JP2002161094A - ベンゾオキサゾール誘導体,その製法及び除草剤 - Google Patents

ベンゾオキサゾール誘導体,その製法及び除草剤

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JP2002161094A JP2001275172A JP2001275172A JP2002161094A JP 2002161094 A JP2002161094 A JP 2002161094A JP 2001275172 A JP2001275172 A JP 2001275172A JP 2001275172 A JP2001275172 A JP 2001275172A JP 2002161094 A JP2002161094 A JP 2002161094A
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聡 大日田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、ベンゾオキサゾール誘導体を有効成
分として含有することを特徴とする除草剤を提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】本発明の除草剤は、次式(1) 【化1】 (式中、R〜Rは、H,C1〜6個のアルキル基,
C1〜4個のアルコキシ基,C1〜4個のハロアルキル
基,C1〜4個のハロアルコキシ基,ハロゲン原子,ニ
トロ基,シアノ基などを表わす。Aは、CHR−Y,
CR=CR,CR−CHR,CHRを表
わす。Rは、C1〜6個のアルキル基を表わす。R
及びRは、H,OH,C1〜6個のアルキル基,ハロ
ゲン原子を表わす。Yは、O,S,NHを表わす。W
は、ヘテロ環を表わす。)で示されるベンゾオキサゾー
ル誘導体を有効成分として含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はベンゾオキサゾール
誘導体,その製法及びそれを有効成分として含有するこ
とを特徴とする除草剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明の近似化合物としては、特開平1
0−139767に記載のアニリン誘導体を挙げること
ができる。しかし、本発明化合物は、前記引例化合物と
は少なくともアニリン部位がヘテロ環に置き換わる点
や、アニリン部位とベンゾオキサゾール環を結ぶ構造が
明らかに相違している。従って、本発明化合物は新規化
合物であって、その用途も知られていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ベン
ゾオキサゾール誘導体を有効成分とする除草剤を提供す
ることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために検討した結果、新規なベンゾオキサ
ゾール誘導体を有効成分とする薬剤が、除草剤として優
れた効果を有することを見い出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、次の通りである。第1の発明は、次式
(1):
【0005】
【化9】
【0006】で示されるベンゾオキサゾール誘導体に関
するものである。式中、R〜Rは、水素原子,炭素
原子数1〜6個のアルキル基,炭素原子数1〜4個のア
ルコキシ基,炭素原子数1〜4個のハロアルキル基,炭
素原子数1〜4個のハロアルコキシ基,ハロゲン原子,
ニトロ基,シアノ基,RS(O)nを表わす。
【0007】Rは、炭素原子数1〜6個のアルキル基
を表わす。nは、0〜2の整数を表わす。Aは、CHR
−Y,CR=CR,CR−CHR,CH
を表わす。Rは、炭素原子数1〜6個のアルキル
基を表わす。R及びRは、水素原子,水酸基,炭素
原子数1〜6個のアルキル基,ハロゲン原子を表わす。
Yは、O,S,NHを表わす。Wは、ヘテロ環を表わ
す。第2の発明は、次式(2):
【0008】
【化10】
【0009】(式中、R〜Rは、前記と同義であ
り;Xは、ハロゲン原子を表わす。)で示される化合物
(2)と次式(3):
【0010】
【化11】
【0011】(式中、Y及びWは、前記と同義であ
る。)で示される化合物(3)とを、溶媒中、塩基存在
下で反応させることを特徴とする前記の式(1)で、A
がCHR−Yである次式(1a):
【0012】
【化12】
【0013】(式中、R〜R,Y及びWは、前記と
同義である。) 示される化合物(1a)の製法に関するものである。第
3の発明は、次式(4):
【0014】
【化13】
【0015】(式中、R〜R及びYは、前記と同義
である。)で示される化合物(4)を、次式(5):
【0016】
【化14】
【0017】(式中、Wは、前記と同義であり;Xは、
ハロゲン原子を表わす。)で示される化合物(5)と溶
媒中、塩基存在下で反応させることを特徴とする前記の
式(1)で、Aが−CHR−Y−である化合物(1
a)の製法に関するものである。第4の発明は、化合物
(2)を、次式(6):
【0018】
【化15】
【0019】(式中、Wは、前記の記載と同義であ
る。)で示される化合物(6)と溶媒中、塩基存在下で
反応させることを特徴とする前記の式で式(1)で、A
が−CHR−である。次式(1b):
【0020】
【化16】
【0021】(式中、R〜R及びWは、前記と同義
である。) 示される化合物(1b)の製法に関するものである。第
5の発明は、前記の式(1)で示される化合物(1)を
有効成分とする除草剤に関するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。前記の化合物で表わした各種の置換基などは、次
の通りである。なお、本発明の説明において、化学式に
付した括弧付き数字,記号などをもって、「化合物(数
