JP2002166403A - ベニヤ単板の脱水装置 - Google Patents

ベニヤ単板の脱水装置

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JP2002166403A JP2001272974A JP2001272974A JP2002166403A JP 2002166403 A JP2002166403 A JP 2002166403A JP 2001272974 A JP2001272974 A JP 2001272974A JP 2001272974 A JP2001272974 A JP 2001272974A JP 2002166403 A JP2002166403 A JP 2002166403A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一方のロールの周面に弾性体が所定の厚さで
被覆された一対のロールからなる脱水装置で単板を脱水
する際、節が破壊されて単板に穴が開いたり単板が分断
されることを少なくし、また発熱によって弾性体が膨張
してロールから外れることを少なくする。 【解決手段】 突起体3aを備えたロール1に対し、周
面にウレタンゴム29が被覆されたロール2を設け、ウ
レタンゴム29には回転方向に連続する溝31をロール
2の軸中心線方向に所定ピッチで多数形成することで、
分断箇所33を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベニヤレースなどの切
削装置により原木を切削して得られたベニヤ単板(以
下、単板という)の脱水装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、合板・LVL等の積層材の製造に用
いる単板を圧縮変形し含有水分を除去する脱水装置とし
ては、特開平7−186106号公報に記載されている
ような装置がある。即ち、軸中心線が平行で少なくとも
一方が駆動回転させられる一対のロ−ルを、相対するロ
−ル周面の間隔を単板の厚さの75%〜90%に相当す
る長さとして配置し、前記一対のロ−ルの一方のロ−ル
を鋼製とし該ロールの周面に、前記周面から該ロ−ルの
半径方向の高さを前記間隔の長さ以下とした突起体を多
数形成する。また一対のロ−ルの他方のロ−ルは、鋼製
のロールの周囲全体に、例えば厚さ6mmでショアA硬
度が60度である弾性体としてのウレタンゴムが接着被
覆されたロールであり、1個のロールの軸中心線方向の
長さがほぼ280mmとなっている。軸中心線方向で隣
り合うロールの間には、ほぼ8mmの隙間が設けられて
おり、該隙間の箇所に撓み受けを挿入して支持してい
る。更には単板を繊維方向に搬送する搬送体を前記一対
のロ−ルの搬入側に設けてある。
【0003】
【発明が解決すべき課題】しかるにこの様な脱水装置で
は、脱水効果を更に上げるために一対のロ−ルの周面の
間隔を上記より狭く、例えば単板の厚さの60%に相当
する距離に設定して単板を通過させると、次のような問
題があった。節や部分的に固い材質がある単板の場合、
一方のロ−ルは鋼製であるため殆ど変形しない。これに
対し他方のロールでは該節や固い材質の部分に直接接触
する部分のウレタンゴムがロールの半径方向で内側へ変
形させられると共に、該部分の周囲のウレタンゴムも該
変形により広い範囲で引っ張られて変形させられること
になる。そのためこれらウレタンゴムを変形させること
による過大な力の反作用力を該節や固い材質の部分が受
けて過度に圧縮され、節が破壊されて単板に穴が開いた
状態となったり、節から割れが走って単板が分断されて
しまうのであった。その結果単板の歩留りが低下し、ま
た割れを有する単板を用いて製造された合板・LVL等
の積層材では、品質を低下させてしまうのであった。ま
た一対のロ−ルの間で単板を圧縮することにより前記の
