JP2002167692A - 被覆ステンレス鋼線とその製造方法 - Google Patents
被覆ステンレス鋼線とその製造方法Info
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Abstract
ニッケル被覆を形成することを基本として、意匠性、表
面潤滑性を高めるとともに、それを用いて生産される最
終成型品の識別を容易としうる被覆ステンレス鋼線、並
びにその製造方法を提供する。 【解決手段】 ステンレス鋼の芯材とその表面に形成し
たニッケル被覆層を有し、かつ該ニッケル被覆層は、ニ
ッケル、及び少なくともイオウと亜鉛とを含むニッケル
合金で形成されすることによって、実質的に黒系色を呈
する付色層を有することを特徴とする被覆ステンレス鋼
線である。
Description
材に黒系色の色彩を有するニッケル被覆を形成すること
を基本として、意匠性、表面潤滑性を高めるとともに、
それを用いて生産される最終成型品の識別を容易としう
る被覆ステンレス鋼線、並びにその製造方法に関する。
ことから、例えば、ばね用線などとして高弾性を持つ線
材を得るための細径化、コイリング成形、あるいはねじ
加工等のように強度の成形加工行う場合、被加工線材に
は、それら加工に耐え得るよう予めその表面に潤滑皮膜
を形成しておくことが広く行なわれている。
機械的特性と耐食性、潤滑性を備え,また成形後の熱処
理でのテンパーカラーを抑制する機能があることが見出
されてから、ニッケルはステンレス鋼、とりわけばね用
ステンレス鋼線の被覆材料として多用されてきた。
は、ばね用ステンレス鋼線におけるニッケルメッキ層の
皮膜厚さと、芯材ステンレス鋼線との硬さ比、潤滑剤の
付着量を各々所定範囲にすることによって、ばね成形で
のコイリング性を高めることを開示し、めっき方法とし
てはスルファミン酸ニッケルによるものを提案してい
る。
において記載されているように、予め所定位置にセット
されたガイドピンに対し、供給線材を押し付けながら繰
り出すことで行なわれることから、均一性に優れたばね
製品を安定的に得るには、線材と前記ピンとの間の滑り
抵抗を小さくすることが必要であり、前記提案では表面
に潤滑皮膜を形成しておくことも開示している。
れるばね製品は、比較的小型であって、ばね個々には個
別表示などを行うことができないため、多くの場合、ト
レーなど所定容器に収容してロット単位での管理を行っ
ているが、不注意などによる他種ばねの混在は、特にば
ね製品が作動部分などの重要な機能部品として用いられ
ている場合には機器本来の性能に致命的な欠陥を及ぼ
す。
は、ロットアウト、若しくは全数選別などの措置を講ず
ることが必要となり、損害、工数損失が多大となる。
報、特開昭60−21370号公報では、線表面に予め
色付けしておくことを提案しており、前者提案では線表
面にカラー樹脂を塗布すること、また後者提案ではばね
成形後のテンパー熱処理での発色によって所定の色彩を
付与することとしている。
提案(特開平8−181626号号公報)が開示するば
ね用ステンレス鋼線は、コイリング性との関係から、そ
のめっき層の硬度について母材であるステンレス鋼の硬
度の0.2〜0.83とするものとし、スルファミン酸
ニッケルめっきを提示している。
の後になされる伸線やコイリング加工での工具とのすべ
りによって、その表面は必要以上の平滑面となり、その
結果、表面潤滑剤の表面での担持性能が損なわれて、強
加工、高速加工に適さないものとなることが確認され
た。
めっき層全面を覆っているものの、その後の加工によっ
て減少することは周知であるが、その表面が例えば鏡面
のような超平滑面になり易い特性を有する場合には、潤
滑剤はダイスや工具との接触によって容易に剥離して取
り除かれ、その部分は無皮膜の状態となる。
不良を起こすとともに、剥離した潤滑剤は、飛散して周
囲環境を汚損し、或いはコイリングノズル、ガイドロー
ルなどに付着して目詰まりを起こすなど、製品品質、作
業性などに大きな影響を及ぼす。
