JP2002174111A - 排ガス浄化材 - Google Patents

排ガス浄化材

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JP2002174111A
JP2002174111A JP2000372651A JP2000372651A JP2002174111A JP 2002174111 A JP2002174111 A JP 2002174111A JP 2000372651 A JP2000372651 A JP 2000372651A JP 2000372651 A JP2000372651 A JP 2000372651A JP 2002174111 A JP2002174111 A JP 2002174111A
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black smoke
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smoke particles
catalyst
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JP2000372651A
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English (en)
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Tatsuro Miyazaki
達郎 宮▲崎▼
Nobuyuki Tokubuchi
信行 徳渕
Masaaki Arita
雅昭 有田
Masahiro Inoue
雅博 井上
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排ガス浄化触媒が機能しないような低い排ガ
ス温度が続いても排ガス浄化材が目詰まりすることがな
く、それに伴うメンテナンスが不要な、黒煙粒子、炭化
水素、CO、NOX等の有害物質の浄化能力に優れる排
ガス浄化材を提供することを目的とする。 【解決手段】 排ガスの黒煙粒子を捕集する機能を有
し、一定量の黒煙粒子が捕集されるとそれ以上の黒煙粒
子を排ガスの下流側に流出させる三次元構造体3と、前
記三次元構造体3に担持された排ガス浄化触媒4と、を
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ン等から排出される排ガス中に含まれる黒煙粒子を主体
とする微粒子であるパティキュレートや炭化水素(H
C)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)等の
有害成分を浄化する排ガス浄化材に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンについては、有害成
分が主としてパティキュレートとして排出されるという
特殊性から、法規制および技術の開発がガソリンエンジ
ンに比べ、遅れているのが現状である。
【0003】近年、ディーゼルエンジン等から排出され
るパティキュレートは、その粒子径のほとんどが1ミク
ロン以下であり、大気中に浮遊しやすく呼吸により人体
に取り込まれやすく、しかも、パティキュレートには発
ガン性物質が含まれていることが明らかとなり、人体へ
の影響が大きな問題となってきている。このため、ディ
ーゼルエンジンから排出されるパティキュレート排出規
制がますます強化され、それに伴い、パティキュレート
を効率よく除去できる排ガス浄化材及び排ガス浄化装置
の開発が待望されている。
【0004】従来より、排ガスからのパティキュレート
等の微粒子状物質を除去する方法の一つとして、耐熱性
のフィルターを用いて排ガス中の微粒子状物質を捕集
し、背圧が上昇した後、バーナーや電気ヒーター等の加
熱手段で排ガス浄化体を加熱し、堆積した微粒子状物質
を燃焼させ、炭酸ガスに変えて外部に放出しフィルター
を再生する方法がある。
【0005】しかしながら、上記の方法では、パティキ
ュレートの燃焼温度が高温であり、捕集したパティキュ
レートを燃焼除去し、フィルターを再生するために多量
のエネルギーが必要となるという問題点を有していた。
また、高温域での燃焼とその反応熱によりフィルターの
溶損や割れを生じるという問題点を有していた。更に、
フィルターの温度を上昇させるために特殊な装置を必要
とするため、浄化装置としての大型化、高コスト化が生
じるという問題点を有していた。
【0006】一方、触媒を用いて微粒子を触媒作用によ
り燃焼反応を行わせ、ヒーター等を用いないで排ガス中
で排ガスの温度で燃焼再生を行う方法がある。
【0007】触媒担持の排ガス浄化材としては、耐熱性
の3次元構造体に金属酸化物等からなる排ガス浄化用触
媒を担持させたものがあるが、ここで捕集されたパティ
キュレートは排ガス浄化用触媒の触媒作用によって、よ
り低温で燃焼させることができる。
【0008】このような排ガス浄化用触媒を担持した排
ガス浄化材を用いて、パティキュレートを排ガス温度で
燃焼することができれば、加熱手段を排ガス浄化装置内
に配設する必要がなく、排ガス浄化装置の構成を簡単に
することができる。
【0009】しかしながら、現状では排ガス浄化用触媒
を担持した排ガス浄化材についても、排ガス温度でパテ
ィキュレートを十分に燃焼することは困難であり、加熱
手段との併用が不可欠となっている。従って、電気ヒー
ター等の加熱手段を要しないで、パティキュレート、一
酸化炭素、炭化水素等を燃焼除去できる排ガス浄化材及
び排ガス浄化装置が種々開発されている。
【0010】例えば、特開昭62−247111号公報
(以下、イ号公報という)には、排出ガス浄化用酸化触
媒をコーティングしたフィルタを用いて微粒子を触媒作
用により燃焼反応させるディーゼルエンジン用排ガス濾
過体が開示されている。
【0011】特開平2−271022号公報(以下、ロ
号公報という)には、触媒と電気ヒーターを組み合わ
せ、触媒が機能する温度まで電気ヒーターで加熱する内
燃機関の排気微粒子処理装置が開示されている。
【0012】特開平11−210442号公報(以下、
ハ号公報という)には、軽油を排ガス中に流し、これを
燃焼させ排ガス温度を触媒が機能する温度まで上昇させ
る排気ガス浄化装置が開示されている。
【0013】特開平10−151348号公報(以下、
ニ号公報という)には、フィルターの形態をとらず、オ
ープン型のハニカム構造体等に触媒を形成させた酸化触
媒が開示されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の排ガス浄化材及び排ガス浄化装置は、以下のような
課題を有していた。
【0015】(1)イ号公報に記載のディーゼルエンジ
ン用排出ガス濾過体は、排ガス温度は運転モードにより
大きく変動し、特にエンジン負荷が小さい運転モードで
は、排ガス温度が200℃にも満たない領域が存在する
ため、イ号公報に記載されるような低い排ガス温度域で
機能する触媒は無く、このような方法では触媒が機能せ
ず黒煙粒子がフィルターに堆積して目詰まりが発生し易
いという問題点を有していた。
【0016】(2)ロ号公報に記載の内燃機関の排気微
粒子処理装置は、電気ヒーターや制御装置等の特殊な装
置が必要なため、装置が大型化し実用性に欠けるととも
に、燃費が大幅に低下し省エネルギー性に欠けるという
問題点を有していた。
【0017】(3)ハ号公報に記載の排ガス浄化装置
は、軽油噴射器及びこれらの制御装置等、特殊な装置が
必要であり、しかも特殊なエンジンのみしか使えず、更
に燃費の大幅な低下をもたらし省エネルギー性に欠ける
という問題点を有していた。
【0018】(4)ニ号公報に記載の酸化触媒は、触媒
を担持したオープン型の構造体に黒煙粒子等がほとんど
捕捉されず、黒煙粒子が触媒部を素通りしてしまい、黒
煙と酸化触媒との接触性が維持されないため、酸化触媒
は十分に機能せず黒煙粒子を十分浄化できないという問
題点を有していた。
【0019】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、排ガス浄化触媒が機能しないような低い排ガス温度
が続いても排ガス浄化材が目詰まりすることがなく、そ
れに伴うメンテナンスが不要な、黒煙粒子、炭化水素、
CO、NOx等の有害物質の浄化能力に優れる排ガス浄
化材を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の排ガス浄化材は、排ガスの黒煙粒子を捕集
する機能を有し一定量の黒煙粒子が捕集されるとそれ以
上の黒煙粒子を排ガスの下流側に流出させる三次元構造
体と、前記三次元構造体に担持された排ガス浄化触媒
と、を備える構成を有している。
【0021】これにより、黒煙粒子は付着力(凝集力)
があり、排ガス中の黒煙粒子が三次元構造体に流入する
と三次元構造体を形成する柱(或いは壁)に黒煙粒子が
衝突し、付着する。次にこの部分に到着した黒煙粒子
は、付着した粒子の表面に付着し、黒鉛粒子の層が形成
されていく。ハニカム型の構造体の端面をチェッカーフ
ラッグ状に交互に目止めした、いわゆるウォールスルー
型フィルターの場合には、この黒煙粒子は安定して、フ
ィルター内部に保持される。また、セラミック発泡体の
ような構造体の場合にも孔経が小さい場合にはフィルタ
ー内に、比較的安定して保持される。ところがある程度
の大きさを有すセラミック発泡体の場合には、この黒煙
粒子の層が大きくなると(厚くなると)、排ガス流の圧
力により崩壊し排ガス後流に吹き飛ばされる。その一部
は再度、後流側の柱に付着する(或いは後流側の柱に付
着した黒煙粒子に付着する)が、大半は三次元構造体の
外側に放出されることになる。このように、三次元構造
体に形成された黒煙粒子の層が成長すると排ガスの圧力
により崩壊し、外側に流出する作用により、一定量は黒
鉛を捕捉し、一定量以上の黒煙粒子が捕捉されると下流
側に流出するため、排ガス浄化触媒が機能しないような
低い排ガス温度が続いても大きな背圧の上昇が起こら
ず、三次元構造体の目詰まりを防止することができる。
【0022】また、排ガス浄化触媒が機能する温度域ま
で排ガス温度を上昇させるための特殊な装置を用いたメ
ンテナンスの必要がなく、連続して使用することが可能
である。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の排ガス
浄化材は、排ガスの黒煙粒子を捕集する機能を有し一定
量の黒煙粒子が捕集されるとそれ以上の黒煙粒子を排ガ
スの下流側に流出させる三次元構造体と、前記三次元構
造体に担持された排ガス浄化触媒と、を備える構成を有
している。
【0024】この構成により、以下の作用が得られる。
【0025】(1)黒煙粒子は付着力(凝集力)があ
り、排ガス中の黒煙粒子が三次元構造体に流入すると三
次元構造体を形成する柱(或いは壁)に黒煙粒子が衝突
し、付着する。次にこの部分に到着した黒煙粒子は、付
着した粒子の表面に付着し、黒鉛粒子の層が形成されて
いく。ハニカム型の構造体の端面をチェッカーフラッグ
状に交互に目止めした、いわゆるウォールスルー型フィ
ルターの場合には、この黒煙粒子は安定して、フィルタ
ー内部に保持される。また、セラミック発泡体のような
構造体の場合にも孔経が小さい場合にはフィルター内
に、比較的安定して保持される。ところがある程度の大
きさを有すセラミック発泡体の場合には、この黒煙粒子
の層が大きくなると(厚くなると)、排ガス流の圧力に
より崩壊し排ガス後流に吹き飛ばされる。その一部は再
度、後流側の柱に付着する(或いは後流側の柱に付着し
た黒煙粒子に付着する)が、大半は三次元構造体の外側
に放出されることになる。このように、三次元構造体に
形成された黒煙粒子の層が成長すると排ガスの圧力によ
り崩壊し、外側に流出する作用により、一定量は黒鉛を
捕捉し、一定量以上の黒煙粒子が捕捉されると下流側に
流出するため、排ガス浄化触媒が機能しないような低い
排ガス温度が続いても大きな背圧の上昇が起こらず、三
次元構造体の目詰まりを防止することができる。
【0026】(2)排ガス浄化触媒が機能する排ガス温
度域においては、三次元構造体上に捕捉された黒煙粒子
は排ガス浄化触媒との接触性が十分に保たれ排ガス浄化
触媒の作用により排ガスが浄化される。
【0027】(3)排ガス浄化触媒が機能する温度域ま
で排ガス温度を上昇させるために電気ヒーター等の特殊
な装置を設置する必要がなく、またこのような特殊な装
置を用いたメンテナンスも不要となり、排ガス浄化材を
連続使用することが可能となる。
【0028】ここで、三次元構造体は、排ガスの黒煙粒
子を捕集する機能を有し、一定量の黒煙粒子が捕集され
ると一定量を超えたそれ以上の黒煙粒子を排ガスの下流
側に流出させる特性を有する耐熱性の三次元の構造体で
ある。
【0029】三次元構造体の大きさは、目的に応じて適
宜変更することができ、特に限定されるものではない。
また、三次元構造体を必要に応じて1乃至複数段重ねて
使用してもよい。
【0030】三次元構造体の形状としては、ハニカム
状、網目状、発泡体、繊維を成形したもの、粒子を所定
の形状の容器に充填したもの、表面に突起を有する金属
薄板を螺旋状に巻き付けたものや、表面に突起を有する
金属薄板を積層したもの等が挙げられるが、特に限定さ
れるものではない。
【0031】三次元構造体の材料としては、コージェラ
