JP2002167367A - アミノ基含有フェノール誘導体 - Google Patents

アミノ基含有フェノール誘導体

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JP2002167367A
JP2002167367A JP2000367132A JP2000367132A JP2002167367A JP 2002167367 A JP2002167367 A JP 2002167367A JP 2000367132 A JP2000367132 A JP 2000367132A JP 2000367132 A JP2000367132 A JP 2000367132A JP 2002167367 A JP2002167367 A JP 2002167367A
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Japan
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carbon atoms
hydrogen atom
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alkyl group
coor
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JP2000367132A
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English (en)
Inventor
Takeshi Taihichi
武志 對比地
Yoko Kimura
陽子 木村
Yoshiaki Kurimoto
好章 栗本
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Gun Ei Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Gun Ei Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水性現像が可能で、良好なポリイミドパター
ン形状が得られ、製造工程の簡略化が可能な感光性ポリ
イミド前駆体、及びかかる感光性ポリイミド前駆体を製
造するための原料となるアミノ基含有フェノール誘導体
の提供。 【解決手段】 2以上のフェノール化合物が、原子又は
原子団を介して直鎖状に結合し、両端のフェノール化合
物はベンゼン環の水素原子の1つがアミノ基で置換され
ているアミノ基含有フェノール誘導体;並びに次の一般
式(2) 【化1】 (式中、3個のR1は水素原子等、両端のベンゼン環に
それぞれ結合する3個のR2は水素原子等、Xは−CH2
−等、nは0〜2の整数、R4は芳香族テトラカルボン
酸二無水物残基、n+2個のR5は水素原子等、R6は水
素原子等を示す。)で表される繰り返し単位からなる感
光性ポリイミド前駆体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性現像が可能
で、良好なポリイミドパターン形状が得られ、さらに製
造工程の簡略化が可能な感光性ポリイミド前駆体及び該
感光性ポリイミド前駆体の原料となるアミノ基含有フェ
ノール誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリイ
ミドは、耐熱性、機械特性、電気絶縁性等に優れ、また
膜形成が容易で、表面を平坦化できる等の利点を有して
おり、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜等電子部品
用として広く使用されている。一方、ポリイミド樹脂膜
のパターン化には、フォトレジストの塗布や剥離等の工
程が含まれ、工程が非常に煩雑となる。このため、作業
工程の合理化や膜形成精度向上のため、ポリイミド樹脂
に感光性を付与する検討がなされてきた。
【0003】ポリイミド樹脂に感光性を付与する方法と
して、例えばヒドロキシ基等を芳香環に導入したポリイ
ミドとオルトキノンジアジドとを含有する組成物が知ら
れている(特開昭64−60630号公報、特開平3−
209478号公報)。該公報には、かかる組成物を用
いれば、アルカリ水溶液で現像し得ることが記載されて
いる。しかしながら、かかる組成物を用いる場合、感度
を向上させるために、大量の感光性物質を添加しなけれ
ばならなかったり、ポリマー中に酸性基が残存すること
があるため、耐熱性、電気的特性、耐アルカリ性が劣る
という問題がある。
【0004】また、特開昭52−13315号公報に
は、ポリアミド酸とオルトキノンジアジドとから得られ
る感光性ポリアミド酸組成物が記載されている。しかし
ながら、この場合疎水性の強いナフトキノンジアジド化
合物を用いる必要があり、現像後の残膜率が低く、現像
許容幅が狭いという問題がある。
【0005】さらに、特開平6−258835号公報に
は、ポリアミド酸のカルボキシシル基に感光基としてナ
フトキノンジアジドスルホニルアミド基を導入したポジ
型のポリマーが記載されている。このポリマーは、光照
射により、ナフトキノンジアジドスルホニルアミド基が
感光してカルボキシル基に変化するため、露光部が塩基
性水溶液に可溶化するという特徴を有しており、ポジ型
感光性ポリイミド前駆体として知られている。しかしな
がら、かかる前駆体は、高感度でパターン形状に優れ、
実用に供し得る、という特性を有するとはいえない。
【0006】かように、従来の感光性を付与されたポリ
イミド樹脂は多くの問題点を有していた。
【0007】したがって、本発明は、従来の問題点が解
消され、水性現像が可能で、良好なポリイミドパターン
形状が得られ、製造工程の簡略化が可能な感光性ポリイ
ミド前駆体、及びかかる感光性ポリイミド前駆体を製造
するための原料となるアミノ基含有フェノール誘導体を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究した結果、2以上のフェノール化
合物が、原子又は原子団を介して直鎖状に結合してお
り、かつ両端のフェノール化合物は、ベンゼン環の水素
原子の1つがアミノ基で置換されていることを特徴とす
るアミノ基含有フェノール誘導体から得られる感光性ポ
リイミド前駆体であれば、水性現像が可能で、良好なポ
リイミドパターン形状が得られ、製造工程の簡略化が可
能であることを見出し、本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、2以上のフェノール
化合物が、原子又は原子団を介して直鎖状に結合してお
り、かつ両端のフェノール化合物は、ベンゼン環の水素
原子の1つがアミノ基で置換されていることを特徴とす
るアミノ基含有フェノール誘導体を提供するものであ
る。本発明はまた、次の一般式(1)
【0010】
【化3】
【0011】(式中、3個のR1は、2個が水素原子
で、他の1個が水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、
炭素数2〜10のアルコキシ基、又はCOOR3(R3
水素原子又は炭素数1〜9のアルキル基を示す。)であ
る、1個が水素原子であり、他の2個が炭素数1〜9
のアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシ基、又はC
OOR3(R3は水素原子又は炭素数1〜9のアルキル基
を示す。)であり、該他の2個は2位、3位;3位、4
位又は3位、5位に位置する、あるいは3個が炭素数
1〜9のアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシ基、
又はCOOR3(R3は水素原子又は炭素数1〜9のアル
キル基を示す。)であり、該3個は2位、3位、5位又
は3位、4位、5位に位置する、のいずれかを示し(炭
素原子の位置を示す番号は、一般式(1)に付された番
号である。);両端のベンゼン環にそれぞれ結合する3
