JP2002161976A - 作業用車両 - Google Patents

作業用車両

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JP2002161976A
JP2002161976A JP2001278100A JP2001278100A JP2002161976A JP 2002161976 A JP2002161976 A JP 2002161976A JP 2001278100 A JP2001278100 A JP 2001278100A JP 2001278100 A JP2001278100 A JP 2001278100A JP 2002161976 A JP2002161976 A JP 2002161976A
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speed
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JP2001278100A
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Yasuhiko Miyamoto
康彦 宮本
Hiroyuki Ono
宏行 小野
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/66Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings
    • F16H61/662Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings with endless flexible members
    • F16H61/66254Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings with endless flexible members controlling of shifting being influenced by a signal derived from the engine and the main coupling
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16H2061/6604Special control features generally applicable to continuously variable gearings
    • F16H2061/6611Control to achieve a particular driver perception, e.g. for generating a shift shock sensation
    • F16H2061/6612Control to achieve a particular driver perception, e.g. for generating a shift shock sensation for engine braking
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業用車両における登坂時の登坂力と降坂時
のエンジンブレーキ力を向上させる。 【解決手段】 この作業用車両は、エンジンによって駆
動され作業機を搭載して走行する。作業用車両に搭載さ
れた自動変速機は、作業車両が登坂モードまたは降坂モ
ードつまり登降坂モードDfとなったときには、変速比
を登降坂モードに設定する。登降坂モードDfには、シ
フトレバー操作により選択されるか、又は登降坂検出手
段によって自動的に切り換えられる。登降坂モードDf
が設定されると、制御ユニットの指令により変速比が最
大となるように制御される。登降坂モードDfでは、登
坂時に変速比が変動せず、安定した登坂走行が実現でき
る。また、降坂時も大きなエンジンブレーキ力が得ら
れ、降坂時における安全性の向上や急ブレーキ動作によ
る芝の損傷防止が図られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴルフ場における肥
料や薬剤散布などの作業を行う芝管理作業車として好適
な作業用車両に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴルフ場や公園などにおいては、芝生を
育成するために、芝管理作業車とも言われる作業用車両
が使用されている。この作業用車両によって、芝生へ肥
料、目土あるいは薬剤を散布したり、土の中に空気を注
入するエアレーション作業を行ったり、ブロアによって
木の葉を吹き飛ばすスイーパ作業を行っている。それぞ
れの作業は、作業用車両の荷台にそれぞれの作業に合わ
せたアタッチメントを装着することにより行われてい
る。
【0003】近年、作業用車両においても、スムーズな
発進や快適な走行性、運転操作の容易性などの観点か
ら、自動変速機を搭載した車両が増加している。このよ
うな自動変速機搭載車では、走行モードとして「パーキ
ング(P)」、「後進(R)」、「ニュートラル
(N)」、「ドライブ(D)」の各モードが設けられ、
それらを運転者がシフトレバーによって適宜選択するよ
うになっている。そして、Dポジションを選択すること
により、発進から最高速度までの広い領域を1ペダル操
作にて実現している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述のDポ
ジションでは、平坦路においては広い速度領域で制御が