字,記号など)」とも称する〔例えば、式(1)で示さ
れるものを化合物(1)とも称する。〕。そして、化合
物(1)としては、化合物(1a)は、例えば、後述の
表1〜4に、化合物(1a-1)〜化合物(1a-81)のよう
に示し;化合物(1d)は、例えば、後述の表5に、化
合物(1d-1)〜化合物(1d-12)のように示す。
【0023】〔R〜R〕R〜Rとしては、水素
原子,炭素原子数1〜6個のアルキル基,炭素原子数1
〜4個のアルコキシ基,炭素原子数1〜4個のハロアル
キル基,炭素原子数1〜4個のハロアルコキシ基,ハロ
ゲン原子,ニトロ基,シアノ基,RS(O)nを挙げ
ることができる。 (1)アルキル基は、直鎖状又は分枝状のものである
が;好ましくは、炭素原子数が1〜4個のものであり;
さらに好ましくは、炭素原子数が1〜3個のものである
(例えば、メチル基,エチル基,プロピル基を挙げるこ
とができる。)。 (2)アルコキシ基は、直鎖状又は分枝状のものである
が;好ましくは、炭素原子数が1〜4個のものであり;
さらに好ましくは、炭素原子数が1〜3個のものである
(例えば、メトキシ基,エトキシ基,プロピルオキシ
基,イソプロピルオキシ基を挙げることができる。)。 (3)ハロアルキル基は、直鎖状又は分枝状のものであ
るが;好ましくは、炭素原子数が1〜4個のものであ
り;さらに好ましくは、炭素原子数が1〜3個のもので
ある(例えば、クロロメチル基,クロロエチル基,トリ
フルオロメチル基を挙げることができる。)。
【0024】(4)ハロアルコキシ基は、直鎖状又は分
枝状のものであるが;好ましくは、炭素原子数が1〜4
個のものであり;さらに好ましくは、炭素原子数が1〜
3個のものである(例えば、トリフルオロメトキシ基,
トリフルオロエトキシ基を挙げることができる。)。 (5)ハロゲン原子は、フッ素原子,塩素原子,臭素原
子,ヨウ素原子であるが;好ましくは、塩素原子であ
る。 (6)Rは、直鎖状又は分枝状のアルキル基である
が;好ましくは、炭素原子数が1〜4個であり;さらに
好ましくは、炭素原子数が1〜3個である(例えば、メ
チル基などを挙げることができる。)。 (7)nは、0〜2の整数であり;好ましくは、0又は
2である。
【0025】〔A〕Aとしては、CHR−Y,CR
=CR,CR−CHR,CHR を挙げるこ
とができる。 (1)Yは、O,S,NHである。 (2)Rとしては、水素原子,炭素原子数1〜6個の
アルキル基,炭素原子数1〜4個のハロアルキル基を挙
げることができる。アルキル基は、直鎖状又は分枝状の
ものであるが;好ましくは、炭素原子数が1〜4個のも
のであり;さらに好ましくは、炭素原子数が1〜3個の
ものである(例えば、メチル基,エチル基,プロピル基
を挙げることができる。)。ハロアルキル基は、直鎖状
又は分枝状のものであるが;好ましくは、炭素原子数が
1〜4個のものであり;さらに好ましくは、炭素原子数
が1〜3個のものである(例えば、クロロメチル基,ク
ロロエチル基,トリフルオロメチル基を挙げることがで
きる。)。 (3)R及びRは、水素原子,水酸基,炭素原子数
1〜6個のアルキル基,ハロゲン原子である。アルキル
基は、直鎖状又は分枝状のものであるが;好ましくは、
炭素原子数が1〜4個のものであり;さらに好ましく
は、炭素原子数が1〜3個のものである(例えば、メチ
ル基,エチル基,プロピル基を挙げることができ
る。)。ハロゲン原子は、フッ素原子,塩素原子,臭素
原子,ヨウ素原子であるが;好ましくは、塩素原子であ
る。
【0026】R〜Rとしては、前記に記載のものを
挙げることができるが;好ましくは、炭素原子数1〜6
個のアルキル基である。 〔X〕Xとしては、ハロゲン原子を挙げることができる
が;好ましくは、塩素原子又は臭素原子である。
【0027】〔W〕Wとしては、ヘテロ環を表わす。ヘ
テロ環は、好ましくは、異項環原子として酸素原子,硫
黄原子,窒素原子から選ばれたものを有することを特徴
とする化合物であり;より好ましくは、フリル基,チエ
ニル基,ピラゾイル基、ピロリノイル基、イミダゾイル
基、オキサゾイル基、イソオキサゾイル基、チアゾイル
基、1,2,3−トリアゾイル基、1,2,4−トリア
ゾイル基、1,2,3−チアジアゾイル基、テトラゾイ
ル基、ピリジル基、ピリミジリル基、ピリミジノイル
基、チアゾリル基、キノリル基、3,4−メチレンジオ
キシフェニル基、1,3−ジオキソイソインドイル基で
あり;さらに好ましくは、次式で示すW1〜W31のい
ずれかである。
【0028】
【化17】
【0029】前記W1〜W26の式中において、「・」
は、式(1)における置換位置を表わす。R11は、水
素原子,炭素原子数1〜4個のアルキル基,炭素原子数
1〜4個のハロアルキル基,ニトロ基,シアノ基,ハロ
ゲン原子を表わすが;好ましくは、炭素原子数1〜4個
のハロアルキル基,水素原子であり;さらに好ましく
は、ハロアルキル基は、トリフルオロメチル基である。
12は、水素原子,炭素原子数1〜4個のアルキル
基,炭素原子数1〜4個のハロアルキル基,ニトロ基,
シアノ基,炭素原子数1〜4個のアルコキシ基、炭素原
子数1〜4個のハロアルコキシ基、炭素原子数1〜4個
のアルキルチオ基、ハロゲン原子を表わすが;好ましく
は、炭素原子数1〜4個のハロアルキル基,水素原子で
あり;さらに好ましくは、ハロアルキル基は、トリフル
オロメチル基である。
【0030】R13は、水素原子,炭素原子数1〜4個
のアルキル基,炭素原子数1〜4個のハロアルキル基,
ニトロ基,シアノ基,炭素原子数1〜4個のアルコキシ
基、炭素原子数1〜4個のハロアルコキシ基、炭素原子
数1〜4個のアルキルチオ基、ハロゲン原子を表わす
が;好ましくは、炭素原子数1〜4個のハロアルキル
基,水素原子であり;さらに好ましくは、ハロアルキル
基は、トリフルオロメチル基である。R14は、水素原
子,炭素原子数1〜4個のアルキル基,炭素原子数1〜
