JP2002172165A - プレフィルドシリンジ用注射器およびプレフィルドシリンジ - Google Patents
プレフィルドシリンジ用注射器およびプレフィルドシリンジInfo
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- A61M5/31—Details
- A61M2005/3103—Leak prevention means for distal end of syringes, i.e. syringe end for mounting a needle
- A61M2005/3104—Caps for syringes without needle
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Abstract
ールキャップのゆるみを防止するプレフィルドシリンジ
用注射器およびそれを用いたプレフィルドシリンジを提
供する。 【解決手段】 プレフィルドシリンジ用注射器10は、
外筒本体部21と、外筒本体部21の先端側に設けられ
たノズル部22と、外筒本体部21の後端側に設けられ
たフランジ23とを備える外筒2と、ノズル部22に液
密かつ着脱可能に取り付けられたシールキャップ3を備
える。ノズル部22は、ノズル本体部24と、外筒側螺
合部25と、外筒側係合部26とを備える。シールキャ
ップ3は、ノズル本体部収納部31と、外筒側螺合部2
5と螺合するキャップ側螺合部32と、シールキャップ
3をノズル部22に液密に取り付けた時に外筒側係合部
26と係合するシールキャップ側係合部33とを備え、
シールキャップ3のノズル部22から離間する方向への
回転抵抗が高いものとなっている。
Description
れるいわゆるプレフィルドシリンジ用注射器および予め
薬液が充填されたプレフィルドシリンジに関する。
液容器内に充填された輸液にビタミン剤、ミネラル類、
抗生物質のような様々な薬剤を必要に応じて配合するこ
とが行われている。また、救急医療の現場では注射器に
よって自律神経作用薬、昇圧薬などの複数併用および大
量投与が行われている。このような薬剤の配合や投与
は、バイアル瓶から注射器によって薬液を吸引し、次い
で輸液容器あるいは直接血管に薬液を注入することによ
って行われている。しかしながら、このような薬剤の配
合および投与は操作が煩雑であり、配合に要する時間、
投与に要する時間が長くかかるという欠点がある。そこ
で、予め薬液が充填されるいわゆるプレフィルドシリン
ジが提案されている。プレフィルドシリンジとしては、
シリンジ使用前、特に輸送中にシリンジ内部の薬液等が
ノズル先端開口から漏れないようにすることが必要であ
る。このようなプレフィルドシリンジとしては、特表平
11−501597号公報にノズル部とその周りを取り
囲むカラー部を備えるノズル部とノズル部およびカラー
部を内表面および外表面から被包するシールキャップと
からなり、シールキャップを螺合のみによりノズル部に
取り付け、ノズル先端開口を液密に密封したものが開示
されている。
みで密封したプレフィルドシリンジは、輸送中の振動等
により螺合がゆるみ液漏れするおそれがある。外筒とキ
ャップが異材質でかつ適度に相溶性がある場合には、両
者を部分的に融着することによりゆるみを防止すること
も可能であるが、この場合には、融着作業が必要とな
る。また、両者の材質に相溶性がない場合には、両者が
融着しないので、上述のような部分的融着を用いること
ができない。また、同材質もしく近似の材質を用いる場
合には、両者の相溶性が高すぎ、上述のような部分的融
着を用いると両者が強固に固着されてしまう。そこで、
本発明は、上記問題点を解決して、シリンジ使用前、特
に輸送中の振動によるシールキャップのゆるみを防止す
るプレフィルドシリンジ用注射器およびそれを用いたプ
レフィルドシリンジを提供するものである。
は、 (1) 外筒本体部と、該外筒本体部の先端側に設けら
れたノズル部と、前記外筒本体部の後端側に設けられた
フランジとを備える外筒と、前記ノズル部に液密かつ着
脱可能に取り付けられたシールキャップと、外筒内に摺
動可能に収納されたガスケットと、該ガスケットの後端
に取り付けられたもしくは取り付け可能なプランジャー
とを備えるプレフィルドシリンジ用注射器であって、前
記ノズル部は、ノズル本体部と、該ノズル本体部より基
端側に設けられた外筒側螺合部と、該外筒側螺合部より
基端側に設けられた外筒側係合部とを備え、前記シール