可能であるものの、重量車両の登坂性能や降坂時のエン
ジンブレーキの効きの問題など、坂道での走行性につい
ては必ずしも十分とは言えなかった。すなわち、登坂開
始時は比較的低い変速比となっていることが多く、登坂
中は車速が落ち易く変速比を上げるキックダウンが多く
なり走行安定性が損なわれるという問題がある。また、
降坂時は速度上昇とともに変速比が低くなってエンジン
ブレーキが効きにくくなり、車速が上がりフットブレー
キにて減速せざるを得ないという問題があり、これらの
改善が求められていた。
【0005】特に、薬剤などの液体を散布する場合に
は、液体満タン時には車両重量が2000kgを超える場合も
あり、降坂時のエンジンブレーキ作用が弱いと車速が抑
制しにくくフットブレーキに頼らざるを得ない。しかし
ながら、ブレーキ力を補うべくフットブレーキを強力に
作動させると、車輪がロックするなどして芝を損傷する
おそれがあり、フットブレーキの使用も制限されるとい
う問題もあった。
【0006】本発明の目的は、作業用車両における登坂
時の登坂力と降坂時のエンジンブレーキ力を高め、走行
安定性の向上とともに路面の保全を図ることにある。
【0007】本発明の目的は、更に、登坂時の登坂力と
降坂時のエンジンブレーキ力を自動的に制御し、手動の
変速操作を行うことなくワンペダル操作にて広範な運転
が可能な作業用車両を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の作業用車両は、
エンジンによって駆動され、作業機を搭載して走行する
作業用車両であって、前記エンジンの回転を車輪に伝達
する自動変速機と、作業用車両の登坂モード又は降坂モ
ードを判断したときに、前記自動変速機の変速比を登坂
モード又は降坂モード固有に制御する制御手段とを有す
ることを特徴とする。
【0009】本発明によれば、坂道において変速比が登
坂モード固有に制御されるので、登坂時においてもエン
ジンの回転数を維持しつつ登坂できるため、安定した登
坂走行が実現できる。また、降坂時も降坂モード固有に
制御されるため、安定したエンジンブレーキ力を得るこ
とができる。このため、降坂時の車速を抑制でき、降坂
時の安全性が向上するのみならず、急ブレーキ動作によ
る芝のかきむしりも防止される。
【0010】また、本発明の作業用車両では、前記登坂
モード又は降坂モードが判断されたときに、前記エンジ
ンが過回転しない範囲内で前記プーリ比を前記ベルト式
無段変速機における変速比が最大となる一定値に制御し
ても良い。これにより、坂道において変速比が最大値に
維持されるので、エンジンの回転数を高く維持しつつ登
坂できるとともに、降坂時も高い変速比を維持すること
ができる。
【0011】更に、本発明の作業車両では、通常走行時
には前記自動変速機の変速比を通常時制御テーブルによ
り制御し、登坂モード又は降坂モードと判断したときには
登坂時制御テーブル又は降坂時制御テーブルにより制御
するようにしても良い。また、好ましくは、制御手段
は、シフトレバーが所定位置に操作されたことを検出した
ときに登坂モード又は降坂モードと判断する。
【0012】更に好ましくは、制御手段は、アクセル開
度が所定値以上であり、かつ前記作業用車両の加速度が
所定値以下であるときには登坂モードと判断し、アクセル
開度が所定値以下であり、かつ前記作業用車両の加速度
が所定値以上であるときには降坂モードと判断する。
【0013】本発明にあっては、車両の走行状態を示す
既存のデータが走行モードを判断するために用いられる
ので、走行モードの判定のための部品の追加は必要な
い。
【0014】更に、好ましくは、制御手段は、傾斜セン
サによって検出された前記作業用車両の傾斜角度の絶対
値が所定値以上のときに登坂モード又は降坂モードと判断
する。
【0015】本発明にあっては、傾斜センサが直接に車
両の傾斜量を検出し変速比を制御するので、作業者によ
るアクセル操作のばらつきによる影響なく、本作業用車
両は自動的に素早く登坂、降坂モードへの切換を行うこ
とができる。
【0016】本発明の自動変速機は無段変速機であって
もよく、それによりステップのないスムーズな変速制御
を可能にする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0018】(実施の形態1)図1は本発明の第一の実
施形態である作業用車両を示す側面図であり、図2は図
1の作業用車両の動力伝達経路を示す拡大側面図であ
り、図3は動力伝達経路を示す平面図である。
【0019】この第1の実施形態の作業用車両は前部の
運転席1と後部の荷台2とを有し、前輪3aと後輪3b
とが2つずつ設けられている。荷台2には作業の種類に
応じて複数のアタッチメントが取り外し自在に装着され
るようになっており、図1はゴルフ場の芝生に薬剤(薬
液)を散布するために荷台2に薬剤タンク4が装着され
た状態を示す。
【0020】荷台2には散布パイプ5がホルダー6によ
り装着され、この散布パイプ5はホルダー6に対して矢
印で示すように回動自在となっており、図示する水平状
態と、折り畳んだ状態とに姿勢が変化する。散布パイプ
5には複数の散布ノズル7が設けられ、液体供給ポンプ
つまり作業ポンプ8の駆動により薬剤タンク4内の薬剤
が散布ノズル7から噴霧される。
【0021】作業用車両によってゴルフ場の芝生に粒状
の肥料を散布する場合には、肥料が投入されたホッパを
有するスクレーパが荷台2に装着され、土砂や目土を散
布する場合には、土砂や目土がホッパ内に投入される。
ホッパ内の肥料や土砂をスクレーパによって散布する場
