JP2002162784A - 画像形成装置 - Google Patents
画像形成装置Info
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Abstract
形成用トナーを用いても良好な画像を得ることが可能
で、かつ良好な画像を得ることができるトナーリサイク
ル手段を搭載した画像形成装置の提供。 【解決手段】 結着樹脂、着色剤及び離型剤を少なくと
も含有するトナー粒子と無機微粉体とを有するトナー
で、トナーのTHF可溶分により求められたGPCによ
る分子量分布の値が1000〜10000の間に少なく
とも一つのピークを有し、かつ該分布の半値幅が分子量
15,000以下で、分子量105以上の重量割合が1
0wt%以下であり、トナー結着樹脂のクロロホルム不
溶分を5〜40%含有することを特徴とするトナーを搭
載し、かつトナーの機内リサイクル手段を有する画像形
成装置。
Description
記録法、静電印刷法など静電潜像を現像するために用い
られる画像形成装置に関し、詳しくは、機内リサイクル
手段、さらにはそれに加えて両面画像形成機能を有する
画像形成装置に関する。
第2,297,691号明細書、特公昭49−2391
0号公報及び特公昭43−24748号公報などに各種
の方法が記載されているように、一般には光導電性物質
を用いて作成された感光体に種々の手段により電気的潜
像を形成し、次いで該潜像を現像剤を用いて現像した
後、該現像剤による像を必要に応じて紙などに転写し、
さらに加熱、加圧あるいは溶剤蒸気などによって定着し
て、行われるものである。
て、絶縁性有機液体中に各種の顔料や染料を微細に分散
させた液体現像剤を用いる液体現像方式と、カスケード
法、磁気ブラシ法、パウダークラウド法などのように天
然又は合成樹脂にカーボンブラックなどの着色剤を分散
して作成される乾式現像剤(以下トナーと称する)を用
いる乾式現像方式があり、近年乾式現像方式が広く使用
されている。
いるが、特に長期に渡り安定した高画質を得ることがで
きる二成分現像法が一般的に用いられている。二成分現
像法に用いられる乾式二成分現像剤は、比較的大きな粒
子表面上に微小なトナー粒子が、両粒子の摩擦により発
生した電気力により保持されており、静電潜像に近接す
ると、静電潜像が形成する電界力によるトナー粒子に対
する潜像方向への吸引力が、トナー粒子とキャリア粒子
間の結合力に打ち勝って、トナー粒子は静電潜像上に吸
引付着されて静電潜像が可視化されるものである。そし
て、現像剤は現像によって消費されたトナーを補充しな
がら反復使用される。
干の逆帯電を帯びた弱帯電トナーが発生している場合、
静電潜像が形成された画像部分以外の場所にトナー粒子
が現像される、所謂地肌汚れ現象等の発生が見られ、問
題視されている。この対策として、帯電量分布をシャー
プにする等の工夫により行われており、初期において
は、良好な画像が得られるが、経時において、特に機内
リサイクルを搭載したマシンにおいては、機内リサイク
ルで戻ってきたトナーの帯電能力の低下のために、地肌
汚れが初期に比べると劣化する等の現象が見られた。特
にこの現象は、省エネルギーのために用いられるポリエ
ステル樹脂等を用いた比較的柔らかい低温定着トナーに
おいて顕著であり問題視されている。ここで言う機内リ
サイクルとは、画像担持体上に転写工程後残留したトナ
ーをクリーニング工程によって回収し、現像部に戻すこ
とによって再使用するプロセスの事を示している。
のエネルギー効率の良さから、加熱ヒートローラ方式が
広く一般に用いられている。この加熱ヒートローラ方式
を用いる場合に、近年、特に省エネルギーのためにトナ
ーには低温定着が要求され、特に高いエネルギーを必要
とする高速複写方式にはその要求は強く、そのために定
着時にトナーに与えられる熱エネルギーはより小さくす
る試みが盛んに行われている。特に省エネルギーのため
に、画像形成装置を使用可能な状態にしてから画像形成
が可能となるまでの待機時間(装置のウォームアップ
(リカバリー)タイム)に要する電力量を可能な限り小
さくするために、待機時間の短縮が強く要望されてい
る。
A)のDSM(Demand−side Manage
ment)プログラム中には、次世代複写機の技術調達
プロジェクトが存在し、その要求仕様が公表され、30
cpm以上の複写機については、前記待機時間が10秒
以内、待機時の消費電力が10〜30ワット以下(複写
速度で異なる)とするよう、従来の複写機に比べて飛躍
的な省エネ化の達成が要求されている。
て、加熱ヒートローラ等の定着部材を低熱容量化させ
て、トナーの温度応答性を向上させる方法が考えられる
が、十分満足できるものではない。前記要求を達成し待
機時間を極小にするためには、トナー自体の定着温度を
