JP2002160380A - 液体噴射装置および液体の有無検出方法 - Google Patents

液体噴射装置および液体の有無検出方法

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JP2002160380A JP2000360474A JP2000360474A JP2002160380A JP 2002160380 A JP2002160380 A JP 2002160380A JP 2000360474 A JP2000360474 A JP 2000360474A JP 2000360474 A JP2000360474 A JP 2000360474A JP 2002160380 A JP2002160380 A JP 2002160380A
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liquid
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electrode
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Masayoshi Kiuchi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気感応特性を有する液体を吐出するための
電極対を用いて、吐出部における液体の有無を検出する
ことを可能にする液体噴射装置および液体の有無検出方
法を提供する。 【解決手段】 吐出孔2に連通する吐出部1に複数の電
極対4、5を設け、電極対4、5に電圧を印加すること
により、電気感応作動特性を有する液体3を吐出させる
液体噴射装置において、電極対4、5に接続した液体検
出手段7により電極対4、5間の液体3の有無によって
変化する抵抗値を測定し、吐出部1における液体3の有
無を検出する。液体なしが検出されたときに警告報知手
段8により警告を報知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電圧を印加するこ
とにより移動流を形成する電気感応作動特性を有する液
体を用いる液体噴射装置、特に、液体の有無を検出する
液体検出手段を備えた液体噴射装置および液体の有無検
出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液体噴射装置(インクジェットプ
リンタ)の液体噴射ヘッドとしては、熱エネルギーによ
ってインク等の液体中に気泡(バブル)を発生させ、そ
の気泡による圧力波により液滴を吐出させるバブルジェ
ット(登録商標)方式、ピエゾ素子のような振動子によ
る圧力波を利用して液滴を吐出させる圧電方式など種々
の方式がある。しかし、これらの液体噴射ヘッドは、電
気信号を一度機械エネルギーや気泡(バブル)のエネル
ギーに変換し、その後にこれらの変換されたエネルギー
を用いてインク等の液体を噴射する方式を用いている。
【0003】また、特開平11−124525号公報に
記載されているような、電気感応作動特性を有する液体
を用いこれに電圧を印加して液体を噴射する液体噴射装
置も知られている。この種の液体噴射装置においては、
図6に図示するように、絶縁性基板からなるノズル基材
11に貫通孔12(液吐出孔)を形成し、貫通孔12の
液吐出側に液吐出電極14を配置するとともに貫通孔1
2の下端部近傍に液吐出電極14とは電気的に絶縁され
た基部電極15を配置して、液吐出電極14および基部
電極15はともにコントローラ16に接続され、このコ
ントローラ16によって両電極14、15間にパルス
波、矩形波、連続波等の直流電圧を印加することによ
り、電気感応作動特性を有する液体13に基部電極15
から液吐出電極14に向かう移動流を形成させて、液体
13を貫通孔12の液吐出電極14近傍から吐出するよ
うに構成され、両電極14、15間の距離を1mmとし
て両電極間に6000ボルト以上の高電圧を印加して作
動させている。
【0004】そして、前述したような各種の液体噴射装
置において、液体の残量を検出するための手段として
は、(1)新しい液体タンクを装着した後に、吐出した
液滴の数をカウントして、液体の残量を予測する方法や
(2)液体タンクに例えば光学検出器を配設し、この光
学検出器により液体の残量が所定量以下になったことを
検知する方法等が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
液体噴射装置において使用されている液体の残量を検出
する方法では、次のような問題点を有していた。
【0006】すなわち、前記(1)の方法は、コストは
安いが正確性に欠け、警告前に液体がなくなったり、あ