イト、ムライト、SiC、アルミナ、Al23、Al2
3−SiO2、Al23−ZrO2、Al23−TiO2
等の耐熱性セラミックの他、鉄、銅、ニッケル、クロム
等の金属を単独、あるいは2種以上組み合わせた合金等
の耐熱性の金属材料等を用いることができるが、これら
に限定されるものではない。
【0032】三次元構造体に予め耐熱性多孔質層の材料
を形成しても良い。この場合、耐熱性多孔質層の材料と
しては、主に、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニ
ア、シリカ−アルミナ、アルミナ−ジルコニア、アルミ
ナ−チタニア等のセラミックス等が好適に用いられる
が、これらに限定されるものではない。
【0033】黒煙粒子とは、排ガス中に含まれる微粒子
物質であるパティキュレートをいう。
【0034】三次元構造体に捕集される黒煙粒子の捕集
量は、三次元構造体の大きさ、材質、形状等によって異
なる。
【0035】三次元構造体に担持される排ガス浄化触媒
としては、一般的な酸化触媒等が挙げられるが、特に黒
煙粒子の燃焼に有効な触媒が好適に用いられる。
【0036】三次元構造体に排ガス浄化触媒を担持させ
る方法は、特に制限されることなく、任意の方法が用い
られるが、例えば、含浸方法、ウォッシュコート方法等
の方法がある。
【0037】本発明の請求項2に記載の排ガス浄化材
は、請求項1において、前記排ガス浄化触媒がアルカリ
金属の硫酸塩と銅金属の酸化物を含む構成を有してい
る。
【0038】この構成により、請求項1の作用に加え、
以下の作用が得られる。
【0039】(1)黒煙粒子を比較的低い温度域でも燃
焼浄化することが可能となり、排ガス浄化触媒が作用せ
ずに黒煙粒子が流出する温度域は狭くなり、黒煙粒子の
浄化効率が高くなる。
【0040】(2)低い排ガス温度が続き、黒煙粒子が
堆積した状態であっても、一旦排ガス浄化触媒が機能す
る排ガス温度に到達すると排ガス浄化触媒の黒煙粒子に
対する浄化速度は大きいために、堆積した黒煙粒子を瞬
時に燃焼浄化することができる。
【0041】(3)黒煙粒子は三次元構造体に到達する
と三次元構造体中に捕捉され、排ガス浄化触媒と黒煙粒
子の接触性が保たれるため、黒煙粒子は効率よく浄化さ
れる。
【0042】(4)比較的高い黒煙粒子の燃焼浄化特性
が維持でき、三次元構造体の目詰まりのためのメンテナ
ンスが不要であり、実用性に優れる。
【0043】(5)電気ヒーター等の特殊な装置を設置
する必要がないので、小型化を実現でき省スペース性に
優れるとともに、低コストを図ることができ経済性に優
れる。
【0044】ここで、アルカリ金属として、Li、N
a、K、Rb、Cs、Frが挙げられるが、その中の1
種あるいは2種以上のいずれの硫酸塩であってもよい。
【0045】本発明の請求項3に記載の排ガス浄化材
は、請求項1において、前記排ガス浄化触媒がアルカリ
金属の硫酸塩と銅及びバナジウムの酸化物からなる構成
を有している。
【0046】この構成により、請求項1の作用に加え、
以下の作用が得られる。
【0047】(1)特に黒煙粒子の燃焼がより低い温度
域で可能となり、排ガス浄化触媒が作用せずに黒煙粒子
が流出する温度域がより狭くなり、黒煙粒子の浄化効率
がより一層高められる。
【0048】ここで、銅とバナジウムの酸化物としてC
5210、CuV26、Cu227、Cu328
が挙げられるがいずれが含まれてもよく、またこれらに
限定されない。
【0049】本発明の請求項4に記載の排ガス浄化材
は、請求項2又は3において、前記三次元構造体に白金
族元素を含有する触媒が担持された構成を有している。
【0050】この構成により、請求項2又は3の作用に
加え、以下の作用が得られる。
【0051】(1)黒煙粒子を構成する成分のうち特に
炭化度が低いすす成分やSOF成分に対する活性が高め
られ、その結果、黒煙浄化効率が向上する。
【0052】(2)特に排ガス温度が低い領域で排出さ
れる黒煙粒子成分には炭化度が低いすす成分やSOF成
分が多く含まれるために低排ガス温度域で有効となる。
【0053】ここで、白金族元素として、Ru、Rh、
Pd、Os、Ir、Ptが挙げられるが、その中の1種
あるいは2種以上を含有してもよい。
【0054】本発明の請求項5に記載の排ガス浄化材
は、請求項1乃至4の内いずれか1項において、前記排
ガス浄化触媒が銅とバナジウムの複合酸化物であるCu
52 10、CuV26、Cu328のうち少なくとも
一種含有する構成を有している。
【0055】この構成により、請求項1乃至4の内いず
れか1の作用に加え、以下の作用が得られる。
【0056】(1)黒煙粒子のうち、特にすす分に対す
る活性が高められ、その結果、黒煙粒子の浄化効率が向
上する。
【0057】ここで、銅とバナジウムの複合酸化物であ
るCu5210、CuV26、Cu 328のうち1種
又は2種以上含有してもよい。
【0058】本発明の請求項6に記載の排ガス浄化材
は、請求項1乃至5の内いずれか1項において、前記三
次元構造体が発泡体で形成され、前記発泡体の1平方イ
ンチ当たりの孔数が16〜24である構成を有してい
る。
【0059】この構成により、請求項1乃至5の内いず
れか1の作用に加え、以下の作用が得られる。
【0060】(1)黒煙粒子の捕集効率が高く、排ガス
浄化触媒が機能しない温度域が長時間続いても三次元構
造体が閉塞することなく排ガスの下流側に黒煙粒子を流
出することができ、三次元構造体の目詰まりを防止する
ことができる。
【0061】(2)極めて効率よく黒煙粒子を浄化で
き、排ガス浄化触媒が機能しない排ガス温度域で三次元
構造体を長時間使用しても黒煙粒子が発泡体に堆積し発
泡体の孔を閉塞することがなく、背圧の上昇も起こらな
い。
【0062】ここで、発泡体の1平方インチ当たりの孔
数は、16〜24とされる。孔数が16より少ないと、
黒煙の捕集効率が小さく、発泡体に担持した浄化触媒が
十分に機能しなくなる傾向がみられ、孔数が24より多
いと背圧が大きくなるとともに、黒煙粒子の堆積による
目詰まりの危険性が高くなる傾向がみられるので、いず
れも好ましくない。
【0063】発泡体の材料は、特に限定されないが、コ
ージェライト、ムライト、SiC、アルミナ、Al
23、Al23−SiO2、Al23−ZrO2、Al2
3−TiO2等の耐熱性セラミックの他、鉄、銅、ニッ
ケル、クロム等の金属を単独、あるいは2種以上組み合
わせた合金等の耐熱性の金属材料等が用いられる。
【0064】発泡体の大きさは、目的に応じて適宜変更
することができ、特に限定されるものではない。また、
発泡体を必要に応じて1乃至複数段重ねて使用してもよ
い。
【0065】発泡体に予め耐熱性多孔質層の材料を形成
しても良い。この場合、耐熱性多孔質層の材料として
は、主に、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、
シリカ−アルミナ、アルミナ−ジルコニア、アルミナ−
チタニア等のセラミックス等が好適に用いられるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0066】本発明の請求項7に記載の排ガス浄化材
は、排ガスの黒煙粒子を捕集する機能を有し一定量の黒
煙粒子が捕集されるとそれ以上の黒煙粒子を排ガスの下
流側に流出させる第1の三次元構造体と前記第1の三次
元構造体に担持された第1の触媒とを有する第1の浄化
材と、前記第1の三次元構造体より黒煙粒子の捕集効率
が低く排ガスの下流側に黒煙粒子を流出させやすい第2
の三次元構造体と前記第2の三次元構造体に担持された
第2の触媒とを有する第2の浄化材と、を備えた構成を
有している。
【0067】この構成により、以下の作用が得られる。
【0068】(1)種々の特性を有する複数の触媒が有
効に機能し、黒煙粒子の燃焼効率が向上するとともに、
排ガス中に共存する炭化水素、CO、NOxの浄化効率
も向上し、排ガス中の有害成分を効率よく浄化すること
ができる。
【0069】(2)捕集効率が比較的高い三次元構造体
に、さらに黒煙粒子中の燃焼し難いすす分の燃焼に有効
な触媒を担持することにより黒煙粒子の浄化効率を高め
ることができる。
【0070】(3)黒煙粒子の捕集機能が低い三次元構
造体を併用して用いたので、COや炭化水素等に有効な
触媒が、黒煙粒子に含まれるすす成分により被覆される
ことにより触媒の機能低下を起こすことを回避すること
ができる。
【0071】(4)第1の浄化材において黒煙粒子の微
粒子状物質が捕捉されて浄化され、第2の浄化材におい
て排ガス中に共存する炭化水素、CO等の有害なガス成
分が浄化されるため、排ガス中の黒煙粒子、炭化水素や
CO等の有害成分を完全に除去し排ガスを浄化すること
ができる。
【0072】(5)三次元構造体が排ガス中の黒煙粒子
を捕集する機能を有し、一定量の黒煙粒子が堆積する
と、それ以上の黒煙粒子は捕集されず三次元構造体の外
部へ黒煙粒子を流出するため、排ガス浄化触媒が機能し
ないような低い排ガス温度が続いても大きな背圧の上昇
が起こらず、三次元構造体の目詰まりを防止することが
できる。
【0073】(6)排ガス浄化触媒が機能する温度域ま
で排ガス温度を上昇させるために電気ヒーター等の特殊
な装置を設置する必要がなく、またこのような特殊な装
置を用いたメンテナンスも不要となり、排ガス浄化材を
連続使用することが可能となる。
【0074】ここで、第1の三次元構造体は、排ガスの
黒煙粒子を捕集する機能を有し、一定量の黒煙粒子が捕
集されると一定量を超えたそれ以上の黒煙粒子を排ガス
の下流側に流出させる特性を有する耐熱性の三次元の構
造体である。
【0075】第2の三次元構造体は、第1の三次元構造
体より黒煙粒子の捕集効率が低く排ガスの下流側に黒煙
粒子を流出させやすい特性を有する耐熱性の三次元の構
造体である。
【0076】第1の三次元構造体及び第2の三次元構造
体の大きさは、目的に応じて適宜変更することができ、
特に限定されるものではない。また、三次元構造体を必
要に応じて1乃至複数段重ねて使用してもよい。
【0077】第1の三次元構造体及び第2の三次元構造
体の形状としては、ハニカム状、網目状、発泡体、繊維
を成形したもの、粒子を所定の形状の容器に充填したも
の、表面に突起を有する金属薄板を螺旋状に巻き付けた
ものや、積層させたもの等が挙げられるが、特に限定さ
れるものではない。
【0078】第1の三次元構造体及び第2の三次元構造
体の材料としては、コージェライト、ムライト、Si
C、アルミナ、Al23、Al23−SiO2、Al2
3−ZrO2、Al23−TiO2等の耐熱性セラミック
の他、鉄、銅、ニッケル、クロム等の金属を単独、ある
いは2種以上組み合わせた合金等の耐熱性の金属材料等
を用いることができるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0079】第1の三次元構造体及び第2の三次元構造
体に予め耐熱性多孔質層の材料を形成しても良い。この
場合、耐熱性多孔質層の材料としては、主に、アルミ
ナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、シリカ−アルミ
ナ、アルミナ−ジルコニア、アルミナ−チタニア等のセ
ラミックス等が好適に用いられるが、これらに限定され
るものではない。
【0080】黒煙粒子とは、排ガス中に含まれる微粒子
物質であるパティキュレートをいう。
【0081】第1の三次元構造体に捕集される黒煙粒子
の捕集量は、三次元構造体の大きさ、材質、形状等によ
って異なる。
【0082】第1の浄化材及び第2の浄化材の配設場所
としては、第1の浄化材を排ガスの上流側に配設させ第
2の浄化材を排ガスの下流側に配設させる方法、第1の
浄化材を排ガスの下流側に配設させ第2の浄化材を排ガ
スの上流側に配設させる方法があるが、第1の浄化材を
排ガスの下流側に配設させ第2の浄化材を排ガスの上流
側に配設させる方法が好ましい。
【0083】第1の三次元構造体に担持される第1の触
媒としては、一般的な酸化触媒等が挙げられるが、黒煙
粒子の燃焼に有効な触媒が好適に用いられる。
【0084】第2の三次元構造体に担持される第2の触
媒としては、一般的な酸化触媒、還元触媒等が挙げられ
るが、炭化水素、CO等のガス状の未燃焼成分に有効な
触媒や、NOxの浄化に有効な触媒が好適に用いられ
る。
【0085】三次元構造体に触媒を担持させる方法は、
特に制限されることなく、任意の方法が用いられるが、
例えば、含浸方法、ウォッシュコート方法等の方法があ
る。
【0086】本発明の請求項8に記載の排ガス浄化材
は、請求項7において、前記第1の触媒がアルカリ金属
の硫酸塩と銅金属の酸化物を含み、及び/又は前記第2
の触媒が白金族元素を含有する構成を有している。
【0087】この構成により、請求項7の作用に加え、
以下の作用が得られる。
【0088】(1)黒煙粒子のみならず、長期間安定し
て共存するCOや炭化水素等の有害成分を浄化すること
ができ、排ガスの完全な浄化が可能となる。
【0089】(2)黒煙粒子を比較的低い温度域でも燃
焼浄化することが可能となり、触媒が作用しないで黒煙
粒子が流出する温度域は狭くなり、黒煙粒子の浄化効率
が高くなる。
【0090】(3)低い排ガス温度が続き、黒煙粒子が
堆積した状態であっても、一旦触媒が機能する排ガス温
度に到達すると触媒の黒煙粒子に対する浄化速度は大き
いために、堆積した黒煙粒子を短時間でに燃焼浄化する