下げ、使用可能時のトナー定着温度を低下させることが
必須の技術的達成事項であると考えられる。
形成装置の設定温度で比較すると、従来の低温定着トナ
ーを用いる場合より更に20℃程度設定温度を低下させ
る必要があると考えられ、20℃の差はその要求レベル
が非常に高いものであることが認識できる。
易に達成することは不可能であり、従来の技術領域より
さらに進んだ技術の確立が必要である。
従来の樹脂の溶融粘度を低下させる方法により進める
と、定着後最終画像に光沢が出現し易くなり、特に両面
画像形成機能を有する電子写真装置の使用では、裏面は
定着部を2回通過する事になり、より表面平滑性が増す
事で光沢が上昇し、表面と裏面で画像の光沢に差が見ら
れる等の現象が見られた。特に文字文章が主体の黒画像
においては、画像光沢によるギラツキは品質上問題視さ
れ、出来る限り光沢を押さえたものが要求されるのが一
般的である。
が高まり、従来のような体積平均粒径が10〜15μm
のトナーでは十分な高画質が得られなくなってきてお
り、さらに小粒径のトナーが求められている。しかしな
がらトナー粒径は微粒子化が進めば進むほど、画像以外
の部分において種々の問題が発生し、特に定着工程にお
いては、ハ―フトーン部における紙等の被定着材へのト
ナー付着量が減少して、被定着材の凹部に転写されたト
ナー対して加熱部材から与えられる熱量が極端に少なく
なるため、オフセット現象を発生し易くなる等の欠点が
ある。
にないレベルの低温定着性を有する画像形成用トナーを
用いても良好な画像を得ることが可能で、かつ良好な画
像を得ることができるトナーリサイクル手段を搭載した
画像形成装置を提供することである。
課題を解決するために鋭意検討し、トナーを構成する樹
脂の分子量分布をシャープ化しかつその低分子量分の絶
対量を可能な限り多くすると、トナーの低温定着性を向
上させることに非常に有効であること、さらに良好な画
像を形成できるトナーのリサイクルが可能であるという
新規な技術的思想を確認した。
色剤及び離型剤を少なくとも含有するトナー粒子と無機
微粉体とを有するトナーで、トナーのTHF可溶分によ
り求められたGPCによる分子量分布の値が1000〜
10000の間に少なくとも一つのピークを有し、かつ
該分布の半値幅が分子量15000以下で、分子量10
5以上の重量割合が10wt%以下であり、トナー結着
樹脂のクロロホルム不溶分を5〜40%含有することを
特徴とするトナーを搭載し、かつトナーの機内リサイク
ル手段を有する画像形成装置にある。本発明の低温定着
性は、分子量分布の半値幅が好ましくは分子量1000
0以下、より好ましくは7000〜10000であると
さらに望ましく実現する。
HF不溶樹脂分よりもTHF可溶樹脂分が大きく関与し
ていることを確認し、その結果THF可溶樹脂分におけ
る分子量分布の設計を工夫することによって、所期の目
標である低温定着性をさらに実現することができた。
成する樹脂のTHF可溶分により求められたGPCによ
る分子量分布の分子量Mの105以上の重量割合が10
wt%以下、さらに好ましくは0.1〜6wt%とする
ことにより、従来より格段に優れた低温定着性を実現す
ることができることができた。
び/又は酸化チタンで形成されたものであることを特徴
とする前記第1の画像形成装置にある。
テル樹脂を用いることを特徴とする前記第1又は2の画
像形成装置にある。
が8〜45mgKOH/g、水酸基価が50mgKOH
/g以下であることを特徴とする前記第3の画像形成装
置にある。
脂成分の海に高分子量の樹脂成分が島を作るような状態
で構成されたものであることを特徴とする前記第1〜4
のいずれかに記載の画像形成装置にある。
℃以上異なる少なくとも2種類以上の樹脂が用いられ、
軟化点が高い方の樹脂のクロロホルム不溶分が5〜40
%含有することを特徴とする前記第1〜5の画像形成装
置にある。
含有することを特徴とする前記第1〜6の画像形成装置
にある。
金属成分が、6配位の構成を取りうる3価以上の金属で
あることを特徴とする前記第7の画像形成装置にある。
カルナウバワックス、モンタンワックス及び酸化ライス
ワックスの少なくとも1つであることを特徴とする前記
第1〜8の画像形成装置にある。
μmであることを特徴とする前記第1〜8の画像形成装
置にある。
像形成機能を搭載したものであることを特徴とする前記
1〜9の画像形成装置にある。
さらに具体的に説明する。図1は本実施形態に係る複写
機の概略構成図である。まず、複写機の概略構成につい
て説明する。複写機は、原稿を載置するコンタクトガラ
ス1を備えている。また、時計方向に回転する感光体を
備え、該感光体4の周りに、感光体1を帯電する帯電装
置としてのスコロトロンチャージャ3と、レーザー光2
を照射する露光装置と、トナーを供給することによって