個のR2は、2個が水素原子で、他の1個が水素原
子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数2〜10のアル
コキシ基、又はCOOR3(R3は水素原子又は炭素数1
〜9のアルキル基を示す。)である、1個が水素原子
で、他の2個が炭素数1〜9のアルキル基、炭素数2〜
10のアルコキシ基、又はCOOR3(R3は水素原子又
は炭素数1〜9のアルキル基を示す。)であり、該他の
2個は2位、3位;2位、5位;3位、4位又は3位、
5位に位置する、3個が炭素数1〜9のアルキル基、
炭素数2〜10のアルコキシ基、又はCOOR3(R3
水素原子又は炭素数1〜9のアルキル基を示す。)であ
り、該3個は2位、3位、5位又は3位、4位、5位に
位置する、のいずれかを示し(炭素原子の位置を示す番
号は、一般式(1)に付された番号である。);Xは−
O−、−S−、−SO2−、−C(CH32−、−CH2
−、−C(CH3)(C25)−、又は−C(CF32
−を示し;nは0〜2の整数を示す(ただし、nが0、
3個のR2がすべて水素原子、Xが−O−、−CH2−、
−SO2−である場合を除く。)。)で表されるアミノ
基含有フェノール誘導体を提供するものである。
【0012】本発明はまた、次の一般式(2)
【0013】
【化4】
【0014】(式中、3個のR1は、2個が水素原子
で、他の1個が水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、
炭素数2〜10のアルコキシ基、又はCOOR3(R3
水素原子又は炭素数1〜9のアルキル基を示す。)であ
る、1個が水素原子であり、他の2個が炭素数1〜9
のアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシ基、又はC
OOR3(R3は水素原子又は炭素数1〜9のアルキル基
を示す。)であり、該他の2個は2位、3位;3位、4
位又は3位、5位に位置する、あるいは3個が炭素数
1〜9のアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシ基、
又はCOOR3(R3は水素原子又は炭素数1〜9のアル
キル基を示す。)であり、該3個は2位、3位、5位又
は3位、4位、5位に位置する、のいずれかを示し(炭
素原子の位置を示す番号は、一般式(2)に付された番
号である。);両端のベンゼン環にそれぞれ結合する3
個のR2は、2個が水素原子で、他の1個が水素原
子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数2〜10のアル
コキシ基、又はCOOR3(R3は水素原子又は炭素数1
〜9のアルキル基を示す。)である、1個が水素原子
で、他の2個が炭素数1〜9のアルキル基、炭素数2〜
10のアルコキシ基、又はCOOR3(R3は水素原子又
は炭素数1〜9のアルキル基を示す。)であり、該他の
2個は2位、3位;2位、5位;3位、4位又は3位、
5位に位置する、3個が炭素数1〜9のアルキル基、
炭素数2〜10のアルコキシ基、又はCOOR3(R3
水素原子又は炭素数1〜9のアルキル基を示す。)であ
り、該3個は2位、3位、5位又は3位、4位、5位に
位置する、のいずれかを示し(炭素原子の位置を示す番
号は、一般式(2)に付された番号である。);Xは−
O−、−S−、−SO2−、−C(CH32−、−CH2
−、−C(CH3)(C25)−、又は−C(CF32
−を示し;nは0〜2の整数を示し;R4は芳香族テト
ラカルボン酸二無水物残基を示し;n+2個のR5は、
同一又は異なって水素原子又はキノンジアジド系感光基
を示し;R6は、水素原子又はキノンジアジド系感光基
を示す。)で表される繰り返し単位からなる感光性ポリ
イミド前駆体を提供するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】フェノール環を有する感光性ポリ
イミド樹脂組成物は従来から知られていたが、耐熱性、
電気的特性、耐アルカリ性、残膜性が低かったり、現像
許容幅が狭い等実用に供するには、多くの問題点を有し
ていた。本発明のように、単に特定のフェノール環にア
ミノ基を導入するだけで、従来の問題点を解決でき、水
性現像が可能で良好なパターン形状が得られ、かつ容易
に製造することができる感光性ポリイミド前駆体が得ら
れる、ということは、これまで全く知られていなかっ
た。
【0016】本発明のアミノ基含有フェノール誘導体
(1)は、2以上のフェノール化合物が、原子又は原子
団を介して直鎖状に結合したものである。フェノール化
合物とは、フェノール又はフェノールを構成するベンゼ
ン環の水素原子の1つ以上が水素原子以外の原子又は原
子団で置換されたものである。原子、原子団に特に制限
はない。原子又は原子団を介して結合するフェノール化
合物の個数に特に制限はない。本発明のアミノ基含有フ
ェノール誘導体は、さらに両端のフェノール化合物が、
ベンゼン環の水素原子の1つがアミノ基で置換されたも
のである。アミノ基の結合位置は、ヒドロキシ基に対し
てオルト位、メタ位、パラ位のいずれでもよい。
【0017】本発明のアミノ基含有フェノール誘導体
は、上記一般式(1)で表されるものである。式中、3
個のR1は、次の〜の3パターンのいずれかで表さ
れる。 2個が水素原子で、他の1個が水素原子、炭素数1〜
9のアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシ基、又は
COOR3(R3は水素原子又は炭素数1〜9のアルキル
基を示す。)。このうち、他の1個は、水素原子、炭素
数1〜4のアルキル基、COOR3-1(R3-1は炭素数1
〜4のアルキル基)が好ましく、メチル基、プロポキシ
カルボニル基がより好ましい。炭素数1〜9のアルキル
基、炭素数2〜10のアルコキシ基のアルキル残基、R
3 、R3-1は、直鎖状、分岐鎖状のいずれでもよい。
【0018】1個が水素原子であり、他の2個が炭素
数1〜9のアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシ
基、又はCOOR3(R3は水素原子又は炭素数1〜9の
アルキル基を示す。)であり、該他の2個は2位、3
位;3位、4位又は3位、5位に位置する(炭素原子の
位置を示す番号は、一般式(1)に付された番号であ
る。)。このうち、該他の1個は、炭素数1〜4のアル
キル基、COOR3-1(R3-1は炭素数1〜4のアルキル
基)が好ましい。炭素数1〜9のアルキル基、炭素数2
〜10のアルコキシ基のアルキル残基、R3 、R
3-1は、直鎖状、分岐鎖状のいずれでもよい。
【0019】3個が炭素数1〜9のアルキル基、炭素
数2〜10のアルコキシ基、又はCOOR3(R3は水素
原子又は炭素数1〜9のアルキル基を示す。)であり、
該3個は2位、3位、5位又は3位、4位、5位に位置
する(炭素原子の位置を示す番号は、一般式(1)に付
された番号である。)。このうち、該3個は、炭素数1
〜4のアルキル基、COOR3-1(R3-1は炭素数1〜4
のアルキル基)が好ましい。炭素数1〜9のアルキル
基、炭素数2〜10のアルコキシ基のアルキル残基、R
3 、R3-1は、直鎖状、分岐鎖状のいずれでもよい。
【0020】本発明においては、3個のR1は、のパ
ターンであることが特に好ましく、該他の1個がメチル
基、プロポキシカルボニル基であることが最も好まし
い。
【0021】本発明のアミノ基含有フェノール誘導体
(1)において、両端のベンゼン環にそれぞれ結合する
3個のR2は、次の〜の3パターンのいずれかで表
される。 2個が水素原子で、他の1個が水素原子、炭素数1〜
9のアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシ基、又は
COOR3(R3は水素原子又は炭素数1〜9のアルキル
基を示す。)。このうち、該他の1個は、水素原子、炭
素数1〜4のアルキル基、COOR3- 1(R3-1は炭素数
1〜4のアルキル基)が好ましく、水素原子、メチル基