合には、作業ポンプ8として油圧ポンプが装着され、油
圧ポンプからの吐出油を油圧モータに供給することによ
り、スクレーパに設けられた散布装置が油圧モータによ
り駆動されることになる。
【0022】作業用車両を用いて高所の作業を行う場合
には、油圧モータによって駆動されるリフタが荷台2に
装着され、芝生を活性化するために土中に空気を供給す
る場合には、エアポンプから供給される圧縮空気を吐出
するエアレーションノズルが荷台2に装着される。さら
に、地面に散布された土砂を平坦に慣らす場合には、油
圧モータによって揺動されるレーキが荷台に装着され
る。
【0023】作業用車両を駆動するために、図2および
図3に示すように、エンジンつまりエンジン10の動力
は動力伝達機構11を介して駆動輪に伝達される。動力
伝達機構11はトルクコンバータ12と自動変速装置1
3とディファレンシャル装置14とを有している。
【0024】図3に示すように、この作業用車両は後輪
3bを駆動輪としているため、ディファレンシャル装置
14は後輪側に設けられているが、前輪3aを駆動輪と
しても良く、前輪と後輪の両方を駆動輪としても良い。
それぞれの車輪3a,3bは、作業用車両が芝生の上を
走行するオフロード用であり、通常よりも幅の広いもの
が使用されている。
【0025】エンジン10にはエンジン回転数を負荷変
動に影響されることなく一定に調整するために公知の機
械式エンジンガバナ装置が回転数調整機構として設けら
れており、図2に示すように、ピストンの往復動によっ
て回転駆動されるクランク軸15が設けられたクランク
ケース16にはガバナシャフト17が設けられている。
ガバナシャフト17はガバナレバー18aとガバナロッ
ド18bを介してスロットルバルブ19に連結されてい
る。このように、エンジン10にはガバナ装置が設けら
れているので、エンジン負荷が低負荷となったときには
負荷の低下分だけエンジン回転数が一時的に高くなろう
とするが、ガバナレバー18aが低速側に回動してその
分だけスロットルバルブ19が閉じる方向に駆動され、
エンジン回転数は負荷変動に影響されることなく一定に
調整される。
【0026】図4はトルクコンバータ12および自動変
速装置13を拡大して示す断面図であり、トルクコンバ
ータ12はエンジン10のクランク軸15に連結されて
いる。トルクコンバータ12はポンプインペラ21が設
けられたポンプ側ケース22とこれに固定されたフロン
トカバー23とを有し、フロントカバー23はドライブ
プレート24を介してクランク軸15に固定されてい
る。ポンプインペラ21に対向して配置されたタービン
ランナ25はタービン軸26に取り付けられ、タービン
軸26はトランスミッションケース27に固定された中
空の支持軸28の中に回転自在に組み込まれている。支
持軸28にはワンウエイクラッチ31を介してステータ
32が装着されている。
【0027】タービン軸26にはフロントカバー23に
係合するロックアップクラッチ33が取り付けられてお
り、ロックアップクラッチ33の一方側はアプライ室3
3aとなり、他方側はリリース室33bとなっている。
したがって、リリース室33bに供給した作動油をアプ
ライ室33aを介して循環させることにより、トルクコ
ンバータ12は作動状態となり、アプライ室33aに作
動油を供給してリリース室33b内の油圧を下げること
によりロックアップクラッチ33がフロントカバー23
に係合してロックアップ状態となる。このように、クラ
ンク軸15の動力はトルクコンバータ12またはロック
アップクラッチ33を介してタービン軸26に伝達され
る。
【0028】自動変速装置13はベルト式無段変速装置
であり、タービン軸26の回転は前後進切換装置34を
介してベルト式無段変速装置35のプライマリ軸36に
伝達される。プライマリ軸36にはプライマリプーリ3
7が設けられており、プライマリプーリ37はプライマ
リ軸36に一体に形成された固定プーリ37aと、これ
に対向してプライマリ軸36に対してボールスプライン
などにより軸方向に摺動自在に装着される可動プーリ3
7bとを有し、プーリ溝幅が可変となっている。プライ
マリ軸36に平行に配置されたセカンダリ軸38にはセ
カンダリプーリ39が設けられており、セカンダリプー
リ39はセカンダリ軸38に一体に形成された固定プー
リ39aと、これに対向してセカンダリ軸38に対して
可動プーリ37bと同様に軸方向に摺動自在に装着され
る可動プーリ39bとを有し、プーリの溝幅が可変とな
っている。
【0029】プライマリプーリ37とセカンダリプーリ
39との間には、多数のスチール製のコマをスチールバ
ンドにより挟持して形成される金属製のベルト41が掛
け渡されており、両方のプーリ37,39の溝幅を変化
させることにより、それぞれのプーリ37,39に対す
る巻付け径を変化させてセカンダリ軸38の回転数を無
段階に変速させることができる。なお、図4において
は、それぞれのプーリ37,39のプーリ溝幅が狭くな
った状態と広くなった状態との両方が示されている。
【0030】可動プーリ37bに固定されたシリンダ4
2とプライマリ軸36に固定されたプランジャ43とに
よりプライマリ油室44が形成され、可動プーリ39b
に固定されたシリンダ45とセカンダリ軸38に固定さ
れたプランジャ46とによりセカンダリ油室47が形成
されている。それぞれの油室44,47に対して供給す
る油圧を調整することにより、それぞれのプーリ溝幅が
変化する。
【0031】セカンダリ軸38は、図3に示すように、
第1および第2の中間軸48,49に歯車を介して連結
されている。また、中間軸49は連結軸51を介してデ