感光体1上の静電潜像をトナー像化する現像装置5と、
感光体1表面上のトナー像を転写紙11上に転写するた
めの転写ベルト9とこれに転写バイアスを印加するため
の転写バイアスローラ10と、感光体1表面から残留ト
ナーを除去するブレードを備えたクリーニング装置12
とが配設されており、これらの各装置が画像形成部を形
成している。
について説明する。現像装置5は、キャリアとトナーを
含む2成分現像剤8を用いる2成分現像装置である。こ
の現像装置5は、固定磁石と回転稼働するアルミ製スリ
ーブよりなる現像ローラと、現像装置内の現像剤8とト
ナー7とを攪拌する現像剤攪拌部材と、現像ローラ上の
現像剤量を規制するドクターブレードとを備えている。
また、現像装置5上方には、現像剤8に補給するための
トナー7を貯留するトナーホッパー6を備えている。ま
た、本実施例に係る複写機ではトナーリサイクルを行う
よう、クリーニング装置12で回収されたトナー7をト
ナーホッパー6に搬送するための搬送スクリュウ13が
設けられている。
像形成動作について説明する。感光体4は時計方向に回
転しながら、スコロトロンチャージャ3によって一様に
帯電する。その後、露光装置は、コンタクトガラス1上
に載置された原稿を各画素に分解したデータに基づき、
各画素の濃度に応じたレーザー光2で感光体4面を露光
し、そこに静電潜像を形成する。現像装置5では、現像
ローラの回転により現像剤8を担持させ、途中ドクター
ブレードにより現像剤量を規制された後、感光体4と対
向する現像領域まで搬送する。現像領域では、現像ロー
ラに現像バイアスを印加し、感光体4上に形成された静
電潜像にトナーを静電気力に付着させ、トナー像化す
る。感光体4上のトナー像は、転写バイアスローラ10
より転写ベルト9に印加された転写バイアスにより静電
的に転写紙11に転写する。そして、転写紙11は感光
体4から分離して定着装置へ搬送され、熱ローラ定着に
よりトナー像を定着される。一方、転写残トナーはクリ
ーニング装置12により回収され、搬送スクリュウ13
によって直接現像装置5のトナーホッパー6に搬送され
る。トナーホッパー6には図示しないトナーボトルから
新しいトナーが送られ、トナーホッパー6内で搬送スク
リュウ13から搬送されてきたリサイクルトナーと混合
される。
プリント(コピー)速度が早い装置においては、機内温
度が上昇し、リサイクル経路内での温度も上昇し易くな
っている。さらに、連続コピーをおこなうと、機内温度
は上昇していき、この温度上昇に伴い、リサイクル経路
内のトナーに熱的ストレスが加わり、トナー表面に外添
されていた添加剤が埋め込まれる事による帯電低下に起
因した地汚れ等を引き起こし易くなる。この現象は、特
に表面が比較的柔らかい低温定着性を有するトナーを用
いた場合に起こり易くなる。本発明においては、前記の
ような本発明の特徴点を採用することにより、前記現象
を防止した画像形成装置を提供することができた。
ては、前記の条件のトナーになりさえすれば、特に限定
的でなく、後述するように各種の樹脂が適用可能である
が、特にポリエステル樹脂が好ましい。
のクロロホルム不溶分を5〜40%にすると、耐ホット
オフセット性を改良し、かつトナーリサイクル時に想定
されるような添加剤埋め込み等による帯電性の劣化がし
難く、さらに両面画像形成時に想定される様な表裏の画
像光沢差が出現し難く、高いレベルの低温定着性、トナ
ーリサイクル及び良好な画像光沢安定性等を図ることが
可能なことを見出した。
る、トナーを構成する複数種の材料を混練する工程にお
いて、樹脂の高分子量分を切断し低分子量化することに
よる分子量分布の変化を避けることができ、その結果、
低分子量の樹脂の海に高分子量の樹脂が島を作るような
状態で、しかもこの高分子量分(ゲル分)の樹脂がせん
断力による切断がされにくい状態でトナー中に存在する
ために、耐ホットオフセット性、トナーリサイクル性、
両面時の画像光沢安定性等の向上に有効に機能するもの
と考えられる。
ステル樹脂を用いる系においても、低分子量の樹脂の海
に高分子量の樹脂が島を作るような状態になるために、
トナー中の高分子量分の樹脂の存在が、耐ホットオフセ
ット性に寄与するものと考えられる。
に対して、化学構造やコンフォメーションの違いの方が
分子量の違いより相関性があるものと一般的に認識され
ているが、本発明は先に説明したように、トナーを構成
する樹脂の分子量を選択することによって、耐ホットオ
フセット性、熱保存性及びリサイクル性が大幅に改善さ
れるという考え方に基づいたものである。
が前記のように多くなるようにすると、トナー製造の際
の混練操作によりトナー中での低分子量の樹脂成分の海
に高分子量の樹脂成分が島状に存在するようになるの
で、溶融した低分子量の樹脂成分によって、混練時のせ
ん弾力を吸収し、島状に存在する高分子量の樹脂成分