であることがより好ましい。炭素数1〜9のアルキル
基、炭素数2〜10のアルコキシ基のアルキル残基、R
3 、R3-1は、直鎖状、分岐鎖状のいずれでもよい。た
だし、nが0、3個のR2がすべて水素原子、Xが−O
−、−CH2−、−SO2−である場合を除く。
【0022】1個が水素原子で、他の2個が炭素数1
〜9のアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシ基、又
はCOOR3(R3は水素原子又は炭素数1〜9のアルキ
ル基を示す。)であり、該他の2個は2位、3位;2
位、5位;3位、4位又は3位、5位に位置する(炭素
原子の位置を示す番号は、一般式(1)に付された番号
である。)。このうち、該他の1個は、炭素数1〜4の
アルキル基、COOR3-1(R3-1は炭素数1〜4のアル
キル基)が好ましい。炭素数1〜9のアルキル基、炭素
数2〜10のアルコキシ基のアルキル残基、R3 、R
3-1は、直鎖状、分岐鎖状のいずれでもよい。
【0023】3個が炭素数1〜9のアルキル基、炭素
数2〜10のアルコキシ基、又はCOOR3(R3は水素
原子又は炭素数1〜9のアルキル基を示す。)であり、
該3個は2位、3位、5位又は3位、4位、5位に位置
する(炭素原子の位置を示す番号は、一般式(1)に付
された番号である。)。このうち、炭素数1〜4のアル
キル基、COOR3-1(R3-1は炭素数1〜4のアルキル
基)が好ましい。炭素数1〜9のアルキル基、炭素数2
〜10のアルコキシ基のアルキル残基、R3 、R
3-1は、直鎖状、分岐鎖状のいずれでもよい。
【0024】本発明においては、3個のR2は、のパ
ターンであることが特に好ましく、該他の1個が水素原
子、メチル基であることがより特に好ましい。
【0025】本発明のアミノ基含有フェノール誘導体
(1)において、Xは、−O−、−S−、−SO2−、
−C(CH32−、−CH2−、−C(CH3)(C
25)−、又は−C(CF32−を示す。このうち、−
C(CH32−、−CH2−であることが好ましい。
【0026】本発明のアミノ基含有フェノール誘導体
(1)において、nは、0〜2の整数を示し、このうち
0又は1であることが好ましく、0であることが特に好
ましい。
【0027】本発明のアミノ基含有フェノール誘導体
(1)の好ましい態様を以下に示す。アミノ基含有フェ
ノール誘導体(1)は、3個のR1がのパターンであ
り、かつ両端のベンゼン環にそれぞれ結合する3個のR
2がのパターンであることが好ましい。また、3個の
1が、2個が水素原子で、他の1個が水素原子、炭素
数1〜4のアルキル基、又はCOOR3-1(R3-1は水素
原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)であり、
かつ両端のベンゼン環にそれぞれ結合する3個のR
2が、2個が水素原子で、他の1個が水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、又はCOOR3-1(R3-1は水素原
子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)であること
がより好ましい。アミノ基含有フェノール誘導体(1)
は、nが0であり、3個のR2は、2個が水素原子で、
他の1個が水素原子又はメチル基であり、Xが−C(C
32−又は−CH2−であることが特に好ましい。ま
た、nが1であり、3個のR1は、2個が水素原子で、
他の1個がメチル基又はプロポキシカルボニル基であ
り、3個のR2は、2個が水素原子で、他の1個がメチ
ル基であり、Xが−CH2−であることが特に好まし
い。アミノ基含有フェノール誘導体(1)は、R2が結
合した2個のベンゼン環において、各R2、X及びアミ
ノ基は、それぞれ同一番号の炭素原子に結合したもので
あることが好ましい(炭素原子の位置を示す番号は、一
般式(1)に付された番号である。)。このうち、最も
好ましいアミノ基含有フェノール誘導体(1)を以下に
示す。
【0028】
【化5】
【0029】本発明のアミノ基含有フェノール誘導体
(1)は、例えば以下のようにして製造することができ
る。まず、目的とするアミノ基含有フェノール誘導体
(1)のアミノ基を水素原子で置換した化合物を原料と
して、目的とするアミノ基含有フェノール誘導体(1)
のアミノ基をニトロ基で置換した化合物を製造する。反
応溶媒としては、例えば硫酸、硝酸、酢酸等の無機酸、
有機酸等を用いることができる。該原料を反応溶媒に溶
解した後、これに、好ましくは10〜80℃、特に好ま
しくは15〜60℃で、例えば過剰量の濃硝酸を、好ま
しくは1〜12時間、特に好ましくは2〜8時間かけて
滴下し、滴下後、好ましくは1〜12時間、特に好まし
くは2〜8時間、好ましくは20〜60℃、特に好まし
くは20〜30℃にて反応を保持し、中和、水洗、乾燥
することにより、目的とするアミノ基含有フェノール誘
導体(1)のアミノ基をニトロ基で置換した化合物を製
造することができる。次いで、目的とするアミノ基含有
フェノール誘導体(1)のアミノ基をニトロ基で置換し
た化合物から、目的とするアミノ基含有フェノール誘導
体(1)を製造する。反応溶媒としては、例えばメタノ
ール、エタノール等のアルコール類;ベンゼン、トルエ
ン等の芳香族化合物等を用いることができる。目的とす
るアミノ基含有フェノール誘導体(1)のアミノ基をニ
トロ基で置換した化合物を反応溶媒に溶解した後、反応
溶液を好ましくは30〜100℃、特に好ましくは50
〜70℃に保持しながら、例えばヒドラジン等の還元剤
を添加した後、必要に応じて不溶分を濾別し、溶媒を除
去することにより、目的とするアミノ基含有フェノール
誘導体(1)を製造することができる。
【0030】本発明のアミノ基含有フェノール誘導体
は、以下のような優れた特性を有する。アミノ基含有フ
ェノール誘導体を、エポキシ樹脂原料又はエポキシ樹脂
硬化剤として用いることにより、耐熱性、難燃性、機械
強度が向上したエポキシ樹脂を得ることができる。ま
た、ピロメリット酸等の無水テトラカルボン酸等と反応
させることにより、従来のポリイミド樹脂が持ち得な
い、フェノール樹脂特有のアルカリ溶解性や高接着性を
有するポリイミド樹脂を得ることができる。さらに、か
かるアミノ基含有フェノール誘導体を用いて製造された
感光性ポリイミド前駆体は、水性現像が可能で、良好な
ポリイミドパターン形状が得られ、製造工程の簡略化が
可能であるという優れた特性を有する。
【0031】本発明の感光性ポリイミド前駆体は、一般
式(2)で表される繰り返し単位からなるものである。
その重合度は、感光性ポリイミド前駆体の用途によって
も異なるが、1〜70であることが好ましく、10〜5
0であることが特に好ましい。
【0032】一般式(2)中、3個のR1、両端のベン
ゼン環にそれぞれ結合する3個のR2、X及びnについ
ては、上記したアミノ基含有フェノール誘導体(1)に
ついて記載したものと同一である。ただし、nが0、3
個のR2がすべて水素原子、Xが−O−、−CH2−、−
SO2−である場合を含む。
【0033】一般式(2)中、R4は、芳香族テトラカ
ルボン酸無水物残基を示す。芳香族テトラカルボン酸無
水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,
3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,6,
7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,
5,6−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,
2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−
1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレ
ン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、3,