を保持させる為には、その表面をある程度の非平滑とす
ることにより形成される微小凹部を利用することが有効
であることが判明したが、前記提案のめっき方法ではそ
の達成が望めない。
について、前記特開昭61−250179号公報が開示
するカラー樹脂によるものの場合は、ニッケルめっきの
潤滑性を活用できないばかりか、樹脂には、多かれ少な
かれ熱処理等によってステンレス鋼母材に悪影響を及ぼ
すことが懸念され、また伸線加工やコイリング時での強
摩擦によって剥離やクラックなどを起こしやすいなどの
理由から、現在では実施されていない。
カラーで得られる色彩は、一般的に熱処理条件(温度)
によって左右され、それに伴ってばね特性も影響を受け
ることとなり、一方、識別性の観点でも、ばね製品が比
較的細い線材でなるものの場合には濃い色を付与しなけ
ればその判別しにくく、結局、識別しうる色彩を熱処理
条件によってうることが困難であり汎用性に欠ける。
るものの場合は、折角のニッケルめっきの潤滑性を活用
できないばかりか、樹脂には、多かれ少なかれ熱処理等
によってステンレス鋼母材に悪影響を及ぼすことが懸念
され、また伸線加工やコイリング時での強摩擦によって
剥離やクラックなどの問題を起こしやすいなどの理由か
ら、現在では実施されていない。
般的に熱処理条件(温度)によって左右され、それに伴
ってばね特性も影響を受けることとなり、一方、識別性
の観点で見ると、ばね製品が比較的細い線材でなるもの
の場合には濃い色を付与しなければその判別がつきにく
いという状況もあり、結局、希望する色彩とその為の熱
処理条件との間で調整しにくく、汎用性に欠けるもので
ある。
形品においても同様であるが、とりわけ前記ばね製品と
しての用途で早急な解決が求められている。
滑性を利用しながらも、それ自体が黒系色を有するニッ
ケル合金の被覆層を形成することにより、識別を容易と
し前記課題を解決しうる被覆ステンレス鋼線の提供を目
的としている。
ンレス鋼の芯材とその表面に形成したニッケル被覆層を
有し、かつ該ニッケル被覆層は、ニッケル、及び少なく
ともイオウと亜鉛とを含むニッケル合金で形成されする
ことによって、実質的に黒系色を呈する付色層を有する
ことを特徴とする被覆ステンレス鋼線である。
が、前記付色層、及びこの付色層と前記芯材との間にあ
ってかつ前記付色層とは異なる組成のニッケル下地層か
らなる積層構造体であることを特徴としている。
MPa以上とするとともに、平均表面粗さを0.1〜
1.0μm(Ra)とし、特にばねとして用いられるこ
とを特徴とする。
面、又はその表面にニッケル下地層を形成してなるニッ
ケル被覆線表面を、ニッケ、及び少なくともイオウと亜
鉛とを含むニッケル合金めっきとなる液中に浸漬すると
ともに、電気めっきによって連続的にその表面に黒系色
を呈する付色層を形成したのち、少なくとも1回以上の
冷間加工を付与したことを特徴とする被覆ステンレス鋼
線の製造方法である。
率60%以上で行われる冷間伸線又は冷間圧延加工であ
ることを特徴としている。
ンレス鋼線1は、ステンレス鋼の芯材2とその表面に形
成したニッケル被覆層3を有し、かつ該ニッケル被覆層
3は、ニッケル、及び少なくともイオウと亜鉛とを含む
ニッケル合金で形成されすることによって、実質的に黒
系色を呈する付色層4を有するとともに、本実施の形態
では、前記ニッケル被覆層3が、前記付色層4と、その
下層にあってかつ前記付色層4とは異なる組成のニッケ
ル下地層5との積層構造体により形成している。
宜選定でき、例えばばね用である場合には、JIS−G
4314などが規定するSUS302,SUS304,
SUS304N,SUS316,SUS631J1など
の他、SUS201,SUS301,SUS310など
のオーステナイト系ステンレス鋼、又はマルテンサイト
系,フェライト系などのステンレス鋼を用いることもで
き、必要な機械的、化学的特性を併有するように調整さ
れる。
えば帯線、断面非円形の異形線などの自在形状とするこ
とができ、また線径は、表面の前記付色層3を黒系色と
していることから、線径0.5mm程度以下の細線とす
