JP2002168736A - サンプリング用マイクロヘラ及びその操作方法、マイクロサンプリングシステム及び装置、並びにマイクロサンプルの分析法 - Google Patents

サンプリング用マイクロヘラ及びその操作方法、マイクロサンプリングシステム及び装置、並びにマイクロサンプルの分析法

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JP2002168736A
JP2002168736A JP2000368131A JP2000368131A JP2002168736A JP 2002168736 A JP2002168736 A JP 2002168736A JP 2000368131 A JP2000368131 A JP 2000368131A JP 2000368131 A JP2000368131 A JP 2000368131A JP 2002168736 A JP2002168736 A JP 2002168736A
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Akira Maruyama
昭 丸山
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ブレード部分の湾曲(撓り)を利用したサンプ
ルの切除・剥離が可能であるマイクロヘラを明らかにす
る。 【構成】被験物から大きさ1μm〜100μmのサンプ
ルの切除・剥離が可能である工業目的サンプリング用の
マイクロヘラにおいて、50μm以下のサンプルの切除
・剥離が可能であるブレードを備えており、かかるブレ
ードが金属素材から成り、特定のサイズのナイフ状又は
ヘラ状の構成を有することを特徴とする工業目的サンプ
リング用のマイクロヘラである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルム、プラス
チックス、塗料膜などに混入した異物を原因究明用のサ
ンプルとして切除或いは剥離などにより採取して分析測
定するマイクロサンプリングシステムにおいて、サンプ
ルの切除或いは剥離などに利用されるマイクロヘラ(マ
イクロナイフともいう、以下同じ)及びその操作方法、
マイクロサンプリングシステム及び装置、並びにマイク
ロサンプルの分析法に関する。
【0002】
【従来技術】工業用マイクロサンプリングを行うマイク
ロマニピュレーターシステムとしては、例えば島津製作
所社製のMMS−77(同社製品名)が知られている
が、このシステムで利用される顕微鏡は光学顕微鏡であ
り、マイクロマニピュレーターで操作されるのは、ガラ
ス製キャピラリー(Capillary)、金属(刃物
用鋼鉄)製ブレードないし針、ダイヤモンド針である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のシステムにより
マイクロサンプリングを行うと、第1に光学顕微鏡が利
用されるために、例えば50μm以下のサイズのサンプ
リングを行おうとすると、レンズの焦点距離(被写界深
度)が浅く、焦点ずれのために観察範囲外にずれてしま
いやすく操作が非常に困難を極める。
【0004】そこで、本願出願人は、従来の光学顕微鏡
に代えて実体顕微鏡を利用すると共に、サンプルの切除
或いは剥離などに利用されるマイクロヘラとして、モー
ス硬度6以上の硬度を有する材料で形成され、且つ、5
0μm以下のサンプルの切除・剥離が可能であるブレー
ドを備えているマイクロナイフを特願2000−209
751号として提案した。
【0005】また、モース硬度6以上の硬度を有する材
料として、例えば、黄石(例えばTopaz、モース硬
度8)、鋼玉(例えばルビー、モース硬度9)などを主
として実験を継続してきた。50μm以下のサイズのサ
ンプルを切除・剥離しようとすると、モース硬度だけを
基準にして選定した材料により形成したマイクロナイフ
では、例えばプラスチックス樹脂などが被験物である場
合、ブレードが直線的に被験物中に鋭く突き刺さってし
まう結果、サンプルを損傷させて分析測定の目的に適さ