3’,4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水
物、2,2’,3,3’−ジフェニルテトラカルボン酸
二無水物、2,3,3’,4’−ジフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、3,3”,4,4”−p−テルフェニ
ルテトラカルボン酸、2,2”,3,3”−p−テルフ
ェニルテトラカルボン酸、2,3,3”,4”−p−テ
ルフェニルテトラカルボン酸、2,2−ビス(2,3−
ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、2,2−
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無
水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル
二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタ
ン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メ
タン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)
スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカル
ボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物等が好まし
い。
【0034】一般式(2)中、n+2個のR5は、それ
ぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子又はキノン
ジアジド系感光基を示す。また、R6は、水素原子又は
キノンジアジド系感光基を示す。キノンジアジド系感光
基としては、例えば、1,2−ベンゾキノンジアジド−
4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジ
ド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジ
アジド−5−スルホン酸エステル、2,1−ナフトキノ
ンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,1−ナフト
キノンジアジド−5−スルホン酸エステル等が好まし
い。
【0035】一般式(2)で表される感光性ポリイミド
前駆体の繰り返し単位において、nは0〜2の整数を示
し、このうち0又は1であることが好ましく、0である
ことが特に好ましい。
【0036】また、n+2個のR5 の少なくとも1個が
キノンジアジド系感光基である場合、得られる感光性ポ
リイミド前駆体は、水性現像用、電子材料のソルダーレ
ジスト用、感光材用等として優れた特性を有する点で好
ましい。n+2個のR5 のすべてが水素原子である場
合、得られる感光性ポリイミド前駆体は、水性現像用、
電子材料の接着剤、絶縁材用等として優れた特性を有す
る点で好ましい。
【0037】本発明の、一般式(2)で表される感光性
ポリイミド前駆体の繰り返し単位の、好ましい態様を以
下に示す。一般式(2)で表される感光性ポリイミド前
駆体の繰り返し単位は、3個のR 1がのパターンであ
り、かつ両端のベンゼン環にそれぞれ結合する3個のR
2がのパターンであることが好ましい。また、3個の
1が、2個が水素原子で、他の1個が水素原子、炭素
数1〜4のアルキル基、又はCOOR3-1(R3-1は水素
原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)であり、
かつ両端のベンゼン環にそれぞれ結合する3個のR
2が、2個が水素原子で、他の1個が水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、又はCOOR3-1(R3-1は水素原
子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)であること
がより好ましい。一般式(2)で表される感光性ポリイ
ミド前駆体の繰り返し単位は、nが0であり、3個のR
2は、2個が水素原子で、他の1個が水素原子又はメチ
ル基であり、Xが−C(CH32−又は−CH2−であ
ることが特に好ましい。また、nが1であり、3個のR
1は、2個が水素原子で、他の1個がメチル基又はプロ
ポキシカルボニル基であり、3個のR2は、2個が水素
原子で、他の1個がメチル基であり、Xが−CH2−で
あることが特に好ましい。一般式(2)で表される感光
性ポリイミド前駆体の繰り返し単位は、R2が結合した
2個のベンゼン環において、各R2、X及びアミノ基
は、それぞれ同一番号の炭素原子に結合したものである
ことが好ましい(炭素原子の位置を示す番号は、一般式
(2)に付された番号である。)。このうち、最も好ま
しい一般式(2)で表される感光性ポリイミド前駆体の
繰り返し単位を以下に示す。
【0038】
【化6】
【0039】本発明の、一般式(2)で表される繰り返
し単位を有する感光性ポリイミド前駆体は、例えば以下
のようにして製造することができる。まず、前記の芳香
族テトラカルボン酸二無水物と本発明のアミノ基含有フ
ェノール誘導体とを、モル比が好ましくは100:12
0〜100:100、特に好ましくは100:110〜
100:101の割合で反応させることにより、R5
すべて水素原子である組成物が得られる。これらの反応
において用いられる有機溶媒は、特に限定されるもので
はないが、本樹脂組成物を均一に溶解できるものなら
ば、単独でもよいし、2種以上併用した混合溶媒であっ
てもよい。例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルア
ミド、テトラメチレンスルホン、γ−ブチロラクトン、
p−クロルフェノール等の有機溶媒やメチルジグライ
ム、メチルトリグライム等のグライム系溶媒等が挙げら
れる。固形分濃度は、ポリアミック酸樹脂固形分として
50〜10重量%、特に40〜20重量%が好ましい。
【0040】次いで、例えば上記反応物100重量部
に、キノンジアジドスルホニルクロライドを好ましくは
5〜50重量部、特に好ましくは25〜45重量部反応
させることにより、R5の少なくとも1が水素原子でな
い組成物が得られる。かかる反応においては、キノンジ
アジドスルホニルクロライド添加後、さらに1.2当量
分のトリエチルアミンを好ましくは30℃以下、特に好
ましくは25℃以下で、約30分かけて滴下し、2〜4
時間反応させることが好ましい。これを、反応溶液の1
0倍量の0.2%シュウ酸水溶液中に投入し、析出して
きた固形分を濾過、イオン交換水洗浄、乾燥して感光性
ポリイミド前駆体が得られる。
【0041】なお、本発明においてポリアミド酸を製造
するには、まずジアミン化合物を上記有機溶媒中に溶解
した後、テトラカルボン酸二無水物を加え、好ましくは
80℃以下、特に好ましくは40℃以下に保ちながら、
12〜24時間反応させればよい。
【0042】本発明の感光性ポリイミド前駆体は、水性
現像用として使用することができる。特に、R5のすべ
てが水素原子である場合には、電子材料の接着剤、絶縁
材用等として使用することができる。また、特に、R5
の少なくとも1個がキノンジアジド系感光基である場合
には、電子材料のソルダーレジスト用、感光材用等とし
て使用することができる。
【0043】
【実施例】次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。
【0044】合成例1 2,6−ジ{(2−ヒドロキシ−3−アミノ−5−メチ
ルフェニル)メチル}−4−メチルフェノールの合成
【0045】
【化7】
【0046】コンデンサー、温度計、撹拌機、滴下ロー
トをつけた4つ口フラスコに、p−クレゾール108g
(1.0mol)及び50%ホルマリン240g(4.