ことができる。
【0091】(4)捕集効率が比較的高い三次元構造体
に、さらに黒煙粒子中の燃焼し難いすす分の燃焼に有効
な触媒を担持することにより黒煙粒子の浄化効率を高め
ることができる。
【0092】(5)排ガス浄化触媒が機能しないような
低い排ガス温度が続いても、黒煙粒子が三次元構造体に
一定量堆積した後は、排ガスの上流側から三次元構造体
に流入させた黒煙粒子を排ガスの下流側へ排出させるこ
とができるので、黒煙粒子の堆積による大きな背圧の上
昇が起こらない。
【0093】(6)排ガス浄化触媒が機能する温度域ま
で排ガス温度を上昇させるために電気ヒーター等の特殊
な装置を設置する必要がなく、またこのような特殊な装
置を用いたメンテナンスも不要となり、排ガス浄化材を
連続使用することが可能となる。
【0094】ここで、アルカリ金属として、Li、N
a、K、Rb、Cs、Frが挙げられるが、その中の1
種あるいは2種以上のいずれの硫酸塩であってもよい。
【0095】白金族元素として、Ru、Rh、Pd、O
s、Ir、Ptが挙げられるが、その中の1種あるいは
2種以上を含有してもよい。
【0096】本発明の請求項9に記載の排ガス浄化材
は、請求項7において、前記第1の触媒がアルカリ金属
の硫酸塩と銅及びバナジウムの酸化物からなり、及び/
又は前記第2の触媒が白金族元素を含有する構成を有し
ている。
【0097】この構成により、請求項7の作用に加え、
以下の作用が得られる。
【0098】(1)特に触媒の黒煙粒子に対する浄化速
度が大きくなり、堆積した黒煙粒子を瞬時に燃焼浄化す
ることができる。
【0099】ここで、銅とバナジウムの酸化物としてC
5210、CuV26、Cu227、Cu328
が挙げられるがいずれが含まれてもよく、またこれらに
限定されない。
【0100】本発明の請求項10に記載の排ガス浄化材
は、請求項7乃至9の内いずれか1において、前記第1
の浄化材が排ガスの下流側に配設され、前記第2の浄化
材が排ガスの上流側に配設された構成を有している。
【0101】この構成により、請求項7乃至9の内いず
れか1の作用に加え、以下の作用が得られる。
【0102】(1)排ガスの上流側に配設された第2の
浄化材に担持された第2の触媒により、COやガス状の
炭化水素及び黒煙粒子中のミスト状の炭化水素が燃焼浄
化される。
【0103】(2)排ガスの下流側に配設した第1の浄
化材に担持された第1の触媒により、黒煙粒子中の固体
状のすす成分に特に有効に作用し、燃焼し難いすす分が
燃焼浄化される。
【0104】(3)排ガスの上流側でミスト状の炭化水
素に有効な触媒作用により、黒煙粒子中のミスト状の炭
化水素は浄化されるため、その結果、ミスト状の炭化水
素には高い活性を有しない排ガス下流側に配設した触媒
が、残存する黒煙粒子中のすすに対し極めて作用し易く
なり浄化効率が向上する。
【0105】(4)黒煙粒子はミスト状の炭化水素と固
体状のすす分が含まれるが、排ガス下流側に配設した第
1の浄化材と排ガス上流側に配設した第2の浄化材とに
よって黒煙粒子が完全に浄化される。
【0106】本発明の請求項11に記載の排ガス浄化材
は、排ガスの黒煙粒子を捕集する機能を有し一定量の黒
煙粒子が捕集されるとそれ以上の黒煙粒子を排ガスの下
流側に流出させる第1の三次元構造体と前記第1の三次
元構造体に担持された第1の触媒とを有する第1の浄化
材と、前記第1の三次元構造体より黒煙粒子の捕集効率
が低く排ガスの下流側に黒煙粒子を流出させやすい第2
の三次元構造体と前記第2の三次元構造体に担持された
一酸化炭素、炭化水素等の未燃焼成分を燃焼する第2の
触媒とを有する第2の浄化材と、前記第1の三次元構造
体より黒煙粒子の捕集効率が低く排ガスの下流側に黒煙
粒子を流出させやすい第3の三次元構造体と前記第3の
三次元構造体に担持された窒素酸化物を還元する第3の
触媒とを有する第3の浄化材と、を備えた構成を有して
いる。
【0107】この構成により、以下の作用が得られる。
【0108】(1)黒煙粒子だけでなく排ガス中に共存
するCOや炭化水素等の未燃焼成分と、NOxの浄化が
同時に可能となり、排ガスの浄化特性に優れる。
【0109】(2)種々の特性を有する複数の触媒が有
効に機能し、黒煙粒子の燃焼効率が向上するとともに、
排ガス中に共存する炭化水素、CO、NOxの浄化効率
も向上し、排ガス中の有害成分を効率よく浄化すること
ができる。
【0110】(3)捕集効率が比較的高い三次元構造体
に、さらに黒煙粒子中の燃焼し難いすす分の燃焼に有効
な触媒を担持することにより黒煙粒子の浄化効率を高め
ることができる。
【0111】(4)黒煙粒子の捕集機能が低い三次元構
造体を併用して用いたので、COや炭化水素等に有効な
触媒が黒煙粒子に含まれるすす成分により被覆されるこ
とにより触媒の機能低下を起こすことを回避することが
できる。
【0112】(5)第1の浄化材において黒煙粒子の微
粒子状物質が捕捉されて浄化され、第2の浄化材におい
て排ガス中に共存する炭化水素、CO等の有害なガス成
分が浄化されるため、排ガス中の黒煙粒子、炭化水素や
CO等の有害成分を完全に除去し排ガスを浄化すること
ができる。
【0113】(6)三次元構造体が排ガス中の黒煙粒子
を捕集する機能を有し、一定量の黒煙粒子が堆積する
と、それ以上の黒煙粒子は捕集されず三次元構造体の外
部へ黒煙粒子を流出するため、排ガス浄化触媒が機能し
ないような低い排ガス温度が続いても大きな背圧の上昇
が起こらず、三次元構造体の目詰まりを防止することが
できる。
【0114】(7)排ガス浄化触媒が機能する温度域ま
で排ガス温度を上昇させるために電気ヒーター等の特殊
な装置を設置する必要がなく、またこのような特殊な装
置を用いたメンテナンスも不要となり、排ガス浄化材を
連続使用することが可能となる。
【0115】ここで、第1の三次元構造体は、排ガスの
黒煙粒子を捕集する機能を有し、一定量の黒煙粒子が捕
集されると一定量を超えたそれ以上の黒煙粒子を排ガス
の下流側に流出させる特性を有する耐熱性の三次元の構
造体である。
【0116】第2の三次元構造体は、第1の三次元構造
体より黒煙粒子の捕集効率が低く排ガスの下流側に黒煙
粒子を流出させやすい特性を有する耐熱性の三次元の構
造体である。
【0117】第3の三次元構造体は、第1の三次元構造
体より黒煙粒子の捕集効率が低く排ガスの下流側に黒煙
粒子を流出させやすい特性を有する耐熱性の三次元の構
造体である。
【0118】第1の三次元構造体、第2の三次元構造体
及び第3の三次元構造体の大きさは、目的に応じて適宜
変更することができ、特に限定されるものではない。ま
た、三次元構造体を必要に応じて1乃至複数段重ねて使
用してもよい。
【0119】第1の三次元構造体、第2の三次元構造体
及び第3の三次元構造体の形状としては、ハニカム状、
網目状、発泡体、繊維を成形したもの、粒子を所定の形
状の容器に充填したもの、表面に突起を有する金属薄板
を螺旋状に巻き付けたものや積層したもの等が挙げられ
るが、特に限定されるものではない。
【0120】第1の三次元構造体、第2の三次元構造体
及び第3の三次元構造体の材料としては、コージェライ
ト、ムライト、SiC、アルミナ、Al23、Al23
−SiO2、Al23−ZrO2、Al23−TiO2
の耐熱性セラミックの他、鉄、銅、ニッケル、クロム等
の金属を単独、あるいは2種以上組み合わせた合金等の
耐熱性の金属材料等を用いることができるが、これらに
限定されるものではない。
【0121】第1の三次元構造体、第2の三次元構造体
及び第3の三次元構造体に予め耐熱性多孔質層の材料を
形成しても良い。この場合、耐熱性多孔質層の材料とし
ては、主に、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニ
ア、シリカ−アルミナ、アルミナ−ジルコニア、アルミ
ナ−チタニア等のセラミックス等が好適に用いられる
が、これらに限定されるものではない。
【0122】黒煙粒子とは、排ガス中に含まれる微粒子
物質であるパティキュレートをいう。
【0123】第1の三次元構造体に捕集される黒煙粒子
の捕集量は、三次元構造体の大きさ、材質、形状等によ
って異なる。
【0124】第1の浄化材、第2の浄化材及び第3の浄
化材の配設場所としては、任意の組み合わせが可能であ
るが、第1の浄化材を排ガスの上流側に配設させ第3の
浄化材を第1の浄化材より排ガスの下流側に配設させ第
2の浄化材を第3の浄化材より排ガスの下流側に配設さ
せる方法が好ましい。
【0125】第1の三次元構造体に担持される第1の触
媒としては、一般的な酸化触媒等が挙げられるが、黒煙
粒子の燃焼に有効な触媒が好適に用いられる。
【0126】第2の三次元構造体に担持される第2の触
媒としては、一般的な酸化触媒等が挙げられるが、炭化
水素、CO等のガス状の未燃焼成分に有効な触媒が好適
に用いられる。
【0127】第3の三次元構造体に担持される第3の触
媒としては、一般的な還元触媒等が挙げられるが、NO
xの浄化に有効な触媒が好適に用いられる。
【0128】三次元構造体に触媒を担持させる方法は、
特に制限されることなく、任意の方法が用いられるが、
例えば、含浸方法、ウォッシュコート方法等の方法があ
る。
【0129】本発明の請求項12に記載の排ガス浄化材
は、請求項11において、前記第1の触媒がアルカリ金
属の硫酸塩と銅及びバナジウムの酸化物からなり、及び
/又は前記第2の触媒が白金族元素を含有し、及び/又
は前記第3の触媒がアルカリ土類金属と銅、コバルトの
うち少なくとも一種含有する構成を有している。
【0130】この構成により、請求項11の作用に加
え、以下の作用が得られる。
【0131】(1)排ガス中の黒煙粒子だけでなく、N
xも効率よく浄化できる。
【0132】(2)黒煙粒子のみならず、長期間安定し
て共存するCOや炭化水素等の有害成分を浄化すること
ができ、排ガスの完全な浄化が可能となる。
【0133】(3)黒煙粒子を比較的低い温度域でも燃
焼浄化することが可能となり、触媒が作用しないで黒煙
粒子が流出する温度域は狭くなり、黒煙粒子の浄化効率
が高くなる。
【0134】(4)低い排ガス温度が続き、黒煙粒子が
堆積した状態であっても、一旦触媒が機能する排ガス温
度に到達すると触媒の黒煙粒子に対する浄化速度は大き
いために、堆積した黒煙粒子を瞬時に燃焼浄化すること
ができる。
【0135】(5)捕集効率が比較的高い三次元構造体
に、さらに黒煙粒子中の燃焼し難いすす分の燃焼に有効
な触媒を担持することにより黒煙粒子の浄化効率を高め
ることができる。
【0136】(6)排ガス浄化触媒が機能しないような
低い排ガス温度が続いても、黒煙粒子が三次元構造体に
一定量堆積した後は、排ガスの上流側から三次元構造体
に流入させた黒煙粒子を排ガスの下流側へ排出させるこ
とができるので、黒煙粒子の堆積による大きな背圧の上
昇が起こらない。
【0137】(7)排ガス浄化触媒が機能する温度域ま
で排ガス温度を上昇させるために電気ヒーター等の特殊
な装置を設置する必要がなく、またこのような特殊な装
置を用いたメンテナンスも不要となり、排ガス浄化材を
連続使用することが可能となる。
【0138】ここで、アルカリ金属として、Li、N
a、K、Rb、Cs、Frが挙げられるが、その中の1
種あるいは2種以上のいずれの硫酸塩であってもよい。
【0139】銅とバナジウムの酸化物としてCu52
10、CuV26、Cu227、Cu328等が挙げら
れるがいずれが含まれてもよく、またこれらに限定され
ない。
【0140】白金族元素として、Ru、Rh、Pd、O
s、Ir、Ptが挙げられるが、その中の1種あるいは
2種以上を含有してもよい。
【0141】アルカリ土類金属としては、Be、Mg、
Ca、Sr、Ba、Raが挙げられるが、その中の1種
あるいは2種以上であってもよい。
【0142】銅、コバルトのうち少なくとも一種含有す
る触媒として、銅、コバルトのうち1種あるいは2種含
まれていても構わない。
【0143】本発明の請求項13に記載の排ガス浄化材
は、請求項11又は12において、前記第1の浄化材が
排ガスの上流側に配設され、前記第3の浄化材が前記第
1の浄化材より排ガスの下流側に配設され、前記第2の
浄化材が前記第3の浄化材より排ガスの下流側に配設さ
れた構成を有している。
【0144】この構成により、請求項11又は12の作
用に加え、以下の作用が得られる。
【0145】(1)最上流に配設されたアルカリ金属の
硫酸塩と銅とバナジウムの酸化物からなる第1の触媒が
担持された第1の浄化材で主に黒煙微粒子を浄化するこ
とにより、その下流に配設された第3の浄化材に担持さ
れたNOxの浄化に有効な触媒の表面を黒煙微粒子が被
覆して触媒作用を低下させるのを抑制することができ
る。
【0146】(2)NOxの浄化には排ガス中の炭化水
素が存在した方が浄化効率が高められるため、最下流に
白金族元素を含有する触媒を担持した第2の浄化材を配
設することによりNOxの浄化に必要となる炭化水素成
分を減少させることなく、アルカリ土類金属と銅、コバ
ルトのうち少なくとも1種含有する触媒を担持した第3
の浄化材で主にNOxの浄化反応を起こさせ、且つその
排ガスの下流側で白金族元素を含有する触媒が担持され
た第2の浄化材で残存する余剰の炭化水素を浄化するこ
とができる。
【0147】(3)排ガス中の黒煙粒子、炭化水素、C
O、NOxを各触媒において効率よく除去し、排ガスの
浄化性を高めることができる。