様にウレタンゴム自体も弾性変形させられるが、この弾
性変形の繰り返しによりウレタンゴム内部に熱が発生す
る。このウレタンゴム自体は熱伝導率が小さいため発生
した熱が外部に容易には発散されずウレタンゴム内部に
徐々に蓄えられ、やがて該熱によりウレタンゴムが膨張
して鋼製のロールから外れてしまい、脱水不能となって
しまうのである。勿論ウレタンゴムのショアD硬度を低
いものを使用すると、単板が破壊されたり割れができる
ことはないが、ウレタンゴムが変形し過ぎて単板を十分
に圧縮することができず、脱水効果を上げることができ
ない。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明は前記問題を解
決するべく、軸中心線が平行で少なくとも一方が駆動回
転させられる一対のロ−ルであって、一対のロ−ルの両
周面の間隔が、単板の厚さより小に設定されており、一
方のロールは、周面から半径方向で所定厚さの弾性体が
被覆されており、該弾性体には幅が10mm以下であり
回転方向に連続する溝が、軸中心線方向に50mm以下
のピッチで形成されており、他方のロールの周面には、
半径方向に単板の厚さより小さい長さで突出する突起体
が多数形成されている脱水装置を構成する。また軸中心
線が平行で少なくとも一方が駆動回転させられる一対の
ロ−ルであって、一対のロ−ルの両周面の間隔が、単板
の厚さより小に設定されており、一方のロールは、周面
から半径方向で所定厚さの弾性体が被覆されており、該
弾性体には幅が5mm以下であり回転方向に連続する溝
が、軸中心線方向に30mm以下のピッチで形成されて
おり、他方のロールの周面には、半径方向に単板の厚さ
より小さい長さで突出する突起体を多数形成して構成し
ても良い。また軸中心線が平行で少なくとも一方が駆動
回転させられる一対のロ−ルであって、一対のロ−ルの
両周面の間隔が、単板の厚さより小に設定されており、
一方のロールは、周面から半径方向で所定厚さの弾性体
が被覆されており、該弾性体には幅が2mm以下であり
回転方向に連続する溝が、軸中心線方向に30mm以下
のピッチで形成されており、他方のロールの周面には、
半径方向に単板の厚さより小さい長さで突出する突起体
を多数形成して構成しても良い。
【0005】これら装置において、弾性体のショアD硬
度を40乃至75度としても良い。また同じく弾性体の
ショアD硬度を55乃至70度としても良い。更にこれ
ら装置において、弾性体の溝の幅を1乃至3mmとして
も良い。またこれら装置において、溝の深さを5mm以
上としても良い。同じく溝の深さが15mm以上として
も良い。またこれら装置において弾性体の厚さを10m
m以上としても良い。同じく弾性体の厚さを20mm以
上としても良い。またこれら装置において、一方のロー
ルの弾性体を含めた外径を150乃至400mmとして
も良い。またこれら装置において、弾性体をウレタンゴ
ムとしても良い。尚、軸中心線とは、ロールの回転中心
を結ぶ仮想線即ちロールの長手方向と直交する各断面で
の回転中心を結ぶ仮想線を言う。
【0006】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を実施例
により説明する。図1は実施例の正面説明図、図2は図
1の一点鎖線A−Aより矢印の方向を見た一部断面の側
面説明図である。図1に示すように、軸中心線が平行な
突起体付ロ−ル1とアンビルロ−ル2を、周面間の距離
を後述する値で配置する。突起体付ロ−ル1には、周面
に以下のようにして形成された突起体3a,3bが多数
設けられている。図3に示すような直径165mmで軸
中心線方向の長さ140mmで且つ中心部に直径75m
mの貫通孔4及びキ−を挿入するための溝5を有する鋼
製の第1ロ−ル1aを用意する。この第1ロ−ル1aの
外周面に沿って、切削時の回転方向下手側から上手側を