0mol)を仕込み、30℃で30%NaOH水溶液1
33.3g(1.0mol)を2時間かけて滴下した。
滴下終了後3時間保持して反応を完結させた。反応終了
後10%酢酸水溶液600gで中和し、析出してきた
2,6−ジヒドロキシメチル−4−メチルフェノールを
濾過し、pHが中性になるまで水洗し、乾燥させた。
【0047】コンデンサー、温度計、撹拌機、滴下ロー
トをつけた4つ口フラスコに、2,6−ジヒドロキシメ
チル−4−メチルフェノール168g(1.0mol)
及びp−クレゾール864g(8.0mol)を仕込
み、さらに塩酸、シュウ酸等の酸触媒を添加し、60℃
で4時間保持して反応を完結させた。反応終了後、析出
してきた2,6−ジ{(2−ヒドロキシ−5−メチルフ
ェニル)メチル}−4メチルフェノールを濾過し、冷ト
ルエンで洗浄することにより、高純度の2,6−ジ
{(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)メチル}−
4メチルフェノールを得た。マススペクトル(日本電子
株式会社製 SX−102A、以下同じ)、IRスペク
トル(日本電子株式会社製 FT−IR JIR−65
00、以下同じ)により行った。融点は146℃であっ
た。IRスペクトルの結果を図7に示す。
【0048】コンデンサー、温度計、撹拌機、滴下ロー
トをつけた4つ口フラスコに、2,6−ジ{(2−ヒド
ロキシ−5−メチルフェニル)メチル}−4−メチルフ
ェノール348g(1.0mol)を仕込み、さらに反
応溶媒として酢酸1000mlを入れて溶解後、20℃
で濃硝酸2.2mol相当量を5時間かけて滴下した。
滴下終了後3時間保持して反応を完結させた。反応終了
後、析出してきた2,6−ジ{(2−ヒドロキシ−3−
ニトロ−5−メチルフェニル)メチル}−4−メチルフ
ェノールを濾過し、pHが中性になるまで水洗し、乾燥
させた。
【0049】コンデンサー、温度計、撹拌機、滴下ロー
トをつけた4つ口フラスコに、2,6−ジ{(2−ヒド
ロキシ−3−ニトロ−5−メチルフェニル)メチル}−
4−メチルフェノール378g(1.0mol)を仕込
み、さらに反応溶媒としてメタノール400ml及びベ
ンゼン300mlを入れて溶解させた。次いで、塩化鉄
(III)6水和物4.0g、活性炭50gを添加後、
反応溶液を60℃で保持したままヒドラジン1水和物1
82gを2時間かけて滴下した。滴下終了後4時間保持
して反応を完結させた。反応終了後、不溶物を濾別し、
溶媒を減圧除去することにより、目的物である、2,6
−ジ{(2−ヒドロキシ−3−アミノ−5−メチルフェ
ニル)メチル}−4−メチルフェノールを得た。化合物
の同定は、マススペクトル、IRスペクトルにより行っ
た。また、融点は、セイコーインスツルメンツ株式会社
製 DSC 220を用い、温度範囲20〜550℃、
昇温速度10℃/min、試料3〜5mgの条件で測定
した。融点は201.5℃であった。IRスペクトルの
結果を図1に示す。
【0050】合成例2 ビス(2−ヒドロキシ−3−アミノ−5−メチルフェニ
ル)メタンの合成
【0051】
【化8】
【0052】コンデンサー、温度計、撹拌機、滴下ロー
トをつけた4つ口フラスコに、ビス(2−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)メタン228g(1.0mol)
を仕込み、さらに反応溶媒として酢酸1000mlを入
れて溶解後、20℃で濃硝酸2.2mol相当量を5時
間かけて滴下した。滴下終了後3時間保持して反応を完
結させた。反応終了後、析出してきたビス(2−ヒドロ
キシ−3−ニトロ−5−メチルフェニル)メタンを濾過
し、pHが中性になるまで水洗し、乾燥させた。化合物
の同定は、マススペクトル、IRスペクトルにより行っ
た。
【0053】コンデンサー、温度計、撹拌機、滴下ロー
トをつけた4つ口フラスコに、ビス(2−ヒドロキシ−
3−ニトロ−5−メチルフェニル)メタン318g
(1.0mol)を仕込み、さらに反応溶媒としてメタ
ノール400ml及びベンゼン300mlを入れて溶解
させた。次いで、塩化鉄(III)6水和物4.0g、
活性炭50gを添加後、反応溶液を60℃で保持したま
まヒドラジン1水和物182gを2時間かけて滴下し
た。滴下終了後4時間保持して反応を完結させた。反応
終了後、不溶物を濾別し、溶媒を減圧除去することによ
り、目的物である、ビス(2−ヒドロキシ−3−アミノ
−5−メチルフェニル)メタンを得た。化合物の同定
は、マススペクトル、IRスペクトルにより行った。ま
た、融点を測定した。融点は206.9℃であった。I
Rスペクトルの結果を図2に示す。
【0054】合成例3 2,6−ジ{(2−ヒドロキシ−3−アミノ−5−メチ
ルフェニル)メチル}−4−プロポキシカルボニルフェ
ノールの合成
【0055】コンデンサー、温度計、撹拌機、滴下ロー
トをつけた4つ口フラスコに、4−プロポキシカルボニ
ルフェノール90.1g(0.5mol)及び50%ホ
ルマリン120g(2.0mol)を仕込み、30℃で
30%NaOH水溶液66.7g(0.5mol)を2
時間かけて滴下した。滴下終了後3時間保持して反応を
完結させた。反応終了後10%酢酸水溶液300gで中
和し、析出してきた2,6−ジヒドロキシメチル−4−
プロポキシカルボニルフェノールを濾過し、pHが中性
になるまで水洗し、乾燥させた。
【0056】コンデンサー、温度計、撹拌機、滴下ロー
トをつけた4つ口フラスコに、2,6−ジヒドロキシメ
チル−4−プロポキシカルボニルフェノール72.1g
(0.3mol)及びp−クレゾール324g(3.0
mol)を仕込み、さらに塩酸、シュウ酸等の酸触媒を
添加し、60℃で4時間保持して反応を完結させた。反
応終了後、析出してきた2,6−ジ{(2−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)メチル}−4プロポキシカルボ
ニルフェノールを濾過し、冷トルエンで洗浄することに
より、高純度の2,6−ジ{(2−ヒドロキシ−5−メ
チルフェニル)メチル}−4−プロポキシカルボニルフ
ェノールを得た。融点は167℃であった。IRスペク
トルの結果を図8に示す。
【0057】合成例1において、2,6−ジ{(2−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)メチル}−4−メチル
フェノールの代わりに、2,6−ジ{(2−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)メチル}−4−プロポキシカル
ボニルフェノールを用いた以外は合成例1と同様にし
て、2,6−ジ{(2−ヒドロキシ−3−アミノ−5−
メチルフェニル)メチル}−4−プロポキシカルボニル
フェノールを合成した。融点は197.8℃であった。
IRスペクトルの結果を図3に示す。
【0058】合成例4 2,2’−ジアミノビスフェノールAの合成
【0059】合成例2において、ビス(2−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)メタンの代わりに、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−2−プロパンを用いた以外は合
成例2と同様にして、2,2’−ジアミノビスフェノー
ルAを合成した。融点は259.1℃であった。IRス
ペクトルの結果を図4に示す。
【0060】合成例5 感光性ポリイミド前駆体aの合成 2,2’−ジアミノビスフェノールA9.48gに1−
メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」と略す)4
4.5gを加え、30分間撹拌し、完溶させた。次い
で、ピロメリット酸二無水物7.86gを28〜30℃
に保持しながら徐々に添加し、24時間撹拌して反応さ
せた。さらに得られたポリアミック酸100重量部に対
し、32.3重量部の1,2−ナフトキノンジアジド−
5−スルホン酸クロライド5.60gのアセトン溶液を
添加し、さらに1.2当量分のトリエチルアミン2.5
5gを20〜25℃に温度を制御しながら滴下し、さら
に2時間保持して反応を完結させた。前記反応溶液を、
その10倍量の0.2%シュウ酸水溶液に投入し、析出
してきた固形分を濾過、イオン交換水洗浄、乾燥して感
光性ポリイミド前駆体aを得た。感光性ポリイミド前駆
体aのIRスペクトルの結果を図5に示す。
【0061】合成例6 感光性ポリイミド前駆体bの合成 2,2’−ジアミノビスフェノールAF10.98gに
NMP32.0gを加え、30分間撹拌し、完溶させ