ィファレンシャル装置14に連結されている。
【0032】前後進切換装置34は、図4に示すよう
に、タービン軸26に固定されたクラッチドラム52
と、プライマリ軸36に固定されたクラッチハブ53と
を有し、これらの間には多板式の前進用クラッチ54が
設けられている。したがって、前進用クラッチ54を接
続状態とすると、タービン軸26の回転はクラッチハブ
53を介してプライマリ軸36に伝達されてプライマリ
軸36はタービン軸26と同一の正転方向に回転する。
【0033】プライマリ軸36にはサンギヤ55が固定
され、この外側にはリングギヤ56が回転自在に配置さ
れている。クラッチドラム52に取り付けられたキャリ
ア57には、相互に噛み合って対をなすプラネタリピニ
オンギヤが回転自在に装着され、一方のプラネタリピニ
オンギヤはサンギヤ55に噛み合い、他方のプラネタリ
ピニオンギヤはリングギヤ56の内歯と噛み合ってい
る。リングギヤ56とトランスミッションケース27と
の間には多板式の後退用ブレーキ58が設けられてお
り、前進用クラッチ54が開放された状態のもとで、後
退用ブレーキ58を制動状態とすると、サンギヤ55お
よびプライマリ軸36は、タービン軸26とは逆の方向
に回転する。
【0034】トランスミッションケース27に装着され
たオイルポンプ59は、クランク軸15によりポンプ側
ケースを介してエンジンにより駆動される。このオイル
ポンプ59から吐出する作動油は、ベルト式無段変速装
置35に設けられた油圧作動機器や潤滑部などに供給さ
れるようになっている。
【0035】荷台2に搭載された薬剤タンク4内の薬剤
は、作業ポンプ8によって散布ノズル7に供給されるよ
うになっている。この作業ポンプ8は図2に示すように
荷台2に装着される駆動ユニット61により駆動され
る。
【0036】図2に示すように、クランク軸15には動
力取り出し部としての歯車62が取り付けられており、
駆動ユニット61のユニットケース63内に回転自在に
装着された作業軸64に固定された歯車65は、中間歯
車66を介して歯車62に噛み合っている。したがっ
て、作業軸64は作業用車両を駆動するためのエンジン
10によって駆動されるようになっている。なお、クラ
ンク軸15の回転を作業軸64に伝達するために、歯車
62,65および66が設けられているが、チェーンや
ベルトにより動力を伝達するようにしても良い。
【0037】作業軸64をクランク軸15に連結される
状態と連結を遮断する状態とに切り換えるために、作業
軸64には切換クラッチ67が設けられている。この切
換クラッチ67は作業軸64に固定されたクラッチハブ
68と、このクラッチハブ68に軸方向に移動自在に常
時噛み合うクラッチスリーブ69とを有し、歯車65に
はクラッチスリーブ69に対向して噛み合いリング71
が固定されている。
【0038】駆動ユニット61には油圧式あるいは電動
式の作業用アクチュエータ72が設けられ、この作業用
アクチュエータ72によって、クラッチスリーブ69
は、クラッチハブ68と噛み合いリング71とに噛み合
ってクランク軸15の回転を作業軸64に伝達する状態
と、クラッチハブ68のみに噛み合って動力の伝達を遮
断する状態とに自動的に操作移動される。なお、図2に
示す駆動ユニット61は作業軸64のクランク軸15に
対する連結と連結遮断との切換を作業用アクチュエータ
72によって運転席のスイッチ操作により自動的に行う
ようにしているが、アクチュエータに代えて手動操作レ
バーを駆動ユニット61に組み込むようにし、手動操作
によって切換を行うようにしても良い。
【0039】駆動ユニット61に対しては作業ポンプ8
が取り外し自在に装着されており、図1に示すように、
薬剤を散布する場合には作業ポンプとしては液体吐出ポ
ンプ8が駆動ユニット61に装着され、肥料や目土を散
布する場合には、スクレーパに組み込まれた油圧モータ
を駆動するための油圧ポンプが装着される。また、作業
の種類に応じて作業ポンプ8を交換することなく、作業
の種類に応じた作業ポンプが組み付けられた駆動ユニッ
トを作業毎に荷台2に装着するようにしても良い。
【0040】図5は作業用車両に搭載されたエンジン1
0による車両の駆動力と車速との関係を示す動力特性線
図である。図5において、細線はロックアップクラッチ
33が係合した場合における駆動力特性を示し、太線は
ロックアップクラッチ33の係合が遮断されてトルクコ
ンバータ12が作動した場合における駆動力特性を示
す。
【0041】このエンジン10の駆動力は、ロックアッ
プクラッチ33を係合させた状態では、細線で示すよう
に所定の低速走行速度C1である車速4.5km/hのとき
に最大値となり、それよりも低速となっても高速となっ
ても駆動力は低下する。一方、ロックアップクラッチ3
3の係合を解いてトルクコンバータ12を作動させる
と、車速が4.5km/h以下であっても駆動力を高めるこ
とができる。したがって、発進から所定の低速走行速度
つまりロックアップ切換速度C1に達するまでは、トル
クコンバータ12を作動させることにより、エンジンス
トールや駆動輪の空転などを発生させることなく、容易
に車両を発進させることができる。
【0042】薬剤を芝生に散布する場合には、車両を走
行させながら駆動ユニット61により作業ポンプ8を駆
動することになるが、トルクコンバータ12を作動させ
た状態で作業ポンプ8を駆動すると、作業軸64の回転
数は車速と一定の関係とならない。したがって、薬剤の
散布作業は、車両が発進してからロックアップ切換速度
C1を経過してトルクコンバータ12がロックアップし
た状態のもとで、作業軸64と車速とを同期させて行