ないものとしてしまうという事態が発生することがあっ
た。
【0006】上記の事態の発生原因を追求した。50μ
m以下のサイズのサンプルの採取作業においても、サン
プルの切除・剥離がマイクロヘラの直線的な動きだけで
可能である場合には、マイクロヘラがモース硬度6以上
の硬度を有することは、従来知られているマイクロナイ
フに比較して有利さが認められた。然しながら、50μ
m以下という微少なサンプルでは、また、サンプルが被
験物中に種々の姿勢(角度)で存在するために、弾力性
のないマイクロヘラの直線的な動きだけでサンプルを切
除・剥離することに困難性のあることが判明した。
【0007】特に、被験物に存在する異物(サンプル)
は、図4の4−1及び図5の5−1に示すように、サン
プル11は被験物10の中に埋設されている状態で存在
するのが常態であり、サンプル11を被覆する層が存在
するので、マイクロヘラ60を従来の操作方法のように
直線状に動かすだけでは、採取可能にするために上面に
浮き上げることができず、サンプル11を破壊してしま
う事態が発生する。
【0008】そこで、種々に実験を重ねた結果、弾力性
のないマイクロナイフを直線的に動かすのではなく、弾
力性を持たせたマイクロヘラを、例えば、ブレードの先
端に撓みを生じさせた状態で平行往復運動させるといっ
たマイクロマニピュレーターの特殊操作を行うことで、
ブレード部分の湾曲(撓り)を利用すれば、サンプルを
損傷させることなく採取できるとの知見が得られた。
【0009】本発明は、上記の知見に基づき、ブレード
部分の湾曲(撓り)を利用したサンプルの切除・剥離が
可能であるマイクロヘラを明らかにすることを課題とす
る。
【0010】尚、本明細書においては、従来の弾力性の
ないマイクロナイフのようなブレードの直線的な動きに
よる切除・剥離ではなく、掬い取る感じを強調するため
にマイクロヘラの表現を用いているが、マイクロナイフ
とマイクロヘラとの間に用語以上の基本的な差があるも
のではない。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係るサンプリン
グ用マイクロヘラ及びその操作方法、マイクロサンプリ
ングシステム及び装置、並びにマイクロサンプルの分析
法は、下記構成であることを特徴とする。 (1)被験物から大きさ1μm〜100μmのサンプル
の切除・剥離が可能である工業目的サンプリング用のマ
イクロヘラにおいて、50μm以下のサンプルの切除・
剥離が可能であるブレードを備えており、かかるブレー
ドが下記構成を有することを特徴とする工業目的サンプ
リング用のマイクロヘラ。
【0012】[ブレードの構成] A.材質:ステンレス鋼、鋼鉄、ニクロム、ニッケル、
チタン、ピアノ線、炭素鋼などの弾力性を発揮できる金
属棒或いは金属板。 B.素材及びサイズ:直径0.2〜2mmの丸棒、好ま
しくは直径0.5〜1mmの丸棒、或いは、一辺0.2
〜2mmの金属板、好ましくは0.5〜1mmの金属
板。 C.形状:ナイフ状又はヘラ状。
【0013】(2)顕微鏡、CCDカメラ、モニター、
マイクロマニピュレーターから成り、被験物から大きさ
1μm〜100μmのサンプルの切除・剥離が可能であ
る工業目的マイクロサンプリングシステムであり、該顕
微鏡が実体顕微鏡であり、また、該マイクロマニピュレ
ーターにより操作されるマイクロヘラが下記構成のブレ
ードを備えていることを特徴とするマイクロサンプリン
グシステム。
【0014】[ブレードの構成] A.材質:ステンレス鋼、鋼鉄、ニクロム、ニッケル、
チタン、ピアノ線、炭素鋼などの弾力性を発揮できる金
属棒或いは金属板。 B.素材及びサイズ:直径0.2〜2mmの丸棒、好ま
しくは直径0.5〜1mmの丸棒、或いは、一辺0.2
〜2mmの金属板、好ましくは0.5〜1mmの金属
板。 C.形状:ナイフ状又はヘラ状娃。
【0015】(3)顕微鏡、CCDカメラ、モニター、
マイクロマニピュレーターから成り、被験物から大きさ
1μm〜100μmのサンプルの切除・剥離が可能であ
る工業目的マイクロサンプリング装置であり、該顕微鏡
が実体顕微鏡であり、また、該マイクロマニピュレータ