キャップは、前記ノズル本体部を収納する一端が閉塞し
た円筒状のノズル本体部収納部と、該ノズル本体部収納
部より他端側に形成された前記外筒螺合部と螺合するキ
ャップ側螺合部と、該キャップ側螺合部より基端側に設
けられ、該シールキャップを前記ノズル部に液密に取り
付けた時に前記外筒側係合部と係合するシールキャップ
側係合部とを備え、前記外筒側係合部と該シールキャッ
プ側係合部との係合により前記シールキャップの前記ノ
ズル部から離間する方向への回転抵抗が高くなっている
プレフィルドシリンジ用注射器である。
係合部は、前記ノズル部の基端部に形成された凹部であ
り、前記キャップ側係合部は、前記キャップの基端付近
に形成された前記凹部に進入可能な突起であることが好
ましい。 (3) 上記(1)において、前記外筒側係合部は、前
記ノズル部の基端部に形成された突起であり、前記キャ
ップ側係合部は、前記キャップの基端付近に形成された
前記突起を収納可能な凹部であることが好ましい。 (4) 上記(1)ないし(3)のいずれかにおいて、
前記外筒側螺合部は、前記ノズル本体部より大径であ
り、かつ、前記外筒側係合部は、前記外筒側螺合部より
大径であることが好ましい。 (5) 上記(1)ないし(4)のいずれかにおいて、
前記外筒側係合部および前記キャップ側係合部は、向か
い合う位置に2つ設けられていることが好ましい。
レフィルドシリンジ用注射器と、前記外筒と前記ガスケ
ットと前記シールキャップにより形成される空間内に収
納された薬剤とからなるプレフィルドシリンジである。
リンジ用注射器およびプレフィルドシリンジを図面に示
す実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例
のプレフィルドシリンジ用注射器を用いたプレフィルド
シリンジの外観図であり、図2は、図1に示したプレフ
ィルドシリンジの断面図であり、図3は、図1のプレフ
ィルドシリンジ用注射器の外筒の正面図であり、図4
は、図3に示した外筒の平面図であり、図5は、図1に
示したプレフィルドシリンジ用注射器のシールキャップ
部分の拡大断面図であり、図6は、図5に示したプレフ
ィルドシリンジ用注射器に用いられるシールキャップの
拡大底面図であり、図7は、図1のプレフィルドシリン
ジ用注射器の先端部分の拡大断面図である。
発明のプレフィルドシリンジ用注射器10は、外筒本体
部21と、外筒本体部21の先端側に設けられたノズル
部22と、外筒本体部21の後端側に設けられたフラン
ジ23とを備える外筒2と、ノズル部22に液密かつ着
脱可能に取り付けられたシールキャップ3と、外筒2内
に摺動可能に収納されたガスケット4と、ガスケット4
の後端に取り付けられたもしくは取り付け可能なプラン
ジャー5とを備える。ノズル部22は、ノズル本体部2
4と、ノズル本体部24より基端側に設けられた外筒側
螺合部25と、外筒側螺合部25より基端側に設けられ
た外筒側係合部26とを備える。シールキャップ3は、
ノズル本体部24を収納する一端が閉塞した円筒状のノ
ズル本体部収納部31と、ノズル本体部収納部31より
他端側に形成された外筒側螺合部25と螺合するキャッ
プ側螺合部32と、キャップ側螺合部32より基端側に
設けられ、シールキャップ3をノズル部22に液密に取
り付けた時に外筒側係合部26と係合するシールキャッ
プ側係合部33とを備え、外筒側係合部26とシールキ
ャップ側係合部33との係合によりシールキャップ3の
ノズル部22から離間する方向への回転抵抗が高いもの
となっている。また、本発明のプレフィルドシリンジ1
は、プレフィルドシリンジ用注射器10と、この注射器
10の外筒2とガスケット4とシールキャップ3により
形成される空間内に収納された薬剤8とからなる。
は、図1および図2に示すように、外筒2と、外筒2の
ノズル部に取り付けられたシールキャップ3と、外筒内
に摺動可能に収納されたガスケット4と、ガスケット4
に取り付けられたプランジャー5により構成されてい
る。外筒2は、透明もしくは半透明材料により、好まし
くは、酸素透過性、水蒸気透過性の少ない材料により形
成された筒状体である。外筒2は、外筒本体部21と、
外筒本体部21の先端側に設けられたノズル部22と、
外筒本体部21の後端側に設けられたフランジ23を備
える。外筒本体部は、ガスケット4を液密かつ摺動に収
納するほぼ筒状の部分であり、ノズル部は、外筒本体部
より小径の筒状部となっている。また、外筒本体部の先
端部はノズル部に向かって縮径するテーパー部となって
いる。
うに外筒本体部21の後端全周より垂直方向に突出する
