JP2002160442A - インクジェット記録用紙 - Google Patents

インクジェット記録用紙

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JP2002160442A
JP2002160442A JP2000359051A JP2000359051A JP2002160442A JP 2002160442 A JP2002160442 A JP 2002160442A JP 2000359051 A JP2000359051 A JP 2000359051A JP 2000359051 A JP2000359051 A JP 2000359051A JP 2002160442 A JP2002160442 A JP 2002160442A
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zirconium
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治 波多野
Eisaku Kato
栄作 加藤
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正幸 牛久
Yoshinori Tsubaki
義徳 椿
Hiroto Ito
博人 伊藤
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 滲みの発生が少なく、高い画像濃度が得られ
る高品位なインクジェット記録用紙を提供する。 【解決手段】 支持体上に無機微粒子、ポリビニルアル
コール、ジルコニウム化合物またはアルミニウム化合物
を含有する多孔質インク吸収層を有し、該ジルコニウム
化合物またはアルミニウム化合物のインク吸収層中にお
ける分布が不均一であって、支持体から離れた部分に、
より多く分布していることを特徴とするインクジェット
記録用紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
用紙に関し、滲みの発生が少なく、高い画像濃度が得ら
れる高品位なインクジェット記録用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット記録は急速に画質
が向上してきており、写真に画質が迫りつつある。この
様な写真同等画質(以下、写真画質と称す)をインクジ
ェット記録で達成するために、記録用紙の面でも改善が
進んでおり、高平滑性の支持体上に微小な多孔質層を設
けた記録用紙は、高インク吸収性や高乾燥性であること
から最も写真画質に近いものの一つになりつつある。
【0003】この様な高画質化に伴い、記録用紙に要求
される特性も一段と高まっているが、特に支持体が非吸
水性支持体で、その上にインク吸収層が設けられている
インクジェット記録用紙は、インクジェット記録時に支
持体が高い平滑性を維持するので高品位のプリントが得
られ好ましい。
【0004】インクジェット記録においては、通常水溶
性染料が色材として用いられるが、この水溶性染料は親
水性が高いために通常、記録面上に水滴が付着したり、
或いは記録後に高湿下に長期間保存した場合に染料が滲
みやすい。即ち、耐水性に問題がある。
【0005】また、多孔質のインク吸収層を有するイン
クジェット記録用紙は、高インク吸収性でインクジェッ
ト記録時にムラのない均質な画像が得られる反面、多孔
質被膜を形成する微粒子が表面で光を散乱することによ
り、画像濃度の低下が起やすいという問題がある。
【0006】耐水性を解決するためにカチオン性物質の
ような染料固着性物質を多孔質層中に添加しておくこと
が一般的に行われている。
【0007】例えば今日、最も一般的な方法として、カ
チオン性ポリマーを用いてアニオン性の染料と結合さ
せ、強固に不動化する方法が好ましく用いられている。
このようなカチオン性ポリマーとしては4級アンモニウ
ム塩の重合物等があげられる。
【0008】また、カチオン性の界面活性剤を水溶性染
料と結合させ不溶化させる方法が特開昭56−9969
3号に、水溶性染料と結合して難溶性塩を形成するよう
な金属イオンを用いる方法が特開昭55−53591
号、同55−150396号、同56−86789号、
同58−89391号、同58−94491号に、塩基
性ポリ水酸化アルミニウム化合物を用いる方法が特開昭
60−257286号に、カチオン性ポリマーと水溶性
多価金属塩を併用する方法が特開昭60−67190
号、同61−10484号、同61−57379号に記
載されている。
【0009】しかし、これらの方法では耐水性は不十分
で経時滲みは改善しきれず、また多孔質のインクジェッ
ト記録用紙の画像濃度低下防止に関する開示もない。
【0010】さらに、特開平4−7189号に多孔性顔
料と酸塩化ジルコニウム化合物を用いた方法が開示され
ている。該明細書には酸塩化ジルコニウム塩の添加によ
り、比較的少量のバインダーで接着強度が得られ、画質
向上が図れたと記載されているが、経時滲み、画像濃度
に関する開示はされていない。
【0011】特開平6−32046号にはジルコニウム
化合物をシリカと変性ポリビニルアルコールと組み合わ
せた方法が開示されているが、特殊なポリビニルアルコ
ールを使用するため生産性、コストの点で難点がある。
また、経時滲みに関する開示はされていない。
【0012】特開平10−258567号には親水性高
分子と4A族元素含有水溶性化合物を併用する方法が、
特開平10−309862号には親水性高分子と多価カ
ルボン酸にジルコニル化合物を併用する方法が開示され
ている。しかし、これらの方法には多孔質のインク吸収
層の記載はない。多孔質でない親水性高分子からなるイ
ンク吸収層はインク吸収性が不十分であり、経時滲みの
改善も不十分である。また、画像濃度に関する開示はさ
れていない。
【0013】さらに、欧州特許754,560号には、
水溶性バインダー、顔料、ジルコニウム化合物、カチオ
ンポリマーを併用する特許が開示されているが、ここで
も経時滲み、画像濃度に関する開示はされていない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、滲み
の発生が少なく、高い画像濃度が得られる高品位なイン
クジェット記録用紙を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成によって達成された。
【0016】1.支持体上に無機微粒子、ポリビニルア
ルコール、ジルコニウム化合物またはアルミニウム化合
物を含有する多孔質インク吸収層を有し、該ジルコニウ
ム化合物またはアルミニウム化合物のインク吸収層中に
おける分布が不均一であって、支持体から離れた部分
に、より多く分布していることを特徴とするインクジェ
ット記録用紙。
【0017】2.インク吸収層中におけるジルコニウム
化合物またはアルミニウム化合物の濃度比が下記式を満
たすことを特徴とする前記1記載のインクジェット記録
用紙。
【0018】0≦C1/C2≦0.8 〔式中、C1、C2はそれぞれ支持体表面からの距離が
0.2L、0.8L(Lはインク吸収層の乾燥膜厚)に
ある、インク吸収層内のジルコニウム化合物またはアル
ミニウム化合物の相対濃度を表す。〕 3.インク吸収層が、2層以上の多層塗布により形成さ
れていることを特徴とする前記1または2記載のインク
ジェット記録用紙。
【0019】4.ジルコニウム化合物またはアルミニウ
ム化合物が、オーバーコートによりインク吸収層中に含
浸させて添加されていることを特徴とする前記1または