るいは液体はまだ十分あるのに、警告が出てしまうとい
う不具合があった。また、前記(2)の方法では、液体
が完全に空になったことを検出することは困難であり、
液体が未だ残っている状態で液体タンクを交換するとい
う無駄があった。
【0007】また、液体噴射装置においては、液体タン
クを交換した時や、装置を所定時間使用しなかった後に
電源を入れた時に、液体が液体噴射ヘッドの吐出部に確
実に充填されて液体吐出が可能になるように、液体送り
装置を作動させて液体を吐き出す吐き出し動作を行わせ
るように構成されている。このような液体の吐き出し動
作は、実際に必要な量よりも多い量の液体を吐き出すよ
うに構成されており、液体の無駄、記録装置の汚れ、さ
らには不要液体の吸収部材の大容量化という様々な無駄
や問題点があった。
【0008】そこで、本発明は、前述した従来技術の有
する未解決の課題に鑑みてなされたものであって、電気
感応作動特性を有する液体を吐出するための電極対を用
いて、簡単な構成で、吐出部における液体の有無を検出
することを可能にする液体噴射装置および液体の有無検
出方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の液体噴射装置は、印加電圧に応じて電極間
に移動流を形成することができる電気感応作動特性を有
する液体を用い、該液体に電圧を印加することにより吐
出孔から液体を吐出させる液体噴射装置において、液体
を吐出させるために通電する電極対を前記吐出孔に連通
する吐出部に設け、該電極対を用いて液体の有無を検出
する液体検出手段を備えていることを特徴とする。
【0010】本発明の液体噴射装置において、前記液体
検出手段は、前記電極対間の抵抗値を測定することによ
り、そして、前記液体検出手段により測定された電極対
間の抵抗値を予め設定されるスレッショルドと比較し
て、液体の有無を検出することが好ましい。
【0011】本発明の液体噴射装置において、前記液体
検出手段は、液体の有無を検出するスレッショルドを液
体の種類に拘わらず一定に設定することができ、あるい
は、液体の有無を検出するスレッショルドを液体の種類
に応じてそれぞれ設定することもできる。
【0012】本発明の液体噴射装置において、前記液体
検出手段で液体なしが検出されたときに警告報知を行う
警告報知手段を備えていることが好ましく、前記警告報
知手段は、前記液体検出手段で液体なしが検出されたと
きに前記吐出部に液体を送る液体送り動作を所定回数あ
るいは所定時間行った後にさらに液体なしが検出された
場合に警告報知を行うことが好ましい。
【0013】本発明の液体噴射装置において、前記電極
対は、前記吐出部に複数設けられ、各電極対の電極間の
距離と隣り合う電極対間の距離とを異なるように配置さ
れていることが好ましい。
【0014】本発明の液体の有無検出方法は、印加電圧
に応じて電極間に移動流を形成する電気感応作動特性を
有する液体を用い、該液体に電圧を印加することにより
吐出孔から液体を吐出させる液体噴射装置における液体
の有無検出方法において、液体を吐出させるために通電
する電極対を用いて、吐出部における液体の有無に応じ
て変化する前記電極対間の抵抗値により液体の有無を検
出することを特徴とする。
【0015】本発明の液体の有無検出方法においては、
測定された電極対間の抵抗値を予め設定されるスレッシ
ョルドと比較して液体の有無を検出することが好まし
い。
【0016】本発明の液体の有無検出方法においては、
液体の有無の検出結果により液体なしが検出されたとき
に警告報知を行うことが好ましく、さらに、液体の有無
の検出結果により液体なしが検出されたときに吐出部に
液体を送る液体送り動作を所定回数あるいは所定時間行
った後にさらに液体なしが検出された場合に警告報知を
行うことが好ましい。
【0017】
【作用】本発明によれば、電気感応特性を有する液体を
吐出させるために通電する電極対を用いて液体の有無を
検出するようにしたので、簡単な構成で、吐出部におけ
る液体の有無の正確な検出を可能にし、さらに、吐出部
における液体なしの状態を正確に検出し、的確に警告報
知を行うことができる。また、電気感応特性を有する液
体を吐出させるために通電する電極対を用いることによ
り、機器の大きさに影響を与えることがなく、コストア
ップも抑えることが可能となる。
【0018】また、電気感応特性を有する液体の種類や
組成に応じて判別基準の設定値(スレッショルド)をそ
れぞれ設定できるので、種類毎の液体の有無を精度良く
検出することも可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0020】図1の(a)は、本発明の液体噴射装置の
一実施例の構成を示す模式図であり、同(b)は、本実