4個のハロアルキル基を表わすが、;好ましくは、炭素
原子数1〜4個のハロアルキル基である。そして、この
アルキル基は、メチル基が好ましい。
【0031】化合物(1)としては、前記の各種の置換
基を組み合わせたものを挙げることができるが、薬効の
面から好ましいものは、次の通りである。 (1)R,R,Rが水素原子であり、Rがハロ
ゲン原子であり、Rが炭素原子数1〜6個のアルキル
基であり、Yが酸素原子であり、ヘテロ環WがW1で示
される化合物(1a)。例えば、後述の表1〜5中に記
載した化合物(1a-2)などを挙げることができる。 (2)R及びRが水素原子であり、Rがハロゲン
原子であり、Rがシアノ基であり、Rが炭素原子数
1〜6個のアルキル基であり、Yが酸素原子であり、ヘ
テロ環WがW1で示される化合物(1a)。例えば、後
述の表1〜5中に記載した化合物(1a-10),(1a-11)
などを挙げることができる。 (3)R,R,Rが水素原子であり、Rがハロ
ゲン原子であり、Rが炭素原子数1〜6個のアルキル
基であり、Yが硫黄原子であり、ヘテロ環WがW1で示
される化合物(1a)。例えば、後述の表1〜5中に記
載した化合物(1a-12)などを挙げることができる。
【0032】(4)R及びRが水素原子であり、R
がハロゲン原子であり、Rがシアノ基であり、R
が炭素原子数1〜6個のアルキル基であり、Yが酸素原
子であり、ヘテロ環WがW6で示される化合物(1
a)。例えば、後述の表1〜5中に記載した化合物(1a
-28)などを挙げることができる。 (5)R及びRが水素原子であり、Rがハロゲン
原子であり、Rがシアノ基であり、Rが炭素原子数
1〜6個のアルキル基であり、Yが酸素原子であり、ヘ
テロ環WがW7で示される化合物(1a)。例えば、後
述の表1〜5中に記載した化合物(1a-40)などを挙げ
ることができる。 (6)R,R,Rが水素原子であり、Rがハロ
ゲン原子であり、R5が炭素原子数1〜6個のアルキル
基であり、Yが酸素原子であり、ヘテロ環WがW17で
示される化合物(1a)。例えば、後述の表1〜5中に
記載した化合物(1a-64),(1a-66)などを挙げること
ができる。
【0033】(7)R及びRが水素原子であり、R
がハロゲン原子であり、Rがシアノ基であり、R
が炭素原子数1〜6個のアルキル基であり、Yが酸素原
子であり、ヘテロ環WがW17で示される化合物(1
a)。例えば、後述の表1〜5中に記載した化合物(1a
-65)などを挙げることができる。 (8)R,R,Rが水素原子であり、Rがシア
ノ基であり、Rが炭素原子数1〜6個のアルキル基で
あり、Yが酸素原子であり、ヘテロ環WがW17で示さ
れる化合物(1a)。例えば、後述の表1〜5中に記載
した化合物(1a-70)などを挙げることができる。 (9)R,R,Rが水素原子であり、Rがハロ
ゲン原子であり、Rが炭素原子数1〜6個のアルキル
基であり、ヘテロ環WがW19で示される化合物(1
b)。例えば、後述の表1〜5中に記載した化合物(1b
-9)などを挙げることができる。
【0034】前記の本発明の化合物(1)の合成法を、
さらに詳しく述べる。化合物(1)は、以下に示す合成
法1,2,3のいずれかの方法によって合成することが
できる。
【0035】(合成法1) (1)化合物(1a)〔化合物(1)におけるAがCH
R5−Yである化合物〕は、次に示すように、溶媒中、
化合物(2)と化合物(3)とを反応させることによっ
て製造することができる。そして、この反応は、塩基存
在下で行うのが好ましい。
【0036】
【化18】
【0037】(式中、R〜R,W及びYは、前記と
同義であり;Xは、ハロゲン原子である。) 化合物(2)は、特開平10−45735、Heter
ocycle 41巻477〜485頁(1995
年)、Synthetic Communicatio
n 19巻 2921〜2924頁(1989年)、J
ournal of Medicinal Chemi
stry 30巻 400〜405頁(1987年)、
Journal of Medicinal Chem
istry1480〜1498頁(1956年)などに
記載の方法で製造した2−アミノフェノールおよびと2
−ハロカルボン酸類を反応させることで容易に製造する
ことができる。
【0038】化合物(3)は、市販品として入手できる
か、US 37800054、EP255047、EP
220025、Journal of Medici
nal Chemistry 601〜606頁(19
85年)などに記載の方法で製造したによって入手する
ことができる。用いる溶媒としては、本反応に直接関与
しないものであれば特に限定されず、例えば、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエー
テル類;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシドなどの非プロトン性極性溶媒類;ベンゼン、ト
ルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;アセトニト
リルなどのニトリル類;アセトン、メチルエチルケトン
などのケトン類、それらの混合溶媒などを挙げることが
できる。
【0039】化合物(1)の製造に用いる塩基の種類と
しては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、4−
N,N−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルア
ニリン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタ
ン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−
7−エンなどの有機塩基;アルカリ金属アルコキシド