2記載のインクジェット記録用紙。
【0020】本発明を更に詳しく説明する。インク受容
層は一般に親水性バインダーから主として形成される膨
潤層(親水性バインダーの膨潤作用でインクを保持す
る)と、無機微粒子と少量の親水性バインダーで多孔質
皮膜を形成している多孔質層に大きく分けられる。
【0021】本発明のインクジェット記録用紙のインク
吸収層は多孔質層であり、高インク吸収性という観点か
らは好ましいものである。また、経時滲みの発生に関し
ても、多孔質層は膨潤層より本質的には優れている。こ
れは、多孔質層では微粒子が染料の拡散の障害になる
が、膨潤層ではそのような障害がなく親水性バインダー
中を染料がより拡散しやすいためと考えられる。反面、
多孔質層は多孔質被膜を形成する微粒子の表面の光散乱
により、膨潤層よりインク吸収層の透明性が得にくく画
像濃度の低下が起きやすいとう問題がある。
【0022】本発明は、本質的にはインク吸収性に優
れ、膨潤層より経時滲みの発生が少ない多孔質層の経時
滲みをさらに一層改良するものであり、また、膨潤層よ
り画像濃度の得にくい多孔質層の画像濃度の低下防止を
図るものである。
【0023】本発明者は、ジルコニウム化合物またはア
ルミニウム化合物を用いることによって滲みの問題を解
決することに思い至った。これはポリビニルアルコール
と何らかの結合を形成したジルコニウム化合物またはア
ルミニウム化合物が染料分子を捉え移動を抑えることに
よると推定している。
【0024】さらに、本発明者の鋭意検討の結果、請求
項1の発明のようにジルコニウム化合物またはアルミニ
ウム化合物をインク吸収層の支持体から離れた部分によ
り多く存在させることによって、滲みをより効果的に防
止でき、かつ、多孔質層特有の問題である画像濃度も向
上できることに想到したのである。また、経時滲みおよ
び画像濃度低下防止の効果を有効に得るためのジルコニ
ル化合物またはアルミニウム化合物のインク吸収層内の
分布として請求項2の発明に想到したのである。
【0025】これは、インク吸収層の支持体から離れた
部分、すなわちインク吸収層の表面に近い部分にジルコ
ニウム化合物またはアルミニウム化合物がより多く存在
することによって、インク吸収層の表面からインク吸収
層に入ってくる染料をジルコニル化合物またはアルミニ
ウム化合物がより有効に捉えることができるため、滲み
をより効果的に防止できると考えられる。また、染料が
インク吸収層のより表面に近いところに多く存在するよ
うになるため、微粒子表面での光の散乱による影響をよ
り受けにくくなり画像濃度低下が防止できると考えられ
る。
【0026】本発明は、更に、本発明の記録用紙の作製
を容易にすべく請求項3及び4の発明を見いだしたもの
である。即ち、インク吸収層を形成するにあたり、支持
体に近い部分にはジルコニル化合物またはアルミニウム
化合物の含有量が少ない塗布液を用い、支持体から遠い
部分にはジルコニル化合物またはアルミニウム化合物の
含有量が多い塗布液を用いて、2層以上の多層塗布を行
うことにより、容易にジルコニウム化合物をインク吸収
層の支持体から離れた部分により多く存在させられるこ
とが、本発明者の研究の結果判明した。また、既に形成
されたインク吸収層上に、ジルコニウム化合物またはア
ルミニウム化合物をオーバーコートによりインク吸収層
中に含浸させて添加することにより、容易にジルコニウ
ム化合物またはアルミニウム化合物をインク吸収層の支
持体から離れた部分により多く存在させられることが、
本発明者の研究の結果判明した。
【0027】本発明のインクジェット記録用紙で用いる
ジルコニウム化合物およびアルミニウム化合物について
説明する。
【0028】ジルコニウム化合物およびアルミニウム化
合物は、インクジェット記録用紙に含有することが可能
な形態であれば、水溶性でも水不溶性でも良いが、本発
明のより高い効果を得る観点から水溶性のほうが好まし
い。
【0029】ジルコニウム化合物およびアルミニウム化
合物は、無機酸や有機酸の単塩および複塩、有機金属化
合物、金属錯体などのいずれであっても良い。
【0030】ジルコニウム化合物は、二フッ化ジルコニ
ウム、三フッ化ジルコニウム、四フッ化ジルコニウム、
ヘキサフルオロジルコニウム酸塩(例えばカリウム
塩)、ヘプタフルオロジルコニウム酸塩(例えばナトリ
ウム塩、カリウム塩やアンモニウム塩)、オクタフルオ
ロジルコニウム酸塩(例えばリチウム塩)、フッ化酸化
ジルコニウム、二塩化ジルコニウム、三塩化ジルコニウ
ム、四塩化ジルコニウム、ヘキサクロロジルコニウム酸
塩(例えばナトリウム塩やカリウム塩)、酸塩化ジルコ
ニウム(塩化ジルコニル)、二臭化ジルコニウム、三臭
化ジルコニウム、四臭化ジルコニウム、臭化酸化ジルコ
ニウム、三ヨウ化ジルコニウム、四ヨウ化ジルコニウ
ム、酸化ジルコニウム、過酸化ジルコニウム、水酸化ジ
ルコニウム、硫化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、p
−トルエンスルホン酸ジルコニウム、硫酸ジルコニル、
硫酸ジルコニルナトリウム、酸性硫酸ジルコニル三水和
物、硫酸ジルコニウムカリウム、セレン酸ジルコニウ
ム、硝酸ジルコニウム、硝酸ジルコニル、リン酸ジルコ
ニウム、炭酸ジルコニル、炭酸ジルコニルアンモニウ
ム、酢酸ジルコニウム、酢酸ジルコニル、酢酸ジルコニ
ルアンモニウム、乳酸ジルコニル、クエン酸ジルコニ
ル、ステアリン酸ジルコニル、リン酸ジルコニウム、リ
ン酸ジルコニル、シュウ酸ジルコニウム、ジルコニウム
イソプロピレート、ジルコニウムブチレート、ジルコニ
ウムアセチルアセトネート、アセチルアセトンジルコニ
ウムブチレート、ステアリン酸ジルコニウムブチレー
ト、ジルコニウムアセテート、ビス(アセチルアセトナ
ト)ジクロロジルコニウム、トリス(アセチルアセトナ
ト)クロロジルコニウム、などが挙げられる。
【0031】これらのジルコニウム化合物の中でも、イ
ンク吸収層を形成する塗布液に安定に添加できるものが
好ましく、具体的には炭酸ジルコニル、炭酸ジルコニル
アンモニウム、酢酸ジルコニル、硝酸ジルコニル、酸塩
化ジルコニウム、乳酸ジルコニル、クエン酸ジルコニル
が好ましい。炭酸ジルコニルアンモニウム、酢酸ジルコ
ニルは特に好ましい。
【0032】アルミニウム化合物はフッ化アルミニウ
ム、ヘキサフルオロアルミンサン塩(例えばカリウム
塩)、塩化アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム(ポ
リ塩化アルミニウム)、テトラクロロアルミン酸ナトリ
ウム、臭化アルミニウム、テトラブロモアルミン酸カリ
ウム、ヨウ化アルミニウム、酸化アルミニウム、水酸化
アルミニウム、アルミン酸塩(例えばナトリウム塩、カ
リウム塩、カルシウム塩)、塩素酸アルミニウム、過塩
素酸アルミニウム、チオシアン酸アルミニウム、硫酸ア
ルミニウム、塩基性硫酸アルミニウム、硫酸カリウムア
ルミニウム(ミョウバン)、硫酸アンモニウムアルミニ
ウム(アンモニウムミョウバン)、硫酸ナトリウムアル
ミニウム、リン酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、リ
ン酸水素アルミニウム、炭酸アルミニウム、ケイ酸アル
ミニウム、ポリ硫酸ケイ酸アルミニウム、ギ酸アルミニ
ウム、酢酸アルミニウム、シュウ酸アルミニウム、アル
ミニウムイソプロピレート、アルミニウムエチレート、
アルミニウムブチレート、モノsec−ブトキシアルミ
ニウムジイソプロピレート、エチルアセトアセテートア
ルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス
(エチルアセトアセテート)、アルミニウムモノアセチ
ルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、アル
ミニウムトリス(アセチルアセトネート)、などが挙げ
られる。
【0033】これらのアルミニウム化合物の中でも、イ
ンク吸収層を形成する塗布液に安定に添加できるものが
好ましく、具体的には塩化アルミニウム、塩基性塩化ア
ルミニウム、硫酸アルミニウム、塩基性硫酸アルミニウ
ム、塩基性硫酸ケイ酸アルミニウムが好ましい。
【0034】ジルコニウム化合物およびアルミニウム化
合物は、インク吸収層を形成する塗布液に添加してから
塗布乾燥しても良いし、多孔質層を塗布乾燥した後のイ
ンク吸収層に含浸させて添加しても良い。
【0035】ジルコニウム化合物およびアルミニウム化
合物は、インクジェット記録用紙1m2当たり、通常
0.01〜5g、好ましくは0.05〜2g、特に好ま
しくは0.1〜1gの範囲で用いられる。
【0036】本発明のインクジェット記録用紙はジルコ
ニウム化合物またはアルミニウム化合物のインク吸収層
中における分布が不均一であって、支持体から離れた部
分に、より多く分布している。ジルコニウム化合物また
はアルミニウム化合物のインク吸収層中の分布は、例え
ば、ミクロトームなどにより作製したインク吸収層の断
面試料について、EPMA(Electron Pro
be Micro Analyser)やTOF−SI
MS(Time of fright Seconda
ry Ion Mass Spectrometry)
などにより、インク吸収層の厚み方向にジルコニウム元
素またはアルミニウム元素の測定を行うことにより求め
ることができる。
【0037】本発明のインクジェット記録用紙で用いる
無機微粒子について説明する。無機微粒子としては従来
インクジェット記録用紙で公知の各種の固体微粒子を用
いることができる。
【0038】無機微粒子の例としては、例えば、軽質炭
酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸
バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化
亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウ
ム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、
合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロ
イダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、
リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等の白色無
機顔料等を挙げることが出来る。
【0039】高い光沢度を得るために無機微粒子の粒径
としては、20〜100nmの範囲に調製されることが
好ましい。
【0040】無機微粒子は一次粒子でも二次粒子でも良
く、無機微粒子の粒径は、乾燥被膜中に観察される最高
次粒子の粒径とする。最高次粒子の粒径とするとは、例
えば、一次粒子が集合して二次粒子を形成している場
合、粒径としては二次粒子の粒径を無機微粒子の粒径と
見なし数値評価することを示す。
【0041】本発明に係る無機微粒子としては、無機微
粒子と少量の有機物(低分子化合物でも、高分子化合物
でもよい)とからなる複合粒子でも、実質的には無機微
粒子と見なす。この場合も乾燥被膜中に観察される最高
次粒子の粒径をもってしてその無機微粒子の粒径とす
る。
【0042】上記において微粒子の平均粒径は、粒子そ
のものあるいは空隙層の断面や表面を電子顕微鏡で観察
し、多数個の任意の粒子の粒径を求めてその単純平均値
(個数平均)として求められる。ここで個々の粒径はそ
の投影面積に等しい円を仮定した時の直径で表したもの
である。
【0043】上記無機微粒子と少量の有機物との複合粒
子における有機物/無機微粒子の質量比は概ね1/10
0〜1/4である。
【0044】本発明に係る無機微粒子としては、低コス
トであることや高い反射濃度が得られる観点から低屈折
率の微粒子であることが好ましく、シリカ、中でも気相
法で合成されたシリカまたはコロイダルシリカがより好
ましい。
【0045】また、カチオン表面処理された気相法シリ
カ、カチオン表面処理されたコロイダルシリカ及びアル
ミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト等も用いるこ
とが出来る。
【0046】多孔質層に用いられる無機微粒子の添加量
は、要求されるインク吸収容量、空隙層の空隙率、無機
微粒子の種類、親水性バインダーの種類に大きく依存す
るが、一般には記録用紙1m2当たり、通常5〜30
g、好ましくは10〜25gである。多孔質層に用いら
れる無機微粒子と親水性バインダーの比率は質量比で通
常2:1〜20:1であり、特に3:1〜10:1であ
ることが好ましい。
【0047】無機微粒子の添加量に従いインク吸収容量
も増加するが、カールやひび割れといった取り崩しもあ
るため、空隙率によって容量を増加させる方法が好まし
い。好ましい空隙率は40〜75%である。空隙率は選
択する無機微粒子、バインダーの種類によって、あるい
はそれらの混合比によって、またはその他の添加剤の量
によって調節することができる。
【0048】ここでいう空隙率とは、空隙層の体積にお
ける空隙の総体積の比率であり、その層の構成物の総体
積と層の厚さから計算で求められる。また空隙の総体積
は、J.TAPPI紙パルプ試験方法No.51−87
に記載されるブリストー測定による飽和転移量、吸水量
測定などによって簡易に求められる。
【0049】本発明のインクジェット記録用紙の含有す
るポリビニルアルコールについて説明する。
【0050】本発明に用いられるポリビニルアルコール
としては、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常
のポリビニルアルコールの他に、末端をカチオン変性し
たポリビニルアルコールやアニオン性基を有するアニオ
ン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコ
ールも含まれる。
【0051】酢酸ビニルを加水分解して得られるポリビ
ニルアルコールは平均重合度が1000以上のものが好
ましく用いられ、特に平均重合度が1500〜5000
のものが好ましく用いられ、更に、ケン化度は70〜1
00%のものが好ましく、80〜99.5%のものが特
に好ましい。
【0052】カチオン変性ポリビニルアルコールとして
は、例えば、特開昭61−10483号に記載されてい
るような、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウム基
を上記ポリビニルアルコールの主鎖または側鎖中に有す
るポリビニルアルコールであり、カチオン性基を有する
エチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体をケ
ン化することにより得られる。
【0053】カチオン性基を有するエチレン性不飽和単
量体としては、例えばトリメチル−(2−アクリルアミ
ド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライ
ド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメ
チルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイ
ミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N
−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、
ヒドロキシルエチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、トリメチル−(2−メタクリルアミドプロピル)ア
ンモニウムクロライド、N−(1,1−ジメチル−3−
ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド等が挙げられ
る。
【0054】カチオン変性ポリビニルアルコールのカチ
オン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して
0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%であ
る。
【0055】アニオン変性ポリビニルアルコールとして
は、例えば、特開平1−206088号に記載されてい
るようなアニオン性基を有するポリビニルアルコール、
特開昭61−237681号、及び同63−30797
9号に記載されているような、ビニルアルコールと水溶
性基を有するビニル化合物との共重合体及び特開平7−
285265号に記載されているような水溶性基を有す
る変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
【0056】また、ノニオン変性ポリビニルアルコール
としては、例えば、特開平7−9758号に記載されて
いるようなポリアルキレンオキサイド基をビニルアルコ
ールの一部に付加したポリビニルアルコール誘導体、特
開平8−25795号に記載された疎水性基を有するビ
ニル化合物とビニルアルコールとのブロック共重合体等
が挙げられる。
【0057】また、ポリビニルアルコールは重合度や変
性等の種類違いのものを2種類以上併用してもよい。
【0058】本発明の記録用紙に用いられる支持体につ
いて説明する。本発明で使用することのできる支持体と
しては特に制限はないが、紙のような吸水性支持体を用
いた場合には、プリント後および記録用紙に水がかかっ
た場合、支持体の平滑性が低下してコックリングを生じ
やすい。また、支持体中に染料やジルコニウム化合物ま
たはアルミニウム化合物が拡散して耐水性、滲み、画像
濃度の低下を起こす場合が有るという問題を抱えてい
る。従って、支持体として非吸水性支持体を用いる方
が、本発明の効果を顕著に奏するという点において好ま
しい。
【0059】本発明で用いる支持体は従来インクジェッ
ト記録用紙に公知のものを適宜使用できる。
【0060】本発明で用いることのできる吸水性支持体
としては、例えば一般の紙、布、木材等からなるシート
や板等を挙げることができるが、特に紙は基材自身の吸
水性に優れかつコスト的にも優れるために最も好まし
い。紙支持体としては、LBKP、NBKP等の化学パ
ルプ、GP、CGP、RMP、TMP、CTMP、CM
P、PGW等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等の
木材パルプを主原料としたものが使用可能である。ま
た、必要に応じて合成パルプ、合成繊維、無機繊維等の
各種繊維状物質も原料として適宜使用することができ
る。
【0061】上記紙支持体中には必要に応じて、サイズ
剤、顔料、紙力増強剤、定着剤等、蛍光増白剤、湿潤紙
力剤、カチオン化剤等の従来公知の各種添加剤を添加す
ることができる。
【0062】紙支持体は前記の木材パルプなどの繊維状
物質と各種添加剤を混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、
ツインワイヤー抄紙機等の各種抄紙機で製造することが
できる。また、必要に応じて抄紙段階又は抄紙機にスタ
ーチ、ポリビニルアルコール等でサイズプレス処理した
り、各種コート処理したり、カレンダー処理したりする
こともできる。
【0063】本発明で好ましく用いることのできる非吸
水性支持体には、プラスチック樹脂フィルム支持体、あ
るいは紙の両面をプラスチック樹脂フィルムで被覆した
支持体が挙げられる。
【0064】プラスチック樹脂フィルム支持体として
は、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、
ポリプロピレンフィルム、セルローストリアセテートフ
ィルム、ポリスチレンフィルムあるいはこれらの積層し
たフィルム支持体等が挙げられる。
【0065】これらのプラスチック樹脂フィルムは透
明、または半透明なものも使用できる。
【0066】本発明で特に好ましい支持体は紙の両面を
プラスチック樹脂で被覆した支持体であり、最も好まし
いのは紙の両面をポリオレフィン樹脂で被覆した支持体
である。
【0067】以下本発明で特に好ましい支持体である紙
の両面をポリオレフィン樹脂で被覆した支持体について
説明する。
【0068】本発明の支持体に用いられる紙は、木材パ
ルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポ
リプロピレン等の合成パルプあるいはナイロンやポリエ
ステル等の合成繊維を用いて抄紙される。木材パルプと
してはLBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LD
P、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いること
ができるが短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBS
P、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。
但し、LBSP及び/またはLDPの比率は10〜70
%が好ましい。
【0069】上記パルプは不純物の少ない化学パルプ
(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましく用いら
れ、また漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも
有用である。
【0070】紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテンダ
イマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チ
タン等の白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポ
リビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリ
エチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級ア
ンモニウム等の柔軟化剤等を適宜添加することができ
る。
【0071】抄紙に使用するパルプの濾水度はCSFの
規定で200〜500mlが好ましく、また、叩解後の
繊維長がJIS P 8207に規定される24メッシ
ュ残分と42メッシュ残分の和が30〜70%が好まし
い。なお、4メッシュ残分は20%以下であることが好
ましい。
【0072】紙の坪量は50〜250gが好ましく、特