施例の液体噴射装置における電極の配置関係を示す模式
図であり、同(c)は、電極に印加する電圧としてのパ
ルス波形の一例を示す。図2および図3は、本発明の液
体噴射装置における液体の有無検出動作を例示するフロ
ーチャートである。
【0021】本発明の液体噴射装置は、図1に図示する
ように、電気感応作動特性を有する液体(以下、単に電
気感応液あるいは液体ともいう)を吐出する型式の装置
であり、図1の(a)および(b)において、1は、電
気感応液3を吐出する吐出孔(ノズル)2を先端部に有
する吐出部であり、図示しない貯留タンク部から電気感
応液3が供給されている。4(41 ,42 ,……4n
および5(51 ,52,……5n )は、吐出部1の側面
に配置された電極であり、コントローラ6にそれぞれ接
続されている。また、吐出部1における電気感応液の有
無を検出する液体検出手段7が電極4、5に接続され、
液体検出手段7には警告報知手段8が付設されている。
【0022】ここで、本発明の液体噴射装置における電
気感応液の吐出メカニズムについて説明する。
【0023】電極4はマイナス電極で、櫛歯状の複数
(n個)の電極(41 ,42 ,……4 n )で構成され、
電極5はプラス電極で、櫛歯状の複数(n個)の電極
(51 ,52 ,……5n )で構成されており、これらの
電極4、5は、図1の(b)に示すように、櫛歯状の各
電極(41 −51 ,42 −52 ,……4n −5n )が対
となるようにそれぞれ対向するように配置され、各電極
間の距離は、対となる電極間の距離(例えば、電極41
と電極51 間の距離)をL1 とし、隣り合う電極対間の
距離(例えば、隣り合う電極対41 −51 と電極対42
−52 における電極51 と電極42 間の距離)をL2
するとき、L1 <L2 の関係となるように配置する。他
の電極においても同様の距離をもって配置され、例え
ば、電極4m と電極5m 間の距離はL1 であり、電極対
m −5m と電極対4m+1 −5m+1 における電極5m
電極4m+1 間の距離はL2 となっている(なお、m=
1,2,…n)。このため、電極対4、5に電圧を印加
すると、対となる電極間(距離L1)と隣り合う電極対
間(距離L2 )では電界が異なり、対となる電極間(距
離L 1 )の方が隣り合う電極対間(距離L2 )より電界
が高くなるので、電極5m 上にある電気感応液3は電界
の高い方である電極4m の方向に移動する。このため、
電気感応液3は、吐出部1の先端部の吐出孔2の方への
移動流が生じ、この移動流は、吐出部1における複数の
電極により順次加速され、吐出孔2から吐出される。
【0024】ここで、電界強度として従来技術と同じよ
うに6kV/mm(6V/μm)を発生するには、例え
ば、電極間の距離L1 を100μmとすると600Vの
電圧を与えれば良く、また、電極間の距離L1 を10μ
mとすると60Vの電圧を与えれば良く、さらに、電極
間の距離L1 を1μmとすると6Vの電圧を与えれば良
い。このように電極間の距離を小さくすれば電気感応液
の吐出動作に必要な電圧を低くすることが可能となる。
そして、電極間の距離L1 を10μmとする場合には、
隣り合う電極対間の距離L2 は10μm以上で例えば1
1μmとすることができ、また、電極間の距離L1 を1
μmとする場合には、隣り合う電極対間の距離L2 は1
μm以上の例えば1.1μmとすることができる。
【0025】電極間に印加する電圧としては、図1の
(c)に示すように、電圧V1 のパルス(印加時間t
1 )を用い、このような電圧V1 のパルスを電極間に印
加することにより、電気感応液3に移動流を生じさせて
該電気感応液3を吐出孔2から吐出させることができ
る。また、パルスの印加時間t1 や印加する電圧V1
変えることにより電気感応液の吐出量を調整することが
できる。
【0026】以上のように液体噴射装置を構成すること
により、低い電圧で作動できるばかりでなく、電極間の
間隔を変えることにより、電界強度に差が生じるので、
電気感応液を一方向に移動させることが容易にできる。
また、電極間に印加する電圧の極性を変えることで、電
気感応液を反対方向に移動させることも可能になる。
【0027】さらに、各電極を櫛歯状に平行な形とし
て、それぞれの電極を互いに平行に配置することによ
り、一様な電界を得ることができ、電気感応液の流れを
一様にすることもできる。
【0028】次に、液体検出手段による吐出部における
電気感応液の有無を検出する態様について説明する。
【0029】吐出部1における電気感応液3の有無を検
出する液体検出手段7は、電気感応液3を吐出するため
に通電する電極対(4、5)を用いて、電極対間の液体
の有無に応じて変化する値を測ることにより、吐出部1
の電気感応液3の有無を検出するものである。例えば、