類;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カ
リウム−t−ブトキシドなどのアルコキシド類;水素化
ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアミド、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムなど
の無機塩基;リチウムジイソプロピルアミド,ビストリ
メチルシリルリチウムアミドを挙げることができる。塩
基の使用量は、化合物(2)1モルに対して0.1〜2
倍モルである。
【0040】(2)化合物(1a)は、次に示すよう
に、溶媒中、化合物(4)と化合物(5)とを反応させ
ることによって製造することもできる。そして、この反
応は、塩基存在下で行うのが好ましい。
【0041】
【化19】
【0042】(式中、R〜R,X,Y及びwは、前
記と同義である。) 化合物(4)は、化合物(2)を酢酸カリウム等と反応
させエステル化した後、加水分解することによって、或
いは、化合物(2)を水硫化ソーダやアンモニア水と反
応することによって製造することができる。化合物
(5)は、市販品として入手できるか、化合物(3)を
オキシ塩化リンなどのハロゲン化剤でハロゲン化するこ
とによって入手することができる。溶媒及び塩基として
は、前記の化合物(1a)の合成法1の(1)に記載し
たものを挙げることができる。塩基の使用量は、化合物
(4)1モルに対して0.1〜2倍モルである。
【0043】(合成法2) (1)化合物(1b)〔化合物(1)におけるAが−C
HR−である化合物〕は、次に示すように、溶媒中、
化合物(2)と化合物(6)とを反応させることによっ
て製造することができる。そして、この反応は、塩基存
在下で行うのが好ましい。
【0044】
【化20】
【0045】(式中、R〜R,X及びWは、前記と
同義である。) 溶媒及び塩基としては、前記の化合物(1a)の合成法
1の(1)に記載したものを挙げることができる。塩基
の使用量は、化合物(2)1モルに対して0.1〜2倍
モルである。
【0046】化合物(1)の製造法は、反応濃度が5〜
80%で行うことができる。その製造法において、塩基
を用いる割合は化合物(2)1モルに対して0.5〜2
モルの割合で加えることができるが好ましくは1〜1.
2モルが良い。その反応温度は使用する溶媒の沸点以下
で行う限り特に限定されないが、通常0〜110℃で行
うことができる。その反応時間は、前記濃度、温度によ
って変化するが、通常0.5〜24時間で行うことがで
きる。このようにして合成した化合物(1)としては、
例えば、表1〜5中に示した化合物(1a-1)〜(1b-1
2)などを挙げることができる。例えば、化合物(1a-2
0)とは化合物(1a)におけるR1,R2及びR4が水
素原子であり、R3が塩素原子であり、R5がエチル基
であり、Yが酸素原子であり、Wが(W5-1)で示し
た1,2,3−チアジアゾール基であることを意味す
る。
【0047】(2)化合物(1b)は、次に示すよう
に、溶媒中、化合物(7)と化合物(8)とを反応させ
ることによっても製造することができる。そして、この
反応は、必要に応じて、塩基又は酸触媒を使用して製造
することができる。
【0048】
【化21】
【0049】(式中、R1〜R6,X及びwは、前記と
同義である。) 化合物(8)は、市販品として入手するか、Journ
al of Medicinal Chemistry
1147〜1156頁(1989年)、DE2558
117、EP 419410などに記載の方法で製造す
ることができる。溶媒及び塩基としては、前記の化合物
(1a)の合成法1の(1)に記載したものを挙げるこ
とができる。酸触媒の種類としては、例えば、塩酸,硫
酸,硝酸などの鉱酸;ギ酸,酢酸,プロピオン酸,メタ
ンスルホン酸,ベンゼンスルホン酸,p−トルエンスル
ホン酸一水和物などの有機酸;ピリジン塩酸塩、トリエ
チルアミン塩酸塩などのアミン類の酸付加塩;四塩化チ
タン,塩化亜鉛,塩化第一鉄,塩化第二鉄などの金属ハ
ロゲン化物;三フッ化ホウ素・エーテラートなどのルイ
ス酸類を挙げることができる。塩基触媒又は酸触媒の使
用量は、化合物(7)1モルに対して0.001〜1倍
モルである。
【0050】(合成法3)化合物(1c)〔化合物
(1)におけるAがCR−CHRである化合
物〕において、Rが、例えば水酸基の場合には、次に
示すように、溶媒中、化合物(9)と化合物(11)と
を反応させることによって製造することができる。そし
て、この反応は、触媒存在下で行うのが好ましい。
【0051】
【化22】
【0052】(式中、R〜R及びWは、前記と同義
である。) 化合物(9)は、後述の参考例3で示したように、化合
物(4)を酸化することで得ることができる。化合物
(11)は、市販品として入手できるか、DE 212
3705、EP241053、WO 9323402な
どに記載のハロアルキル化あるいはハロゲン化によって
製造することができる。溶媒及び塩基としては、前記の
化合物(1a)の合成法1の(1)に記載したものを挙
げることができる。触媒としては、例えば、マグネシウ
ム,亜鉛,アルミニウム,リチウム,チタンなどの有機
金属を挙げることができる。
【0053】本発明の除草剤は顕著な除草効果を有して
おり、化合物(1)の1種以上を有効成分として含有す
るものである。本発明の化合物(1)は、例えば、単子
葉雑草,双子葉雑草に有効であり、水田及び畑作物用除
草剤として使用することができる。単子葉雑草として
は、ノビエ,ホタルイ,ミズガヤツリ,タマガヤツリ,
ヘラオモダカ,コナギ,ウリカワなどの水田雑草;メヒ
シバ,オヒシバ,エノコログサ,スズメノテッポウ,ス
ズメノカタビラなどの畑地雑草を挙げることができる。
双子葉雑草としては、アゼナ,キカシグサ,セリなどの