に70〜200gが好ましい。紙の厚さは50〜210
μmが好ましい。
【0073】紙は抄紙段階または抄紙後にカレンダー処
理して高平滑性を与えることもできる。紙密度は0.7
〜1.2g/m2(JIS P 8118)が一般的で
ある。更に原紙剛度はJIS P 8143に規定され
る条件で20〜200gが好ましい。
【0074】紙表面には表面サイズ剤を塗布しても良
く、表面サイズ剤としては前記原紙中に添加できるのと
同様のサイズ剤を使用できる。
【0075】紙のpHはJIS P 8113で規定さ
れた熱水抽出法により測定された場合、5〜9であるこ
とが好ましい。
【0076】次に、この紙の両面を被覆するポリオレフ
ィン樹脂について説明する。この目的で用いられるポリ
オレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリイソブチレン、ポリエチレンが挙げられるが、
プロピレンを主体とする共重合体等のポリオレフィン類
が好ましく、ポリエチレンが特に好ましい。
【0077】以下、特に好ましいポリエチレンについて
説明する。紙表面及び裏面を被覆するポリエチレンは、
主として低密度のポリエチレン(LDPE)及び/また
は高密度のポリエチレン(HDPE)であるが、他のL
LDPEやポリプロピレン等も一部使用することができ
る。
【0078】特に塗布層側のポリオレフィン層は、ルチ
ルまたはアナターゼ型の酸化チタンをその中に添加し、
不透明度及び白色度を改良したものが好ましい。酸化チ
タン含有量はポリオレフィンに対して概ね1〜20%、
好ましくは2〜15%である。
【0079】ポリオレフィン層中には白地の調整を行う
ための耐熱性の高い顔料や蛍光増白剤を添加することが
できる。
【0080】着色顔料としては、群青、紺青、コバルト
ブルー、フタロシアニンブルー、マンガンブルー、セル
リアン、タングステンブルー、モリブデンブルー、アン
スラキノンブルー等が挙げられる。
【0081】蛍光増白剤としては、ジアルキルアミノク
マリン、ビスジメチルアミノスチルベン、ビスメチルア
ミノスチルベン、4−アルコキシ−1,8−ナフタレン
ジカルボン酸−N−アルキルイミド、ビスベンズオキサ
ゾリルエチレン、ジアルキルスチルベン等が挙げられ
る。
【0082】紙の表裏のポリエチレンの使用量は、イン
ク吸収層の膜厚やバック層を設けた後で低湿及び高湿化
でのカールを最適化するように選択されるが、一般には
ポリエチレン層の厚さはインク吸収層側で15〜50μ
m、バック層側で10〜40μmの範囲である。表裏の
ポリエチレンの比率はインク受容層の種類や厚さ、中紙
の厚み等により変化するカールを調整する様に設定され
るのが好ましく、通常は表/裏のポリエチレンの比率は
厚みで概ね3/1〜1/3である。
【0083】更に上記ポリエチレンで被覆紙支持体は以
下(1)〜(7)の特性を有していることが好ましい。
【0084】(1)引っ張り強さは、JIS P 81
13で規定される強度で縦方向が2〜30kg、横方向
が1〜20kgであることが好ましい。
【0085】(2)引き裂き強度は、JIS P 81
16で規定される強度で縦方向が10〜200g、横方
向が20〜200gが好ましい。
【0086】(3)圧縮弾性率は、9.8kN/cm2
が好ましい。 (4)不透明度は、JIS P 8138に規定された
方法で測定したときに80%以上、特に85〜98%が
好ましい。
【0087】(5)白さは、JIS Z 8727で規
定されるL*、a*、b*が、L*=80〜96、a*=−
3〜+5、b*=−7〜+2であることが好ましい。
【0088】(6)クラーク剛直度は、記録用紙の搬送
方向のクラーク剛直度が50〜300cm3/100で
ある支持体が好ましい。
【0089】(7)原紙中の水分は、中紙に対して4〜
10%が好ましい。本発明のインクジェット記録用紙
は、滲み防止効果を更に顕著に奏すべく、カチオン性ポ
リマーを含有することが好ましい。
【0090】カチオン性ポリマーは、ポリマー主鎖また
は側鎖に第1〜3級アミン、第4級アンモニウム塩基、
または第4級ホスホニウム塩基などを有するポリマーで
あり、インクジェット記録用紙で公知の化合物が用いら
れる。製造の容易性から、実質的に水溶性であるものが
好ましい。
【0091】カチオン性ポリマーの例としては、ポリエ
チレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、
ジシアンジアミドポリアルキレンポリアミン縮合物、ポ
リアルキレンポリアミンジシアンジアミドアンモニウム
塩縮合物、ジシアンジアミドホルマリン縮合物、エピク
ロルヒドリン−ジアルキルアミン付加重合物、ジアリル
ジメチルアンモニウムクロライド重合物、ジアリルジメ
チルアンモニウムクロライド・SO2共重合物、ポリビ
ニルイミダゾール、ビニルピロリドン・ビニルイミダゾ
ール共重合物、ポリビニルピリジン、ポリアミジン、キ
トサン、カチオン化澱粉、ビニルベンジルトリメチルア
ンモニウムクロライド重合物、(2−メタクロイルオキ
シエチル)トリメチルアンモニウムクロライド重合物、
ジメチルアミノエチルメタクリレート重合物、などが挙
げられる。
【0092】または、化学工業時報平成10年8月15
日及び25日に記載されるカチオン性ポリマー、「高分
子薬剤入門」(三洋化成工業株式会社発行、p787、
1992年)に記載される高分子染料固着剤が例として
挙げられる。
【0093】カチオン性ポリマーの平均分子量としては
2000〜50万の範囲であることが好ましく、更に好
ましくは、1万〜10万の範囲である。
【0094】平均分子量とは数平均分子量のことであ
り、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーから求
めたポリエチレングリコール換算値を言う。
【0095】また、カチオン性ポリマーを塗布液にあら
かじめ添加する場合、均一に塗布液に添加するのみなら
ず、無機微粒子とともに複合粒子を形成する形で添加し
てもよい。無機微粒子とカチオン性ポリマーによって複
合粒子を作製する方法としては、無機微粒子にカチオン
性ポリマーを混合し吸着被覆させる方法、その被覆粒子
を凝集させてより高次の複合粒子を得る方法、さらには
混合して得られる粗大粒子を分散機によってより均一な
複合粒子にする方法などが挙げられる。
【0096】カチオン性ポリマーは概ね水溶性基を有す
るために水溶性を示すが、例えば共重合成分の組成によ
って水に溶解しないことがある。製造の容易性から水溶
性であることが好ましいが、水に難溶であっても水混和
性有機溶媒を用いて溶解し使用することも可能である。
【0097】ここで水混和性有機溶媒とは、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール
などのアルコール類、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、グリセリンなどのグリコール類、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル等のエステル類、アセトン、メチルエ
チルケトン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド等のアミド類など、水に対して概ね10%以上溶解し
得る有機溶媒を言う。この場合、有機溶媒の使用量は水
の使用量以下であることが好ましい。
【0098】カチオン性ポリマーはインクジェット記録
用紙1m2当たり通常0.1〜10g、好ましくは0.