見た時の刃部先端が図4の実線に示す形状で先端の幅が
3.5mm、角度θ1が70度となるフライスを用いて
フライス盤により、部分拡大図である図5に示すように
第1ロ−ル1aの軸中心線と平行な線O−Oに対してθ
2が55度で深さ1.5mmの条件で第1ロ−ル1aの
軸中心線方向で一端から他端へ切削し、螺旋状に連なる
溝6を形成する。このような溝6を、図5に示すように
円周方向へピッチL4=11.5mmの等間隔に45本
形成する。これら切削により、図5の一点鎖線X−Xよ
り矢印の方向を見た部分断面図が図6に示すようになる
多数の螺旋状の溝6及び突起部7が形成され、溝6の底
面6aの幅L1=3mm、突起部7の高さL2=1.5
mm、頂角θ3=70度となる。
【0007】以上のように加工した第1ロ−ル1aを次
に旋盤で第1ロ−ル1aの軸中心線回りに回転させ、回
転方向に見た時の刃先が図7の実線で示す形状で先端の
幅が1mm、角度θ4が42度であるバイトを、該バイ
トの図7の左右方向での中心位置が軸中心線方向で第1
ロ−ル1aの左端から約2.1mm離れた状態に配置
し、突起部7の先端から第1ロ−ル1aの半径方向に
1.5mmの深さで1周切削する。次いで同様の条件
で、第1ロ−ル1aの軸中心線方向に2mm間隔毎に1
周切削する。そこで図8に示すように、第1ロ−ル1a
の周面8からの高さ1.5mmで且つ第1ロ−ル1aの
半径方向に対し傾斜した4個の面E,F,G及びHを有
し、対抗する斜面がなす角度、即ち面Eと面Gとがなす
角度がほぼ42度で且つ面Fと面Hとがなす角度がほぼ
70度である角錐状の突起体3aが、第1ロ−ル1aの
回転方向のピッチが11.5mmで且つ軸中心線方向の
ピッチが2mmで多数形成される。ただ図8に示すよう
に、第1ロ−ル1aの軸中心線方向で最も左側の突起体
3a’は、他の突起体3aと形状が異なるが、全体に対
する割合が小さいので実用上問題は無い。
【0008】次に第1ロ−ル1aと同形状の第2ロ−ル
1bに、図9に示すようにフライス盤での加工で一点鎖
線で示す第2ロ−ル1bの軸中心線O−Oと平行な線に
対してθ5を55度で他の条件は第1ロ−ル1aと同様
として切削し、螺旋溝9及び突起部10を多数形成す
る。次いで旋盤により第1ロ−ル1aの場合と同様のバ
イトを、同じくバイトの図7の左右方向での中心位置が
軸中心線方向で第2ロ−ル1bの左端から約2.1mm
離れた状態に配置し、突起部7の先端から第2ロ−ル1
bの半径方向に1.5mmの深さで1周切削する。次に
同様の条件で、第1ロ−ル1aの軸中心線方向に2mm
間隔毎に1周切削する。その結果図10に示すように、
第1ロ−ル1aの突起体3aと線対称の形状となる突起
体3bが第2ロ−ル1bに多数形成され、しかもこれら
突起体3bの並び方も第1ロ−ル1aと線対称となる。
尚この場合も、第2ロ−ル1bの軸中心線方向で最も左
側に形成されている突起体3b’の形状は、他の突起体
3bと異なっている。
【0009】以上のように構成した第1ロ−ル1a及び
第2ロ−ル1bを、図1に示すように搬入側から見て第
1ロ−ル1aが右側に第2ロ−ル1bが左側に位置する
状態で、両ロ−ルの端面を接触させて並べ1組のロ−ル
群とする。この1組のロ−ル群1a、1bと、外径14
0mm、内径75mm、幅10mmで第1ロ−ル1aの
溝5と同様の形状の溝(図示せず)を有する鋼製のリン
グ状スペ−サ−11とを、外径がほぼ75mmの回転基
部12の軸中心線方向へ交互に複数装着して、全体の軸
中心線方向の長さが処理する単板の幅より若干長い長さ
となるようにする。この時、各ロ−ル群1a、1b及び
スペ−サ−11と、回転軸12とは、図2に示す様に溝
5等にキ−12aを挿通して固定し、突起体付ロ−ル1
を構成する。
【0010】この突起体付ロ−ル1の回転軸12の両端
部12bを各々テークアップ形軸ユニット14により回
転自在に保持し、これら軸ユニット14を連結棒16を