ように形成された楕円ドーナツ状の円盤部である。フラ
ンジ23は、図1、図4に示すように向かい合う幅広と
なった2つの把持部23a、23bを備え、さらに、把
持部23a、23bの先端面側には、複数のリブが形成
されている。また、図2に示すようにフランジ23の後
端面は、周縁および外筒後端部がリブ部分以外となる部
分は凹部となっている。ノズル部22は、図3および図
4に示すように、ノズル本体部24と、ノズル本体部2
4より基端側に設けられた外筒側螺合部25と、外筒側
螺合部25より基端側に設けられた外筒側係合部26と
を備える。ノズル本体部24は、外筒2の先端に位置
し、先端に外筒内の薬液等を排出するための開口を備え
るとともに先端に向かってテーパー状に縮径するように
形成されている。また、注射針を取り付け可能な形状と
なっている。ノズル本体部の軸方向の長さとしては、7
〜9mm程度が好適である。
径に形成された短い筒状部であり、外面に螺合部を構成
するねじ山25aを備えている。外筒側螺合部の軸方向
の長さとしては、3〜5mm程度が好適である。また、
この実施例では、ねじ山25aは、2本の螺旋状のもの
となっている。
径に形成された短い筒状部であり、外面に係合部を構成
する凹部26a,26bを備えている。外筒側係合部
は、外筒本体部21の先端の傾斜部の先端に連続するよ
うに外筒側螺合部より大径に形成された台座部と、この
台座部より外筒の半径方向に突出する突起27a,28
aおよび27b、28bを備える。突起27aと突起2
8a間により係合部を構成する凹部26aが形成されて
いる。同様に、突起27bと突起28b間により係合部
を構成する凹部26bが形成されている。言い換えれ
ば、外筒側螺合部は、外筒本体部21の先端の傾斜部の
先端部に設けられた外筒の軸方向に延びるくぼみであ
る。凹部は、複数設けることが好ましい。図示する実施
例のように、2つの凹部を設ける場合には、向かい合う
ように配置することが好ましい。また、3つ以上の凹部
を設ける場合には、外筒の中心軸に対してほぼ等角度配
置となるように設けることが好ましい。凹部の数として
は、2〜6であることが好ましい。凹部の縦断面形状
は、略矩形状とすることが好ましく、凹部の軸方向の長
さは、0.3〜1.0mmであることが好ましく、凹部
の幅は、1〜2mmであることが好ましい。さらに、凹
部をこの実施例のように、2つの突起間により形成する
場合には、キャップを取り付ける時に、キャップ側係合
部の突起が先に当接し、乗り越える側の突起27a,2
7bを小さいものとすることが好ましい。さらに、キャ
ップ側係合部の突起が先に当接し、乗り越える側の突起
27a,27bの係合部当接面をキャップの螺合進行回
転方向に向かって高くなってゆく傾斜面とすることが好
ましい。このようにすることにより、後述するキャップ
側係合部との係合が容易なものとなる。突起27a,2
7bの傾斜は、台座部円周が作る接線上もしくはその付
近とすることが好ましい。さらに、キャップ側係合部の
突起が先に当接し、乗り越える側の突起27a,27b
の傾斜面の反対側の面は、外筒の中心軸方向に向いた起
立面となっていることが好ましい。このようにすること
により、後述するキャップ側係合部との係合後、不用意
な係合解除を防止できる。また、突起28aおよび28
bを備えることにより、製造時(キャップ装着時)にキ
ャップが回りすぎて緩んだ位置に戻ることを防止する。
プロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミ
ド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−
メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレ
フタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィンのよ
うな各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が容易で
耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポリオレ
フィンのような樹脂が好ましい。
6に示すようにキャップ状に作製され、ノズル本体部収
納部31と、キャップ側螺合部32と、シールキャップ
側係合部33とを備える。シールキャップ3は、この実
施例では、シールキャップ本体とシール部材とからな
る。シールキャップ本体は、一端および他端が開口した