【0148】本発明の請求項14に記載の排ガス浄化材
は、請求項8、9、10、12、13の内いずれか1に
おいて、前記第1の三次元構造体に白金族元素を含有す
る触媒が担持された構成を有している。
【0149】この構成により、請求項8、9、10、1
2、13の作用に加え、以下の作用を有する。
【0150】(1)黒煙粒子のうち特に、炭化度が低い
すす成分やSOF成分に対する活性が高められ、その結
果として黒煙の浄化効率が向上する。
【0151】(2)特に排ガス温度が低い領域で排出さ
れる黒煙粒子には炭化度が低いすす成分やSOF成分が
多く含まれるために低い排ガス温度で有効になる。
【0152】ここで、白金族元素として、Ru、Rh、
Pd、Os、Ir、Ptが挙げられるが、その中の1種
あるいは2種以上を含有してもよい。
【0153】本発明の請求項15に記載の排ガス浄化材
は、請求項7乃至14の内いずれか1において、前記第
1の排ガス浄化触媒が銅とバナジウムの複合酸化物であ
るCu5210、CuV26、Cu328のうち少な
くとも一種含有する構成を有している。
【0154】この構成により、請求項7乃至14の内い
ずれか1の作用に加え、以下の作用が得られる。
【0155】(1)排ガス中の黒煙粒子のうち、特にす
す分に対する活性が高められ、その結果として黒煙粒子
の浄化効率が向上する。
【0156】ここで、銅とバナジウムの複合酸化物であ
るCu5210、CuV26、Cu 328のうち1種
又は2種以上含有してもよい。
【0157】本発明の請求項16に記載の排ガス浄化材
は、請求項7乃至15の内いずれか1において、前記第
1の三次元構造体が発泡体で形成され、前記発泡体の1
平方インチ当たりの孔数が16〜24である構成を有し
ている。
【0158】この構成により、請求項7乃至15の内い
ずれか1の作用に加え、以下の作用が得られる。
【0159】(1)黒煙粒子の捕集効率が高く、排ガス
浄化触媒が機能しない温度域が長時間続いても三次元構
造体が閉塞することなく排ガスの下流側に黒煙粒子を流
出することができ、三次元構造体の目詰まりを防止する
ことができる。
【0160】(2)極めて効率よく黒煙粒子を浄化で
き、排ガス浄化触媒が機能しない排ガス温度域で三次元
構造体を長時間使用しても黒煙粒子が発泡体に堆積し発
泡体の孔を閉塞することがなく、背圧の上昇も起こらな
い。
【0161】ここで、発泡体の1平方インチ当たりの孔
数は、16〜24とされる。孔数が16より少ないと、
黒煙の捕集効率が小さく、発泡体に担持した浄化触媒が
十分に機能しなくなる傾向がみられ、孔数が24より多
いと背圧が大きくなるとともに、黒煙粒子の堆積による
目詰まりの危険性が高くなる傾向がみられるので、いず
れも好ましくない。
【0162】発泡体の材料は、特に限定されないが、コ
ージェライト、ムライト、SiC、アルミナ、Al
23、Al23−SiO2、Al23−ZrO2、Al2
3−TiO2等の耐熱性セラミックの他、鉄、銅、ニッ
ケル、クロム等の金属を単独、あるいは2種以上組み合
わせた合金等の耐熱性の金属材料等が用いられる。
【0163】発泡体の大きさは、目的に応じて適宜変更
することができ、特に限定されるものではない。また、
発泡体を必要に応じて1乃至複数段重ねて使用してもよ
い。
【0164】発泡体に予め耐熱性多孔質層の材料を形成
しても良い。この場合、耐熱性多孔質層の材料として
は、主に、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、
シリカ−アルミナ、アルミナ−ジルコニア、アルミナ−
チタニア等のセラミックス等が好適に用いられるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0165】本発明は、自動車のエンジンの排ガスのみ
ならず、耕運機、船舶、列車等の運輸機関のエンジン、
産業用エンジン、更に燃焼炉、ボイラー等の黒煙粒子、
炭化水素、CO、NOx等の有害物質の除去用として使
用することができる。
【0166】以下、本発明の一実施の形態について、図
1乃至図3を用いて説明する。
【0167】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における排ガス浄化装置の全体図である。
【0168】図1において、1は実施の形態1における
排ガス浄化装置、2は排ガスライン内に配設された排ガ
ス浄化材、3は排ガスの黒煙粒子を捕集する機能を有
し、一定量の黒煙粒子が捕集されるとそれ以上の黒煙粒
子を排ガスの下流側に流出させる、排ガス流路が多数形
成された1平方インチ当たりの孔数が16である耐熱性
を有するコージェライト製の発泡体からなる三次元構造
体、4は三次元構造体3に担持されたアルカリ金属の硫
酸塩と銅及びバナジウムの酸化物からなる排ガス浄化触
媒、5は排ガス浄化材2が収納され固定されている耐熱
性の金属の円筒状の容器、6は容器5の排ガス上流側の
一側部に開口された排ガス流入口、7は容器5の排ガス
下流側の他側部に開口された排ガス流出口、8はエンジ
ン、9は一端がエンジンに接続され他端が容器5の排ガ
ス流入口6に接続された配管、10は一端が容器5の排
ガス流出口7に接続され他端が外部と連通された配管、
11は排ガスの流れ方向である。
【0169】三次元構造体としての発泡体3は、1平方
インチ当たりの孔数が16〜24の範囲内にあればいず
れでもよい。
【0170】三次元構造体3の材質は、コージェライ
ト、ムライト、SiC、アルミナ、Al23、Al23
−SiO2、Al23−ZrO2、Al23−TiO2
の耐熱性セラミックの他、鉄、銅、ニッケル、クロム等
の金属を単独、あるいは2種以上組み合わせた合金等の
耐熱性の金属材料等を用いてもよい。
【0171】三次元構造体3の形状は、円筒、楕円筒、
直方体等のいずれであってもよい。
【0172】容器5の大きさは、排ガス浄化材2が収納
できる大きさであればいずれでもよい。
【0173】容器5の材質は、耐熱性、耐腐食性の材料
であれば特に限定されない。
【0174】容器5の形状は、浄化材の形状に合わせた
ものであり、中が真空の二重容器が触媒を担持した三次
元構造体3の保温性の点で好ましい。また、中が真空の
二重容器を使用しないのであれば、容器の外周を保温材
で包むことにより保温することが望ましい。
【0175】以上のように構成された本実施の形態の排
ガス浄化装置1を用いて排ガスが浄化される過程につい
て、以下説明する。
【0176】(1)エンジン8から排出された排ガス中
の黒煙粒子は排ガスの上流側の配管9を通り排ガス流入
口6から容器5内へ流入し、排ガス浄化材2を形成する
三次元構造体3に到達する。
【0177】(2)黒煙粒子が三次元構造体3に到達す
ると、三次元構造体3に捕捉され排ガス浄化触媒と黒煙
粒子の接触性が保たれ、黒煙粒子は効率よく浄化され
る。
【0178】(3)この時、一定量の黒煙粒子が三次元
構造体3によって捕集される。ここで、三次元構造体が
捕集する黒煙粒子の捕集量は特に限定されず、三次元構
造体3の大きさ、形状、材質等により異なる。
【0179】(4)三次元構造体3に一定量の黒煙粒子
が堆積すると、排ガス浄化触媒4が機能しないような低
い排ガス温度が続いても、一定量を超えたそれ以上の黒
煙粒子は捕集されることなく、容器5の排ガスの下流側
の排ガス流出口7から配管10を通して系外に流出され
る。
【0180】(5)低い排ガス温度から、排ガス浄化触
媒4が機能する排ガス温度に達すると排ガス浄化触媒4
の作用により、三次元構造体3に堆積された黒煙粒子は
瞬時に燃焼浄化される。
【0181】以上のように本実施の形態の排ガス浄化装
置1は構成され、排ガスが浄化されるので、以下の作用
を有する。
【0182】1)三次元構造体3が排ガス中の黒煙粒子
を捕集する機能を有し、一定量の黒煙粒子が堆積する
と、それ以上の黒煙粒子は捕集されず三次元構造体3の
外部へ黒煙粒子を流出するため、排ガス浄化触媒4が機
能しないような低い排ガス温度が続いても大きな背圧の
上昇が起こらず、三次元構造体3の目詰まりを防止する
ことができる。
【0183】2)排ガス浄化触媒4が機能する排ガス温
度域においては、三次元構造体3上に捕捉された黒煙粒
子は排ガス浄化触媒4との接触性が十分に保たれ排ガス
浄化触媒4の作用により排ガスが浄化される。
【0184】3)排ガス浄化触媒4が機能する温度域ま
で排ガス温度を上昇させるために電気ヒーター等の特殊
な装置を設置する必要がなく、またこのような特殊な装
置を用いたメンテナンスも不要となり、排ガス浄化材2
を連続使用することが可能となる。
【0185】4)排ガス浄化触媒4がアルカリ金属の硫
酸塩と銅及びバナジウムの酸化物からなるので、黒煙粒
子を比較的低い温度域でも燃焼浄化することが可能とな
り、排ガス浄化触媒4が作用せずに黒煙粒子が流出する
温度域は狭くなり、黒煙粒子の浄化効率が高くなる。
【0186】5)排ガス浄化触媒4がアルカリ金属の硫
酸塩と銅及びバナジウムの酸化物からなるので、低い排
ガス温度が続き、黒煙粒子が堆積した状態であっても、
一旦排ガス浄化触媒4が機能する排ガス温度に到達する
と排ガス浄化触媒4の黒煙粒子に対する浄化速度は大き
いために、堆積した黒煙粒子を瞬時に燃焼浄化すること
ができる。
【0187】6)三次元構造体3が発泡体で形成される
ので、排ガス浄化触媒4が機能しない温度域が長時間続
いても三次元構造体3が閉塞することなく排ガスの下流
側に黒煙粒子を流出することができ、三次元構造体3の
目詰まりを防止することができる。
【0188】7)三次元構造体3が発泡体で形成され且
つその孔数が16を有するので、極めて効率よく黒煙粒
子を浄化でき、排ガス浄化触媒4が機能しない排ガス温
度域で三次元構造体3を長時間使用しても黒煙粒子が発
泡体に堆積し発泡体の孔を閉塞することがなく、背圧の
上昇も起こらない。
【0189】8)電気ヒータ等の特殊な装置を設置する
必要がなくなり装置の小型化を図ることができ省スペー
ス性に優れ、自動車の車両等の排ガスライン内に設置す
ることが可能である。
【0190】9)装置構成が簡単で排ガス浄化特性に優
れた排ガス浄化装置が得られる。
【0191】(実施の形態2)図2は本発明の実施の形
態2における排ガス浄化装置の全体図である。
【0192】図2において、1aは実施の形態2におけ
る排ガス浄化装置、2aは排ガスの下流側すなわち排ガ
スの流出側の排ガスライン内に配設された第1の浄化
材、3aは排ガスの黒煙粒子を捕集する機能を有し、一
定量の黒煙粒子が捕集されるとそれ以上の黒煙粒子を排
ガスの下流側に流出させる、排ガス流路が多数形成され
1平方インチ当たりの孔数が16である耐熱性を有する
コージェライト製の発泡体からなる第1の三次元構造
体、4aは三次元構造体3aに担持されたアルカリ金属
の硫酸塩と銅及びバナジウムの酸化物からなる第1の触
媒、5aは第1の浄化材2aが収納され固定されている
耐熱性金属の円筒状の容器、6aは容器5aの排ガス上
流側の一側部に開口された排ガス流入口、7aは容器5
aの排ガス下流側の他側部に開口された排ガス流出口、
2a′は排ガスの上流側すなわち排ガスの流入側に配設
された第2の浄化材、3a′は第1の三次元構造体3a
より黒煙粒子の捕集効率が低く排ガスの下流側に黒煙粒
子を流出させやすい第2の三次元構造体、4a′は第2
の三次元構造体3a′に担持された白金族元素を含有す
る第2の触媒、5a′は第2の浄化材2a′が収納され
固定されている耐熱性金属の円筒状の容器、6a′は容
器5a′の排ガス上流側の一側部に開口された排ガス流
入口、7a′は容器5a′の排ガス下流側の他側部に開
口された排ガス流出口、12は一端が容器5aの排ガス
流出口7aに接続され他端が外部に連通された配管であ
る。
【0193】尚、実施の形態1と同一のものについては
同一の符号を付し説明を省略する。
【0194】三次元構造体3a、3a′としての発泡体
は、1平方インチ当たりの孔数が16〜24の範囲内に
あればいずれでもよい。
【0195】三次元構造体3a、3a′の材質は、コー
ジェライト、ムライト、SiC、アルミナ、Al23
Al23−SiO2、Al23−ZrO2、Al23−T
iO 2等の耐熱性セラミックの他、鉄、銅、ニッケル、
クロム等の金属を単独、あるいは2種以上組み合わせた
合金等の耐熱性の金属材料等を用いてもよい。
【0196】三次元構造体3a、3a′の形状は、円
筒、楕円筒、直方体、球等のいずれであってもよい。
【0197】容器5a、5a′の大きさは、第1、第2
の浄化材2a、2a′が収納できる大きさであればいず
れでもよい。
【0198】容器5a、5a′の材質は、耐熱性、耐腐
食性の材料であれば特に限定されない。
【0199】容器5a、5a′の形状は、浄化材の形状
に合わせたものであり、中が真空の二重容器が触媒を担
持した三次元構造体3a、3a′の保温性の点で好まし
い。また、中が真空の二重容器を使用しないのであれ
ば、容器の外周を保温材で包むことにより保温すること
が望ましい。
【0200】以上のように構成された本実施の形態の排
ガス浄化装置1aを用いて排ガスが浄化される過程につ
いて、以下説明する。
【0201】(1)エンジン8から排出された排ガスは
排ガスの上流側の配管9を通り排ガス流入口6a′から
容器5a′内へ流入し、第2の浄化材2a′を形成する
第2の三次元構造体3a′に到達する。
【0202】(2)排ガスが第2の三次元構造体3a′
に到達すると、第2の三次元構造体3a′に担持された