2〜5gの範囲で用いられる。
【0099】本発明のインクジェット記録用紙は、光沢
性に優れ、高い空隙率を被膜の脆弱性を劣化させずに得
るために、ポリビニルアルコールが硬膜剤により硬膜さ
れていることが好ましい。
【0100】硬膜剤は、一般的にはポリビニルアルコー
ルと反応し得る基を有する化合物、あるいはポリビニル
アルコールが有する異なる基同士の反応を促進するよう
な化合物であり、例えば、エポキシ系硬膜剤(ジグリシ
ジルエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジル
エーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテ
ル、1,6−ジグリシジルシクロヘキサン、N,N−ジ
グリシジル−4−グリシジルオキシアニリン、ソルビト
ールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシ
ジルエーテル等)、アルデヒド系硬膜剤(ホルムアルデ
ヒド、グリオキザール等)、活性ハロゲン系硬膜剤
(2,4−ジクロロ−4−ヒドロキシ−1,3,5−s
−トリアジン等)、活性ビニル系化合物(1,3,5−
トリスアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、
ビスビニルスルホニルメチルエーテル等)、ホウ酸及び
その塩、ホウ砂、アルミ明礬、イソシアネート化合物等
が挙げられる。これらの中でも、ホウ酸及びその塩、エ
ポキシ系硬膜剤及びイソシアネート化合物が好ましい。
【0101】ホウ酸及びその塩としては、ホウ素原子を
中心原子とする酸素酸及びその塩のことを示し、具体的
にはオルトほう酸、二ほう酸、メタほう酸、四ほう酸、
五ほう酸、八ほう酸及びそれらの塩が含まれる。
【0102】硬膜剤の使用量はポリビニルアルコールの
種類、硬膜剤の種類、無機微粒子の種類やポリビニルア
ルコールに対する比率等により変化するが、通常ポリビ
ニルアルコール1g当たり5〜500mg、好ましくは
10〜300mgである。
【0103】上記硬膜剤は、本発明に用いられる多孔質
層形成用水溶性塗布液を塗布する際に、該塗布液中に添
加してもよく、あるいは多孔質層形成用水溶性塗布液
(硬膜剤非含有)を塗布・乾燥した後でその溶液をオー
バーコートするなどして供給することができる。
【0104】本発明のインクジェット記録用紙の多孔質
層及び必要に応じて設けられるその他の層には、前記し
た以外に各種の添加剤を添加することが出来る。
【0105】上記の添加剤としては、例えば、ポリスチ
レン、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エ
ステル類、ポリアクリルアミド類、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ま
たはこれらの共重合体、尿素樹脂、またはメラミン樹脂
等の有機ラテックス微粒子、カチオンまたはノニオンの
各種界面活性剤、特開昭57−74193号、同57−
87988号及び同62−261476号に記載の紫外
線吸収剤、特開昭57−74192号、同57−879
89号、同60−72785号、同61−146591
号、特開平1−95091号及び同3−13376号等
に記載されている退色防止剤、特開昭59−42993
号、同59−52689号、同62−280069号、
同61−242871号及び特開平4−219266号
等に記載されている蛍光増白剤、硫酸、リン酸、クエン
酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム
等のpH調整剤、消泡剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止
剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含有させることも
できる。
【0106】多孔質層は2層以上から構成されていても
よく、この場合、それらの多孔質層の構成はお互いに同
じであっても異なっていても良い。
【0107】本発明のインクジェット記録用紙の多孔質
層及び下引き層など必要に応じて適宜設けられる各種の
親水性層を支持体上に塗布する方法は公知の方法から適
宜選択して行うことが出来る。好ましい方法は、各層を
構成する塗布液を支持体上に塗設して乾燥して得られ
る。この場合、2層以上を同時に塗布することもでき、
特に全ての親水性バインダー層を1回の塗布で済ます同
時塗布が好ましい。
【0108】塗布方式としては、ロールコーティング
法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティン
グ法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方法ある
いは米国特許第2,681,294号記載のホッパーを
使用するエクストルージョンコート法が好ましく用いら
れる。
【0109】本発明のインクジェット記録用紙を用いて
画像記録する際には、水性インクを用いた記録方法が好
ましく用いられる。
【0110】上記水性インクとは、下記着色剤及び液媒
体、その他の添加剤を有する記録液体である。着色剤と
してはインクジェットで公知の直接染料、酸性染料、塩
基性染料、反応性染料あるいは食品用色素等の水溶性染
料あるいは水分散性顔料が使用できる。
【0111】水性インクの溶媒としては、水及び水溶性
の各種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、ブチルアルコール、tert−ブチル
アルコール、イソブチルアルコール等のアルコール類;
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミ
ド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトンまた
はケトンアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブチレング
リコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキ
サントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコ
ール、ジエチレングリコール、グリセリン、トリエタノ
ールアミン等の多価アルコール類;エチレングリコール
メチルエーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエ
チル)エーテル、トリエチレングリコールモノブチルエ
ーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類等
が挙げられる。
【0112】中でも、ジエチレングリコール、トリエタ
ノールアミンやグリセリン等の多価アルコール類、トリ
エチレングリコールモノブチルエーテルの多価アルコー
ルの低級アルキルエーテル等は好ましいものである。
【0113】その他の水性インクの添加剤としては、例
えば、pH調節剤、金属封鎖剤、防カビ剤、粘度調整
剤、表面張力調整剤、湿潤剤、界面活性剤及び防錆剤、
等が挙げられる。
【0114】水性インク液は記録用紙に対する濡れ性を
良好にするために、20℃において、通常、0.025
〜0.06N/m、好ましくは0.03〜0.05N/
mの範囲内の表面張力を有するのが好ましい。
【0115】
【実施例】以下に、本発明の実施例を挙げて具体的に説
明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されない。
なお、実施例中で「%」は特に断りのない限り質量%を
示す。
【0116】以下のようにしてインクジェット記録用紙
1〜15を作製した。 《インクジェット記録用紙1の作製》カチオン性ポリマ
ー(1)の20%水溶液(pH=2.5)100gに微
粒子シリカ(日本アエロジル製:アエロジル200)の
20%水分散液を500g、ついでホウ酸3g、ホウ砂
0.5gを添加し、高速ホモジナイザーで分散した。次
にこの水分散液中に、ポリビニルアルコール(クラレ
製:PVA235)の6%水溶液270mlを添加し
た。最後に液全体の体積が1000mlになるように純
水を加えて半透明状の塗布液(1)を得た。
【0117】
【化1】
【0118】次に、上記の塗布液(1)を、170g/
2の原紙両面をポリエチレンで被覆した紙支持体(厚
さ240μm、記録面側のポリエチレン層中に9質量%
のアナターゼ型二酸化チタン含有。)上の記録面側に、
湿潤膜厚が160μmになるように塗布し、20〜40
℃の風で乾燥しインクジェット記録用紙1を得た。
【0119】《インクジェット記録用紙2の作製》カチ
オン性ポリマー(1)の20%水溶液(pH=3.0)
100gに1次粒子の平均粒径が約12nmの微粒子シ
リカ(日本アエロジル製:アエロジル200)の20%
水分散液を500g、ついでホウ酸3g、ホウ砂0.5
gを添加し、高速ホモジナイザーで分散した。次にこの
水分散液中に、ポリビニルアルコール(クラレ製:PV
A235)の6%水溶液270mlを徐々に添加した
後、さらに酢酸ジルコニルの15%水溶液20mlを徐
々に添加した。最後に液全体の体積が1000mlにな
るように純水を加えて半透明状の塗布液(2)を得た。
【0120】次に、上記の塗布液(2)を、インクジェ
ット記録用紙1で用いたのと同じ支持体上の記録面側
に、湿潤膜厚が160μmになるように塗布し、20〜
40℃の風で乾燥し、インクジェット記録用紙2を得
た。
【0121】《インクジェット記録用紙3の作製》イン
クジェット記録用紙2の作製における塗布液(2)の調
製において、酢酸ジルコニルの15%水溶液20mlを
40mlに変えた以外は同様にして半透明状の塗布液
(3)を得た。
【0122】次に、インクジェット記録用紙1で用いた
のと同じ支持体上の記録面側に、上記の塗布液(3)お
よびインクジェット記録用紙1の作製において使用した
塗布液(1)を、この順番でそれぞれの順湿潤膜厚が8
0μmになるように多層塗布し、20〜40℃の風で乾
燥し、インクジェット記録用紙3を得た。
【0123】《インクジェット記録用紙4の作製》イン
クジェット記録用紙3の作製において、支持体上の記録
面側に塗布する塗布液(3)および塗布液(1)の順番
を入れ替えた以外はインクジェット記録用紙3と同様に
してインクジェット記録用紙4を得た。
【0124】《インクジェット記録用紙5の作製》イン
クジェット記録用紙2の作製における塗布液(2)の調
製において、酢酸ジルコニルの15%水溶液20mlを
80mlに変えた以外は同様にして半透明状の塗布液
(4)を得た。
【0125】次に、インクジェット記録用紙1で用いた
のと同じ支持体上の記録面側に、インクジェット記録用
紙1の作製において使用した塗布液(1)および上記の
塗布液(4)を、この順番でそれぞれの順湿潤膜厚が1
20μm、40μmになるように多層塗布し、20〜4
0℃の風で乾燥し、インクジェット記録用紙5を得た。
【0126】《インクジェット記録用紙6の作製》イン
クジェット記録用紙1の塗工面に、酢酸ジルコニルの水
溶液を固形分付量が0.5g/m2になるようにオーバ
ーコートしてインクジェット記録用紙6を得た。
【0127】《インクジェット記録用紙7の作製》イン
クジェット記録用紙2の作製における塗布液(2)の調
製において、酢酸ジルコニルの15%水溶液20mlを
塩基性塩化アルミニウム水溶液(Al23換算濃度2
3.75%、塩基度84.2%)15mlに変えた以外
は同様にして半透明状の塗布液(5)を得た。
【0128】次に、上記の塗布液(5)を、インクジェ
ット記録用紙1で用いたのと同じ支持体上の記録面側
に、湿潤膜厚が160μmになるように塗布し、20〜
40℃の風で乾燥し、インクジェット記録用紙7を得
た。
【0129】《インクジェット記録用紙8の作製》イン
クジェット記録用紙2の作製における塗布液(2)の調
製において、酢酸ジルコニルの15%水溶液20mlを
塩基性塩化アルミニウム水溶液(Al23換算濃度2
3.75%、塩基度84.2%)30mlに変えた以外
は同様にして半透明状の塗布液(6)を得た。
【0130】次に、インクジェット記録用紙1で用いた
のと同じ支持体上の記録面側に、上記の塗布液(6)お
よびインクジェット記録用紙1の作製において使用した
塗布液(1)を、この順番でそれぞれの順湿潤膜厚が8
0μmになるように多層塗布し、20〜40℃の風で乾
燥し、インクジェット記録用紙8を得た。
【0131】《インクジェット記録用紙9の作製》イン