う。これにより、エンジン10の回転が高いレスポンス
で車両に伝達され、しかも燃費を向上させることができ
る。
【0043】一方、ロックアップ状態となるまで車速が
上昇した後には、車速をロックアップ切換速度C1より
も低下させても、エンジンストールは発生しない。そこ
で、ロックアップ切換速度C1よりも低い速度をロック
アップ解除速度つまり作業停止速度C2としている。こ
の速度は2〜3km/hであり、ロックアップ解除速度C2
をロックアップ切換速度C1よりも低い速度に設定する
ことにより、薬剤散布を行っているときには、ロックア
ップ切換速度C1よりも低い徐行程度の速度で車両を走
行させても、散布作業を行うことができることになる。
【0044】図6はベルト式無段変速装置35を有する
作業用車両のエンジン10の回転数と車速との関係を示
す変速特性図である。無段変速装置35は、自動変速モ
ードAにあってはプライマリプーリ37の巻き付け径が
最小となった低速段と、巻き付け径が最大となった高速
段との間のハッチングで示される範囲内で自由に変速比
が変化する。したがって、自動変速モードAにあって
は、車両の走行状況に応じて任意のプーリ比が自動的に
設定され、散布作業を行わない状態における車両の走行
を最適な変速比により行うことができる。
【0045】一方、自動変速モードAの場合、無段変速
装置35は、スロットル開度、エンジン回転数、車速に
より任意に変速され、エンジン回転数、すなわち作業機
の回転と車速とは比例関係にならず、自動変速モードA
では車速変化に対して薬剤散布等の作業を均一に行うこ
とができない。
【0046】そこで、作業軸64を駆動して行う薬剤散
布等の各種作業の車速に対する能率を一定にする場合に
は、図6に符号Jで示すように、作業領域における作業
軸64の回転数を車速の変化に対して比例的に変化させ
るような作業モードに設定する必要がある。この作業モ
ードJにおける変速ラインは、低速域の所定車速までは
変速比ローで走行するよう設定され、所定車速以上の作
業が行われる領域においては車速の変化に対して各種作
業の能率が最適値又は要求値に一定に維持されるよう
に、作業軸64の回転数(エンジン回転数)と車速が所
定の傾きを持つ一次関数として設定されている。これに
より、作業軸64の回転数と車速が同期して変化するた
め、例えば薬剤散布の場合には、車速が変化しても単位
面積当たり均一な散布密度で薬剤を散布することができ
る。
【0047】ところで、変速比iはベルト式無段変速装
置35のプライマリー回転数Npとセカンダリー回転数
Nsの比で表わされる(i=Np/Ns)。また、トル
クコンバータ12はロックアップされるため、プライマ
リー回転数Npとエンジン回転数Neは同一と見なすこ
とができ、セカンダリー回転数Nsは車速Vの関数とし
て表わされる(Ns=V/K, K=πd/S;rはタ
イヤ直径,Sは無段変速装置35と駆動輪との間の減速
比)。すなわち、変速比iはエンジン回転数Neと車速
Vの関数として表わされるのであり(i=K・Ne/
V)、無段変速装置35はこれに基づいて、作業モード
Jにおけるエンジン回転数Neと車速Vの関係を達成す
る変速比iに制御される。これにより、変速比iは、上
述の所定車速まではローに固定され、所定車速以上の領
域では車速Vに対して反比例する。
【0048】一方、当該作業用車両では、坂道走行時に
おける登坂力や降坂時のエンジンブレーキ力確保のた
め、さらに登降坂モードDfが設けられている。この登
降坂モードDfは、運転席に設けられたシフトレバー
(走行モード選択手段)91を操作することにより設定
される。図8は、シフトレバー91の構成を示す説明図
であり、ここではP・R・N・Dの各モードに加えて、
Dfモードが設けられている。なお、Dモードでは自動
変速モードAにより変速制御がなされる。また、作業モ
ードJはDモードにて選択可能であり、Dfモードにて
は作業モードJは基本的には選択できないようになって
いる。
【0049】登降坂モードDfでは、ベルト式無段変速
装置35におけるプーリ比iが予め設定した一定値に固
定される。当該実施の形態では、プーリ比iはベルト式
無段変速装置35の変速比が最大となるように、つま
り、その最大値に制御される。したがって、登坂時にお
いても変速比がアクセル開度によって変化せず、高い変
速比にてエンジンが過回転しない範囲内でエンジンの回
転数を高く維持しつつ登坂できるため、安定した走行が
実現できる。また、降坂時も高い変速比が維持されるた
め、エンジンブレーキが効き、車速を効果的に抑制でき
る。
【0050】図7はベルト式無段変速装置35の変速制
御回路を示すブロック図である。ベルト式無段変速装置
35は、トランスミッションコントローラ(TCU)と
しても機能する制御ユニット75によって制御される。
図7に示すように、クランク軸15により駆動されるオ
イルポンプ59の吐出口は、ライン圧制御弁73および
変速制御弁74に接続されている。ライン圧制御弁73
によりオイルポンプ59の吐出圧はライン油圧に調整さ
れ、調整されたライン油圧がセカンダリ油圧としてセカ
ンダリ油室47内に供給される。変速制御弁74はライ
ン油圧を調整して得られるプライマリ油圧をプライマリ
油室44内に供給し、プライマリプーリ37の溝幅を調
整して変速比を制御する。一方、セカンダリ油室47内
に供給されるセカンダリ油圧によって運転条件に応じて
ベルト41に最適な張力が加えられるようになってい
る。
【0051】制御ユニット75にはプライマリプーリ3
7の回転数を検出するプライマリプーリ回転数センサ7
6と、セカンダリプーリ39の回転数を検出するセカン
