴と
    する両方向トルクリミッタ。
  2. 【請求項2】 上記のコイルばねが上記内輪の軸方向に
    複数個装着されていることを特徴とする請求項1に記載
    の両方向トルクリミッタ。
  3. 【請求項3】 上記外輪の溝幅が、上記フックの1から
    3倍の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の両方向トルクリミッタ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016071496A1 (fr) * 2014-11-07 2016-05-12 Delphi International Operations Luxembourg S.À R.L. Dispositif anti rotation d'une lance a carburant
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JP2018115727A (ja) * 2017-01-19 2018-07-26 オリジン電気株式会社 コイルばねを利用したロックタイプ双方向クラッチ

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