電極対間の抵抗値は、電気感応液の有無によって変化す
るので、電極対間の抵抗値を測定し、抵抗値の変化によ
って電気感応液の有無を判定することができる。すなわ
ち、電気感応液が電極上に存在する際の電極対間の電気
感応液を介する抵抗値のスレッショルドを所定値として
予め設定し、電極対間の抵抗が所定値より小さければ、
電気感応液が電極上に存在している、すなわち、液体あ
り、と判定でき、抵抗が前記所定値より大きくなれば、
電気感応液が電極上に存在しない、すなわち、液体な
し、と判定できる。
【0030】また、電気感応液はその組成に応じて導電
率が異なる。したがって、電気感応液の種類によって組
成が異なり、導電率が異なるので、電気感応液の色や種
類毎に液体の有無を判定する抵抗値のスレッショルドを
それぞれ設定することもできる。このように電気感応液
の色や種類毎に抵抗値のスレッショルドをそれぞれ設定
することによって、色や種類毎の液体の有無を個別に精
度良く検出することが可能になる。
【0031】液体検出手段7に付設される警告報知手段
8は、液体検出手段7により液体なしが検出された場合
に、液体検出手段7からの信号に応じて警告動作を行う
ものであり、例えば、LCD等の表示、LCD等の点滅
や点灯、ブザー音等のいずれか一つあるいは複数の組み
合わせで警告の報知を行う。
【0032】次に、液体の有無の検出動作を図2に示す
フローチャートに沿って説明する。本実施例では、液体
検出手段によって吐出部に液体なしが検出されたとき
に、液体ポンプ(不図示)による吐出部に液体を送る液
体送り動作を所定回数行い、それでも吐出部に液体がこ
ない場合に警告動作を行うものである。
【0033】ステップS1において、先ず、液体ポンプ
の作動回数をカウントするカウンターの値Nを0に初期
化する。そして、ステップS2において、液体検出手段
7により、吐出部1における液体3の有無の検出を行
い、測定された電極対4、5間の抵抗値が所定値以下の
場合は、液体3が吐出部1に有ると判定して処理を終え
る。一方、測定された電極対4、5間の抵抗値が所定値
以上の場合は、液体なしと判定し、ステップS3に進
む。ステップS3において、図示しない液体ポンプを所
定時間(例えば、100mS)作動させて、図示しない
液体タンクから吐出部1へ液体3を送るべく液体送り動
作を行う。そして、ステップS4でカウンターの値Nを
1プラスしてステップS5に進む。
【0034】ステップS5において、カウンターの値N
が予め設定された値M(例えば、M=5)以下であるか
否か判別し、カウンターの値Nが設定値M(=5)未満
である場合には、ステップS2に戻り、再度の液体3の
有無の検出を行い、抵抗値が所定値以下の場合は液体3
が吐出部1に有ると判定して処理を終え、抵抗値が所定
値以上の場合は液体なしと判定して、液体ポンプをさら
に所定時間(100mS)作動させる(ステップS
3)。また、カウンターの値Nが設定値M(=5)に達
すると、液体3を吐出部1に送る液体送り動作を所定回
数行っても液体3が吐出部1に送られないと判定して、
ステップS6に進む。ステップS6においては、警告報
知手段8を作動させ液体がない旨の警告の報知を行う。
例えば、LCD等の表示、LCD等の点滅や点灯、ブザ
ー音等のいずれか一つあるいは複数の組み合わせで警告
の報知を行う。
【0035】また、液体の有無の検出動作の他の例を、
図3に示すフローチャートに沿って説明する。本実施例
は、液体検出手段によって吐出部に液体なしが検出され
たときに、液体ポンプ(不図示)による吐出部に液体を
送る液体送り動作を所定時間行い、それでも吐出部に液
体がこない場合に警告動作を行うものである。
【0036】ステップS11において、液体検出手段7
により、吐出部1における液体3の有無の検出を行い、
測定される電極対4、5間の抵抗値が所定値以下の場合
は、液体3が吐出部1に有ると判定して処理を終える。
電極対4、5間の抵抗値が所定値以上の場合は、液体な
しと判定し、ステップS12に進む。ステップS12で
は、タイマーをスタートさせてステップS13に進む。
ステップS13において、図示しない液体ポンプを作動
させて、図示しない液体タンクから吐出部1へ液体3を
送るべく液体送り動作を開始させる。
【0037】ステップS14において、液体検出手段7
により、吐出部1における液体3の有無の検出を再度行
い、電極対間の抵抗値が所定値以下の場合は、液体3が
吐出部1に送り込まれて液体3が有ると判定して、ステ
ップS17に進む。一方、電極対間の抵抗値が所定値以
上の場合は、液体3が未だ送り込まれていない状態で液
体なしと判定し、ステップS15に進む。ステップS1
5において、タイマーが所定時間(例えば、500m
S)経過したか否かチェックを行い、所定時間を経過し