第2の触媒の作用によって排ガス中に共存するCOやガ
ス状の炭化水素が浄化され、更にミスト状の炭化水素も
燃焼浄化される。
【0203】(3)その後、固体状のすす分を含有する
黒煙粒子が排ガス流出口7a′から排ガス下流側へ流出
され配管10を通り、容器5aの排ガス流入口6aから
第1の浄化材2aを形成する第1の三次元構造体3aに
流入し、黒煙粒子のうち固体状のすす分が効率よく浄化
される。
【0204】(4)この時、一定量の黒煙粒子が第1の
三次元構造体3aによって捕捉される。ここで、三次元
構造体3aが捕集する黒煙粒子の捕集量は特に限定され
ず、三次元構造体3aの大きさ、形状、材質等により異
なる。
【0205】(5)第1の三次元構造体3aに一定量の
黒煙粒子が堆積すると、第1の触媒4aが機能しないよ
うな低い排ガス温度が続いても、一定量を超えたそれ以
上の黒煙粒子は捕集されることなく、容器5aの排ガス
の下流側の排ガス流出口7aから配管12を通して系外
に流出される。
【0206】(6)低い排ガス温度から、第1の触媒4
aが機能する排ガス温度に達すると第1の触媒4aの作
用により、第1の三次元構造体3aに堆積された黒煙粒
子は瞬時に燃焼浄化される。
【0207】以上のように本実施の形態の排ガス浄化装
置1aは構成され、排ガスが浄化されるので、以下の作
用を有する。
【0208】1)種々の特性を有する複数の触媒4a、
4a´が有効に機能し、黒煙粒子の燃焼効率が向上する
とともに、排ガス中に共存する炭化水素、CO、NOx
の浄化効率も向上し、排ガス中の有害成分を効率よく浄
化することができる。
【0209】2)捕集効率が比較的高い三次元構造体3
aに、さらに黒煙粒子中の燃焼し難いすす分の燃焼に有
効な触媒4aを担持することにより黒煙粒子の浄化効率
を高めることができる。
【0210】3)黒煙粒子の捕集機能が低い三次元構造
体3a´を併用して用いたので、COや炭化水素等に有
効な触媒4a´が、黒煙粒子に含まれるすす成分により
被覆されることにより触媒の機能低下を起こすことを回
避することができる。
【0211】4)第1の浄化材2aにおいて黒煙粒子の
微粒子状物質が捕捉されて浄化され、第2の浄化材2a
´において排ガス中に共存する炭化水素、CO等の有害
なガス成分が浄化されるため、排ガス中の黒煙粒子、炭
化水素やCO等の有害成分を完全に除去し排ガスを浄化
することができる。
【0212】5)各種特性を有する触媒4a、4a´を
それぞれの三次元構造体3a、3a´に担持させたの
で、黒煙粒子のみならず、長期間安定して共存するCO
や炭化水素等の有害成分を浄化することができ、排ガス
の完全な浄化が可能となる。
【0213】6)アルカリ金属の硫酸塩と銅及びバナジ
ウムの酸化物からなる触媒4aを担持させたので、黒煙
粒子を比較的低い温度域でも燃焼浄化することが可能と
なり、触媒が作用しないで黒煙粒子が流出する温度域は
狭くなり、黒煙粒子の浄化効率が高くなる。
【0214】7)排ガスの上流側に配設された第2の浄
化材2a´に担持された第2の触媒4a´により、CO
やガス状の炭化水素及び黒煙粒子中のミスト状の炭化水
素が燃焼浄化される。
【0215】8)排ガスの下流側に配設した第1の浄化
材2aに担持された第1の触媒4aにより、炭化水素の
固体状のすす成分に特に有効に作用し、燃焼し難いすす
分が燃焼浄化される。
【0216】9)排ガスの上流側でミスト状の炭化水素
に有効な触媒4a´作用により、黒煙粒子中のミスト状
の炭化水素は浄化されるため、その結果、ミスト状の炭
化水素には高い活性を有しない排ガス下流側に配設した
触媒4aが、残存する黒煙中のすすに対し極めて作用し
易くなり浄化効率が向上する。
【0217】10)電気ヒータ等の特殊な装置を設置す
る必要がなくなり装置の小型化を図ることができ省スペ
ース性に優れ、自動車の車両等の排ガスライン内に設置
することが可能である。
【0218】11)装置構成が簡単で排ガス浄化特性に
優れた排ガス浄化装置が得られる。
【0219】(実施の形態3)図3は本発明の実施の形
態3における排ガス浄化装置の全体図である。
【0220】図3において、1bは実施の形態3におけ
る排ガス浄化装置、2bは排ガスライン内の最も上流側
に配設された第1の浄化材、3bは排ガスの黒煙粒子を
捕集する機能を有し、一定量の黒煙粒子が捕集されると
それ以上の黒煙粒子を排ガスの下流側に流出させる、排
ガス流路が多数形成され1平方インチ当たりの孔数が1
6である耐熱性を有するコージェライト製の発泡体から
なる第1の三次元構造体、4bは第1の三次元構造体3
bに担持されたアルカリ金属の硫酸塩と銅及びバナジウ
ムの酸化物からなる第1の触媒、5bは第1の浄化材2
bが収納され固定されている耐熱金属製の三次元構造体
3bが入る大きさの形状の容器、6bは容器5bの排ガ
ス上流側の一側部に開口された排ガス流入口、7bは容
器5bの排ガス下流側の他側部に開口された排ガス流出
口、2b″は第1の浄化材2bより排ガスの下流側に配
設された第3の浄化材、3b″は第1の三次元構造体3
bより黒煙粒子の捕集効率が低く排ガスの下流側に黒煙
粒子を流出させやすい第3の三次元構造体、4a′は第
3の三次元構造体3b″に担持されたアルカリ土類金属
と銅、コバルトのうち少なくとも一種含有する第3の触
媒、5b″は第3の浄化材2b″が収納され固定されて
いる耐熱金属製の三次元構造体3b″が入る大きさの形
状の容器、6b″は容器5b″の排ガス上流側の一側部
に開口された排ガス流入口、7b″は容器5b″の排ガ
ス下流側の他側部に開口された排ガス流出口、2b′は
第3の浄化材2b″より排ガスの下流側に配設された第
2の浄化材、3b′は第1の三次元構造体3bより黒煙
粒子の捕集効率が低く排ガスの下流側に黒煙粒子を流出
させやすい第2の三次元構造体、4b′は第2の三次元
構造体3b′に担持された白金族元素を含有する第2の
触媒、5b′は第2の浄化材2b′が収納され固定され
ている耐熱金属製の三次元構造体3b′が入る大きさの
形状の容器、6b′は容器5b′の排ガス上流側の一側
部に開口された排ガス流入口、7b′は容器5b′の排
ガス下流側の他側部に開口された排ガス流出口、13は
一端が容器5b′の排ガス流出口7b′に接続され他端
が外部に連通された配管である。
【0221】尚、実施の形態1と同一のものについては
同一の符号を付し説明を省略する。
【0222】三次元構造体3b、3b′、3b″として
の発泡体は、1平方インチ当たりの孔数が16〜24で
あればいずれでもよい。
【0223】三次元構造体3b、3b′、3b″の材質
は、コージェライト、ムライト、SiC、アルミナ、A
23,Al23-SiO2,Al23−ZrO2,Al2
3−TiO2等の耐熱性セラミックの他、鉄、銅、ニッ
ケル、クロム等の金属を単独、あるいは2種以上組み合
わせた合金等の耐熱性の金属材料等を用いてもよい。
【0224】三次元構造体3b、3b′、3b″の形状
は、円筒、楕円筒、直方体、立方体、球等のいずれであ
ってもよい。
【0225】容器5b、5b′、5b″の大きさは、排
ガス浄化材2が収納できる大きさであればいずれでもよ
い。
【0226】容器5b、5b′、5b″の材質は、耐熱
性、耐腐食性の材料であれば特に限定されない。
【0227】容器5b、5b′、5b″の形状は、浄化
材の形状に合わせたものであり、中が真空の二重容器が
触媒を担持した三次元構造体3b、3b′、3b″の保
温性の点で好ましい。また、中が真空の二重容器を使用
しないのであれば、容器の外周を保温材で包むことによ
り保温することが望ましい。
【0228】以上のように構成された本実施の形態の排
ガス浄化装置1bを用いて排ガスが浄化される過程につ
いて、以下説明する。
【0229】(1)エンジン8から排出された排ガスは
排ガスの上流側の配管9を通り排ガス流入口6bから容
器5b内へ流入し、第1の浄化材2bを形成する第1の
三次元構造体3bに到達する。
【0230】(2)排ガス中の黒煙粒子が第1の三次元
構造体3bに到達すると、第1の三次元構造体3bに担
持された第1の触媒の作用によって、排ガスの黒煙粒子
が捕捉される。
【0231】(3)一定量の黒煙粒子が第1の三次元構
造体3bによって捕集されると、第1の触媒4bが機能
しないような低い排ガス温度が続いても、一定量を超え
たそれ以上の黒煙粒子は捕集されることなく、排ガス流
出口7bから配管10を通り排ガス流入口6b″へ送ら
れる。
【0232】(4)第3の浄化材2b″に到達したNO
xと炭化水素を含有する排ガスは、第3の浄化材2b″
を形成する第3の三次元構造体3b″に担持された第3
の触媒4b″作用によりNOxが還元される。この時、
第1の浄化材2bにより黒煙粒子は除去されているの
で、黒煙微粒子が第3の触媒4b″を被覆し触媒作用を
低下させることがなく、更に未だ炭化水素が含有されて
いるのでNOxの浄化効率が高められる。
【0233】(5)その後、炭化水素を含有する排ガス
が排ガス下流側へ流され、排ガス流出口7bから排ガス
流入口6b′へ送られ、第2の浄化材2b′に到達す
る。第2の浄化材2b′に到達した炭化水素を含有する
排ガスは、第2の触媒4b′の作用により余剰の炭化水
素が浄化され、排ガスが効率よく完全に浄化される。
【0234】(6)完全に浄化された排ガスは配管13
を通り系外へ排出される。
【0235】以上のように本実施の形態の排ガス浄化装
置1bは構成され、排ガスが浄化されるので、以下の作
用を有する。
【0236】1)各種機能を有する触媒4b、4b´、
4b″を担持させたので、黒煙粒子だけでなく排ガス中
に共存するCOや炭化水素等の未燃焼成分と、NOx
浄化が同時に可能となり、排ガスの浄化特性に優れる。
【0237】2)種々の特性を有する複数の触媒4b、
4b´、4b″が有効に機能し、黒煙粒子の燃焼効率が
向上するとともに、排ガス中に長期間安定して共存する
炭化水素、CO、NOxの浄化効率も向上し、排ガス中
の有害成分を効率よく浄化することができる。
【0238】3)捕集効率が比較的高い三次元構造体3
bに、さらに黒煙粒子中の燃焼し難いすす分の燃焼に有
効な触媒4bを担持することにより黒煙粒子の浄化効率
を高めることができる。
【0239】4)最上流に配設されたアルカリ金属の硫
酸塩と銅とバナジウムの酸化物からなる第1の触媒4b
が担持された第1の浄化材2aで主に黒煙微粒子を浄化
することにより、その下流に配設された第3の浄化材2
b″に担持されたNOxの浄化に有効な触媒4b″の表
面を黒煙微粒子が被覆して触媒作用を低下させるのを抑
制することができる。
【0240】5)NOxの浄化には排ガス中の炭化水素
が存在した方が浄化効率が高められるため、最下流に白
金族元素を含有する触媒4b´を担持した第2の浄化材
2b´を配設することによりNOxの浄化に必要となる
炭化水素成分を減少させることなく、アルカリ土類金属
と銅、コバルトのうち少なくとも1種含有する触媒4
b″を担持した第3の浄化材2b″で主にNOxの浄化
反応を起こさせ、且つその排ガスの下流側で白金族元素
を含有する触媒4b´が担持された第2の浄化材2b´
で残存する余剰の炭化水素を浄化することができる。
【0241】6)電気ヒータ等の特殊な装置を設置する
必要がなくなり装置の小型化を図ることができ省スペー
ス性に優れ、自動車の車両等の排ガスライン内に設置す
ることが可能である。
【0242】7)装置構成が簡単で排ガス浄化特性に優
れた排ガス浄化装置が得られる。
【0243】尚、本発明は、前記実施の形態に限定され
る訳ではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々な変更
が可能である。
【0244】
【実施例】以下、更に具体化した実施例について説明す
る。
【0245】(実施例1)コージェライトの粉末(平均
粒径5μ)を粉末量に対して0.2wt%となるよう
に、ポリカルボン酸アンモニウム塩を分散剤として溶解
させた水溶液に投入した後、ボールミルにて18時間混
合してコージェライト粉末のスラリーを調製した。
【0246】その後、この調製されたスラリーに1平方
インチ当たりの孔数の異なるウレタン製の連続気泡発泡
体を含浸させ、遠心分離器により余剰のスラリーを取り
除いた後、1380度で5時間焼成して1平方インチ当
たりの孔数が16の三次元構造を有する連続気泡発泡体
を作成した。
【0247】次いで、1mol/lの硫酸セシウムと酸
化硫酸バナジウムと硫酸銅を用い、金属モル比で2:
2:5になるように調製し、上記三次元構造体を含浸し
た後、真空デシケーター内を減圧して三次元構造体内の
気泡を取り除き、三次元構造体の内部までスラリーを浸
透させた。
【0248】次に、余分なスラリーを遠心分離器を用い
て除去した後、900℃で2時間焼成して触媒を三次元
構造体に担持させ、排ガス浄化材を作製した。
【0249】(実施例2)実施例1と同様にして1平方
インチ当たりの孔数が18の三次元構造体を有する排ガ
ス浄化材を作製した。
【0250】(実施例3)実施例1と同様にして1平方
インチ当たりの孔数が24の三次元構造体を有する排ガ
ス浄化材を作製した。
【0251】(実施例4)実施例1と同様にして1平方
インチ当たりの孔数が16及び6の三次元構造体を作製
した。
【0252】1平方インチ当たりの孔数が16の三次元
構造体については、実施例1と同様にしてセシウムと銅
とバナジウムを含有する触媒を担持させた。
【0253】次に、アルミナの粉末と、これに対し0.