介して支持板18に固定する。支持板18の両端には雄
ねじ20が固定されており、定位置に固定された機枠2
2に設けらた雄ねじ20の外径より大径の孔(図示せ
ず)を通って上方に至っている。機枠22の上方では、
雌ねじ24が雄ねじ20に装着されており、雌ねじ24
を回転させることで機枠22に対し雄ねじ20即ち突起
体付ロ−ル1を上下動させることができる。尚、26は
図11に側面図で示すように、スペ−サ−11の周面と
合致するよう凹状の円弧状の面26aを有し且つ厚さを
9mmとした先端部26bと、これに続く厚さを40m
mとした基部26cと取り付け部26dとからなる撓み
受けである。この撓み受け26を図1に示す様に各スペ
−サ−11に対して、図11に示す向きで端面26aを
スペ−サ−11の外周面に上方から接触させた状態とし
て、取り付け部26dで支持板18へボルト26eによ
り固定する。このことにより後述する様に、単板を圧縮
する際のロール1の撓みを小さくする。また回転軸12
の両端部12bの一方側、例えば図1で左側にはギヤ
(図示せず)を固定する。
【0011】一方図1に示すように、突起体付ロ−ル1
に対し、中空の鋼製の回転基部27の周囲をショアD硬
度60度で厚さ30mmのウレタンゴム29により被覆
され全体の直径が200mmのロ−ル2を、互いの軸中
心線を平行とし、且つロ−ル1の突起体3の先端とロ−
ル2のウレタンゴム29の周面との間隔を0.6mmに
設定して配置する。ウレタンゴム29の周面には図1に
示すように、回転方向に連続する溝31を軸中心線方向
に所定間隔で多数形成する。これら溝31は、図2の一
点鎖線B−Bより矢印の方向を見た部分拡大図である図
12における各長さが、軸中心線方向のピッチであるL
5=19mm、L6=10mm、L7=1mmとなって
おり、該溝31によりウレタンゴム29の周面側に軸中
心線方向で分断された箇所(以下、分断箇所という)3
3が設けられている。
【0012】またロ−ル2の周面には、軸中心線方向で
ロ−ル1のスペ−サ−11に対応する位置に、回転基部
27に達っする深さ32mm、幅8mmで回転方向に連
続する溝35を各々設ける。更には図示はしないが、図
11に示した撓み受け26と類似した形状で端面26a
に相当する箇所が溝35が形成された箇所でのロール2
の鋼部の周面と合致する円弧とした撓み受けを、上下を
逆にし各々の溝35でロール2に当接させた状態で撓み
受け26と同様に機枠に固定し、後述する様に単板を圧
縮する際のロール2の撓みを小さくする。回転基部27
は前述の回転基部12と同様に、両端27aを軸受37
を介して基台(図示せず)に固定し、且つ回転軸27の
図1で左側の端部27aに端部12aに固定したギヤと
同一で噛み合う状態にギヤ(図示せず)を固定し、更に
は同じく端部27aに鎖歯車(図示せず)を固定して公
知の手段であるモ−タ(図示せず)の動力をチェ−ン
(図示せず)を介して鎖歯車に伝達し、図2の矢印の方
向にロ−ル2を突起体付ロ−ル1と同じ周速で回転させ
る。
【0013】また図2に示すように、ロ−ル1、2が相
対する箇所で搬出側から、突起体付ロ−ル1の各々のス
ペ−サ−11の位置及びロ−ル2の溝35の位置に向け
て圧縮空気を噴射するノズル39、41を配置する。ロ
−ル1、2の搬入側には、図2に示すように矢印方向に
走行するコンベア43を設ける。
【0014】本発明の実施例は以上のように備えるもの
で、以下のように脱水が行なわれる。即ち、コンベア4
3上に厚さ3.5mmの未乾燥の単板P(以下、単板P
という)を繊維方向が搬送方向となるようにのせる。
【0015】そこで単板Pはコンベア43で繊維方向に
搬送され、回転するロ−ル1、2の間に進入する。進入
した単板Pはロ−ル1、2により搬送されつつその周面
により圧縮されるが、ウレタンゴム29も若干弾性変形
するため、単板Pの厚さ方向に両周面の間隔である2.