ていない(500mS未満の)場合には、ステップS1
4に戻り、また、所定時間を経過している(500mS
以上の)場合には、ステップS16に進む。ステップS
16において、警告報知手段8を作動させ、液体がない
旨の警告の報知を行い、ステップS17に進み、ステッ
プS17において、図示しない液体ポンプの作動を停止
させて、液体送り動作を停止する。
【0038】次に、本発明の液体噴射装置の他の実施例
について、図4を用いて説明する。
【0039】本実施例においては、マイナス電極とプラ
ス電極を吐出部の異なる面にそれぞれ配置している点
で、前述した実施例と異なっているが、その他の構成は
前述した実施例と同じであり、前述した実施例と同様の
部材には同一の符号を付して説明する。
【0040】本実施例のマイナス電極4(41 ,42
……4n )とプラス電極5(51 ,52 ,……5n
は、吐出部1の異なる面、図4においては上下の面、に
それぞれ配置されており、上下のそれぞれの面に配置さ
れた各電極間の距離は、前述した実施例と同様に、対と
なる電極間の距離(例えば、電極41 と電極51 間の距
離)をL1 とし、隣り合う電極対間の距離(例えば、隣
り合う電極対41 −51と電極対42 −52 における電
極51 と電極42 間の距離)をL2 として、これらはL
1 <L2 の関係となるように配置されている。この構成
により、前述した実施例と同様に、電極対4、5間に電
圧を印加すると、電気感応液3は、吐出部1の先端部の
吐出孔2の方への移動流が生じ、この移動流は、吐出部
1における複数の電極により順次加速され、吐出孔2か
ら吐出される。
【0041】また、本実施例においても、前述した実施
例と同様に、吐出部1における電気感応液3の有無を検
出する液体検出手段7が電極4、5に接続され、液体検
出手段7には警告報知手段8が付設されており、前述し
た実施例と同様に吐出部1における液体3の有無を検出
し、警告の報知を行うことができる。
【0042】さらに、本実施例においては、各電極4、
5を吐出部1の上下の異なる面にそれぞれ配置すること
により、一つの面に一種類の電極しか配置しないので、
電極の配置が簡単であり、その製造も容易でかつ簡単に
なるメリットがある。また、一種類の電極をつくり、そ
れらの配置する位置を変えることにより、製造コストを
下げることも可能となる。
【0043】次に、本発明の液体噴射装置における電極
に印加するパルスと電気感応液の吐出について、図5を
参照して、説明する。
【0044】図5の(a)は、図1に関連して説明した
第1の給電方式を示し、電気感応液の吐出時のみに電極
に電圧V1 の一つのパルスを与えて、一つの液滴を吐出
させる。
【0045】図3の(b)は、第2の給電方式を示し、
電極に電圧V1 、時間t1 のパルスを与えて電気感応液
を吐出させた後に、極性を変えた電圧−V1 、時間t2
のパルスを与える。これにより、電気感応液を吐出孔か
ら吐出させた後に、電気感応液に逆方向に移動させる力
を与えて制動をかけることにより、電気感応液の切れを
良くするものである。この給電方式によれば、吐出パル
スの印加時の慣性で吐出する余分な電気感応液がなくな
り、電気感応液の吐出制御性が良くなり、記録品位をさ
らに向上させることが可能となる。
【0046】図3の(c)は、第3の給電方式を示し、
第2の給電方法をさらに改良したものであり、第2の給
電方式においては逆極性のパルスを与えて電気感応液に
制動を与えることにより電気感応液の切れを良くしてい
るけれども、電気感応液が吐出孔の先端部から後退して
しまい、次に吐出するためのパルスを印加した時に、最
初の所定の時間は、電気感応液が吐出孔の先端部まで移
動する時間となってしまうため、吐出に要する時間が長
くなってしまうという問題点があった。そこで、第3の
給電方式では、第2の方式において、逆極性のパルスを
印加した後に、正極性のパルスを電気感応液が吐出しな
い時間t3 だけ印加することにより、電気感応液を吐出
部先端部まで戻すものである。つまり、3つのパルスを
正極性パルス(印加時間t1 )、逆極性パルス(印加時
間t2 )、正極性パルス(印加時間t3 )の順に与える
ものである。
【0047】これらの3つの給電方式において、電圧V
1 のパルスの印加時間(t)を変えることにより、液体
の吐出量を変えることができ、記録装置等において従来
は困難であった印刷された液滴(インクドット)の大き
さをアナログ的に変えることが可能となり、グラデーシ
ョンも滑らかになり高精細で高品位の印刷を行うことが
可能となる。
【0048】上記の各給電方式において、それぞれのパ
ルスの印加時間(t)は、電気感応液の粘度や導電率に
応じて変えることもできる。つまり、電気感応液の色や