筒状部材であり、先端側に通液針(図示せず)装着用の
テーパー状に拡径する開口部35を備えている。そし
て、この開口部35とシール部材保持部36間にシール
部材34が収納されている。シール部材によりシールキ
ャップの一端は閉塞している。シール部材34は、ノズ
ル部先端開口を液密に密封するためのものである。ノズ
ル部先端開口がシール部材3に当接することによりノズ
ル部31は液密に密封される。また、シール部材34
は、通液針により刺通可能な弾性材料により形成されて
いる。シール部材の形成材料としては、例えば、天然ゴ
ム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、シ
リコーンゴム等の合成ゴム、SBSエラストマー、SE
BSエラストマーなどのスチレン系エラストマー、エチ
レン−αオレフィン共重合体等のポリオレフィン系エラ
ストマー等の熱可塑性エラストマー等を使用することが
好ましい。そして、この実施例では、シール部材保持部
36は、複数の爪状突起により構成されている。なお、
シールキャップとしては、このような通液針による刺通
が可能なものに限定されるものではなく、図13に示す
シールキャップ30のように、開口部35を持たない閉
塞端となっているものであってもよい。
成された部分であり、先端部に上述した開口部35およ
びシール部材保持部36を備えている。また、ノズル本
体部収納部31の外面形状は、図1に示すように多角形
状に形成されており、キャップの回転を容易なものとし
ている。ノズル本体部収納部の軸方向の長さとしては、
14〜18mm程度が好適である。キャップ側螺合部3
2は、ノズル本体部収納部31より他端側に形成された
内径が若干拡径した部分であり、かつ、内面に外筒側螺
合部26のねじ山26aと螺合可能なねじ溝32aを備
えている。この実施例では、ねじ溝となる部分はノズル
本体部収納部より小径となっている。キャップ側螺合部
の軸方向の長さとしては、3〜5mm程度が好適であ
る。また、この実施例では、ねじ溝32aは、外筒側螺
合部のねじ山形態に対応して、2本の螺旋状のものとな
っている。
側螺合部の基端部分を取り囲み、かつ若干、キャップ側
螺合部より基端側に突出する環状部37を備えている。
そして、この環状部37の内面に、シールキャップ3を
ノズル部22に液密に取り付けた時に外筒側係合部26
と係合するシールキャップ側係合部33を構成する突起
33a,33bを備えている。この突起は、上述した凹
部26a,26b間に進入可能な形状、大きさとなって
いる。
端内面に形成された内方に突出する突起である。突起
は、複数設けることが好ましい。図示する実施例のよう
に、2つの突起を設ける場合には、向かい合うように配
置することが好ましい。また、3つ以上の突起を設ける
場合には、シールキャップの中心軸に対してほぼ等角度
配置となるように設けることが好ましい。突起の数とし
ては、2〜6であることが好ましい。突起の縦断面形状
は、半楕円形状、半円形状、三角形状に作製するのが好
ましく、突起の軸方向の長さは、0.3〜1.0mmで
あることが好ましく、突起の幅は、0.5〜2.0mm
であることが好ましい。
ば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポ
リアミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ−
(4−メチルペンテン−1)、アクリル樹脂、アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレ
ンテレフタレート等のポリエステル、環状ポリオレフィ
ンのような各種樹脂が挙げられるが、その中でも成形が
容易で耐熱性があることから、ポリプロピレン、環状ポ
リオレフィンのような樹脂が好ましい。そして、シール
キャップ側係合部33は、シールキャップ3を外筒2の
ノズル部22に液密に取り付けた時に外筒側係合部26
と係合する。具体的に、図7に示すように、シールキャ
ップ3の螺合部と外筒の螺合部の螺合が進行し、ノズル
部先端開口がシール部材に当接した状態において、外筒
側係合部はシールキャップ側係合部と係合し、外筒側係
合部とシールキャップ側係合部との係合によりシールキ
ャップ3のノズル部22から離間する方向(言い換えれ
ば、離脱する方向)への回転抵抗が高くなり、輸送中の
振動によるシールキャップのゆるみが防止される。
用注射器1では、外筒側係合部は、外筒の外側面に形成