た。次いで、ピロメリット酸二無水物6.24gを28
〜30℃に保持しながら徐々に添加し、24時間撹拌し
て反応させた。さらに得られたポリアミック酸100重
量部に対し、32.8重量部の1,2−ナフトキノンジ
アジド−5−スルホン酸クロライド5.64gのアセト
ン溶液を添加し、さらに1.2当量分のトリエチルアミ
ン2.55gを20〜25℃に温度を制御しながら滴下
し、さらに2時間保持して反応を完結させた。前記反応
溶液を、その10倍量の0.2%シュウ酸水溶液に投入
し、析出してきた固形分を濾過、イオン交換水洗浄、乾
燥して感光性ポリイミド前駆体bを得た。感光性ポリイ
ミド前駆体bのIRスペクトルの結果を図6に示す。
【0062】比較合成例1 感光性ポリイミド前駆体cの合成 p,p’−メチレンジアニリン5.94gにNMP4
8.72gを加え、30分間撹拌し、完溶させた。次い
で、ピロメリット酸二無水物6.24gを28〜30℃
に保持しながら徐々に添加し、5時間撹拌して反応させ
た。さらに得られたポリアミック酸100重量部に対
し、34.6重量部の1,2−ナフトキノンジアジド−
5−スルホン酸クロライド4.21gのアセトン溶液を
添加し、さらに1.2当量分のトリエチルアミン1.5
8gを20〜25℃に温度を制御しながら滴下し、さら
に2時間保持して反応を完結させた。前記反応溶液を、
その10倍量の0.2%シュウ酸水溶液に投入し、析出
してきた固形分を濾過、イオン交換水洗浄、乾燥して感
光性ポリイミド前駆体cを得た。
【0063】試験例1 (1)アルカリ溶解性試験 合成例5で得られた感光性ポリイミド前駆体aをNM
P51.43gに溶解させ、径3インチのシリコンウエ
ハー上にスピンナーを用いて塗布し、これを90℃のホ
ットプレート上で10分間加熱して、厚さ5.2μmの
樹脂層を形成した。次いで、UV露光機(ウシオ電機
(株)製ML−251C/A)により365nmで、6
5mJ/cm2の光照射後、レジスト用現像液(テトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド1.98重量%水溶
液)中に60秒間浸漬し、さらに20秒間水洗した。露
光部及び未露光部の膜厚を測定し、残膜率を求めた結
果、露光部0%、未露光部100%であった。
【0064】合成例6で得られた感光性ポリイミド前
駆体b20.0gをNMP37.14gに溶解させ、厚
さ7.2μmの樹脂層を形成した以外は、上記と同様
にして残膜率を求めた。その結果、露光部0%、未露光
部100%であった。
【0065】比較合成例1で得られた感光性ポリイミ
ド前駆体c14.0gをNMP56.00gに溶解さ
せ、厚さ4.9μmの樹脂層を形成した以外は、上記
と同様にして残膜率を求めた。その結果、露光部30
%、未露光部100%であった。
【0066】試験例2 密着性試験(ゴバン目評価) 合成例5で得られた感光性ポリイミド前駆体a20.
0gをNMP51.43gに溶解させ、径3インチのシ
リコンウエハー上にスピンナーを用いて塗布し、これを
90℃のホットプレート上で10分間加熱して、厚さ
5.0μmの樹脂層を形成した。次にこのウエハーをプ
ログラムオーブン中に置いて、150℃/1時間、25
0℃/1時間、320℃/1時間と順次温度を上げ、イ
ミド化させた。更にこのウエハーを2気圧の飽和水蒸気
中に置き、120℃/24時間加熱した後、ゴバン目試
験法により密着性を評価した。この結果、樹脂層は10
0/100剥離せず、前記樹脂層とウエハーとの密着性
は良好であることが確認された。
【0067】合成例6で得られた感光性ポリイミド前
駆体b20.0gをNMP37.14gに溶解させ、厚
さ7.2μmの樹脂層を形成した以外は、上記と同様
にして密着性を評価した。この結果、樹脂層は100/
100剥離せず、前記樹脂層とウエハーとの密着性は良
好であることが確認された。
【0068】比較合成例1で得られた感光性ポリイミ
ド前駆体c14.0gをNMP56.00gに溶解さ
せ、厚さ4.9μmの樹脂層を形成した以外は、上記
と同様にして密着性を評価した。この結果、樹脂層は1
00/100剥離せず、前記樹脂層とウエハーとの密着
性は良好であることが確認された。
【0069】試験例3 耐熱性試験 合成例5で得られた感光性ポリイミド前駆体a20.
0gをNMP51.43gに溶解させ、径3インチのシ
リコンウエハー上にスピンナーを用いて塗布し、これを
90℃のホットプレート上で10分間加熱して、厚さ
5.0μmの樹脂層を形成した。次にこのウエハーをプ
ログラムオーブン中に置いて、150℃/1時間、25
0℃/1時間、320℃/1時間と順次温度を上げ、イ
ミド化させた。加熱後、ウエハーから樹脂層を剃刀で剥
がし、重量を熱重量分析法(TGA)で測定したとこ
ろ、500℃まで熱分解による重量減少が認められなか
った。
【0070】合成例6で得られた感光性ポリイミド前
駆体b20.0gをNMP37.14gに溶解させた以
外は、上記と同様にして、重量を分析したところ、5
00℃まで熱分解による重量減少が認められなかった。
【0071】比較合成例1で得られた感光性ポリイミ
ド前駆体c14.0gをNMP56.00gに溶解させ
た以外は、上記と同様にして、重量を分析したとこ
ろ、540℃まで熱分解による重量減少が認められなか
った。
【0072】上記各試験の結果を、まとめて表1に示
す。
【0073】
【表1】
【0074】
【発明の効果】本発明のアミノ基含有フェノール誘導体
(1)は、両末端のフェノール化合物がアミノ基を有す
る新規な化合物であり、以下の優れた特性を有する。本
発明のアミノ基含有フェノール誘導体を、エポキシ樹脂
原料又はエポキシ樹脂硬化剤として用いることにより、
耐熱性、難燃性、機械強度が向上したエポキシ樹脂を得
ることができる。また、ピロメリット酸等の無水テトラ
カルボン酸等と反応させることにより、従来のポリイミ
ド樹脂が持ち得ない、フェノール樹脂特有のアルカリ溶
解性や高接着性を有するポリイミド樹脂を得ることがで
きる。さらに、かかるアミノ基含有フェノール誘導体を
用いて製造された感光性ポリイミド前駆体は、水性現像
が可能で、良好なポリイミドパターン形状が得られ、製
造工程の簡略化が可能であるという優れた特性を有す
る。本発明の感光性ポリイミド前駆体は、水性現像が可
能で環境に優しく、現像後熱処理によりイミドを形成す
ることができるため工程を簡略化できる。また、通常は
ポリイミド膜上にレジストインキを塗布し、マスクを介
して露光するため、レジストインキの膜厚によりパター
ンの線幅に限界が生じるが、本発明の感光性ポリイミド
前駆体は、感光基が構造中に導入されているため、レジ
ストインキを必要とせずに微細パターンの作成が可能で
ある。さらに、本発明の感光性ポリイミド前駆体は、耐
熱性が高く、加工性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 合成例1のアミノ基含有フェノール誘導体
(2,6−ジ{(2−ヒドロキシ−3−アミノ−5−メ
チルフェニル)メチル}−4−メチルフェノール)のI
Rを表すものである。
【図2】 合成例2のアミノ基含有フェノール誘導体
(ビス(2−ヒドロキシ−3−アミノ−5−メチルフェ
ニル)メタン)のIRを表すものである。
【図3】 合成例3のアミノ基含有フェノール誘導体
(2,6−ジ{(2−ヒドロキシ−3−アミノ−5−メ
チルフェニル)メチル}−4−プロポキシカルボニルフ
ェノール)のIRを表すものである。
【図4】 合成例4のアミノ基含有フェノール誘導体
(2,2’−ジアミノビスフェノールA)のIRを表す
ものである。
【図5】 合成例5の感光性ポリイミド前駆体aのIR
を表すものである。
【図6】 合成例6の感光性ポリイミド前駆体bのIR
を表すものである。
【図7】 合成例1のアミノ基含有フェノール誘導体
(2,6−ジ{(2−ヒドロキシ−3−アミノ−5−メ
チルフェニル)メチル}−4−メチルフェノール)の原
料である2,6−ジ{(2−ヒドロキシ−3−アミノ−
5−メチルフェニル)メチル}−4−メチルフェノール
のIRを表すものである。
【図8】 合成例3のアミノ基含有フェノール誘導体
(2,6−ジ{(2−ヒドロキシ−3−アミノ−5−メ
チルフェニル)メチル}−4−プロポキシカルボニルフ
ェノール)の原料である2,6−ジ{(2−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)メチル}−4−プロポキシカル