水田雑草;シロザ,イヌビユ,イチビ,アサガオ,オナ
モミ,エビスグサ,ハコベなどの畑地雑草を挙げること
ができる。
【0054】本発明の活性化合物は、植物の発芽前およ
び発芽後のいずれにおいても施用することができ、播種
前に土壌混和することもできる。本発明の活性化合物の
投薬量は、化合物の種類、対象植物の種類、適用時期、
適用場所、望むべき効果の性質などに応じて広い範囲に
わたって変えることができるが、一応の目安としては、
1ヘクタール当たり活性化合物として、約0.001〜
10kg、好ましくは約0.01〜1kgの範囲を例示
することができる。化合物(1)は、単独で使用するこ
ともできるが、通常は常法によって、希釈剤,界面活性
剤,分散剤,補助剤などを配合し、例えば、粉剤,乳
剤,微粒剤,粒剤,水和剤,顆粒水和剤、水性懸濁剤、
油性懸濁液,乳濁剤、可溶化製剤、油剤、マイクロカプ
セル剤などの組成物として調製して使用することが好ま
しい。
【0055】固体希釈剤としては、例えば、タルク,ベ
ントナイト,モンモリロナイト、クレー,カオリン,炭
酸カルシウム、ケイソウ土,ホワイトカーボン,バーミ
キュライト,消石灰,ケイ砂,硫安,尿素などを挙げる
ことができる。液体希釈剤としては、例えば、炭化水素
類(例えば、ケロシン,鉱油など);芳香族炭化水素類
(例えば、ベンゼン,トルエン,キシレン,ジメチルナ
フタレン,フェニルキシリルエタンなど);塩素化炭化
水素類(例えば、クロロホルム,四塩化炭素など);エ
ーテル類(例えば、ジオキサン,テトラヒドロフランな
ど);ケトン類(例えば、アセトン,シクロヘキサノ
ン,イソホロンなど);エステル類(例えば、酢酸エチ
ル,エチレングリコールアセテート,マレイン酸ジブチ
ルなど);アルコール類(例えば、メタノール,n−ヘ
キサノール,エチレングリコールなど);極性溶媒類
(例えば、ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキシ
ド,Nメチルピロリドンなど);水などを挙げることが
できる。
【0056】固着剤及び分散剤としては、例えば、カゼ
イン,ポリビニルアルコール,カルボキシメチルセルロ
ース,ベントナイト,ザンサンガム,アラビアガムなど
を挙げることができる。エアゾール噴射剤としては、例
えば、空気,窒素,炭酸ガス,プロパン,ハロゲン化炭
化水素などを挙げることができる。安定剤としては、例
えば、PAP,BHTなどを挙げることができる。界面
活性剤としては、例えば、アルキルサルフェート塩,ア
ルキルスルホン酸塩,アルキルベンゼンスルホン酸塩,
リグニンスルホン酸塩,ジアルキルスルホコハク酸塩,
ナフタレンスルホン酸塩縮合物,ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル,ポリオキシエチレンアルキルアリルエ
ーテル,ポリオキシエチレンアルキルエステル,アルキ
ルソルビタンエステル,ポリオキシエチレンソルビタン
エステル,ポリオキシエチレンアルキルアミンなどを挙
げることができる。
【0057】本剤の製造では、前記の希釈剤,界面活性
剤,分散剤及び補助剤をそれぞれの目的に応じて、各々
単独で又は適当に組み合わせて使用することができる。
本発明の化合物(1)を製剤化した場合の有効成分濃度
は、乳剤では通常1〜50重量%,粉剤では通常0.3
〜25重量%,水和剤及び顆粒水和剤では通常1〜90
重量%,粒剤では通常0.5〜10重量%,懸濁剤では
通常0.5〜40重量%,乳濁剤では通常1〜30重量
%、可溶化製剤では通常0.5〜20重量%、エアゾー
ルでは通常0.1〜5重量%である。これらの製剤を適
当な濃度に希釈して、それぞれの目的に応じて、植物茎
葉,土壌,水田の水面に散布するか、又は直接施用する
ことによって各種の用途に供することができる。
【0058】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお、これらの実施例は、本発明の範囲を限定す
るものではない。 実施例1〔化合物(1)の合成〕
【0059】〔化合物(1a)の合成〕 (1)1−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イ
ル)−1−(1−メチル−3−(トリフルオロメチル)
ピラゾ−5−イル)オキシプロパン〔化合物(1a-2)〕
の合成 1−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)プロ
ピルブロマイド0.56g(2.0mmol)をアセト
ン30mlに溶解し、3−トリフルオロメチル−5−ヒ
ドロキシ−1−メチル−ピラゾール0.41g(2.5
mmol)と炭酸カリウム0.42g(3.1mmo
l)を加え、60℃で3時間撹拌した。室温まで冷却
後、トルエン30mlを加え、有機層を水,飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。得られた抽
出液はエバポレーターで濃縮後、カラムクロマトグラフ
ィー(和光純薬製のWakogel C−300、n−
ヘキサン:酢酸エチル=20:1溶出)によって単離
し、微橙色油状物である目的化合物1−(5−クロルベ
ンゾオキサゾール−2−イル)−1−(1−メチル−3
−(トリフルオロメチル)ピラゾ−5−イル)オキシプ
ロパン0.64g(収率は89%)を得た。
【0060】(2)1−(5−シアノ−6−フルオロベ
ンゾオキサゾール−2−イル)−1−(5−トリフルオ
ロメチルイソオキサゾール−3−イル)オキシプロパン
〔(1a-40)〕の合成 1−(5−シアノ−6−フルオロベンゾオキサゾール−
2−イル)プロピルブロマイド0.7g(2.5mmo
l)をアセトニトリル30mlに溶解し、5−トリフル
オロメチル−2−ヒドロキシイソオキサゾール0.42
g(2.7mmol)と炭酸カリウム0.51g(3.