クジェット記録用紙8の作製において、支持体上の記録
面側に塗布する塗布液(6)および塗布液(1)の順番
を入れ替えた以外はインクジェット記録用紙9と同様に
してインクジェット記録用紙9を得た。
【0132】《インクジェット記録用紙10の作製》イ
ンクジェット記録用紙2の作製における塗布液(2)の
調製において、酢酸ジルコニルの15%水溶液20ml
を塩基性塩化アルミニウム水溶液(Al23換算濃度2
3.75%、塩基度84.2%)60mlに変えた以外
は同様にして半透明状の塗布液(7)を得た。
【0133】次に、インクジェット記録用紙1で用いた
のと同じ支持体上の記録面側に、インクジェット記録用
紙1の作製において使用した塗布液(1)および上記の
塗布液(7)を、この順番でそれぞれの順湿潤膜厚が1
20μm、40μmになるように多層塗布し、20〜4
0℃の風で乾燥し、インクジェット記録用紙10を得
た。
【0134】《インクジェット記録用紙11の作製》イ
ンクジェット記録用紙1の塗工面に、塩基性塩化アルミ
ニウムの水溶液を固形分付量が0.5g/m2になるよ
うにオーバーコートしてインクジェット記録用紙11を
得た。
【0135】《インクジェット記録用紙12の作製》イ
ンクジェット記録用紙2の作製における塗布液(2)の
調製において、酢酸ジルコニルの15%水溶液20ml
を炭酸ジルコニルアンモニウムの15%水溶液20ml
に変えた以外は同様にして半透明状の塗布液(8)を得
た。
【0136】次に、上記の塗布液(8)を、インクジェ
ット記録用紙1で用いたのと同じ支持体上の記録面側
に、湿潤膜厚が160μmになるように塗布し、20〜
40℃の風で乾燥し、インクジェット記録用紙12を得
た。
【0137】《インクジェット記録用紙13の作製》イ
ンクジェット記録用紙1の塗工面に、炭酸ジルコニルア
ンモニウムの水溶液を固形分付量が0.5g/m2にな
るようにオーバーコートしてインクジェット記録用紙1
3を得た。
【0138】《インクジェット記録用紙14の作製》イ
ンクジェット記録用紙2の作製における塗布液(2)の
調製において、酢酸ジルコニルの15%水溶液20ml
を硫酸アルミニウムの15%水溶液20mlに変えた以
外は同様にして半透明状の塗布液(9)を得た。
【0139】次に、上記の塗布液(9)を、インクジェ
ット記録用紙1で用いたのと同じ支持体上の記録面側
に、湿潤膜厚が160μmになるように塗布し、20〜
40℃の風で乾燥し、インクジェット記録用紙14を得
た。
【0140】《インクジェット記録用紙15の作製》イ
ンクジェット記録用紙1の塗工面に、硫酸アルミニウム
の水溶液を固形分付量が0.5g/m2になるようにオ
ーバーコートしてインクジェット記録用紙15を得た。
【0141】以上のようにして得られたインクジェット
記録用紙1〜15について、断面のTOF−SIMS測
定によりC1/C2を測定した。また、以下の項目
(1)(2)について評価した。
【0142】(1)経時滲み 23℃、55%RHの環境下、セイコーエプソン社製イ
ンクジェットプリンターPM3000Cで、線幅が約
0.3mmのブラックラインをプリントし、15分自然
放置で乾燥した後に透明クリアファイルに挿入した。こ
れをクリアファイルのまま40℃、80%RHの環境に
1週間放置して、保存前後ので線幅をマイクロデンシト
メーターで測定(反射濃度が最大濃度の50%の部分の
幅を線幅とした)し、以下の式で表される値を経時滲み
とした。この値が少ないほど経時滲みが良好であること
を示し、実用上問題がないのは1.5以下である。
【0143】 経時滲み=(画像保存後の線幅/画像保存前の線幅) (2)濃度 キヤノン製インクジェットプリンターBJF850で
Y、M、Cのベタ印字を行い、23℃、55%RHの環
境下で5時間自然放置で乾燥した後、反射濃度で最大濃
度(Dmax)を測定した。
【0144】得られた評価結果を表1に示す。
【0145】
【表1】
【0146】本発明のインクジェット記録用紙は滲みの
発生が少なく、高い画像濃度が得られている。
【0147】
【発明の効果】本発明により、滲みの発生が少なく、高
い画像濃度が得られる高品位なインクジェット記録用紙
を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 椿 義徳 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 伊藤 博人 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 2C056 FC06 2H086 BA15 BA16 BA31 BA33 BA35

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に無機微粒子、ポリビニルアル
    コール、ジルコニウム化合物またはアルミニウム化合物
    を含有する多孔質インク吸収層を有し、該ジルコニウム
    化合物またはアルミニウム化合物のインク吸収層中にお
    ける分布が不均一であって、支持体から離れた部分に、
    より多く分布していることを特徴とするインクジェット
    記録用紙。
  2. 【請求項2】 インク吸収層中におけるジルコニウム化
    合物またはアルミニウム化合物の濃度比が下記式を満た
    すことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録
    用紙。 0≦C1/C2≦0.8 〔式中、C1、C2はそれぞれ支持体表面からの距離が
    0.2L、0.8L(Lはインク吸収層の乾燥膜厚)に
    ある、インク吸収層内のジルコニウム化合物またはアル
    ミニウム化合物の相対濃度を表す。〕
  3. 【請求項3】 インク吸収層が、2層以上の多層塗布に
    より形成されていることを特徴とする請求項1または2
    記載のインクジェット記録用紙。
  4. 【請求項4】 ジルコニウム化合物またはアルミニウム
    化合物が、オーバーコートによりインク吸収層中に含浸
    させて添加されていることを特徴とする請求項1または
    2記載のインクジェット記録用紙。
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