ダリプーリ回転数センサ77とからの検出信号が送られ
るようになっている。制御ユニット75には、さらに、
車速センサ78、エンジン回転数センサ79、スロット
ル開度センサ81およびシフトレバー91から信号が送
られ、制御ユニット75からはトルクコンバータ12の
ロックアップクラッチ33を係合状態と係合離脱状態と
に切り換えるためのロックアップ制御弁82に切換信号
が送られる。
【0052】加えて、制御ユニット75には、自動変速
モードAにおける車速などの走行条件に応じた変速比の
データおよび作業モードJにおける変速比のデータや登
降坂モードDfにおける固定された変速比のデータを格
納するROMと、プログラムの実行に必要な変数を一時
的に格納するためのRAMなどのメモリが設けられてい
る。また、制御ユニット75にはさらに、それぞれのセ
ンサからの検出信号や走行モードに応じて無段変速装置
35に対する制御信号を演算するCPUなどが設けられ
ている。
【0053】次に、当該作業用車両の運転形態について
説明する。まず、薬剤散布などの作業を行わないときに
は自動変速モードAで走行する。すなわち、車速センサ
78などからの信号によって走行状態に応じて図6にハ
ッチングを付した範囲内のうち任意の変速比が無段階に
設定される。また、この際、車速に応じてロックアップ
クラッチ33は自動的に切換制御される。
【0054】一方、作業軸64により作業ポンプ8を駆
動して薬剤散布作業を行う際には、作業用アクチュエー
タ72を作動させて切換クラッチ67を接続状態にする
ことになる。そのため、運転席には作業用アクチュエー
タ72を作動させるための作業指令スイッチ83が設け
られており、その作業指令スイッチ83の信号は制御ユ
ニット75に送られるようになっている。
【0055】したがって、車両停止時あるいは車両走行
中に、運転者が薬剤散布作業を開始すべく作業指令スイ
ッチ83を操作すると、作業用アクチュエータ72に信
号が送られ、切換クラッチ67が作動する。これによ
り、作業軸64はクランク軸15に連結された状態とな
り、作業ポンプ8が駆動される。一方、無段変速装置3
5の変速特性は図6の作業モードJに設定され、所定の
変速ラインに沿って、すなわち、エンジン回転数と車速
が比例的に変化するように変速比が設定されることによ
り車両が駆動される。
【0056】この作業モードJでは、作業ポンプ8の回
転はエンジン10の回転に同期するとともに、車速はエ
ンジン回転数に比例して変化するため、運転者のアクセ
ルワークに応じて車速が変化しても、作業場所における
単位面積当たりの薬剤の散布量は一定に保持される。
【0057】散布作業を行っているときに、車速が作業
停止速度C2以下となると、作業用アクチュエータ72
に制御信号が送られ、切換クラッチ67により作業軸6
4とクランク軸15との連結が遮断されて、作業ポンプ
8は停止する。運転席のパネルに作業ポンプ8が作動状
態であるか、不作動状態であるかを表示する表示灯を設
けることにより、運転者は作業ポンプ8の状態を目視す
ることができる。
【0058】一方、当該作業用車両においては、傾斜地
での作業など坂道を走行する場合には、シフトレバー9
1にてDfモードを選択することにより、登降坂モード
により走行することができる。登降坂モードDfが選択
されると、制御ユニット75は、シフトレバー91から
の信号に基づき、変速比が最大となるように無段変速装
置35を制御する。つまり、制御ユニット75からライ
ン圧制御弁73のソレノイド73aおよび変速制御弁7
4のソレノイド74aに制御信号が送られ、プーリ比i
が最大値に制御される。
【0059】そこで、運転者は坂道にかかったときに
は、シフトレバー91をDfに切り換え、登降坂モード
を選択する。すると、図9に示すように、平坦地ではD
モードにて、たとえばプーリ比iが0.44〜0.6程度
にて走行していた状態から、iが最大値(たとえばi=
2.5)に制御される。これにより、登坂時には大きな
登坂力が得られるとともに、降坂時には大きなエンジン
ブレーキ力が得られるようになる。したがって、登坂時
の走行性が改善されるとともに、降坂時におけるスピー
ド過多状態が防止でき、安全性が向上するのみならず、
急ブレーキ動作による芝のかきむしりも防止される。な
お、登降坂モードDfにおいても、作業モードJと同様
にエンジン10の回転数と車速とは比例関係に保たれる
ため、傾斜地作業においても均一作業性は損なわれな
い。
【0060】このようにしてエンジンブレーキを用いて
下り坂を降りきったところで、運転者はシフトレバー9
1にて走行モードをDfモードからDモードに切り換え
る。これにより、作業用車両は通常のDモードにて走行
し、自動変速モードAに基づいて変速比が制御される。
【0061】(実施の形態2)次に、第2の実施形態の
作業用車両について説明する。なお、当該作業用車両の
基本的構成は第1の実施形態と同様であるため、同様の
部分については同一の符号を付しその説明は省略する。
【0062】第2の実施形態の作業用車両では、車両が
坂道を走行中か否かを自動的に検知し、坂道走行中の場
合、プーリ比(変速比)iを予め定めた値(例えば、図
6における登降坂モードDf)に設定して登坂時の登坂
力や降坂時のエンジンブレーキ力を確保するようになっ
ている。つまり、制御ユニット75は、車両が登降坂時
であるか否かを検出する登降坂検出手段および登降坂時
にプーリ比iを設定する変速比設定手段として機能す
る。
【0063】この場合、制御ユニット75は、エンジン
10の負荷と車両の加速度から車両の走行状態を検出す
る。すなわち、スロットル開度センサ81からアクセル