7mmol)を加え、2時間加熱還流撹拌した。室温ま
で冷却後、トルエン30mlを加え、有機層を水、飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。得ら
れた抽出液はエバポレーターで濃縮後、カラムクロマト
グラフィー(和光純薬製のWakogel C−30
0、n−ヘキサン:酢酸エチル=20:1溶出)によっ
て単離し、微黄色油状物である目的化合物1−(5−シ
アノ−6−フルオロベンゾオキサゾール−2−イル)−
1−(5−トリフルオロメチルイソオキサゾール−3−
イル)オキシプロパン0.72g(収率は82%)を得
た。
【0061】(3)1−(5−クロルベンゾオキサゾー
ル−2−イル)−1−(4−メチル−2−メチルチオピ
リミジン−6−イル)オキシプロパン〔(1a-64)〕の
合成 1−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)プロ
パノール0.6gをDMF15mlに溶解し、水素化ナ
トリウム(60%)0.11g加えた。室温で15分撹
拌後、4−クロル−6−メチル−2−メチルチオピリミ
ジン0.4gを加えた。室温で3時間撹拌後、反応液を
水に注ぎ、1N塩酸水で中和した。トルエン30mlを
加え、有機層を水,飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。得られた抽出液はエバポレーターで
濃縮後、カラムクロマトグラフィー(和光純薬製のWa
kogel C−300、n−ヘキサン:酢酸エチル=
20:1溶出)によって単離し、黄色油状物である目的
化合物1−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イ
ル)−1−(4−メチル−2−メチルチオピリミジン−
6−イル)オキシプロパン0.56g(収率は70%)
を得た。
【0062】〔化合物(1b)の合成〕 (1)1−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イ
ル)−1−(4−メチルイミダゾール−1−イル)プロ
パン〔(1b-1)〕の合成 1−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)プロ
ピルブロマイド0.4g(1.5mmol)をDMF1
5mlに溶解し、水素化ナトリウム(60%)0.07
g加えた。室温で15分撹拌後、4−メチル−1、3−
イミダゾール0.13g(1.7mmol)を加えた。
室温で5時間撹拌後、反応液を水に注ぎ、1N塩酸水で
中和した。エチルエーテル30mlを加え、有機層を
水,飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。得られた抽出液はエバポレーターで濃縮後、カラム
クロマトグラフィー(和光純薬製のWakogel C
−300、n−ヘキサン:酢酸エチル=20:1溶出)
によって単離し、黄色油状物である目的化合物1−(5
−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)−1−(4−
メチルイミダゾール−1−イル)プロパン0.26g
(収率は55%)を得た。
【0063】参考例1〔化合物(2)の合成〕 (1)1−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イ
ル)プロピルブロミドの合成 2−アミノ−4−クロルフェノール34.0g(0.2
4mol)をキシレン200mlに溶解し、2−ブロム
ブタン酸クロライド54.4g(0.24mol)、p
−トルエンスルフォン酸2.0g(0.012mol)
を加え、6時間還流した。室温まで冷却後、有機層を2
N水酸化ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した。トルエンを留去した
後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(和光純
薬製のWakogel C−300、n−ヘキサン:酢
酸エチル=9:1溶出)によって単離し、油状物である
目的化合物56.8Wg(収率は90%)を得た。
(2)その他の化合物(2)の合成目的化合物(1)を
得るために用いた対応する化合物(2)の合成は、前記
(1)と同様にして得た。
【0064】参考例2〔化合物(4)の合成〕 (1)1−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イ
ル)プロパノールの合成 1−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)プロ
ピルブロマイド40g(145.7mmol)をDMF
200mlに溶解し、酢酸カリウム42.9g(43
7.2mmol)と炭酸カリウム30.2g(218.