されており、キャップ側螺合部は、キャップの内側面に
形成されている。このため、両者が係合する際に、キャ
ップのキャップ側係合部形成部位が若干押し広げられる
ように変形することが考えられるが、キャップはノズル
の先端方向に押されることはないので、外筒側係合部と
キャップ側螺合部との係合時に外筒とキャップ間のシー
ル性の低下が生じない。
用注射器1では、外筒側螺合部は、ノズル本体部より大
径であり、かつ、外筒側係合部は、外筒側螺合部より大
径となっている。このため、外筒とキャップを同程度の
硬度の樹脂により形成しても確実にゆるみを防止するこ
とができる。ガスケット4は、図1、図2に示すように
ほぼ同一外径にて延びる本体部と、この本体部に設けら
れた複数の環状リブ(この実施例では2つ、2つ以上で
あれば、液密性と摺動性を満足できれば適宜数としても
よい)を備え、これらリブが、外筒2の内面に液密に接
触する。また、ガスケット4の先端面は、外筒2の先端
内面に当接した時に、両者間に極力隙間を形成しないよ
うに、外筒2の先端内面形状に対応した形状となってい
る。
有するゴム(例えば、ブチルゴム、ラテックスゴム、シ
リコーンゴムなど)、合成樹脂(例えば、SBSエラス
トマー、SEBSエラストマー等のスチレン系エラスト
マー、エチレン−αオレフィン共重合体エラストマー等
のオレフィン系エラストマーなど)等を使用することが
好ましい。
り内部に延びる凹部が設けられ、この凹部は、雌ねじ状
となっており、プランジャー5の先端部に形成された突
出部の外面に形成された雄ねじ部と螺合可能となってい
る。両者が螺合することにより、プランジャー5は、ガ
スケット4より離脱しない。なお、プランジャー5は、
取り外しておき、使用時に取り付けるようにしてもよ
い。プランジャー5は、上述したように、先端部に筒状
に突出する突出部を備え、突出部の外面には雄ねじが形
成されている。また、プランジャー5は、断面十字状の
軸方向に延びる本体部と、後端部に設けられた押圧用の
円盤部と、本体部の途中に設けられたリブを備えてい
る。
シリンジ用注射器について説明する。このプレフィルド
シリンジ用注射器15の基本構成は、プレフィルドシリ
ンジ用注射器10と同一であり、ノズル部およびシール
キャップの構成のみ異なる。以下、相違点を中心に説明
する。図8は、他の実施例のプレフィルドシリンジ用注
射器の先端部分の拡大断面図であり、図9は、他の実施
例のプレフィルドシリンジ用注射器の外筒の正面図であ
り、図10は、図9に示した外筒の平面図であり、図1
1は、図8に示したプレフィルドシリンジ用注射器のシ
ールキャップ部分の拡大断面図であり、図12は、図1
1に示したシールキャップの拡大底面図である。
器15は、外筒本体部21と、外筒本体部21の先端側
に設けられたノズル部22と、外筒本体部21の後端側
に設けられたフランジ23とを備える外筒20と、ノズ
ル部22に液密かつ着脱可能に取り付けられたシールキ
ャップ30と、外筒20内に摺動可能に収納されたガス
ケット4と、ガスケット4の後端に取り付けられたもし
くは取り付け可能なプランジャー5とを備える。ノズル
部22は、ノズル本体部24と、ノズル本体部24より
基端側に設けられた外筒側螺合部25と、外筒側螺合部
25より基端側に設けられた外筒側係合部66とを備え
る。シールキャップ30は、ノズル本体部24を収納す
る一端が閉塞した円筒状のノズル本体部収納部31と、
ノズル本体部収納部31より他端側に形成された外筒側
螺合部25と螺合するキャップ側螺合部32と、キャッ
プ側螺合部32より他端側に設けられ、シールキャップ
30をノズル部22に液密に取り付けた時に外筒側係合
部66と係合するシールキャップ側係合部76とを備
え、外筒側係合部66とシールキャップ側係合部76と
の係合によりシールキャップ30のノズル部22から離
間する方向への回転抵抗が高いものとなっている。
は、プレフィルドシリンジ用注射器と、この注射器の外
筒20とガスケット6とシールキャップ30により形成
される空間内に収納された薬剤8とからなる。実施例の
プレフィルドシリンジ用注射器は、図1および図2に示
した実施例と同様に、外筒20と、外筒20のノズル部
に取り付けられたシールキャップ30と、外筒内に摺動
可能に収納されたガスケット4と、ガスケット4に取り
付けられたプランジャー5により構成されている。
り、好ましくは、酸素透過性、水蒸気透過性の少ない材
料により形成された筒状体である。外筒20は、外筒本
体部21と、外筒本体部21の先端側に設けられたノズ