(巨大コンフォメーションであるため切断され易い)を
切断することなく高分子量部分の成分量を保持できるの
で、耐ホットオフセット性が改善されることが確認され
た。
ナー表面に微細に存在することで、両面画像形成時に表
裏で熱定着によって画像光沢が変化することなく、両面
とも光沢が同一な良好な画像が得られ、かつ前記のよう
にリサイクル時の埋め込みが抑制されることが確認され
た。
着性と耐ホットオフセット性の両立を図るために、10
5〜107程度の中分子量域に樹脂分を持たせるのが一般
的であり、この中分子領域の樹脂分の存在により、従来
レベルの低温定着性を阻害することなく耐ホットオフセ
ット性を保持していた。
来レベルと比較できないほど高いレベルの低温定着性の
要求に対して、本発明者等はこの中分子量域の樹脂分の
存在が低温定着性を阻害する事実を確認し、中分子量域
の樹脂分を出来る限り低減し、分子量分布をシャープに
することによって、熱に対するトナー樹脂の溶融応答性
を向上させる必要があることを認識した。しかし、低分
子領域のみの樹脂を用いたのでは、たとえ離型剤を含有
させたとしても、十分な耐ホットオフセット性を達成す
ることはできないために、本発明においては耐ホットオ
フセット性の向上策として、中分子量域の樹脂分ではな
くクロロホルムに不溶なゲル分域を用いることとし、そ
の結果耐ホットオフセット性を有しながら、本発明の課
題である低温定着性及びトナーのリサイクル性の改善を
達成可能であることを見出したものである。
所期の低温定着性を達成するためには、その酸価が8m
gKOH/g以上のものが好ましく、一方トナーのホッ
トオフセット性を向上させるには、その酸価が45mg
KOH/g以下のものであることが好ましい。さらにポ
リエステル樹脂の水酸基価について言うならば、所期の
低温定着性を達成し、かつ良好な帯電特性を確保するに
は、50mgKOH/g以下のものが好ましい。
酸の種類は、異なる方が同一の場合よりも広範な定着温
度範囲を得ることができるので、好ましい。その理由
は、トナー組成の微妙な違いによりポリエステル同志の
相溶性が異なり、軟化点が低い樹脂の海に軟化点が高い
樹脂が島を構成するような状態になりやすいため、低温
定着性とホットオフセット性の両立、更には両面画像形
成時の熱定着による表裏の画像光沢の類似化も樹脂同士
の機能分離により達成されるものと考えられる。
を含有させると、耐ホットオフセット性が改良できるた
め、好ましい。特に6配位の構成を取りうる3価以上の
金属を有する錯体が、樹脂とワックスの反応性が高い部
分と反応し軽度の架橋構造を作ることでCCAとしての
効果のみならず、耐ホットオフセットの改良効果がある
ことが判明している。
的でないが、細線再現性等に優れた高画質を得るために
は、体積平均粒径が5〜10μmであることが好まし
い。ここで、トナー体積平均粒径の測定は、種々の方法
によって測定可能であるが、本発明では米国コールター
・エレクトロニクス社製のコールターカウンターTAII
が用いられる。
クロマトグラフィ)は次のようにして測定される。40
℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、この温度
におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流
速で流し、試料濃度として0.05〜0.6重量%に調
製した樹脂のTHF試料溶液を50〜200μl注入し
て測定する。試料(トナー)の分子量測定に当っては、
試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン
標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数
との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレ
ン試料としては、例えばPressure Chemi
cal Co.あるいは東洋ソーダ工業社製の分子量が
6×102、2.1×103、4×103、1.75×1
04、5.1×104、1.1×105、3.9×105、
8.6×105、2×106、4.48×106のものを
用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を
用いるのが適当である。また、検出器にはRI(屈折
率)検出器を用いる。
れる。トナー(結着樹脂)約1.0gを秤量し、これに
クロロホルム約50gを加えて十分に溶解させた溶液
を、まず、遠心分離でわけJIS規格(P3801)5
種Cの定量ろ紙を用いて常温でろ過する。続いてろ紙残
渣が不溶分であり、用いたトナーとろ紙残渣の比(重量
%)で表わす。なお、トナーとした時の結着樹脂中のク