る場合においてより顕著な識別機能を発揮しうる。なお
4mm程度以下、0.05mm以上とすることもでき
る。
とし、これにイオウ及び亜鉛を少なくとも添加したニッ
ケル合金とすることによって実質的に黒色を基調とする
黒系色の色彩を付与する前記合金としている。
むニッケル合金は、それら各元素の配合比率によって通
常の金属色とは異なる色彩を付与することができ、例え
ばイオウ3〜6wt%、亜鉛10〜20wt%程度含む
ニッケル合金ではグレー色を呈し、また1〜3wt%の
イオウ及び7〜10wt%の亜鉛を含むニッケル合金で
は黒色あるいは濃黒色を有するものとすることができ
る。
元素を含むニッケル合金のめっきによって形成した場合
には、その層の硬度は純ニッケルのみの場合より高く、
しかもその組織も柱状組織で起伏に富んだものとなりる
ことから、該付色層4の表面には微視的な微小凹凸を有
する非平滑な状態にすることができ、この微小凹部内に
必要となるより多くの潤滑剤を保持させることもでき
る。
の後の伸線加工によってもあまり大きく変わることはな
く、図2が、例えばめっき後に60%加工率で伸線加工
した線の表面状態を示しているように、平坦部の少ない
非平滑な表面状態であることが理解できる。
ることによって、例えば、ばね加工のように多段階の工
程を経るものの場合には、潤滑剤の線表面での担持機能
を高めることによって、それに伴い余剰潤滑剤がもたら
していた潤滑剤の剥落に伴うノズル目詰まりなどの課題
をも解決でき、合わせて、成形加工時の工具界面との摩
擦抵抗を減じる上で好ましいものと言える。
る場合の必要強度として、例えば1500MPa以上の
引張強さを備えることとし、またこのような高強度材を
コイリング加工する場合には、線表面のJIS平均表面
粗さ(Ra)として、0.1〜1μm(Ra)(より好
ましくは0.5μm(Ra)以下とするのがよい。なお
必要に応じて従来から多用されてきた種々添加剤を必要
に応じて添加することもできる。
組成として、例えば硫酸ニッケル60〜80g/L、硫
酸ニッケルアンモニウム35〜50g/L,硫酸亜鉛2
0〜35g/L、チオシアン酸ナトリウム15〜25g
/Lを含む硫酸ニッケル系の液組成に、さらに必要とな
る前記添加剤を加えることによって容易に形成すること
ができる。
ように一般的なニッケル(例えばスルファミン酸ニッケ
ル)めっきに比べて靭性に劣り、柱状組織を持つもので
もあることからやや柔軟性に劣る傾向があり、したがっ
て、極端に厚く形成した場合にはめっき層の亀裂や剥離
などという問題が起こりやすい。
めっき厚さを例えば0.8μm以下にするのが好ましい
が、あまり薄しすぎた場合には、ニッケル自体の絶対量
が不足して潤滑性を損ね、また本来の目的である色彩が
薄れて識別機能を低下させる原因となることから、例え
ば0.05〜0.5μm程度で形成するのがよい。
材2の表面に直接形成してもよいが、図1に示すように
芯材2と前記付色層4との間にニッケル下地層5を介在
させることによって、被覆ステンレス鋼線として必要と
なるニッケル絶対量の確保、ならびに識別機能を高め、
同時に隣接する前記付色層4とニッケル下地層5との結
合密着性を向上することが可能となる。
れまでにも実施されてきた例えばワット浴や前記スルフ
ァミン酸ニッケルによるめっき方法が採用でき、これら
方法により得られるめっき層は、前記ニッケル合金のよ
うなイオウや亜鉛などを含まない異なる組成のものであ
る。したがって、この場合のニッケル下地層5は、ステ
ンレス鋼芯材との密着が強固で比較的厚く形成させるこ
ともでき、また前記付色層4との密着においても、両者
は共に多くのニッケルを含むもの同士であることから、
層剥離などの問題を防ぎ、全体として強固に一体化した
ものとすることができる。
層厚さについては特に限定まではしないが、強加工用と
して用いる線の場合は、例えば0.2〜2μm程度の合
計厚さとし、かつ下地層が前記付色層の厚さの2〜6倍
程度となるようにするのがよい。
を併用することにより、伸線やコイリングなどの強加工