ボニルフェノールのIRを表すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/037 501 G03F 7/037 501 H01B 3/30 H01B 3/30 F (72)発明者 栗本 好章 群馬県高崎市宿大類町700番地 群栄化学 工業株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA01 AA03 AA04 AA10 AA20 AB20 AD03 BE02 CB25 CB26 CB45 FA17 4H006 AA01 AA03 AB46 AB91 BJ50 BN30 BU46 4J040 EH031 GA19 LA09 LA10 NA19 4J043 PA02 PC065 PC066 PC175 PC176 QB26 QB31 RA34 SA06 SA29 SA71 TA14 TA22 TA60 TB01 UA122 UA131 UA132 UA141 UA151 UA262 UB011 UB021 UB061 UB121 UB281 UB301 YB34 ZB22 5G305 AB15 AB24 AB25 BA18 CA24

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2以上のフェノール化合物が、原子又は
    原子団を介して直鎖状に結合しており、かつ両端のフェ
    ノール化合物は、ベンゼン環の水素原子の1つがアミノ
    基で置換されていることを特徴とするアミノ基含有フェ
    ノール誘導体。
  2. 【請求項2】 次の一般式(1) 【化1】 (式中、3個のR1は、2個が水素原子で、他の1個
    が水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数2〜1
    0のアルコキシ基、又はCOOR3(R3は水素原子又は
    炭素数1〜9のアルキル基を示す。)である、1個が
    水素原子であり、他の2個が炭素数1〜9のアルキル
    基、炭素数2〜10のアルコキシ基、又はCOOR
    3(R3は水素原子又は炭素数1〜9のアルキル基を示
    す。)であり、該他の2個は2位、3位;3位、4位又
    は3位、5位に位置する、あるいは3個が炭素数1〜
    9のアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシ基、又は
    COOR3(R3は水素原子又は炭素数1〜9のアルキル
    基を示す。)であり、該3個は2位、3位、5位又は3
    位、4位、5位に位置する、のいずれかを示し(炭素原
    子の位置を示す番号は、一般式(1)に付された番号で
    ある。);両端のベンゼン環にそれぞれ結合する3個の
    2は、2個が水素原子で、他の1個が水素原子、炭
    素数1〜9のアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシ
    基、又はCOOR3(R3は水素原子又は炭素数1〜9の
    アルキル基を示す。)である、1個が水素原子で、他
    の2個が炭素数1〜9のアルキル基、炭素数2〜10の
    アルコキシ基、又はCOOR3(R3は水素原子又は炭素
    数1〜9のアルキル基を示す。)であり、該他の2個は
    2位、3位;2位、5位;3位、4位又は3位、5位に
    位置する、3個が炭素数1〜9のアルキル基、炭素数
    2〜10のアルコキシ基、又はCOOR3(R3は水素原
    子又は炭素数1〜9のアルキル基を示す。)であり、該
    3個は2位、3位、5位又は3位、4位、5位に位置す
    る、のいずれかを示し(炭素原子の位置を示す番号は、
    一般式(1)に付された番号である。);Xは−O−、
    −S−、−SO2−、−C(CH32−、−CH2−、−
    C(CH3)(C25)−、又は−C(CF32−を示
    し;nは0〜2の整数を示す(ただし、nが0、3個の
    2がすべて水素原子、Xが−O−、−CH2−、−SO
    2−である場合を除く。)。)で表されるアミノ基含有
    フェノール誘導体。
  3. 【請求項3】 一般式(1)において、n=0である請
    求項2記載のアミノ基含有フェノール誘導体。
  4. 【請求項4】 一般式(1)において、R2が結合した
    2個のベンゼン環において、各R2、X及びアミノ基
    は、それぞれ同一番号の炭素原子に結合するものである
    請求項2又は3記載のアミノ基含有フェノール誘導体。
  5. 【請求項5】 一般式(1)において、3個のR1は、
    2個が水素原子で、他の1個が水素原子、炭素数1〜
    9のアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシ基、又は
    COOR3(R3は水素原子又は炭素数1〜9のアルキル
    基を示す。)であり、両端のベンゼン環にそれぞれ結合
    する3個のR2は、2個が水素原子で、他の1個が水
    素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数2〜10の
    アルコキシ基、又はCOOR3(R3は水素原子又は炭素
    数1〜9のアルキル基を示す。)である請求項2〜4の
    いずれか1項記載のアミノ基含有フェノール誘導体。
  6. 【請求項6】 一般式(1)において、3個のR1は、
    2個が水素原子で、他の1個が、水素原子、炭素数1〜
    4のアルキル基、又はCOOR3-1(R3-1は水素原子又
    は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)であり、両端の
    ベンゼン環にそれぞれ結合する3個のR2は、2個が水
    素原子で、他の1個が、水素原子、炭素数1〜4のアル
    キル基、又はCOOR3-1(R3-1は水素原子又は炭素数
    1〜4のアルキル基を示す。)である請求項2〜4のい
    ずれか1項記載のアミノ基含有フェノール誘導体。
  7. 【請求項7】 一般式(1)において、nが0であり、
    3個のR2は、2個が水素原子で、他の1個が水素原子
    又はメチル基であり、Xが−C(CH32−又は−CH
    2−である請求項2〜4のいずれか1項記載のアミノ基
    含有フェノール誘導体。
  8. 【請求項8】 一般式(1)において、nが1であり、
    3個のR1は、2個が水素原子で、他の1個がメチル基
    又はプロポキシカルボニル基であり、3個のR2は、2
    個が水素原子で、他の1個がメチル基であり、Xが−C
    2−である請求項2〜4のいずれか1項記載のアミノ
    基含有フェノール誘導体。
  9. 【請求項9】 次の一般式(2) 【化2】 (式中、3個のR1は、2個が水素原子で、他の1個
    が水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数2〜1
    0のアルコキシ基、又はCOOR3(R3は水素原子又は
    炭素数1〜9のアルキル基を示す。)である、1個が
    水素原子であり、他の2個が炭素数1〜9のアルキル
    基、炭素数2〜10のアルコキシ基、又はCOOR
    3(R3は水素原子又は炭素数1〜9のアルキル基を示
    す。)であり、該他の2個は2位、3位;3位、4位又
    は3位、5位に位置する、あるいは3個が炭素数1〜
    9のアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシ基、又は
    COOR3(R3は水素原子又は炭素数1〜9のアルキル
    基を示す。)であり、該3個は2位、3位、5位又は3
    位、4位、5位に位置する、のいずれかを示し(炭素原
    子の位置を示す番号は、一般式(2)に付された番号で
    ある。);両端のベンゼン環にそれぞれ結合する3個の
    2は、2個が水素原子で、他の1個が水素原子、炭
    素数1〜9のアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシ
    基、又はCOOR3(R3は水素原子又は炭素数1〜9の
    アルキル基を示す。)である、1個が水素原子で、他
    の2個が炭素数1〜9のアルキル基、炭素数2〜10の
    アルコキシ基、又はCOOR3(R3は水素原子又は炭素
    数1〜9のアルキル基を示す。)であり、該他の2個は
    2位、3位;2位、5位;3位、4位又は3位、5位に
    位置する、3個が炭素数1〜9のアルキル基、炭素数
    2〜10のアルコキシ基、又はCOOR3(R3は水素原