ロロホルム不溶分を測定する場合には、トナー約1.0
gを秤量して結着樹脂と同様の方法で行うが、ろ紙残渣
の中には顔料などの固形物が存在するので、熱分析によ
り別途求める。
aku THRMOFLEX TG8110により、昇
温速度10℃/minの条件にて測定される。
K0070に規定の方法による。但しサンプルが溶解し
ない場合は、溶媒にジオキサン又はTHF等の溶媒を用
いる。
ーCFT−500(島津製作所製)を用い、ダイス径1
mm、加圧20kg/cm2、昇温速度6℃/minの
条件下で1cm2の試料を溶融流出させた時の流出開始
点から流出終了点までの1/2に相当する温度により測
定される。
通常の粉砕法でも、例えば重合法のような粉砕法以外の
製造法、あるいはそれらの併用であっても良い。
いて詳細に説明する。本発明で用いられるポリエステル
樹脂は、アルコールとカルボン酸との縮重合によって通
常得られるものである。
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール等のグリコール類、1,4
−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、及びビス
フェノールA等のエーテル化ビスフェノール類、その他
二価のアルコール単量体、三価以上の多価アルコール単
量体を挙げることができる。
ン酸、フマール酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸、コハク酸、マロン酸等の二価の有機酸単量体、
1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベ
ンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサント
リカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン
酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジ
カルボキシル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,
2,7,8−オクタンテトラカルボン酸等の三価以上の
多価カルボン酸単量体を挙げることができる。ここで、
ポリエステル樹脂としては、熱保存性の関係から、ガラ
ス転位温度Tgが55℃以上のもの、さらに60℃以上
のものが好ましい。
て、前述のように、ポリエステル樹脂を用いることが最
も適しているが、ポリエステル樹脂以外の樹脂も、上記
トナー分子量分布を満足すれば、単独若しくはブレンド
使用において低温定着化を達成できる。また、ポリエス
テル樹脂を用いる場合においても、トナーの性能を損な
わない範囲で、他の樹脂を併用することもできる。
例示すると、次のようなものを挙げることができる。な
お、これらの樹脂は単独使用に限らず、二種以上併用す
ることも可能である。
α−メチルスチレン、スチレン/クロロスチレン共重合
体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ブタジ
エン共重合体、スチレン/塩化ビニル共重合体、スチレ
ン/酢酸ビニル共重合体、スチレン/マレイン酸共重合
体、スチレン/アクリル酸エステル共重合体(スチレン
/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エ
チル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、
スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/ア
クリル酸フェニル共重合体等)、スチレン/メタクリル
酸エステル共重合体(スチレン/メタクリル酸メチル共
重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチ
レン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/メタク
リル酸フェニル共重合体等)、スチレン/α−クロルア
クリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル
/アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(ス
チレン又はスチレン置換体を含む単独重合体又は共重合
体)、塩化ビニル樹脂、スチレン/酢酸ビニル共重合
体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ア
イオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、