8wt%になるようにポリカルボン酸アンモニウム塩を
溶解させた水溶液とを用いてボールミルにて24時間混
合し、アルミナ粒子のスラリーを作製し、このようにし
て得られたスラリーに1平方インチ当たりの孔数が16
の三次元構造体を含浸した後に、減圧して気泡を取り除
き、内部までスラリーを浸透させた。
【0254】次いで、余分なスラリーを遠心分離器を用
いて取り除いた後、900℃で5時間焼成し表面に耐熱
性の多孔質体を形成した三次元構造の連続気泡発泡体を
作製した。
【0255】ヘキサクロロ白金酸アンモニウム塩を0.
5mol/lになるように溶解した水溶液に、これを含
浸させ余剰の水溶液を除去した後に、乾燥させ600℃
で5時間焼成を行い、Ptを担持した1平方インチ当た
りの孔数が6の三次元構造体を有する排ガス浄化材を作
製した。
【0256】このようにして得られたPtを担持させた
排ガス浄化材を排ガス上流側に配設し、セシウムと銅と
バナジウムを担持させた排ガス浄化材を三次元構造体を
排ガス下流側に配設した。
【0257】(実施例5)実施例4と同様にして1平方
インチ当たりの孔数が16の三次元構造体にセシウムと
銅とバナジウムを含有する触媒を担持させた排ガス浄化
材と、1平方インチ当たりの孔数が12の三次元構造体
に白金触媒を担持させた排ガス浄化材を作製した。
【0258】次いで、実施例4と同様にして、1平方イ
ンチ当たりの孔数が12の三次元構造体の表面に耐熱性
の多孔質体を形成した後、0.5mol/lの炭酸バリ
ウムと硝酸銅と硝酸コバルトを1:8:2になるように
溶解した水溶液に含浸させ、余剰の水溶液を除去した後
乾燥させ、600℃で5時間焼成を行い、炭酸バリウム
と銅とコバルト金属を担持させた排ガス浄化材を作製し
た。
【0259】このようにして得られたセシウムと銅とバ
ナジウムを担持させた排ガス浄化材を排ガスの最も上流
側に配設し、その下流側に銅とコバルトを担持させた排
ガス浄化材を配設し、最も下流側にPtを担持させた排
ガス浄化材を配設した。
【0260】(実施例6)1平方インチ当たりの孔数が
16である三次元構造体に担持させる触媒が1mol/
lの硫酸セシウムと酸化硫酸バナジウムと硫酸銅とヘキ
サクロロ白金酸塩を用い、金属モル比で2:2:5:
0.1になるように調製した他は実施例1と同様にして
排ガス浄化材を作製した。
【0261】(実施例7)1平方インチ当たりの孔数が
16である三次元構造体に担持させる触媒が1mol/
lの硫酸セシウムと酸化硫酸バナジウムと硫酸銅を用
い、金属モル比で2:2:1になるように調製した他は
実施例1と同様にして排ガス浄化材を作製した。
【0262】(実施例8)1平方インチ当たりの孔数が
16である三次元構造体に担持させる触媒が1mol/
lの硫酸セシウムと酸化硫酸バナジウムと硫酸銅を用
い、金属モル比で2:2:3になるように調製した他は
実施例1と同様にして排ガス浄化材を作製した。
【0263】(実施例9)1平方インチ当たりの孔数が
16である三次元構造体に担持させる触媒が1mol/
lの硫酸セシウムと硫酸銅を用い、金属モル比で2:3
になるように調製した他は実施例1と同様にして排ガス
浄化材を作製した。
【0264】(比較例1)三次元構造体の1平方インチ
当たりの孔数を13とした他は実施例1と同様にして排
ガス浄化材を作製した。
【0265】(比較例2)三次元構造体の1平方インチ
当たりの孔数を30とした他は実施例1と同様にして排
ガス浄化材を作製した。
【0266】(比較例3)ウォールスルータイプの三次
元構造体を用いた他は実施例1と同様にして排ガス浄化
材を作製した。
【0267】(比較例4)実施例1と同様にして作製し
た1平方インチ当たりの孔数が16の三次元構造体に、
アルミナの粉末と、これに対して0.2wt%になるよ
うにポリカルボン酸アンモニウム塩を溶解させた水溶液
とを用いてボールミルにて24時間混合し、アルミナ粒
子のスラリーを作製した。
【0268】このようにして得られたスラリーに上記の
三次元構造体を含浸させた後、減圧して気泡を取り除
き、内部までスラリーを浸透させた。
【0269】次に、余分なスラリーを遠心分離器を用い
て取り除いた後、900℃で5時間焼成して表面に耐熱
性の多孔質体を形成した三次元構造の連続気泡発泡体を
作製した。
【0270】ヘキサクロロ白金酸アンモニウム塩を0.
5mol/lになるように溶解した水溶液にこれを含浸さ
せ、余剰の水溶液を除去した後乾燥させ、600℃で5
時間焼成を行い、三次元構造体にPtを担持させた排ガ
ス浄化材を作製した。
【0271】(比較例5)実施例1と同様にして作製し
た1平方インチ当たりの孔数が12の三次元構造体に1
mol/lの酸化硫酸バナジウムと硫酸銅を用い、金属
モル比で2:5になるように調製し、上記の三次元構造
体を含浸させた後、乾燥させた。
【0272】次いで、900℃で2時間焼成し、触媒を
三次元構造体に担持させた排ガス浄化材を作製した。
【0273】(比較例6)1mol/lの硫酸セシウム
と硫酸銅を用い、金属モル比で2:5になるように調製
したものを触媒として用いた他は比較例5と同様にして
排ガス浄化材を作製した。
【0274】(比較例7)実施例1と同様にして三次元
構造体を作製した後、1mol/lの硫酸セシウムと酸
化硫酸バナジウムを用い、金属モル比で2:2になるよ
うに調製し、上記の三次元構造体を含浸させ乾燥した
後、600℃で2時間焼成した。
【0275】更に、硫酸銅水溶液を上記酸化硫酸バナジ
ウムに対して金属モル比で5:2になるように調製し、
上記の三次元構造体を含浸させ乾燥した後、600℃で
2時間焼成し排ガス浄化材を作製した。
【0276】(比較例8)実施例4と同様にして1平方
インチ当たりの孔数が13の三次元構造体に白金を担持
させた排ガス浄化材と、1平方インチ当たりの孔数が1
6の三次元構造体にセシウムと銅とバナジウムを担持さ
せた排ガス浄化材を作製した。
【0277】このようにして得られたセシウムと銅とバ
ナジウムを担持させた排ガス浄化材を排ガス上流側に配
設し、Ptを担持させた排ガス浄化材を排ガス下流側に
配設した。
【0278】(比較例9)実施例5と同様にして1平方
インチ当たりの孔数が16の三次元構造体にセシウムと
銅とバナジウムを担持させた排ガス浄化材と、1平方イ
ンチ当たりの孔数が6の三次元構造体に白金を担持させ
た排ガス浄化材と、1平方インチ当たりの孔数が13の
三次元構造体に炭酸バリウムと、CuとCoの酸化物を
付着させた排ガス浄化材を作製した。
【0279】Ptを担持させた排ガス浄化材を排ガスの
最も上流側に配設し、その下流にセシウムと銅とバナジ
ウムを担持させた排ガス浄化材を配設し、排ガスの最も
下流側に炭酸バリウムと銅とコバルトの酸化物を担持さ
せた排ガス浄化材を配設した。
【0280】(評価例1)三次元構造体に触媒を担持さ
せた排ガス浄化材にディーゼルエンジンからの排ガスを
導入し、黒煙粒子の捕集量を調べた。
【0281】ここで、導入する排ガスは触媒が機能しな
い温度(180℃)とし、捕集量は濾紙反射式のスモー
クメーターを用いた。更に、東京都区内の大型路線バス
の一般的な運行における排気温度(120〜300℃)
を数分間隔で変化させ、累積時間が100時間経過する
までの排ガス浄化装置の排ガス上流側と排ガス下流側で
の差圧の変化を測定した。その結果を(表1)に示す。
【0282】
【表1】
【0283】(表1)の結果から、実施例1及び実施例
3の排ガス浄化材を用いれば、比較的高い黒煙の浄化効
率を保持し、且つ触媒が機能しにくい低い排ガス温度が
続いても、黒煙粒子が堆積しすぎてフィルターが目詰ま
りを起こし、背圧が大きく上昇することがないことが確
認された。
【0284】(評価例2)ディーゼルエンジンの運転モ
ードを変えることにより排ガス温度を変化させる方法に
より、排ガス温度を10℃毎に上昇させ、黒煙粒子の触
媒による燃焼浄化性能を調べた。
【0285】触媒を三次元構造体に担持させると、触媒
を担持させないときに比べて、触媒による黒煙粒子の燃
焼の寄与により黒煙粒子の浄化効率が向上した。従っ
て、排ガス温度を徐々に上昇させ、浄化効率に向上がみ
られる温度では触媒が機能していることが示唆される。
触媒が機能する温度を(表2)に示す。尚、評価例1と
同様に捕集効率の評価は濾紙反射式のスモークメーター
を用いた。
【0286】
【表2】
【0287】(表2)の結果から、実施例1のセシウ
ム、銅、バナジウム、更にこれらに白金を添加した実施
例6、あるいはセシウム、銅、バナジウムを担持させた
排ガス浄化材より排ガス上流側に白金を担持させた排ガ
ス浄化材を配設した実施例4の場合、比較的低い温度域
から三次元構造体の黒煙捕集効率が高められ、黒煙粒子
の浄化に有効であることがわかった。
【0288】(評価例3)触媒を担持させた三次元構造
体にディーゼルエンジンからの排ガスを導入し、共存す
る有害成分COとNOxの浄化特性を調べた。評価は浄
化装置の入り口と出口のCOとNOxの濃度をガスセン
サーで測定し、その浄化特性により行った。結果を(表
3)に示す。
【0289】
【表3】
【0290】(表3)の結果から、各種の触媒を担持さ
せた複数の三次元構造体を有する排ガス浄化材を用いた
実施例5の構成にすることにより、排ガス中に共存する
COやNOx等の有害成分の浄化効率を向上させること
ができることがわかった。
【0291】
【発明の効果】以上のように本発明の排ガス浄化材及び
それを用いた排ガス浄化装置によれば、以下のような有
利な効果が得られる。
【0292】請求項1に記載の発明によれば、 (1)三次元構造体が排ガス中の黒煙粒子を捕集する機
能を有し、一定量の黒煙粒子が堆積すると、それ以上の
黒煙粒子は捕集されず三次元構造体の外部へ黒煙粒子を
流出するため、排ガス浄化触媒が機能しないような低い
排ガス温度が続いても大きな背圧の上昇が起こらず、三
次元構造体の目詰まりを防止することができメンテナン
ス性に優れる排ガス浄化材を提供することができる。
【0293】(2)排ガス浄化触媒が機能する排ガス温
度域においては、三次元構造体上に捕捉された黒煙粒子
は排ガス浄化触媒との接触性が十分に保たれる排ガス浄
化性に優れる排ガス浄化材を提供することができる。
【0294】(3)排ガス浄化触媒が機能する温度域ま
で排ガス温度を上昇させるために電気ヒーター等の特殊
な装置を設置する必要がなく、またこのような特殊な装
置を用いたメンテナンスも不要となり、排ガス浄化材を
連続使用することが可能な経済性に優れる排ガス浄化材
を提供することができる。
【0295】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の効果に加え、 (1)黒煙粒子を比較的低い温度域でも燃焼浄化するこ
とが可能となり、排ガス浄化触媒が作用せずに黒煙粒子
が流出する温度域は狭くなり、黒煙粒子の浄化効率が高
くなり浄化性に優れる排ガス浄化材を提供することがで
きる。
【0296】(2)低い排ガス温度が続き、黒煙粒子が
堆積した状態であっても、一旦排ガス浄化触媒が機能す
る排ガス温度に到達すると排ガス浄化触媒の黒煙粒子に
対する浄化速度は大きいために、堆積した黒煙粒子を瞬
時に燃焼浄化することができる燃焼浄化性に優れる排ガ
ス浄化材を提供することができる。
【0297】(3)黒煙粒子は三次元構造体に到達する
と三次元構造体中に捕捉され、排ガス浄化触媒と黒煙粒
子の接触性が保たれ排ガス浄化性に優れる排ガス浄化材
を提供することができる。
【0298】(4)比較的高い黒煙粒子の燃焼浄化特性
が維持でき、三次元構造体の目詰まりのためのメンテナ