ル部22と、外筒本体部21の後端側に設けられたフラ
ンジ23を備える。外筒本体部は、ガスケット4を液密
かつ摺動に収納するほぼ筒状の部分であり、ノズル部
は、外筒本体部より小径の筒状部となっている。また、
外筒本体部の先端部はノズル部に向かって縮径するテー
パー部となっている。
実施例と同様に、外筒本体部21の後端全周より垂直方
向に突出するように形成された楕円ドーナツ状の円盤部
である。フランジ23は、図1、図4に示した実施例と
同様に、向かい合う幅広となった2つの把持部23a、
23bを備え、さらに、把持部23a、23bの先端面
側には、複数のリブが形成されている。また、図2に示
した実施例と同様に、フランジ23の後端面は、周縁お
よびリブ部分以外となる部分は凹部となっている。ノズ
ル部22は、図9および図10に示すように、ノズル本
体部24と、ノズル本体部24より基端側に設けられた
外筒側螺合部25と、外筒側螺合部25より基端側に設
けられた外筒側係合部66とを備える。ノズル本体部2
4は、外筒20の先端に位置し、先端に外筒内の薬液等
を排出するための開口を備えるとともに先端に向かって
テーパー状に縮径するように形成されている。また、注
射針を取り付け可能な形状となっている。ノズル本体部
の軸方向の長さとしては、7〜9mm程度が好適であ
る。
径に形成された短い筒状部であり、外面に螺合部を構成
するねじ山25aを備えている。外筒側螺合部の軸方向
の長さとしては、3〜5mm程度が好適である。また、
この実施例では、ねじ山25aは、2本の螺旋状のもの
となっている。外筒側係合部は、ノズル本体部より若干
大径に形成された短い筒状部であり、外面に係合部を構
成する突起66a,66bを備えている。外筒側係合部
は、外筒本体部21の先端の傾斜部の先端に連続するよ
うに外筒側螺合部より大径に形成された台座部と、この
台座部より外筒の半径方向に突出する突起66a,66
bにより構成されている。言い換えれば、外筒側螺合部
は、外筒本体部21の先端の傾斜部の先端部に設けられ
た外筒の先端方向に突出する突起でもある。突起は、複
数設けることが好ましい。図示する実施例のように、2
つの突起を設ける場合には、向かい合うように配置する
ことが好ましい。また、3つ以上の突起を設ける場合に
は、外筒の中心軸に対してほぼ等角度配置となるように
設けることが好ましい。リブの数としては、2〜6であ
ることが好ましい。突起の縦断面形状は、半楕円形状、
半円形状、三角形状に作製するのが好ましく、突起の軸
方向の長さは、0.3〜1.0mmであることが好まし
く、突起の幅は、0.5〜2.0mmであることが好ま
しい。外筒の形成材料としては、上述した実施例におい
て説明したものが好適に使用できる。
び図12に示すようにキャップ状に作製され、ノズル本
体部収納部31と、キャップ側螺合部32と、シールキ
ャップ側係合部76とを備える。シールキャップ30
は、この実施例では、シールキャップ本体とシール部材
とからなる。シールキャップ本体は、一端および他端が
開口した筒状部材であり、先端側に通液針(図示せず)
装着用のテーパー状に拡径する開口部35を備えてい
る。そして、この開口部35とシール部材保持部36間
にシール部材34が収納されている。シール部材により
シールキャップの一端は閉塞している。シール部材34
は、ノズル部先端開口を液密に密封するためのものであ
る。ノズル部先端開口がシール部材3に当接することに
よりノズル部31は液密に密封される。また、シール部
材34は、通液針により刺通可能な弾性材料により形成
されている。シール部材の形成材料としては、例えば、
天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴ
ム、シリコーンゴム等の合成ゴム、SBSエラストマ
ー、SEBSエラストマーなどのスチレン系エラストマ
ー、エチレン−αオレフィン共重合体等のポリオレフィ
ン系エラストマー等の熱可塑性エラストマー等を使用す
ることが好ましい。そして、この実施例では、シール部
材保持部36は、複数の爪状突起により構成されてい
る。なお、シールキャップとしては、このような通液針
による刺通が可能なものに限定されるものではなく、開
口部35を持たない閉塞端となっているものであっても
よい。
成された部分であり、先端部に上述した開口部35およ
びシール部材保持部36を備えている。また、ノズル本
体部収納部31の外面形状は、図1に示すように多角形
状に形成されており、キャップの回転を容易なものとし