ケトン樹脂、エチレン/エチルアクリレート共重合体、
キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等、石油系樹
脂、水素添加された石油系樹脂。
ものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重
合のいずれも利用できる。また、上記樹脂のガラス転位
温度Tgは、ポリエステル樹脂と同じく、熱保存性の関
係から55℃以上がよく、より好ましくは60℃以上が
良い。
例えばカーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、アニ
リンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニング
リーン、ハンザイエローG、ローダミン6Cレーキ、カ
ルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベ
ンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン
系染料等の染顔料など、従来公知のいかなる染顔料をも
単独あるいは混合して使用し得、ブラックトナーとして
もフルカラートナーとしても使用できる。これらの着色
剤の使用量はトナー樹脂成分に対して、通常1〜30重
量%、好ましくは3〜20重量%である。
としては公知のものが全て使用できるが、特に脱遊離脂
肪酸型カルナウバワックス、モンタンワックス及び酸化
ライスワックスを単独又は組み合わせて使用することが
できる。カルナウバワックスとしては、微結晶のものが
良く、酸価が5以下であり、トナーバインダー中に分散
した時の粒子径が1μm以下の粒径であるものが好まし
い。モンタンワックスについては、一般に鉱物より精製
されたモンタン系ワックスを指し、カルナウバワックス
同様、微結晶であり、酸価が5〜14であることが好ま
しい。酸化ライスワックスは、米ぬかワックスを空気酸
化したものであり、その酸価は10〜30が好ましい。
その他の離型剤としては、固形シリコーンワニス、高級
脂肪酸高級アルコール、モンタン系エステルワックス、
低分子量ポリプロピレンワックス等、従来公知のいかな
る離型剤をも混合して使用できる。これらの離型剤の使
用量は、トナー樹脂成分に対し、1〜20重量部、好ま
しくは3〜10重量部である。
剤、流動性改良剤などを配合することも可能である。
属錯塩型染料、第四級アンモニウム塩等の従来公知のい
かなる極性制御剤も、単独あるいは混合して使用でき
る。これらの極性制御剤の使用量は、トナー樹脂成分に
対し、0.1〜10重量部、好ましくは1〜5重量部で
ある。特に、サリチル酸金属錯体、好ましくは6配位の
構成を取りうる3価以上の金属を有する錯体が前記理由
により良い。ここで、3価以上の金属の例としては、A
l、Fe、Cr、Zr等が挙げられる。
化チタン、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、チタン酸バ
リウム等、従来公知のいかなる流動性改良剤をも単独あ
るいは混合して使用できるが、特に疎水性シリカ又は酸
化チタンが流動性向上、帯電安定化及び画質安定化の点
で優れている。より好ましくは疎水性シリカと酸化チタ
ンを組み合わせて用いると流動性と帯電性の安定した良
好なトナーを得ることができる。これらの流動性改良剤
の使用量は、トナー重量に対し、0.1〜5重量部、好
ましくは0.5〜2重量部である。
性トナーとして用いることができ、トナー中に含まれる
磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェラ
イト等の酸化鉄、鉄、コバルト、ニッケルのような金属
あるいはこれら金属のアルミニウム、コバルト、銅、
鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウ
ム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セ
レン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属
の合金及びその混合物などが挙げられる。特にマグネタ
イトが磁気特性の点で好ましい。
μm程度のものが望ましく、トナー中に含有させる量と
しては樹脂成分100重量部に対し約15〜200重量
部、特に好ましくは樹脂成分100重量部に対し20〜
100重量部である。
も、キャリアと組み合わせてなる二成分現像剤としても
用いることができる。
する場合のキャリアとしては、公知のものがすべて使用
可能であり、例えば鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉の