1mmより若干広い間隔に、即ち厚さのほぼ60%とな
るまで圧縮される。この圧縮に加えて、突起体付ロ−ル
1の突起体3a,3bも同時に単板Pに圧入されるが、
突起体3a,3bは突起体3aの場合で説明した面E,
F,G及びHの様に半径方向に対し傾斜した面を持って
おり、この傾斜面により単板Pは主に厚さ方向に対し傾
斜する方向に圧縮されることになり、単板P内部の水分
が単板Pの搬送につれて連続的に絞り出される。
【0016】この圧縮で単板Pの表面側即ち突起体付ロ
−ル1側に絞り出された水の大部分は、各第1ロ−ル1
a及び第2ロ−ル1bの螺旋状に並ぶ突起体3a,3b
により、第1ロ−ル1a,第2ロ−ル1bの回転につれ
て軸中心線方向で第1ロ−ル1a及び第2ロ−ル1bが
互いに接触した端面側へと移動させられる。これら移動
した水は、単板Pと第1ロ−ル1a、第2ロ−ル1bと
の間には隙間が無いので、単板Pの進行と共に単板Pの
表面に溜り、単板Pがロ−ル1,2の間を通過し終える
と、自重によりロ−ル2の搬入側の周面から下方へと排
除される。また単板Pの裏面側に絞り出された水は、同
様に自重によりロ−ル2の搬入側の周面から下方へと排
除される。
【0017】また前記絞り出された水の一部が、単板P
の表面側で突起体付ロ−ル1の各々のスペ−サ−11の
箇所へ、単板Pの裏面側でロ−ル2の各々の溝35の箇
所に移動する。しかしこれらの箇所では図2に示す様に
ノズル39、41により圧縮空気を搬出側より搬入側へ
向けて噴射しているので、該水が搬出側に移動せず、単
板Pが突起体付ロ−ル1及びアンビルロール2から離れ
て厚さ方向に復帰する時再び単板P内に吸い込まれるこ
とが妨げられる。
【0018】またウレタンゴム29に前記のように溝3
1が多数形成されていて隣り合う分断箇所33の間に隙
間ができていてるので、前記圧縮において例えば図12
で示した位置を単板Pの節Kが通過する場合、図13で
1個の節Kを多数の太線の集まりとして示すが、節Kに
当接された分断箇所33は、半径方向での中央部が軸中
心線方向の両側に即ち図13で左右方向に広がることが
でき、半径方向の長さが短くなる弾性変形をする。その
ためこれら分断箇所33の変形による節Kに働く反作用
力の大きさは、溝31が形成されていない場合に比べて
小さくなり、節Kが破壊しにくくなる。その結果単板に
穴が開いたり、節から割れが走って単板が分断されるこ
とが少なくなり、単板の歩留りが低下せず、割れを有す
る単板を用いて製造された合板・LVL等の積層材でも
品質が低下することがない。また前記節Kによる分断箇
所33の弾性変形は、節Kの部分が通過するとほぼ最初
の状態に復帰する。
【0019】また前記単板Pの節K及びその他の部分を
圧縮することによるウレタンゴム29の弾性変形の繰り
返しによりウレタンゴム29内部に熱が発生する。しか
るに、前記単板Pの圧縮により絞り出された水の一部が
溝31内にも進入し且つロール2の回転により下方に移
動した際、自重で溝31から排出されることが繰り返さ
れるため、ウレタンゴム29が内部から冷却される。そ
のため発生した熱が溝が無い場合に比べ外部に発散され
易く、熱によりウレタンゴム29が膨張して鋼製の中心
部28から外れて装置として使用不能となることが少な
くなるのである。
【0020】尚、ロ−ル1、2による単板Pの圧縮にお
いて、ロ−ル1、2は各々単板を圧縮する力の反作用力
を単板Pから受けるが、前述のようにロ−ル1、2は一
定間隔で撓み受け26で支持されているため、該反作用
力により撓んで最初に設定した位置関係が殆ど変化する
ことがない。
【0021】以上の様に本発明では、軸中心線が平行で
少なくとも一方が駆動回転させられる一対のロ−ルであ
って、一対のロ−ルの両周面の間隔が、単板の厚さより
小に設定されており、一方のロールは、周面から半径方
向で所定厚さの弾性体が被覆されており、該弾性体には