ている。ノズル本体部収納部の軸方向の長さとしては、
14〜18mm程度が好適である。キャップ側螺合部3
2は、ノズル本体部収納部31より他端側に形成された
内径が若干拡径した部分であり、かつ、内面に外筒側螺
合部26のねじ山26aと螺合可能なねじ溝32aを備
えている。この実施例では、ねじ溝となる部分のみノズ
ル本体部収納部より小径となっている。キャップ側螺合
部の軸方向の長さとしては、3〜5mm程度が好適であ
る。また、この実施例では、ねじ溝32aは、外筒側螺
合部のねじ山形態に対応して、2本の螺旋状のものとな
っている。
プ側螺合部の基端部分を取り囲み、かつ若干、キャップ
側螺合部より基端側に突出する環状部37を備えてい
る。そして、この環状部37の内面に、シールキャップ
30をノズル部22に液密に取り付けた時に外筒側係合
部66と係合するシールキャップ側係合部76を構成す
る凹部を備える。シールキャップは、基端内面に内方に
突出する突起77a,78aおよび77b、78bを備
える。突起77aと突起78a間により係合部を構成す
る凹部76aが形成されている。同様に、突起77bと
突起78b間により係合部を構成する凹部76bが形成
されている。言い換えれば、キャップ螺合部は、2つの
突起間により形成されたくぼみである。凹部は、複数設
けることが好ましい。図示する実施例のように、2つの
凹部を設ける場合には、向かい合うように配置すること
が好ましい。また、3つ以上の凹部を設ける場合には、
外筒の中心軸に対してほぼ等角度配置となるように設け
ることが好ましい。凹部の数としては、2〜6であるこ
とが好ましい。凹部の縦断面形状は、略矩形状とするこ
とが好ましく、凹部の軸方向の長さは、0.3〜1.0
mmであることが好ましく、凹部の幅は、1〜2mmで
あることが好ましい。さらに、凹部をこの実施例のよう
に、2つの突起間により形成する場合には、キャップを
取り付ける時に、外筒側係合部の突起が先に当接し、乗
り越える側の突起77a,77bを小さいものとするこ
とが好ましい。さらに、キャップ側係合部の突起が先に
当接し、乗り越える側の突起77a,77bの係合部当
接面をキャップの螺合進行回転方向に向かって高くなっ
ていく傾斜面とすることが好ましい。このようにするこ
とにより、後述するキャップ側係合部との係合が容易な
ものとなる。さらに、キャップ側係合部の突起が先に当
接し、乗り越える側の突起77a,77bの傾斜面の反
対側の面は、外筒の中心軸方向に向いた起立面となって
いることが好ましい。このようにすることにより、後述
するキャップ側係合部との係合後、不用意な係合解除を
防止できる。
シールキャップ30を外筒20のノズル部22に液密に
取り付けた時に外筒側係合部66と係合する。具体的
に、図8に示すように、シールキャップ30の螺合部と
外筒の螺合部の螺合が進行し、ノズル部先端開口がシー
ル部材に当接した状態において、外筒側係合部はシール
キャップ側係合部と係合し、外筒側係合部とシールキャ
ップ側係合部との係合によりシールキャップ30のノズ
ル部22から離間する方向(言い換えれば、離脱する方
向)への回転抵抗が高くなり、輸送中の振動によるシー
ルキャップのゆるみが防止される。
用注射器1では、外筒側係合部は、外筒の外側面に形成
されており、キャップ側螺合部は、キャップの内側面に
形成されている。このため、両者が係合する際に、キャ
ップのキャップ側係合部形成部位が若干押し広げられる
ように変形することが考えられるが、キャップはノズル
の先端方向に押されることはないので、外筒側係合部と
キャップ側螺合部との係合時に外筒とキャップ間のシー
ル性の低下が生じない。シールキャップの形成材料、ガ
スケット、およびプランジャーについては、上述した実
施例のシリンジと同じである。
射器を用いたプレフィルドシリンジについて説明する。
プレフィルドシリンジは、図1に示し、上述したプレフ
ィルドシリンジ用注射器10もしくは上述したプレフィ
ルドシリンジ用注射器15と、その外筒20とガスケッ
トとシールキャップにより形成される空間内に収納され
た薬剤とからなる。薬剤としては、生理食塩水、高濃度
塩化ナトリウム注射液、ビタミン剤、ミネラル類、抗生
物質などの薬液、さらには、粉末状もしくは凍結乾燥薬
剤が使用される。なお、本発明のシリンジは、プレフィ
ルドシリンジ用に限らず一般の注射器にも応用できる。
は、外筒本体部と、該外筒本体部の先端側に設けられた
ノズル部と、前記外筒本体部の後端側に設けられたフラ
ンジとを備える外筒と、前記ノズル部に液密かつ着脱可