濃度が異なればそれぞれ粘度や導電率が異なるので、こ
れらに合わせてパルスの印加時間(t)を変えることに
よって、液滴(インクドット)の大きさを同じにするこ
ともできる。また、パルスの印加時間(t)を固定し
て、パルスの電圧(V)を変えることによっても、前述
したようにパルスの印加時間(t)を変えるのと同様の
効果を得ることができる。さらに、パルスの印加時間
(t)と電圧(V)を同時に変えても同じ効果を得るこ
とができる。
【0049】また、プラスとマイナスの電極の位置関係
は、前述した各実施例に限定されるものではなく、逆で
あってもよい。
【0050】以上のように、本発明の液体噴射装置にお
いては、電気感応液を吐出させるために通電する電極対
を用いて液体の有無を検出するようにしたので、新たな
電極を設けることなく、吐出部における液体の有無を正
確に検出することが可能となる。さらに、吐出部で液体
の有無の検出を行うことにより、無駄な液体送り動作を
行う必要がなく、不要液体吸収部材を小さくすることも
可能となり、従来のような専用の検出器を必要とせず、
機器の大きさに影響を与えることがなく、コストアップ
を抑えることもできる。
【0051】また、電気感応液に電圧を印加することに
より吐出孔から電気感応液を吐出させることができ、電
気感応液に電圧を印加する電極の配置と間隔について、
微細加工技術を用いて、電極の間隔をミクロンオーダー
にすることにより、電極に与える電圧を低くしても、電
界強度を下げることがなく、低い電圧で電気感応液に移
動流を発生させて吐出孔から吐出させることが可能であ
り、さらに、電極間に印加するパルスの印加時間や印加
電圧を変えることにより、液体の吐出量をきめ細かく制
御することができ、記録装置においては高品位の印刷を
行うことを可能にする。
【0052】また、低電圧で作動させることが可能とな
るので、ICの製造技術を用いることによって、液体噴
射ヘッドの吐出孔(ノズル)間隔を狭くして高密度のヘ
ッドを作製することも可能となる。このように、従来の
ような高電圧が必要でなくなり、装置の小型化、ヘッド
の高密度化、コストダウンが可能となる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電気感応特性を有する液体を吐出させるために通電する
電極対を用いて液体の有無を検出するようにしたので、
簡単な構成で、吐出部における液体の有無の正確な検出
を可能にする。さらに、電気感応液を吐出させるために
通電する電極対を用いることにより、機器の大きさに影
響を与えることがなく、コストアップも大変少なくする
ことが可能となる。
【0054】また、吐出部における液体なしの状態を正
確に検出し、的確に警告報知を行うことができ、さら
に、電気感応特性を有する液体の種類や組成に応じて判
別基準の設定値(スレッショルド)を設定できるので、
種類毎の液体の有無を精度良く検出することも可能とな
る。
【0055】また、液体タンクの交換時における液体送
り動作等においても、無駄な液体送りを必要とせず、液
体を無駄に消費することがなくすることできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の液体噴射装置の一実施例の
構成を示す模式図であり、(b)は、本発明の液体噴射
装置の一実施例の電極の配置関係を示す模式図であり、
(c)は、電極に印加するパルス波形の電圧の一例を示
す。
【図2】本発明の液体噴射装置における液体の有無の検
出動作の一例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の液体噴射装置における液体の有無の検
出動作の他の例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の液体噴射装置の他の実施例の構成を示
す模式図である。
【図5】(a)、(b)および(c)は、本発明の液体
噴射装置における電極に対する給電方式を示す波形図で
ある。
【図6】従来の液体噴射装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1 吐出部 2 吐出孔 3 電気感応液 4(41 ,42 ,…4n ) 電極 5(51 ,52 ,…5n ) 電極 6 コントローラ 7 液体検出手段 8 警告報知手段

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印加電圧に応じて電極間に移動流を形成
    することができる電気感応作動特性を有する液体を用
    い、該液体に電圧を印加することにより吐出孔から液体
    を吐出させる液体噴射装置において、 液体を吐出させるために通電する電極対を前記吐出孔に
    連通する吐出部に設けるとともに、該電極対を用いて液