開度を求めるとともに、車速センサ78から現在の車速
を取得し加速度を演算する。この際、これらのデータは
車両の運転状態を示す既存のデータであり、特に部品等
を追加することなく車両の運転状態を把握することが可
能である。そして、アクセル開度が所定値以上であり、
かつ車両の加速度が所定値以下である時には登坂時と判
断する。また、アクセル開度が所定値以下であり、かつ
車両の加速度が所定値以上であるときには降坂時と判断
する。
【0064】登坂時もしくは降坂時と判断した場合に
は、制御ユニット75は、変速比が最大となるように無
段変速装置35を制御する。つまり、制御ユニット75
からライン圧制御弁73のソレノイド73aおよび変速
制御弁74のソレノイド74aに制御信号が送られ、プ
ーリ比iが最大値に制御される。
【0065】これにより、車両が上り坂にかかり、速度
が降下しアクセルを踏み込みつつも減速する状態となる
と、制御ユニット75は車両が登坂状態にあると判断
し、プーリ比iを最大値に制御する。すなわち、図9に
示すように、平坦地ではたとえばプーリ比iが0.44
〜0.6程度にて走行していた状態から、iが最大値
(たとえばi=2.5)に制御される。これにより、登
坂時においても変速比がアクセル開度によって変化せ
ず、高い変速比にてエンジンの回転数を高く維持しつつ
登坂でき、登坂時の走行性改善が図られる。
【0066】一方、下り坂では、速度が上昇しアクセル
を緩めるものの加速する状態となる。すると、制御ユニ
ット75は車両が降坂状態にあると判断し、プーリ比i
を最大値に制御する。これにより、車両は大きなエンジ
ンブレーキ力を得て下り坂を安全かつ過度なブレーキ操
作なく下ることができる。したがって、降坂時における
スピード過多状態が防止でき、安全性が向上するととも
に、急ブレーキ動作による芝のかきむしりも防止され
る。
【0067】このようにしてエンジンブレーキを用いて
下り坂を降りきると、アクセル開度と加速度との関係は
通常走行時に戻る。そこで、図9に示すように、走行モ
ードが登降坂モードDfが解除され、自動変速モードA
に基づいて変速比が制御される形態に戻る。
【0068】(実施の形態3)更に、本発明の実施の形
態3として、車両の傾斜を自動的に検知して走行モード
の切り換えを行うようにした作業用車両について説明す
る。図10は本発明の実施の形態3である作業用車両を
示す側面図、図11は図10の作業用車両における変速
制御回路の構成を示すブロック図である。なお、当該作
業用車両の基本的構成は第1の実施形態と同様であるた
め、同様の部分については同一の符号を付しその説明は
省略する。
【0069】図10に示すように、本実施の形態の作業
用車両では、車両のほぼ中央に登降坂検出手段として傾
斜センサ92が設けられている。この傾斜センサ92に
は、ポテンショメータや水銀を利用した傾斜計が用いら
れており、その検出データ(車両傾斜量)は制御ユニッ
ト75に送られる。制御ユニット75では、傾斜センサ
92にて検出した車両傾斜量を予め設定された閾値と比
較する。そして、その値が所定値を超えている場合、車
両が登坂あるいは降坂状態にあると判断する。なお、登
降坂何れであるかは、車両傾斜量として水平を0とし正
負の符号を付すなどして判断する。
【0070】このようにして車両の走行状態を判断し、
車両が登降坂状態にあるときには、制御ユニット75は
前述同様に登降坂モードDfを設定し、変速比を最大値
に制御する。これにより、登坂力とエンジンブレーキ力
が確保され、登坂時の走行性改善や降坂時の安全性向
上、路面の保全等が図られる。また、本実施の形態で
は、車両の傾斜量を直接傾斜センサ92にて検出して変
速比制御を行うため、運転者のアクセル操作のばらつき
等に左右されることなく、迅速に登降坂モードへの切り
換え制御を行うことも可能となる。
【0071】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることはいうまでもない。
【0072】たとえば、図2に図示する作業用車両で
は、車両に加わる負荷の変動に関係なくエンジンの回転
数を一定に保つために、機械式のエンジンガバナ装置が
設けられているが、エンジンを燃料噴射式として噴射量
を制御することによりエンジンの回転を一定に保つよう
にしても良い。
【0073】また、図6に示した変速特性は一例であ
り、その設定は図示のものには限定されない。たとえ
ば、図6では登降坂モードDfを、登坂時も降坂時も同
様に変速比ロー固定状態としたが、登坂時と降坂時とで
制御形態を変えることも可能である。図12(a)は、
登降坂モードの一変形例を示す変速特性図であり、制御
ユニット75は、通常時制御テーブルAと、登坂時制御
テーブルSuおよび降坂時制御テーブルSdを有してい
る。ここでは登坂時はローに近い特性を有し、降坂時に
はアクセル半開状態に近い特性となっており、図12
(b)に示すように、変速比も当該テーブルのように変
化する。なお、本発明において「変速比を登坂モード又
は降坂モード固有に制御する」とは図12のような特性
をも含む概念であり、単に一つの変速比にのみ固定され
ることだけを意味するものではない。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、坂道において変速比が
登坂モード固有に制御されるので、登坂時においてもエ
ンジンの回転数を維持しつつ登坂できるため、安定した
登坂走行が実現できる。また、降坂時も降坂モード固有
に制御されるため、安定したエンジンブレーキ力を得る
ことができる。このため、降坂時の車速を抑制でき、降