幅が10mm以下であり回転方向に連続する溝が、軸中
心線方向に50mm以下のピッチで形成されており、他
方のロールの周面には、半径方向に単板の厚さより小さ
い長さで突出する突起体が多数形成されている脱水装置
を基本構成とするものである。これら装置において、弾
性体のショアD硬度が40乃至75度としても良い。ま
た同じく弾性体のショアD硬度が55乃至70度とする
と単板の脱水効果がより上り而も節を破壊しにくくな
る。更にこれら装置においてショアD硬度によるが、弾
性体の溝の幅を1乃至3mmとすると、節が通過する際
に図13に示す様に弾性体が変形できると共に単板から
脱水された水が溝31から単板搬出側ヘ移動する量が少
なくなるので有効である。溝の深さも弾性体のショアD
硬度によるが、5mm以上で前記のような節に対して弾
性変形し易くなり、15mm以上あれば更に有効であ
る。更には弾性体の厚さもショアD硬度によるが、10
mm以上、好ましくは20mm以上あれば良好な結果が
得られる。
【0022】勿論これら値に限られることなく本発明は
前記基本構成で実施することができ、要は前記実施例で
示した溝の幅、溝の深さ、溝のピッチ、弾性体のショア
D硬度、弾性体の厚さ及び弾性体を被覆したロールの弾
性体を含めた外径の要素の何れか1個の値を変えた場
合、他の要素の値を変えて単板を通過させる実験を行
い、良好な状態となる値を選択して実施すれば良いので
ある。例えば次の条件では良好な結果が得られた。溝の
幅、溝の深さ、溝のピッチ、弾性体のショアD硬度、弾
性体の厚さ、弾性体を被覆したロールの弾性体を含めた
外径の順で示すと、 イ、1mm、15mm、30mm、65度、25mm、
250mmの場合、 ロ、1mm、15mm、10mm、65度、25mm、
250mmの場合、 ハ、1.5mm、28mm、15mm、65度、45m
m、250mmの場合、 ニ、1.5mm、15mm、15mm、60度、25m
m、250mmの場合であった。
【0023】更に本発明を以下のように変更してもよ
い。 1、実施例ではほぼ4角錐である突起体を示したが、4
より大である多角錐でもよいが、4角錐が加工が簡単で
ある。 2、前記突起体3a,bの先端は必ずしも鋭利でなくて
もよく、単板に進入可能であれば若干平坦であってもよ
い。 3、突起体付ロ−ルとアンビルロ−ルとの関係は、前記
実施例の場合と上下を逆にして備えてもよい。但し、隣
接する2個のロ−ルの周面に螺旋状に並ぶ突起体の列の
軸中心線方向の間隔が、ロ−ルの回転方向に向うにつれ
て広がる状態とするためには、図1に示す配置でロ−ル
の回転方向を変えずに上下を入れ換えた場合は、単板の
搬入方向を逆即ち図2で左から右方向へ搬送する必要が
ある。あるいは、図1に示す配置でロ−ルの上下を入れ
換えしかもロ−ルの回転方向を各々逆とすれば、単板の
搬入方向を図1の場合と同様とするこができる
【0024】
【効果】以上のように本発明の脱水装置によれば、単板
の節が破壊しにくくなり、節が脱落することで単板に穴
が開いたり、節から割れが走って単板が分断されること
が少なくなって、単板の歩留りが向上し、また該脱水装
置で脱水された単板を用いて製造された合板・LVL等
の積層材でも品質が向上する。また単板から絞り出され
た水が弾性体に形成されている溝内に浸入し、弾性体を
内部から冷やすため、熱により弾性体が膨張して鋼製の
ロールから外れてしまうことが起きにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の装置の正面説明図である。
【図2】図1の一点鎖線A−Aより矢印の方向を見た一
部断面の側面説明図である。
【図3】第1ロール1aの斜視図である。
【図4】フライスの部分説明図である。
【図5】第1ロール1aに螺旋状の溝を形成する際の拡
大説明図である。
【図6】図5の一点鎖線X−Xより矢印の方向を見た部
分断面図である。