ーにより操作されるマイクロヘラが、下記構成のブレー
ドを備えていることを特徴とするマイクロサンプリング
装置。
【0016】[ブレードの構成] A.材質:ステンレス鋼、鋼鉄、ニクロム、ニッケル、
チタン、ピアノ線、炭素鋼などの弾力性を発揮できる金
属棒或いは金属板。 B.素材及びサイズ:直径0.2〜2mmの丸棒、好ま
しくは直径0.5〜1mmの丸棒、或いは、一辺0.2
〜2mmの金属板、好ましくは0.5〜1mmの金属
板。 C.形状:ナイフ状又はヘラ状
【0017】(4)実体顕微鏡、CCDカメラ、モニタ
ー、下記構成のブレードを備えているマイクロヘラを操
作するマイクロマニピュレーターから成る工業目的マイ
クロサンプリングを装置により、被験物から大きさ1μ
m〜100μmのサンプルの切除・剥離を行い、該サン
プルの化学的ないし物性的分析を行うことを特徴とする
マイクロサンプルの分析法。
【0018】[ブレードの構成] A.材質:ステンレス鋼、鋼鉄、ニクロム、ニッケル、
チタン、ピアノ線、炭素鋼などの弾力性を発揮できる金
属棒或いは金属板。 B.素材及びサイズ:直径0.2〜2mmの丸棒、好ま
しくは直径0.5〜1mmの丸棒、或いは、一辺0.2
〜2mmの金属板、好ましくは0.5〜1mmの金属
板。 C.形状:ナイフ状又はヘラ状。
【0019】(5)少なくとも二つのアームを備えてい
るマイクロマニピュレーターの一方のアームに装着され
たマイクロヘラを、採取しようとするサンプルの上方に
移動させて、その傾斜角度を約10度〜30度程度に設
定した後に、ブレード先端が被験物の上面を被覆する層
の上面に当接する位置まで下降させ、次いで、上記姿勢
を保ったまま更に下降させて、ブレードの先端側に撓み
を生じさせ、この状態でブレードを平行往復運動させて
サンプルの上面を被覆する層の削り出しを行ってサンプ
ルの上面を露出させ、次いで、マイクロヘラをサンプル
の厚みに対応する深さだけ下降させた上でサンプルの下
面側へ平行移動させることによりサンプルの下側に滑り
込ませて、サンプルをマイクロヘラの上面側に掬い上
げ、このサンプルを、他方のアームに取り付けられてい
るキャピラリーなどにより採取することを特徴とするマ
イクロマニピュレーターにおけるマイクロヘラの操作方
法。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
本発明に係るマイクロヘラの説明に先立って、図3に従
って、本発明に係るマイクロヘラを用いたマイクロサン
プリングシステムを説明する。
【0021】先ず、サンプルとして被採取物(異物)を
採取する被験物10は、実体顕微鏡20の下に配置され
る基台21上に配置され、接眼レンズ22により位置決
めが行われる。実体顕微鏡20を通して得られる拡大映
像は、CCDカメラ30により撮像されてモニター40
に映し出される。
【0022】被験物10からのサンプルの採取は、一対
で構成されるマイクロマニピュレーター50操作によっ
て駆動されるアーム51の先端に取り付けられているマ
イクロヘラ60により行われる。
【0023】実体顕微鏡20としては、ニコン社製、オ
リンパス社製、カールツアイス社製などの市販品が利用
できるが、観察総合倍率が50〜200倍でリング照明
及びグラスファイバーなどのような集光照明による反射
と透過の観察機能を持ち、CCDカメラ24が取り付け
可能であり、三眼鏡筒を備えた機種を選択する。
【0024】実体顕微鏡20の観察倍率と観察サイズの
相関は以下の数値となるが、観察サイズが1mmを超え
ると、取り扱いが十分に容易である。
【0025】 物質実体 観察倍率 観察サイズ 2μm 200倍 0.4mm 5μm 200倍 1mm 10μm 100倍 1mm 20μm 50倍 1mm
【0026】マイクロマニピュレーター50としては、
前述の島津社製の工業用マイクロマニピュレータ(MM
S−77)或いはナリシダ社製のバイオ研究用マニピュ
レーターが利用できる。但し、両装置は光学顕微鏡を利
用するシステムとして構成されているので、本発明に利
用するには、実体顕微鏡21が組み込みできるよう、付
属装置・備品などが改良される。