坂時の安全性が向上するのみならず、急ブレーキ動作に
よる芝のかきむしりも防止される。
【0075】また、登坂モード又は降坂モードが判断さ
れたときに、エンジンが過回転しない範囲内でプーリ比
をベルト式無段変速機における変速比が最大となる一定
値に制御することにより、坂道において変速比が最大値
に維持されるので、エンジンの回転数を高く維持しつつ
登坂できるとともに、降坂時も高い変速比を維持するこ
とができる。
【0076】さらに、本発明によれば、車両の走行状態
を示す既存のデータが走行モードを判断するために用い
られるので、走行モードの判定のための部品の追加は必
要ない。また、傾斜センサが直接に車両の傾斜量を検出
し変速比を制御するので、作業者によるアクセル操作の
ばらつきによる影響なく、本作業用車両は自動的に素早
く登坂、降坂モードへの切換を行うことができる。自動
変速機を無段変速機とすることにより、ステップのない
スムーズな変速制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である作業用車両を示
す側面図である。
【図2】図1の作業用車両の動力伝達経路を示す拡大側
面図である。
【図3】図1の作業用車両の動力伝達経路を示す平面図
である。
【図4】トルクコンバータおよび自動変速装置を拡大し
て示す断面図である。
【図5】エンジンによる車両の駆動力と車速との関係を
示す動力特性線図である。
【図6】作業用車両のエンジンの回転数と車速との関係
を示す変速特性図である。
【図7】変速制御回路を示すブロック図である。
【図8】シフトレバーの構成を示す説明図である。
【図9】走行モードの切り換えに伴うプーリ比の変化を
示す説明図である。
【図10】本発明の第3の実施形態である作業用車両を
示す側面図である。
【図11】図10の作業用車両における変速制御回路を
示すブロック図である。
【図12】登降坂モードの変形例における変速特性図で
あり、(a)はエンジンの回転数と車速との関係を、
(b)は車速と変速比との関係を示す。
【符号の説明】
8 作業ポンプ(作業機) 10 エンジン 35 ベルト式無段変速装置 75 制御ユニット(変速比設定手段) 91 シフトレバー(走行モード選択手段) 92 傾斜センサ(登降坂検出手段) i プーリ比 Df 登降坂モード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 63:06 F16H 63:06 Fターム(参考) 3J552 MA07 MA12 NA05 NB01 PA35 PA36 RA28 RB22 RB23 SA35 SB22 VA66W VA70Y VB01Z VB04W VC01Z VC03Z VD02W VE04W

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンによって駆動され、作業機を搭
    載して走行する作業用車両であって、前記エンジンの回
    転を車輪に伝達する自動変速機と、作業用車両の登坂モ
    ード又は降坂モードを判断したときに、前記自動変速機
    の変速比を登坂モード又は降坂モード固有に制御する制
    御手段とを有することを特徴とする作業用車両。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の作業用車両において、前
    記制御手段は、登坂モード又は降坂モードと判断したとき
    には、前記エンジンが過回転しない範囲内で前記自動変
    速機の変速比を最大値に制御することを特徴とする作業
    用車両。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の作業用車両において、前
    記制御手段は、通常走行時には前記自動変速機の変速比
    を通常時制御テーブルにより制御し、登坂モード又は降
    坂モードと判断したときには登坂時制御テーブル又は降
    坂時制御テーブルにより制御することを特徴とする作業
    用車両。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の作業用車両において、前
    記制御手段は、シフトレバーが所定位置に操作されたこ
    とを検出したときに登坂モード又は降坂モードと判断する
    ことを特徴とする作業用車両。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の作業用車両において、前
    記制御手段は、アクセル開度が所定値以上であり、かつ前
    記作業用車両の加速度が所定値以下であるときには登坂
    モードと判断し、アクセル開度が所定値以下であり、かつ
    前記作業用車両の加速度が所定値以上であるときには降
    坂モードと判断することを特徴とする作業用車両。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の作業用車両において、前
    記制御手段は、傾斜センサによって検出された前記作業
    用車両の傾斜角度の絶対値が所定値以上のときに登坂モ
    ード又は降坂モードと判断することを特徴とする作業用車
    両。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6記載の作業用車両にお
    いて、前記自動変速機は無段変速機であることを特徴と
    する作業用車両。
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