ごとき磁性を有する粉体、ガラスビーズ等及びこれらの
表面を樹脂などで処理した物などが挙げられる。
得る樹脂粉末としては、スチレン−アクリル共重合体、
シリコーン樹脂、マレイン酸樹脂、フッ素系樹脂、ポリ
エステル樹脂エポキシ樹脂等がある。スチレン−アクリ
ル共重合体の場合は、30〜90重量%のスチレン分を
有するものが好ましい。この場合スチレン分が30重量
%未満だと現像特性が低く、90重量%を超えるとコー
ティング膜が硬くなって剥離しやすくなり、キャリアの
寿命が短くなるからである。
ティングは、上記樹脂の他に接着付与剤、硬化剤、潤滑
剤、導電材、荷電制御剤等を含有してもよい。
二成分現像剤いずれで用いる場合においても、トナーは
容器に充填され、トナーが充填された容器は、画像形成
装置とは別途に流通され、ユーザーが画像形成装置に装
着して画像形成するのが、一般的である。前記容器とし
て用いられるものは限定的でなく、従来のボトル型ある
いはカートリッジ型に限らず用いられる。また、画像形
成装置とは電子写真法によって画像を形成するための装
置であれば限定されず、例えば複写機とかプリンターが
包含される。
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。各実施例において使用する樹脂については表
1に、特性評価結果については表2に示す。尚、評価装
置は、トナー機内リサイクルを搭載した(株)リコー製
MF−2200を用いた。また、部数はすべて重量部で
ある。地肌汚れについては、各実施例のスタート時と1
4万枚後の評価結果の平均を以下に示す評価に基いて行
った結果を示した。
について説明する。 1)定着性評価 定着ローラとしてテフロン(登録商標)ローラを使用し
た(株)リコー製複写機 MF2200定着部を改造し
た装置を用いて、これにリコー製のタイプ6200紙を
セットし複写テストを行った。定着温度を変化させてコ
ールドオフセット温度(定着下限温度)とホットオフセ
ット温度(耐ホットオフセット温度)を求めた。従来の
低温定着トナーの定着下限温度は140〜150℃程度
である。尚低温定着の評価条件は、紙送りの線速度を1
20〜150mm/sec、面圧1.2Kgf/c
m2、ニップ幅3mm、高温オフセットの評価条件は紙
送りの線速度を50mm/sec、面圧2.0Kgf/
cm2、ニップ幅4.5mmと設定した。各特性評価の
基準は以下のとおりである。 低温定着性(5段階評価) 良 ◎;130℃未満.○;130〜140℃.□;1
40〜150℃.△;150〜160℃.×;160℃
以上 悪 ホットオフセット性(5段階評価) 良 ◎;201℃以上.○;200〜191℃.□:1
90〜181℃.△;180〜171℃.×;170℃
以下 悪 2)地肌汚れ 白色原稿を用いてA3サイズで出力し、その画像の任意
の6個所の位置の画像濃度を、マクベス反射濃度計で測
定し、そのIDについて以下の判断基準により5段階で
行った。尚全く地肌汚れが無い状態は、紙の反射濃度と
同等な値であり、その値が大きいほど地肌汚れは悪い結
果となっている。 良 ◎:大変良い、○:良い、□:普通、△:悪い、
X:大変悪い 悪 3)細線再現性 各現像剤に関して、画像評価テストを行い、細線再現性
について以下の判定基準により5段階に評価した。 優:◎、良:○、□:普通、△:悪い、×:最悪
組成物を、温度計、攪拌器、コンデンサー及び窒素ガス
導入管を備えた容量1Lの4つ口丸底フラスコ内に入
れ、このフラスコをマントルヒーターにセットし、窒素
ガス導入管より窒素ガスを導入してフラスコ内を不活性
雰囲気下に保った状態で昇温し、次いで0.05gのジ
ブチルスズオキシドを加えて温度を200℃に保って反
応させ各ポリエステルを得た。
合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約3
0分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物を
ジェットミル又は機械式粉砕機、風力分級機で粉砕分級
しトナー母体を得た。得られたトナー母体に疎水性シリ
カ0.5wt%と酸化チタン0.3wt%を添加混合
し、最終的なトナーとした。
に変更した以外は、実施例1と同様な方法によって、ト
ナーを得た。
合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約3
0分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物を
ジェットミル又は機械式粉砕機、風力分級機で粉砕分級
しトナー母体を得た。得られたトナー母体に疎水性シリ
カ0.5wt%と酸化チタン0.3wt%添加混合し、
最終的なトナーとした。
レン(ビスコール550P:三洋化成社製)に変更した