ンスが不要であり、実用性に優れる排ガス浄化材を提供
することができる。
【0299】(5)電気ヒーター等の特殊な装置を設置
する必要がないので、小型化を実現でき省スペース性に
優れるとともに、低コストを図ることができ経済性に優
れる排ガス浄化材を提供することができる。
【0300】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
の効果に加え、(1)特に黒煙粒子の燃焼がより低い温
度域で可能となり、排ガス浄化触媒が作用せずに黒煙粒
子が流出する温度域がより狭くなり、黒煙粒子の浄化効
率性に優れる排ガス浄化材を提供することができる。
【0301】請求項4に記載の発明によれば、請求項2
又は3の効果に加え、 (1)黒煙粒子のうち特に炭化度の低いすす成分やSO
F成分に対する活性が高められ、その結果、黒煙の浄化
効率性に優れる排ガス浄化材を提供することができる。
【0302】(2)特に排ガス温度が低い領域で排出さ
れる黒煙粒子には炭化度が低いすす成分や、SOF成分
が多く含まれるために低い排ガス温度域で有効となり、
浄化性に優れる排ガス浄化材を提供することができる。
【0303】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
乃至4の内いずれか1の効果に加え、(1)黒煙粒子の
うち、特にすす分に対する活性が高められ、その結果、
黒煙粒子の浄化効率が向上し浄化性に優れる排ガス浄化
材を提供することができる。
【0304】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
乃至5の内いずれか1の効果に加え、 (1)黒煙粒子の捕集効率が高く、排ガス浄化触媒が機
能しない温度域が長時間続いても三次元構造体が閉塞す
ることなく排ガスの下流側に黒煙粒子を流出することが
でき、三次元構造体の目詰まりを防止することができ経
済性に優れる排ガス浄化材を提供することができる。
【0305】(2)極めて効率よく黒煙粒子を浄化で
き、排ガス浄化触媒が機能しない排ガス温度域で三次元
構造体を長時間使用しても黒煙粒子が発泡体に堆積し発
泡体の孔を閉塞することがなく、背圧の上昇も起こらず
浄化性に優れる排ガス浄化材を提供することができる。
【0306】請求項7に記載の発明によれば、 (1)種々の特性を有する複数の触媒が有効に機能し、
黒煙粒子の燃焼効率が向上するとともに、排ガス中に共
存する炭化水素、CO、NOxの浄化効率も向上し、排
ガス中の有害成分を効率よく浄化することができ浄化性
に優れる排ガス浄化材を提供することができる。
【0307】(2)捕集効率が比較的高い三次元構造体
に、さらに黒煙粒子中の燃焼し難いすす分の燃焼に有効
な触媒を担持することにより黒煙粒子の浄化効率を高め
ることができ浄化性に優れる排ガス浄化材を提供するこ
とができる。
【0308】(3)黒煙粒子の捕集機能が低い三次元構
造体を併用して用いたので、COや炭化水素等に有効な
触媒が、黒煙粒子に含まれるすす成分により被覆される
ことにより触媒の機能低下を起こすことを回避すること
ができ機能性に優れる排ガス浄化材を提供することがで
きる。
【0309】(4)第1の浄化材において黒煙粒子の微
粒子状物質が捕捉されて浄化され、第2の浄化材におい
て排ガス中に共存する炭化水素、CO等の有害なガス成
分が浄化されるため、排ガス中の黒煙粒子、炭化水素や
CO等の有害成分を完全に除去し排ガスを浄化すること
ができ浄化性に優れる排ガス浄化材を提供することがで
きる。
【0310】(5)三次元構造体が排ガス中の黒煙粒子
を捕集する機能を有し、一定量の黒煙粒子が堆積する
と、それ以上の黒煙粒子は捕集されず三次元構造体の外
部へ黒煙粒子を流出するため、排ガス浄化触媒が機能し
ないような低い排ガス温度が続いても大きな背圧の上昇
が起こらず、三次元構造体の目詰まりを防止することが
でき経済性に優れる排ガス浄化材を提供することができ
る。
【0311】(6)排ガス浄化触媒が機能する温度域ま
で排ガス温度を上昇させるために電気ヒーター等の特殊
な装置を設置する必要がなく、またこのような特殊な装
置を用いたメンテナンスも不要となり、排ガス浄化材を
連続使用することが可能となり利用性に優れる排ガス浄
化材を提供することができる。
【0312】請求項8に記載の発明によれば、請求項7
の効果に加え、 (1)黒煙粒子のみならず、長期間安定して共存するC
Oや炭化水素等の有害成分を浄化することができ、排ガ
スの浄化能力性に優れる排ガス浄化材を提供することが
できる。
【0313】(2)黒煙粒子を比較的低い温度域でも燃
焼浄化することが可能となり、触媒が作用しないで黒煙
粒子が流出する温度域は狭くなり、黒煙粒子の浄化効率
が高くなり浄化性に優れる排ガス浄化材を提供すること
ができる。
【0314】(3)低い排ガス温度が続き、黒煙粒子が
堆積した状態であっても、一旦触媒が機能する排ガス温
度に到達すると触媒の黒煙粒子に対する浄化速度は大き
いために、堆積した黒煙粒子を瞬時に燃焼浄化すること
ができ浄化性に優れる排ガス浄化材を提供することがで
きる。
【0315】(4)捕集効率が比較的高い三次元構造体
に、さらに黒煙粒子中の燃焼し難いすす分の燃焼に有効
な触媒を担持することにより黒煙粒子の浄化効率を高め
ることができ浄化性に優れる排ガス浄化材を提供するこ
とができる。
【0316】(5)排ガス浄化触媒が機能しないような
低い排ガス温度が続いても、黒煙粒子が三次元構造体に
一定量堆積した後は、排ガスの上流側から三次元構造体
に流入させた黒煙粒子を排ガスの下流側へ排出させるこ
とができるので、黒煙粒子の堆積による大きな背圧の上
昇が起こらず利用性に優れる排ガス浄化材を提供するこ
とができる。
【0317】(6)排ガス浄化触媒が機能する温度域ま
で排ガス温度を上昇させるために電気ヒーター等の特殊
な装置を設置する必要がなく、またこのような特殊な装
置を用いたメンテナンスも不要となり、排ガス浄化材を
連続使用することが可能な利用性に優れる排ガス浄化材
を提供することができる。
【0318】請求項9に記載の発明によれば、請求項7
の効果に加え、(1)特に触媒の黒煙粒子に対する浄化
速度が大きくなり、堆積した黒煙粒子を瞬時に燃焼浄化
することができる。
【0319】請求項10に記載の発明によれば、請求項
7乃至9の内いずれか1の効果に加え、 (1)排ガスの上流側に配設された第2の浄化材に担持
された第2の触媒により、COやガス状の炭化水素及び
黒煙粒子中のミスト状の炭化水素が燃焼浄化され燃焼浄
化性に優れる排ガス浄化材を提供することができる。
【0320】(2)排ガスの下流側に配設した第1の浄
化材に担持された第1の触媒により、炭化水素の固体状
のすす成分に特に有効に作用し、燃焼し難いすす分が燃
焼浄化され燃焼性に優れる排ガス浄化材を提供すること
ができる。
【0321】(3)排ガスの上流側でミスト状の炭化水
素に有効な触媒作用により、黒煙粒子中のミスト状の炭
化水素は浄化されるため、その結果、ミスト状の炭化水
素には高い活性を有しない排ガス下流側に配設した触媒
が、残存する黒煙中のすすに対し極めて作用し易くなり
浄化効率性に優れる排ガス浄化材を提供することができ
る。
【0322】(4)黒煙粒子はミスト状の炭化水素と固
体状のすす分が含まれるが、排ガス下流側に配設した第
1の浄化材と排ガス上流側に配設した第2の浄化材とに
よって黒煙粒子が完全に浄化され浄化性に優れる排ガス
浄化材を提供することができる。
【0323】請求項11に記載の発明によれば、 (1)黒煙粒子だけでなく排ガス中に共存するCOや炭
化水素等の未燃焼成分と、NOxの浄化が同時に可能と
なり、排ガスの浄化特性に優れる排ガス浄化材を提供す
ることができる。
【0324】(2)種々の特性を有する複数の触媒が有
効に機能し、黒煙粒子の燃焼効率が向上するとともに、
排ガス中に共存する炭化水素、CO、NOxの浄化効率
も向上し、排ガス中の有害成分を効率よく浄化すること
ができる排ガス浄化能力性に優れる排ガス浄化材を提供
することができる。
【0325】(3)捕集効率が比較的高い三次元構造体
に、さらに黒煙粒子中の燃焼し難いすす分の燃焼に有効
な触媒を担持することにより黒煙粒子の浄化効率を高め
ることができ浄化性に優れる排ガス浄化材を提供するこ
とができる。
【0326】(4)黒煙粒子の捕集機能が低い三次元構
造体を併用して用いたので、COや炭化水素等に有効な
触媒が黒煙粒子に含まれるすす成分により被覆されるこ
とにより触媒の機能低下を起こすことを回避することが
でき機能性に優れる排ガス浄化材を提供することができ
る。
【0327】(5)第1の浄化材において黒煙粒子の微
粒子状物質が捕捉されて浄化され、第2の浄化材におい
て排ガス中に共存する炭化水素、CO等の有害なガス成
分が浄化されるため、排ガス中の黒煙粒子、炭化水素や
CO等の有害成分を完全に除去し排ガスを浄化すること
ができ浄化性に優れる排ガス浄化材を提供することがで
きる。
【0328】(6)三次元構造体が排ガス中の黒煙粒子
を捕集する機能を有し、一定量の黒煙粒子が堆積する
と、それ以上の黒煙粒子は捕集されず三次元構造体の外
部へ黒煙粒子を流出するため、排ガス浄化触媒が機能し
ないような低い排ガス温度が続いても大きな背圧の上昇
が起こらず、三次元構造体の目詰まりを防止することが
でき経済性に優れる排ガス浄化材を提供することができ
る。
【0329】(7)排ガス浄化触媒が機能する温度域ま
で排ガス温度を上昇させるために電気ヒーター等の特殊
な装置を設置する必要がなく、またこのような特殊な装
置を用いたメンテナンスも不要となり、排ガス浄化材を
連続使用することが可能なり利用性に優れる排ガス浄化
材を提供することができる。
【0330】請求項12に記載の発明によれば、請求項
11の効果に加え、 (1)排ガス中の黒煙粒子だけでなく、長期間安定して
共存するNOxも効率よく浄化でき浄化性に優れる排ガ
ス浄化材を提供することができる。
【0331】(2)黒煙粒子のみならず、COや炭化水
素等の有害成分を浄化することができ、排ガス浄化性に
優れる排ガス浄化材を提供することができる。
【0332】(3)黒煙粒子を比較的低い温度域でも燃
焼浄化することが可能となり、触媒が作用しないで黒煙
粒子が流出する温度域は狭くなり、黒煙粒子の浄化効率
が高くなり浄化性に優れる排ガス浄化材を提供すること
ができる。
【0333】(4)低い排ガス温度が続き、黒煙粒子が
堆積した状態であっても、一旦触媒が機能する排ガス温
度に到達すると触媒の黒煙粒子に対する浄化速度は大き
いために、堆積した黒煙粒子を瞬時に燃焼浄化すること
ができ燃焼浄化性に優れる排ガス浄化材を提供すること
ができる。
【0334】(5)捕集効率が比較的高い三次元構造体
に、さらに黒煙粒子中の燃焼し難いすす分の燃焼に有効
な触媒を担持することにより黒煙粒子の浄化効率を高め
ることができ浄化効率性に優れる排ガス浄化材を提供す
ることができる。
【0335】(6)排ガス浄化触媒が機能しないような
低い排ガス温度が続いても、黒煙粒子が三次元構造体に
一定量堆積した後は、排ガスの上流側から三次元構造体
に流入させた黒煙粒子を排ガスの下流側へ排出させるこ
とができるので、黒煙粒子の堆積による大きな背圧の上
昇が起こらず利用性に優れる排ガス浄化材を提供するこ
とができる。
【0336】(7)排ガス浄化触媒が機能する温度域ま
で排ガス温度を上昇させるために電気ヒーター等の特殊
な装置を設置する必要がなく、またこのような特殊な装
置を用いたメンテナンスも不要となり、排ガス浄化材を