の為に必要となるめっき厚さにできるなど、このニッケ
ル下地層5の調整によって鋼線全体としての付色機能と
潤滑機能の両方を備えたものとでき、しかも表面の付色
層4はニッケルめっき自体に直接付色したものであるこ
とから、剥離や付色むらなどの欠陥が改善できる。
明では基本的に黒を基調とする色彩を有するものとして
いるが、その濃淡までは特に限定しない。すなわち、こ
のような濃淡調整は、例えばめっき組成やその形成膜の
厚さ、伸線加工の程度など種々要因によっても変化させ
ることもでき、例えばチオ硫酸塩を多くすると黒褐色
に、また亜鉛を増すと灰色になる。さらに必要ならば、
最終熱処理においてテンパーカラーを同時に形成させる
ことも可能であり、それらの相乗効果によって新たな色
彩にすることもできる。
ステンレス鋼線の表面に従来から行われてきた樹脂や各
種水溶性無機塩などを主成分とする伸線前処理皮膜、あ
るいは補助潤滑剤としてのコーシン(商品名)や金属石
鹸(ステアリン酸カルシウム)などによる潤滑層を形成
させることも可能である。
リウム、亜硫酸ナトリウムなどナトリウムを主成分とす
る水溶液や、硫酸カリウムなどのカリウム塩を主成分と
する水溶性、あるいはそれらの混合水溶性を用いるのが
よいが、一方、これら皮膜を多量生成させることはコス
トアップになるばかりでなく、剥離目詰まりなどの原因
となることから、好ましくは0.1〜1.5g/m2 と
する。
な用途において採用できるものであり、例えば前記ばね
用以外にも、ロープ用やその他成形用とし、あるいはね
じなどの冷間圧造用などとしても応用できるものであ
る。
ケル被覆層3を形成する被覆ステンレス鋼線1の製造方
法を説明する。
所定の特性となり得るステンレス鋼線を選択するととも
に、予めその表面を洗浄活性化処理した上で、ニッケル
下地層5を下地めっきする。
ファミン酸ニッケルなど従来から行われてきた方法を採
用でき、所定厚さのニッケルめっきが形成される。
ケル,及び少なくもイオウと亜鉛とを含むニッケル合金
とすることで黒系色を呈する付色層4を形成し、さらに
冷間加工によって処理するものとしている。
を形成できるめっき液の液中に浸漬し、電気めっきによ
って行う。好ましいめっき条件としては、例えば0.5
〜5A/dm2 程度の低い電流密度で行うのがよい。電
流密度を5A/dm2 を越える高い電流で処理した場合
は、得られるめっきの結晶が粗大化し剥離などの問題が
起こりやすくなる。また、0.5A/dm2 未満では、
非効率であり作業性に劣る。
くとも1回以上行うこととしているが、その目的とする
ところは鋼線としての所定の特性を付与するとともに、
めっき被覆層3自体の密着性や靭性を高めて剥離を予防
する為に行うものである。例えば前記ばね用などのよう
な引張強さを1500Mpaを達成するような場合は、
加工率60%以上での伸線加工や圧延など冷間加工を施
し、一方冷間圧造用とするものの場合にあっては、軽度
のスキンパス加工を施し、密着性を高めるようにする。
ては、ニッケル下地層5のめっきと付色層4のめっきと
を各々個別ラインで行っても、あるいは連続ストランド
ラインで同時処理してもよく、また下地層めっきの後に
スキンパス程度の軽加工を行って密着性を高めた上で付
色層を形成させてもよい。
ンレス鋼線を用意し、これを一旦1080℃で光輝熱処
理した軟質線を用いることとした。
の組成を有するめっき液(液温:室温)中に浸漬し、電
流密度12A/dm2 の条件で電気めっきを行って、厚
さ2.2μmの下地ニッケルめっき層を形成した。
にその表面に黒色ニッケルめっきを行うこととし、その
めっき組成はつぎの表2によるものとした。
実施ワイヤーについて、水溶性無機塩を主成分とする硫
酸ナトリウム(Na2SO4)水溶液(濃度0.5%,
液温70℃)中に浸漬して潤滑皮膜を形成した後、乾燥
を経て連続伸線機にセットした。
枚を用いて最終仕上げ寸法1.00mmまで行ったもの
であり、また補助潤滑剤として各ダイスにはステアリン
酸カルシウム金属石鹸を調合している。