【0027】次に、図1及び図2に従って、本発明に係
るマイクロヘラを詳細に説明する。本発明に係るマイク
ロヘラ60は、図3に示したマイクロマニピュレーター
50のアーム51に取り付けて利用される。
【0028】マイクロヘラ60は、先端にブレード61
が形成されているブレード軸62と、このブレード軸6
2を固定すると共に、マイクロマニピュレーター50の
アーム51に接続させる保持部63とで構成されてい
る。
【0029】尚、ブレード61、ブレード軸62、保持
部63の全体が、単一の材料で形成される態様と、ブレ
ード61とブレード軸62が単一材料で、保持部63だ
けが他の材質を異にする他の材料で形成される態様とが
ある。
【0030】図1に示す態様では、ブレード軸12を形
成する材料の形状として丸棒が用いられ、図2に示す態
様では、断面長方形の板状物が用いられている。ブレー
ド軸62として用いる材料の断面形状は、正方形、楕円
形、半円形、円弧状など種々であるが、その形状及びサ
イズは、後述するブレードの撓り(弾力性)に関係す
る。
【0031】ブレード軸62の先端を研削(研磨)する
ことによりブレード61を形成する。図1に示す態様で
は、直径(D1)が0.2〜2mm、好ましくは0.5
〜1mmである丸棒の先端を、上面及び下面を正確に対
応させて、夫々斜状に研削(研磨)する。
【0032】上面の研削面が二段に形成されているが、
ブレードのすくい角を調整するもので、二段に形成しな
くとも段のない態様であってもよい。
【0033】次に、側面の研削(研磨)すると共に、先
端部を、先端曲率半径(R1)=0.05〜0.2m
m、先端曲率幅(W1)=0.005〜0.1mmに形
成する。
【0034】尚、ブレード61を含めたブレード軸62
の長さ(L1)は2〜10mmであり、保持部63の長
さ(L2)は50〜200mm、直径(D2)は3〜5
mmである。
【0035】図2に示す態様では、ブレード軸62とし
て断面長方形の材料が用いられ、その先端に所謂(西
洋)ナイフ形状のブレード61が形成される。ブレード
61は、2B−2B線拡大断面図に示すように、二段に
形成される。
【0036】尚、ブレード軸62の高さ(H1)及び幅
(H2)は、0.2〜2mm、好ましくは0.5〜1m
mの範囲とする。また、ブレード61を含めたブレード
軸62の長さ、保持部63の長さ(L2)及び直径(D
2)は、図1に示した実施例と同様である。先端曲率幅
(W2)=0.005〜0.1mm、先端刃先厚み(W
4)は0.001mm以下とする。
【0037】本発明に係るマイクロヘラ60のブレード
61及びブレード軸62は、ステンレス鋼、鋼鉄、ニク
ロム、ニッケル、チタン、ピアノ線、炭素鋼などで形成
する。特に好ましくは、ステンレス鋼及び鋼鉄である。
アルミニウムや銅などは硬さ不足のため好ましくない。
【0038】以下、図4及び図5に従って、マイクロヘ
ラ60の実際の動かし方について説明する。
【0039】本発明に係るマイクロマニピュレーター5
0におけるマイクロヘラ60の操作方法は、少なくとも
二つのアーム51・51を備えているマイクロマニピュ
レーター50の一方のアーム51に装着されたマイクロ
ヘラ60を、採取しようとするサンプル11の上方に移
動させて、その傾斜角度を約10度〜30度程度に設定
した後に、ブレード61先端が被験物10の上面を被覆
する層の上面に当接する位置まで下降させ、次いで、上
記姿勢を保ったまま更に下降させて、ブレード61の先
端側に撓みを生じさせ、この状態でマイクロヘラ60を
平行往復運動させてサンプル11の上面を被覆する層の
削り出しを行ってサンプル11の上面を露出させ、次い
で、マイクロヘラ60をサンプル11の厚みに対応する
深さだけ下降させた上でサンプル11の下面側へ平行移
動させることによりサンプル11の下側に滑り込ませ
て、サンプル11をマイクロヘラ60の上面側に掬い上
げ、このサンプル11を、他方のアーム51に取り付け
られているキャピラリー64などによりサンプルを採取
することを特徴とする。
【0040】マイクロヘラ60は、既に図3に従って説
明したように、マイクロマニピュレーター50のアーム