以外は実施例3と同様にして、トナーを得た。
した以外は実施例3と同様にして、トナーを得た。
合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約3
0分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物を
ジェットミル又は機械式粉砕機、風力分級機で粉砕分級
しトナー母体を得た。得られたトナー母体に疎水性シリ
カ0.5wt%と酸化チタン0.3wt%添加混合し、
最終的なトナーとした。
した以外は実施例5と同様にして、トナーを得た。
化合物に変更した以外は実施例5と同様にして、トナー
を得た。
化合物に変更した以外は実施例5と同様にして、トナー
を得た。
合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約3
0分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物を
ジェットミル又は機械式粉砕機、風力分級機で粉砕分級
しトナー母体を得た。得られたトナー母体に疎水性シリ
カ0.5wt%と酸化チタン0.3wt%添加混合し、
最終的なトナーとした。
以外は実施例9と同様にして、トナーを得た。
以外は実施例9と同様にして、トナーを得た。
以外は実施例9と同様にして、トナーを得た。
以外は実施例9と同様にして、トナーを得た。
以外は実施例9と同様にして、トナーを得た。
以外は実施例9と同様なトナーを得た。
温定着性を有する画像形成用トナーを用いても良好な画
像を得ることが可能で、かつ良好な画像を得ることがで
きるトナーリサイクル手段を搭載した画像形成装置を提
供することが出来た。
図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 結着樹脂、着色剤及び離型剤を少なくと
も含有するトナー粒子と無機微粉体とを有するトナー
で、トナーのTHF可溶分により求められたGPCによ
る分子量分布の値が1000〜10000の間に少なく
とも一つのピークを有し、かつ該分布の半値幅が分子量
15,000以下で、分子量105以上の重量割合が1
0wt%以下であり、トナー結着樹脂のクロロホルム不
溶分を5〜40%含有することを特徴とするトナーを搭
載し、かつトナーの機内リサイクル手段を有する画像形
成装置。 - 【請求項2】 無機微粉体が、シリカ及び/又は酸化チ
タンで形成されたものであることを特徴とする請求項1
記載の画像形成装置。 - 【請求項3】 結着樹脂としてポリエステル樹脂を用い
ることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装
置。 - 【請求項4】 ポリエステル樹脂の酸価が8〜45mg
KOH/g、水酸基価が50mgKOH/g以下である
ことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。 - 【請求項5】 結着樹脂が低分子量の樹脂成分の海に高
分子量の樹脂成分が島を作るような状態で構成されたも
のであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
載の画像形成装置。 - 【請求項6】 結着樹脂が軟化点が25℃以上異なる少
なくとも2種類以上の樹脂が用いられ、軟化点が高い方
の樹脂のクロロホルム不溶分が5〜40%含有すること
を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成
装置。 - 【請求項7】 サリチル酸金属化合物を含有することを
特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載画像形成装
置。 - 【請求項8】 サリチル酸金属化合物の金属成分が、6
配位の構成を取りうる3価以上の金属であることを特徴
とする請求項7記載の画像形成装置。 - 【請求項9】 離型剤が脱遊離脂肪酸型カルナウバワッ
クス、モンタンワックス及び酸化ライスワックスよりな
る群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とす
る請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。 - 【請求項10】 トナー体積平均粒径が5〜10μmで
あることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の
画像形成装置。 - 【請求項11】 画像形成装置が両面画像形成機能を搭
載したものであることを特徴とする請求項10記載の画
像形成装置。
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