能に取り付けられたシールキャップと、外筒内に摺動可
能に収納されたガスケットと、該ガスケットの後端に取
り付けられたもしくは取り付け可能なプランジャーとを
備えるプレフィルドシリンジ用注射器であって、前記ノ
ズル部は、ノズル本体部と、該ノズル本体部より基端側
に設けられた外筒側螺合部と、該外筒側螺合部より基端
側に設けられた外筒側係合部とを備え、前記シールキャ
ップは、前記ノズル本体部を収納する一端が閉塞した円
筒状のノズル本体部収納部と、該ノズル本体部収納部よ
り他端側に形成された前記外筒側螺合部と螺合するキャ
ップ側螺合部と、該キャップ側螺合部より基端側に設け
られ、該シールキャップを前記ノズル部に液密に取り付
けた時に前記外筒側係合部と係合するシールキャップ側
係合部とを備え、前記外筒側係合部と該シールキャップ
側係合部との係合により前記シールキャップの前記ノズ
ル部から離間する方向への回転抵抗が高くなっているも
のである。このため、使用前、特に輸送中の振動による
シールキャップのゆるみがなく、プレフィルド用シリン
ジとして用いても、内部の薬液の流出を確実に防止でき
る。
プレフィルドシリンジ用注射器と、前記外筒と前記ガス
ケットと前記シールキャップにより形成される空間内に
収納された薬剤とからなるプレフィルドシリンジであ
る。このため、使用前、特に輸送中の振動によるシール
キャップのゆるみがなく、内部の薬液の流出を確実に防
止できる。
ンジ用注射器を用いたプレフィルドシリンジの外観図で
ある。
断面図である。
の外筒の正面図である。
注射器のシールキャップ部分の拡大断面図である。
注射器に用いられるシールキャップの拡大底面図であ
る。
の先端部分の拡大断面図である。
注射器の先端部分の拡大断面図である。
注射器の外筒の正面図である。
る。
ジ用注射器のシールキャップの拡大断面図である。
拡大底面図である。
ジ用注射器に用いられるシールキャップの拡大断面図で
ある。
Claims (6)
- 【請求項1】 外筒本体部と、該外筒本体部の先端側に
設けられたノズル部と、前記外筒本体部の後端側に設け
られたフランジとを備える外筒と、前記ノズル部に液密
かつ着脱可能に取り付けられたシールキャップと、外筒
内に摺動可能に収納されたガスケットと、該ガスケット
の後端に取り付けられたもしくは取り付け可能なプラン
ジャーとを備えるプレフィルドシリンジ用注射器であっ
て、前記ノズル部は、ノズル本体部と、該ノズル本体部
より基端側に設けられた外筒側螺合部と、該外筒側螺合
部より基端側に設けられた外筒側係合部とを備え、前記
シールキャップは、前記ノズル本体部を収納する一端が
閉塞した円筒状のノズル本体部収納部と、該ノズル本体
部収納部より他端側に形成された前記外筒螺合部と螺合
するキャップ側螺合部と、該キャップ側螺合部より基端
側に設けられ、該シールキャップを前記ノズル部に液密
に取り付けた時に前記外筒側係合部と係合するシールキ
ャップ側係合部とを備え、前記外筒側係合部と該シール
キャップ側係合部との係合により前記シールキャップの
前記ノズル部から離間する方向への回転抵抗が高くなっ
ていることを特徴とするプレフィルドシリンジ用注射
器。 - 【請求項2】 前記外筒側係合部は、前記ノズル部の基
端部に形成された凹部であり、前記キャップ側係合部
は、前記キャップの基端付近に形成された前記凹部に進
入可能な突起である請求項1に記載のプレフィルドシリ
ンジ用注射器。 - 【請求項3】 前記外筒側係合部は、前記ノズル部の基
端部に形成された突起であり、前記キャップ側係合部
は、前記キャップの基端付近に形成された前記突起を収
納可能な凹部である請求項1に記載のプレフィルドシリ
ンジ用注射器。 - 【請求項4】 前記外筒側螺合部は、前記ノズル本体部
より大径であり、かつ、前記外筒側係合部は、前記外筒
側螺合部より大径である請求項1ないし3のいずれかに
記載のプレフィルドシリンジ用注射器。 - 【請求項5】 前記外筒側係合部および前記キャップ側
係合部は、向かい合う位置に2つ設けられている請求項
1ないし4のいずれかに記載のプレフィルドシリンジ用
注射器。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載のプ
レフィルドシリンジ用注射器と、前記外筒と前記ガスケ
ットと前記シールキャップにより形成される空間内に収
納された薬剤とからなることを特徴とするプレフィルド
シリンジ。
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