    体の有無を検出する液体検出手段を備えていることを特
    徴とする液体噴射装置。
  2. 【請求項2】 前記液体検出手段は、前記電極対間の抵
    抗値を測定することにより液体の有無を検出することを
    特徴とする請求項1記載の液体噴射装置。
  3. 【請求項3】 前記液体検出手段により測定された電極
    対間の抵抗値を予め設定されるスレッショルドと比較し
    て液体の有無を検出することを特徴とする請求項2記載
    の液体噴射装置。
  4. 【請求項4】 前記液体検出手段は、液体の有無を検出
    するスレッショルドが液体の種類に拘わらず一定に設定
    されていることを特徴とする請求項3記載の液体噴射装
    置。
  5. 【請求項5】 前記液体検出手段は、液体の有無を検出
    するスレッショルドが液体の種類に応じてそれぞれ設定
    されていることを特徴とする請求項3記載の液体噴射装
    置。
  6. 【請求項6】 前記液体検出手段で液体なしが検出され
    たときに警告報知を行う警告報知手段を備えていること
    を特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の
    液体噴射装置。
  7. 【請求項7】 前記警告報知手段は、前記液体検出手段
    で液体なしが検出されたときに前記吐出部に液体を送る
    液体送り動作を所定回数あるいは所定時間行った後にさ
    らに液体なしが検出された場合に警告報知を行うことを
    特徴とする請求項6記載の液体噴射装置。
  8. 【請求項8】 前記警告報知手段は、液体なしの表示、
    発光手段の点灯または点滅、信号音のいずれか一つまた
    は複数の組み合わせにより、警告動作を行うことを特徴
    とする請求項6または7記載の液体噴射装置。
  9. 【請求項9】 前記電極対は、前記吐出部に複数設けら
    れ、各電極対の電極間の距離と隣り合う電極対間の距離
    とを異なるように配置されていることを特徴とする請求
    項1ないし8のいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  10. 【請求項10】 前記電極対の各電極が同一平面に配置
    されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれ
    か1項に記載の液体噴射装置。
  11. 【請求項11】 前記電極対の対向する電極が互いに異
    なる面に配置されていることを特徴とする請求項1ない
    し9のいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  12. 【請求項12】 前記複数の電極対の各電極が互いに平
    行に配置されていることを特徴とする請求項1ないし1
    1のいずれか1項に記載の液体噴射装置。
  13. 【請求項13】 印加電圧に応じて電極間に移動流を形
    成する電気感応作動特性を有する液体を用い、該液体に
    電圧を印加することにより吐出孔から液体を吐出させる
    液体噴射装置における液体の有無検出方法において、 液体を吐出させるために通電する電極対を用いて、吐出
    部における液体の有無に応じて変化する前記電極対間の
    抵抗値により液体の有無を検出することを特徴とする液
    体の有無検出方法。
  14. 【請求項14】 測定された電極対間の抵抗値を予め設
    定されるスレッショルドと比較して液体の有無を検出す
    ることを特徴とする請求項13記載の液体の有無検出方
    法。
  15. 【請求項15】 液体の有無の検出結果により液体なし
    が検出されたときに警告報知を行うことを特徴とする請
    求項13または14記載の液体の有無検出方法
  16. 【請求項16】 液体の有無の検出結果により液体なし
    が検出されたときに吐出部に液体を送る液体送り動作を
    所定回数あるいは所定時間行った後にさらに液体なしが
    検出された場合に警告報知を行うことを特徴とする請求
    項13ないし15のいずれか1項に記載の液体の有無検
    出方法。
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JP2019104146A (ja) * 2017-12-11 2019-06-27 ローランドディー.ジー.株式会社 インクジェットプリンタおよびインクジェットプリンタにおけるインク経路のインク流量調整方法

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