6mmol)を加え、60℃で10時間撹拌した。室温
まで冷却後、トルエンを加え、有機層を水,飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
【0065】得られた抽出液はエバポレーターで濃縮
後、カラムクロマトグラフィー(和光純薬製のWako
gel C−300、n−ヘキサン:酢酸エチル=2
0:1溶出)によって単離し、橙色油状物である目的化
合物1−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)
プロピル アセテート23.5g(収率は64%)を得
た。1−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イル)
プロピル アセテート23g(90.7mmol)をメ
タノール200mlに溶解し、28%ナトリウムメトキ
シドメタノール溶液20g(103.7mmol)を加
え、50〜60℃で1時間撹拌した。室温まで冷却後、
トルエンを加え、有機層を水,飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。得られた抽出液はエバポ
レーターで濃縮後、カラムクロマトグラフィー(和光純
薬製のWakogel C−300、n−ヘキサン:酢
酸エチル=10:1溶出)によって単離し、淡赤色油状
物である目的化合物1−(5−クロルベンゾオキサゾー
ル−2−イル)プロパノール13.8g(収率は72
%)を得た。
【0066】H−NMR(300MHz),CDCl
3,δ(ppm)7.70(1H,s)、7.30〜
7.69(2H,m)、4.91(1H,q)、2.7
0〜3.10(1H,br)、1.91〜2.17(2
H,m)、1.05(3H,t)
【0067】(2)その他の化合物(4)の合成 目的化合物(1)を得るために用いた対応する化合物
(4)の合成は、前記(1)と同様にして得た。
【0068】参考例3〔化合物(8)の合成〕 (1)1−(5−クロルベンゾオキサゾール−2−イ
ル)プロパノンの合成。 オキサリルクロライド9.6g(75.6mmol)を
ジクロロメタン100mlに溶解し、−78℃で撹拌し
た。そこへ、ジクロロメタン(26.4ml)とDMS
O(7.1ml)の混合溶液をゆっくりと滴下し、10
分間撹拌した。更に、1−(5−クロルベンゾオキサゾ
ール−2−イル)プロパノール8g(38.7mmo
l)のジクロロメタン(50ml)溶液をゆっくりと滴
下し、−78℃で15分間撹拌した。そして、−45℃
で1時間撹拌し、トリエチルアミン40mlをゆっくり
と滴下して0℃で20分間撹拌した。撹拌終了後、飽和
塩化アンモニウム溶液120mlを加えて有機層を酢酸
エチル抽出した。得られた抽出液は無水硫酸ナトリウム
で乾燥し、エバポレーターで濃縮後、カラムクロマトグ
ラフィー(和光純薬製のWakogel C−300、
n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1溶出)によって単
離し、橙色結晶である目的化合物1−(5−クロルベン
ゾオキサゾール−2−イル)プロパノン2.9g(収率
は37%)を得た。
【0069】H−NMR(300MHz),CDCl
3,δ(ppm)7.87(1H,s)、7.48〜
7.61(2H,m)、3.20〜3.28(2H,
m)、1.30(3H,t)
【0070】前記(1)の方法に準じて、表1〜5中の
その他の化合物(1)、中間体を合成した。以上の様に
して合成した化合物(1)を表1〜5に示し、それらの
物性を表1〜6に示す。また、表1〜5中のwの欄に示
した(w1-1)〜(w26-1)は、次式で示す通りであ
る。
【0071】
【化23】
【化24】
【表1】
【化25】
【表2】
【化26】
【表3】
【化27】
【表4】
【化28】
【表5】
【0072】
【表6】
【0073】実施例2〔製剤の調製〕 (1)粒剤の調製 化合物1を5重量部,ベントナイト35重量部,タルク
57重量部,デシルベベンゼンスルホン酸ソーダ1重量
部及びリグニンスルホン酸ソーダ2重量部を均一に混合
し、次いで少量の水を添加して混練した後、押し出し造
粒、乾燥して粒剤を得た。
【0074】(2)水和剤の調製 化合物1を10重量部,カオリンクレー70重量部,ホ
ワイトカーボン18重量部,ドデシルベベンゼンスルホ
ン酸ソーダ1.5重量部及びβ−ナフタレンスルホン酸
ソーダホルマリン縮合物0.5重量部とを均一に混合
し、次いでエアミル粉砕して水和剤を得た。
【0075】(3)乳剤の調製 化合物1を20重量部及びキシレン70重量部に、ソル
ポール3005X(商品名;東邦化学製)10重量部を
加えて均一に混合し、溶解して乳剤を得た。
【0076】(4)粉剤の調製 化合物1を5重量部,タルク50重量部及びカオリンク
レー45重量部を均一に混合して粉剤を得た。
【0077】実施例3(除草活性試験) (1)水田除草試験 1/5000アールのワグネルポットに宇部土壌(沖積
埴壌土)を充填し、稚苗イネ,ノビエ,コナギの種子又
は塊茎を植え、水を加えて水深3cmの状態にした。実
施例2に準じて調整した表1〜5に示す化合物(1a)
又は化合物(1b)の水和剤を、界面活性剤(0.05
%)を含む水で希釈し、ノビエ1.5葉期にこれらの各
薬液中における化合物(1)の有効濃度が500g/h
aとなるようにピペットを用いて滴下処理した。そして
平均気温25℃のガラス室で3週間管理した後に、それ
らの除草効果を調査した。除草効果の評価は、無処理区
の状態と比較して、以下の6段階で示した。 [0:正常発育、1:僅少害、2:小害、3:中害、
4:大害、5:完全枯死] その結果を、表7に示す。
【0078】
【表7】
【0079】(2)畑作土壌処理試験 1/5000アールのワグネルポットに宇部土壌(沖積
埴壌土)を充填し、トウモロコシ,ダイズ,コムギ,メ
ヒシバ,ノビエ,エノコログサ,スズメノカタビラ,シ
ロザ,イヌビユの種子を植えて覆土した。実施例2に準
じて調整した表1〜5に示す化合物(1a)又は化合物
(1b)の水和剤を、界面活性剤(0.05%)を含む
水で希釈し、これらの各薬液中における化合物(1)の