〜400m/min.に変化させ試験を行ったが、いず
れのワイヤーも良好な伸線性を有するものであることが
確認され、焼き付きやダイスマークなどのトラブルは発
生なく、従来のニッケルめっきと大差ないものであっ
た。
量と表面粗さを測定し、表3の結果が得られた。またそ
の被覆線についての表面分析の結果を図3に示してお
り、この結果から見ると、芯材であるステンレス鋼線の
成分とともに、多量のNi,イオウ及び亜鉛が検出され
ており、このことから表面層は少なくともNiとイオウ
及び亜鉛を含むニッケル合金であることが分かる。
面めっき層の密着性を確認する為、採取試験片について
繰り返し曲げ疲労試験にセットし、繰り返し曲げに伴う
めっき層剥離の有無を確認した。試験は、(株)東京衡
機製造所製の曲げ試験器による180゜曲げで行うこと
とし、曲げ角度90゜を1回としてその都度線の外観を
拡大鏡で観察したものである。いずれの実施品とも、5
回の曲げ回数に耐え、よく密着していることが確認され
た。
価する為、ばね外径10mm,総巻数8.5、自由長4
0mmのコイルばねにコイリングし、自由長のばらつき
を測定した。なお、この試験では比較材として、従来品
であるスルファミン酸ニッケル単層(めっき厚さ0.9
3μm)のものと比較することとした。
により、各線材について200個のばねを製作し、その
自由長の平均及び標準偏差を求め、その結果を次に示
す。
バラツキの少ない特性であり、しかもその実施品にはい
ずれも原材料状態で得られていた黒系色の色彩が確認で
きた。
ンレス鋼線は、ステンレス鋼の芯線表面に黒色の色彩を
有する黒色ニッケルめっきを形成したものであって、ニ
ッケルめっきが有する優れた潤滑性と、それ自体に色彩
を付与したことにより、剥離や欠落を防止し、同時に識
別機能を備えたものとしたことから、利便性にすぐれた
ものである。
ッケルを主成分とするめっき層を介在させることによっ
て、その後の加工に必要となる所定のめっき厚さを得る
とともに、芯材と表面黒色めっき層との結合をより高め
てめっき層剥離などの問題を解消する。
ーティングのような別ラインにする必要がなく、通常の
ニッケルめっきと同様に処理できることから工程短縮が
可能となる。
例示する断面図である。
る。
例示する線図である。
Claims (5)
- 【請求項1】ステンレス鋼の芯材とその表面に形成した
ニッケル被覆層を有し、かつ該ニッケル被覆層は、ニッ
ケル、及び少なくともイオウと亜鉛とを含むニッケル合
金で形成されすることによって、実質的に黒系色を呈す
る付色層を有することを特徴とする被覆ステンレス鋼
線。 - 【請求項2】前記ニッケル被覆層は、前記付色層、及び
この付色層と前記芯材との間にあってかつ前記付色層と
は異なる組成のニッケル下地層からなる積層構造体であ
ることを特徴とする請求項1記載の被覆ステンレス鋼
線。 - 【請求項3】引張り強さを1500MPa以上とすると
ともに、平均表面粗さを0.1〜1.0μm(Ra)と
し、特にばねとして用いられることを特徴とする請求項
1、又は2に記載の被覆ステンレス鋼線。 - 【請求項4】ステンレス鋼の芯材表面、又はその表面に
ニッケル下地層を形成してなるニッケル被覆線表面を、
ニッケ、及び少なくともイオウと亜鉛とを含むニッケル
合金めっきとなる液中に浸漬するとともに、電気めっき
によって連続的にその表面に黒系色を呈する付色層を形
成したのち、少なくとも1回以上の冷間加工を付与した
ことを特徴とする被覆ステンレス鋼線の製造方法。 - 【請求項5】前記冷間加工は、加工率60%以上で行わ
れる冷間伸線又は冷間圧延加工である請求項4に記載の
被覆ステンレス鋼線の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2000363459A JP4585108B2 (ja) | 2000-11-29 | 2000-11-29 | 被覆ステンレス鋼線とその製造方法 |
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