連続使用することが可能な利用性に優れる排ガス浄化材
を提供することができる。
【0337】請求項13に記載の発明によれば、請求項
11又は12の効果に加え、 (1)最上流に配設されたアルカリ金属の硫酸塩と銅と
バナジウムの酸化物からなる第1の触媒が担持された第
1の浄化材で主に黒煙微粒子を浄化することにより、そ
の下流に配設された第3の浄化材に担持されたNOx
浄化に有効な触媒の表面を黒煙微粒子が被覆して触媒作
用を低下させるのを抑制することができ触媒作用性に優
れる排ガス浄化材を提供することができる。
【0338】(2)NOxの浄化には排ガス中の炭化水
素が存在した方が浄化効率が高められるため、最下流に
白金族元素を含有する触媒を担持した第2の浄化材を配
設することによりNOxの浄化に必要となる炭化水素成
分を減少させることなく、アルカリ土類金属と銅、コバ
ルトのうち少なくとも1種含有する触媒を担持した第3
の浄化材で主にNOxの浄化反応を起こさせ、且つその
排ガスの下流側で白金族元素を含有する触媒が担持され
た第2の浄化材で残存する余剰の炭化水素を浄化するこ
とができ触媒作用性に優れる排ガス浄化材を提供するこ
とができる。
【0339】(3)排ガス中の黒煙粒子、炭化水素、C
O、NOxを各触媒において効率よく除去し、排ガスの
浄化性に優れる排ガス浄化材を提供することができる。
【0340】請求項14に記載の発明によれば、請求項
8、9、10、12、13の内いずれか1の効果に加
え、 (1)黒煙粒子のうち特に炭化度が低いすす成分やSO
F成分に対する活性が高められ、その結果として黒煙浄
化効率性に優れる排ガス浄化材を提供することができ
る。
【0341】(2)特に排ガス温度が低い領域で排出さ
れる黒煙粒子には炭化度が低いすす成分やSOF成分が
多く含まれるために低排ガス温度域で有効になリ、浄化
性に優れる排ガス浄化材を提供することができる。
【0342】請求項15に記載の発明によれば、請求項
7乃至14の内いずれか1の効果に加え、(1)排ガス
中の黒煙粒子のうち、特にすす分に対する活性が高めら
れ、その結果として黒煙粒子の浄化効率性に優れる排ガ
ス浄化材を提供することができる。
【0343】請求項16に記載の発明によれば、請求項
7乃至15の内いずれか1の効果に加え、 (1)黒煙粒子の捕集効率が高く、排ガス浄化触媒が機
能しない温度域が長時間続いても三次元構造体が閉塞す
ることなく排ガスの下流側に黒煙粒子を流出することが
でき、三次元構造体の目詰まりを防止することができ経
済性に優れる排ガス浄化材を提供することができる。
【0344】(2)極めて効率よく黒煙粒子を浄化で
き、排ガス浄化触媒が機能しない排ガス温度域で三次元
構造体を長時間使用しても黒煙粒子が発泡体に堆積し発
泡体の孔を閉塞することがなく、背圧の上昇も起こらず
利用性に優れる排ガス浄化材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における排ガス浄化装置
の全体図
【図2】本発明の実施の形態2における排ガス浄化装置
の全体図
【図3】本発明の実施の形態3における排ガス浄化装置
の全体図
【符号の説明】
1,1a,1b 排ガス浄化装置 2 排ガス浄化材 2a,2b 第1の浄化材 2a′,2b′ 第2の浄化材 2b″ 第3の浄化材 3 三次元構造体 3a,3b 第1の三次元構造体 3a′,3b′ 第2の三次元構造体 3b″ 第3の三次元構造体 4 排ガス浄化触媒 4a,4b 第1の触媒 4a′,4b′ 第2の触媒 4b″ 第3の触媒 5,5a,5a′,5b,5b′,5b″ 容器 6,6a,6a′,6b,6b′,6b″ 排ガス流入
口 7,7a,7a′,7b,7b′,7b″ 排ガス流出
口 8 エンジン 9 配管 10 配管 11 排ガスの流れ方向 12 配管 13 配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 27/232 B01J 35/04 331Z 35/04 331 F01N 3/10 A F01N 3/10 3/24 E 3/24 3/28 301S 3/28 301 301F B01D 53/36 104A 104B (72)発明者 有田 雅昭 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 井上 雅博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3G090 AA01 AA03 AA04 BA01 EA01 3G091 AA18 AB05 AB13 BA00 BA14 BA15 BA19 GA06 GB01W GB01X GB02W GB03W GB05W GB06W GB10W GB17X HA10 HA12 HA14 4D019 AA01 BA05 BB07 BC07 CB03 CB04 4D048 AA06 AA13 AA14 AA18 AB01 AB02 BA01Y BA03Y BA06Y BA07Y BA08Y BA10X BA14X BA15X BA23X BA30X BA31Y BA32Y BA33Y BA35X BA37X BA41X BA42X BA45X BA46X BB02 BB09 CC32 CC38 CC41 CC46 DA03 DA13 EA04 4G069 AA03 BA01A BA03A BA04A BA05A BA13A BA13B BA17 BA20A BB02A BB02B BB04A BB04B BB06A BB06B BB10A BB10B BB15A BB16A BB16B BC01A BC02A BC03A BC04A BC05A BC06A BC06B BC07A BC08A BC09A BC10A BC11A BC12A BC13A BC13B BC14A BC31A BC31B BC54A BC54B BC67A BC67B BC69A BC70A BC71A BC72A BC73A BC74A BC75A BC75B BD05A CA02 CA03 CA07 CA08 CA13 CA14 CA15 CA18 EA18 EA19 EB11 EB12X EB12Y EE08 EE09

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排ガスの黒煙粒子を捕集する機能を有し一
    定量の黒煙粒子が捕集されるとそれ以上の黒煙粒子を排
    ガスの下流側に流出させる三次元構造体と、前記三次元
    構造体に担持された排ガス浄化触媒と、を備えることを
    特徴とする排ガス浄化材。
  2. 【請求項2】前記排ガス浄化触媒がアルカリ金属の硫酸
    塩と銅金属の酸化物を含むことを特徴とする請求項1に
    記載の排ガス浄化材。
  3. 【請求項3】前記排ガス浄化触媒がアルカリ金属の硫酸
    塩と銅及びバナジウムの酸化物からなることを特徴とす
    る請求項1に記載の排ガス浄化材。
  4. 【請求項4】前記三次元構造体にさらに白金族元素を含
    有する触媒が担持されたことを特徴とする請求項2又は
    3に記載の排ガス浄化材。
  5. 【請求項5】前記排ガス浄化触媒が銅とバナジウムの複
    合酸化物であるCu5210、CuV26、Cu32
    8のうち少なくとも一種含有することを特徴とする請求
    項1乃至4の内いずれか1項に記載の排ガス浄化材。
  6. 【請求項6】前記三次元構造体が発泡体で形成され、前
    記発泡体の1平方インチ当たりの孔数が16〜24であ
    ることを特徴とする請求項1乃至5の内いずれか1項に
    記載の排ガス浄化材。
  7. 【請求項7】排ガスの黒煙粒子を捕集する機能を有し一
    定量の黒煙粒子が捕集されるとそれ以上の黒煙粒子を排
    ガスの下流側に流出させる第1の三次元構造体と前記第
    1の三次元構造体に担持された第1の触媒とを有する第
    1の浄化材と、前記第1の三次元構造体より黒煙粒子の
    捕集効率が低く排ガスの下流側に黒煙粒子を流出させや
    すい第2の三次元構造体と前記第2の三次元構造体に担
    持された第2の触媒とを有する第2の浄化材と、を備え
    たことを特徴とする排ガス浄化材。
  8. 【請求項8】前記第1の触媒がアルカリ金属の硫酸塩と
    銅金属の酸化物を含み、及び/又は前記第2の触媒が白
    金族元素を含有することを特徴とする請求項7に記載の
    排ガス浄化材。
  9. 【請求項9】前記第1の触媒がアルカリ金属の硫酸塩と
    銅及びバナジウムの酸化物からなり、及び/又は前記第
    2の触媒が白金族元素を含有することを特徴とする請求
    項7に記載の排ガス浄化材。
  10. 【請求項10】前記第1の浄化材が排ガスの下流側に配
    設され、前記第2の浄化材が排ガスの上流側に配設され
    たことを特徴とする請求項7乃至9の内いずれか1項に
    記載の排ガス浄化材。
  11. 【請求項11】排ガスの黒煙粒子を捕集する機能を有し
    一定量の黒煙粒子が捕集されるとそれ以上の黒煙粒子を
    排ガスの下流側に流出させる第1の三次元構造体と前記
    第1の三次元構造体に担持された第1の触媒とを有する
    第1の浄化材と、前記第1の三次元構造体より黒煙粒子
    の捕集効率が低く排ガスの下流側に黒煙粒子を流出させ
    やすい第2の三次元構造体と前記第2の三次元構造体に
    担持された一酸化炭素、炭化水素等の未燃焼部分を燃焼
    する第2の触媒とを有する第2の浄化材と、前記第1の
    三次元構造体より黒煙粒子の捕集効率が低く排ガスの下
    流側に黒煙粒子を流出させやすい第3の三次元構造体と
    前記第3の三次元構造体に担持された窒素酸化物を還元
    する第3の触媒とを有する第3の浄化材と、を備えたこ
    とを特徴とする排ガス浄化材。
  12. 【請求項12】前記第1の触媒がアルカリ金属の硫酸塩
    と銅及びバナジウムの酸化物からなり、及び/又は前記
    第2の触媒が白金族元素を含有し、及び/又は前記第3
    の触媒がアルカリ土類金属と銅、コバルトのうち少なく
    とも一種含有することを特徴とする請求項11に記載の
    排ガス浄化材。
  13. 【請求項13】前記第1の浄化材が排ガスの上流側に配
    設され、前記第3の浄化材が前記第1の浄化材より排ガ
    スの下流側に配設され、前記第2の浄化材が前記第3の
    浄化材より排ガスの下流側に配設されたことを特徴とす
    る請求項11又は12に記載の排ガス浄化材。
  14. 【請求項14】前記第1の三次元構造体に白金族元素を
    含有する触媒が担持されたことを特徴とする請求項8、
    9、10、12、13の内いずれか1項に記載の排ガス
    浄化材。
  15. 【請求項15】前記第1の排ガス浄化触媒が銅とバナジ
    ウムの複合酸化物であるCu5210、CuV26、C
    328のうち少なくとも一種含有することを特徴と
    する請求項7乃至14の内いずれか1項に記載の排ガス
    浄化材。
  16. 【請求項16】前記第1の三次元構造体が発泡体で形成
    され、前記発泡体の1平方インチ当たりの孔数が16〜
    24であることを特徴とする請求項7乃至15の内いず
    れか1項に記載の排ガス浄化材。
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