有効濃度が500g/haとなるように各土壌表層に均
一に噴霧した。そして平均気温25℃のガラス室で3週
間管理した後に、それらの除草効果を調査した。除草効
果の評価は、前記の(1)と同様に行った。その結果
を、表8に示す。
【0080】
【表8】 (3)畑作茎葉処理試験 1/5000アールのワグネルポットに火山灰土壌を充
填し、トウモロコシ,コムギ,メヒシバ,エノコログ
サ,シロザ,イヌビユの種子を植えて覆土し、平均気温
25℃のガラス室で約2週間栽培した。各植物が適度に
生育した時期に、実施例2に準じて調整した表1〜5に
示す目的化合物(1a)又は(1b)の水和剤を、界面
活性剤(0.05%)を含む水で500ppmに希釈
し、化合物(1)の有効濃度が500g/haとなるよ
うに前記の各植物体に均一に噴霧した。そして平均気温
25℃のガラス室で3週間管理した後に、それらの除草
効果を調査した。除草効果の評価は、前記の(1)と同
様に行った。その結果を、表9に示す。
【0081】
【表9】
【0082】
【発明の効果】本発明のベンゾオキサゾール誘導体を有
効成分として含有することを特徴とする除草剤は、優れ
た除草効果を有するものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01N 43/80 101 A01N 43/80 101 43/824 C07D 263/56 43/828 417/12 C07D 263/56 C07B 61/00 300 417/12 A01N 43/82 102 // C07B 61/00 300 101A 101B 101C (72)発明者 岡田 辰夫 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 大日田 聡 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 浅原 健彦 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 Fターム(参考) 4C056 AA01 AB01 AC02 AD03 AE02 CA08 CC01 CD05 4C063 AA01 BB08 CC52 CC68 CC81 DD07 DD12 DD14 DD22 DD25 DD29 DD51 DD52 EE03 4H011 AB01 AB02 BA01 BB09 BB10 BC01 BC07 BC18 BC20 DA02 DA15 DA16 DD01 4H039 CA42 CD10 CD20

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式(1): 【化1】 で示されるベンゾオキサゾール誘導体。式中、 R〜Rは、水素原子,炭素原子数1〜6個のアルキ
    ル基,炭素原子数1〜4個のアルコキシ基,炭素原子数
    1〜4個のハロアルキル基,炭素原子数1〜4個のハロ
    アルコキシ基,ハロゲン原子,ニトロ基,シアノ基,R
    S(O)nを表わす。Rは、炭素原子数1〜6個の
    アルキル基を表わす。nは、0〜2の整数を表わす。A
    は、CHR−Y,CR=CR,CR−CH
    ,CHRを表わす。Rは、炭素原子数1〜6個
    のアルキル基を表わす。R及びRは、水素原子,水
    酸基,炭素原子数1〜6個のアルキル基,ハロゲン原子
    を表わす。Yは、O,S,NHを表わす。Wは、ヘテロ
    環を表わす。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のヘテロ環が、異項環原子
    として酸素原子,硫黄原子,窒素原子から選ばれたもの
    である化合物。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のヘテロ環が、フリル基,
    チエニル基,ピラゾイル基、ピロリノイル基、イミダゾ
    イル基、オキサゾイル基、イソオキサゾイル基、チアゾ
    イル基、1,2,3−トリアゾイル基、1,2,4−ト
    リアゾイル基、1,2,3−チアジアゾイル基、テトラ
    ゾイル基、ピリジル基、ピリミジリル基、ピリミジノイ
    ル基、チアゾリル基、キノリル基、3,4−メチレンジ
    オキシフェニル基、1,3−ジオキソイソインドイル基
    である化合物。
  4. 【請求項4】次式(2): 【化2】 (式中、R〜Rは、請求項1の記載と同義であり;
    Xは、ハロゲン原子を表わす。)で示される化合物
    (2)と次式(3): 【化3】 (式中、Y及びWは、請求項1の記載と同義である。)
    で示される化合物(3)とを、溶媒中、塩基存在下で反
    応させることを特徴とする請求項1記載の式(1)で、
    AがCHR5−Yである次式(1a): 【化4】 (式中、R〜R,Y及びWは、請求項1の記載と同
    義である。)示される化合物(1a)の製法。
  5. 【請求項5】次式(4): 【化5】 (式中、R〜R及びYは、請求項1の記載と同義で
    ある。)で示される化合物(4)を、次式(5): 【化6】 (式中、Wは、請求項1の記載と同義であり;Xは、ハ
    ロゲン原子を表わす。)で示される化合物(5)と溶媒
    中、塩基存在下で反応させることを特徴とする請求項1
    記載の式(1)で、Aが−CHR−Y−である化合物
    (1a)の製法。
  6. 【請求項6】 請求項4で示される化合物(2)を、次
    式(6): 【化7】 (式中、Wは、請求項1の記載と同義である。)で示さ
    れる化合物(6)と溶媒中、塩基存在下で反応させるこ
    とを特徴とする請求項1記載の式(1)で、Aが−CH
    −である。次式(1b): 【化8】 (式中、R〜R及びWは、請求項1の記載と同義で
    ある。)示される化合物(1b)の製法。
  7. 【請求項7】請求項1の式(1)で示される化合物
    (1)を有効成分とする除草剤。
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