    子又は炭素数1〜9のアルキル基を示す。)であり、該
    3個は2位、3位、5位又は3位、4位、5位に位置す
    る、のいずれかを示し(炭素原子の位置を示す番号は、
    一般式(2)に付された番号である。);Xは−O−、
    −S−、−SO2−、−C(CH32−、−CH2−、−
    C(CH3)(C25)−、又は−C(CF32−を示
    し;nは0〜2の整数を示し;R4は芳香族テトラカル
    ボン酸二無水物残基を示し;n+2個のR5は、同一又
    は異なって水素原子又はキノンジアジド系感光基を示
    し;R6は、水素原子又はキノンジアジド系感光基を示
    す。)で表される繰り返し単位からなる感光性ポリイミ
    ド前駆体。
  10. 【請求項10】 重合度が1〜50である請求項9記載
    の感光性ポリイミド前駆体。
  11. 【請求項11】 一般式(2)において、n=0である
    請求項9又は10記載の感光性ポリイミド前駆体。
  12. 【請求項12】 一般式(2)において、R2が結合し
    た2個のベンゼン環において、各R2、X及びアミノ基
    は、それぞれ同一番号の炭素原子に結合するものである
    請求項9〜11のいずれか1項記載の感光性ポリイミド
    前駆体。
  13. 【請求項13】 一般式(2)において、3個のR
    1は、2個が水素原子で、他の1個が水素原子、炭素
    数1〜9のアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシ
    基、又はCOOR3(R3は水素原子又は炭素数1〜9の
    アルキル基を示す。)であり、両端のベンゼン環にそれ
    ぞれ結合する3個のR2は、2個が水素原子で、他の
    1個が水素原子、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数2
    〜10のアルコキシ基、又はCOOR3(R3は水素原子
    又は炭素数1〜9のアルキル基を示す。)である請求項
    9〜12のいずれか1項記載の感光性ポリイミド前駆
    体。
  14. 【請求項14】 一般式(2)において、3個のR
    1は、2個が水素原子で、他の1個が、水素原子、炭素
    数1〜4のアルキル基、又はCOOR3-1(R3-1は水素
    原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)であり、
    両端のベンゼン環にそれぞれ結合する3個のR2は、2
    個が水素原子で、他の1個が、水素原子、炭素数1〜4
    のアルキル基、又はCOOR3-1(R3-1は水素原子又は
    炭素数1〜4のアルキル基を示す。)である請求項9〜
    12のいずれか1項記載の感光性ポリイミド前駆体。
  15. 【請求項15】 一般式(2)において、nが0であ
    り、3個のR2は、2個が水素原子で、他の1個が水素
    原子又はメチル基であり、Xが−C(CH32−又は−
    CH2−である請求項9〜12のいずれか1項記載の感
    光性ポリイミド前駆体。
  16. 【請求項16】 一般式(2)において、nが1であ
    り、3個のR1は、2個が水素原子で、他の1個がメチ
    ル基又はプロポキシカルボニル基であり、3個のR
    2は、2個が水素原子で、他の1個がメチル基であり、
    Xが−CH2−である請求項9〜12のいずれか1項記
    載の感光性ポリイミド前駆体。
  17. 【請求項17】 一般式(2)において、芳香族テトラ
    カルボン酸二無水物が、ピロメリット酸二無水物、3,
    3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
    水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカル
    ボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノン
    テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,6,
    7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,
    5,6−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,
    2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−
    1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレ
    ン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、3,
    3’,4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水
    物、2,2’,3,3’−ジフェニルテトラカルボン酸
    二無水物、2,3,3’,4’−ジフェニルテトラカル
    ボン酸二無水物、3,3”,4,4”−p−テルフェニ
    ルテトラカルボン酸、2,2”,3,3”−p−テルフ
    ェニルテトラカルボン酸、2,3,3”,4”−p−テ
    ルフェニルテトラカルボン酸、2,2−ビス(2,3−
    ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、2,2−
    ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無
    水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル
    二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタ
    ン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メ
    タン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)
    スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
    ル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカル
    ボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,
    4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物である請求
    項9〜16のいずれか1項記載の感光性ポリイミド前駆
    体。
  18. 【請求項18】 キノンジアジド系感光基が、1,2−
    ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,
    2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、
    1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステ
    ル、2,1−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エ
    ステル、2,1−ナフトキノンジアジド−5−スルホン
    酸エステルである請求項9〜17のいずれか1項記載の
    感光性ポリイミド前駆体。
  19. 【請求項19】 n+2個のR5の少なくとも1個が、
    キノンジアジド系感光基である請求項9〜18のいずれ
    か1項記載の感光性ポリイミド前駆体。
  20. 【請求項20】 n+2個のR5のすべてが、水素原子
    である請求項9〜18のいずれか1項記載の感光性ポリ
    イミド前駆体。
  21. 【請求項21】 水性現像用である請求項9〜20のい
    ずれか1項記載の感光性ポリイミド前駆体。
  22. 【請求項22】 電子材料のソルダーレジスト用又は感
    光材用である請求項19記載の感光性ポリイミド前駆
    体。
  23. 【請求項23】 電子材料の接着剤又は絶縁材用である
    請求項20記載の感光性ポリイミド前駆体。
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