【図7】フライスの部分説明図である。
【図8】第1ロール1aに形成された突起体の説明図で
ある。
【図9】第2ロール1bに螺旋状の溝を形成する際の拡
大説明図である。
【図10】第2ロール1bに形成された突起体の説明図
である。
【図11】実施例の脱水装置に用いる撓み受けの側面図
である。
【図12】図2の一点鎖線B−Bより矢印の方向を見た
部分拡大図
【図13】実施例の作動説明図である。
【符号の説明】
1・・突起体付ロ−ル 1a・・第1ロ−ル 1b・・第2ロ−ル 2・・アンビルロ−ル 3a,3b・・突起体 29・・ウレタンゴム 31・・溝 33・・分断箇所

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸中心線が平行で少なくとも一方が駆動
    回転させられる一対のロ−ルであって、 一対のロ−ルの両周面の間隔が、ベニヤ単板の厚さより
    小に設定されており、 一方のロールは、周面から半径方向で所定厚さの弾性体
    が被覆されており、該弾性体には幅が10mm以下であ
    り回転方向に連続する溝が、軸中心線方向に50mm以
    下のピッチで形成されており、 他方のロールの周面には、半径方向にベニヤ単板の厚さ
    より小さい長さで突出する突起体が多数形成されている
    ベニヤ単板の脱水装置。
  2. 【請求項2】 軸中心線が平行で少なくとも一方が駆動
    回転させられる一対のロ−ルであって、 一対のロ−ルの両周面の間隔が、ベニヤ単板の厚さより
    小に設定されており、 一方のロールは、周面から半径方向で所定厚さの弾性体
    が被覆されており、該弾性体には幅が5mm以下であり
    回転方向に連続する溝が、軸中心線方向に30mm以下
    のピッチで形成されており、 他方のロールの周面には、半径方向にベニヤ単板の厚さ
    より小さい長さで突出する突起体が多数形成されている
    ベニヤ単板の脱水装置。
  3. 【請求項3】 軸中心線が平行で少なくとも一方が駆動
    回転させられる一対のロ−ルであって、 一対のロ−ルの両周面の間隔が、ベニヤ単板の厚さより
    小に設定されており、 一方のロールは、周面から半径方向で所定厚さの弾性体
    が被覆されており、該弾性体には幅が3mm以下であり
    回転方向に連続する溝が、軸中心線方向に30mm以下
    のピッチで形成されており、 他方のロールの周面には、半径方向にベニヤ単板の厚さ
    より小さい長さで突出する突起体が多数形成されている
    ベニヤ単板の脱水装置。
  4. 【請求項4】 弾性体のショアD硬度が40乃至75度
    である請求項1乃至3記載のベニヤ単板の脱水装置。
  5. 【請求項5】 弾性体のショアD硬度が55乃至70度
    である請求項1乃至3記載のベニヤ単板の脱水装置。
  6. 【請求項6】 溝の幅が1乃至2mmである請求項1乃
    至3記載のベニヤ単板の脱水装置。
  7. 【請求項7】 溝の深さが5mm以上である請求項1乃
    至3記載のベニヤ単板の脱水装置。
  8. 【請求項8】 溝の深さが15mm以上である請求項1
    乃至3記載のベニヤ単板の脱水装置。
  9. 【請求項9】 弾性体の厚さが10mm以上である請求
    項1乃至3記載のベニヤ単板の脱水装置。
  10. 【請求項10】 弾性体の厚さが20mm以上である請
    求項1乃至3記載のベニヤ単板の脱水装置。
  11. 【請求項11】 一方のロールの弾性体を含めた外径が
    150乃至400mmである請求項1乃至3記載のベニ
    ヤ単板の脱水装置。
  12. 【請求項12】 弾性体がウレタンゴムである請求項1
    乃至3記載のベニヤ単板の脱水装置。
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