51の先端に固定されて用意されている。アーム51の
傾斜角度θは約10度〜30度である。
【0041】被験物10中に異物が発見されると、サン
プル11として採取が行われる。尚、サンプル11は被
験物10の表面上に突出せず、埋まった状態にあるのが
常態である。
【0042】サンプル11の採取作業は、先ず採取しよ
うとするサンプル11の上方或いはやや斜め上方にマイ
クロヘラ50を移動し、傾斜角度を約10度〜30度程
度に設定する。この状態からマイクロヘラ60を下降さ
せ、サンプル11に近接した位置で、ブレード61の先
端を被験物10の上面に当接し、そのままの傾斜角度を
保った状態で更に下降させる。すると、ブレード61の
部分は薄層であり、また、弾力性のある素材で形成され
ているので、ブレード61の先端側に撓みが生じること
になる。ブレード61に撓みが生じている状態を保った
まま、サンプル11の上面で平行往復運動を行って、サ
ンプル11の上面を被覆している層の削り出しを行う。
サンプル11の露出が完了したら、マイクロヘラ60を
サンプル11の厚みに対応する深さだけ下降させて、次
いで、平行運動させ、サンプル11の下側に滑り込ませ
る動作を行う。この動作によりサンプル11は、図4−
3に示すように、被験物10の上方に掬い上げられるこ
とになり、他方のアーム51に取り付けられているキャ
ピラリー64を、例えば矢符A又はBの方向に操作する
ことにより、サンプル11を採取することができる。
【0043】尚、キャピラリー64に代えて、本発明に
係るマイクロヘラ60或いは一般的なマイクロナイフを
利用する構成とすることもできる。
【0044】以上の説明は、マイクロヘラ60として、
図1に示したヘラ状の形状のもの(ブレード61が先端
部に存在する)を利用する場合である。マイクロヘラ6
0として、図2に示したナイフ状の形状のもの(ブレー
ド61が側面方向に沿って存在する)を利用する場合
は、ブレード61を側面の側から撓ませる必要があり、
また、撓んだブレード61をサンプル11の方向に正確
に滑り込ませるために、図4に示したマイクロヘラ60
の操作とは異なった操作となる。即ち、図4の操作は、
突き鑿のように前方に突き出す動作、図5の操作は、ス
プーンで側面方向に掬い上げる動作をイメージすれば容
易に理解できる。
【0045】尚、ブレード61が撓むのは、ブレードの
先端から、1/2〜1/5程度である。
【0046】
【発明の効果】本発明に係るマイクロヘラを用いたサン
プリングによれば、マイクロヘラが備えている弾力性に
よって、サンプルに対して直線的に突き刺さるのではな
く、先端が弓状に湾曲するので、サンプルに損傷させる
ことなく切除・剥離を行うことができ、この効果は、特
にサンプルの大きさが50μm以下の大きさである場合
に顕著であり、頭記した課題が解決される。
【図面の簡単な説明】
【図1】マイクロヘラの1実施例を示す平面図、正面
図、断面図
【図2】マイクロヘラの他の実施例を示す正面図、底面
図、断面図
【図3】サンプリングシステムの概念図
【図4】マイクロヘラの操作を示す作用図
【図5】マイクロヘラの操作を示す作用図
【符号の説明】
10−被験物 11−サンプル 20−実体顕微鏡 21−基台 22−接眼レンズ 30−CCDカメラ 40−モニター 50−マイクロマニピュレーター 51−アーム 60−マイクロヘラ 61−ブレード 62−ブレード軸 63−保持部 64−キャピラリー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被験物から大きさ1μm〜100μmのサ
    ンプルの切除・剥離が可能である工業目的サンプリング
    用のマイクロヘラにおいて、50μm以下のサンプルの
    切除・剥離が可能であるブレードを備えており、かかる
    ブレードが下記構成を有することを特徴とする工業目的
    サンプリング用のマイクロヘラ。 [ブレードの構成] A.材質:ステンレス鋼、鋼鉄、ニクロム、ニッケル、
    チタン、ピアノ線、炭素鋼などの弾力性を発揮できる金
    属棒或いは金属板。 B.素材及びサイズ:直径0.2〜2mmの丸棒、好ま
    しくは直径0.5〜1mmの丸棒、或いは、一辺0.2
    〜2mmの金属板、好ましくは0.5〜1mmの金属
    板。 C.形状:ナイフ状又はヘラ状。
  2. 【請求項2】顕微鏡、CCDカメラ、モニター、マイク
    ロマニピュレーターから成り、被験物から大きさ1μm
    〜100μmのサンプルの切除・剥離が可能である工業
    目的マイクロサンプリングシステムであり、該顕微鏡が
    実体顕微鏡であり、また、該マイクロマニピュレーター
    により操作されるマイクロヘラが下記構成のブレードを
    備えていることを特徴とするマイクロサンプリングシス
    テム。 [ブレードの構成] A.材質:ステンレス鋼、鋼鉄、ニクロム、ニッケル、
    チタン、ピアノ線、炭素鋼などの弾力性を発揮できる金
    属棒或いは金属板。 B.素材及びサイズ:直径0.2〜2mmの丸棒、好ま
    しくは直径0.5〜1mmの丸棒、或いは、一辺0.2
    〜2mmの金属板、好ましくは0.5〜1mmの金属
    板。 C.形状:ナイフ状又はヘラ状。
  3. 【請求項3】顕微鏡、CCDカメラ、モニター、マイク
    ロマニピュレーターから成り、被験物から大きさ1μm
    〜100μmのサンプルの切除・剥離が可能である工業
    目的マイクロサンプリング装置であり、該顕微鏡が実体
    顕微鏡であり、また、該マイクロマニピュレーターによ
    り操作されるマイクロヘラが、下記構成のブレードを備
    えていることを特徴とするマイクロサンプリング装置。 [ブレードの構成] A.材質:ステンレス鋼、鋼鉄、ニクロム、ニッケル、
    チタン、ピアノ線、炭素鋼などの弾力性を発揮できる金
    属棒或いは金属板。 B.素材及びサイズ:直径0.2〜2mmの丸棒、好ま
    しくは直径0.5〜1mmの丸棒、或いは、一辺0.2
    〜2mmの金属板、好ましくは0.5〜1mmの金属
    板。 C.形状:ナイフ状又はヘラ状。
  4. 【請求項4】実体顕微鏡、CCDカメラ、モニター、下
    記構成のブレードを備えているマイクロヘラを操作する
    マイクロマニピュレーターから成る工業目的マイクロサ
    ンプリングを装置により、被験物から大きさ1μm〜1
    00μmのサンプルの切除・剥離を行い、該サンプルの
    化学的ないし物性的分析を行うことを特徴とするマイク
    ロサンプルの分析法。 [ブレードの構成] A.材質:ステンレス鋼、鋼鉄、ニクロム、ニッケル、
    チタン、ピアノ線、炭素鋼などの弾力性を発揮できる金
    属棒或いは金属板。 B.素材及びサイズ:直径0.2〜2mmの丸棒、好ま
    しくは直径0.5〜1mmの丸棒、或いは、一辺0.2
    〜2mmの金属板、好ましくは0.5〜1mmの金属
    板。 C.形状:ナイフ状又はヘラ状。
  5. 【請求項5】少なくとも二つのアームを備えているマイ
    クロマニピュレーターの一方のアームに装着されたマイ
    クロヘラを、採取しようとするサンプルの上方に移動さ
    せて、その傾斜角度を約10度〜30度程度に設定した
    後に、ブレード先端が被験物の上面を被覆する層の上面
    に当接する位置まで下降させ、次いで、上記姿勢を保っ
    たまま更に下降させて、ブレードの先端側に撓みを生じ
    させ、この状態でブレードを平行往復運動させてサンプ
    ルの上面を被覆する層の削り出しを行ってサンプルの上
    面を露出させ、次いで、マイクロヘラをサンプルの厚み
    に対応する深さだけ下降させた上でサンプルの下面側へ
    平行移動させることによりサンプルの下側に滑り込ませ
    て、サンプルをマイクロヘラの上面側に掬い上げ、この
    サンプルを、他方のアームに取り付けられているキャピ
    ラリーなどにより採取することを特徴とするマイクロマ
    ニピュレーターにおけるマイクロヘラの操作方法。
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